テレビウム・ロック! 追われる画面は希望を映すか
時々世界においてはいつもと違う出来事が起こる。良いことがあるならば悪いことも然り。
では今キマイラフューチャーで起こっているのはどちらだろうか。サイバーパンクを思わせる都市の中、あまり目立たない路地裏を一人ほっつき歩くテレビウムの画面に突然鍵が出現。
「……お? なんだこの鍵」
今までに現れたことがなかったので、不思議に思うのも無理はないのだ。黒い服のテレビウムはその時やることがなかったので、暇つぶしに画面に動画でも映そうかなとか思っていたところである。
そんな矢先に背後で聞こえ出すガチャガチャという音。何か機械でも動いていただろうかと首を傾げ、黒のテレビの妖精が振り向けばそこに過去の骸。
機械、という点で言えばある意味正解なのだろう。音の正体はスロットマシン怪人が享楽的なリズムで響かせる足音。一つなどと生易しいものではなく、十数もの数のスロットの台が黒い服のテレビウムに集中して追いかけてくる地獄絵図。
「うぇぇぇぇぇぇええええええ!? なんだこいつらぁぁ!」
狂気を振りまく即席カジノの出来上がり。正気を投げ出してしまいそうなパレードに巻き込まれた液晶の妖精は、それまで静かに歩いていた路地裏を一気に駆け抜け、今や表に大逃走。決死の鬼ごっこが始まるので、鍵の現れた原因など考えても仕方ないテレビウムはその生命を最後まで振り絞って逃げようと試みる。
そんな日の、近未来リゾート都市。空は相も変わらず眩しく世界を照らす。
「……何が起きている」
グリモアベースに椅子を立てかけ、そこで寝ていた男。糸井・真海ですらその未来に困惑していたので。
「キマイラフューチャーにいたテレビウムの画面が映し出した鍵…あれは一体何だというんだ。何かまた大事でも起きるのか」
真海の言葉を聞き集まってくる猟兵たちを見ながら、しばらく考えた後にふう、と息を吐く。
「何にせよ今回は突然の事態、早急な解決が必要だ。鍵が現れたテレビウムは、現在進行形でオブリビオンに追われている。俺が視れたのは黒い服を纏ったテレビウムがスロットマシンを模した怪人たちに追われていた光景…黒い方はおそらく一般人だろう」
キマイラフューチャーを騒がせている騒動の中で共通の標的となっているのはテレビウムのようで、これを放置したままではその生命が危ぶまれると話すグリモア猟兵。時間が残されていない今、選択肢など選ぶ余地もないだろう。
「この俺のグリモアの力で路地裏の近くまで送ってやる。まずはそこで襲われる段階のテレビウムを防衛し、オブリビオンの攻勢を削いでもらいたい。勿論雑魚だけが跋扈しているとは思わない、主戦力となる存在も身を乗り出してくるはずだ。その全てを砕き、小さな一つの、尊い命を守り通せ」
有無を言わせない真海の、強い眼差しは猟兵たちを見据える。勧善懲悪を軸としたその心は決して悪を許さず、仲間たちにその想いを託す意志が込められている。その意志の中に破壊を求める声が、奥底から聞こえてきたとしても、グリモア猟兵としての矜持がそれを抑制し、なお消えかけの運命をつなげようとするのだ。
「現状ではっきりと確認できたオブリビオンはスロットマシン型の怪人だ。だがその次に何が襲ってくるかまでは、正確な保証はしない。時間は無し、正確な攻撃対策も曖昧、しかし目的ははっきりと見えているこの瞬間、お前たちならきっとこの困難を乗り越えられるはずだ。俺はそう信じる」
スロットマシン型の怪人は少なくともギャンブル好きの魂を宿している。生き延びるために培われたトリプルセブンの爽快感、失われた技術で造られたロケットエンジン、刹那的な楽しみを味わうための余裕を兼ね備えたそれはその物量で以て破壊の限りを尽くすだろう。その対象が黒いテレビウムのみに向けられた今、猟兵たちに出来ることはその集団を食い止めること。
果たして、突然舞い降りる危機を乗り切ることができるかどうか。銀に光る右腕を伸ばす多重人格者は悪を嗤い、合図を下す。
「さあ、超えてみせろ。一分一秒の運命を」
川内主将
どうも、お久し振りです。川内主将でございます。今回はキマイラフューチャーにおいてテレビウムが追われの身となる、そんな事態を解決するシナリオとなります。
