バトルオブフラワーズ⑬〜フリーダムストライク!
「いよいよシステムフラワーズを巡る戦いもクライマックスですね」
集まった猟兵たちを前に、彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)は語り始める。
「幹部怪人を突破して、ついに首魁のドン・フリーダムに手が届くようになりました。
これが最後の戦いになります」
最後の敵となるドン・フリーダムは、キマイラフューチャーにおけるオブリビオン・フォーミュラにして、システム・フラワーズを創造した張本人だという。
「これまでの幹部と同様、ドン・フリーダムは倒しても何度でも骸の海から蘇ってきますけど、短期間に倒し続ければ復活する事ができなくなります。このあたりは今までの幹部と同じですね。
ただ、言うまでもないですけど、幹部怪人よりもはるかに強いです。
なにせ、3幹部全ての能力を使ってきますから」
さすがにそれを聞いて猟兵たちがざわめき出す。
「とはいえ攻略方法は同じです。
弱点を見抜いて反撃してくるマシンが作られたなら、それに反撃する方法を考えて。
絶対無敵バリアを張ってきたなら、エモさをぶつけて解除して。
スピードで先制攻撃してくるなら、それを防ぐ手段を用意して。
……という感じですね」
猟兵たちを安心させるようにいちごは語る。
そして、さらに続けた。
「『我慢しなくていいのですよ。欲望は止めなくていいのです。
オール・フォー・フリーダム! 自由こそが、この世の全てなのです!』
……というのがドン・フリーダムの言い分ですが、全ての人がそんな際限のない自由を求めてしまったら、社会は崩壊します。
この世界を守るためにも、皆さんよろしくお願いします」
いちごはそういって猟兵たちに頭を下げると、決戦場に皆を送り出すのだった。
雅瑠璃
こんにちは。またはこんばんは。
雅です。
いよいよラスボス戦ですね。
以下のルールだけはしっかりと目を通しておいてくださいね。
あとは、細かなことは言いません。
皆さん頑張ってください!
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敵は必ず先制攻撃します。敵は、猟兵が使用するユーベルコードと同じ能力値(POW、SPD、WIZ)のユーベルコードを、猟兵より先に使用してきます。
加えて、ドン・フリーダムは使用する能力値別に違う対処が必要です。これらに対抗する方法をプレイングに書かず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、必ず先制攻撃で撃破され、ダメージを与えることもできません。
POW:絶対無敵バリアを展開します。エモいものを見せれば無効化できます(エモいの基準はラビットバニーと同じ)。
SPD:風で足場を崩してきます。
WIZ:猟兵のユーベルコードの弱点を見抜き、確実に反撃するマシンを作り出してきます。 その反撃マシンに反撃する方法を考えなければいけません。
これらの能力はそれぞれ「ラビットバニー」「ウインドゼファー」「エイプモンキー」と同じですが、ドン・フリーダムは彼ら以上の実力者です。
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第1章 ボス戦
『ドン・フリーダム』
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POW : 赤べこキャノン
【絶対無敵バリア展開後、赤べこキャノン】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : レボリューション・ストーム
【花の足場をバラバラにする暴風】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ : マニアックマシン
対象のユーベルコードに対し【敵の死角から反撃するマシン】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
イラスト:由依あきら
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
地鉛・要
【連携・アドリブ可】
足場が崩され吹き飛ばされる勢いで【害血大百足】に俺を飲み込ませる
大百足は人を飲む大きさ、大きさはそのまま脅威になるし、多足とそのサイズゆえ足場が崩れたぐらいでは動きに支障は出ない、俺が中に入る事で移動制限は実質無くなる
液体で出来てるから盾にされても問題無し
攻撃は解りやすく突撃。最低レベルでありながら全長200mの大百足の攻撃食らうが好い
もしも液体だからって中に入って俺を狙ってきたら?【トラップクラフト】で張り巡らせた対物爆弾の網でお出迎えしよう
隙を見て血も肉も食べて俺達の明日の糧とさせていただこう
「裸って着エロの無限の可能性を捨てた姿だよな。大丈夫?自分で自由捨ててない?」
黒夜・天
よう、てんさい
オレの欲望は際限ない不幸だ
オレはテメエの幸運を喰いつくしたい
止めなくていいんだろ?
喰らうぜ
接近してミニルーレットを見せる
運を賭金にする遊戯。ギャンブルを始めるには資金が必要だ
ここに溜まった最初の幸運。それは数少ないオレの信者が捧げた、彼らとの絆。それを使う!
