バトルオブフラワーズ⑧〜構ってちゃんのオンステージ
「バトルオブフラワーズへの参戦に感謝します。リムは現在の戦況を報告します」
グリモアベースに集った猟兵たちの前で、グリモア猟兵のリミティア・スカイクラッド(人間の精霊術士・f08099)は淡々とした口調で語りだした。
「キマイラフューチャーは現在も真っ二つに割れたままです。物理的に。この星が再び閉じる前に、中枢である『システム・フラワーズ』に到達し、オブリビオン・フォーミュラ『ドン・フリーダム』を撃破する必要があります」
もしもドン・フリーダムが『システム・フラワーズ』を掌握すれば、それはこの世界の終わり――カタストロフの到来。平和だったキマイラフューチャーは災厄に呑み込まれることになるだろう。
「『システム・フラワーズ』に辿り着くためには、その周囲を守る6つの『ザ・ステージ』と呼ばれる領域を、全てオブリビオンから取り戻す必要があります」
リミティアが今回依頼するのは、その『ザ・ステージ』の一つである『ザ・ペイントステージ』の攻略である。
「『ザ・ステージ』の内部ではそれぞれ特殊なルールが課されます。今回皆様が向かう戦場に存在するルールは『ヌリツブシバトル』というものです」
戦場となるステージはキマイラフューチャーの街並みを模して作成されているが、壁や床が『闇のような黒色』に塗り固められている。この『闇のような黒色』の影響により、猟兵のユーベルコードはオブリビオンに直接ダメージを与える事が出来ない。
「このままでは一方的に攻撃を受けてしまいますが、その代わり、ユーベルコード或いは直接武器で床や壁を攻撃すると、ピンク、青、緑、紫といった好きな色で、周囲を塗りつぶす事が出来ます」
そして一定以上の範囲を塗りつぶす事に成功すると、一度だけ本来のユーベルコードでオブリビオンを攻撃する事が可能になる。あるいはオブリビオンを攻撃せずに、より広範囲を一気に塗りつぶす『スーパー塗りつぶし攻撃』を行う事も出来る。
「マップの3分の2以上が猟兵によって塗りつぶされた場合、本来のユーベルコードの攻撃を無制限に行えるようになるので、攻撃より塗りを優先してスーパー塗りつぶしを行うのも作戦としては有効でしょう」
一定範囲を塗りつぶしてオブリビオンに攻撃を繰り返すか、あるいは敵と戦わずに3分の2以上を塗りつぶす事を目指し、その後一気に決着を付けるか。どういった戦法を考えるかは猟兵たち次第である。
「皆様の前に立ちはだかるオブリビオンの名はアヤカ・ウザカワ。誰かに構われたいという自尊心のために行動する彼女は、黒く塗り固められたステージを『自分だけが目立てる世界』だと喜んでいます。それを塗り替えようとする者には容赦なく攻撃を仕掛けてくるでしょう」
前述の通り、戦場が『闇のような黒色』に塗り固められている限り、彼女は無敵だ。どうにか攻撃を凌ぎながら戦場を塗り替え、反撃に転じる必要がある。
「厄介なステージですが、皆様なら必ず攻略できる筈です。リムは武運を祈っています」
そう言ってリミティアはグリモアを手のひらに浮かべると、猟兵たちを戦場へと転送するのだった。
戌
こんにちは、戌です。
バトルオブフラワーズ戦争シナリオ、今回は『ザ・ペイントステージ』にて、黒く塗り固められた戦場の攻略が目標になります。
この戦場ではオープニングの通り、特殊な戦闘ルールが存在します。ルールに則って戦わなければ大きな不利は免れないため、ご注意ください。
塗りを優先するか、攻撃を優先するか。戦いの行方は皆様次第となります。
それでは、皆様のプレイングをお待ちしております。
第1章 ボス戦
『アヤカ・ウザカワ』
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POW : そんなにあたしに関わりたいの?仕方ないなあ♪
全身を【構ってオーラ】で覆い、自身が敵から受けた【痛みや苦しみ】に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。
SPD : もっとアタシに構えー!
【音や煙が派手な様々な火器を装備したモード】に変形し、自身の【回避力と移動力】を代償に、自身の【命中と攻撃速度】を強化する。
WIZ : 世界で一番可愛いのはアタシ!
【笑顔】【挑発的なポーズ】【自分を見ろというオーラ】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
👑11
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イヴ・シュプリーム
心情:フィールドを自分の有利なものに作り替える……なるほど、なかなか面白い戦術ね……
けれども……それがここの『ルール』ならば……こちらもその手を使わせてもらうわ……
戦術:基本的に敵に対しては攻撃せず、色の塗り替えに専念します。
「危ないから……少しだけ下がって……」
【掌中ニ顕現スル太陽】を使用し、【範囲攻撃】によって一気に広範囲の塗り替えを狙います。
塗る色については、イヴの瞳と同じ青にします。
「昔……誰かが言っていたわ……「海の青より、空の青よりも人の心を奪う色」……ですって……」
敵からの攻撃があった際には、<日傘>による【盾受け】と【オーラ防御】で凌ぎます。
※連携&アドリブ歓迎
英・明夜
うんうん、決まりごとは分かった…筈!
