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バトルオブフラワーズ⑪~風は吹く、西風が吹く

#キマイラフューチャー #戦争 #バトルオブフラワーズ #ウインドゼファー

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●風は吹く
 花びらを宙に舞わせながら、風が吹く。
 花の足場に立っているのは、一人の怪人――スピード怪人『ウインドゼファー』だ。
 その胸中にあるのは、門番としての矜持。ドン・フリーダムのために、時間を稼いでみせるという意志である。
 加えてもう一つ、彼女の心に渦巻くものがある。それは――。
「……私達は全てを手に入れる。誰にも、邪魔は、させないッ!」
  ――『無限大の欲望(リビドー)』。かつて人類を怪人化させ、滅ぼしたもの。

●彼は語る
「皆、ラビットバニーの討伐、お疲れ様。……と言いたいところなんだが、早速、次の戦場に向かってくれ」
 宙夢・拓未(未知の運び手・f03032)は依頼する。キマイラフューチャーでの戦争、『バトルオブフラワーズ』はまだ半ばなのだ。休んでいる暇は、ない。
「第三の関門を守るのは、スピード怪人『ウインドゼファー』だ。どうやら、女らしいぜ」
 彼女は同時に一体しか存在しないが、何度でも骸の海から蘇る。だが、短期間に、許容値を超える回数倒されれば、復活できなくなる。
「ウインドゼファーは、『風を操る能力』で戦うぜ。エイプモンキーやラビットバニーみたいな特殊な能力ではなくて、普通の、素直なユーベルコードだ。ただ、先制攻撃は行ってくるぜ。自分の攻撃を行う前に、ウインドゼファーのユーベルコードに対抗することを、絶対に忘れないでくれ」
 さもなければ、相手に手傷を負わせることすら不可能だ、と拓未は猟兵達に念押しした。
「この関門を突破して、必ず皆でキマイラフューチャーを護ろうぜ。俺はここで待ってる、信じてるぜ」
 拓未は力強い笑顔を浮かべると、猟兵達をテレポートで送り出した。
 戦場――『システム・フラワーズ』の内部へと。


地斬理々亜
 地斬です。
 よろしくお願い致します。

●特殊ルール
 敵は必ず先制攻撃します。敵は、猟兵が使用するユーベルコードと同じ能力値(POW、SPD、WIZ)のユーベルコードを、猟兵より先に使用してきます。
 この先制攻撃に対抗する方法をプレイングに書かず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、必ず先制攻撃で撃破され、ダメージを与えることもできません。

●補足
 戦場の戦力「40」をゼロにできれば制圧成功ですが、それ以上の成功数があった場合、上回った成功数の半分だけ、「⑬『ドン・フリーダム』」の戦力を減らせます。

 強敵です。気を引き締めて臨んでください。
 それでは、良き戦いを。
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第1章 ボス戦 『スピード怪人『ウインドゼファー』』

POW   :    フルスロットル・ゼファー
全身を【荒れ狂う暴風】で覆い、自身の【誰よりも速くなりたいという欲望】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
SPD   :    レボリューション・ストーム
【花の足場をバラバラにする暴風】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    ソード・オブ・ダイアモード
対象の攻撃を軽減する【全タイヤ高速回転モード】に変身しつつ、【「嗤う竜巻」を放つ2本の車輪剣】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。

イラスト:藤本キシノ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ヘクター・ラファーガ
【POW】
俺は大剣を盾のように地面に突き刺して、正面に立つ。簡単なことだ。大剣を礎に『吹き荒れる一つ脚』を発動。当然"全力魔法"全開だ。あとは、"気合い"入れて踏ん張るだけだ。
『吹き荒れる一つ脚』でお前の風を巻き取る。

アンタが纏う暴風は、自分自身を守るため、そして空気抵抗から逃れるための装甲だ。バイクってのは人の体がどうしても露出する。けどアンタはバイクと一体化してるみたいだし好都合だ。
んで、ライダーなら誰もが知ってる怖いものがある。ソイツは正面衝突。
もしテメェを守るための装甲が消えた状態で、おおよそ時速数百kmのスピードで俺の大剣にぶつかったら、どうなると思う?
臆病なんだよ、テメェはな!



