バトルオブフラワーズ③〜護りの要こそ不動
●これってタワーディフェンスゲーム?
「あのさァ……確かにメンテナンスルートだがなァ?まさか真っ二つになるとか思わねェよなァ?」
霧島・クロト(機巧魔術の凍滅機人・f02330)は心底呆れたような顔をしながら、現在のキマイラフューチャーの様子を映し出した。
見事なまでに真っ二つに割れたキマイラフューチャーの星の中心に……『中心』となる核、『システム・フラワーズ』が露出している。
どうやらこの核が制圧されたまま、強引に閉じられると、「コンコン」と呼ばれていた自動物質供給システムが怪人の意のままとなり……キマイラフューチャーが滅亡しかねない、のだという。
「――あの緊急メッセージは文字通り惑星そのものからの奴だった、ってことだ。今からお前らをこの『メンテナンス』の為に、とある特殊な戦場に転送する」
特殊な戦場?と頭を捻る猟兵達にクロトは即座に答えを返していく。
「中枢に辿り着く為のルートなんだが……それぞれ、特殊な『ルール』が敷かれた戦場になってる。うっかりこの『ルール』を満たしちまうと、負けとして『強制排出』されちまうからなァ。良く聞いてからそれぞれの戦場に向かってくれ。俺が今回転送する先は『タワーダイセンリャク』が適用されてる場所だ」
「この戦場なんだが、怪人の集団侵攻に対して俺らは必ず『防衛施設』を建築して護りを固める必要が有る。幸い材料はいっぱいある――なにせ、転がってるのが様々な兵器の残骸だからな」
UDCアースでいう第二次世界大戦以前ぐらいの兵器がゴロゴロ転がっているようで、そこから共に戦う『防衛施設』を制作して欲しい、と告げる。ただ、コレには注意点が有るようで。
「……基本的には『その場から動かない』防衛施設を造って欲しい。どーも、移動可能にしちまうと、相手の大群に耐えきれる程の耐久力が確保できねェみてーでな。もし破壊されても一応は戦えるんだが……まぁ、『防衛施設ナシ』で津波みたいな大群と戦うようなモンだ。戦力は大幅に落ちるだろーな。どっしりとした奴造ってくれ」
クロトは猟兵達を見据えた後、グリモアでの転送準備を開始する。
「なんかこう怪人共もおちゃらけたような感じだったが……漸く本腰入れてきたみたいだな。こっちも気合い入れて行くぜェ!!」
逢坂灰斗
ち、地球割りか何かですか……?
逢坂灰斗です。
今回は怪人の大軍勢を、作成した『防衛施設』と共に迎え撃って頂きます。
【MSより】
・此方は戦争シナリオです。1フレームのみで完結し、「バトルオブフラワーズ」の戦況に影響を及ぼします。
・この戦場のシナリオに成功すると、③⑤の戦力を1づつ減らします。
・この戦場での「敗北条件」は「ありません」(通常通り、失敗すれば負けです)
・『防衛施設』は『移動可能』な施設を作成すると耐久力が大幅に減少します。
(※判定が不利になる可能性が非常に高いので意図的ではない限りお勧めはしません)
・自分の『防衛施設』を破壊されても戦闘は継続可能ですが、戦力は大幅に減少します。
(※基本的に『防衛施設』があった状態で戦うのが有利です)
なお、チームや団体で参加される方は迷子防止の為【一緒に参加される相手】か【一緒に参加するグループ名】を必ずご記述ください。
では、お目に止まりましたら、宜しくお願いします。
第1章 集団戦
『物理学トリオ』
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POW : 振り子怪人・ウェポン
【振り子兵器】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : メトロノーム怪人・ジェノサイド
【メトロノーム攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ : 電源プラグ怪人・リフレクション
対象のユーベルコードに対し【電源プラグ】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
イラスト:まめのきなこ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
リズ・ルシーズ
全サ連、他猟兵と連携、アドリブ歓迎だよ!
【SPD】
人海戦術なら任せて、行くよルシーズ!
