●むげん
アヤカシエンパイア。
既に滅びた世界なのだから、懸命に生き延びようなどとせず、流れに身を委ね、眠ってしまえばよいだろうに。人はなぜこうも生きたがるのか。
希望や光など、何も現実の中にだけあるわけではあるまい。否、夢の中にこそ、人は希望を、光を求めるだろう。夢の中ならば、諦念の末に破かざるを得なかった希望も、歩むうち見失った光も、見ることを許される。過ぎた願いも赦される。身の程を弁える必要もない。
違うか? 人よ、子らよ。
導こう。もう二度と目覚めずともよい眠りへ。
我が抱擁に身を委ねたまへ。
とこしへを与えてやろう。
そして、その身より流るる赤で、
世ごと、眠りに——。
人々が眠らされ、永久の旅路へ就く中、
トラツグミの鳴き声が都に響いていた。
●あわきゆめなれ
「こんにちは」
桜色の瞳。その儚さを象ったような淡い笑みを浮かべて、グリモア猟兵のナヤ・スリジエは一礼した。
纏うワンピースは袖がなく、肩も剥き出しで、まだ悴むこの季節に見ると寒々しく感じるかもしれない。
それはさておくとして。
「トワイライト・ザナドゥ、お疲れさまでした。みなさんのおかげで、サイバーザナドゥの破滅は回避されました。ありがとうございます。
サイバーザナドゥの大きな危機は去りましたが、他の世界でも事件は絶えません。私が今回見たのは、アヤカシエンパイアでのこと」
人の多い都で、妖による大量殺戮が起こるとのこと。殺戮により生まれる流血で、「妖の裂け目」を発生させようとしているらしい。
「|泡影比丘《ほうようびく》が都の人々を眠らせ、静かにその命を閉ざそうとしています。予知を得られなければきっと殺戮は騒ぎにならず、知れずのうちに裂け目が開かれていた……そう考えると、恐ろしいことです」
幸福な夢も、強烈な悪夢も運ぶ泡影比丘。その眠りの術に抗う、若しくは夢に囚われず打ち倒すことが求められるだろう。
「これはとても危険ですが、夢に溺れ、沈み、奥底に潜み攻撃を続ける泡影比丘に直接対面するというのも、一つの方法ではあります。非常に危険ですが」
そうして泡影比丘を討てば、彼ら彼女らを先導した妖との戦いが待っている。
最強と謳われる妖との戦いが。
「寂しげなトラツグミの声が聞こえました。待つのはきっと、鵺」
無限進化ユーベルコードが肉体を得、妖となったもの。無限進化ユーベルコードは他者のユーベルコードを奪う。そうして己が力を高めていく、混ざりもの。
その危険性ゆえに最強と謳われる。
「どうか……どうか、討ち果たしてください。人の血を地に吸わせないで。
どんなに美しくとも、醜くとも、夢は夢で、現は現のままであった方が、私は良いと思います」
みなさんはどう思われますか?
人其々に答えのあること。きっと正解という型はない。
ただ一つ確かなのは、妖の裂け目を生ませてはならないということ。無辜の人々を血の海に呑ませてはならぬということ。
祈るような眼差しで、ナヤは猟兵たちを見送った。
九JACK
こんにちは、九JACKです。
アヤカシエンパイアのシナリオを初めてやります。ふんわりとした感じで、一章は幸福な夢なり悪夢なり見たり見なかったりやりたいことをやりながら集団敵『泡影比丘』を倒してください。
二章ではボス敵『鵺』が登場します。強奪系の能力は強いですよね。はい。
断章追加後から受付開始の予定ですが、フライングとかあんまり気にしないタイプのMSでございますゆえ、お気が向かれましたらいつでもどうぞ。システム上送信できるタイミングならOKですので。
お知らせは断章またはタグにて行いますので、ご確認願います。プレイング送信前にマスターページもご確認いただけますと幸いです。
それではよろしくお願いいたします。
第1章 集団戦
『泡影比丘』
|
POW : 夢髄武顕現
【夢の中】から、斬撃・投擲・盾受けに使える【悪夢の剣】と【吉夢の槍】を具現化する。威力を減らせばレベル×1個まで具現化可能。
SPD : 永眠夢魘法
【夢の中】から出現する【悪夢の鎖】を最大でレベルmまで伸ばして対象1体を捕縛し、【悪夢】による汚染を与え続ける。
WIZ : 夢想眠永誘
【夢の中】からレベル×1個の【夢の破魔矢】を召喚する。[夢の破魔矢]に触れた対象は【睡眠】【金縛り】の状態異常を受ける。
イラスト:すずや
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●わすれえぬ
ヒョーーーーゥ、ヒョーーーーゥ……
トラツグミの鳴き声がする。
何か、物悲しい。きっとこれは妖の声なのに。
心が揺れる。そこにぽつりとあるだけの古池の水面も、揺れる。
何やら唱える声が聞こえた。よく聞き取れないが、やたら聴き心地がよい。眠りに誘われるような周波数が、あなたが何か悟る前に、あなたの意識を運ぶ。
|其処《底》へ。
然うしてあなたが目を開けると、広がっていたのは、
最愛の人が笑う姿、懐かしい友人、ずっと再会を望み続けた故人……かもしれない。或いは誰も居ずとも、綺麗な花園や穏やかな日だまりがあるだけで、あなたは十全に幸せを感じられるかもしれない。
あなたの望む幸せな光景があった。
又は、誰かを殺した記憶かもしれない。未だあなたを苛む罪の記憶。思い出したくない過去。孤独。虐待を受けていた? 心無い言葉を向けられた? そこに悪意の有無は関係なく、あなたの心が酷く傷ついたことだけが確かで、思うだけで死にたくなる。汚泥で塗りかためたような悪夢。もしかしたら罪の意識なぞ伴わずとも、ただ修羅のように闘争に奔走した日々や、煉獄の炎広がる風景、凍える雪山の冷たさだけでも、あなたの目から心から、灯火を消し去るのかもしれない。
幸せの隙間から、不幸せに紛れながら、其れは魔の手を伸ばしてくる。
あなたを縊り殺さんと、|泡影比丘《ほうようびく》が、抱擁に見せかけた|腕《かいな》で、剣を持ち、槍を打つ。逃がさぬとばかりに鎖で縛め、矢を射ることだろう。
