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灼熱の洞穴、白麗の氷狼

#アックス&ウィザーズ

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#アックス&ウィザーズ


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「やあやあ猟兵諸君。くるるちゃんの召集に集まってくれて感謝するねっ」
 グリモアベースに集まった猟兵達を前に腕を広げ、鏡繰・くるる(バーチャルキャラクターの電脳魔術士・f00144)は愛らしい笑顔と共に元気よく切り出した。
「今回はアックス&ウィザーズ。燃え盛るマグマの洞窟を抜けて、氷の人狼・フェンリルを倒しに行ってもらうよ!」
 フェンリルは、山の頂上に居を構えている。だが、切り立った崖や乱気流、吹雪などの影響により、直接山を登ってそこに向かったり、転移で直接のは非常に難しい。そこで、中腹にある洞窟に入り、山の『中』から頂上に向かう必要がある。
 だがこの山は火山であり、洞窟はマグマが滾る極めて過酷な洞窟となっているのだ。

 洞窟内では、随所にマグマが噴出している。幸い、広い洞窟なので進む道に困る事はないが、うっかり転落すればいくら猟兵とて無事では済まない。
 そして何より厄介なのは、温度だ。
「直接マグマに触らなくても、高熱で体力を奪われるのは間違いないだろうね。この高熱への対策は必須だよ」
 放置すればそのまま熱中症で倒れるのは間違いない。汗で奪われる水分についても対処する必要があるだろう。
「あ、もし魔法なんかで対策する場合、あまり大規模な変化を生じさせると、環境に影響を及ぼしてどうなるかわからないから、その点は気をつけて」
 例えば、氷系の魔法で猟兵全体を覆うなどすると、マグマの表面が硬化する事で内側にエネルギーが溜め込まれ、噴火……などと言う事が起こり得るのだ。
「個人や、少人数の仲間内を守るぐらいならそこまで影響はないから大丈夫だと思う」

 洞窟をしばらく進むと、炎の精霊達が姿を現す。何しろ炎や高熱には事欠かない場所だけに、数も多い上、その熱を吸収する事で大きく強化されている。
「炎で出来た虎、みたいな姿をした精霊で、身軽に飛び回って体当たりで攻撃してくる。掠めるだけでもすっごい危険なくらいの高熱を纏ってるからね、十分気をつけて。幸い、強力な分動きは荒いから、避けるのは難しくないと思う」
 ただし攻撃を避けても、地面や壁・天井にぶつかると、その部分にマグマが生じる。危険は増すし、温度もより上昇するので、短期決戦を仕掛けるか、あるいはそのマグマへの対策を取る必要があるだろう。

 炎の精霊を抜けると洞窟を出られる……雪山の山頂、フェンリルの根城に辿り着く。
「当然、灼熱のマグマから雪山にいきなり移動すると、温度変化が強烈だからねまずその対策をする必要があるよー」
 無策では、寒さで倒れて戦い所ではない、などと言う事になりかねない。もちろんここでも、広範囲に熱を撒き散らすと雪崩が起きかねないので、注意が必要である。
「フェンリルは雪景色に同化して姿を晦まし、スピードを上げて双剣で奇襲してくるよ。その奇襲に対してカウンターを取るか、それとも姿を消した時点でその姿を探し出して攻撃するか……」
 どちらにせよ、地の利は相手にある。それを打ち破る戦術が必要となるだろう。
「あと、奥の手的に、炎の矢を生み出す能力を持ってるよ。基本的には雪崩を気にしてるのか使ってこないけど、近接攻撃が届かないと判断したときは使ってくる場合があるから注意して」

「熱い洞窟を抜けて、寒い山頂で敵と戦う。なかなか過酷な依頼で悪いんだけど、このままフェンリルを放置しておく訳にはいかなくてね。みんなの力を貸してほしい」
 そう言った後、くるるは可愛らしくポーズを取って猟兵達を見渡す。
「それじゃあ、ばっちり解決してきてね。良い知らせを待ってるよ」


一二三四五六
 季節の変わり目、気温の変化には注意しましょう……どころの話ではない。

 ごきげんよう。寒かったり熱かったり。一二三四五六です。

 冒険『灼熱のマグマを超えて』はニィ・ハンブルビー(怪力フェアリー・f04621)さん、集団戦『炎の精霊』は宇冠・由(宙に浮く焔盾・f01211)さん、ボス戦『フェンリル』はライヴァルト・ナトゥア(巫女の護人・f00051)さんの投稿フラグメントです。ありがとうございます。

 補足。
 オープニング本文中で『大規模な環境変化は起こさないように』と言う警告がありますが、これは身も蓋もなく言うと『みんなが個々に対策してる中、一人で全員分の環境対策されるとリプレイ書く時困るので勘弁してください』とか言うお願いです。
 普通に自分や仲間内の事だけ考えたプレイングなら、基本的に問題は起こりません。

 それでは、皆様のプレイングを楽しみにお待ちしております。
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第1章 冒険 『灼熱のマグマを超えて』

POW   :    気合いで高熱に耐えつつ進む

SPD   :    倒れる前に最速で突っ切る

WIZ   :    なるべく温度の低いルートを探す

イラスト:礎たちつ

👑11
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

御堂・新左衛門助
暑さだと?
ふん、そんなもの、真のヒーローたる私には何の障害にもならん。

<気合い、覚悟、鼓舞>で『意志の力』を限界まで高めた状態で【スーパー・ジャスティス】を発動。
そのまま時速2400キロで飛んで、洞窟内を突っ切ってやろう。
風を切ってるから、暑さも感じないだろうしな。

この調子だと、その炎の精霊とやらの元へ着くのは私が一番になりそうだが…
まあ私は功を焦って集団の中に一人で突っ込んでいくような愚か者ではない。
炎の精霊達のいる手前辺りで、他の猟兵達が私に追い付くのを、のんびり待とうではないか。

…あれ、そうなるとこの暑い中を一人でじっと待ってる事になるよな?
…おーい、皆~!早く来てくれ~!!



「暑さだと? ふん、そんなもの、真のヒーローたる私には何の障害にもならん!」
 目的の洞窟を前に、新左衛門助の身体が黄金のオーラを纏う。その力を高めるのは、己が救いのヒーローであると言うその誇り。
「では、先に行っているぞ!」
 ふわり、とその身体が浮かび上がったかと思えば、次の瞬間には超高速で洞窟の中に突入した。
 音を置き去りにするほどのスピード。流石に障害の多い洞窟内では最高速とまではいかないが、その上でなお、その速さは圧倒的だ。
「……おっと、これ以上は危険か」
 あっという間に炎の精霊の生息域寸前まで到着すると、速度を落として、地面に降り立つ。後続の猟兵達はまだ到着する気配がない。
「ふ、少々早すぎたな。だが、私は、功を焦って集団の中に一人で突っ込んでいくような愚か者で、は……な、い……」
 その瞬間、得意げな表情が強張り、その肌から汗が吹き出した。
 飛行中は、その速度が生み出す空気の壁がその身を熱から守っていたのだが……当然着陸してしまえば、そのようなものは無い。
「……この暑い中を……一人で待っている事になる……のか?」
 すでに汗が滲み、どころかその汗が蒸発する。暑い。むしろ熱い。
「おーい、皆~! 早く来てくれ~!!」
 ヒーローの誇りはどこへやら。悲鳴のような叫びが洞窟に虚しく響き渡った。
 無論、当分到着しそうにはない。

成功 🔵​🔵​🔴​

キキ・ニイミ
『てぶくろ』で連携

暑いのは苦手なんだよね、ボク…
寒いのは割と平気なんだけど…

まず遥さんが呼んでくれたシマウマのティアーズのシマ子を中心に、ボクと遥さんがシマ子と手をつなぐ。
三人で手をつないだ状態で<オーラ防御>を使って、全員をオーラで包んで暑さを和らげてみよう。
それからシマ子に常時微弱な【アニプラズマヒール】を掛けて、彼女の『風を生む力』を強化してみるね。
本来は回復用UCだけど、シマ子もボクと同じ『ティアーズ』だから。
手をつないで『アニプラズマ』を直接流し込むように使えば、能力強化も出来るかなと。

水分補給は、これまた遥さんの呼んでくれたホルスタイン牛のティアーズのモー美から、牛乳を貰おうかな。


如月・遥
『てぶくろ』で連携。

いくら私の≪制服≫や≪帽子≫は通気性がいいと言っても、流石に溶岩はきっついなぁ…

<火炎耐性>で暑さを堪えつつ、【サモニング・ティアーズ】でシマウマのティアーズ(UDCオブジェクト『女神の涙』で人間の少女になった動物の事。元の動物の特徴を持つ)のシマ子に来て貰おう。
シマウマの縞は風を生む事が出来る。
その能力をキキの<アニプラズマヒール>で強化して貰って、シマ子の生む風を受けながら進もう。
キキ、シマ子、私で<手をつなぐ>事で、三人に平等に風とオーラが行き渡るようにするね。

水分補給は、同じく【サモニング・ティアーズ】でホルスタイン牛のティアーズのモー美の牛乳を頂こうかな。



「流石に溶岩はきっついなぁ……」
 吐くため息すら熱く、にじむ汗を拭う遥。着ているのは務める動物園の飼育員用制服、通気性は良い……のだが、その通る風からしてすでに暑い。
 一緒に来ているキキもぐったりと、狐の尻尾を垂れ下がらせる。
「暑いのは苦手なんだよね、ボク……寒いのは割と平気なんだけど」
「ここは、予定通り助けを借りるとしようか。シマ子、頼むよ!」
 そんな暑さを凌ぐために遥が呼び出したのは、身体にシマウマの特徴を持つ少女。
 いや、むしろ逆。少女に姿を変えたシマウマと言うべきだ。
「じゃあシマ子、よろしくね?」
 その手を握るキキもまた、見た通りの妖狐ではない。
 彼女たちは、『女神の涙』――動物を人間の少女に変えるUDCオブジェクトによって、『ティアーズ』と呼ばれる存在となった者達である。
「シマウマの縞は風を呼ぶ事ができる……とはいえ、まだ暑いな」
「これでも結構暑さを和らげてるんだけど……」
 キキの放つオーラがシマ子を含めた3人の少女を包み、熱を阻む。
 その上で風を呼ぶが……その風が熱風となっては意味がない。
「やっぱり、このままじゃダメか。キキ、頼むよ」
「うん、任せて」
 キキが意識を集中し、シマ子に力を送り込む。彼女達ティアーズの体内に秘められた、力の源であるアニプラズマ。それを分け与える事で、その身に宿す動物の特徴を強化する。
「んっ……!」
 すると、シマ子の縞からさらに強く風が吹き出した。まだ若干生暖かいとはいえ、熱を遠ざけるには十分な風だ。
「ありがとう、キキ、シマ子。これで進めそうだね」
 礼を言い、遥も手を握る。オーラと風を均等に行き渡らせるため、身を寄せて歩いていく3人。
「うぅ、でもこれでも結構暑い……」
「まあ、キキはキタキツネのティアーズだからね、仕方ないか」
 我慢できないほどではないとはいえ、キキにとっては辛い暑さ。しかもキキはシマ子にアニプラズマを分け与えているのだから、その疲労は無視出来るものではない。
 自分よりも厳しい状況にあると判断した遥は、すぐに次のティアーズを呼び出す。
「モー美、頼む。キキに水分補給させてやってくれ」
 豊かな胸を揺らしながら呼び出されたのは、ホルスタイン牛のティアーズであるモー美。
「わぁ、助かる……モー美、ありがとう!」
「私も、頂こうかな。良いかい?」
 嬉しそうに水分補給させてもらうキキ。遥もそれに続く。
 ――ティアーズは、元となった動物の特徴を強く残す。ホルスタイン牛のティアーズから水分補給すると言うのはつまりそういう事で。
「ふぅ、美味しい。生き返るー」
「悪いね、モー美、こんな所に呼び出して。でも助かるよ」
 まあ、動物園と言う環境に身を置き、モー美が牛であると認識している彼女たちにとっては、普通に水分補給しているだけなのだろうが……周囲の猟兵達の視線は、意識しているやら、していないやら、である。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

アルテミス・カリスト
【恋華荘】
「ここがフェンリルがいるという山頂に続く灼熱の洞窟ですね。
この正義の騎士アルテミスが仲間を守ってみせます!」

大剣を構えながら前衛として洞窟を進みましょう。
私は落石や足場の崩落などの突発的な事態に備えます。

暑さ対策と水分は仲間に任せますが、一応、オーラ防御で熱の対策をしたり、水筒に水を入れて持っていきますね。

「騎士の誇りにかけて、仲間には怪我一つさせませんっ!」

危険が迫ったら、仲間をかばい、大剣で武器受けしたり【無敵城塞】で耐えたりします。
仲間が落ちそうになったら、怪力を生かして引き上げましょう。

仲間が傷ついた場合には、『騎士の刻印』から【生まれながらの光】を放って傷を癒します。


彩波・いちご
【恋華荘】の皆さんと

「さすがに暑いですね……皆さん大丈夫です?
この先寒冷地に出ること考えたら、薄着になるわけにもいきませんし……」
なので、周りを冷やそうとする雪乃さんの手伝いに、私もやりましょう
【幻想よりきたる魔法の演者】にて、冷気の魔法をこめた氷の結晶のオブジェクトを大量召喚、恋華荘の仲間の周りに漂わせて空気を冷やします
偵察等で別行動するときは、そちらにオブジェクトも一緒に飛ばしてあげましょう
というか遠見の魔法をこめたオブジェクトでも出せば、私も偵察できますね

「足場気を付けてくださいね?」
落ちたらシャレになりませんので普段以上に慎重に
皆の状況には気を配り、危ないようなら声掛けとかも忘れずに


織笠・アシュリン
【恋華荘】で参加!

「炎の洞窟を抜けて氷の人狼と戦うかぁ……ファンタジーだね!」
TRPGなシチュに意気を上げていくよ

銃を持って後衛として支援態勢だよ
何が出てもいいように注意しながら進む!

「影の国より借り受けん、女王の斥候……!偵察をお願い!」
影の国スカイ島から《影の追跡者》を召喚、先を調べてもらう!
あたし自身は水筒にスポーツドリンクを入れたりして、熱中症防御かな

頻繁に影の追跡者と連絡を取り合いながら、危険場所や注意点を早めに洗い出して、仲間に助言するよ
「あ、そっち危ないみたいから気をつけて!」

「わっととっ!?」
足元を気をつけてるつもりでも、時々つまずきそうになったり


御影・雪乃
【恋華荘】で参加。
雪華ノ輪舞の冷気で味方を冷やしてサポートします。氷の魔法は得意なので(どやぁ。
寒さにも強いので、多少冷やしすぎても私自身は平気です。というより、寒いほうが得意です。なのでがんばって冷やします。
他のユーベルコードも使えるなら、フローズン・スノウを地面に当てたり、ナイフを地面に当ててフローズン・エンドを使うなどして温度を冷やして休憩所にしたりしましょうか。
コップに雪うさぎ召喚をすることで雪うさぎを溶かして飲み水も作れそうですね


蒼龍院・静葉
【恋華荘】で出撃。

使用能力値:WIZ

「なかなか過酷な環境に住んでいる様じゃな……。」といちごさん達より少し後ろについていく形。
仲間内ならセーフと言われど環境変化の影響は少なく分散した方が良いと考え。