まずは、神鼠さまをお呼びして、背に乗せて頂いて戦場を走り回るね。
アヤカから離れた場所にある黒床を、薙刀でバシバシ攻撃して、色を変えて塗り潰して行くよ。
猟兵仲間達と協力して、行く方向が被らないようにしたり、逆に、同じ方向の床を纏めて塗り潰し、出来ると良いな。
一度だけ本来の攻撃をする、か、すーぱー塗り潰しか、なら、明夜は塗り潰し!
(明夜だけ塗っても3分の2に届くのが難しそうなら、皆に合わせて、攻撃を選ぶね)
おぶりびおんは、生き方を変えられないのかも知れないけど。
アヤカはキラキラしてて、誰かの邪魔をしなくても、目立つ…ううん、人気者になれたと思うのにな。
「ふっふっふっふー! ぜんぶ真っ黒! ここはアタシだけが目立てるステージ! さあみんな、アタシに構え!」
闇のような黒色に塗り固められた街並みで、真っピンクな少女姿のオブリビオンがドヤ顔で宣言した。
このステージのギミックを解除しない限り、自分は無敵。それを知っているからこそ、彼女はどこまでも強気に挑発的なポーズと笑顔を見せつける。
「フィールドを自分の有利なものに作り替える……なるほど、なかなか面白い戦術ね……」
「うんうん、決まりごとは分かった……筈!」
そんなオブリビオン、アヤカの前に現れたのはイヴ・シュプリーム(かつて滅んだ星の希望・f13592)と英・明夜(啓明・f03393)。
「けれども……それがここの『ルール』ならば……こちらもその手を使わせてもらうわ……」
イヴがすっと手をかざすと幾本もの魔導レーザーと魔導弾が放たれ、アヤカを逸れて黒塗りの街並みに着弾する。すると着弾箇所は闇のような黒から、イヴの瞳と同じ澄んだ青に塗り替えられた。
「ああっ、何すんの?! ちゃんとこっちを狙いなさいよ!」
驚き慌て、様々な火器を虚空より呼び出し装備するアヤカ。その照準から逃れるように、イヴと明夜は同時に逆方向に駆け出した。
「神の御使いたる白ネズミ様、おいで下さいませ!」
明夜が走りながらぱん、と拍手を打つと、可愛らしくも神々しい御姿をした巨大な神鼠が現れる。小さく拝礼してからその背中に乗り移った明夜は、二身一体となってアヤカの弾幕を避けながら戦場を駆ける。
「待ーーーーてーーーー!!」
ズドドドドドドドドドッ!!! とやたら派手な音と煙を巻き起こしながら、大量の火器を乱射するアヤカ。その攻撃は苛烈だが、重武装ゆえにスピード面を犠牲にしているようだ。
対する明夜は神鼠の機動力を活かして敵との距離を取りながら、薙刀でバシバシと周囲の床を斬り付け、色を塗り替えていく。
明夜が敵の注意を引き付けている間に、イヴは彼女とは別方向に向かって戦場の塗り替えに専念していた。
行く方向が被るよりも、協力して手分けして塗っていくほうが効率は上がる。降り注ぐ魔導レーザーと魔導弾が、みるみるうちに街を青く染めていく。
「ああっ、こっちもいつの間に?!」
気付かないうちに相当の面積を塗られていたアヤカが、慌てて銃口をそちらに向けてトリガーを引く。轟音と共に襲い掛かる銃弾を、イヴはさっと日傘をかざして防ぐ。
「そんな傘なんかで……嘘ん!?」
カキンカキン、と音を立てて弾かれた弾幕を見て驚愕するアヤカ。ただの日傘に見せかけたそれは、その実イヴの操る魔導科学を凝らした多機能防壁なのだ。
その時、塗り潰しを続けていた二人は、ピーンと自分の体に力が漲ってくるのを感じた。
塗った範囲が一定以上に達したことで、オブリビオンへの攻撃権か『スーパー塗りつぶし攻撃』の発動権を得たのだ。
「危ないから……少しだけ下がって……」
「わかった!」
ここが好機と魔力を高めるイヴの呼びかけに明夜はこくりと頷き、神鼠と共に後退していく。攻撃範囲に味方がいないことを確認したイヴが発動するのは【掌中ニ顕現スル太陽】。
その掌の中に生まれる光と熱は、正真正銘太陽のそれと同じ――核融合反応によるもの。魔導科学が生んだ小型の人工太陽を、イヴは躊躇うことなく戦場に解き放つ。
「ちょちょちょちょ
……?!」
凄まじい閃光と熱量に呑み込まれ、思わず慌てるアヤカだったが、これはスーパー塗りつぶし攻撃。まだ無敵状態を解除されていないオブリビオンにダメージを与えることはできない。
しかし引き換えに、太陽の輝きに照らされた戦場の広範囲は、一気に彼女の青に染め上げられた。
「綺麗な色だね」
「昔……誰かが言っていたわ……『海の青より、空の青よりも人の心を奪う色』……ですって……」
