シャングリラ☆クライシス⑬~星降る宇宙にて竜が嗤う
●流星群の咆哮
星が消える。
輝いていた光が次々と消える。
真っ暗になったと思った矢先、遠くから竜の咆哮が聞こえた。
黒い何が迫ってくる。それは次第に大きく、否、数を増やしていく。
もはやその数を数えることはできない。
星々は叫ぶ。
悪竜はただ嗤う。
無数の黒い軍勢は|小さき者《猟兵》を求める。
「集え、集え。全てを滅せよ。猟兵共を喰らい尽くすのだ」
●星竜流星群
「さて、とんでもない奴が現れおったな」
グリモアベースにてメリシア・ソルシェ(黒魔女・f01708)が早速説明を始める。
「空が割れたかと思えば、まさか骸の海と新たな敵が出てくるとはな。誰も予想していなかったじゃろう」
突如現れた骸の海。そして新たなオブリビオン、侵略神『ヴァラケウス』と 星壊神『プラネットブレイカー』。アイドル☆フロンティアを巡る戦いはそう簡単には終わらない。第二戦線の開始と言ったところか。
「奴らと戦う術ならある。お主らの働きによって|光の道《アイドルロード》なるものが現れたのじゃ。それを突き進むが良い」
メリシアの言った通りではあるが、それをオブリビオンが黙って見過ごすのだろうか。答えはもちろん、NOだ。
「道中、ドラゴンの群れがお主らを襲うじゃろう。それは竜化した自身の外殻を纏ったプラネットブレイカーと、奴の力でドラゴン化した天空の星々じゃ。お主らはその無数の大群を相手にせねばならぬ」
プラネットブレイカーは『宇宙操作』というユーベルコードの力によって、アイドル☆フロンティア中に輝く星々をドラゴン化させているという。つまり星の数だけドラゴンが襲い掛かってくるということだ。無策に立ち向かうものならば、簡単に喰い散らされることだろう。
「ドラゴンは貪欲だ。貪るのも一瞬じゃろう。竜の息吹は骨をも残さないじゃろうし、巨大な身体からの体当たりなど、目も当てられぬじゃろうて」
それが無数。対処するのは非常に難しいだろう。
だが、今までも強大な相手に幾度も挑んできた実績があるのが猟兵たちだ。
「今更怯えることもないかの? そうじゃな。困難であろうと、やることはシンプル。『大暴れしろ』じゃ」
メリシアは微笑む。難しくも簡単なことだろう、と。
「さぁ、説明は以上じゃ。ドラゴン共を蹴散らしてくるが良い。せいぜい|光の道《アイドルロード》から落ちぬようにな」
最後にそう声を掛けると、指をパチンと鳴らした。彼女のグリモアが輝くと同時に、猟兵たちは戦地へと送られていく――。
ののん
お世話になります、ののんです。
●状況
アイドル☆フロンティア『シャングリラ☆クライシス』の戦争シナリオとなります。
1章で完結します。
●戦場について
竜化した自身の外殻を纏った星壊神『プラネットブレイカー』&無数のドラゴンの軍勢との戦闘です。
思いっきり暴れちゃってください!
プレイングボーナスは以下の通りです。
====================
プレイングボーナス:ドラゴンの軍勢に対処する。
====================
●プレイングについて
受付はいつでも。『#プレイング受付中』のタグがある間だと採用率は高めです。
キャラ口調ですとリプレイに反映しやすいです。
お友達とご一緒する方はIDを含めた名前の記載、または【(グループ名)】をお願い致します。
同時に投稿して頂けると大変助かります。
以上、皆様のご参加お待ちしております。
第1章 ボス戦
『プラネット・プラネットブレイカー』
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POW : ギガプラネットシャワー
【かつて滅ぼした惑星を変換したエネルギー】を手または足で射出する。任意の箇所でレベル×1個に分裂でき、そこからレベルm半径内に降り注ぐ。
SPD : 壊天黒星砲
レベル秒間、毎秒1回づつ、着弾地点から半径1m以内の全てを消滅させる【マイクロブラックホール弾】を放つ。発動後は中止不能。
WIZ : 星界顕現
【隕石の雨】を降らせる事で、戦場全体が【宇宙空間】と同じ環境に変化する。[宇宙空間]に適応した者の行動成功率が上昇する。
イラスト:木野田永志
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
カンナハ・アスモダイ
WIZ
※アドリブ連携等歓迎
さあ!暴れるわよ!
