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バトルオブフラワーズ⑩〜王子様はエモい

#キマイラフューチャー #戦争 #バトルオブフラワーズ #ラビットバニー

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「みんなのエモさってなに?」
 カチュア・バグースノウは唐突だった。真剣な顔をしているので、相当切羽詰まっているだろう。
「隠してたけど、あたしがエモいのは『王系天然なごやか金髪碧眼のイケメン』よ」
 なんですか唐突に。
「王なの、王子じゃないの! わかる? 国を背負っているのに天然なのがエモいのよ! どろどろ政界の中に、1人または信頼する部下に囲まれて他国と戦い交渉する姿がエモいの! 見た目は単なるあたしのツボね」
 何か恨みでもあるかというくらいに語るカチュア。
「そんなあたしの地雷を踏むやつが現れたの。『ラビットバニー』よ」
 猟兵が聞く、してどこの地雷が踏み抜かれたのかと。
「このラビットバニー、『王系怜悧とした頭脳明晰イケメン』がエモいっていうのよ! おかしくない!? パクったとしか思えないのよ! 王が冷静沈着なのはほぼ予定調和よ!? 王が暗愚なのもエモいけど、話が逸れたわ……とにかく賢かったらほぼ当然みたいな空気あるじゃない!?」
 かなり激おこのご様子です。
 カチュアは薄花色の瞳を猟兵たちに向けた。
「──倒して」
 はい。
「ぶっ倒して!!」
 カチュアは吠えた。

====================
 ラビットバニーは必ず、猟兵に先制して『絶対無敵バリアを展開するユーベルコード(POW、SPD、WIZ)』を使ってきます。
 絶対無敵バリアは本当に絶対無敵で、あらゆる攻撃を無効化しますが、「ラビットバニーがエモい物を目撃する」と、精神集中が乱れてバリアが消滅します。
 ラビットバニーのエモい基準はかなりユルいので、バリアの解除は比較的容易と思われますが、バリアなしでも彼女は相当の実力者です。
====================


蒼銃
 OPを読んでいただきありがとうございます。
 はじめまして、こんにちは、蒼銃と申します。
 王はエモいよね? というお話です。

●ラビットバニー
 『王系怜悧な頭脳明晰男子』がエモいらしいです。
 そう振る舞っていただくことも可能です。
 王子とか、貴族、えらいひとたちならエモい。
 王女もいけるよ!
 どっちかのエモを踏んでいればOKという、カチュア激おこなエモい判定です。

●判定について
 弱点をつく意思がないのには厳しめ。
 弱点をつきまくる意思があるものには甘々。

 よろしくお願いします。
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第1章 ボス戦 『カワイイ怪人『ラビットバニー』』

POW   :    赤べこキャノン
【絶対無敵バリア展開後、赤べこキャノン】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    うさちゃんカンフー
【絶対無敵バリア展開後、兎面の目が光る】事で【うさちゃんカンフーモード】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    おはなハッキング
【絶対無敵バリア展開後、両手の指先】から【システム・フラワーズ制御ビーム】を放ち、【花の足場を自在に操作する事】により対象の動きを一時的に封じる。

イラスト:和狸56

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ロア・メギドレクス
なるほど王か。余を呼んだな?
まずは出迎え大儀である、兎の乙女よ。褒めてつかわそう。
余はロア。王である。うむ、余は古の星を支配せし最古の王竜メギドラウディウス・レックスの化身であるぞ。
どうした。王の前であるぞ。その防壁、まこと不敬である。解くがいい。これでは余は汝に触れることもかなわぬ。

夜会というには少々明るすぎるが、汝には今宵のダンスパートナーを申し付けよう。よもや断りはせぬな?
うむ。良い子だ。褒めてつかわそう。

では、始めよう。汝の演舞を見せるがよい。余に拳を打ち込む不敬も許そう。よいぞ。(寛大)
余も加減はせぬ。余は【獄竜化】により半身を竜化し、汝を攻め立てる。余の爪牙を受ける栄誉を賜ろう。