溜めた運を【大食い】し能力底上げ、キャノンを災禍の腕を犠牲に受ける。バリアが解けたならボロ布を巻き付け周囲とてんさいから【生命力吸収】で踏ん張る
更にダメージを【呪詛】にてんさいを呪う
悪球を真上に高く投げ、UC発動
ここからはオレの力でテメエが不運になるか、欲望の幸福が勝つかの勝負だぜ
悪球はより不幸な方へ当たる
さあ勝負だ。てんさい
三神・恭夜
なんと扇情的な女性だ…欲望を解放しろなどと言われては邪な気持ちを抱いてしまうが、ここは本気でやらないと負けてしまいそうだね。
◉戦術
「なんて力だ…私より早いなんて!」
相手は先制攻撃で暴風を放ち足場を崩して来る、私はそれに対してダメージになるような飛来物や風を『早業』の抜刀術で斬り払う『武器受け』で防ぎながや跳躍、バラバラになった足場の軌道や位置を『見切り』そこへ一足飛びの『ダッシュ』で蹴り飛びながら足場を転々と蹴りながら移動して間合いを詰め絶対必中のUC【十六夜】を放ち斬り裂いてみせよう。
「チャンスは一度、機は刹那、だけどそれを掴むのが剣神たる私の技だ!」
◉アドリブ歓迎
秋山・軍犬
転移前にアイテム:軍犬フルコースを全て食べ
現時点での最大強化版のフルコースゴールデン発動
転移後、敵を確認次第速攻
先制のキャノンを
黄金のオーラ(オーラ防御+アート)をまとい
音速で躱しつつ(野生の勘+空中戦)
弾丸の様に突っ込み体当たり(捨て身の一撃)
無敵バリアが解除されるか否かは
敵が黄金のオーラに一瞬でも魅せられるかの
賭けだが攻撃に迷いがあれば
バリアが解除されても敵に対応時間を
与える事になる、故に迷わず解除される方に全賭け
一撃与えられたらドンに質問
変な話っすけど自分は、あんたの為に戦った
あの3幹部、意外と嫌いじゃねっすよ
…キマFの怪人だし?
あんた、随分あっさりしてるっすけど
本当のとこどうなんすか?
セシル・バーナード
エモい? それはぼくの得意分野だよ。
朗々と「歌唱」で切ない歌を歌い上げ、エモさを堪能してもらおう。
バリアが切れたね。それじゃ、レッツ・バトル!
赤べこキャノンの砲口からぼくに通じる空間を空間裁断でズタズタに切り裂く。
砲撃は途中で空間の切れ目にかかって破砕されるはず。
それ以後は、ジグザグに動いて狙われるのを避けながら、空間断裂でダメージを叩き込んでいくよ。足場が消されるのはまずい。
隙を見せればフォックスファイアも仕掛けよう。さあ、熱く燃え上がれ!
さすがに首領。いい身体してるねぇ。ぼくの旅団に迎えたいくらいだよ。
でも、オブリビオンだしね。しかもフォーミュラ。
残念だけど、速やかに骸の海にお帰り願うよ。
甲斐・ツカサ
欲しいものがコンコンコンで手に入るのって、便利かもだけど、面白くないよ!
だって、手に入れるまでの道のりが冒険なんだもん!
花の足場がバラバラにされるなら、空気の足場を作り出して
暴風が吹くなら、マントを帆のようにして、マフラーを通じて自分の力に変えて
台座にフックを引っ掛けて、辿り着こう!
そこまででも一つの冒険、コンコンコンじゃあ味わえない楽しさだよ!
後はそのままの勢いで、体ごとぶつかるような一撃を!
…でも、自由のおねーさん、ちょっと機械っぽいっていうか、うさぎのおねーさんほど柔らかく無さそう…
折角だからそのお面を…盗むのは難しいだろうから、傾いてるのを戻してあげよう!
歪んだ笑顔はなんだか嫌だしね!
笹乃葉・きなこ
【POW】
ようやく表に出てきやがったなぁ…。
さっとくボッコボコにしてやるから覚悟するべぇ!
>先制攻撃
あのウサギ仮面と強化版だべか?
うーんとこーやって(自分の谷間にナギナタを挟んで、クルクル回ってポーズを取ったり、すがったりして悩ましく熱を持った視線を向けてみて)
…エモイだろぉ?
