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蝶の星は|宇宙《そら》の|青藍《あお》を回遊する

#エンドブレイカー! #戦後 #小世界 #神蝶遊星シャオヤオヨウ #訂正:アイス→フルーツサンド

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#エンドブレイカー!
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#戦後
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#神蝶遊星シャオヤオヨウ
#訂正:アイス→フルーツサンド


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 その宇宙に星はない。
 代わりに、白緑の輝きを淡く帯びて、天を遊泳する蝶の群れがいた。
 青藍の世界を飛び回る、その光の群れに異なる色がひとつ、混ざった。
 蒼炎は虚空を貫いて、真下に鎮座した神の身体をいとも容易く貫いた。
 その亡骸は蛹の如く、ふたつに裂かれた肉体からは一際大きな光の蝶が羽化する。
 光の蝶はひらり羽ばたき、天へ――宇宙へと昇る。
 蒼蝶の女は、ただ黙してそれを見届けた。


「神蝶遊星シャオヤオヨウは、星の代わりに宇宙を光る蝶が遊泳している小世界なんだ」
 クレープ・シュゼット(蜂蜜王子・f38942)曰く、この世界では死ねばその魂は蝶となり、『宇宙を回遊する星』になる。生命の誕生の際は、蝶が一匹消えると言うが、転生を選ばず永く天に留まった蝶はいずれ『生命を乗せて育む星』になるともされる。
 いずれにしても、輪廻転生にも似た思想が根強くあり、事実としてこの小世界はその思想の通りに成り立っている。
「基本的に、転生を選ばず……いわゆる『生き物が住める星』代わりになるのは歴代の神様らしいんだけどね。そういうのもあって、神様が死んで蝶になると、その力が継承されて、次の神様が選ばれるんだけど……今はその力が、別のところに渡っちゃっててね」
 即ち、エリクシルによる神殺しがこの小世界でも起こったということだ。
「神様を殺したのは、葬送の蒼刃……『アゲハノタチ』とも呼ばれる、蒼い炎の翅を背負った女性の姿をした、エリクシルの怪物だよ」
 エリクシルそのもの……ではないのだろうか。かと言って、マスカレイドでもなさそうな口ぶりだが。
「エリクシルによって受肉したものが、更にその力を分け与えられてエリクシル化した……と言うのが一番近いのかな? と言ってもこれはあくまで俺の考察で、それが正しいのかはちょっと予知では分からなかった」
 ごめんね! と言いつつも、そこは然程重要ではないようで、クレープは話を本題に戻した。
「彼女はね、元々は主を失った太刀なんだ。病気で世を儚んでね。その主は病床で、戦場で華々しく散りたかったと嘆いたらしいよ。そして、その願いはエリクシルによって、歪んだ形で叶えられた」
 その結果が、戦場に死に場所を求めて彷徨う忘れ形見の付喪神。
 であれば、彼女が神を殺したその意図は。
「うん、小世界に渡って神様を殺してその力を奪ったなら。強いエンドブレイカーや猟兵が、自分を討伐しに来るだろうと踏んでのことだよ」
 強者を呼び込むべく、彼女は神を討ち取った。
 そして、その目論見通りに彼女は予知の網に捕らえられることとなる。
「思うところがある人はいるかも知れないけれどね、このままだと次の神様が生まれなくなっちゃうから。そうなると、緩やかでもやがて確実にこの世界は滅ぶ。だから、討伐をお願いするよ」
 敵はこの世界を支配するつもりはない。
 だが、与えられた力は遠慮なく使う心づもりのようだ。神の住処をダンジョン化し、光る糸を周囲に張り巡らせ、目くらましや足止め、拘束を行ってくると言う。
 それを乗り越えてなお自分を討伐せんとする意志の折れぬ者との戦いこそ、求めていた強者との戦いであると言わんばかりに。
「ただ、幸いにして住人には手を出さないみたいだから、敵さえ倒してしまえば……そうだ! 無事に終わったら、夜のピクニックでもして帰ろうよ」
 この日、シャオヤオヨウは雲一つない快晴が夜間も続く。
 星はないが、星の代わりに宇宙を遊泳する光の蝶が、明るい星空にも似て青藍の空を照らし瞬くと言う。
「エリクシルを打倒する勇者にだって休息は必要だからね。お弁当とか用意していくといいよ。フルーツサンドでよかったら俺も作るしさ!」
 なお、蝶は元々生命の魂であるゆえに、人懐こい個体もいると言う。
 星代わりの光る蝶を眺めるだけでなく、戯れるという幻想的な体験も、もしかしたら出来るかも知れない。
「ま、何はともあれまずはエリクシルへの対処だね。皆、よろしく頼んだよ」
 クレープが目配せひとつ。
 一見してノリが軽いが、ここに揃った面々に任せておけば心配は要らない、という信頼も伝わる。
 ――さあ、小さな世界をまたひとつ、救いに行こうか。


