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バトルオブフラワーズ⑪〜ハイスピードバトルを踊れ

#キマイラフューチャー #戦争 #バトルオブフラワーズ #ウインドゼファー

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「どうやらエイプモンキーに続きラビットバニーも倒せたようだな。これでシステム・フラワーズの深部へとまた一歩進む事が出来る」
 戦況が動いたとバルモア・グレンブレア(人間の戦場傭兵・f02136)がグリモアベースに居る猟兵の前へとやってきた。
「次もまた我々の進軍を邪魔するように新たな幹部が待ち構えている。敵の名はスピード怪人『ウインドゼファー』。その名の通り風を操るユーベルコードを得意とするスピードを最大の武器とした怪人だ」
 その圧倒的スピードを使った攻撃によって侵入者を蹂躙する。
「この幹部も今までと同じように一度倒しただけでは骸の海から蘇ってしまう。復活が出来なくなるまで何度も倒すしかない」
 その内の一度の敗北を此処で与えなくてはならない。そうして積み重ねる事で敵を完全に倒す事が出来る。
「敵は必ずこちらの先手を取って攻撃してくる。その攻撃にユーベルコード以外の行動で対処しなくては、攻撃を受けて戦闘不能になってしまう。厄介な特殊能力だが、それぞれの得意とする方法で敵の先制攻撃を乗り越え、こちらの攻撃を当てるチャンスを作らなくてはならない」
 ユーベルコードを用いない何かしらの対策がなければ圧倒的不利な状況へと追い詰められてしまうだろう。
「だが前の2体のように特殊能力は使ってこないようだ。純粋な戦闘力でもって制圧してくる戦士のようだな。ならばこちらも戦力で上回ればいい、シンプルな戦いとなるだろう」
 先制攻撃さえ凌げば、後は正面からぶつかり合う戦いとなる。全力を出して戦えばきっと勝利への道は開けるはずだ。
「3体の幹部の最後の一人だ。これを倒すことが出来れば『ドン・フリーダム』へ手が届く。今までの2体の幹部を打ち破った諸君ならば今度の敵も倒す事ができるはずだ。門番を倒しこの戦争に王手をかけるのだ」
 バルモアの言葉に頷き、激しい戦いが予想される強敵の待つ戦場へと猟兵達は向かった。


天木一
 怪人幹部戦第三弾となります! こんにちは天木一です。

 今回は相手の先制攻撃以外はガチンコバトルとなります。がんばって先制攻撃を凌ぎ、スピード自慢の敵と思う存分ぶつかり合いましょう!
 先制攻撃はユーベルコード以外の方法で回避したり防御したりと、頭を使ったり体を使ったりと自分の得意な方法を使えば受けるダメージも軽くなるでしょう!

●特殊ルール
 敵は必ず先制攻撃します。敵は、猟兵が使用するユーベルコードと同じ能力値(POW、SPD、WIZ)のユーベルコードを、猟兵より先に使用してきます。
 この先制攻撃に対抗する方法をプレイングに書かず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、必ず先制攻撃で撃破され、ダメージを与えることもできません。

●運営シナリオ数について
 戦場の戦力「40」をゼロにできれば制圧成功ですが、それ以上の成功数があった場合、上回った成功数の半分だけ、「⑬『ドン・フリーダム』」の戦力を減らせます。
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第1章 ボス戦 『スピード怪人『ウインドゼファー』』

POW   :    フルスロットル・ゼファー
全身を【荒れ狂う暴風】で覆い、自身の【誰よりも速くなりたいという欲望】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
SPD   :    レボリューション・ストーム
【花の足場をバラバラにする暴風】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    ソード・オブ・ダイアモード
対象の攻撃を軽減する【全タイヤ高速回転モード】に変身しつつ、【「嗤う竜巻」を放つ2本の車輪剣】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。

