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オレンジデーにもう一度

#UDCアース #呪詛型UDC

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#呪詛型UDC


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●純白の未来を染める赤
 そこはUDCアースのとある都市の一角。活気あふれる賑わいをみせている出来たばかりの結婚式会場。
 近々正式オープンするにあたり、知名度アップのための無料見学会を行っているのだ。
「おぉぉ……」
「すごーい……!」
 見学会に参加しているのは老若男女千差万別。入場に制限は無く、結婚予定がある人も無い人も。付き添いの人もただ単に通りがかった人も関係なく。式場の見学や披露宴の料理の試食、あるいは衣装の試着などを楽しんでいる。

 見学会の目玉は、希望者による模擬結婚式だ。もちろんお試しなので、本格的な段取りは無く、衣装を着て式場の雰囲気を楽しむだけだけれども。
「ははっ、恥ずいなこれ」
「本番はもっと素敵になるかもよ?」
 来たるべき未来を、非日常的な日常を。その雰囲気を満喫するには十分に過ぎるイベント。
 ここに居る人たちは『今を満喫している』のだろう。

 だが。

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!」
 突如響き渡る絶叫。
 ウェディングドレスの女性がお腹を抱えて崩れ落ち、側にいたタキシードの男性が胸から赤い血しぶきをまき散らして倒れ込む。
 純白の衣装を纏う者たちを狙って凶刃を振るうのは、意思なく虚ろな目をした集団。その姿は何かに操られたかのごとく、機械的にナイフを振るって、命を刈り取っていく。
「日常を満喫し、命を育む者よ」
「我らの、白き贄たちよ」
「邪神様の、復活のため」
「捧げよ、捧げよ……!」
「その命、捧げよぉぉぉ!!」
 逃げ惑う人々のことごとくに、その凶刃が振るわれ。

 その日、未来を育む結婚式場は、過去に食いつぶされたのだった。

●グリモア猟兵かく語りき
「この『未来』は酷過ぎる」
 予知の内容を語った緋薙・冬香(針入り水晶・f05538)は怒りを隠さず、吐き捨てる。冬香が『予知を見た』ということはこの裏にオブリビオンの影があるということだ。
「理不尽な過去からの暴力を許すわけにはいかないの。だから、お願い。力を貸して」

●見えたものの先
「他にも得た情報、詳しく説明するわね」
 冬香が猟兵たちに話し出すのは、この作戦の注意点だ。予知から大きく外れる行動をした場合、予想通りの展開にならないことがある。出来る限り、予知に沿った行動をしたうえで、悲劇を阻止する必要がある。

「この結婚式場を襲いかかった集団、そうね……この場は『タンタシオン』と呼称しましょうか」
 そのタンタシオンたちが真っ先に狙った対象がいる。彼らはまず真っ先にそこへ向かうのだ。
「つまり、『模擬結婚式を挙げている人たち』ね」
 それはこの見学会の主役とも言える人々。純白のドレスやタキシード、あるいは白無垢に紋付き袴を纏った、未来を夢見る人々。
「タンタシオンたちはこの人たちを殺すことに異常な執着を見せているわ」
 そして殺すだけではない。殺した後、その遺体を血で赤く赤く染める。本人たちの血だけでは足りない、ゆえに周囲の人々も殺し尽くす。すべてすべて、血で染めるために。
「見た目は完全に猟奇殺人よ。ただ、これはタンタシオンにとっては『儀式』なの」
 ゆえに躊躇いも無く、容赦なく凶刃は振るわれる。

「この事件を防ぐために、皆にやってほしいこと……言いかえると作戦段階は3つ」
 冬香が指を3本立てる。
「ひとつめは、結婚式場の見学会に紛れ込むこと」
 もちろん紛れ込むだけじゃなくていい。UDCアースの住民に混じって、見学会を楽しんで欲しい。模擬結婚式を挙げてもいいし、披露宴の料理の試食を楽しんでもいいし、結婚式の衣装の試着を楽しんだりしても全然問題ない。
「むしろ、そこを楽しんでもらえると次に繋がっていいかもよ?」
 と冬香は微笑みを浮かべる。
「ふたつめは、タンタシオンの襲撃を防いで、追い返すこと」
 この段階ではまだ周囲にUDCアースの住民がいる。彼らを巻き込まないように本格的な戦闘には移行せず、『囮になる』『タンタシオンから標的になった人を守る』『周囲の人を逃がす』『タンタシオンたちから戦闘能力を奪って無力化する』といった行動をして欲しい。
「何故、『追い返す』かってところなんだけど、これも次の作戦に繋がるの」
 困った表情して冬香が話を続ける。
「実は、タンタシオンたちはここに現れた数だけじゃないみたいなの」
 つまり、タンタシオンたちは他にもいる。ならば拠点としているアジト、あるいは巣のようなものがあるはずだ。
「追い返すことで追跡し、そこを突き止める。作戦の3段階目は、そこを潰すことよ」
 そこにはきっとオブリビオンがいる。猟兵たちの本領を発揮するのはそこだ。
「猟奇殺人を防ぎ、オブリビオンを倒す。そこまでいって、この事件はハッピーエンドよ」
 よろしくね、と冬香は微笑む。

●オレンジデーにもう一度
「あ、そうそう。オレンジデーって知ってる?」
 不意に冬香が猟兵たちに問いかける。
「UDCアースにあるちょっとマイナーな風習でね」
 バレンタインデー、ホワイトデーと愛を紡いできたカップルが、もう一度愛を確かめる日、といった意味合いで。オレンジ色の何かを贈りあうらしい。
「UDCアース、タイミング的にはそのオレンジデーに近いの。それに……」
 ぴっと猟兵たちを指差して、冬香は悪戯っぽく笑う。
「タンタシオンたちを誘き出すためには、『日常を満喫する』ってことがとっても大切なようなの。だから、見学会は全力で楽しんじゃってね」
 改めてよろしく、と冬香は告げて。

 猟兵たちはUDCアースへと赴く。


るちる
 はじめまして、あるいはこんにちは、るちるです。
 2個同時運営は確実に死を招く、とわかっているのですが、時事ネタは逃がさずいかないとー。死(?)を覚悟して、参ります。

 1章はほんわかのんびりな日常です。結婚式場ということですが、年齢とか性別とか種族とか特に制限は無いので、お気軽に。お料理を楽しんだり、ドレスの試着を楽しんだり、未来の伴侶を思い描いたり、あるいはラブラブしてみたり。非日常的な日常を満喫してください。
 2章は冒険シナリオになります。戦闘描写というよりは、タンタシオンたちの襲撃に対して、どうカウンターを打つか。あるいは避難誘導などの対処療法といった部分をプレイングにお書きください。
 3章は集団戦になります。こちらは完全に戦闘です。皆さんの力でオブリビオンを倒してください。

 あ、タンタシオンってオブリビオンの名前じゃなくて、このシナリオ限りの犯人集団に対する名前ですからね。めっちゃ適当につけたので、使い捨ての名前です。

 以上です。それではプレイングお待ちしています。
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第1章 日常 『ウェディング・ベルに夢を見て』

POW   :    披露宴の料理やデザートの試食を楽しむ!

SPD   :    ウェディングドレスやタキシードの試着を楽しむ!

WIZ   :    式場内の見学をして、いつか来るかもしれない未来に想いを馳せる

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

鈴木・志乃
描写お任せ

【WIZ】

あちこちうろうろして回るよ
特に試食会は興味深いよね
結婚式の料理ってどんなもの出してるんだろ
うわっこのデザート綺麗!
写真撮って知り合いに送りつけよう

私にとって結婚式って縁遠いものだったし今もそう
多分誰かと添い遂げる未来は来ない
色々、あるのでね

でも、この素敵な日常を守るために私は生まれたの
あのカップル、はにかんじゃって可愛い
あの老夫婦は昔話してる
わー学生さんじゃん!!
盛り上がってるなあ
皆の幸せそうな顔見てると、私も幸せになるよ

貴方達皆が幸せでありますように【祈り】
絶対、傷つけなんかしないから

――さ、お仕事の時間だ
私の愛する生命を脅かした罪、償ってもらおーか!!


ジェラルド・マドック
幸せな未来を夢見て今を生きる人たちの邪魔はさせないよ

演奏を趣味にしてる身なんだけど実際に演奏しながらの式を考えているとか相談を持ち掛けて、他の見学会に来ている人達の雰囲気を盛り上げながら【音楽の魅惑】を使ってタンタシオンの襲撃の際に一般の人達がパニックにならずすぐに逃げられるようにしておこう

予知の話を聞いた感じ「白」もカギになるみたいだし、少しでも囮は多い方が良いから俺も白いタキシード着てみようかな
普段の仕事でもタキシードで演奏することはあるから着慣れているけど、やっぱりこういう場で白いタキシードだと特別感あってわくわくするね

絡み・アドリブ歓迎


チェイザレッザ・ラローシャ
え、式場?敵が来るまで色々見て回っていいの?
やったーーー!あたしああいう綺麗なとこ好きよ!
敵が来るまで遊んじゃいましょうか!

【SPD】
やっぱドレス着たいわね、ドレス!
婚期遅れるって言われてるけど元々縁ないし関係ないわ!着たいもの!

体型のことも相談しながら選んだのはAラインのドレス
着せられてるときはとにかく大人しくしてるわ
着させてもらったら鏡の前で前後ろ確認
……うわぁ、すごい、花嫁さんみたいだぁ、えへへー

知り合い見かけたら声かけるし、
知り合いでなくても体験仲間に声かけちゃうわ
だってこんな素敵なドレス滅多に着られないし、
誰かに見てほしいって気持ちになっちゃうよね


※アドリブ、絡み歓迎です!