集団戦2パート、ボス戦1パートという短い間での接戦を凌いで、テレビウムたちを護り切ることが出来るでしょうか。今回はシナリオ成功カウント期日が明確に『4月30日朝8:30まで』となっている為に、なるべく早急なリプレイ執筆を想定しています。
皆さんの熱いプレイングをお待ちしております。
第1章 集団戦
『スロットマシン怪人』
|
POW : プレジャー・プリーズ
自身の【刹那的な楽しみ】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
SPD : スリーセブン・スラッシャー
【頭部のスロットをフル回転しての連続攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ : ロスト・ロケット
自身の装備武器に【遺失技術製のロケットエンジン】を搭載し、破壊力を増加する。
イラスト:風馳カイ
👑7
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
龍統・光明
・少しでも数を減らしていかないとな。
・『迷彩』等を使い奇襲出来るならする。
・『第六感』『見切り』『残像』等を駆使して回避
・攻撃は『2回攻撃』『生命力吸収』『一斉発射』等を駆使して放つ
・どんな理由があろうと「邪魔するヤツは喰い散らかすよ」
・ご自由に動かして頂いて構いません
悲鳴を上げんとするテレビウムの目の前の娯楽集団より来たる、二つの頭を持つ龍。
「大丈夫か? まずは少しずつでも数を減らす」
この男、龍統・光明は集団を奇襲し運命を変えようと試みる猟兵であった。スロットたちが気づけない理由はその巧みな迷彩に隠され。
「わわっ、ドラゴン!? 何はともあれ、ありがとな!」
黒いテレビウムの安堵をよそに、同じ黒の長剣である絶を取り、二度の振りで機械の壊れる音を響かせながら集団を圧倒していく様は勢いに溢れ。敵たちの体当たり等はその踏み出しを見切って軽々と避けつつ、生まれる残像でさらに惑わしていくのだ。
「さあ、ここで倒れろ。どんな理由があろうと、邪魔するなら食い散らかすよ」
やれるものならやってみろとスロットたちが絵柄を高速で回転させる。テレビウムに向かう超高速の連撃は、立ちふさがる超越者の指揮によって防がれる。龍の氣によって創られし破壊の龍たちが回転を喰らい止め、壊し千切っていく。
火花を散らしながら龍の踊る様が、液晶の妖精にはとても眩しく映ったことだろう。
依然、戦いは続く。
大成功
🔵🔵🔵
ステラ・ハシュマール
やれやれ、自分の故郷とはいえ相変わらず騒がしいものだ。黒と赤が好きなボクとしては、そのテレビウム、死なせるわけにはいかないな。
「中身のコインごと溶かしてあげるよ」
紅蓮烈火ノ大鮫を使用。狭い裏路地でこれだけの巨体が道を塞げば、やつらはこれ以上先に進めないはず。そのまま首を伸ばして食い散らかしてあげるよ。
「これでジャックポットと行かせてもらおうか!」
地獄の業火でできた肉体になったボクにスロットフル回転アタックが聞くと思うかい?やられる前に蒸発させてあげるよ!
ステラ・ハシュマールという女は黒と赤が好きなキマイラであったので、同じ黒の衣服を有するテレビウムを死なせるわけにはいかないのだ。
「やれやれ、自分の故郷とはいえ相変わらず騒がしいものだ。どれ、ボクが中身のコインごと壊してあげるよ」
地獄の業火で本能を写せ。5mの大きな鮫は紅蓮を纏いて狭い路地裏を支配せよ。スロットたちが一瞬戸惑いを見せるのも構わずに、首を伸ばしもたげて道を塞ぐのだ。
「おお、今度は鮫!? って、熱ッ!」
加虐心と炎への愛は静まることを知らず。スロットたちのせめてもの抵抗である絵柄の高速回転すらも、炎血灼滅の死神はその歯を以て。
「これでジャックポットと行かせてもらおうか!」
サディスティックな破壊の音を響かせて、部品の一つ一つまで食い散らかせ。その肉体は延々と回る絵柄の目にもとまらぬ突進など意に介さず、その筐体を粉微塵に砕き、焼き尽くしてしまうものだから。
「飛び散る血潮、燃え盛る炎。まだまだ死神は止まらない!」
心行くまで、嗜虐の炎が路地裏を暴れ回る。
成功
🔵🔵🔴
婀鎖路・朔梛
初めてキマイラフューチャーにやって来たよ。
世界も面白そうだけど、ここのオブリビオンはまた面白いね。
…ところで、今起こってるテレビウム事件って何が目的なのかな?
