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バトルオブフラワーズ⑤ 割れた星には独りの悪戯っ子

#キマイラフューチャー #戦争 #バトルオブフラワーズ

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 奇想天外な出来事は時に現実となり、人類を度々驚かせてきた。それがどういうものであれ、それからの時代に大きな変化をもたらすことには間違いなかったのである。
 では、今キマイラフューチャーで起こっている大惨事はどうだろう。今や星が真っ二つに割れ、北と南の二つがまるでケーキのように取り分けられてしまっている天変地異の中。

「……星ってこんなに、綺麗に真っ二つに割れるのね。初めて知っちゃった」
 グリモアベースの片隅に響く可憐な音。未来予知から意識を引き戻した青年が発した音。糸井・真海は肉体の主導権を別人格に握られ、恍惚とした表情のまま椅子に座っていた。高い声を拾った猟兵たちは前代未聞の大事故とも呼べる戦争の始まりに乗じて、真海――今はまみ、なのだが――の近くに集まってくるのだ。
「今ああして割れた星は、怪人たちによって押し戻されようとしているの。でもそれらは、二つが一つになる前にまみたちがシステム・フラワーズを目指し、そこを占領しているドン・フリーダムを倒してしまえばいいだけだから、今は気にしなくて良いよ」
 今回重要視されるのはその途中にある、6つのステージの一つ『ザ・バトルステージ』。そこを占領しているオブリビオンを倒し、ステージを取り戻すことが今回の目的であるとまみは話す。
「そこにいる過去の男の子は悪戯が大好きで、面白い挑戦を私たちに仕掛けては毎回負けたりしてる、可愛い子なのよ! 微笑ましくて、ぐちゃぐちゃに壊したくなっちゃうっ!」
 破壊の快楽は女の子の人格を走り抜け、疼きをその身で感じる多重人格者。しかし今の立場で出来るのは、猟兵たちをステージまで送り出すことだけ。そして、今回はただの戦いになるわけではないのだ。
「ところでこのステージの面白いのって、ゲーム機が一つ置いてあって、あなたたちはそれを使って、オブリビオンの男の子と対戦できちゃうの。ゲームが終わるまで互いが傷つくことはないけれど、もしゲームで勝てたなら…本当に力を振るう時も、より効率的に事を進められる。それってなんだか、わくわくしない?」
 ゲームステージにはステージなりのルールが存在する。それにのっとり正々堂々と悪に勝つことが、大切なことであるのだ。
 今回用意されたアクションゲームは多人数での対戦が可能で、そこでパスト少年の操るキャラクターを倒すことが目的となる。やるべきことが二つ存在する楽しいお遊戯会、その中で猟兵たちの腕が試される。世界に平和を与えんがため、今日も月の好きなグリモア猟兵が銀色に光る右腕を持ち上げる。
「さあ、その舞台に向かって! 今回も、まみと『俺』がその橋を作ってあげるから」
 思う存分楽しんでもらいたかったので、まみはとびっきりの笑顔を浮かべたのだ。


川内主将
 どうも川内主将です。今回は本日から開始された戦争『バトルオブフラワーズ』のシナリオとなります。
 舞台は⑤ザ・ゲームステージとなっており、特殊戦闘ルールのゲームプレイヤーに従い、先にゲーム勝負をしてから改めて真剣に力をぶつけ合う運びとなります。
 特殊な敗北条件は特に無いので、忙しいところではありますが気楽にプレイングを送ってくださると嬉しいです。
 皆様のとびっきりに楽しいプレイングを、心からお待ちしております。
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第1章 ボス戦 『パスト・フォーサイス』

POW   :    来い!俺様の手下どもっ!!質より量で押し潰せ!!
【相手している猟兵の10倍の数の雑魚キャラ】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
SPD   :    おりゃおりゃおりゃおりゃおりゃおりゃおりゃ!!!
【武器を使った怒涛の連続攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ   :    俺様は逃げるから、後は任せたぞ!俺様ちゃん人形!
自身が戦闘で瀕死になると【逃げる時間稼ぎ用の巨大パスト君ぬいぐるみ】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。