『高速詠唱』で耐熱/耐火炎の加護を自身に、それと別で『火炎耐性』/『オーラ防御』で更に軽減し移動。『第六感』で温度の低い所を探し通過も試みる。

「マグマの温度は粘り気が高く岩石が白っぽいと低いじゃったな。但し噴火予兆が多く爆発するじゃろうし通過は丁寧に素早く参るかえ。」

竜槍『疾風』は小竜状態に、耐熱加護も可能なら付与。お茶入り水筒も持ち込み、但し周辺気温的に蒸発すると予想し飲む際有ったら良い程度に。



「さすがに暑いですね……皆さん大丈夫です?」
 恋華荘から来た女性達を気遣うように見渡すいちご。
「大丈夫ですよ、氷の魔法は得意なので!」
 それにこれ以上ないくらいのドヤ顔で答える雪乃は、雪の華を生み出し、周囲に解き放つ。
 出した端から溶けてしまうような暑さだが、張り合うように溶けた端から補充し、気温を下げていく。
「多少冷やしすぎても私は平気ですからね、頑張って冷やしますよ」
「あはは、程々にお願いしますね」
 やる気満々のその様子に苦笑いしつつも、まだそこまで冷え切っている訳ではない。ならばといちごもまた、ロッドに魔力を集めていく。
「さあ、いきますよ!」
 アイドルらしいマイクの杖に呼びかけた愛らしい声が、魔力と共に周囲に拡散される。具現化するのは、煌めく氷の結晶のオブジェクト。普段は彼のステージを美しく彩るビジョンが、冷気を放出する。
「もうちょっと寒く出来そうですね」
「いや、あまり温度を下げすぎると環境に影響が……と言う以前に、涼しくするならともかく寒くしてどうするのじゃ」
 まだまだとやる気を見せる雪乃に、環境変化の影響を分散させるため少し後ろからついて来ていた静葉が声をかける。
 耐熱と耐火炎の加護に、オーラを纏い、それでも汗を滲ませるほどの暑さ。この程度の変化ならば大きな影響はない筈だが、自身の快適さよりも環境を優先するのは、由緒正しき巫狐の性分か。
「まあ、この後は嫌でも寒くなりますしね。おかげで薄着も出来ません」
「うむ。フェンリルとやら、なかなか過酷な環境に住んでいる様じゃな。まあ氷の人狼ゆえ寒い所は平気なのかもしれぬが」
 いちごの言葉にうなずきつつ、熱い洞窟の中、少しでも涼しい道を探してその狐耳を動かしながら、視線を巡らせる。
「マグマの温度は、粘り気が高く岩石が白っぽいと低い……じゃったな」
「へぇ、流石、物知りだねぇ」
 感心したように頷くアシュリン。短機関銃を構えながらも、今回はややテンションが高い。
「炎の洞窟を抜けて氷の人狼と戦うかぁ……ファンタジーだね!」
 TRPG好きな彼女にとって、『いかにも』なシチュエーションは楽しくて仕方がない。
「影の国より借り受けん、女王の斥候……! さあ、偵察をお願い!」
 世界を繋ぐ詠唱も、軽やかだ。詠唱と共に追跡者を呼び出すと、感覚を共有して先行させる。
「……って、熱っ」
「あ、そうですね。それじゃあこれを」
 五感を共有すると言う事は当然、暑さも共有してしまう訳だが、そこはいちごがオブジェクトを同行させる事でフォローする。
「ついでに遠見の魔法をこめて……これで一緒に偵察出来ますよ」
「ありがと、いちご。さあ、それじゃあ改めてお願いね!」
 微笑んで礼を言い、斥候に再度命じる。影と氷は、溶岩の合間を縫ってするすると進んでいった。
「この正義の騎士アルテミスが仲間を守ってみせます!」
 一行の前衛を務めるのはアルテミス。大剣を手に、意気軒昂と突き進む。
「騎士の誇りにかけて、仲間には怪我一つさせませんっ!」
 不幸とフラグに偏愛された女騎士とて、真面目な顔をすれば凛々しく頼もしい。いかなる危険も見逃すまいと、注意深く視線を配る。
「うむ、このような溶岩は爆発する事もあるからの。通過は丁寧に素早く参るとしよう」
「安心してください、爆発が起こっても私が守り……」
 静葉の言葉に胸を張って請け負った、その直後。
「左前方! 気をつけて!」
「っ!」
 アシュリンの影が察知した溶岩の爆発が襲いかかる。まさしく、立てたフラグを即座に回収するようなアクシデント。
「守ると言った筈です!」
 だが、アルテミスが素早く立ちふさがると、その身に無敵のオーラを行き渡らせる。灼熱のマグマも、騎士の守りを貫く事はない。
「ふぅ、間に合ってよかっ……わっととっ!?」
「危ないっ!」
 さらに、安堵に気を緩めた瞬間、脚を滑らせるアシュリンの手を、咄嗟に握って怪力で引き寄せる。今日の彼女は、全く頼もしい限りだ。
「足場気を付けてくださいね? 落ちたらシャレになりません」
「う、うん、平気……ありがとう」
 暑さとは別の理由でかいた汗を拭い、胸をなでおろすいちご。天真爛漫なアシュリンもまた、今度ばかりは背筋が冷えた。
「ふむ……大分歩いて来た事じゃし、溶岩の少ない場所を選んで休憩した方が良いかもしれんの。早く抜けた方が良いとはいえ、注意力が落ちては本末転倒じゃ」
「そうだね、じゃあ……」
 静葉に同意し、アシュリンが追跡者の斥候で周囲の地形を探る。比較的安全、かつ涼しい場所を探し出すと、雪乃は懐から護身用ナイフを取り出した。
「さて、これで……と!」
 地面に突き刺し、強烈な冷気を地盤に注ぎ込む。周囲の温度を一気に下げて休憩所を作り出すと、冷えた岩を椅子代わりに腰掛ける。
「皆さん、怪我はありませんか? もし火傷をしていたら、私が治しますから」
「うむ、大丈夫じゃ、気遣い感謝する。……ぬぅ、しかし大分煮立っておるな、これは」
 手の甲に聖なる刻印を淡く輝かせるアルテミスに返しながら、持ってきた水筒の中身に眉を寄せる静葉。
 まるで淹れたてのように熱い茶が飲めるのは、この場合もちろん嬉しい事ではない。
「熱くとも風味は飛んでおろうしのう」
「わー、こっちも甘っ」
 アシュリンも、水筒の中で大分煮詰まったスポーツドリンクを口にして、その濃い甘さに顔をしかめる。熱対策のおかげで、完全に蒸発しきっていないのは幸いだが。
「じゃあ、飲み水も用意しますね」
「わぁ、ありがとうございます」
 雪乃が雪うさぎを呼び出せば、あっという間に溶けて水になる。その雪解け水を両手で受け、美味しそうに飲み干していくいちご。
「ふぅ……生き返りますね」
「水分補給は欠かしちゃだめですからね。まだまだ用意出来ますから、遠慮せずに」
 氷魔法が存分に役に立つ状況が嬉しいのか、張り切った様子を見せる雪乃。実際、彼女の氷魔法の活躍ぶりは目覚ましい。
「あまり無理しないでくださいね、道中で魔力を使い切っちゃったら本末転倒ですし」
「平気です、さっきも言いましたけど、得意ですから」
 気遣ういちごに対しても自信満々に、小さな胸を張る。
「さて……そろそろ平気かの?」
「うん、大丈夫。もうさっきみたいに足を滑らせたりしないよ!」
 小竜の疾風にも水を飲ませ終えた静葉が仲間たちを見回すと、アシュリンも気合を入れ直して立ち上がる。
「うむ、あまりこのような場で長く休み過ぎるのも良くはあるまい。じゃが全員、くれぐれも無理をしてはいかんぞ」
「ええ。皆を護るためならばこそ、万全でなければなりませんからね!」
 アルテミスも大剣を手に頷き、再び前衛に立つべく道の先を真っ直ぐに見据える。
「さあ、それでは出発しましょうか。残りは後少しです!」
 いちごが号令をかけて、一行は再び溶岩の中を突き進んでいく。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

弥久・銀花
アドリブ、他の人との絡み、ピンチシーン歓迎です。

【SPD】


暑いどころか熱い場所での行動ですか、ではあの手で行きましょう。

ガサゴソ、バサバサ、カシャカシャ(リュックから断熱性の有るアルミ素材のフード付きマントを取り出して、着込んで再度リュックを背負って体を動かしてみています)

表面で熱をシャットアウトする構成のマントです、この依頼を聞いてから頑張って作りました。

でも顔に当たる熱気だけでもかなりキツイです。
【ダッシュ】で奥まで行きます、皆さん遅れないで下さい。


四季乃・瑠璃
緋瑪「あついねー…るりー」
瑠璃「そうだね、緋瑪」(アイスキャンディもぐもぐ)
緋瑪「瑠璃!?一人だけズルイ!」
瑠璃「まだあるから大丈夫だよ。みんなも食べる?」

【ダブル】で分身中
事前に「アクセスリング」の空間に水やアイス、冷○ピタや防寒着等の物資を格納して出発。
【属性攻撃、高速詠唱】で冷気や水の魔法を自分達の周りに張り巡らせて(ついでにおでこに冷○ピタ張って)体温を調節。
道中は「リング」の空間に格納してきた物資(アイスや飲料)等を消費しつつ進んでいくよ。
この熱さだと水分補給も大切だしね。
後は邪魔な障害物とかはボムで粉砕して道を切り広げて行くかな。

※アドリブ等歓迎


日和見・カナタ
山には何回か登ったことがありますが、火山…それも雪の積もってるところなんて初めてです!
以前のA&Wの依頼では素敵な景色が見られましたし、今回も楽しみですね!

まずは【ガジェットショータイム】で持ち運びできるクーラーを作ります!
暑そうにしてる人が居ればその人の分も作るか、あるいはいっそのこと大型で自律式のものにしてもいいかもしれませんねー。
水も多めに持ち込んで、脱水症状にも対策を打っておきましょう!

【アドリブ、協力歓迎】


露木・鬼燈
熱さなんて気合で何とかなる。
と言え、さすがに限度があるよね。
マグマが滾るとなると、さすがに無理っぽい。
ここは科学と神秘、両方を使って身を守るのです。
耐熱ジェルで身を守り、魔法で体を冷却。
普段はやらない気の属性変換で氷属性の気を纏う。
さらに経口補水液を秘密之箱庭に大量ストック。
必要に応じて取り出すっぽい。
秘密之箱庭で物資の心配はない。
なら多少は時間がかかっても温度の低いルートがいいよね。
サイバーアイで温度を確認しながらルートを算出。
ここまでやれば…イケルイケル!
うん、イケルんだよ?でも熱くて辛いのです。
汗で服が貼りつくのです。
透けるしラインが浮かび上がる…のはいいか。
動き難いのだけが問題だよね。


秋津洲・瑞穂
いえ。まぁ。普段から狐火を連れ歩いているし。
狐火に自分を囲ませる兵法、炎の城なんか多用するし。
これで火に弱かったら情けないよねー。

そんなわけで、火炎耐性は10ありまする。最低限っぽい?

あと、医術21とか狐の印籠(ピルケース)とかもあるので、
旅行李(野営道具)の水袋に、多めに水を入れておいたら準備完了。
熱中症になりそうな人がいたら、介抱もできるよ。

あんまり暑かったら、お服放り出して水着になるかも。
(任務中はいつも水着を付けて、下着は持ち歩いています)
そうしてお水をちょっとだけ浴びる。
……うん、既にお湯だねこれ。そんなことだろうと思ったの。

マグマとか飛んできたら狐火呼んで壁建てるね。余計熱いわっ!



「暑いどころか熱い場所での行動……あの手が役に立ちますね」
 ガサゴソ、バサバサ、カシャカシャと、妙な音を響かせながらリュックを探る銀花。
 彼女が取り出したのは……アルミ素材の、銀色のフード付きマントだ。
 断熱素材でもあるマントをかぶり、周囲の熱をシャットアウト。どんなに周囲が暑くとも、その熱を身体に近づけなければ関係ない。
「この依頼を聞いてから頑張って作りました」
「それは、頑張りましたね、本当に」
 感心し、その姿を見つめるカナタ。……即席な事もあり、ギンギラ光る銀花の姿は少し面白い感じになってしまっているが、それは口に出さない。
「さて、それでは私も頑張って組み立てましょう!」
 言ってカナタもガジェットを呼び出した。その場で機械を組み立てるのはガジェッティアの本領、あっという間に大きなクーラーが出来上がる。
「……ずるい」
「ええっ。いやでも、ガジェットってそういうものですし!」
 まさしくあっという間のガジェット・ショータイムは、頑張って手作りした銀花的には若干の不公平感を感じなくもない。
「いえ、まあもちろん冗談ですけど。この格好も気に入ってますし!」
 言って自信満々に歩みを進める銀花。断熱機能は想定通りで、周囲の熱をまるで寄せ付けない。……ただ、動く度にガシャガシャ、バシャバシャと音が響く。大変にうるさい。
「……あと顔が熱い!」
「ああ、そうですよねー……」
 顔まで隠したら前が見えないので当然ではあるが……透明な断熱素材は、即席では用意出来なかったらしい。
「クーラー、貸しましょうか。もう少し大きくも出来ますし」
「む、そうですね……」
 カナタに言われ、試しにガジェットクーラーの前に立ってみる。冷風が身体に当たり。
「……顔だけ涼しい!」
「ああ……」
 断熱材と言う事は当然冷たい風も見事に遮るので、これはこれで無駄が多い。かと言って他人のクーラー頼りと言うのも、それ用の準備をしていないので不安が残る。
「なんとかこのまま行ってみます」
「わかりました。気をつけてくださいね。それじゃあ……」
 クーラーのサイズを確定させると、それを自律式に改造していく。カナタの歩みを追いかけるように車輪で進むクーラー。
「ふぅ、とはいえ、あんまり涼しいとも言えませんねぇ」
 吹き出す冷風が身体に当たる前に、若干生温くなるほどの熱さ。無論、無いより遥かにマシではあるが。
「いや本当、すごい暑いー」
 鬼燈もそれに同意して、ややだるそうに頷いた。彼は身体には耐熱ジェルを塗り、さらに魔法で身体を冷却している。科学と魔法の両面からの熱対策だ。
「ここまでやっても暑いんだから、凄い熱だよねー」
 気を氷に属性変換するという、普段やらない奥の手まで見せて。それでも暑い。
「まあ、これが火山ってものですよね。来るのは初めてですから、楽しいです!」
 多少の不快は冒険の彩り。元気の良いカナタの笑顔に、鬼燈も頷き笑顔を返す。
「おお、良い心がけっぽい。そうだよね、暑さなんて気合で何とかなる!」
 そう言って気合を入れ……だがすぐに、はぁと熱いため息を溢れさせた。
「とは言え、さすがに限度があるよねー」
 身体はすっかり汗だくで、服が肌に張り付いてくるのがなかなかに気持ちが悪い。その上ずっしりと重みを感じて、どうにも動き難い。
「あと透けるし、ラインが浮かび上がる……のはまあいいか」
 普段は女性と間違えられやすい鬼燈だが、こうして見ればやはり男性だと分かるその鍛えられた体躯。見せつけ見られるのはさほど恥ずかしくはないが……周囲がどう見ているのかは少々気にならなくもない。
「暑いー……」
 そんな中、服が張り付くどころか、もはや水着となって歩くのは瑞穂だ。早々に汗まみれとなったセーラー服を捨てて、下着代わりに普段から着ている水着姿で進む。
「まぁ。普段から狐火を連れ歩いてるし、これで火に弱かったら情けない、けどー」
 戦巫女として炎の兵法を得意とし、その扱いには慣れている瑞穂。当然熱にもそれなりの耐性はある。
 ……だが暑いものは暑い。
「あー、水着になったのに暑い……」
「こういう所では、変に肌を露出すると、逆に空気の壁がなくなって余計に暑かったりしますよ」
 ぐったりする瑞穂に、銀花がそうアドバイスを送る。
「え、そうなの? ……でも」
 瑞穂のセーラー服はこういう場所に適していないため、どちらにしろ大した違いはなさそうだ。
 あと、汗だくの銀花の顔は正直苦しそうで、それを見て自分も汗を流そうと、野営道具から水袋を取り出す。
「まあ、せめてこれくらいは……うん、お湯だね」
 浴びた水は、当然のように、熱かった。汗が流れる代わりに火傷しそうだ。
「……まあそんなことだろうと思ったの」
「うん、まあ、辛いよねー」
 瑞穂のそんな様子を見て、しみじみと同意する瑠璃。その横では彼女の分身の緋瑪も、だるそうな顔で歩く。
「ほんと、あついね、るりー……るり?」
「ん、そうだね、緋瑪」
 アイスキャンディを咥えて平然とした顔で歩く瑠璃を、愕然と見つめる緋瑪。
「瑠璃!? 一人だけズルイ!」
「まだあるから大丈夫だよ」
 当然、このような場所にアイスキャンディなど持ち込めば、あっと言う間に溶けてなくなる。にも関わらずこうして持ち込めているのは。
「はい。あなたも食べる?」
「ありがとう、遠慮なく……」
 それが、こことは別の異空間から取り出したものだからだ。なるほどいくらこの洞窟が暑かろうと、その暑い洞窟以外とは全く関係ない。取り出した途端に溶け出してはしまうが、少しの間なら持ってくれる。
「水分補給は欠かす訳にはいかないっぽいー」
 鬼燈も、秘密の箱庭にストローを突っ込んで、経口補水液を吸い上げる。飲んだ端から汗になってしまうような気がするが、まあ今更だ。
「生き返るー……」
 そのアイスは瑞穂にとっては天の助けに思える冷たさで、溶けるまでの僅かな時間とはいえそれを堪能する。味とか以前に、ただただ冷たい。
「ふぅ……でもやっぱり暑いねー、緋瑪」
「そうだねぇ……瑠璃」
 瑠璃達は、氷と水の魔法を自分達の回りに張り巡らせる事で、熱を防いでいる。氷は溶けるし水は蒸発するしで、完全に防ぎきれはしない。
「冷○ピタ交換しよっかー」
「そうだね、もうヌルいし」
 おでこに冷却シートもすぐに暑くなってしまい、頻繁に張り替える羽目になる。面倒ではあるが、その手間に見合う程度には冷たくて気持ちが良い。
「とにかく、早くここを抜け出したい……きゃっ!」
 暑さから逃れるべく歩みを早める瑞穂だが、その足元で突然マグマが爆発した。咄嗟に狐火で壁を作り防ぐ。
「わ、大丈夫!?」
 慌てて駆け寄り様子を伺う瑠璃に、瑞穂は振り向いて。
「……大丈夫じゃない! 余計熱いわっ!」
「ああ、大丈夫そうだねー。とりあえずほら、水分補給して」
 暑さで涙目に……なりたくても涙すら蒸発しそうな瑞穂にペットボトルを渡しながら励ます緋瑪。
「とりあえず危険は避けないとねー」
 サイバーアイで安全な……そして何より少しでも涼しいルートを割り出していく鬼燈。
「はー、こんだけ頑張ってるんだからイケルイケル……辛いけど!」
「洞窟を抜ければ雪山の景色が見れますからね。楽しみです!」
 そんな中、暑くともカナタは一人元気に突き進んでいく。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

フレミア・レイブラッド
なかなか面白そうな相手みたいね。戦うのが楽しみだわ♪…まぁ、その前にこの中を進まないといけないのだけど…。

【ブラッド・オブリビオン】で「氷雪の鷲獅子」を召喚。自身と鷲獅子を氷の魔力【属性攻撃】と【念動力】で包み高熱を防いだ上で、鷲獅子の背中に乗り、洞窟の空中から周囲の様子を警戒しつつ進行。
他の猟兵が熱さで参っていたり対策不十分な場合は、鷲獅子に非常に手加減させた【極寒の風】等で支援させるわ。

それにしても、こういう環境は珍しいけど、本当に何も無いわね…。こんな環境だと生物が生きていくには過酷でしょうし…。
そういえば、フェンリルはこの山の山頂で何をしているのかしら…?