イラスト:藤本キシノ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

カイム・クローバー
他の連中と違って正攻法の戦いを好むって聞いたからよ。腕試しも兼ねて挑戦させて貰うぜ
【S】
暴風を止める手段で思い付いたのは剣によるUC【無慈悲なる衝撃】だ。炎は風に煽られりゃ、激しく燃える。おまけに戦場は無数の花畑。燃やす物にゃ困らねぇ。勿論、こいつは普通の炎じゃねぇが、酸素を吸収し、大きくなり続けるこいつなら減退もしくは消滅を狙える可能性があるし、サイズが小さくなりゃ【見切り】【残像】【第六感】で回避出来るはずだ。
しかし、そうなると酸素の問題で俺も長期戦は望めねぇわけで。UCを発動し、接近戦。【串刺し】【なぎ払い】【二回攻撃】で早急な撃破を狙うぜ
戦闘後は炎解除。あーあ…折角の花畑だったのによ…



●風の如く
 全てが美しい花々で作られたシステム・フラワーズ内部を猟兵達が進むと、一陣の風が吹き抜け花びらを散らす。その風に乗って来たように、いつの間にか正面には赤い仮面に車輪の如き剣を装備した怪人、『ウインドゼファー』が現れていた。
「私が居る限りこの先には進ませません。邪魔をするならば容赦はしないッ!」
 右腕の車輪剣を振り抜くと、強い風が吹き抜け猟兵達を威圧する。
「他の連中と違って正攻法の戦いを好むって聞いたからよ。腕試しも兼ねて挑戦させて貰うぜ」
 敵の前に堂々とカイム・クローバー(UDCの便利屋・f08018)が姿を見せ、不敵な笑みを浮かべる。
「命を賭けるというのであれば、お相手しましょう!」
 ウインドゼファーが車輪剣の右腕を掲げる。すると猛スピードで車輪が回転を始め、凄まじい風が吹き抜ける。何もかもが吹き飛ばされる暴風を前にカイム銀色の炎を帯びる大剣を構える。
「炎は風に煽られりゃ、激しく燃える。おまけに戦場は無数の花畑。燃やす物にゃ困らねぇ」
 カイムが大剣を振り下ろすと紫雷が放たれ周囲を燃やす。
「勿論、こいつは普通の炎じゃねぇ、酸素を吸収し、大きくなり続ける」
 これならば風の減退を狙えると炎が広がっていく。
「確かに厄介な炎です。ですが使う本人を倒せばいいだけのこと」
 声が聞こえたと思った瞬間、風を纏ったウインドゼファーが炎を突破し目の前に迫っていた。突き出される車輪剣が胴を狙う。
「こいつ!」
 カイムは咄嗟に大剣を盾にする。だが体勢が不十分で押さえ切れずに後方へ吹き飛ばされた。
「風が消されるというのなら、これで倒せばいいだけのことです」
 上昇して空を旋回したウインドゼファーが速度と高度を得て、車輪剣を構え急降下して襲って来る。
「やるじゃねぇか、ガチンコ勝負だぜ」
 起き上がりぺっと血の混じった唾を吐いたカイムは、大剣を下段に構えて迎撃する。
 頭上から突き下ろされる車輪剣を屈んで避けながら大剣を斬り上げる。車輪剣はカイムの肩を抉り、大剣はウインドゼファーの脚を抉った。
「むっ? 軌道がずれましたか」
 その衝撃でウインドゼファーは地面に近くなり過ぎて着地する。
「こっちの方がダメージが大きい、長期戦は望めねぇ、このチャンスに決めてやるぜ」
 踏み込んだカイムは大剣を縦横に振るい、息もつかせぬ連続攻撃に移る。その舞うように放たれる大剣の連撃をウインドゼファーは両手の車輪剣で防ぐ。
「この攻撃が止まった時にその首を斬り飛ばしましょう」
 怒涛のカイムの攻めを、冷静にウインドゼファーは受け止め続ける。何十と続く斬撃、息が上がり腕の感覚がなくなってくる。だがそれでもカイムは止まる事無く大剣を振るい続ける。
「まだ攻撃できるのですか? どう見ても身体は限界のようですが」
 困惑した声が仮面から響く。カイムは歯を食いしばり唯々無心で剣を振り続ける。やがて敵の防御を抜けて肩に脚にと刃が届くようになる。
「理解不能ですね」
 ウインドゼファーは止まるまで待つ事を諦め、片方の車輪剣で大剣を受け止めると同時にカイムの首を狙って振り抜く。
「痺れを切らしやがったな」
 口元に笑みを浮かべたカイムはその一撃を肩で受け止め、最後の力を振り絞って大剣を振り抜き逆袈裟に身体を斬りつけた。
「驚きました。追い込めば人もまた牙を剥くということですね」
 ならばとウインドゼファーの車輪剣が回転し風が吹き出し、暴風となり肩で息をするカイムを軽々と吹き飛ばし地面に転がした。
「油断はしません。全力で叩き潰しましょう」

