ウシと猫の穏やかな町で
●花咲くサメの町
グリモアベース。
「ケルベロス・ウォーもお疲れ様。早速で悪いんだけど獣人戦線で悲劇の予知が見えちゃったから、阻止するために力を貸してくれないかな?」
少々早い浴衣の装いのクーナ・セラフィン(雪華の騎士猫・f10280)は、集まった猟兵達にそう切り出した。
「場所は地中海に浮かぶ島の一つ、ウシ獣人が住民の大半……九割以上を占める島だね。この島に対し幻朧帝国のエージェントが逢魔弾道弾で破壊工作しようとしてる……成功させちゃうと島全体が逢魔が辻にされちゃうから、その前にエージェントを撃破してほしい」
そうクーナは説明して、撃破すべきエージェントについて説明する。
「エージェントは『憤怒の愚者』ってオブリビオンだね。なんとなーくケルベロスコートっぽい服着てるけどどうにもケルベロスを憎んでるみたい。まあケルベロス相手じゃなくても普通に強いみたいだから油断しないように戦って、ガツンとやっちゃってほしい。一応海辺からやってくるみたいだけど具体的な位置まではちょっと予知できなかったから、探す必要があるかもしれない。現地の住民に聞くとか……そうだ、なんかこの島には獣人じゃない猫が多くいるみたいだから、猫とうまく意思疎通とか出来たら怪しいやつとか見つけて教えてくれるかもね。ネコ獣人もいるのはいるけど、少数で珍しい……見つけたらラッキーかもね」
そうクーナはグリモアを手に転送の準備をしつつ、話を続ける。
「これでウシの町が狙われるのは15……16回目ぐらいになるかな。毎度毎度阻止されてるのになんともしつこい幻朧帝国だね。だけど、きっちり油断せず今回も撃退してウシ獣人達を守ろう」
そうクーナは話を締め括り、グリモアを輝かせて猟兵達を地中海のウシと猫の島へと転送したのだった。
寅杜柳
オープニングをお読み頂き有難うございます。
猫の中にネコも混じっているかもしれませんが、猫ばかりです。
第一章は地中海にある猫(獣人ではない)も多く住むウシ獣人の町で時間を過ごしましょう。
猫と和解、仲良くしてるといいことがあるかもしれません。あとネコ獣人もいるようですが超少数派です。
第二章は逢魔弾道弾を設置しようとやってくる『憤怒の愚者』との戦いになります。
こちらは断章で冒頭に状況説明を追加致しますのでそちらもご確認下さい。
それでは、皆様のご参加をお待ちしております。
第1章 日常
『ネコ集会はどこでも』
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POW : ネコと和解せよ
SPD : ネコと和解せよ
WIZ : ネコと和解せよ
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
リカルド・マスケラス(サポート)
『炊き出し系ヒーローの登場っすよ~』
装着者の外見 オレンジの瞳 藍色の髪
基本は宇宙バイクに乗ったお面だが、現地のNPCから身体を借りることもある
割と【料理】技能が必要なイベントなど得意。ジャンル的には大衆料理をとにかく量作る感じの得意。宇宙バイクで簡易キッチンセットなども引っ張っているので、そういうのを使って料理することもある。素材を余すことなく毒抜きなど行ったりすのも得意。
その世界での料理や行事などについても【世界知識】でカバーしたりできます。
また、食料に困窮した世界では【森羅穣霊陣】で作物を急成長させて食料を生産することも可能
自分の学んだ技術を現地民に伝えられる機会があればやりたい
●その磨かれた腕を振るい
予知された事件を阻止するため、地中海のとある島へと転移してきた猟兵達を迎えたのはにゃあ、という猫達の鳴き声だった。
夏も近づいてきた地中海のとある島、妙に猫の多いこの島にはウシ獣人達が主に住んでいる。
大きな体のウシ達が小さな猫達の世話をしたりのんびりしている光景はどこか心和むものがあるけれども、この島を幻朧帝国のエージェントが狙っていると予知されたのだからのんびりばかりはしていられない。