戦場に広がった青色を見た明夜がぽつりと呟き、イヴが答える。そっか、と頷いた明夜は薙刀を構えなおし、再び神鼠と共に戦場を駆ける。
「一度だけ本来の攻撃をする、か、すーぱー塗り潰しか、なら、明夜も塗り潰し!」
オブリビオンの無敵状態が解除される「戦場の3分の2以上の塗り潰し」を目指して、明夜もまたスーパー塗りつぶし攻撃を放つ。
勢いよく振るった薙刀から巨大な衝撃波が発生し、闇のような黒色をまとめて吹き飛ばし、新しい色に染め替えていく。
「あーもう、何てことしてくれるの?! これじゃアタシが目立てないじゃない!」
憤慨するアヤカに、明夜はどこか寂しげな視線を向けながらぽつりと問いかける。
「おぶりびおんは、生き方を変えられないのかも知れないけど。アヤカはキラキラしてて、誰かの邪魔をしなくても、目立つ……ううん、人気者になれたと思うのにな」
「甘いわよ、アンタ……誰かに構って貰うためにはね、他のヤツらを踏みにじることも必要なの!」
瞳に怒りの炎を燃やしながら、アヤカは再び猟兵たちに銃口を向ける。
大成功
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シール・スカッドウィル
……テレビウム・ロック事件の際にも見かけたな、こいつ。
まぁいい。
相手をするのは、もう、なんだ、面倒だ。
俺は塗りに集中させてもらうとしよう。
しかし、ここはあれやこれやと考えなくていいな。
塗りに使うのがいつも通りの攻撃手段なら、一々用法を捻る必要もない。
「シルエット、シフト」
繋を天に構え、射出する。
普段は【印】との併用で広域殲滅や蜂の巣にするところだが、今回は自前の<誘導>のみ。
ただ単純に、天から地面へ手当たり次第に降り注がせる。
<2回攻撃>の要領で回転数を稼いで、戦場を染め上げていこうか。
最後は一工夫。
弾に<全力魔法>を込め、触れた瞬間、盛大に弾ける様に。
塗り残しに、叩き込む。
アドリブ、連携歓迎
芦屋・晴久
塗りつぶしバトル……
これは如何に効率的に尚且つ素早く塗りつぶせるかが勝利の鍵となりますね
では私は空中より誰かを運び支援致しましょう
飛相天后、我が護符に乗りながら全体へ向けて【天道柱】を放ちます、属性は油、落ちにくい且つ水性を弾きやすい油性を使うことにより他の塗りつぶしを阻止します
その後の敵への対応はお任せします
敵の攻撃への対策
構ってオーラへは無駄に自分語りをして構ってる風を出しながら構ってカウンターを仕掛けます
火器を持ち出した際には本人に被さる形でポーズを取り戦隊ごっこをします
挑発的なポーズをしてきたら私も対抗して挑発的なポーズをします、意味は特にありません。
因みに今の格好は全身白タイツです。
「……テレビウム・ロック事件の際にも見かけたな、こいつ」
黒塗りのステージで暴れるアヤカを見て、過去の依頼での出来事を振り返りながらシール・スカッドウィル(ディバイダー・f11249)が呟く。いつも通りの愛想のない態度に、若干のうんざり感を漂わせながら。
「まぁいい。相手をするのは、もう、なんだ、面倒だ。俺は塗りに集中させてもらうとしよう」
「あんだとー?! この世界で一番可愛いアタシの相手しないとかありえないし!」
堂々たるスルー宣言は、残念ながら敵の逆鱗に触れた。構ってちゃん相手に無視とか許されざるのだ、アヤカ的には。
「塗りつぶしバトル……これは如何に効率的に尚且つ素早く塗りつぶせるかが勝利の鍵となりますね」
では私は空中より支援致しましょう、と怒る敵をよそに冷静に状況を判断した芦屋・晴久(謎に包まれた怪しき医師・f00321)は、懐より数枚の護符を取り出し、空中に浮かべる。
ユーベルコード【飛相天后】によって瞬く間に人が搭乗できるよう変形したそれは、晴久たち猟兵が空を翔けるための足場となる。
「どうぞお乗りください」
「あぁ、助かる」
護符に飛び乗り、高度を上げていく晴久とシール。飛行能力を持たないアヤカにそれを追うことはできない。
「あぁっ、待てぇーっ?! ってかそっちのオッサン、アンタなんで白タイツなの!?」
叫びながら思わずツッコミを入れるアヤカ。そう、晴久の現在の格好はなぜか全身白タイツだった。
黒く塗られた戦場でその格好は目立つし挑発効果もありそうだが、それを着てきた晴久の真意は不明である。
「しかし、ここはあれやこれやと考えなくていいな」