苦戦 🔵​🔴​🔴​

仇死原・アンナ
高速で動く敵か…すごく厄介だな…
だが倒してやろうじゃあないか!

他の同行者と共闘する

敵の高速攻撃を[早業、見切り、武器受け、オーラ防御、怪力]による鉄塊剣での防御で真正面から受け止めてみせよう

無事受け止めたら鞭を振るい[ロープワーク、マヒ攻撃]で敵の脚部を絡ませ
拷問具を放ち[傷口をえぐり吸血]させてとことん脚部を痛めつけ高速移動を阻害する

「猛り狂う地獄の炎よ、暴風を食らい尽くせ!」
[力溜め、属性攻撃、範囲攻撃]による【火車八つ裂きの刑】を放ち敵を燃し尽くす

例え私がやられても、この攻撃で敵を少しでも追い詰めることが出来たらそれでいい…

後から来る者に託すことが出来れば尚更……

アドリブ絡みOK


ドアクローザ・バックチェック
まずは暴風対策だな。
ゼファーに対して半身に構え、機械太刀で急所をかばう。
半身に構えることで空気抵抗を減らし、吹き飛ばされないようにしよう。
多少の傷は受けても良いから、急所は守るようにするぞ。肉を切らせて……だ。

暴風を受けきったら、スカイステッパーで接近して戦おう。
例え足場を崩されるとも、私には【空中戦】の心得がある。

接近したらタイミングを見計らって、
敵の車輪剣を受け流しながら、奴の背後に回るように突進する。
前方に突っ込むような回避をすることで、敵の後ろを取る作戦だ。
車輪の武器だから、それを回転させるように太刀で受け流せばスムーズに行くだろうか。
背後を取ったら、振り向きざまに一太刀入れてやろう!



●暴風は吹き荒れる
「高速で動く敵か……すごく厄介だな……」
 無骨で頑丈な鎧を纏い鉄塊の如き巨大剣を担いだ仇死原・アンナ(炎獄の執行人・f09978)は、敵の圧倒的速度を見て自分との相性がいいとは言えないなと思いながら正面に立つ。
「だが倒してやろうじゃあないか!」
 それでも強敵を前に闘志を燃やし剣を一振りして正眼に構えた。
「重戦士ですか。そのような重い鎧を纏って私の相手をするつもりですか?」
 ウインドゼファーは飛翔し、暴風を纏って空で旋回する。
「真正面から……打ち破ってみせよう!」
 オーラを纏ったアンナは脚に力を込め、花に足をめり込ませながら対峙する。
「その程度で耐えられるかどうか、試してみましょう!」
 旋回で速度を稼いだウインドゼファーは一気に最高速となり、音よりも速く飛んで一瞬で間合いの中へと入っていた。突き出される車輪剣がアンナの首を狙う。
「速い……!」
 その一撃を大剣でアンナが受け止める。眼前に迫る回転する刃、押される腕に渾身の力を込めアンナは押し戻そうと踏ん張る。ガリガリと火花が散って左肩の装甲が削られ、血が腕を伝って装甲の隙間から流れ落ちる。それでも敵の一撃を止め切った。
「ほう、見事と言っておきましょう。ですがこれで終わりではありませんッ」
 ウインドゼファーは反対に持ったもう一本の車輪剣を振るい、アンナの胴を薙ぎ払い吹き飛ばした。
「っやるな……だがこちらの攻撃はこれからだ!」
 吹き飛ばされながらアンナは鎖の鞭を振るい、先端の棘の生えた鉄球が敵の脚に巻き付く。ぴんと張った鎖が吹き飛ぶアンナの体を留め、拷問用の刃を投げてその足に突き刺した。
「まだ動けましたか。重戦士だけあってタフなようですね」
 なら動けなくなるまで攻撃するだけだと、鎖を断ち切りウインドゼファーがまた空中から突進してくる。だがそれを邪魔するように横から刃が襲い掛かり、ウインドゼファーは回避行動に移って上昇した。