 ウインドゼファーが、全身に荒れ狂う暴風を纏い、空高く飛び上がる。
 怪人のその一連の動きを、ヘクター・ラファーガ(風切りの剣・f10966)が有する緑色の瞳が、余さず見つめていた。
 ウインドゼファーは、すぐに突撃してくるだろう。だが、それを左右に避けるような動作を、ヘクターが行う様子はない。
「逃げないのですか? 驚きましたね」
「簡単なことだ。俺はアンタに、正面から立ち向かう」
 淡々とした口調で言うウインドゼファーに、ヘクターは、その言葉を向ける。
「そうですか。容赦をする気は、微塵もありません」
 ウインドゼファーは宣言すると、超高速での飛翔突撃を開始した。
 ――この後起きたことは、一瞬の間のことである。
 まず、ヘクターは折り畳み式の大剣を展開すると、剣先を下に向け、そのまま真下に投げつけるようにして、花の足場に突き立てた。
「この鉄を礎とし、嵐よ舞い上がれ」
 詠唱と共に、ヘクターは、ユーベルコード『吹き荒れる一つ脚(フラカン)』を発動。彼の弟の、神話魔術の下位互換である。
 途端に、突き立った大剣を中心として、風属性の魔力の爆発が起きた。吹き飛ばされそうになるヘクターだが、気合いで踏ん張る。
 この時、ウインドゼファーは既にヘクターの眼前に迫っていた。暴風を纏ったまま突撃し、大剣もろともヘクターを吹き飛ばすつもりだったのだろう。
 だが、ヘクターが起こした魔力の爆風により、ウインドゼファーが纏う暴風は、その身から引き剥がされていく。
「――!」
 ウインドゼファーはヘクターの狙いに気づいた。このままでは……ヘクターが盾のように構えた大剣の刃へ、正面衝突する!
「くっ……!」
 身に纏う暴風が剥がされきる直前、ウインドゼファーは飛行の軌道を変えることを選んだ。
 ぎゃりっ、と固い音が鳴る。ヘクターの大剣が、ウインドゼファーの右肩の一部を削った音だ。
「臆病なんだよ、テメェはな!」
 ヘクターは、突進の直撃を受けなかった。彼は、辛辣にウインドゼファーへと言う。
「もしあなたが私の選択を笑いたいのなら、笑えばいい」
 ヘクターの後方に着地したウインドゼファーは、肩を押さえて立ち上がった。

成功 🔵​🔵​🔴​

純・ハイト
嗤う竜巻は厄介ですね、ならフェアリーが乗れるように性能を上げて魔改造されたレオパルト5で盾受けするように操作しながら運転して接近することにしましょうか、まぁ破壊される事前提で動かすから砲撃しながら脱出する準備をしてギリギリで脱出&全力魔法と高速詠唱で派手に黒煙を張るように爆破すると同時に迷彩・忍び足・目立たないで接近してユーベルコードで狂気の世界に送ってみる。

うまくはいかないかもしれないがやるだけやってみよう。



 花の足場の上に、巨大な兵器がテレポートしてきた。
 それは、『フェアリーが乗れるように性能を上げて魔改造されたレオパルト5』である。レオパルト2――戦車の名前だ――の、50倍の性能を持つそれに乗り込んでいるのは、純・ハイト(数の召喚と大魔法を使うフェアリー・f05649)である。
「……兵器の性能頼りで対抗する作戦ですか? だとしたら――」
 相対するウインドゼファーは、それ以上口にせず、全身の至る所に存在するタイヤ全てを回転させ始めた。
(「――来るか。やるだけやらせてもらう」)
 ハイトは覚悟を決め、その小さな手でレオパルト5を操作。ウインドゼファーの攻撃をあえて受けるように、接近を開始した。
 ウインドゼファーは、2本の車輪剣から、嗤う竜巻を放つ。巨大な兵器は、中のハイトもろとも、たちまち竜巻によって空中に巻き上げられた。
 レオパルト5から砲撃が放たれる。だが、それは見当違いの方向へ飛んだ。激しい回転で、狙いが定まらないのだ。
 直後、レオパルト5は派手に爆発した。
「……もう終わりですか?」
 ウインドゼファーが呟く。辺りには、黒煙が立ち込めていた。
 ――その煙を突き抜け、ハイトが飛び出す。
 砲撃を行った後、レオパルト5から脱出した彼は、自慢の兵器をあえて自ら魔法で爆破し、煙に紛れて接近したのだ。
「な――」
 意表を突かれたウインドゼファーが見るのは、狂気に満ちたハイトの笑顔。
「この瓶の中の蜂蜜、食べる?」
 小瓶を開けたハイトは、中身をウインドゼファーに振りかけた。
 ウインドゼファーの姿が小瓶に吸い込まれ、消える。
 ……次の瞬間には、ウインドゼファーは即座に脱出していた。ユーベルコード製の、ハイトの『狂気の世界』を。
「油断……していましたか」
 ウインドゼファーは左右に頭を振り、めまいを追い払う。
 彼女のユーベルコードの効果で、ハイトの攻撃は軽減された。それゆえか、精神を完全に破壊することはできなかった。だが、ウインドゼファーに痛手を与えたのは確かである。
「どうやら、賭けには俺が勝ったようですね」
 煤まみれの姿で、ハイトは、にやりと笑った。

