●動機はとても単純で
あっなんかあの村楽しそうなことしようとしてる! 良いな、あたしもやりたいな、なんであたしはあの場に居ないの?
……なんだかムカついてきた。だから――邪魔してやる! まずは戦力を集めなきゃ!
●つくろう! ゴージャス風車!
「集まってくれて、ありがとうございます!村とお祭りがピンチです!」
グリモア猟兵のユーノ・エスメラルダ(f10751)はグリモアベースに集まってくれた猟兵たちにぺこりとお辞儀をすると説明を始めた。
「お祭りの準備をしている村をオブリビオンが襲う未来が予知できました!」
ユーノは持ってきたノートへ、手にしたペンでざっくりと絵を描いていく。
「首謀者は『『嫉妬』のステラ』と言います。何でも羨ましがりカッとなって破壊しようとする血の気が多い方です! 槍を振り回してドラゴンを召喚し、ユーベルコードを真似て相殺し、動画撮影ドローンで動画を撮影してきます!」
なんて強敵っぽいんだ……うん? 動画?
「今回は、すぐ羨ましがって襲おうとする特性を利用して戦闘に向いた場所におびき寄せます! このとき最初にやって来るのは、たくさんのお魚のアンコウです。噛み付いてきたり、地面を砂や泥にして足場を悪くしたり、眠気を誘う光を放ったりします」
なんとなくギャグの雰囲気を感じる。
ノートへ簡単に周辺の地図を描いていくユーノ。その地形は、村と森と平野と風車。
「敵さんはまだ戦力を集めている段階です。なのでおびき寄せるための準備をする時間があります。……襲われることになる村がここ。そこの近くの森を抜けた先……オブリビオンたちがやってくるこのあたりから、横の平野にある風車におびき寄せます」
予知したオブリビオンたちの進路が地図に矢印で書かれていく。そして……。
「この平野の風車へとおびき寄せるため……みなさんには『鳥の羽を集めて』ください! その羽根を風車にたくさん貼り付けて派手にすると、オブリビオンは標的を風車に変えて突撃してきます!」
何でも羨ましがるのでこれで良いらしい。
「あまりに世界に合わない飾りにすると逆に警戒するので、なるべく羽でお願いします。光源や装置が隠れていれば、光ったり音が鳴ったりしても大丈夫です。とにかく基本は羽集めです!」
●日常の特別を守るため
「ユーノが予知でわかった情報は、これが全部です。まずは、羽を集めて風車を飾ることに集中して下さい」
ノートをたたんで説明を追えると、ユーノは集まってくれた猟兵たちに改めて向き直った。
「お祭りは人々が実りへの祈りと感謝を捧げると同時に一年の楽しみも加えることで、次の一年を生きるための活力ともなります。それが破壊で妨害されてしまうのは、辛く苦しいことだと思います……。どうか、人々の楽しみを守るため、力を貸してください」
ユーノは胸の前で手を組み無事の祈りを捧げながら猟兵たちを転移させる。
「ユーノはみなさんを転移させなければならないので、同行はできません。みなさまに幸運がありますように……」
ウノ アキラ
はじめましての方は初めまして。そしてこんにちわ。
鳥の羽根はカラスの輝く黒が好き、ウノ アキラです。
このオープニングに興味を持っていただき、ありがとうございます。
●お得情報
マスター紹介ページにもあるとおり執筆は主に土日になるので、【プレイングを安定して受け付けられるのが『毎週木曜の8時30分』から『土曜の間』になります】ことをご了承ください。
章がクリアにならず引き続き参加を募る場合も木曜から土曜にかけてが採用しやすいです。
他にもマスター紹介のページは一読頂けると文字数を少し節約できるかもしれません。
●依頼について
アックス&ウィザーズの依頼となります。
一章は冒険。二章が集団戦。三章がボス戦となります。
深く考えなくてもなんとかなる、ちょっとギャグ寄りな内容になりそうです。
派手になればとりあえず、次の章で『何あのすごいの! 風車の持ち主が羨ましい!』と敵は風車を壊しにやって来ます。
羽を集めて、その羽根を使うなら風車は原型を保って無くても良いかもしれません。
よろしくお願いいたします。
第1章 冒険
『カラフルバード!』
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POW : 猛禽類等の肉食系の鳥から羽を取ってくる。
SPD : 走ったり飛ぶのが速い鳥から羽を取ってくる。
WIZ : 鳥の巣から羽を取ってくる。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
村崎・ゆかり
『嫉妬』か。確か以前に『暴食』のオブリビオンと戦ったことがあるわね。
どちらも七つの大罪だけど、残り五つもいるのかしら?
ま、ともあれやるだけやりましょう。
黒鴉召喚。さあ、みんな、森の中を飛び回って、綺麗な羽根を拾っておいで。
式神が持ち帰れないのなら、自分で出向いて拾ってくるけどね。
バスケット一杯、羽根が溜まったわ。
それじゃ風車に飾り付けていきましょう。
真ん中ほど暗い色にして、外ほど色彩鮮やかに。
念のため、式神達は風車の屋根に止まらせておきましょう。
オブリビオンが来たら、これで分かる。
後は、いい風が吹いて、風車を回してくれればいいんだけど。
そろそろ来る頃かな。お出迎えの準備は万端。いつでもどうぞ。
マリアライト・ピーズ
&&&
サム(f16740)と一緒
皆が楽しみにしているお祭りをめちゃくちゃにしようなんて!
オブリビオン、許せませんわ!
阻止するためにはまず風車を飾り付けましょう!
わたくしは翅がありますし、鳥の巣を巡って羽根を集めましょうか
その時は【エレクトロレギオン】で呼び出した機械兵器達にも手伝わせますわ
鳥さん達はなるべく傷つけないように、出来るだけ落ちている羽根を頂きましょう
羽根を集めたら合流しましょう
サムがどうやって羽根を取ってきても責めたりしませんわ
ですが……もし鳥さんを殺めたのならば、飾りに使うだけでなく食べて差し上げた方がいいのではないかしら
それが命の尊重だと思いますの
飾り付けは楽しくやりましょう!
サミュエル・ブラウニング
&&&
マリア(f18121)と参加
祭りは人が集まるし金も落ちる
今後の経済にも関わる事だし、邪魔はさせられないぜ
走ったり飛ぶのが速い鳥を狙おう
「情報収集」の結果、狙い目はサイズの小さそうな飛ぶ鳥より走る鳥だ
高台から走る鳥を探し、見つけたら落ち着いて【千里眼射ち】で仕留める
マリアの事だからなるべく傷つけないように羽を集めてるんだろうな
怒られないと良いんだが
一匹仕留めたらそれを持って合流だ
時間が押してるかも知れないし手早く羽を取っていく
残った鳥は焚火を起こして焼いてみるか
ひょっとしたら風車だけじゃなくて、こっちでもオブリビオンを「おびき寄せ」る事ができるかも知れない
余った羽は帽子に差しておくかな
鈴城・有斗
WIZ
&
人海戦術って訳じゃないけど、手数は多い方が良いよね
ってわけでコール・モーラットでラティを呼び出す
とにかく駆けずり回って数を集めよう
ラティには大袋を持ってもらって羽の保管
カノンとドランは僕と羽の回収だ
なるべく目立つ色の羽が良いけど、そうでなくても数は要るから見つけたものは全部回収の方向で
落ちてるのでも状態が良いならそれも持ってこう
ある程度数を集めたら風車の様子を見に行く
誰も居ない、もしくは飾りつけ作業の人手が少なければ手伝いにまわろうかな
●パートナー
背の低い草木が転々と散在する平野。そよ風のなびく野原が森の側に広がり、そこにはかつて小麦でもひいていたであろう古びた風車が風景に溶け込みながら佇む。
しばらく使われていないのか風車の内部機構は錆付き、朽ちるのを待つ物言わぬオブジェと成り果てていた。そんな風車の元へ猟兵たちは転移され集う。
その集まりの中で30cmに満たない小柄な体のフェアリーがオブリビオンの目的に憤慨していた。
「皆が楽しみにしているお祭りをめちゃくちゃにしようなんて!」
マリアライト・ピーズ(ノーブル・ヴァイオレット・f18121)は青い瞳を吊り上げ憤りを露わにする。弱きを助け強きを挫く者でありたい彼女にとって、些細な気分で人々に害を与える行為は許し難いこと。
そんなマリアライトに、ケットシーのサミュエル・ブラウニング(ブラウン・キッド・f16740)も頷く。
「ああ、祭りは人が集まるし金も落ちる。今後の経済にも関わる事だし、邪魔はさせられないぜ」
「オブリビオン、許せませんわ! 打ち倒しましょうサム!」
マリアライトに愛称で呼ばれたサミュエルはその言葉に再び頷くと、焦げ茶の毛並みの腕を組みカウボーイハットの影から銀色の瞳を空に向けた。空の高い位置には猛禽類と思われる大きめの鮮やかな鳥が円を描くように空を飛び、視線を近くの森へやるとそこには色とりどりな小型の鳥の姿が見える。
「マリア、羽を集めるなら森が良さそうだぜ。ほら、あそこの木々の枝で鳥たちがさえずっている」
「確かにそこなら羽根も集めやすそうね! ありがとう、サム」
マリアライトはサミュエルに微笑みと礼を伝えると背の翅で羽ばたき森の方へ意気揚々と飛んでいく。
(マリアの事だ、なるべく傷つけないように羽を集めようとするだろうからな……素早いやつや大物より森の小鳥の方が良いだろう)