「次は私の相手をしてもらおうか」
 跳躍して刃を振るったドアクローザ・バックチェック(Machine Blade・f11864)が着地して敵を見上げる。
「まずは暴風対策だな」
 そしてドアクローザは敵に対して半身に構え、急所を庇うように機械太刀を構える。
「これでどれだけ防げるかだな」
「そのような太刀一本で私の攻撃に耐えようというのですか?」
 そこに向けてウインドゼファーは右腕の車輪剣を向ける。
「まあやってみるさ」
「面白いッ、ならば私の風を受けてみよ!」
 ドアクローザが軽口を叩くとウインドゼファーが右腕を振るう。すると暴風が吹きつけ、周囲の花が散りドアクローザの身体を吹き飛ばそうとする。
「耐えましたか、ですがまだ小手調べ、風力を上げてみましょう!」
 ウインドゼファーの右腕の車輪が唸りを上げて回転し、風が勢いを増しまるで殴られるような衝撃を半身に受けた。
「これはまさに風の暴力だな」
 口の端から血を流したドアクローザはそれでも構えを解かずに耐え続ける。
「これが全力です。吹き飛べッ!」
 暴風が足場の花ごとドアクローザの体を吹き飛ばし、暴風が収まった。風で舞った花びらがひらひらと雨のように降り注ぐ。そしてウインドゼファーは追い打ちを掛けようと上を見上げ風を纏う。だがその死角からアンナが鎖を敵の脚に巻き付けて引っ張り寄せた。

「猛り狂う地獄の炎よ、暴風を食らい尽くせ!」
 アンナは大剣に地獄の炎を纏わせて薙ぎ払い、放たれた炎が敵を覆って全身を焼きつける。
「この程度の炎で私を倒すことはできません」
 ウインドゼファーは脚の鎖を切断し、アンナに向けて飛んでくる。アンナはその攻撃をまた大剣で受け止める。だが負傷した肩の所為で力が入らずに押され、刃が左の鎖骨を抉った。
「例え私がやられても、この攻撃で少しでもお前を追い詰めることが出来たらそれでいい……」
 それでもアンナは引かずに大剣に炎を帯びさせて至近距離から敵を焼く。
「相討ち覚悟ですか、ならばこちらも正面から打ち破りましょう」
 伝う炎に腕を燃やしながらもウインドゼファーが押し込み、アンナの体を押し倒した。そして車輪剣を振り上げる。それでも炎はまだアンナの闘志のように消えずに燃え盛っていた。
「ここまで追い詰められても諦めないとはッ」
「後から来る者に託すことが出来るのなら尚更……諦められない!」
 振り下ろされる車輪剣をアンナは大剣で受け止め足掻く。ほんの僅かな時間稼ぎ、だがその僅かな間に仲間がウインドゼファーの頭上を取って仕掛ける。