絵琥れあ
 お世話になっております、絵琥れあです。
 第六猟兵でもピクニック。

 流れと詳細は以下の通りになります。

 第1章:ボス戦『『アゲハノタチ』葬送の蒼刃』
 第2章:日常『夜空を見上げて』

 第1章では、神の力を得たアゲハノタチさんとの戦いです。
 戦場は屋内ながら広いものの、薄暗いのと、オープニングでもある通り、光る糸が周囲に張り巡らされ、隙を見せると目くらましや足留め拘束を行ってくる可能性があります。
 それらへの対処も考えつつ、アゲハノタチさんも認めざるを得ないほどの全力の戦いをお願いします。

 第2章では、星空ならぬ蝶空の下で夜のピクニックです。
 静かに眺めるもよし、光る蝶と戯れるもよし。
 また、一部(陸慧、シトロン、レオン単体)除いた拙宅グリモア猟兵がお声がけあればご一緒します。
 (※呼ばれていないところに乱入はしませんのでご安心ください)

 ☆アイスについて☆
 第2章ではクレープがフルーツサンドを作っていますが、彼の登場なしでもそれを受け取ることは可能です。
 第2章でのプレイング冒頭に🥪でフルーツサンドをリプレイ外で受け取ったことになります。(見た目がフルーツサンドじゃないと言ってはいけない)
 指定がなければイチゴ×カスタードになりますが、記号の後に以下の数字を指定で中身変更可能です。
 (例としてイチゴ×生クリーム希望の場合、冒頭に🥪17となります)(デフォルトでOKの場合は🥪のみで通じます)

 1:イチゴ、2:リンゴ、3:ナシ、4:ブドウ、5:ミカン
 6:カスタードクリーム、7:生クリーム、8:チョコクリーム

 なお、グループ参加は今回【最大2名】とさせていただきます。
 ※拙宅グリモア猟兵はこの制限に入りません。

 第1章開始前に、断章を執筆予定です。
 各章での追加情報も断章での描写という形で公開させていただきます。
 断章公開後、プレイング受付開始日をタグにて告知させていただきますので、ご縁がありましたらどうぞよろしくお願いいたします。
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第1章 ボス戦 『『アゲハノタチ』葬送の蒼刃』

POW   :    斬空閃
【太刀】に【無明の霊気】を付与して攻撃し、あらゆる物質を透過して対象の【臓腑】にのみダメージを与える。
SPD   :    ブレイジングバタフライ
自身の【身体】を【蒼く燃える炎の蝶と】化して攻撃し、ダメージと【業炎】の状態異常を与える。
WIZ   :    |天賦の才《イノセント》を見続けた蒼刃
行動成功率が0%でなければ、最低成功率が60%になる。

イラスト:なみはる

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠バルタン・ノーヴェです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