「さて……マリアなら一人でも大丈夫だろう。俺は自分のターゲットを探すか……」
森へ向かう相方を見送るとサミュエルは風車の裏手にあるちょっとした丘に向かう。事前に付近の生態の情報収集をしていたサミュエルは目的の鳥を既に決めていた。
●羽根集め〜小鳥たちの森〜
森の中を毛玉と形容できる動物がぴょこぴょこと移動する。毛玉の動物は背に袋を背負って鈴城・有斗(人間のヴィジランテ・f18440)の後を追う。
「この羽根は状態が良さそうだ。ラティ、袋をお願い」
「もきゅ!」
有斗が呼びかけると『ラティ』と呼ばれた毛玉の動物は器用に背負った袋の口をあけ、有斗がその袋へ羽根を入れると袋を閉じる。
鳥が多そうな場所を歩き回り羽根を集めまわっている有斗の元にさらに彼の仲間が合流した。草むらをかきわけて現れたのは精霊が宿る妖精型の人形の『カノン』と、突撃槍に変身する白い毛並みが特徴のドラゴン『ドラン』。いずれもそれぞれが見つけた鳥の羽を持ってきている。
「ふたりともありがとう」
有斗は羽根を受け取ると『ラティ』のもつ袋へと入れる。
(なるべく目立つ色の羽が良いけど、そうでなくても数は要るから見つけたものは全部回収の方向で……)
自身の取れる戦略として羽根を探し集めるための手数を増やした有斗は効率よく羽を集めていった。
他にも森の中を移動する複数の存在がいた。サミュエルと別れ森へ入ったマリアライトは『エレクトロレギオン』で召喚した多数の機械兵器たちへ羽根集めの指示を出す。
「――もちろん鳥さん達はなるべく傷つけないように。では各々、作業を始めなさいな」
指示を出し終えると彼女自身もまた自ら動いていく。小柄な体格とその翅による飛翔を生かして鳥たちの巣や寝床と思われる場所を探し移動し、そこが留守の状態ならばなるべく荒らさないようにと抜け落ちている羽根を拾い集めていった。
●羽根集め〜平野〜
「こんなものかしらね」
バスケット一杯に溜まった羽根を見て村崎・ゆかり(《紫蘭(パープリッシュ・オーキッド)》・f01658)は一休みをする。
ゆかりはカラスに似た鳥形の式神を召喚して見えた鳥たちを追跡させてさらに式神を通して別の鳥が見えれば新たに召喚して追跡させてその行動圏内に羽根が落ちていれば持ち帰らせ……と、森から平野まで広い範囲で羽根を集めていた。その結果として手に持つバスケット内の羽根は豊富な種類のものが入っている。ゆかりは羽根集めを終えると式神の一体を風車の屋根にとまらせた。
「オブリビオンが来たら、これで分かる」
これでよし、と見上げるゆかり。おびき寄せと待ち伏せのための飾り付けなのに、逆に不意を襲われてはたまったものではない。
(そういえば……『嫉妬』か。確か以前に『暴食』のオブリビオンと戦ったことがあるわね)
ゆかりがふと気になったことを考えていると、風車の裏手の丘の方向からサミュエルが戻ってきた。
「ミャオ、キミはたくさん集めたんだね。これから飾り付けかな」
「ええ、そんなところ。そちらも、なかなか大物ね」
陽気に語りかけたサミュエルにゆかりは言葉を返す。サミュエルは背丈の倍ほどの――ケットシーなので背丈は40cmほどだが――鳥を一羽担いでいた。
サミュエルが仕留めた鳥は、飛ぶより走るのが得意な鳥。雄は鮮やかな羽毛をもちながら長く大きな風切羽は茶の縞柄が渋く、一羽で様々な飾りに使えそうだ。そして事前の情報収集によると、この鳥は肉も美味しい。
「狩りはそこそこ経験があるのさ」
口もとに笑みを浮かべたサミュエルは仕留めて鳥の羽根を毟るため湯をわかし始める。
(マリアに見つかったらたぶん怒られるよな……怒られないと良いんだが)
熱湯をすこしくぐらせ皮膚が熱で縮まると羽毛は非常に抜けやすくなる。これは食べるために狩る範囲内だと自分に言い聞かせ、サミュエルは相方に見つからないよう素早く羽毛を抜いていった。
●飾り付け
「……サムがどうやって羽根を取ってきても責めたりしませんわ」
言葉とは裏腹に少々不機嫌なフェアリーのお嬢様。マリアライトが集めた羽根を機械兵器たちと協力して持ち帰ってくるとサミュエルが鳥を調理していたのだ。羽根の調達元は推測がつく。
「ですが……もし鳥さんを殺めたのならば、飾りに使うだけでなく食べて差し上げた方が良いですわ。そういう意味でも……わたくしはサムを責めたりしませんの」
自分自身に言い聞かせるようにマリアライトは言葉を続ける。サミュエルは本人が納得しようとしていることに余計な口をはさむ必要はないと、大人しくマリアライトの言葉を聞いている。どこか間逆な雰囲気がありながらも二人は互いを尊重しているように見える。
そして風車の飾り付けの第一陣は順調に進んでいく。具体案を持っていたゆかりの考える飾り付け――暗めの色を中央にして外にいくほど色彩鮮やかになる花のような飾りつけ――を中心に思い思いに貼り付けていく。
有斗が『ラティ』、『カノン』、『ドラン』と共に届く範囲に羽根を貼り、高所はゆかりの式神と飛翔できるマリアライトと召喚した器械兵器たちが受け持った。そしてサミュエルは鳥を焼いた。余った羽を帽子に差し、火の上で香草を詰めた鶏肉をぐるぐるとじっくり焼いていく。ハーブを効かせた肉の芳香が辺りに漂い、いかにも祭りという雰囲気が漂っていた。
だいぶ華やかになり羨ましがられそうな雰囲気になってきた。この後は、別の猟兵たちによりさらなる飾り付けが行われることだろう――オブリビオンをおびき寄せるために。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
フォー・トラン
&&&
POW
絶対に部屋を覗くんじゃないよ。
何が聞こえてもだ。
宿の主人に念を押して部屋にこもったアタシは、変身魔法で極彩色の"極楽鳥"へと姿を変え、くちばしで羽根を1枚ずつ毟りはじめる。
仮に羽根を抜き損ねて怪我をしたとしても、アタシには"救助活動"の心得も治療のための道具もある。
きっとなんとかなるだろう。
数時間後、体のあちこちに包帯を巻いて部屋を出たアタシは、驚愕の表情を浮かべた宿の主人に告げるのだった。
何でも良いから、美味しいものを。
●極彩色の羽
「よう、きょうだい。調子はどうだい」
体のあちこちに包帯を巻き、非常に派手で鮮やかな極彩色の羽根を多数持って現れたのはフォー・トラン(精霊術士・f12608)。彼女は現在の飾りつけをさらに補強するように持ってきた羽根で飾りつけを行った。
「まあ、こんなものだろう」
美しく仕上がった飾りを見てフォーはニヤリと笑みを浮かべる。この極彩色の羽根はこの近辺で簡単に手に入るようなものではない。そんな極レアな鮮やかな羽根が風車の羽の外側で輝いていた。
このような珍しいものを彼女はどのように手に入れたのか――それはフォーのこの包帯の姿と関係している。
●時は少し遡る
転送直後、猟兵たちが羽を探し奔走しているころにフォーは近くの村を訪れていた。
フォーは宿の部屋を少しの間だけ借りると宿の主人に念を押す。
「絶対に部屋を覗くんじゃないよ。何が聞こえてもだ」
そう伝えるとフォーは部屋を閉めきって外から見えない様にし、ユーベルコード『変身魔法』で自身の姿を極彩色の極楽鳥に変える。その羽根は非常に鮮やかで、閉めきった薄暗い部屋に灯るろうそくのあかりを反射して艷やかに輝く。
フォーが変身した極楽鳥はその首を伸ばすと、自身の羽根をくちばしでつかみ……引き抜いた。
「……!」
痛みを堪えフォーはさらに羽根を一枚一枚と毟っていく。一通り毟り終えて元の姿に戻った彼女は、体毛を無理やり引き抜かれたように肌に血をにじませていた。
ここまで想定通り。フォーは自身の救助活動の技能を元に手早く応急処置を行う。
「なんとかなったな。だが……腹が減った」
無茶をした身体は回復のために食事を求めていた。フォーは包帯を巻いた姿で部屋を出ると宿の主人に一言告げる。
「何でも良いから、美味しいものを」
冒険者が村にやってきて部屋を借りるなり部屋を閉めきったと思ったら怪我だらけで出てきた――宿の主人は驚愕の表情を浮かべてギョッとしていたが、すぐに今出せる食事の用意を始めたのだった。
ここでフォーは少しの休息をとった後に、手に入れた多数の極彩色の羽を手に風車の下へ戻っていったのだった。
成功
🔵🔵🔴
ステラ・エヴァンズ
【三つ星】アルゲンさん、クロセさんと参加
同じ名が三人で共闘とは…不思議ながらも心強い限りです
羽根と星型の花を集めます
上の方はクロセさんにお任せし、私は歩いて下を探しましょう
アルゲンさんから連絡が入ればそちらへ回収しに参ります
風属性の衝撃波を放って地面から羽根を巻き上げるようにして回収
威力は弱めに、なるべく巣には近づかないで…鳥さんを刺激してしまいますから
飾りつけは分別担当です
風車をキャンバスにオーロラを表現する算段で
暗い夜空の部分には摘んできた花を添えて星のように見立てましょう
花と羽根、それぞれ大きさと色別に分けてお二人に渡します
さて…星の名を持つのなら上手いこと反応してくださるといいのですが
ステラ・クロセ
【三つ星】
アルゲンさん、エヴァンズさんと参加。
同じ名前が三人。不思議なことですね。
そして敵もまた……。力を合わせて乗り切りましょう!
