トワイライト・ザナドゥ⑪~魅惑の育毛剤
●サイバーザナドゥ
「大変、大変なんだよっ! 事件、事件っ! 大事件っ!」
ガジル・コリアンダー(キマイラのスカイダンサー・f00907)が慌てた様子で、今回の依頼を説明した。
「世界最大のメガコーポ『ティタニウム・マキア』の保有する究極兵器にしてオブリビオン・フォーミュラである『セプテントリオン』が搭乗者である物言わぬ『何らかの巨大な意志のかたまり』のような物によって自爆させられようとしているんだよ」
この自爆を止める事は出来ないものの、土壇場で人の心を取り戻した禿山さんが、希望の光になるため、『強制停止プログラム』を手に、セプテントリオンに向けて走り出したようである。
強制停止プログラムは、自爆を唯一止められる希望の装置。
だが、進行方向には、トラップがいっぱい。
最新の育毛剤や、超高価な育毛剤、希少な成分が配合された育毛剤など、禿山さんにとっては、宝石箱に飛び込んだような状態。
その誘惑を払い除ける事は……困難!
そこに追い打ちをかけるようにして、ポッピンメイドの群れが違法な育毛剤を勧めてくるため、コイツ等を蹴散らしながら、禿山さんをセプテントリオンのコックピットに導いてほしいようである。
「とにかく、コックピットのところまで行く事が出来れば、強制停止プログラムでセプテントリオンの自爆を止める事が出来るから、自壊させる事が出来るんだよ」
そう言ってガジルが猟兵達に対して、禿山さんの援護を依頼した。
ゆうきつかさ
どうも、ゆうきつかさです。
基本的にノリと勢いで何とかなりますので、キャラクターらしく行動していただいて構いません。
物語の主人公は、お客様だと思っているので、オープニングやリプレイ上に書かれていない事は、自分に有利な形で解釈して構いません。
とにかく、参加したい意志があるのであれば、プレイングは『お任せします』の一言だけでも構いませんので、一緒に物語を作っていく感じで、気軽に参加していただけると幸いです。
世界観的や倫理的に問題がない限り、採用させていただきます。
もちろん、ネタに走っても、構いません。
プレイングボーナス:メガコーポ社員を援護し、強制停止プログラムをセプテントリオンに届かせる。
第1章 集団戦
『ポッピンメイド』
|
POW : とっておきです!
【バスケットや鞄に仕込んだ銃火器】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : 人気商品ですよ!
【お菓子や違法薬物】を給仕している間、戦場にいるお菓子や違法薬物を楽しんでいない対象全ての行動速度を5分の1にする。
WIZ : たっぷり味わって下さいね!
自身が装備する【銃火器】から【特製の甘い毒の雨】を放ち、レベルm半径内の敵全員にダメージと【毒】の状態異常を与える。
イラスト:さとをみどり
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
佐野山・サツキ(サポート)
人間の黒騎士×ブレイズキャリバー、23歳の男です。
普段の口調は「男性的(俺、呼び捨て、だ、だぜ、だな、だよな?)」、演技時は「丁寧(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
迅瀬・ナクタ(サポート)
「ちっ、見て見ぬふりも、ばつが悪い。オレも参加してやるか」
人間の「トイロボバトル」アスリート×オブリビオンマシン使い
トイロボと言う小型ロボットを特殊なデバイスで操作するホビースポーツのアスリートです。
基本的には愛機である『OM-NATAKU』を使ってスポーツや戦闘をします。しかし、本人もアスリートなので身体を鍛えており、場合によってはトイロボを使わずスポーツ・戦闘を行います。また、巨大戦では別に所持するオブリビオンマシンを操作することもあります。
仲間や一般人にはぶっきらぼうな態度で接しますが、相手がピンチの時はなんだかんだと助けてしまうタイプです。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
仇死原・アンナ(サポート)
鉄塊剣『錆色の乙女』,妖刀『アサエモン・サーベル』、戦闘用処刑道具『赤錆びた拷問器具』、『鎖の鞭』等装備してる物を使います
UCは指定した物をどれでも使用
普段の口調は(私、あなた、呼び捨て、ね、よ、なの、なの?)
