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「五七五」と「なんでやねん」

#サムライエンパイア

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#サムライエンパイア


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●十七文字の無限世界
 ここは、サムライエンパイア。
 芭蕉村、と呼ばれる小さな村だ。
 年に数回開催される『俳句大会』、その春季大会の真っ最中。各地から、俳句を趣味とする人々が集まって来ているのだ。
 改めて、俳句、とは。
 五・七・五の計十七文字で季節や心情、森羅万象を詠む、詩の一種である。
 決まり事もあるが、少なくともこの大会においては、文字数を守ってさえいれば、形式にはあまりとらわれないようである。
 さて、大会会場として提供された村の集会場には、俳句詠みたちが集まっている。四方の壁は、作品がしたためられた短冊で一杯だ。
 互いの俳句を味わい、褒め合い、また、他の人の俳句に刺激を受け、自らの俳句力を高める……そんな交流の場でもある。
 そして隅っこでは、短冊と筆を手に、唸っている男が1人。名を安兵衛という。
「友達に連れられて来たけど、オレ、俳句作るの初めてなんだよなあ……」
「……!?」
「新人さんだ! 囲め!」
 安兵衛のつぶやきを聞きつけた常連さんが、彼をちやほやする。
「俳句は言葉選びが大事だぞ!」
「この俳句集、おすすめよ!」
「まま、お茶でも」
 初心者の育成は大事だ。
 そんなこんなで、アドバイスを受けた安兵衛がひねり出した句は、
「『はじめての はいくはちょっと むずかしすぎてでてこない』」
「…………」
 沈黙。
 ……すると、建物の外から、何やら威勢のいい声が聞こえて来た。
 そして、1つの影が飛び込んできたかと思うと、
「五・七・五や言うとるやないかーい!」
 ばしーん!
 すごめの音とともに、安兵衛の体が壁に叩きつけられた。
「う、うう……」
 手足がぴくぴくしている。だが、かろうじて息はあるようだ。
「というか、お前ら!」
 謎の影は、他の俳句詠みたちにも、怒りの矛先を向けた。
「『美味しいな 春のお餅は 美味しいな』……って、雑! しかもこんなんばっか!」
 ツッコミ乱れ撃ち。だが、ツッコミたいのは、俳句詠み達の方だろう。
 「お前、ハリセンやんけ!」……と。

●グリモアベースの案内人
「『ロボットは 何を食べるか 知ってるかい』」
 ヴェルタール・バトラー(ウォーマシンの鎧装騎兵・f05099)が、五・七・五に思いをこめた。……思い?
「こほん。……というわけで、今回皆様にお願いしたいのは、軍勢を率いたオブリビオンの討伐でございます」
 何がというわけだ、とツッコミたくなる。
「そう、正に今回の敵はツッコミ。ハリセン型のオブリビオン『ボケ殺しのハリセン』 でございます」
 ボケられればツッコまずにはいられない。悲しい性のオブリビオンだという。
「今回は、ツッコミどころ満載の俳句大会にひかれ、村の襲撃に現れるようでございます。配下は、ぶんちょうさま。白い鳥のオブリビオンです」
 もちろん、もふもふだ。
 ハリセンオブリビオンの影響で、口癖は「なんでやねん」らしい。
「少し気がとがめるかもしれませんが、このぶんちょうさまの群れを蹴散らし、ボケ殺しのハリセンをバシーンと撃破してくださいませ」
 オブリビオンの襲撃を撃退できれば、俳句大会が再開される。
「せっかくですので、皆様も思いの丈を五・七・五にこめてみてはいかがでしょう。文字数以外は割合自由ということですので、ビシッ、とひねりだしてみてくださいませ」


七尾マサムネ
 俳句はね、季語とか色々、入ってる。

●一章
 ハリセンの連れて来た、ぶんちょうさまの群れと戦います。
 ボケると「なんでやねん」と鳴きます。

●二章
 ボケ殺しのハリセンと戦います。
 戦闘中でも、誰かがボケるとそちらの方に惹かれていき、ツッコまずにはいられません。
 うさんくさい関西弁めいたツッコミを繰り出しますが、ツッコミの時以外は普通の喋り方です。

●三章
 俳句大会に参加します。
 五・七・五の形を守っていただれば、特に季語などを入れる必要はありません。いわゆる無季俳句という奴ですね。
 大会ではありますが、特に優劣を競うものではありませんので、自由に日頃の思いなどつづっていただければ幸いです。
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第1章 集団戦 『ぶんちょうさま』

POW   :    文鳥三種目白押し
【白文鳥】【桜文鳥】【シナモン文鳥】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
SPD   :    文鳥の海
【沢山の文鳥】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
WIZ   :    魅惑の視線
【つぶらな瞳】を向けた対象に、【嘴】でダメージを与える。命中率が高い。

イラスト:橡こりす

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ショコ・ライラ
ハリセンよ 悪逆非道 そこまでだ

チョコだけに そこにちょこんと ショコライラ
颯爽と やってきました 直行で
チョコ食べる? 甘い言葉に ご用心
今のはね チョコと甘いを かけていて……

ちょこちょこと ボケを小出しで 引き付けて
【見切り】して 【フェイント】入れて 回避する
すぐさまに 【カウンター】として 《Jazzy Draw》

文鳥の 海の攻撃 何のその
須らく 《Jazzy Draw》で 撃ち落とす

つぶらな目 嘴当たると 痛そうだ
でも残念 それは【残像】 外れです

ふっふっふ 意外といける 五七五

なんでやねん こっちの台詞 何故文鳥
ハリセンと 何も関係 ないやんけ

(アドリブも 協力プレイも 歓迎よ)