「………………」
 黄昏時、蝶の光がまだ届かぬ頃。
 神の住処と思われるそこは……教会だろうか。何にせよ、今や灯りも落ちて薄暗い。
 蒼い炎と光る糸だけが、薄らと神域であったはずのそこを照らしている。
 炎に照らされた中心にいる、蝶の女がおもむろに、目を開く。
「……来たか」
 立ち上がる。
 そして、刀を抜く。
 近づいてくる『力』の気配を、鋭敏に感じ取っている。
 死をもたらす戦場への希望を、その瞳の奥へと宿している。
「今や我が身は神殺しの悪神」
 ゆえに。
 己は討たれるべき存在である。
 ならば、戦いを。
「手心は加えん」
 感情は淡く微か、しかし眼光は射抜かんばかりに鋭く。
 殺せぬのならば殺してやると、雄弁に物語る。
 だが、ここで斃れるわけにはいかないだろう。
 悪神と化した戦場の蝶に、葬送の炎を。
鈴乃宮・影華(サポート)
「どうも、銀誓館の方から助っ人に来ました」
銀誓館学園所属の能力者……もとい、猟兵の鈴乃宮です

かつての様にイグニッションカードを掲げ
「――|起動《イグニッション》!」で各種装備を展開
友人から教わった剣術や
体内に棲む黒燐蟲を使役するユーベルコードを主に使用

TPO次第では
キャバリアの制御AIである『E.N.M.A』が主体となるユーベルコードを使用したり
『轟蘭華』や乗り物に搭載した重火器をブッ放したり
「|神機召喚《アクセス》――|起動《イグニッション》!」からのキャバリア召喚で暴れます

例え依頼の成功の為でも、他の猟兵に迷惑をかける行為はしません
不明な点はお任せします


響納・リズ(サポート)
「ごきげんよう、皆様。どうぞ、よろしくお願いいたしますわ」
おしとやかな雰囲気で、敵であろうとも相手を想い、寄り添うような考えを持っています(ただし、相手が極悪人であれば、問答無用で倒します)。
基本、判定や戦いにおいてはWIZを使用し、その時の状況によって、スキルを使用します。
戦いでは、主に白薔薇の嵐を使い、救援がメインの時は回復系のUCを使用します。
自分よりも年下の子や可愛らしい動物には、保護したい意欲が高く、綺麗なモノやぬいぐるみを見ると、ついつい、そっちに向かってしまうことも。
どちらかというと、そっと陰で皆さんを支える立場を取ろうとします。
アドリブ、絡みは大歓迎で、エッチなのはNGです




「……来たか」
 気配を素早く察知し、瞑目を止めて見開く瞳。
 蒼の瞳は二人の猟兵の女性へと向けられていた。
「神蝶遊星シャオヤオヨウの夜空。とても幻想的でしたわね」
「確かに、蝶が星のように輝く様は圧巻でしたね。……しかし」
「ええ、承知しておりますわ」
 鈴乃宮・影華(暗がりにて咲く影の華・f35699)は暗赤の瞳で蒼を静かに射返して。
 響納・リズ(オルテンシアの貴婦人・f13175)は穏やかに微笑みながらも隙を見せることはなく。
「相手にとって不足なし」
 アゲハノタチの、眼鏡には適ったようだ。
「いざ」
 抜刀。金属音。
 炎上。蒼炎が広がる。
 刃が蒼い光を冷たく反射する。
 しかしその実、全て灼き尽くす烈火だ。
「やはり容易く抜かせてくれる相手ではなさそうですね。――|起動《イグニッション》!」
 イグニッションカードから武装を展開。
 そのひとつを、影華は手にした。赤の刀身に黒い刃。かつての友の教えを絶やさぬためにと造り上げた魔剣。
「剣には剣を。我が友の教えを此処に」
 影華とアゲハノタチは、同時に地を蹴った。
 赤と蒼が、真っ向からぶつかる。鍔迫り合いの形になる。
 だが、直後。
「ッ!?」
 影華が、血を吐いた。
「我が……太刀は、目に見える刃のみに非ず。練り上げた無明の霊気は音もなく、貴殿の臓腑を裂くことも可能。そしてこの身に染みた天賦の才、我が剣技が破られることはありえぬ」
「……それが……貴女の主の技、ですか」
 ひくりと一瞬、アゲハノタチが眉を動かした。
 一瞬の言い澱みに、影華はそれを察した。彼女は主の願いを代わりに叶えるだけにのみ、ここにいるのだ。
「お任せください、今……」
 援護攻撃に回ろうとしていたリズだが、思いの外に味方の負傷が激しいと見て動きを変える。
 透き通る硝子のフルートから、清く澄んだ音色を奏でれば、光の花弁が影華を取り巻いた。やがてそれらが降り注ぐと、瞬く間に痛みが消え、鉄の味も薄れていく。
「ところで、奇遇ですね」
「何を、……ぐッ!?」
 今度は、アゲハノタチが苦しげにうめいた。
 鍔迫り合いが解かれ、アゲハノタチがよろめき、たたらを踏む。
「まさか、貴殿も無明の霊気を」
「少し違いますね」
 その答えは、後方で状況を観察していたリズが気がついていた。
「刀身の赤い部分が全て黒くなっている……加えて、魔力……いえ、呪力のような力を感じます。まさか、呪詛による一撃を?」
「そしてその呪いは、肉体に寄生、或いは憑依した存在のみを断ち切るもの。……即ち『付喪神』も」
「………………!」
 合点がいったように、アゲハノタチの見開かれた眼がリズを、影華を映す。
 深手は負った筈だ。だが致命傷には至っていないらしい。
 続く猟兵たちに、勝敗の行方は託された。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