予知によればこの猫達と仲良くできれば怪しい存在だとかを教えてくれる、との事だが、見慣れぬ顔に猫達の雰囲気からちょっとばかり警戒心のようなものが感じられる。
そこでリカルド・マスケラス(希望の|仮面《マスカレイド》・f12160)という藍髪の白狐面の青年がとった行動はシンプル。
まずはこの島の食料品店で|糧食《レーション》等の食材を吟味しつつ購入、宇宙バイク『アルタイル』で本格キッチンセットの荷台を引っ張りつつ猫の集会場へと向かって、
「猫でも大丈夫っすよ~」
チャラい口調で彼がユーベルコード【ウォー・アイ・満漢全席!】を起動、キッチンセットを活用しつつ10秒で大量の料理を作り上げた。
猫向けの満漢全席――当然食べても健康には影響の出ない安全な食材と調理、栄養価も低カロリーに仕上げているそれらは猫をも魅了するいい香りで惹きつける、要するに餌付けだ。
好奇心警戒心半々だった猫たちもそろりと近づいて、一口食せばダークセイヴァー仕込みのリカルドの腕前にあっという間に虜となり、ごろりとお腹まで見せてしまうほど。
なんだなんだと猫の大集会を不思議に思ってやってきたウシ獣人たちにもささっと百品以上の糧食料理を作り上げ、質と量を兼ね備えた彼の料理を中心にお祭りのような騒ぎになっていく。
生憎動物会話の能力は持ち合わせていないけれども、なんとなく意志は伝わる気がする猫達と、すっかりリカルドに心を許しているウシ達。
料理を通して友好的に接触することに成功したリカルドは、一先ず満腹になった大柄なウシたちに話を聞くことにした。
成功
🔵🔵🔴
皇・絶華
UC常時発動中
おお…感じるぞ…ぜっちゃんチョコを食べられずに憤る者の叫びが…!(ぺかー
「わ、わぁ…!誰か知らねぇが合掌だぜ…!」(ふるふる
しかし…猫ちゃんが一杯いるな?
「は…単なる愛玩動物だろ?んなもんどうでも…」(猫ちゃんを見る…なんかもふもふしてそう…ちょ…やめろ…目の前でころころするな…!ぅなぁぁぁぁぁ!!
おお、さっちゃんが猫ちゃんをなでなでしているな
そういえば異世界の銀静も猫の気配があった気がするぞ
「おっ俺は別に猫畜生なんぞ…ほわわー…♪」(なでなで抱っこしてほっこり
【第六感】
ふむ…此処の猫ちゃん達にも圧倒的なパワーを与えてもいい気はしたが…善くなさそうなので今は止めておこう
●猫にチョコ、まして混沌物質はやめましょう
同じくこの地中海の島へと転移してきた皇・絶華(影月・f40792)、そして黒髪の少女――【対人戦術機構『刻の神』】のユーベルコードにより対人モードであるその姿へと変身した連環神機『サートゥルヌス』のさっちゃんは、猫達の集会を少々離れた位置から見守っていた。
実にのんびりした風景である。この光景が逢魔弾道弾により逢魔が辻の歪んだオブリビオンだらけの景色に変えられるなどあってはならないことだろう。
義憤に絶華は胸を震わせて――、
「おお……感じるぞ……ぜっちゃんチョコを食べられずに憤る者の叫びが……!」
ぺかー、と輝いてすら見える絶華の端正な顔立ちだが、その言葉の意味を理解している者にとっては死刑宣告そのものである。
『わ、わぁ……! 誰か知らねぇが合掌だぜ……!』
内心手を合わせつつふるふる震えている|一番の目撃者《或いは犠牲者》のさっちゃんの様子からでもその恐ろしさは理解できる者もいるかもしれない。
それにしても、
『しかし……猫ちゃんが一杯いるな?』
さっちゃんは猫が気になる様子で。
『は……単なる愛玩動物だろ? んなもんどうでも……』
ツンデレっぽく言いながら近くに寄ってきた満腹でご機嫌なもっふり猫ちゃんを見る。
(『……なんかもふもふしてそう……ちょ……やめろ……目の前でころころするな……!』)
こいつ自分の可愛さを理解しているな? と疑いたくなる可愛いポーズにさっちゃんのプライドはあっさり崩壊、『ぅなぁぁぁぁぁ!!』
もっふり首元背中など、存分に撫で回すさっちゃんの姿に絶華もおお、と感心して。
「そういえば異世界の銀静も猫の気配があった気がするぞ」
『おっ俺は別に猫畜生なんぞ……ほわわー……♪』
