●ぐるぐる!大回転!
それはいつも通りの朝でした。
初夏の日差しがさしこんで、ほんのり梅雨の香りがする、なんとも麗らかな日でした。
栃木県某市内のとあるパン屋さんが、今日も美味しいメロンパンが焼き上がったぞ!と、特別な自転車に焼き立てのメロンパンをたくさんつめて。
いつも通り学校周辺に販売に行こうとしていた、そのときでした――。
よいしょ、と自転車にのった瞬間、タイヤが自動的に回り出したのです!!!!
「え、え!?」
それもものすごい速さで!
「わ、わ、わああああ!? だ、だ、誰か助けてくれええええええええ!!」
なんとかハンドルで人や物との衝突はさけるパン屋さんですが、このままでは時間の問題です!
人と人の隙間を駆け抜けるものすごい速さの自転車、悲鳴はあっという間に遠ざかるばかり。
誰かが止めようとしても、とても人間の足では追いつく速度ではありませんでした。
そうして暴走する自転車は、ゴーストタウンへと迷い込んで――。
●こういう状況です
「大変、大変、大変だよ! 移動式パン屋さんの自転車がマワセホリックにのっとられちゃった!!」
大慌てなフール・アルアリア(No.0・f35766)がわったわったと説明する。
まずマワセホリックとは。日々のストレスなどが積み重なって、なにかを回さないといけないという強迫観念の集合が詠唱銀を浴びてゴースト化したもので、心が弱くなった人を狙ってリソースが尽きるまで回転させようとする――なんかネズミみたいなゴースト。
それが自転車のタイヤを乗っ取って、めっちゃ高速回転したまま乗り手をゴーストタウンに連れ去ってしまうらしい。連れ去られた先のゴーストタウンもマワセホリックに乗っ取られていて、なんか色々回るモノに占拠されてるそうだ。人間は力尽きるまでエアロバイクとかランニングマシンとかを運転し続けることになるっぽい。え、ダイエットに丁度いい? 何事も程々がいいと思うけどなぁ。
「幸いにも、そのゴーストタウンに元々住んでいたゴーストたちが、とっても怠惰の極みで」
――怠惰の極みで。
「まるでジムみたいに改築された現状にとってもご立腹。現地についたら反旗を翻したゴーストたちがマワセホリックを追い立ててくれているから」
――怠惰、怖い。
「どかーんとぶちかましちゃって!とにかくまずは、高速で突っ走ってく自転車を追いかけて止めてあげてね!」
追いかけていくうちにゴーストタウンにつくそうだ。あとは蹴散らしたら終了!
「簡単でしょ? このままだと地味に大変だからさ、よろしくね!」
因みに。エアロバイク、ランニングマシン(ベルトが回転するので回転扱い)、クロストレーナー、ローイングマシン等ラインナップはマジでジムなので。マワセホリックと張り合って根負けさせるのもありじゃないかな!
とにもかくにも、よろしくね!!
なるーん
おはこんばんにちは、なるーんです。
メロンパン関係ないんだけどメロンパンにしたかったんだ。
●第一章
高速で走る自転車を追いかけて止める!
●第二章
ぶっ飛ばす!もしくは、マワセホリックと回転勝負して負かす!
以上、やること簡単!
プレイング受付や再送お知らせはタグにてご連絡。
のんびり運営です。よろしくお願いいたします!
第1章 冒険
『遠ざかる背中』
|
POW : 大声や筋力を用いて呼び止める
SPD : 全速力で走って追う
WIZ : コースを予想して先回りする
👑7
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
矢田・巽
…なにこの状況。コメディにしても脈絡がなさすぎない?
いや、一般人が巻き込まれてるから笑えもしないか…
精神的に参ってる人間を狙うってのは普通に気に入らないな
誰だって好きで弱ってるわけじゃないんだから
とりあえず追いつけばいいんだよね
【病葉の函】で迷路を作って自転車を閉じ込める
これだけ曲がり角が多ければ減速もするでしょ
朽ち葉は硬いけど、乗ってる人は害意もないから傷つけないしね
【束縛】は不本意ながら得意なんだ
出口で待ち構えていれば止められるんじゃない?
曲がったり止まったりで勢いが死んでるなら【根性】さえあればなんとかなると思うよ
しかし本当に、絵面に気が抜けるんだよな…
貴無・天
わ、おおごとじゃないか!
パン屋さんが怪我でもしたら大変だよ…早く助けてあげないと!
焼きたてのメロンパンが無駄になるのも悲しいし
気持ちが落ち込んだ時とか、ずっとペン回してたりうずまき描いたりしてるとちょっと落ち着くからぐるぐるしたいのはわかる気がするなぁ…でもそれで人を死なせちゃだめだよ、絶対に!