アス・ブリューゲルト(サポート)
「手が足りないなら、力を貸すぞ……」
いつもクールに、事件に参加する流れになります。
戦いや判定では、POWメインで、状況に応じてSPD等クリアしやすい能力を使用します。
「隙を見せるとは……そこだ!」
UCも状況によって、使いやすいものを使います。
主に銃撃UCやヴァリアブル~をメインに使います。剣術は相手が幽霊っぽい相手に使います。
相手が巨大な敵またはキャバリアの場合は、こちらもキャバリアに騎乗して戦います。
戦いにも慣れてきて、同じ猟兵には親しみを覚え始めました。
息を合わせて攻撃したり、庇うようなこともします。
特に女性は家族の事もあり、守ろうとする意欲が高いです。
※アドリブ・絡み大歓迎、18禁NG。




 アス・ブリューゲルト(蒼銀の騎士・f13168)は現場に到着し、即座にブルーブラスター――即ち、二丁の銃を抜いた。
 相対するアゲハノタチは、それを見てなお一言も発することなく、己の太刀の柄に手を掛けようとしている。
(「……成程」)
 剣による戦いでなければ戦いそのものを拒む、というわけではないようだ。
 逆に言えば、如何なる相手でも渡り合えるというだけの自信と技量があるということ。改めて、舐めてかかって勝てるような相手ではないと思い知る。尤も、アスに最初からそのつもりはないのだが。
(「しかし隙がない。……ならば、作るまでだ……!」)
 相手にこだわりがないと言うなら、躊躇う必要もない。
 アスの脚部が、左右に展開した。
「!」
 そこから、ありったけの弾丸とミサイルを発射する。
 同時に、アゲハノタチが地を蹴った。
(「流石に速い」)
 全てを回避したわけではない。それでも、被弾を最小限に抑え、とりわけミサイルの直撃は回避と切断で避けて接近してくる。
 そして、真っ向からアスの面を裂かんと振り下ろされる一太刀!
「クッ」
 咄嗟にブルーブラスターを顔面の前で交差させ、太刀を受け止める。手応えを感じた瞬間に、アゲハノタチを弾き飛ばし一歩分飛び退く。
 無明の霊気が銃を貫通し、アスの額を斬ったが致命傷ではない。まだ動ける、ならばそれでいい。
「そこだ!」
 これが本命。
 アゲハノタチが体勢を整える前に、ブルーブラスターを構え直して銃声一発!
「ッ……」
 敵も流石と言うべきか、咄嗟に身を捻り急所への直撃を避ける。
 だが、その肩口は確かに貫かれ、アゲハノタチはそこを押さえてよろめいた。
 着実にダメージは蓄積しているはず。攻めの手を緩めず、押し切るのだ!

