バトルオブフラワーズ④〜色々な意味でお腹いっぱいです
●バトルオブフラワーズ
ひたすらラーメンを食べ続ける怪人。どこに口があるのかわからないが、この怪人はひたすら食べていた。
チェックのシャツやバンダナといったアイテムから醸し出すオタク感が妙にラーメンを食べている姿とマッチしているのだった。
「あー、可愛い女の子とか来ねーかな。男の娘でも可」
そんなことを言いながら、ラーメンをすするのを再開するのだった。
●グリモアベース
「……キマフューが……真っ二つ」
集まった猟兵達に対して中村・裕美(捩じくれクラッカー・f01705)が放った第一声はそれだった。
詳しく事情を説明すると、つい最近キマイラフューチャーの中枢『システム・フラワーズ』より、オブリビオンの侵攻に対して救援要請が来たのだが、そこへ辿り着くための『メンテナンスルート』というのが開いたのだが、それが割れたキマイラフューチャーなのだ。
「……それで……メンテナンスルートに入るのは……6つのステージを……クリアしないと……いけない」
開いたメンテナンスルートからシステム・フラワーズに侵入するには6つのステージをクリアし続け、通れるようにしなければいけない。
「……ここからが本題。……これから私が……貴方達を送るステージは……『ザ・フードステージ』の……『オオグイフードバトル』よ。……そこにいる……怪人を倒して欲しいの」
ただし、怪人を倒すのに特殊なルールがバトルごとにあるという。『オオグイフードバトル』の場合は、
「……相手と同じか……それ以上食べ物を食べないと……相手を倒すことができない」
食べ物を食べた量によって戦闘力が変わるというルールがあるらしく、怪人よりも量を食べないと、怪人に有効打を与えることができないのだ。
「……この食べ物だったら……負けないって熱意があるなら……それで挑んでもいいと思うし……料理に手を加える事も……可能みたいだから……味変しながら食べる……みたいな戦略も……ありみたいだから……色々工夫してみて」
何か準備が必要であれば、今のうちに準備をした方がいいかもしれない。ちなみに料理の種類はラーメン(とんこつ味)とのことだ。
「……キマイラフューチャーの未来が……かかっているかもしれない戦い。……みんな……頼んだわ」
そう言うと彼女は準備ができた猟兵から戦場に送り込むのだった。
麦門冬
こんにちは。GWと共に戦争が来ました。マスターの麦門冬(むぎとふゆ)です。
今回はシステムフラワーズへ救援に行くためのルートを開きに行きましょう。
今回のシナリオでは、メンテナンスルートを阻む6つのステージのうちの一つ『ザ・フードステージ』の『オオグイフードバトル』を攻略していただきます。フラグメントはそれ一つだけです。
以下、補足情報です。
●オオグイフードバトル
オブリビオンのまわりには、『大量の料理(今回はラーメン)』が準備されています。
敵は、その料理を食べ続ける事で、圧倒的な戦闘力を発揮しており、通常の戦闘方法では猟兵に勝ち目はありません。
しかし、オブリビオン以上の大食いで料理を食べる事ができたならば、立場は逆転し、強力なユーベルコードの攻撃で、オブリビオンを攻撃する事が出来ます。
(食べた量が同じくらいなら、互角の戦闘になります)
用意された大量の料理は、オブリビオンが最も有利に大食いできる食材である為、勝利する為には、『その料理をたくさん食べられる理由』『大食いにかける熱意』等が必要となります。
●怪人
美少女をコスプレさせてローアングルで写真を撮ったりが好きな怪人らしいです。
それでは皆様の冒険をお待ちしております。
第1章 ボス戦
『コスプレ撮影怪人アングラーロー』
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POW : ここがコスプレ会場だーーーーーーー!!
【コスプレ化光線とポーズ指定催眠音波 】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD : お前は最高のコスプレイヤーだ!(フラッシュ)
【強制コスプレ光線 】【ポーズ指定催眠音波】【撮影されると気持ちよくなる催眠】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ : 良い! 実に良いアングルだ!