否定しつつも腕は正直、すり寄ってくるにゃんこをなでなで抱えて表情が緩んでいるさっちゃんで。
(「ふむ……此処の猫ちゃん達にも圧倒的なパワーを与えてもいい気はしたが……」)
そんな思考に至りかけた絶華の第六感が何故か警鐘を鳴らし始める。
(「善くなさそうなので今は止めておこう」)
あわや大惨事を招く思考を一先ず封印しつつ、絶華とさっちゃんは猫と|仲良くなる《和解する》ことに成功したのだった。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『憤怒の愚者』
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POW : 骸の海に落ちよケルベロスブレイド
全身を【ケルベロスに激痛を与える憎悪の炎】で覆い、自身の【ケルベロスブレイド世界に対する憎悪】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
SPD : 呪いあれかしケルベロスブレイド
【ケルベロスに対する超攻撃力強化】【ケルベロス以外に対する防御力強化】【大地の力を吸収し自己再生力強化】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
WIZ : 模倣決戦都市(上記どちらかのUCと同時使用)
【上空に水晶でできたKD世界同様の決戦都市】を放つ。他のユーベルコードと同時に使用でき、【KD世界同様の決戦配備(ランダム)】効果によってその成功率を高める。
イラスト:キクヲ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「アレフ・フール」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●その憤怒は島を覆えるか
『妙に猫が多いな……』
島の片隅、中心へと向かう人気のない路地を走る、この季節には少々暑そうなコートの男がいた。
『……それにしても何だこの悪寒……何かいるのか?』
ぶるりと体を震わせる彼は『憤怒の愚者』、幻朧帝国のエージェントである。
この島へと持ち込んだ逢魔弾道弾を島の中心で起爆し、オブリビオンだらけの魔都――或いは魔島へと変えるのが彼の目的で、その過程で当然ウシ獣人も猫も皆悲惨な運命をたどることは間違いない。
何故か感じる妙な震えを振り切るようにオブリビオンは走り、そして空き地へとたどり着く。
『な、お前たちは……!』
そこにいるのは猟兵、離れた場所にはハラハラ不安そうな表情のウシ獣人達と警戒している猫達の姿があった。
ウシ獣人と猫の協力により怪しいこのオブリビオンの位置を先に察知、この広く被害を気にせず戦える場所で準備を整えた猟兵は既に臨戦態勢、いつでも仕掛けられる状況だ。
憤怒の愚者は慌てて水晶の如き剣を抜き、猟兵とほぼ同時にユーベルコードを起動、このウシと猫の島を守るための戦いの火蓋が切られたのだった。
リカルド・マスケラス(サポート)
『正義のヒーローの登場っすよ~』
装着者の外見 オレンジの瞳 藍色の髪
基本は宇宙バイクに乗ったお面だが、現地のNPCから身体を借りることもある
NPCに憑依(ダメージはリカルドが請け負う)して戦わせたりも可能
接近戦で戦う場合は鎖鎌や鎖分銅の【ロープワーク】による攻撃がメインだが、プロレスっぽい格闘技や忍者っぽい技もいける
遠距離戦では宇宙バイク内臓の武装による射撃攻撃やキャバリアによる【結界術】
その他状況によって魔術による【属性攻撃】や【破魔】等使用。
猟兵や戦闘力のあるNPCには【跳梁白狐】で無敵状態を付与できる。
基本的にチャラい上辺ですが、人々の笑顔のため、依頼自体には真面目に取り組みます
アラタマ・ミコト(サポート)
|荒魂鎮神命《あらたましずむるのかみのみこと》でございます。
此度は妖討伐の任を受け馳せ参じてございます。
極楽浄土より持ち帰りし法具の力を開放いたします。
活路は切り開きませたでございましょうか?