※アドリブ等歓迎


フランチェスカ・ヴァレンタイン
これはまた厄介なテリトリーですこと…

高熱への対策はフィルムスーツの宇宙環境適応機能の稼働にオーラ防御と耐火外殻への換装を併用して凌ぎます
体調のモニタリングも出来ますから遭遇戦で戦闘機動を行なっても問題はないでしょう、と
水分補給は格納庫の備蓄がありますので他の方へお裾分けなどもしつつ?(但し取り出すのは胸の谷間から(

移動は足場や緊急避難も考えるとやはり飛んでいった方がよさそうですかねー…?
スラスターの垂直噴射で滞空しながらでしたら、普通に飛ぶよりも体力の消耗は抑えられるかと

あ、わたしの方はお一人ぐらいでしたら問題なく抱えて飛べますから、もしよろしければどうぞ?(UCで懸架も可

※アドリブ・絡み歓迎


セリエルフィナ・メルフォワーゼ
とりあえず【背中の翼】【スカイステッパー】【空中戦】で、なるべく地面を歩かず空中に留まりながら進もうかな。
熱を溜め込む地面よりは、空中の方が暑さから逃れやすいだろうし。

空中移動しながら【鈴蘭の嵐】の花吹雪で風を起こして、それを【操縦】して身に纏うことで、暑さから身を守るね。
それと同時に【レガリアスシューズ】の片方を手で持って、その噴出孔をボクの方に向けて【衝撃波】を出すことで、ちょっとしたミニ扇風機みたいにしてみるよ。

ここまで暑さ対策をやってもまだ暑いって、本当凄いところだなぁ…



「これはまた厄介なテリトリーですこと……」
 洞窟の天井付近を進むフランチェスカ。その身体を覆うのは、宇宙環境に適応した耐火外殻だ。
 いくら暑い寒いと言っても、それは地上での基準。航宙戦艦の艦載鎧装騎兵である彼女にとっては、この程度の環境は適応出来なければ仕事にならない。
「体調も万全。問題ありませんわね」
「おお……すごい装備だなぁ」
 コンディションをモニタリングして確認するその様子に、感心し……若干羨ましくも見つめるのはセリエルフィナだ。オラトリオの白翼をはためかせて飛びながら、にじむ汗を感じて熱い吐息を吐き出していく。
「熱の籠もった地面の上よりはマシだけど……やっぱり暑い……」
 その身体に鈴蘭の嵐を纏わせる事でしっかりと熱を遮断しているが、完全に暑さを防ぎきれてはいない。翼を動かすのも、億劫になりそうだ。
「あら、大丈夫かしら? 冷やしてあげるわね」
 そんなセリエルフィナの姿を見ると、フレミアは跨った鷲獅子の背をそっと叩いた。
 主の意に応じ、はためいた鷲獅子の翼から、心地よく冷たい風が溢れる。
「ああ、涼しいー……ありがとう、助かったよ」
「いえいえ、どういたしまして。あなたもご苦労さま。もうひと頑張りして頂戴な」
 毛並みを撫でてやると、気持ちよかったのか身を震わせる鷲獅子。氷雪の属性を纏ったその鷲獅子は、この環境に適応しているとは言えないが、その属性で主の涼しさを保つべく、健気に飛び続ける。
「ふぅ……面白そうな相手と戦うのは楽しみだけど、この中を進むのは大変よねぇ」
「ええ、全く。本当に厄介な所に居を構えてくださったものですわ」
 フレミアのため息に、悩ましげに同意するフランチェスカ。スラスターの垂直噴射で高度を保つ事で、体力の消耗を最小限に抑えて進む。
「水分補給も欠かさないようにしませんと。皆様もよろしければどうぞ」
「あら、ありがとう、助かるわ」
 異次元の格納庫から取り出した飲料のボトルを、フレミアに手渡す。次いで、セリエルフィナにも……。
「そちらも……どうなさいました?」
「あ、う、ううん。なんでもない」
 受け取りながら、慌ててぶんぶんと首を振るセリエルフィナ。
 フランチェスカの格納庫の出入り口は、何故か胸の谷間に設定されており……その大きな膨らみの深い谷間から出て来たボトルをまじまじと見つめる。
「……」
 それから、自分の胸をまじまじと見つめる。
 思えばフレミアもフランチェスカほどではないがスタイルが良く……挟まれればどうしても意識せざるを得ない。
「体調が悪いようなら無理をなさらず、早めに言ってくださいな。自力で飛ぶのが辛いようなら、お一人ぐらいでしたら問題なく抱えて飛べますから、よろしければ」
「あ、いや、うん、本当に大丈夫だから」
 フランチェスカの誘いに、慌ててぱたぱたと手を振る。抱きかかえられると言う事は、つまりそういう事で……いやまあそれを抜きにしても抱かれるのは暑そうだし。
「……そうですか?」
「うん、気を使ってくれてありがとう」
 フランチェスカの方は、自分の行動が他人にどんな認識を与えるか、あまり意識しておらず、不思議そうに首を傾げる。気づいていれば、ワイヤーで吊り下げる提案をした所だろうが。
「……ふふっ。この子がいなければ、わたしはお願いしたかもしれないわね」
 フレミアは明らかに気づいた様子で、楽しげにそんな様子を見守る。手にした飲料もまた、出てきた場所を価値に感じ、楽しみながら喉を潤していく。
「はぁ、でも暑いのは本当だよね。これで涼しくなるかなぁ?」
 靴の片方を脱ぎ、その靴底を自分に向けるセリエルフィナ。大気を圧縮して進むレガリアスシューズの噴射口から、風が吹き出して来る。
「あぅ、あーつーいー……」
 が、無論身体に当たるそれは熱風で、ちっとも涼しくなってくれない。
「ここまで暑さ対策をやってもまだ暑いって、本当凄いところだなぁ……」
「ええ、こういう環境は珍しいけど、本当に何も無いわね……」
 頷き地上を見下ろすフレミア。生物と呼べるものの影は見当たらない。
「こんな環境だと生物が生きていくには過酷よね、でも……」
 そうなると沸き起こる、一つの疑問。オブリビオンへの興味を強く抱くフレミアは、顎に指を当てて思案する。
「……フェンリルは、こんな山の山頂で何をしているのかしら…?」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

空雷・闘真
「湾岸…イラク…砂漠の行軍はこれまでにも何度か経験しているが…流石に溶岩洞窟を征くのは初めてだな」

闘真は≪宇宙バイク≫に<騎乗>し、猛スピードで<操縦>して洞窟を突っ切っていた。
高速で<ダッシュ>して<衝撃波>を起こすことで、洞窟内の熱波を自分の周りから<吹き飛ばし>てやろうと考えたのだ。

その一方で闘真は【影の追跡者の召喚】を放ち、周囲を探らせて<情報収集>を図る。
障害物の位置や温度の低い箇所を事前に<学習力>で把握し、バイクの速度を維持しやすく、且つ消耗の低いルートを選ぶ為だ。

「行軍において体力の消耗は何より憂慮すべき死活問題。如何にして万全の状態を保つか。戦いはそこから既に始まっている」



「砂漠の行軍ならこれまでにも何度か経験しているが……流石に溶岩洞窟を征くのは初めてだな」
 宇宙バイクに騎乗し、猛スピードで洞窟を突き進む闘真。風を、熱気を切って進み、衝撃波で熱を弾き飛ばす。
「湾岸やイラクとはまた違った苦労だ。だが、悪くはない」
 ルールのない、真の強さを追求する彼にとっては、行軍もまた闘いだ。新たな経験が自分の強さを高めてくれると思えば、獰猛な笑みが溢れる。
「おっと……ここは直進は避けるべきか」
 展開している影の追跡者から地形の情報を受け取ると、目の前の広い道を避けて脇道に入り込む。
 一見すれば通りやすく、目的地への距離も短いルートだが、マグマ地帯が多く、危険性も高い。
 もちろん危地に踏み込む事を恐れる彼ではないが、要らぬ危険を背負うのは、強さではなくただの蛮勇。
「行軍において体力の消耗は何より憂慮すべき死活問題。如何にして万全の状態を保つかが肝要だからな」
 危険に踏み込むリスクと、それによって減速を強いられる可能性、それを脇道にそれる事によるタイムロスと照らし合わせ、最も消耗の少ないルートを進む。
 無論、高速で走行している以上、決断の時間はほんの僅か。それを支えるのは、傭兵としての経験と、戦闘者としての直感だ。
「戦いはすでに既に始まっている。ならば手は抜けん」
 この先に待つ強者との戦い。それが自分をさらに高めてくれる事を願い、彼は洞窟を駆け抜ける。

成功 🔵​🔵​🔴​

ユーリ・ヴォルフ
チコル・フワッフルと
アドリブ大歓迎!

私は熱いところは大歓迎だ
炎竜だからな
むしろ心地よく感じるが…流石にチコルはマズイ
大丈夫…ではなさそうだな?
此方にくるといい(姫抱きで抱え)

チコルごと
オーラ防御を展開しながら
火炎耐性、生命力吸収で熱を吸収
属性攻撃(風)で緩く風を起こして周囲を覆い、外側の熱を蹴散らし風を送る

凍らせておいたペットボトルをチコルに抱かせ気遣う
無理するな…チコルに何かあっては私が困るのだ
何故か?勿論大切な…いや…(目を逸らし)
あ、相棒を気遣うのは当然だからだ!(照れ隠しに強く言い切る)

しかし熱に弱すぎるのも心配だ
今度火炎耐性付きの何か贈るか。指輪…いや!く、首飾りか腕輪がいいか…?


チコル・フワッフル
ユーリ・ヴォルフと行動
★アドリブ歓迎!

暑いっ!!
寒いのは得意なんだけど、暑いのは毛がある分、苦手なんだよね……。
ひゃっ!?あ、ありがと、ユーリ……!
ちょっと恥ずかしいけど、ここはユーリに甘えちゃおう。

ユーリ持参の凍らせたペットボトルを首筋や脇に当て、身体を冷やすように努めるよ。
熱を逃がせるように髪はひとつにまとめ、服もなるべく脱いでおこう。
ありがとね、ユーリ!
私が倒れちゃったら、そんなに困るの?
……そ、そうだよね、相棒が倒れちゃったら困るもんね!?
(好き、とかじゃないのかな。ちょっとしょんぼり)

……えっ、プレゼント!?
こ、高価な物は、逆に申し訳ないよ!
ユーリがくれる物なら、何でも嬉しいよ……♪



「暑いぃぃ!!」
 ぐたっとした様子で、叫ぶ……と言うより呻き声を吐き出すチコル。吹き出る汗が止まらず、その狐の尻尾が力なくへたっている。
「寒いのは得意なんだけど、暑いのは毛がある分、苦手なんだよね……」
「大丈夫……では、なさそうだな」
 一方、炎竜であるユーリは熱には強い。ぐったりとしたチコルを気遣うと、その身体を姫抱きに持ち上げる。
「ひゃっ!? あ、ありがと、ユーリ……!」
「ああ、暑い所は得意だからな、気にしないでくれ」
 真っ赤になったチコルを気遣い、その額に手を当てる事で熱を吸い取る。当然吸い取った端から熱が集まってくるが、風を起こして周囲を覆う事で、チコルにそれを近づけさせない。
「む……まだ顔が赤いな」
「う、うん、暑いからねっ……」
 そこまでしてなお赤い顔は、無論暑さのせいでないとは言わないが……別の理由も多分に含まれていて。恥じらいうつむきながら、ぎゅっとユーリの服を掴んで甘えるチコル。
「そうだな、ちょっと待っていてくれ」
 言ってペットボトルを取り出すユーリ。氷は溶けてしまったが、熱を吸い取っているのでまだ冷たい。
「ひゃんっ……気持ちいい……」
「無理するな……チコルに何かあっては私が困るのだ」
 冷たさに目を細め、ようやく火照りの冷めたチコルに、安堵するユーリ。だがチコルはその耳をピクリと動かして、上目遣いに見つめる。
「……私が倒れちゃったら、そんなに困るの?」
「それはもちろんだ。何しろ大切な……」
 そこまで言いかけた所で、言葉を切る。チコルの焦燥に慌てていたが、思えばちょっと大胆過ぎないか。
 見ればチコルは、熱を逃がすために軽装になり、髪も一つにまとめている。普段とは少し違った雰囲気で、じっと見つめられると……。
「大切な?」
「いや……あ、相棒を気遣うのは当然だからだ!」
 強い恥じらいを隠すように、大声で言い切るユーリ。だがそこで視線を反らしたため、その言葉を聞いたチコルの表情の変化は見逃してしまう。
「……そ、そうだよね、相棒が倒れちゃったら困るもんね!?」
 慌てて返しつつ、少し落ち込んだ様子のチコル。また尻尾が垂れるのは、今度は暑さのせいではない。
(好き、とかじゃないのかな……)
 照れと落ち込みで広がる沈黙。それに耐えられなくなったユーリが、咳払いを一つ、話題を変える。
「あー……しかし、熱に弱すぎるのも心配だな。今度火炎耐性付きの何かを贈ろう」
「えっ、プレゼント!? こ、高価な物は、逆に申し訳ないよ!」
 慌ててぱたぱたと手をふるチコルだが、ユーリは首を横に振る。
「いや、送らせてくれ。そうだな、例えばゆ……」
「ゆ?」
 びわ、と言う言葉を慌てて呑み込む。幸いかどうかはともかく、チコルは気づかなかったようだ。
「く、首飾りか腕輪だな! チコルはどっちがいい?」
「ユーリがくれる物なら、何でも嬉しいよ……♪」
 断り続けるのも悪いしと微笑むチコルに、ユーリも胸を撫で下ろした。
 暑さとは縁遠い、ほんのりとした暖かさに包まれる。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

メタ・フレン
か弱いわたしは、知恵を使ってこの難局を乗り越えましょう。

【バトルキャラクターズ】で雪女のゲームキャラを呼んで、彼女達に抱き付かせて冷やしてもらいながら洞窟を進みます。
30人一気に出してハーレムを満喫したいところですが、余り沢山呼ぶと環境に影響を及ぼす可能性があるので、3、4人程度で我慢しますね。

水分に関しては、<属性攻撃>で、定期的に雪女の出した氷を溶かすことで補給します。
…雪女汁美味しい。


三原・凛花
う~ん、いくら<火炎耐性>があると言っても、普通に歩いて行くのは流石にキツイかな。
ここは子供達に力を貸してもらおう。

【愛し子召喚】で息子を呼び、≪生き人形(少年)≫に取り憑かせる。
そして≪生き人形(少年)≫にわたしをおぶってもらい、同時に<生命力吸収>でわたしの体温を定期的に少しずつ吸い取ってもらうね。
汗というのは体温を一定に保つ為に出る訳だから、汗が出る前に体温を少しでも下げれば発汗は起こらない。
つまりそれだけ水分の消耗を防げる筈。
息子は人形の体だから疲れないし、おぶわれてるわたしは楽ちん。
この作戦で洞窟を攻略してみるよ。

それにしても息子におぶわれるっていうのも…
何だか不思議な気分だね。



「ふぅ、涼しいですねぇ」
 雪女のゲームキャラを周囲に侍らせて、洞窟を進むメタ。その足取りがどこか弾んでいるのは、必ずしも涼しいせいと言うだけではない。
「出来れば30人一気に出してハーレム気分でも満喫したい所ですけど……流石に環境に影響を及ぼしかねませんしねぇ」
 女性が大好きな彼女にとって、美女を侍らせていると言うだけで気分が良いのだ。ゲームキャラではあるが、そもそも自分がバーチャルキャラクターだし。
 まあ、当人はあくまで『女体の神秘について興味があるだけ』と言うかもしれないが。
「か弱いわたしとしては、やっぱり知恵を使って難局を乗り越えないと」
 自分で言うといまいちそうは聞こえないが、幼女の姿をしたその身体は実際にひ弱だ。なので憚ることなく、雪女たちに甘える事にする。
「おや……そちらは随分と賑やかだね」
「あ、こんにちは」
 そんなメタが進む中で出会った凜花もまた、召喚した者の助けを借りて進んでいた。
「ああ、これかい。これは私の息子の人形だよ」
「息子……ですか?」
 生きていると見紛うほどの精巧な人形。だがどこか、人とは思えない空虚さを感じさせる。そしてそこに宿り身体を動かすのは、彼女自身の息子の霊だ。
「やっぱり、普通に歩いて行くのは流石にキツイからね。これならおぶわれている私は楽ちんさ」
 そして、その生き人形に背負われ進む凜花は、暑い場所とは思えないほど肌が白い。
 息子に体温を吸わせているせいだが、冷えているとか色素が薄いと言うより、血色が悪いと言う表現がよく似合う。
「もちろん、息子は人形だから疲れないしね」
「なるほど、色んな方法があるんですね」
 深入りすると重そうなので、頷いて流すメタ。
 ――実際、生まれてから1年すら経過していないが、すでに人生を大いに満喫しているメタと、少女の姿に見えて100年の歳月を、不老と不幸に取り憑かれながら生きてきた凜花。
 2人はいろんな点で対照的だ。それは深入りせずとも、お互いに感覚として実感している。
「それがこうして肩を並べて進むって言うのも、猟兵らしさ、ですかね?」
「ああ、そうかもしれないねぇ」
 そんな対照的な2人が、他者を召喚して助けを借りて進むと言う点では共通していて。そこに妙な縁と言うものを感じもする。
 ともあれ、話していて喉が乾いた事もあり、雪女の溶けた水で水分を補給するメタ。
「ふぅ……雪女汁美味しい」
 喉と言うより心が潤う感じがして、ほぅ、とため息を漏らす。
 一方凜花の方は、そもそも体温を一定に保ち汗をかかないので、水分を補給する事もない……そういう所が、いまいち生気を感じさせない理由な気がする。
「それにしても息子におぶわれるっていうのも……何だか不思議な気分だね」
 本当なら、自分が背負うべきだったのだろうと、息子を撫でる。
 無論、人形は反応しない。慣れているとはいえ、その事に若干の寂寥を感じながら、洞窟を進んでいく。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『炎の精霊』

POW   :    炎の身体
【燃え盛る身体】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【に炎の傷跡が刻まれ】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
SPD   :    空駆け
空中をレベル回まで蹴ってジャンプできる。
WIZ   :    火喰い
予め【炎や高熱を吸収する】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。

イラスト:白狼印けい

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 思い思いの方法で溶岩洞窟を抜けていく猟兵達。
 そうして、出口付近に到着すると……どことなく涼し気な空気が漂って来た。
 だがそれは、雪山が近いから……ではない。
 燃え盛る炎の精霊が、洞窟の各所から次々と姿を現した。
 涼しい空気は、彼らが周囲の熱を吸い取り、自分の物としているためだ。

 もっとも、涼しいのは、今だけの事。精霊達はすぐに、猟兵達に気づいてその身から熱気を迸らせていく。
 徐々に上昇していく気温。先程よりも暑くなるのにそう時間はかかるまい。

 時間をかけ過ぎれば、際限なく暑くなりかねない。手早く片付ける必要があるだろう。何より、精霊達はフェンリルの前座に過ぎないのだから。
弥久・銀花
アドリブ、他の人との絡み、ピンチシーン歓迎です。


熱ぅ……、でも今から敵のホームグラウンドで元気一杯の敵と戦闘なんですよね……。

ここで私の策、第2弾。
マントは畳んでリュックに締まって多めに持って来た水のペットボトルを取り出して服に掛けます。
これで少しはマシになると思うんです。
後は【火炎耐性】でやせ我慢+真の姿(髪の色が金髪、肉体年齢16歳くらい、身体能力増し増し)になって更にユーベルコードの可能性の風を使って【ダッシュ】で一気呵成に掛かっていきます!

接近したら愛刀の白嵐玉椿を【怪力】で振り回して攻撃です。
左腕は義腕なので齧らせても良いでしょう

距離を取られたら【誘導弾】を【クイックドロウ】します。


露木・鬼燈
これ以上に温度が上昇するのはマジ困るのです。
回避や受け流しで戦う方がいいんだけど…
仕方ないねっ!
化身鎧装<白鐵>で上手くやるっぽい。
騎士盾で受け止め、動きを止めたところを素早く斬り伏せる。
といっても、ただ受け止めるだけじゃ大怪我は免れない。
鎧には氷のルーンを、盾には凍結と停滞のルーンを浮かべる。
さらに氷属性の気を纏い…あとは我慢する!
手早く仕留めないと護りを貫通して大火傷。
ひりつくような緊張感が堪らないっぽいっ!
ふむふむ、戦う内に効率的な仕留め方がわかってきたです。
突撃に合わせてカウンター。
騎士盾で地面に叩き付けて、首を串刺し。
まだ生きてる?
それなら剣を動かして斬首。
これでイケルイケル!