 正式オープンを控える結婚式会場の無料見学会イベントはかなりの盛況であった。近々縁があるという人たちはもちろんのこと、『気になるから』『せっかくだから』と足を運ぶ人たちも多かったようだ。
 そんな中、猟兵たちもまたイベントの参加者として、この世界へ訪れた。もちろん、最終的な目的はオブリビオンを倒すことだけれども。
 しばしの間、イベントを楽しむ時間と必要性があるのだから。


 賑わいを見せる結婚式会場の中を、鈴木・志乃(ツインクル・f12101)はあちこちうろうろ、気の向くままに足を向けては回っていた。お祭り好きの彼女にとって、こういう喧騒は心地よいのかもしれない。
「特に試食会は興味深いよね」
 誰に向けてでもなく、呟き、ひとり頷く志乃。足は必然的に料理の試食を提供している食堂へ向けられる。
(結婚式の料理ってどんなもの出してるんだろ?)
 と覗いてみれば、そこに並ぶのは『きっとここでしか出会えない料理』。メニューの奇抜さや独特性では無く、『結婚式』に紐付いた、特別な料理たち。
「うわっ、このデザート綺麗!」
 味だけではなく見た目も新鮮で。丁寧なデコレーションで仕上げられたプディングがちょこんと、美しく皿から志乃を見上げている。
「写真撮って、知り合いに送りつけよう」
 とばっちり情報共有する気でした。


(幸せな未来を夢見て今を生きる人たちの邪魔はさせないよ)
 ジェラルド・マドック(しがない演奏家・f01674)は決意を胸に秘め、しかし穏やかな笑みを浮かべつつ、会場を歩いていた。

 演奏を愛して生きるジェラルドにしてみれば、結婚式の演奏もまた興味深いもので。その縁を辿り、演奏家たちの元へ足を運ぶ。
「実際に演奏しながらの式を考えているんだ」
 と相談を持ちかければ、たちまち話は盛り上がる。様々な提案やアイディアが出て来る中で、ジェラルドはそれらを少しずつ取り入れて実践。
「俺の音楽聴いてかない?」
 とこっそりユーベルコード『音楽の魅惑』を発動させているけども。周囲の人を含めて雰囲気を盛り上げていることを考えれば特に問題もなく。
 それに、これはタンタシオンの襲撃に備えるものでもある。上手く機能すればパニックを起こさせることなく、人々を逃がすことだってできるはずだ、と。

(そういえば……)
 演奏をしながらジェラルドは思考を巡らせる。予知の話を聞いた感じではどうやら『白』も鍵となりそうだ。
(少しでも囮は多い方が良いから)
 演奏と相談を終えたジェラルドは、試着室へと足を向けるのだった。


 チェイザレッザ・ラローシャ(落霞紅・f14029)は、端的に言うとはしゃいでいた。
「え、式場? 色々見て回っていいの? やったーーー!!」
 という感じではしゃいでいた。
「あたし、ああいう綺麗なとこ好きよ! 敵が来るまで遊んじゃいましょうか!」
 『仕事』の時とは感じる雰囲気も少し違うかもしれない。後ろで束ねた黒髪を揺らしながら歩くチェイザレッザの表情は弾けるような満面の笑顔。
 意気揚々と向かう先は。
「やっぱドレス着たいわね、ドレス!」
 試着室である。『結婚前にドレスを着ると婚期遅れる』って言われても。
「元々縁ないし関係ないわ! 着たいもの!」
 なんて全力な彼女である。

 色々悩みつつ、店員さんにも相談しつつ。選んだのは純白のAラインのウェディングドレス。シンプルながらも上品なシルエットのドレスは、チェイザレッザの体型にもよく映えて。
「……」
 でも少し緊張しているのか、着付けの間は先ほどと変わって大人しかったりするチェイザレッザ。
「終わりましたよ」
 と店員さんの声でひと息ついた彼女は、改めて自分の姿を鏡で確認する。
「……うわぁ……!」
 漏れるのは感嘆の吐息。裾を少し持ち上げて、鏡の前でくるりと、前も後ろも確認してみたり。
「すごい、花嫁さんみたいだぁ、えへへー」
 幸せそうに笑うチェイザレッザは、今この試着室における『主役』に間違いなくて。少しばかり、『誰かに見てほしい』って気持ちになったとしてもそれは当然のこと。

 『面倒事を押し付けるのが自分の仕事』とのたまう彼女であるが、今くらいは『幸せを押しつけて』もいいじゃない?


 ドレスを着たわくわく感を胸に抱えて。チェイザレッザは試着室を出る。ふわりとドレスが風になびき、彼女の姿勢の良さを周囲に見せながら。
 行き会ったのは、これも試着室から出てきたジェラルドであった。
「あら」
「おや」
 視線が合う。お互い猟兵というのは感覚でわかったようで。チェイザレッザはジェラルドに声をかける。
「タキシード、すごく馴染んでるのね」
「そうかい?」
 チェイザレッザの言葉にジェラルドは微笑みで返す。彼の場合、普段の仕事でもタキシードで演奏することもあり、その分は着慣れているようで。でも。
「やっぱりこういう場で白いタキシードだと特別感あってわくわくするね」
「やっぱり?!」
 ジェラルドの言葉に、チェイザレッザの表情が明るくなる。
「こんな素敵なドレス、滅多に着られないし」
 とチェイザレッザも共感を示す。『こういう場での、特別なわくわく感』を共有したくて、彼女は誰かと言葉を交わしたかったのだから。
「仲間がいて、とっても嬉しいわ」

「やあ、楽しそうですね」
 声をかけたのはそこへ通りがかった志乃。理由は同じ猟兵……というだけではなく。

(この素敵な日常を守るために私は生まれたの)
 もちろん目の前のチェイザレッザとジェラルドが特別な関係ではないことは知っているけれど、それでも二人の光景は志乃にとって好ましいものだったから。
(私にとって結婚式って縁遠いものだったし……今もそう)
 多分誰かと添い遂げる未来はない、と。色々とある自身の身の上から志乃はそう考えている。

 それでも。

 ここに来るまでもたくさん見てきた。はにかみ合うカップル、昔話をしている老夫婦、盛り上がっている学生たち。
(皆の幸せそうな顔見てると、私も幸せになるよ)
 ふふ、と口元に笑みを浮かべて、志乃は思わず祈る。『貴方達、皆が幸せでありますように』と。

「どうしたの?」
「どこか具合でも?」
 チェイザレッザとジェラルドの言葉に志乃は目を開ける。どうやら祈りの際、自然と眼を瞑っていたようだ。
「ううん、何でも」
 首を小さく振って大丈夫と伝える志乃は、心の内で密かに、強く誓う。
(絶対、傷つけなんかしないから)
 と。

 ――仕事の時間まではあと少し。

 このまま行けば必ず来てしまう悲劇を想像し、それに抗うように志乃は空をにらむ。
(私の愛する生命を脅かした罪、償ってもらおーか!!)

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

多々羅・赤銅
【団地】
やっぱ憧れるよなあ、その時一等愛される娘のための衣装
たからのそのセンス超好きだけど今は白着ようぜ白。一緒に嫁ぎ遅れよ!
そんじゃちょっと化けてくるわ
きししと照れ笑い

髪もアレンジしてもらって
アメリカンスリーブのエンパイアドレス
うわたからめっちゃ可愛い、お姫様だ。ドレス着ても瞳の眩さが負けてないのが本当に綺麗だ
まじ?ピンク頭に生まれた甲斐があるな!

はしゃぐ気持ちを隠さずドレス摘んで一回転
なあめっちゃ綺麗じゃね!?
写真?やったよろしく!
未夜に頬寄せたり、たからの手の甲にキスの真似事、通に写真見せて貰って撫で回したり
ねえ料理何が美味かった?

えっフランスって南米だったのジャングルあんの
世界広っ


三岐・未夜
【団地】

人多くて落ち着かないけど……みんないるし
服は小綺麗にしとく

赤銅もたからもドレス着るの?
楽しみ
あとで写メ撮らせてね

待ってる間にごはん
外食しないし、こういうお洒落な料理、慣れてない
……あ、サーモンが乗ってるやつおいしい
カナッペ?って奴

あ、ふたりとも出て来、
……わぁ……赤銅きれい!たからかわいい!
すごいなあ、キラキラしたお人形さんみたい……
……あ、そうだ、えと、写メ!
その、撮って良い?

見惚れて反応遅れちゃったのは恥ずかしいから内緒

真顔でダブピのたからに思わず笑う
赤銅と頬寄せあって通にスマホ渡して写メ撮って貰って満足
これが仕事じゃなきゃなー……

待って待ってたから
世界地図勉強したよねたから待って


鎹・たから
【団地】
明るい未来を楽しみにする人々が犠牲になるなど
たからは決して見逃す訳にはいきません
今すぐ敵をほろぼし…まずは待機ですか、はい

ドレスの試着
たからはオシャレがわからないのですが
きらきらの派手な服がオシャレですか?
…違う、なるほど
では、オススメを教えてください

(オートクチュールレース、ミニ丈のプリンセスライン
店員さんが選んでくれましたが
背の低いたからに似合っているのでしょうか
赤銅、とても綺麗ですよ
髪の色にドレスの色が映えています

皆さんお待たせしました
写真?はい、どうぞ(真顔でダプピ

お料理は美味しいですか?
たからも頂きます

フランス料理は果物のソースが多いのですね
南米でしょうか


雷陣・通
【団地】

うおっしゃー!
ライトニングに模擬結婚式だぜ!
試食もオッケーだって? ありがてー!
え、服?
ちゃんと来てるよシャツに蝶ネクタイ締めて、スラックスをサスペンダーで吊って靴もちゃんと革靴

とりあえず花嫁さんが来るまで未夜兄ちゃんと飯食うぜ
すげーよ、この鴨、蛋白質だ
魚も白身だし……これも蛋白質
そして果物のソースに意外に多い塩分
つまりアスリートの食事だ!