あなたに傷を与える。傷口をえぐり、広げて、精神にも身体にも、血液を流させる。
「夢に浸っておいでなさい。さすれば痛みも解さぬうちに、それはとこしへとなることでしょう」
永遠に。
永遠になってしまいなさい。
愚かしくも愛おしく、人の子は其れを延々と追い求めるものでしょう。|人間《ひと》に限った話ではない。永遠を、誰もが望むでしょう。だから過去を消費しながらでも生きようとするのです。
そんなことを、宣う。
あなたは夢に抗ってよい。幸せを惜しみながら優しく別れを告げても良いし、打壊して未練を断つのもよい。不幸せも拒絶すればよい。その奥であなたの夢を操り、人の幸不幸を決めつける鳥頭を梟首にしてやるがよい。
或いは、夢に抗わず、底に底に深く溺れて、沈んで……あなたを迎え入れ、今度こそ抱擁する泡影比丘に直接何かをしても良い。
但し底に行けば行くほど、夢は重たくあなたの手足を絡め取る。出ていかないで、ずっと此処にいて、と嘆願する誰かの声が聞こえるだろう。その切実さはただ夢を見るよりあなたの心を震わせる。
其れでも、進めるというのなら。
都の人々は既に眠らされているが、殺されてはいない。泡影比丘らは猟兵たちの始末を優先した。
ゆえにあなたたちが夢に打ち勝てば、この比丘どもを一網打尽にできるだろう。
ヒョーーーーゥ、ヒョーーーーゥ……
嗚呼、トラツグミが鳴いている。
如何して斯うも、掻き乱すやうに。
数宮・多喜(サポート)
『アタシの力が入用かい?』
一人称:アタシ
三人称:通常は「○○さん」、素が出ると「○○(呼び捨て)」
基本は宇宙カブによる機動力を生かして行動します。
誰を同乗させても構いません。
なお、屋内などのカブが同行できない場所では機動力が落ちます。
探索ではテレパスを活用して周囲を探ります。
情報収集および戦闘ではたとえ敵が相手だとしても、
『コミュ力』を活用してコンタクトを取ろうとします。
そうして相手の行動原理を理解してから、
はじめて次の行動に入ります。
行動指針は、「事件を解決する」です。
戦闘では『グラップル』による接近戦も行いますが、
基本的には電撃の『マヒ攻撃』や『衝撃波』による
『援護射撃』を行います。
●懐古
都の危機と聞き、数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)は宇宙カブを駆って駆けつけた。平安時代の様相をした都に、宇宙バイクは不釣り合いかもしれないが、そんなことを気にしている場合ではない。
そうして、辿り着き、人命救助を行おうとしたが……はて、見渡す限り、都に人の姿はなく、もぬけの殻。間に合わなかった? そんなわけはない。グリモア猟兵が転移を繋いでくれたのだ。それに、争いの形跡はない。
間に合わなかったのなら、死体なり血痕なりがあるはずなのだ。襲来した妖どもは流血こそ望んでいるのだから。
人っ子一人見当たらない状況は奇妙であった。不気味な気もする。宇宙カブすっ飛ばして探すのもいいが、ここは都。人々の暮らす都市だ。建物の中に隠れているとしたら、歩いて探す方が確実。
機動力はなくなるが、無事な人間を保護すべき。その判断で、多喜は近くの建物の前に宇宙カブを停め、中に入る。
「誰かいるかーい?」
「……多喜?」
その声に、思わず息を飲む。
「準……!」
そこには、懐かしい友人の姿があった。
だが、それを何も考えず抱きしめるなんてことはしなかった。できなかった。
——だって、準はアタシがちゃんと、送ってやったんだ。
仲間や居合わせた人たちの手を借りて、ちゃんと。オブリビオン化していたところから、解放した。
どうしてそんなことになってしまったのかはわからないけれど。再び親友に会えたのは嬉しいけれど。
——吉夢の槍が飛んでくる。幸福をもう一度、突き刺してやるから、享受せよ、と。
「ごめん被るんだよ、そのお節介は」
【|人機一体・天《チャージアップバディ・ジェットドライブ》】。
宇宙カブが変形し、パワードアーマーへ。それを身に纏い、多喜は槍を見切り、かわして宙へ飛翔。その隙を突くように現れた悪夢の剣が、友を切り裂こうとするのを庇う。
迸る悪夢は剣による物理的な痛みより、心をより痛ませた。再びオブリビオンと化した友人が、自分を襲ってくる。
そこに、電撃。自分ごと、夢の中の友人と、泡影比丘を貫く。
激痛耐性を持っていても、ひどく痛んだ。けれど。
「こんな風に別れや悲しみ利用するようなやつを許すわけにはいかないんだよねぇ!」
『なぜ』
「なぜってなんだ?」
『逢いたかったのであろう?』
「それは、否定しないけど。ちゃんとお別れは済ませたんだ。それをわざわざ蒸し返して、あいつを貶められるのは、イヤだね」
『またお別れをさせてやっただろう? それも気に食わぬと?』
お、と多喜の顔がひきつった。多喜のコミュ力をもってしても、こいつとの対話は難しいかもしれない。
なるほど悪夢に塗り替えて討たせることまで気遣いだった、と。余計なお世話というか……
「あっけらかんとそんなこと言うとこが問題なんだと思うな!」
多喜は吉夢も悪夢もはねのけた。
成功
🔵🔵🔴
ギュスターヴ・ベルトラン(サポート)
|C’est du soutien, ok.《サポートだな、了解》
一人称:オレ
二人称:相手の名前+さん呼び、敵相手の時のみ呼び捨て
口調:粗野で柄が悪い
■行動
信心深いため戦う前に【祈り】を捧げる事を忘れない
敵の主義主張は聞き、それを受けて行動する。行動原理を理解しないまま行動はしない
連携相手がいるならば相手のフォローへ、居ないなら全力で敵をシバきに行く
戦場によっては屋内でも空が飛べるタイプの魔導バイクを乗り回す
「公序良俗に反することはしてねえぞ」と言うし実際にそうするタイプ
■攻撃
主武器:リングスラッシャーと影業、魔導書
近距離攻撃が不得意なので敵とは距離を取って戦う
アドリブ連帯歓迎
●祈祷
その祈りはなんのためであるのか。
眼を閉ざす祈りの|理由《わけ》は。
何を祈る? 何を夢見る?
