バトルオブフラワーズ④~ラ・トマティーナ!~
●キマイラ印のトマトは美味しいと評判です
キマイラフューチャー、とある場所に設えられたビニールハウス。
大きなビニールハウスが沢山並べられ、中ではたくさんのトマトが農家さんの手によって元気に栽培されている。
そしてそのビニールハウス、ある一ヶ所。熟したトマトがたくさん植えられた区画にて。
「よーしどんどん収穫だー!」
「美味しそうー!」
何やら季節外れの外見をした怪人たちが、一心不乱にトマトを収穫しては外に停められたトラックの荷台に山積みにしていた。
「焼きトマトとかいいよな!」
そうかまくら頭の怪人が言えば。
「いやいや、トマト鍋が至高でしょ!」
鍋頭の怪人が反論する。
「えーと、えーと……と、トマトとオレンジを使ったドレッシングとかいいよね!」
みかん怪人は何やらネタをひねり出すのに苦心している。
そんな収穫に精を出す怪人たちを、キマイラ印の農家さんたちは微笑まし気に眺めていた。
●キマイラフューチャーが割れました
「みんな大変だ、キマイラフューチャーが真っ二つに割れちまったぞ!」
梯・剛士(ヴァリウードの随伴者・f12919)が混乱をあらわにしながらその手の内にグリモアを浮かべていた。
曰く、キマイラフューチャーの基幹システムである「システム・フラワーズ」にオブリビオンが侵入、そのシステムのメンテナンスを実施するルートを作るため、キマイラフューチャーの惑星自体が真っ二つに割れて開いたような状況になってしまったのだという。
このメンテナンスルートを力づくで閉じようと、オブリビオン達が惑星をぐいぐい押してきているが、それより先にメンテナンスルートを確保しないといけない。
「まずは『ザ・ステージ』という、特殊なルールの制定された場所でオブリビオンを退治する必要がございます。これらの場所にオブリビオンは随時出現、我々の進行を阻もうとしてまいります。
皆様にはこれらのオブリビオンの退治をお願いしたいのです」
狼獣人モンスター、ヴァリウードが真剣な面持ちで腕を組んだ。
今回の戦場の制定されたルールは「シュウカクフードバトル」。
キマイラフューチャーのとある場所で食べ物や作物を収穫しているオブリビオンが、一定の量収穫物を山積みに出来ればオブリビオンの勝利。
そのオブリビオンをすべて撃破できれば猟兵の勝利だ。
「ただ攻撃しても駄目だぜ、オブリビオンは『食物を収穫している間は無敵』というルールがある。攻撃するには収穫の手を止めさせなきゃならねぇ」
そう、オブリビオンを倒すにはオブリビオンが収穫を行っている間に攻撃しても駄目なのだ。収穫にいそしむオブリビオンの手を止めさせるにはどうするか。
「食物を積み上げることを目的にするなら、食物を消費してやればいいのでございます。幸い今回の収穫物はトマト。使いようは色々とあることでしょう」
ヴァリウードが頷きながら解説を行った。
そう、食べ物を収穫しているなら、その収穫物を使ってオブリビオンの食欲を刺激して手を止めてやればいいのだ。
トマトパスタ、トマトスープ、トマト鍋に焼きトマト、シンプルに冷やしトマトにしてもいいだろう。
「今回の敵はなんかすごく冬っぽい頭をしたやつらだ。それが合計20人。
かまくら怪人はかまくら兵器を武器に攻撃してくる。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを優先するかは相手次第だ。
みかん怪人は超高速連続攻撃を繰り出してくる。ただ回避されても攻撃を止められないのが弱点だ。
鍋怪人は鍋を使って相手のユーベルコードを防御してくる。事前に同じユーベルコードを見ていれば成功率アップだ」
そこまで説明したところで、剛士がこくりと一つ頷く。その彼の横で開かれる、キマイラフューチャーへとつながるポータル。
「みんなの働きが頼りだ。頼りにしてるぜ、お前ら!」
屋守保英
こんにちは、屋守保英です。
キマイラフューチャーで戦争が始まりましたね。
頑張りましょう、皆さん。
●目標
・冬の思い出トリオ×20体の撃破。
●シュウカクフードバトル
このシナリオフレームでは、『シュウカクフードバトル』という特殊戦闘ルールが適用されます。
このステージでは、多数のオブリビオン(集団敵)が、海や畑や田んぼや狩の出来る山林などで、食材を集めています。
このステージでは、食材を収穫中のオブリビオンは攻撃が無効になるという特殊能力があり、一定以上の収穫をされてしまうと、猟兵側の敗北になります。
オブリビオンは、収穫された食材を山のように積み上げようとするので、猟兵は、その食材で料理を作成しましょう。
その料理が美味しそうならば、食欲を刺激されたオブリビオンが作業を中断して、料理を食べてしまい『攻撃無効の効果が無くなる』ので、攻撃して撃破する事が出来ます。
●戦場・場面
(第1章)
キマイラフューチャーのとある場所にある、トマトの育てられているビニールハウスです。
冬の思い出トリオが手分けしてトマトを収穫し、ビニールハウス1棟分のトマトを収穫し終わったら猟兵の敗北です。
猟兵たちは収穫されたトマトを使って様々に料理をし、冬の思い出トリオの食欲を刺激しましょう。
それでは、皆さんの力の籠もったプレイングをお待ちしています。
第1章 集団戦
『冬の思い出トリオ』
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POW : かまくら怪人・ウェポン
【かまくら兵器】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : みかん怪人・ジェノサイド
【みかん攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ : 鍋怪人・リフレクション
対象のユーベルコードに対し【鍋】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
イラスト:まめのきなこ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
高柳・零
POW
トマトですか…割と料理に使いやすい食材ですね。
取り出したりますは、大量の冷凍ピザとピザ用チーズ。
そして、キマイラフューチャー御用達の電子レンジ!