……っと、どうやら花嫁の参上だぜみんな!
うっひょー!
赤銅姉ちゃんもたから姉ちゃんもきれーだなあ!
あ、カメラ(パシャ―!)
撮ってみんなにシェアしないと(パシャ―!)
似合ってるぜ二人ともー!

って、南米じゃねーよ!!
フランスだよ!
ブツ、ホトケ!




 結婚式会場を訪れた【団地】の4人。

 楽しそうに賑わう周囲を見渡しながら、鎹・たから(雪氣硝・f01148)は思う。
(明るい未来を楽しみにする人々が犠牲になるなど、たからは決して見逃すわけにはいきません)
 決意を胸に、いまだ見えぬ敵を見据えるたから。
「今すぐ敵をほろぼし……」
「うおっしゃー! ライトニングに模擬結婚式だぜ!」
 ライトニングなインターセプトでした。雷陣・通(ライトニングキッド・f03680)のテンションに、グリモア猟兵に言われたことを思い出すたからは。
「まずは待機ですか、はい」
 ということで。多々羅・赤銅(ヒヒイロカネ・f01007)と三岐・未夜(かさぶた・f00134)を交えて、4人で会場を楽しむことにしたのである。

 会場を歩きながら、赤銅はふと思いついたように、しかし確かな意志として呟く。
「やっぱ憧れるよなあ、その時一等愛される娘のための衣装」
 隣を歩くたからはそんな赤銅を見上げる。そうするとこちらを見ていた赤銅を目が合うわけで。たからの肩をぽんと叩きつつ、口元に笑みを浮かべる赤銅。
「一緒に嫁ぎ遅れよ!」
 無表情な15歳に恐ろしい言葉を述べる豪快な23歳の図。しかし、たからから返ってきた返事は首肯でして。
「赤銅もたからもドレス着るの?」
 その様子を見ていた未夜が二人に尋ねると、赤銅からサムズアップが返ってくる。
「そんじゃちょっと化けてくるわ」
 両手でたからの背中を押しながら、きしし、と照れ笑いをする赤銅。
「あとで写メ撮らせてね」
 未夜の言葉に肩越しに振り返って応えるのでした。


 女性二人が試着室に向かった後。
「未夜兄ちゃん、どうするー?」
 通が未夜に問いかける。

 ちなみに二人の服装は既にこの場に応じたものになっていて。
 未夜は『みんなといっしょだし』と気を使って、周囲から浮かない程度には小奇麗に整えているし。
 通はTPO踏まえて、パリッとした白のシャツに蝶ネクタイ。スラックスを履いてサスペンダーで吊って整えつつ、足元は革靴という、いつでも参列できる状態。

 とはいえ、対人恐怖症の人見知りという未夜は、このように人の多いところは落ち着かないわけで。あまり色々回るのもよろしくなさそうだ。
 と思っていた時、通の目に入ってきた宣伝。それは。
「試食もオッケーだって? ありがてー!」
「待ってる間にごはん、にしようか」
 そんなわけで花嫁二人を待つ間、二人は試食に向かうのでした。

 試食を提供している食堂に足を踏み入れる通と未夜。
 さっそくテーブルに並ぶ料理を口に運んで行く。
「すげーよ、この鴨、蛋白質だ!」
 通が驚きと共に叫ぶ。とても美味しいらしい。
「魚も白身だし……これも蛋白質。そして果物のソースに意外と多い塩分……!」
 味と素材にテンションだだあがりの通。
「ん……」
 対して未夜は通に首肯を返しつつ、やはりどこか落ち着かない様子。普段外食しないし、この場のようなお洒落な料理に慣れていないせいか、どう手を付けたものか悩んでいるらしい。
「つまりアスリートの食事だ!」
「ん……?」
 それでもさすがに通のテンションに違和感を感じたっぽい。まあ、それはさておき。
「……あ、これおいしい」
 口に運んだ料理が思わず声を零すほどに美味しく。未夜は視線を手元に落とす。そこにあったのは、薄く切ったフランスパンの上にサーモンが乗っているカナッペ。
「それも蛋白質か!」
 うん、確かにサーモンも白身だけれども。視点はそこなのか。
 ともあれ、通も味見と言わんばかりに、カナッペに手を伸ばすのでした。


 通と未夜が試食を堪能している頃。

 赤銅とたからは、試着室の、ずらりとドレスが並ぶその前に立っていた。主役が着るウェディングドレスから、参加者のパーティードレスやイブニングドレスまで種類は様々。
「きらきらの派手な服がオシャレですか?」
「たからのそのセンス、超好きだけど、今は白着ようぜ白」
 オシャレがわからない、と自白するたからに、赤銅は今日のメインを伝える。せっかくここまで来たのだから、白を着ない手はない、と。
 余談だが、たからが自分で選ぶと壊滅的にダサいという事象が発生するらしい(風の噂)。

 ともあれ、赤銅がそう言うならたからに否定する要素も無く。
「……なるほど。ではオススメを教えてください」
「え、私なのかよ」
 なんて会話をしつつ。わからないことは試着室付きの店員さんに尋ねつつ。二人は純白を纏う。

 試着のブースから出てきたたからを見て、一足先に着替え終わっていた赤銅は。
「うわたからめっちゃ可愛い! お姫様だ!」
 たからのドレスは、オートクチュールレースをあしらったミニ丈プリンセスライン。ふわりとした雰囲気がまさにお姫様のようで。
「店員さんが選んでくれましたが……背の低いたからに似合っているのでしょうか?」
「ドレス着ても瞳の眩しさが負けてないのが本当に綺麗だ」
 首を傾げるたからに、そう言って楽しそうに笑う赤銅は肯定を示して。そんな赤銅を見て、たからも言葉を紡ぐ。
「赤銅、とても綺麗ですよ」
「まじ?」
 たからの称賛に、思わず真顔になる赤銅。彼女のドレスは、アメリカンスリーブのエンパイアドレスを身に纏い。肩を出しながら、すらりとしたシルエットは普段の赤銅の雰囲気のまま、彼女を花嫁に変えていた。
「髪の色にドレスの色が映えています」
「ピンク髪に生まれた甲斐があるな!」
 たからの言葉に、赤銅はきしし、と笑い。
「いくかー」
 そして二人は、通と未夜に合流するため、待ち合わせ場所に赴く。


「皆さんお待たせしました」
「うっひょー! たから姉ちゃんもきれーだなあ!」
 待ち合わせ場所で待っていた通がたからの言葉に声をあげる。
「……わぁ……赤銅きれい!」
「お……!」
 未夜の言葉に、赤銅はドレスの裾を摘まんで一回転。
「なあめっちゃ綺麗じゃね!?」
 はしゃぐ気持ちを隠さず言葉を紡ぐ赤銅に未夜は頷きを返す。
「……あ、そうだ、えと、写メ!」
 とスマホを取り出す未夜。ちょっと間があったのは、二人に見惚れて反応遅れちゃったから。恥ずかしいから内緒だけれど。
「あ、カメラ!」
「写真?」
「やった、よろしく!」
 未夜を見て、通もカメラを取り出し。未夜と通の仕草に、たからと赤銅も了承を返して。
「はい、どうぞ」
「……ぷっ」
 いきなりウェディングドレス姿かつ真顔でダブルピースするたからに、未夜も思わず吹き出す。
「いやいや、たから、こうだって」
 そう言って、赤銅はたからに抱きつく。
「似合ってるぜ二人ともー!」
 撮って団地の他の皆にシェアしないと、と思っている通はパシャパシャとシャッター切る。
「こーゆーのは?」
 とか言いながら赤銅。たからのたからの手の甲にキスの真似事してみたり、未夜と頬を寄せ合ってみたり。
「……これで」
 と自分のスマホを通に渡す未夜。撮ってもらってとても満足。
(これが仕事じゃなきゃなー……)
 と少し現実を見てしまったけれど。

「さーんきゅー!」
 通に見せてもらったデジカメの写真を撫でまわす赤銅。とても嬉しいらしい。
「あ。ねえ料理何が美味かった?」
 ふと思い出したように赤銅が、未夜と通に尋ねる。二人の話を聞いて、たからがふむふむと。
「フランス料理は果物のソースが多いのですね……南米でしょうか」
「えっ」
「フランスって南米だったの!?」
「待って、待ってたから」
 たからの言葉に、固まる通、ビックリする赤銅、制止する未夜。
「ジャングルあんの。世界広っ」
「って、南米じゃねーよ!!」
 赤銅の言葉に、我に返りつつツッコむ通。
「……?」
 いまだよく分かってない感のたからに。
「世界地図勉強したよね? たから待って」
「フランスだよ!」
 未夜と通が世界地図講座をするのでした。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

糸原・キセ
【倉庫:3名:アド絡OK】
こんなキラキラした所は初めてで
僕は場違いではないかと思いつ
アニスと二三兄と見学
【学習力1、情報収集1】
建物の造りや人の分布等に注意するも
そこココに目を奪われ
「アニスあそこ!模擬結婚式してる」
恋人がいるので
つい自分に置換えて見て
赤くなりつ想像を振払う

「二三兄もタキシード映えそうだよな」
振り返ったらくっつく2人
?僕が気づかなかっただけで2人って恋人?