「なるほど王か。余を呼んだな?」
 ロア・メギドレクスは両の眼をゆっくりと開ける。視界に入るのは動きをぴたりと止めたボインなピンクのバニー、ラビットバニーだ。
 堂々とした威風。少年ながら視線は鋭く。立っている、それだけで気風があった。
「少年王? まじエモ……」
「まずは出迎え大儀である、兎の乙女よ。褒めてつかわそう」
「は、はい! 王様っ」
 あまりのエモさにキャラを忘れるラビットバニー。
 いや、王に合わせるのは臣下として当然である。ラビットバニーは背筋を伸ばしてから、スカートをつまみ上げ一礼するような仕草をした。
 それに頷くロア。
 王は存在していて当然なのだ。ロアはラビットバニーの一挙一動を油断なく見る。
「余はロア。王である。うむ、余は古の星を支配せし最古の王竜メギドラウディウス・レックスの化身であるぞ」
 ジロリと王は兎を射抜いた。王の視線、エモい……! 心がかき乱されるラビットバニー。
「どうした。王の前であるぞ。その防壁、まこと不敬である。解くがいい。これでは余は汝に触れることもかなわぬ」
「は、はい、申し訳ありません……。えっ触れ? 触れる?」
 声が震えるラビットバニー。
 近くロア。交わる視線。着ぐるみヘッドが邪魔だった。
「夜会というには少々明るすぎるが、汝には今宵のダンスパートナーを申し付けよう。よもや断りはせぬな?」
「私とダンスを、してくださるのですか?」
「汝が望めばな」
「ありがたき光栄! 今すぐ解きます! 少年王とダンス……! 夢のよう!」
 目を輝かせてラビットバニーは無敵バリアを解いた。
 くるりと淑女のように回ってみせ、再び一礼。
 ロアはゆるりと笑う。
「うむ。良い子だ。褒めてつかわそう」
 照れるラビットバニー。ちょろい。
 ロアはまるでそれが当たり前だというように、ラビットバニーに背を向けて離れた。えっ、えっ、と戸惑うラビットバニーにロアは堂々と言い放つ。
「では、始めよう。汝の演舞を見せるがよい。余に拳を打ち込む不敬も許そう。よいぞ」
 寛大なる王に再びときめくラビットバニー。いや、許されてないから。
「王……! では、不肖、私から行かせていただきます!」
「どこからでも打ち込んでくるがよい。全て受け止めてみせよう」
 全てを受け入れる器の大きさ。全てを許す寛大さ。全てが王であった。ラビットバニーはエモさでしにかけていた。
「余も加減はせぬ。余は【獄竜化】により半身を竜化し、汝を攻め立てる。余の爪牙を受ける栄誉を賜ろう」
 跳躍するラビットバニーに、メギドラウディウス・レックスを降臨させて応じるロア。
 ロアの力は強大であった。飛びかかるラビットバニーのカンフーを素早く身をかわし避けると、避ける仕草で裏拳をラビットバニーに打ち込む。
「少年王の拳、たしかに受け取りました……」
 がくりと崩れ落ちるラビットバニーに、ロアはマントを翻して背を向ける。
「座興にしては愉しめた。大義である」
 ロアは振り向かず歩き出した。

大成功 🔵​🔵​🔵​

荒谷・つかさ
巫女服を纏い、姿勢良く堂々と歩み寄る。
巫女は王ではない、と?
戯け者め。知らぬのならば教えてやろう。
ある世界、遥か昔にて。ある国を治めし女王は、霊魂と交信し神託を受ける巫女であったのだ。
巫女とは迷う霊を導く役割も持つ……言わば「霊魂達の王」でもある。
わらわは国土こそ持たぬが、多くの霊を統べ……そして星の神託を受けし巫女、即ち霊魂達の女王であるぞ。
その証を見せてやろう。
(主にお猿戦で巻き込まれて散った花の霊を集めて心魂剣発動)

……ああ、この星の霊たちが。お主を赦さぬと言うておる。
砲を構えよ。せめて抵抗だけは許してやろう。
(砲弾は見切って切り払い、残像出る程の速度で踏み込んで一閃)




