バトルオブフラワーズ⑫〜黒竜招来
●謎の竜使い
「ドン・フリーダムを無視し、私へ向かってくるとは」
呆れ声の混じる、謎の存在。
「欲望は止められない、それがドン・フリーダムの本質。私をそれを手助けしたにすぎないのだが…」
片腕の剣を静かに構える。
「…私がグリモアを手にするその日まで、お前たちに邪魔をされる訳にはいかない」
長い髪の奥、瞳に宿る意志。それは、現れた猟兵たちに向けられる。
「来い、猟兵。我が黒竜たちに勝てるのならばな」
●黒竜を越え、その身に一撃を
「とうとう3幹部は倒されたよ、だけど…」
予知で見た光景を、アイン・セラフィナイト(精霊の愛し子・f15171)は静かに語る。
「ドン・フリーダムに侵略方法を提供した謎のオブリビオン…ドラゴンテイマー。その名の通り、彼は黒竜ダイウルゴスを使役する竜使いだ」
ドン・フリーダムに侵略樹アヴェスタ、という侵略兵器を渡した張本人。その裏で何を考えているか想像もつかない。
「何かを持ち帰ることを目的としてるみたいだ。彼をここで逃したら、きっと後で後悔する」
ドクター・オロチと同様に、『何か』を『何処か』へ持ち帰ろうとしている。それが何なのか、グリモア猟兵の予知でさえも見通すことは出来ない。
だが、だからこそだ。
「ドラゴンテイマーは怪人幹部と同様に先制攻撃をしてくる。どうにかしてその先制攻撃をかいくぐって、彼に必殺の一撃を与えるんだ!」
猟兵たちよりも格上、しかし、ここで立ち止まる訳にはいかないのだ。
「みんな気をつけてね!幸運を祈ってるよ!」
夕陽
こんにちはこんばんは、夕陽と申します。
謎のオブリビオン、ドラゴンテイマー。使用するユーベルコードはどれも強力です。なんとかして先制攻撃に対処し、彼に必殺の一撃を与えて下さい。
敵は必ず先制攻撃します。敵は、猟兵が使用するユーベルコードと同じ能力値(POW、SPD、WIZ)のユーベルコードを、猟兵より先に使用してきます。
この先制攻撃に対抗する方法をプレイングに書かず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、必ず先制攻撃で撃破され、ダメージを与えることもできません。
それでは、皆様のプレイングお待ちしております。
第1章 ボス戦
『ドラゴンテイマー』
|
POW : クリムゾンキャリバー
【赤き剣の右腕】が命中した対象に対し、高威力高命中の【黒竜ダイウルゴスの群れ】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD : ギガンティックダイウルゴス
レベル×1体の、【逆鱗】に1と刻印された戦闘用【大型ダイウルゴス】を召喚する。合体させると数字が合計され強くなる。
WIZ : 文明侵略(フロンティア・ライン)
自身からレベルm半径内の無機物を【黒竜ダイウルゴスの群れ】に変換し、操作する。解除すると無機物は元に戻る。
イラスト:ハルヨリ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
メンカル・プルモーサ
……ふむ…立ち回りとかにDrオロチと似たものを感じる…同じ組織…なのかな?
…正体探るよりは撃破を優先だね……
…システム・フラワーズにハッキング……足場の花を操る事で大型大ウルゴスを拘束、そして合体のや移動妨害…
…【起動:応用術式『拡大』】による拡大魔法陣の展開及び、空中に行くことで「ダイウルゴスとテイマーを視界内に納める」時間を稼ぐ…
…拡大魔法陣を展開できたら…光の剣を飛ばしてダイウルゴスの数字、即ち竜種の弱点である逆鱗を貫く…
…即興龍墜術式【グラム】…魔女が望むは奔り貫く屠竜の剣…!