「僕じゃ背が足りないよw2人ならお似合いじゃないか?」

少し席外す旨を伝えて
思わず更衣室に隠れる

そこにはドレス
わぁ…綺麗だな

少しだけ…いいかな(着替え)
恋人の彼はこういうの喜んでくれるかな?
鏡を見てクルリ
ふわふわと想いを馳せる


アニエス・エーラ
【倉庫:3名:アド絡OK】wiz
「将来を共にする誓いに来た方々を狙うなんて、卑劣極まりない、許し難い行為です!」
怒りが抑えられません。
【変装、礼儀作法、おびき寄せ】で式場に下見に来たカップルを装い、彼方此方を周り【世界知識、見切り、学習力、情報収集、失せ物探し、視力、第六感、祈り】等で怪しい者を探ります。
鳥等動物にも可愛がりながらそっと【動物と話す】で聞き込みします。
何か知っている者はそっと影におびき寄せ【催眠術、医術】で脅しがてら話を聞き出し、聞かれた事を忘れるよう操作します。
キセと彼方此方見て、式を想像して興奮気味かも。
素っ気無い一二三に
「もっとくっつかないと、偽物っぽいよ」
どうするかな?


弥刀・一二三
【倉庫:3名:アド絡OK】
…甘い匂いで酔いそうどすわ;
ビラビラとかゴテゴテとか、何でこないな実用性無いもんがええか分からん
…言うと怒られそやし言わんけど
怪しい奴を探す事に専念
聞き耳立て人間を見切り、地形の利用でいそうな箇所を探索
周囲にはコミュ力で探りがバレんよう言いくるめつつ情報収集
ネットでこの宣伝サイトをアクセスした可能性推察、怪しい跡をハッキング
当然痕跡は消して怪しい箇所は目立たないよう迷彩と忍び足で鍵開けして探る
「そういや、狙われた方が早いな」
アニスの言葉に肩を抱いてイチャつきおびき寄せ狙い
「…キセとアニスでもカップルぽいな
ぐはっ(
怪しい奴は追跡、だまし討ちで追い込み恫喝して情報聞き出す


菅生・雅久
友から「キセっち綺麗よ~」と見ずに後悔しないかとメール
人気イベントで残り席が少ない(王冠5)と聞き
「女性が参加した方が!」と恋人キセの背を押したがやはり気になる…
迷いに止めを刺されたな…頭を掻き会場へ走り向かった

華やかで美味しそうな香りもする
何処を見ても花盛りだ
キセはどこだろう…第六感・野生の勘・情報収集を生かし探す
判らなければスマホで居場所を聞けば良いが…愛しい女の追跡だから頑張りたい

出会えたら「素晴らしく可愛い…そして綺麗だ」と照れ臭そうに笑む
この幸せな空気を壊す事件が起きるのか…必ず守らないと
…気付いたらキセを強く抱きしめてた
「次は俺も一緒に選ぶ(クスクス」

事件を防ぐ為、情報収集に入った




 【倉庫】の3人もまた、結婚式会場の人混みを歩いていた。

(……甘い匂いで酔いそうどすわ)
 と若干涙目で嘆息する弥刀・一二三(サイボーグのスターライダー・f10459)。
(ビラビラとかゴテゴテとか、何でこないな実用性無いもんがええか分からん)
 とも思うけれども、言うと全周囲から怒られそうなので口には出さず。
 一仕事終えた後だから、余計に鼻に突くのかもしれない。

「将来を共にする誓いに来た方々を狙うなんて、卑劣極まりない、許し難い行為です!」
 と抑えられない怒りをあらわにするアニエス・エーラ(オラトリオの聖者・f13932)とともに。一二三は糸原・キセ(祈りの戦巫女・f10149)と合流する前に会場入り。式場を下見に来たカップルを装って、あちこちを周っていた。目的はもちろんタンタシオンの襲撃を防ぐため。そのために怪しい奴や痕跡など、解決の手口を探していたのだ。

 結果は『何も無し』。
 挙動の怪しい奴はいたけれど、問い質せば『人並みの』、例えば変な妄想をしていたり、あっても痴漢といった『人の法』で裁けるレベル。会場にいる動物に問いかけても怪しい奴は見つからず。極めつけに結婚式会場のサイトへアクセスを解析しても、『不自然な痕跡』はもちろん、第六感にひっかかるレベルの怪しさすら見当らなかった。
 つまり、今回のタンタシオンの襲撃は、『計画性のあるもの』ではないのだろう。

「中には何もないとわかっただけでも良しとしましょう」
 アニエスの言葉に、一二三は嘆息を返す。敵は外から突発的に来る。それがわかっただけでも、対応のしようがあるというものだ。

 というわけで、キセを合流した二人。
 建物の造りや人の分布などに注意をしながらも、キセは会場を歩いていく。
(こんなキラキラした所は初めてかも)
 と興味を示しながら、しかし一方で『僕は場違いではないか』とも思いつつ。隣を歩くアニエスを見ると、彼女もこちらもあちらこちらに目を奪われているようで、少しほっとした。そして視界に入ったのは。
「アニスあそこ! 模擬結婚式してる!」
 キセの言葉にアニエスが思わず振り向く。その光景に、アニエスは自分の式を想像しているようで。
「……」
 キセもまた模擬結婚式に視線を奪われていた。恋人がいる身のキセにしてみれば、その光景を自分たちに置き換えて想像するのはごく自然な行動で。
「……いやいや」
 頬が火照ったのをわかりつつ、頭を振って想像を振り払うキセ。
「二三兄もタキシード映えそうだよな」
 と一二三の方を見てみたら、結構ビックリした。

 そこにはアニエスの肩を抱く一二三の姿があった。ただ、アニエスから肘鉄食らっていたけれども。

 これはキセが想像に揺蕩っていたそのわずかな間のことである。
 前を歩くキセとアニエスを見守るように歩きながら、ふと一二三は気付いた。
「そういや、狙われた方が早いな」
 と。
 模擬結婚式の光景に足を止めたアニエスに歩み寄り、肩を抱いて引き寄せる。唐突だったので、アニエスもびっくりするものの、悪い気はしない。ただ。
 素っ気ないのがいただけない。
「もっとくっつかないと、偽物っぽいよ」
 と一言。反応を窺うアニエスの言葉に対して。
「……キセとアニスでもカップルっぽいな」
 とか言いだすものだから。
「ぐはっ」
 返事が鳩尾に肘鉄だったのだ。
 そこをキセに目撃されたのである。

 でキセは思うわけだ。
(僕が気付かなかっただけで2人って恋人?)
 とかね。


「僕じゃ背が足りないよ。2人ならお似合いじゃないか?」
 と微苦笑しつつ、キセは少し席を外すと二人に告げて。慌ててその場を離れ、思わず逃げ込んだ先は、ドレスの試着室。
「わぁ……綺麗だな」
 男と見られても気にしないキセであるが、紛れも無く彼女も女性であって。ドレスに憧れるのは決して不思議なことじゃない。
(彼はこういうの喜んでくれるかな?)
 少しだけ、と。ドレスを手に取って着替えるキセ。鏡の前でくるりと踊ってみて。ふわふわと思いを馳せて。

 その姿のまま、試着室を出たのは本当に気まぐれ。『せっかくだから』とかそんなレベルの思い付き。
 しかし。
「……え?」
 どういう偶然の導きか。目の前にいたのは恋人の菅生・雅久(人間のブレイズキャリバー・f09544)であった。
「素晴らしく可愛い……そして綺麗だ」
 挨拶よりも先に雅久の口から零れる言葉。彼自身も照れくさそうにはにかんでいるが、それよりもキセの動悸の激しさの方がヤバかった。


 ――『キセっち綺麗よ~』

 そんなメールが届いたのは戦友から。実際どういう意図があったのかは謎だけれども。
 そのメールが雅久の迷いに『止めを刺した』のは事実だった。そして恋人のキセのことが気になり、この会場まで走ってきたのも事実。

 キセがどこにいるかなんてスマホで聞けば一発だ。
 だが、雅久は足を動かした。第六感を、野生の勘を、そして入ってくる感覚の全てから情報収集を。
(華やかで美味しそうな香りもする)
 何処を見ても花盛りだ、と雅久は感じつつ。その中にある『愛しい女の痕跡』を探す。彼女を追いかけるために。

 そして、今、雅久の前にキセがいる。そんな奇跡のような一幕に。
(この幸せな空気を壊す事件が起きるのか……必ず守らないと)
 そう思って。キセに再び声を掛けようとして。

 気付いたらキセを強く抱きしめていた。

「ちょっ……?!」
 動揺に続く動揺でキセは軽くパニック状態。そんな様子に雅久はクスクスと笑みを浮かべ。キセの耳元でそっと囁く。
「次は俺も一緒に選ぶ」
「……!」
 キセにしてみればトドメの一撃だったかもしれない?