成功 🔵​🔵​🔴​

荒谷・つかさ(サポート)
前提として、必要であれば他の猟兵やNPCとも積極的に連携します。
シナリオの失敗に繋がるような行為や、例え成功のためでも公序良俗に反する行いはしません。

基本的に極まった「怪力」を武器に、体一つで行動します。
必要であれば武器も使いますが、基本は素手(拳)です。
戦闘狂かつ脳筋で、強敵との正面からの殴り合いを好みます。
非戦闘時も力仕事や力ずくでの問題解決を得意とします。人助けには協力的です。
涼しい顔で非常識的な筋力を行使し、それを当然で驚くことは無いというように振る舞うタイプです。

ユーベルコードの指定はありません。「成功」できるようであればどれを使用しても大丈夫です。不使用でのリプレイも歓迎です。




「来てみたはいいけど、私の出る幕はないかしら? ……なんて思っていたけれど」
「!」
 進み出た、声の主は荒谷・つかさ(|逸鬼闘閃《Irregular》・f02032)。武器はない。徒手空拳だ。
「相手の獲物にこだわりはない……なら。この拳とも、相手をしてくれるわね?」
「無論。強者であれば獲物の違い……有無など、些末なこと」
「素手だからって油断する様子もない。流石、と言うべきかしらね」
 相手の力量を、見誤ってはいない。
 間違いない。アゲハノタチは間違いなく、強敵だ。
 だが、つかさは己の力を、拳を、信じている。それは決して揺るがない!
「参る」
 アゲハノタチが地を蹴った。
 それを、つかさは敢えて黙認した。その代わり、迎撃の構えを見せる。
 ならば真っ向勝負と言わんばかりに、アゲハノタチは躊躇いなく、太刀をつかさに振り下ろす!
 ――だが。
「!?」
 アゲハノタチが、次の瞬間にはその目を見開いた。
「ふッ!!」
 迫る刃に向けて、つかさが拳を繰り出したのだ!
 このまま行けば、間違いなく拳は左右に真っ二つ。それが分からぬ程度の相手ではあるまいと、アゲハノタチは混乱したのだ。
 だが、つかさとてただ切られるだけにのみ拳を突き出したのではない!
「我が拳に砕けぬもの無し……そして、」
「な……ッ」
 つかさは拳で、太刀を受け止めているではないか!
「防げぬもの無し!!」
「! な、なんということだ」
 アゲハノタチは、気がついた。
 単につかさの拳が規格外に硬い、というだけのことではなかったのだ。
 つかさはその、指の筋力を以て、固く握った中指と薬指の、僅かな隙間に刃を挟んで押し留めている。つまり、その指二本のみで真剣白羽取りを成し遂げたのだ!
 無明の霊気のお陰で指の間は少々斬れたが、少なからず相手の動揺を引き出したためだろうか、手が真っ二つになるような事態には至っていない。
 ならば、何も問題はない!
「そして……これでお前は逃げられない!」
「く……!」
「はぁぁぁぁぁッ!!」
「う、ぐッ!!」
 つかさの渾身のボディブローが、アゲハノタチの鳩尾へと突き刺さる!
 アゲハノタチはよろめき、初めて、その場に膝を着いた。
 決着の時は、近いはずだ!