|契約者《ファン》の皆、私に力を貸して頂戴な!
ブンブン行くわよ!
ある種乱暴、だが強い感情を込めた<歌唱><パフォーマンス>を行うわ。
荒々しく、かつ雄々しい<アイドルダンス>で|契約者《ファン》の心臓をバクバクのドッキドキにさせちゃうわ!
|契約者《ファン》のボルテージも高まってきた!これならいける!
うおおお!!!!高まれ!!!
私の<アイドル力>!!!!
紡ぐわよ!乙女魔法!ピュアラブ☆エデュケーション!
ドラゴンの群れがなによ!
ホーミング乙女光線で全部全部撃墜させてやるんだから!
撃墜王の称号、この悪魔法少女がいただくわ!
宇宙空間とは本来であれば神秘的で、だけど静かで孤独な場所なのだろう。
しかし今は違う。あれだけキラキラ輝いていた星々は鱗を纏い、翼を生やし、甲高い咆哮を響かせている。
「アンタたちだけ盛り上がってるなんて、そんなのフェアじゃないわよね!」
カンナハ・アスモダイ(悪魔法少女★あすも☆デウス・f29830)がドラゴンたちに指をさす。彼らの圧倒的な数に臆するようでは悪魔法少女の名が廃る。
「大きさが何? 数が何? 私にはそれを上回る|契約者《ファン》がいる! さあ! 暴れるわよ!」
インカムに手を当てて叫べば、ステージ代わりの|光の道《アイドルロード》が鼓舞するように輝き出す。波打つように現れた無数の光の粒はすべてサイリウム。チケットは即完売、満員御礼、宇宙ライブの開始だ!
「私に力を貸して頂戴な! 今回は最初から飛ばすんだから! ブンブン行くわよ!」
舞台装置のビームが派手に首を振り、スピーカーが大きく振動する。歌い始めたカンナハに、|契約者《ファン》も歓喜の声援を送る。
――そうそう! あすも☆デウスといえばこの曲!
――すごい、生でこの曲が聴けるなんて……!
――全身で生歌を浴びれるなんて……震えて死にそう。
客席からそんな声が聞こえてくる気がした。激しく動くカンナハだが、彼女はそれを見過ごさない。
「そこ! 声が小さいわ! もっと腹から声出しなさい! 出せないなら思いっきり腕を振るのよ!」
「うおおぉぉぉ!!!」
爆音のBGMに負けず劣らず、|契約者《ファン》たちはサイリウムやタオルをブンブン振り回す。
「そうそう! やるじゃない! うん、これならいける!」
会場のボルテージはMAXを超えようとしている。|契約者《ファン》の声にドラゴンの叫びが混ざり始めたそのときが、カンナハ最大の攻撃チャンスだ!
「紡ぐわよ!」
ダン、と足を踏み込み、大きく屈む。曲が終わり、ステージにしんとした静けさが生まれ、ドラゴンの群れが襲い掛かる――。
「乙女魔法! 『ピュアラブ☆エデュケーション』!」
カンナハが曲名を叫びながら大きくジャンプする。爆発音とともに飛び出したのは紙吹雪とテープ、そして無数の乙女光線!