【ルシーズ】を使って人海戦術で戦うよ。防衛の準備のための細々とした物資の移動や、防衛時には砲台に配置して砲手にしようかな
バスティオン、クネウス、これどこに運べばいいかな?
クネウスのセントリーガンを使って戦うよ。【地形の利用】を行って、バスティオンの城壁から【スナイパー】としてルシーズと一緒に【一斉射撃】だよ
バスティオン、千秋、援護いくよ!
後は【援護射撃】で前衛が動きやすいように【時間稼ぎ】かな、近付かれたら擬似刻印の光【属性攻撃】のレーザーの【零距離射撃】で迎撃だね
クネウス・ウィギンシティ
【全世界サイボーグ連盟】で参加
アドリブ&絡み歓迎
「他はお任せして、私は砲台を量産しましょう」
【SPD】:防衛施設にセントリーガンを設置する
【メカニック】として、アームドフォート付きセントリーガンを量産設置します。他猟兵も砲台としても使えるように【武器改造】済。
「私自身の戦闘データを組み込んだ迎撃装置です。一筋縄では行きませんよ」
(To:バスティオンさん)
「そこに砲台設置するのでお願いしますね」
「漏れた敵はお任せします」
(To:リズさん)
「砲台のサイズはリズさんとルシーズに合わせておきますね」
「固定型アームドフォートと使い方ほぼ同じです」
(To:草野さん)
「援護はお任せします」
草野・千秋
【全世界サイボーグ連盟】
連携アドリブ等歓迎
『防衛施設』を用意して下さるのは
ありがたいですねバスティオンさん
クネウスさんはメカニックとして
砲台を準備をしてくれている、頼もしい
僕らは人海戦術でいきますよ
リズさんと一緒に防衛戦のための 物資の準備も手伝い
まずはUCで防御力を高めます
信じてくれた者のため!
団結力がウリの誇り高き全サ連のため!
接近戦に備えて武器改造をしておきます
改造は雷の属性攻撃を付与
2回攻撃、怪力、範囲攻撃、衝撃波を主軸にして戦う
仲間が攻撃されそうなら 盾受け、かばうでカバーリング
お怪我はありませんでしたか!?
バスティオン・ヴェクターライン
全世界サイボーグ連盟で参加、アドリブ&絡み歓迎「防衛戦か…それならおじさんは強いよ?」【WIS】先ずUCで城壁を生成、それを補強する形で防衛施設を作るよ。土台が既に出来てるから時間の全てを補強・武装に使えそうだね。それが出来たらおじさんのお仕事は一つ。【武器受け(武装の剣)】【盾受け(右義腕)】【拠点防衛】【激痛耐性】をフルに活かして最前線で盾役を任せてもらうよ。その方がUCの効果で味方の武装を強化できるしね。余裕があれば【怪力】【グラップル】を活かした掴みで止めるなり投げ飛ばすなり出来るかな。後は…【恐怖を与える】の技能で威嚇すれば相手の士気も多少は下げられると思うよ。
河原崎・修羅雪姫
【全世界サイボーグ連盟の皆と参加】(アドリブ・絡み歓迎)
●目的
『防衛施設』を制作する。
●心情
防衛戦は得意よぉ。
まあここは全サ連の誇るメカニックに、
良い防衛線を築いてもらおうじゃない?