朔椰「変なスロットマシン…とにかくたくさん壊す?」
いや、壊すというか倒すね。
‥どうせだから幾つか捕まえてスロットの確率でも調べてみようかな。
「回避、より棺で【武器受け】で【カウンター】‥や【フェイント】とかで攻撃して最終的に【気絶】させれば、いい。」
あたしは【ハッキング2】なんかでいつも通りサポートだね。
捕まえた敵はハッキングや【操縦2】で当たり確率をPCで計算‥調べてっと。
って、朔椰‥そんなに力強く【怪力2】レバー回したら取れるよ?!
マユラ・エリアル
ふむ、これが今流行の鍵付きテレビウムというやつか
オブリビオンが血眼になって探すという一品…
なるほど、レア物という訳だな
なんてな、では仕事を開始するとしよう
安心しろ、テレビウム
君は私が守ろう
まずは雑魚掃除といこうか
下がっていたまえ、そしてこの活躍を目に焼き付けるがいい
私のカッコいい姿を!
●戦闘
左手にエレメンタルロッド『Shadow of the Earth』を装備
ロッドを分解し【氷雪乱舞】を発動
雪の結晶の花びらでスロットマシーンを刻み付けるぞ
所詮は機械だ、凍り付かせてやればなんて事は無い
さあ、スタイリッシュにキメようじゃないか!
●アドリブ等歓迎
さらに二人の女が路地裏の集団に光を差し込んでくる。
「世界も面白そうだけど、ここのオブリビオンはまた面白いね」
婀鎖路・朔梛。この世に生まれ出なかった妹の魂を閉じ込めた、二人で一人の双子はふらりと一を二に転じる。
「ふむ、これが今流行の鍵付きテレビウムというやつか。オブリビオンが血眼になって探すという一品…」
マユラ・エリアル。失われた都で祀られし、奇蹟の氷刃。真顔でテレビウムの画面を覗きながら呟く冗談の本気は何処までか。
「俺はレア物の料理か何かかな!?」
黒い液晶の妖精のツッコミをなんてなと諫めつつ、お仕事を始める羅刹の左手には惑星を映す影。その影が無数の花びらとなり散り始める様を視界の片隅に入れながら、妹であるところの朔椰の呟く低い音。
「変なスロットマシン…とにかくたくさん壊す?」
「いや、壊すというよりは、倒すね」
分かった、と妹が取り回すは重量を持った少し細めの棺。各個体との距離を見定め、くるくると回りだす絵柄の突進は棺で以て凌げ。
「さあ、スタイリッシュに雑魚掃除と行こうか。私のかっこいい姿を目に焼き付けるがいい!」
雪の花びらは刃となりて半径35mを舞い、同じタイミングに襲い来る数多のロケットエンジンを切り刻む。有り余る銀はマシンの機構の隙間にさえ滑り込み、いとも簡単に次々と切断していくのだ。
「わあ、綺麗な吹雪だね」
そう零す電脳魔術師が残りの娯楽を遠隔操作で占領してしまえば、路地裏に広がるは支配された過去の栄光が並ぶユートピア。それでもなお抵抗の為にレバーを振り回して襲い来る個体は朔椰がふらりと棺を振り、寸止めでぐらついた箇所を誘い込んで鈍い金属音を響かせる。
気絶を示す物体の倒れる音、散らばる破片はもはや過去の証。
「うわあー、何がなんだか分からんがすげえ…」
感嘆の音を漏らす黒の液晶を見ながら、君は私が守ろう、と言ってスロットの残骸を見渡すマユラが気になったのは。
「…ところで、お前たちは一体何をしているんだ?」
「え? 当たり確率を調べてるんだよ。この際だからいくつか捕まえて…ちょ、朔椰そんなに力強く回したらレバー取れるよ!?」
当たり確率を特定しようとする知恵の子、思いっきり遊んでみる力の子。二つの対比を興味深く眺める氷刃の表情は不変の魅力を秘めている。
しかし、何がどうして黒の液晶に鍵を呼んだのか、未だ謎のままに騒動は続く。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『量産怪人アルパカマッスルブラザーズ』
|
POW : ポージング
自身の【逞しい肉体の誇示】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
SPD : ポージング
自身の【躍動する肉体の誇示】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
WIZ : ポージング