 巫女服を身に纏い、姿勢良く、堂々と歩み寄る。その歩き方は楚々としており、はるか昔の古き良き日本だ。そう巫女服だ。
「来る場所間違えてなーい? 巫女さんは神社にお帰りいただきたいんですけどー!」
「戯け者め!」
 荒谷・つかさの一声にビクつくラビットバニー。声の大きさだけでなく、凛とした声に驚いたようだ。
「知らぬのならば教えてやろう。ある世界、遥か昔にて。ある国を治めし女王は、霊魂と交信し神託を受ける巫女であったのだ」
 うんうん、ここまでは普通の偉い巫女さまの伝説ですね。
「巫女とは迷う霊を導く役割も持つ……言わば「霊魂達の王」でもある」
 霊魂達の王。八百万の神が存在する世界もあるらしいが、その類の王でしょうか。
 いまいちピンとこないらしいラビットバニーに、つかさはふうと呆れたように息をついた。
「わらわは国土こそ持たぬが、多くの霊を統べ……そして星の神託を受けし巫女、即ち霊魂達の女王であるぞ。その証を見せてやろう」
 証拠を見せてやる。
 その言葉にラビットバニーは身構えた。
 ふわ、とつかさの周囲にピンクの花が舞い飛ぶ。それは幻想的で、つかさが霊魂の王である証のようなものだった。
 何しろ、花には命が宿っていた。
「だいぶ毛色が違うみたいだけど、王様っぽい雰囲気は全力で感じ取った! 清楚で人に近く人に遠い人の神。八百万にふさわしい神さまね!」
「八百万の神とは少し違うのですが……まあいいでしょう。気づかずに、雰囲気で気圧されているようですが」
「!?」
「……ああ、この星の霊たちが。お主を赦さぬと言うておる」
 突然トランスするつかさ。神からのお言葉をキャッチしたようだ。
 ビビるラビットバニー。この手の王はちょっと、いやかなりこわい。
「砲を構えよ。せめて抵抗だけは許してやろう」
「くっ。バカにしちゃってぇー!」
 赤べこキャノンは斬りはらいして回避、残像をだしつかさはラビットバニーに肉薄する。
 下段から上段へのなぎ払い。
 その一撃で勝負が決したと確認したつかさは、巫女服の裾を払い、ちょこんと立つ。こうしていれば、ただの巫女さんで、王とはやはり思えなかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ステラ・アルゲン
王ではありませんが、英雄はお好きですか?
我がかつての主は立派な騎士でした
国の者はおろか、王族すら英雄と敬う存在でした
なのでいつもより主の真似を意識しつつ行きましょうか

私はある国の英雄の騎士
今日は訳あってこの場に参上いたしました

貴族らしい【礼儀作法】と英雄らしい【存在感】を持って優雅に彼女の前へ立つ

そのように壁を張られては貴女の手を握ることすらできません
どうか壁の内から出てきてくださらないでしょうか?

【誘惑】しつつ手を差し伸べて【手をつなぐ】

これで貴方に剣を捧げることができます

手の甲にキスをして【流星剣】を引き抜き斬ります
攻撃は【武器受け】で防御する

悪く思わないでください…貴女は敵なのですから…




「王ではありませんが、英雄はお好きですか?」
 出会ってすぐステラ・アルゲンはラビットバニーにそう問いかけた。
 凛としたステラの立ち振る舞いにすでにぐらついている。
「ん〜? どうかな〜?」
 曖昧な様子を見せるラビットバニーに、ステラは頷き自らの主を語り始めた。
「我がかつての主は立派な騎士でした。国の者はおろか、王族すら英雄と敬う存在でした」
 あーたも十分破壊力あるわよ、と喉まで出かかるラビットバニー。
 なのでいつもより主の真似を、意識をしつつ行きましょうかとステラは朗らかに、しかし油断なく笑む。
「私はある国の英雄の騎士。今日は訳あってこの場に参上いたしました」
 一歩前に。ラビットバニーに近づく。
 その破壊力たるや。一歩に気品があり、堂々とした立ち振る舞い。
 失礼すぎず、英雄らしく、そして優雅に一気にラビットバニーの前に立った。
 ラビットバニーは震えていた。これ本物の騎士様じゃん……!
 しかしステラは少しだけ残念そうに切なそうに眉尻を下げた。
「そのように壁を張られては貴女の手を握ることすらできません。どうか、壁の内から出てきてくださらないでしょうか? 姫さま」
 生まれてこのかた女の子扱いされたことがないラビットバニーには刺激が強かった。
 ステラはイケイケで攻める。
 視線で微笑み、そっと手を握る。壁はすでに取り払われていた。
 ふわ、と花が咲くごとくステラは微笑んだ。騎士属性だけじゃなく、朗らか属性もお持ちで……!?
「よかった。これで貴女に剣を捧げることができます」
 ニコリと今度はどこか強気な笑顔。ああ、そういう笑顔も良いですね。
 ステラは心を込めてラビットバニーの手の甲に唇を落とすと、次の瞬間、流星剣を引き抜き下からラビットバニーを切りつけた。
「ちょー!? 卑怯じゃん!?」
「悪く思わないでください……貴女は敵なのですから……」
「ぬぐっそういう敵に容赦ないとこも騎士っぽい。すき……」
「お覚悟!」
 さらに続けて流星剣で貫いた。
 エモさと攻撃と共にやられたラビットバニーは「すき」とダイイングメッセージを残して倒れた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