ちょっとオラの投球に付き合ってほしんだべ。
ボールがない?
お ま え が い る だ ろ ?
ユーベルコードで近くに引き寄せて、相手を壁に向かってぐぱーんして、
壁に激突したらまた引き寄せて、ぐーぱんしての繰り返し。
まるでお前がボールみたいだろ?
ほーら…こん(殴って)こん(壁に激突させて、戻して)こん!(なぐる)
●自由とは何か
「あはぁん。来ましたねぇ、猟兵ちゃんたち」
システムフラワーズの中枢にて、裸のまま立ちふさがるドン・フリーダムの前に、転移された猟兵達が次々と姿を現した。
「さすがに首領。いい身体してるねぇ」
「なんと扇情的な女性だ……欲望を解放しろなどと言われては邪な気持ちを抱いてしまうが」
さすがに事前に聞いていたとはいえ、裸の身体を見てはそんな感想も出てしまうのは仕方ないだろう。セシル・バーナード(セイレーン・f01207)や三神・恭夜(永遠神剣・f15676)の呟きに、ドン・フリーダムはある意味嬉しそうに声を弾ませて応える。
「いいですねぇ。そうそう、そうやって欲望をぱーっと解放しちゃえばいいんですよぉ」
「それもいいけど、でも、オブリビオンだしね。残念だけど、速やかに骸の海にお帰り願うよ」
「ああ、ここは本気でやらせてもらう」
とはいえ、セシルも恭夜も猟兵としての使命を忘れたりはしない。
もちろん2人だけでない。他の面々もだ。
「欲しいものがコンコンコンで手に入るのって、便利かもだけど、面白くないよ!
だって、手に入れるまでの道のりが冒険なんだもん!」
そう主張するのは、甲斐・ツカサ(宵空翔ける冒険家・f04788)だ。
だが、ドン・フリーダムにとってはそういう反応すら嬉しいのか、楽しそうに答えていく
「いいですねぇ。それもまた自由!
修理が終われば、好きな所に冒険に行って、望むがままの成果をコンコンっと手に入れることができますよぉ」
「だから、そうじゃないんだよ!」
とはいえ、根本的に話は合わない。ツカサは違うと主張するが、その言葉も届いていないのだろう。
「ところで裸って着エロの無限の可能性を捨てた姿だよな。
大丈夫? 自分で自由捨ててない?」
それに助け舟を出すかのように地鉛・要(破滅的自己嫌悪・f02609)が口をはさんできた。内容的に助け舟といっていいのかは不明だが。
「んなっ?! わたくしが自由を捨てている、ですってぇ?
い、いえ、今は裸ですけれども、修理が完了すれば、好きな着エロを楽しめるよう、どこでもコンコンっとすれば好きな衣装出てくるんですよ!」
フリーダム的に重要なことだったらしく、必死に言い訳をするドン・フリーダムだった。
「まぁ、んなことはどうでもいいさ。
な、てんさい」
「たしかにわたくしはてんさいですけれど、なんですぅ?」
そんなドン・フリーダムに次に声をかけたのは黒夜・天(有害無益の神・f18279)だ。彼女は自らの手にルーレット盤を取り出してドン・フリーダムに宣言する。
「オレの欲望は際限ない不幸だ。オレはテメエの幸運を喰いつくしたい。
止めなくていいんだろ?」
「もっちろーん。それもまた自由ですぅ!
でも、わたくしの不幸だなんていやんいやん」
「言ってろ。喰らうぜ」
そう言って天はルーレットを回し始めた。
●無敵バリアを攻略せよ
「あらあら、そうですよねぇ。猟兵ちゃんたち戦いに来たんですもんねぇ。
でもでも、バニーちゃん直伝のこの無敵バリアは破れませんよぉ」
そう言いながらバリアを展開するドン・フリーダム。
しかし彼女は忘れている。そのバニーちゃんは、無敵バリアを攻略されまくっていたという事を。
そしてドン・フリーダム自身も、バニーちゃん同様に、エモの基準がゆるゆるのガバガバであるという事を。
「運を賭金にする遊戯。ギャンブルを始めるには資金が必要だ」
「そりゃそうですよねぇ」
天の声にうんうんと頷くドン・フリーダム。
では天は何を賭けるのかというと。
「ここに溜まった最初の幸運。それは数少ないオレの信者が捧げた、彼らとの絆。
それを使う!」
「なんですとぉ?!