……第一波でダイウルゴス達を倒し……第二波でドラゴンテイマーへと龍を滅する光の剣を掃射するよ……
「…現れたか」
転移の輝きがドラゴンテイマーの背後に収束する。
「…Drオロチと似たものを感じる…同じ組織…なのかな」
「それをお前に告げる理由がどこにある?」
メンカル・プルモーサ(トリニティ・ウィッチ・f08301)の言葉に、ドラゴンテイマーは背を見せたままそう吐き捨てた。
オロチと同様に、ドラゴンテイマーもまた“何か”をしようとしているのは確かだ。しかし、それを突き止めるよりも。
「…それよりも、撃破を優先だね」
「お前たちと私の間に、言葉など不要だ。オブリビオンならば葬る、そうだろう?」
その瞬間、ドラゴンテイマーの前に膨大な輝きが溢れ出した。現れたのは巨竜。三十…四十を超える黒竜ダイウルゴスが、敵対者へと咆哮を上げた。
「私の黒竜に勝てるとでも思っているのか?」
しかし、その言葉にメンカルは無言だった。すぐさま周囲に展開した端末を操作すると。
花の足場が、揺れる。
転じた異変に、ドラゴンテイマーは眉を顰めた。
「花の足場をハッキングしたのか。ここに来て、怪人の真似事とはな」
「…真似事でも、黒竜を足止めするには十分」
轟音とともに、ダイウルゴスの周囲が足場の塊に覆われた。呻き声に似た咆哮をあげたダイウルゴス、メンカルはすぐさま次の策のために拡大魔法陣を展開、飛行式箒【リンドブルム】によって空中を疾駆する。
天から視認するのは、ダイウルゴスとドラゴンテイマーだ。
魔力の輝きが収束し、そして、具現する。
「…即興龍墜術式【グラム】…魔女が望むは奔り貫く屠竜の剣…!」
天を覆う光の剣。数多のダイウルゴスの逆鱗を打ち砕く、必殺の驟雨。降り注ぐ災禍に黒竜たちが苦悶の声をあげ、その生命を散らしていった。
「…次は…ドラゴン―――」
ドラゴンテイマーに第二波を撃とうとしたメンカルの表情が曇る。
いない。
先程まで悠然と佇んでいたドラゴンテイマーが、いない。
「私の黒竜を倒すとは、見事だ」
背後から聞こえた声に、メンカルは咄嗟に防御態勢を取ったが。
迸る斬撃の音。剣閃に閃く鮮血。
紅く染まる身体を空中に放り出したメンカルはそのまま花の足場へと落下していった。
「しかし、第二波の剣の投射という暇を与えるほど、私は甘くはない」
ドラゴンテイマーは決して竜のみを使役する存在ではない。自身の力もまた強大だ。
竜を撃退する事のみに力を注いでいては、ドラゴンテイマーに一矢報いることは難しいだろう。
魔女の周囲に転移の輝きが集う。背中の翼を羽撃かせながらこちらを見下ろすドラゴンテイマー。光の剣の余波を受け、頬に掠り傷を負っている。
それを見た後、メンカルの意識は闇に閉ざされたのだった。
苦戦
🔵🔴🔴
ヴィリヤ・カヤラ
上手くいけるか分からないけど、
先制攻撃には【夜霧】を使ってみるね。
上手く凌げて動けるなら【燐火】を着弾時に爆発させて使うね、
その後も攻撃出来るタイミングがあれば【燐火】と、
【四精儀】の氷の竜巻で行動阻害も狙って攻撃してみるね。
ダメージが大きいなら【輝光】で回復。
回復は自他共にダメージが大きい人がいたら優先で使っていくね。
敵の動きはよく見て武器の振り上げの動きや、
『第六感』にも頼って攻撃を予測して、
『見切り』で避けるか武器で防ぐように頑張ってみるね。
誰かが攻撃を受けそうなら割り込んで
フォローに入るようにするね。
アドリブ・連携歓迎
転移の輝きが収束し、1人の猟兵が花で出来た足場に着地する。
「…凝りずによく来るものだ」
「そういわずに、私と戦ってよ、おじさん」
ヴィリヤ・カヤラ(甘味日和・f02681)が目の前に立つオブリビオンを見据える。 ただ立っている。剣に変貌している右腕も構えない。ただ、立ち尽くしている。だが、油断はしない。