●煙る戦場に閃く刃
「妖討伐の任を受け馳せ参じてございます」
宝剣である|宇露菩櫓須無礼怒《ウロボロスブレイド》を構え、アラタマ・ミコト(極楽浄土にて俗世に塗れし即身仏・f42935)は厳かに告げる。
この憎悪に塗れた|妖《オブリビオン》を討伐すべく起動するのは【弾進愚狙踊】のユーベルコード。
「|荒魂鎮神命《あらたましずむるのかみのみこと》の法力に従い、宝剣よ妖を穿つのです」
同時に宝剣の刃が分割され、法力で鞭のように繋がれた状態で憤怒の愚者に向けて刃が放たれる。
鞭の自在さと刃の鋭さを合わせた鞭剣の刃に対し、憤怒の愚者は舌打ちしつつユーベルコードを起動すれば、上空に水晶の決戦都市が出現する。
それはこの獣人戦線とは|異なる世界《ケルベロスディバイド》の模倣決戦都市、憎悪振りまくオブリビオンを模倣|決戦配備《ポジション》により支援する悪しきまがい物だ。
水晶のビルの一部が分かれて伸びてきた砲から飛んでくるのはバイオガスの煙幕弾。多くのウシ達にも包囲されているこの状況、視界を悪化させる事で同士討ちを警戒させて援護射撃等をさせないようにするジャマーの妨害支援を模倣したものだ。
バイオガスの煙幕に覆われ悪化した視界の中、宇宙バイク『アルタイル』でかっ飛ばしてきた白狐面のリカルド・マスケラス(希望の仮面マスカレイド・f12160)は惑わされる事無く鎖鎌の分銅を憤怒の愚者に向けて投擲する。
その分銅を水晶の剣で受け止めつつ、オブリビオンは呪いの言葉と共に自信を強化する。
ケルベロス以外に対する防御力の増強、そして大地の力を吸い上げる事による自己再生力の強化――守りを固めまずは初撃を凌ごうとしているのだろう。
しかしオブリビオンの企みはそう上手くはいかない。
「夢か現か幻か、とくとご覧あれっすよ!」
分銅を手元に引き戻したリカルドが起動するユーベルコードは【忍法・霧影分身術】、それにより出現するのは無数の白狐面を被った様々な人型だ。
仮面に数字が刻印されたそれらの肉体は霧によってつくられた分身、それらが幾つか重なり合い仮面の数字を増やして力を増強していく。
一体一体の力は少々低めであってもこれだけの数を束ねたならば、超強化をもぶち抜く力となる。4体程度にまで合体して力を束ねた仮面の分身と共にリカルドが一気に接近戦を仕掛けていく。
『くっ……この勢いと数は……!』
水晶の剣で振り払おうとするも忍者の俊敏な動きを捉えきれぬ憤怒の愚者、凌ぎ切れぬ攻撃を受け体勢を崩したところで、
「貰ったっす!」
リカルドと四体の分身が同時にエージェントを空高くへと蹴り上げる。
自己再生力をも上回るリカルドの連撃、さらに空中へと打ち上げられた今自己再生力も落ち込んで、そこに地上の煙幕の中からアラタマの刃が高速で飛来する。
速度を落とさず法力で遠隔操作する武器の軌道を曲げるというユーベルコード、その力により空に打ち上げられた憤怒の愚者へと高速で放たれた鞭剣の刃は頑丈な憤怒の愚者の守りを貫き、コートを深々と切り裂いた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
百地・モユル(サポート)
熱血で好奇心旺盛
本が好きな小学生
正義感が強く困っている人は見過ごせない
UCは業火の一撃、灼熱の束縛に加えて
自分たちが押し切られそうになったらオーバーヒートバッシュ
攻撃には怪力、属性攻撃、2回攻撃、グラップルなどの技能をのせる
逆に敵の攻撃をからみんなをかばう、耐えるために
武器受け、挑発、おびき寄せ、時間稼ぎ、激痛耐性なども使用
敵に一撃入れられそうなら咄嗟の一撃や捨て身の一撃、カウンター
こいつがボスか…
みんな大丈夫?助けにきたよ!