自身の【洗練された肉体の誇示】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
イラスト:ヤマトイヌル
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
しばらく路地裏での戦いがあった後に何が残るか。
「…おおっ、何だ今度は! なんか、地図っぽいものが…」
一つの変化。示された地図はこの路地裏を含む、都市の区画の地図。その画面に置かれた鍵が示す場所は、開けた広場である。
「あー、この場所ってあの広場だ! 普段キマイラたちがフラッシュモブとかパフォーマンスをするときに使うやつ! もしかしたらこの場所に向かったら、俺がこうなった理由がわかるかも知れないってことだな!」
納得するテレビウム。集団戦をひとしきり終えた猟兵たちの方を向けば、頷き、画面をぱしっぱしっと両手で叩いて気合を入れ。
「よしっ、気合入った! あの広場まで行ってみようぜ、道は俺が知ってるからさ!」
路地裏を抜け出した黒の液晶と、その生命を護る猟兵たち。狂気のパレードは今や正気を伴い、勇気ある生者たちの行進へと姿を変える。道を行くたび、猟兵たちの決意も漲ることだろう。
ところで、一度起きたことが二度起きないとは限らず。
「待てい、そこの集団たちよ! 大人しくそこのテレビウムを引き渡すのだ!」
前方に、アルパカ。
「えええ!? アルパカで…え、マッチョのアルパカァ!?」
一人のみならず、やはり複数がいる。今度は量産個体であるとはいえ、筋骨隆々の肉体を有する脅威のアルパカブラザーズが立ち塞がるのだ。
これらの敵を蹴散らしながら前に進まなくては、黒の妖精の命が危ない。
「助けてくれよ、ヒーロー!」
そう猟兵たちを呼ぶ声に従い、戦いの火蓋の落とされる音がまた響く。
マユラ・エリアル
ふう、次はマッチョか……
つくづく人気商品らしいな、お前は
まああれだ、広場までの護衛は任せろ
前衛はお前な、私は後衛だ
私はあのマッチョに触りたくないから、仕方ないな仕方ない
ばっちぃばっちぃ
……いや流石に冗談だが、触りたくないのは本当だ
なんか液体でテカってそうだからな
そんな訳で最短ルートで走り抜けるぞ
正面突破だ
●戦闘
『全力魔法』『属性攻撃』で魔法をブースト
【氷刃展開】を発動
全ての氷の刃を進行方向に展開
一斉掃射で道を作る!
更に『2回攻撃』でリロード、再詠唱
半数は護衛に残しつつ、更に道を作るためにマッチョに攻撃を仕掛けていこう
ポージング中は隙だらけだ、全力で利用させて貰おう
さて、圧倒させて貰う!
婀鎖路・朔梛
『(敵に正直引きつつ)アルパカだかマッチョ集団だか知らないけど、テレビウムは渡さないよ!
…て、え?何?‥ちょっと、近 寄 ら な い で?!
朔椰お願い助けてチェンジーー!!』
(二人だった姉妹は解除され、姉と入れ替わった妹が一人だけ残る)…はあ。しょうがない。
(ポージング、ポージング、ポージングを続ける敵にイラっとして)存在が、うるさい‥!(思いきり殴ったり近付いた敵を【カウンター】)【怪力2】
僕は、見た目は、大丈夫‥でも‥やっぱり、鬱陶しい。消す。【フェイント,気絶攻撃】
※アドリブ&絡み歓迎
「ふう、次はマッチョか……つくづく人気商品らしいな、お前は」
ポージングをいちいち決めながら迫るアルパカの集団に、先の氷刃マユラは呆れの響きを声に乗せる。広場までの護衛を引き受ける一方、マッチョに触りたくない、ばっちぃばっちぃ、なんて吐きながら冗談めかして宣う後衛宣言。
「うそっ、俺前なの!?」
「…なんてな。あのマッチョに触りたくないのは本当だ。一緒に正面突破で走り抜ければいい。お前もそう思うだろう――ん?」
同意を求めた先の姉妹はどうだろう。
「近 寄 ら な い で」
マッチョたちに迫られこの様である。あまりに迫られるので姉が朔椰お願い助けてチェンジー!!、なんて叫んだ後にはただ一人、肉体を捨て姉の身体を借りた妹が残され。
「……はあ。しょうがない。じゃあ正面突破でいいや」
筋肉の群れを見渡して感情の沸点が僅かに近づくまま、棺を構えるのだ。
「という訳で、最短ルートで行くぞ」
魔力を全力で氷の属性の深化に回し、マユラが編み上げるは175枚の絶対零度。
