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ケルベロス・ウォー②〜灼熱劫火

#ケルベロスディバイド #ケルベロス・ウォー #甲冑騎士

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●再誕の炎は破壊と共に
 激しい炎が生まれ、宙に渦巻く。
 空を覆い尽くさんばかりの焔を纏い、彼女――破壊と再誕の溶鉱炉神は笑う。
「破壊と創造。それこそが、我が理想」
 溶鉱炉神はその名の通り、あらゆる物を溶かし破壊しては新たなモノを神造するデウスエクスだ。
 彼女は此度の戦争の気配を感じ取り、炎の力を最大限に巨大化させているようだ。
「さぁ、炎よ燃え盛れ!」
 火の神を名乗るデウスエクスは両手を広げる。そのときには彼女の創った炎は更に大きくなり、強大すぎるものになっていた。巨大な炎を纏う身体を揺らしながら、彼女は高らかに語る。
「もっと、もっと大きく……まずは全てを破壊するために!」

●滅びの劫火と闘技場
「全世界決戦体制――ケルベロス・ウォーが始まったな」
 メグメル・チェスナット(渡り兎鳥・f21572)は、ケルベロスディバイドで全世界同時放送として流された戦の話を語る。十二剣神の本格的侵攻が開始されたことで大きな決戦の刻が近付いている、と。
 その中で決戦都市に迫る存在がいる。
 それは纏う炎を異常に巨大化させたデウスエクス『破壊と再誕の溶鉱炉神』だ。
「敵は一体のみだけど、その進撃は恐ろしいほどだったらしい。でも少しは安心していいみたいだ」
 今は進撃が止まっている。
 危機を察知した甲冑騎士が力尽くで押し留め、ある闘技場に追い込むことに成功したからだ。ケルベロス同士の激しい模擬戦にも耐えるこの闘技場内であれば、都市や住民への被害を気にする必要なく戦える。
 だが、強靭な肉体を誇る甲冑騎士といえど、彼らだけではいずれ限界が訪れるだろう。
「そこで猟兵の出番だ。騎士達と共闘してデウスエクスを倒しちゃおうぜ!」
 現在の敵は身体こそ少女めいた大きさだが、背負う炎は巨大な柱のようになっているという。そのうえで変化自在な劫火の武器を繰り出したり、神造した灼熱のダモクレスをけしかけてくる。
 そんな相手に有効なのは肉弾戦。敵の動きを封じつつ、闘技場から出られる前に撃破すること。
 それが今回の目的だと示したメグメルは拳を握りしめた。
「破壊からの創造。言葉だけだと綺麗だけど、破壊するなんて絶対に許されないよな!」
 だからこそ、神の撃滅を。
 メグメルは仲間達に勝利の願いを伝え、戦地となる闘技場への道を示した。


犬塚ひなこ
 こちらは『ケルベロス・ウォー』
 ②ディフェンダー〜『ケルベロスの闘技場』のシナリオです。

●👿『破壊と再誕の溶鉱炉神』
 全地上生物の破壊と創造を野望に掲げる火の化身。
 現在はその身に纏う炎を巨大化させており、破壊の被害を広げようとしています。甲冑騎士が闘技場内に押し留めている間に、一気に撃破しましょう。

●プレイングボーナス
『甲冑騎士と協力して戦う/巨大デウスエクスに肉弾戦を挑み、動きを封じる』

 現地の闘技場では甲冑騎士が戦っています。
 協力して戦うもよし、巨大化したことで肉弾戦が効果抜群になっているデウスエクスに単身で挑むもよし。皆様のお好きな戦い方で熱い戦いを!
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第1章 ボス戦 『破壊と再誕の溶鉱炉神』