【ばけものへんげ】で妖怪の姿になって身体能力を強化、この格好だとパン屋さんは怖いだろうなあ…役目が終わったらすぐいなくなるからさ、我慢してほしいな、ごめんなさい
精神的には疲れるけど【不眠不休】でも【元気】にやれる【根性】だけがとりえだしな!追いつくまではなんとかもたせるって
●脈絡ってなんだろね!
「……なにこの状況。コメディにしても脈絡がなさすぎない?」
ばびゅーん! 到着次第、すぐ目の前を通り過ぎて行ったパン屋さんの背中はあっという間にめっちゃ遠く――。
それをうっわぁ、って顔で見送るのは矢田・巽(儚き理想郷・f42270)通り過ぎるその一瞬で確かに見えたのだ。
回し車の如く自転車のタイヤを回しまくってる、ネズミの、姿が。
脈絡ってなんだろね! まあ、多分、心が弱っている人がいて――多分、今回はちょっと過労気味とか――そこに回せるものがあったからだと思うんだ。マワセホリックがタイヤ乗っ取ったのは。
山があったら登る、タイヤあったら回す、欲しいものがあったら課金する――そして★が流れる――みたいな、なんというか自然の摂理(?)
「いや、一般人が巻き込まれてるから笑えもしないか……それにしても速いな」
通り過ぎ様、髪、ぶわって靡きましたよ。あの速度、ジェットなコースターかな?
「わ、あの速さは万が一があったら大事じゃないか! パン屋さんが怪我でもしたら大変だよ……早く助けてあげないと!」
続いてあっという間に遠ざかっていった背中に驚愕と必死の声をあげて、早速と追いかけようとしているのは貴無・天(生存権をください・f42269)だ。
実際、とんでもスピードでコンクリ壁とかに衝突すると自転車なぞ軽くひん曲がるからね。乗り手なぞぴょーんと吹っ飛んでいくぞ~。骨折くらいはするだろうね……痛そう……!
「あ、巽」
「あ、ソラ。来たんだね」
偶然、居合わせたこのふたり、幼馴染同士です。天くんはサトリ、そして巽くんはサトリであることを知っている。巽の閃いた作戦を天が、それでいこう、とこくり頷いて。
巽は早速と【病葉の函】を展開する。パン!っと打ちあわせた両手を少しずつ離していけば、手の間に透明の空箱がふわり浮かぶ。空箱の中はぐるぐると曲がりくねった迷路。それを上に放ると瞬く間に、周囲は落ち葉が敷き詰められた迷宮へと変貌する。
遠くで、うわわわわ!?ってパン屋さんの声が聞こえた。どうやら落ち葉にタイヤが囚われて、速度ががくんと減速した様子。壁もいっぱいであっちこっちとハンドルを切るものだから、尚更といった具合だ。狙い通りの展開によしよしと頷く巽。
「それじゃ、いこうか」
「うん。焼きたてのメロンパンが無駄になるのも悲しいし」
「確かにね。ネズミにくれたやるのも勿体ないから」
「じゃあ、次はおれの番だな」
後から追いかけるね、という巽に頷いて。
「気持ちが落ち込んだ時とか、ずっとペン回してたりうずまき描いたりしてるとちょっと落ち着くからぐるぐるしたいのはわかる気がするけど、」
わかる。地の文もペン回しするしぐるぐる渦巻量産のちょっと後から見返したら、あれ?SAN値チェック案件かな?ってお絵描きするからちょーわかる。わかるけども!
「でも、それで人を死なせちゃだめだよ、絶対に!」
それな! 天は骸魂【ヤマコサトリ】を呼び出して合体変身、オブリビオン【サトリ】に化ける。
その姿はもふもふ毛むくじゃらだ。辛うじて獣っぽいことはわかるくらい輪郭を曖昧とさせる、それはもうもふもふ加減のもふもふ獣。その獣が――走るっ!
「この格好だとパン屋さんは怖いだろうなあ……」
ご安心くださえ、天くん。シルバーレインは世界結界があるので、普通によくいる獣に変換されている筈だ! 少なくとも恐怖するような化け物ではないと思うぞ! 案外、可愛い可愛い長毛種の猫ちゃんだったりしてね!
とにかく、天はその姿で走る! 走る! 走る!