【カメラのレンズ 】から【強制コスプレ光線】を放ち、【ポーズを取らせる事】により対象の動きを一時的に封じる。
イラスト:ケーダ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠プリマステラ・リコールド」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
個体識別・零零壱号
・意気込み
大食いと聞いたからには黙ってはいられないなー
何でも食べちゃうワタシが来たからにはもう大丈夫だよ
・フードバトル
ワタシは文字通り何でも食べちゃうよー
なんだったらラーメンなんて器ごといっちゃうよー
グールライダー×フードファイターで胃袋力(いぶくりょく)は通常の2倍!
更に技能「大食い」によって更に倍!
ブラックタール(という事になっている)の身体の体積を膨張させて更の更に倍!
そしていつもよりお腹を空かせて、えーっと…
とにかくいっぱい食べるよ!
大食いで負けそうになったら本当に器ごと丸のみしちゃうよ
鎧砕きとか捨て身の一撃とか使えそうなものは全部使うよ
隙を見てついでに怪人も捕食者の極意で齧っちゃうよ
山風・ラン
他のステージは何か食べる暇なんてなかったし、丁度良いかも。
今まで消費した分とこれから消費する分、遠慮なく補給させてもらおうかな。
ひとまず怪人は無視してラーメンをいただくよ。
豚骨スープって栄養豊富だし最高だと思う。
最初の1杯は調味料を加えないで味わう、2杯目は唐辛子を少量入れて辛味が加わったスープを試してみる。
3杯目は刻んだタマネギを加えたスープ、以前行ったことがあるお店のトッピングなんだけど美味しかったんだ。
組み合わせと加減次第で何杯でも食べられそうだけど、怪人の食べた量を超えたところで遠慮しておこうかな。
食後はコスプレに付き合いたくないし、すぐにユーベルコード撃たせてもらうね。
●1杯目、2杯目
「大食いと聞いたからには黙ってはいられないなー。何でも食べちゃうワタシが来たからにはもう大丈夫だよ」
やる気満々で最初に戦場に到着したのは個体識別・零零壱号(正体不明・f15475)だ。
「うっひょーう!白い肌にお目々もチャーミングな美女がキター!こりゃ食も進むで!」
コスプレ撮影怪人アングラーローは早速美少女がエントリーしてきたことにテンションダダ上がり。ラーメンを食べる箸にも力が入る。
「他のステージは何か食べる暇なんてなかったし、丁度良いかも。今まで消費した分とこれから消費する分、遠慮なく補給させてもらおうかな」
続いて現れたのは山風・ラン(藍玉の従者・f15661)、他のステージにも挑戦してきた彼女は、栄養補給も兼ね、この戦場に来たようだ。
「黒髪クール女子!いいねいいね!なじられたい!ドン・フリーダムありがとう!ありがとうドン・フリーダム!」
更に息を荒くするアングラーロー。だが、ラーメンをすする手は止まらない。
「とりあえず、怪人は無視」
精神衛生上よくないものは見ないことにし、ランは早速ラーメンを食べにかかる。
「豚骨スープって栄養豊富だし最高だと思う」
こってりとしていて、出汁の旨味が染み込んだスープが細麺に絡まり、麺を口に運ぶたびに麺の食感や喉越しと共にスープの旨味が舌を喜ばせる。なかなか美味しいラーメンである。だが、何杯も食べていれば飽きが来るだろう。
だが、ランは2杯目のラーメンに唐辛子を少量加える。唐辛子の辛味がピリッとアクセントとなり刺激を入れるが、スープの油分が辛味をまろやかに包み込み、辛味が尖りすぎること無く舌に受け入れられる。
そして、3杯目は刻んだタマネギをスープに加える。
「以前行ったことがあるお店のトッピングなんだけど美味しかったんだ」
唐辛子とは違った辛味と、タマネギの持つ旨味が豚骨スープにあいまって新しいスープへと変貌する。こってりスープもあっさりめになり、箸が進む。この味変のローテーションで行けば、だいぶ食べることができるだろう。