POW   :    劫火のウェポンマイスター
自分もしくは他人の【火】から【変化自在な劫火の武器複数】を召喚し、装備する。威力は召喚元のレベルに比例する。
SPD   :    破壊の抱擁
対象の【存在証明そのもの】を【破壊の抱擁】で締め上げる。解除されるまで互いに行動不能&対象に【滅びの劫火】属性の継続ダメージ。
WIZ   :    再誕の炎
レベル×1体の【神造した灼熱のダモクレス】を召喚する。[神造した灼熱のダモクレス]は【業火と物理破壊】属性の戦闘能力を持ち、十分な時間があれば城や街を築く。

イラスト:kokuzu

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はミリム・ウィアテストです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

クローネ・マックローネ
NGなし、絡みOK、アドリブ歓迎
【POW判定】
強調したい時は「★」を、それ以外の時は「♪」を語尾につけるよ♪

甲冑騎士と協力して敵を倒すよ♪
甲冑騎士との【連携攻撃】をヤツに叩き込んでやるね!

UCは『ワタシのダモクレス変身』
人型ダモクレス形態に変身して、【怪力/功夫/グラップル/捕縛/重量攻撃】による肉弾戦を仕掛けるよ♪
敵の攻撃は【鉄壁/硬化/激痛耐性/火炎耐性/オーラ防御/霊的防護】で耐えるね♪



●戦闘開始
 闘技場に燃える炎は激しい。
 だが、ここには世界を守る意志を宿す者達がいる。
 クローネ・マックローネ(|闇《ダークネス》と|神《デウスエクス》を従える者・f05148)は燃え盛る炎を纏うデウスエクスを見つめ、身構えた。
「騎士さん達、一緒に頑張ろう♪」
「ああ、貴方は心強い味方だ」
「我らの力をお役立てください!」
 クローネが呼びかけると甲冑騎士がそれぞれに応える。
 あの巨大な炎を宿す、破壊と再誕の溶鉱炉神をこの闘技場まで誘導し、押し留めた騎士達だ。クローネも信頼を抱いており、彼らとの連携が勝利の鍵になると感じていた。
「それじゃあ全力をヤツに叩き込んでやるね!」
「援護します!」
「皆、彼女に続け!」
 地を蹴ったクローネに続き、甲冑騎士達も敵を囲んでいく。
 溶鉱炉神は見た目通りに相当な炎の使い手のようだ。たとえ通常では苦戦しそうな強敵だとしても、今のクローネは少しも怯んでなどいない。
「さぁ、いくよ♪」
 ――ブラック・ダモクレス・メタモルフォーゼ。
 軽快なステップを踏んだ刹那、クローネはダモクレスに変身していく。全身を機械装甲で覆ったクローネの姿は、まるで甲冑騎士のリーダーになったかのよう。
 それは身長に武器、攻撃力と防御力も三倍になった人型ダモクレス形態。
 すると溶鉱炉神がクローネに狙いを定めた。
「我に対抗する気か。面白い!」
 紡がれる力は劫火のウェポンマイスター。それはその名の通り、劫火の武器を召喚して用いるものだ。燃える炎を纏う剣、鋭い切っ先の槍や無骨な斧がクローネに襲いかかってきたが、対抗策はある。
「そのくらい……跳ね除けちゃうんだから★」
 クローネは鉄壁の力に加えて自分を硬化させ、激痛にも火炎にも耐えてみせた。オーラで防御を巡らせ、序に霊的防護にも力を注ぐ。耐えきったクローネも攻勢に入り、持ち前の怪力で以て敵を殴り抜いた。それに合わせて甲冑騎士達も追撃を行っていく。
「ふ……それなりにやるようだな」
「認めてくれてるんだね♪ それなら、もっと受けてみる?」
「我々もやるぞ! 進めー!」
 溶鉱炉神が僅かに揺らいだことでクローネは笑ってみせた。
 背後には頼もしい甲冑騎士達もおり、負ける気は微塵もない。ここからも皆と一緒に更なる猛攻を仕掛けるべく、クローネはダモクレスとしての力を振るい続けた。
 あの敵が倒れるまで、決して手は止めないと心に誓って――。
 

大成功 🔵​🔵​🔵​

仇死原・アンナ
アドリブ歓迎

…時は来たれり!
この世界を救う為に…さぁ行くぞ!私は…処刑人だッ!