そんなの許せない、ボクの炎で焼き払ってやる!
技能の勇気、覚悟、気合いは常に発動状態
アドリブ絡み歓迎
説得できる場合は説得したい
ほかの技能も状況に合わせて使うよ
瑠璃・やどり(サポート)
『いっくよー!』
人狼の白虎拳士 × 降魔拳伝承者
普段の口調は「快活(私、~君、なの、よ、なんだね、なの?)」
考えるより行動するタイプ。
元気に戦場を駆け回り、ハンマー「双喜」を振り回して攻撃。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。アドリブ・連携歓迎。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
●憎悪の炎と正義の炎
空に打ち上げられ鞭剣の刃をまともに受けた憤怒の愚者は、更なる憎悪の炎を燃やし全身をその炎で覆う。
彼の宿す凄まじい憎悪は彼の戦闘力を高め、そして得た飛翔能力で空を旋回して地上の猟兵へと急降下攻撃を仕掛けようとする。
狙うのは煙晴れかけた状況で僅かに見えた人狼の瑠璃・やどり(チャイナウルフガール・f03550)、中華風の装いの彼女が打ち出の小槌風のハンマーを構えるが、|狙撃《スナイパー》の援護を受けつつ速度で押し切れると憤怒の愚者は判断した。
だが、
「そうはさせないよ!」
バイオガスの煙を燃やしながら百地・モユル(ももも・f03218)というサイボーグの少年が叫び、二人の間に割り込んでくる。
憤怒の愚者の燃やす憎悪の炎とは対照的に、モユルの心に燃えるのは勇気と正義の炎。
空からの急降下の一撃――上空の水晶模倣都市からの援護射撃も含めた攻撃からやどりを庇ったモユルは激痛に耐えつつ、それでも後方の少女を守り切れた事にほんの少しほっとして。
「ありがとう! それじゃ私も仕掛けるよ!」
そして空からの攻撃から庇われたやどりが起動するのは【リザレクト・オブリビオン】のユーベルコード、召喚された死霊騎士と死霊蛇竜はモユルと組み合っている憤怒の愚者へと跳躍し同時に攻撃を仕掛ける。
やどり自身は戦えず、傷を受ければ召喚が解除されてしまうが二体の召喚存在の力量はやどりと同等。
実質三人の猟兵と空中戦を繰り広げるようなものとなった幻朧帝国のエージェントは飛翔能力があるにも拘らず押し切る事はできない。
そして死霊騎士が憤怒の愚者の水晶の剣を大きく弾き、その隙に死霊蛇竜が憤怒の愚者の腕に絡みついて動きを束縛。
そのタイミングに勝機を見出したモユルが【ヴァリアブル・ウェポン】のユーベルコードを起動する。
「一気に叩くよ!」
心臓部の『灯火のライトコア』が燃え上がるように熱くなる感覚――同時に内蔵兵器が展開されて、高火力の一撃を叩き込む。
そして炎噴出する『エレメントガントレット』の拳を振りかぶり、そのまま憤怒の愚者の胸に思いっきり撃ち込んだ。
『がふっ……!』
纏う憎悪の炎すら燃やしてしまうような強烈な勇気の炎に焼かれる憤怒の愚者の口から苦悶の声が漏れる。
だがまだその憎悪は消えぬまま、状況を仕切り直す為に死霊たちの束縛を振り解き、空へと一旦飛翔し逃れるのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
皇・絶華
神機の主発動中
おお…おおお!
お前がケルベロスブレイドに怒る理由は判っている!
この私がいなくてぜっちゃんチョコが食べられない嘆きと悲しみが憤怒へと昇華したのだな!!
「いや主様…滅茶苦茶違うって言ってませんか?」
何を言うさっちゃん
ああいう憤怒系はツンデレと相場は決まっている!