次々と飛来するドラゴンや隕石を貫くその様子は、まるで派手に花火でも打ち上げているかのよう。カンナハと|契約者《ファン》たちの熱意が最高潮に達したとき、その歌声は宇宙すら支配するのかもしれない。
「もし星の姿に戻れたのなら、私のことを覚えておくことね! ワンマンライブもファンサも、いくらでもしてあげるんだから!」
そう言って歌い続けるカンナハ。爆風が彼女の髪や衣装を揺らすが、誰も彼女のライブを止めることはできない。アイドルの恐ろしくも強大な力に、プラネットブレイカーも改めて恐れを成したことだろう。
大成功
🔵🔵🔵
バロン・ゴウト
星々をドラゴン化……とんでもない能力を持った敵だにゃ。
けれど無数の敵を相手取ったことなら今までにもあるのにゃ。
こんなことで負けはしないのにゃ!
【アイリスの嵐】を発『全力魔法』で発動にゃ!
花びらが届く範囲まで飛ばし、ドラゴンへ攻撃し続けるのにゃ。
「アイリスの花びらよ!ドラゴンを射ち落すのにゃ!」
高所の敵には『ジャンプ』や『空中機動』で距離を縮めて攻撃にゃ。
ドラゴンに攻撃しつつ、敵の隕石の雨も射ち落すことで攻撃を阻害するのにゃ。
自分の『継戦能力』を計算しつつ、光の道を『ダッシュ』で駆け抜けるのにゃ!
絡み、アドリブ大歓迎にゃ。
星々をドラゴン化するというプラネットブレイカーの力。そんな想像を超えるようなユーベルコードは、過去に何度も目の当たりにしてきた。
その経験が今のバロン・ゴウト(夢見る子猫剣士・f03085)に勇気を与えてくれる。だから今さら恐れることなど何もないのだ。
「ここで退くようでは剣士なんて名乗れないのにゃ! ボクは希望を捨てないのにゃ!」
小さな存在に対し、愚か、とプラネットブレイカーは思うかもしれない。それでも構わない。金色のレイピアを真っ直ぐと構えた黒猫は、戦いへの勝利を誓う。
|光の道《アイドルロード》に立つバロンへ、複数のドラゴンが早速襲い掛かってきた。鋭い牙を見せ付けてきたところを軽やかな跳躍で避けると、レイピアの先端にありったけの魔力を込める。
「アイリスの花びらよ! ドラゴンを撃ち落とすのにゃ!」
撃ち出した鮮やかな紫色の花びらがドラゴンの視界を覆い、斬り刻む。悲鳴を上げるドラゴンの頭に降り立つと、そのまま長い首を、背を、尻尾を駆け抜ける。
他のドラゴンがブレスを吐けば、命中するのはもちろんバロンの足場となっているドラゴンだ。バロンは次々とドラゴンを乗り換えて相打ちを狙っていった。
花びらに目や翼を狙われるドラゴンたちは、機動力を奪われるも同然。小さな力に翻弄され、互いに衝突し合い、為す術なく散っていく姿は、敵ながら哀れに感じたかもしれない。
「! 隕石にゃ!」
プラネットブレイカーが召喚した隕石を捕捉すると、バロンはさらに上を目指した。自ら隕石に向かう姿勢は無謀にも見えるが、彼の放つ花びらはそんなにヤワではない。
「この花の花言葉を知っているかにゃ? 花言葉は『希望』! 希望は決して壊れない! 悪には屈さないのにゃ!」
放つ花びらが隕石を飲み込む。バロンが手を閉じると同時に、花びらは隕石を締め付ける。やがて巨大な隕石にはヒビが入り、そして破壊された。無数に散らばった隕石の欠片は、花びらとともにドラゴンたちに降り注ぐ。
巨体と数が仇となったドラゴンたちは隕石を避けることはできない。群れに大きな大打撃を与えたバロンは回転しながら|光の道《アイドルロード》へ降り立つと、休む間もなく第二波となるドラゴンの元へ力強く立ち向かっていった。
「まだまだこれからにゃ! さぁ来いにゃ! ボクたちは負けないのにゃ!」
彼の信じる『希望』は潰えない。それは間違いなく、勝利への道を切り開いていたのだから。
大成功
🔵🔵🔵
朱鷺透・小枝子
竜群なにするものか!!尽くをなぎ倒し、進み壊せ!!