もちろん、延長コードで電源もバッチリです。
スライスしたトマトをピザの上に乗せ、チーズを振りかけて電子レンジでチン!あっという間にトマトたっぷりアレンジピザの出来上がりです。
短時間で出来るので、敵が沢山いても対応可能です。
「さあ、勿体ないのでみんなで食べましょう!」
敵が寄って来たらどんどん食べてもらい「最後の晩餐の味は如何でしたか?」と言って、天斬りを範囲攻撃にして一刀両断にします。
アドリブ歓迎です。
野村・さやか
仲間とカフェやってるし、あたし、お料理は得意なんだ♪
トマトっていろんなお料理で使えるからとっても素敵な食材だよねっ
山のように積まれたトマトをたくさん手にとって、お料理開始っ
まずはトマトソースを作るよっ
にんにく、赤唐辛子、パセリの茎を手際よく下ごしらえ
トマトは湯がいて皮むきして
鍋にオリーブオイル、にんにく、赤唐辛子を入れて弱火
トマト、お塩、パセリの茎を入れて
煮立ったらトマトを潰すよ
あとはぐつぐつと煮るっ
合わせてパスタを茹でて
生トマトとバジルも準備っ
完成♪
フレッシュトマトのパスタっ♪
えへへー、絶対に美味しいよ♪
●アマトリチャーナ!
トマト。
アンデス山脈高原地帯、ペルーやエクアドルを原産とするナス科ナス属の植物。
日本語では冬に枯死する一年生植物だが、熱帯地方などでは多年生で延々と花と実をつけ続けることが出来る。
その赤々とした果実は水分に富み、独特の香りと酸味、甘味が特徴的なトマトは様々な料理に使われる。
高柳・零(テレビウムのパラディン・f03921)と野村・さやか(人間のサウンドソルジャー・f03192)は二人揃って料理の準備が万全であった。
二人の目の前にあるトラックには、既に収穫したてのトマトが小さく山と積まれている。
「トマトですか…割と料理に使いやすい食材ですね」
零が調理用の台を用意しながら頷くと。
「トマトっていろんなお料理で使えるからとっても素敵な食材だよねっ」
さやかがエプロンを締めながら太陽のような笑顔を見せる。
そうして二人はトラックの上に積まれたトマトを同時に手に取った。
零がまず取り出すのは大量の冷凍ミックスピザと、ピザ用のシュレッドチーズだ。
勿論この冷凍ピザをそのままチンするわけではない。ピザの上にスライスしたトマトを並べ、その上にシュレッドチーズを散らす。
トマトもチーズもどんどん盛り盛り、大盤振る舞いだ。そうしてアレンジしたピザを電子レンジに投入、記載通りの時間でチン。
電子レンジから取り出せば、ほかほかと湯気を立てるトマトたっぷりアレンジピザの出来上がりだ。
チーズの焼けた香ばしい香りがふわりと漂っている。
別の作業台ではさやかが鍋でトマトソースを作っていた。
ニンニク、赤唐辛子、パセリの茎をみじん切り、湯がいたトマトは皮を剥いて。
鍋にオリーブオイルを加えて熱し、そこに刻んだニンニク、赤唐辛子を投入して弱火で炒めること1分。
次いでトマトに塩、パセリの茎を入れて煮立て、ぐつぐつ言い出したらトマトを潰して煮詰めていく。
それと並行してさやかが取り出したのはスパゲッティだ。
「トマトソースと言ったらやっぱりパスタだよね!」
大鍋に水を沸かして塩をひとつまみ、スパゲッティの乾麺を投入して記載時間よりちょっと短くアルデンテ。
パスタの茹で汁をトマトソースに一回ししてソースを伸ばすと、加熱していない生トマトと新鮮なバジルも準備完了だ。
そうして茹で上がったスパゲッティをトマトソースと絡め、生トマトとバジルの葉をトッピングすれば。
「完成♪フレッシュトマトのパスタだよっ!」
白い大皿に盛りつけられた真っ赤なパスタが、太陽の光を受けてキラキラと輝いていた。
「んっ?」