「熱ぅ……」
 ここまでで大分消耗し、呻くように漏らす銀花。だが、そんな彼女の視線の先には、燃え盛る炎の精霊がいる。
「この状況で、敵のホームグラウンドで元気一杯の敵と戦闘ですか……」
 考えただけでうんざりするが、仕方がない。戦闘には邪魔なマントを脱ぎ捨てると、温度が若干低いうちに、ペットボトルの水を服に浴びせる。
「あっつぅ……!」
 当然、その水はすっかり熱くなっている。それでも、気化熱で大分温度を持っていってくれるはずだ。
「あとは、全部蒸発する前に……仕留めますよ!」
 愛刀の柄を握り、その身に金色を纏う。髪も金色に染まり、その肉体がより強靭に成長する。世界の埒外の姿をその身に纏い、一気呵成、精霊達の遥か間合いの外から、刹那の呼吸で踏み込む。
「せいっ!」
 すれ違いざまに抜き放った愛刀・白嵐玉椿が、燃え盛る炎の身体すら斬り裂いた。駆け抜けた所で止まると、油断なくすぐに横飛びで跳ねる。
「おっと……!」
 一瞬前までいた所に、別の炎の精霊が飛び込んできた。当たりはしないものの、炎の傷跡が地に刻まれ、熱気を生み出していく。
「これ以上に温度が上昇するのはマジ困るのです……」
 その光景に眉を寄せ、嫌そうに首を振る鬼燈。その身に白鐵の鎧装を纏うと、騎士盾を形成する。
「本当は、回避や受け流しで戦う方が良いんだけど……長引かせる訳にはいかないから、仕方ないねっ!」
 飛び込んできた精霊を、その盾で受け止める。だが、精霊は構わず、盾越しに熱を伝えようと……。
「そうはさせないっ!」
 それを阻むのは、盾に浮かぶ凍結と停滞のルーン。熱の移動を禁じて阻んでいる間に精霊の脇腹を突き刺した。魔剣の呪詛が破魔の力に変わり、その炎を裂いてから、盾を突き出し弾き飛ばす。
「ふぅ、ひりつくような緊張感が堪らないっぽいっ!」
 今はうまくいったが、ルーンとて万能ではない。タイミングがずれれば、護りを貫通しかねない。
「そうなる前に、仕留めないと……さあ、来い!」
 次々と飛び込んでくる精霊達を、盾で阻み、剣で断ち、まだ生きていれば弾く。次第に温度も上昇してくるが、鎧に刻んだ氷のルーンが時間を稼ぐ。
「ええ、これ以上温度を上げさせませんよ!」
 銀花も、跳ね回るように走り、幾度となく刀を走らせては精霊を断つ。
「ほら、こっちは……好きにどうぞっ!」
 左の義腕を突き出し、精霊の顎へと突っ込んだ。一気に熱されるのも構わずに、そのまま突き飛ばすと、鞘からの誘導弾で消し飛ばす。
「……あっつっ!」
「む、負けてられない!」
 義腕の熱に顔をしかめる銀花を見ながら、鬼燈は精霊の突進に合わせ盾を突き出した。地面に叩きつけた所で、魔剣で串刺しにする。
「だんだんコツが掴めて来たっぽい!」
 ダメ押しに剣を動かし、精霊の首を断ち切る。炎が消えるその様を見れば、暑さも少しは紛れると言うもの。
「よーし、これでイケルイケル!」
 カウンターが取れるようになれば、排除の効率も上がる。次々と精霊を地に叩きつけては、首を斬り捨てていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ユーリ・ヴォルフ
チコル・フワッフルと
アドリブ大歓迎!

熱の次は炎の精霊か
より直接的な脅威が現れたわけか…
チコルを守り切ってみせる!

真の姿を解放し、炎の騎士となる
チコルを守るべく前へ出て
気合いを入れて【炎の加護】で自らを強化
無理はしなくていい。後方から援護を頼む!

炎は『見きり』で読み
『属性攻撃』風で蹴散らしチコルごとガード
掻い潜られたら『火炎耐性』『盾受け』で防御
炎の力で勝てると思うなよ!
『怪力』『吹き飛ばし』『一斉発射』で精霊を蹴散らしていく

上方、空中にも注意しよう
チコルと協力し、不意打ちに備え
『聞き耳』で敵の行動を読み『吹き飛ばし』

思えば縄張りを荒したようで申し訳なかったか
済まなかったなと精霊たちに向かい謝る


チコル・フワッフル
ユーリ・ヴォルフと行動
★アドリブ歓迎!

あっ、ちょっと涼しくなった?
……って思ったら暑いぃっ!
私もユーリみたいに炎を纏えれば……できるかも!?

ユーリが操る炎を思い浮かべながら、真の姿を解放!
兎耳や尻尾、髪の先が炎のように赤く、熱くなる。
さっきよりは暑さがマシになったかも!
でも近づきすぎるのは、やっぱり危険だね。
了解だよ、ユーリ!援護は任せてっ!

ユーリの攻撃に合わせてダガーの【投擲】で【援護射撃】して、確実に倒していくよ!
数が多い場合は【一斉発射】で【範囲攻撃】!
敵からの攻撃には【聞き耳】と【野生の勘】を使って【見切り】、すれ違い様に【シーブズ・ギャンビット】で攻撃!

す、涼しいとこに行きたい……!



「あっ、ちょっと涼しくなった?」
 未だ辛いとはいえ、それでもマシになったと顔を上げるチコル。
 ……が、そこへ。一直線に炎の精霊が突っ込んでくる。
「って思ったら熱いぃっ!?」
 燃え盛るその姿、そしてその発する熱に慌てふためくチコル……その目の前で、沸き起こる突風に精霊が弾き飛ばされた。
「より直接的な脅威、と言う訳か」
 風を纏う大盾を構えて立ちはだかるは、炎を纏った騎士。迫り来る精霊の体当たりを一手に引き受けるべく、ユーリは真っ直ぐ前に出る。
「だが、チコルを守り切ってみせる!」
「ゆ、ユーリ……!」
 己の纏う炎の中から、巨大な魔槍が具現化する。それを手にて突き出し、精霊を串刺しにする。
 炎の精霊に炎の攻撃など、通常は通用しにくいが……相手よりもさらに純度の高い、さらに熱い、炎竜の炎なら離しは別だ。
「炎の力で、私に勝てると思うなよ!」
「すごい……!」
 自らを守る騎士の姿に、目を輝かせるチコル。何より、ユーリに守ってもらえていると言う高揚感が、チコルの身体を、気温とは別の意味で熱くする。
「私もユーリみたいに炎を纏えれば……!」
 その熱を、自ら制御する。手本は目の前にある、決して難しくはないはずだ……誰よりも寄り添いたい相手なのだから。
「……出来た!」
 耳が、尾が、髪の先が、一気に燃え上がった。赤き炎のキマイラ少女が、ここに真なる姿を現す。
「さっきよりは暑さがマシになったかも!」
 炎を制御下においた為か、熱への辛さも大きく薄れた。元気を取り戻したチコルの様子に、笑みを浮かべるユーリ。
「無理はしなくていい。後方から援護を頼む!」
「了解だよ、ユーリ! 任せてっ!」
 前衛はあくまでユーリに任せ、チコルはその手にダガーを握った。ユーリを狙う精霊の一体へ、狙いを定めて、投げ放つ。
「やらせないよ!」
「助かる! その調子だ、チコル!」
 次々と繰り出される飛刃の援護を受け、ユーリもまた、槍の鋭さを増す。
 守りに裂いていた意識を攻めに転じた……というのも当然あろうが、何より、チコルの援護を受けていると言うのが、彼の背を押す。まるで夏の陽射しを浴びているかの如く、イキイキとその動きが躍動する。
「む、上からもか……!」
「任せて、ユーリ!」
 上と前から、同時に二体の炎の精霊が飛びかかって来た。だが慌てる事はない。
「よし……いくぞ、チコル!」
「うん、いっくよー!」
 チコルがユーリの横から飛び出し、素早い動きで精霊とすれ違う。そのまま、花嵐の如き一閃が炎を裂くと同時、上に繰り出したユーリの槍が真っ直ぐに炎貫いて、二体同時に霧散させた。
「今ので……最後か。思えば縄張りを荒らしたようなものだったな」
 消えゆく精霊に、静かに黙礼するユーリ。
「す、涼しいとこに行きたい……」
「だ、大丈夫か? もうすぐ出口だからな、もう少し頑張ってくれ」
 一方、戦闘が終わり、纏う炎が消えたチコルは、再び暑さに苦しんで、ぐったりと呻きを漏らすのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

四季乃・瑠璃
緋瑪「んー…実体が薄そうだし、普通のボムとかだと効き難そうかな~。銃や鎌みたいな物理攻撃も難しいかも」
瑠璃「爆風は効くかもしれないけど、爆炎とかは効かなさそう」

【チェイン】で分身

緋瑪が前衛で氷の魔力【属性攻撃】を組み合わせ、【範囲攻撃、早業】で凍結使用のジェノサイドボムで攻撃。敵を引きつけ、凍結と爆風でダメージを与えつつ一か所に追い込んでいく。
一方、瑠璃は後方で【全力魔法、高速詠唱、力溜め、属性攻撃】による【エレメンタルファンタジア】を発動。緋瑪が時間稼ぎ+追い込んだ敵を『氷雪』の『竜巻』で一気に仕留めるよ

緋瑪「これで多少涼しくなるといいなー」
瑠璃「少しの間だけだろうけどね」

※アドリブ等歓迎


フレミア・レイブラッド
1章で召喚した「氷雪の鷲獅子」を引き続き活用。
【サイコキネシス】で敵の周囲の空間を固定して動きを封じ、鷲獅子に【凍てつく息吹】や【極寒の風】で凍結させたりして支援させ、更に自身は氷の魔力【属性攻撃】を纏った魔槍【怪力、早業、2回攻撃】で【串刺し】にして消滅させるわ。
敵からの攻撃は【念動力】を鷲獅子に膜の様に張ってガードさせ、自身は【第六感、見切り、残像】で回避。
敵の有利地形が増えると厄介だし、積極的に炎の傷跡は【凍てつく息吹】等で潰させて貰おうかしらね。

後は…この子達って精霊だし【吸血】はできないわよね…。精霊の血って美味しいのかしら?
どうなのかしらね、鷲獅子

※アドリブ等歓迎


メタ・フレン
引き続き【バトルキャラクターズ】で雪女のゲームキャラ達に戦って貰いましょう。
流石に数も多いですし、今度は30人一気に呼びますね。

敵は身軽に飛び回っているので、一体一体を狙い撃ちするのは非効率です。
被弾しないよう<視力、見切り>で充分敵の動きには注意しながら、わたしの方に<おびき寄せ>て一か所に集めます。
そこを雪女達の氷<属性攻撃>の<一斉発射>による<範囲攻撃>で、一網打尽にしちゃいますね。



「んー……実体が薄そうだし、普通のボムとかだと効き難そうかな~」
「爆風は効くかもしれないけど、爆炎とかは効かなさそう」
 飛び回る炎の精霊を見据え、首を傾げながら値踏みする緋瑪と瑠璃。
 そもそも天然洞窟内でそんなにぽんぽん爆発させたら崩落の危険がとか、生態系への影響がとか、そういう事は特に気にしないのがこの殺人姫達である。
「物理攻撃も微妙そうだし……こうかなっ!」
 飛び込んできた精霊めがけ、魔力をこめた爆弾を投げつける。それは、爆炎ならぬ爆氷を迸らせ、凍てつく冷気と共に精霊を吹き飛ばした。
「ほらほらっ、これなら効くよねっ♪」
 氷の魔力を爆弾にこめては、投げて吹き飛ばす。一撃で仕留めるほどではないにせよ、近づく事も許さない。
 目の前の相手が厄介と見て、精霊達は迂回し、包囲するように動こうとするが。
「ダメよ、散らばっちゃ。面倒でしょう?」
 見えない壁が、その動きを阻む。翳した左手から繰り出す念動力で空間を固定するのはフレミアだ。
「ほら。お願いね、鷲獅子」
 撫でるのに合わせ、鷲翼から凍風が吹き荒れる。極寒の風を浴びせられ、動きが弱まった所へ、騎乗したまま突進。
「はあっ!!」
 魔力を帯び、真紅に氷槍を纏った魔槍による二連撃が、精霊を串刺しにした。炎すら凍らせ、霜に変えて霧散させる。
「やっぱり……血は流れてなさそうねぇ」
 空中に退避しつつ、その様を見ながらため息を漏らすフレミア。追ってきた精霊達も、念動力の壁で阻む。
「血が吸えれば、味見してみたい所だったんだけど。美味しいのか気になるわよねぇ、鷲獅子?」
 主の問いかけに、鷲獅子は答えない。言葉を発せないからというよりは、返答に困る内容だったせいか。
「さあさあ、よろしくね、みんな!」
 メタは、雪女のキャラクター達を、次々と繰り出した。今度は手加減なし、30人の雪女達が、精霊達を取り囲む、冷気を放っていく。
「あら、可愛い」
「でしょう!」
 その姿に上空から目を細めるフレミアに胸を張って答えるメタは、キャラクター達に指示を出し、デバイスのコントローラを操作する。
「さあ、当たらないように気をつけてね!」
 精霊の一体一体は決して強くないが、レベル1のバトルキャラクターの強さはそれ以下だ。数の利を生かすべく、連携させ、慎重に回避させつつも、ジリジリと下がっていく。
「一体一体を狙い撃ちするのは非効率ですからね~」
 当然、精霊達は、下がるメタを追ってくる。加えて、フレミアの見えない壁によって動きを制限され、緋瑪の爆弾によって吹き飛ばされる事で、一箇所に集合して。
「さあ、これで準備はOK!」
「うん、こっちも万端だよ~!」
 それを、逃げないように取り囲む雪女達。ずっと魔力を高めていた瑠璃も、その身に冷たい風を纏い、精霊達を見据える。
「全部、凍らせるよ!」
「一斉攻撃、お願いね!」
 瑠璃が放つ精霊幻想が、氷雪の竜巻を生じさせる。そこに30人の雪女達がさらに冷気を叩きつければ、竜巻はさらに冷たく、さらに激しく。巻き込まれた精霊達を凍結させ、消滅させていく。
「ほら、逃げちゃダメ。さっきも言ったでしょう?」
 地面に刻まれた炎の傷跡を利用して、その竜巻から逃げようとする精霊は、フレミアの鷲獅子が凍てつく息吹で阻む。傷跡を凍りつかせて道を塞いで、逃げる事を許さない。
「一網打尽、です!」
 凍てつく吹雪は、精霊達を捕らえて離さず、周辺の精霊達を、全て消滅させた。灼熱の洞穴にすら、ひんやりとした冷気がたちこめる。
「……そういえば、精霊も気になるけど、キャラクター達って血が流れてるのかしら。美味しいのかしら……」
「はっ。何か狙われている視線が!」
 戦闘が終わり余裕ができると、上空からじっと雪女達を見下ろすフレミア。その視線を感じたメタが、慌て……はしない。
「まあちょっと気になりますけど」
 何しろ雪女汁とか言ってる子だし。
「これで多少涼しくなったねー」
「すぐに寒くなるけどね」
 冷気を堪能する緋瑪に対し、瑠璃がさらりとツッコミを入れた。何しろこの先は雪山。涼しいどころの話ではないのだから。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

フランチェスカ・ヴァレンタイン
さてさて、熱が籠らぬうちに手早く参りましょうか

推力偏向の空戦機動で炎の精霊の群れを分断するように立ち回りつつ
…コレを迅速に蹴散らすには水剋火、属性攻撃で絶対零度の概念を纏わせるのがよさそうですかね、と

「アーマメント・エミュレータ<アブソリュート・ゼロ>、ドライブ――!」
マニューバに織り交ぜてUCを発動、砲撃で撃ち抜き火勢を削いだところを斧槍の強襲で斬り払っていきましょう
合間合間に適宜他の方への援護砲撃なども
さあ、おいでませ? 遠からば穿ち、寄らば斬り。火の粉として散らして差し上げます…!

ともすれば灼熱の場にも関わらず、機動や得物を揮った軌跡にダイヤモンドダストなど曳いているかもしれませんねー?


日和見・カナタ
炎の精霊! 事前情報のとおり虎のような外観をしていますね!
どんな生態をしているのか興味はありますが、こちらの体力が尽きる前に倒してしまうことにしましょう!

私は短期決戦を狙います!
【空駆け】で時間を稼がれると厄介なので、【蒸気装甲】を装着して空中戦に対応できるようにしますね!
攻撃の際は腕に蒸気を纏わせて、炎の体を薙ぎ払うことにしますよ!

それと、【ガジェットドローン】で周囲の観察もしておきましょうか。
記念撮影……というのもあるんですが、精霊が溶岩に潜んで不意打ちしてくる可能性もありますしね。

【アドリブ、協力歓迎】



「炎の精霊! 事前情報のとおり虎のような外観をしていますね!」
 未知の相手に対する好奇心に、目を輝かせるカナタ。
「どんな生態をしているのか興味はありますが……こちらの体力が尽きる前に倒さないとですね!」
「ええ、熱が籠らぬうちに手早く参りましょうか」
 とっておきのパワードスーツを身に纏い浮き上がると、その横にフランチェスカも並び立つ。
「蒸ぉ着ッ!! さあ、短期決戦でいきましょう!!」
「ええ。アーマメント・エミュレータ<アブソリュート・ゼロ>、ドライブ――!」
 空を飛び回る精霊めがけ、脚から蒸気を噴射し、真っ直ぐに突進するカナタ。対してフランチェスカは、砲塔を精霊達に向けながら、上空へと飛翔する。
「水剋火……絶対零度の概念、どうぞ味わってくださいな!」
 砲撃が九天を穿ち、精霊達を狙う。当たれば当然凍結させ、当たらずとも、掠めるだけで動きを鈍らせる、凍てつく五月雨。
「捕らえましたよ!」
 鈍った端から、カナタがその拳を叩きつける。吹き出す蒸気が精霊の身体を打ち、力一杯薙ぎ払う。
「さあ、ではわたくしの方も!」
 砲撃を終えたフランチェスカも、斧槍で敵陣に強襲をかける。力強く切り払い、炎すら断ち切る、冷たい斬撃。
「さあ、おいでませ? 遠からば穿ち、寄らば斬り……」
「それから、殴り飛ばしてあげます!」
 カナタも力強く、容赦なく殴り倒す。相手が炎であろうと、蒸気を噴き上げ激しく打ち倒していく……が、そんな彼女達めがけ、溶岩の中から精霊が飛びかかってきた。
「……おっとっ、不意打ちは通用しませんよ!」
 それを、カナタは落ち着いて、蒸気の蹴りで迎撃する。
「ちゃんと、撮ってますからね!」
 飛び回る小型のドローンが、岩陰だろうと見逃さない。サイバーゴーグルにその情報を映し出し、死角からの攻撃も見逃さない。
「ついでに記念撮影もしておきましょうか!」
 カナタにとって、これは戦いであると同時に冒険でもある。精霊の姿を、それと闘う自分たちの姿を映像に収め、思い出として記念に残すのも、また冒険の一つだ。
「あら、撮られているのでしたら、見栄えには気をつけませんと?」
 それを聞きつけたフランチェスカは、翼をはためかせ、華麗に戦場を飛び回りながら、氷の砲撃を繰り出していく。
「ほぉら、そこでしてよ!」
 砲撃が放たれる度、斧槍が振るわれる度にダイヤモンドダストが煌めき、飛翔すれば、その軌道に合わせて舞い散る。
 当然、この灼熱の洞窟の中では一瞬で消える儚い氷だが、それゆえにこそ、幻想的で美しくもある。
「確かに、すごく綺麗ですね……っとっ!」
 思わず見とれるほどの姿から、はたと我に帰って、精霊に拳を叩きつけるカナタ。
「こっちはそれに比べればちょっと地味かもしれませんけど……その分、ガンガンいきますよ!」
 脚から吹き出す蒸気で加速し、力いっぱい拳を叩きつけると、精霊を吹き飛ばし、壁に叩きつけて消滅させる。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

彩波・いちご
【恋華荘】で引き続き

あれが炎の精霊ですか……見るだけで暑そうです
でも雪乃さんが真の姿を解放したなら、暑さ対策はお任せしても大丈夫ですね
なら、私は攻撃に、皆さんの援護に集中します
「ふんぐるい、ふんぐるい…」
唱える呪文は【異界の浸食】、召喚するはすべてを喰らう異界のスライム
高速詠唱からの全力の召喚魔法いきますよっ
「その炎、残さず喰らってあげます…!」
皆さん巻き込まれないでくださいねと注意して、もちろん私も細心の注意を払ってスライムをコントロール
精霊を丸呑みして溶かし喰っていきますね

…いつの間にか合流したアイさんが何やら驚いていますが
私たちだってこれくらいできるんです!