何ぞ夢見て目を瞑るなら、そのまま眠っておしまいなさい。
ヒョーーーーーゥ、ヒョーーーーーゥ。
トラツグミの鳴き声がする。
寂寥孕むその声は寒さの中、やけに響いた。
ギュスターヴ・ベルトラン(我が信仰、依然揺るぎなく・f44004)が祈りを終え、目を開ける。事前予知を受けていたから、ここは夢の中なのだろうと心得ていた。
吉夢か、悪夢か。どちらだとしても、ギュスターヴは祈りを捧げたことだろう。怖いのは、夢だろうと現だろうと、この祈りが何にも届かないことである。
祈りを捧げる敬虔な心が壊されることである。それが自身であれ、他者であれ……。
ふっと目を開けた先に待つのは、暗闇で静寂であった。人気のない都。日本の平安時代、所謂純和風な街並みに立つカソック姿のギュスターヴは余所者といった風合いが強い。
ヒョーーーーーゥ、とトラツグミの声。歓迎されているのかいないのか、よくわからない曖昧。
「中途半端だな」
事前情報から極端な吉夢か極端な悪夢を想像していたというのに、拍子抜けだ。人がいないだけ。響くトラツグミの声は、きっと先に待つ鵺のものだろう。まだその凶悪さが牙を剥かないというのならやはり、拍子抜けだ。
嗅ぎ付けられるほどの悪もない。今はまだ。……否、探せば泡影比丘とやらを捕まえて直接シバけるだろうか。夢を弄し、人を痛めつける。夢とは人の祈りの結晶と言え、それを弄ぶ存在は祈りを重んじる者として、許しがたい。
夢に呑まれ、いっそ沈めば大打撃を与えられると聞くが、沈むほどこの夢は良くも悪くもない。
どうしたものかと思っていると、トラツグミの声に紛れるようにして、近くの長屋から細い声が聞こえた。
「たすけて……、たすけ、て……」
切実な声に駆けつければ、女性が一人、魘されていた。悪夢を見させられているのだろうか。顔色が悪く、虚空に手を伸ばしている。脂汗をかきながら、苦しげな呼吸を繰り返す。うすら開かれた目は虚ろ。心は此処にないのだろう。
だが、声を聞いたからには助ける。破魔、破邪、浄化は|悪魔祓い《エクソシスト》の本分だ。
だが、手を伸ばしたところで、女性の体がどろりと弛緩し、絶命する。目立つ外傷がないのに、原理不明の流血がだらだらと広がり、命の終わりを知らせる。
お前は間に合わなかった。祈りに手が届かなかった、と知らしめるように。
「悪夢というか、嫌がらせだな、こりゃ」
間に合わなかったから手を引っ込めることはなく、女性の血液を拭う。夢の中とはいえ——夢の中だからこそ、失われた命への祈りを忘れず。
慈悲を騙る悪辣へ、到達した者より、返却する。|思想《ゆめ》を。
【|人類進化:到達《サイキックハーツ》】により齎されるは【夢想眠永誘】。
破魔の力はギュスターヴの領分でもあるゆえに、命中し、その効力を遺憾なく発揮することだろう。
「自分の技にやられる気分はどうだ?」
姿見えぬ泡影比丘に、ギュスターヴはサングラスの奥から視線を投げた。
成功
🔵🔵🔴
ミルナ・シャイン
目の前に広がったのは、愛しの光る君との結婚式の光景で。和風の式らしく、白無垢姿の自分を愛おしそうに見つめる君、満面の笑顔で祝福のフラワーシャワーを撒く親友。まさに幸せの絶頂…!
…なんて。甘い夢ならお断りですわ、自分で叶えてみせますもの!
先日別件で花嫁衣装を着たからか幸せな結婚式の夢見ちゃいましたけど、夢だけじゃそこに至るまでのドラマがないでしょう?幸せなだけ、不幸なだけじゃ物語は生まれませんのよ。
【武器巨大化】で巨大化した盾や【オーラ防御】で攻撃を防ぎつつ、UC「エッジアバランチ」で無数の刃をお見舞いしましょう。
大きなお世話ばかりの鳥さんにはご退場いただきますわ!