(クライミング、ジャンプ、空中戦の技能を使用)
アルゲンさんの指示に従いながら、木に登って枝と枝を飛び移って羽を探していきます。
できれば鳥が居ない巣の周りを選んでいきたいです。
上からならより遠くが見える。綺麗な花が見つかったら、エヴァンズさんに教えて取ってもらいます。
羽が集まったら風車の飾り付けを担当。
パパっと駆け上がって、どんどん羽を付けていきます。デザインはお二人に任せて手を動かしてこうかな。
星のように、素敵に飾りつけられるよう丁寧かつ素早く動いていきます。
ステラ・アルゲン
【三つ星】&
エヴァンズ殿、クロセ殿と参加
嫉妬のステラですか……
同じ名を持つものとしては見過ごすことのできない敵ですね
さぁ共に参りましょうか、ステラ殿
まずは羽根集めですね
【導きの星屑】を発動
召喚した【流星の欠片】たちを周囲に飛ばし
飛んでいる鳥を【追跡】して巣を探したりして羽根を探しましょう
綺麗な花もあればそれも探します
私は基本的に【情報収集】に集中
得た情報を2人に随伴させた欠片を通して教え、回収してもらいます
風車の飾り付けを担当
こちらでも欠片を飛ばして高い所の飾り付けなどをしましょう
羽根をオーロラに、花を星に見立てるとのことなので
少し遠くから見てバランスなどを確認しましょうか
●星々の導き
平野を、森を、そして青空を、いくつかの鈍い輝きを放つ鉄隕鉄の欠片が飛翔する……それは注意を払わなければ気付かないほどに目立たない。この『導きの星屑』を操りしは涼やかな印象を持つ白髪の騎士、ステラ・アルゲン(流星の騎士・f04503)。
「鳥の巣を見つけました、それと羽根が多く落ちている場所も」
アルゲンは共に来た二人の仲間――その二人も名前がステラである――へ告げる。
「高所はわたしに任せてください!」
そう申し出たのは三人の中でも身のこなしが軽いステラ・クロセ(星の光は紅焔となる・f12371)。
「力を合わせて乗り切りましょう! では、また後で!」
クロセはアルゲンが新たに召喚した流星の欠片に導かれ駆けていく。
「ん、では私は歩いて下を探しましょう」
アルゲンと共にクロセを見送ったステラ・エヴァンズ(泡沫の星巫女・f01935)も流星の欠片に導かれ森へと入っていった。
「私はこのまま羽根の場所の情報収集を続けながらクロセ殿とエヴァンズ殿のサポートですね」
二人を見送ったアルゲンは自身の分担を再確認する。そして、ふと事前に聞いていた敵の名を思い返していた。
(嫉妬のステラですか……同じ名を持つものとしては見過ごすことのできない敵ですね)
今回同行する二人の仲間もステラ、そして敵の名もステラ……このままオブリビオンの誘導に成功し戦闘が進めばいずれは四人の『ステラ』が集結することになる。彼女はこの巡り合わせに、興味を惹かれていた。
「……さぁ共に参りましょうか、ステラ殿」
誰へともなく独りごちると、見送った二人をサポートするため流星の欠片へ意識を集中する。アルゲンは鳥を追わせている欠片と二人を先導させている欠片、それぞれから収集した情報から失せ物を探すように羽根に関するものを選り分けてクロセやエヴァンズへと伝えていった。
●空を流れる様に
(同じ名前が三人。不思議なことですね。
そして敵もまた……)
クロセもまたこの巡り合せに関心を抱いていた。しかしそれはそれとして今は羽根集め。クロセはポニーテールの金の髪をなびかせて崖や岩は素早く登り木々は枝から枝へと飛び移り身軽な身のこなしを活かして移動していた。その軽快で素早い移動は服装の色もあり赤く輝く流星の様だ。
「あれは……なるほど、鳥の巣ですね!」
クロセは先行する流星の欠片が示した枝葉の間に小枝や落ち葉のかたまりを見つける。中を覗けば主は留守。卵も雛も無い。
「では失礼して……」
巣の主が戻る前に抜け落ちている羽根を素早く回収したクロセは巣を離れると再び流星の欠片の誘導に従って移動を始める。経過は順調、刻々と袋には回収した羽根が集まっていった。
●散りばめる様に
(羽根をオーロラのように並べて星型の白い花でも添えれば星っぽく見えないかな……)
エヴァンズは羽根を探しながら風車に施したい飾りの構想を考えていた。そして彼女もまた先の二人と同じ様に名前の一致の巡り合せに思いを馳せる。
(星の名を持つのなら上手いこと反応してくださるといいのですが……。それにしても、同じ名が三人で共闘とは……不思議ながらも心強い限りです)
エヴァンズは流星の欠片の誘導に導かれて森に点々と存在する鳥たちが集まる場所におもむくと、そこから少し離れた開けた場で薙刀『天津星』を構えた。精神を集中し風の力を意識して一振り。
(威力は弱めに、なるべく巣には近づかないで……鳥さんを刺激してしまいますから)
振るった薙刀が伴う小さな衝撃波は風となり森の中を一陣の風となり駆け抜ける。風は近辺の羽根を巻き上げると彼女の元へと羽根を運んだ。エヴァンズは自身の周囲に散りばめられた羽根を拾い袋へ回収していく。
「おや……?」
運ばれてきた羽根に花びらがいくつか混じっていた。この花びらを見たエヴァンズの第六感が何かを告げる。勘に従い木々の間へと目を凝らしながら歩みを進めると、そこにはまさに風車の飾りの構想にあった星型の白い花が咲いていた。
●星々は誇らしく輝く
羽根を集めた二人は再びアルゲンの元へと戻り飾り付けを始めていた。
エヴァンズが花と羽根をそれぞれ大きさと色別に分類すると、それをアルゲンとクロセが風車の空いたスペース……主に壁へ羽根を貼り付けていく。
クロセは比較的低めの位置へ、アルゲンは召喚した流星の欠片を飛ばし高い位置へ。暗めの羽を中心に明るめの色のものを薄布のカーテンのように配置する。風車の壁に描き出されるのは夜の闇とそこに輝くオーロラ。
「良さそうですね」
流星の欠片へ指示を出しながら少し離れた位置で全体のバランスを見ていたアルゲンは羽根の配置で描き出されていくオーロラを確認して微笑む。
アルゲンが離れた位置で確認をしていると風車の屋根へクロセが姿をみせた。彼女は風車の内部から屋根へ上がりアルゲンへと手を振っていた。
「準備が出来た様ですね。では仕上げをお願いしますクロセ殿」
「わかりました!」
アルゲンが操る流星の欠片が羽根の星空の複数の箇所に留まった。それを確認したクロセは星型の花を手に屋根から降下すると欠片が示す位置へ、空中戦を行うかのような器用で繊細な身のこなしで羽根の隙間に花を差し込んでいく。
クロセは折れやすい花を丁寧かつ素早く飾り付けて着地すると、再び風車へ入り屋根へ駆け上がり花を差し込み飾り付けていく。アルゲンとクロセの二人の連携によりエヴァンズの思い描いた星空が生まれていった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
第2章 集団戦
『七色鈴蘭のふくれアンコくん』
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POW : かみつきっ!
【潜行からの飛び出し噛みつき】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD : もぐるっ!
【体から30cm以内の地形を対象に砂泥状化】、自身や対象の摩擦抵抗を極限まで減らす。
WIZ : まるのみっ!
小さな【鈴蘭灯から催眠光を放つ。強烈な眠気と光】に触れた抵抗しない対象を吸い込む。中はユーベルコード製の【胃袋で出口に返しの歯が並ぶ。暴れること】で、いつでも外に出られる。
イラスト:Miyu
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●二章についてのお知らせ
一章へのご参加ありがとうございました。
引き続き、二章のプレイングの受付は予定通りに木曜の6月13日(木)からとなる見込みです。
執筆は今回も土曜と日曜の予定です。引き続きよろしくお願い致します。
●嫉妬の矛先
平野に非常に美しいアート建造物が現れた。四方の壁はオーロラと星空で彩られ、中央には巨大な花が咲き、花の縁は極彩色となり陽の光の角度により七色に輝いている。
「……なにあれ……! ずるい! ずるい! あんなキレイな建物、羨ましい! しかもなんか美味しそうな香りもするし!?」
元は風車だった建物を見た襲撃の首謀者は、ターゲットを村からこの建造物へと変更する。
「あれよ、あれを壊すの! 解った?」
彼女はかき集めた部下たちへこの建造物を襲うよう指示をする。指示を受けたアンコウの群れは地上すれすれをふよふよ飛びながらその進行方向を変えた。
●七色鈴蘭
風車だった建造物の屋根に止まっていたカラスっぽい鳥が異変を察知しカァと鳴いた。
この場にいた猟兵たちが周囲を見渡すと、何かの集団がこちらに向かってきているのが見えるだろう。
それは星のような光を揺らしながら色鮮やかな体で迫ってくる。この群れの中にボスと思われる存在は見当たらない。恐らく何処かで高みの見物をしているのだろう。
まずはこの迫りくる群れを散らす必要がある。この建物を壊したいと思うならば……首謀者である本人が出てこなければ壊すことはできないと思い知らせるのだ。
村崎・ゆかり
&&&
何かファンシーなものが地面を泳いでくるのを、式神の目で真っ先に把握して、皆に伝達。
来たわ! オブリビオンよ!
何かクッションにすると感じがよさそうね。弾力はどうなのかしら?
まあ、近づかれる前に「範囲攻撃」「2回攻撃」の「高速詠唱」炎の「属性攻撃」「全力魔法」の不動明王火界咒を「衝撃波」込みで叩き込んで、討滅しましょ。
敵が何かしてくる前に「先制攻撃」で叩く。先手必勝よ。
敵の布陣は式神の目を通して把握。軍勢の要を崩して、烏合の衆にしてあげる。
風車近くまで迫られたら巫覡載霊の舞を使って、薙刀と衝撃波でまんまるオブリビオンを討滅していくわ。
複数の敵に囲まれないよう突出を避け、味方と連携して戦う。
フォー・トラン
&&&
"偽造魔法"で作った大きな布を辺り一面に広げて、布が風に飛ばされないようにテント用のペグ(野営道具に入ってるよな?)や石で固定すれば準備は完了だ。
これでアンコウが地上と地中を行き来するのを邪魔できるんじゃないか?
漁網にせず布にした理由は、仲間が網目に足を取られて転ぶのを防ぐため、それと布の下にいるアンコウの提灯の光を直視しないためだ。
上手く行ったら、作りの粗い偽布の耐久力がゼロになる前に、困惑しているアンコウどもを雷の"全力魔法"でバチッと仕留めていく。
アンコウの旬は冬だけど、わざわざ群れをなして出てきてくれたのを逃す手は無いよな。
嫉妬のナントカを倒した後はアンコウ料理を楽しむぞ!
鈴城・有斗
元居た世界ではアンコウの料理とかあったけど、こいつらは食べられるんだろうか・・・?