アルテミス・カリスト
【恋華荘】
「現れましたね炎の精霊!
正義の騎士アルテミスがお相手します!」

大剣を抜き精霊に向かって構え【騎士剣術】で正面から斬りかかります。

「燃える身体での体当たりなどっ!」

武器受けで攻撃をいなし、命中したものもオーラ防御でダメージの軽減をはかりましょう。

「後衛の味方には近付けさせません!」

敵を誘き寄せるように立ち回り、後ろの仲間に近付かれないようにかばいながら戦います。

仲間を守る盾となることこそ、騎士としての務めです!

「とはいえ、この熱はきついですね……」

地面に炎の傷痕が刻まれて温度が上がっていくのを感じ、このままではまずいと直感します。
額に流れる汗は暑さだけのものではないのでした。


アイ・リスパー
【恋華荘】に途中参加

「出遅れてしまいましたっ!
皆さんのことですから、きっと洞窟内でとらぶるに遭って苦戦してるに違いありません!」

暑いからと薄着になった皆さんに、いちごさんが抱きつきまくったり、
高温の溶岩に服を燃やされてる皆さんの肌を、いちごさんが見てしまったりという展開が容易にシミュレーションできます。

【マックスウェルの悪魔】で温度調節して溶岩地帯を抜けて、寮の仲間に合流した私が見たものは、想像もできない驚愕の光景でした。

「そん……な……
皆さんがとらぶるせずに普通に戦っている、ですって……!?」

炎の精霊と戦う皆さんの姿を見て呆然とし……
慌てて【マックスウェルの悪魔】で援護に入るのでした。


織笠・アシュリン
引き続き【恋華荘】で!

「今回は狙い撃つよ! 援護は任せて!」
バイポッドを降ろし、後ろでライフルを構えてみんなの援護!
威力重視の装薬で《呪弾装填》、【鎧砕き】【属性攻撃】で炎の精霊を撃ち抜くよ
「イチイの破邪の力、特盛で食らっちゃえっ!」
リロードは速やかに、【2回攻撃】で速射!
前衛にかかる圧を少しでも弱めていくよ!
「雪乃、アルテミス、大丈夫!?」

もし、前衛をすり抜けて精霊が来たら?
その時は3発だけ呪弾を込めた短機関銃の3点バーストで迎撃!
「冬のスナイパーは近距離でも強いんだよ!」

アイのツッコミには
「いつもとらぶるしてるわけじゃないからね!?」
と顔を真っ赤にしつつ反論


御影・雪乃
【恋華荘】で参加。
数が多いですね。
チーム的にあまり消耗もしたくないので、手早く片付けましょう。

『前世の記憶』と共に真の姿の冷気を纏う和装の怪異(雪女)となり一気に冷却と敵の排除を試みましょう。
私から…離れてください、下手に近づくと…凍ります。
吸収するような炎や高熱は…与えません…フフ…転生で衰えたとはいえ…精霊に遅れをとる私ではないわ…氷漬けにしてあげる…。
(微笑みながら冷気を放出し、超低温の冷気や氷雪で凍結させようとする)

・味方のサポートにまわれるならそちらも
・接触はちょっと危ない温度の冷気のまとい具合
・クール系ツンデレタイプ
・可能なら『フローズン・スノウ』など他の攻撃も利用


蒼龍院・静葉
引き続き【恋華荘】で出撃。

使用能力値:POW

竜槍「疾風」を竜槍化し構え。
1章に続き『高速詠唱』で耐熱/耐火炎の加護を自身と竜槍「疾風」に、『火炎耐性』も用いて移動。

『ダッシュ』を用いて敵に接近しながら『高速詠唱』/『属性攻撃』で竜槍に氷結属性を付与しつつ『衝撃波』で地形の傷跡を少しでも削り弱めながら攻撃。『フェイント』も交え連携により確実にダメージを与える。
「強い事と敵や戦況に適した戦い方を取る事、どちらも重要じゃよ。」

弱ってきたり大きな隙を見せたらフェイントに注意しつつ氷結属性を付与したUC【ドラゴニック・エンド】で一気に狩り獲る。
「やれば出来るんじゃよ、もっとも油断はならぬがな!!」



「現れましたね炎の精霊! 正義の騎士アルテミスがお相手します!」
 炎の精霊に真っ直ぐに大剣を突きつけ、名乗りを上げるアルテミス。
「見るだけで暑そうですね……雪乃さん、お願いします!」
「ええ、あまり消耗もしたくないので、手早く片付けましょう」
 いちごの呼びかけに応じ、雪乃は意識を集中する。呼び起こすは、前世の記憶。転生し失われた筈の、意志と力。
「私から……離れてください、下手に近づくと……」
 人形のような学園制服が分解され、純白の和装へと姿を変えた。放出される極寒の冷気が、灼熱の洞窟を一変させる。
「……凍ります」
 口元に薄い笑みを浮かべ、吹き荒れる氷雪を身に纏う。言葉の通り触れれば凍る、危険な美しさを湛えた雪女が、ここに顕現する。
「頼もしい事じゃ。これでは耐熱耐火より、耐冷耐氷の加護でも纏った方が良いかのう」
 そんな姿を見ながら、従えし竜を槍へと変える静葉。氷雪を穂先に纏わせると、まさしく疾風を身に纏い、一足で間合いを詰める。
「そらっ、お主らの領域を広げさせはせぬぞ?」
 ただ突きかかるだけではない。精霊達の刻む炎の傷跡を、冷たい風が削り取る。戦場を制した上で突き出された槍は、深々と精霊の身体を抉り、その熱を奪い去る。
「強い事と敵や戦況に適した戦い方を取る事、どちらも重要じゃよ」
 巧みなフェイントを幾度となく交え、回避を許さない。繰り出される槍は的確に精霊の身体を削り、確実にその熱を奪い去る。
「今回は狙い撃つよ! 援護は任せて!」
 バイポッドを地面に下ろし、長銃身ライフルを構えるのはアシュリンだ。呪詛をこめた弾丸を装填し、狙いを定める。
「ふぅ……」
 一呼吸を、長く引き伸ばすような感覚。僅かばかりの狂いすらも、念入りに補正する。敵の動きを、刹那の先を予知するように。
「そこっ!」
 そうして放たれた弾丸は、精霊の額を、1ミリの狂いなく貫いた。
「よしっ、命中っ!」
 それを、続けざまにもう一発。今度は脇腹に叩き込む。
「さあ、イチイの破邪の力、特盛で食らっちゃえっ!」
 はげしくのたうち狂う精霊。邪を退ける、円環の樹の毒は、精霊とて容赦なく蝕んでいく。
「雪乃、アルテミス、大丈夫!?」
「ええ、ありがとうございます!」
 大剣で精霊と切り結びながら、アルテミスが応じる。そんな騎士へと殺到する、炎の精霊達。
「燃える身体での体当たりなど!」
 その突進の持つ力の流れを、巧みに受け流す。防御を重視した動きで攻撃を凌ぎ、精霊達を引き付ける。
 それはまさに、他者を護る騎士の戦い方だ。
「後衛の味方には、近付けさせません!」
 戦いは堅実に、だが立ち回りは派手に、一体でも多くの敵を引き付ける。時には強引にでも、後衛と精霊との間に割って入る。
「っ、はぁ、はぁ……」
 当然、その戦い方は負担が大きい。後衛からの援護を受けているとはいえ、これほど多くの敵を一手に引き受けるのは、神経を削る。
「この熱も……きつい、ですね……!」
 敵の攻撃を受け流しても、刻まれる炎の傷跡が温度を上昇させる。後衛から敵を遠ざけるという目的がある以上、雪乃に近づいてその冷気の恩恵を受ける訳にもいかない。
滲む汗は暑さばかりではない、冷や汗がその背を濡らす。
「これ以上は……」
「アルテミスさんっ……今援護します!」
 だが、そうして騎士が稼いだ時間を使い、いちごの魔力は極限まで高められた。腕輪を握りしめ、まっすぐに敵を見据える。
「ふんぐるい、ふんぐるい……」
 呼びかけるは、異界のスライム。全てを喰らう、背徳の浸食。
「来たれ、形なき我が眷属よ!」
 呼びかけに応じ、異界の門が開かれる。召喚された異界生物は、そのまま、戦場を埋め尽くすように、敵へと殺到した。

「はっ……今何かとらぶるの気配がしましたよ!」
 出遅れ、洞窟を急ぐアイはそんな直感からぴくりと身体を震わせ、顔を上げた。
「暑いからと薄着になった皆さんに、いちごさんが抱きつきまくったり……」
 それでうっかり胸とかお尻とか掴んじゃったり。
「高温の溶岩に服を燃やされてる皆さんの肌を、いちごさんが見てしまったり……」
 そこから逃れようとした少女達が、何故か転んであられもない姿を晒したり。
「目に見えるようです……!」
 それは、恋華荘の猟兵にとっては、もはや必然の事態である。アイの演算能力でシミュレーションするまでもない。
「急がないと……いえ、無論巻き込まれたいと言う意味ではなく!」
 周囲の熱をプログラムで制御して、走るアイ。そうして彼女が戦場に到達した時……まさにそれは、スライムが戦場を埋め尽くす瞬間であった。
「ああ、やっぱりっ!」
「あ、アイさんっ、危ない!」
 そして当然のようにアイにもスライムが殺到し……。
「っ、ふぅ……間に合いました……」
「……あれ?」
 いちごの制御によって直前で停止し、方向を変えて遠ざかる。
「そん……な……このままなし崩しのとらぶる展開に突入しないなんて……!?」
「いや、いつもとらぶるしてるわけじゃないからね!?」
 戦慄するアイに対して、アシュリンが顔を真っ赤にして、全力でツッコミを入れる。
「いちごだってやる時はやるのよ……いつもやって欲しいとは思うけど!」
「それは申し訳ないと、いつも思ってますけど!」
 返しながらも、細心の注意を払ってスライムをコントロールするいちご。不安定な制御を手放さないように集中し、精霊をその熱ごと喰らっていく。
「私たちだってこれくらいできるんです!」
「うむ、やれば出来るんじゃよ、もっとも……」
 とらぶる云々の宿命を抜きにしても、異界生物の制御は困難を極める。時折前衛を襲いかけたりはするが、余裕をもって躱しつつ、精霊を貫く静葉。
「このように、油断はならぬがな!」
「フフ……転生で衰えたとはいえ……このような軟体に遅れを取る私ではないわ……」
 雪乃はそもそも、その冷気をもってスライムに近づく事すら許さない。仮に近づいた所で、触れた瞬間に凍りつき、砕け散る。
「ましてや精霊になど……!」
 袖を翻して精霊達に手を向けると、冷気と雪が迸る。精霊を、地面ごと凍結させる、絶対なる凍気。
「氷漬けにしてあげるわね……」
 炎が消えるどころかそのまま氷像へと変わり、触れた瞬間、白き塵に砕け散る。
「吸収するような炎や高熱すら……与えない……」
「ふぅ……助かります、皆さん!」
 冷気が撒かれた事で、アルテミスの感じる熱も心地よい涼しさと共に力を取り戻す。正確な防御は体当たりは無論、火の粉一つすら許さない。
「これなら、もう……あなた達に遅れを取る事はありませんよ!」
「……なんて事でしょう」
 そんな戦場の光景が信じられず、呆然と見つめるアイ。
「アイー、大丈夫ー?」
「……はっ。いえ、平気ですよ、もちろん」
 アシュリンに心配そうに顔を覗き込まれ、ようやく再起動。熱量調整を再開する。
「しっかりしてよね……っとっ!」
 アイに注意を取られた隙に、精霊の一体が、洞窟の天井からアシュリンめがけて飛び降りてきた。ライフルの狙いを付けるのも間に合わない。
「アシュリンさんっ!?」
「平気……だよっ!」
 だが、その精霊に三発の呪弾が突き刺さる。短機関銃による、三点バースト。
「冬のスナイパーは近距離でも強いんだよ!」
「頼もしいです……本当、いつもこうなら良いんですが!」
 のたうちながら墜落した精霊から、アイが全ての熱量を奪い取り、消滅させる。我に返り吐き出す言葉は、心から実感がこもった一言だ。
「さて……そろそろ、一気にカタをつけるとしましょうか」
「うむ、そうじゃな!」
 雪乃がさらなる氷雪を振り撒き、地面を凍結させる。完全に炎の領域を失った精霊めがけて、真っ直ぐに突き進む静葉。
「狩り獲らせて……もらうっ!」
 一撃、槍を突き立てた直後、その槍が姿を変えた。氷を付与された疾風の竜が、羽ばたきと共に戦場の精霊を一箇所に集めていく。
「そら、決めるが良い!」
「ええ……これで、全部ですね!」
 精霊達を取り囲むは、いちごの率いる異界のスライム達。あらゆる物を喰らい溶かす、形なき暴食の化身。
「残さず喰らってあげます……!」
 それは炎ごと……その場のあらゆる熱ごと、全ての精霊をその身に取り込み、喰らい、溶解させた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

秋津洲・瑞穂
出るのが遅いわよ。無駄に疲れたじゃない。

神獣刀を構えて息を吸い込み、長くゆっくりと吐き出す。
この一吹きで息が整えば、暑さ寒さに気が逸れることもない。
気にならないだけだけどね。
ダメージには『火炎耐性10・オーラ防御21』が利くから平気。

「新当流太刀術・秋津洲瑞穂。参ります」

小走りに虎さんと正対。
相手の間合いに入る前に『ダッシュ20』で加速して虚を衝き、
さらに『残像21』を残す速さで左右どちらかに一歩跳び、
擦れ違いざま『鎧無視攻撃30・2回攻撃30・剣刃一閃』。

「変移抜刀変化の一、両陽。剣術で勝らねば、必ず逆を取られるわ」

ましてや剣術を知らない虎さんではね。
狐火が使えないと手間が掛かる。さ、次!


空雷・闘真
闘真は<気合い、力溜め>で、体内の『気』を練り上げる。
そして、その手に持つ≪バトルアックス≫を強く握り締め、【空雷流奥義・震】を発動させた!
自身の『気』をバトルアックスに送り、武器そのものを強化させているのだ。

「炎であるこいつらを鉄斧で直接切り裂くことは出来ん。ならば…」

闘真は<怪力>で、巨大な斧を頭上高く振り上げた。
そのまま<捨て身の一撃>を使って思い切り斧を振り下ろし、そこから生じる<衝撃波>で、敵を<吹き飛ばし>てやろうとしているのだ。

「力だけでは岩は切れても炎は切れん。だが斬撃から生じる剣圧なら、形のない炎を切ることも出来る筈。せいぜい試させてもらうぞ」



「出るのが遅いわよ。無駄に疲れたじゃない」
 精霊を睨みつけ、愛刀たる細身の太刀を抜き放つ瑞穂。
 構えて深く、長く、息を吐き出した。精神を研ぎ澄ませる。己と刀を一つにするイメージ。
 まさしく銘の如く、獣を超越した神獣となった瑞穂は、もはや熱を感じない。
「新当流太刀術・秋津洲瑞穂。参ります」
 地を蹴り、小走りに精霊に駆け寄る。迎え撃つべくこちらに飛び込んでくる精霊。
「……ふっ」
 間合いに入り込む寸前、その刹那。小さな呼気と共に、一気に加速し虚を衝いた。
 慌てた様子で突っ込んでくる精霊……それが捉えるのは、瑞穂の残像。
「変移抜刀変化の一、両陽」
 瑞穂自身はすでにすれ違い、ゆっくりと残心を取る。
 直後、精霊の身体に十字の刀傷が刻まれ、霧散した。おそらくは最後まで、斬られた事を理解していなかっただろう。
「ふむ、炎を断ち斬るとはな、見事な技だ」
 そんな瑞穂の技に感嘆する闘真。その手に握られるのは、彼の巨体に見合った無骨なバトルアックスだ。
「俺はどうにも、行儀の良い武道は馴染まんからな。もっともこの武器では、どの道そうは行くまいが」
 その超握力にも耐える柄を、強く強く握り締めると、そこから気を流し込む。武器と身体を一体化する……いや、武器を、その強靭な身体に取り込むイメージ。
「おおぉぉぉっ!」
 気合の雄叫びと共に、斧を振り上げた。力任せに、精霊の脳天へと振り下ろす。
「ぬぅぅぅんっ!!」
 とはいえ、何の魔力も籠もらぬ無骨な斧では、炎を断つには至らない。手応えなく通過し、地面を打ち砕く。
 ……直後、轟、と風が唸りを上げた。
「力だけでは岩は切れても炎は切れん。だが……」
 その風は、斧を振るった事により生じた風圧だ。いや、剣圧と言うべきか。局所的に吹き荒れる剣圧の風が、精霊を真っ二つに断ち切った。
「これならば、形のない炎を斬ることも出来るだろう?」
 斬る、と言うより、叩き割る、と言う形容が良く似合う。
 気迫と、怪力。ただそれだけで、無骨な鉄斧が炎を断ち切る武器となる。
「……だが、まだだな。今のは無駄が多い」
 精霊を一撃で叩き潰してなお、闘真は納得の色を見せない。さらに獰猛な笑みを浮かべると、彼は他の精霊達を見渡した。
「存分に、試させてもらうぞ」
「なんと言うか、規格外ね……」
 今度は、瑞穂が感嘆の声を漏らす。薙刀を持て余す幼き少女には、到底真似出来ない芸当だ。
「真似をする気もないけれど……」
 言って再度、精霊の間合いに踏み込んだ。だが精霊も、今度は瑞穂の動きに対応し、すれ違う動きを捕らえようと突っ込んで来る。
 ……そこに、瑞穂はいない。
「剣術で勝らねば、必ず逆を取られるわ。ましてや剣術を知らない虎さんではね?」
 左と右。すれ違いのたった二択を、精霊達は捕らえられない。攻撃を誘導され、空振った所を断ち切られていく。
「狐火が使えないと手間が掛かる……さ、次!」
「次ぃ、さあ、斬られに来いっ!」
 技の瑞穂と、力の闘真。対称的な2人が、精霊達を断ち斬っていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

セリエルフィナ・メルフォワーゼ
炎の虎か…
こいつらは並大抵の風じゃ吹き飛ばせそうにないね。
だったら取って置きの風をプレゼントしてあげるよ!