甲冑騎士達よ…あなた達の協力に感謝する…後ろに下がってほしい…
あとは…私が相手するッ!!!

地獄の炎纏いオーラ防御と火炎耐性の加護を得て敵と相手しよう
そして【巨女化身】を発動し巨人へと変身しよう

火から武器を創造するか…ならば利用させてもらう!
地獄の炎から創造された複数の武器から一つ奪い、それを使い早業で振るい
敵の武器を落とそう
そして功夫による蹴りを放ちて体勢を崩し敵を大地に押さえつけて拘束
拳を顔面に向けて何度も振るい怪力で叩きつけてやろう…!

ここで止まる訳には行くまいぞ…私は…処刑人だッ!!!



●悪しき炉神と炎の女神
 燃ゆる炎は揺らぎ、熱が広がる。
 激しい熱気を受け止め、闘技場に立つ影。それは――仇死原・アンナ(処刑人、獄炎の花嫁、焔の魔女、恐怖の騎士・f09978)だ。
「……時は来たれり!」
 此度の戦は全世界決戦体制。すなわちケルベロス・ウォー。
 この世界を救う為に、アンナは力を尽くす決意を固めていた。どのような状況にあろうとも罪なき人々に仇成す存在があるならば立ち向かうのみ。
「さぁ行くぞ! 私は……処刑人だッ!」
 宣言と共に闘技場をかけていくアンナ。
 その背後にいるのは甲冑騎士達。あの巨大な炎を宿しながら暴れた破壊と再誕の溶鉱炉神をこの場所にまで押し留めた、心強い者達である。
「我々も参ります!」
「甲冑騎士達よ……あなた達の協力に感謝する……」
 彼らの声が聞こえたことでアンナは礼を告げる。だが、アンナは彼の中に疲弊した者がいると察していた。それゆえに無理はさせられない。
「後ろに下がってほしい……。あとは……私が相手するッ!!!」
 強く告げたアンナは、後方支援を願った。
 甲冑騎士達を一人も欠けさせぬための連携方法だ。彼らにもアンナの思いと作戦が伝わったのか、「はい!」という声が返ってきた。
 そして、アンナは単身で溶鉱炉神に立ち向かっていく。
 地獄の炎を纏い、オーラを巡らせる。相手が炎を扱うとわかっているのは大いにやりやすい。火炎耐性の加護を強く得たアンナは、ユーベルコードを発動させた。
 ――巨女化身。
 相手は巨大だが、目には目を、という言葉のように相手と同じ領域に踏み込めばいいだけのこと。巨人へと変身したアンナは更なる炎を纏った。
 対する溶鉱炉神は劫火の武器を召喚する。
「くく……大きくなったとて、我の炎武器に勝てるかな?」
「やってみなければわからない。そちらは火から武器を創造するか……ならば!」
 利用させてもらう、と告げたアンナは劫火から創造された得物に手を伸ばした。大剣を奪い取ったアンナは炎が齎す痛みに耐えながら、それを早業で以て振るう。
「貴様、無茶な……!」
「ここで止まる訳には行くまいぞ……私は……処刑人だッ!!!」
 溶鉱炉神も予想していなかったらしく、アンナの一撃をまともに受けてしまった。敵が持っていた斧が取り落とされたことで大きな隙が出来る。
 アンナはすかさず功夫による蹴りを放ち、敵を大地に押さえつけた。
 拘束しながら拳を顔面に向けて何度も振るい、肉弾戦に持ち込む。その勢いはかなりのものであり、それを見た甲冑騎士達は湧き立った。
「勝てる……この戦い、勝てるぞ!」
「処刑人殿に続け! 彼女こそ我らの勝利の女神だ!」
(女神か……少し……こそばゆいな)
 騎士達の言葉を聞いたアンナは双眸を僅かに細めた。その間もアンナは果敢に攻撃を続けており――溶鉱炉神との戦いは、激しく巡ってゆく。
 

大成功 🔵​🔵​🔵​

紫・藍
あやー!
絶賛、抱きしめられてしまってる藍ちゃんくんなのでっす!
熱烈な抱擁なのでっしてー。
いえまあおびき寄せた結果なのでっすがー。
藍ちゃんくんが抱きしめられてる間は甲冑騎士さん達は攻撃し放題でっすからねー。
ところでええ、溶鉱炉の神様。
破壊からの創造、大いに結構なのでっすがー。
壊さずとも藍ちゃんくん、創れちゃうのでっすよー?