 『ボケ殺しのハリセン』が、べしーん、と床を叩く。
 すると、ぶんちょうさまたちが、室内になだれ込んできたではないか。
「行ってください、ぶんちょうさま!」
「ひええ、鳥の妖怪だ!」
 逃げ惑う俳句詠み達。「ハリセン、普通の喋り方は丁寧なんかーい」というツッコミを入れる余裕は、なかった。
「ハリセンよ 悪逆非道 そこまでだ」
「何者!?」
 涼やかに、虚空に響く、五・七・五。
 人々をかばうように現れたのは、ショコ・ライラ(そこにちょこんとショコライラ・f17060)。
「チョコだけに そこにちょこんと ショコライラ」
「駄洒落かーい」
 ゆるめのツッコミとともに、ぶんちょうさまが、ショコの元に群がって来る。ボケという名の餌を求めて。
 すると、ぶんちょうさまの背後から、どばーっ、とぶんちょうさまの群れが飛び出した。だが、ショコの余裕は崩れない。
 文鳥の、海の攻撃、何のその。
「チョコ食べる? 甘い言葉に ご用心」
「?」
 小首をかしげるぶんちょうさま。
「今のはね チョコと甘いを かけていて……」
「なるほどー」
 ぶんちょうさまは理解した(たぶんわかってない)。
 五七五、ボケと見切りの、アンサンブル。
 ぶんちょうさまをかわしつつ、あらゆる態勢から自在にビームを放つショコ。その 射撃力の前に、ぶんちょうさまは、なすすべなく、撃ち落とされていく。
「ふっふっふ 意外といける 五七五」
「いいね!」
「?」
 衝立に隠れていた俳句詠みおじさんが、親指を立てて寄越していた。
「そんなこと いいから早く 逃げなさい」
 脱兎の如く逃げだすおじさん。
 その間にも、鳴きながら、次々落下していくぶんちょうさまたち。
「なんでやねーん」
「なんでやねん こっちの台詞 何故文鳥」
 ショコの、華麗なるツッコミカウンター。
「ハリセンと 何も関係 ないやんけ」
「たしかに」
 いやそこは納得しちゃダメでは。

成功 🔵​🔵​🔴​

憂世・長閑
クラウン(f03642)と!

このお仕事、オレたちにぴったりだよね
つっこむ隙なんて与えさせないよ!
オレたちとつっこみ対決だっ

流石クラウン、手首のスナップが効いてるっ
よーし、オレもっ

(の前にちょっとだけもふんっ)
クラウン、すごいすごい
もふもふしてるよっ

ふふ、もふもふさせてくれてありがとう
でもつっこみは容赦しないからな?
わわ、鳥多すぎやないかーい!
UCで複製した数多の【なんでやねん!】で
ぶんちょうさまたちをつっこみまくるよ!
なんでやねん?ってなんでやねーん!(ぱしーん!ぱしーん!

うん、名人の名に恥じないように!
クラウンの背中もオレが守るよっ(しゅっしゅ(素振りの音

●アドリブ&つっこみ歓迎


クラウン・メリー
長閑(f01437)と

よぉーし!
長閑、本当のつっこみを鳥さん達に
見せてあげよう!

俺はこの掌に心を込めて、
つっこみするよ!

なんでやねーん!びしっびしっ!
なんで、なんでやねーん!て言うねーん!

ついでにもふもふしつつ
もふもふ、可愛いやないかーい!
羽でぺちぺちされる可愛い……!

わぁ!長閑のハリセンが沢山!
つっこみも凄い!
叩いてる瞬間が見えない!

あぁ!鳥さんの瞳がきらきら!
そんな顔されたらつっこみしずらいよ!
もふもふっ!
あたた!嘴痛いやないかーい!

長閑!俺の後ろは任せるから
長閑の後ろは任せてっ!
つっこみ名人の名にかけて!しゅっしゅっ!(口で音を出す)

つっこみ歓迎



 はやくも、ぶんちょうさまとツッコミが乱れ飛ぶ戦場。
 憂世・長閑(۞誉れの曇天۞・f01437)とクラウン・メリー(愉快なピエロ・f03642)、2人の意欲はいやおうなしに高まっていた。
 そして、そのツッコミ魂もまた!
「よぉーし! 長閑、本当のつっこみを鳥さん達に見せてあげよう!」
「もちろん! つっこむ隙なんて与えさせないよ! さあ、オレたちとつっこみ対決だっ」
 クラウン&長閑の宣戦布告を受け、ぶんちょうさま達が、2人に標的を定めた。
「なんでやねん」
「なんでやねん」
 迫りくるぶんちょうさま達。
 鳥達がクチバシに魂をこめるように、クラウンは掌に心をこめる。
「なんでやねーん! なんで、なんでやねーん!て言うねーん!」
 びしびしっ! ぶんちょうさまにツッコミ返すクラウン。
「流石クラウン、手首のスナップが効いてるっ。よーし、オレもっ」
 キレキレのツッコミを見せられ、いてもたってもいられなくなった長閑も、ぶんちょうさまの群れの中に飛び込んだ。いざツッコミ。
 ……と、その前に。
「クラウン、すごいすごい。この鳥、もふもふしてるよっ」
「え、ホント? いいなー!」
「なんでやねん」
 長閑から、もふんもふんされたぶんちょうさまが、とりあえずツッコミを入れた。
「いやこんなもふもふしてるとか、なんでやねーん!」
 一羽を捕まえたクラウンも、ツッコミと見せかけて……見せかけているだろうか……もふもふしている。
 束の間、戦いを忘れさせる、魅惑の手触り……!
「ああもう、もふもふ、可愛いやないかーい!」
「なんでやねん」
 ぺちぺち。ぶんちょうさまに羽で叩かれるクラウンの表情は、むしろ幸せそう。
 そうしてひとしきりもふった長閑は、ちょこん、とぶんちょうさまを座り直させた。
「ふふ、もふもふさせてくれてありがとう」
「どういたしまして」
「でもつっこみは容赦しないからな?」
 それはこっちのセリフだー、と言わんばかりに、ぶんちょうさまが羽ばたいた。
 身構えるクラウンと長閑。すると!
 ぶんちょうさま壱が現れた!
 ぶんちょうさま弐が現れた!
 ぶんちょうさま参が……!
「わわ、鳥多すぎやないかーい!」
 一面を白で埋め尽くされ、たじろぐ長閑。だが、その傍らにはクラウンがいる。
「よーし長閑! 俺の後ろは任せるから、長閑の後ろは任せてっ!」
「うん、名人の名に恥じないように! クラウンの背中もオレが守るよっ」
 長閑が自前のハリセンを構えた。しゅっしゅっ。素振り音が響く。
「つっこみ名人の名にかけて! しゅっしゅっ!」
「それ口で言っとるやないかーい」
 なんと、応用も効くらしい。
 クラウンへツッコミながら、襲い来るぶんちょうさま群。
 相手が数で来るなら、こちらも数で対抗だ。
 長閑のユーベルコードで複製されたハリセン『なんでやねん!』の列が、ぶんちょうさま達を迎え撃った。
「なんでやねん? ってなんでやねーん!」
 ぱしーん! ぱしーん! ついでにぱしーん!
 いい音が響き渡る。長閑のハリセン乱れ撃ちが、ぶんちょうさま達をツッコミ倒していくのだ。
「わぁ! 長閑のハリセンが沢山! つっこみも凄い! 叩いてる瞬間が見えない!」
 長閑の鮮やかなハリセン裁き、そして爽快感すら感じる音に、クラウンの目が煌めく。
 かと思えば、ぶんちょうさまのつぶらな瞳もきらきらしてる。きゅるっ、と体を横に倒して、
「なんでや……ねん?」
「そっ、そんな顔されたらつっこみしずらいよ!」
 仕方ないのでクラウンはもふもふした。
「なんでやねん。なんでやねん」
「あたた! 嘴痛いやないかーい!」
 ぶんちょうさまを離し、ツッコミ返し。
 そうしてしばらくの間、2人のツッコミ旋風が吹き荒れたという。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