 火照る頬を何とか隠しつつ、普段着に戻ったキセは雅久とともに、一二三とアニエスの二人と合流する。
 中には敵に繋がる痕跡はない。ならば、敵は確実に外から来る。

 事件を防ぐため、彼らは次のアクションへ移った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 冒険 『猟奇連続殺人を阻止せよ』

POW   :    被害者の身辺警護をする

SPD   :    犯人を捜査し取り押さえる

WIZ   :    変装や被害者の共通点を身に付け、被害者の身代わりになる

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 それは『普通』に訪れた。
 その辺にいる普通の服装、普通の男女、普通の住民。強いて言うなら、表情が虚ろなくらいだが、受け答えも普通にするし、見た目は決して結婚式会場に訪れてはいけない者ではなかった。
 そして大人数の団体でも無く。ひとりや二人のペア、あるいは4~5人のグループだったかもしれない。普通だ、普通に会場に入ってきたのだ。
 だからこそ、彼らは会場の奥へ辿り着き、この見学会の主役とも言える人々、未来を夢見る人々に這い寄ることができた。
 ゆえに、悲劇は起こった。血の赤が白い幸せを染め尽くした。


 だが、それはグリモア猟兵が見た予知。今、結婚式会場にいる猟兵にとっては、これからの未来の可能性でしかない。ゆえに防ぐことができる。
 ただ。猟兵たちであれば、彼らを会場に入る前に迎撃し、追い返すこともできるだろう。しかし、それは『予知の道筋から大きく離れる』ことになる。別の悲劇を引き起こす引き金になりかねない。

 ゆえに猟兵たちが動き出すのは、彼ら――タンタシオンがその凶刃を取り出した瞬間。それまでは、会場に入り込んだ彼らを見つけ、追跡し、その凶刃が振るわれないように策を練り。
 悲劇を防いでほしい。

 次の物語は、それぞれが訪れた、模擬結婚式の会場から、はじまる。
アニエス・エーラ
【倉庫】wiz
敵はがっくんとキセっちに任せ、囮役に専念したいと思います。
被害者の共通点を【情報収集、第六感】で調べ、その格好や特徴を模した【変装】をし、一二三とカップルらしい行動をしたいと思います。
【存在感、礼儀作法、おびき寄せ】で狙われそうな行動を取ります。
「ねえ、あのタキシード似合いそう!」
「式ではどんなお料理が喜ばれるかな?」
ちょっと恥ずかしいですが、頑張って一二三の腕に両手を絡めて……。
式は教会で、披露宴のお色直しは、多いと皆さん退屈しちゃうね。
お料理は苦手な物を聞いておかないと!
想像が暴走してしまいました……。
怪しい雰囲気時は【早業、かばう、祈り、激痛耐性】で標的になろうと思います。


菅生・雅久
【倉庫】
絡みアドリブ歓迎

SPD
キセと囮は見惚れて仕事にならないので無理だ;

スタッフに【変装】
楽しむ人の中、獲物を狙う「虚ろ」は動きが違うと推測し
来客を目で追って選別してる者達を見付け仲間へ知らせよう

客を不信不安にさせぬよう【コミュ力・礼儀作法】生かし式場アピールし
さり気なく虚ろと標的の居場所を引離し自分は標的の傍か虚ろとの間に陣取る

囮に意識が向いたら
「更に華やぐ演出がございます」と他へ案内し虚ろを一緒に移動させるのも手だね

虚ろな目=催眠・洗脳なら【恫喝】で止めれるかも?
標的を襲う気配が見えたら【かばう】と同時に目立たぬ動きで手を捻り武器奪い
周囲を驚かさぬ程度の声で恫喝を試す
無効なら強制退出だ!


糸原・キセ
【倉庫】
他PT絡み
アドリブ歓迎

POW】雅久が第一の凶刃を必ず食い止める
僕は一般客の保護に動くよ

●式場客に紛れる
アニスも二三兄も一際目を引くよ

前回見学で客達が抱くふわふわを知った
敵の雰囲気の違い
僕にも分かるよ
【戦闘知識】や仲間情報加味し敵識別

●壁側大きなカーテンの傍に座る

こっそり【小狐の輪舞曲】
カーテンの裏に大狐を隠し召喚
小狐達を天井の照明に紛れ込ませ待機

敵の武器を確認次第
武器を狙って駆けろ小狐達
熱して持てなくしてしまえ!

●すぐに2回目小狐召喚
敵と客の間に割込ませ

「皆さん落ち着いて彼等から離れて!」
敵を客の居ない方へ追立て

敷地外まで追跡
出る直前で子狐突撃!
敵後頭部にハート形の火傷

消えない目印だよ


弥刀・一二三
【倉庫】アド絡OK
「…何でホンマの恋人が囮せえへんのや?
雅久の返答に妙な説得力が
確かに刺されとっても愛を語り合っとりそうや…
情報収集、聞き耳、見切り、コミュ力、野生の勘とか、技能駆使して狙われそうな被害者に変装し囮役に
アニエスとイチャつきおびき寄せで引き付ける
被害者情報に合わせて会話も変更
「アニスはスタイルええし、ああいうん、ええな!
「料理はフランス料理が主流なんやろか?いっそ、呼ぶ奴みんなに聞いて統計取るんはどないや?
偶に髪撫でたり顎クイ壁ドンしたったりすればええんやろか?
集められる時、催眠等万一に備えつつ掛かったふりを
危険時は武器受けと拠点防御で客を守り
パニック時はコミュ力で言いくるめ鼓舞




 教会に満ちる厳かな雰囲気。静かで、しかしながら存在感のある音を立て、教会の入り口が開く。

 式場の中には既にスタッフとして変装していた菅生・雅久(人間のブレイズキャリバー・f09544)がおり、参列席には糸原・キセ(祈りの戦巫女・f10149)の姿もある。そんな中、未来を誓うための祭壇へと、バージンロードを歩くのは、アニエス・エーラ(オラトリオの聖者・f13932)と弥刀・一二三(サイボーグのスターライダー・f10459)。

 そう、この模擬結婚式は、【倉庫】のメンバーが主役なのだ。


 ほんの1時間ほど前のこと。
「……何でホンマの恋人が囮せえへんのや?」
 納得いかない、という表情で呟く一二三の隣には雅久がいた。なお、二人の視線の先には。
「式は教会で……披露宴のお色直しは、多いと皆さん退屈しちゃうね」
 とか、式の段取りを考えるアニエスとキセがいる。
「キセと囮は、見惚れて仕事にならないので無理だ……」
「……そ、そうか」
 雅久の言葉に宿る妙な説得力に思わずうなずきを返す一二三。
(確かに刺されとっても愛を語り合っとりそうや……)
 そんな事態になっても困るので、囮役はアニエスと一二三に相成りました。

 そんなわけで各々の適材適所へ配置換え。雅久とキセは式場へ向かい、一二三とアニエスは模擬結婚式の控室に向かう。
 その途中、ドレスルームや食堂を通るのもまたアニエスらの作戦の内。
「ねえ、あのタキシード似合いそう!」
「アニスはスタイルええし、ああいうん、ええな!」
 一二三とアニエスがいちゃついているのは、被害者となる可能性や特徴を探っているからだ。より精度の高い囮となれば、被害も少なくなる。
「式ではどんなお料理が喜ばれるかな?」
「料理はフランス料理が主流なんやろか? いっそ、呼ぶ奴みんなに聞いて統計取るんはどないや?」
 イチャついて誘き寄せるという算段で、色々と誘いをかけてみる……のだが。
(……ふぅ)
 一二三の耳や野生の勘にひっかかる何かはなく、どうやらこの辺りでは襲撃はないらしい。
 ならば、式場へ行くしかなさそうだ、と一二三はアニエスに向き直る。一二三と視線が合ったアニエスがこくりと頷き。
「お料理は苦手な物を聞いておかないと!」
「……なぁ、模擬と違ったん……?」
「あっ……」
 アニエス、思わず想像が暴走してしまいました。


 その頃、式場では。

 キセが参列席の辺りをゆったりと歩いていた。周囲のチェックもあるが、彼女なりの作戦があるのだ。

(僕も客達が抱く『ふわふわ』を知ったから)
 おそらく、この場にいる一般人も多かれ少なかれ抱いているであろうあの感覚。あれを抱いているか否かが雰囲気の違いとなって。きっとその違いが敵とその差を見分ける力となる、とキセは感じている。
 そんなキセが座った席は、式場の壁側。大きなカーテンが間仕切りとしてある、その近く。
(上手く隠れててよ)
 ちらりと遣った視線はカーテン越しに。そこには既にキセのユーベルコードで召喚した式神の火狐(大狐)が隠れている。
 なお、タンタシアンの騒ぎの前に見つかると大パニック必至なのだが、スタッフ(に扮している)雅久が上手いこと誤魔化してくれてるので見つかる可能性は無いだろう、たぶん。さすがに天井の照明の辺りは見つかると誤魔化しようがないので雅久に止められたけど。

 そんな雅久はカーテンの前を基本ポジションとしつつ、スタッフとして式場全体に注意を払う。
(楽しむ人の中、獲物を狙う『動き』は違うはずだ……)
 それこそが今回の元凶となりうる者、と雅久は推測する。ゆえに、『他の来客を目で追って選別している』動きを見つけようとするのだが、それはどこを見ても見当たらない。
(表情が虚ろ……というだけなら何人かいるが……)
 しかし、その該当者も固まって座ってはいるものの、正面の十字架を見たまま、ぼーっとしているのみ。全員が帽子を被っているのも気になるが、それだけでこの会場から追い出す決め手とはならない。
 まぁ、それでも不気味がる客もいるわけで。客たちに声をかけ、安堵させた上で、『目処とした者ら』の付近に待機する雅久。彼らが元凶ならば、必ずここから『始まる』はずなのだから。


 というわけで、今ようやく模擬結婚式に辿り着いたわけだ。

(さて……)
 ここからどうするか。
 バージンロードを歩きながら悩む一二三。
(偶に髪撫でたり顎クイ壁ドンしたったりすればええんやろか?)
 口に出していたらきっとアニエスからツッコミが入っていたであろう。しかし、今の彼女は。
(……)
 先ほどまでのはしゃぎは少しなりを潜めて、少し緊張気味。その理由は……。
(ちょっと恥ずかしいけど……)
 頑張って一二三の腕に両手を絡めるアニエス。その姿はまさに花嫁の存在感を纏っていて。

 そんな、ひと際目を引く光景をキセは参列席から見守る。視界の隅には雅久の姿も見える。
(雅久が第一の凶刃を必ず食い止める)
 そう信じているからこそ。キセは一般客にも注意を向けることができるのだ。

