#ヒーローズアース
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「あっ! ヒーローだ!」
「あれは……ヒーロー・ビッグバン!」
市民の歓声が轟く。その視線の先では全身に黒に赤いラインの入ったスーツを纏った、身長2mはある腕や足が丸太のように太い筋骨隆々なヒーローが、同じく全身スーツを纏ったヴィランの配下である戦闘員グループと激しい戦闘を繰り広げていた。
「ビッグバンアタック!」
ヒーローがドシンドシンと突進するとジャンプして体当たりを浴びせ、その圧倒的質量のパワーで戦闘員を吹き飛ばす。
「あ! あれはビッグバンの得意技! あれを食らったらヴィランでもひとたまりもない!」
普段ならば戦闘員などこの一撃で殆ど吹き飛んでしまう。だが数人を吹き飛ばしたところでその突進が受け止められた。
「何!?」
「クックック、その程度かヒーロー?」
驚くヒーローに戦闘員達は嘲笑し、コンビネーションによる攻撃でパンチやキックをヒーローの全身に打ち込んでいく。
「くっ」
ヒーローは反撃に腕を伸ばし捕まえようとするが、戦闘員は巧みに躱して反対側に居る者がヒーローの背中を攻撃する。
「どういうことだ、これほどの戦闘員がいるなど……まるでヴィランの集団ではないか」
よろめきながらも何とかこの事態を打開しようとヒーローは諦めずに闘志を燃やす。だがその様子を冷静に戦闘員達が観察し、狩人の如くヒーローに攻撃を継続する。度重なるダメージにヒーローが膝をついた。
「ああっビッグバン!」
「がんばってくれヒーロー!」
絶体絶命のピンチに市民の声がヒーローに届く。
「負ける訳にはいかない……俺はビッグバン! 人々の声援が俺の力になる!!」
気合を入れて立ち上がったヒーローは雄々しく戦闘員に向かって突進した。
「新しい世界ヒーローズアースでの任務だ」
グリモアベースに集まった猟兵にバルモア・グレンブレア(人間の戦場傭兵・f02136)が説明を始める。
「ヒーローズアースではヒーローとヴィランが戦いを繰り広げている。だがその戦いにオブリビオンが乱入し、ヒーローを倒してしまう未来を予知した。そこでヒーローの戦いを邪魔させないように、オブリビオンの相手を諸君にしてもらいたいのだ」
このままではヒーローが一方的に倒されてしまう。それを阻止できるのは猟兵だけだ。
「まずはオブリビオンの戦闘員集団と戦っているヒーロー・ビッグバンを助け、仲を深め行動を共にするといいだろう。街をパトロールするヒーローがヴィランに出会ってからが本番だ」
オブリビオンの戦闘員も普通のものよりも強く、ヒーローは苦戦している。それを助ければ感謝され話をする事ができるだろう。
「ヒーローはこの世界の人々の希望だ。そのヒーローを倒れさせてはならない。ヒーローを守ることで世界を守るのだ」
バルモアの言葉に頷き、猟兵達はヒーローに襲い掛かるオブリビオンを排除する為にゲートを越えた。
天木一
こんにちは天木一です。初めてのヒーローズアースでの依頼となります。ヒーローにヴィランとアメコミっぽくっていいですね!
ヒーローが襲われている現場にかけつけ、オブリビオンの戦闘員との戦いに加勢しましょう!
ヒーロー・ビッグバンはプロレスをベースにした技を使う謎の巨漢ヒーローです。パワーファイターのナイスガイとして巷では認知されています。
第一章で集団戦、第二章でヒーローとの日常、第三章でボス戦となります。
第1章 集団戦
『オブリビオンソルジャー』
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POW : バトル・アクション
【準備しておいた集団での連携攻撃作戦】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
SPD : デンジャラス・スローイング
【仲間達に全力で投げてもらう】事で【特攻モード】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ : サポート・リクエスト
戦闘力のない【情報伝達用撮影ドローン】を召喚する。自身が活躍や苦戦をする度、【後方部隊から届く援助物資】によって武器や防具がパワーアップする。
イラスト:森乃ゴリラ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
荒月・紫音
この世界での戦いは初めてだからな。
要はヒーローを援護すれば良いんだよな?
ピンチになった時に回復とかパワーアップする、って感じだよな?
そんじゃ、加勢するぜ!
「Orange-Gitarre」をかき鳴らして、
ユーベルコード【武勇響鳴】を使うぜ。
相手からの攻撃は見切り使って避けたり、
スライディングや、ダッシュでかわしてから蹴っ飛ばすぜ。
アドリブ・絡みは歓迎だぜ。
須藤・莉亜
「ここがヒーローズアースかぁ。んでもって、あれがこの世界の敵さんか。」
さて、先ずはヒーローさんに挨拶しとこう。ヴィランに間違えられたら面倒だし。
挨拶したら、僕は暴食蝙蝠のUCで無数の蝙蝠に変化、さらに敵さんを霧で覆ってドローンに映らないようにしてみよう。
霧の中で敵さんを【吸血】し、【生命力吸収】。僕の全力吸血で干からびるまで血を奪ってあげよう。
「戦い方はヴィランっぽいけど、僕は悪いダンピールじゃないよ。」
…このネタは果たして通じるのかなぁ?
鏡島・嵐
判定:【SPD】
ヒーローの手伝い、かぁ。
声援送るだけならテレビの前の子供みてぇだけど、ホントに手伝うってのはなんか新鮮だ。
クゥを呼んで一緒に戦闘員どもを相手取る。
ヒーローが戦ってるところに〈援護射撃〉をして助けたり、〈武器落とし〉や〈目潰し〉を仕掛けて戦闘員どもの出鼻を挫いたりしつつ、蹴散らしていくぞ。
……こういう乱入する時って、なんか決まりとかあったりすんのかな? 「そこまでだ!」って叫ぶとか、名乗りを上げるとか。
でもそれって本物のヒーローのやることだよな? おれはヒーローとは似て非なるもんだからそんなことやらなくていいんか?
おれ怖くてビビってるから声とか震えちまいそうだけど。
ケイ・エルビス
★連携アレンジ大歓迎!
【心情】
コミック好きのオレには
夢のようなシチュエーションだぜ♪
ヒーローってイカすよな!
【戦術】
◆気合い
◆先制攻撃
◆援護射撃
を活かした
UCタリホーで
ピンチに割り込み
派手に登場
助太刀するぜ
「独り占めはナシだぜビックバン。
オレ達も仲間に入れてくれよ!」
アサルトウェポンとブラスターでの
◆範囲攻撃
◆2回攻撃
で皆をその都度サポートだ
距離を詰められたら
◆怪力
◆武器受け
◆敵を盾にする
で立ち回り
格闘戦に切り替え
UCキラー・チューン
で連続攻撃
「ヒーローと猟兵がいりゃあ無敵だぜ。出直してきな!」
【対策】
連携攻撃
特攻は
◆野性の勘
◆見切る
◆武器受け
で対応
ドローンは
◆スナイパー
◆クイックドロウ
で破壊
●ヒーローと戦闘員
「がんばれビッグバンーー!」
「負けるなヒーロー!!」
街中で派手な大立ち回りが演じられている。ぴっちり張り付くような黒に赤いラインの入った全身スーツで、目と口元以外を覆った巨漢のマッチョヒーローと、同じく全身スーツの戦闘員達が戦い、それを離れた位置から市民が応援する。
「ここがヒーローズアースかぁ。んでもって、あれがこの世界の敵さんか」
キョロキョロと須藤・莉亜(メランコリッパー・f00277)は周囲を見渡し、全身スーツを纏った敵の姿を確認する。
「さて、先ずはヒーローさんに挨拶しとこう。ヴィランに間違えられたら面倒だし」
よっと莉亜は戦っているところに近づき声をかける。
「こんにちは。僕たちヒーローさんのお手伝いに来たんだ、よろしくね」
軽く手を振って気の抜けるような普段通りの挨拶をして敵ではないとヒーローに認識してもらう。
「そうか! それは助かる! だが怪我をしない程度にな!」
ありがたく言葉を受け取りながらも、あまり強そうに見えない莉亜に気を使いながらヒーローは敵を殴りつける。
「それじゃあ始めようか」
挨拶を済ませた莉亜はその身を無数の蝙蝠に変化させた。蝙蝠が飛び回り、戦闘員を霧で覆って周囲を飛ぶ敵のドローンが認識できないように妨害する。
(「これでパワーアップできないよね。それじゃあ次は干からびるまで血を奪ってあげよう」)
蝙蝠が戦闘員のスーツに噛みつき、牙を突き立てて血を吸い上げる。
「ぐあっ!? この蝙蝠め!」
戦闘員はそれを叩き落とそうとするが、蝙蝠はひらりと逃れる。それを叩き潰さんとする戦闘員の背後から別の蝙蝠が背中に取りつき牙を突き刺した。
「ぎゃあっ! た、助けてくれ!」
手の届かぬ位置に取り付かれた戦闘員が仲間に救いを求める。だが近くの仲間もまた蝙蝠に襲われている姿が目に映った。
「そ、そんなっ!」
血を吸われ干からびた戦闘員が倒れる。すると背中の蝙蝠がお腹一杯にして飛び立ち、一か所に集まると莉亜の姿に戻る。
「少年、君は……」
「戦い方はヴィランっぽいけど、僕は悪いダンピールじゃないよ」
ヒーローがその戦い方に驚いていると、莉亜が首を振って悪者ではないアピールをする。
「そうか、君はダークヒーローだったか。人々の為に戦う者であれば誰であれ拒絶はしない。先ほどの発言は取り消そう、力を貸してくれ!」
一人納得したヒーローは頷き、敵に向かってエルボーを叩き込んだ。
「ダークヒーローかぁ、この世界にも僕みたいに戦うヒーローもいるのかな?」
ダークヒーローという言葉に興味を持ちながら、莉亜は敵の邪魔をしようとまた蝙蝠となって動き回り、霧で包んで連携攻撃を邪魔する。
「この世界での戦いは初めてだからな。要はヒーローを援護すれば良いんだよな?」
物珍しそうにヒーローと戦闘員の戦いを目にした荒月・紫音(光現の奏舞手・f06279)は、街中で堂々と行われる戦いにまるでヒーローショーのようだと思う。
「ならピンチになった時に回復とかパワーアップする、って感じだよな?」
愛用のオレンジ色のギターを取り出してかき鳴らす。
「そんじゃ、加勢するぜ!」
ギターの高音が派手に轟き、そのアップテンポなメロディに歌を乗せ、猛々しい音楽がビッグバンや仲間の身体から力を湧き上がらせ、戦闘力を高めた。
「おおっ力が漲る! これはこの音楽の力か! これならば!」
活力を取り戻したビッグバンは敵の喉を掴み、片手で持ち上げると地面に叩きつける。そして殴って来る敵の腕を掴み、肩で持ち上げて放り投げた。
「なんだ!? 急に動きがよくなったぞ!」
「この音楽だ! 音楽を流してるあいつを止めろ!」
ヒーローの動きが良くなった原因を音楽だと特定した戦闘員が紫音に向かって駆けてくる。
「判断が早いじゃねえか、戦闘員がオブリビオンになったって感じか」
殴り掛かる敵をギターをかき鳴らしながら横にステップして避け、足を払って転ばせる。続けて飛び蹴りを放って来る敵にはスライディングでその下を潜り抜け、着地した敵の腰に後ろ蹴りを叩き込んで前に進ませる。そこに立っていたビッグバンが敵を抱え上げ、思い切り抱きしめて骨を砕き悶絶させた。