阿瀬川・泰史
いいですねぇ、俳句。
十七音の中に籠める情景、風景、心情に場面。
いやぁ、捗りますよぉ。

ぶんちょうさまをサイコキネシスで動きを止めさせ、正座した自身の膝の上にぽふり
「膝の上 白文鳥と 春日和」
どうですかねぇ?ぶんちょうさまのお気に召すでしょうか
足元に生えた土筆を一つ手に取りながら
「高き日の 光浴びたる 土筆かな」
うーん、ちょっとありきたりですかねぇ

ぶんちょうさまはそのままサイコキネシスで動きを止めて浮かばせながら、手近な木の枝に留まらせます
「木の枝に 並ぶ文鳥 春の空」



 『水を得た魚』ならぬ『ボケを得た鳥』。
 ぶんちょうさまのあらぶりようは、室内では収まらず、屋外へと飛び出すほど。
 白、桜、シナモン。ぶんちょうさまが、三羽の文鳥を放つ。
「なんでや……」
 ぶんちょうさまの鳴き声が、途切れた。
 阿瀬川・泰史(酒と杯さえあればよし・f02245)のサイコキネシスにつかまったのだ。
 ぽふり。正座した泰史の膝の上に、ぶんちょうさまを座らせる。
「まま、ゆるりとしてってくださいねぇ」
 伝わる温もり、柔らか手触り。期待どおりのもふもふである。
 その感動は、自然と五七五になってあふれ出す。
「膝の上 白文鳥と 春日和」
 ぶんちょうさまの表情は極めて穏やか。どうやら、お気に召したらしい。泰史の句も、膝の上も。
 ならば、もっとぶんちょうさまをもてなさねば。
 泰史は目を細めると、手近に生えたつくしを手に取った。
「高き日の 光浴びたる 土筆かな」
 ちょっとありきたりですかねぇ。
 そんな泰史の自己評価とは裏腹に、ぶんちょうさまは目を細めてまったりモード。
 いや、そもそも、ぶんちょうさまに俳句の良し悪しがわかっているのだろうか……。もふられる方が幸せなのかも。
「ともあれ、お付き合いいただき、感謝しますよぉ」
 泰史は、再び見えざる力を振るって、ふわりとぶんちょうさまを浮遊させると、そばに立つ木の枝にとまらせた。
 せっかくなので、他のぶんちょうさまにも並んでいただこう。
「なんでやねん」
「なんでやねん」
 ここぞとばかり、ぶんちょうさま達が鳴いた。
 とはいえ、鳥の居場所として、木の上は相応しくもあり。
 そして、背にした空は、晴れ渡り。気分は花見……ならぬ、鳥見。
「木の枝に 並ぶ文鳥 春の空」
 白い鳥達を眺めつつ、泰史は改めて思う。
 いいですねぇ、俳句、と。

成功 🔵​🔵​🔴​

鳴北・誉人
饗f00169と

ボケるとツッコんでくれる文鳥だって!

「ボケかますんだってよ、饗の得意分野じゃねえ?
「ボケれるかわかんねえけど(残り下句で何か完成する事に気づく(赤面

饗が出してくるスマホの画面見ながら
ん、おでかけでしょォ?
高級品?
運動の授業?
じゃァ子ども世話すること?
わかったァ!こう親指立てて、車に乗、
えー五七五?

ツッコむ文鳥の可愛さたまらん
口癖移るとかオウムみてえ、かァいいねェ…!
でれっと頰が緩む

目一杯楽しんだら仕事だ
饗の苦無に合わせて鳥を斬る
沢山文鳥が来たら脇差抜刀、鳥の動き見切って二回攻撃
饗が背後にいたら敵を引きつけるよう立ち回る

俳句楽しみにしてる人がいんだろ
なら守ってやんなきゃなァ、饗!


香神乃・饗
誉人f02030と
へ?鳴かないっす!俺がボケと認められたっすか!

ボケちゃった…すか?(下の句詠み笑う

誉人が大好きなぶんちょうさまと戯れられる様コントを

誉人、俳句って何っすか
(ボケを書いたスマホでカンペ出す
それはハイクっす!
(カンペ
ハイクラスっす!
(カンペ
体育っす!
(カンペ
保育っす!
(カンペ
ヒッチハイクっす!
(カンペ
俳句っす!
あってるじゃないっすか!