洗練された逞しい肉体が躍動する誇示をアルパカたちが示すにはポージングという時間のかかる動作で以てその戦闘力を増大する必要がある。その合間を縫うように氷刃は出来る限りを以て、刃の半数を叩きこむ。残りは黒の液晶の周囲をぐるり。
「ぐおっ、この刃は! 身体が、凍るッ!」
「なんかすげえ勢いで回ってるぞ…おお、さむっ」
つい見惚れてしまいながら手がかじかんできたテレビウムの眼前で、朔椰が上げるは鬱憤の爆発するような声。
「なんかもう、存在が、うるさい…! 見た目は大丈夫、けど、やっぱり、消す!」
凍り付いた筋肉の更なる主張に際しては突然の棺の洗礼を。目に見える筋肉やアルパカの頭部に一撃を見舞い、開けた道のど真ん中で屍を量産せよ。だんだん興奮が隠せなくなってきているテレビウムがわお、なんて外れた音程を零す一方。
「まだまだ隙だらけのようだな。さて、圧倒させてもらう!」
魔法の刃の雨に終わりはない。もう一度施行された氷刃展開はさらに氷の弾ける連鎖を生み、前方に向かってアルパカたちの肉体を完膚なきまでに圧倒するのだ。
「ぐわあああああ! この筋肉では、敵わないというのかぁ!」
開けた道を進む音が響く。どこまでも、どこまでも。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ステラ・ハシュマール
やれやれ今度はむさ苦しいアルパカかい?
まあボクはプロレスラーだ、むさ苦しいのはなれてるけどね。
さて、それじゃ筋肉にはいいものをくれてあげよう。
向こうからの攻撃を【カウンター】するよ。あくまでテレビウムの護衛と言うことで。よらば投げさせてもらうよ。
おっと突撃してくるならそれに会わせて受け止めるだけ。【怪力】のボクと力比べは無謀じゃないかな?
そのまま天国送りの超特急でアスファルトめがけて叩きつけてあげるよ。
「これでShow down!見せかけだけの筋肉じゃ、ボクには勝てないよ」
ところで花屋と芸術展を営むこの女。
「やれやれ今度はむさ苦しいアルパカかい? まあボクはプロレスラーだ、むさ苦しいのはなれてるけどね」
実はプロレスラーもやってました、なんていうマルチジョブ。黒の液晶はえっ、という声と共に二度見して、残りのアルパカたちも彼女に興味が向く。
「筋肉にはいいものをくれてあげよう」
近づいてきたアルパカたちの一人がポージングの後に向かって肉弾戦に繋げるならば、その拳が達する前にステラの灼滅の左腕が筋骨隆々の胸板を捉えるのだ。黒い液晶に傷一つつけさせまい、とするその心と共に、力を入れてアルパカを投げる。
「む、なかなかの腕力! ならば胆力ではどうだあ!」
「おっと、怪力に胆力で向かってくるなんて無謀もいいところじゃないか」
言葉通り、その突進は見事に受け止められる。その様のどんなに感動的なことか。
「まさか、ここから投げんのか!?」
「――その通り」
そうテレビウムに笑いかけた後の、アルパカの頭部を両足で挟み込み、両腕で胴体を抱えながら持ち上げるまでの流れはまさに洗練されたもので。
「これでShow down! 見せかけだけの筋肉じゃ、ボクには勝てないよ」
天国送りの超特急はアスファルトを突き抜けて発車する。地面を揺らす程の衝撃にアルパカブラザースは屈した。
集団戦を終え、さらに道は進む――鍵の示す場所まで。
大成功
🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『牝山羊怪人マリアディジー』
|
POW : 救済の女神は惨劇へと現れる(デウスエクスマキナ)
【自身の生命力】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【より強く速く相手に浸食する活性状態】に変化させ、殺傷力を増す。
SPD : お姉さん特製・ふしぎウイルス
【体に力が入らなくなる、肉体へのウイルス】【頭がボーっとなる、精神へのウイルス】【お姉さんにメロメロになる魅了ウイルス】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ : 大丈夫?疲れてなぁい?私の『ここ』においで…?