●行動
【怪力】【拠点防衛】で現場にある材料を使い、
『マジマジ線』(フランスの誇る要塞・マジノ線のオマージュ)を建造する。
現場に落ちてる戦車の砲塔を、マジマジ線に埋め込み砲台にして、
前線には地雷を埋め込んでおく。
鉄条網を張り巡らせ、敵の移動を阻害して、
こちらが十字砲火を浴びせられるような位置に、おびき寄せるよう配置。
「さあ、地獄への入り口は開いたわよぉ」(全サ連の戦旗を見上げながら舌なめずり)
●第一波:とあるサイボーグ達の場合
「土台は此方で用意するからねぇ……ひとまずは武装や補強を組み上げてくれないかい?」
バスティオン・ヴェクターライン(戦場の錆色城塞・f06298)は周辺の残骸を見遣りつつも、自分達に必要なのはそちらだと、防衛側の人間として真っ先に告げた。
「そうですね、バスティオンさんが城壁を用意してくださるなら有り難い」
「では私は砲台を設置していきます。他はお任せ致します」
草野・千秋(断罪戦士ダムナーティオー・f01504)が彼の用意してくれるであろう『護り』に頼もしさを感じ入りつつも、クネウス・ウィギンシティ(鋼鉄のエンジニア・f02209)が武装の制作へ回ると告げた事で彼ら『全世界サイボーグ連盟』の組み上げる拠点の方向性が決まっていった。此処まで来れば気心の知れた人間同士の連携である。
「ねー、クネウス。この物資はどっちに使えばいい?」
「ああ、それは此方で使わせて頂きます。それと折角ですし、今リズさん達にこの武装の説明だけ」
リズ・ルシーズ(Re-Z・f11009)は自らの簡易複製体であるルシーズ達とせわしなく物資を運搬していた。彼女達が実際の使用者であることは既に見越していたメカニックは、予め砲台の規格を彼女達に揃えて製造をしていた。
「砲台のサイズはリズさんとルシーズに合わせておきました。基本的な使い方はアームドフォートとほぼ同じです」
「それならボク『達』にも直ぐ扱えるね。有難う、調整して貰っちゃって」
簡易ながらも使用法を砲手達に伝えたクネウスだが、続けざまにやってきた千秋にも、資材の用途先と連携の流れを告げていく。
「前線での防衛は千秋さんとバスティオンさんのお二人が中心になると思います。此方への援護はお任せしますので、無理はなさらず」
「いいえ、此処まで信頼して下さるんですから。僕もそれに答えるまでですよ。護りは任せて下さい」
こうして、全サ連の防衛網は完成した。それを満足げに見渡した河原崎・修羅雪姫(プリンセス・スノーブラッド・f00298)はつかつかと、遠方を見渡す為の高台へと歩を進めていく。
高台からは、遠くに見える敵影。だが、それに対する備えは万全に組み上がった。後は相手を削り取る軍略を示すのみ。はためく自らの旅団の旗印を見遣り、その長い舌にて舌なめずりをした。まるで修羅雪姫は今からやってくる晩餐を愉しむかのように。
「――さあ、地獄への入り口は開いたわよぉ」
そして、来客は真っ直ぐに此方へと向かっていた。
程なく、第一波は襲来した。黒山の人だかりとも申す所だが、怒涛の津波のように怪人達は押し寄せてくる。それでも、一人の男が笑う。
「防衛戦か…それならおじさんは強いよ?」
気怠げにも見えるその風体だが、専守防衛を自らの領分とする彼は、防衛拠点にさらなる『仕上げ』を施す。兵器の残骸から形成されて全サ連の防衛戦――名付けて『マジマジ線』がUCにより強固な城壁を会得したのだ。
「斃されなきゃ負けじゃないのさ……さて、何処からでもおいで。おじさんは簡単には落ちないよ?」
「バスティオン、千秋!!援護いくよ!!」
「そちらこそお怪我はありませんか!?」
ルシーズにより、純戦力は単純に増加しているが、それでも相手の物量は気が遠くなる程に多い。味方の数は減らさず、尚且つ相手の数は一気に削り取らなければならない。援護があるにしろ、最前線で攻撃を請負つづける千秋とバスティオンの両名の負担は尋常では無いだろう。
司令塔として、そんな状況を俯瞰していた修羅雪姫は前線に不必要な負担を強いるのを避けるため、団員達に無線で囁くように通達した。
(――わざと、一部の護りを手薄にして頂戴?彼処に誘導するわぁ)