「おおっこれは君の音楽の力か! どこのどなたかは知らぬが協力に感謝する!」
気を失った敵を放り捨ててビッグバンは紫音に向けて感謝の言葉を告げる。
「なーに、気にするな。ヒーローに加勢するのは当たり前だろ?」
紫音はニカッと清々しい笑みを返し、ギターの音を激しくさせてビッグバンを応援する。
「助かる!」
ギターの音色にに背中を押されるように、力強くビッグバンが戦闘員に向かって突進していく。
「ヒーローの手伝い、かぁ」
鏡島・嵐(星読みの渡り鳥・f03812)は子供の頃に見たヒーローの活躍するテレビ番組を思い出す。
「声援送るだけならテレビの前の子供みてぇだけど、ホントに手伝うってのはなんか新鮮だ」
いつもよりも戦いが怖くないのは、そんなヒーローが目の前で戦っているせいかもしれないと思いながら、嵐は焔を纏った黄金のライオン『クゥ』を呼び出す。
「クゥ、一緒にヒーローの援護をするぞ!」
嵐はクゥに騎乗して戦っている場所に向かって駆け出す。
「……こういう乱入する時って、なんか決まりとかあったりすんのかな? 『そこまでだ!』って叫ぶとか、名乗りを上げるとか」
テレビ番組ならば何か台詞を言ってから助っ人が登場するものだろうなと思い浮かべる。
「でもそれって本物のヒーローのやることだよな? おれはヒーローとは似て非なるもんだからそんなことやらなくていいんか?」
そんな疑問を思い浮かべている間に、クゥが跳躍して戦闘員を背中から押し倒した。
「そ、そこまでだ!」
考えている内に戦場に入ってしまった嵐は、少し吃りながらも最初に思いついたセリフを言い放ち、ゴム紐を引っ張り小石を放って敵の顔に当てる。
「いってぇ!」
ヘルメットに直撃を受けた敵が衝撃で首を痛め、膝をついて唸る。
「ライオンだと? ここは動物園じゃないぞ!」
戦闘員がクゥに向かって蹴りを放つと、クゥはそれを前脚で払い鋭い爪で体を引き裂いた。
「これは頼もしい助っ人だ。もう狼藉を諦めたらどうだ!」
ビッグバンが戦闘員に向かって警告する。
「引けるか! 我等は使命を全うするのみ!」
戦闘員がビッグバンに飛び掛かる。
「ならこっちも任務を全うさせてもらう」
その腕に嵐はゴム紐から小石を撃ち込んだ。
「あだっ」
殴ろうとした腕が止まり、その体がビッグバンにキャッチされる。そして高々と持ち上げられると地面に投げつけられた。
「ナイスフォローだ!」
「ど、どうも」
爽やかに笑みを浮かべて親指を立てたビッグバンにつられ、嵐も親指を立てて返す。
「く、くそが……!」
そこへ気付かれぬよう近づく敵にクゥが噛みつき、振り回して放り捨てた。
「君の相棒もナイスファイトだ! この調子で悪党をやっつけてしまおう!」
「よし、おれたちも遅れずに行くぞクゥ!」
ビッグバンが駆け出し、それに続いてクゥが飛ぶように走り、乗った嵐が小石を飛ばして敵を牽制する。
「コミック好きのオレには夢のようなシチュエーションだぜ♪ ヒーローってイカすよな!」
漫画のようなヒーローとヴィランの戦う世界に、ケイ・エルビス(ミッドナイト・ラン・f06706)はご機嫌に参上する。
「独り占めはナシだぜビックバン。オレ達も仲間に入れてくれよ!」
ケイが愛用のアサルトライフルを撃ちまくりながら突っ込み、弾幕で敵の足を止めて割り込む。
「いいとも! 独りで全てを倒してしまうのは少々欲張り過ぎかと思っていたところだ」
口元にニヤリと笑みを作ってビッグバンが軽口を叩き、敵を蹴り飛ばす。
「そういうことなら遠慮なくやらせてもらうぜ!」
ケイも軽口で返し右にブラスター、左にアサルトライフルを構えて周囲の敵に弾をばら撒く。
「そいつを止めろ!」
戦闘員達がスクラムを組んでケイに向かって突進してくる。ケイは銃弾を叩き込んで迎撃するが、前の戦闘員が倒れてもそれを乗り越え次の戦闘員が迫る。
「こいつを使え!」
そこへビッグバンが持ち上げた敵を放り投げる。
「こりゃいい盾になりそうだ!」
悪い顔をしたケイはそれを受け取ると、肉の盾にして敵の突進を受け止めた。
「ぎぎゃあ!」
「貴様なんと悪辣な真似を!」
「それでもヒーローか!」
仲間に押し潰された戦闘員が情けない悲鳴を上げると、他の戦闘員が口々にケイを責める。
「残念だがオレはヒーローの助っ人ってだけだぜ!」
ケイは持っていた戦闘員を捨てて、左右の銃口を足の止まった至近距離の敵に向けて引き金を引く。放たれる弾丸と熱線が戦闘員達を撃ち倒し、不利を悟った戦闘員達は散らばって距離を取った。
「くそっこのままではビッグバンを倒せないぞ!」
「ならば新しい武器を使うぞ!」
新たなドローンが頭上に現れ、物資を投下する。戦闘員は手袋やブーツの上から金属の強化装甲を装着し、戦闘力を増して襲い掛かる。
「おっと邪魔するぜ」
その前に紫音が立ち塞がり、ジャーンとギターを鳴らした。
「貴様邪魔をするな!」
戦闘員が紫音に向けて拳を叩き込もうとする。
「邪魔なのはお前等のほうだぜ!」
跳躍した紫音は拳を避け、飛び蹴りを敵の顔面に叩き込んだ。
「まだ他にもドローンが飛んでたんだねぇ」
そして莉亜が蝙蝠となってドローンを妨害しそれ以上のパワーアップを阻止する。
「囲め! 一気に畳みかければ少々の強さなど押し切れる!」
戦闘員達が一斉に襲い掛かって来る。
「クゥ、敵を止めよう!」
嵐がクゥに乗って駆け、敵の横から突っ込み動きを乱れさせる。
「数が多いってのはイイな! どこを撃っても的に当たるぜ!」
そこへノリノリでケイは左右の銃を乱射し、敵に銃撃を浴びせていく。
「フォーメーションJだ! 近づいて取り押さえてしまえば銃は使えん!」
戦闘員が一列になって突進してくる。先頭が倒れても次の者が代わり、一気にケイへと距離を詰めた。
「ここまでくれば!」
飛び掛かりケイにタックルを浴びせようとする。
「近づきゃどうにかなると思ったか? 残念だったな!」
ケイは銃身で敵の顔を殴って攻撃を逸らし、蹴りを脇腹に放って肋骨を折る。そのまま薙ぎ倒すと、すぐに次の敵に向けて踊るように後ろ回し蹴りを叩き込んで仰け反らせ後ろの敵にぶつけて突進を止める。
「ビッグバンアターーック!」
そこへビッグバンが突進して体当たりをぶちかました。
「ヒーローと猟兵がいりゃあ無敵だぜ。出直してきな!」
追い打ちにケイが銃弾をお見舞いした。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
仇死原・アンナ
卑劣なオブリビオン共め…
邪魔をするんじゃあない…!
[戦闘知識]を発揮してビッグバンの邪魔にならぬよう
他の同行者と共闘する
鞭を振るい[ロープワーク、マヒ攻撃、範囲攻撃]で連携とドローンを妨害
鉄塊剣を振り回し[怪力、2回攻撃、なぎ払い]で敵を攻撃
ビッグバンが襲われそうになったら[武器受けでかばい、カウンター]で反撃
「ビッグバン、あなたを護ってみせる…」
【絶望の福音】を使い、敵の攻撃を[見切り]ビッグバンに襲い掛かる敵を鉄塊剣で蹴散らして[恐怖を与え]てやろう
できる限りビッグバンを目立たせてあげて私は[目立たない]ように振舞おう…
アドリブ絡みOK
闇之雲・夜太狼
アドリブ・連携歓迎
ヒーロー名だけ「ちゃん」付けはやめるよ
ニューヒーロー参上!
ここはUDCアース流に……いや、こっちも流儀は同じ?まあいっか
とにかく、MAGを使って高所から華麗に登場しようかな
というわけでお助けするよ、ビッグバン!
ちょっとそこのほら、『戦闘員A』っぽいの!
せっかくだし俺が何者かって訊いてよ
見た目も同じ、数で押すしか能が無さそうなんだから
発言の機会は大事にしないとダメだよ?と【挑発】
攻撃が来たらMODE:SBW!
体の縮小→解除の繰り返しで翻弄、自滅や同士討ちを狙うよ
強度の増した縮小状態で、伸縮と弾力を利用した弾丸体当たりもいいね♪
ちなみに俺、『クライウルフ』って言うんだ
よろしくね♪
アベル・スカイウインド
ビッグバンとやらは随分と市民に好かれているんだな。あの声援がその証拠だ。フッ、市民たちのためにもやつを助けてやらねばな。
「苦戦しているようだなビッグバン。フッ、俺が手を貸してやろう」
スーパーヒーロー着地を決めながら颯爽と登場だ。一度やってみたかったんだ。
敵が何を準備してきたか知らんが、連携攻撃作戦とやらは見切ってジャンプで回避する。そのままUC【竜星】で叩き伏せて地面を舐めさせてやる。
ビッグバン。こいつらにトドメの必殺技、一丁頼むぜ。
●新たなるヒーロー参戦
「ニューヒーロー参上! ここはUDCアース流に……いや、こっちも流儀は同じ? まあいっか」
ビルの上からぴょんと闇之雲・夜太狼(クライウルフ・f07230)が飛び下りながら、銃を撃って先端の手型パーツをビルに撃ち込んで設置し、繋がるワイヤーで降下速度を緩めながら華麗に着地した。
「というわけでお助けするよ、ビッグバン!」
背後を守るように夜太狼はビシッとポーズを決める。
「背中は任せたぞ少年!」
ビッグバンは前の敵に向かって突っ込み薙ぎ倒す。それを追おうとする戦闘員を夜太狼が止めた。
「ちょっとそこのほら、『戦闘員A』っぽいの! せっかくだし俺が何者かって訊いてよ。見た目も同じ、数で押すしか能が無さそうなんだから、発言の機会は大事にしないとダメだよ?」
説教するように夜太狼が敵を挑発する。
「ふざけるなよ小僧!」
「貴様の悪ふざけに付き合っている暇はない! すぐに終わらせてやる!」
戦闘員達が殴り飛ばして道を開けようとすると、夜太狼は自らの身体を身に着けたものごと縮小して3cm程に小さくなり、目標を見失った敵の拳が空振りする。
「な!?」
「何処に消えた?」
「後ろだよ」
驚く戦闘員達の背後に夜太狼が元のサイズに戻って話しかける。
「いつのまに!?」
振り向いた戦闘員がまた殴り掛かる。それを同じように小さくなって躱し、また元のサイズに戻る。それを繰り返し戦闘員達は化かされたように攻撃をするが全て空振りし、やがて注意力が散漫になり消えた瞬間その向こう側に居た仲間を殴ってしまう。
「おい!! 仲間だぞ!」
「す、すまん!」
そんな混沌としたところへ、元のサイズに戻る力を利用して夜太狼は弾丸のように体当たりを叩き込み敵を空高く吹き飛ばした。
「なにぃいい!?」
「うわああああ!」
錯乱した敵が殴り掛かるが、それも小さくなって躱しすぐにサイズを戻して下からアッパーで突き上げるような体当たりを決め、敵を天に舞わせる。
「ちなみに俺、『クライウルフ』って言うんだ。よろしくね♪」
空から遠く先の公園の方へ落下していく敵に夜太狼は名乗り、次の敵に向かって駆け出した。
「卑劣なオブリビオン共め……邪魔をするんじゃあない……!」
ビッグバンを襲おうとする敵陣に飛び込んだ仇死原・アンナ(炎獄の執行人・f09978)は、禍々しい鉄塊の如き大剣を横一閃に振るい、戦闘員達を薙ぎ払った。
「ぐあはっ」
「がぐぁ……何だこの怪力は、貴様もヒーローか……」
「誰であろうと我等の邪魔をするものは倒す!」
戦闘員達はスピードを上げてアンナに襲い掛かる。
「こんな街中で人々の平穏を邪魔しているのはお前達だろう……!」
それをアンナは大剣を盾にして受け止め、回り込ませぬように下がりながら大剣を振るう。
「ぎゃあ!」