いくら減速したと言えども、距離は大分空いているし、自転車は先に進み続けている。距離を詰めねば話にならない。
「あっちが出口!」
巽の指示とそしてサトリの能力で思考を読み取りながら、ぐんぐんぐんぐん天は走る! 迷宮の出口はただ一つ、そこで待ち受けて受けとめれば、いくら爆速する自転車とて物理的に止められるだろうって作戦だ。
遠くなっていく天の背中を追いかけながら、巽はやはりぽつりと呟いた。
「しかし本当に、絵面に気が抜けるんだよな……どう見ても回し車回してるネズミだから……」
本当にな!
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
遠藤・修司
カント(f42195)と参加
『よし、走ろうか』
「走らないよ」
はぁ、“|僕《康治》”がまたハッスルしてる
たまには運動した方がいいとか言ってるけど、正直鬱陶しい
あんな速いの、走って追いつけるわけないだろうに
とりあえず自転車の動きを止めよう
魔法陣を出して自転車の運動エネルギーを減ら……あ、避けられた
困ったね、これじゃあ追いつけない
『お、走るかい?』
「走らないよ」
……と言っていたら、最近よく見るモーラット
うわ、走る気満々だ……
じゃあ魔法陣を出してあげるよ
カントの運動エネルギーを81倍にする
確か“|僕《康治》”が連絡先交換してたよね
ついたら教えて貰うかと言いつつのんびり歩く
『走りなよ……』
「走らないよ」
高崎・カント
康治さん(f42930)と一緒なのです
(修司が名乗らないので別人格の名前で覚えた)
くんくん……メロンパンの匂いがするのです!
自転車はあっちなのです!
きゅー!? 大変なのですー!?
自転車がくるくるでぐるぐるなのです!
とっても速いのですー!?
これは……走り甲斐があるのです!
きゅっぴ! カントは滑車を回すのが得意なのです!
走るのなら負けないのですー!!(準備運動代わりにぴょんぴょん)
あ、康治さんなのです
もーきゅ? 何だか今日は元気がなさそうなのです?
走らないのです?
きゅっ!? すっごく速くなったのですー!?
でもこれなら追いつけるのです
もきゅううううっ!
メロンパン! メロンパン、食べたいのですー!!
●メロンパンの香りは甘~い
遠藤・修司(ヒヤデスの窓・f42930)が転送された先は秋の香りがする迷宮回廊でした。
この迷宮回廊、先に転送されてきた猟兵たちの能力だろうことは、まあ、予測はついた。が、どうやらマワセホリックは悪あがきするつもりらしい。
なんと数少ない直線コースで速度ブースト! 自転車がばびゅーんっとものすごい速度で目の前をかっ飛んでいった。
ぎゃああああ~っ!? パン屋さんの悲鳴、最早、やまびこの如く、あっという間に遠ざかる。
『よし、走ろうか!』
「走らないよ」
修司はあまりの速度で舞い上がった落ち葉のお洒落を頭にくっつけたまま、ずるっとズレた眼鏡の位置を直した。
その間に繰り広げられる、運動の気配にハッスルしている|修司の一人格《康治》と修司の掛け合いは、自転車の速度にも負けないくらいのはやさである。
『たまには運動した方がいいぞ』
「あんな速いの、走って追いつけるわけないだろう」
まさしく。例えめっちゃ頑張って走ったとしても、運動しなれていない足と、あとしっかりした運動靴でないと、この落ち葉の海に足をとられて見事な転倒をかますオチだと思います。
でもな、とちょっとだけしつこく走ることを推してくる康治に、ほんのりと鬱陶しさを感じつつ修司はお仕事に集中する。追いつくにしたってまずやるべきは――
「自転車の動きを止めるところから、かな」
行き止まりだったらしい、パン屋さんの声がUターンしてくる。ならばこそ、いざ、好機! タイミングを合わせて魔法陣を展開し、運動エネルギーを減らしてしまえば自転車の大幅な減速がみk――ばびゅーーーーーーんっ!!
「うん、避けられたね」
先よりも猛スピードで通り過ぎていく自転車。パン屋さんの顔があまりの豪速に大変、愉快なことになっていた気がするけれど、ズレた眼鏡のせいにしておきましょう。再び眼鏡を直す修司。
「困ったね、これじゃあとても追いつけない」
『お、走るかい?』
「だから、走らないよ」
掛け合い再び。そんなところに今度はばびゅーーーーーーんと白い毛玉が飛んできた!
「メロンパンの匂いがするのですー! 自転車はあっちなのですー! でも、とっても速いのですー!!」
高崎・カント(夢見るモーラット・f42195)ちゃんだ! あま~い香りに誘われて、くるくるでぐるぐる大惨事な自転車にもタメはる速度でのご登場! いいね、頼もしい!