●軌跡
夢にまで見た光景。
祝福のように零れる花々に囲まれ、永遠を誓う。ミルナ・シャイン(トロピカルラグーン・f34969)の目に映ったのは、そんな景色。
ミルナの身を包むのは白無垢。隣には愛しの光る君。その金色の瞳はミルナの姿を映し、愛おしげに綻ぶ。
ひらりひら、この祝福の日を彩るはミルナの親友が振り撒くフラワーシャワー。可憐な花びらたちは踊るようにくるくると駆け、二人の幸福をちらちらと煌めかせる。
誰もに祝われて、祝福の喝采が止まない。二人の永遠を、愛を、誰もが望んでいる。光る君も、ミルナも、望んでいる。
いつかは。
「確かにですね、こんな景色を望んでいますわ。否定は致しません。ああ、夢の中でも愛しの光る君は麗しいですわ……」
うっとり、乙女の顔をするミルナ。
けれど、彼女は白無垢を纏っておらず、花の一つも零れていない沈黙する都に佇んでいた。
夢見心地であった。夢のような景色ではなく、夢であった。その事実に落胆することはない。
「もちろん、いつかはあの方と幸せな挙式を……なんて、夢を見ております。ですが、その夢は、自分の力で叶えてみせますわ!」
ミルナは夢を打ち破り、夢を打ち破ったミルナの姿に呆然とする|泡影比丘《おせっかいなとりさん》に向け、巨大化した斧を振るう。
【エッジアバランチ】——斧は蒼い軌跡を描いて、無数のオーラの刃を生み出した。刻みつけるように、オーラの刃はいくつもいくつも泡影比丘を襲う。
悪夢の剣も、吉夢の槍も、役立たず。いくら盾受けの技術を駆使しようと、四方八方から来る刃を防ぎきること能はず。あまり綺麗には見えない色の羽根が散った。
『なぜ……なぜ、幸せな夢から脱する? なぜ、幸せな夢を振り切れる?』
「夢は自分で叶えるからですわ! 振り切ってなどいません。夢を叶えたいと思うからこそ、夢の外に出るのです」
凛としたミルナ。下半身は魚の彼女は人魚姫のようであるが、お姫様が王子様から手を差し伸べられるのを待つだけなんて、時代が古い。見た目が守りたくなるような少女でも、ミルナは強い。猟兵だから、というだけでなく。
恋する乙女は強いのだ。
「先日別件で花嫁衣装を着たからか幸せな結婚式の夢見ちゃいましたけど、夢だけじゃそこに至るまでのドラマがないでしょう?」
『どらま……?』
「幸せに至り、それを実感するには、それまでの過程も大事ということですわ! いきなり『ふたりは結婚して幸せになりました』だけでは胸を打つ愛もなく、幸せの実感も薄いものです。
——幸せなだけ、不幸なだけでは、物語は成り立ちませんのよ?」
そう、例えば、童話の『人魚姫』。王子様と結ばれなかった姫を悲しいと思うのは、彼女が最後に泡になって消えたからだけではない。王子様のために彼女が尽くした献身があり、その心が報われないまま彼女が死したからこそ『悲しみ』や『不幸せ』を読者は感じるのだ。
人魚姫が王子様と結ばれて、ハッピーエンドになるとしても、どうやって人魚姫が王子様に想いを届けたか、王子様がどのような心境の変化を得て人魚姫を受け入れたかの過程がなければ、その『ハッピーエンド』は人の心を打つ物語とならない。
幸せや不幸せを経て、複雑に、繊細に折り重ねられたそれにこそ、人は美しさを見、知るのだ。
それを度外視し、一方的に幸せや不幸せを決めつけて押しつけてくるなど、大きなお世話も甚だしい。その上で、人を殺して妖の裂け目を開こうだなんて、許すわけがない。
愛しい君の生まれた世界。それを守る。
そして、夢見た景色をいつかこの手で叶える。幸せの絶頂は、この手で掴む。
「ですから、あなた様にはご退場願いますわ!」
蒼の軌跡はしたたかに。より奇跡を求むるゆえに。
大成功
🔵🔵🔵
クローネ・マックローネ(サポート)
普段の口調は「クローネちゃん(自分の名前+ちゃん、相手の名前+ちゃん、だね♪、だよ!、だよね★、なのかな?)」
真剣な時は「クローネ(ワタシ、相手の名前+ちゃん、だね、だよ、だよね、なのかな? )」
強調したい時は「★」を、それ以外の時は「♪」を語尾につけるよ♪
基本は一般人の安全を優先で♪
多少の怪我は厭わず積極的に動くね♪
シリアスな場面では状況の解決を優先するよ
コメディ色が強い場合はその場のノリを楽しむ方向で動くね♪
えっち系はばっちこい★状態変化もばっちこい♪
絡みOK、NG無しだよ★
UCは集団召喚系か範囲攻撃系を優先して使うよ♪
状況に応じてMS様が好きなのを使ってね★
後はMS様におまかせするね♪
シン・クレスケンス(サポート)
◆人物像
落ち着いた雰囲気を持つ穏やかな青年。
窮地でも動じず冷静な状況判断で切り抜ける。
◆戦闘
射撃(愛用は詠唱銃だが、様々な銃器を使い分けている)と魔術による広範囲攻撃が主。
魔力の操作に長け、射撃の腕も確か。
作戦次第では、闇色の武器を召喚(UC【異界の剣の召喚】)して前衛を務めることもある。
◆特技
・情報収集
・機械の扱いにも魔術知識にも精通している
◆UDC『ツキ』
闇色の狼の姿をしており、魂や魔力の匂いを嗅ぎ分けての追跡や索敵が得意。
戦闘は鋭い牙や爪で敵を引き裂き、喰らう。
◆口調
・シン→ステータス参照
(※使役は呼び捨て)
・ツキ→俺/お前、呼び捨て
だぜ、だろ、じゃないか?等男性的な話し方
●転結
夢の網にかかるは黒。
詳細は省くが、それはそれは素敵な淫夢にクローネ・マックローネ(|闇《ダークネス》と|神《デウスエクス》を従える者・f05148)は誘われた。
「クローネちゃん、とっても幸せ★ じゃあ、たっくさんファンサしちゃうよ♪」
淫魔アイドルとして面目躍如した姿のまま繰り出されるファンサ【|クローネちゃんの淫魔愛努流舞踏撃《ブラック・サキュバス・アイドル・ダンスアタック》★】。その打撃は器用に「夢の破魔矢」を払い落とす。見切りを交え、みかわしで時に回避しつつ、焼却して、踊るように矢の飛来する方向へステップを踏みながら近づいていく。
その可憐さと華麗さに魅了と催眠を受けてしまったら最後、夢の制御権は泡影比丘の手を離れてしまう。打撃を受けるがままになり、サイキックエナジーの下、洗脳を受ける。