小さな【子も軽く包み込む圧倒的な母性の塊】に触れた抵抗しない対象を吸い込む。中はユーベルコード製の【優しさが詰まった極上の居心地】で、いつでも外に出られる。
イラスト:すねいる
👑7
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠マックス・アーキボルト」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
辿り着いてはみるが、着いたところで何があるのか、と言われてみるとすぐには思い浮かばないわけで。
「…うん、広場はいつも通りだ。画面で鍵が置かれてた場所がここだったから、多分ここに何かがあるんじゃないかな、と思ったんだけど…」
しばらく考えてみる黒のテレビウム。しかし、また唐突に事が進む。
「……ほあっ!?」
きっかけなどない、急な画面の発光。眩しく猟兵たちの視界を支配しかねないその輝きは、いつしか黒の液晶に白を灯し、その肉体を縛っていた。
「あれ、なんだ、身体が動かないんですけど! ちょっと、これどうにかできないですかね!」
慌てふためく心、顔面に映るはずの表情は感情でなくテキストを走らせる。
《しばらくお待ちください:900.000sec》
これ以上何をお待ちすればいいというのだろうか。画面に映る900の数字の累積が創るは15分間の空白。この間、黒の液晶が足や手を動かすことは許されない。
しかも不運は重なるもので、その広場、テレビウムと猟兵たちの真ん前にひょっこり姿を現したふわっふわの乙女。
「あらぁ、ここにいたのねぼうや。大丈夫、怖がることはないわ。動けないなら、お姉さんがもっと深くまで誘ってあげるから」
牝山羊怪人マリアディジー。それはかつて人を癒すために存在した過去の存在。現在を停滞させるために、その母性は間違った方向へと振るわれることになる。
「ついでだから、そこのみんなも、私のここに――お、い、で?」
はてさて、蕩けるように長い15分間を凌げるだろうか。
マユラ・エリアル
いや、その…同性同士なので遠慮しておくな
それに今更、母性にどうこう動かされる年齢でもないのでな
それと残念だが、そのテレビウムに何かをさせる訳にはいかない
やっと此処まで来たんだ、速やかに退場して貰おうか!
●戦闘
しかし随分とデカいな
動き辛くは無いのか?
まあ、動き辛い方がこっちとしては助かるんだがな
さて、行くぞ
『フェイント』を掛けながら接近しつつ【氷塊召喚】を使用
敵に直接当てるのではなく、地形に対して攻撃して自身の戦闘力の上昇を図る
上昇した戦闘力で近接戦闘開始
右腕の鉤爪をメインにマリアディジーに攻撃!
『なぎ払い』、切り裂きダメージを与えていくぞ
15分凌いでみせるさ
クールにいくさ!
●アドリブ等歓迎
ステラ・ハシュマール
※真の姿を解放。鮫のような頭部を持つ悪魔のような風貌になります
やれやれ、妬けてくるじゃないか、いい体している。それなら原型が残らないくらいぐちゃぐちゃにさせて貰おうかな。
「テレビウム君は守る。君は排除する。さあ始めようか、君の死は芸術になる!」
先ほどと同じようにテレビウム君の防衛重視で、自分からは攻めないよ。攻めてきたら【カウンター】で大鮫轟炎崩縛拳を食らわせてあげる。
「貴女ノ狙イガ何ダロウトブチノメス!」
クロスカウンターで怯ませて、産み出した地獄の業火の大腕で頭をつかんでアスファルトに顔面を何度も叩きつけてあげる。最後にはその頭蹴り抜いてあげるさ。
「ジャック・ポット!」
容赦ない?誉め言葉さ。
アーサー・ツヴァイク
※飛び入りだがアドリブ共闘大歓迎
※🔵足りてたら不採用可
キマイラフューチャーも色とりどりなオブリビオンがいるもんだ…まあ、どうであれぶっ飛ばすだけだがな!
時間がねえから速攻を仕掛ける! モタモタしてると相手のゆるふわペースに呑まれるからな。
右手にレイシューターを構えて砲撃で相手を足止めさせつつ、こちらから【ダッシュ】で接近。相手から何かを仕掛けられそうな時は左手の盾バスターホーンで【盾受け】を試みるぜ。
射程範囲に来たらレイシューターを放り投げ、両手でバスターホーンを抱え込んで…ハンマーモードにチェンジ!