「おや、見覚えのあるモーラット」
「あ、康治さんなのです!」
自転車はいきなり止まれないけどカントちゃんは止まれます。急ブレーキしたカントちゃん、顔見知りを見つけてぴょんぴょこふわふわ修司の周りを飛び回る。
「もーきゅ? 何だか今日は元気がなさそうなのです? 走らないのです?」
「走らないよ」
「走り甲斐があるですよ?」
「でも、走らないよ。君は走る気満々だね」
「きゅっぴ! カントは滑車を回すのが得意なのです! 走るのなら負けないのですー!!」
さっきはきっと準備運動が足りなかったのですー!! と気合十分にぴょんぴょんぴょこぴょこするカントちゃんに、修司はふむと考え込む。
自転車は止まらない。魔法陣は展開する前に横切られてしまった。ではでは、ならば、走るのが大好きな子をちょっとお手伝いしまえばいいのでは?
「速くしてあげようか? この魔法陣の上を通り過ぎながら、自転車を追いかけてご覧」
「きゅ? こうです? きゅっ!? す、すっごく速くなったのですー!? でもこれなら追いつけるのですー!!」
魔法陣をふわふわ通過したカントちゃんの速度は倍速なんぞ生温い!! ありがとうなのですー!! と去っていく声は一旦遠くなって、言い切る前に隣の通路から聞こえてくるくらいの、めっちゃ、はやい、速度です!!
「もきゅううううっ! メロンパン! メロンパン、食べたいのですー!!」
更にはカントちゃんのグルメパワーが後押し! まあ、無理もないよね! 焼き立てメロンパンの香りはとってもとっても甘くって香ばしくって。一口齧ったときに広がるさくさく感とお砂糖のお味を想像したら、お腹が減ってしまうんだもの! カントちゃん、ぐんぐんぐんぐん自転車に追いつく。きっともうすぐ、捕まえることができるだろう。
一方、修司は――。
「確かあの子とは|僕《康治》が連絡先交換してたよね。ついたら教えてくれないかい?」
『それは構わないけど……流石に走りなよ……』
「走らないよ」
頭にくっついたままの木の葉をくるりくるり手遊びしながら、のんびりのんびり歩いていた。迷宮の出口はまだまだ遠い。あとはもう時間が解決するだろうから、それまでゆっくりお散歩だって悪くない。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『マワセホリック』
|
POW : 回転する竜巻
【高速回転で生じた竜巻】を纏わせた対象1体に「攻撃力強化」「装甲強化」「敵対者に【ありえない確率の事故】を誘発する効果」を付与する。
SPD : 高速回転モード
【魔法のカードを燃やすことで】、自身や対象の摩擦抵抗を極限まで減らす。
WIZ : 高レア演出の光
【レア度の高い演出の光】が命中した対象を高速治療するが、自身は疲労する。更に疲労すれば、複数同時の高速治療も可能。
イラスト:猫家式ぱな子
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●そこは野外ジム施設でした
巽くんの迷宮回廊による複雑経路で大幅な減速と天くんの化け物変化による人外的速度による追いかけ・追い越し・待ち伏せ。そして修司さんの魔法陣により豪速加速したカントちゃんの活躍により、爆走自転車を止めることに成功しました! カントちゃんが荷台に飛びついて、勢いでぴょぴょーんっと吹っ飛んだパン屋さんを天くんがキャッチ! という見事な合わせ技! パン屋さんは暫く茫然としていたけれど、状況を理解するとほっと安堵の息を吐いて、笑顔を向けてくれた。
『いやぁ、一時はどうなることかと思ったよ。大分、古い自転車だからきっと故障してしまったんだね。止めてくれてありがとう、君たち』
パン屋さんは4人――パン屋さん視点だと大きくて真っ白わんこなカントちゃん、大きくて真っ黒わんこな天くんなので2匹と2人――にお礼を言いつつ、焼き立てメロンパンを4つ包んで渡してくれた。世界結界の影響はすさまじく、パン屋さん認識では【外れかけていたタイヤが空回りして、かつブレーキが利かない状態で、入り組んだ住宅街に入り込んでしまった】となっているよう。
『スマホのGPSが入らないようだけれど、どうにか帰ってみるよ。この自転車は買いかえどきだなぁ……』
自転車転がしつつパン屋さんは4人に手を振って、帰っていく。
――の、だが。さあ、猟兵のみなさん、本番はこれからです!
迷路の先は、廃墟。かつては悲惨な出来事の舞台となった、今はもうゴーストしかいないかつてのニュータウン。地図から消えた筈の街、が、跡形もなくゴテゴテ派手派手な野外ジムになっている!!