「か、勘違いしないでよ!ワシはぜっちゃんチョコなんて食べたくないんだからね♥」
という事だ!
そう…私の本能が叫ぶのだ…お前にチョコを馳走せよと!
「おい!憤怒の愚者とやら!逃げ…いや…すぐ骸の海に帰れ!地獄を見るぞ!」
【戦闘知識】
敵決戦配備の性質把握
UC準備開始
【第六感・見切り・空中機動・念動力・弾幕】
高速で飛び回りながら敵の動きを見切り回避
避けきれない場合は念動障壁展開
直撃は極めて危険なので受け流して可能な限りダメ軽減
さっちゃんと共に念動光弾乱射
【二回攻撃・切断】
TCと鎌剣による連携連続斬撃を叩き込みつつ激闘を繰り広げ時間稼ぎ
【爆破・薬品調合】
UC準備完了
さぁ…今こそお前の望みが叶う!
宇宙を感じ歓喜の叫びを上げろ!
地獄発生
●憤怒も地獄には勝てません
『くっ……ワシの力がここまで通じぬとは……』
飛翔して体勢を立て直しつつ、地上を見下ろす憤怒の愚者は最初のバイオガスが戦いの余波で消え失せすっきりとした広場を見下ろし、黒髪の少女を連れた銀髪の青年に視線を向ける。
「おお……おおお!」
憤怒の愚者を見上げた青年、皇・絶華(影月・f40792)は心の底から湧き出す感情のまま声を発している。
彼は|こことは異なる世界《ブレイド世界》よりやってきたケルベロス、そうであると瞬時に認識した憤怒の愚者は今まで以上に憎悪を燃え上がらせる。
『おのれケルベロス! ……何故だ、何故体の震えが収まらぬ……!?』
言葉も意志も憎悪に染まり切った憤怒の愚者、されどその身体は何故か震えが止まらない。
まるで何か強烈なトラウマを想起させられたかのような――、
「お前がケルベロスブレイドに怒る理由は判っている!」
そして怒りを燃やすエージェントに対して絶華は堂々と言い放つ。
「この私がいなくてぜっちゃんチョコが食べられない嘆きと悲しみが憤怒へと昇華したのだな!!」
『ぜっちゃ……何を言っている!? チョコとか何のことだ!?』
アメリカのサメのリゾート地で交戦経験のある両者、されどオブリビオンである憤怒の愚者はその記憶を有していない――或いは|あまりの味《惨劇》から精神を守るため記憶から完全抹消しているのかもしれない憤怒の愚者に対し、絶華は一方的に言葉を叩きつける。
『いや主様……滅茶苦茶違うって言ってませんか?』
「何を言うさっちゃん。ああいう憤怒系はツンデレと相場は決まっている! 『か、勘違いしないでよ! ワシはぜっちゃんチョコなんて食べたくないんだからね♥』という事だ!」
異界からの電波受信してるんじゃないかと疑いたくなる彼だが、この内容を整った顔立ちで心底信じて言っているのだから真っ向から否定もしづらい。
怖くて。
「そう……私の本能が叫ぶのだ…お前にチョコを馳走せよと!」
『ええいケルベロスの渡す食い物など食えるか! お前ごとこの街を消し飛ばしてやる!!』
とはいえオブリビオンの抱く憤怒は底知れぬ恐怖を凌駕して、全身を再度憤怒の炎に包み込んで絶華へと急降下攻撃を仕掛ける体勢を取った。
『おい! 憤怒の愚者とやら! 逃げ……いや……すぐ骸の海に帰れ! 地獄を見るぞ!』
マジトーンのさっちゃんの警告空しく絶華はユーベルコードを起動、同時に空から憤怒の業火纏うオブリビオンが空に浮かぶ模造決戦都市からのミサイルの支援と共に一気に降下してくる。
忠告はした、その上での行動なのだから最早止める必要もない。内心哀れに思いながら十二の円環を周囲に出現させ鎌剣構えた人型の神機は主の支援を開始する。