まず【鈴蘭の嵐】で巻き起こした風を【コンセントレーション・スナイプ】で圧縮させるように【操縦】し、『風の弾丸』を作って≪拳銃≫に込める。
そして【クイックドロウ】【衝撃波】【吹き飛ばし】で、高出力の『ゲイルショット』をこちらに襲い掛かってくる敵目掛けてぶっ放すよ!
『ゲイルショット』の反動で壊れないように、≪拳銃≫を【オーラ防御】で予め覆っておくね。


御堂・新左衛門助
くそ、よくもこの私に散々暑い思いをさせやがって!
それというのもみんなてめぇらのせいだ!
この怨み、百倍にして返してくれる!

暑い中散々待たされた怒りとイライラで、私の『意志の力』は普段の4割増しだ。
というわけで普段の4割増しの【スーパー・ジャスティス】を発動!
そのまま<オーラ防御、操縦、念動力>で『黄金のオーラ』を私の掌に集め、それを圧縮して一気に敵の群れへと放つ!
名付けて『スーパー・ジャスティス波』!

私の熱き怒りを受けるがいい、虎共!!



「くそ、よくもこの私に散々暑い思いをさせやがって! それというのもみんなてめぇらのせいだ!」
 暑い中散々に待たされた怒りと苛立ちを露わに、精霊たちを睨みつける新左衛門助。
 どう考えても逆恨みである。
「この怨み、百倍にして返してくれる!」
 だが、逆恨みであっても、それは強い意志には変わりなく、その身に纏う怒りのオーラも、別に黄金がくすんだりはしていない。むしろ、普段よりもさらに輝きを増している。
「普段の4割増しのこの力! とくと味わってもらうぞ!」
「4割増し……何か中途半端だね」
 横で聞いていたセリエルフィナが、ぽつりと呟き突っ込んだ。鈴蘭の嵐を纏い、精霊達をまっすぐに見据える。
「まあ……こいつら、並大抵の風じゃ吹き飛ばせそうにないね」
 中途半端な風は炎を煽るだけ、効き目は薄い。ならばと、吹き荒れる嵐を、小さく、小さく凝縮していく。
「だったら取って置きの風をプレゼントしてあげるよ!」
「ああ。取って置きの怒りをプレゼントしよう!」
 新左衛門助もまた、その掌に黄金の輝きを集中させていく。全身を包むオーラが一箇所に集まると、輝きは眩く、直視出来ないほどの光となる。
「……一緒にされるのは、ちょっと」
 セリエルフィナが視線をそらすのは、その光が眩しいからと言うばかりではない。が、ともあれ吹き荒れる風の全てを、小さく、小さく、新左衛門助以上に凝縮していく。
「これでよし、と。さあ……」
 指先で摘める程度まで凝縮すると、成形して、弾丸とする。それを拳銃に装填、拳銃全体をオーラで保護する事で、自壊と暴発を防ぐ。
「よし、まずは私からいこう。熱き怒りを受けるがいい、虎共!!」
 その間に、前に歩み出た新左衛門助。輝きを警戒した精霊達が飛びかかってくるが、それを恐れず真っ直ぐに見据える。
「これぞ、我が必殺の一撃。名付けて……」
 グッと身体を捻り、大きく腕を振りかぶる。そして、目の前に迫る精霊達めがけ、渾身の力をこめて突き出した。
「スーパー……ジャスティス……波ァッ!」
 圧倒的な光の奔流が、洞窟内を満たしていく。それを直接叩き込まれた精霊は、荒々しき逆恨みの光によって、跡形もなく消滅させられていった。
「それじゃあ次はボクだね」
 その光を逃れた精霊に対し、拳銃を向けて狙いを定めるセリエルフィナ。弾倉内で風が荒れ狂い、洞窟内は未だに光の残像が残り、どちらも狙いをつけにくいが……それを苦にする事はない。
「こっちのは、名付けて……ゲイルショットっ! ぶっ放すよ!」
 放たれた風の弾丸は、まっすぐに精霊を貫いた。体内で、嵐が荒れ狂う。
「どうだっ!」
 そして、その嵐を留め置けなくなった精霊の身体が、内側から破裂、消滅した。
「こんなものだな。だが! 私の怒りはまだ晴れていないぞ!」
「それはどうかと思うけど。ボクの風の弾丸も、まだまだ尽きてないよ!」
 未だ残る精霊達を見回し、2人は光と風を凝縮していく。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『フェンリル』

POW   :    白銀景色
【地面を氷結させ、吹雪をもたらす領域を展開】【白銀の景色と同化し、身を隠すとともに】【領域から冬の魔力を吸い上げること】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD   :    透剣氷狼
【透き通る氷の刀身を持つ双剣】による素早い一撃を放つ。また、【金色の拘束衣『グレイプニル』を解放する】等で身軽になれば、更に加速する。
WIZ   :    千殺氷華
レベル×5本の【炎】属性の【魔法の矢】を放つ。

イラスト:熊木

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ライヴァルト・ナトゥアです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 ――そうして、しばらくの後、全ての精霊は討伐された。
 洞窟内は再び元の熱を取り戻す。
 だが、その熱に猟兵達が苦しむのは、ほんの束の間の事だ。
 僅かに進めば洞窟の出口に到達し、その外は、一変して一面の雪景色が広がる。
 いっそ幻想的とも思える一面の銀世界。その白銀に紛れるかのように、美しい一人の人狼が佇んでいた。
「……こんな所に誰? ……まさか、猟兵!?」
 人狼は、驚きに目を見開いた。だが、すぐにその表情を引き締め、透き通る氷の刀身を持つ双剣を構える。
「人の手の届かぬこの雪山で、冬の魔力を集めようと言う私の目論見……よくぞ察した、と言う所かしら。まあ仕方ないわね、完全とは言えないけれど、十分に力は得た……」
 猟兵を見据えるその白い肢体が、次第に雪景色に溶けていく。
 消える姿と反比例して、研ぎ澄まされて向けられる殺気。
「我が名は白麗公・フェンリル。あなた達の命、刈り取らせてもらうわ――!」
露木・鬼燈
寒いっ!
温度差が酷すぎるのです。
これはこれで動きが鈍りそう。
そもそも足場が悪いよね。
この白銀の世界を動き回ってフェンリルと戦う。
…まぁ、避けるべきだよね。
ここは待ちの姿勢でカウンターを狙うのです。
化身鎧装<黑鐵>で重力波レーダーを再現。
そこに気による生命力感知とサイバーアイによる解析。
これらを合わせて補足し続けるのです。
後はタイミングを見計らい棒手裏剣を投擲。
まぁ、これは回避されてもいい。
これはカウンターに最適な位置に誘導するためのもの。
それには魔弾は獲物を逃さない!
魔弾と化した棒手裏剣は反転、再び襲い掛かるのです。
前後左右からの攻撃、それに加えて上からは重力の鉄槌。
これで決めるっぽい!


日和見・カナタ
……本当に、綺麗です。
この景色を見れただけで、ここに来た甲斐があった…なんて気分になりますね。
もっと楽しみたいところですが、フェンリルはもう目前です。
依頼を達成して、ここを散策させてもらうことにしましょうか!

まずは【ガジェットアーム】【ガジェットレッグ】を【属性攻撃】で温めて寒さ対策をしましょう!
同時に【機械蜂】を散布して、送られてくる情報を【サイバーゴーグル】で解析することで、フェンリルへのカウンターのタイミングを伺うことにします!
攻撃が来たら【武器受け】で止めて、逃げられる前に【ヒートインパクト】を撃ち込みますよ!

【アドリブ、協力歓迎】


御堂・新左衛門助
くそ!散々暑い思いをさせた後に、今度は雪だと?
ならば【スーパー・ジャスティス】で『黄金のオーラ』を出し、<オーラ防御>でそれを全身に纏えば、寒さなんぞへっちゃらだ!

…あれ?最初からそうすれば暑い思いしなくて済んだんじゃ…
ま、まあ過ぎたことを考えても仕方がない!
私は過去は振り返らない主義なのだ!

如何に姿を消そうと、生物である以上体温までは消せない筈。
<メカニック>で私の≪電脳ゴーグル≫を、敵の体温を探知出来るように<武器改造>する。
そして熱探知で敵の居場所を捉え、そこに先程(第二章)同様『スーパー・ジャスティス波』を喰らわせてやる!

私のこの煮え滾る怒りで、お前の全てを溶かし尽くしてくれる!


空雷・闘真
「どんな素早い攻撃だろうと、そんなに殺気を剥き出しにしてたら意味ないぜ」

闘真は【空雷流奥義・天】を展開することで、相手の殺『気』を察知し次攻撃を予想していた。
そして敵の攻撃のタイミングに合わせて瞬時に脱力し、【天】から【龍】へと奥義をシフトさせる。
【天】で相手の攻撃を<見切り>!【龍】で相手の攻撃を受け流し!
受けた技に己の力を加えた<カウンター>を、敵に向かって喰らわせるつもりなのだ。

「強くなりたいなら、ただ力を集めるだけでは不十分だ。次に戦うときには、そこを改善してくるんだな」



「本当に、綺麗です……」
 どこまでも広がる白銀の世界。カナタはその美しさにため息を漏らし、目を輝かせる。
「この景色を見れただけで、ここに来た甲斐があった……なんて気分になりますね」
「寒いけどねー……」
 鬼燈も綺麗とは思うが、それよりも、とかく洞窟内の温度差がキツい。
「しかも足場も悪いし……動き回って戦うのは避けるべきだよね」
 鎧装の鐵を白から黒に変え、全身に呪炎を行き渡らせる事で冷気から身を護る。
「ここは待ちの姿勢で行かせてもらうのです」
「そうですね。景色を楽しむのは、フェンリルを倒してからにしましょう!」
 鬼燈が眼球の高度演算デバイスを起動すれば、カナタもサイバーゴーグルを装着。白一色の景色を解析し、そこに潜むフェンリルの姿を暴き出そうと演算を始める。
「うぅむ、何も見えんな……」
 同様に新左衛門助もまた、電脳ゴーグルを装着する。だが、彼のゴーグルには、この状況に有効な機能は存在しない。
「ならば取り付けてしまえば良い、今、ここでな!」
 今は救いのヒーローを目指す彼だが、その出生はコンピューターウィルスの集合体。史上最強最悪とまで謳われたその感染力をもってすれば、プログラムの即席書き換えなど訳はない。
「如何に姿を消そうと、生物である以上体温までは消せない筈だからな!」
 体温探知機能を取り付けると、雪景色を一望する。真っ白なその世界の中に、確かな淡い赤色が……それが飛び込んでくる姿が映し出された。
「……しっ!」
「おおっと、させないっぽい!」
 双剣を手に飛び出してきたフェンリルに対し、最初に反撃を繰り出したのは鬼燈だ。手にした棒手裏剣を即座に投げつけ、その動きを牽制する。
「……読まれていたかしらっ」
 フェンリルの方も読まれている事を予測していたか、咄嗟に身をかがめてその手裏剣を回避した。そのままさらに迫って来るが、当然回避がその動きをワンテンポ鈍らせる。
「今ですっ!」
「っ……」
 振るわれる氷の双剣。カナタの赤熱した義腕が、それを真っ向から受け止める。吹き出す蒸気は雪を溶かすほどに熱く、冷気を近づけない。
「発勁……用意ッ!」
「ぐぅぅっ!」
 カウンターで叩き込まれる高熱の掌底は、フェンリルの宿す冬の魔力を溶かし、その肉を打ち据えた。呻きを漏らして後ろに下がるフェンリル。
「散々暑い思いをさせた後に寒い思いまでさせようと言うこの煮え滾る怒り! とくと味わうが良い!」
 そこへ新左衛門助が、怒りのオーラを掌に集めて真っ直ぐに打ち出していく。
「スーパージャスティス波ァッ!」
「くっ、そんな怒りは……んっ!」
 割と筋違いの恨みを、フェンリル双剣を交差させて受け止めた。だが、防御の上からでも強烈な衝撃を響かせる一撃が、大きくその体勢を崩させる。
「この怒りのオーラを全身にまとえば、寒さなんぞへっちゃらだ! まさに攻防一た……あれ、なら最初からそうすれば暑い思いしなくて済んだんじゃ……?」
「今はそんな事考えてる場合じゃないっぽい!」
 体勢を崩したフェンリルめがけ、呪炎を噴射して一気に間合いを詰める鬼燈。魔剣を大剣に変えると、真っ直ぐに斬りかかる。
「まだ……っ!?」
 それを受け止めようとしたフェンリルが、おもむろに目を見開いた。その右肩に、深々と突き刺さるのは、棒手裏剣。
 鬼燈の気と呪詛を纏い、獲物を逃さぬ魔弾と変じたそれは、先に投じた物。ここまでの流れを読んでいたと、袈裟懸けに大剣を振り下ろす。
「捕らえたっ!」
「ぐ、うぅっ!」
 右肩が上がらぬフェンリルの身体に、強烈な一撃が食い込む。冬の魔力を呪詛が削り取り、重い衝撃を叩き込んだ。
「あともう2つばかり、喰らっていくと良いっぽい!」
「っ!?」
 咄嗟に飛び下がろうとするフェンリルの脚が、持ち上がらない。纏う黒鐵の生み出す重力でその脚を捕らえ……そこに再びオーラを放つ新左衛門助、そして一気に接近するカナタ。
「ま、まあ、私は過去は振り返らない主義なのだ!」
「そういう問題……でしょうかっ!」
 怒りのオーラと、赤熱の鉄拳が、同時にフェンリルを打ち据えた。重力の軛を突き抜けるほどの衝撃で、その肉体を撃ち抜いていく。
「ぐっ……流石に、やるわね……」
 口の端から血を零し、雪の中へ再び姿を潜ませるフェンリル。猟兵に、その身に宿した冬の魔力を大きく削られながら、その目はなおも獲物を狙う。
「でも、次は……」
 接近を察する事ができる者に近づくのは危険。そう判断したフェンリルは、慎重に、狙うべき猟兵を見定めようとする。
 狙いは、電子の力とは程遠い相手。獣の目が捕らえるは、無防備にその肉体を晒す闘真の姿。
「しっ……」
 雪に紛れるほどの小さな呼気と共に、フェンリルは闘真へと飛びかかった。こちらを見てもいない、一切反応をしない闘真の肉体に、双剣を叩き込む。
「ごっ……!」
 だが、浅い手応えを怪訝に思う暇すらなく。フェンリルの腹に、闘真の拳が深くめり込んだ。
「ぐ、ふっ……」
「どんな素早い攻撃だろうと、そんなに殺気を剥き出しにしてたら意味ないぜ」
 気を鎮め、天と一体化する事で、フェンリルの殺気を読み取っていた闘真。その肉体一つであっても、隠れた姿を見通すなど訳はない。
 そうして攻撃を察すれば、あとは完全に脱力してそれを受け止め、敵の力の流れを利用する。繰り出した拳は、その鍛えた体躯による剛拳ではなく、フェンリルの力を倍にして返す柔拳の極地だ。
「強くなりたいなら、ただ力を集めるだけでは不十分だ。次に戦うときには、そこを改善してくるんだな」
「くっ……!」
 吹き飛ばされるがまま、雪景色に再び隠れるフェンリル。その後退する姿は、まるで空雷流の威を恐れるかの如く。
「もっとも、次があればの話だが」
 この闘いは楽しんだ。だが、いくら闘っても満ち足りる事はない。最強を追い求めるその道を、彼は歩み続けるのだから。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

彩波・いちご
【恋華荘】で引き続き
ここまでノーとらぶるできましたし、最後まで頑張りましょう!
今回は制御に自信ありです
【異界の抱擁】の触手を広範囲に展開して結界のように
雪景色に同化しようとも、触手の結界で見つけ出して捕まえます

と、私の方は順調にいってたんですが、
アルテミスさんと雪乃さんがぶつかって雪乃さんが転びそうになり
危ないと助けに手を伸ばしたら、開けた着物の隙間から胸をふにっと…
「あっ…」
それでビンタされて吹き飛ばされたのを皮切りに、アシュリンさんや静葉さんも巻き込んでいつものような連鎖が…
結局こうなるんですか、っていうか今回は私のせいじゃないですよね?!

と、とにかく戦闘に集中
触手の制御は乱しませんよ?!


御影・雪乃
【恋華荘】
引き続き真の姿
この銀世界は私の姿も、目立ちにくくするわね…
召喚した雪うさぎを雪景色に放ち敵の状態を知るセンサーの代わりとするわ
そして、殺気や雪うさぎの視界や聴覚も頼りに加えて吹雪に紛れ攻撃
…氷華円の投擲とナイフの攻撃…これで毛皮を削いであげる
敵の攻撃は…アルテミス(f02293)さんの後ろに回り込んで避けます
あら、丁度いい壁が
…って、アルテミスさんがふっ飛ばされる時に近くにいた私の服の帯を掴んで…あわわわ(帯を引かれバランスを崩して回りながらいちご(f00301)さんの方へ)
服がはだけ倒れ込んだ時にいろいろ触られたらジト目でビンタ一発
今回はこれで許すわ…
帯を回収し服を直したら戦闘復帰


アルテミス・カリスト
【恋華荘】
「暑さの次は寒さですか……
ですが、その程度で音をあげるような正義の騎士アルテミスではありません!」

オーラ防御で寒さを遮断し、あとは気合で耐え忍びます。

「今回の私なら、聖騎士の力を扱いきれるはず!」

【聖なる大剣】を発動し、フェンリルに斬りかかります。
冷気で強化されていても、その守りごと斬り裂いてみせます!