「ワタシは文字通り何でも食べちゃうよー。なんだったらラーメンなんて器ごといっちゃうよー」
零零壱号はストレートに自分の胃袋に任せてラーメンをすすりまくる。
「グールライダー×フードファイターで胃袋力(いぶくりょく)は通常の2倍!更に大食いテクニックによって更に倍!ブラックタールの身体の体積を膨張させて更の更に倍!そしていつもよりお腹を空かせて、えーっと…とにかくいっぱい食べるよ!」
途中から食べると言うより器ごと丸呑みしている。バキバキと器が砕ける音が零零壱号の体の中から聞こえる。よい子は真似してはいけないが、そもそも真似できるものはほとんどいないだろう。
「なんか、すごいことになっているわね」
隣で食べていたランが零零壱号の食べっぷりに圧倒されつつも、食べ終わった器を置く。まだまだ食べられるようだが、敵よりも多く食べられた時点で攻撃に移ったほうがいいとの判断だ。
「食後はコスプレに付き合いたくないし、すぐにユーベルコード撃たせてもらうね」
ビームピストル【針葉】をアングラーローに向け、【影の深緑】による高出力のビームを連射する。
「ぐわー!【お前は最高のコスプレイヤーだ!】」
突然のビーム攻撃に変なことを口走りながらアングラーローが倒れる。ユーベルコードが敵との相性が良かったのか、結構ダメージは入ったようだ。倒れたアングラーローを背に決めポーズをとるラン。いつの間にかナース服を身に纏っていた。
「……!?」
一度発動すると中止できない特性を突かれ、いつの間に催眠攻撃で反撃を受けてしまっていたようだ。
「反撃の隙もないくらいに実力差を突き放してから攻撃するべきだったかな?」
ランはそう言って、ほぼ無表情で敵を見下ろす。
「その冷たい目線ありがとうございますぃいだだだだだだ!!」
ご褒美にお礼を言っていたアングラーローが悲鳴を上げる。
「こっちもいただきます!」
いつの間にか零零壱号も【捕食者の極意】でアングラーローに齧りついていた。
「やだ、美女に食べられちゃうとか、すごくドキドキしちゃう。そしてここが【コスプレ会場だーーーーーーー!!】」
ダメージは確実に入っているが、反撃に零零壱号にバニー服を着せようと催眠攻撃を放つアングラーロー。
このフードファイトはまだまだ続きそうだ。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
シルヴィア・ジェノス
ラーメン!おーいーしーそーうー!大食い対決?良いわ、得意よ!【大食い】には大変自信があるわ!仲間から暴食のシルヴィアとか呼ばれている程度にはね!
美味しく綺麗に自分のペースで、でも只管食べ続けるわ。慌てるの、良くない
にんにくや生姜、自家製の食べるラー油等々調味料とか具材とか出来る限り持っていくわ【料理】も得意だから、アレンジ力にも自信があるの。味をあれこれ変えればより多く食べられるわ!
戦闘は紅い雷撃で攻撃。UCを受けても、にっこり笑う位は出来るでしょう。笑顔一つで、雷の蛇を体内にぶち込んでやるわ。
「ほーら、可愛い女の子の笑顔よ?よーく見て、そしてあの世に行ってらっしゃい!」
朱雀・慧華
わーい美味しいものがいっぱい食べれる!
いっただっきまーす♪
んん、ラーメンって初めて食べたけど美味しいね!
舌触りもコクもいいし、ちょっと油っぽいけどスルスル食べれちゃう!
私人間界の食べ物大好きなんだ
美味しいものばっかりで、あれもこれも食べたーい!
ってしてたらいっぱい食べれるようになってた!
スープも飲んでいいの?
美味しかったぁ、おかわりー!
あ、ミッキュ!怪人さんの分勝手に食べちゃダメだよー!
ごめんね、ミッキュは後で叱っておくからね
攻撃可能になったら【指定UC】のプリンで潰した後
出て来た瞬間を氷の【属性攻撃、全力魔法】で追撃しとくね!
コスプレ?してあげてもいいよ?