成功 🔵​🔵​🔴​

赤星・緋色(サポート)
なんやかんやで事件を解決に導こうとします
フリーダムかつアグレッシブなアドリブも可

合わせ等も自由にどうぞ




「事件解決までもう少し! 助太刀するよっ」
 飛び込んできたのは赤星・緋色(サンプルキャラクター・f03675)。既に魔導蒸気駆動のガトリングガンを構えている。
「……この私が、追い詰められている……だが、喜ぶべきことかも知れん」
「えっ」
「世界にはまだ、これほどまでの強者が沢山いるのか……! それも、一夜の内にこれだけ手合わせ叶うとは……!」
「うーん……嬉しそうで何よりだけど、殺された神様のことを考えると、なんか複雑だね……」
 ともあれ、倒さねば。
 彼女自身の言う通り、相対しているのは小世界を治めていた神を屠った存在なのだから。
 アゲハノタチは既に、その姿を蒼い炎へと変じていた。そして更に、炎の身体は巨大な蝶のそれを形作っていく。
「ならば、こう! ひっさーつ!」
 弾数は落ちるが、よーく狙って。
 迫りくる炎に照準を合わせて、撃つ!
「わあああ熱い熱い! でも!」
「……ヌッ! これは……どうしたことだ!?」
 炎が緋色を呑み込みかけたその時、アゲハノタチが炎の姿を保てなくなり、その場にへたり込んだ。
「力が抜ける……まさか、これはッ!」
「水の属性弾! 炎は水に弱いと相場が決まっているからね……さあ、次の猟兵さん! トドメは任せたよー!」

成功 🔵​🔵​🔴​

ギュスターヴ・ベルトラン(サポート)
よう、お出ましだな?
…ソレが怨嗟による存在であっても、殺す事に歓びを得る存在であっても
人の間に悲しみと苦しみが広がる以上は…神敵必滅、躯の海に叩き返す

■行動
ガラが悪くとも信心深いため戦う前に【祈り】を捧げる事を忘れない
敵の主義主張は聞き、それを受けて行動する。行動原理を理解しないまま行動はしない
連携相手がいるならば相手のフォローへ、居ないなら全力で敵をシバきに行く
戦場によっては屋内でも空が飛べるタイプの魔導バイクを乗り回す
「公序良俗に反することはしてねえぞ」と言うし実際にそうするタイプ

■攻撃
主武器:リングスラッシャーと影業、魔導書
近距離攻撃が不得意なので敵とは距離を取って戦う

アドリブ連帯歓迎




「オーケー、お祈りは済ませたぜ」
 歩を進めれば、掌を離れた十字が揺れる。
 己に約した。汝の敵を愛せよ。敵であろうと、言葉を聞かず、理解せずして排してはならぬ。
 ギュスターヴ・ベルトラン(我が信仰、依然揺るぎなく・f44004)は、そうしてこれまでやってきた。
「さて、今一度問おうか。この世界を治めた神を殺した理由ってのは」
 彼の信じる主と、この世界にかつていた神は、違う。
 だが、この星の人々にとっては間違いなく、善く世を治めた主であった。
「今更……知れたこと。戦いに生き、戦いに死す。とりわけ、強者であればなおのこと。死合いを、私の……我が主の無念を! 悲願を!」
「……よぉく分かったよ」
 命の灯火尽きる刹那の、その咆哮。
 ならばそれが真実だ。それだけだ。他にない。
 汝の敵を愛せよ。しかれども、隣人を愛せよ。
 その行いが、人の間に悲しみと苦しみを広げるのならば。
「神敵必滅、全力でシバきに行かせて貰うぜ」
 十字が輝く。
 それを握る。蝶が舞う。唱えるは聖句。
「――天にいますわれらの父よ――私はあなたに天の国の鍵を授ける――Parer les attaques!」
 太刀は鋭く、その技は極まっている。
 ギュスターヴには、接近戦は不得手だ。だが、敵は無遠慮に距離を詰めてくるだろう。そして、間合いに入れられてしまえば、恐らく避け切るのは不可能に近いだろう。
 ならば避けるのではなく、威力を最小限に抑えて受け、同時に反撃を試みるのだ!
 絶え間なく一閃を描く太刀筋は、しかし展開された二重退魔陣によって押し留められる。同時に、聖なる鍵の力を宿したロザリオが、他者を害するものを咎めるかのように反応し、茨の光輪が同じだけ、アゲハノタチの身体を切り裂いた。
 そして、遂に。
「……あ、」
 アゲハノタチが、がくり膝を着く。
 今度は、再び立ち上がることはなかった。
 項垂れ、力尽きたと見えたその直後、その身体から光が立ち昇る。
 それはやがて、骸の頭上で収束し、光の蝶になる。それと同時に骸は消えた。
 蝶は天に昇る。何かを探すかのように。
 新星が求めるは、世界の果てか、或いは。
(「……ああ、成程」)
 あれは、恐らく、この星が、この世界が、彼女に課した罰なのだ。
 ギュスターヴは今一度、そっと祈りを捧げたのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 日常 『夜空を見上げて』