「敵がフェンリルであろうとも、味方に手出しはさせません!」

攻撃した後は大剣を構えて武器受けで敵の攻撃を受け止めつつ、
後衛の味方をかばいます。
特に雪乃さんに炎の矢が飛ぶと危険ですので重点的に庇おうとし……

「あっ」

うっかり雪乃さんの着物の帯を掴んでしまい……

「ああ、雪乃さーん!?」


アイ・リスパー
【恋華荘】
「……おかしいです。
皆さんがまともに戦えてるなんて……
もしかして偽物だったりしませんよね?」

【マックスウェルの悪魔】で冷気対策をしながら寮のメンバーを観察します。
抜群の連携を見せる皆さんの姿に疑心暗鬼になってしまいます。

「い、いけません!
寮の仲間を疑うなんて!
そう、いつもはたまたま運が悪かっただけ!
きっとこれが皆さんの本当の実力なんですねっ!」

私も負けずに炎の矢を放って皆さんを援護しましょう!

「って、アルテミスさんと雪乃さんが……
雪乃さんがいちごさんの方に向かって……
ああっ、いちごさんがアシュリンさんと静葉さんをっ!?」

流れるようなとらぶるの連鎖を見て
何故か安心してしまうのでした。


織笠・アシュリン
【恋華荘】で引き続き!

「んー、今回は順調! いつもこうならいいのにね!」
フラグを踏みつつガチ戦闘!
短機関銃の銃弾で牽制しつつ【ウィザード・ミサイル】!
「ふふん、新兵器ベイオネットロッドの威力はどう?」
銃剣型の杖から放たれるUCにいい気分に

(でも、とらぶるからは逃げられない……)
って、いちご!?
回転して、って飛んできた~!?
いったたた……
って、何でいちごがあたしの股の間に顔突っ込んでるの!?
あ、これあたしがいちごの顔にまたがって……っ!?(真っ赤)
うわーん、結局こうなったぁ……
とらぶるからは逃げられないのかな!?

あーもう、それも全部フェンリルのせいだっ!
八つ当たりミサイル発射!


蒼龍院・静葉
【恋華荘】で出撃。

使用能力値:SPD

到着時『高速詠唱』にて寒冷耐性、情報不確定を見越して耐火炎/耐氷結加護を全員に。
竜槍『疾風』から妖刀『刻死月』に持ち変え。

「どちらが先に狩るか参ろうかぇ。」

敵攻撃は『武器受け』/『オーラ防御』で軽減。
『高速詠唱』で魔法弾も常時展開、撃ち込み足止め狙い。

敵UC発動直前を『第六感』で察するか確認直後に『早業』で左腰の鞘へ納刀、居合いの型を取りUC【蒼闇纏う死神の予知】発動。
背後以外は『衝撃波』纏う居合い、背後なら魔法弾を放ち振り向き居合いで迎撃や回避。

(順調過ぎる為嫌な予感を感じ)
「お主そういう事は今じゃないじゃろ」
とスカートの内側を見られ目逸らし離し。



「んー、今回は順調! いつもこうならいいのにね!」
「ここまでノーとらぶるできましたし、最後まで頑張りましょう!」
 毅然と闘う仲間達……その姿に、言い知れぬ不安に駆られるアイ。
「……おかしいです。皆さんがまともに戦えてるなんて……」
 今のアシュリンといちごの台詞だって、普段は即座にフラグとして回収される筈だ。
「星海の館にて微睡む我が眷属よ……雪原に潜む白狼を暴き出せ!」
 だと言うのに、いちごが触手の制御を誤る事もなく、雪山に潜むフェンリルの居場所を燻り出す。
「っ、くっ!!」
「ほら、そこだよっ!」
 触手を避けて姿を現したフェンリルめがけ、短機関銃で牽制をかけるアシュリン。さらに、銃先端部に取り付けた杖から、魔弾を解き放つ。
「ふふん、新兵器ベイオネットロッドの威力はどう?」
「この……程度っ……」
 フェンリルが身に纏う雪の魔力によって相殺されるが、構わない。さらに撃ち込み続けて、物理と魔法の弾丸で確実に魔力を剥ぎ取っていく。
「やはりおかしい……もしかして偽物だったりしませんよね?」
「いや、妾達も毎回毎回、そういう目に合っている訳ではないからの? 気持ちは分からんでもないが」
 すっかり疑心暗鬼に囚われたアイに苦笑を浮かべつつ、耐冷の魔力で仲間を覆っていく静葉。蒼煌の妖刀を構え、前に歩み出る。
「どちらが先に狩るか。参ろうかぇ」
「ええ。正義の騎士アルテミス、参ります!」
 それに肩を並べ、アルテミスもまた大剣を構え、フェンリルへと斬りかかる。騎士の大剣を覆う、聖なる力。
「今回の私なら、聖騎士の力を扱いきれるはず!」
「っ、くっ!?」
 邪なる物のみを断つ一閃は、冬の護りも易々と裂いていく。まさしく防御を許さぬ、力強くも気高い斬撃。
「暑さであろうと、寒さであろうと、音をあげるような正義の騎士アルテミスではありません!」
「いつもそうなら頼もしいんじゃがのぉ?」
 静葉も魔弾を放ち、フェンリルを牽制し、安易な回避を許さない。そうなればフェンリルはアルテミスと対峙するしかなく、そしてアルテミスの大剣は躱せぬフェンリルの肌を次々と斬りつけ、傷を刻む。
「ならば……」
「おっと」
 このままではジリ貧と見て、傷つく覚悟を決めたフェンリルが、一気に飛び出す……いや、飛び出そうとする。その出足を違わず狙い、繰り出される静葉の居合い。
「っ……」
「悪いが、読めておるので、な?」
 蒼闇の守護を纏う妖狐は、敵の一挙一動を見逃さない。刀から繰り出されるのは、死を刻んだ月の魔力……衝撃波となってフェンリルを裂いた。反撃すらも許さない。
「くっ、厄介ね……!?」
 忌々しげに吐き捨て、猟兵達を睨みつけるフェンリル……その首筋が唐突に裂け、血があふれ出した。すぐさま冬の魔力でそれを塞ぐも、驚きに目を見開くフェンリル。
「この銀世界……姿を隠せるのがあなただけとは思わない事ね」
 その攻撃の主は、雪乃。フェンリル同様、あるいはそれ以上に、雪景色に隠れた、真なる姿。
「その毛皮、剥ぎ取ってあげる」
 戻ってきたのを受け止め、再び投げ放つのは、数多の薄刃が氷華を思わせる円杖。それもまた雪に隠れ、容易な視認を許さない。逆にフェンリルの居場所は雪うさぎ達を呼ぶ事で、完璧に暴き立てていく。
「こ、の……!」
 息の合った連携を前に、フェンリルは防戦一方。それをさらに追い込むべく、猟兵達は攻め手を緩めない。
「……そ、そうですよね、たまにはこんな事だって有る筈……寮の仲間を疑うなんて、いけませんよね!」
 ようやくアイも納得を見せ……不安を隠しきれないながらも、演算処理を開始した。先ほどは周囲の熱を奪ったが、今度は逆に熱を放出、収束する。
「そう、いつもはたまたま運が悪かっただけ! きっとこれが皆さんの本当の実力なんですねっ!」
 収束した熱は炎となった。それを打ち出し、フェンリルを狙って援護を開始する。
「くっ、こうなれば……」
 それを相殺すべく、フェンリルは炎の矢を生み出した。空中でぶつかり合う炎、そして交錯し猟兵達へも襲いかかる。
「あら、丁度いい壁が」
「味方に手出しはさせません!」
 狙われた……と言うよりは、たまたまその斜線上にいた雪乃は、アルテミスの背に入る事でそこから逃れようとする。
 アルテミスも当然、騎士として身を挺し雪乃を庇おうとして。
「そこ……!」
「くっ!?」
 その瞬間を狙い、フェンリルがすかさず間合いを詰めて来た。双剣による斬撃を大剣で防御するものの、勢いに押されてさらに下がるアルテミス。
「「あ」」
 転びそうになり、咄嗟にのばした手。それが、雪乃の帯をがっちりと掴んだ。
「あわわわわわ!?」
 そのまま帯が解けて引っ張られ、いわゆる『よいではないか』状態で、ぐるんぐるんと回る雪乃。
「ゆ、雪乃さーん!?」
「あ、危ないっ!」
 慌ててアルテミスが手放すが、回り始めた雪乃は止まらない。いちごが助けようと手を伸ばし。
「あっ……」
 ふにゅり。その胸を思い切り握りしめた。しかも、着乱れた着物の隙間に綺麗に入り込んで、直で。
「……いちごさん?」
「あ、その……」
 じっと見つめられ、慌てて手を離すいちご……が、言い訳するよりも早く、雪乃のビンタが唸りを上げる。
「んぐっ!」
「今回はこれで許すわ……」
 白い肌をほんのりと赤く染める雪乃。一方、いちごは鋭いビンタによって吹き飛ばされ。
「きゃああっ!?」
 そのまま、綺麗にアシュリンに激突した。
「いったたた……なんでいちごが飛んでき……っ!?」
「むぐぐぐぐ……」
 どこをどうもつれたか、仰向けのいちごの顔にぎゅっと座り込んでしまっていたアシュリン。慌てて飛び退くと、顔を真っ赤にする。
「うわーん……結局こうなったぁ……」
「う、ご、ごめんなさい……でも今回は私のせいじゃないですよね……!?」
 何しろ雪に寝そべるのは死ぬほど冷たいので、慌てて身体を起こすいちご。そうして前を向けば。
「……あれ?」
 目の前に広がる布地は。
「お主……そういう事は今じゃないじゃろ」
「あっ、静葉さんっ!?」
 気まずそうに視線を反らし、スカートを抑えてその中を隠す静葉。
「ああ……やっぱり皆さん本物だったんですね。疑ってごめんなさい!」
「これを基準に判断しないでっ!? うぅ、とらぶるからは逃げられないのかなぁ……」
 そんな芸術的な連鎖に、むしろ安堵……を通り越して感動した様子のアイに、アシュリンが全力で抗議する。
「全く。今回ばかりはこういう目に合わぬと思ったのじゃが……のっ!!」
 深々とため息を漏らす静葉……が、おもむろに背後へと刀を繰り出した。
「っ……」
「読めておると言うたじゃろうが」
 急接近していたフェンリルの剣が振り下ろされるより一瞬早く、その刀が白い毛皮を裂く。
「生憎とこの手の事故には慣れておるのでな。この程度で隙を見せたりはせぬ」
「いや慣れたくないし! あーもう、それもこれも全部、フェンリルのせいだっ!」
 全力の八つ当たりで魔弾を乱射するアシュリン。狙いも何もあったものではないが、敵を遠ざけるには丁度よい。
「そ、そうです、戦闘中ですよ! と、とにかく集中、集中です!」
「そうね……でも次は無いわよ」
 手放しかけた触手の制御にあわてて集中するいちごに、はだけた着物をなんとか直した雪乃が釘を刺す。抜き放ったナイフはあくまで敵に向けるもの、なはず。
「例えどんな状況であろうと、仲間を傷つけさせないと言った筈です!」
「……でも今回の連鎖はむしろアルテミスさんが」
 自信満々に大剣を構え直すアルテミスに、アイがぼそっと突っ込むが、女騎士は全く聞いていない。
「もう……何なのっ……」
「……まあ、その。ごめんなさい」
 付き合ってられないとばかり、大きく間合いを取って雪景色の中へと一旦逃げ込むフェンリル。
 警戒こそ絶やさぬものの、いちごはその背に向けて、申し訳なさそうに頭を下げた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

チコル・フワッフル
ユーリ・ヴォルフと行動
★アドリブ歓迎!

さっきと違って寒いけど……まだこっちの方が動きやすい!
ユーリの炎も心強いしねっ。
ガンガンに燃やして、やっつけちゃおう!

真の姿を解放してモコモコの狐の獣人の姿になり、集中。
目で追うのは苦労しそう。それなら……!
ユーリと背中合わせになり、【聞き耳】と【野生の勘】で敵の位置や距離を探知。
ユーリ、あっちから来るよ!速いから気をつけて!

雪でもたつく演技でこっちに【おびき寄せ】て【見切り】で回避し、ダガーの【投擲】で【フェイント】をかけながら【シーブズ・ギャンビット】で【捨て身の一撃】を狙う!
上手く足止めができたら、一気に畳み掛ける!
ユーリ!思いっきりやっちゃって!!


ユーリ・ヴォルフ
チコル・フワッフルと
アドリブ大歓迎!

氷属性の使い手と相対するのは久しぶりだな
面白い。私の炎を止められるとは思うなよ!

真の姿を解放し、炎の騎士に
チコルと背中合わせとなり
『援護射撃』『属性攻撃』炎で火球を飛ばし牽制
攻撃を風の盾で『盾受け』し、時には『かばう』
炎属性の矢まで飛ばすとは器用だな
『生命力吸収』でそのまま頂こう

チコルが作ってくれた隙に合わせて【絶影】で一気に詰めて【属性攻撃】炎をぶつけ『吹き飛ばす』
そして追い討ちに、炎霆を『槍投げ』だ!

チコルは寒いほうが生き生きとしているな
その毛並みも暖かそうだ
頼もしいものだ、と不敵に笑う

私たちを敵に回し不安だったな
この調子で追い詰めていくぞ!



「さっきと違って寒いけど……まだこっちの方が動きやすい!」
 火山洞窟から解放され、イキイキとした様子のチコル。真の姿を解放すると、モコモコ毛皮の狐獣人になる。
「なるほど、その毛並みも暖かそうだ。頼もしいものだな」
「ユーリの炎も心強いよ!」
 炎の騎士の姿を晒すユーリと背中合わせに立つ。互いの存在を背に感じられるのが、頼もしい。
「でも目で追うのは苦労しそうだね……」
 目を凝らしても見えるのは雪ばかり。他の猟兵達と交戦する音と気配は感じられる、だが、姿は未だ見えない。
「それなら……」
 ピンと立てたウサギの耳が、ピクピクと動いて気配を探る。己の呼吸すらじっとひそめると、全神経を聴覚と直感に集中する。
「…………正面、ちょっと右寄り! 速いよ!」
「わかった!」
 雪から飛び出して来たフェンリルの前に、ユーリは風の盾を掲げた。双剣を阻むと同時に、火球を飛ばして牽制する。
「っ……くっ!」
「悪いな。チコルにかかれば、飛び出してくる気配を探るなど容易だ」
 相棒を誇り、笑みを浮かべるユーリ。褒められたチコルは嬉しそうに胸を張る。
「ふふっ、そういう事っ。さあ、まだまだいくよっ!」
 ダガーを手に、フェンリルへ飛びかかるチコル。一気に間合いを詰める……が、雪に足を取られ、わずかに動きが鈍い。
「そこっ……!?」
「甘いよっ!」
 と、見せかけたのはトラップ。隙をつくべく飛び出してきたフェンリルへ、鋭いダガーの投擲を放つ。
「隙ありっ!!」
「くっ……」
 それを避けた隙を逃さない。ベラドンナを刻んだ刃がギラリと光り、再度間合いを詰める。今度は、その足が雪に取られる事などない。
 捨て身で飛び出した一撃が、フェンリルの太股をしっかりと裂く。
「今だよ、ユーリ! 思いっきりやっちゃって!!」
「ああ、任せろ!」
 合図を送られたユーリの身体が、突風を纏う。それは彼の身から溢れる、竜の闘気。
「氷属性の使い手と相対するのは久しぶりだ……だが」
 いや、風を纏うと言うのは正確ではないか。むしろ彼自身が風と一体化し、風となる。
「私の炎を止められるとは思うなよ!」
「なにを……っ!」
 風の弾丸となったユーリが、フェンリルの眼前まで飛ぶのは、ほんの一呼吸。直後、闘気の風は爆炎となって、フェンリルに殺到した。
「がっ……!!」
 吹き飛ばされ、雪の上を転がっていくフェンリル。苦し紛れに炎の矢を放ってくるが、炎竜たるユーリにとってはそんなものは餌にしかならない。
「これも取っておけっ!」
 そのまま爆炎から槍を取り出し、投擲。雷の如き炎が、フェンリルの身体を貫く。
「さっすがユーリ!」
「ふっ……私達を敵に回したのが間違いだったな」
 ユーリの活躍に歓喜の声をあげるチコル。そのはしゃぎように笑みを零しながら、フェンリルを見据えるユーリ。
「くっ……!」
「おっと、逃さないよ!」
 そのまま雪の中へ逃亡を図るフェンリルを、チコルが耳を動かして追っていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

弥久・銀花
アドリブ、他の人との絡み、ピンチシーン歓迎です。


真の姿で汗だくで濡れ濡れにパッツンパッツンなった姿のまま雪山に出ては風邪を引いてしまうので、洞窟の出口付近で服を乾かしてから雪山に行きます。
洞窟の外の雪をペットボトルに詰め込んで中の気温で溶かして水分も補給しておきましょう。


戦闘に入ったのなら現状の身体能力にユーベルコードの可能性の風の効果もプラスして【ダッシュ36】で突っ込みます。
【氷結体性】で氷の攻撃に耐えつつ無理やりにでも接近して【先制攻撃50】で相手の挙動に先んじて戦闘を有利にする腹積もりです。

まあ、あくまで耐性で無効化ではないのでドンドン凍らされていってしまう可能性が無きにしも非ずですが


四季乃・瑠璃
緋瑪「さ~む~い~」
瑠璃「コレ(焼夷弾仕様ボム)で周囲焼き払う…?」
緋瑪「いいかも~」(よくない)

二人掛かりで【範囲攻撃、鎧砕き、早業】接触式ボムを大量にばら撒いて敵の領域を潰しながら爆破。
更に瑠璃が接触式や時限式ボムで敵の動きを制限しながら雷の魔力【属性攻撃】を付与したK100の【早業、ドロウ】による銃撃で支援。
緋瑪が炎の魔力【属性攻撃】を刃に付与し、機巧を利用した大鎌による高速機動での斬撃による高速戦闘で追い詰めていくよ。

最後はジェノサイドノヴァを…使おうとして周囲の猟兵に取り押さえられたり…。

緋瑪「ノヴァが使えないのが辛いなぁ…」
瑠璃「みんなに取り押さえられた…」

※アドリブ等歓迎


フランチェスカ・ヴァレンタイン
さてさて、高温の次は低温に振り切れた環境ですかー…

スーツの環境適応機能を極熱から極寒仕様へ切り替え
そのうえでデッドウェイトになった耐火外殻をパージ、攻性デコイとして叩き付けることで先制攻撃を

荒れ狂う吹雪には空中戦で”乗り”、逆用して機動戦の一助とします
広範囲への砲撃で炙り出しつつ、斧槍での三次元強襲で応戦を
相手の居場所、ですか? もちろん――勘と第六感です
他の方への援護砲撃も積極的に織り交ぜつつ、ですかね?