泡影比丘の思考を掌握したことで、夢の幻惑を克服したクローネ。選ばれし一握りの淫魔アイドルたる彼女が妖に命じるのは。
「比丘ちゃんたちみんなで夢に捕らえた子たち、みぃんな解放しよっか★」
「わかり、ました」
あぁ、流し込まれる命令へ、多幸感と夢見心地を覚えてしまう。それはお前が与える側でなかったか? などと問うても、もう泡影比丘はまともに答えられはしないだろう。
ふつり、夢や眠りを齎す妖しき術は解け、最早、泡影比丘は哀れな傀儡。
奴隷と化して、それに恍惚として。
「いっそ憐れですね」
シン・クレスケンス(真理を探求する眼/蒼焔の|魔術師《ウィザード》・f09866)がそう呟いた。
言いながら、着実に、泡影比丘を撃ち抜いていく。脳天に風穴を空けてやれば、洗脳から解放されると同時、偏った思想も、夢を見せる力もなくすだろう。
不完全な悪夢。形だけの吉夢。過程の喜怒哀楽を弾いたなら、苦しみも喜びも、ただの虚ろな幻となる。そんなもの、幻術や精神汚染の方がよほど厄介だ。シンはよく知っている。
ただ、念には念を入れ、シンは【バトモンポータル】を発動していた。泡影比丘の齎す夢を振り切ること自体は自力でどうにかせねばならないが、問題は夢を振り切った後だ。
吉夢や悪夢を打ち破ったとして、無事に目覚められる保証があるか怪しかった。泡影比丘を無力化すれば問題ないのかもしれないが、夢の中から出られなくされることを恐れた。
ゆえの保険。バトモンは泡影比丘の技の範囲外に待機させている。そちらへ転移して、場から脱しよう。
もちろん、泡影比丘を一匹残らず討ち取ってから。先に戦った猟兵たちのおかげで数も減り、ほとんど無力化されている。クローネが洗脳している分も含め、あとはとどめを刺せば良いだけ。
淡々と、タン、タン、と。シンは狙撃していく。泡影比丘、その妖の魂は何処へ逝く。
あなたこそ、夢を見て眠るといいですよ。
——なんて、手向けの言葉に代わり、銃声を。
やがて、トラツグミの声だけが残った。
ヒョーーーーゥ、とやはり寂しげだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
第2章 ボス戦
『鵺』
|
POW : 無限進化体
【巨大な異形の獣の肉体】に【無限進化ユーベルコードのエネルギー】を注ぎ込み変形させる。変形後の[巨大な異形の獣の肉体]による攻撃は、【弱体化】の状態異常を追加で与える。
SPD : 怨嗟響鳴
全身を【無限進化ユーベルコードのエネルギー】で覆い、自身が敵から受けた【攻撃の威力】に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。
WIZ : 鵺の雷撃
【トラツグミの如き叫び声】を放ち、命中した敵を【雷撃】に包み継続ダメージを与える。自身が【敵に触れて力を奪取】していると威力アップ。
イラスト:カツハシ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●無限
トラツグミの鳴き声がする。
その儚さと物悲しさに反し、現れた異形は禍々しいものであった。
鵺。
様々な獣を継ぎ接ぎしたような肉体。
『無限進化ユーベルコード』を宿す妖。それは命中した対象の能力を奪い、戦い続けるほど、無限に力を増し続ける。だからこそ『最強の妖』と渾名される。
泡影比丘と異なり、人語を介することはないが、泡影比丘より遥かに強いことは確か。
ヒョーーーーゥ……
叫びに応じ、注ぐは雷撃。
泡影比丘が討ち取られても、妖の目的は変わらない。
夢うつつのうちでなくとも、血を流させる方法はある。鏖殺は可能。
ヒョーーーーゥ、と一見物寂しい声色でこいつは、我々を挑発しているのかもしれなかった。
都翳らす暗雲は、まだ立ち込めたまま。
アス・ブリューゲルト(サポート)
「手が足りないなら、力を貸すぞ……」
いつもクールに、事件に参加する流れになります。
戦いや判定では、POWメインで、状況に応じてSPD等クリアしやすい能力を使用します。
「隙を見せるとは……そこだ!」
UCも状況によって、使いやすいものを使います。
主に銃撃UCやヴァリアブル~をメインに使います。剣術は相手が幽霊っぽい相手に使います。
相手が巨大な敵またはキャバリアの場合は、こちらもキャバリアに騎乗して戦います。
戦いにも慣れてきて、同じ猟兵には親しみを覚え始めました。
息を合わせて攻撃したり、庇うようなこともします。
特に女性は家族の事もあり、守ろうとする意欲が高いです。
※アドリブ・絡み大歓迎、18禁NG。
鈴乃宮・影華(サポート)
「どうも、銀誓館の方から助っ人に来ました」
銀誓館学園所属の能力者……もとい、猟兵の鈴乃宮です
かつての様にイグニッションカードを掲げ
「――|起動《イグニッション》!」で各種装備を展開
友人から教わった剣術や
体内に棲む黒燐蟲を使役するユーベルコードを主に使用
TPO次第では
キャバリアの制御AIである『E.N.M.A』が主体となるユーベルコードを使用したり
『轟蘭華』や乗り物に搭載した重火器をブッ放したり
「|神機召喚《アクセス》――|起動《イグニッション》!」からのキャバリア召喚で暴れます
例え依頼の成功の為でも、他の猟兵に迷惑をかける行為はしません
不明な点はお任せします
政木・朱鞠(サポート)
ふーん、やっと、ボスのお出ましか…。
もし、貴方が恨みを晴らすためでなく悦に入るために人達を手にかけているのなら、不安撒き散らした貴方の咎はキッチリと清算してから骸の海に帰って貰うよ。
SPDで戦闘
代償のリスクは有るけど『降魔化身法』を使用してちょっと強化状態で攻撃を受けて、自分の一手の足掛かりにしようかな。
ボス側の弐の太刀までの隙が生まれればラッキーだけど…それに頼らずにこちらも全力で削り切るつもりで相対する覚悟で行かないとね。
得物は拷問具『荊野鎖』をチョイスして【鎧砕き】や【鎧無視攻撃】の技能を使いつつ【傷口をえぐる】【生命力吸収】の合わせで間を置かないダメージを与えたいね。
アドリブ連帯歓迎
轟・やゆよ(サポート)
語尾に「だわさ」「なのよさ」がつく熱いアニソン好きな女の子
元気で正義感が強い
あたしも駆けつけてきたのよさ!