ミッキュがね☆(身代わり)
マロン・チェスナット
※絡み・アドリブ・連携歓迎
【SPD】
キマイラフューチャーの危機
住民であるボクが頑張らないと
今回はラーメンの大食いバトルと聞いて
ここならボクは役に立てると思ったよ
とんこつラーメンなら別の依頼で
店の在庫をすべて食べ尽くした経験があるから大丈夫だと思う
その前にまずはコスプレ撮影怪人アングラーローを倒す事かな
別にボクはコスプレとかしてないんだけどな
システム・フラワーズ?よくわからないけど
コンコンコンシステムで出てきた服なら迷わず着るけど
何だろう、ポーズをとらないといけない気がする
何となくいい気分になってきた
●3杯目、4杯目、5杯目
「ラーメン!おーいーしーそーうー!大食い対決?良いわ、得意よ!大食いには大変自信があるわ!仲間から暴食のシルヴィアとか呼ばれている程度にはね!」
眼をキラッキラに輝かせて現れたのはシルヴィア・ジェノス(月の雫・f00384)だ。
「銀髪エルフ!銀髪エルフ!こりゃ寝ている場合じゃねえぞ!」
さっきの戦闘で受けたダメージもなんのその、さらなる美少女のエントリーにアングラーローはガバリと起き上がる。
「わーい美味しいものがいっぱい食べれる!」
次に現れたのは朱雀・慧華(純真天使・f17361)だ。俗世に降りて間もない彼女はラーメンという食べ物をまだ体験したことがない。
「うっひょー!今度は金髪幼女、金髪幼女でござるよー!」
「なんか面白い怪人さんだね」
なんだか口調が変な感じになっているアングラーロー。ラーメンは未経験だが、この手の変な怪人達とは結構戦闘経験がある。
「キマイラフューチャーの危機! 住民であるボクが頑張らないと。今回はラーメンの大食いバトルと聞いて、ここならボクは役に立てると思ったよ」
そして最後に現れたのはキマイラの少年、マロン・チェスナット(インフィニティポッシビリティ・f06620)だ。ちなみにかなりの大食いらしく、とんこつラーメンなら別の依頼で店の在庫をすべて食べ尽くした経験があるとのこと。
「最後は男の娘、男の娘でござるか!リス尻尾モフりてー!ああ、こんな可愛い子たちに囲まれて、いろいろな意味でお腹いっぱいになりそう」
アングラーローは対戦相手達を見て、色々と感極まっているようだ。
「だが、オイラは食べる。美少女を皆が食べればラーメンは何百杯だろうと食べられる」
そういうとアングラーローは席に付きラーメンを食べ始める。
「あ、じゃあ私もいっただっきまーす♪」
慧華はラーメンを食べようととりかかる。
「んん、ラーメンって初めて食べたけど美味しいね!舌触りもコクもいいし、ちょっと油っぽいけどスルスル食べれちゃう!」
初めて食べるラーメンは気に入ってくれたようだ。その横ではシルヴィアも綺麗にラーメンをスルスルと食べてゆく。
「自分のペースで食べるのが大事よ。慌てるの、良くない」
慧華にアドバイスを入れるほどの余裕ぶりだ。そんな中マロンは、
「その前にまずはコスプレ撮影怪人アングラーローを倒す事かな」
ラーメンに手を付ける前に【暴食のベルセルク】でアングラーローに手をかけようとした。だが、
「んー、甘噛みでござるかー?まったくイケナイコだねー、君は」
この戦場『オオグイフードバトル』のルールでは、用意された食べ物を食べれば食べるほど、強くなるルール。つまり、何も食べていないマロンはアングラーローにダメージを与えることが出来ない。
「【お前は最高のコスプレイヤーだ!】」
アングラーローがマロンに向けてフラッシュを浴びせる。
「コスプレイヤー?別にボクはコスプレとかしてないんだけどな。システム・フラワーズ?よくわからないけど。コンコンコンシステムで出てきた服なら迷わず着るけど」
マロンはアングラーローの言っていることが意味わからない、とでも言いたげに、用意されたセーラー服に着替える。