【ダイナミック・ストライク】で月までぶっ飛ばしてやるぜ!!
コトト・スターチス
すべりこみでなんとか間に合いましたか!?
ここからはぼくも参戦しますので、15分間たえてみせましょうっ!
◇
ふえぇ、なんだかすごく大きな方ですね……
でもぼくは辻ヒーラー、いやしパワーなら負けていられませんっ
【救助活動】でテレビウムさんを守るようにうごいて、ユーベルコードからなんとしても守り抜きますっ
ねこきゅーとのしろにゃんさんの防壁を展開して、怪人さんが近づけないようにけん制して、
くろにゃんさんの風の魔弾の【属性攻撃】で、吹き飛ばして時間稼ぎをします!
「つかれた人たちを癒したい気持ちはわかります。ですが「癒し」は、皆さんを次の一歩を踏み出させるためのものです。足踏みさせるものじゃありませんっ!!」
婀鎖路・朔梛
前の戦闘は朔椰に戦闘任せちゃったから今回はあたしが戦うよ!
にしても酷い目というか、一種のトラウマになりそうだった。
それにテレビウムは光って動けなくなるし、何か変な山羊の敵まで出てきたね‥。
あたしは後方からUCでみんなの掩護攻撃に専念だね。【だまし討ち】【フェイント】【ハッキング2】
そんな間違った暑苦しい母性はお断りだよ。
時間は相も変わらず消費されていく。900から0になるまでに、猟兵たちが集う機会がある。
「酷い目というか、さっきのはトラウマになりそうだった…しかも今度はなんか変な山羊出てきたし」
先のアルパカとの闘いで妹に任せっきりにしていたので、今度は姉であるところの朔梛が動けなくなってしまった黒の液晶の為に一肌脱ぐことにしたようである。
「…まあ、私は、同性だし、母性に動かされるような年齢でもないので遠慮しとくな」
氷刃マユラもやんわりと断りの色。
「だが妬けてくるじゃないか。いい身体している。是非とも原型を留めない程ぐちゃぐちゃにさせてもらいたいね」
暗殺者の瞳には本気の感情が宿り、真の力の零れそうになる様が恐ろしく見える。それに対してもマリアディジーは首を傾けながらありがとね、とまんざらでもない様子。
そこへさらに2人の猟兵が駆けつける。
「キマイラフューチャーも色とりどりなオブリビオンがいるもんだ…まあ、どうであれぶっ飛ばすだけだがな!」
ドーンブレイカーことアーサー・ツヴァイクの参上は闇に光を差し込む予感を感じさせ。
「なんとか間に合ったみたいですけど、ふえぇ、なんだか大きいです…でも、ここからはぼくも負けないように頑張りますので、15分間耐えてみせましょうっ!」
コトト・スターチスもまた、一人の辻ルーラーとして一日一ヒールを掲げて、この佳境に身を乗り出していくのだ。
そうしてここから、猟兵と山羊の戦いが始まるのである。
「ありがとうお前ら! 俺動けないから頼んだ!」
テレビウムの感謝の声は届き、各々が自分の役割を果たす為に動き出す。
「さあ、あなたたちもこの深みにすうっと沈んでしまって――」
マリアディジーが反応して救済の女神の片鱗を表し、浸食の強さを引き上げてから母性の塊をウイルス共々放とうとするのだが、それらの行き届くよりも早く。
「悪いが速攻で行かせてもらうぜ! ゆるふわペースに飲まれないうちにな!」
改造人間のレイシューターより放たれる太陽の力が、鷲のオブジェの付いた砲身より出でてマリアディジーに届く。出だしを潰されている間に、光の戦士と氷刃の同時に大地を蹴る音が響き、猟兵たちの護りはさらに確固たるものと成る。徹底してテレビウムの防衛に回るステラとコトトの方はというと。
「テレビウム君は守る。君は排除する。さあ始めようか、君の死は芸術になる!」
ステラが解き放つは真の姿。その頭を鮫へと転じて、黒の液晶の前に立つ姿形はまさに悪魔。
「ぼくは辻ヒーラーなので、いやしパワーなら負けていられませんっ」
コトトは黒猫と白猫のドローンを呼び出し、しろにゃんの力を防壁の構築に動員することで敵を近づけさせまいとする。くろにゃんに至っては、撃ち出した魔弾が強い風を伴い、怪人に直撃するのだ。優しさで以て吸い込む暇もなく、空中に吹っ飛ばされるそれを見ていた朔梛が組み上げるは125台の機械兵器。