一番前の戦闘員が倒れ伏し、警戒した他の敵の足も止まった。
「こいつ強いぞ!」
「援護を求む! この敵を倒せる武装を送ってくれ!」
上空のドローンがその様子を観察し、適した武器を送り出そうとする。
「そうはさせない……先に落としてやる……!」
アンナは鎖を振り回し、空に向かって投げつける。棘の生えた鉄球がドローンに直撃して撃墜した。
「バカな!」
「新たなドローンを上げろ!」
それを見上げた戦闘員が慌てて新たなドローンを飛ばそうとする。
「余所見をしている暇があるのか……」
そこへアンナは続けて鎖を振り回し、敵を纏めて絡めとる。敵に巻き付いた鎖が何重にもなり、やがて先端の鉄球が動けぬ戦闘員に叩き込まれた。
「うぎゃーー!」
棘が突き刺さり鎖に巻かれたまま戦闘員達が身動きできぬ状態で倒れた。
「ビッグバンとやらは随分と市民に好かれているんだな。あの声援がその証拠だ。フッ、市民たちのためにもやつを助けてやらねばな」
人々の応援する声を聞いたケットシーのアベル・スカイウインド(天翔ける稲妻・f12583)は、その声が悲鳴に変わらぬようにと軽やかに跳躍し手助けに向かう。
「苦戦しているようだなビッグバン。フッ、俺が手を貸してやろう」
声をかけながらアベルは片手と片膝を地面についてスーパーヒーロー着地で颯爽と登場する。
「おお、君もヒーローのようだな。共に力を合わせて戦おう!」
その着地からヒーローと決めつけたビッグバンが参戦を歓迎し、敵に向かって攻撃を仕掛ける。
「さあ、反撃の時だ」
アベルは跳躍して敵を蹴りつけ、その反動で新たな敵に向けて跳躍した。その小柄で俊敏な体を活かし、次々と敵を蹴りつけて空中を移動する。
「ちょこまかと! 猫風情が!」
戦闘員は捕まえてやると両手を広げた。
「フッ、隙だらけだな」
アベルは愛用の槍を構えて飛び込み、敵のヘルメットを貫いて切っ先が顔に達する。
「うげえええっ!」
叫び声を上げて戦闘員が仰向けに倒れる。だが倒れる前にアベルは敵を蹴って跳躍し、留まることなく次の敵に向けて突進した。
「俺が止める! 続けて攻撃しろ!」
突き出される槍を腕で受け止め、傷つきながらも戦闘員は攻撃を防ぎ動きを封じようとする。
「身を挺した連携か、フッ、その根性だけは褒めてやろう。だが俺を捕えるには実力不足だな」
アベルは敵の腕を蹴って真上に跳ぶ。
「真上だと? 間抜けめ! 落ちてきたところを捕まえればいいだけだ!」
戦闘員達が落下地点で待ち構える。
「天に昇った竜騎士がどれだけ危険なものか、その身に刻むといい」
落下しながらアベルは槍を下に向け、真っ直ぐに地面に突き立てた。すると爆発するように衝撃波が奔り戦闘員達を纏めて吹き飛ばした。
「ビッグバン。こいつらにトドメの必殺技、一丁頼むぜ」
「任せておけ!」
アベルが呼びかけると、ビッグバンも跳躍し、上からボディプレスで落下する。
「ビッグバンプレス!」
敵にぶつかると押し潰して爆発が起きる。その衝撃が周囲を巻き込んでさらに倒れていた戦闘員達を吹き飛ばした。
「フッ、やるなビッグバン。名前通りの戦い方だ」
名前に恥じぬ戦い方にアベルが称賛を送る。
「そちらこそ、竜騎士とは初めて聞いたが、見事な空中殺法だった」
ビッグバンもアベルに称賛を返し、互いに笑みを交わして次の敵に向かった。
「今日の目的はビッグバンだ、奴だけでも殺すぞ!」
「死ねビッグバン!」
戦闘員が決死の覚悟でビッグバンの背後から突進する。だがその動きを予知したように、タイミングよくアンナが割り込む。
「ビッグバン、あなたを護ってみせる……」
アンナは大剣を横にして敵の攻撃を受け止め、力を入れて振り抜いて纏めて戦闘員達を吹き飛ばした。
「感謝する!」
ビッグバンは正面の敵を掴み、持ち上げて投げ捨てる。
「何なんだこいつらは!」
「ビッグバン以外にこんな奴らが現れるなんて想定外だ……」
傷ついた戦闘員達は行く手を阻むアンナに恐れを抱く。
「街のヒーローを傷つけようとする者は許さない……」
大剣をブンッと振るうと、剣圧が戦闘員達を押しやり後ろによろめかせた。
「くっ……だがこちらも引けぬ」
「そうだ、ビッグバンを仕留めるのが俺達の任務!」
アンナを迂回してビッグバンに向かおうと戦闘員達が駆け出す。
「そう来るのは予測済み……」
それと同時にアンナも鎖を放ち、戦闘員を鉄球でぶっ飛ばし、さらに鎖を脚に絡めて転倒させた。
「フッ、そんなところに寝ていては止めを刺してくれと言っているようなものだぞ」
そこへアベルが急降下して槍を突き立て、戦闘員を仕留めた。
「俺も倒せないようじゃ、ヒーロー・ビッグバンを倒せるわけないよね」
無理無理と夜太狼が首を振って挑発する。
「ガキが、俺達の特攻を食らっても同じことが言えるか!」
爆発的に速度を高めた戦闘員達が襲い掛かる。だが夜太狼は小さくなりそれを躱した。そして敵は速過ぎる一撃が空振り勢い余って体が泳ぐ。
「速いだけじゃダメだよ、頭を使わないと」
夜太狼は伸びる弾力で敵を弾き飛ばし、くるくる回転した敵は頭から地面に落下した。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ハイパー・マン
「来たぞ、私が、ハイパーマンだ!」
ビックバンと協力して、敵を倒す
【存在感】を発揮し敵の目を自分に引き付け、【力溜め】て全力でぶん殴り【吹き飛ばし】て倒す
「かかってこい、相手になってやる!」
味方のピンチは両手の【武器受け】で【かばう】、【激痛耐性】や【気合】で耐える
「まだまだ、この程度で俺は倒れんぞ!」
【武器落とし】して【鎧砕き】した無防備な敵をビックバンに向かって吹き飛ばし、フィニッシュブローを譲る
「ビックバン! とどめは任せた!」
榎・うさみっち
やい、多勢に無勢とはきたねーぞ!
俺からビッグバンをお見舞いじゃー!
敵に向かって【とっこうのうさみっちボンバー】を投げつける
敵の攻撃を相殺するとともに、立ち上がる土煙で
視界をうやむやにしてビッグバンの脱出のチャンスを作る!
煙が晴れた時、そこには仁王立ちする俺の姿が…!
実にヒーローっぽい
俺はちょこまかした動きで陽動したり敵の行動の邪魔したり等
ビッグバンや他猟兵が攻撃に集中しやすいようにサポートメインで動く
うさみっちばずーかを構え、あっつあつの熱湯入りの
うさみっちゆんたぽを放ちまくる
敵に当たった瞬間、ゆたんぽが弾けて熱湯がバシャーっとな!
敵の召喚したドローンもすかさず撃ち落とすぜ
※アドリブ・連携歓迎
明石・真多子
そこの悪党、ちょ~っと待ったーー!!
街を正義で彩る赤い彗星、タコメット参上!
(高所から三点着地でビッグバンの前へ)
今日のアタシはヒーロー気分!
忍びなれども忍ばないよ!ステゴロファイタ―同士よろしく!
(拳を突き出しフィスト・バンプ)
さぁ、名乗りとアイサツは済ませたし悪者退治だ!
わわ、敵は連携して自分の仲間を投げて来た!
そんなのってアリなの!?
だったらコッチもお返しだ!
触手腕2本と脚の吸盤を地面に吸着して踏ん張って迎えうつよ!
跳んできた敵をタイミングよく触手腕2本と両腕で[グラップル]!
そのまま勢いを活かして【軟体忍法旋風大タコ巻きの術】で回転しながらハンマー投げの要領で投げ返すよ!
ストラーイク!
●悪党撃破
あちこちに戦闘員が倒れ、残った者も傷ついている。
「全員を集めろ! 総力戦だ!」
ビッグバンの退路を断とうと伏兵していた戦闘員達も姿を現し、残った戦力全てで襲い掛かってくる。
「来たぞ、私が、ハイパーマンだ!」
その敵の正面に立ったハイパー・マン(神のスーパーヒーロー・f16472)が堂々と名乗りを上げ、その力強い存在感で敵の注意を引き付ける。
「また新しいヒーローか!」
何体かの戦闘員がこちらに振り向き、新たなヒーローの登場に苦い声を出す。
「かかってこい、相手になってやる!」
ハイパーマンが光を結晶化させたガントレットを装着した両腕を広げると、敵が襲い掛かって来る。
「まずは貴様から殺してやる! のこのこ出てきたことを後悔しろ!」
「ヒーローに死を!」
放たれる拳や蹴りをハイパーマンは腕で受け止める。そして攻撃を防ぎながら力を溜めて攻撃が途切れたところで拳を放つ。敵の顔面を捉えた一撃はヘルメットを打ち砕き頭がもげるかの勢いで顔を変形させて吹き飛ばした。
「こいつやるぞ!」
「怯むな! 囲めば数の力で押し切れる!」
戦闘員達がハイパーマンを囲んで、防げぬ位置からも打撃を叩き込む。脇腹や背中に攻撃を当てられ少なからずダメージを負う。
「まだまだ、この程度で俺は倒れんぞ!」
だがハイパーマンは平然とした顔で気合を入れて痛みに耐え、一歩も引かずに拳を打ち込み正面の敵を薙ぎ倒した。
「どうなってる!?」
「効いてるはずだ! 倒れるまで続けろ!」
戦闘員達は仲間がやられても攻撃を続けてハイパーマンを倒そうとする。
「こちらにもヒーローはいるぞ!」
そこへビッグバンがタックルを浴びせ敵を吹き飛ばした。
「纏めて囲め!」
戦闘員達はビッグバンも囲んで攻撃を仕掛ける。
「やい、多勢に無勢とはきたねーぞ! 俺からビッグバンをお見舞いじゃー!」
フェアリーの榎・うさみっち(うさみっちゆたんぽは世界を救う・f01902)が敵に向かってポイポイポイッとお手製の可愛らしいうさみっち型爆弾を投げつけ、爆発を起こして攻撃を止めさせた。爆発で巻き起こる煙で視界が覆われ、その隙にビッグバンとハイパーマンが敵の包囲を突破する。
「くそっ何も見えん!」
「よし! 今のうちに……」
敵が混乱している間にうさみっちも動き出す。
「煙が晴れてきたか、そこかビッグバ……ン?」
視界が通った先に戦闘員達が見たのは、腕を組み仁王立ちするうさみっちの姿だった。
「残念、うさみっちでした!」
ヒーローのようにうさみっちは堂々と名乗るが、戦闘員達はそれを無視してビッグバンを探す。
「どこに行ったビッグバンは! もう一人もいない!」
「あそこだ! いつの間に!」
「行くぞ!」
完全にうさみっちを素通りしてビッグバンを追いかけ始める。
「うさみっち様を無視したな! 許さねーぞ!」
怒ったうさみっちは、飛んでうさみっちばずーかを構え、ぬいぐるみ型のうさみっちゆたんぽを発射する。それが敵の頭に当たるとゆたんぽが弾けバシャーっと熱湯が飛び散る。
「あっぢいぃいいあああ!!!」
直撃を受けた敵が倒れて悶え、周囲の敵も巻き添えを食らって熱がっていた。
「なんだこの小さいのは! 邪魔するつもりか!」
「小さくとも容赦はせんぞ!」
ようやくうさみっちを敵と認識した戦闘員達は、叩き潰そうと跳躍して襲い掛かる。
「そんな攻撃でこの俺を叩き落とせるかよ!」
飛び回るうさみっちはその攻撃を避け、手の届かない位置に上昇するとお返しとばずーかからゆたんぽを飛ばして熱湯をお見舞いする。
「ぎゃああっ!」
熱湯はスーツを浸透して中身を火傷させる。
「これ以上は許さん!」
「フォーメーションTだ!」
戦闘員達は何人も肩車してタワーのように高さを得、飛んだうさみっちの頭上を取る。
「ゆくぞ!」
そして上の者から跳躍してうさみっちに次々と襲い掛かる。
「お前らもしかしてバカじゃねーの?」