 一二三とアニエスが祭壇まで辿り着き、神父が言葉を紡ぐ。
「これより、『誓い』を……」

 ――そして、それは唐突に起こった。


「日常を満喫し、命を育む者よ」
「我らの、白き贄たちよ」
「その命、捧げよぉぉぉ!!」

 まるで絶叫のような祈り。唐突に席を立ちあがり、凶刃を振りかざすのは、雅久が『先ほど目を付けた怪しい者』の全て、すなわちタンタシオンの人数は3人。
 彼らはまるで『唐突にスイッチが入った』かのように暴れ出した。ナイフを振り回しながら、椅子を、そこに座っている客すらを踏み台にして、一二三たちへ接近しようとする。

「尾は千々にて小狐達よ。舞いて祓いて浄め給へ」
 キセの声が響き、カーテンの裏から大狐が姿を現す。その尻尾からたくさんの小狐たちが分かれ、タンタシオンたちの前に立ち塞がる。
「熱して持てなくしてしまえ!」
 狐火の熱でナイフそのものを刺激する作戦だ。細かい制御など気にせず、タンタシオンの手元に集結する小狐たち。ナイフどころか手そのものに張り付いて、主の指示を忠実に実行するが。
「なんで!?」
 その声はキセから。遠目から見ても手が火傷するほどに火にさらされても、タンタシオンたちは呻きもせず、手の皮がめくれてもナイフを手放す素振りを見せない。それはまるで『痛覚や触覚が無い』かのごとく、ナイフを握り締めたまま、一二三たちに接近していく。
 その様子に、客のパニックがますます激しくなる。
「更に華やぐ演出がございます」
 祭壇の近くまで走り寄り、客たちの不信不安を削ぐべく、あえて礼儀正しく、丁寧に告げる雅久に。
「やりすぎちゃいます? お客はんびっくりしてますやん。ほら、逃げや逃げや」
 と一二三が援護射撃で客たちを言いくるめ。
「皆さん落ち着いてこちらへ」
 とキセが入り口に立って、避難を誘導する。

 客たちを避難させるため、動き回る一二三たちの行動を支えるのはアニエス。
「……!」
 彼女はあえて動かず、その場で祈りを捧げる。その姿はタンタシオンの刃を引き付ける、まさに純白の殉教者。
(耐えて、みせます……!)
 激痛には耐性があると身構える。
 タンタシオンのナイフが振り下ろされる瞬間。
「大丈夫か!?」
 雅久がかばうように割り込んで腕を捻りあげる。
「ありがとう」
 耐性があったとしても痛いものは痛いのだ。

 客たちの避難がほぼ終わった。ならば。

「あとはこの方たちの正体を突き止めませんと」
 アニエスがばさっとウェディングドレスを脱ぎされば、いつの間にか普段通りのキャソックに早業の早着替え。
 衣装が変わった程度では既に標的としたモノからは外れないようで、タンタシオンは相変わらず、『まず花婿と花嫁』を狙う。
「ちっ、面倒どすな」
 大剣を取り出した動作の流れで、ナイフを受け止める一二三。もう一人のタンタシオンは執拗にアニエスを狙うが。
「自由に動けるなら、その程度は当たりません」
 流れるように素早く身を翻し、ナイフをかわすアニエス。

 腕を捻り上げた後、そのままタンタシオンを組み伏せた雅久が思考を巡らせる。
(これが、催眠・洗脳なら……恫喝すれば止められるか?)
 試す価値はある。既に迷惑をかけるような客の姿も見当たらず、障害は何もない。
「命惜しくば、止まれ!!」
 恐怖を与えるように、恫喝する雅久。
 だが、タンタシオンからは『微塵も反応が無い』。まるで。
「機械か虫なのでしょうか、この方たち!」
 ナイフをかわし続けるも、接近して組み伏せるまではいかないアニエスが悲鳴を上げる。
「どきぃ」
 防御に専念していた一二三がしびれを切らせて。威嚇を込めた大剣での一閃を放つ。一二三の声にしゃがみこんだアニエスの頭上を大剣が通り過ぎ、タンタシオンたちの皮膚1枚ほどを切り裂く。
「……」
 その反撃に吹っ飛ばされたように倒れ込むタンタシオン2人。その拍子に帽子が脱げ、その頭が露わになる。
「ひっ……?!」
「……っ!」
 アニエスの小さな悲鳴。それに思わず注意を削がれた雅久の手からタンタシオンが抜けだす。そして倒れ込んだ2人も帽子に構わず、一心不乱に入り口に向かい。
「逃がすか!」
 その前に立ち塞がるキセと式神たち。
「後頭部にハート型の……っ!?」
 ハート型の火傷を負わせて、それを追跡の、消えない目印に。
 そう言いかけてキセが言葉を飲み込む。

 自分に向かって走ってきたタンタシオン3人の頭に張り付いていた……否、『耳から生えていた』モノがあまりにも異質だったからだ。
 それは猟兵であればひと目見てわかる存在。まるで虫に寄生する冬虫夏草のような、『人に寄生するオブリビオン』。

「あのオブリビオン……」
 唸るように一二三が声を絞り出す。もし、冬虫夏草と同じならば……。
「……意志すら奪っているとすれば、これまでの行動にも説明がつきます」
 アニエスが嫌悪感を薄くにじませながら呟く。

 これまでのアニエスや一二三の事前対策。調査やおびき寄せ、果ては囮まで仕込んだというのに尻尾すらつかめず、結婚式の誓いの言葉まで全く動きがなかったこと。雅久が式場でチェックしていた『異常かもしれないけど、異質とは断定しきれない』感覚。
 先にアニエスが口走った『機械か虫か』という言葉は当たっていたのだ。
 彼らには作戦や策などなく、『光に集まる虫のようにこの場に現れ』『誓いの言葉というキーワードをきっかけに機能した』だけ。『誓いの言葉を交わし合う者たちを生贄にする』という機能を持った虫のごときオブリビオンの手足。

 衝撃的な光景に、タンタシオンたちを制止できなかったキセが我に返る。
「小狐たち! お願い!」
 急ぎ、指示を飛ばし、予定通り、後頭部にハート型の火傷を負わせるキセ。そこへ雅久が駆けつける。
「とにかく、アレを追いかけないと!」
 キセが雅久を振り返って叫び。
「いこう」
 雅久も頷きを返す。

 おそらくタンタシオンたちが逃げ込んだ先に、同じようにオブリビオンに寄生された人たちのコロニ―があるはずだ。そこに乗り込んで、徹底的にオブリビオンを叩き潰す。

 それこそが猟兵たちの仕事なのだから。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 集団戦 『意思を封じられし者達』

POW   :    人海戦術
【身体能力以上の力を無理矢理】【引き出させることにより】【超人的な力】を宿し超強化する。強力だが、自身は呪縛、流血、毒のいずれかの代償を受ける。
SPD   :    人海戦術
【対象に対して人海戦術】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ   :    心無い声
【呻き声やつぶやき】を聞いて共感した対象全ての戦闘力を増強する。

イラスト:にこなす

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 結婚式会場から逃げたタンタシオンたちは、そこからそう遠くない下水道の入り口から地下へ入る。下水道を通り、辿り着いた場所は、下水道を造った際に使われていた土木作業場だ。今や廃棄された場所であるが、充分な広さがあるその場所に、多数の人間がひしめき合っていた。
 それはまさしくコロニー。オブリビオンに寄生された者たち、『意思を封じられし者達』の拠点にして、住処。

 逃げ込んだ個体が仲間たちに情報を伝達する。この場はもはや安全ではない、と。
 その情報に従って、オブリビオンたちは手足となっている人を動かす。誰か1体でも生き残り、どこかに新たなコロニーを作れば、また活動を再開できる。その使命に従って、雲の子を散らすように移動を開始する『意思を封じられし者達』。

 そこへ駆けつける猟兵たち。

「逃がさない」
 と誰かが叫び、ユーベルコードを解き放つ。腹に直撃したその攻撃の威力が脳まで伝わったのか、耳から出ていたオブリビオンは消滅し、崩れ落ちるように倒れる人の身体。その胸は呼吸に上下している……生きている!

 ならば。今ここに居るオブリビオンを1体残らず、全て片付ければこの事件は終わりに辿り着く。
 猟兵たちは、オブリビオンを倒すべく、攻撃を開始する!

●(このシナリオにおける捕捉)
 猟兵たちの攻撃は身体の何処に当たっても、全てオブリビオンのみにダメージを与え、寄生されている人を傷つけることはないようです。
 また、今のオブリビオンは『逃げること』を最重視しており、『逃げる』『逃げるための障害となる猟兵を排除する』こと以外の行動はしません。
 解放された人々はこの事件の発覚に伴い駆けつけたUDC組織が保護してくれますので、余力を割く必要はありません。
糸原・キセ
【倉庫】アドリブ歓迎

前回【小狐】で敵の手が爛れる姿を思い出すよ
宿主への負荷は相当だろうな…
心を鬼にしてでも、いち早く無力化し解放したい、そう心が叫ぶんだ

「行くよ二三兄」
仲間が逃げ道を塞ぎ足を止めた敵へ
凰扇【浄筆】で【範囲攻撃10】

敵の数も力も厄介
【絶望の福音】と【見切り3】で回避
回避しては、扇の範囲に巻き込む一閃を!