空から闇のような黒色に塗り固められた街並みを見下ろしながら呟くシール。この戦場を塗り替えるのがステージのルールだが、塗りに使うのがいつも通りの攻撃手段なら、一々用法を捻る必要もない。
「シルエット、シフト」
二連装対物ライフル「繋」を天に向けて構え、発砲。標的が街並みそのものなら威力を重視する必要はない。回転数を重視してひたすらに連射する。
放たれた【輻射】による圧縮魔力の弾丸は高空で花火のように弾けると、無数の拡散弾となって戦場に降り注いでゆく。
「では私も――其は歩む者を阻みし試練の一柱」
同時に晴久が護符の上から投下するのは【破道の鎚・天道柱】。次々と地面に突き立った幾本もの結界柱は、その周囲にべったりとした油属性の散弾を撒き散らす。
「ギャー?! やめてー?!」
上空から広範囲へと拡がる二種類のユーベルコードの攻撃によって、みるみるうちに塗り替えられていく戦場。しかも晴久の弾幕は油性なので、洗っても色が落ちないオマケつきである。
「くっそー……アンタたち、降りてきなさいよっ!!」
ガシャン、と火器の銃口を一斉に向けてアヤカが威嚇すると、それを見た晴久がビシッ! とポーズを取る。
「……なにそのポーズ?」
「おや、戦隊モノはご存じありませんか?」
「知ってるけど……今のアンタがポーズ取っても、戦隊ヒーローって言うより仮面ヒーローの戦闘員じゃない?」
白でなく黒だったら完璧だった。
「つーかアタシは戦隊ごっこがしたいんじゃないわよ! もっと構って! アタシの話を聞いて!」
「仕方ないですね……では最近私の診療所であった話でも……」
「アンタの話には興味ないわよ!」
「えぇ、聞いてくださいよ。いや聞いて? ほんと面白い話なので」
「なんでアンタのほうが構ってオーラ出してんのよ!? ……ふ、ふーん、そうやって本当はアタシに勝てる自信がないから逃げてるんでしょ?」
お株を奪われて困惑するアヤカは、こうなったら意地でも相手を引き摺り下ろそうと、挑発的なポーズを取って呼びかけるが。
「オッサンのくせにこんなオンナノコが怖いなんて、やーい意気地なしー」
「…………」
「うわムカツク?! なんか言え!!」
無言のまま見下しつつ挑発的なポーズで対抗してくる晴久にあっさりキレた。煽り対決では彼女の完敗である。
――と、晴久が敵の注意を引き付けて翻弄しまくっている間に、シールのスーパー塗りつぶし攻撃のチャージが完了した。
「最後は一工夫、だ。シリンダー、ロール」
そう呟いてシールは自らの全力の魔力と、翻弄されるアヤカが撒き散らしている感情のエネルギーを弾丸に込める。
そして放たれた砲撃は空中で一度弾けて地上に降り注いだ後、標的に触れた瞬間に再び盛大に弾け、細かい塗り残しの隙間も逃さず徹底的に戦場を染め上げていく。
「し、しまったぁぁぁぁぁっ?!」
すっかり相手のペースに乗せられていたことにアヤカが気付いても、もはや後の祭り。戦場を覆う黒色は、順調に塗り替えられていく。
大成功
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セルマ・エンフィールド
さすがはキマイラフューチャー、とぼけた敵です……が、力は本物のようですし、油断はできませんね。
【塗りつぶし色:水色】
一面黒ですし、まずは速度重視で塗りつぶしましょう。【オートマチック・シューター】の高速連射で手当たり次第に塗りつぶしを行います。
敵の火器による攻撃は弾道を見切り、オートマチック・シューターによる射撃で撃ち落とし防ぎます。
射撃の精度で負けるわけにはいきませんからね。
一度だけ攻撃が可能になったら敵に銃を向けます。
それだけ多くの火器を装備していては避けられないでしょう。
……と言って火器を収納し回避しようとさせたところを引き続き塗りつぶしましょう。
まずは手堅く、そういうことで。
「さすがはキマイラフューチャー、とぼけた敵です……が、力は本物のようですし、油断はできませんね」
故郷とはだいぶノリの違う相手なれども、オブリビオンはオブリビオン。気を引き締めながらセルマ・エンフィールド(終わらぬ冬・f06556)は愛用のマスケット銃「フィンブルヴェト」を構える。
先ずは戦場を塗りつぶすための速度を重視し、【オートマチック・シューター】を起動してトリガーを引く。アルダワ魔法学園の技術による改造の結果、彼女のマスケットは常識ではあり得ぬほどの連射性能を発揮し、銃弾の嵐を戦場に降り注がせた。