うさみっちが後ろに下がると、距離が届かなくなり敵は地面へと落ちていく。そこへ容赦なく上からうさみっちはゆたんぽを撃ち込んだ。
「あっづああああ!!!」
「やめっやめろーーーー!」
熱湯に苦しむ戦闘員の悲痛な声が轟く。
「これほどのヒーロー勢が現れるとは……! だがビッグバンだけでも刺し違えなくては!」
戦闘員が飛び出そうとしたところで頭上から声が響く。
「そこの悪党、ちょ~っと待ったーー!! 街を正義で彩る赤い彗星、タコメット参上!」
電柱の上から明石・真多子(軟体魔忍マダコ・f00079)が飛び降り、両足と片手を地面につく三点着地で見事にヒーローの如くビッグバンの前に現われる。
「今日のアタシはヒーロー気分! 忍びなれども忍ばないよ! ステゴロファイタ―同士よろしく!」
「頼もしいファイターのようだな。私はこの街を守るヒーロー・ビッグバン! よろしく頼む!」
そう挨拶をして真多子が拳を突き出すと、ビッグバンも拳を合わせ挨拶を交わす。
「さぁ、名乗りとアイサツは済ませたし悪者退治だ!」
真多子は敵に飛び掛かり、触手を叩きつけて吹き飛ばす。そしてその反動で素早く移動した。
「こいつ見た目は愉快な怪人だが強い!?」
「ああ、あのスピードを追うのは難しいぞ……」
「ならばこちらはフォーメーションKで攻撃する!」
戦闘員は仲間を担ぎ上げると、投げ飛ばしてくる。人間魚雷となった敵は飛び蹴りのポーズで突っ込んでくる。それを咄嗟に真多子は躱した。
「わわ、自分の仲間を投げて来た! そんなのってアリなの!?」
驚きながら次はパンチのポーズで飛んで来た敵を大きく避ける。
「だったらコッチもお返しだ!」
真多子は触手腕2本と脚の吸盤を地面に吸着させて踏ん張って迎え撃つ。
「諦めたようだな! 大人しくやられてろ!」
そこへ戦闘員の飛び蹴りが向かって来る。
「ヒーローが諦めるわけないでしょ!」
敵をタイミングよく触手腕2本と両腕で捕まえ、相手の勢いを活かして回転を始め、竜巻が起きるほどの高速回転で敵をハンマー投げの如く投げ返した。
「うわあああぁぁぁぁ!」
真っ直ぐに飛んだ敵は次の仲間を投げようとしている戦闘員にぶつかり、一緒にぶっ飛んで地面を転がった。
「ストラーイク! ……でも目がまわる~」
回転にふらふらと真多子の足取りが覚束なくなる。
「今がチャンスだやってしまえ!」
それを好機と敵が仕掛けるがその前にビッグバンが立ち塞がった。
「いいスイングだった。私もやってみようか!」
ビッグバンが敵の足を掴んで持ち上げ、ジャイアントスイングで回して放り投げる。飛んだ敵は近くの戦闘員を巻き込んで薙ぎ倒された。
「お~ストラーイク! やるね! じゃあ次はアタシの番だよ!」
その間に回復した真多子は自分も負けてられないと、次の投げ飛ばす敵を求めて襲い掛かる。
「止めろ! 俺達はボーリングの球じゃない!」
逃れようとする戦闘員を背後から真多子が捕まえ、ぐるんぐるん回転して投げ飛ばした。高々と飛んだ敵が空に浮かんでいるドローンを巻き込み落下してきた。
「うーん、これはストライクでいいのかな?」
そんな疑問を浮かべながら真多子は落ちたドローンを踏み潰した。
「残りこれだけか……だが一矢報いなくては!」
戦闘員が少なくなった仲間を見渡し、気合を入れ直してビッグバンに突撃しようとする。だがその前に恐るべき妖精が姿を現した。
「熱々の熱湯をプレゼントじゃー!」
うさみっちが撃ち出したゆたんぽが熱湯を降り注ぎ、戦闘員達が悶絶する。
「うわーー!」
「悪党は逃がさない!」
走り出して逃れる戦闘員に真多子が体当たりをかまし、押し倒してぶぎゅっと変な声が出て動かなくなるくらい力一杯押さえつけた。
「っこんなバカな……」
「こ、こうなっては……」
残り二人となった戦闘員が周囲を見渡し、じりじりと後ろに下がる。
「どうした! 数の力でどうにかするのではなかったのか!」
そこへハイパーマンが大きな声で挑発する。
「クソッ舐めるなよヒーロー如きが!」
「ヒーローは抹殺する!」
頭に血を上らせた戦闘員達がハイパーマンを殴りつけ、蹴りを入れる。途切れぬラッシュが浴びせられるが、ハイパーマンはじっとガードを固めて受け続ける。
「温いな、この程度でヒーローを倒そうなど大言壮語だったな!」
「舐めるなぁ!」
激高した戦闘員が大振りになったのに合わせてハイパーマンがカウンターで拳を叩き込んでノックアウトし、最後の一人にも同じように殴りつけてビッグバンの居る方へと吹き飛ばした。
「ビックバン! とどめは任せた!」
「任せてもらおう! くらえ! ビッグバーーーンボォム!!」
ハイパーマンの言葉に頷き、ビックバンが敵を逆さに持ち上げジャンプすると、後頭部から地面に叩きつけた。爆発するように地面が砕け、放射状にひびが入った。
「うおー! ビッグバーーーン!!」
「他の新しいヒーローたちもかっこよかったー! また悪党を倒して活躍を見せてくれよー!」
激しい戦いを見ていた市民がビッグバンや猟兵達に歓声を送った。その声援に応えビッグバンは手を振る。
「任せとけー!」
「タコメットをよろしくねー!」
うさみっちと真多子もファンサービスするように飛び回ったり手を振ったりと、人々を喜ばせた。
●感謝の気持ち
「ありがとう! 君たちの助けがなければ負けていたかもしれない!」
ビッグバンが頭を下げ、猟兵達に感謝の言葉を伝える。
「ヒーローなら私達が来なくても最後には勝っていたさ」
ハイパーマンがそんなビッグバンの肩を叩いて笑みを浮かべた。
「気持ちばかりのお礼をさせてくれ、この後昼食をとる予定なのだ。よかったら私の奢りで一緒にどうだろうか」
ビッグバンの誘いにもちろんと猟兵達は頷き、共に近くにある大きな公園の方へと歩き出した。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 日常
『オリジナルバーガーを作ろうぜ!』
|
POW : お肉いっぱい、とってもボリューミーなバーガー作りに挑戦
SPD : 栄養バランスを考えた健康に良さそうなバーガー作りに挑戦
WIZ : 独創的でフォトジェニックなバーガー作りに挑戦
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●ビッグバンの正体
「この公園には色々店があってな。行きつけのバーガーの屋台があるのだ。そこは自分で好きにバンズの間に具を挟んでオリジナルバーガーを作れてな、ボリュームもあって味も美味いぞ!」
思い出しただけでお腹が減ると、ビッグバンが大きく腹を鳴らす。
「ふむ……少しここで待っていてくれるか」
大きな公園に入るとビッグバンが一人木々の中へと消える。そして入れ替わるように現れたのは線の細い気弱そうな青年だった。
「あ、あの……僕がビッグバンの変身前の姿で、アレンです。よろしくお願いします」
ぺこりと身長も体格も一回り以上小さく、似ても似つかぬ青年が頭を下げた。
「助けてくださった皆さんに本当の顔を見せないのは不義理な気がして……あ、ヒーロー以外には正体は秘密にしてるんで、内緒にしておいてください」
ぺこぺこと頭を下げる姿は低姿勢で、ヒーローをやっているようにはとても見えなかった。そのお腹が先ほどのビッグバンと同じく大きく鳴る。
「あ、話はご飯を食べながらにしましょうか。こっちです。バーガーは本当に美味しいですよ」
青年に案内され、緑豊かな公園の中にあるオリジナルバーガーを自分で作れる屋台にやってきた。周囲にはテーブルと椅子が置かれ、屋台には色々なサイズのバンズや、お肉や野菜がビュッフェのように並び、自由に取ってバンズに挟めるようになっていた。
榎・うさみっち
うわーっビッグバンが小さくなった!?
それもユーベルコードなのかー?
普段はさえない青年、その正体は皆を守る正義のヒーロー!
なんて浪漫があってかっこいいじゃんか!
内緒にしといてやるから…わかってるな!
(バーガー屋を見つつ、人差し指と親指で円の形を作る)
俺は普段は肉が大好きなんだけど
何だか今日は魚系を食べたい気分なのだ!
フィッシュバーガーを作るぜ!
バンズの上にまずマヒマヒのフライ!
タルタルソース!レタス!
更にその上にはプリプリのエビカツ!
白身魚とエビ両方楽しめる一品の完成!
あ、サイドメニューでバニラシェイクとポテトフライも!
ほら、アレンもヒーロービッグバンの筋肉に
近づけるようにもりもり食うのだ!
明石・真多子
【SPD】
改めてよろしくねアレン君!
アタシ普段からタコ焼きとか作ってるから料理は任せて!
6本の腕によりをかけてヒーロー向け料理作るよ!
閃いた!スダコ+タコス+タバスコのタコンビネーションが織りなす食の革命を目指そう!!
まずパティ。薄生地のトルティーヤにタコミート、千切りチーズ、タバスコを和えたものを包んで軽く加熱するよ。
そしたら下からバンズ、レタス、オニオン、パティ、トマト、酢ダコ、ハラペーニョ、バンズの順に挟もう!
じゃーん!
この食欲を増進させる辛みと酸味、シャキシャキでコリコリの歯ごたえが病み付きになるよ!
お酢が入ってて身体に良いし、気分も身体もHOTになれるパンチの効いたヒーロー食だよね!
須藤・莉亜
「へぇ、本当はそんな感じなんだ。ヒーローの時と全然違うんだねぇ。」
どういう経緯でヒーローになったのかなぁ。ちっとだけ気になるね。
奢りということで遠慮なく食べよう。まあ、さっきの戦いで割とお腹膨れてるんだけどね。とりあえず、レバーと野菜のバーガーとブラックのアイスコーヒーでももらおうかな。
「なかなかイケるね。もうちっと血が滴ってたらもっと良かったけど。」
テイクアウトの分も奢ってくれる?いやあ、悪いねぇ。
荒月・紫音
判定は【SPD】で!
こういった場所で好きなの食べるって最高だな!
それにしても、いろいろあって迷うな。
えっと、アレンだっけ。おすすめとかあるか?
食べながら、何話そうか。
普段の(ヒーローじゃない時の)活動とか、かな。
そういや、アレンにとって、ヒーローってなんだろうな。
ヒーローになるきっかけとか、それとなく聞けたらいいな。
アドリブや絡み、歓迎だぜ!
仇死原・アンナ
勇気溢れるビッグバンの正体があなたみたいな青年だなんて…
人は見かけによらないものだね…
とってもボリューミーなバーガー作りに挑戦
とにかく手当たりしだいに気になった肉や野菜を具を選んでオリジナルバーガーを作る
「バンズ…で挟めるかなこれ…どうしようかな…」
詰め込みすぎなオリジナルバーガーでちょっと後悔しつつも無理矢理バンズで挟んで具やソースをこぼしながらも頬張る
「…美味いなこれ」
むしゃむしゃと頬張ってハンバーガーの完食を目指す
ビッグバンことアレンさんのお話も聞いてみようかな…
アドリブ絡みOK
鏡島・嵐
(変身前と後のあまりのギャップに絶句)…………マジなんか。
いや、純粋に驚いただけだ。
そんなんでもちゃんと体張ってヒーローやってるんだから、すげぇよ。
ハンバーガーはどうせならボリュームと栄養バランスを兼ね備えたモンを目指す。
肉は勿論、野菜もしっかり摂りてえ。しょうがねぇよ、育ち盛りだもん。
ビッグバン……今はアレンか。
……素朴な疑問なんだけどさ、ヒーローやるのが怖ぇって、思ったこと無えんか?