その瞬間、全員がこくりと頷く。前線の護りを担当するバスティオンと千秋が、わざと、『中央部』の護りのみを薄くし、其処だけ抜けれるかのように誘導していく。
それでも、その先は地獄への旅路。進路妨害としての鉄条網や埋込地雷が、ますます行き先を誘い込むように、甘い水を撒くように。1つの場所へ、怪人達を誘導していく。
怪人達は物量さえあれば貫けると、信じて疑わないのだ。だが、こうも纏まる所へほいほいと来てくれるのであれば。
「いらっしゃーい!!此処が地獄の本通り、ってね!!」
「私自身の戦闘データを組み込んだ迎撃装置です。一筋縄では行きませんよ」
「丁重に持て成してあげるわぁ……。ただしメニューは鉛玉と熱線のフルコースよぉ!!」
いともたやすく、怪人達は罠に落ちた。他所から貫こうとすれば前線の護りが弾き、それを諦め、意図的に用意された誘導地帯に招かれれば十字砲火にて纏めて沈む。……完全な連携の前に第一波の群衆は砕け散ったのである。
この戦場に集った猟兵達に響かせるように、修羅雪姫は無線にて叫ぶ。
「――第一波、完全防衛完了よぉ。第二波が来るまでに十全に構えて頂戴!!」
大成功
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鳴宮・匡
◆フルイド(f02382)、結月(f02067)と
世界の危機って単語とここまで縁の遠い戦場初めて見たぞ
……まあいいや
仕事はしよう
防衛施設の構築中は周囲警戒
結月とフルイドに危険がないよう
接近してきた相手から撃っていくよ
何も来なければそれはそれで対人用の罠作成を手伝うかな
一応陣地の構築も習いはしたんだよ……昔な、昔
あ、フルイド、対人地雷とかあるけど使う?
ある程度施設の設営が済んだら攻勢に回る
前線へ出て、攪乱に動く結月のフォローを
……あんまり出すぎるなよ
多勢を一度に相手にするのは巧くないからな
周囲状況をしっかり確認しつつ
罠や迎撃システムで対処しきれない敵を中心に狙撃
特に、二人に近づく敵は最優先で撃破
零井戸・寂
◆匡(f01612)と結月(d02067)と
なんだか大変なことになってるなぁ……
宇宙戦争が終わったと思ったらもうまた戦争か。
まぁいい、やってやろーか。
さて、兵器の残骸はたくさんあるわけだし……それを活用しよう。何も別に防壁とか築いたりしなくてもいいんだろ?
Mode:W。
残骸の電子パーツを組み合わせて更に【ハッキング】。
レーダーも組合わせて【情報収集】【追跡】でハッキングした武器達で自動迎撃するシステムを構築する。
地雷て。物騒なもん拾ってきたね。
……まぁ使うけど。
二人とも前に出るの?気をつけてね。僕は前衛は門外漢だからお留守番。
それじゃNAVI、構築した防衛システムでの二人の援護射撃は任せた。
祇条・結月
鳴宮さん(f01612)とフルイド(f02382)と
星が割れる場面をこの目で見る、なんて日がくるとは正直思わなかったな。
ともかく、やれることをしに行こうか。
僕はフルイドみたいに機械を扱うのは得意じゃないから、防衛施設を作る。敵の視界を遮る形に柱や壁を置いたり、残骸を足転がして置いたり、……アスレチック状にして、敵が一度に攻め込めないように、それからこちらが身を隠すことが出来る場所を作っておく。
銀の糸を使って【罠使い】でワイヤートラップや、切れば残骸を倒したりできるような仕掛けも忘れずに。
あとは速さと【忍び足】を活かして拠点に出入りしながら、攪乱に動くよ。
出すぎないように、だね。気をつけます
●第二波:少年たちとお兄さんの場合
「――第一波は他の所に行ってたみたいだね、完成を急ごうか」
零井戸・寂(PLAYER・f02382)は第一波の収束の報を無線越しに受け取りつつ、兵器の残骸の修復を行っていた。……というのも、兵器の管制システムというのもまた『機械』であり、高度に発達しきっていない頃の残骸であれば、組み合わせて即席の迎撃システムを構築する、というのも彼にとっては造作もないことであった。
「さてと、これだけあれば後はアスレチックの中に紛れ込ませればいいかな……?」
「なぁフルイド、『対人地雷』とか使う?」
其処にひょっこりと顔を出したのは、此処に集った3名の中では最年長になる鳴宮・匡(凪の海・f01612)の姿。……よりによって彼、本職の傭兵なのである。