カンペに突っ込む鳥達に耐えれるよう誉人を香神一閃で癒し尽くす
デレ誉人を写真撮影
誉人も可愛いっす

始末は真剣に
誉人が斬り易いよう苦無を投げフェイントかけたり剛糸を網にし敵を集めつつ
誉人に集まった敵を苦無で暗殺

合点承知っす、誉人!お楽しみの時間を守るっす!



 木の上にぶんちょうさまを見つけ、喜び勇んで歩み寄ったのは、香神乃・饗(東風・f00169)と鳴北・誉人(荒寥の刃・f02030)である。
「ボケるとツッコんでくれる文鳥だって! ボケかますとか、饗の得意分野じゃねえ?」
 言いつつ、誉人からは、ぶんちょうさまと戯れたいオーラがひしひしと伝わって来る。
 それを察した饗は、一計を案じた。ここは一肌脱がねば!
「いいっすか、俺が指示出すっすから……」
 一旦ぶんちょうさまに背を向け、打ち合わせ……というかネタ合わせする2人。
「これでいけるはずっす!」
「ボケれるか わかんねえけど」
「『ボケちゃった』……すか?」
 一句、完成した。うっかり。
 赤面する誉人を見て、思わず饗が笑った。すると、
「なんでやねん」
 と、ぶんちょうさまが鳴いた。
 ホントにツッコんだ、と2人は思わず感動。
 やはり、この機会を逃す手はない。
「誉人、俳句って何っすか」
 饗からフリを受けた誉人は、饗が向けるスマホを確認。
 そこに表示されているセリフ……いわゆるカンペに従い、こう答えた。
「ん、おでかけでしょォ?」
「なんでやねん」
「それはハイクっす! ……って」
 木の上にいたぶんちょうさまが突撃してきた。というか、鳴いていた。
 2人は顔を見合わせると、深くうなずき、『作戦』を続行。
「高級品?」
「なんでやねん」
「ハイクラスっす!」
「運動の授業?」
「なんでやねん」
「体育っす!」
 でれっ。
 頰を緩ませ、ぶんちょうさまをもふもふする誉人を、饗は、ばっちり撮影していた。
「口癖移るとかオウムみてえ、かァいいねェ……!」
「いやいや誉人も可愛いっす」
 ボケる誉人、ツッコむぶんちょうさま、そしてそれを写真におさめる饗。幸せのトライアングル。
 その一方で、誉人をくちばしが襲っていた。つぶらな瞳のぶんちょうさまの、物理ツッコミだ。
 しかしこの痛みも、可愛さを堪能するため……甘んじて耐える誉人を、饗はユーベルコードの光で癒す。癒し続ける。死因=ツッコミは、ちょっと浮かばれなさそう。
 そしてボケとツッコミは続く。
「じゃァ子ども世話すること?」
「なんでやねん」
「保育っす!」
「わかったァ! こう親指立てて、車に乗」
「なんでやねん」
「ヒッチハイクっす!」
「えー五七五?」
「なんでやねん」
「俳句っす! ……って、あってるじゃないっすか!」
 びくん、とぶんちょうさまの体が震えた。
「反射的に鳴いてしまったんすね……」
 饗からしょうがないっす……という視線を注がれたぶんちょうさまは、ぽっ、と少し赤くなった。
「か、かァいい……!」
「可愛いっす……!」
 ……おっと、これは任務。
 そろそろ本腰入れねば。
「俳句楽しみにしてる人がいんだろ。なら守ってやんなきゃなァ、饗!」
「合点承知っす、誉人! お楽しみの時間を守るっす!」
 よきところで表情を引き締め直し、誉人と饗が、ぶんちょうさまに立ち向かった。
 饗の投じた苦無にひるんだ隙を突き、誉人の刀が閃く。
「なんでやねーん」
 とりあえず鳴いて仲間を呼び出したぶんちょうさまが、もりもり迫る。雄大な海の如く。
 誉人は、再び緩みそうな頬に力をこめると、脇差を抜いた。
 ぶんちょうさまの波を阻んだのは、硬質の糸。饗の仕掛けにはまったぶんちょうさま達を、誉人の二刀が、鮮やかに斬撃する。
 その背後に殺到する文鳥の群れを、饗の苦無が、音もなく仕留めていく。まさに、苦も無く。
 漫才から死合に変わっても、2人の連携は息ぴったりであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『ボケ殺しのハリセン』

POW   :    どついたろか!
【巨大ハリセン】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
SPD   :    何かツッコめや!
【つまらない】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【大量のハリセン】から、高命中力の【空気圧】を飛ばす。
WIZ   :    あーもうむちゃくちゃや!
【漫才師】の霊を召喚する。これは【猟兵disり】や【大音量】で攻撃する能力を持つ。

イラスト:ロワぬ

👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は琥珀川・れにです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「なんでやねん!」
 すぱーん!
 本気のツッコミ音声が響いて来た。ボケ殺しのハリセン、その人である。いやそのオブリビオンである。
「何がぶんちょう『さま』やねん! 『さま』付けされるくらい偉いんやったら、もう少し根性見せんかーい!」
 言ってる事は言いがかり風だが、やはりぶんちょうさまとは迫力が違う。ビジュアルからして違う。
「こうなりゃ直々にしばき倒したる!」
 すぱーん! すぱーん!
 あまりの剣幕に、素振りだけで破裂音が響く。
 やる気だ。ならば、受けて立つよりほかはない。
 ハリセンが全力でツッコミを食らわせてくるというのなら、こちらも全力でボケて……もとい、迎え撃ってやろうではないか!
憂世・長閑
クラウン(f03642)と

ダメだよ、クラウンも一緒だよー!
うん、なんてたって俺たちはライバルと書いて友と読む仲だからな
一緒にがんばろ!