おれなんかいつも戦うのが怖ぇからさ。ちょっと気になってんだ。
アベル・スカイウインド
フッ、面白い形式の屋台だな。具は色々とあるようだが、さすがにドラゴンの肉はないか。
あまりにもボリュームたっぷりカロリーたっぷりのバーガーを食べて、肥えて跳べなくなっても困るからな。肉と野菜をバランスよく摂るとしよう。
…ネギは入っていないな…よし。
それにしてもビッグバン…いや、アレンの戦いぶりは見事だったが、変身前後のギャップには驚きだな。どうしてヒーロー活動をやろうと思ったんだ?よかったら聞かせてくれないか。
●オリジナルバーガー
「うわーっビッグバンが小さくなった!? それもユーベルコードなのかー?」
うさみっちがアレンの周りをぐるぐる回って観察する。
「普段はさえない青年、その正体は皆を守る正義のヒーロー! なんて浪漫があってかっこいいじゃんか!」
そしてハイテンションにバンバンとその肩を叩いた。
「内緒にしといてやるから……わかってるな!」
悪い顔をしてバーガー屋に視線を向けたうさみっちが人差し指と親指で円の形を作った。
「は、はい! 奢らせてもらいます!」
気弱そうにアレンが頷き財布を開いて中身を確認した。
「…………マジなんか」
変身前と後のあまりのギャップに絶句していた嵐が呟く。
「えっと……」
その反応に困ったようにアレンはおろおろと視線を彷徨わす。
「いや、純粋に驚いただけだ。そんなんでもちゃんと体張ってヒーローやってるんだから、すげぇよ」
相手を困らせてしまったと嵐は気を取り直して、純粋に人々の為に戦うヒーローをしているアレンを褒める。
「いえ、僕は僕にできることをしてるだけですから。それよりもハンバーガーを食べましょう!」
照れたアレンは急かすようにハンバーガーの屋台を指さす。
「へぇ、本当はそんな感じなんだ。ヒーローの時と全然違うんだねぇ」
興味深そうに莉亜がアレンをじろじろ見て声をかける。
「え、ええ、これが素です。ビッグバンの時は、その、理想のヒーローになりきったつもりでやってるんです、はい」
ヒーローでない時に視線を向けられるのに慣れてないのか、アレンは声を上擦らせながら答える。
「改めてよろしくねアレン君!」
「はいっよろしくお願いします!」
真多子が手と同時に何本もあるタコ足も差し出すと、アレンはそれぞれと握手をしていく。
「勇気溢れるビッグバンの正体があなたみたいな青年だなんて……人は見かけによらないものだね……」
驚いたとアンナはアレンの事を上から下まで見て、まったくビッグバンと同じ人物とは思えないと二度見した。
「あはは……正体を知ったヒーローたちにもよく言われます。ビッグバンの時はマッチョですからね」
アレンは頭を掻いて照れたように笑う。
「あ、あの。ここのバーガー美味しいですよ! 好きなのを挟んで食べてください!」
そして視線を逸らすようにアレンは話題をバーガーに変える。
「それじゃあご馳走になろうかな……」
アンナは所狭しと並んだ具材に目を奪われる。
「自分で好きにしていいなら……ボリューミーなバーガーに挑戦してみようかな……」
アンナは手当たり次第にミートパティやチキンにフィッシュフライ、それにレタス、トマト、タマネギなど肉類も野菜類も大きなパンズの上に重ねていく。
「バンズ……で挟めるかなこれ……どうしようかな……」
山盛りとなった具の上に蓋となるパンズを置くが、今にも崩れそうなバーガーにアンナはやり過ぎたかもとちょっと後悔する。
「あ、大きいのは少し押し付けてから食べるとちょっとは食べやすくなりますよ」
そんな様子を見ていたアレンが経験から得た食べ方をアドバイスする。
「こうかな……」
零れそうな具を押さえつけながらアンナは巨大バーガーに挑戦する。具やソースを皿にこぼしながらも美味しそうに頬張った。
「……美味いなこれ」
むしゃむしゃと夢中になってバーガーを食べ、アンナは完食を目指してこぼれる具材と悪戦苦闘を始めた。
「フッ、面白い形式の屋台だな。具は色々とあるようだが、さすがにドラゴンの肉はないか」
アベルは屋台の具を見て回り、ここが自分の世界ならばドラゴンの肉も並んでいたかもしれないと想像する。
「あまりにもボリュームたっぷりカロリーたっぷりのバーガーを食べて、肥えて跳べなくなっても困るからな。肉と野菜をバランスよく摂るとしよう」
この後の事も考えてアベルは具材をバランスよくとっていく。肉だけでなく緑のものもバンズに乗せ、鮮やかなバーガーに仕立て上げる。
「……ネギは入っていないな……よし」
ネギの入った食品を間違っても取らないように注意しながら、アベルはバーガーを完成させた。
「奢りということで遠慮なく食べよう。まあ、さっきの戦いで割とお腹膨れてるんだけどね」
先ほどの戦いでたっぷりと血を吸った莉亜はお腹を撫でて腹具合を探る。
「とりあえず、レバーと野菜のバーガーとブラックのアイスコーヒーでももらおうかな」
小ぶりのバンズにレバーと野菜をたっぷり挟み、ブラックアイスコーヒーを淹れてもらって席に着く。
「なかなかイケるね。もうちっと血が滴ってたらもっと良かったけど」
火が通った柔らかいレバーを食べ、生でもいいのにと莉亜はもぐもぐと味わう。
「そんな小さいバーガーでいいんですか?」
「さっきの戦いで食事をとったからね。あ、でも少ししたら小腹が減ってくるだろうからテイクアウトしようかなぁ」
そう言いながらチラッと莉亜はアレンに視線を向ける。
「あ、はい、もちろん奢らせてもらいます!」
その視線の意味を理解してアレンは大きく頷いた。
「テイクアウトの分も奢ってくれる? いやあ、悪いねぇ」
全く悪びれた様子もなく莉亜はバーガーをかじった。
「アタシ普段からタコ焼きとか作ってるから料理は任せて! 6本の腕によりをかけてヒーロー向け料理作るよ!」
自信ありげに胸を張った真多子がタコ足の触手でぼいんと胸を叩く。
「6本の腕ですか、すごく器用そうですね」
その触手を物珍しそうに見ていたアレンは、真多子の胸が揺れたところで顔を赤くして慌てて目を逸らす。
「閃いた! スダコ+タコス+タバスコのタコンビネーションが織りなす食の革命を目指そう!!」
これはイケると真多子は器用にタコ足も使って準備を始める。
「おじさん! ちょっと調理させてね!」
店主に頼んで調理道具を借り、まずはパティ作りに取り掛かる。
「薄生地のトルティーヤにタコミート、千切りチーズ、タバスコを和えたものを包んで軽く加熱するよ!」
ジュッとフライパンで焼くと良い香りが漂い始める。
「おおっ器用ですね」
手早い調理にアレンが見惚れる。
「さっと火が通ったら後は余熱で、下からバンズ、レタス、オニオン、パティ、トマト、酢ダコ、ハラペーニョ、バンズの順に挟んで……完成!!」
タコ足が次々とバンズに具を挟み込み、バーガーを完成させた。
「じゃーん! この食欲を増進させる辛みと酸味、シャキシャキでコリコリの歯ごたえが病み付きになるよ!」
真多子はタコを使った新たな食感のバーガーだと自信満々に紹介する。
「タコを使ったバーガーは初めて見ました。美味しそうですね」
説明を聞いたアレンがタコを使ったバーガーに興味を持つ。
「お酢が入ってて身体に良いし、気分も身体もHOTになれるパンチの効いたヒーロー食だよね!」
味にも栄養にも気を配った逸品ができたと、真多子は腕を組んで反りかえるように胸を張った。
「うん、タコの歯ごたえと辛さと酸っぱさがマッチして美味しい!」
真多子はタコンビネーションバーガーを頬張り、笑顔を浮かべる。
「俺は普段は肉が大好きなんだけど、何だか今日は魚系を食べたい気分なのだ! フィッシュバーガーを作るぜ!」
まずはバンズを選ぶとトングを手にして魚のフライを取る。
「マヒマヒのフライ! タルタルソース! レタス!」
フライにたっぷりタルタルソースを掛け、瑞々しいレタスで覆い尽くす。
「さらにその上にはプリプリのエビカツ!」
どさっとボリュームあるエビカツを乗っけてバンズで蓋をする。
「白身魚とエビ両方楽しめる一品の完成!」
これで完成だとうさみっちが魚とエビ二枚のフライを挟んだバーガーを乗っけた皿をテーブルに移動させる。
「あ、サイドメニューでバニラシェイクとポテトフライも!」
遠慮なくうさみっちはサイドメニューも頼み、テーブルを賑やかにした。
「ほら、アレンもヒーロービッグバンの筋肉に近づけるようにもりもり食うのだ!」
「はい! いっぱい食べます!」
うさみっちに返事をしたアレンもバーガーを作りに向かう。一番大きなバンズにカリカリベーコンと茹で卵のスライスを乗せ、レタスとトマトで色合いを良くすると、メインのミートパティを乗せケチャップとマスタードを掛け、さらにチーズとピクルスを乗っけてバンズで蓋をすると、ボリュームたっぷりの大きなハンバーガーが完成した。
「いただきます!」
押さえつけながらアレンがハンバーガーにかぶりつく。
「こういった場所で好きなの食べるって最高だな!」
晴れた日に公園の見晴らしのいい空間で食べるピクニックのような食事に、紫音はご機嫌に笑みを浮かべた。
「それにしても、いろいろあって迷うな。えっと、アレンだっけ。おすすめとかあるか?」
「あ、ええっと、オーソドックスなミートパティがこの店の一番人気で、僕はここのカリカリのベーコンが特に好きです。ミートパティと一緒に食べると食感が良くてボリュームも出て美味しいですよ」
色々な食材を前に目移りしていた紫音が尋ねると、アレンがカリッと揚げたようなベーコンを指さす。
「おっ、確かに美味そうだな!」
ならそれも挟もうと、紫音はレタスやタマネギとミートパティにベーコンを取り寄せ、バーガーを作る。
「じゃあいただくとするか……おおっ、肉の旨みがしっかりしてるし、カリカリしたベーコンも合わさって美味いな。おすすめなだけはあるぜ!」
席に座った紫音がバーガーを食べて確かにこれはいけると頬を緩める。それを見て勧めたアレンも安堵してバーガーを頬張った。
「そういえばアレンはヒーローをやってない時、普段はどんなことをしてるんだ?」
「僕は大学生で、学生をしてます。ゲームとか好きでしたけど、ヒーローになってからは外にもよく出るようになりましたね。事件が起きた時にすぐに駆け付けられますから」
紫音が食べる合間に喋りかけると、口を紙ナプキンで拭いたアレンが最近の生活を語る。
「奢りということで遠慮なく食べよう。まあ、さっきの戦いで割とお腹膨れてるんだけどね」
先ほどの戦いでたっぷりと血を吸った莉亜はお腹を撫でて腹具合を探る。
「とりあえず、レバーと野菜のバーガーとブラックのアイスコーヒーでももらおうかな」
小ぶりのバンズにレバーと野菜をたっぷり挟み、ブラックアイスコーヒーを淹れてもらって席に着く。
「なかなかイケるね。もうちっと血が滴ってたらもっと良かったけど」
火が通った柔らかいレバーを食べ、生でもいいのにと莉亜はもぐもぐと味わう。
「そんな小さいバーガーでいいんですか?」
「さっきの戦いで食事をとったからね。あ、でも少ししたら小腹が減ってくるだろうからテイクアウトしようかなぁ」
そう言いながらチラッと莉亜はアレンに視線を向ける。
「あ、はい、もちろん奢らせてもらいます!」
その視線の意味を理解してアレンは大きく頷いた。
「テイクアウトの分も奢ってくれる? いやあ、悪いねぇ」
全く悪びれた様子もなく莉亜はバーガーをかじった。
「どうせならボリュームと栄養バランスを兼ね備えたモンを目指すか」
そんな欲張りセットを目指して嵐は肉も野菜もたっぷりとバンズに乗せていく。
。
「肉は勿論、野菜もしっかり摂りてえ。しょうがねぇよ、育ち盛りだもん」
そんな言い訳をしながら嵐は分厚い肉を野菜で包み込むようなバーガーを作り上げた。
「できた! うん、我ながらいい感じのバーガーになったかな」
満足いく出来だと自画自賛し、バーガーが崩れぬように乗せた皿を慎重に持って嵐は席に着く。
「こりゃ、うめぇ! これなら行きつけの店になるのもわかるな!」
「ですよね! 具を自由に変えられるから何度来ても飽きないんです!」
ボリュームたっぷりのバーガーにかじりついた嵐がアレンに顔を向けると、アレンも同じようにかじりながらにっこり笑った。
●戦う理由
「それにしてもビッグバン……いや、アレンの戦いぶりは見事だったが、変身前後のギャップには驚きだな。どうしてヒーロー活動をやろうと思ったんだ? よかったら聞かせてくれないか」
バーガーを食べてふむふむと味わってからアベルがアレンにヒーローになったきっかけを尋ねてみる。
「そういえば、どういう経緯でヒーローになったのか気になってたんだよねぇ」
アイスコーヒーで喉を潤していた莉亜も、アレンとビッグバンとのギャップにその事が気になっていたと便乗する。
「あ、はい、実は1年前の高校生だったときにヴィランの事件に巻き込まれたんです……」
食べる手を休めたアレンが思い出すように語り始める。地味で目立たぬどこにでもいるインドア派の高校生だった頃の話だ。
「ただの市民として襲われて、周りの人が倒れて自分も殺されそうになった時、自分の身体から力が溢れ出して、そしたら身体の筋肉が膨張してマッチョなヒーローに変身したんです。無我夢中でヴィランを倒したら、ヒーローが駆けつけてきて、変身が解けた僕を保護してくれたんです」
それからヒーローの集まりに参加し、自らもヒーローとして活動するようになったのだとアレンが説明する。
「でも全然戦いの心得なんてなくて、変身のお蔭でパワーとタフさだけはあったんで、見よう見まねでプロレス技を使い始めたんです」
それからはプロレスの観戦に行ったり研究して、今ではプロレスラーの如く戦えるようにまでなったのだという。
「ヒーローってみんなの憧れですから、僕もその名に恥じないように頑張るつもりです」