もちろん仲間には声掛け、巻き込まないよう、注意と連携を意識する
「雅久っ足元狙う、跳んで!」
「アニス助かるよっ」

どうにも回避できない時は扇を拡げ【拠点防御3、オーラ防御3】

より多くを巻き込んで、倒れない事
僕はそれに集中して、決死の舞を踊る


菅生・雅久
【倉庫】POW
アドリブ連携歓迎

出入り口を塞くよう立つと同時に【暗視】と【アルナイル】で隠れた通路が無いか確認し
あれば仲間にも伝え、そこに近づくタンタシオンへ銃撃

人海戦術は回避し奥へ【吹き飛ばし】てなぎ倒し
心無い声は敵同士で強化されないよう口を開く前に炎で塞ぎ
隙を抜けようとするする敵は【ダッシュ】で追い逆方向へ【吹き飛ばし】集め改めて【範囲攻撃】

…寄生を解く為と判っても人を攻撃するのは嬉しい事ではないが
それが猟兵の使命と割り切り、せめて自分を切り裂く炎【ブレイズフレイム】で逃避しようとする者から倒し
オブビリオンが出たのを見届け鎮火する

目覚めた時、寄生されてた事は全てを忘れ、元の生活へますように


弥刀・一二三
【倉庫】spdアド絡歓迎
「オブリビオンが死んだら人は助かりそやし、そこはラッキーやったな
結構隠れた逃げ場とかありそやな
水道管とかも通って逃げたりしそうやし
「逃げそな大きさは塞いでええよな?
内部をゴーグル機能で隠れたり逃げられそな場所に【早業で罠作りや破壊工作】して妨害
【聞き耳、追跡、失せ物探し】で逃げ場所に近い敵から始末
「そっち行ったで!
「彼処の穴から逃げそや!
声掛け連携し、雅久、キセやアニスらで己等に近い敵を始末
人海戦術してきたら【先制攻撃で範囲攻撃を2回攻撃】で一気に数減らすチャンスや
逃げ足はこっちも自信あるし逃さんよう
近距離攻撃は【ダッシュで串刺し】
遠距離攻撃は【クイックドロウ】等で殲滅


アニエス・エーラ
【倉庫】wiz
人に寄生して意思を奪い戦わせるなんて卑劣極まりない敵を逃がす訳にはいきません!
「私は逃げられないようにするから、お願いね!」
主な攻撃は仲間に任せ、私は逃げられないようにする事に専念しようと思います。
【失せ物探し】で出入り口を探し【地形の利用、早業】でその場所へ先回りし【拠点防御】で近付く敵は【衝撃波】で仲間の攻撃射程内に吹き飛ばします。
仲間の怪我には【祈り】を捧げ、回復を試み、自身の怪我は【生命力吸収】で回復しようと思います。
敵の攻撃は【オーラ防御】等で回避したいと思います。
出入口を守りながら、敵の動きを阻害する為に敵の移動手段部位を狙い、守護精霊で【全力魔法、範囲攻撃】します。




 結婚式会場の悲劇を防いだ猟兵たちは、逃げ出したタンタシオンたちを追跡していた。グリモア猟兵の言葉にあったように、やつらには住処がある。その場所を突き止めねばならない。


 タンタシオンたちを追跡しながら、アニエス・エーラ(オラトリオの聖者・f13932)はぎゅっと口を結ぶ。タンタシオンと呼称していた者たちは、その実、オブリビオンに寄生され、意思すらも封じられた存在だった。
「人に寄生して意思を奪い戦わせるなんて……」
 オブリビオンの振る舞いに、アニエスが抑えきれない憤りが露わにする。
「卑劣極まりない敵を逃がす訳にはいきません!」
 そのためにはタンタシオンたちの住処ごと、潰す必要がある。まずは視界の中に捉えている彼らを見失わないことが第一だ。
(宿主への負荷は相当だろうな……)
 アニエスの隣を走りながら、糸原・キセ(祈りの戦巫女・f10149)が思い出すのは結婚式会場でのこと。キセの喚んだ小狐の熱でタンタシオンの手が焼け爛れてしまった姿。人の身体が痛みを感じるのは危険に対するアラートであり、リミッターだ。意思を封じられた彼らはそれらも封じられ、ただただ道具の如く扱われている。
 そんな姿を見ているから。
(心を鬼にしてでも、いち早く無力化して解放したい)
 キセの心がそう叫んでいた。

 騒ぎを聞きつけて、UDC組織のメンバーが弥刀・一二三(サイボーグのスターライダー・f10459)らに接触してきた。走りながら情報を交換、目的を伝える菅生・雅久(人間のブレイズキャリバー・f09544)。これで後顧の憂いは無くなった。
 後は寄生しているオブリビオンを一匹残らず倒すのみ!


 梯子を下り、下水道が流れる底まで辿り着けば、かすかな異臭と下水の流れる音が反響する空間に辿り着く。
 薄暗い空間の中、雅久が『アルナイル』の名を持つ電脳ゴーグルを起動する。水路はともかく人が通れる通路は片方にしか伸びていないようだ。
 その視界の隅で動く影。それは一二三の暗視ゴーグルも捉えた動く熱源。それは水路を挟んだ向こう側の通路を走っていた。
「っ、くっ!」
 逃げられるかもしれない、そんな危機感が雅久にサブマシンガンのトリガーを引かせてしまう。弾丸が命中し、倒れ込むタンタシオン。
「雅久!」
 キセの声に我に返った雅久が急ぎ、タンタシオンの元へ駆けつける。動かない……が、その身体は呼吸をしている。生きている!
 安堵の吐息と共に、雅久が改めてタンタシオンの身体を確認する。頭に寄生していたオブリビオンは消滅した形跡があり、そして、手が炎で焼けただれたようになっている。
「これ、結婚式会場の」
 その傷を見てキセが呟く。見覚えがあるこの手は、結婚式会場から逃げ出した個体ということだろう。
 雅久の攻撃とキセの小狐。その違いは何か、といえば、瞬間的か継続的かの違いだろう。ダメージはオブリビオンに伝わっていただろうが、熱伝導による効果を狙って張り付いていた分は身体に影響が出てしまったのだ。
 ならば、瞬間的に叩き込む、すなわち普段の戦い方でオブリビオンだけを倒すことができる。
「この傷は癒しておきますね」
 アニエスが座り込み、治療を開始する。
「オブリビオンが死んだら人は助かりそやし、そこはラッキーやったな」
 一二三の言葉に雅久が頷きを返す。なんとか寄生された人々を助ける算段が出来た。
「終わりました。後はUDC組織の人に任せましょう」
 アニエスが立ち上がり、微笑む。
 タンタシオンたちが逃げ込んだことにより、大きな影響が出る前に片付けなければいけない。

 再び下水道の通路を駆けるキセたち。
「結構隠れた逃げ場とかありそやな」
 一二三の暗視ゴーグル越しの視界が通路の奥を探る。ここまではおよそ一本道であったが、この先は分かれ道や小さな子供程度であれば通れそうな水道管もありそうだ。
「逃げそな大きさは塞いでええよな?」
 一二三の言葉に皆が了承を返す。後顧の憂いは何であっても断っておいて損は無い。
「よし、これでどないや」
 持ち合わせの道具を駆使して素早く罠を作り、あるいはあえて破壊することで通路を閉鎖していく一二三。
「一二三さん、あっちにも通路があります」
 アニエスが失せ者探しは得意と冗談を交えつつ、出入り口になりそうな場所を探しだす。
 手際よく封鎖と、うろついているだけのタンタシオンを倒しながら。雅久たちはついに、タンタシオンたちのコロニ―へ辿り着いた。


 タンタシオンたちにしてみれば、逃げ出そうとしていた矢先に天敵が現れた、という展開だ。
「先手必勝です!」
 猟兵たちの侵入に浮足立っているタンタシオンたちに対し、アニエスが手にしていた魔法の杖を掲げる。杖が本来の守護精霊の形を成して顕現する。
「お願い!」
 アニエスの願いに応えて、守護精霊が魔法を解き放つ。全力で放たれた吹雪の魔法はタンタシオンたちの足元を狙って。凍てつく氷がタンタシオンたちの足を床に縫い付けていく。
 タンタシオンたちの抵抗に氷もそのうち砕けるだろうが、まずはこちらがペースを掴んだ。再び杖の形に戻った守護精霊を手に、アニエスが告げる。
「私は逃げられないようにするから、お願いね!」
 アニエスが出入り口を守る。ならば。
「行くよ二三兄」
 キセがタンタシオンたちに向かって駆ける。
「舞え、凰!」
 『凰扇【浄筆】』を広げ、一閃するキセ。そのまま勢いを殺さず、舞いの足取りで、ふわり回転しながら、踏み込んだ先は次なるタンタシオンの群れ。再び扇がタンタシオンたちを一閃する。
(より多くを巻き込んで、倒れない事)
 その決意がこの戦いにおけるキセの誓い。それを胸に、キセは『決死の舞』を戦場に刻んでいく。

 キセの勢いに押されて、タンタシオンたちの集団行動に乱れが生じた。その隙を逃さず、一二三が仕掛ける。
「逃がさんよ」
 ダッシュの勢いを大剣に乗せて串刺しの要領で貫く。剣を抜き、次に一閃するのは自分に襲いかかってきたタンタシオンたち。耳から入ってくる音で周囲を正確に捉え、無駄なく、素早く身を翻し、返す刀で斬りあげる。
(……寄生を解く為と判っても人を攻撃するのは嬉しい事ではないが……)
 タンタシオンたちの前に立ち、袖をまくりあげる雅久。気の進まぬ戦い方ではあるが、それもまた猟兵の使命と割り切り、もう片方の手で握り締めた鉄塊剣で己の腕を傷つける。
(せめて自分を切り裂く炎で)
 『ブレイズフレイム』、ブレイズキャリバーが持つ能力で地獄の炎が噴き出し、雅久たちをかわして逃げ出そうとするタンタシオンを飲み込んでいく。オブリビオンの消滅を確認したらすぐさま炎を消して、オブリビオンのみを焼き尽くしていく雅久。