藍ちゃんくんでっすよー!

滅びの劫火、なんのその!
燃え盛る藍ちゃんくんの藍ドル魂にて、劫火も藍ちゃんくん分の行動不能も跳ね返しちゃうのでっす!
見てくれましたか、藍ちゃんくんの炎の煌めきを!
身体の大きさなんて関係ないのでっす!
魂の炎の煌めきと熱さで負ける気はさらさらないのでっす!



●魂に宿る炎
 劫火が迸り、熱が広がる。
 それは再生を望む神が齎す破壊の一手であり、その勢いは相当なもの。
 破壊と再誕の溶鉱炉神は攻撃の手を止めることなく、静かに笑った。その視線の先には紫・藍(変革を歌い、終焉に笑え、愚か姫・f01052)が立っている。
「お前は立ち向かって来ないのか?」
 ふ、と口許を緩めた溶鉱炉神は藍に問いかけた後、強く地を蹴った。おそらくだが、他の猟兵と違って力無きものだと判断したのだろう。実際は違うのだが、それこそが炉神の誤算だったかもしれない。
「藍ちゃんくんは――」
「くく、我が直々に屠ってやろう」
 藍が口を開こうとした刹那、腕を広げたデウスエクスが迫る。気付いたときには藍は拘束されており、動きを止められていた。それは相手の存在証明そのものを締め上げる破壊の抱擁だ。
「あやー!」
 滅びの劫火が巡る中、藍は声をあげた。
 抱擁といってもそれは痛みと苦しみが齎されるだけものであり、優しさや安らぎは欠片も感じられない。
「なんて熱烈な抱擁なのでっしてー」
「安心しろ、死ぬまでこうしていてやる」
 溶鉱炉神はこちらを離すつもりはないらしいが、実はこれも藍の作戦だ。
「いえ、まあ……おびき寄せた結果なのでっすがー」
「ふん! 何を――」
「今なのでっす、甲冑騎士さん達!」
「はっ!」
「猟兵殿――いいえ、藍ちゃんくん殿の勇敢な行動に敬意を! 皆、行くぞ!」
 藍は後方に呼びかけた。その声に応じた甲冑騎士が動き始めたことで藍は策の成功を感じた。何故なら、この抱きしめられた状態であるなら、その間に騎士達が自由に攻撃を行えるからだ。
 藍には炎の痛みが与えられているが、本人は耐えている。
「ところでええ、溶鉱炉の神様。破壊からの創造、大いに結構なのでっすがー」
「……何だ」
「壊さずとも藍ちゃんくん、創れちゃうのでっすよー?」
 藍はにっこりと笑った。
 そして、一気に反撃に入っていく。それは状態異常や行動制限を受けると自動的に発動するユーベルコード。藍ドル魂が燃え上がっていく中、藍は|ファンサービス《攻勢》に移るべく力を発揮していった。
「藍ちゃんくんでっすよー! 滅びの劫火も、なんのそのなのでっす!」
 藍ドル魂は強く、劫火すら跳ね返した。
 どれほど炎が大きく燃え盛ろうとも関係ない。魂が燃やす炎の煌めきは強く、いつだって全力で歌を紡げる。
「魂の炎の煌めきと熱さで負ける気はさらさらないのでっす!」
「何だと……!?」
 そして、戦いは激しさを増す。
 甲冑騎士の突撃。藍が歌っていく未来と希望。それらが強く重なったときに訪れるのは、完全なる勝利だ。
 