使うのはやっぱり錬成カミヤドリ!
少しおっきくて怖い顔してるからって負けないよ?
わわっ、ハリセンがいっぱい!
そっちがその気なら俺だって複製した【なんでやねん】で対抗だ
空気圧は白錠盾でしっかり受け止めるよ
世界一かな!?うれしいっ(ぱしーんぱしーん!)(つっこみ)(物理)

大玉でつっこみ!新しいっ
クラウンこそ新時代のつっこみ王だよ
よーし!吸収したダメージを放出して
大玉の勢いを増し増しにするぞっ
行けークラウンっ!
打たれ強いの!?すごい
でも怪我しないでねー!?


クラウン・メリー
長閑(f01437)と

長閑!ハリセン対決だ!
長閑の華麗なハリセン見せてやれ!
俺は影で見守ってるね?
わわ、痛い痛い!!
俺、何もボケてないよ!

俺も頑張る!そうだ!俺達はライバルだ!
俺はやっぱりこの掌でやってみる!
よーし、渾身のチョーップ!
ふふ、つっこみだと思った?チョップだよ!

長閑のハリセンやっぱり凄い!
世界一だね!

うーん、やっぱ掌じゃあ芸がないかな?
よーし!【鎧も砕く】大玉に乗って
連続つっこみだー!なんでやねーん!
凄くハリセンで叩かれるけど
気にしない!なんでやねーん!!

ハリセンがなんで喋るねーん!
俺ボケてないのになんで叩くねーん!
ぽこっぽこっ

俺は打たれ強いから叩かれても負けないよ!

つっこみ歓迎



 ボケ待ち中の『ボケ殺しのハリセン』の前に、2人の挑戦者が現れた。
 憂世・長閑とクラウン・メリーのコンビだ。
「よーし長閑! 華麗なハリセン見せてやれ!」
 びしいっ! クラウンが、ハリセンに人差し指を突きつけた。
「任せて! クラウンも一緒に頑張ろう!」
「……あ、俺は影で見守ってるね?」
「えっ」
 ささっ。
 長閑に場所を譲り、後方に下がるクラウン。
「なんでやねん!」
 すぱーん!
「わわ、痛い痛い!! 俺、何もボケてないよ!?」
「そこは『俺達の友情パワーを見せてやろう!』とか熱く語るところやろがーい!」
 ばしばし!!
 ツッコミをかましてくるハリセンから、頭をかばうクラウン。
「そうだよ、クラウンも一緒だよー!」
「はっ、そうだ! 俺達はライバルだ! よーし、俺も頑張る!」
 がしっ!
 熱く腕を組む、長閑とクラウン。
「なんてたって俺たちはライバルと書いて友と読む仲だからな。一緒にがんばろ!」
 相棒の見せたやる気に、長閑もツッコミ力が高まるのを感じずにはいられない。
 そしてハリセンも、そんな2人を、正々堂々、迎え撃つ構え。
「よっしゃ、自分らの力、見せてみぃ!」
「少しくらいおっきくて怖い顔してるからって負けないよ?」
「ふふん。少し、やと?」
 長閑の挑戦心を鼻で笑い飛ばすと、ハリセンが巨大化した。もりもりと。
「これでも少しかーい!」
「ええ……」
 絵に描いたようなドヤ顔を披露するハリセンのサイズに、長閑も思わずたじろいだ。
「なななななんでやねねねーん!!」
 すぱぱぱぱぱぱぱーん!! ハリセン乱れ撃ち!
「そっちがその気なら、俺だって!」
 超攻撃力に任せ、荒ぶるハリセン。どうせ超耐久力があるからと言って防御はかなりおろそかだ!
 だが、空気圧を白錠盾で受け止めながら、長閑はユーベルコードを発動! 複製した愛刀ならぬ愛ハリセン『なんでやねん!』で迎え撃つ!
 響き渡る破裂音、飛び散る衝撃波。
 猟兵とオブリビオン。立場は違えども、互いにツッコミ魂をこめ、ぶつかり合う。
「長閑のハリセンやっぱり凄い! 世界一だね!」
「ホント!? うれしいっ」
 クラウンにほめられ、長閑のツッコミさばきが一層冴えわたる。
「次はクラウンの番だよ!」
「わかった! 俺はこの掌でやってみる!」
 そしてクラウン、渾身の……!
 ばしっ。
 ハリセンの顔面に、チョップが叩きつけられた。
「ぐわー!?」
「ふふ、つっこみだと思った?」
「なんでチョップやねん!」
「うーん、やっぱ掌じゃあ芸がないかな? じゃあこれでどうだっ!」
「人の話聞けやーっ!」
 唐突に大玉に乗ったクラウンが、ハリセンに突撃し、ツッコミの嵐を起こした。
「なんでやねーん! なんでやねーん!」
「いやホントになんでなの? なんでなの?」
「大玉でつっこみ! 新しいっ」
 ハリセンすら素に戻ってしまうツッコミ技に、長閑が手を叩いた。
「クラウンこそ新時代のつっこみ王だよ! よーし!」
 ここぞとばかり、長閑は、先ほど白錠盾で吸収したダメージを、クラウンの大玉に注ぎ込んだ。
「これでっ! 行けークラウンっ!」
 長閑の声援のサポートを受け、クラウンの大玉ツッコミが、激しさを更に増していく。
 だが、ハリセンとて『ボケ殺し』の二つ名持ち。
「くう……ツッコミにツッコむとかなんでやねーん!」
 怒涛の勢いで、ハリセンにしばかれるクラウン。
 だが、気にしないし泣かないよ! 打たれ強いから!
「すごい。でも怪我しないでねー!?」
 長閑を安心させるように。笑顔で物理ツッコミをしのぎ切ると、クラウンは反撃に出た。
「ハリセンがなんで喋るねーん!」
「いや、それは……」
「俺ボケてないのになんで叩くねーん!」
「あの……」
 鎧をも砕く大玉。ハリセンにツッコミ返す隙すら与えないのだ!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