「足場ごと潰しにきたか、だが風は止んだな」
 空中でドアクローザはまるで壁でもあるように空気を蹴って舞い戻る。その顔は赤く濡れ、額が割れて血が滴り落ちていた。
「肉を切らせて……だ」
 このくらいの傷ならまだ戦えると空を跳びながら接近し、頭上から機械太刀を振り下ろした。
「先の一撃を受けても生き残りましたか、これは侮ってはならない相手のようです」
 ウインドゼファーはその一撃を車輪剣で受け止める。そして反対の車輪剣を振り抜くと、ドアクローザは機械太刀を立てて受け止めて着地する。
「懐に入ってしまえば早々大技は使えないだろ」
 機械太刀を連続で振るい斬撃を浴びせる。それをウインドゼファーは左右の車輪剣で防ぎ、逆に反撃の一振りを浴びせた。
「接近戦ならば勝てるとでも?」
 ウインドゼファーの車輪剣による二刀の攻撃をドアクローザは受け流していく。だが捌き切れぬ刃が皮膚を破り肉を裂く。
「止めです!」
 渾身の力で振り下ろされる一撃。それと同時にドアクローザは身を投げ出す。
「大振りの一撃を待っていた」
 ドアクローザはその一撃を前に転がるように回避して相手の後ろに回り込む。そして振り向きながら機械太刀を薙ぎ払い、敵の背中を斬りつけた。
「おのれッ」
 振り向きながらウインドゼファーも車輪剣を横薙ぎにする。だがそこには誰も居なかった。
「獲った!」
 空気を足場にしたように跳躍したドアクローザが機械太刀を振り下ろし、ウインドゼファーの仮面に叩きつけた。赤い面にひびが入る。
「よくもやってくれたなッ」
 ウインドゼファーは車輪剣を振り抜き、ドアクローザは機械太刀で受け止めるが放たれる突風は躱せずに吹き飛ばされた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

マーリス・シェルスカナ
此処で負けてしまったラ、折角の皆の頑張りがなくなるネ!
此処は是が非でも通してもらうヨ、Bikeの怪人!

【UC:アナライズアンドリプロダクション】
此処までの強敵にだって、弱点はありまシタ。
ならばユーにダッテある筈、勝負はOneChanceネ!

先制攻撃に対し、直撃や致命な一撃は【第六感】で避け、【激痛耐性】で意識を失わぬ様に耐えㇽ。でないと後で反撃出来ないネ
その間にモ、MeはUCの効果と【情報収集】【学習力】で
敵の情報・UCを解析し、併せて一瞬の隙を見つけㇽヨ。
そして隙を狙って、借用したUCによる【カウンター】、暴風を【属性攻撃】で強化しての倍返しネ!