戦闘中は(ワタシ、お前、呼び捨て、言い捨て)
処刑人として敵と戦います
同行者がいれば協力
メインは鉄塊剣等大剣で敵を攻撃
鉄塊剣の使用が不向きな相手・場所では刀剣をメインにし敵を攻撃
拷問具や鞭を使い敵の行動を阻害、鉄塊剣や刀剣で敵群を倒す
守護対象がいれば武器受けでかばい、敵をおびき寄せ注意を惹いたりします
キャバリアを操縦したり生身でも戦います
エジィルビーナ・ライアドノルト(サポート)
私はエジィルビーナ、エジィでもルビーでも好きに呼んでくれていいよ。
困ってる人がいるなら助けたいし、倒さなきゃいけない強い敵がいるなら全力で立ち向かわなきゃ。全力で頑張るからね!
実は近接戦闘以外はあんまり得意じゃないんだけど……あっ、畑仕事ならチェリから教えてもらったから、少しはわかるよ!
力仕事はそんなに得意じゃないけど、足りない分は気合と根性でカバーするから任せといて!
☆
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
ゾンビーヌ・ロッテンローズ(サポート)
デッドマンのコミックマスター×自由農夫、18歳の女です
普段の口調は「女性的(わたくし、~様、ですわ、ますの、ですわね、ですの?)」、心を許したら「無口(わたし、あなた、呼び捨て、ね、わ、~よ、~の?)」です
ゾンビとして蘇った文字通りの『腐』女子
男性が好きですが恋愛対象でなく、妄想のネタとして男同士でくっつけることを好みます
口調は作っているもので、本性は内気な陰キャです
ユーベルコードは所持する物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません
また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
クリスティナ・バイエンス(サポート)
火の神の名を持つキャバリアに選ばれたサイキックキャバリア乗り
水着みたいな格好なのは、コックピットが蒸し風呂みたいに熱いから仕方なくだからね
正直キャバリアを降りての戦闘はあまり得意じゃないのよ
でもキャバリアを使っての戦いは任せてね、みんな炎で薙ぎ払ってやるわ
とはいえ、必要ないところで炎を使うつもりはないの危ないもんね
使わなくても私の〔炎神機カグツチ〕は十分強いもの
よろしくね!
ナイ・エグズィスト(サポート)
人間の探索者×サイキッカー、15歳の女です。
普段は普通に話さず、サイキックで話しています。
『(〇〇)』が無意識にサイキックにのせる独り言で、
「(〇〇)」がサイキックによる他人への話しかけです。
何故か生身でサイバーザナドゥを歩き、少しふわふわと浮いた感じがしますが、普通の少女です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
ギュスターヴ・ベルトラン(サポート)
|C’est du soutien, ok.《サポートだな、了解》
一人称:オレ
二人称:相手の名前+さん呼び、敵相手の時のみ呼び捨て
口調:粗野で柄が悪い
■行動
信心深いため戦う前に【祈り】を捧げる事を忘れない
敵の主義主張は聞き、それを受けて行動する。行動原理を理解しないまま行動はしない
連携相手がいるならば相手のフォローへ、居ないなら全力で敵をシバきに行く
戦場によっては屋内でも空が飛べるタイプの魔導バイクを乗り回す
「公序良俗に反することはしてねえぞ」と言うし実際にそうするタイプ
■攻撃
主武器:リングスラッシャーと影業、魔導書
近距離攻撃が不得意なので敵とは距離を取って戦う
アドリブ連帯歓迎
鳶沢・成美(サポート)
『え、これが魔導書? まあどうしよう?』
『まあどうでもいいや、オブリビオンなら倒すだけですよ』
故郷UDCアースの下町の古書店でたまたま見つけた魔導書を読んで覚醒した自称なんちゃって陰陽師
昨今でいう陽キャラ? みたいな行動は正直よくわからないのでマイペースに行動
でも集団での行動も嫌いじゃないですよ
元ボランティア同好会でつい気合い入れて掃除しちゃったりしなかったり
一応木工好きでゲートボール好きキャラのはず……たぶん
例え好みの容姿だろうと、事情があろうと敵ならスパッと倒すだけですよ
実はシルバーレイン世界の同位体である自分と融合していたことが判明
三角定規型詠唱定規の二刀流で戦う様に
アドリブ・絡み・可
ヴィルジニア・ルクスリア(サポート)
サキュバスの悪霊×魔女、16歳の女です。
普段の口調は「ダウナー(私、あなた、~さん、ね、よ、なの、かしら?)」、機嫌が悪い時は「無口(私、あなた、呼び捨て、ね、わ、~よ、~の?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
ダウナーだが、猟兵として行動する時はアクティブに行動する。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
轟・やゆよ(サポート)
語尾に「だわさ」「なのよさ」とかつく熱いアニソン好きな女の子
元気で正義感が強い
またわらわらと出てきただわさ…
まとめて倒すのよさ!