そもそも死体が残るかも判んないけど
もし死骸が残るならアイテムボックス(仮)回収して料理出来る人に後で頼んでみよう、うん
アイテムボックス(仮)からバスタードソードを取り出して
剣で薙ぎ払いながらダークハンドを網の様に大きく広げて敵の集団を掴んでは空に放り投げる
放り投げた分はカノンとドランの衝撃波でまとめてぶっ飛ばしてもらおう
周囲が砂泥状化したらダークハンドを突っ込む
近くに居るって事だもんな
包んで引き上げれば摩擦抵抗とか(多分)関係無いでしょ
アドリブ・連携歓迎です。
ノア・アストレア
&
後れ馳せながら、お手伝いさせて頂きます。
……ボクもある意味、星とは縁深いんですよね。「アストレア」の語義は「星乙女」らしいですし、UCも十二星座の一部ですし。
同じ「星」の悪事は、なんとしても食い止めます。
UCでハマルに乗って空中へ。空中なら噛み付きは届きませんし、足場の悪化も空撃ちです。
上空からアンコくんの動きを見て、他の人の攻撃を逃れていたり、眠気の光を放ちそうな個体を主に狙って、雷の【属性攻撃】をお見舞いします。
少しだけなら【動物と話す】事もできますから、ハマルにも状況を教えて貰いつつ、脇を固めるのに専念する事にします。
●風車の正面〜会敵
風車だった建造物の屋根に黒い鳥が何羽かとまっている。注意を払い意識して観察をするとその鳥たちのうちの一羽だけが他の鳥を無視して周囲をしきりに見渡していることに気がつくだろう。しかしその異質な一羽は不思議なことに非常に目立たず意識して注目しなければ気付くことは困難だ。
偶然に仲間と勘違いして似た鳥が寄って来たのを皮切りに少しずつ似た鳥が集まっていたが、その上でその異質な一羽――式神――は、ただでさえ目立たないその姿を似た鳥たちに溶け込ませ、より視認し難くなっている。目を凝らして鳥の数を数えようとしてもおそらく数え漏らしてしまうだろう。
その式神が何かの群れがこちらに進路を変更し近づいてくる様子を捉えた。
「何かファンシーなものが地面を泳いでくるわね……」
この式神を通して先に敵の接近に気付いたのは村崎・ゆかり(《紫蘭(パープリッシュ・オーキッド)》。式神が捉えた空からの図では敵の群れは意図的か偶然か、どこか鶴翼の陣を思わせるような猟兵たちを包囲する陣形でこちらに向かってきている。
(この軍勢の要を崩して、烏合の衆にしてあげる)
「来たわ! オブリビオンよ!」
ゆかりは敵の接近を周囲に伝えると武器を手に取り先手必勝と攻撃を繰り出した。手にした白紙のトランプのような『霊符『白一色』』を式神のくちばしに加えさせ前方に見える群れの中央へ飛ばしながら呪を唱える。
「ノウマクサラバタタギャテイビャク――」
まだ遠くにいる敵の群れの後方へ式神が白紙のトランプを落とすとその霊符から炎が噴出した。その炎――ユーベルコード『不動明王火界咒』は地面をなめるように広がり近くの『七色鈴蘭のふくれアンコくん』へ次々に絡みついて炎の範囲を広げていく。
「グゥ、グゥ!」
炎にさらされた『ふくれアンコくん』たちは鳴き声を上げつつ炎から逃れようと列を乱した、そこへ間髪入れず放たれる二度目の『不動明王火界咒』。より広範囲に、より高威力に放たれた燃え広がる絡みつく炎は敵を包囲していく。
炎から逃げまとう『ふくれアンコくん』たちは陣形を崩し散り散りに広がりながら炎のない場所――風車の方へと向かって来た。
●風車の正面〜殲滅
敵の何体かは、地形を液状化し地中に逃れることで炎を避けていた。そういった個体もまた風車そして猟兵を狙い地中から襲おうとしてくる。
地面に大きな布が広げられ杭(例えばテント用のペグのような)や石で地面に固定されていた。その布が突如ボコボコと踊りだすと魚が鳴くような音を発する。
「ググゥ!」
地中にいた『ふくれアンコくん』たちが地上に出ようとして布に妨害され、地面と布の間でもがいているのだ。状況を理解できず数体が地面と布の間でモゴモゴとうごめいているとその『ふくれアンコくん』たちを強い電撃が襲い魚が焼ける匂いが漂う。
「一丁あがりだ」
雷の精霊を宿す『サンダーロッド』を手にフォー・トラン(精霊術士・f12608)はニヤリと笑みを浮かべた。
この布はフォーがユーベルコード『偽造魔法』で作り仕掛けたものだ。この布は地中から地上に出るのを妨害するだけではなく地上から地中へ潜ることも妨害しており敵の行動を大きく妨害することに成功していた。
鈴城・有斗(人間のヴィジランテ・f18440)は手に持つ『バスタードソード』で『ふくれアンコくん』斬り伏せていく。そして有斗が連れている、精霊が宿る妖精型の人形の『カノン』と突撃槍に変身する白い毛並みが特徴のドラゴン『ドラン』も同様に戦っていた。
音による衝撃波で敵を内部から破壊するカノン、そしてパワーで敵を押しつぶすドラン、有斗と連携し互いの隙を埋めるように敵を退けていた。『ふくれアンコくん』が同時に有斗を攻撃しようと集まりだすと有斗はそれを後方に下がることで避けその敵の集団へと影を『伸ばす』。
「伸びろ」
影が収束し地面から飛び出すとそれは大きな手となった。二本出て重なり指が網目のようになった影――ユーベルコード『ダークハンド』――が集まった敵集団を捕らえる。
「カノン、ドラン!」
パートナーの名を叫びながら捕らえた敵集団を空へ放り投げる有斗。その声に応えカノンとドランは衝撃波を空中の的へ放った。強い衝撃でさらに吹き飛ばされ気を失った『ふくれアンコくん』たちはそのまま地面に叩きつけられ動かなくなった。
●風車の正面〜支援
大きな布に地中と地上の行き来を妨害された『ふくれアンコくん』は着実に討伐されていく。そのなかで『ふくれアンコくん』のうち何体かが頭についた鈴蘭灯から催眠光を放とうとした。
「グゥ! グゥーッ!?」
しかし、そこへ天空から雷が降り注ぎその行動を妨害されてしまう。この雷を放ったのはノア・アストレア(オラトリオの聖者・f18667)。彼はユーベルコード『コスモディッパー・アリエス』で召喚した空を駆ける黄金の羊『ハマル』に乗り空中から戦場を見渡していた。
「上空からアンコくんの動きを見て、他の人の攻撃を逃れていたり、眠気の光を放ちそうな個体を主に狙って……」
ノアは眼下を見渡しながらスターサファイアのついた魔法の杖『スタードロップ』をぎゅっと握りしめる。
「メェ゛ーー」
ノアの乗る羊『ハマル』が何かを伝える。
「ありがとうハマル」
ノアがハマルに教えられた方向へ視線を移すとそこには頭の灯りを点滅させはじめた『ふくれアンコくん』がいる。ノアはすかさず雷撃を落とした。
敵が催眠光を使おうとすると上空から魔法による攻撃が次々と落ちてくる……ノアのこの支援は地上で戦闘をする面々へ大きく貢献している。
(……ボクもある意味、星とは縁深いんですよね。『アストレア』の語義は『星乙女』らしいですし、UCも十二星座の一部ですし)
男の子として扱われたいノアには星乙女の意味はすこし心境は複雑かもしれない。しかし名前が『星』に関する者としてノアにはこの戦いに対する意気込みがある。
(同じ『星』の悪事は、なんとしても食い止めます)
●風車の正面〜乱戦
敵が地面に広げられた大きな布を避けるように動き始めた。風車の正面に仕掛けられた大きな布は複数ありそれが『ふくれアンコくん』の『もぐるっ!』と『かみつきっ!』を大きく阻害していたためだ。
この布を避けようとすると残る地面はあまりなく『ふくれアンコくん』は集団の強みを活かせないまま各個撃破されていた。
フォーは『フック付きワイヤー』で『ふくれアンコくん』の一体を引っ掛けそのまま他の個体にぶつけながら『サンダーロッド』で雷をワイヤーに流し効率よく電撃で焼いく。地中に潜られた場合は砂泥状化した地面へ『トリックボックス』を投げ入れいった。
「取っときな、釣りは要らないよ」
ドンッというくぐもった爆発音がすると敵は爆発の衝撃で泥ととも空中に放り出されていく。
倒され動かなくなった『ふくれアンコくん』は消えなかった。オブリビオンは首謀者のみでこちらの手下はモンスターの様だ。消えないことを確認したフォーはこの魚の有効活用を思案する。
(アンコウの旬は冬だけど……なんだか食べられそうだな。わざわざ群れをなして出てきてくれたしコレは逃す手はないな!)
「嫉妬のナントカを倒した後はアンコウ料理を楽しめそうだな!」
フォーはとりあえず倒したうちの何体かを布に包んで確保した。
倒れた後も残る『ふくれアンコくん』の体を見て有斗もまた思案していた。
(元居た世界ではアンコウの料理とかあったけど、こいつらは食べられるんだろうか……?)
「……とりあえず回収しておくか」
アイテムボックス(仮)へ動かなくなった『ふくれアンコくん』を詰め込む有斗。お土産を詰め込んでいると不意に足元が砂泥状化した。――敵の攻撃が来る! 有斗は咄嗟に『ダークハンド』を発動させ影の手を泥の中へ突っ込むと影を広げ中に居る何かを包み一気に引き抜いた。
ザパァと泥から地中へと引き抜いた影の中に『ふくれアンコくん』がいた。
「近くに居るって事だもんな」
反撃をされる前に有斗はすかさず『バスタードソード』で泥から引き上げた敵を切りつけた。
二人の隙をつき風車へ近づく『ふくれアンコくん』はユーベルコード『巫覡載霊の舞』で神霊体へ変身したゆかりによって薙刀と衝撃波で弾き飛ばされていく。そして催眠光を放とうとした敵は次々とノアにより雷を浴びせられており、風車の正面方向の戦いは猟兵側に非常に有利に進んでいた。正面の決着は間もなくつくだろう。
成功
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ステラ・クロセ
【三つ星】
アルゲンさん、エヴァンズさんと参加。
(なにあれ!可愛いよね、持って帰ったら…ダメ?ダメですかそうですか……)
まずはユーベルコードを使用。
二人のお姉様が全力を出せるようにわたしが敵を引き付けます!
大刀をアンコくんの前に突き出してゆっくりと振って注意を引き付けます。
地面をよく見て、飛び出てきたら後ろ方向に【ジャンプ】して避けます。
アルゲンさんが炎の壁を作ってくれたら、うまくまとめられるように後退しながら誘導します。
程よく炎の壁の方に集められたら、わたしは壁を【クライミング】でのり越えて脱出して合図します!
「今です!どーんと焼き払っちゃいましょう!!」
(アドリブ等歓迎です)
ステラ・エヴァンズ
&【三つ星】アルゲンさん、クロセさんと参加
…しっかり釣り針にかかってくださったようで…引き上げるまで後少しと言った所でしょうか
また何とも愛らしいお姿の敵ですが…だからと言って油断は致しません
風車の近くに陣取り、敵とは一定の距離をとっておきます
状況を見極めて対処を
クロセさんが引き付けてくださっている集団から
離れすぎていたり、外れそうな者がいたら衝撃波を放って各個撃破
アルゲンさんが炎の壁を作りだしたら
こちらも高速詠唱ですぐにUCが発動できるよう準備
敵を取り囲んだのを確認したらそのまま風属性で精霊彗星を全力魔法で発動
彗星に纏わせた風で炎を巻き上げて大炎上を狙います
灰も残らず綺麗に焼き尽くしましょうか
ステラ・アルゲン
【三つ星】&
エヴァンズ殿、クロセ殿と参加
ふむ、首謀者は破壊を手下に任せたと……
ならばこの手下達を残らず倒し、首謀者に引きずり出そうか
クロセ殿が敵を引き付けるまで【高速詠唱】で【全力魔法】を【力溜め】
敵が集まってきたら【赤星の剣】を発動
剣身から炎【属性攻撃】を発生させ【オーラ防御】の波に乗せて炎の壁とし、敵を逃さないように封じ込める
【戦闘知識】で思い出すのはこの手段をよく用いている者の姿
参考となる者をいつも隣で見ているからやりやすいな
閉じ込めてしまえば私達に攻撃もできないはずだろう
あとはエヴァンズ殿の攻撃が放たれるまで、炎の壁から敵を逃さないように注意しておく
●風車の西側〜会敵
こちら側へもふよふよと『七色鈴蘭のふくれアンコくん』の群れがやってきた。
「グゥ!」
体を七色に輝かせる丸っこいプヨッとした感じの生き物がふよふよと地面スレスレの空中を泳いでくる。
「ふむ、首謀者は破壊を手下に任せたと……」
ステラ・アルゲン(流星の騎士・f04503)はこの群れを確認すると敵の初手の戦力は手下のみであると判断した。
「ならばこの手下達を残らず倒し、首謀者を引きずり出そうか」
アルゲンは自身の本体でもある流星から生まれし魔剣の『流星剣』を抜き迎え撃つ準備をする。
「また何とも愛らしいお姿の敵ですが…だからと言って油断は致しません」
ステラ・エヴァンズ(泡沫の星巫女・f01935)もまた、油断なく白い房の飾りがついた鮮やかな鉄扇『流双星』を手にした。そして……。
(なにあれ! 可愛いよね、持って帰ったら……ダメ?)