長々と話し終えたアレンはずずっとコーラで渇いた喉を癒す。
「へぇ、そんなことがあったんだねぇ」
莉亜が相槌を打ち、アイスコーヒーを飲み干してお代わりを注文して、アレンの分のコーラも頼んであげる。
「最初は状況に流されてだったかもしれないが、それがこうして続いているのだから立派なものだ」
話しを聞き終えたアベルが何の心得もなく短期間で戦士となったことを褒める。
「いえ、新米みたいなものですから。ヒーローと胸を張って言えるのはまだまだ先ですよ」
「己を卑下する必要はない。相応しい人物がその役目になることもあれば、役目が人を育てるということもある。アレン、君はその役目に相応しくなるように成長している」
アベルが力強く言うと、嬉しそうにアレンは瞳を潤ませた。
「そう言われると、ヒーローを頑張ってきて良かったと思えます」
泣きそうなのを誤魔化すようにアレンはバーガーを食べる。
「いい食べっぷりだ! アレンは健啖家みたいだな!」
負けじとうさみっちも大きく口を開けてフィッシュバーガーに歯形を作った。
「ええ、ビッグバンになるとカロリーを消費するみたいで、お腹がペコペコになるんです。その分食べないと痩せちゃうんですよ」
体重を維持する為にこれくらいは食べないといけないのだと、コーラで流し込みながらアレンが答える。しっかり食べる事もヒーロー活動に一環となっていた。
「そうなんだ! それならこれも食べてみなよ! コリコリしていくらでも食べれるから!」
真多子が新たに作ったタコンビネーションバーガーを差し出した。
「あ、ありがとうございます。実はちょっと食べてみたいと思ってたんです」
それを嬉しそうに受け取ってアレンは早速かぶりついた。
「普段は学生、隠れてヒーローってのは大変じゃないか」
「そうですね、大変じゃないと言えば嘘になりますけど、充実感はありますね」
普段から街の平和の為にパトロールしているのだとしたら休む間もなさそうだと紫音が聞くと、アレンは頷きながらも強がるように笑ってみせる。
「アレンにとってヒーローってどんな存在なんだ?」
どういった動機でヒーローを続けているのか気になった紫音が尋ねてみる。
「僕にとってヒーローは希望ですかね。どうしようもないピンチに颯爽と現れて、何の見返りもなくただ己の矜持によって人を救うんです。そんな存在がいるというだけで、人はどんな時も諦めずにいられるんじゃないかって」
だから大変だなんて言ってはいられないと、アレンは大きくバーガーをかじった。
「アレンさんにとってそんな危機を救ってくれるのが理想のヒーローなんだね……」
「そうですね、自分がピンチの時も、ヒーローに助けてって祈ってましたから」
アンナの言葉に頷き、アレンは誰もがヒーローに助けて欲しいと願うが、叶うかどうかは運次第だと言う。
「だからこそ、僕はその時に間に合うようにしたいんですよね」
助けを呼ぶ声に間に合いたくて、今日もパトロールをしているんだとアレンは拳を握った。
「ビッグバン……今はアレンか。……素朴な疑問なんだけどさ、ヒーローやるのが怖ぇって、思ったこと無えんか?」
バーガーを食べている途中で嵐がそんな疑問を投げかける。
「おれなんかいつも戦うのが怖ぇからさ。ちょっと気になってんだ」
嵐はいつも戦うことに恐怖を覚えていた。それを一年前まで一般人だったアレンがどうやって乗り越えたのかを知りたかった。
「その、こんなこと言ったらヒーロー失格かもしれませんが……いつも怖いですよ。戦いに向かう時は足が震えてお腹が痛くなります」
アレンは思い出してもきゅっと胃が痛くなったようにお腹を押さえる。
「でも、自分よりも怖い思いをしてる人がいて、助けを待ってると思うと、足を踏み出してしまうんです。怖いんですけどね」
情けなさそうにアレンは笑う。弱々しく見えても心には一本芯が通っていた。
「それは勇気ってやつだな。心もしっかりヒーローしてんじゃねぇか」
「そう……ですかね?」
嵐が爽やかに笑いかけると、アレンも気持ちが晴れたように笑い、2人はまたバーガーに噛みついた。
●助けを呼ぶ声
「きゃーーーーー!」
食事を終えて椅子に座ったまま満腹感に包まれ一息ついていると、悲鳴が公園に轟いた。
「むっ、何事だ」
早く食べ終えていたアベルが素早く立ち上がり、他の猟兵達も警戒して椅子を蹴った。
「向こうから人が逃げてくるようだが」
ジャンプして木の高い枝からアベルが周囲を見渡し状況を確認する。
「ヴィランだ! レッドスコーピオンが現れたみたいだ!」
逃げて来る市民がそう叫んで周りの人にも逃げろと伝える。
「レッドスコーピオン! 僕と何度か戦って引き分けた相手です!」
震える脚で立ち上がって駆け出そうとしたアレンが猟兵達に向けて振り返る。
「ぼ、僕は奴との決着をつけてきます! 絶対に人々を傷つけさせたりしません!」
木々の間に入ったアレンはムキムキのマッチョなヒーロー・ビッグバンへと姿を変える。
「では行って来る!」
地を蹴りビッグバンは駆け出した。それを見送り猟兵達も動く。
「確かヒーローとヴィランの対決にオブリビオンが割り込むんだったな」
嵐が確認するように仲間達と視線を合わせてこれからの行動を決める。
「それならオブリビオンが乱入する前に見つけてこちらから仕掛けよう……」
アンナがビッグバンの邪魔はさせないと提案すると、仲間達も頷きビッグバンの後を追いかける。そして周囲を注視してオブリビオンの姿を探し始めた。
大成功
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第3章 ボス戦
『アシュラレディ』
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POW : 阿修羅旋風
予め【六本の腕に持った刃物を振り回す】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
SPD : ブレイドストーム
自身が装備する【愛用の刃物たち】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
WIZ : シックス・ディフェンス
対象のユーベルコードに対し【六本の刃物による連続斬撃】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
イラスト:otomo
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●オブリビオンの影
「フハハハハッどうした! 泣き叫べ! その声でヒーローを呼んでみろ! まあ間に合わんだろうがな!」
真っ赤な全身装甲のような外骨格を纏ったヴィランが鉤爪のような手を倒れた女性に向ける。
「いや……いやーー!」
その刃が女性の心臓を抉ろうとしたとき、頭上を影が覆う。
「そこまでだ!」
落下する巨漢がヴィランを踏みつけようとする。
「来たか!!」
それをヴィランは躱し飛び退いた。
「ヒーロー・ビッグバン……見参!!」
砲弾の如くビッグバンが飛び込んで着地し、女性を守るように立ち塞がった。
そんな戦いの始まる様子は少し離れた木の上から見物している者がいる。6本の腕に剣を持つ女の姿。それはヴィランからオブリビオンなって力を得たアシュラレディだった。
「ククッ、一息に殺してやるよヒーロー……」
世界を破滅させる為に邪魔なヒーローの命を狙い、狩人の如く鋭い視線を向けタイミングを計っていた。
それを発見した猟兵が敵が動く前に距離を詰める。
須藤・莉亜
「二人の楽しい喧嘩を邪魔するのはダメだよ?」
君の相手はこっちだよ。
大鎌を30本に複製し、25本を攻撃用にして残りは自分の周囲に展開して防御用に。
攻撃用の大鎌で敵さんの全方位から攻撃していく。狙いは手足、出来れば首。
大鎌の攻撃の合間に、悪魔の見えざる手で死角から攻撃して敵さんの隙を作ってみようかな。
隙が出来れば大鎌で斬り刻んであげよう。
大鎌と悪魔の見えざる手で敵さんを抑え込めたら【吸血】してみよう。動いたらお腹すいたしね。
敵さんの攻撃は大鎌による【範囲攻撃】と【なぎ払い】で迎撃。【第六感】と【見切り】で回避するのも忘れずに。
「良いね、もっと僕と殺し合おう。…ダークヒーローっぽい台詞じゃない?」
ケイ・エルビス
【ブットバース】仲間と参加
連携アレンジ等大歓迎!
【戦術】
木の上の敵を
スナイパー
先制攻撃
なUCナッツ・シュートで狙撃
ヒーローを助太刀
アサルトウェポンとブラスターの
援護射撃
2回攻撃で
仲間と連携し鼓舞してサポート
仲間やヒーローピンチ時
野性の勘
見切り
武器受け
かばうで回避や防御
のち
メディックツールで
救助活動
適切な処置をする
詰められたら
ナイフとグローブで
近接戦闘
気合い
怪力
フェイント
捨て身の一撃
吹き飛ばし
なUCキラー・チューンで連続攻撃
【対策】
阿修羅旋風
刃複製念力操作
連続斬撃の相殺は
アサルトライフルで
範囲攻撃
UCタリホー
ナイフで
だまし討ち
UCアウトレイジ
ブラスターで
クイックドロウ
零距離射撃
敵や武器を破壊
ハイパー・マン
「邪魔はさせない、来たぞ、私が、ハイパーマンだ!」
【存在感】を発揮し敵の注意を引き付け、敵の攻撃を【気合】で耐えながら近づき、ぶん殴って【吹き飛ばし】て戦う
吹き飛ばすついでに、敵の【武器落とし】たり【鎧砕き】にいったりして、味方が戦いやすいように支援する
自身の傷は、基本【激痛耐性】で表立ってわからないようにする
「ヒーローはやせ我慢してなんぼだよ!」
アドリブ、絡みも歓迎
仇死原・アンナ
邪魔をして悪いけど…今から始末されるのは貴様のほうだ…
悪く思うなよ…?
他の同行者と協力して戦闘
鞭を振りまわし[ロープワーク、武器落とし]で敵の腕に鎖を絡ませて刃物を落とす
拷問具を放ち[傷口をえぐる、マヒ攻撃]で敵を痛めつけ妨害
敵の攻撃は鉄塊剣による[武器受け]と[戦闘知識]による[見切り]で防御回避
「面倒だ…その腕を削ぎ落としてやる…」
妖刀を構え【剣樹地獄の刑】を使用
さらに[串刺し、2回攻撃、残像、鎧無視攻撃]で六本の腕をすべて切り落とす勢いで猛攻を掛けよう
「ビッグバン…あなたの無事を願っているよ…」
戦闘後、ビッグバンの活躍を見届けて[目立たぬ]ように立ち去ろう…
アドリブ絡みOK
セリエルフィナ・メルフォワーゼ
『ブットバース』で連携。
真剣勝負につまらない横槍を入れるのは感心しないね。
そういう真似するような奴は、ボク達『ブットバース』が成敗してあげるよ!
<歌唱>による<パフォーマンス>を最大に活かした【シンフォニック・キュア】で仲間を回復させながら、<存在感>で敵のヘイトを集めて回避盾をやるね。
【コンセントレーション・スナイプ】で集中力を極限まで上げて敵の攻撃を<見切り>、<空中戦、ダンス>で宙を舞いながら刃物を回避していく。
隙を見て<視力、スナイパー>で敵の持つ刃物に狙いを定め、<ジャンプ>からの<踏みつけ>で敵の刃物を<吹き飛ばし>て、敵の戦力を削いでみるよ。
アベル・スカイウインド
フッ、市民を守るのがヒーローの役目ならば、そのヒーローを守るのが俺たち猟兵の役目だ。ビッグバンの邪魔はさせんぞ!
刃物を振り回して脅しのつもりか知らんが随分隙だらけだな。
UC【竜閃】を発動してスピードを強化し、【ダッシュ】で急接近して【先制攻撃】してやろう。
敵からの反撃は【見切り】で回避する。今の俺を捉えるには腕6本でも足らんぞ。
ただこのユーベルコードはスタミナの消費が激しいのが欠点でな…。動けなくなる前に味方に任せて後ろに下がらせてもらう。
体力が回復し、まだ出番があるようならもう一度攻撃に加わろう。アレンも頑張っているんだ。俺だけずっと休んでるなんて格好がつかないからな。
荒月・紫音
ビッグバンがヴィランと戦ってんだ。
その戦闘の邪魔はさせねぇぜ!
「俺たちが相手になるぜ!」
初めっから本気で行くぜ!
使うユーベルコードは【炎舞昇舞】だぜ。
炎に気を取られている隙に、
ダッシュで近づいて蹴り飛ばしてやるぜ。
敵の攻撃は、側転とかスライディングとかで避けつつ、
回し蹴りや跳び蹴りで反撃していくぜ。
「っと、あっぶねぇな!」
アドリブや絡み、歓迎だぜ!
鏡島・嵐
判定:【WIZ】
《大海の姫の恋歌》で味方が受けたダメージの治癒を行いながら、おれ自身は〈武器落とし〉や〈目潰し〉を織り交ぜた〈援護射撃〉で他の皆のサポートに回る。
こっちに攻撃の矛先が向きそうなら〈第六感〉〈見切り〉〈逃げ足〉を活かして、なるべく避けてダメージを喰らわねえようにする。
アラン……いや、今はビッグバンだな。
あいつは言ってた。怖くても、助けを待ってる誰かのために足を踏み出してぇって。
勇気を奮ってヒーローをしっかり頑張ってる、強くて凄ぇ奴なんだ。こんなところで死なせたくねえ。
そもそも人殺しなんてよくねえぞ。
明石・真多子
(ビッグバンの様子を見ていたが、その雄姿に安心して高所から飛び降り敵と対峙する)
街を正義で彩る赤い彗星、タコメット再び参上!
残念だけど、この街にはもう一人ヒーローがいるのさ!!
むむ、あの姿は…二脚六臂でアタシと同じだ!?
軟体魔忍もその昔、阿修羅衆と呼ばれてたらしいしアシュラ対決だね!
厄介なのはあの六本の剣だね…
でも同じ六本腕だから弱点は分かるよ!
絡まない様に振り続けるには一定のリズムが必要なんだ。
その一瞬を狙って[ダッシュ][ジャンプ]で懐に飛び込むよ!
長物の弱点はインレンジ!この距離ならアタシに分があるよ!
【軟体忍法阿修羅落としの術】で腕をまとめて掴んで技をかけるぞ!
いくぞ必殺阿修羅返しだ!