POW   :    夜空を眺める

SPD   :    夜空を眺める

WIZ   :    夜空を眺める

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 アゲハノタチの魂の蝶を追って、猟兵たちが外に出てみれば。
 今は静かに、穏やかに、満天の星――いや、煌めく蝶が、夜の空に光をとばかりに瞬いていた。
 と言っても、星に等しいその場所にいる彼、ないし彼女らの、その姿を、動きを、肉眼で捉えることは本来出来ないはずだった。
 出来たのは、比較的好奇心旺盛なのか、或いは故郷が恋しいのか、程度の差はあれ地上近くまで降りてきている個体がいたからだ。その中には妙に人懐こい個体もいるようで、猟兵たちについてくるような動きを見せる者もいた。
 眺めるだけでなく、戯れることも出来るらしい。更に言うなら、猟兵としての力があれば、望めば一匹連れ帰ることも出来そうだ。
 ……しかし、それでは転生の輪から引きずり出してしまうことにならないだろうか?
 その疑問は尤もだったが、安全を確認しこちらに転移してきたグリモア猟兵いわく、確かにこの小世界を離れている間は転生の輪に乗ることは出来ない。しかし、それが嫌な個体や星になる予定の個体はその辺りを察してか、そもそも降りてきていないようで、転生を望む者を無理やり連れ出す危険はないとのこと。更に言うなら、一度連れ出した蝶も、またここに戻って解放してやれば、再び転生の輪に戻れると言う。
 勿論、猟兵たちの方で望まないのであれば、蝶も無理やりついてくるようなことはしない。蝶たちは自由だ。この世界を出ることがなくとも、また気になるものを見つければ、どこかへと飛んでいくだろう。
 そんなわけで、蝶を連れ帰るも、愛でるだけに留めるもよし。
 小腹が空いたらグリモア猟兵がフルーツサンドを配ってくれるようだし。
 猟兵たちの方で、お弁当や軽食を用意して臨んだっていい。
 蝶が自由であるように、ピクニックもまた自由なものだ。
 今はほんのひととき、穏やかな夜を楽しもう。
ギュスターヴ・ベルトラン
🥪
バトモンたちと一緒にピクニックだ

ノクは夜空竜と呼び名が付くような種族だし、キリエだって夜の森で迷える魂に寄り添う子だ
オレに付き合って昼間も活動するが、本来は夜に生きる子たち
何も背負わせず、ただ休息するならここがきっと良い…そういう優しい夜の世界だ

というわけで遊んできな!
ノクは空を飛び回るかと思ってたが、その場でぴょんぴょん跳ねてるな
蝶を捕まえようとしてるというよりは…あぁ、蝶の飛び方を真似たいのか?
キリエは迷える魂を見守るだけってのが初めての経験なのか
そうそう、ここは魂の導きを示さなくてもいいんだ