ステラ・クロセ(星の光は紅焔となる・f12371)は敵のキュートさを前に一瞬だけ戦意が揺らいでいた。しかしすぐに頭を振り雑念を振り払う。
(いいえ、二人のお姉様が全力を出せるようにがんばらねば!)
気を持ち直したクロセは『新焔・関勝大刀』の鯉口を切ると二人のお姉様へ自分が何をするつもりかを伝える。
「わたしが敵を引き付けます!」
囮という最も危険な役割を申し出るクロセの真っ直ぐな瞳を見てアルゲンは頷く。
「クロセ殿が敵を引き付けてくれるなら、私はその引き付けられた敵を炎の壁で囲ってまとめましょう。その後は……」
アルゲンの視線にエヴァンズが頷いた。
「ええ、私は集団戦の方が得手なので。まとめて頂けるなら殲滅は私の方で」
作戦は決まった。ならば後は行うのみ……三つの星(ステラ)は連携のために即座にそれぞれの行動を開始した。
●風車の西側〜誘導
「ググゥ!」
ふよふよと迫る『ふくれアンコくん』の群れ。その真正面へ出たクロセは手に持つ大刀を突き出し左右に大きく振ることで注目を集めていく。
(わざと目立ち引きつける囮は不利なこと。けれど、お姉様二人を支えて助けになるために今アタシができることは……)
弱きを守る真の強さの為の誓い……そして一族の始まりにも関する誓いがクロセへ勇気と力を与えていく。ユーベルコード『真紅と翠緑の誓い』を発揮させ身体能力を増大させたクロセは敵の注意を少しでも集めるため、駆けた。
「……しっかり釣り針にかかってくださったようで……引き上げるまで後少しと言った所でしょうか」
風車の近くまで下がり敵から距離を離したエヴァンズは『ふくれアンコくん』の猛攻を防ぎながらも付かず離れずの距離を保っているクロセを見る。流石に無傷とはいかず、直撃ではないものの不意討ちの噛みつきを受けてしまっている様子であった。
(引き上げるまでは後少し……その少しが、正直もどかしいですね……)
集団から離れ風車の方に向かってきた敵個体へ鉄扇を振り衝撃波で対処しながら状況を見るエヴァンズ。囮は引き離し過ぎれば敵は襲いやすい方へ進路を変える……かといって近過ぎれば全てを同時に相手する危険がつきまとう。それを懸命にこなすクロセの姿を見るエヴァンズは、改めて気を引き締める。
「……これは、格好悪いところは見せられなくなってきましたね」
●風車の西側〜捕縛
「赤く燃えろ、我が星よ」
アルゲンの持つ青い『流星剣』の刀身に紅蓮の炎が纏われた。その赤き炎――ユーベルコード『赤星の剣』が纏うそれはクロセが敵を集めて引き寄せている間に溜め続けていた魔法の力……それを剣の一振りと共に放てばその炎は魔法とオーラにより平野に一つの壁となって現れる。
炎の壁を見たクロセは移動を始めた。
「炎の壁……! よし、この集めた敵をあそこへ!」
砂泥状化した足元から飛び出し噛み付いてくる『ふくれアンコくん』の鋭い歯を太刀で受け弾いてさらに飛びかかってきた敵を飛び退いて回避しながら、クロセは敵の集団全体から距離を離しすぎないようにとジリジリ移動していく。
敵集団が炎の壁の近くまで来るとアルゲンは周囲を広く高く囲うように炎の壁――堅牢な城門の様な――を作り出した。
(クロセ殿ならば……この高さなら登れる)
炎の壁はそれぞれ隙間なく作り出されており目標を完全に内部へと閉じ込めていた。
(――上手く行った、参考となる者をいつも隣で見ているからやりやすいな)
炎の壁を隙間なく作り出したアルゲンは花菖蒲のような紫色の瞳を思い出していた。後は――。
●風車の西側〜殲滅
炎の壁が四方を囲むとすかさずクロセは短く助走をつけ近くの『ふくれアンコくん』の上に飛び乗るとその勢いのまま高くジャンプをした。さらに続けて炎の壁を蹴って高く飛び上がり、壁を蹴り登っていく。
ユーベルコードで増大している身体能力を活かして高い炎の壁を飛び越えるとクロセは脱出の合図として声を挙げた。
「今です! どーんと焼き払っちゃいましょう!!」
合図を受けエヴァンズは詠唱を開始する。
「承知しました。星の源、根源を織り成すもの――」
詠唱が始まると上空に魔法陣が幾重にも展開されていく。
「――我が声に応え……墜ちろ!」
上空の魔法陣より風を纏う星が現れて落下してきた。その進路の先は炎の壁に囲まれた空間。炎の壁の内部は地面にも新たに炎が張り巡らされて地中へ潜ることができない状態となっている。敵はまさに逃げ場がなく、その炎に囲まれた空間へと星は堕ちていった。
彗星の落下に伴いゴォと風が巻き上がる。それは炎の壁を巻き込んだ火の渦となり巻き上げた全てを灰にしていく。風車の西側の戦いはこうして決着がついた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
マリアライト・ピーズ
&&&
サム(f16740)と一緒
来ましたわね!
皆で飾り付けた風車、壊させたりしませんわ!
わたくしはとにかく飛び回ってひたすら【エレメンタル・ファンタジア】を【全力魔法】として扱いますわ!
起こすのは氷の嵐、これでアンコウさん達を蹴散らします!
適度に寒気もあれば眠気にもきっと抵抗でき……ああ、やっぱり光を見ていると眠くなりますの……
でも飲み込まれてしまっては大変、わたくしは小さいですから
万が一アンコウさんに食べられてしまったら急いで魔法を使って暴れますわ
サムに助けられたらきちんとお礼を伝えますの
援護射撃も助かります、安心して戦えますわ
わたくしもサムの事を支えます、共に頑張りましょう!
サミュエル・ブラウニング
&&&
マリア(f18121)と参加
まずはアプローチ成功だ
焼いた鳥はマリアや他の連中にも分けて早めに処分だ
そもそも風車は囮だが、まだ破壊されるワケにはいかないな
丸呑みや噛み付きに気をつけつつ銃で周囲の味方へ【援護射撃】する
特に敵に切り込むマリアには注意しよう
しっかり見てないと見失いそうだし、いつでも助けられるようにしないとな
とりあえずマリアは気にせず好きに飛び回ってくれよな
眠気を誘うUCがあるなら、とにかく銃を撃ち続けるぜ
眠いなら俺の銃声を聞きな!
俺自身が攻撃されそうになったら【咄嗟の一撃】【2回攻撃】【クイックドロウ】を乗せたUCで対処する
近付けたからって油断するなよ、Monkfish?
●風車の東側〜会敵
風車へと『七色鈴蘭のふくれアンコくん』の群れが迫り各々が迎え撃っていく中、東側の方角に対応したのがマリアライト・ピーズ(ノーブル・ヴァイオレット・f18121)とサミュエル・ブラウニング(ブラウン・キッド・f16740)の二人だった。
「来ましたわね! 皆で飾り付けた風車、壊させたりしませんわ!」
ふよふよと地面スレスレの空中を泳いでくるのを視界に捉えたマリアライトは立ち上がると青い瞳で敵を見据えて腰に手を当てビシと『ふくれアンコくん』たちを指差す。
「そもそも風車は囮だが、まだ破壊されるワケにはいかないな」
続けてサミュエルもカウボーイハットのふちをクイと持ち上げ銀色の瞳で迫りくる敵を見た。本命である首謀者を引っ張り出すためにもまだこの風は必要だ。
(マリアはどのみち切り込むだろうが……さて、その上でどう対処する? しっかり見てないと見失いそうだし、いつでも助けられるようにしないとな)
「何か考え事? どうかしましたの?」
マリアライトは心配そうにサミュエルの顔を覗き込んだ。サミュエルはどのようにお転婆なご令嬢を援護するかを考えていたのだが、まさかそのまま話すわけにもいかない。
「大したことじゃない。とりあえずマリアは気にせず好きに飛び回ってくれよな」
「サムが大したことではないと言うのなら、その通りなのでしょうね。わたくしサムのこと信頼してますもの」
サミュエルの言葉にマリアライトは微笑みと共にこう言葉で返した。
●風車の東側〜先制攻撃
「好きなように、ということでしたら!」
マリアライトは背中の翅をはためかせ、ふわりと宙に浮くと迫る『ふくれアンコくん』へと一直線に向かっていく。サミュエルからの射撃による援護で敵の追撃を受けずに済むためマリアライトは小柄な身体で敵の隙間を縫うように奥へと進んでいった。
(援護射撃もありますし安心して戦えますわ)
マリアライトは群れのほぼ中央までたどり着くとそこで一気に力を放つ。
「精霊のみなさま、わたくしに力を貸してくださいまし! 全部やっつけるので遠慮は無用でしてよ!」
マリアライトが放つユーベルコード『エレメンタル・ファンタジア』により冷たい冷気と暴風が局所的に発生した。その冷気の暴風は空気中の水分を凍結させ氷のつぶてを伴った嵐となる。それはマリアライトを中心に吹き荒れて周囲の『ふくれアンコくん』たちを巻き上げていった。
「ググゥ!」
この嵐の氷による打撃や冷気からのダメージで敵は倒れていった。
「皆で楽しむものを壊そうとした報いですわ」
「これが精霊の力か……マリアと精霊はあまり怒らせない方が良さそうだ」
氷の嵐を避けるため近くの低い木へ避難していたサミュエルはマリアライトの大技に驚嘆しつつ周囲を見渡す。この大技の一撃でもしや全て片付いたのかと思ったが……こうして見てみると倒れた敵の数が足りない。
いくつかは地中へと潜り難を逃れていた――そのうちの一体がマリアライトの足元の地面から襲いかかる!