「なんかさっきから、チーズとニンニクの焼ける美味しそうな匂いが……」
トマトを収穫してトラックに運びに来た冬の思い出トリオの三人が、どこにあるかも分からない鼻をひくひく。
早速食欲を刺激されているようだ。
「さあ、勿体ないのでみんなで食べましょう!」
零の言葉に、怪人合計6人がトマトをトラックの荷台に放り出すようにして駆けつけてきた。
零の作ったピザに、さやかの作ったパスタに、次々に怪人たちの手が伸びる。
「あっ、このピザ美味い!」
「ちょっとしたアレンジでこんなに美味くなるのか!!」
「このスパゲッティも美味いー!」
「新鮮なトマトを使うとこんなに美味くなるんだなぁ、このシンプルなパスタが」
「さぁ、どんどん食べて食べて!」
にぱっと笑顔で給仕を続けるさやかだが。
零はむっしゃむっしゃと料理を食べる6人の怪人の後ろにいつの間にか回り、剣を構えていた。
「最後の晩餐の味は如何でしたか?」
そのまま、範囲攻撃にした天斬りで一閃。
一挙に首を飛ばされた怪人たちの顔は、どれもどことなく幸せそうであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
モイ・トリー
※アドリブ・共闘歓迎
料理を作って隙をつくる・・・それなら、自慢のスピードとダガー捌きを応用した包丁捌きで、味方を技能で【鼓舞】しながら下準備しようかな。
攻撃無効が解けたら、ユーベルコードを使用。回避されても中止されなさそうな攻撃を封じれないか試したい
●カチャトーラ!
料理を作る猟兵が奮戦する中で。
モイ・トリー(人間のシーフ・f15633)は猟兵を鼓舞する形で奮戦していた。
「料理の下ごしらえでしたら任せてくださいね」
モイは自慢のスピードとダガー捌きを応用し、両手に包丁を握った状態で目にも留まらぬ速さでトマトをみじん切りにしていた。
トトトトト、という軽快なまな板を叩く音が農場のスペースに聞こえてくる。
その軽やかな包丁音と共にどんどん細かく刻まれていく新鮮なトマト。
それと共に湧き上がる青草の香り、甘酸っぱい香りだ。
料理を担当する猟兵はその包丁音に鼓舞されて料理の速度が上がり。
収穫している怪人たちはあからさまにそのまな板を叩く音が気になっている様子である。
そうして料理を食べる輪に、3人の冬の思い出トリオが加わらんとする中で。
「そこですっ!」
モイの手から手枷に猿轡、拘束ロープが放たれた。
今まさに料理を食べようとしたその瞬間に、拘束されてしまう三人の怪人たち。
「なっ!?」
「むぐっ!?」
「くっ、食えないっ!」
おいしそうな料理を前にしてじたばたと暴れる怪人に、モイはダガーを伸ばしながら冷たく告げた。
「料理を食べられなくて残念ですが、その命、貰いますよ」
そうして刈り取られる三人の怪人の首。
怪人の消滅を見届けたモイが、残された料理を前にそっと両手を合わせた。
成功
🔵🔵🔴
彩花・涼
オリオ(f00428)と参加
キマイラフューチャーの敵はなんとも…私には若干苦手な相手だ…
敵を倒すにはトマトで料理を作ればいいのか
なら、オリオのリクエストも聞いてスープ系にしよう
まるごとトマトを使ったポトフを【料理】で作ろう
ポトフなら多人数分作るのも大変ではないしな
オリオにはトマト湯むきをしてもらい、私は他の食材を黒華・改で斬り鍋で煮込むぞ
敵がポトフを食べ始めたら…
向かって来ない敵に攻撃するのはなんとも言えないが、UCで食べている敵全員を攻撃しよう
敵のUCには【見切り】で回避、出来なければ【激痛耐性】で耐えるぞ
オリオの攻撃に合わせ、黒爪で【スナイパー】で敵を撃ち抜こう
オリオ・イェラキ
涼さま【f01922】と
まぁ、トマトを?