後は、手にできた僅かな情報を仲間に託すヨ…。



●竜巻の蹂躙
「此処で負けてしまったラ、折角の皆の頑張りがなくなるネ!」
 ここまで来るのに多くの仲間が各地の戦場で勝利を得る必要があった。その努力を無駄には出来ないと、マーリス・シェルスカナ(宇宙(そら)飛ぶマーリンレディ・f15757)が気合を入れる。
「此処は是が非でも通してもらうヨ、Bikeの怪人!」
 そう告げてマーリスは敵の前に立ち、杖を構えてどちらにでも動けるように身構え攻撃に備える。
「これだけ仲間がやられても私に挑もうというのですか、ならば一撃で仕留めてみせましょう」
 ウインドゼファーの装備する車輪が高速回転を始める。すると左右に持つ2本の車輪剣が同時に竜巻を放ちマーリスを左右から襲う。
「此処までの強敵にだって、弱点はありまシタ。ならばユーにダッテある筈、勝負はOneChanceネ!」
 この一撃に耐えれば勝機はあると、マーリスは勘に従い左右ではなく前に駆け出した。その直後に暴風が左右から襲い掛かり、風の刃が全身を切り裂き、体を空高くに巻き上げようと襲い来る。
「このくらいなラ、まだ耐えられるネ!」
 マーリスは痛みに耐え、吹き飛ばされぬように身を低くして杖をつきながら前に進む。
「一息に押し潰してあげましょう」
 ウインドゼファーの振るう車輪剣の回転が勢いを増す。すると竜巻もまた巨大になりマーリスの体が天井にまで吹き飛ばされた。そこで電脳世界を展開して情報を解析する。
「ユーのUbelCodeは竜巻による範囲攻撃ネ。射程範囲から離れるか、風の弱いところに移動できれば凌げㇽヨ」
 上から見下ろせば風の弱い場所があった。それは竜巻の渦の中心。天井を蹴ってそこに飛び降りたマーリスは、それでも強風と風の刃に体を煽られる。
「UbelCode……解析完了、申し訳ないけど勝手に借用させてもらうネ」
 マーリスが杖を敵に向けると、そこから渦巻く風が横向きに放たれ竜巻となって、周囲の勢いを弱めていた竜巻を打ち消し敵を呑み込む。
「これは!? 私の能力をコピーしたというのかッ。だが渦の中に入ってしまえば!」
 ウインドゼファーは車輪剣を回し、風で防御壁を築き飛び上がって渦の中に入ろうとする。
「自分の能力についてはよく理解してるみたいネ。だけどやられたことは倍返しネ!」
 マーリスは属性を加えて竜巻を動かし、中心を移動させてウインドゼファーの体を渦に巻き込んだ。ぐるんぐるんと体が上に持ち上げられ、風の刃で傷つきながら吹き飛ばされる。
「クッ!」
 飛ばされたウインドゼファーは壁にぶつかって止まり、花を舞わせながら着地した。ダメージはあれどまだ戦闘継続は可能そうだった。
「ここまでネ。後は、手にできた僅かな情報を仲間に託すヨ……」
 逆にマーリスは竜巻で体中を傷つけ、もはや戦闘不能直前だった。敵が戻る前に手に入れたユーベルコードの情報を仲間に伝えようと後方に下がる。

成功 🔵​🔵​🔴​

神酒坂・恭二郎
さぁてこいつは大した強敵だ。
暴風の余波を受けるだけでボロボロにされる。
【オーラ防御、念動力】

そして刀が届かない。
空の王たる暴風の化身にどう挑んだものか…

居合の構えを取る。
俺の居合とお前の速度。
速さ比べのお誘いだ。
【覚悟、力を溜める、誘き寄せ】
賭けの勝算は一つある。
速度への矜持と執着こそが奴の本質である事だ。

「さて、どうするね?」

体の芯に火が入る。
知らず笑みがこぼれた。
俺の最高の居合で応じよう。
【クイックドロウ、早業、カウンター、見切り】

だが斬るのは奴の体ではない。
奴の攻撃そのものに対してだ。
俺の速度で届かなくても、奴自身の速度をそこに加えればどうだろう。

もし入れば返す刃で奴を斬る。【二回攻撃】


フィロメーラ・アステール
「よーし、【気合い】入れるか!」
竜巻は主に上へ伸びるもの!
低い場所への避難は対策の一つ!
……低い場所ならたくさんある!

足場を離れ【空中戦】!
敵が接近しても技抜きでの飛行は苦手そう!
更に、これはタダの空中戦じゃないぜ!

【勇気】を出して急降下! 敵より低地に!
竜巻の無効化とはいかずとも、本来の威力は発揮しにくいはず!
あの武器の長さは下に振るには不向きだし!

でもなんやかんやで攻撃くるかな?
【オーラ防御】バリアと【残像】による【迷彩】効果でしのぐ!
敵の技は発動しているだけで負担!
油断や疲労で解除したら反撃だぞ!

【星の遊び場】を発動!
【破魔】【属性攻撃】の落雷だ!
下のあたしを見てるなら上空はお留守だろ?