無駄に黄金きらきらのエアロバイクが眩く光り輝いている。
それもはやベルトコンベアでは? みたいなごっつい改造が施されたランニングマシン。
他にも持ち手を動かす度に前方にくっついた配管からシュコーシュコーと煙が昇るスチームパンク風? なクロストレーナー。
それ何人用ですか? あ、ロングなボートをイメージした? みたいな座席とグリップが複数人あるローイングマシン。
他にもそんなどこかしらが回転するトレーニングマシンがずらっと並んでいる。
そして中央には――観覧車かなー? サイズの巨大回し車がどどんっとあった。
しかし、今は誰も使っていない様子。マワセホリックのきゅーきゅーとした声ばかりが回し車から聞こえてくる。
そちらには、|怠惰の極み《猫のゴースト様》たちが――
『ニャーーーーーっ!(意訳:なんてことしてくれんだにゃーーーー!)』
『シャーーーーっ!!(意訳:四六時中ぐるぐるぐるぐる回しやがって、昼夜ずっとうるさいんだにゃーー!)』
マワセホリックを追い立てていた! 後はもう、ぶっ飛ばすだけです! どかーんとよろしくお願いします!
あ、トレーニングマシンとかで回転勝負もOKですよ!
矢田・巽
ナイスキャッチ、ソラ
まあ君ならそれくらい余裕だよね
変なことが起きても一般人が毎度これくらいの認識なら楽だな…
…ぼく、筋トレの趣味はないんだけど?疲れるし、見苦しいしさあ…
しかし死んでも怠けてたいものかな…勤勉ならいいってわけでもないけどさ
とはいえ仲間割れ?してるんなら好機だね、さっさと終わらせようか
【失はれる物語】でマワセホリックに問いかけを
君はどうして回っているの?答えられないよね、だってそういうモノなんだし
なによりネズミはしゃべれないし…万一口がきけたからってこっちが納得する答えはないだろう
君の速度を、回転を、摩擦を、情報として奪ってやるよ
もう動けないようにね
貴無・天
やー、パン屋さんに怖がられなくてよかったなぁ…(変化を解く)おれの生まれたとこもこういう世界だったらよかったのに
巽もいてくれたからだいぶ心強かったよ
ていうかあの回し車のやつ…なんかいじめられてない?
ちょっと気の毒な気がするけど…でも悪いことしてるんだもんな、やっつけないとだよな
うーーーん、でも手ぇ上げるのは…よし、決めた
おれ、あいつと一緒に走るよ
元気と根性だったら割と自信あるし、休まず動くのは慣れてる!
おれの方が長く走り続けられてたらいいんだもんな?
走りながら指定UCでみんなのことも励まそう
みんな頑張れー!おれも大したことできないけど頑張るから!
●|RUN×SPRINT×SCURRY《走れ×走れ×走れ》
「やー、パン屋さんに怖がられなくてよかったなぁ……」
パン屋さんはわんこに見える天に向かって、君は食べれるかなぁ。おじさん今これしかないけれど、本当にありがとうね。と心から感謝の言葉と笑顔を向けてくれていた。
メロンパンは、そんな感謝の気持ちを表すかのように、丁寧に丁寧に包まれていて。
(おれの生まれたとこもこういう世界だったらよかったのに)
そう、思わずにはいられなくって。ふと、暗い思い出がよみがえりそうだったところに。
「ナイスキャッチ、ソラ」
メロンパンを抱えて。ちょっとだけ得意げに、誇らしげに、巽が拳を向けてくる。
天は――同じ世界で産まれていても天を恐れない幼馴染に。
「巽もいてくれたから、だいぶ心強かったよ」
これは本心。こつんと拳をぶつけて、軽快なフィスト・バンプに笑む。
「まあ、君ならそれくらい余裕だよね、ソラ。それにしても、変なことが起きても一般人が毎度これくらいの認識なら楽だな」
自転車の故障で済むんだから、と巽。うんうん、と天は頷いた。顔が歪むくらいの豪速★自転車ジェットコースターが、まさかの故障で済むんだからね! なんと迷路についてだって入り組んだ住宅街だ。
世界観説明にも目の前で人がゴーストに殺されても交通事故で処理されるって記載あるくらいなんだから、世界結界すごーい! 被害者のメンケアをしなくていい!――と思う、多分。
さて、じゃあ、あとはどうするかって話だ。
「あの回し車のやつ……なんかいじめられてない?」
「ぼくには仲間割れ? に見えるけど。今なら好機だね、さっさと終わらせようか」
「うーん、でも、ちょっと気の毒な気がして……」
マワセホリックたち、猫たちにすっかり追い立てらて、きゅぅう……って悲痛な悲鳴をあげている。おめめをうるうるさせていたりもしている。
「でもさ、このままだと巻き込まれた人が死ぬよ?」
「そうなんだよな。悪いことしてるだからやっつけないとだけど……でも、手ぇ上げるのは……」
そう、悪いことはしているんだ。けど、見た目が可愛い……! わかる、わかるよ……! 難しいよね!