成功 🔵​🔵​🔴​

トルメンタ・アンゲルス
へぇ、風を操りますか。
いいですよね、風は。
大気圏を初めて知ってから、あの肌を撫でる感覚は得も言われぬ心地よさでしたねぇ。

ただ、貴女のは宜しくないですねぇ。
風情も柔らかさもない。
何より―――

―――遅い。



相手が暴風を放つと同時にその規模を【見切り】、【残像】を残すほどの【早業】【ダッシュ】と【ジャンプ】で回避。
風程度では、捉えられてあげるつもりはないんですよ!
ましてや、時間に縛られ過去に立ち止まったままの、貴女の様な相手にはねぇ!

OverClock!
『TurboBoost Over――Acceleration』(ベルトの音声)

風も時間も置き去りにする速さで、多角から同時多重的に飛び蹴りを叩き込む!



「へぇ、風を操りますか。いいですよね、風は」
 トルメンタ・アンゲルス(流星ライダー・f02253)は、ウインドゼファーへと話しかけた。
「大気圏を初めて知ってから、あの肌を撫でる感覚は得も言われぬ心地よさでしたねぇ」
「……生憎ですが、猟兵。あなたと仲良く雑談する気は、私にはありません」
 ウインドゼファーは、素っ気なくトルメンタへと返すと、暴風を起こし、容赦なく放つ。
「そうですか。ただ、貴女の風はよろしくないですねぇ。風情も柔らかさもない。何より――」
 トルメンタは、暴風をまともに受けるであろう位置に立っている。濃い色のスポーツサングラス越しに、ただ暴風が迫るのを見つめている。
 ……その姿は、残像だ。
「――遅い」
 暴風の規模を見切った彼女は既に、目にもとまらぬ速さで駆け、跳躍していた。ほんの一瞬前までトルメンタの立っていた花の足場が、バラバラと崩れてゆく。
「スピードで私と勝負するつもりなのですか?」
 ウインドゼファーは冷ややかに言う。その口調には、スピード怪人である自分が負けるはずがないという自信が表れていた。
 けれど、トルメンタにも、速さで負けるわけにはいかない理由があった。
 ――もっともっと速くなれば、被弾せずに済む。過去の戦いのように、大切なものを失わなくて済む。
「風程度では、捉えられてあげるつもりはないんですよ! ましてや、時間に縛られ過去に立ち止まったままの、貴女のような相手にはねぇ!」
 目の前のオブリビオンに向けて、トルメンタは言葉をぶつける。
「OverClock!」
 トルメンタは叫び、ユーベルコードを発動した。
『TurboBoost Over――Acceleration』
 彼女が腰に巻いたベルト、『MaximumEngine』から機械音声が響く。
 時間流を自在に動き回ることが可能な、超高速状態が発動した。風も、時間も、トルメンタは置き去りにする。
 多角から、同時多重的な飛び蹴りが放たれた。超高速のその連続攻撃は、狙い違わず、ウインドゼファーの体へと吸い込まれるように命中してゆく。
「――」
 ぐらりと、ウインドゼファーの体が大きく傾いだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

レクシア・ノーレッド
初めまして、こんにちは♪私、レクシアっていうの。
バイクの怪人、なんだっけ?かっこいいし、欲しくてさ。
…その「武器」と「肢体」。壊しに来たの。私の目的は、貴女なの。
…貴女を。喰らいに来たの。

【SPD】

初撃を可能な限り《ダッシュ》で離れて、暴風を喰らいそうなら自作のバイクを自律操作させて盾にすることで防ぐよ。
崩れた足場、風の影響も使って距離を取って。
宇宙で使った《空中戦》で体制を整えて、黒喰銃を体内から生やして【虚弾「黒喰」】。
不定形な体を駆使して、アクロバティックに狙い撃とう。

「さぁ、狙い撃つよ…【虚弾「黒喰」】!」


リーファ・レイウォール
▼WIZ
※連携可能なら連携ね

◆先制攻撃対策
敵の攻撃を【見切り】つつ
【高速詠唱】と【全力魔法】のUCで双戟を召喚
2本の車輪剣には、20本ずつ召喚した双戟で【武器受け】

▼攻撃
正面で相対しつつ、敵の動きを見てタイミングを【見切り】
10本を残して、双戟を【誘導弾】で嗾ける
【鎧砕き】して防御を崩すわ
砕けないなら【鎧無視攻撃】で『全タイヤ高速回転モード』すら無視
【串刺し】にしてあげる
【スナイパー】で一点集中の波状攻撃