(虫系の敵は苦手でちょっと怯える)
説得の通じる相手なら説得を試みるしワケありの相手には思わず情を口にするだわさ
その場で必要なUCや技能を使って攻撃や支援をするだわさ
もちろん公序良俗に反することや他人の迷惑になることはしないのよさ!
アドリブ絡み歓迎
●カミの再来
何らかの巨大な意志のかたまりのような物によって、自爆形態のセプテントリオンのカウントダウンが始まっていた。
そのピンチを救うべく走り出したのは、メガコーポで悪の限りを尽くした悪徳社員、禿山であった。
「まさか土壇場で正義の心に目覚めたのか!?」
佐野山・サツキ(人間の黒騎士・f45864)が、半信半疑で禿山に視線を送った。
おそらく、違う。
ただ死にたくないだけ。
「うおおおおおおおおおおおおお!」
そんな中、禿山は泣いていた。
とにかく、今は全力で走るしかない。
そんな気持ちが伝わってくるほど、禿山は必至な形相を浮かべていた。
「あはは、おじさん、見ぃーつけた! そんな事をしても無駄だよ。……諦めな!」
その邪魔をするようにして、ポッピンメイド達が、禿山の行く手を阻んだ。
「そ、そこを退けええええええ!」
禿山が必死になって、ポッピンメイド達を払い除けたものの、その手が触れる事はなかった。
(ひょっとして、遊んでいるのか? ……この状況で。ちっ、見て見ぬふりも、ばつが悪い。オレも手伝ってやるか)
迅瀬・ナクタ(闇を抱くトイロボバトラー・f37811)がOM-NATAKU(超小型オブリビオンマシン)と連携を取りながら、ポッピンメイド達の注意を引いた。
「あらあら、ひょっとして、私達の邪魔をする気? だったら、一緒に遊びましょ。血祭り、血祭り♪」
ポッピンメイド達がノリノリな様子で、ナクタのまわりを飛び回った。
「……邪魔だ」
次の瞬間、ナクタが【EP-Lレッグホイール(リクセンヨウコガタフウカリン)】を発動させ、EP-Lレッグホイールから圧縮空気を噴出しながら、800km/hで直進突撃を繰り出した。
「……ぐはっ! さすがに、これはちょっと乱暴すぎない? 私達は遊びたいだけなのに……」
その一撃を食らったポッピンメイドが、ブツブツと愚痴をこぼした。
「……聞こえなかったか? 邪魔だ」
ナクタが冷たく言い放った後、ポッピンメイド達をジロリと睨みつけた。
「あらあら、怖い。鳥肌が出ちゃう」
ポッピンメイド達が、大袈裟にビクついた。
「邪魔よ、退いて」
そんな中、仇死原・アンナ(処刑人、炎の花嫁、魔女、屠る騎士、そしてあいどる☆・f09978)が錆色の乙女(鉄塊剣)で、近くにいたポッピンメイドの首を刎ねた。
「……って、な、何をしているの!」
それを目の当たりにしたポッピンメイド達が、アンナを激しく非難した。
「言ったはずよ。邪魔だって」
アンナが錆色の乙女を払い、ポッピンメイド達に答えを返した。
「当たり前でしょ! 邪魔をしているんだから!」
だが、ポッピンメイド達は一歩も引かず、不機嫌そうにアンナを睨んだ。
どうやら、自分達が悪い事をしている自覚がないらしく、どうして邪魔だと言われているのか、まったく理解していないようである。
そのため、禿山さんがポッピンメイド達に囲まれており、逃げようとするたび軽く蹴りを入れられていた。
「言葉で言っても駄目なら斬るだけよ」
次の瞬間、アンナが【熾天使の軌跡(ブレイズフレイム・ネハシム・セラフィム)】で肉体から生じる地獄の炎をチャージし、蛇のように蠢き追尾する天の雷と地獄の炎を解き放った。
「それじゃ、一緒に遊びましょう」
その流れに乗るようにして、エジィルビーナ・ライアドノルト(シールドスピアの天誓騎士・f39095)が間合いを詰め、ポッピンメイド達の逃げ道を塞いだ。
「……って、そう言う意味じゃないから! 痛いのは勘弁よっ! ぎゃあああああ!」
ポッピンメイド達が地獄の炎に飲み込まれ、天の雷を喰らって黒コゲになった。
「よくも、よくも、よくも!」
これにはポッピンメイド達も腹を立て、お菓子や違法薬物を給仕する事で、エジィルビーナ達の行動速度を5分の1にした。