(そっちが先に攻撃してくるって言うなら…)
自分の周囲に敵の攻撃を軽減する黒霧を纏おうと片腕を前に掲げた、その直後だった。
「残念だ、猟兵。お前と純粋に戦うことすらできないのが、な」
目の前のオブリビオンが、ただそう言った。眉間に皺を寄せたヴィリヤが気付く。
自分の身体全てが『影』に覆われた、と。
天を覆う災禍の象徴。黒の鱗を瞬かせた殺戮の化身たちが、こちらへと超高速で向かってくる。
それは、文明を喰らい尽くす破壊の化身、黒竜ダイウルゴスの無限にも思える大群だ。
「喰らい尽くせ、我が黒竜」
一方的な蹂躙だった。狼狽えるヴィリヤに喰らいつく黒竜たち。服を切り裂かれ、鮮血が迸る。
ドラゴンテイマーは、猟兵のユーベルコードに対して先制攻撃を行ってくる。それは、ユーベルコードが発動する前に『起こってしまう』。
先制攻撃に対抗するためには、ユーベルコードを使用しない純粋な対抗策が必要だ。
声を上げられぬまま倒れ伏した猟兵に、ドラゴンテイマーは興味がなさそうにその場から立ち去ったのだった。
失敗
🔴🔴🔴
須藤・莉亜
「あんたはグリモアが欲しいんだっけ?ちなみに僕は血が欲しい。」
強い敵さんの血は美味しいんだよ。
ドラゴンの動きを【見切り】、血飲み子を持たせた悪魔の見えざる手で【武器受け】すると見せかけて、僕は自分の足元の足場をLadyでぶち抜いて下に逃げてみよう。
落下中に悪魔の切り売りのUCを発動。
右腕を悪魔化、んでもって自分の周囲を無重力状態にして落ちないようにしてから、それ以外の空間に超高重力をかけて纏めてぶっ潰してみよう。
あ、血が垂れてきたら味見を忘れずにしとかないと。
「あんたはグリモアが欲しいんだっけ?ちなみに僕は血が欲しいんだけど」
背を向けていたドラゴンテイマーに投げかけられたのは、気の抜けるような言葉だった。
「……吸血鬼、か」
「ちょっとぐらい味見させてもらっても良くない?強い敵さんの血っておいしいんだよね」
須藤・莉亜(メランコリッパー・f00277)の言葉を遮るように、ドラゴンテイマーの片腕に輝きが収束する。
出現するのは、巨大な黒竜。その数は―――。
「征け、我が黒竜。目の前の敵を薙ぎ払え」
「聞く気なしかー残念」
莉亜の周囲に残滓として存在するのは、『悪魔の見えざる手』だ。その手が、白亜の大鎌を持って竜たちの攻撃を牽制する。
一匹のドラゴンの尾が薙ぎ払われる。それを軽やかに回避した莉亜は、次いで襲いかかってくる黒竜たちを見渡す。
『Lady』を構え―――
「…何?」
ドラゴンテイマーの困惑した言葉は当然だった。撃ち抜いたのは、頑強な竜の鱗ではなく、自分の足元、システム・フラワーズの花の足場だったからだ。
痛烈な炸裂音を響かせて、莉亜の足場が崩れる。そのまま落下していく猟兵に、ドラゴンテイマーは嘆息した。
「逃したか…道化め―――」
と言葉を続けようとしたドラゴンテイマーの口は動かない。
黒竜たちが悲鳴をあげる。激痛の咆哮、死に直面する者たちがあげる断末魔。
ドラゴンテイマーは自らの身体がずしり、と重くなるのを感じ―――その認識は間違いだと知ることになる。
空間が軋むほどの重力の奔流だ。
視界が歪み、全てを圧し潰す強大な重力がこの空間全てを覆っている。
「ぐ…おおおお…ッ!!」
あまりの重力波に、肋骨にヒビが入る。ぎり、と噛み締めた奥歯、自身に纏わりつく重力を剣の右腕で文字通り薙ぎ払った。
周囲に存在する黒竜たちが、その重力波によってひしゃげ、肉塊と化している。
「おー栄養満点」
足場の下に滴り落ちる黒竜の濁った血をぺろりと舐めた莉亜が、眠そうな目を輝かせながら、ふわり、とそこに浮かび続けていた。
大成功
🔵🔵🔵
六道・紫音
凄まじい覇気だ…だが退くわけにはいかん、剣聖の名にかけて!