出水宮・カガリ
ん。条件としては男子、くらいしか満たしていないが。
(でも王子っぽいムーブは出していく。外套を翻し白馬の【しろ】に乗って登場)

お前は何故、地位と頭脳、両方あるものを求めるのだろうか
(この辺で下馬、バニーを見つめて誘惑)
カガリなりに、真摯に考えたのだが…(頭脳明晰ムーヴ)
欠点を抱えるのは、ありふれている
完璧なものは、まずいない
そういう尊さを、求めているのでは、と
カガリが、実際に王子かどうかは…さて
王族とは、やたらと身分を明かせぬものだが
永い時間の中で、ひと時だけの秘密の逢瀬というのも、尊くはないか?
(腕を広げ)

キャノンを放とうとする腕ごと、カガリの内へ閉じ込めて
【泉門変生】――文字通り、閉じ込める




 条件としては男子、くらいしか満たしていないが。と出水宮・カガリは顎に手をのせる。
 策はある。カガリはばっと外套を翻し白馬の【しろ】を呼び出して登場した。
 衝撃が走る会場? 口を大きく開けてポカーンとするラビットバニー。後光が射してる気がします、カガリさん。
 馬上からカガリは語りかけた。静かに、王のように。
「お前は何故、地位と頭脳、両方あるものを求めるのだろうか」
 ひらりと白馬から降りるカガリ。下馬タイミングもばっちりです。
(カガリなりに、真摯に考えたのだが……)
 考えながら、ちらりとラビットバニーの様子を見るカガリ。ラビットバニーはすっかりカガリの王様ムーブに射抜かれていた。
 その思考すら頭脳明晰ムーブだと気づかずに!
「欠点を抱えるのは、ありふれている。完璧なものは、まずいない。そういう尊さを、求めているのでは、と」
「民の心がお分かりになられのですか……?」
 おずおずとしたラビットバニーの問いにカガリは、はっきり「わかる」と答えた。
「カガリが、実際に王子かどうかは……さて。しかし王族とは、やたらと身分を明かせぬものだが」
「いいえ、貴方は真に王子様です!!」
 なんでラビットバニーが肯定しているのか。
 かすかに笑って両腕をいっぱいに広げるカガリ。
「永い時間の中で、ひと時だけの秘密の逢瀬というのも、尊くはないか?」
「お、王子様ーーーー!!」
 腕に飛び込むラビットバニーを【泉門変生】で閉じこめんとする。
 しかしラビットバニーは気づかない。ドリーミング中です。
 ラビットバニーの背に左右に、逃げ口を塞ぐ黄金城壁が現れる。抱きしめ返して、そっとしかし強く、ラビットバニーをカガリの門の中に閉じこめる。
 誰の目にも触れないように、カガリだけの姫にしてしまうように。

「ってこれ閉じ込められてんですけどー!?」
 胸に秘めたラビットバニーは、どこか。
「異物感が、すごいな」
 胸のあたりがムカムカして呟くカガリに、ラビットバニーの遠い声がした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

リュゼ・キャージュ
アドリブ歓迎

なぜこのような茶番に俺が付き合わねばならない
不愉快だ
お前が俺の怒りを受け止めるだと?ふん、笑わせるな
この俺の手を煩わせるなど100年早い

まぁいい。丁度この怒りの捌け口を探していた所だ
のこのこと現れた事を後悔するんだな
俺は女子供だろうと容赦はしない

それで動きを封じたつもりか?
移動の制限などくだらん
少し頭を使えばいいだけの事
この程度どうとでもなる

お前の抵抗はそれで終いか?
ならばこちらの番だ…
目障りだ
ラビットバニーに冷たい視線を向け
【氷帝の放佚】で足元より氷柱の攻撃を行う
気を抜けばそれまでだ
せいぜい跳ねまわって少しでも俺を楽しませるんだな
この俺がここまで付き合ってやったんだ
感謝するがいい