「ふふ、これでしばらく自由ね。アタシ達は忙しいの! あなた達の相手をしている暇なんてないんだから!」
ポッピンメイド達がベェ~っと舌を出し、再び禿山さんにちょっかいを出し始めた。
「う、うう……」
禿山さんはポッピンメイド達に蹴られて、ズタボロ。
いまにも心が折れそうなほど、弱気になっていた。
「これ以上、好きにはさせないよ」
即座に、エジィルビーナが【目の前の誰かのために(フォーユー)】で禿山さんを助けたいという想いで、行動を後押ししつつ、外部からの攻撃を遮断した。
「そうなってしまうと、何をやっても無駄ですわよ? まあ、納得できないのなら、いくらでも好きなだけやればいいと思いますが……。それよりも、わたくし達と遊びませんか? まあ、自分より弱い相手としか戦えないようですから、無理だと思いますが……」
ゾンビーヌ・ロッテンローズ(元カルト組織「リビング・デッド魔導会」の腐薔薇姫・f40316)が、ポッピンメイド達を挑発した。
さすがに言い過ぎたと思っているのか、内心ビクついているものの、それを言葉には出す事なく強気な態度で胸を張った。
「イイ度胸をしているじゃない。せっかく、逃げるチャンスを与えてあげたのに……。わざわざ自分から死を望むなんて……」
先頭にいたポッピンメイドがムッとした様子で、銃火器から特製の甘い毒の雨を放った。
「……と言うか、わたくし、ゾンビですから……」
それと同時に、ゾンビーヌが【悪疫の薔薇(ラ・ロザ・デ・ラ・プラーガ)】で希少植物『ロッテンローズ』の種をポッピンメイドに飲み込まれ、自分の支配下において同士討ちさせた。
「さあ、いまのうちに急ぎましょう」
その間に、クリスティナ・バイエンス(炎のキャバリア乗り・f30044)が炎神機カグツチ(サイキックキャバリア)が搭乗し、禿山さんに声をかけて、背後を守るように陣取った。
「わ、分かった!」
禿山さんが『強制停止プログラム』を抱き締め、全速力で走り出した。
「あらあら、いいの。そんな事をして。じゃーん、見て、見て。これ、最新の育毛剤よ!」
ポッピンメイドが甘い毒の雨から逃れて物陰に隠れ、最新の育毛剤を高々と掲げた。
「!?」
これには、禿山さんも、二度見。
幾つも育毛剤を試して散った薄毛達の囁きが聞こえた。
「騙されたら、駄目よ。あんなのインチキなんたがら!」
クリスティナが【二重灼熱旋風(ツインヒートストーム)】で炎神機カグツチから二重灼熱旋風を放って、ポッピンメイドを灼熱状態にした。
「な、なんて事を! あれは貴重な……」
禿山さんが信じられない様子で、両目をカッと見開いた。
「(本当に、そう思っているの? 今まで何度も騙されたのに……)
ナイ・エグズィスト(街の探索者・f45631)がサイキックを使って、禿山さんに問いかけた。
禿山さんについては、事前に幾つか情報を得ていた。
最新の育毛剤を入手するため、悪に手を染めた事も……。
「分かっている! 何度も騙され、悔しい思いをしたからな。それでも、俺の中の薄毛が囁くんだ。『今度こそ生える』って!」
禿山さんが、泣いていた。
薄毛から覗く頭頂部を眩く輝かせて。
散っていた薄毛達の亡霊に包まれながら……。
「(よく分からないけど、敵を燃やしておくね)」
ナイがポッピンメイド達に視線を送り、【橙色(ダイダイイロ)】でパイロキネシスを命中させ、橙色の炎で焼いた。
「ちょ、ちょ、ちょ、容赦なし! 育毛剤、欲しいでしょ!」
ポッピンメイド達が涙目になりながら、必死になって禿山さんの注意を引いた。
「うぐぐ……」
禿山さんは、動けなかった。
育毛剤が気にならないと言ったら、嘘になる。
「まあ、そこで諦めたら、育毛終了って言うしな。……信じたいんだろ。少しでも残っているのなら……。砂漠が大草原になるって」
ギュスターヴ・ベルトラン(我が信仰、依然揺るぎなく・f44004)が、色々と察した様子で祈りを捧げた。