・対先制
『野生の勘・第六感』による心眼で相手の動きを『見切り』剣撃を『残像』で回避、回避が間に合わないないと判断したら『早業』で刀を振るい『斬り払う』事で斬撃を防ぎ切り竜を迎撃。
・反撃
【死狂い】を発動し《修羅》となる。
修羅は『怪力』のままに剛剣を神速の『早業』で振るう、その太刀筋は『鎧無視攻撃』となり全ての斬撃が『捨て身の一撃』と呼べるほどの鋭さで『二回攻撃』を繰り出す。
理性を失っても敵の攻撃は『第六感・野生の勘』と『見切り』で見極め『武器受け』で切り払い回避し、残心のまま『勇気・覚悟』を以って刺し違える覚悟で即座に『カウンター』。
●剣聖vs竜使い
重力波の強烈な一撃を受けたドラゴンテイマーは、それでも悠然とそこに佇む。
「凄まじい覇気だな」
転移の輝きが収束、現れた猟兵を視認する。
「…次は剣士、か」
長い髪によってその双眸が微かに隠れていた。剣の右腕を掲げて、現れた剣聖に警戒心を露わにしている。
六道・紫音(剣聖・f01807)が宝刀《皇月》を構えた。
「だが退くわけにはいかん、剣聖の名にかけて!」
自らの業を知らしめるために。刀剣が掲げられた瞬間、ドラゴンテイマーはその距離を瞬きの内に縮めた―――!!
「―――!!」
振り下ろされる剣の右腕。あまりには疾すぎる一撃、回避は。
剣の交わる甲高い音が響いた。斬撃は皇月の刃によって妨げられた。だが。
「喰らい尽くせ、黒竜たちよ」
静かに紡がれた命令は、ドラゴンテイマーの背後に黒竜の嵐を形成した。紫音は想定済みだ。
「―――!!!」
剣聖の咆哮。《修羅》と化した紫音が襲いかかる黒竜の群れを迎撃する!
敵対者に爪牙を向けようと、黒竜の猛威が紫音へと襲いかかった。牙を向ける竜たちを、紫音は圧倒的な業で斬り伏せていく。
目標まで30m。
四方を取り囲む竜は《修羅》と化した者にも容赦はしない。
目標まで20m。
刀が黒竜の血に濡れていく。
目標まで10m。
あと、少し。
剣気の風が巻き起こった。
ドラゴンテイマーに差し向けられた刀は、その眼前で停止した。竜使いがそのまま倒れ伏した『剣聖』を見下ろす。
「…その覚悟、敬意に値する」
肩口から鮮血が飛び散った。僅かでも、その刃はドラゴンテイマーに届いていたのだ。
苦戦
🔵🔴🔴
燈夜・偽葉
あなたが噂のドラゴンテイマーですか
あなたのドラゴン、狩り尽くしてあげますよ
視力、見切り、戦闘知識、第六感で敵の攻撃を感知、回避
初撃は避けられないでしょうから武器受けで弾き
その一瞬の時間稼ぎのうちに早業から「剣よ、心を統べて」を発動
2回攻撃、なぎ払い、範囲攻撃などを駆使して竜の首を落とし、翼を落とし、胴を両断し、怪力、グラップルで竜の尻尾を掴まえジャイアントスイングしてから投げ飛ばします
一瞬でも射線が通れば小太刀を投擲
弾かれても敵が余裕を見せたらすかさず念動力で動かし暗殺
一太刀は入れてあげますよ
●もう一人の剣聖
「あなたが噂のドラゴンテイマーですか」
倒れ伏した剣聖が転移の輝きに包まれ消え去る。次に現れた猟兵に、ドラゴンテイマーは眉を顰めた。
「…また剣士、しかし、まさか」
このような少女だとは。続けようとした言葉は、猟兵という立場にある少女にとっての失言だろう。
「あなたのドラゴン、狩り尽くしてあげますよ」
「…猟兵に年齢は関係はない、か。良いだろう―――!!」
それは神速。燈夜・偽葉(黄昏は偽らない・f01006)が防御を選んだのは正解だった。襲いかかる剣の右腕を緋色の宝刀が受け止めた。
「来い…!我が黒竜たち!!」
「こちらも…行きますよ!!」
現れる黒竜の群れ。それに対して、偽葉は境地へと『至る』。
両眼が輝きを有し、『剣聖』と化した少女に、ドラゴンテイマーはふっ、と笑った。
「やはり…猟兵は油断ならんな―――蹂躙しろ」
四方を囲むように襲いかかる黒竜たち。それを偽葉は。
一匹の竜が、瞬時に首を取られた。恐るべき速さで中空を奔った剣閃が、竜を一撃で絶命させたのだ。
そのまま刀を振るうかと思われた偽葉の行動は違った。