大火力のミサイルの性質、爆風の範囲を予測して跳躍する絶華達、直後地面に直撃した爆風が周囲のウシ達に襲い掛かる。
猫はウシ達に庇われているか離れているから被害はないようで、狙われた絶華とさっちゃんは見切った爆風の範囲から逃れつつ宙に浮かべた時の円環を足場に空を跳ねるように回避する。
そこに空から業火纏う憤怒の愚者が突撃、それを見切りつつ絶華はジャマダハル状の短剣『TC』を構え念動障壁を展開、燃え上がる炎にすら触れずに水晶の剣を受け流す事に成功。
器用に直接触れぬようにしているのは憎悪の炎による激痛の強烈さ、かつ憎悪の頂点の今では戦闘力増強も侮れるようなものでないからである。
舌打ちしつつ一撃離脱する憤怒の愚者へⅧ・Ⅸ・Ⅹの三つの円環から念動光弾が放たれて追撃、飛翔するオブリビオンはそれを高速で振り切りつつ再度突撃。
交錯の瞬間に絶華の短剣、そして魔力で強化されているぜっちゃんの鎌剣の二連の斬撃が叩き込まれ、それを水晶剣で受けつつ二人を弾く憤怒の愚者。
数度の交錯、決定打を互いに打ち込めぬ間に時間は過ぎて、そして。
「さぁ……今こそお前の望みが叶う!」
突如攻撃を絶華がそんな事を言い出す。
その理由は交戦開始から絶華が起動していた【ぜっちゃんとチョコの神々】のユーベルコードの準備ができたから――つまり|死刑執行《口内地獄顕現》準備完了である。
「貴様に足りないのは圧倒的パワーだ! だが安心しろ……我がチョコを食する事で圧倒的なパワーを得る事が出来る!」
たっぷり164秒かけ出現したのは『漢方チョコ邪神植物』という理解を拒みたくなる謎の存在或いは植物らしきもの――絶華の地獄めいたチョコによる犠牲者の哀れな成れの果てである。
『なんだそれは!? 見たこともな……い……? ともかくそれで何をするつもりだ!?』
「遠慮なく食すがいい!!」
憤怒どころか恐怖の愚者へと変わりかけているような気がする怯えたエージェント、しかし邪神植物たちは被害者を増やさんとオブリビオンの口目掛け次々に襲い掛かっていく。
模倣決戦都市からのクラッシャーミサイル支援、憤怒の炎纏う冴えわたる剣術でそれだけは免れようとするが――数の暴力には敵わない。
「宇宙を感じ歓喜の叫びを上げろ!」
その宇宙って外宇宙とか名状しがたきものとかとこんにちはしちゃう宇宙なのではないか、とでも言いたそうな顔のさっちゃん、しかし巻き添えは嫌だからか何も言わないし言えない。
そして禍々しき召喚存在の一体がとうとう憤怒の愚者の口に飛び込んで、
『……!? ■■■■■■■■■■――z__!!??』
カカオ濃度1万%つまり100倍濃縮の凄まじき苦み、それがまずオブリビオンの脳を貫いた。
更に波濤のように襲い掛かるのは漢方のえぐみと苦み、その他諸々の肉体ごと味覚を破壊する凄まじきパワーの|混沌の味わい《地獄》が憤怒の愚者の口の中に顕現した。
一撃で意識を刈り取りかねない圧倒的なパワーと地獄の味、重なったダメージでボロボロの憤怒の愚者が耐えられる筈もなく、数秒と経たぬ内に空の模倣決戦都市と共にエージェントは砂のように崩れ消え去ったのだった。
――なお一連の光景を見ていたウシや猫達が小刻みに震えている事にさっちゃんは気付いたが、何も言えなかった。
多少の|恐怖《トラウマ》にはなったかもしれないが、少なくともこの街が逢魔弾道弾という最悪により破壊され命を失う事は免れた。
このままウシと猫達の穏やかな日々が続いていくことを願いつつ、猟兵達はグリモアベースへと帰還したのだった。
大成功
🔵🔵🔵