阿瀬川・泰史
張り扇。しかも巨大で、自立して行動する。
いやぁあれですかねぇ、ボケ殺しってことは物理的にボケ役をしばき倒して殺してしまうんですかねぇ。
それはもはや鈍器だって?こりゃ失敬。

「いい張り扇は痛くない張り扇。貴方は音こそ合格ですが、人を害する時点で不適合なのですよぉ」
真顔でツッコみつつ剣刃一閃。
まさに正論、ボケ殺し。
「音の鳴らない張り扇とかけて、すぐに意見を翻す人ととく。その心は?どちらも「しんがない」でしょう……おあとがよろしいようで」
張り扇のお眼鏡に適いますかねぇ。

アドリブ・連携歓迎



「なんでやねん! なんでやねん! ボケ、ばっちこーい!」
「いけませんねぇ」
 ボケを求めてさまようハリセンの前に、阿瀬川・泰史が立ちはだかった。
 巨大かつ自立行動するばかりか、ボケ役を文字通り殺してしまう、恐怖のハリセン。もはや鈍器。
「なんや自分、邪魔するつもりか?」
 すると、ハリセンの前にステージが出現したかと思うと、幕が開き、ちびとのっぽの2人組が姿を見せた。
「「どーもー、『もふりーず』でーす」」
 泰史は見た。漫才師風のその2人に、足がないのを。
 幽霊。ハリセンの召喚能力だ。
「こう見えて自分ら、もふもふ大好きですねん」
「それに引き換えそこの猟兵さんときたら! つるっつるですやんか! つるっつる!」
 さっそく、泰史をディスる漫才師。精神攻撃。
 だが。
「お肌つるつる、褒め言葉ですねぇ」
「「えっ」」
 にっこり。微笑んでみせる泰史に、『もふりーず』の目が泳ぐ。
「……もうええわ」
「ありがとやしたー」
 どろん。
「……って、むちゃくちゃやな!」
 消えた2人にハリセンがツッコんだ。
 こほん。
 泰史は、咳払いして抜刀。
「いい張り扇は、叩かれても痛くない張り扇。貴方は音こそ合格ですが、人を害する時点で不適合なのですよぉ」
 泰史の真顔ツッコミ……からの、斬馬刀の一閃。
 まさに正論、まさにボケ殺し。
「じ、自分、何してくれてねん! 人の顔に傷付けるとか!」
 巨大な刀で叩き伏せられ、ツッコミというよりただの怒声を浴びせるハリセンに、泰史が指を一本立てた。
「音の鳴らない張り扇とかけて、すぐに意見を翻す人ととく。その心は?」
「わかるかい!」
「その心は、どちらも『しんがない』でしょう……おあとがよろしいようで」
 …………。
「なるほど……って納得するかーい!」
 ハリセンのツッコミ(物理)を、しなやかな動きで飄々とかわす泰史であった。

成功 🔵​🔵​🔴​

香神乃・饗
誉人(f02030)と漫才※改変上等

ダメージ分散できるようボケツッコミは交互にするっす!
香神写しでハリセン増やし二人で持ち攻撃に使うっす!

ぶんちょうさまって、どんなのだったっすか?
(敵待ち
(誉人待ち
そうっす!わ、忘れてないっす!写真撮ってたっす!
(スマホ見せ
白くて、目つきが鋭く、黒髪で…
(敵待ち
待つっす!(攻撃)……男と一緒に写ってるっす!ほらここっす!(見せなおす
(誉人待ち
(敵待ち
(誉人待ち

もー、誉人怖いっす!ぶんちょうさまの真似するっすから許して欲しいっす(似てない震えるぶんちょうさま真似ぷるぷる

誉人も一緒に真似するっすか?せーの!
2人一緒にツッコミ攻撃「なんでやねん!」

お後が宜しいようで


鳴北・誉人
饗f00169と漫才
※改変上等

饗が複製したハリセン持って、ハリセンに挑むぜ!
こんなん振り回すの初めてだ…(そわ)

敵の饗へのツッコミに被せて
「ンなすぐ忘れるワケねえだろ!てめえ、饗ンことナメてんのか!(攻撃)

饗とハリセンの成り行きを見守る

「俺が一緒に…?まて饗!なに見せてンのォ!?(スマホ奪おうとしにいく
敵ツッコミに、俺もツッコミ返すぜ
「ッセ!勝手に見てんじゃねえ!プライバシーのシンガイだろォが!(攻撃)

(俺も一緒にってそのぷるぷるすんの?俺も?ヤダよォ!)饗だけでいいンじゃね?と言いかけるも、せーの!の掛け声と饗の所作で突撃すると理解
二人で「なんでやねん!」ってハリセンでツッコミ攻撃しにいくぜ