「地雷て。物騒なもん拾ってきたね……。まぁ、使うけど……」
「一応陣地の構築も習いはしたんだよ……昔な、昔。有用に使えるだろうなって思って、お前にまず確認取りに来ただけだよ」
組み上がっていくアスレチックの図面と、それに悪影響を与えぬ配置を、とコンピューターで勘定しつつ、拠点を完成系へと導いていく。
「……フルイド、仕掛けは全部用意しておいたよ。それに、『そろそろ』みたいだ」
祇条・結月(キーメイカー・f02067)が二人の下へ顔を出した頃、3人は遠方から響いてくる『地響き』のようなものを感じ取った。
「――あれは、確かに津波だな。まともに相手取ったら此方が不利になる、と」
撹乱も兼ねて、か。直ぐ様踵を返し飛び出そうとする結月を一端制するように、鳴宮は引き止める。
「……あれだけの大所帯だ。あんまり前に出過ぎるなよ。確実に多勢と交戦することになる。多勢を一度に相手にするのは巧くないからな」
「出すぎないように、だね。気をつけます」
二人が外へと向かっていくのを見送るように、零井戸は声を掛けていく。
「二人とも前に出るの?気をつけてね。僕は前衛は門外漢だからお留守番するよ」
「ああ、フルイド達には手出しはさせないからな。安心して後方で構えてくれ」
返礼とばかりに手を上げて外へ出ていった鳴宮達の姿が視界から消えた後、ピコンと彼の側にドットで構成された『猫』が現れる。
「――それじゃNAVI、構築した防衛システムでの二人の援護射撃は任せた」
第二波は、結月の見た通りに彼らの作った拠点に向けて突撃してきていた。
だが、怪人達を待ち受けていたのは残骸で組まれた鉄の迷宮。
「――さて、挨拶から始めようか」
このままの大人数ではまともに交戦すれば不利になるであろうことは3人とも理解していた。息を潜め、集団を視界に入れた結月は、眼の前の銀糸を1本切断した。
……その細い糸が繋いでいたのは元は砲塔だったであろう鉄の柱。怪人達の塊に向け真っ直ぐに倒れたそれは、逃げ切れなかった怪人を潰し、集団を強制的に分断した。多すぎるなら困りものだが、集団の人数を減らせば、確実に処理をしていくことは不可能ではない。
まず、怪人達の集団が迷い込んだ場所へは、電子の眼が光らされていた。
『――侵入者を感知。迎撃を開始します』
無機質なその音声と共に数箇所の部屋から同時に銃声が響き渡る。NAVIにより並行して管理された迎撃プログラムの掃射が迷い子達にさらなる混乱を齎す。
鉛玉の雨を掻い潜らんと先へ進んだ怪人に待ち受けていたのは、横殴りの刃の雨。
「そう簡単には、逃がさない……!」
迎撃を振り切った筈の眼の前の友軍が突如として刃雨に刻まれたのを呆然と見遣る怪人に、立ち止まる猶予は無かった。
「……見えた。そこだな」
鳴宮は、この混乱の一部始終を観察していた。迎撃システム、罠、そして結月の攻撃。この全てから逃れたからと言って、『生き残った』という訳では無い。
――乾いた銃声が、怪人を刺す。
後詰めは、彼の仕事。後ろでシステムを管制する彼(フルイド)にも、敵を撹乱し、分断させて撃破を狙う彼(結月)にも、手出しはさせない。
騒音が収まるのも時間の問題だった。
再び、静寂が拠点を支配する。
用意した時よりも、滅茶苦茶な内装に移り変わってしまったが、その代わりに、此処に踏み入れた者は全て、『撃破』されたからだ。
鳴宮が口元に無線を当てて、終わりを告げる。
「――第二波、此方で撃破完了だ。他の拠点も十分に備えてくれ」
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
スミス・ガランティア
……この際世界が物理的に割れたことにツッコミ入れるのはやめとこう。世界の危機なのには変わらないのだしね、うん(言い聞かせるように
さて、防衛戦かあ……どうしよっか……【氷結の世界】でそこらの兵器を操作して分厚い氷の壁とか作っちゃおうか? 向こう側が見える覗き穴付きの。もちろん移動式じゃないよ。
壁が壊されないように、敵の攻撃で壁にヒビが入る度に兵器を氷に変えて補強していきたいね。
そして壁越しに【呪詛】による呪縛、氷の【属性攻撃】による凍結で動きの妨害をするね。攻撃は他の猟兵君たちに任せた!