「お前達だって、そのうち分かるはずだ。10年……いや、20年先かも知れない。もしくは、明日かも。どちらにしても、いずれ禿げる」
禿山さんが何かを悟った様子で、何処か遠くを見つめた。
「いや、縁起でもない事を言わないでくれ」
その言葉にギュスターヴが、鳥肌を立たせた。
「これは運命だ。男であれば、避ける事の出来ない運命だ。ある朝、目覚めた時、枕に散らばる毛髪を見て、思い出せ。それが始まりの足音である事を……」
禿山さんが言っている事は、ほとんど意味が分からなかったが、とにかくヤバイ事だけは分かった。
「……たくっ! いまだけでいい。オレ達を信じろ」
次の瞬間、ギュスターヴが【人類進化:到達(サイキックハーツ)】を発動させ、禿山さんの頭をフサフサにした。
「えっ? えっ? ええー!?」
それを目の当たりにした鳶沢・成美(三角定規の除霊建築士・f03142)が、思わず二度見。
先程とは別人でないかと思うほど、禿山さんの頭がフサフサになっていた。
「お、おお、おおおおおっ! まさか、こんな事が……。き、奇跡だっ! 俺は夢を見ているのか。だったら、二度と覚めないでくれ!」
禿山さんがボロボロと涙を流して、その場に崩れ落ちた。
「……って、何、余計な事をしてくれたの! 全米が泣いたくらい感動しているじゃん!」
ポッピンメイド達がムッとした様子で、猟兵達に文句を言った。
「でも、それってイイ事でしょ? 一時的とは言え、毛が生えたんだから」
成美がキョトンとした表情を浮かべ、ポッピンメイド達に答えを返した。
おそらく、頭頂部の記憶にアクセスしたのだろう。
よく分からないが、奇跡と言えるレベルである。
「そう言う訳だから、邪魔をしないでくれるかな」
成美がサクッと気持ちを切り替え、【風神旋風縛(フージーン)】で、つむじ風を起こし、近くにいたポッピンメイドを捕縛し、ユーベルコードを封じ込めた。
「私が援護するから、急いで」
ヴィルジニア・ルクスリア(悪霊にして魔女・f36395)が禿山さんを援護しつつ、ポッピンメイド達の行く手を阻んだ。
「邪魔よ、退いて!」
ポッピンメイド達が、お菓子や違法薬物を口にしつつ、リミッターを解除して、次々と襲い掛かってきた。
「ここは頼むぞ」
禿山さんは走った、フサフサの髪を揺らし。
……もう迷いはない。
フサフサの髪が、背中を押してくれた。
少しでも、早く。
前に、前に……!
「……閃け」
ヴィルジニアが【眼光(メガ・ビーム)】を発動させ、825km/hで飛翔しながら、デビルアイズから極大威力の破壊光線を放った。
「ちょっ!」
そのため、ポッピンメイド達は、近づけない。
「……あれか!」
禿山さんがセプテントリオンを視界に捉えた。
目指す場所は、コックピット。
……禿山さんに迷いはなかった。
「ま、待てっ! こらああああああああああ!」
その事に危機感を覚えたポッピンメイド達が、全速力で走り出す。
「……」
しかし、ヴィルジニアが、行く手を阻む。
「これ以上、邪魔をするなら容赦はしないだわさ」
轟・やゆよ(あにそん伝道師・f06396)がポッピンメイド達に警告しながら、自らを鼓舞して、情熱的にダンスを踊り、破魔の力で範囲攻撃を仕掛けた。
「ちょ……! あ、あ、あ、あ、あっ!」
次の瞬間、ポッピンメイド達が破魔の力で、真っ黒な煙を吐いた。
「もう大丈夫だっ! これで……終わりだ!」
禿山さんがキリリとした表情を浮かべ、強制停止プログラムを作動させた。
それと同時に、セプテントリオンの自爆が止まり、塵となって消滅していった。
「う、嘘、嘘、嘘っ! こんな事をしたら……うぐぐっ! 許さない!」
ポッピンメイドが半ばヤケになりつつ、銃火器から特製の甘い毒の雨を放った。
「……させない!」
すぐさま、やゆよが歌魔法で甘い毒の雨を浄化し、破魔の力でポッピンメイドを浄化した。
こうして、セプテントリオンは消滅し、禿山さんの頭頂部に髪が戻ってきた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