大切な人達との絆をいきなり賭けるなんて、そんな……なんてエモい……あっ」
天の覚悟に、あっさりパリィンとバリアは砕けて消えた。
「バリア解除されたな。
なら、ここからはオレの力でテメエが不運になるか、欲望の幸福が勝つかの勝負だぜ」
くっくと笑いながら、天はルーレットに悪球……自らの武器であるオーラの玉を投入しつつ【幸災楽禍の悪神(パーフェクト・ワールド)】を使う。
「悪球はより不幸な方へ当たる。さあ勝負だ。てんさい」
「むむむ……いいでしょう、バリアなくともその勝負受けた」
かくしてルーレットに投入された悪球はカラカラと回り、より不幸な……ドン・フリーダムの方へと飛び出していった。
「あばぁっ?!」
「不幸なのはテメエだったな」
「うぐっ、バリアもう1度張りなおしてぇ……」
天の攻撃が直撃したドン・フリーダムは、痛そうに当たった箇所を抑えながらバリアを張りなおし、赤べこキャノンを乱射して猟兵達を攻撃する。
砲撃に晒され、散会して何とかかわしていく猟兵達。
だが、猟兵達もまだまだ手は尽きていない。数名の猟兵が集まって何かを始めていった。
「エモいなら、それはぼくらの得意分野だよ。みんな、やろう」
「うわっ、眩しっ。なんですっ?!
……あ、あららぁ、何かしら、ダンスかしら?」
セシルの声と同時に黄金のオーラが突如輝きだす。そしてその中には、自らの武器である薙刀を豊かな胸に挟んで、ポールダンスのように踊りだす少女……笹乃葉・きなこ(キマイラの戦巫女・f03265)がいた。
きなこは、黄金の輝きの中でクルクル回ってポーズを取ったり、すがったりして悩ましく熱を持った視線を向けながら、いつの間にか響きだした歌声に合わせて情熱的なダンスを続けていく。
ちなみに歌声の主はセシルで、バックの黄金の輝きは、転移前にフルコースを平らげておいた秋山・軍犬(悪徳フードファイター・f06631)の【フードスペシャリテ・フルコースゴールデン】によるものである。
3人の合わせ技による情熱的なダンスに思わず見入ってしまったドン・フリーダムは、いつしか赤べこキャノンを放つのもやめてしまっていた。
「どうだべ、……エモイだろぉ?」
もちろんきなこに言われるまでもなく、バリアはとっくに消え失せている。
「はっっ?! バニーちゃん、このバリア脆すぎますよぅ?!
すぐ消えちゃって意味ないじゃないですかぁ?!」
慌てて再び赤べこキャノンを撃ちまくるドン・フリーダムだが、3人はすぐさま攻撃に移っていった。
黄金の輝きを纏ったまま、軍犬は走る。自らを黄金の弾丸と化して音速でドン・フリーダムの元へ。
「バリアを再度張る時間は与えないっすよ!」
「援護するよ、行って!」
その軍犬めがけて飛んでくる赤べこキャノンの弾は、セシルの【空間裁断】で切り裂かれ、遮るものの無くなった軍犬は、そのままドン・フリーダムに捨て身の体当たりをぶちかました。
「うぼあっ?!」
そのまま跳ね飛ばされたように吹き飛ぶドン・フリーダム。その飛ばされた先には、きなこがいた。
「ちょっとオラの投球に付き合ってほしんだべ」
「へ?! なんですぅ?」
「ボールは、おまえな」
きなこはそう言って獰猛な笑みを見せると、【笹乃葉式気功術】の見えないエネルギーで飛んできたドン・フリーダムを捕まえると、ぐーぱんで思いっきり殴り飛ばした。
「ほーら! こん、こんっ!」
「はわわわわわわ~~~?!」
そのままドン・フリーダムは、まるでピンボールのように弾き飛ばされていき、再び軍犬の方へと飛ばされていく。
「変な話っすけど自分は、あんたの為に戦ったあの3幹部、意外と嫌いじゃねっすよ」
「あららぁ、そうなんですのぉ?