(……ああ、この光を見ていると眠くなりますの……)
襲いかかった『ふくれアンコくん』の頭についた鈴蘭灯から催眠光が放たれた。
●風車の東側〜殲滅
マリアライトが催眠光に当てられ意識がおぼろげになりかけた時だった。
パンッ。乾いた火薬の破裂音――リボルバーの銃声が響き催眠の光が消灯する。マリアライトが眠気を振り払うと、不意討ちを試みた敵がサミュエルの早撃ち――ユーベルコード『CAD EYE』により眉間を撃ち抜かれた後だった。
「眠いなら俺の銃声を聞きな!」
サミュエルは続けて地中からでてくる『ふくれアンコくん』を素早く撃ち抜いていく。
「数が足りなけりゃ何処かに隠れているのは道理だ。死んだフリの方がマシだったな、迂闊なヤツだぜ」
助けられたマリアライトはサミュエルへ礼を伝えた。
「ありがとう、助かったわサム」
敵がどの方向から襲ってくるか直ぐにはわからないこの状況。サミュエルとマリアは互いに背中を預け残りを殲滅するために戦闘を継続した。
残りの『ふくれアンコくん』が次々と地面の泥から飛び出て襲いかかろうとしてくる。しかしその敵の攻撃をサミュエルは確実に撃ち落として迎撃していた。
「近付けたからって油断するなよ、Monkfish?」
背後や側面から現れる敵を音や影で察知しては肩越しに背中越しにと素早く撃ち対応していく。マリアライトも砂泥状の地面を見つけては魔法で攻撃を行っていく。
「地面ごと凍らせて差し上げますわ!」
砂泥状の地中に潜む『ふくれアンコくん』を泥の水分ごと凍結させて倒していく。
二人の奮戦で残った『ふくれアンコくん』はその数を減らしていった。残り僅かとなったところで一斉に襲いかかってきたが、しかしその最期の攻撃も二人を倒すことは出来なかった。
地中を移動するような気配が無くなった……先程の一斉攻撃が最期だったのだろう。
「さて……たぶんこれで全部だと思うが」
カウボーイハットのフチを持ち上げ周辺を見るサミュエル。そこへ感激で興奮したマリアライトが飛んできた。
「流石サムですわ! 援護射撃もありがとう、安心して戦えますわ。この感謝を伝えなくてはと思いましたの」
マリアライトはサミュエルの手をとって感謝と称賛、そしてこの次に控えているオブリビオンとの戦いへの意気込みを伝えていく。
「わたくしもサムの事を支えます、共に頑張りましょう!」
サミュエルはこの真っ直ぐな瞳に対して照れ臭そうに帽子で顔を隠し『そうだな』と答えた。風車の東側の戦いはこうして決着がついた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
第3章 ボス戦
『『嫉妬』のステラ』
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POW : あたしすごい?ほんと?……でっしょー!(ドヤ顔)
戦闘力のない【動画撮影ドローン】を召喚する。自身が活躍や苦戦をする度、【視聴者の応援】によって武器や防具がパワーアップする。
SPD : そんなの、あたしだってできるんだから!
対象のユーベルコードに対し【正確に全く同じユーベルコード】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
WIZ : 違っ……あたしそんなつもりじゃ……
【槍】が命中した対象に対し、高威力高命中の【召喚ドラゴン】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
イラスト:つかさ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠リサ・ムーンリッド」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●三章についてのお知らせ
二章へのご参加ありがとうございました。
引き続き、三章のプレイングの受付は予定通りに木曜の6月20日(木)からとなる見込みです。
今回は金曜(21日)から日曜(23日)まで執筆に使えるためリプレイの書き始めがいつもより早くなります。ご注意下さい。
引き続きよろしくお願い致します。
●血の気は多いがヘタれやすい
遠くの空に何かの飛行物体が飛んでいる。素材は龍の羽や絹などだろうか? 錬金術的な要素を思わせる魔法で動作するドローンが戦場を観察していた。
「え……なにあれめっちゃ強いじゃん……これこっそり逃げたほうが良い気がしてきた」
オブリビオン『『嫉妬』のステラ』は早くも怖じ気つきヘタれていた。かつて過去に存在したらしい『災害』認定された迷惑人のうちの1人、『嫉妬』を冠するステラ。だが彼女は過去に存在した数々の『嫉妬』の中でも最弱とされている。
「ほら、あたしたちだけでもこっそり逃げよ……?」
ステラは自分が乗る『七色鈴蘭のふくれアンコくん』へ撤退指示を出す……だが。
「ググゥ!」
ふくれアンコくん(リーダー?)は仲間が次々と倒されていくことに激怒した。必ず、かの猟兵を除かなければならぬと決意した。アンコくんリーダーには戦力差がわからぬ。けれども仲間への危害に対しては、人一倍に敏感であった。
「え、ちょっと、なんであんたやる気なわけ!? 止まりなさい、止まれっ、止まってえええ!」
こうしてステラは自分の意志とは関係なくボスとして戦地にポップアップした。
●嫉妬の果てに
遠くから一体の『ふくれアンコくん』が誰かを乗せて勢いよく突進をしてくる。『ふくれアンコくん』は途中で地中に潜行すると猟兵の一人に『かみつきっ!』を行おうとし――そして倒された。
数メートル先には潜行の時に泥に埋まりかけた状態で取り残されたオブリビオン『『嫉妬』のステラ』がいる。
――目が合った。
「ええい、やってやろうじゃない!」
泥から勢いよく飛び出したステラは槍を構え精一杯の強がりをみせる。
「よく見るとあんたらみんな育ち良さそうだったりするし! そういうあたしに持ってないのを持ってるやつ、ムカつくんだよね」
なんだか理不尽な言いがかりをぶつけてくるが、それが『災害』たる所以なのだろう。
「あたしが持ってないものを持ってるやつは、みんなぶっ壊してやるんだから!」
威勢は良いが顔色が悪く怯えが見える。ヘタれな性格だが、しかしこれでも相応の実力はあるので注意は必要だ。何より放置すると似たような破壊行動を繰り返す存在だ。油断せずに打ち倒さなければならない。
ステラ・クロセ
【王家の星】
アストレアさん、エヴァンズさん、アルゲンさんと一緒です。
さらに増えた星の輝き、見せちゃいましょう!
(敵を一目見て)
あ!金髪に赤い瞳って……ちょっと!アタシと被ってない?
しかもアタシよりスタイルいいし!ムカつく言うならムカつくのはこっちの方だよ!
アルゲンさんと共に突撃!攻撃のタイミングを合わせて炎の剣による【属性攻撃】【2回攻撃】でがんがん押し込みます。
アルゲンさんが敵の攻撃を受けている時は【ジャンプ】からの飛び蹴りで邪魔します。
敵が猛攻を仕掛けてきても、【勇気】をもってひるまず正面から打ちあい、
そしてUC【焔轟熱風剣】で思いっきり斬りつける!燃えろぉ!
ノア・アストレア
&
【王家の星】エヴァンズさん、アルゲンさん、クロセさんと一緒に
皆さんの方が「星乙女」っぽいような……ごほん。
前衛をアルゲンさんとクロセさんにお願いし、ボク自身はエヴァンズさんと一緒に後衛を担当。UCで「あちらの動画撮影ドローンを借りる」関係上、程々の距離を維持します。範囲外の物は、皆さん撃墜お願いします……。
水瓶の準備ができたら、これらを遠隔操作で直接スイングするなり、水をそこそこの出力でぶちまけるなりして行動を阻害。
足場の妨害はあなたの手下もやっていた事ですし、文句を言われる筋合いはありません。
「他を羨んでばかりの星が、本当に美しい輝きを放つ事はありませんよ!」
※真の姿不使用
ステラ・エヴァンズ
&【王家の星】アルゲンさん、クロセさん、アストレアさんと参加
助太刀に来てくださった新しいお星様と合流しまして
…さて、困ったさんにお灸を据えないとですね
前衛をステラさんとクロエさんにお任せし、私はアストレアさんと後衛に
敵とは常にある程度の距離をとります
彼女はやや臆病者な一面も持っているようなので退路を絶ったり、
攻撃の回避先を誘導するように星罰で攻撃を仕掛けましょう
足元を狙ったり、外れたように見せかけて背後に穴を開けたり
一歩でも後退したら足が引っ掛かるなり落ちるなりするようにして行動を制限させます
動画撮影ドローンも見つけ次第星罰で破壊
勿論、誘導されているとは気取られぬよう適度に只の攻撃も混ぜながら
ステラ・アルゲン
【王家の星】&
エヴァンズ殿、クロセ殿、ノア殿と参加
ふふ、こんなにも星に関係する人が集まるとは運命でしょうか?
そして敵もまたステラ……こちらは必然といったところか
後衛はエヴァンズ殿とノア殿に任せて、クロセ殿と前に出る
【真の姿】を解放【白銀の鎧】姿へ
邪魔なドローンを風【属性攻撃】で纏めて吹き飛ばし後衛の2人に任せる
クロセ殿をサポートするように動きつつ、敵の攻撃は【武器受け】で流す
嫉妬、他人を羨む心か
その感情あまり好きではない
敵の隙が出来たら【ダッシュ】で距離を縮め、【流星一閃】にてその感情ごと斬り捨てようか!