大成功 🔵​🔵​🔵​

ミリム・ウィアテスト
『甲冑騎士』!なぜでしょうかすごい憧れを抱きそうな響きっ

「私も敵の押し止めに加勢しますよー!」
私の世界の城塞騎士に負けず劣らずの働きぶりに
私もつい紋章描きに力んでしまいます
いくつもの黒鉄兵団の紋章を描き…「いでよ!黒鉄兵団!」
我が故郷ランスブルグ鉄壁街誇りの黒鉄兵団の甲冑騎士の幻影と共に!
この場に居る甲冑騎士さんと協力して敵の侵攻を食い止めてやりましょう!

「燃え盛るダモクレスも!破壊の炎なんてものも!皆で叩いて鎮火すればいいのです…!」

(アドリブ・連携OKです!)



●憧憬を胸に
 騎士とは誇り高きもの。
 どんな危険や危機が訪れようとも、人々を守る意志を宿した者達。
 なかでもこの世界で『甲冑騎士』と呼ばれる者は、どうしてか――。
「なぜでしょうか、すごい憧れを抱きそうな響きっ」
 ミリム・ウィアテスト(イノセントの魔想紋章士・f43456)が胸の高鳴りを感じていた。言葉としての響きもそうだが、この現状を見れば憧れも強まるというもの。
 何故ならミリムがいま立っている闘技場に、あの強大な敵を押し留めていたのだから。
「流石に大きいですね……!」
 ミリムが見つめているのは、天に届くほどの炎柱を背負うデウスエクス。その名も破壊と再誕の溶鉱炉神だ。
 燃え盛る炎は闘技場中に熱気を齎しており、ここにいるだけでも体力を奪われそうだ。だが、甲冑騎士は今もデウスエクスを逃がすまいと立ち向かっている。それならば助太刀するための気合いも強まるというもの。
「私も敵の押し止めに加勢しますよー!」
 ミリムは大きく宣言し、溶鉱炉神への攻勢を開始していく。
 世界の城塞騎士に負けず劣らずの働きぶりは称賛したいものだ。それゆえに甲冑騎士は一人も倒れさせたくない。強い思いを抱くミリムは紋章を描きはじめる。
「いでよ! 黒鉄兵団!」
 いくつもの兵団を呼び寄せるため、ミリムは紋章を重ねた。召喚された騎士の幻影はデウスエクスに突撃していき、その炎を穿っていった。
「ふ……騎士共が集ったとしても我の破壊の力には及ばぬ!」
 対する溶鉱炉神は神造した灼熱のダモクレスを召喚した。天誓騎士としてのミリム、幻影の黒鉄騎士、そして後方の甲冑騎士すべてを灼熱で焼き尽くすつもりらしい。
 だが、ミリムは強く相対する。
「我が故郷、ランスブルグ鉄壁街――誇りの黒鉄兵団を甘く見ないことです!」
 騎士道は常に心の中に。
 甲冑騎士に呼びかけたミリムは皆と協力していき、何としても敵の侵攻を食い止める気概でいた。その証に、描かれる紋章の精細さが増している。
 次々と呼び出される幻影は灼熱のダモクレスを穿っていき、敵の力を着実に削り取っていた。溶鉱炉神も対抗しているが、ミリムの勢いを脅威に感じているらしい。
「さっさと燃えてしまえばいいものを!」
「負けません、燃え盛るダモクレスにも! 破壊の炎なんてものにも!」
 ミリムは強く宣言し、更に力を紡いだ。
 その周囲には頼もしき騎士が集い、デウスエクス打倒のために動いている。
「皆で叩いて鎮火すればいいのです……! さぁ、更に突撃ですっ!」
 そして、ミリムが号令をかけた瞬間。
 敵を撃滅するための力が大きく広がり、勝利へと続く確かな道が切り拓かれた。
 

大成功 🔵​🔵​🔵​

レラ・フロート
相手は巨大デウスエクス…
こう見えても怪力です、やってみせましょうっ
勇気全開に功夫を生かした肉弾戦を挑みます

積極的に戦場の甲冑騎士達と協力します
ただ無理はさせたくないから、あくまでメイン攻撃は此方。
惹きつけ《力溜め》つつの攻撃をお見舞いしていくよ
隙を作り出し甲冑騎士さん達に攻撃を入れてもらう

巨大ということは細かい動きが見切りにくいこと
ダッシュしての足を使い、かく乱させながら攻撃を入れていきます
拳と蹴り、そして頭突きっ!どーん!