●ヒーローを守る者達
「さぁて、そろそろ仕掛けるか……」
アシュラレディの目が細められ、その体から殺気が放たれる。
「ヒーローの助太刀だ! 邪魔はさせないぜ!」
まだまだ離れた位置にいる木の上の敵に向けて、ケイはアサルトライフルの狙いをつけて5秒間集中して引き金を引く。放たれる弾丸がナッツ状になって加速し真っ直ぐに敵の脚を撃ち抜いた。
「狙撃だと!! どこからだ!?」
バランスを崩したアシュラレディが木から落下し、回転して足から着地する。
「真剣勝負につまらない横槍を入れるのは感心しないね。そういう真似するような奴は、ボク達『ブットバース』が成敗してあげるよ!」
その間に距離を詰めたセリエルフィナ・メルフォワーゼ(天翔ける一輪の君影草・f08589)が敵の前に姿を現し歌い出して注意を引き付ける。
「何者かは知らないが、アタシの邪魔をするなら死ぬしかないね!」
アシュラレディが一足で飛ぶように間合いを詰めると、6本の剣が一斉にセリエルフィナに襲い掛かる。極限まで集中力を高めたセリエルフィナは首を狙う刃を上体を逸らして避け、胴を狙う一刀を宙返りして躱し、そのまま空中で舞い踊るようにステップを踏み、回転して斬撃を躱し続ける。
「ちょこまかと!」
ならばと剣速が上がり、セリエルフィナの身体を掠め、追い詰めていく。そして凶刃が胴を薙ごうとした時、銃弾の雨が降り注いでアシュラレディは剣を止め、弾を防ぐ為に剣を振るって受け流す。
「『ブットバース』のコンビネーションを見せてやるぜ!」
ケイが右手のハンドガン型のブラスターと左手のアサルトライフルを撃ちまくり、アシュラレディを防戦に追い込む。
「このまま蜂の巣にしてあげるよ!」
そこへセリエルフィナもブラスターを抜いて発砲し、剣の守りを抜けた弾丸がアシュラレディの腹や腕を穿つ。
「蜂の巣だと……ならば貴様等は蜂の巣のように穴を空けて死ね!」
アシュラレディの周囲に無数の剣が生み出され、矢のように放たれてセリエルフィナとケイを狙う。セリエルフィナは動き回って、ケイは弾丸を撃ち込んで逸らして躱すが、数に圧倒されてやがて躱しきれずに手足を刃が傷つけていく。
「邪魔をして悪いけど……今から始末されるのは貴様のほうだ……悪く思うなよ……?」
その背後からアンナが近づき、棘の生えた鉄球が先端に付いた鎖の鞭を振り回して敵に叩き込む。アシュラレディが鉄球を剣で弾くが、鎖は剣と腕に絡みついて拘束した。そこへ茨のような拷問具を放って腕を締め上げ痛めつける。
「次から次へと、何人邪魔が入るってんだい!」
イラつきながらもアシュラレディは剣を振るって拷問具を斬り捨て、血を流しながら鎖を辿ってアンナへと近づく。
「こんな鎖で繋ぐなんてねぇ。アンタから死にたいってことでいいんだろ?」
アシュラレディが5本の剣を振るう。対してアンナは鉄塊の如き大剣を振るってぶつけ、火花を散らして受け止める。
「構わないが……死ぬのは貴様だ……」
アンナは逆に押し返し、振り抜いた大剣がアシュラレディを後退させる。そして追い打ちに胴を薙ぐように大剣を叩き込むと、アシュラレディは数本の剣を盾にして受け止め、地面に足をめり込ませながら防ぎきった。
「なかなかの剣じゃないか、アンタを殺してその剣を奪ってやろうか!」
アシュラレディは守りに使っていないフリーの腕で剣を振るい、アンナの首と胴を狙う。
「奪えるものなら……奪ってみなよ……!」
アンナは鎖を思い切り引いて敵の腕を引っ張り姿勢を崩させ剣を止めさせる。そこへ大剣を振り下ろした。敵は剣をクロスして受け止めるが、勢いが勝り頭に刃が届く。額から血が垂れてアシュラレディの顔を汚す。
「貴様ぁ!」
アシュラレディは大剣を押し上げ、鎖から腕を抜くと6本の腕で怒涛の連続斬りを放つ。それをアンナは大剣を盾にして凌ぐ。
「フッ、市民を守るのがヒーローの役目ならば、そのヒーローを守るのが俺たち猟兵の役目だ。ビッグバンの邪魔はさせんぞ!」
不意を突くように木を蹴って跳躍したアベルは頭上から襲い掛かり、槍を突き下ろす。それをアシュラレディは剣で弾き、反動でアベルは離れた位置に着地した。
「ヒーローを守るだって? 他人の心配をする前に自分の命を心配しな!」
アシュラレディは剣をブンブンと振り回し、回転速度が増していく。
「刃物を振り回して脅しのつもりか知らんが随分隙だらけだな」
槍の穂先を敵に向けたアベルは、雷竜の力を解放して雷を纏い、地を蹴って一瞬にして間合いを詰めると槍を突き出す。
「速いっ!」
アシュラレディは迎撃しようとするが間に合わず、槍が腹に突き刺さる。
「よくもやってくれたね!」
その槍を掴み剣を脳天に叩き込もうとするが、アベルは一寸早く飛び退いて間合の外に出た。
「遅い遅い、その程度のスピードでは俺の尻尾に掠ることもできんぞ!」
アベルは高速で敵の後ろに回り込み、背中に槍を突き立てる。
「このっ!」
振り向きながらアシュラレディが剣を振るうが、そこには既にアベルの姿はない。
「今の俺を捉えるには腕6本でも足らんぞ。とはいえこのユーベルコードはスタミナの消費が激しいのが欠点でな……」
加速した分体力を消耗したアベルは息を上がらせていた。
「スタミナが切れる前に一旦下がらせてもらうとしよう」
もう一度槍を突いて太腿を抉ったアベルは仲間と交代するように下がる。
「ビッグバンがヴィランと戦ってんだ。その戦闘の邪魔はさせねぇぜ!」
紫音がヒーローの戦いを守ろうと敵に駆け寄る。
「俺たちが相手になるぜ!」
そして情熱的にダンスを始めると、炎が生み出され周囲を燃やし囲むように広がる。
「この程度の炎が当たると? 舐めるなよ」
放たれる火炎の渦をアシュラレディは斬り払い、巻き込まれぬように躱す。
「初めっから本気で行くぜ!」
炎で視界が遮られた瞬間、ダッシュで紫音が敵の懐に入り、胸を横蹴りで蹴りつける。敵が衝撃で仰け反ったところに、さらに腹に蹴りを叩き込んだ。そこから蹴り続けようとしたところにアシュラレディの刃が振り抜かれる。紫音は咄嗟に足を戻して回避する。
「足癖の悪い、そんな足は斬り落としてあげる!」
6本の剣が縦横に振るわれ、軽快に躱す紫音を追い込んでいく。
「っと、あっぶねぇな!」
側転した紫音はその最中に敵の腕を蹴り上げ、側転が終わると炎を放って敵の目を眩ませる。
「効かないってのが判らないのか!」
アシュラレディは剣を振るい炎を切り裂く。だがその視線の先に紫音は居なかった。
「下だぜ!」
スライディングで剣の下を掻い潜った紫音は足を払って敵を転ばせる。そして起き上がると敵をサッカーボールのように蹴り飛ばした。
「ぐぇっ」
潰れたような声を漏らし、アシュラレディは木にぶつかって地面に落ちた。
●六本の剣
「ビッグバンアタック!」
「スコーピオンニードル!」
ビッグバンが突進し、レッドスコーピオンが尻尾を槍のように突き出す。互いの攻撃がぶつかり、尻尾の先端がビッグバンの腹に突き刺さるが、それを物ともせずにタフさを活かし、体当たりでレッドスコーピオンを吹き飛ばす。
「相変わらず力任せだなビッグバン!」
「正々堂々と正面から打ち破る。それがヒーロー・ビッグバンだ!」
互いの攻撃がぶつかり合い、一進一退の攻防が続く。
(「向こうは大丈夫そうだね!」)
そんなビッグバンの様子を見ていた真多子が、その雄姿に安心して木の上から飛び降りて敵の目の前に着地する。
「街を正義で彩る赤い彗星、タコメット再び参上! 残念だけど、この街にはもう一人ヒーローがいるのさ!!」
ヒーロー着地をしてビシッとポーズを決めた真多子が名乗りを上げる。
「ヒーロー? アンタヒーローっていうよりヴィランだろ?」
タコの姿をした真多子を見たアシュラレディが首を傾げる。
「むむ、その姿は……二脚六臂でアタシと同じだ!? 軟体魔忍もその昔、阿修羅衆と呼ばれてたらしいしアシュラ対決だね!」
似たような姿の相手だと自分と敵を見比べて気合を入れる。
「このタコが! どこが似てるっていうんだよ!」
馬鹿にするなとアシュラレディが斬り掛かる。
「え? 同じようなものだよね?!」
その剣を真多子はタコ足で受け止めながら後退する。
「同じにするんじゃないよ! アタシの剣をそんなたこ焼きの具と一緒にされちゃ堪らないんだよ!」
逆上したように腕を回し剣が回転を始め、ヒュンヒュンと速度が上がり力が溜められる。
「厄介なのはあの六本の剣だね……でも同じ六本腕だから弱点は分かるよ!」
剣のタイミングを見計らい飛び出す。
「絡まない様に振り続けるには一定のリズムが必要なんだ!」
ちょうど腕が入れ替わり剣が隙間を作り正面へ飛び込む。
「アタシの剣を抜けただと!?」
「この距離ならアタシに分があるよ!」
驚くアシュラレディの懐に入って密着した真多子は、剣には近づぎる間合いで抱きつき、タコ足を使って腕を絡め高々とジャンプする。
「軟体忍法、阿修羅落としの術!」
逆さになって落下し敵を受け身を取らせずに頭から地面に打ち据える。
「がああ!」
だが衝突の直前にアシュラレディが暴れ、腕を一本抜け出して剣を振るう。それを受け止めようと真多子はバランスを崩し、敵の腕一本が先に地面について衝撃を和らげた。
「ちょっと失敗したよ!」
剣が振るわれる前に真多子は飛び退き離れる。
「よくもやってくれたねぇ!」
それでも頭が割れ血を流したアシュラレディが顔の土を払って睨みつける。
「邪魔はさせない、来たぞ、私が、ハイパーマンだ!」
そのヒーローとしての存在感を放ち、ハイパーマンが敵の前に立ち塞がる。
「ハイパーマンだって? どうやら予期してなかったヒーローの飛び入りみたいだね。ヒーローを殺すのがアタシの使命。ここで出会ったからには死んでもらうよ!」
アシュラレディは狙いを変えてハイパーマンに襲い掛かる。刃が首は胸の急所を狙い斬りつけ突き入れられる。
「その程度で私を倒せるものか!」
黄金のオーラで全身を覆い、ハイパーマンは斬撃に耐えて前に踏み出す。
「硬いったらないね! 何で出来てるんだい!」
アシュラレディの剣が速度を上げ威力を増す。刃がハイパーマンの皮膚を破り肉を傷つける。だが致命傷には至らない。
「ふんっ!!」
構わずハイパーマンは拳を放ち、敵の顔面をぶん殴って吹っ飛ばした。
「げべぇっ」
鼻血を出しながらアシュラレディが吹き飛び地面を転がる。
「ふざけた真似しやがって! アタシの顔をよくも殴ってくれたね! 百倍返しだ! その体がみじん切りに刻んでやるよ!」
立ち上がったアシュラレディは怒気を露わに剣を振り回し、剣が回転するごとに剣速を上げながら駆け出す。
「来い! 刻めるものならやってみろ!」
対して逃げも隠れもしないと堂々とハイパーマンは受けて立ち、振り下ろされる最速の初撃を腕で受け止めた。深く刃が入り骨にまで達する。だが苦痛を顔に出さずにハイパーマンは受け切った。
「バカな、これで斬り落とせないなんて! どんだけ頑丈なんだい! スカしたた顔をしやがって、ムカつくんだよ!」
さらにアシュラレディが斬撃を放とうとするが、その前にハイパーマンが反対の腕で腹を殴りつけ、敵の体を宙に飛ばした。
「腕が多いだけでなく口数も多い。剣士ならば口ではなく剣で語ってみせろ!」
敵が落下するところにハイパーマンが拳を真っ直ぐ放ち、敵は剣で受け止めるが宙にいるため踏ん張りが利かず吹き飛んでいった。
「くっこのまま先に目的のビッグバンを殺すか……?」
吹き飛びながら回転して受け身を取ったアシュラレディがチラリと視線を離れたビッグバンへ向ける。だがその視線を塞ぐように莉亜が立っていた。
「二人の楽しい喧嘩を邪魔するのはダメだよ?」
声をかけた莉亜が30本の白い大鎌を複製する。
「君の相手はこっちだよ」
そのうちの5本が身を守るように展開し、残った25本が敵に向かって回転しながら飛び、囲むように襲い掛かる。
「舐めるんじゃないよ!」
アシュラレディの6本の腕が6本の剣を巧みに操りそれを弾く。だが背後から低く迫った本命の大鎌が太腿を後ろから薙いだ。
「舐めてないよ、ちゃんと躱されることも考えてあったからね」
「チッ! 姑息な!」
痛みを無視してアシュラレディは剣を振るいながら大鎌の囲みを突破する。
「皆のサポートは任せてくれ」
嵐が人魚を召喚し、その儚い歌声が傷ついた仲間の心に響き傷を癒す。
「人魚? その耳障りな歌をやめな!」