●邂逅
槍を構えながら『『嫉妬』のステラ』はじりじりと後退していた。微妙にすり足で、少しずつ……その時だ。ステラの背後に何かが降り注ぎ地面をえぐり窪みを作る。
「ひゃあ!?」
窪みに足を取られ『ステラ』は転倒した。
「……さて、困ったさんにお灸を据えないとですね」
ステラ・エヴァンズ(泡沫の星巫女・f01935)は指先を敵へ向けてそう言った。この窪みはエヴァンズが放った星の光――ユーベルコード『星罰』の攻撃により作られたもの。
「嫉妬、他人を羨む心か。その感情あまり好きではない」
白銀の鎧の騎士へその姿を変えたステラ・アルゲン(流星の騎士・f04503)も、本体でもある『流星剣』を手に前へ出る。後退に失敗して尻もちをついた『ステラ』は見上げる先の勇ましいアルゲンの鎧姿に威圧を感じて攻撃へ転じた。
「こ、このっ!」
槍を地面について立つその勢いからコンパクトに体を捻り槍を加速させて薙ぎ払う。だがその槍はアルゲンへは届かない……何故ならステラ・クロセ(星の光は紅焔となる・f12371)により槍の柄へ飛び蹴りが加えられたためだ。
「てぇい!」
槍の横薙ぎが飛び込んできたクロセの蹴りで止められ大きくしなる。槍を止められた『ステラ』は蹴られた槍の反動そのままに反対方向へ回転し勢いのまま槍の石突を突き出して打撃を仕掛ける、しかしクロセはそれを刀で弾き受け流した。
●ステラ
クロセは左に太刀を改造した『新焔・関勝大刀』を、右にサイキックエナジーによる刀の『Now or Never』を手に二刀の剣舞で連撃を加えていく、対する『ステラ』は懐に入られ槍の利点を失いながらも棒術のように槍の柄を操りなんとか反撃を試みる。
正面からの槍と刀による激しい打ち合いが数度か交わされ鍔迫り合いへ持ち込まれた。鍔迫り合いとなったことで至近距離で敵の顔を見たクロセは声を上げる。
「あ! 金髪に赤い瞳って……ちょっと! アタシと被ってない?」
確かによくよく見ると容姿は近い。緊張を打ち破るクロセの言葉にアルゲンは鎧の下で口もとを緩ませる。
「ふふ、こんなにも星に関係する人が集まるとは運命でしょうか? そして敵もまたステラ……こちらは必然といったところか」
アルゲンはクロセのサポートが行えるよう油断なく構える。そして後衛として距離を取るエヴァンズも頷く。
「敵だけではなく、仲間のうち三人も同じ名前……不思議なものです」
「あんたらも同じ名前なの!?」
驚く『ステラ』を他所にクロセはさらに力を加えて相手を押し込もうとする。
「しかもアタシよりスタイルいいし!」
この言葉に『ステラ』はニヤけた。
「……いま、あたし褒められた? ……えへ」
にへらとニヤける『ステラ』へクロセは声を荒げる。
「ムカつく言うならムカつくのはこっちの方だよ!」
●攻勢へ
クロセの持つ刀へ炎が宿る。その熱は相手の肌をその槍越しにチリチリと炙っていったが、対する『ステラ』は何故か勝ち誇るような顔。
「んふふ、そうよねそうよね。あたしは可愛くてスタイルも良いんだから!」
ドローンが複数召喚された。それは龍の羽や鳥の羽などの有機物と水晶や金属水銀などの無機物を組み合わせて作られ、魔法を動力とする小型の装置。
この動画撮影ドローンが映した映像は電波のように周辺に分散し水やガラスなどで反射して映像として浮かび上がらせる。『ステラ』はこのドローンのレンズに向かい満面のドヤ顔で誰ともなく語りかけた。
「この映像を見ているみんな、あたしかわいい? スタイルも悪くないでしょ! ……でっしょー!」
通信かなにかの技術や魔法の応用だろうか、映像を映した面を通じ音声もやりとりできている様子だった。『ステラ』はドヤっとした不遜な表情でクロセを押し返し始める。
しかしこのドローンのうちの一つがバキッと壊れ、中から水瓶が現れた。
この水瓶はこの場に居るもう一人の『星』ノア・アストレア(オラトリオの聖者・f18667)のユーベルコード『清浄なる宝瓶宮』によるもの。アストレアはこのためにドローンの召喚を待っていたのだ。
続けて天から星の光が降り注ぎドローンを撃墜していく。この光はエヴァンズが放つ『星罰』。
「こちらは名前に星を含む者が四人……。そういえば……古代の占星術で、恒星の中で四方・四季の空を支配する四つの王者の星というものがありましたね……確か『王家の星(ロイヤルスター)』」
ドローンを失い余裕のなくなった『ステラ』はエヴァンズの話に気を取られる。
「カッコいい……! あたしをハブにして四人で王家とかずーるーいー!」
よそ見をして羨ましがる『ステラ』の頭部へ浮遊する水瓶が飛び、ぶつかる。
「他を羨んでばかりの星が、本当に美しい輝きを放つ事はありませんよ!」
このノアの攻撃を皮切りに四人は攻勢を強めた。
●王家の星
ノアが操る浮遊する水瓶が体当たりや水流をぶつけ『ステラ』を翻弄する。合間にはエヴァンズの『星罰』による降り注ぐ光。
これらの攻撃は巧みに対象の退路をコントロールし逃げ道を塞いでいく。そしてその唯一の塞がらない道には前衛の二人が先回りしていった。
「燃えろぉ!」
クロセによる業火のサイキックエナジーに包まれた斬撃――ユーベルコード『焔轟熱風剣』が『ステラ』へ浴びせられる。それを槍で受け横に流すと、即座にクロセと入れ替わるようにアルゲンが斬りかかっていく。
クロセの攻撃の隙間を埋めるようなアルゲンの援護で思うように『ステラ』は反撃ができない。
「このっ……あんた、邪魔っ!」
アルゲンの鎧へ槍の一部を当て召喚ドラゴンも放つが、この召喚ドラゴンもこの連携の前では時間稼ぎにしかならなかった。
「怖いの我慢して召喚したのに!」
引けばエヴァンズやノアの攻撃が、進めばクロセとアルゲンの斬撃が飛んでくる。ドローンも即座に撃墜される状態で、槍でしのぎながらも『ステラ』は体のあちこちに傷をつくり確実に疲労と蓄積が現れていた。敵である彼女は元は力量差から逃げようとしたこともあり【王家の星】の四人はかなり有利に戦えている。
敵の動きは確実に鈍くなっていた。
「妨害はあなたの手下も足場に対してやっていた事ですし、文句を言われる筋合いはありませんからね」
ノアが『ステラ』へ流水を浴びせると、疲弊から一瞬集中力が切れたのか糸が切れたようによろめいた。この隙を逃すまいと白銀の鎧が素早く駆ける。
「願いさえ斬り捨てる、我が剣を受けてみよ!」
白銀の輝きが一筋の流星の如く走り青き刀身が天を舞い一閃となる――ユーベルコード『流星一閃』。この一撃にアルゲンは確かな手応えを感じた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
村崎・ゆかり
&&&
ようやく親玉の登場ってわけ? これだけ待ちわびさせてくれたんだから、さぞ強いんでしょうね。
全力でお相手するわ。
最初から(二章から引き続き?)巫覡載霊の舞。「衝撃波」を伴う「破魔」の薙刀で「串刺し」よ!
防御は「オーラ防御」を「全力魔法」で。そう簡単に貫けるとは思わないことね。
目くらましも兼ねて、不動明王火界咒を込めたカードをばらまくわ。出来れば敵の全周を囲みたい。さあ、不浄を灼く三昧神火、とくと味わいなさい!
油断なく、抜かりなく、確実に、『嫉妬』を仕留めましょう。
式神の視野から戦場を鳥瞰して、逃げる気配があればそちらに黒鴉召喚したカラスの群を差し向ける。
戦力かどうかなんて分からないでしょ。
マリアライト・ピーズ
&&&
サム(f16740)と一緒
嫉妬心を抱くのは仕方ありませんが、他人に迷惑をかけるのは駄目ですわ!
少し可哀想な状況のような気もしますが容赦は致しません
きちんと反省なさい!
今度も【全力魔法】の【エレメンタル・ファンタジア】で戦いますわ
起こすのは炎の嵐
敵の呼び出すドローンや槍を撃ち落とすようにしますの
ただ先程の戦いよりも細かな制御が必要になりそうですわ
出来るだけ集中して仲間を守るように意識しますわね
サムの援護射撃は頼りにしていますが、その……こういう戦いもあるのですね
わたくしには思いつかない事だったので驚きましたが……
でも知らない戦い方を知るのも大切な事ですわね
戦闘が終わればちゃんと労いますわ
サミュエル・ブラウニング
&&&
マリア(f18121)と参加
ミャオ、真打登場か
こんな可愛らしいお嬢さんとは思わなかった
口説けないのが残念だな
まずは【猫の毛づくろい】で摩擦を減らして、と
さて、一勝負だ
バンダナで【変装】しながら接近する
君の槍と俺の銃、どちらが速いか試してみるのも一興じゃないか?
ガンマンに早撃ちで勝てたら自慢できるぞ
と、煽てておいてUCは早撃ちのじゃないんだがな
抜くタイミングで攻撃が当たらないように逃げる!
俺はそのまま逃げつつ以降は【援護射撃】に徹するぜ
以下、言い訳だ
俺たちは勝負に来たワケでも、まして彼女のドローンのレンズに収まりに来たワケでもない
俺たちは猟兵で彼女はオブリビオンだ
それ以上も以下も無いんだぜ
●なぎなたVS槍
先の戦闘で最期に斬られた直後、再度ドラゴンの召喚をするとそれを囮として『『嫉妬』のステラ』はいちど退避した。浅くはない斬られた傷でこのように動けるのは、彼女がオブリビオンだからだろう。しかしその逃げ道を塞ぐようさらなる攻撃が飛んでくる。
「逃さないわよ。これだけ待ちわびさせてくれたんだから、さぞ強いんでしょうね。全力でお相手するわ」
なぎなたを手に追撃を与えるのは村崎・ゆかり(《紫蘭(パープリッシュ・オーキッド)》・f01658)。ユーベルコード『巫覡載霊の舞』により神霊体となったゆかりは舞うような体捌きで刃を振るい『ステラ』を追い込む。
敵は振るわれるなぎなたを槍で払い間合いをとるが、追って伝わる衝撃波が四肢を軋ませダメージを与えてくる。個人戦用の槍の長さはなぎなたと大きく変わらない。互いに有効な間合いで打ち合う故に一つ一つが威力のある一打となり下手に動けなかった。そしてだからこそ、間合いの外から伝わる衝撃波は厄介でもある。
「なんであたしがこんな目に合わなきゃいけないの!」
叫びながら『ステラ』はなぎなたを払い槍を突き出した。ゆかりは突き出された刃を紙一重で避けて間合いを取り直すが、しかし槍が掠めた位置に魔法陣が浮かびだす。其れは標的を示す印。
「あ、また印が勝手に……でも丁度良いわ! こいつの相手でもしてなさい!」
「くっ、召喚ドラゴンね」
ゆかりの前に大きめの召喚の魔法陣が展開された。そこから現れるのは牛ほどの大きさのトカゲを思わせる小ぶりなドラゴン。この隙に『ステラ』は傷を抑え再び逃走を図る。
●嘘
「ミャオ、そんなに急いでどうした? 12時の魔法でも解けるのか」
後退する『ステラ』の進路を塞ぐのはサミュエル・ブラウニング(ブラウン・キッド・f16740)。ドローンで顔を映されたくない様で、顔をバンダナで覆い隠している。
「しかし、登場した真打ちがこんな可愛らしいお嬢さんとは思わなかったぜ。口説けないのが残念だな」
サミュエルはそう言いながら手近な岩に背を預け腕を組む。リラックスしているような行動だがその眼光は鋭く油断はしていない。
「あたし可愛い? やっぱり? そっちも帽子に刺さってる羽が渋くてカッコいいわよ」
可愛らしいお嬢さんと評されたことに気を良くした『ステラ』。しかし……。
「猫さん、そこ通してくれると嬉しいな。あとその帽子壊していい?」
ここまでのダメージも大きく、調子に乗るには余裕があまりない様子だ。槍を構え押し通る構えを見せている。
「まあ待ちなお嬢さん。君の槍と俺の銃、どちらが速いか試してみるのも一興じゃないか」
そう言いサミュエルはもたれ掛かっていた岩から離れ相手を正面に捉えた。事前のユーベルコード『猫の毛づくろい』によりサミュエルの姿はよく見ると毛並みがツヤツヤして摩擦抵抗を極限まで減らされており、素早く動けるよう準備がされている。
「それに、ガンマンに早撃ちで勝てたら自慢できるぞ」
「ふ、ふーん……まあ、悪くないわね」
互いに正面に相手を捉えすぐ動けるよう備える。
(さて、一勝負だ)
風が吹きザァと草木がざわめく。風車に飾り付けていた羽の一つが風に煽られて舞い、二人の真ん中へと落下した。それを合図に両者はほぼ同時に動く。素早く突き出される槍に対してサミュエルは――銃を抜かず回避行動を取りながら声を上げた。
「マリア! 今だ!」
――二人を取り巻く風に火の粉が混ざる。
●生き抜く術
サミュエルが『ステラ』の足止めをしている間、マリアライト・ピーズ(ノーブル・ヴァイオレット・f18121)は近くの木陰に潜んでいた。
(嫉妬心を抱くのは仕方ありませんが、他人に迷惑をかけるのは駄目ですわ!)