「また来たっ。こんにゃろー!」
着弾点から鮮やかな水色に塗り替えられていく街並みを見たアヤカは、銃声のした方角を向いて火器の照準を合わせる。
「どーせ狙うならアタシを狙えー! 構ってよー!」
けたたましい銃声と共に襲い掛かる無数の弾丸。だが、スナイパーとして鍛え上げたセルマの経験と感覚は、その全ての弾道を完全に見切っていた。
超高速連射を続けながら、銃口の角度を僅かに変える。それだけでアヤカの弾幕はセルマの銃弾によって撃ち落されていく。
「うっそぉ?! そんなのあり?!」
「射撃の精度で負けるわけにはいきませんからね」
堅い態度のまま静かに返す言葉には、射手としての確かな自信と矜持が秘められていた。
無数の弾丸を全て撃ち落してみせたセルマは、そのまま敵に銃口を向ける。一定範囲の塗りつぶしにより、今の彼女は一度だけオブリビオンへの攻撃が可能になっていた。
「それだけ多くの火器を装備していては避けられないでしょう」
「っ?!」
彼女の指摘通り、アヤカの重武装モードは自身の回避力と移動力を犠牲にしている。たった今セルマの射撃精度を見せ付けられたばかりのアヤカは、反射的に火器を収納して回避しようとするが――。
「遅いです」
トリガーが引かれ、再び放たれる銃弾の嵐。それは真っ直ぐにアヤカへと――ではなく、その周囲の街並みへと着弾した。
セルマが選択したのは攻撃ではなくスーパー塗りつぶし。広範囲に拡散した銃弾が、闇のような黒色を水色に塗り替えていく。
「まずは手堅く、そういうことで」
「は……ハメたわねっ?!」
ブラフに引っかかったアヤカが悔しそうに叫ぶが、セルマは意に介することなくトリガーを引き続ける。
戦場を塗り固めていた漆黒は、既に半分以上が失われつつあった。
大成功
🔵🔵🔵
短夜・いろは
は? なんだこいつあざといなー。
コントラストを利用して自分の作品を強調しようとはさてはテメーアートだな。
上等じゃねーか喧嘩売ってんな? 一面を【原色】に染めてやる。
周りの変な性質を利用して色づけるなんざ趣味に合わん。
いつも通りカラーボールをグレネード射出して辺り一面をアートに塗りつぶしてやらー。
テメーに真のアートを教えてやるぜ。
本当にかわいいヤツは自分の魅力を口で説明したりはしないからな。
口で説明するくらいなら私はカラーボールをグレネード射出するだろーな。
私アート技能で252とか普通に出すし。
「もう、何よどいつもこいつも色塗りばっかり! もっとアタシのことを構いなさいよ!」
残っている黒色にフィールドに移動しつつ、ぷんすか怒る構ってちゃんのアヤカ。
しかし構ったところでダメージが通らないのなら、こうした戦闘展開になるのも当然な気もするが。
「は? なんだこいつあざといなー」
そんな彼女を胡乱に睨み付けるのは短夜・いろは(やさぐれスプラトゥーン・f15837)。だがそれは単にアヤカのあざとさがウザったかっただけではない。もっとアーティスティックな怒りである。
「コントラストを利用して自分の作品を強調しようとはさてはテメーアートだな。上等じゃねーか喧嘩売ってんな?」
「えっ、いや、アート? いやアタシ絵のほうはあんまり……」
困惑するアヤカに取り合わず、いろははグレネードランチャーをよっ、と構え。
「テメーに真のアートを教えてやるぜ」
どん、どん、どん、と、次々と発射されるカラーボールが、辺り一面を原色に染め上げていく。
「本当にかわいいヤツは自分の魅力を口で説明したりはしないからな」
口で説明するくらいならカラーボールをグレネード射出する。それが短夜いろはという女である。さすがにアート技能で252とか普通に出す女は格が違った。
彼女はペイントステージの特殊ルールに頼ることなく、いつも通りにグラフィティランチャーを乱射して、戦場を己のアートで塗りつぶしていく。
「くっ、何よ何よー、どうせならアタシのイラストでも描きなさいよー!」
頑張ってあざとい笑顔やポーズでアピールし、自分を見ろというオーラを全開で放つアヤカだったが、アートに没頭中のいろはには通じない。
邪魔すんなとばかりにカラーボールをぶっかけられる始末である。
「できたぜ。どーよ」
やがていろはが描き上げたのは、ステージの街並み全体を利用した、カラフルな原色で彩られた立体的ストリートアート。床に壁に所狭しと描かれたそれは、芸術に詳しくないアヤカの心にすら圧倒的インスピレーションを与えた。