その場で必要なUCや技能を使って攻撃や支援をするだわさ
説得の通じる相手なら説得を試みるしワケありの相手には思わず情を口にするだわさ
もちろん公序良俗に反することや他人の迷惑になることはしないのよさ!
アドリブ絡み歓迎
●かみなり
「――|起動《イグニッション》!」
声高に叫ばれる起動の呪文。
鈴乃宮・影華(暗がりにて咲く影の華・f35699)がイグニッションカードを掲げ、装備を纏う。ぶわり、滲み出すように黒燐蟲。それは暗雲を晴らすというより、暗雲そのものにすら見えたが、影華の瞳に宿る光を際立てる。
何処かの誰かが『普通』のままでいられるように。影華のその思いはどの世界の人々に対してでもあり、アヤカシエンパイアも例外ではない。
泡影比丘を討ち取った今、この鵺さえ倒せば、都の人々の『普通』は取り戻される。
一度滅んだ上に成り立つ世界だとしても、それは今ある安寧を壊されていい理由にはならない。
ゆえに、影華は力を行使する。
【|黒燐奏甲・拡張装具《イマジンドレス・ワームズギア》】!
全身に黒燐蟲を纏い、鵺へと向かう影華。黒々とした不定形を纏う影の華。
ヒョーーーーーーゥ……
トラツグミの声が響き渡る。途端、比喩でない暗雲から、閃光、雷鳴。
鵺の雷撃。
叫び声を避けるというのはほぼ不可能。聞こえてしまえば命中と断じてしまえるから。
それでも影華は雷撃を纏う黒燐蟲たちで散らす。衝撃波を用いてダメージを軽減。
触れられて力を奪取されなければ、この雷撃にも耐えられる。鵺の真価も発揮されないはずだ。
だが、鵺は異形とて脚があり、駆け抜け、迫り、爪や牙を用いた攻撃もする。自らが齎した以外の暗雲、影華の黒々とした姿に何を思うか。鵺は疾走する。
【怨嗟響鳴】を纏えば、その身体能力は増し、距離も瞬刻のうちに縮まる。
が、その獣の肉体を貫く槍があった。
鵺は横腹を貫かれ、横転する。素早く立て直したものの、無傷ではない。槍の先を見据えるように、うぞりと振り向く。
然し、其れは槍ではなかった。
「貴様の幕引きを、始めてやろう」
そう低く告げるのはアス・ブリューゲルト(蒼銀の騎士・f13168)の蒼眼。
アスの放った【コード:|神殺しの聖星槍《ギガンティック・アウト・ブレイカー》】は二丁のブルーブラスターによるもの。つまり熱線銃による光線だ。光線が、神をも穿つほどの凶悪な槍の如く、鵺に風穴を空けんとしたのだ。
ヒョゥ、と短い鳴き声。鵺はアスと睨み合う。無限進化ユーベルコードにより、アスのユーベルコードを奪おうとするが、奪ったところでダメージは消えないし、そんな強化を易々と許す猟兵ではない。
アスが素早くユーベルコードを解除して下がると入れ替わり、鎖が飛ぶ。棘のついた鎖が鵺に巻きつく。巻きつくと棘はその鋭さで羽毛のような、獣のような鵺の体毛をぶちりぶちりと千切りながら、肉に食い込み、血を流させた。
トラツグミのような叫び声が濁る。
苦痛に蹌踉ける鵺の体を容赦なく縛り上げるは政木・朱鞠(狐龍の姫忍・f00521)。その愛用武器『荊野鎖』は拷問具である。
棘で傷つけ、更に縛めることで傷口を抉る。動きを封じるだけでなく、血を啜り、生命力を吸収するのだ。ユーベルコードの有無に拘わらず、苦しませることに特化した道具。それが拷問具。
拷問具を操り戦う朱鞠の戦法は鵺との相性も悪くない。
何の獣かもわからぬ体毛も、然したる障害にはならない。朱鞠は鎧を無視した攻撃が可能であるし、それでも邪魔なら、砕いてしまえばよい。なればこそ、荊野鎖は鵺に食い込む。
しかしながら、ユーベルコードなしではやはり決め手に欠くことは否めない。それでも朱鞠は鎖を放さずにいる。
なぜなら、一人で戦っているのではないから。敵を縛めて足止めし、時間を稼ぐ。裏方や誰かの補助的動きをするのは、実に忍びらしいではないか。
鵺が力任せに鎖を引きちぎろうとする。だが、吸血ならびに生命力吸収され、アスのユーベルコードの二倍威力も受け、影華の黒燐蟲たちによる攻撃も蓄積されていた。純粋な素の力が削れている。
ならば、と甲高く、トラツグミの如く鳴く。
ヒョーーーーーーゥ、と響く声は雷鳴を呼ぶのだ。人々に恐れられる自然災害の中でも上位の脅威とされる、雷。
けれど、鳴き声は響かなかった。
黒い蟲らの彼方から、七色の光がちらちらと溢れる。溢れ出したそれは、光ではなく、花びらであった。
七色の花びらは鵺を襲い、その声が轟かぬように、口元にこれでもかと詰めかける。
トラツグミの声の代わり、可憐な歌声が聞こえてくる。
轟・やゆよ(あにそん伝道師・f06396)。歌うは諦めない、挫けない、ヒーローヒロインが活躍するアニメの主題歌。
諦めない勇気があれば、自分を信じる心があれば、雨の先に待つ虹の光、いつかきっと掴めるよ。……そんな歌。
「花はやがて散りゆけど、この勇気は散りはしない……だわさ!」
やゆよの勇気に応じて、吹き荒ぶ【|勇気の花嵐《ブレイブ・フラワーストーム》】!