天城・千歳
【POW】で判定
他の猟兵との絡み歓迎
固定式防衛施設ですか。私自身も移動砲台みたいなものですし、ここは定番の鉄筋コンクリート製トーチカを作って敵の侵攻ルートを制限する方向で。
【戦闘】:【情報収集】で敵の動きを把握し、敵が射程内に入り次第19式複合兵装ユニットで【先制攻撃】【誘導弾】【範囲攻撃】を使って纏めて攻撃する。他より強力な相手に対しては【エレクトロレギオン】を展開し【誘導弾】【一斉発射】で対応。余裕が有れば他の猟兵を【援護射撃】で支援します。
敵の攻撃は基本防御施設で防ぎ、直撃するものは超重装甲で防御します。
「星が上下に分裂とか、どこぞの超ロボット生命体の母星みたいですね。」
●第三波:かみさまとリモートユニットの場合
「――星が上下に分裂とか、どこぞの超ロボット生命体の母星みたいですね」
天城・千歳(ウォーマシンの電脳魔術士・f06941)……の動かすリモート義体が現在のキマイラフューチャーの映像を眺めながらちょっと既視感を覚えていると、
(……この際世界が物理的に割れたことにツッコミ入れるのはやめとこう……)
そんな映像を突っ込みを堪えて眼の前の事態へ対処をしようと必死に念じているスミス・ガランティア(春望む氷雪のおうさま・f17217)も現れる。
ちょうどその頃に第一波の報告が千歳の下へ入ったのだが、彼らは少し頭を捻らせていた。
「物量相手ならば鉄筋コンクリート製のトーチカが有効でしょうか?」
「あー、けれど此処に有る素材を元手に作るって考えると――コンクリート製は、ちょっと大変じゃない?我の吹雪で冷やしても良いけど直ぐに作れるか分からないよ?」
実際の所。兵器の残骸はあるが、都合よくそれを筋としたコンクリート製トーチカを乱造するには些か時間が『掛かりすぎる』懸念があった。けれども、眼の前に居るのは『氷雪を司る』神様である。
「氷製で良ければ我が造っちゃおうか?補強は逐一する必要はあるけどね」
試しに、とばかりにスミスが念じると、そこに生じるは分厚い氷壁。即席故に素材は氷だが、壁にするには十分だ。
「成る程、後は下部で繋いでいく形、ですか」
「そそ、メインの攻撃は任せたから――我が足止めとかしちゃうね?」
――怪人達の群れは、奇妙な光景を目にした。
突如大地に生えていたのは点在する氷の『点』。そこから覗いていたのは――
「――敵侵攻部隊、此方に来ます」
「オーケー。じゃあ我に任せちゃって」
その会話がその『点』の下で繰り広げられていた事も知らずに、突き進む怪人達に……
――突如として氷獄が現出したかのように、先頭から凍りつき始めたのだ。
進軍妨害であろうことは用意に予想は付いたが、如何せん進もうとしたものから凍らされ、その場に留められる。そして固まってしまえば格好の的だ。
「目標を捕捉、範囲制圧を開始します」
ただでさえ氷のトーチカで移動に制限を受けながら突き進む怪人達に、塊を薙ぎ払う火砲の乱舞が直撃したのだ。ひとたまりもないだろう。
第二波までにかなりの消耗をした怪人達はこの一掃に為す術無く、数を減らしていった。
「――此方、天城です。第三波の防衛に成功しました。恐らく次が最後でしょう、御武運を」
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
宇冠・龍
由(f01211)と参加
拠点防衛と救助活動は何度だってやってきました
着実に相手の猛攻を防ぎきりましょう
相手は電気系統を操る様子
であれば防衛施設は耐電の行き届いたものが望ましい
とにかく作るにも頭数が必要
【談天雕竜】で百体の亡霊を召喚し、他の方のも手伝いながら一緒に拠点作成します