「こっ……これが……本当のカワイイ
……?!」
説明不明の精神的ショックを受けて、がっくりと膝から崩れ落ちるアヤカ。
恐らくアート中に戦場の一定範囲を塗りつぶしたことでオブリビオンに精神的ダメージも有効になったのだろうが、いろはがそこまで考えていたかは分からない。
すべてはアートの勝利である。
大成功
🔵🔵🔵
神宮寺・絵里香
≪心情≫
・周囲を塗り固めろねぇ。じゃあ、周りを全部沼にかえてやるか。
そうすればあの糞うざったいかまってちゃんも近づけねぇだろ。
・陣取り合戦ならば、それようの戦い方をするまでだ。
・さて、やるか
≪塗りつぶし≫
・【高速詠唱】からの≪水神権限≫で水の上を歩けるようにする。
・【力溜め】をした【全力魔法】のUCによる【範囲攻撃】で周囲を
ひたすらに白い沼地に変えながら黒をどんどん塗りつぶしていく
・かまってちゃんはうっとおしいのでひたすらに無視。兎に角周囲を
沼にして塗りつぶすことだけを考える。
・沼を渡って無理やり攻撃して来たら、傘で殴り返す。
・基本的に傘で相手の顔を隠してみない
・敵の攻撃は第六感で見切る
「周囲を塗り固めろねぇ。じゃあ、周りを全部沼にかえてやるか」
陣取り合戦ならば、それようの戦い方をするまでだと、紅い蛇の目の仕込み傘をくるりと回しながら神宮寺・絵里香(雨冠乃巫女・f03667)は詠唱を紡ぎだす。
「大いなる水を司る白蛇の名の下に、水よ我が支配下となれ」
発動するのは【水神権限】。水上を歩き、水の三態を操り浄化する、蛇神の巫女としての力をその身に降ろす。
「むむむ……やる気ね。いいわ来なさい!」
ようやく構ってもらえそうだとファイティングポーズを取るアヤカ。が、絵里香はひょいと傘で相手の顔を隠して見ないようにしながら「さて、やるか」と呟く。
「いと深き深き湖沼の主、大いなる水を司りし白蛇の神よ! 汝が住処をここに顕現させよ!」
巫女の呼びかけに応じ、姿を顕すのは白き大蛇。ぐるりと絵里香の周りを囲うようにとぐろを巻いた白蛇は、神力に満ちた水のブレスを放った。
「きゃっ?!」
思わず身を守るアヤカだったが、それは彼女を狙ったものではなく、絵里香と白蛇を中心とした戦場を白い沼地――【白蛇神域】に変えていく。
(こうすればあの糞うざったいかまってちゃんも近づけねぇだろ)
心の中でそう呟きながら、水神権限によって沼の上に立つ絵里香はそのまま周囲の黒い床をひたすら沼地にして塗りつぶしていく。
「ちょっと、これじゃ近付けないじゃない! アンタだけ浮いててズルいわよ!」
そう抗議してくるアヤカの存在はひたすらに無視。顔を見ようともしない。
「ちょっと、聞いてるの?!」
業を煮やした相手が火器を撃ってきても、傘で相手の姿を隠したままの絵里香は第六感のみでひらりと射線上から身を翻す。
水神権限と白蛇神域、二種のユーベルコードの上で強化された今の彼女なら、この程度避けるのは訳はなかった。
「むむむむむ……! こうなったら絶対アタシに振り向かせてやるんだから!」
ムキになったアヤカは、とうっ! と白い沼地に飛び込み、何でもいいから自分を見ろというオーラをバリバリに放ちながら絵里香に迫る。
「無視なんてぜーーーったい許さないんだからね……へぐっ?!」
あと少しで手が届くというその瞬間、アヤカの顔面に傘がめごっ、とめり込んだ。
白い沼地が一定範囲を塗りつぶした事によるダメージの有効化。それに気付いていなかったアヤカは迂闊だったが、それ以上に迂闊なのは、この沼が底なしだという事実である。
「あだだだ……って、この沼、深い……ちょっ、ヤバっ
……?!」
傘にしばき倒されぶくぶくと溺れかけるアヤカをやっぱり無視して、絵里香は沼地の範囲を広げ続ける。
ここまで構ってちゃんをあしらいつつ続けられた戦場の塗りつぶしは、いよいよ全体の3分の2に達しようとしていた。
成功
🔵🔵🔴
喰龍・鉋
アリス(f02153)と連携*他猟兵との連携アドリブ歓迎
【INARI】を攻撃力重視で着て挑むよ!
ビルとかそういう細かい部分を地道ーに塗りつぶしていこうと思うよ
屋上も塗ろうね、しかしこうも範囲が広いと困るな…
何かもっとどかーん!っとやれたらいいのに……取り敢えず状況を見渡して
あれ、アリスとムート?おーいアリスー!あー、もう飛び乗っちゃえ!