雷撃に焼かれようと、この煌めきを信じている。だからこの花嵐は止まない。
「トラツグミの声は綺麗なのよさ。でも、それで人々の暮らす街を焼くのなら、それを許すわけにはいかないだわさ」
残念ながら、トラツグミの声は放てど、鵺は人語を介する様子がない。和解は不可能だ。
それならせめて、この勇気の花嵐を幕引きの一助としよう。
怖い夢を、終わらせる。まだ眠る人々が目覚めたとき見るものが、綺麗な花びらであるように。
悲しげな鳥の声でなく、楽しい歌声が残るように。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
ミルナ・シャイン
あれが鵺…相対するのは初めてですわね。平家物語にも登場する大妖怪とか。
あれを倒せばお母様のような立派な騎士にまた一歩近づけるというもの、相手にとって不足なしですわ!
戦うほどに力を増す相手ともなれば短期決戦でカタをつけるのが得策。
行きますわよ、星霊グランスティード『パライバ』!
召喚した星霊グランスティードに【騎乗】し【ダッシュ】で戦場を駆けて攻撃を躱したり【武器巨大化】で巨大化した盾で防御したりで弱体化を防ぎつつ、UC「グラン・プリズムアックス」により増大した射程と威力の攻撃を叩き込む。
相手が巨大であればこそ効く大技で仕留めてあげますわ。
力を奪う妖といえどわたくしとパライバの絆は奪えなくってよ!
●たつ
異形、その巨体。猟兵たちの攻撃によりぐらりと傾いだ鵺の体が、立て直される。
かの「平家物語」にも登場する妖の代表と呼んで差し支えない存在。他者のユーベルコードを奪い、強さを増していくというその強さはあれだけの攻撃を受けてなおも立ち上がる様を見れば、誇張表現でないとわかった。
ミルナ・シャイン(トロピカルラグーン・f34969)はその姿を確と両の眼に映す。未だ倒れぬ大妖怪の有り様に絶望した様子はない。
「あれを倒せばお母様のような立派な騎士にまた一歩近づけるというもの。相手にとって不足なしですわ!」
そう、絶望などにはならない。ミルナには夢がある。その一つが母のような立派な騎士になること。ミルナの母はかつて世界を救った英雄である。
母のような騎士になるのなら、どんな強大な存在であろうと果敢に立ち向かわねばならない。ミルナは人魚のような姿をしているが、王子様に守られなければならないお姫様ではない。誰かのために剣を取り、戦うことのできる騎士だ。
ゆえに、退かない。
鵺は戦うほどに力を増す。あらゆるユーベルコードを奪い、それを己の力としていくからだろう。ならば時間をかけるのは得策でない。一撃で仕留める、短期決戦!!
「行きますわよ、星霊グランスティード『パライバ』!」
ミルナは星霊グランスティードを召喚する。パライバという名の相棒に騎乗、戦場を素早く駆け抜け、鵺に迫る。
鵺は【無限進化体】により更なる異形に変貌。ミルナとパライバに向け、攻撃を放つ。ミルナは巨大化した盾で受け、いなす。弱体化の異常を受けないように。パライバもミルナの意図を汲み、立ち回る。
巨大化した盾や斧を持ち、パライバに騎乗してすら、圧倒的な巨躯を誇る鵺。だがそれは不利などではなく、ミルナにとっては好都合ですらあった。
【グラン・プリズムアックス】——ミルナの使用している技は、自分より巨大な相手にこそ威力を発揮するから。
そして、威力だけでなく、射程も伸びる。疾走するパライバより、煌めき纏う斧の一撃を!!