イラスト:ハレのちハレタ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は百目鬼・明日多です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

緋神・美麗
アドリブ・他の猟兵との絡み歓迎

今回はまずはアクションゲームで勝利してからガチバトル、ね。アクションゲームってだけだとよくわからないけど少し練習すれば何とかなるかしらね。練習時間は貰えるのかしら
「私、このゲーム初めてなんだけど練習させてもらってもいいかしら。初プレイの初心者しか相手にしないでいい気になりたいだけの小物ならしょうがないから諦めるけど」
後は他の猟兵と協力しながらパトス君のキャラを倒すわね。
「ゲームに負けたからって暴力に訴えるのは大人げなさすぎるわよ」
出力可変式極光砲を威力重視で使用、【誘導弾】【衝撃波】【力溜め】で
パトス君本体をぶったおすわ


夕闇霧・空音
【共闘・アドリブ歓迎】
世の中が大変になろうとゲームで遊びたいわね…その点に関しては
オブリビオンと同意するわ。

さて、ここは卑怯な真似をせず真っ向勝負するわ。天音と一緒に何度もプレイして得たゲームの腕前…見せてあげるわ。

天音そっくりの(赤い髪の毛で空音に似ている)キャラを選んで勝負。
アイテムを目ざとく入手しながらサイボーグの思考能力で仕掛けるわ。

勝負の後は…リアルの勝負ね。
ゲーマーは友達…オブリビオンでなければよかったのにね…
ゲームだけじゃなくて彼自信もフリーズさせるフルパワーの冷凍光線で仕留めてあげるわ。



 その舞台に降り立つ2人の猟兵の姿がある。
「私、このゲーム初めてなんだけど練習させてもらってもいいかしら。初プレイの初心者しか相手にしないでいい気になりたいだけの小物ならしょうがないから諦めるけど」
 開口一番で挑発的な言の葉をぶつけていくは緋神・美麗。このアクションゲームの事をよく知らないので、少しばかりの余裕があれば、なんて考えていたのだが。
「は、誰が小物だとぉ!? こういうのはぶっつけ本番でどうにかするもんだよ!」
 パスト少年がそんなものを上げる性格では無いと知る。ゲームを早くやりたくて仕方ないのだろう、彼は2人に着席を促す。
「まあ、楽しくやりたいのは私も同意ね。世の中が大変でもゲームは遊びたいし」
 夕闇霧・空音もずっと遊んでいたい気分を抑え、猟兵としてゲームに向き合う準備が出来ている。卑怯な真似を持ち込む道理もまた皆無。妹であるところの天音と重ねた経験で悪戯っ子を倒そうと試みる。
「よーっし、それじゃあ楽しくゲームプレイと行こうぜ!」
 悪の少年がゲームスタートを実行し、3人ともキャラの選択が済むならばマルチプレイが幕を開ける。綺麗なグラフィックに素早いモーションで画面内のキャラが戦いを繰り広げるのだ。
「協力プレイで行くわよ」
 初プレイながら操作を覚えていき、何とか感覚を掴もうとしている美麗。合わせてキャラは綺麗に動き、ただレバガチャで暴れ回るパスト少年のキャラに不思議と対抗出来ている。
「うおっ、何だこいつら、上手い!?」
「ただがむしゃらに行くだけ? それじゃあ簡単に私たちが勝つわ」
 サイボーグはただ冷静に妹の面影を持った赤髪のキャラを操る。パスト少年が見逃していたアイテムすら目敏く奪い、上がるステータスが更に出鱈目を正確性で押し潰していく様がどんなに頼もしいことか。
 しばらくの少年の奮戦も、段々慣れてきた初心者と一ゲーマーの前には脆く崩れ去り。
「「はあっ!!」」
 2人の同時の攻撃がパスト少年のキャラに致命的なダメージを与え、マッチは完結。
「クソっ、なんで負けるんだよこの俺がぁ!!」
 頭をめちゃくちゃに掻きながら平静を失う過去の骸を冷たく見つめる視線2つ。
「はあ……ゲームに負けたからって暴力に訴えるのは大人げなさすぎるわよ」
 溜息と同時にゲーム機の横から躍り出、こちらに向かってくる少年に向けて放つは出力可変式極光砲。溜められた力は確実に少年の元へと向かい、強い衝撃波がパストを穿つ。
「くぁ、がはっ……!」
 そこへ更に、封印兵装。フリーズゼロと名のついたそれは絶対零度の光線となり、変形した両手から出でてゲームごと少年をフリーズ。
 後にはまだ、戦いが続く。
「ゲーマーは友達…オブリビオンでなければよかったのにね…」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