●届く刃
「さぁてこいつは大した強敵だ」
 だからこそ挑む価値があると神酒坂・恭二郎(スペース剣豪・f09970)は闘志を燃やす。
「暴風の余波を受けるだけでボロボロにされる」
 オーラと念動力を纏って力場を作りながらも、これでは敵の攻撃を防ぎ切れぬと思考する。
「そして刀が届かない。空の王たる暴風の化身にどう挑んだものか……」
 顔をしかめて悩みそして楽に打ち勝つ方法などありはしないと、吹っ切ったようにすっきりした顔で、腰を落とし鞘に入った刀の柄に手を置き鯉口を切って居合の構えを取った。
「俺の居合とお前の速度。速さ比べのお誘いだ」
 覚悟を決め呼吸を整える。全身にオーラが漲り敵の動きを見逃さぬように鋭く見つめる。
「賭けの勝算は一つある。速度への矜持と執着こそが奴の本質である事だ」
 この剣の速度と奴の速度、どちらが上か試してみたくなるだろうとじっと敵の出方を待つ。
「さて、どうするね?」
「居合ですか、速度を競うというのならば受けて立ちましょう。私の速さについてこれますかッ!」
 その闘気に触発されたように、ウインドゼファーは荒れ狂う暴風を纏い、一瞬にして加速し疾風のように目で追えぬ速度で飛翔を始める。その威を肌で感じた瞬間に恭二郎の体の芯に火が入り、無意識に口元に笑みを浮かべる。
「俺の最高の居合で応じよう」
「私は誰よりも速いッ」
 音を超えたウインドゼファーが手にした刃の回転する車輪剣を突き出して、恭二郎の胸を真っ直ぐ狙う。それに合わせて考えるよりも速く体が反応して恭二郎は刀を抜き打つ。抜刀された大業物の鋭い刃には青い光が覆われ、一閃すると手応えが伝わる。見れば刃は敵の車輪剣とぶつかり軌道を変えていた。胸を切り裂くはずだった車輪剣は恭二郎の右肩を抉り血が噴き出す。
「私の最速に反応したというのかッ」
 仮面の下から驚きの声が上がり、頭上をすり抜けて行こうとする。
「無傷とはいかなかったが、お前の速度に届いたぞ」
 恭二郎は感覚を失った己が右手から左手で刀を奪い取り、頭上に向けて斬り上げた。弧を描く剣閃は敵の胴を薙ぎ払う。
「私の最高速度に反応して斬るとは驚きました、だが次はないッ!」
 飛び去ったウインドゼファーは旋回し、傷口から火花を散らせながらもう一度車輪剣を構えて突進してくる。
「もう一度か、いいぜ、何度だって斬ってやる」
 対して恭二郎は左手に持った刀を大上段に構える。敵の気配を感じ刀を振り下ろすと一瞬にして目の前に迫っていた車輪剣を弾き、そこから剣筋を変化させて突き上げる刺突が敵の胸を貫いた。
「見事です、ですが勝つのは私ですッ!」
 ウインドゼファーは反対に持つ車輪剣を振り下ろし、恭二郎の左肩も抉った。
「いいや、勝つのは俺達だ」
 己の血で顔を汚した恭二郎の視界には仲間の姿が映っていた。

