File01:人形山荘
柊・はとり 2020年10月28日
非公認部活動『探偵同好会』のメンバーである先輩、志乃原・悠に誘われ、彼女が所属するスキー部の合宿へ同行することになったはとりと箱音。
山荘が突然の吹雪で孤立した夜、『名探偵』柊はとりとして初めての、凄惨なる殺人事件は幕を開けたのだった。
●舞台
N県H村の山荘『人形亭』
主人が趣味で集めた世界各国の人形が飾られている山荘。
夏は避暑地として、冬はスキー客で賑わう人気の隠れ家宿。
部長が主人の親戚であったため、宿を貸し切ることができた。
●被害者数
4人
部長を含む三年の部員が4人、手・足・首を切断され死亡した。
死因は絞殺だが、切断に使われた凶器は宿に置いてあった鋸と思われる(犯人が処分し、回収困難なため断定は不能)。
死体発見前には同じ部位が切断された人形が宿の各所で発見されており、その際『吹雪の王』を名乗る者からのメッセージが添えられていた。
人形は主人が集めていたものだが、すべて事件の直前に盗まれている。
●犯人
『吹雪の王』志乃原・悠(18)
(当時)白雪坂大学付属高校3年。女子。スキー部。
夏海箱音が創設を目指していた非公認部活動『探偵同好会』の初期メンバーの一人。
特別推理小説が好きな訳ではないが、箱音とは小学校からの知り合いで仲がよかったため、同好会には付き合いで参加していた。
破天荒な箱音の行動に振り回されがちなはとりの良き相談相手であり、事件中も捜査に協力的なそぶりを見せていたという。
●犯行動機/その後
1年前の合宿で、当時悠が密かに付き合っていた同高校2年の少年『有馬・英次』が山から滑落し事故死。
悠はある日、それが部長を含む同級生たち4人による計画的な犯行であった事を知ってしまう。
部長と有馬は共にアルペンスキーでオリンピック日本代表を目指すライバル同士であったが、有馬のほうが有力と噂されていたため、なんとしても切符を手にしたかった部長が取り巻きを使って犯行に及んだとされる。
部長の『入院程度ですませるつもりだったが死んでくれてラッキー』という発言が、有馬の努力を間近で見てきた悠を激怒させ、殺人へと至らせる。
悠の犯行は突発的なもので、吹雪が吹かなければ犯行に及ぶことはなかったと自供。
その後、警察の再捜査により有馬の死は殺人事件であると認められ、スキー部は活動停止となった。
後日、はとりが面会に訪れた際、悠は『柊君なら私を止めてくれるかもしれないと思った』と発言している。
全面的に罪を認め反省していたが、事件の裁判中に拘置所ごとオブリビオン・ストームに襲われ、死亡した。
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