拠点土台を強固にした後、防壁をより厚く、より高く、より強固に仕上げ、2重3重に作成。土属性を拠点や防壁に付与させます
そして呪詛を施設防壁全面に施し、魔術的結界としての作用の他、物理的接触においては動きを封じる罠となります
作り終えたら百体の亡霊を、武器たる重機関銃を持たせ各防壁上に配置
防壁上から近づく敵を一層します
宇冠・由
お母様(f00173)と参加
拠点防御は大の得意
怪人たちの攻撃なんて防ぎきってみせますわ
お母様は防壁作成に取り掛かる様子
私は全身炎のブレイズキャリバー、この炎あれば機材なく自在に溶接できて作業効率向上。力仕事が必要なら【七草仏ノ座】で大鬼の姿で作業します
どうすれば守りやすく、攻めづらいのか熟知しております。その知識を生かして防衛施設作成のお手伝いをしましょう
(お母様に、成長した私の姿を見せる時ですわ)
施設が完成して迎え撃つ段階が来たら、防壁外で待機
相手は津波で押し寄せる。【七草仏ノ座】の20Mの大鬼で出迎え、露払いをしましょう。取りこぼしはお母様にお任せ
他の方が仕掛けた罠等に注意して立ち回ります
●第四波:防衛の手練の母娘の場合
「成る程、敵は電気を操るようですね……耐電を意識して構築しましょう」
此処までの戦果を伝え聞きながら、宇冠・龍(過去に生きる未亡人・f00173)は呼び招いた悪霊達へと作成の指示を出していく。
彼女達は銀河帝国攻略戦に置いても拠点防衛を行っており、このような『場数』は非常に多い。故に手慣れたように構築されていく防壁には、次々と土の護りと呪詛が刻み込まれていく。
「お母様、左側の溶接も済みましたわ。後は……仕上げて『待つ』のみですね」
宇冠・由(宙に浮く焔盾・f01211)の特異な肉体も、この場に置いては追い風であった。なにせ『炎』の身体なのだから、鉄製の残骸を元手に溶接するなど造作も無いことである。母の指示を受けながらも、母娘が作り上げる『拠点』は素早く形を成していく。
「ええ、何度だって拠点防衛はやってきました。着実に防ぎきってみせましょうか、由」
母の温和な笑みに応えるように頷く彼女の心には、一つの思いが宿っていた。
(……お母様に、成長した私の姿を見せる時ですわ)
怪人達は既にボロボロと言った所だったが、最後の一波が母娘の拠点へと向かっていった。だが、其処に立ちはだかるのは――紅蓮の身体持つ、大鬼。
「『――通しは、しませんよ。通りたくばこの焔の大鬼に立ち向かって下さいませ』」
由が変化した姿であるそれは、巨大故に多少見切られるものの、畏怖を持って怪人達をふるいにかけるには十分な圧と戦力をもたらしていた。四肢の隙間を潜り抜け、到達したらば勝てる……訳でも無いのだが。
「よくぞ『地獄』へ参られました。此処は悪霊蔓延る堅牢なる砦――」
龍の温和な笑みから覗く眼差しは冷ややかで。同時に防壁の上からは既に大量の悪霊達が重機関銃を向けていた。
「……生きて、通れるとは思わないで頂けますか?」
「『ええ、私達の護りは、ただの物量では押し通れませんわ』」
怪人達には、相手が悪すぎた。なにせこの親子は経験の豊富さ故に、護りやすさ、攻めやすさなどを考慮して拠点を組み上げ、護りを固めていたのだから。
大鬼を抜ければ待つのは呪縛の施された堅牢な防壁と、百もの悪霊の携える火砲。……齎し得る結果は明白だった。
程なく、彼女達はこの戦場に集った猟兵達に告げる事となる。
「――全ての怪人の攻撃の制圧を完了したようです。私達の勝ち、ですわ」
大成功
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