蒼い軌跡の煌めきが、鵺の体を両断する。
ヒョーーーーーーゥ……
空に溶けて消えたトラツグミの鳴き声は、鵺の断末魔か。
「パライバ、ありがとう」
ミルナがパライバを一撫でする。信頼と絆による一撃は、見事、大妖を討ち取った。
都の危難は退けられたのだ。
大成功
🔵🔵🔵
第3章 日常
『楽の音をたしなむ』
|
POW : 鼓を打つ
SPD : 箏を爪弾く
WIZ : 笛を吹く
|
種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●がく
斯くして、都に平穏が戻る。
結界の確認なども必要ではあるが、夢から覚めた人々の中には酷い悪夢を見、それに引きずられたままの者もいる。
そんな者らを癒すために、楽の音をたのしむ簡易的な集いが開催されることと相成った。
鼓、箏、笛。主催の側で用意したものもあるし、持ち込みがあるのなら、それで演奏してもよい。勿論、楽に耳を傾けるだけでもよい。
穏やかなひとときを。
クローネ・マックローネ(サポート)
普段の口調は「クローネちゃん(自分の名前+ちゃん、相手の名前+ちゃん、だね♪、だよ!、だよね★、なのかな?)」
真剣な時は「クローネ(ワタシ、相手の名前+ちゃん、だね、だよ、だよね、なのかな? )」
強調したい時は「★」を、それ以外の時は「♪」を語尾につけるよ♪
基本は一般人の安全を優先で♪
多少の怪我は厭わず積極的に動くね♪
他の猟兵に迷惑はかけないよ♪
シリアスな場面では状況の解決を優先するよ
コメディ色が強い場合はその場のノリを楽しむ方向で動くね♪
えっち系・状態変化系もばっちこい♪
絡みOK、NG無しだよ★
UCは状況に応じてMS様が好きなのを使ってね★
後はMS様におまかせするね♪
よろしくおねがいします★
●舞踊
篠笛の音色が、春告鳥の如く軽やかに。鼓がぽ、ぽ、とゆったりした歩みを象るように鳴る。筝が弾かれ、雅やかな音楽が流れる。
優雅で緩やかに穏やかな時が過ぎていく。その楽に集った者たちは耳を傾けていた。聞き入るように目を閉じたり、奏者の姿を眺めたり。
取り戻された平穏。しかし、その中でまだ不安を抱える者がいるのをクローネ・マックローネ(|闇《ダークネス》と|神《デウスエクス》を従える者・f05148)は見つけた。
「音楽、つまらないかな?」
隅で縮こまり、上の空だった幼い男の子。クローネが声をかけると、男の子はびくっと肩を跳ねさせて、消え入るような声で「ごめんなさい……」と答えた。
クローネはにこっと笑う。
「謝らなくていいよ★ クローネちゃんも、こういうゆったりした音楽よりは激しくてパッション溢れる方が好きだもん♪」
「あ、いや、音楽が、嫌いなんじゃなくて……」
俯く男の子に、クローネは目線を合わせるようにしてしゃがむ。上目に見ると、暗い顔をした男の子の顔が泣きそうなのがよく見えた。
「……なんだか、怖いのが、まだここにあって。そわそわして、集中、できないの……」
「そっかぁ。それなら、こっちを見て♪」
「え?」
クローネの申し出にきょとんと目を丸くする男の子。クローネは他の客の邪魔にならない程度に距離を取ると、音楽に合わせて舞い始めた。
ポップソングでなくとも、アイドルダンスの心得のあるクローネ。それを舞いとして昇華すれば、たちまちに幼子も魅了する。
【|クローネちゃんの千変万化《ブラック・オール・カオス》★】にて興じるは【君だけの☆アイドル】。すっと伸びた指先、その洗練された振る舞いは、童児の不安も何もかもを見えなくさせ、己のみを魅せる。
他のことなーんにも、考えなくていいよ★ 今は。
そうしてやがて、心が癒えてゆくように。
成功
🔵🔵🔴
ミルナ・シャイン
鵺も退治したことですし、ここからは平安結界の張り直しですわね。
十二単に着替えて。
琴なら練習中ですから演奏を披露しましょう。
ラブちゃんも、得意のダンスで皆様を元気づけてあげてくださいな。
絆を結んだバトモン「ユニドル」のラブラドに平安風の衣装を着せてあげて。
うつほ物語に出てくるような秘伝の琴でもありませんから弾いても奇跡は起こせませんし、そんなに凝った曲もまだ弾けませんが…
練習曲の中から簡単な春の曲を選んで演奏。ラブラドに音に合わせて踊ってもらう。
夢はいつか覚めるもの、悪い夢は夢として忘れてしまって良いと思いますの。
幸せな夢を見て、現実にできるなら現実にしてしまえば良いですけどね。
●ゆめ、うつつ、とこしえに
新たな奏者が登壇する。
流麗な十二単を纏い、しずしずと。ミルナ・シャイン(トロピカルラグーン・f34969)がバトモンのユニドル「ラブラド」を伴い、客席へお辞儀をした。平安風の衣装を纏ったラブラドもそれに倣い、一礼。
都の人々にバトモンの姿は新鮮に映ったことだろう。だが、ラブラドを妖と勘違いし騒ぐ者はなかった。鵺を討ち取り、都を護った英雄のミルナが連れているのだ。悪しきものであるはずがない。
ミルナは琴を演奏する。練習中で、かのうつほ物語に出てくる秘伝の琴のような特別な力はない。けれど、泡影比丘の見せた夢に傷ついた心やこれから平安結界の張り直しに奔走する人々に少しでも癒しと優しさを届けられたらと願う。
「ラブちゃんも、得意のダンスで皆様を元気づけてあげてくださいな」
爪弾くは春の曲、いくつか。音色に合わせ、ラブラドが可憐に舞う。桜がひらひら、舞い落ちる様が幻視できるかのような華やかさ。
時期としてはそろそろ、温かい陽気も感じられてきた頃。立春を過ぎ、次第に春へ向かっていくだろう。
夜は必ず明けるように、春も待てばやってくる。それと同じく、夢もいつかは覚めるのだ。
夜の孤独、冬の悴み、悪い夢。どれも忘れてしまってよい。
けれど、ミルナは思うのだ。
幸せな夢だったのなら、それを叶える要件が整っているのなら。その夢の幸福を現実にし、それを永く胸に刻むことができるのではないだろうか、と。
それなら、叶えてしまえばよいのですわ。
わたくしもきっと、あの夢を叶えます。
そうすれば、夢は覚めても、きっと幸せは永遠になるでしょう。
夢も、現も、永久に。幸せを摘まんで、爪弾いて。
大成功
🔵🔵🔵