その竜の死体の尾をむんず、と掴むと、襲いかかる竜たちを薙ぎ払うようにぐるぐると回し出す。
ジャイアントスイング。偽葉の怪力によって、回転する竜の壁が襲いかかる竜たちを撃退していく。
ならば、ともう一度ドラゴンテイマーは右腕を構えた―――刹那。
「―――!!」
飛来する。『何か』が飛んできた。ドラゴンテイマーはそれを剣で弾く。
「小太刀…竜の合間を縫って私に投擲するとは…だが、竜たちに襲いかかられては何もできまい…!」
「―――いいえ!!」
叫んだ少女に、身構える竜使い。
背中に走る激痛。
「ぐ…!!何…!!?」
気づけば、先程防御した小太刀が自らの背に突き刺さっている。竜の群れの中にいる偽葉が微笑む。
「私には、念動力もあるんですよ」
幼き剣聖が浮かべる勝利の表情。転移の輝きに包まれた少女は、竜の猛威から逃れるためにその場を離脱したのだった。
成功
🔵🔵🔴
ジュリア・ホワイト
よし、ボクも加勢しよう
強敵だろうと、ヒーローは退く訳にはいかない!
敵の初撃を凌げるかどうかが勝敗の分かれ目だね
会敵と同時にまずバックステップ
とにかく距離を取りつつUCの発動準備に入る
当然敵は距離を詰めて剣での一撃仕掛けてくるから
それに合わせて手持ちのML106を発射
敵のUCの攻撃条件は右手の剣が命中した相手
ならそのターゲットを撃った弾にさせてしまえばいい
当たった直後に爆発して消えるがね
そしてこちらのUCが使えるようになったら即座に【そして、果てなき疾走の果てに】を発動
こっちの条件は召喚した結界の命中!
いきなり足元から現れる踏切結界、初見ではかわせまいよ
「これが今のボクの、最大最強の一撃だよ!」
●ヒーローの挟持
猟兵の転移と共に消失した刀、傷痕から血が止めどなく流れ出す。しかし、ドラゴンテイマーは表情を曇らせながらもゆっくりと立ち上がった。
転移の輝きが目の前に集い、現れた猟兵をその双眸で睨んだ。
「次から次へと…随分と殊勝だな」
「悪に立ち向かうべき人がいる、ボクもその1人さ」
ジュリア・ホワイト(白い蒸気と黒い鋼・f17335)は、ML106を構えてすぐさま後ろへとバックステップを行う。
翻る剣の右腕が、猟兵へと襲い来る―――!!
「無駄だよ!」
「…むッ!!」
バックステップと同時に、撃ち放たれたのはロケットランチャーだ。火を吹き、火薬を詰め込んだ現代兵器と魔術を合わせた4発のロケットがドラゴンテイマーを捉える。
剣の冴えと共に、その全てが裁断、直撃した威力よりは格段に低下したが、近接で放たれたロケットはドラゴンテイマーのみならず、ジュリアさえも爆風によって薙ぎ払う。
「…くっ!!」
「命中した者へと放たれる黒竜…見事な対処だ」
命中した対象は、『ロケット』だ。すでに爆風に沈み、対象は存在しない。よって、この瞬間ドラゴンテイマーのユーベルコードは無力化された。
「だが…貴様も爆風を受け負傷している!!私がその隙を見逃すと思うな!」
黒煙の先から、飛び出すようにドラゴンテイマーがジュリアへと襲いかかった。剣を構え、その刃を猟兵の胸へと突き刺す―――
「―――それは、アンタも同じだッ!!」
だん、と踏みしめられた花の足場に。
突如として踏切が現れた。
「…!!なんだこれはッ!?」
困惑の中、ドラゴンテイマーは自分が結界の中に閉じ込められたと気付く。
「これが今のボクの…最大最強の一撃だよ!」
線路先から鳴らされる汽笛、照らされたライトに竜使いが目を細めた。
神速の如く線路を通り過ぎた蒸気機関車に、ドラゴンテイマーの身体が跳ね飛ばされる。
「ぐ、が…ッ!!」
口から鮮血を吐き、剣でなんとか結界を破壊して着地する。がくり、と膝をついたドラゴンテイマーを見たジュリアは、爆風で負った傷を癒やすべくすぐさま後退した。
「後は…頼んだよ…!!」
成功
🔵🔵🔴
数宮・多喜
【アドリブ改変大歓迎】
おーおー、こりゃまた壮観だ。
こんだけの大群を相手にするなんて
ゾッとしないね。
だが、アタシみたいな小兵ならではの
やりようがあるさ!