 タンタシオンたちもただやられているわけではない。手足とした人の手で足で、最前線にいるキセへ襲い掛かるが。
「当たらないよ」
 『絶望の福音』がキセに未来を予測させ、それらも織り込んだ彼女の舞がその攻撃をかわす。カウンター気味に扇を叩き込まれる仲間の様子に、タンタシオンたちが散開する。逃げるつもりだ。
「そっち行ったで!」
「行かせません!」
 一二三の声にアニエスが素早く敵の前に回り込み、拠点防御の要領で杖を振るうアニエス。生じた衝撃波がタンタシオンたちを吹き飛ばし、再び一二三たちの攻撃範囲に押し戻す。
「主な攻撃はお任せしますので」
 この場の死守に専念するとアニエスは告げる。敵を逃がさないという点でも重要だが、この位置なら。『生まれながらの光』による仲間への癒しもまた十全に届かせることができる。
「アニス助かるよっ」
 舞は止めずにアニエスへサインを送るキセ。

 それでもタンタシオンたちは逃亡を諦めない。今度は別の入り口、人の身体がぎりぎり通るか通らないかという壁の亀裂へ向かって殺到する。
「彼処の穴から逃げそや!」
「雅久っ足元狙う、跳んで!」
「わかった!」
 一二三がタンタシオンを斬りつけながら叫ぶ。キセが大きく足を踏み替え、タンタシオンたちの側面へ回り込む。キセの攻撃範囲内にいる雅久はキセの動きに合わせて、跳躍する。雅久の足元を掬うように、タンタシオンたちの足元を薙ぎ払うキセ。

 猟兵たちの連携に、単独で行動していては逃げられないと悟ったのか。タンタシオンたちが固まって行動を始める。人海戦術。頭数で無理矢理一二三たちを突破しようと押し寄せてくるが。
「一気に数減らすチャンスや!」
 それすらも一二三の想定通り。タンタシオンたちの波が届く前に、先制の一撃。大剣を風を切るように二度振るい、その衝撃波でタンタシオンたちを弾き飛ばす。
「逃げ足はこっちも自信あるし」
 一二三の声に応じて雅久が駆ける。崩れた人海戦術の隊形、その隙を逃さず、雅久がブーツによる回し蹴りでタンタシオンたちを吹き飛ばし、さらに隊形を押し崩す。
 度重なる劣勢に、追い込まれたタンタシオンたちが呻き声やつぶやきを零し始める。その心無い声に悪寒を感じた雅久は。
「させるかっ」
 『ブレイズフレイム』をタンタシオンたちの口に押しこむ形で、その行為を妨害する。後方からアニエスの全力魔法がタンタシオンたちを押し戻しつつ、薙ぎ払う。吹き飛ばされてきたタンタシオンたちに合わせて、キセが扇を、一二三が大剣を一閃して。
 次々と薙ぎ倒されていくタンタシオンたち。
(目覚めた時、寄生されてた事は全てを忘れ、元の生活へ戻れますように)
 雅久のブレイズフレイムが祈りと共にオブリビオンのみを焼き尽くしていくのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

鈴木・志乃
(千羽鶴を眼前にかざす)
これ、私の秘密兵器



この状況にドンピシャかもね?


UC【旅立ち】で顕れよ、無数の祈りの鳥達よ
封じられた意志の欠片を集めて、あの人達に直接叩き込んでおいで
【失せ物探し、祈り、衝撃波、なぎ払い】

UCで敵を延々と撹乱
とにかく出口に近い奴を襲わせて止まらせて
私は【ダッシュ、スライディング】で急接近してボコる
光の鎖で思い切り【なぎ払う】よ
場合によってはマイクで【シャウト(歌唱)の衝撃波】の方が効くかもしれないね?
敵攻撃は鎖で【武器受け】したら即【カウンターのなぎ払い】

しばらく戦えば相手の動きも【第六感と見切り】で把握できるだろう
【オーラ防御】常時発動




 タンタシオンのコロニ―に駆けこんできた一人の猟兵。鈴木・志乃(オレンジ・f12101)は目の前の状況を確認する。既に猟兵たちによるオブリビオンを倒すための戦闘は始まっている。
 それならば、と眼前に千羽鶴をかざす志乃。それは曰く、五色の千代紙に橙を添えて折り上げた、確かな祈りと願いの形。
「これ、私の秘密兵器」
 誰に聞かせるでもなく、それでいて誰かの耳に届けたい言葉。それを紡ぎながら志乃は目を閉じる。
(この状況にドンピシャかもね?)

 ひと息吐いて。目を開くと同時に紡ぐ言葉はただひと言。
「――飛んでけ」
 ユーベルコード『旅立ち』。志乃の言葉を受けて、千羽鶴が光の鳥に変化していく。それは失われた想いを引き寄せるモノたち。
「顕れよ、無数の祈りの鳥達よ」
 そして心を乗せて飛ぶ祈りの形。

 ――意思を封じられた人たちがこの場にいるからこそ。

 その意思の欠片を引き寄せ、集めるべく、光の鳥たちは飛ぶ。
「あの人達に直接叩き込んでおいで」
 志乃が指し示した方向へ光の鳥たちが羽ばたく。直接、あるいは飛翔の衝撃波でタンタシオンたちに想いを叩き付けるかのごとく。

 志乃の千羽の鳥たちの動きにタンタシオンたちが撹乱、翻弄されていく。その混乱に応じて、志乃が次の行動へ移る。
「せいっ!」
 入口の位置から一番近い敵へダッシュ&スライディング。間合いを一気に詰めて、体を起こしながら、全力で振るうのは光の鎖。叩きつけられたタンタシオンたちが薙ぎ払われていく。
 しかし、入り口付近は他の猟兵たちの活躍もあり、敵の数が少ない。
「『こっち』の方が効くかもしれないね?」
 志乃が『魂の呼び声』と呼んでいるマイクを手にする。そして息を大きく吸いこんで。
「いっけえええええ!!」
 シャウト。マイクを通した志乃の声が衝撃波となって、タンタシオンたちを薙ぎ倒す。遠距離から叩き込まれる衝撃波に寄生しているオブリビオンが消滅していく。

 そこまで来ると、タンタシオンたちも志乃を無視できない。シャウトを続けている志乃に対して、心無い声を呟き、囁き、自分たちの力を強化していく。そして志乃を囲んで一斉に攻撃を仕掛けるタンタシオンたち。
(おっと!)
 シャウトしながらも敵の動きはよく見えて。自分に向かって振り下ろされた腕を光の鎖で受け止めて勢いを相殺し。直後、鎖を引き抜く要領でタンタシオンに向かって鎖を一閃する志乃。
 さすがに全周囲から来る腕の振り下ろしの全てを鎖で受け止めることはできないが、対処できない分はオーラ防御でがっちりガードして。
「まだまだ!」
 もう一度シャウトでまとめてぶっ飛ばす。

(もうしばらく戦えば、相手の動きも把握できるだろう)
 そこまで持ち込めば、戦況は一気に終結に向かう。その瞬間を狙いつつ、志乃は歌い続けることをやめない。

成功 🔵​🔵​🔴​

アリス・マジック
寄生された人々を傷つける心配がない、というのは助かるね
残敵は多くない。一気にいくよ!

〇WIZ
ウィザード・ミサイルを連射。[誘導弾]を用いて、まだ戦闘可能なタンタシオンを狙い撃ちします。
回避にリソースを割くのは勿体ないので、入り口付近の安全そうな場所から、目視できる対象を攻撃。安全を確保しながら歩を進め、ウィザード・ミサイルの生成と攻撃に集中します。




 最後の増援はアリス・マジック(旅の手妻師・f00870)。事件を聞きつけて、彼女が駆けつけたこのタイミングは既に終局。
(寄生された人々を傷つける心配がない、というのは助かるね)
 禍々しいデザインの指輪型グリモワールを掲げ、アリスが声をあげる。
「残敵は多くない。一気にいくよ!」

 アリスの眼前に展開される、ウィザード・ミサイル。生み出された100本を超える炎の矢を器用に操り、誘導し。他の猟兵たちの手が届きにくいタンタシオンたちへピンポイントかつ連続して叩き込むアリス。
(回避にリソースを割くのは勿体ない)
 敵の数も少なく、また戦況は猟兵有利。ならば、安全な、例えば入り口付近の敵が既に掃討されている場所から、目視による狙撃が今のアリスのベストな攻撃方法だ。
 炎の矢が降り、タンタシオンたちの逃げ場を塞ぐ。次々と倒れていくタンタシオン。

 そして。


「終わったね」
 アリスが呟く。人々に寄生していたオブリビオンは全て排除され。入口の防衛、逃走経路を事前に潰しておいたこともあり、漏れた個体も完全に仕留めることができた。

 アリスをはじめとした猟兵たちの周囲には、地面に伏せっている数多くの人々が。しかし、そのいずれも生命を途切れさせた者はおらず、ただ気を失っているだけ。ここに駆け付けた猟兵が思ったように、彼らは解放されたのだ。
 この後、UDC組織の人々の協力を得て病院へ運び込まれる予定だ。怪我はなくとも念の為。そしてまた平和な日常が戻ってくるだろう。そんな中で、猟兵の誰かが願ったように、今日のことは悪い夢と忘れてくれるかもしれない。
 結婚式場に潜り込んだオブリビオンの凶行。未来を願う純白を、絶望の赤に染めるその儀式を、猟兵たちは見事阻止し、未来を守ったのだ。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年05月18日


挿絵イラスト