遊び疲れたなら、フルーツサンドも貰ったし一緒に食べて一休みしような




 激戦が、嘘のような満天の星煌めく夜だった。
 いや、正確には、星の如く淡くも確かな光を放つ、蝶の宙だ。
 そして、ギュスターヴ・ベルトラン(我が信仰、依然揺るぎなく・f44004)も今は、バトモンたちと一緒に夜のピクニックへ。
 ノクことノクターンは、夜空竜と呼ばれ流れ星の化身とも謳われた種族であるし、キリエだって夜の森を往き、迷える魂あれば慈悲の心で寄り添う存在。
(「何も背負わせず、ただ休息するならここがきっと良い……そういう優しい夜の世界だ」)
 夜は暗く闇を落とすが、月や星の淡く優しい光、心と体を休めるための眠りで安らぎをもたらす側面もある。
 そして、ノクやキリエのように、そんな時間を穏やかに生きる存在もいる。だから今、この瞬間はおあつらえ向きだったのだ。
「というわけで遊んできな!」
 ギュスターヴはそう言って、ノクとキリエを夜の散歩に送り出した。そしてそのまま、思い思いに過ごし始めたバトモンたちの様子を見守る。
(「ノクは空を飛び回るかと思ってたが、その場でぴょんぴょん跳ねてるな。蝶を捕まえようとしてる、というよりは……」)
 地上近くまで降りてきている蝶の近くで跳ねているノク。けれど確かに、跳ねて近づこうとしている様子ではない。むしろ、あの動きは察するに。
「……あぁ、蝶の飛び方を真似たいのか?」
 一旦跳ねるのをやめ、じっと飛んでいる蝶を見上げているノク。その眼差しには若干の羨望が混じっているように見えなくもなかった。
 ややあって、また跳ねるのを再開したノクとは対照的に、キリエは余りギュスターヴの側を離れず、どこか不思議そうにきょろきょろと辺りを見渡している。
「キリエは迷える魂を見守るだけってのが初めての経験なのか」
 声をかければ、キリエが首を傾げた。
 ここには、困っている子はいないの? とでも言いたげな様子だ。
「そうそう、ここは魂の導きを示さなくてもいいんだ」
 キリエはやはり不思議そうな顔をしていたが、困っていないのならよいことだと思い直したのか、蝶たちを見守ることにしたようだ。
 すると、疲れたのかノクもギュスターヴの元へと帰ってきた。お目当ては恐らく、借りてきたバスケットの中身。
「遊び疲れたなら、フルーツサンドも貰ったし一緒に食べて一休みしような。キリエも一緒にな」
 皆でゆっくりおやつタイム。ふわふわのパンと、甘酸っぱい苺にカスタードの優しい甘さが優しい味わいで。
 おいしい! と瞳を輝かせたノクとキリエの様子に、ギュスターヴも静かに微笑んだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

響納・リズ(サポート)
「ごきげんよう、皆様。どうぞ、よろしくお願いいたしますわ」
おしとやかな雰囲気で、敵であろうとも相手を想い、寄り添うような考えを持っています(ただし、相手が極悪人であれば、問答無用で倒します)。
基本、判定や戦いにおいてはWIZを使用し、その時の状況によって、スキルを使用します。
戦いでは、主に白薔薇の嵐を使い、救援がメインの時は回復系のUCを使用します。
自分よりも年下の子や可愛らしい動物には、保護したい意欲が高く、綺麗なモノやぬいぐるみを見ると、ついつい、そっちに向かってしまうことも。
どちらかというと、そっと陰で皆さんを支える立場を取ろうとします。
アドリブ、絡みは大歓迎で、エッチなのはNGです




 夜は少し肌寒い。
「ですが、この時期の晴れ空は澄んでいますから……星も、いえ、蝶も綺麗に見えますわね」
 響納・リズ(オルテンシアの貴婦人・f13175)は岩場にハンカチを敷いてその上に座り、夜空の星ならぬ蝶たちを眺めていた。傍らにはグリフォンのアーティアが、寒くないよう寄り添ってくれている。
 近くまで降りてきた蝶へと、手を伸ばす。リズの細く白い指先に、蝶が止まった。少し羽を休めて、またふわりと天に昇るように、羽ばたいていく。
「あの子もいずれは、この世界のどこかに、新しい生命として生まれ変わるのですね」
 そして、その前には確かな死があったということ。
 リズには、それが穏やかなものだったのか、そうでなかったのかを知る術はない。けれど、あの魂の、そして命を絶たれた神の――いや、この世界の全ての蝶のため、祈ることは出来る。
(「どうか、蝶たちの新たな生が、穏やかで、幸せに満ち溢れたものになりますように」)
 難しい願いかも知れない。それでも、ひとつでも多くの魂が、そうあれればいいと思うのは、自由なはずだ。
 ――この世界の|蝶《いのち》が、そうであるように。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2026年01月14日


挿絵イラスト