焦るなどでフェンリルが起死回生の一手を仕掛けてきましたら逆におびき寄せ、最大出力のUCでカウンターを
盛大に腹パンならぬ腹ハンマーと参りましょう…!

「どうぞ、たぁっぷり――召し、あが…れッ!」


メタ・フレン
私、流石にケモナーとかそういう趣味はなかった筈なんですが…
あの人狼を見てると何だか新しい扉を開きそうで怖いです。

まあそれはともかく。
かなり素早いようなので【バトルキャラクターズ】でRPGのシーフや忍者といったスピードタイプのキャラを31体を合体させ、最速のキャラを作ります。
<視力、見切り>で敵の双剣を躱しつつ、<フェイント>を交えながら攻撃させ<時間稼ぎ>。
その間私は【レプリカクラフト】で仕掛け罠として捕縛網を作り、隙を見て<ロープワーク>で敵の動きを封じます。

ところであの人狼、身軽になる為に体に纏ってる拘束衣を解くんですよね…
つまり裸になるってことで…
や、ヤバい、新たな性癖に目覚めちゃう!



「さてさて、高温の次は低温に振り切れた環境ですかー……」
 スーツの環境適応機能を極寒地帯用に切り替え上空から雪景色を見下ろすフランチェスカ。
 辺り一面に広がる白と銀。敵の姿など、見えはしない。
「……それっ!」
 その白銀めがけ、不要となった耐火外殻をパージし、投擲する。その投げた先……刃に鋼が弾かれる音。
「む、そこだねっ!」
「行くよー!」
 その音の方向めがけ、瑠璃と緋瑪が盛大に爆弾をばら撒いた。爆風が吹雪を散らし、そこに隠れたフェンリルの姿を炙り出す。
「くっ、どうして居場所が……」
「もちろん決まっていますわ?」
 やむを得ず構えて猟兵達を見据えるフェンリルを見下ろして、悠然と微笑むフランチェスカ。
「――女の勘、です」
「そんな……うっ!?」
 自信満々の言葉に、反論しようとするフェンリル……その背後に現れる気配。
 慌てて前に身を投げだすが、回避を間に合わせぬ鋭い斬撃が、その背を裂く。
「惜しい……もうちょっと深く入ればクリティカルだったんですけど」
 その斬撃の主は、肌に密着した妖艶な忍び装束を纏う、美貌のくノ一。それは、メタが生み出したバトルキャラクターだ。
「あー、それにしても……」
 デバイスを操る手は緩めぬまま、熱い視線をフェンリルに向けるメタ。
「あの人狼を見てると何だか新しい扉を開きそうで怖いです……具体的に言うとケモナーとかそっち方面の」
「っ……なんの事だか知らないけれど……」
 その言葉の意味は理解出来なかったようだが、視線の危険さは感じ、身を震わせるフェンリル。
「さて、それはさておき、レベル最大、最速のキャラクターの速さ、味わってもらいますよ!」
 くノ一は素早い斬撃でフェンリルを狙う。フェンリルも双剣をもって阻むが……そこに突進する金色の風。
「そこですっ!」
「っ!?」
 真なる姿を晒し、金色の風を纏った銀花が、まさに風の如き疾さをもってフェンリルに斬撃を繰り出す。白嵐玉椿、その銘の通り、その斬撃はまさしく嵐。
「さあ、ついて来れますかっ……!」
「くぅぅ……」
 汗に濡れた服は乾かし、水分も補給し、万端の準備を整えた銀花。これまでの消耗は一切なく、無数の斬撃でフェンリルを刻む。
 無論、くノ一もその合間に斬撃を割り込ませ、二人の連携でフェンリルのスピードを圧倒する。反撃を繰り出す暇すら与えない。
「くっ……この……!」
「おっと、逃げちゃ駄目だよ?」
 一旦間合いを取ろうとするフェンリルだが、それは許さないと瑠璃が自動拳銃で牽制する。雷の魔力を纏った弾丸は、掠めるだけでもその身体を僅かに痺れさせ、間合いを取る隙を与えない。
「あー、もう、それにしても寒い!」
 引き金を続けざまに引きながら、そこに魔力と共に若干の八つ当たりをこめる瑠璃。
「いっそ焼夷弾で周囲を焼き払う……?」
「あ、暖かくなっていいかも~」
 物騒な瑠璃の言葉に同意した緋瑪は、手にした大鎌に炎を纏わせた。
「あまりよろしくはないかと……」
「む~、そうかな?」
 そのまま、フランチェスカと共に一気に間合いを詰める。まず先んじるのは、上空より急襲する空戦淑女。
「ほら、いかがっ!」
 吹き荒れる吹雪を、巧みに『乗り』こなす事で、その白翼を加速する。速度と重力の乗った重い一撃が、フェンリルを揺さぶり、弾き飛ばした。
「さあ、今ですっ!」
「うん、いくよー♪」
 弾き飛ばしたフェンリルへ、さらに砲撃による牽制。自由に動けぬフェンリルの頭上へと、緋瑪が大鎌を振り下ろした。
「それっ!」
「ぐぅっ……!?」
 その斬撃が、途中で急激に加速し、重い一撃となってフェンリルを襲う。意表を突かれたフェンリルは回避もままならず、咄嗟に双剣をねじ込んで防御を図ってくるが、それごとねじ伏せる。
「驚いたかな?」
 それは爆薬を推進力に変える機巧の大鎌。その銘の如く、死を齎す姫は、重い一撃とは裏腹の軽やかな笑みを浮かべた。
「くっ、ならば……!」
「わっ!」
 苦悶しつつも、フェンリルは咄嗟に炎矢を解き放った。慌てて緋瑪が飛び退いた隙に、逆に一気に間合いを詰める。
「もらっ……!?」
 そのまま緋瑪に、逆襲しようとしたその刹那。雪に隠れた縄の網が跳ね上がり、フェンリルの身体を捕縛する。
「よーし、捕まえましたよー」
 バトルキャラクターに攻撃を任せ、レプリカトラップを仕込んでいたメタが快哉を挙げる。フェンリルもおとなしく捕まり続けてはおらず、すぐさま縄からの脱出を図る、が。
「どうぞ、たぁっぷり――」
「っ……!?」
 その目前へ、満面の笑みとともにフランチェスカが降り立った。握った斧槍は、大きく振りかぶられており。
「召し、あが……れッ!」
「ご……ぼっ!」
 腹に叩きつけると同時に、術式炸薬を爆裂させる。フェンリルの内臓を揺さぶる渾身の一撃が、綺麗にその身体を吹き飛ばした。
「腹パンならぬ腹ハンマーのお味……堪能して頂けまして?」
 優雅に笑みを浮かべるフランチェスカ。フェンリルは動けぬまま、ぐったりと……。
「っ――!」
 その身体が急に、弾けるように飛び出した。その拘束衣を縄ごと脱ぎ捨てると、今までで一番のスピードで突き進む。
「速い……くっ!?」
 狙われたのは銀花。神速の双剣が、その身体に十字の傷を刻みつける。血は流れない、それどころか傷口が即座に凍りつく。
「まだまだ……!」
「ぐっ、これは……!」
 さらに繰り出される無数の斬撃。斬られれば斬られるほど身体は凍って動きが鈍り、より防ぎ難くなっていく。決して速さで負けている訳ではなかったが、寒さが動きを鈍らせたか。
「離れて、くださいな!」
「っ、く……!」
 フランチェスカが助けに入るものの、その時にはすでに銀花の全身は真っ白に凍りついて、雪像と化す寸前になっていた。
「まだこんな手を隠して……ならこっちも切り札だよ!」
「わー、待った待った!」
 圧倒的な速さに対し、周囲を薙ぎ払ってしまえば良いと、最大の魔力爆弾を取り出す瑠璃達。だがそこは、メタが慌ててくノ一に制止させる。
「むー、使えれば楽なのに……」
「ここでそんなの炸裂させたら、雪崩間違いなしです……」
 言いつつ、フェンリルへ視線を向ける。一旦体勢を立て直すため下がっていく……拘束衣を脱ぎ捨てて曝け出した肉体。
「や、ヤバい、新たな性癖に目覚めちゃう……!」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ドゥルール・ブラッドティアーズ
【ソロ希望・SPD】
こうも寒いと戦えない!
『愛の想起・妖狐蒼炎連弾』で
小町の狐火を全て受けて火達磨になるわ!
ああ、暖かくなった♪【火炎耐性】

小町:ルルさん、無茶しますねぇ(苦笑)

それにしてもフェンリルって美しいわ!
私、ケモナーに目覚めそう♪
もふもふさせて~❤

姿を消しても、私の【呪詛】の歌は
聞こえてさえいれば
心身を蝕み、動きを鈍らせる

彼女の体毛が雪と同色でも
身に纏う衣は金色!
【見切り】からの【2回攻撃】で
流血させられれば、赤も混じってバレバレ……

フェンリルが脱いだ!?

高速で斬りつけてくるけどどうでもいい!!
【激痛耐性】と【オーラ防御】で耐えて抱きしめ
もふもふやキスを堪能しつつ【生命力吸収】よ❤❤



「ああ、なんて美しいの……!」
 恍惚の表情を浮かべ、フェンリルを見つめるドゥルール。
「私、ケモナーに目覚めそう♪ でも……こうも寒いと……」
 目一杯、あの美しい人狼を感じたい。けれど、身体は寒さで動かない。ならばと彼女は、妖狐の少女を呼び出した。
「さあ、お願い!」
「本当に良いんですね、もうっ」
 呆れた様子で主を見つめながら、彼女は蒼白き炎を放つ。無数の炎に包まれ、ドゥルールは恍惚と吐息を漏らした。
「ああ、あなたの愛で暖かいわ……これで戦える!」
「ルルさん、無茶しますねぇ……」
 纏いし不死鳥の衣が炎を防ぐとはいえ、あまりに捨て身の戦法だ。だが、愛のためならば、彼女は己の身を顧みない。
 呪詛の歌を響かせて居場所を探り当てると、フェンリルへ全力で抱きついた。
「っ……離しなさい!」
「駄目……もふもふさせてぇ……♪」
 当然、フェンリルは反撃で斬撃を繰り出して来る。だが構わない。全身でフェンリルの肉体を、毛皮を、生命を感じる。他の事などどうでも良い。
「もっと……もっと愛し合いましょう……!」
「くっ……このっ、いい加減にっ!」
 炎でフェンリルを焦がし、愛をもってフェンリルの魂を奪う。当然、防御も顧みないそんな状態がいつまでも続く筈がなく、血を流して力が抜けていくドゥルール。
「でも……あなたとの愛は……忘れないわ……♪」
 だが気絶する寸前、彼女はフェンリルに口づけ、その感触を記憶に刻みつける。
「だから……あなた……も……」
 その返礼にフェンリルに対して、愛と言う名の呪いを、その心身に刻みつけた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フレミア・レイブラッド
思った通り面白そうな相手ね♪
ついでに、フェンリル相手にグングニルが相手っていうのも何か運命的で面白いわ♪

周囲の冷気や敵の攻撃対策に自身に【念動力】の膜を張って防御。
一瞬、【ブラッディフォール】で「黒焔魔竜」や「黒皇竜」の力を使おうかと思ったが、確実に雪崩を引き起こすと思い、変更。
【吸血姫の覚醒】で正面から勝負する事に。自身の速度と魔力を活かし、炎の魔力弾【属性攻撃】を放ち敵の領域を潰しながら超高速で接近。【怪力、早業、2回攻撃、鎧砕き、残像】による魔槍の連撃で双剣と打ち合うわ。超高速戦闘と行きましょうか♪
最後は神をも喰らう獣を【神槍グングニル】で討ち滅ぼしてあげるわ!

※アドリブ等歓迎


秋津洲・瑞穂
そんな、今さら格好付けられても。

わたしたちが来たの、今まで気付かなかったの?
あとね、あなたの目論見は察してないから。
ここにいるって聞いただけよ。自白ありがと。

ていうか魔法の矢、なんで炎属性なのよっ!

どうも気が抜ける狼さんだけど、まぁいいや。

ともあれ【フォックスファイア】。
味方への攻撃の盾に、もちろん自分にも使いつつ、
透剣氷狼で加速したら目の前に壁。
ついでに氷結した白銀景色に落として溶かしましょ。
狐火が尽きたら再召喚ね。

そしてダッシュ20+鎧無視攻撃30+2回攻撃30で斬るっ!
間合いさえ詰めればこっちのもの。
断続したダッシュで残像30をばらまきながらの接近戦、
速度が速いだけでは捉えられないわよ?


セリエルフィナ・メルフォワーゼ
よ~し、ここはボクの【オーラナイトダンサー】の出番だね。
オーラの炎である彼らを<操縦>し、ボクの周囲に配置させて寒さから身を守るよ。
これで敵も迂闊にボクに奇襲してこれない筈。

敵が【炎の矢】で攻撃してきたら、ボクを囲む【オーラナイトダンサー】を<スナイパー、援護射撃>で飛ばして、【炎の矢】と相殺させるよ。
と言っても数は向こうの方が圧倒的に多いだろうから、相殺し切れなかった分は<オーラ防御>で何とか耐えるね。

そして『炎の矢』が飛んでくる方へ敢えて向かっていき、ある程度敵に近付く事が出来たと感じたらそこで【鈴蘭の嵐】を発動!
指定した対象であるフェンリルに向かって、自動で花びらを飛ばして攻撃するよ!



「ふぅぅぅ……まだ……まだ戦えるわ……!」
 傷つきながらもなお、その身を奮い立たせるフェンリル。
「冬の魔力さえあれば、私は……」
「そんな、今さら格好付けられても。わたしたちが来たの、ついさっきまでまで気付いてなかったのに……」
 だが瑞穂は、そんな姿に呆れたようなため息を漏らす。
「それにあなたの目論見も、さっき聞いて初めて知ったの。ここにいるって聞いただけよ、自白ありがと」
「くっ!」
 激しい消耗で今は冷静さを保てないか、怒りを誘う瑞穂を睨みつけるフェンリル。すぐさま、その双剣を構えて急接近する。
「近づかせるとでも?」
 無論、その接近を許すつもりなどない。無数の狐火が盾となり、フェンリルの行く手を阻む。
「よ~し、ボクもいくよ! 賑やかに!」
 セリエルフィナも、オーラの炎を呼び出した。炎はそのまま、ダンサーの姿を取り、主を敵から、そして冷気から守るように取り囲む。
「これで迂闊に近づけないよね!」
「ふん……ならばっ!」
 接近出来ないのならばと、フェンリルは炎矢を放つ。雨霰、まさしく無数の矢が降り注いで来た。
「それも予想通り……さあ、行って!」
 その炎矢を、ダンサー達で相殺する。空中でぶつかりあう炎のダンサーと炎の矢。
 数は圧倒的にあちらが多いが、一つ一つの火力はこちらが上。ならば、なるべく多くの炎矢を相殺すべく、彼女は巧みに舞って、ダンサー達を指揮していく。
「っ、と、でも流石に多い……」
 それでもなお相殺しきれない炎矢。それは、瑞穂の狐火が阻み、相殺する。狐火の盾が消え、そしてそこには瑞穂が……。
「いつまでも盾の後ろでぼうっとしてると、でも?」
「っ!?」
 否、いつの間にか移動していた瑞穂が、フェンリルに斬りかかった。神獣を銘に冠した細身の刀は、まさしく獣の爪の如く襲いかかる。
「ていうか魔法の矢、なんで炎属性なのよ!」
 フェンリルにも負けぬ速さで、憤りと共に繰り出される無数の斬撃。そこに気を取られたフェンリル……そこへ、突然の炎が降り注ぐ。
「思った通り、面白そうな相手ね♪」
「くっ……!?」
 魔力弾を放ったフレミアは、そのまま急接近し、魔槍を繰り出した。紙一重で躱されるがそれを悔やむ事なく、むしろ笑みを浮かべて、続けざまに槍を繰り出していく。
「さあ、私の相手もして貰いましょうか」
 その血に秘められた真祖の力。その全てを解放した吸血姫の動きは、並外れたものだ。背丈よりも長い槍を手足よりも自在に操り、瞬きの間に位置を変えるほどの速度でフェンリルを攻め立てる。
「すごいわねぇ、これを凌ぐなんて♪」
「どうも気が抜ける狼さんだけど、実力は十分みたいね」
 フレミアと瑞穂が連携して繰り出す高速の刺突と斬撃。防戦一方ながら阻み続けるフェンリル。
「竜の力で周囲ごと薙ぎ払えば楽なんだけど……雪崩を起こしかねないし」
「なら、ボクが!」
 舞うような足取りで駆け寄ったセリエルフィナ。ドレスを翻すと、鈴蘭が舞い上がり、嵐に変わる。
「これなら、避けられないよね……!」
「っ、くっ!」
 フェンリルを自動で追尾するその花嵐。風に巻き込まれたフェンリルの動きがグッと鈍り……そこを逃さず瑞穂が一気の攻勢をかける。
「さあ、どうかしら!」
 狐火を足元に落とす事で、足を取る雪を溶かして、より速く動く。駆ける度に生み出される、無数の残像。
「っ、これ、はっ……」
「速いだけでは捉えられないわよ?」
 どの残像が真であるのか。いっそ全てが真なのか。戸惑うフェンリルを、瑞穂は一方的に斬り裂いていく。
「くっ、この……!」
「おっと……」
 苦し紛れの反撃を、余裕をもって飛び退き躱す。離れたのは、反撃を恐れたからでは、無論ない。
「もう、準備は出来た?」
「ええ、ありがとう。お陰様で」
 瑞穂が稼いでいたその時間に、血に流れる魔力全てを引き出したフレミア。彼女はそれを魔槍の中に圧縮し、収束する。
 ただでさえ巨大な真紅の魔槍が数mに巨大化する……それを構え、フレミアは優雅に微笑んだ。
「最期に……この槍の名前を教えてあげる。グングニル、と言うの」
 ここではない別の世界で、大いなる神の手に握られた槍の名。
 その槍は、その持ち手たる神と共に――『フェンリル』に喰らわれたと伝えられる。
「神をも喰らう獣を……この神槍で、討ち滅ぼしてあげるわ……!」
「っ……」
 解き放たれる、全てを滅す真紅の神槍。それは、神話を覆し……フェンリルの身体を、跡形もなく消滅させたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年05月27日


挿絵イラスト