「なぜこのような茶番に俺が付き合わねばならない。不愉快だ」
 尊大で他に興味を持たないリュゼ・キャージュはそんな王族らしさを地で進んでいた。
「ウワー王様っぽい、もっと言って!」
 リュゼは思い切り顔をしかめた。
「お前が俺の怒りを受け止めるだと? ふん、笑わせるな。この俺の手を煩わせるなど100年早い」
 リュゼの気分を大変害してしまったらしい。ラビットバニーは頭が高いかな? と思って身を低くする。
「まぁいい。丁度この怒りの捌け口を探していた所だ。のこのこと現れたことを後悔するんだな。俺は女子供だろうと容赦はしない」
 全然! 怒り収まってなかった!
 ラビットバニーはリュゼのご機嫌を伺うことを諦めた。時には諦めることも大事。
「システム・フラワー制御!」
 リュゼの足元に咲く花にハッキングする。ピクリとも動かなくなってしまった足をみて、リュゼはフンと鼻で笑った。
「これで動きを封じたつもりか? 移動の制限などくだらん。少し頭を使えばいいだけのこと。この程度どうとでもなる」
「むぐぐ〜! その余裕も王っぽくてエモ〜〜〜!!」
 リュゼはラビットバニーの言葉を少しも気にしていないようで。ラビットバニーを睨みつけた。
「お前の抵抗はそれで終いか? ならばこちらの番だ……」
 ラビットバニーに冷たい視線を向ける。【氷帝の放佚】でラビットバニーの足元から氷柱の具現化させる。
「あわわ! ちょ! 待って!」
「気を抜けばそれまでだ。せいぜい跳ね回って少しでも俺を楽しませるんだな」
 氷柱の容赦ない攻撃にラビットバニーは次から次へと逃げ回る。
「あわーーーー!」
 最後は氷柱に吹き飛ばされて、遠くに飛んでいくラビットバニー。
 溜飲は下がったリュゼはいなくなった目障りな兎に呟いた。
「この俺がここまで付き合ってやったんだ。感謝するがいい」

大成功 🔵​🔵​🔵​

セリオス・アリス
アドリブ歓迎
エモいとかマジでよくわかんねえけどこれはわかりやすくていいな
つまり偉そうでかっこいいならいいわけか?

『見切り踊る』ように軽やかに回避
【囀ずる籠の鳥】で意識を他にそらさせないようにし
不敵に笑う
こう言うのははったりが大事なもんだろ

無敵バリアをガンっと踏みつけるように蹴り
(…粗っぽすぎたか?なるべく尊大に…)
誰の許しを得て頭を上げてるんだ?
控えろ、頭が高いぞ
声に厚を込めて
冷たく、艶やかに響かせ『誘惑』する

バリアがとけたら
今から与える試練、耐えてみせろよ
わざとゆっくり剣を抜き力を溜めて【蒼ノ星鳥】を放つ
止められても更に追撃で『2回攻撃』
最後は全力の魔力を拳にのせ