天はそこでふと、思い出す。グリモア猟兵の説明を。
日々のストレスなどが積み重なって、なにかを回さないといけないという強迫観念の集合がゴースト化したもの。
ならば、|ストレスがなくなっちゃえば《・・・・・・・・・・・・・》?
「あ、そうか! よし、決めた。 おれ、あいつと一緒に走るよ。満足すれば還ってくれるかもしれないし」
「……あーなるほど。でも、ぼくは筋トレの趣味はないんだけど? 疲れるし、見苦しいしさあ……」
「だいじょーぶ、おれに任せてくれって。元気と根性だったら割と自信あるし、休まず動くのは慣れてる!」
巽は巽のやりかたで、と。天くん、早速と猫のゴーストたちの説得にかかる。
猫たちも、あーにゃるほどね? みたな感じでゾロゾロと解散して、遠巻きに様子見のご様子。自分たちが奮起しなくても人間がどうにかしてくれるならいーにゃ~、と言いたげな怠惰っぷりである。
「死んでも怠けてたいものかな……勤勉ならいいってわけでもないけどさ」
思わず突っ込む巽くん。まあ、猫ってそういうものですし!
巽くんは、ごっつごつのベルトコンベア・ランニングマシンを選別して。
「どっちが長く走れるか勝負しよう」
『きゅう!きゅっつ!(意訳:や、やるというのか、人間! 受けたちゅっ!)』
そうして始まった|RUN×SPRINT×SCURRY《ラン! ラン! ラン!》
回る回るよベルトコンベア! 走る走るよマワセホリック! 更に全力で走りまくるよ、天くんがっ!!
「うぉーーーっ! 負けないーーーっ!」
『きゅっきゅーーーーーーーーーっ!』
「みんな頑張れー! おれ、大したことできないけど、頑張るからーー!」
「その速度で走れてるうえに能力使ってるなら、大したことしてるよ、ソラ」
果たしてどれくらいの速度かって? さっきの豪速★自転車ジェットコースターくらいの速度さ!
漫画的表現をするならば、足がぐるぐるで表現されて、煙がぶわあああってしてて、更に効果音足すならばレーシングカーが通り過ぎるあの、鋭い風を切る音がしそうなくらい。
ベルトコンベアが寧ろ壊れるのでは? そんなスピード勝負だ!そんな状態で走り続ける天くんは、更に【げきれいとしんらい】で全員に治療を施してるんだから、すんごいんです。
とてもいい勝負をする天くんに、マワセホリックはテンションあっげあげ! 疲れるどころか楽しくなっちゃって、なんか次から次へとたくさんのマワセホリックがベルトコンベア・ランニングマシンにスタンバイして、勝負に加わってくるので――。
(これ、ひょっとしてキリがない?)
気付いた巽くんは天くんのフォローに回ることにした。
回すことに力を注ぐならば、回せないようにしてしまえばいい。そもそも回せることができないなら、強迫観念どころではあるまい!
「――ねえ、君たちはどうして人に迷惑かけてまで回そうとしてるの? 答えられる?」
そっと手の平をあわせた巽。まるで本を開くような挙動で手を開けば、其処には開かれた古い書物が一冊。ハードカバーは薄く汚れていて、風にそよいで捲れるページからは古びたインクの香りがする。
ああ、その寂れた書物はすっかり読み古されてしまったのか、既に読まれなくなってしまったのか。巽の問いかけと共に古い書物からは文字が剥がれて、ぐるぐるとうねりだす。
新しい物語を、新しい言葉を、その身に取り込まんとうねりだす。
『きゅ!?(意訳:どうしてって!?)』
「わからないよね、答えられないよね。だって君たちはそういうモノなんだし」
そう、マワセホリックたちには明確な理由がないのだ。ただただ回せという強迫観念にとらわれているから、回すのだ。そこに回るものがあるから、回す。それ以上に、説明しようがない。
「なによりネズミはしゃべれないし……万一口がきけたからってこっちが納得する答えはないだろう? 回せるものがあるから人に迷惑をかけてまで回す、なんて理由にならないよ」
『きゅーーーーー!?(意訳:なんでちゅってーーーーー!?)』
「君たちの速度を、回転を、摩擦を、情報として奪ってやるよ――もう、動けないようにね」
謎かけに応えられぬならば大切なものが奪われる――それは物語のお約束!