「よーし、気合い入れるか!」
 元気いっぱいにフィロメーラ・アステール(SSR妖精:流れ星フィロ・f07828)が羽で飛行しながら戦場に飛び込む。
「次はあたしが相手だ!」
「いいでしょう! すぐにその小さな体を木っ端微塵に吹き飛ばしてあげます」
 上からフィロメーラが見下ろすと、ウインドゼファーも風を纏って飛び上がる。
「喰らいなさい妖精、風からは逃れることはできないのです」
 ウインドゼファーが両手の回転する車輪剣を振るう。すると竜巻が生まれ全てを呑み込むように近づいてくる。
「竜巻は主に上へ伸びるもの! 低い場所への避難は対策の一つ! ……低い場所ならたくさんある!」
 戦場から逃げ出したくなるような天変地異の光景を前にしても、勇気を胸にフィロメーラは急降下して相手よりも低地に着地して花の中に隠れる。
「小賢しく考えるものです。ならば全てを吹き飛ばしてあげましょう」
 竜巻が動き花を散らしながらフィロメーラをも巻き込む。
「やっぱり逃げ切れはしないか、ならこれでしのぐ!」
 フィロメーラはオーラでバリアを張り、残像を残して移動し、花々の中を隠れるように動き回る。
「纏めて吹き飛べッ!」
 竜巻が残像を追い、花を巻き上げ地形を変えるように動いて破壊の後を残していく。
「こんなものでしょうか」
 辺りを破壊し、ウインドゼファーは車輪剣の回転を止めた。すると竜巻も霧散し荒れた花々が残る。
「どうやら花と共に跡形もなく散ったようですね」
 ウインドゼファーが周囲を見渡し妖精を探すがそこには何も見当たらなかった。
「ところだどっこい! あたしはまだぴんぴんしてるぞ!」
 マーリスから聞いた通り竜巻の中心の風が弱い場所に入り込んで凌いでいたフィロメーラが姿を現す。多少汚れてはいたがまだまだ元気だった。
「隠れていれば助かったものを、死にたいのであればもう一度喰らわせてあげましょう」
 見下ろすウインドゼファーの車輪剣がまた回転を始めた。
「下のあたしを見てるなら上空はお留守だろ? 今度はそっちが喰らう番だ!」
 フィロメーラがウインドゼファーの頭上に閃光が奔り、落雷が駆け抜け体を貫いた。ビリビリと感電した体の内部機械が小さな爆発を起こす。
「油断大敵だぞ!」
 手応え有りとにんまりとフィロメーラが笑い、ふらりとウインドゼファーが落下してくる。
「まさか私がここまで追い込まれようとは、ですが負けませんッ!」
 煙を上げながらウインドゼファーは急降下を始め、上から車輪剣を構え突っ込んでくる。
「空中戦なら負けない……ぞ?」
 フィロメーラが針路上から逃れようとしたが、体が何かにぶつかって弾かれる。見れば風の渦が上から吹き、竜巻の中心にいるように壁を作られていた。
「これはヤバイぜ!」
 焦ってフィロメーラも急降下し敵から逃れる。
「逃しません!」
 それを追いウインドゼファーも地面に向かって加速する。
「竜巻の下まで行けば!」
 フィロメーラが地表ギリギリで針路を変え風の壁を越えて低空を飛ぶ。
「追いついたッ!」
 その背後に迫るウインドゼファーが右腕の車輪剣を叩き込む。だがその腕が届く前に肘から斬り飛ばされた。
「なにっ!?」
「言ったろ? 勝つのは俺達だと」
 満身創痍の恭二郎が傷ついた両腕を念力で補助し、最後の力で一太刀浴びせたのだ。
「これでッ」
 敵の注意が逸れた隙を突き、フィロメーラがもう一度落雷を叩き込む。直撃を受けショートしたようにウインドゼファーの体から火が漏れ焦げた匂いが漂う。
「まさ、か……私が負けるとは……」
 首を振ったウインドゼファーの体が爆発し、タイヤがコロコロと転がって倒れ、バラバラになったパーツもろとも消え去った。


●決戦に備えて
「ふぅ、強敵だったがどうにかなったな」
 刀を納め傷だらけの恭二郎が花の上に座り込む。他の猟兵達も戻り、皆で手当てをし合う。
「なかなか強い相手だったけど、あたしたちの方がずっと強かったな!」
 空中に浮かびながら自慢げにフィロメーラが腰に手を当てて胸を張る。その姿に和んだ猟兵達は微笑んだ。
「一先ず戻るとするか」
 手当てを済ませた恭二郎が立ち上がり、仲間達も共に英気を養う為にグリモアベースに戻る事にする。一番厳しい戦いはまだこの先にあるのだ次の戦いに備えなくてはならない。
「この調子で敵の親玉も倒してやるぜ!」
 小さな手をグーにしてフィロメーラが元気よく突き上げた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年05月21日


挿絵イラスト