なんて見事な収穫物。農家さまの努力が伺えますわ
そう。トマト料理ならわたくしスープが好き
涼さまお手伝いしますから是非
湯むきを?わかりましたわ
とりあえずお湯を沸かして
トマトに十字の切り込みを入れましょう
後は熱湯にかけ水で洗えば簡単に剥けますわ
わたくしこう見えても器用ですの
所でわたくしもスープ頂けるのかしら?
先に倒せば残りを頂けますわね
見て涼さま、美味しい涼さまの手料理を夢中で貪ってますわ
始めましょうと大剣で切り込み
次にメテオリオで攻撃と目眩しを仕掛けますわ
涼さまこの花嵐の間に畳み掛けを
共に一匹ずつ確実に仕留めましょう
さ、終わりましたら涼さまのスープですわ
●マリナーラ!
他の猟兵と並んで、料理に精を出すのは彩花・涼(黒蝶・f01922)とオリオ・イェラキ(緋鷹の星夜・f00428)だ。
「キマイラフューチャーの敵はなんとも……私には若干苦手な相手だ……」
「まぁ、トマトを?なんて見事な収穫物。農家さまの努力が伺えますわ」
キマイラフューチャー特有のぶっ飛んだ敵に辟易している様子の涼に付き従うようにするオリオが、立派に育った一つのトマトを手に取ってみせる。
つやつやと光を反射する赤いトマトは、見るからに瑞々しい。
「そう、トマト料理ならわたくしスープが好き。涼さま、お手伝いしますから是非」
「ん……スープか。それならまるごとトマトを使ったポトフでも作ろうか」
涼がセレクトしたのは大鍋で作れるポトフだ。鍋料理なら一度に大人数分を作るのも苦にはならない。
「オリオ、まずはトマトを湯剥きしてくれ」
「湯剥きを?わかりましたわ」
ほかの材料の下ごしらえに入る涼の隣で、ペティナイフを握ったオリオがトマトに十字の切れ込みを入れる。
そのトマトを熱湯にかけてすぐに水で冷やせば、つるりとトマトの皮が剥けるのだ。
トマトの皮は嫌いな者も多い。煮込む前にこうしてひと手間かけることで、万人が食べやすくなるのだ。
「ニンジン、ジャガイモ、キャベツにソーセージ……こんなものかな」
対して涼は鮮やかな手つきで食材を刻んでは大鍋に放り込んでいった。
程よい大きさにカットされた野菜類をオリーブオイルで炒め、程よく火が通ったところでソーセージを投入。ブイヨンを投入して煮詰めていく中で、丸ごとのトマトを投入だ。
「あとは煮込むだけですわね、涼さま」
「ああ、いい具合だ」
「おっ、美味しそうな匂いがするな!」
「収穫でお腹空いたんだよなー」
「食べよう食べよう!」
ポトフの煮込まれる匂いにつられて、次々にハウスから出てくる怪人たち。
およそ10人、作業していた残りの怪人は全て釣られて出てきたようだ。
そうして皆が待つ中、コトコトと鍋の蓋が動き出す。
「さぁ、まるごとトマトのポトフが完成だ!」
涼が満面の笑みで蓋を取ると、ぶわっと広がる湯気に、トマトの芳醇な香り。
「「わぁぁー!!」」
怪人たちから歓声が上がった。
それぞれの器によそっていくと、すぐさまがっつくように食べ始める怪人たち。
その貪るように食べる様を見て、オリオが嬉しそうに目を細めた。
「見て涼さま、美味しい涼さまの手料理を夢中で貪ってますわ」
「ああ……向かって来ない敵に攻撃するのはなんとも言えないが」
怪人が夢中になって食べるその後ろで、二人はそれぞれの武器を静かに構える。
そして。
「さぁ……お往きなさい、わたくしの星達」
「舞え……」
一挙に舞い散る黒薔薇の花びらに、黒蝶の弾丸。
それは確実に怪人たちの身体を蝕み、穿っていく。
「あぁ……」
「がぁっ……」
断末魔の声を上げながら、バタバタと倒れ伏しつつ消えていく、全ての冬の思い出トリオ。
そうして11人の食べる者が消え去った長テーブルの上には、涼とオリオの共同作品であるポトフが残されて。
「さ、終わりましたら涼さまのスープですわ。先に倒しましたから残りを頂けますわね」
「そうだな、残したら勿体ない。農家の人も呼んで皆で食べよう」
そうして猟兵たちと農家の人の懇親会場と化したトマト農園。
皆がお腹いっぱいになって大満足となったところで、猟兵たちは明日からの闘いの日々を、また想うのだった。
大成功
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