中々やるじゃないか
褒めてやる




「エモいとかマジでよくわかんねえけど、これはこれでわかりやすくていいな。つまり偉そうでかっこいいならいいわけか?」
 セリオス・アリスは腕を組み、指で腕をトントンと叩く。
 そこへ、問答無用で殴りかかってきたラビットバニーをくるりと回って軽やかに回避する。
「あっぶねえな」
「王子様子今んとこ見た目だけねー! ちょー余裕!」
「安い挑発だな、そんなんに俺がノるとでも?」
 ラビットバニーのリボンをガッと掴み、引き寄せる。ニヤリと不敵に笑うセリオス。ゼロ距離の【誘惑】はそれ自体、毒だ。
「くっ、くらくらする〜」
 ぱっと手を離すと、毒に侵されたように地に体を倒すラビットバニー。
(こういうのははったりが大事なんだろ)
 張りっぱなしだった無敵バリアをガンっと踏みつけながら蹴り上げる。
 びっくうとビビるラビットバニーに、やりすぎたか? と少し心配するが、止まらない。
「誰の許しを得て頭をあげてるんだ?」
 尊大に、偉ぶって。
 セリオスのは少々圧が強すぎたが、それはラビットバニーしかわからない。
「控えろ。頭が高いぞ」
 冷たく、艶やかに。
 バリア越しに命じる。
「お、王様……申し訳ありません」
 ラビットバニーはシュンとしてバリアを解いた。足を下ろしてセリオスは、近づいてバニー頭を撫でる。
「いい子だ」
 一歩離れて、ゆっくり剣を抜き放ち力をこめる。
「今から与える試練、耐えてみせろよ」
 そうしたらもっと褒めてやる。
 ラビットバニーの顔が上がるのを横目にして、斬撃とともに解き放たれるは星をまとった蒼い炎の鳥。
「ちょ、ちょ、たんまー!!」
「もう一つ、焼け焦げろ!」
 トドメに、最後は全力の魔力を拳にのせる。赤い炎が拳に宿った。
「中々やるじゃないか」
 ラビットバニーに打ち込む。
 焼けこげるラビットバニーを見下ろして、ニッと笑う。
「──褒めてやる」
「俺様系王様新しすぎるんですけど……すき」

大成功 🔵​🔵​🔵​

アレクシス・ミラ
アドリブ◎

僕が思う王族のように振る舞えばいいんだね?
民の前に立って導き、降り注ぐ不安や危機を防ぐ…国を愛し、護り、導く者
国とは人
故に王とは国に、民に仕える騎士の中の騎士
穏やかさの中の強き信念…そのように振る舞おう

戦いか…なら、鼓舞するように宣言しよう
この戦に勝利を
我らの栄光は故国と共にあると
私に…僕に戦う力を、守る為の力を貸してくれ
防御重視の【君との約束】発動
キャノンを盾で防ぐ

バリアが消えたら本気で
【君との約束】を攻撃重視に
突きを主体にした光属性攻撃で動きを封じるように見切りで躱しながら連撃

王族であろうと騎士であろうと、守るべき者達の為に戦う事は変わらない
君の運命を変えさせてもらうよ、レディ




 アレクシス・ミラの思う王族とは。
 民の前に立ち導き、時には降り注ぐ不安や危機を防ぐ。それが王の役割であり、在るべき理由となる。
 国を愛し、護り、導く者。
 国とは人。
 故に王とは国に、民に仕える騎士の中の騎士。
 統べる者にあらず、捧げる者であれ。
 穏やかさの中の強きもの。

 その意思を持って王を振る舞うアレクシスは完璧であった。
「見た目からすでにちょー王様じゃん」
 ラビットバニーの呟きをアレクシスは剣で露払う。
「この戦に勝利を! 我らの栄光は故国と共にある。私に……僕に戦う力を、守る為の力を貸してくれ!」
 戦場に鬨の声が響く。我らの王に力を、我らの王に忠誠を!
「なんかよくわかんないけど、邪魔するなら倒すしかないね!」
 ラビットバニーが赤べこキャノンを放つ。
 カラコロと木鈴が鳴る。青星との約束が呼び起こす。根元の魔力と、星の加護。
 盾に直撃、飛散する。アレクシスはキャノンの衝撃に後退する。
「王っぽい宣言に、見た目がすでに王子様っぽいし、戦い方も王っぽいって何ー!? 超エモいんですけど!」
 両手を頬に、ぶりぶりして油断しているラビットバニーに、アレクシスは今かと剣を構える。
 ユーベルコード【君との約束】を攻撃重視にセット。
 鋭い突きを、続けざま繰り出す。ラビットバニーは最初のうちは避けていたが、そのうち光攻撃を乗せた攻撃に動きを封じられていく。
 ラビットバニーの鋭いカンフーを盾でいなし、かわしながら、再び突く。
「王族であろうと騎士であろうと、守るべき者達の為に戦うことは変わらない」
 最後の一突きがラビットバニーを貫いた。
「容赦ないとこまで、まじ王だしぃ……」
「運命を変えさせてもらうよ、レディ」
 アレクシスの柔らかいが容赦のない言葉が、ラビットバニーに降り注いだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年05月14日


挿絵イラスト