みぃんなぶっころされてまいましたけどねぇ」
「あんた、随分あっさりしてるっすけど、本当のとこどうなんすか?」
軍犬は、攻撃ではなく、疑問に思っていたことをぶつけてみた。
倒されちゃったら仕方ないなぁとあっさり切り替えたドン・フリーダムに対し思う所もあったのだろう。
だけれども、ドン・フリーダムの答えはやはりあっさりしたものだった。
「みんないい子たちだったけど、とりあえずこのバリアは役に立たないですねぇ」
バリアと赤べこキャノンに見切りをつけたドン・フリーダムは、【レボリューションストーム】を放ち、システムフラワーズの足場ごと、軍犬やきなこ、そしてセシルや天をも巻き込んで吹き飛ばすのだった。
●革命の嵐を攻略せよ
「バリア張ってから、なんてまどろっこしいですぅ。
ゼファーちゃん譲りの風で、みんな吹き飛ばすことにしましたぁ!」
攻撃方法を変えたドン・フリーダムによって吹き荒れる嵐。バリア封じからの攻撃を狙っていた4人はあっという間にその嵐に飲み込まれて吹き飛ばされてしまった。
だが、これももちろん、対処方法はわかっている。
「なんて力だ……早さ以上に風の勢いもすごい!」
足場が崩れ、花吹雪が辺りを覆う中、恭夜は自らに向かってくる足場の残骸を早業の抜刀術で切り裂きながら、点在する足場に向かってダッシュで飛び移りつつなんとかこの風に耐えていた。
ツカサは、自らのマントを帆のようにして、風に乗っていた。受けた風を自らの力に変え、【悠久の蒼穹呼ぶ風の外套】の効果で自らも風邪を纏い、革命の嵐の中を受け流して、そしてまだ残っている足場にワイヤーフックをひっかけるとそこに降り立つ。
「これも一つの冒険。コンコンコンじゃあ味わえない楽しさだよ!」
そしてもう1人、要だが、彼は足場が崩され吹き飛ばされた際に、自らの血から【害血大百足】を生み出していた。そしてそのまま大百足に自らを飲み込ませる。
人を容易く飲み込むほどの巨大な大百足、それは崩れていく足場同士をつなぐ橋のようになり、嵐の中をその多脚で安定して体を支えていた。
「ほむほむ、なるほどですねぇ。
ゼファーちゃんの革命の嵐に耐えられたのは、貴方たち3人だけですかぁ」
三者三様の方法で、嵐の中足場を確保できた3人に、ドン・フリーダムは感心しながら、さらなる暴風や赤べこキャノンで攻撃を仕掛けてくる。
3人はそれに対し、風に耐えながら、あるいは風に乗って崩れる足場を移動しつつ、攻撃をかわし続けていた。
「なかなか粘りますねぇ」
「そりゃどうも。それじゃ今度はこちらの反撃を喰らうがいい!」
最初に攻撃に転じたのは大百足……要だ。
更なる巨体に成長した大百足が、その巨体で突撃していく。
「ふわぁ?! いつの間にこんなにおっきくなったんですぅ?!」
大きさを見誤ったか、ドン・フリーダムはその巨体の体当たりを避けきれず吹き飛ばされていく。
そこに、風に乗って飛び回っていたツカサが、風に乗った勢いのまま飛び込んできた。
「折角だからそのお面を……盗むのは難しいだろうから、傾いてるのを戻してあげよう!
歪んだ笑顔はなんだか嫌だしね!」
「ふぇ?! あばばばばっ?!」
体当たり気味に突っ込んでいったツカサは、ドンフリーダムの仮面に手をひっかけると、それをコキュッと回転させた。ツカサ的には仮面の傾きをなおそうとしたのだが、実際には首を傾けてひねる攻撃になってしまっている。
「チャンスは一度、機は刹那」
そして、首をひねったことで足も風も止まってしまったドンフリーダムの、その隙を逃さず、恭夜が飛び込んでくる。
「それを掴むのが剣神たる私の技だ!」
絶対秘中という恭夜の必殺剣。【十六夜】による連続斬りが隙を見せたドン・フリーダムを切り刻んでいく。
「きゃーーーーーーっっっ?!」
「……私の剣閃、避けられるものではないよ」
そのまま体中に刻まれた十六の傷跡から噴水のような血を流し、ドン・フリーダムは崩れ落ちていく。
「そんなぁ、まだエイプちゃんの力使ってないのにぃ……がくり、ですぅ」
かくして決着はつき、その言葉を最後にドン・フリーサムは消え失せて、静寂が訪れるのだった。
大成功
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