カブに乗り、『騎乗』と『操縦』を駆使して変則的なルートでテイマーと竜の群れに迫る。
奴らの付け入る隙は、竜の巨体そのものさ。
でかい図体が、他の竜がアタシへ攻撃する時の『目くらまし』になるし、
アタシは更に『敵を盾にする』ように群れの間を『ダッシュ』で駆け抜ける!
ドラゴンテイマーさんよ、
アンタはグリモアの為に
「なんどきの時間を待ったんだい?」
……ああ、返答は期待してないよ。
放った【時縛る糸】の効果が切れる前に、
『グラップル』で完膚なきまで叩きのめす!
●悠久
よろりと立ち上がったドラゴンテイマー。すでに満身創痍であるにも拘わらず、その眼に宿る灯火は全く揺らいでいない。
転移の輝きが目の前に集中する前に、ドラゴンテイマーは自身の前に圧倒的な巨躯を誇る黒竜たちを召喚する。
「おーおー、こりゃまた壮観だ」
転移の輝きが収束し、現れた猟兵を虚ろな目で視た。
「こんだけの大群を相手にするなんてゾッとしないね」
軽口を叩く数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)、だがドラゴンテイマーは薄く呼気を吐き出すだけで言葉を発しようとはしなかった。
「…越えられるか、猟兵。この竜の津波を」
「アタシみたいな小兵ならではのやりようがあるさ」
多喜が、転移と共に乗っていたのは宇宙バイク『宇宙カブJD-1725』だ。アクセルを切ると、花弁を撒き散らしながら黒竜たちに特攻する。
「正気か…征け、我が黒竜たち。愚かな猟兵を踏み潰せ」
命令と共に、数多の黒竜が敵対者へと襲いかかる、が。
「残念だね、あんたのユーベルコードには致命的な弱点があるのさ!」
超スピードで、黒竜の真下を通りすぎる。
「それは、アンタの竜が大きすぎるってことさ!!」
一つの竜の下に入れば、それは他の竜にとっての死角となる。自身の真下に入った猟兵を押しつぶそうと巨躯をその身に投げ出すが、すでにそこに多喜の姿はない。
変則的に竜たちの真下に入りながら接近してくる猟兵に、ドラゴンテイマーは舌打ちする。
「…なあ、ドラゴンテイマーさんよ」
その距離が縮まっていく。
「アンタはグリモアの為に“なんどきの時間を待ったんだい”?」
猟兵を見つめていたドラゴンテイマーの眼が、驚愕に見開かれた。
「……ああ、返答は期待してないよ」
多喜の身体から、オーラが放出された。瞬間的に、直線的に迸った思念波はドラゴンテイマーを的確に捉え、“時間”ごと彼を拘束する。
「じゃあな、ドラゴンテイマー」
停止する宇宙バイクのエンジン。虚空を見つめながら硬直するドラゴンテイマーの身体に。
衝撃波を伴うほどの拳の一撃が放たれた。
ごぶ、とドラゴンテイマーの口元から鮮血が迸る。多喜に身体を預けるようにして、ドラゴンテイマーの身体が力を失った。
「…ふ」
そして、薄く嗤う。
「これは…敗北ではない。始まりだ、猟兵」
小さくそう呟くと、ドラゴンテイマーの身体は空気に溶けるように霧散していったのだった。
成功
🔵🔵🔴