双戟の特性を活かせば、風を切り裂いて穿ち貫ける。絶対にね

残した10本は、敵を囲むように地面に穿つわ
そこへ雷【属性攻撃】の通常魔法を放ち『誘雷』
【生命力吸収】を乗せ、ダメージ与え敵の足下を崩すわ



 続いてテレポートしてきた猟兵目掛けて、ウインドゼファーは即座に2本の車輪剣を振るった。
 高速回転する刃は、しかし、相手の体には届かない。その猟兵、リーファ・レイウォール(Scarlet Crimson・f06465)によって見切られたそれは、高速で召喚された無数の武器で受け止められていた。
 その武器は、双戟。槍のような刃に、三日月型の刃を左右対称につけた、方天戟とも呼ばれる長柄武器であった。
 ウインドゼファーは一度、後方に跳躍して距離を取る。
「初めまして、こんにちは♪」
 その時、リーファがいるのとは別方向から声がした。ウインドゼファーがそちらに視線を向けると、そこにはブラックタールの少女が立っている。
「私、レクシアっていうの。バイクの怪人、なんだっけ? かっこいいし、欲しくてさ」
「……」
 ウインドゼファーは黙って車輪剣を構える。その時、ブラックタールの少女……レクシア・ノーレッド(『捕食者』・f01101)の橙色の瞳が、鋭さを帯びた。
「……その『武器』と『肢体』。壊しに来たの。私の目的は、貴女なの。……貴女を。喰らいに来たの」
 並のオブリビオンであれば、『捕食者』たる彼女のこの言葉に、震え上がってもおかしくない。けれど、ウインドゼファーは、
「――やれるものならッ」
 それだけ返し、暴風を放った。ウインドゼファーを中心とした円状に巻き起こったそれが、レクシアとリーファ、それに彼女達の足場へ襲いかかる。
「リーファちゃん、走るよ!」
「ええ」
 レクシアはリーファを連れ、離れるように駆ける。それだけでは間に合わないと見たレクシアは、スクラップで構成された自作のバイクを自律操作させ、暴風から身を守る盾とした。
 バイクが盾となることによって、わずかに生まれた時間。それを利用し、リーファが動いた。
 双戟を誘導弾のようにけしかけ、風を切り裂かせながら飛ばす。鎧砕きを狙った一撃目を、ウインドゼファーは車輪剣を振るうことで弾き飛ばしたが、続いたリーファの攻撃はその腹部を穿ち貫いた。タイヤの高速回転を無視する、二撃目だ。
 さらに、残しておいた10本の双戟が、ウインドゼファーを囲むように花の足場に突き立てられた。
 そこにリーファは雷の魔法を放つ。それは突き立った双戟へと落ちる雷、すなわち誘雷となった。ウインドゼファーの足下が崩れる。
 それだけではなく、機械部分の多いウインドゼファーの体にショートをもたらすことにも、この雷は成功していた。
「レクシア、今よ」
「オッケー!」
 暴風の勢いに乗って充分に距離を稼ぎ、空中で体勢を整えたレクシアの体内から、狙撃銃が生えた。
「さぁ、狙い撃つよ……」
 空中で、不定形のレクシアの体が円盤状になり、回転する。花の足場に着地し、ぱしゃんと跳ねたかと思うと、次の瞬間には、レクシアは銃を構えた少女の姿をとっていた。
「……『虚弾「黒喰」』!」
 リーファの攻撃により動けないウインドゼファーへ、放たれたレーザーの弾丸。それはウインドゼファーの胸部に、ぽっかりと、大きな風穴を開けた。
 ウインドゼファーはそれを見下ろす。
「――まだです」
 彼女はそう言うと、車輪剣を構えた。
「まだ私は――」
 言い終わる前に、その体は前方へ倒れ伏す。
 数秒の静寂。ウインドゼファーが再び起き上がることはなかった。
「……勝ったんだね」
「そのようね」
 レクシアとリーファは勝利の余韻に浸る。戦争はまだ終わっていないが、そのぐらいのことが許されてもいいだろう。
 彼女ら2人を含めた猟兵達は、優れた作戦によって、強敵から危なげなく勝利をもぎ取ったのだから。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年05月18日


挿絵イラスト