ちょっと聞きたいんだけど、アリスの結晶って爆弾…強度も十分?
なるほど…
大五郎をバッドに変えてアリスの結晶を打って打って打ちまくるよ!!
へいへいアヤカちゃんビビってるー?
遊び相手になったげるよー?楽しく遊ぼうよー!
あっ事故で当たっちゃったらごめんねアヤカちゃん
アリス・レヴェリー
喰龍鉋(f01859)と連携
【友なる白鯨、悠然の調べ】でムートを喚び出して騎乗、空中を遊泳よ!
サイズはもちろんフルサイズ!
街を模した戦場なら遠慮はいらないわね!夢中になって純度を高めすぎてお蔵入りしてた超高純度の【世界の雫】解禁よ!
ありとあらゆる属性の結晶をムートの上からばら撒いて街を染めてしまいましょう。
……あら、あそこで鉋さんが呼んでるわ。飛び乗りやすいように高度を下げて通過して、合流したら結晶をホームランしてもらうわ!
敵からの攻撃はムートの魔法結界とわたしのⅫ結界で防ぐわ。
ムートの大魔法陣とわたしの結界を抜けるかしら。
ぼっと結晶がアヤカさんに直撃しちゃったらごめんなさいね?
※アドリブ歓迎
ヴィサラ・ヴァイン
リムからの依頼、しかも地元の戦争と来れば気合い入れるしかないよね!
でも…ああ、ウザカワさん…テレビウム・ロックの時も見かけたなぁこの人…
私のコミュ力だと関わりにくいから、基本無視を決め込も
地形の塗り潰しを優先
【霧中の死】の[範囲攻撃]で、一気に赤色で塗り潰すよ
ついでに辺りを霧で満たして視界を妨げるよ
私自身は霧の中を[目立たない]ように潜伏しながら移動し、どんどん地形を塗り潰しつつ霧で満たすよ
視界は《ヴィサラの心眼》と[第六感]で補うよ…後、敵のWIZのUC対策に目隠ししておくね
そもそも見なければ発動しないっぽいし
ある程度地形を塗り潰したら、残ってる毒の霧がそのまま[毒使い]の攻撃にもなるかな
「うう……ひどい目にあったわ」
半ば自業自得の気もするが、溺死の危機からなんとか脱してきたアヤカ。
「もしかして……イェーガーってみんな個性的だから、敵対した時点でアタシ全然目立てないんじゃ……あれ?」
そんな今更のことを悟りながら、彼女はふと、自分の周囲に赤い霧が立ち込めているのに気付く。それはどうやらこの戦場の広い範囲に拡がっているようだった。
「リムからの依頼、しかも地元の戦争と来れば気合い入れるしかないよね!」
その霧の発生源たるヴィサラ・ヴァイン(魔女噛みのゴルゴン・f00702)は、意気込みを呟きながら人知れずステージを移動していた。
「でも……ああ、ウザカワさん……テレビウム・ロックの時も見かけたなぁこの人……」
今回の敵はコミュ力に少々自信のない彼女としては関わりにくい相手。なので基本無視を決め込みながら、こうして自らの血から霧を生成し、地形の塗りつぶしに専念していたのだ。
内部の視界を妨げる作用もあるこの霧によって、ヴィサラはここまで所在を悟られることなく、戦場を赤く染め上げてきた。
本人は心眼によって視界に頼ることなく周囲を知覚できるうえ、敵のウザカワアピールのユーベルコードを見ずに済むので、一石二鳥である。
その一方では、符術鎧【INARI】を纏った喰龍・鉋(楽天家の呪われた黒騎士・f01859)が、黒剣「大五郎」を振り回して塗りつぶし作業を行っていた。
細かい塗り残しやビルの内部といった忘れやすい所を、地道に丁寧に塗っていく。アヤカは霧の中で迷っているようで妨害はないが、それでも根気の要る作業である。
「しかしこうも範囲が広いと困るな……何かもっとどかーん! っとやれたらいいのに……」
とりあえずビルの屋上まで上って周囲の状況を見渡していると、上空をふわふわと遊泳する巨大な影と、その上に立つ小さな少女を見つけた。
「あれ、アリスとムート? おーいアリスー!」
それが知り合いだと気付いた鉋は、手をぶんぶんと振って彼女たちに呼びかける。
「……あら、あそこで鉋さんが呼んでるわ」
上空から鉋の姿に気付いたアリス・レヴェリー(真鍮の詩・f02153)は、両手に持った色とりどりの美しい結晶をいったんポケットにしまう。
彼女が友であるムートに呼びかけると、遊泳していた数十メートルの白鯨は高度を下げ、鉋のいるビルの傍を通過する。すかさず鉋はひょいとムートの背中に飛び乗った。
「やっほーアリス。何やってたの?」
「ふふ。それは、これをね……」
鉋に問われ、アリスは得意げに先程の結晶――【世界の雫】をぽいっ、とムートの背中から地上にばらまく。