「この『ボケ殺し』が、ツッコミで押され気味ですと……?」
 ぜえぜえ、息切れ。
 つい、素の喋り方が出てしまう『ボケ殺し』。
「さあ、次は俺たちと勝負っす!」
 対する香神乃・饗は自分のハリセンの写し身を作り出すと、一振りを鳴北・誉人に託した。
「……え、俺も?」
「そうっす! これでボケツッコミを交互に繰り出すっす!」
 ハリセンを受け取った誉人は、おっかなびっくり、素振りしてみる。
「こんなん振り回すの初めてだ……」
 なんだか、そわっ。
「またハリセン使いか。けどな、身も心もハリセンなワイにはかなわへんで!」
 少々くたっ、となっていた体を、しゃきーんと伸ばす『ボケ殺し』。
 そんな敵の前で、饗と誉人の漫才、その第二幕が始まった。
「誉人、ぶんちょうさまって、どんなのだったっすか?」
「いや自分、さっき見たばっかや……」
「ンなすぐ忘れるワケねえだろ!」
 スパーン!
 『ボケ殺し』のツッコミにかぶせて快音を響かせたのは、誉人のハリセンだった。
「なななんやっ!? 食い気味に来たっ!?」
「てめえ、饗ンことナメてんのか!」
「そうっす! わ、忘れてないっす! 写真撮ってたっす!」
 饗は、ばしっ、とスマホを突きつけた。そこに表示されたのは、1枚の画像。
「ほら、この白くて、目つきが鋭く、黒髪で……」
「ふんふん……って、これぶんちょうさまやない! コイツや!」
 スパーン!
 『ボケ殺し』が誉人に一発くらわそうとするより、饗の方が早かった。
「左右から交互に来るとか美味し……じゃなく、ずっこいやんけ!?」
 痛がる『ボケ殺し』に、饗は、画像を拡大して見せる。
「……男と一緒に写ってる方っす! ほらここっす!」
「ああコレか。早う言えや」
「ん、俺が一緒に……?」
 ふと、誉人がある事に気づいた。
「待て饗! なに見せてンのォ!?」
 慌てて、スマホを奪おうとする誉人。
 なぜならその画像というのは、ぶんちょうさまにツッコミを入れられ、頬を緩ませた誉人の姿で……。
「デレデレやないかい!」
「ッセ! 勝手に見てんじゃねえ! プライバシーのシンガイだろォが!」
「いっ、痛っ!? それツッコミやない! バイオレンスや! とりあえず一ツッコミにつき一発にして!?」
 スパーン! スパーン!
 誉人の容赦ない連打。もはやツッコミターミネーター。
「もー、誉人怖いっす! 物真似するっすから許して欲しいっす」
「モノマネ?」
 ぷるぷる。
 饗が、震えて見せた。
「何ソレ」
「震えるぶんちょうさまっす!」
「…………」
 正直。
 似てない。
 ゆえに。
 スパーン!
「何やそれ! ガタイの良い兄ちゃんが小刻みに震えてるだけやんけ! 生まれたてか!」
「痛っ! け、結構自信あったんすけど! ……あ、せっかくだから誉人も一緒に真似するっすか?」
「は??」
 『ボケ殺し』のツッコミから逃げ回る饗の誘いに、誉人は素っ頓狂な声をもらした。
(「一緒にって、そのぷるぷるすんの? 俺も? ヤダよォ!」)
 誉人は正直そう思った。なので、
「そういうのは饗だけでいいンじゃ……」
 一度はご遠慮申し上げかけた誉人だが、
(「!」)
(「こくり」)
 気づいた。饗の意図に。
「……一回だけだぜ?」
 そして2人でタイミングを合わせると、
「「せーの!」」
「ちょ、自分ら、一度スベったネタ2人でやるとか、どんなメンタル……」
「「なんでやねん!」」
 スパパパーン!!
 2人同時のツッコミアタックが炸裂した。それはもう、大・炸・裂した。
「なんでやねーん!! ねーん! ねーん……」
 『ボケ殺し』は空高く打ち上げられ、そのまま、爆発四散した。
 これぞまさにツッコミ死。いや、ツッコまれ死か。
 ……お後が宜しいようで。
『どこがやねーん』
 お空の彼方から、『ボケ殺し』のツッコミが聞こえた。
 そんな気がした。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第3章 日常 『ここで一句』

POW   :    とにかく思いついた案を沢山出し、いい感じに組み合わせて詠む

SPD   :    己の感覚をフル活用し、オリジナリティある俳句を生み出す

WIZ   :    意味深な言葉遣いで味わい深い一句を詠む

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


『ボケ殺しのハリセン』、そして、ぶんちょうさまというツッコミの嵐から救われた芭蕉村は、無事、俳句大会を再開した。
 ツッコミを喰らうくらい緩めの俳句が、次々と披露されていく。
「せっかくだよ、猟兵さん」
 参加していた1人の俳句おじさんが、誘い掛けて来る。
「記念に、俳句でも詠んでいっちゃくれないかねえ。村の救い主様の句を飾っておけば箔がつくし、次回からのいい宣伝に……ゲフンゲフン」
 本音がだだ漏れていた。ゲフンゲフン。
 とはいえ、俳句おじさんの言うことにも一理ある。
 戦いで張りつめた心をほぐす意味でも……一応張りつめた、はず……1つ、俳句を詠んでみるのもいいだろう。
 初心者の安兵衛(なんとか無事)もいる事だし、気負う必要もあるまい。
 それぞれの思いを、五・七・五の言の葉に乗せて。
阿瀬川・泰史
いやぁ。皆さん無事なようで何よりですよぉ。
とあればあとは俳句を楽しむだけ。
思う存分詠もうじゃありませんか。えぇ。

「俳句の季語というものは、それこそ膨大な量があります。こんなのも!?と思うものも季語だったりするので、季節の風景を気軽に読んでみるといいですよぉ」
軽くレクチャーを交えつつ、短冊にさらさらと一句記す
「甜瓜蒔く まだ温まらぬ 畑の縁」
自然のありのままを描写するのも一つの手ですねぇ
「顔の横 蒲公英茂る 土手の上」
あとはもう率直に春を詠んでしまうのも手です
「青空に いと高きあり 春の雲」

いやぁ、やはりいいですねぇ、俳句

アドリブ・連携歓迎です


クラウン・メリー
長閑(f01437)とね 俳句を詠むよ 頑張るね

俳句大会 俺達も少し やってみる?

ねえ長閑 五七五って どうやるの

どうしよう 漢字もやっぱ 含むかな

俳句って 難しいけど 楽しいね

皆無事 これで村も 安心だ

俺ってば 発言すべて 五七五

どうすれば いつもの発言 出来るかな

本当だ クラウンとても 読みにくい

クララだね 今日から俺は クララだよ

文鳥さん ふわふわとっても 可愛いな

ハリセンと 大玉転がし 凄かった

勿論だ 長閑の大玉 楽しみだ

長閑との つっこみ勝負 最高だ

これからも 長閑と俺は ライバルだ

さあ行こう 夕日に向かって よーいどん!

アドリブは 大歓迎さ ねえ長閑?