本山・葵
・射撃ができるキャラを選択してブラスターガンナーの経験を活かす
「射撃のプロとしてゲームであろうと負けるわけにはいかないっす!」
使用技能:野生の勘、早業

・距離をとり、おりゃおりゃ(略)を無駄撃ちさせる
「ゲームに負けて頭に血が上ってるから、挑発しやすいっすね~」
使用技能:スナイパー、誘導弾

・遠距離攻撃しかしないと思わせて零距離射撃もする
「えいっ、スキありっす!」
使用技能:零距離射撃

共闘、アドリブ歓迎


シリカ・シリウス
早くメンテナンスルートに行ってボスの目的を阻止しなきゃいけないのに・・・
とりあえず今はあの子を倒せばいいのかしら?

行動:【SPD】
アクションゲームはあまりやらないけど、AIアシスタント【Sirius】で質問され、返答する為に蓄えられた知識と攻略サイトの情報があるからそれで何とか凌いでみせるわ。
キャラは「初心者でも扱いやすく、安定性のある丸っこいピンクのゆるキャラ」を使用するわ。
ゲーム中は初心者でも上手くヒットさせられるお手軽コンボを決めていくわ。

勝負が決まったら【バトルキャラクターズ】でコロポコの嵐をお見舞いしてあげる!
私、パズルゲームならもっと本気だせるのよねー?



 そこへさらに、2人の女。
「早くメンテナンスルートに行ってボスの目的を阻止しなきゃいけないのに…とりあえず今はあの子を倒せばいいのかしら?」
 人工知能【Sirius】をベースとした一族の一人であるシリカ・シリウスはどうしてもメンテナンスルートの先へと行きたかった。しかし目的の達成のためには目の前のオブリビオンを倒さなくてはならない。
「ここが勝負どころっすね。射撃のプロとしてゲームであろうと負けるわけにはいかないっす!」
 眼鏡のヤドリガミであり射撃のプロの本山・葵の準備も万端であったので、パスト少年がゲームスタートを急かすのだ。
「プロだか何だか知らないが、強いのは俺だからな!」
 先の敗北でかなりイライラしていたのだろう。3人ともキャラの選択が済み、マルチプレイの始まりである。
 シリカが操るはまんまるピンクのゆるキャラ。可愛らしさを伴うそれは初心者に向けて調整された性能を有し、初めてであろうと安定してコンボを繋げられる立ち回りが簡単に出来る。
「返答する為に蓄えられた知識と攻略サイトの情報が私にはあるわ。アンタを倒すなんて難しくないんだから!」
 アクションゲームの経験があまりなくとも確実に決めていくコンボに、パスト少年のキャラは押され気味である。
「確実に当てていくっすよ!」
 葵が操作するキャラもまた、射撃スキルを備えた遠距離型のキャラ。類まれなる勘と的確な狙い、適切な距離の取り方においては葵の方に分があるようだ。
「今度だって負けてたまるかよぉ!!」
 またまんまるピンクよって始まろうとしたお手軽コンボの始動を潰してガチャガチャとラッシュコンボを決めた後に、葵のキャラの方へ一直線に向かうのだ。流石に確実な射撃の嵐が鬱陶しく感じたのか。
「えいっ、スキありっす!」
 ところで葵のキャラは零距離射撃もお手の物であり。は、なんだそれと少年が口を開こうとした瞬間にはもうシリカのキャラがすぐそこまで迫り――。
「これで、ゲームはおしまいね!」
 滑らかに決まる連撃のフィニッシュ。こうして勝利をつかむことが出来なかったパストは悔しさから叫びをあげ、ゲーム機から離れようとする。
「こうなりゃ、ここでお前らをぶっ倒してやる!」
 ぐるりぐるりと手に持った錨を振り回し、超高速の連続攻撃の準備こそできていたパスト少年。それに対し葵の取る行動は、距離を取り攻撃の嵐を無駄に撃たせるというものであった。
「ゲームに負けて頭に血が上ってるから、挑発しやすいっすね~。一気に決めるっすよ!」
 呼びかけて、取り回す熱線銃。その様を見て、シリカもバトルキャラクターズで以てパズルゲームアプリのキャラクターのコロポコを呼び出すのだ。
 やがて、すぐさま30体のコロポコの嵐が隙だらけの少年に降り注ぎ、その合間を縫うように熱線銃の弾が約0.032秒で身体に届き、物量で相手を押していくのだ。
「うわあああああああ、多すぎなんだよ、いたッ!」
「私、アクションゲームはあまりやらないのよ。パズルゲームならもっと本気だせるのよねー?」
 そう言って笑う人工知能のバーチャルキャラクター。つられて笑うは眼鏡の少女。2人の進撃はここからである。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