その先にこそ勝利がある!!!
メガスラスターで【推力移動】マイクロブラックホール弾を躱しながら星壊神へと光の道を駆け抜け『亜空間アタック』発動!騎兵刀の距離・規模を超拡大威力増強!!
更に刀身より破壊呪詛物質も開放し!長大な刀でドラゴン群をなぎ払いその【闘争心】の発露を以て観客席の者達を刺激する!!
進め、進め!!進め進め進め進めぇええええええ!!!!
マイクロブラックホール弾へ騎兵刀をぶつけ着弾させつつメガスラスター【空中機動】即座に次の騎兵刀を手にし、その刀身を超拡大し星壊神へと超大質量刃を叩き込み、破壊呪詛物質開放!呪い壊す!!壊れろ星壊神!!!
たとえどのような敵が現れようが朱鷺透・小枝子(|亡国の戦塵《ジカクナキアクリョウ》・f29924)には関係ない。敵であれば壊すだけ、|悪《オブリビオン》であれば滅するだけ。
「尽くをなぎ倒し、進み壊せ!! その先にこそ勝利がある!!!」
自らを鼓舞させる言葉を吐きながら小枝子はただただ猛進する。戦場において彼女を止めることは誰にもできないのだ。
装着したメガスラスターが光を放ちながら彼女を前へ前へと進ませる。迫り来るドラゴンは鋭い牙と爪で威嚇するが、それもまた虚しいほどに効果はない。
「退けえええぇぇぇ!!!」
鞘から抜いた騎兵刀を構えて横へ一閃、力強く振るった刃はドラゴンの口を裂き、そのまま鱗を引き裂いていく。
「もっとだ! もっと前へ!!」
なお速さを求める小枝子。狙うはプラネットブレイカー。だがその姿はまだ遠い。無限のドラゴンの群れもまた退くことを知らないのだから。
小枝子は刀を両手で強く握り締める。すべてを薙ぎ払う力を求めんと、蓄積された怒りと呪詛を注ぎ込む。
力を蓄えた刀は徐々にその刀身を巨大化させ、ドラゴンを裁つ刃と化す。
「壊せ、壊せ……!」
道を塞ぐドラゴンを、すべてを飲み込むブラックホールを、根源たる星壊神を!
「るぅうううああああああああ!!!!!!」
ドラゴンたちのブレスに向かって、小枝子は直進しながら巨大な刀を振るう。光速を超えるスピードに追い付ける者はいない。搔き消されたブレスとともに、ドラゴンたちは命を刈り取られていく。いや、刈り取られたと理解するのに数秒も時間を掛けたことだろう。
すべてを飲み込むはずのブラックホールも小枝子の刀を奪うことができない。そう、彼女の怨念もまた無限に等しい。それをすべて奪うことは、このブラックホールには不可能なのだから。
「進め、進め……! 進め進め進め進めぇええええええ!!!!」
メガスラスターをフル加速させながら、小枝子はもうひとつの新たな刀をブラックホールへ思い切り叩きつける。強い衝撃波とともに打ち返されたブラックホールは、猛スピードでドラゴンたちを飲み込み、奥へ佇むプラネットブレイカーの外殻を抉る。
「貴様は呪い壊す!! 壊れろ星壊神!!!」
ぱらり、と砕けた外殻にプラネットブレイカーは顔を顰める。
|狂戦士《バーサーカー》の猛攻は止まらない。それはドラゴンにも、星壊神にも、誰にも。
大成功
🔵🔵🔵
エリル・メアリアル
プラネットブレイカー!
わたくし達の世界の悪神……蘇ったとしても再び滅ぼして差し上げましてよ!