「今度はあたしが、後方からみんなを支える番だ」
エレクトロレギオンはここに完成し、援護の準備は整っている。
「しかし、そのデカさで動きづらくはないのか? 動きづらい方がありがたいんだが」
また前衛に戻り、氷刃が編み上げるは氷の塊。それを大きく山羊に叩きつけるのかと思って、空中で態勢を立て直したマリアディジーが再び救済の浸食率を引き上げて腕を大きく振りかざすが、当のマユラが地面にこれをぶちまけて大地を凍らせ、それを踏み抜いてあふれ出んばかりの力を得てきたので反撃は梨の礫。また態勢を崩し、振り下ろされた先はアーサーが左手に有する一角獣の盾で受け止める。
「あら、私の癒しを誰も受け入れてくれないの、ね」
削れ行く生命力に鈍る牝山羊の思考。ぐっと盾に入る力でマリアディジーは空中に持ち上げられ、そこにまた飛んでくる鉤爪の鋭い一撃。
「この分なら15分、クールに凌げそうだな?」
着地と同時にそう吐いてみせる氷刃のかっこよさたるや凄まじい。地面を転がりつつ、何とか立ち上がって、テレビウムに改めて狙いを定めた牝山羊が今度こそウィルスを散布しようとするが、来るわ来るわ掩護射撃の雨。
「母性で包み込むことが、私にできる癒し、なのに」
「そんな間違った暑苦しい母性はお断り。もう少し優しいのがいいな」
統一的にハッキングされた機械兵器たちのだまし討ちの精度は高いものであった。それでも諦めきれずに、ちょうど近くにいたステラに、浸食する感覚を右腕から伝わらせようとしたのだ。しかし見事なクロスカウンターがまともに腹部へ。
「貴女ノ狙イガ何ダロウトブチノメス!」
地獄の大火を両腕に纏い、有り余る握力に任せて頭を掴み、何度も何度も叩きつける執念の深さはどこまでも続き。
「ジャック・ポット!」
最後には渾身の蹴りがマリアディジーをまたしても宙へと放り上げ、終わりの連鎖が完結に向かう。まず、再びくろにゃんの魔弾が風をそよがせながらうまい具合に山羊に命中。
「つかれた人たちを癒したい気持ちはわかります。ですが「癒し」は、皆さんを次の一歩を踏み出させるためのものです。足踏みさせるものじゃありませんっ!!」
癒しを未来につなげる、ささやかな願い。続けて氷刃の、in vitro worldが空気を裂き、怪人の皮膚すらも裂いて痛みを呼び込む。
「お前こそ、疲れただろう…ゆっくりと眠れ」
絶対零度の言葉は暖かに過去を過去へと還すように。アーサーのレイシューターを放る様子が見えた時、下町生まれの姉はまた機械兵器の操作によって射撃を叩きこんでいる。
「心休まるくらいが、ちょうどいいんだよ」
そう呟く姉の言葉の後には、ストライキングファンタジーの形態で以てバスターホーンを抱え込む改造人間が続いていく。正義の盾を鉄槌へと変え、アックス&ウィザーズの力を解放せよ。
「月までぶっ飛ばしてやるぜ――じゃあな!!」
直撃するスマッシュアクション。戦士の選択は癒しの成れの果てを空へと葬る。
「ああ、私は、ただ…」
少しばかりの、悲しき15分間の終幕である。
「あ、戻ったぁ…よかったよかった」
《000.000sec》の表示の消去の後、身体が動かないながらその結末を共に見届けた黒いテレビウムは今や発光から解放され、自由の身となって猟兵たちに心配されつつ安堵の声を漏らす。
確かな希望を黒い液晶が映す一方で、街に響くは警告の声。
「システム・フラワーズより緊急救援要請」
「全自動物資供給機構『システム・フラワーズ』に、侵入者あり」
「テレビウム・ロックの解除数が多ければ多いほど、開放されるメンテナンスルートは増加する。至急の救援を請う」
それは新たなる始まりの合図か、あるいは何事も無いただの情報の独り歩きか。その答えがもうすぐ、水面から顔を出してくる頃合いなのだろう。
空は依然明るく世界を照らし、変わらず現在も時間は消費され続けている。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