物語りに飢えた【失はれる物語】より出でし文字の怪物は、|憂憂憂《読まれたい》と鳴きながら、|慶慶慶 《新しい物語だ》と喜びながら、マワセホリックたちに文字の触手を伸ばす。
ああ、するとどうだろう! マワセホリックたちから吸われていく。文字として吸われていく。速度が、回転が、摩擦が、文字になって文字に吸われていく!!
『きゅ、きゅぅうう(意訳:あ、もうだめでちゅ~)』
回せなくなった一匹のマワセホリックがベルトコンベア・ランニングマシンからずるーっと落ちていく。
『きゅ、きゅぅう?(意訳:でも、満足するまで回しかもでちゅ~?)』
そしてまた別の一匹がずるずるー。お臍を天にしてひっくり返りながら。手足ばたばたさせるだけさせて、なんかすっきり爽快な疲労感に包まれたお顔をしていた。
『きゅ、きゅきゅきゅ~ん。むふ~きゅきゅーん(意訳:確かに満足したのでちゅ~。むふ~、人間たちナイス・コンビネーションでちゅ~)』
ベルトコンベア・ランニングマシンから脱落したマワセホリックたちは、小さな小さな親指をぴって立ててサムズアップ。幼馴染たちの健闘をたたえて、光となって還っていったのだった。
「ソラ、勝ったよ。いつまで走ってるのさ」
「うん、それなんだけど、巽、お願いが」
「なに、ソラ」
「止めてくれッ」
天くん、流石に豪速で走りながらでは機械のボタン操作までは難しいようで。ちょ!? って大慌ての巽くんがランニングマシンのボタン操作に取り掛かる。
さあ、巽くんが機械を止めるまで、天くんのランニングはまだまだ続くぞ!
頑張れ天くん、負けるな天くん、豪速マシンは急には止まれない! だって足に悪いから!
速度をゆっくり落とさないとね、とにかく巽くんを信じて走りまくれ――っ!
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
高崎・カント
康治さん(f42930)と一緒
メロンパン、サクサクでとってもおいしいのです!
(修司のも食べて大満足!)
もきゅー! 特訓の道具がいっぱいなのです!
きゅっ!? おっきな回し車もあるのです!
カントは走るのが大好きなのです! わーい!
さっそく走るのですー!
もっきゅ、もっきゅ
さすがおっきな回し車なのです……走り甲斐があるのです
もきゅー!! 燃えるのです!! 走るのですー!!
きゅ? ハリネズミさんが乗り込んできたのです?
もーきゅ? カントと競走したいのです?
望むところなのです! どっちが速いか勝負するのです!
スピードアップなのです!
身体をうんと伸ばしたり縮めたりして、前へ前へ進むのです!
もっきゅーっ!!
遠藤・修司
カント(f42195)と参加
(甘いものは苦手なので、メロンパンはカントにあげた)
『これは……すばらしいね!』
はぁ、また“|僕《康治》”がハッスルしそうな気配がする
『よし走』
「走らないし漕がないし踏まないし動かさないよ」
よしよし“|僕《康治》”も黙ったね
マワセホリックは猫達が追い立ててくれてるし、今のうちに解決してしまおう
うわ、ものすごい勢いで滑車が回ってる……怖……
モーラットって獰猛な生き物すぎない?
じゃハリネズミの処理も任せてしまおうか
『レプリカクラフト』で障害物を出して進路を塞ぎ、『炎の魔弾』で回し車の方へ追い立てよう
ハリネズミ達、回転について行けなくなって振り回されてる
……地獄絵図かな?
●遠心力のかわらないただひとつの回し車
「いただきますですー!」
カントちゃんは早速とパン屋さんから貰った焼き立てメロンパンをもっくもっくと頬張っていた!
甘いものが苦手な修司さんの分も譲ってもらったので、おかわりもあります。
「腹が減っては戦はできぬ、とも言うしね。ゆっくり食べなよ」
「はいですー!!」
此処に来るまで一生懸命走ったから、カントちゃんのお腹はとってもぺっこぺこ! メロンパンのふんわりあま~い香りが食欲をそそるものですから、お家に帰るまで~なんて我慢できよう筈もありません。
さて、肝心のお味はというと――ああ、ひとくち頬張れば表面はさくさく! 中はあんまりにもふわっふわ! 思わず微笑んでしまいたくなるような、そんな優しい優しい甘さがふわんとお口に広がって、食感も楽しくって!