夕闇霧・空音
【アドリブ歓迎】
さてさて…どうやらすでに扉は開いたようだけど…
閉じるのを止めるためにもやらないとね…

どうかしら?私ともうひと勝負する?
まぁリベンジマッチって言うなら受けてもいいけど

キャラはおんなじで攻めるけどさっきと同じ戦術ではなく
逃げの戦術で密かにアイテムを回収しつつ
相手が焦って大技を仕掛けた隙を狙って一気に仕留める!
流石に怒るかもしれないわね

でも一応忠告しておくわ。
攻撃はやめときなさいよ

…事前にユーベルコードで私は守りを固めてある
攻撃したら…自分に帰っていくからね。



 少年のイライラが止まらないところへ、その鬱憤を解消する機会を与えたのは先の凶風。
「どうかしら? 私ともうひと勝負する?」
 持ちかけられたリベンジマッチは跳ね除けられるでもなく、復讐の勝利を果たす為にパストの承諾で以て幕を開ける。
「当たり前だろ! 今度は負けないからな!?」
 はてさてどうなるのか。再び2人はゲーム画面上で同じキャラクターをそれぞれ走らせる。
「アイテムをしっかり取ってから殴る! どうしたお前、怖いのか!」
 今度はアイテムを取ることを優先しているようで、少しは進歩したように思えるパスト青年。
 しかし先ほどと同じ戦術でこちらが攻めていくわけではなく、逃げて逃げて速いペースでアイテムを拾うのがクールな空音のやり方。
 結局状況は先の戦闘とあまり変わらず、いら立ったパストがついに動く、いや、動いてしまう。
「――そこよ。あまりにも隙だらけね」
 少年の手繰るキャラが繰り出す大技は画面の向こう側で確かに空を切り、空いた大きな隙に入り込むように、確実に当たる距離で華麗なる大技を直撃させるのだ。
 猟兵の勝ちでゲームはセット。
「ふっざっけんなぁぁぁぁ!!」
 ゲーム機を離れるなり、怒りのあまりオブリビオンが錨を手に猛烈な勢いで振り回しだす。
「流石に怒ったかしら…でも一応忠告しておくわ。攻撃はやめておきなさい」
 知るかと言わんばかりの猛烈な勢いで迫る攻撃ですら空音は意に介さず。なぜこんなにも余裕があるのか。
「攻撃したら――全部自分に帰っていくからね」
 ガチリと氷の噛み合う音。防御兵装であるところの絶対防御氷壁は激しい冷気から形を伴って氷の壁となっており、既に空音を護っている。
 爽快感溢れる音の後に続け、連続の衝撃の反射。攻撃を中止できない以上、このパターンに死ぬまで永遠にはまり続けることになるので。
「あぐあああぁぁぁッ!! …ちっくしょう、覚えてろよ…!!」
 こうして哀れな少年は再び、過去へと還っていくことになるのだったか。
 しかし、まだ戦争が続く。急いで先へと進まなくては。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年05月14日


挿絵イラスト