駆けたアシュラレディが接近し、人魚を斬り捨てて泡となって元の世界へ帰し、殺気を込めた視線を嵐に受ける。
「アンタが呼び出したのかい? また呼ばれたら困るんだよねぇ」
そして踏み込し剣を振るって首を刎ねようとする。だが嵐はスリングショットを構えて、石を放ち敵の膝にぶつけて踏み出す足を留めた。浅い踏み込みとなり刃は嵐の喉の皮を切って通り抜けた。
「危ねぇ、近づくのは危険だ」
慌てて嵐は視線を逸らさぬように前を向きながら後退する。
「逃げるんじゃないよ!」
「そう言われて逃げねぇ奴がいるのかよ!」
アシュラレディが突っ込むと、形振り構わず嵐も走って仲間の背後に逃げる。
「チッ、逃げるくらいなら戦場に来るんじゃないよ!」
アシュラレディが悪態をついて足を止める。
「そっちこそ、悪さしに現れるってぇからこっちがわざわざ出向くことになるんだろ」
言い返しながら嵐がスリングショットで石を撃ち込む。それを敵は剣で容易く弾いた。
●誰かのために
「流石に無傷というわけにはいかねぇか、怪我はすぐに治さねぇとな」
また嵐が人魚を召喚し、その美しくも切ない歌声を響かせて仲間達の傷を治していく。
「ボクのスカイライブで皆を元気にするよ!」
空中で軽快に踊りながら歌うセリエルフィナの声が仲間達を励まし、傷ついた身体を癒していく。2人の癒しの力が刀傷を塞ぎ血を止めた。
「それ以上回復などさせるか!」
アシュラレディが飛び掛かりセリエルフィナに剣を突き入れる。
「おっと、そうはさせねえぜ!」
ケイがそこへ銃撃を浴びせ、剣の軌道を逸らした。
「またか。厄介だねぇ、まずは飛び道具から始末するべきか」
着地したアシュラレディは低く駆け出し、銃撃を剣で弾きながら一気に間合いを詰める。
「アタシの間合いだよ! 死ね!」
アシュラレディの刃が振り抜かれるが、キィンと甲高い金属の音と共に止まる。
「銃を持ってるからって、近接戦ができないと決めつけるのは早計だぜ!」
ケイは銃を手放しナイフと黒い指ぬきグローブで剣を受け止め、力いっぱい相手を押し戻して、セリエルフィナの歌声のリズムに乗ってナイフや拳を交えた連撃を叩き込む。アシュラレディは剣で受け止めるが、押し切ろうとケイは攻撃を続ける。そしてケイのナイフが深く腹を抉る。だが引き抜こうとするがナイフが抜けない。
「連続攻撃が止まったな!」
アシュラレディが腹筋に力を入れてナイフを捕え、ぶんぶんと頭上で剣を振り回し旋回させていた。
「これはヤバそうだなっ」
ケイはナイフを手放して後退するが、剣の回転は速くなりその速度を増した刃が振り下ろされる。
「ボクの事を忘れてるよ」
そこへ跳躍したセリエルフィナが横から剣を蹴り飛ばし、軌道を逸らして地面を叩き斬らせた。大きく大地が裂けてその威力を物語る。セリエルフィナはその剣の上に着地して踏みつけた。
「これでこの剣は使えないね」
「なら他の剣でバラバラに斬り刻んでやるよ!」
セリエルフィナにアシュラレディは5本の剣を振るおうとする。だがその前に銃弾が胴を貫いた。
「これがオレ達『ブットバース』の連携攻撃だ」
ケイが拾い上げた銃を構えて発砲し、さらにアシュラレディの身体を撃ち抜く。
「クソったれがっ!」
踏まれた剣を手放してアシュラレディは後退するが、セリエルフィナがまたジャンプして敵の頭上を取って蹴りつける。
「腕が多くても、ボク達の連携には勝てないんだよ!」
「ほざけ!」
セリエルフィナの蹴りを受け止め、アシュラレディは反撃に剣で切りつける。
「あっちの二人の喧嘩が決着する前にこっちも終わらせたいね」
莉亜は大鎌を操り敵に次から次へと斬撃を浴びせる。
「その通り、アンタ達全員切り刻んで決着としようか!」
アシュラレディも同じように複製した無数の剣を念力で飛ばし、大鎌が当てて弾き返す。そして莉亜の首を狙う剣を、守りに配置していた大鎌が受け止めた。
「良いね、もっと僕と殺し合おう。……ダークヒーローっぽい台詞じゃない?」
「ハッ、一方的に殺してあげるよ!」
のんびりした口調でも、莉亜の操る大鎌とアシュラレディの剣が互いの間で飛び交い激しい剣戟を奏でる。その刃の舞は剣が優勢になり段々大鎌が押されて莉亜の方へと近づく。
「ほら、もうすぐ串刺しだよ!」
アシュラレディの口元が嗜虐的に歪む。
「そうやって調子に乗るから足元をすくわれるんだよ」
莉亜の周囲に浮かぶ透明な悪魔の両腕がアシュラレディの足首を掴み、引っ張って姿勢を崩し意識を逸らす。
「なに!?」
コントロールを外れた剣が誰も居ない場所に飛び隙を生む。
「隙を見せたね、斬り刻んであげるよ」
莉亜の大鎌が横回転しながら首を狙う。それをアシュラレディは剣で受け止めるが、崩れた姿勢では防ぎ切れず腕一本を盾にして受け止めた。半ばまで断たれた腕が動かなくなり剣がするりと地面に落ちる。
「そういえば動いたら少し小腹が空いたね……」
その隙に莉亜が敵の首筋に牙を突き立て血を吸い上げる。
「貴様ァ!」
怒りに燃える瞳でアシュラレディは足元の見えぬ手を斬り払い、身を引く莉亜に向かって一気に間合いを詰めると、守護する大鎌を弾いて切っ先を莉亜の胸に向ける。
「私が相手だ!」
「今度こそバラバラに斬り刻んでやる!」
割り込んだハイパーマンに、アシュラレディが幾重にも斬撃を浴びせて体中を切り裂く。だがそれを耐え凌ぎ、倒しきる前にアシュラレディの攻撃と止まった。
「それだけ斬られてどうして立ってられるんだい!」
「ヒーローはやせ我慢してなんぼだよ!」
驚くアシュラレディにハイパーマンが一喝して殴りつけた。顔面を変形させてアシュラレディが殴り倒される。
「クソッ、なんだってアンタ等はあんなヒーローを守るんだい! アンタ達の方がよっぽど強いじゃないか!」
傷ついたアシュラレディが苦々しげに猟兵達に刃を向ける。
「アラン……いや、今はビッグバンだな。あいつは言ってた。怖くても、助けを待ってる誰かのために足を踏み出してぇって」
嵐は先ほどの言葉を思い出しながら、怖れを上回る勇気で以って敵の前に立つ。
「勇気を奮ってヒーローをしっかり頑張ってる、強くて凄ぇ奴なんだ。こんなところで死なせたくねえ。そもそも人殺しなんてよくねえぞ」
そしてスリングショットで胡椒の弾を撃ち込んだ。それを石だと思い敵が剣で弾く。すると砕けた胡椒が漂い目や鼻に入り、一瞬アシュラレディの目を眩ませ動きを止める。
「そろそろ回復した頃合いか、もう一度前に出るとするか」
アベルは息を整えて敵に視線を向ける。その目の端に戦っているビッグバンの姿が映った。
「アレンも頑張っているんだ。俺だけずっと休んでるなんて格好がつかないからな」
離れていても独りで戦っている訳ではない。こうして見えずとも共闘しているのだ。アベルはもう一度雷を纏い加速して飛び出す。
「また貴様か! 今度こそ仕留めてやるぞ!」
カウンターを決めようと目を赤くしたアシュラレディが突きの構えでアベルを待つ。
「フッ、その程度で俺を仕留められるものならやってみるがいい!」
真っ直ぐにアベルが突っ込み、それに対してアシュラレディが剣を突き入れる。だがそこにアベルの姿はなかった。
「どこだ!? そこかぁ!!」
横に飛んだアベルにアシュラレディが剣を振るう。アベルは身を低くしてその刃を潜り槍を突き上げた。下から捻じり込むように穂先が下腹部を貫き、引き抜くと大量の血が噴き出した。
「この野郎ぉ!」
アシュラレディの剣が槍で防ぐアベルの体を吹き飛ばした。
「面倒だ……その腕を削ぎ落としてやる……」
アンナは呪われし妖刀を構え、切っ先を敵に突き入れる。
「フンッ、やれるもんならやってみな! 逆にその腕を斬り落としてやるよ!」
対抗してアシュラレディも剣を振るい刃を弾く。だがアンナの突きはまるで何本も刃があるように残像を残して連続して放たれ、アシュラレディは防戦に陥る。そしてアシュラレディの剣が弾かれると、突きが斬撃の乱舞となって襲い掛かり、アシュラレディの剣を持った腕が舞った。
「2本か……仕留めそこなったな……」
アンナの攻撃が止まり、アシュラレディの腕が2本地面を転がり、持っていた剣が回転して落ちてくると土に刺さった。
「よくもやってくれたな!! 絶対に殺す! 絶対だ!!」
アシュラレディの剣が複製されて放たれる。それをアンナは下がりながら妖刀で受け流す。
「炎の舞をお見舞いしてやるぜ!」
激しく熱く踊る紫音の周囲から炎が巻き起こる。その炎が敵に向かって放たれる。
「何度やっても無駄だ!」
それをアシュラレディは斬り払おうとするが、3本となった剣では全てを凌げず炎が顔を燃やす。
「ぐああっ熱いっ」
苦しげにアシュラレディは腕で顔を覆う。
「万全なら防げたんだろうが、今のお前じゃ無理みたいだな!」
そこへ突っ込んだ紫音は跳んで蹴りを顔に打ち込んだ。
「おのれぇ!」
よろめきながらも反撃の刃を振り、剣が紫音の身体に走る。
「うぉっと!」
それを空中で体を回転させた紫音が紙一重で避け、その勢いを活かして回し蹴りを側頭部に叩き込んだ。ぐらりとアシュラレディの体がよろめく。
「こいつで決めてやるぜ!」
着地した紫音はその場で一回転し後ろ回し蹴りを敵の腹にぶち込み、くの字に吹き飛ばした。地面を転がったアシュラレディが何かにぶつかり止まる。
「隙あり!」
そこへ飛びついた真多子が敵にしがみつき、タコ足を絡めて自由を奪い取る。
「また貴様か! 離れろぉ!」
「一度引っ付いたら離れない! それが軟体忍法の体術!」
アシュラレディが暴れるが全力で真多子は押さえつける。
「こんどこそ決める! いくぞ必殺阿修羅返しだ!」
敵を持ち上げ跳躍した真多子は逆さなって回転しながら落下する。
「離せぇ!」
引き剥がそうとアシュラレディが暴れるが腕の少なくなった所為で力が弱まり、がっちりロックしたタコ足を外せない。
「やめろタコ女ぁ!」
「軟体忍法をたっぷり味わわせてあげるよ!」
叫ぶアシュラレディの頭が地面に叩きつけられ、ぐぎっと嫌な音がして声が止む。
「バカな、アタシが……こんな……」
首の曲がったアシュラレディがふらふらと立ち上がり、それでも無意識に剣を構える。
「そろそろ決着にしよう。……最後もヒーロー物っぽく言えたかな?」
莉亜の飛ばす2本の大鎌がアシュラレディの胴を真っ二つに切断し、さらに首を刎ねて止めを刺した。
●ヒーロー
「ビッグバーーーンボォーーーーム!!」
逆さに持ち上げたレッドスコーピオンをビッグバンは地面に叩きつける。
「お前も死ねビッグバン!」
それと同時にレッドスコーピオンの尻尾の先端の針がビッグバンの胸に突き刺さる。そして毒が流されるとレッドスコーピオンの上半身は爆発するように吹き飛び息絶えた。
「私は死なん! 人々が私を応援してくれる限り! ヒーローは不滅だ!!」
ビッグバンが上半身に力を入れる。筋肉が膨れ上がり毒が胸から流れ出た。
「ビッグバーーン!」
「最高だぜ俺達のヒーロー!!」
その姿に市民からの声援が飛び、ビッグバンが手を振って応える。
「あの、ありがとうございました!」
助けられた女性が頭を下げると、ビッグバンは無事でよかったと微笑んだ。
「ビッグバン……あなたの無事を願っているよ……」
アンナはビッグバンの雄姿を見届けると、そっと背を向けて立ち去る。
「さらばだビッグバン。また会おう」
ハイパーマンもヒーローの使命は終えたと、消えるように去った。
「人々を守るためってぇ同じ目的で戦ってんだ。いつかまた会えるだろうぜ」
笑みを浮かべた嵐も、世界の為に戦っていればまた道が重なるだろうと歩き出す。
「お腹空いたね……あ、お土産もらうの忘れてた……」
お腹を押さえた莉亜に皆の視線が集まり、緊張の糸が切れて笑い出す。
「タコンビネーションバーガーがおすすめだよ!」
真多子がタコ推しでタコの良さを語り出して一緒にバーガー屋に向かう。
「そういわれると腹が減ってきた気がするな」
「ボクは何を食べようかな」
ケイとセリエルフィナもどんな味を食べようかと相談しながら楽しそうに向かう。
「フッ、それではバーガー屋に寄って帰るとするか」
テイクアウトで夕食分を買って帰るのもいいとアベルも続く。それに紫音も同行し振り向いた。
「もう理想のヒーローになれてるぜ、アレン」
人々に囲まれ感謝されるビッグバンはまさにピンチに颯爽と現れるヒーローそのものの姿だった。
大成功
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