相手が弱ってきたら今が押し込み時だねっ
破壊からの創造。
その為生じる犠牲に心を向けない者に
ケルベロスは決して負けないから

全力全開1《フロート・コンビネーション》で仕留めるよ!



●全力の勝利
 天を覆うほどに広がる爆炎。
 柱のような炎を背負うデウスエクス、溶鉱炉神が此度に倒すべき敵。
 レラ・フロート(守護者見習い・f40937)は闘技場中に広がる熱気と、激しい炎を見つめながら決意を固めた。
「相手は巨大な炎を宿すデウスエクス……だけど――」
 決して気圧されず、押し負けもしない。
 覚悟を抱いたレラは拳を握りしめ、己の内に宿した怪力を発揮しようと決めた。
「やってみせましょうっ! いきますよ、騎士さん達!」
 勇気は全力全開。功夫を生かした肉弾戦を挑むべく、レラは地を蹴った。その際に呼びかけたのは頼もしい味方である甲冑騎士達。
 彼らはあの破壊と再誕の溶鉱炉神を、ここまで押し留めた者だ。
 そのことに敬意を抱くと同時に、それによって体力を消耗しているのもわかった。レラは騎士達に無理はさせたくないと考えており、援護を願っていた。
「ほほう、貴様はそやつらを守る気か?」
「だったらどうするつもり?」
 すると溶鉱炉神が騎士とレラを交互に見遣り、小さく笑う。見下されているように感じたがレラは怯まない。相手を引き付けるべく距離を詰め、その間に力を溜める。
 繰り出す一閃は輝きを帯びており、相手の炎すら斬り裂くものとなった。
「まだまだ!」
 こうやってレラが連続で切り込むことで敵の隙を作り出し、甲冑騎士達にも攻撃を入れてもらう作戦だ。炎が巨大であるということは、相手は細かい動きが見切りにくいということにも繋がる。
 騎士達と連携を心掛けながら、レラは溶鉱炉神を撹乱していった。
 拳と蹴り、素早い回り込み。そして頭突き。
「どーん! だよっ!」
「くっ……!! こやつ、全く動きが読めぬ!」
 撹乱は上手くいっており、レラの行動は他の猟兵が攻め込むチャンスにもなっているようだ。相手が弱ってきたと察したレラは、甲冑騎士と共に攻め込んでいく。
「今が押し込み時だねっ」
 破壊からの創造。その為に生じる犠牲に、心を向けない者に――。
 ケルベロスは、決して負けない。
「お姉ちゃん直伝の技であなたを仕留めるよ! いっけー!」
 発動、フロート・コンビネーション。
 気合のポーズを決めたレラ。その体全体から放たれるビームが一気に破壊と再誕の溶鉱炉神を貫いていく。
 その瞬間、闘技場での戦いは終わりを迎えた。

「そんな……我の再生が……破壊すら、まだ成されていないというのに……」
 倒れる炉神。
 その背に燃え上がっていた炎の柱は消え去り、あとに残ったのは小さな火だけ。
 それもいずれ完全に燃え尽き、跡形もなくなるだろう。溶鉱炉神が見事に倒されたことで、ひとつの危機が救われたことになる。甲冑騎士達は猟兵やケルベロスに礼を告げ、この戦いの勝利を喜んでいた。
 そうして――ケルベロス・ウォーの戦局が、またひとつ進んでいく。
 

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2025年05月02日
宿敵 『破壊と再誕の溶鉱炉神』 を撃破!


挿絵イラスト