世界の雫はアリスのユーベルコードによって、様々な属性の力を結晶化させたものだ。今ばらまいたのはその中でも、アリスが夢中になって純度を高めすぎてお蔵入りにしていた、超高純度の結晶。
「街を模した戦場なら遠慮はいらないわね!」
落下と同時に砕けた結晶はありとあらゆる属性の力を解き放ち、爆炎が、暴風が、水流が、土砂が、街を染める闇のような黒を吹き飛ばしていく。
「ちょっとちょっとちょっと! 今度はまた空から?!」
巻き起こる属性の嵐に慌てたアヤカは、霧にかすむ視界の向こうにいる、巨大な白鯨の姿を見つける。
「そんなデカブツ、撃ち落としてくれって言ってるようなものだし!」
ズドドドドドドドドドンッ、と轟音を上げて一斉に火を噴くアヤカの火器。確かにフルサイズで遊泳中の今のムートには、その巨体ゆえ回避は困難である。回避は。
ドンッ!!! と一度は爆風の中に消えた大鯨は、しかしすぐに傷ひとつない純白の威容を現す。
「うそぉ?!」
「ムートの大魔法陣とわたしの結界を抜けるかしら」
得意げに11個の結晶が嵌め込まれた「刻命の懐中時計」を掲げるアリス。彼女が時計の力で張った結界とムート自身が紡いだ魔法結界が、アヤカの一斉射撃を防いだのだ。
その様子を眺めていた鉋は、ふとあることを思いついてアリスに聞いてみる。
「ちょっと聞きたいんだけど、アリスの結晶って爆弾……強度も十分?」
「ちょっと叩いたくらいなら壊れないわ!」
「なるほど……」
頷いた鉋はにっこりと笑い、おもむろに大五郎を野球用のバットに変化させる。それを見たアリスも意図を察してにっこり微笑むと、ぽいっ、とアンダースローで結晶を投げ。
「目指せホームラン!」
タイミング良く鉋が振りぬいた大五郎バットは、カキーンッ!! と快音を上げて結晶を打ち出した。
「ぎょわーっ?!」
地上にいるアヤカのすぐ間近に着弾した野球ボール――ではなく世界の雫は、属性のエネルギーを放出してド派手に爆発した。
ダメージは無効化されている。が、もしこれが直撃していたかと思うとつい背筋が寒くなる。
「へいへいアヤカちゃんビビってるー? 遊び相手になったげるよー? 楽しく遊ぼうよー!」
「普通ビビるわっ! これのどこが遊びなのよぉぉぉぉっ?!」
せめてこっちにもバットかグローブ寄越せ! というアヤカの抗議をしめやかにスルーして、鉋はバッティングを、アリスはピッチングを続ける。
「あっ事故で当たっちゃったらごめんねアヤカちゃん」
「結晶がアヤカさんに直撃しちゃったらごめんなさいね?」
「本気で謝る気ないでしょアンタたちぃぃぃぃぃっ!!!」
絶叫と共に放たれる対空射撃の嵐は、やはりアリスとムートの二重の結界に阻まれ、彼女たちには届かない。
「こんなの思ってた構われ方と違う……げほっ、ごほっ?!」
ぐぬぬぬと歯噛みしていたアヤカが、不意に息苦しさを覚えて咳き込む。
ここまでの攻防によって、ついに戦場の3分の2以上の範囲が猟兵によって塗りつぶされたのだ。こうなればヴィサラの霧は目くらましだけではなく、ただその中に居るだけで生命を蝕まれる、猛毒の霧として本来の効果を発揮する。
心眼によって無敵化の解除に気付いたヴィサラは、万一にも敵のユーベルコードを見てしまわないよう目隠しをしながら、アヤカの周囲の毒霧の濃度を上げていく。
「ようこそ、人生の袋小路へ」
そしてさようなら、と。死の霧は確実にアヤカの命を削っていく。
「げほげほげほ……っ?! や、ヤバい、早く出ないと……ッ!!」
霧中をさ迷うアヤカを逃がすまいと、上空からバットと結晶による爆撃が襲う。
たとえ濃霧でも彼女のいる位置は簡単に分かった。彼女が全身から放っている構ってオーラが目印になって。
「それじゃあそろそろホームラン打とうかな」
「期待してるわ!」
アリスが投げ、鉋が打った最後の世界の雫は、今度こそアヤカの身体を直撃し。
「こ……こんな終わり方なんて、ヤダーーーーッ
?!?!」
目立ちたがり屋で構ってちゃんなウザカワオブリビオンは、深い霧と爆煙の中で骸の海に還っていったのだった。
かくして『ザ・ペイントステージ』を巡る攻防の一つは終わり、戦いは猟兵たちの勝利で幕を閉じる。
だが、キマイラフューチャーの命運を賭けた戦いは、まだ終わらない。
成功
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