サミュエルは予定通り敵を足止めしている……ならば自分も成すべきことを行おう。マリアライトは集中し力の制御に全力を尽くせるようにする。先程の戦いよりも細かに、そして仲間を守るように。
サミュエルの合図の声が上がるとそれに応じてマリアライトは力を開放した。
「少し可哀想な状況のような気もしますが容赦は致しません。きちんと反省なさい!」
放つのは『属性』と『自然現象』を合成した現象の発動――ユーベルコード『エレメンタル・ファンタジア』。そして起こすのは炎の嵐。火の粉を纏う風はサミュエルと『ステラ』の二人を包むように巻き上がるとやがてマリアライトの全力の制御で敵のみを包む小さな炎の渦となっていく。
「制御、うまくいきましたわ! それにしても――」
炎の渦から離れて歩いてくるサミュエルを迎えるマリアライト。
「サムの援護射撃は頼りにしていますが、その……こういう戦いもあるのですね」
足止めの細かい手段までは共有していなかったのか、だまし討ちに近い先のやりとりに複雑な態度を見せるマリアライト。その反応に価値の違いを察したサミュエルは急ぎ説明をした。
「マリア、聞いてくれ。俺たちは勝負に来たワケでも、まして彼女のドローンのレンズに収まりに来たワケでもない」
その瞳は真剣で、オブリビオンを打ち倒すのだという気持ちが見て取れる。
「俺たちは猟兵で彼女はオブリビオンだ。それ以上も以下も無いんだぜ」
手段に拘り取り逃がしてしまっては被害を広げてしまうかもしれない。倒すべきものは、確実に倒すことが大事なのだと語ってる様でもあった。マリアライトはサミュエルの言葉と真剣な瞳を受け止める。
「……わたくしには思いつかない事だったので驚きましたが……そうですわね、知らない戦い方を知るのも大切な事ですわね」
この戦いで森の令嬢は戦場で生き抜く手段をまた一つ、新たに知ったのだった。
●追撃
「おっと、流石にタフだぜ。まだ終わりじゃないみたいだ」
リボルバーを抜くサミュエルに呼応しマリアライトもエレメンタルロッドを握る。
巻き上がる小規模な炎の渦から人影が出てきた。その人影は怒りを秘めた声を荒げる。
「強い仲間がいるなんてズルい! あたしには居ないのに」
先にけしかけた『ふくれアンコくん』たちの存在を差し置いて彼女は自身の孤独を嘆き、そして仲間の居る猟兵たちへ嫉妬の怒りを向ける。そんな『ステラ』へなぎなたによる攻撃が振り下ろされた。
「また、あんた!」
「油断なく、抜かりなく、確実に……。『嫉妬』を仕留めるわ!」
召喚ドラゴンを退けたゆかりが『ステラ』へ追撃を与え飛びかかっていた。不意をつく一撃は咄嗟に槍の柄で防がれるが、すかさず差し込まれたサミュエルの援護射撃とマリアライトの炎の渦により、敵は回避に専念せざるを得ず反撃の機会を失った。
この援護攻撃を避けて『ステラ』が後退したことでゆかりとの間合いが再び大きく開いた。この隙にゆかりは白紙のトランプのような霊符を数枚投げる。
「さあ、不浄を灼く三昧神火、とくと味わいなさい! ――ノウマク サラバタタギャテイビャク――」
肩で息をし疲れを見せながらも、ゆかりは深く呼吸をし詠唱した。
「くっ……また火なの!?」
霊符から絡みつく炎が放たれ『ステラ』を包んだ。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
鈴城・有斗
&
戦闘はアイテムボックス(仮)からバスタードソードを出して使用
接近戦で剣で切り付けたり薙ぎ払ったりダークハンドの拳でぶん殴ったり爪で切り裂いたり
ダークハンドを使う際に、お前にこんな事が出来るか? と挑発気味に喋ってみる。
上手く乗って相殺してきたらその隙にカノンとドランに衝撃波をぶっ放してもらおう。
戦闘と風車の後片付けが済んだらアンコウを料理出来る人を探して調理をお願いしよう。
いっぱい出来たらアイテムボックス(仮)にしまってユーノさんにもお土産にしようかな。
・・・口にするかは知らんけど。
フォー・トラン
&&&
出会い方が違ったなら、アンコくんリーダーとは良い仲間になれたかも知れないな……。
まあ、それはそれとしてアタシは愛用のサンダーロッドに宿る雷の精霊を呼び出して一緒に攻撃するぜ。
仮にアンタがこれを真似できたとしても、ただ呼び出すだけじゃダメだ。
連中は気まぐれだから“礼儀作法”に則って“優しく”接しないと言うこと聞いてくれないぜ。
『嫉妬』の通り名で呼ばれる程のアンタにそんな繊細な心遣いができるかな。
やれるものならやってみな〜。と、技能こそないけど挑発するだけしてみよう。
● 精霊と共に
(出会い方が違ったなら、アンコくんリーダーとは良い仲間になれたかも知れないな……)
最期に一人で果敢に突撃をしてきた、リーダー格と思われる『ふくれアンコくん』を思いフォー・トラン(精霊術士・f12608)は空を見上げる。
青い澄んだ空が広がり白い雲は輝く様だ。風も乾燥しすぎず適度に水分もある……こういう日は精霊も『機嫌が良い』だろう。
「まあ、それはそれとして」
フォーは気持ちを切り替える。倒すべき敵を倒すために――。
炎をようやく振り払った『『嫉妬』のステラ』だが、この時点でだいぶダメージが蓄積し弱っている様子だった。
ボロボロな敵へフォーは声をかける。
「よう、調子はどうだい」
「――見ての通りよ、あたしより元気で余裕あるなんて、ムカつくわ……!」
フォーをひと目見ると『ステラ』は敵意を見せ槍を構える。対するフォーは精霊を召喚――ユーベルコード『精霊召喚魔法』を発動した。現在地周辺に住んでいる――過去に意気投合して契約した、サンダーロッドに宿っている――雷の精霊を喚び出す。
「かわいいだろ? 仮にアンタがこれを真似できたとしてもこう都合良くはいかないぜ」
ポワッと輝くその魂はフォーの周囲をくるっと周ると楽しげに明滅しフォーの手のひらの上に乗った。
「連中は気まぐれだから"礼儀作法”に則って“優しく”接しないと言うこと聞いてくれないぜ。『嫉妬』の通り名で呼ばれる程のアンタにそんな繊細な心遣いができるかな?」
呼び出した雷の精霊と戯れながら、フォーは『やれるものならやってみな』とばかりに相手へ見せつける。しかしてその挑発は――。
「なによ、ばかにしないでくれる? そのくらい、あたしにもできるんだけど!」
――抜群に効いた。
ダメージの蓄積と疲弊からか、心なしかひらがな喋りな『ステラ』は早速フォーのユーベルコードを真似ようとする。
「あたしに相応しいのは、情熱と美の炎よ……。あたしのかわりにこいつらをやっつけちゃって!」
さきほど見た召喚を真似を行う。ここまでは見事なものだった……しかし。
「熱っ、やだ、ふざけてないであいつぶっとばしてよ!」
喚び出された火の精霊は召喚主の『ステラ』をおもちゃにして遊び始めたのだ。周囲をクルクルまわり時に火をつけてイタズラをしようとしてくる。その様子をフォーは初心者あるあるの一つとして見ていた。
(あー……、これはパートナーではなく遊び相手と思われているな)
●敵を討つ
自ら呼び出した火の精霊に翻弄される『ステラ』の頭上に影が差す。
「たぁぁあっ!」
バスタードソードを頭上に掲げ高速回転で剣の勢いをつけながら鈴城・有斗(人間のヴィジランテ・f18440)が飛びかかる。敵を間合いに捉えると剣を握り、回転の勢いで大きく空中で一回転しながら振り下ろした。
ドンッ。と地響きが鳴り地面が窪む。この一撃は回避されてしまったが、当たればここで勝負は決まっていただろう。続けて有斗はバスタードソードを薙ぎ払う。
防御した『ステラ』はすかさず槍を突き出すが、有斗のオーラを纏った『バリアリアクター』により防がれた。
「まだだっ!」
有斗は止まらずにさらに踏み込み剣を振ると、それを柄で受け流した『ステラ』はそのまま有斗を槍の柄で横薙ぎに殴った。これにより両者の距離は再び開いてしまう。
「ぐっ……!」
剣の間合いに入れば押し込めそうだが、一度離され槍の間合いになれば近づくのは難しい。ならば――。
「伸びろ!」
有斗の影が収束し地面から飛び出すとそれは大きな手となった。影の手――ユーベルコード『ダークハンド』の爪を敵へ振り下ろしながら有斗は駆ける。
二方向からの攻撃なら防げまいと考えての攻撃……しかしこれも防がれてしまう。
「――ちっ!」
向けられた槍の刃を防御して下がる有斗。敵は逃げる力が無いほどに疲弊しているが……余裕がなく必死になっているだけありさすがにしぶとい。カノンやドランも加えて強引に攻めれば討ち取れるかもしれないが……しかし――。
有斗は可能な限り犠牲を払わず勝てる策を考える。相手の特性を考えると一つの最適な策が浮かぶ。
(見つけたぜ、突破口……!)
「――なあ、お前にこんな事が出来るか?」
有斗は『ダークハンド』による影の拳を『ステラ』へ見せつけた。自慢するように技を見せびらかす。
「そんなの、あたしだってできるわよ!」
挑発に乗った『ステラ』が意識を集中すると影が収束し大きな手となり地面から飛び出した。両者の『ダークハンド』は互いに拳で打ち合う。
「ふふん、どうよ? あんただけの技じゃないってこと!」
ドヤ顔を見せる敵だが、本来の使い手だからこそ解る不完全さが現れていた。
(やっぱり、真似をするので手一杯で自由には扱えないっぽいな。相殺が限界だっていうのなら)
有斗はさらに影の手を増やした。敵もそれに応じて影の手を増やして迎え撃つ。
「これならどうだ!」
「無駄無駄無駄っ、その技は見切ったわ!」
影の手同士の激しい拳の応酬が展開され、有斗の攻撃はことごとく相殺されていく。だが――それこそが有斗の狙いだった。
「カノン、ドラン! 今だ!」
「がるっ!」
「――!」
敵が相殺に夢中になっている間に二体を背後に回り込ませていたのだ。有斗が攻撃の指示を出すとすかさず衝撃波を放つ。
「――あ」
意識していなかった方向からの衝撃に足を取られ宙を舞う『ステラ』。その姿を捉えた有斗は体制を立て直される前に、剣の狙いを定め敵の急所を斬った。
●守られた日常
倒された『ステラ』はオブリビオンとして消えていく。
「あたしも……みんなみたいに……」
嫉妬のままに自分本意な勝手と破壊を繰り返す『災害』はこうして討ち倒された。
村と祭りは無事に明日を迎えることだろう。この『災害』が迫っていたことと退けられたことを知るのは、戦った当人たちと関係者のみ。――だが、人々が救われたことは、間違いのない事実だ。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
最終結果:成功
完成日:2019年06月22日
宿敵
『『嫉妬』のステラ』
を撃破!
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