UC発動!
①絢爛たる女王の采配
②女王の峻烈なる支配
あと3つは適当にセット
ドラゴンを迎え撃つように①でFlapKnightsを、さらにFlapsにまで分解して展開、ドラゴン達に対抗しますわ!
基本戦術は突き刺す、薙ぎ払う、レーザー照射!
ドラゴンの相手をしながら接近
隕石が来たら①②を発動!
相手の動きを止め、隕石の自由も奪い、軌道を捻じ曲げて、ぶつけてやりますわ!
わたくし、宇宙遊泳は得意ですことよ?
地球の皆様!
わたくしに力を貸してくださいまし!
そしてプラネットブレイカー!
わたくし達の力――甘く見ないことですわ!
|光の道《アイドルロード》に女王が降り立つ。
「わたくしたちの世界の悪神……プラネットブレイカー! 蘇ったとしても再び滅ぼして差し上げましてよ!」
宇宙にエリル・メアリアル(|孤城の女王《クイーン・オブ・ロストキャッスル》・f03064)の高笑いが響く。
ドラゴンが甲高い咆哮を放ったとしてもエリルは動じない。たとえどのような相手が目の前に立ち塞がろうが、彼女は女王の威厳を見せ続けることだろう。
「さぁ、まずは誰がお相手してくださるのかしら?」
背後に浮かぶ背面マルチユニット『FlapKnights』を翼のように広げ、エリルはドラゴンを待つ。が、順番を守れないドラゴンたちは一斉に彼女へ飛び掛かる。その鋭い爪では手を引くことすら不可能であろう。
「いいですわ! まずはあなたたちから!」
エリルは手を伸ばし、指輪をきらりと輝かせる。『FlapKnights』がドラゴンへ真っ直ぐと向くと、中からさらにサイキックマルチユニット『Flaps』が登場した。
腕を向けた方向へマルチユニットによる一斉射撃が開始される。束となった複数のレーザーはまるで巨大なビームソードのようだ。腕の動きと連動するレーザーは容赦なくドラゴンたちを薙ぎ払い、エリルへ近付くことを許さない。
「次はどなたかしら? わたくしはまだまだ踊り足りないですわ!」
スカートの裾を少し摘まみ、エリルはふわりと自身の体を浮かせてみせる。すると、自らドラゴンの群れへと赴いたではないか。しかしレーザーの猛攻により、彼女を間近で謁見できるドラゴンが現れることはなかった。
「! まぁ、この音は!」
エリルが上を見上げる。ごうごうと遠くから響く低音の正体は隕石群。プラネットブレイカーが呼び寄せた飛来する隕石は、|光の道《アイドルロード》諸共焼き尽くすつもりだ。
「壮大な出迎え、感謝いたしますわ! でも生憎、わたくしには必要ありませんの!」
不要である意思を示すように、エリルは手のひらを見せ付ける。再び輝く指輪。するとどうだろうか。隕石群の速度が徐々に弱まり、彼女の前でぴたりと停止したではないか。
そう、彼女にとって宇宙とは庭のようなもの。念動力で場を支配することなど容易いものであったのだ。
「視界の邪魔ですの。お引き取り願いますわ!」
腕を横へ振るうと、隕石群はドラゴンたちへと突き進む。数の多いドラゴンやプラネットブレイカーが俊足に避けることなど不可能。彼らは壊滅に近い状態へと追い込まれるのだった。
「……地球の皆様! 見ているのでしょう? わたくしに力を貸してくださいまし!」
その囁きは自らを鼓舞するためだろうか。この戦いを見ているであろうアイドル☆フロンティア中の人々に呼び掛け、希望の力を集結させるエリル。
彼女の女王たる威厳と、世界中の人々の思いが潰えない限り、プラネットブレイカーに勝ち目はないだろう。
「わたくし達の力――甘く見ないことですわ!」
大成功
🔵🔵🔵
空桐・清導
POW
アドリブ連携歓迎
「宇宙が敵になるか!だったらコッチも大宇宙だぜ!