憂世・長閑
クラウン(f03642)と 一緒に詠むよ 頑張るよ
うんクラウン 折角だから やってみよ
文字数は ひらがな読みの 数みたい
本当だ オレも全部が 五七五
このままじゃ オレたちずっと 五七五……!
どうしよう クラウン名前 詠みづらい
考えよう この際あだ名 つけちゃおう!
クララとか クラとかクラウン どうだろう?
うんクララ みんな笑顔に なったよね
大玉に 乗るのはとても 楽しそう
難しい? オレも挑戦 してもいい?
ねえクララ 今後も一緒に 頑張ろう
つっこみも 高め合いだね しゅっしゅしゅしゅ
ライバルは とってもいいもの 素敵だね
それじゃあさ 夕陽に向かって 走ろうよ
勿論だ アドリブだって どんとこい!



 平穏な刻が流れる村のあちこちで。
 阿瀬川・泰史は、良い句をひねり出そうと夢中になる参加者達を眺めていた。
「なかなか難しいもんだなあ……」
 屋内から村の道端に場所を移し、ああでもない、こうでもない、と唸る安兵衛。
 さじを投げてしまわない辺り、見所があるのでは、と思った泰史は。
「安兵衛さん安兵衛さん」
「ああ、旅の猟兵さん!」
 びしっ、と姿勢を正す安兵衛。
 そんなにかしこまらなくてもいいんですよぉ、と泰史は手のひら、ひらひら。
「僕の知っている事でよければお教えいたしますよぉ」
「それはありがたい!」
 泰史と安兵衛、そして他の参加者の様子を見て、俳句に興味津々のクラウン・メリーと憂世・長閑。
 そこのお2人さん、と声をかけられ振り返れば。
 芭蕉村の村長が手招きしていた。
「折角ですじゃ、俳句をお願いできませんかいのう」
 手渡されたのは、2人分の短冊と筆。
 クラウンと長閑は顔を見合わせると、
「俳句だね 俺達も少し やってみる?」
「うんクラウン 折角だから やってみよ」
 一式を受け取った2人は、さっそく何をどう詠もうか、思案する。
「ねえ長閑 五七五って どうやるの」
「文字数は ひらがな読みの 数みたい」
 …………。
 ……?
「俺ってば 発言すべて 五七五」
「本当だ オレも全部が 五七五」
 これも、俳句大会の雰囲気にのまれたからであろうか。
「どうすれば いつもの発言 出来るかな」
「このままじゃ オレたちずっと 五七五……!」
 あわあわ。
「どうしよう クラウン名前 詠みづらい」
「本当だ クラウンとても 読みにくい」
 大事な問題だ。
「考えよう この際あだ名 つけちゃおう!」
 うーんうーんと唸る長閑。クラウンも一緒になって、頭を捻る。
 やがて長閑は、ぽん、と手を打って。
「クララとか クラとかクラウン どうだろう?」
「クララだね 今日から俺は クララだよ」
 喜ぶクラウン改めクララ。
 ……ちょっと待て、それでいいのか、クラウンよ。
 さてこちらでは、泰史による俳句小講座。
「俳句の季語というものは、それこそ膨大な量があります。『こんなのも!?』と思うものも季語だったりするので、季節の風景を気軽に読んでみるといいですよぉ」
 軽くレクチャーを交えながら、泰史は、短冊にさらさらと一句記す。
「甜瓜蒔く まだ温まらぬ 畑の縁」
「おお」
 安兵衛から、自然と拍手がこぼれる。
 自然のありのままを描写するのも一つの手。
「顔の横 蒲公英茂る 土手の上」
 あるいは、率直に季節……春を詠んでしまうのもいいだろう。
「青空に いと高きあり 春の雲」
 次々と、句をしたためる泰史。
 いつの間にか、泰史の周りには安兵衛以外の参加者達も集まってきていた。
「泉のように言葉が湧いてくるお人だ」
「弟子にしてください!」
 盛況だ。
 こんな風にのんびり俳句が詠めるのも、猟兵達の活躍あってこそ。
「皆無事 これで村も 安心だ」
「うんクララ みんな笑顔に なったよね」
 そして長閑とクラウン改めクララも、此度の戦いに思いをはせ、五七五の音律に乗せる。
「文鳥さん ふわふわとっても 可愛いな」
「なんでやねん ハリセン仕込みの ツッコミだ」
 いい調子。
「ハリセンと 大玉転がし 凄かった」
「大玉に 乗るのはとても 楽しそう」
「楽しいよ 俺と大玉 友達だ」
「難しい? オレも挑戦 してもいい?」
「勿論だ 長閑の大玉 楽しみだ」
 ころころ。
「長閑との つっこみ勝負 最高だ」
「つっこみも 高め合いだね しゅっしゅしゅしゅ」
 立て板に水。すらすらすらりと出てくる五七五に、他の俳句詠み達も、ご注目。
 泰史に教えを請うて、実践しようとしていた安兵衛も、その1人。
「どうすれば そんなにささっと 五七五」
「それでいい 自然と文字数 合ってるよ」
「難しく 考えなくても いいんだよ」
 2人に励まされ、安兵衛の目に炎が宿った。
「よしやるぞ 猟兵さん達 ありがとう!」
 やはり上達には適度な助言。
 加えて、切磋琢磨する相手がいれば、なおよろし。
「これからも 長閑と俺は ライバルだ」
「ライバルは とってもいいもの 素敵だね」
 がしっ、と堅い握手をかわすクラウンと長閑。
 それから、山の向こう、輝く太陽を指さして。
「それじゃあさ 夕陽に向かって 走ろうよ」
「さあ行こう 夕日に向かって よーいどん!」
 駆け出す2人を、皆が見送った。
「元気です 若いお二人 いいですねぇ」
 泰史もまた、普通の喋りが五七五になりながら、2人の背中を見つめる。これまた一句詠みたくなる情景だ。
 老若男女、この村の者も、他の地より足を運んだ者も。そして猟兵達も。
 皆をここに結び付けたのは、俳句に他ならない。
「いやぁ、やはりいいですねぇ、俳句」
 泰史が、目を細めた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年05月15日
宿敵 『ボケ殺しのハリセン』 を撃破!


挿絵イラスト