「!! このメロンパン、サクサクでとってもおいしいのです!」
気持ちのこもったメロンパン、とっても幸せタイムです。
さて、カントちゃんのお食事タイムの間、修司さんは周囲を観察です。その表情はとてもげんなり。
『これは……すばらしいね!』
何故ならば康治さんが大ハッスルしているからです。漫画的表現でいうならば、修司さんのバックに目を輝かせた康治さんが、うっすら浮かんでいる感じ。
『よし走』
「走らないし漕がないし踏まないし動かさないよ、絶対に。絶対にだ」
修司さん、全力の前フラグすら全折りしました。ぐしゃめこって音がしそうなくらい、渾身の全折り。うぐ、って康治さんが黙りましたが、修司さんの絶対の意思は揺らぎません。
修司さん、康治さんを黙らせられたので、ふふん、とちょっと得意げ。
「よし、今のうちに解決してしまおう」
怠惰な猫さんたちはすっかりおさぼりモード。逃げだそうとするマワセホリックを、かわりに修司さんが追い立てます。
ネズミたちの進行方向に壁を建設、回し車の周りを入口ただひとつだけ残るようにぐるりと囲んでしまいます。更にはその入口に炎の魔弾を放ち、出られないように封鎖。
その隙に――
「ごちそうさまでしたのです! もっきゅ? 特訓の道具がいっぱいなのですね? きゅっ!? おっきな回し車もあるのです!!」
カントちゃんのご飯タイムが終了です!
お腹いっぱいになったカントちゃん、エネルギー充電完了! 元気みちみち100倍いっぱい、先ほどよりもとっても活発にぴょんぴょこぴょんと飛び回ります。そして回し車を見つけると、真っ直ぐにまっしぐら!
「カントは走るのが大好きなのです! さっそく走るのですー!」
ばびゅびゅーんと星よりはやく壁を飛び越えて、回し車に乗り込みました!
見上げるほどの大きな大きな回し車、観覧車のようなサイズにカントちゃんのお目目はキラキラです。
「これは走り甲斐があるのです……燃えるのです!! 走るのですー!! もきゅー!!」
修司さんは一瞬、マジか、って顔をしましたが、そんなことはカントちゃんは知りません。
身体をうんと伸ばしたり縮めたりして、ぐるんぐるんと回し車を回し始めました!!
『ぴっきゅ、ちゅぴぃいいーーーー!(意訳:はああ? 我らを差し置いて回すとか許さねっちゅーー!)』
そこに回るものが有るならば、回さずにいられないのがネズミたち! マワセホリックは勝負を挑まれたと勘違いして、吸い込まれるように回し車に乗り込んでいきます!
「もーきゅ? カントと競走したいのです?」
『きゅっ、ちゅっぴぃいい!(意訳:勝負っちゅ! 負けねーっちゅよ!)』
「望むところなのです! どっちが速いか勝負するのです! スピードアップなのです!」
そして豪速・大回転し出す観覧車のような回し車。ぐぉんぐぉんぐぉんって音すら聞こえてきて、壁の外側の修司さんは更に顔を引きつかせました。マジか、再来。
「うっわ、ものすごい勢いで滑車が回ってる……怖っ……モーラットって獰猛な生き物すぎない?」
ん~……ノーコメントで!
カントちゃんとマワセホリックたちの全力で、巨大・回し車はぐぉんぐぉんと回ります。修司さんはその大回転をただただ見守りますが、その内、ある変化が訪れます。
「……地獄絵図かな?」
ひくっと頬を引きつらせて思わずと呟いた修司さんの目にうつるのは、最早、目視が出来ぬ速度でぐるんぐるん回る回し車。その回転力の源は、カントちゃんなのですが――。
何かを回すために在るマワセホリックたちすら既に追いつけず、ただただ遠心力でぶん回されているだけ。なんつーか止まらない・止まれないコーヒーカップ現象といえばいいのか、あういう感じ。洗濯機に回されるだけの、洗濯物みたいな。しかし、カントちゃんは止まらない!
「もっきゅーっ!!」
目を回したマワセホリックたちが骸の海に還っていっても、ああ、カントちゃんは今度こそ急には止まらない・止まれない・というか、一生懸命でそれに気付いていない!! カントちゃんはもう楽しくなっちゃって、ご機嫌に走っているだけなのだ!
「これ、いつになったら止まるんだろうね?」
うん、それはきっとカントちゃんにしかわからない――!!
ああ、走る、走るよ、天くん。回る、回るよ、カントちゃん。
マワセホリックを退治しても止まらない大回転に、猟兵たちは暫く翻弄されっぱなしなのだった――。
これぞまさしくぐるぐる・パニック。タイトル回収、お疲れ様でした――っ!!
大成功
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