観客のみんな、しっかり見ておけよ!
こいつがオレの!究極変身だ!!」
握った拳を天高く掲げてグングンと巨大化していく
そのまま迫り来るドラゴンたちに巨拳を叩き込んでいく
幾度貪られ、引き裂かれ、エネルギーに焼かれようと
この世界に[希望の力]がある限り、ブレイザインは倒れない
更に[限界突破]して巨大化していく
身に纏う光が奔り、ドラゴンたちを飲み込んでいく
そして、数多の光を腕に集束させていく
巨大に、更に巨大になる度に光もまた巨大化していく
まさに宇宙の煌めきの如き極光が周囲のドラゴンごと、
プラネットブレイカーを飲み込み、消滅させるぜ!
宇宙が、星々が、骸の海が。数多のドラゴンで埋め尽くされて襲い掛かる。
|宇宙《そら》を見上げる空桐・清導(ブレイザイン・f28542)は片腕を上げる。
「宇宙が敵になるか! だったらコッチも大宇宙だぜ! |観客《地球》のみんな、しっかり見ておけよ!」
今必要なのは世界中の人々の信じる力。世界を守りたいという純粋な気持ち。それがあればヒーローは無限に強くなれる!
「いくぜ! こいつがオレの! 『究極変身』だ!!」
世界中に見せ付けるように強く握った拳が眩しく輝き出す。光に包まれた清導の全身は膨らみ始め、それは徐々に巨人の姿を作り出す。二倍、三倍、そんな小さな数なんかではない。そもそもこれを数では表すことなどできようか。『巨大』とは、そういうことなのである。
「どけ! 邪魔だ!」
襲い来るドラゴンの群れをパンチひとつで薙ぎ払う。今の清導、いや、ブレイザインは、ドラゴンなんかよりも、星なんかよりも巨大な存在として君臨しているのだ。
止まることを知らない巨大化。しかしドラゴンたちの猛攻も止まることを知らない。噛み付きや体当たりがブレイザインの体を傷付けていくが、彼は決して諦めない。
「こんな傷、大したことないぜ! オレには効かない!!」
どれだけ巨大化してもブレイザインの動きは鈍らない。圧倒的なパワーでドラゴンたちは次々に消し飛んでいった。だがよく見て欲しい。朽ちるドラゴンたちは姿を消すと同時に、次々と元の姿を取り戻していくではないか。
ブレイザインや猟兵たちの力により、星々が記憶を取り戻し、星壊神の呪縛から解き放たれたのだ。
残すはプラネットブレイカー。小癪な、と最後の力を集結させ、圧縮したエネルギーを巨大化させていく。『ギガプラネットシャワー』だ!
「オレは負けない! オレたちは負けない! この世界に希望の力がある限り、ブレイザインも倒れないんだ!!」
世界中の強い祈りが猟兵たちを包み込む。ブレイザインも全身に温かさを感じ、勝利を確信する。
「勝負だ、プラネットブレイカー!!」
最後の敵に向かって飛び込むブレイザイン。その体はまだ成長を続けていた。
彼の信じる光は、宇宙を、銀河を、すべてを支配する。
「うおおおぉぉぉ!!!」
光の巨人とプラネットブレイカーが衝突する。強大な衝撃波が銀河を震わせる。放たれたギガプラネットシャワーは塵と化し、プラネットブレイカーもその外殻を砕かれる。
「オオォ……ォォ……!!」
光に包まれた悪しき竜が消滅する。あとに残ったのは、戦闘の終わりを告げる静寂だった。
プラネットブレイカーによるドラゴンの襲撃は失敗に終わり、猟兵たちは勝利を収める。
だがこれはまだ、始まりに過ぎない戦いのひとつ。
休む間もなく、猟兵たちは|光の道《アイドルロード》を駆けてゆく。
大成功
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