「何だろう、ポーズをとらないといけない気がする」
マロンはよく分からないが、アングラーローの指示に従って決めポーズを何種類もする。
「何となくいい気分になってきた」
下方向からのアングラーローのフラッシュを浴びるたびにだんだん気持ちよくなってきて、何も考えられなくなる。
「うひょー!いいねいいねー!」
アングラローは勢いが乗ってきたとばかりにマロンを撮影し続ける。そして、ひとしきり撮影を終えると
「……ふぅ。いいものがたくさん撮れ……あれ?」
そして気がつく。
「私人間界の食べ物大好きなんだ。美味しいものばっかりで、あれもこれも食べたーい!ってしてたらいっぱい食べれるようになってた!」
「あら、そうなのね。私は神様に捧げるお食事を作る内に、料理を作ること、食べること、食べさせることが好きになったの。いっぱいお食べなさい」
「うん! あ、スープも飲んでいいの?」
「ええ。このスープには豚骨だけでなく、色々なお野菜のスープとかも入っているから、食べ過ぎとかは本当は良くないんだけど、慧華ちゃんなら大丈夫ね」
「ぷはぁ!美味しかったぁ、おかわりー!」
「じゃあ、今度はにんにくや生姜の他にも、食べるラー油を試してみる? 自家製よ」
「うん!」
「色々な調味料や具材を持ってきたから、試してみたい食材があったら言ってね」
「分かった!」
和気あいあいとラーメンを食べている慧華とシルヴィアに。アングラーローがマロンの撮影に夢中になっている間にも、ずっとラーメンを食べ続けていたのだ。
「い、今からで追いつかねば!」
ラーメンを食べようとしたら、自分のラーメンがいつの間にかなくなっていた。その代わりに丼の中に羽の生えたフェネックが入っている。
「あ、ミッキュ!怪人さんの分勝手に食べちゃダメだよー!」
慧華のペットだった。
「ごめんね、ミッキュは後で叱っておくからね」
「ノオオオオオオオオオオオオ!」
悲鳴を上げるアングラーロー。すぐおかわりをすればいいのだが、突然の事態に頭が追いつかない。
「じゃあ、ほんとは私のおやつなんだけど分けてあげるね!」
そんな怪人に善意なのか追い打ちなのか、【プリンは至高のおやつ】で巨大なプリンを召喚すると、アングラーローの頭上へ落とす。
「ぎゃばばばば!」
突然のプリンに押し潰されるアングラーロー。
「ぐ、甘い、胸焼けする」
甘いものはそこまで好きではなかったのか、何とか食べ進んで顔を出したところで、氷魔法をぶつけられる。
「ぐあああああああああ!」
身体に張り付いた氷を振り払うと、目の前にはラーメンを完食したシルヴィアがいい笑顔で立っていた。様々な調味料や具材を駆使し、苦もなくラーメンを食べきった身体からはエネルギーが漲っているように見える。
「ほーら、可愛い女の子の笑顔よ?よーく見て、そしてあの世に行ってらっしゃい!」
そして全力の【紅い雷撃】を叩き込む。実は慧華とシルヴィアのユーベルコードは、この怪人との相性はすこぶる悪いものであった。だが、アングラーローを圧倒的に上回る量のラーメンを食べきった彼女達には、そんな相性すら覆すパワーがその身に巡っていたのだ。
「ありがとうございますううううううううう!!!」
特大の雷撃という名のご褒美を受け、アングラーローは塵も残さず消滅した。
「あれ?ボク何していたんだっけ?」
催眠を受けてポーズを取り続けていたマロンも元に戻ったようだ。
「これで、このステージはクリアかしら?」
シルヴィアがそう呟くと、どこからともなくファンファーレが鳴り、「GAME CLEAR!」の文字が飛び交う。どうやらこれでここの戦いは終わったようだ。メンテナンスルートへと一歩近づいたはずだ。
猟兵達はこのステージから一旦離れ、次のバトルへと備えるのだった。
大成功
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