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混沌竜の契約書作り

#ブルーアルカディア #デビルキングワールド #東のラスボス『スーパーカオスドラゴン』

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#東のラスボス『スーパーカオスドラゴン』


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●いい加減里帰りすべきでは?
「ブルーアルカディアにいるスーパーカオスドラゴンの帰還手段が判明しました」

 グリモアベース、白き獅子の姿をしたサーマ・マルヴァス(華やかな獅子王・f37974)という魔王は、集まった猟兵達にそう切り出した。

「先日……というには少々遠いですね。昨年の帝都櫻大戰に関連して多くの協力者がキャンピーくんの力で世界を渡り、そして帰還するために各々の手段で成し遂げている現状ですが、それに関連してスーパーカオスドラゴンも悪魔契約書で帰還できる事がわかりました。勿論彼は契約書の作り方を知っていてその気になればいつでも帰れた筈なのですが……」

 スーパーカオスドラゴンの場合、契約書作成に必要な悪魔インクの作り方に問題があるのだとサーマは言う。

「なんでも『極大のカオスを引き起こす』ことでしか悪魔インクを作れず、そしてインクを精製してもすべてが崩壊を続けるカオスを残して帰れば、このブルーアルカディアの皆様に迷惑がかかる、と。どこまでも気遣いの方ですよね」

 そしてその問題を解決する手段が予知されたのだとサーマは説明する。

「まずスーパーカオスドラゴンが本気で暴れればカオスの混沌領域が発生、そしてそこにオブリビオンが出現するのでそれを一切合切全て倒し尽くすことができれば混沌領域は消滅するようなのです。もっともそのオブリビオンは領域に踏み込んだものの内心の脅威、つまりかつての強敵の姿をオーラとして纏う……憑装、というそうですね。その状態で襲いかかってくるようですが、皆さんなら何とか倒せるでしょう。ただ一度に精製できるインクは少量、しっかりとした完璧な内容の悪魔契約書を作成するには回数を重ねる必要があります。無事の帰還の為にも皆様のお力を貸していただきたいと、私は思います」

 そして獅子の魔王は今回の依頼の流れについて語り始める。

「スーパーカオスドラゴンは一時的になら混沌領域になっても問題ない、猟兵との戦いでどれだけ大暴れしても問題ない孤立した浮島で猟兵を待ち構えているようです。全力で戦ってカオスの混沌領域を発生させて悪魔インクをゲットしたら、次は混沌領域に飲み込まれた浮島の各所から次々に憑装したオブリビオンが現れるので一切合切倒してください。全て撃破して混沌領域が消滅したら……そうですね、いい感じの空中庭園がある浮島がそこそこ近辺にあるのでそちらで休息を取るのもいいかもしれません」

 説明を終えたサーマはオカリナの形をしたグリモアを取り出し、転送の準備を始める。

「悪魔契約書の召喚は抜けがあれば契約書のエネルギーに耐えきれず死んでしまう危険性があります。安全に故郷への帰還を成し遂げて貰うためにも、どうかよろしくお願いします」
 そうサーマは締め括り、オカリナのグリモアを輝かせて猟兵達をスーパーカオスドラゴン待ち構える浮島へと転送したのだった。


寅杜柳
 オープニングをお読み頂き有難うございます。
 もう3年近くこっちにいるので馴染んでそうですが、無事に帰ってもらわねば。

 第一章は『東のラスボス『スーパーカオスドラゴン』禍』との戦いになります。
 戦場はスーパーカオスドラゴンが目星をつけた周囲から孤立した無人の浮島です。
 全力で戦ってカオスの混沌領域を発生させて帰還に使用する悪魔インクをゲットしましょう。

 第二章はカオスの混沌領域と化した浮島から次々に湧き出てくるオブリビオンとの戦いになります。
 敵は猟兵の思う『かつての強敵』の姿を憑装してその攻撃を模倣して戦うようです。全て撃破できればカオスの混沌領域は消滅します。

 第三章は最寄りの小さな浮島の空中庭園で時間を過ごせます。
 第二章、第三章については断章で冒頭に状況説明を追加致しますのでそちらもご確認下さい。

 それでは、皆様のご参加をお待ちしております。
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第1章 ボス戦 『東のラスボス『スーパーカオスドラゴン』禍』

POW   :    ハイパーカオスチャージ
【カオスで予測不能な軌道を描く】突進によって与えたダメージに応じ、対象を後退させる。【他のスーパーカオスドラゴン】の協力があれば威力が倍増する。
SPD   :    アンリミテッドカオスファング
【三つの頭の牙による連続噛みつき】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ   :    マッドカオスフレイム
自身が【混沌魔法「カオスヘッダー」を発動して】いる間、レベルm半径内の対象全てに【属性を変え続ける混沌の炎】によるダメージか【肉体を癒やす混沌物質】による治癒を与え続ける。

イラスト:カツハシ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ティティス・ティファーナ
SPDで判定
*アドリブ歓迎

「まだ帰還できていなかったか…早々に帰還して貰いたいな…」
『アストラル・エレメント・トランスフォーメーション』を起動して1分先の未来を見ながらファンネルビット/シールドビット/リフレクタービットを素遺贈して展開しリニアロングボウとアルテミス・レーザービームで攻撃を仕掛け敵の攻撃をテレポートで空間飛翔して回避しつつ透明化と視聴嗅覚を阻害を駆使し好機を得たらフルバーストとヘラ・エウピションでの全力掃射をします。

「帰還したいのか、じゃれつきたいのか先ずは駆逐し撃滅して元の世界に追いやるとするか…」
溜息を漏らしながら冷たい眼差しを向け砲口を向けて淡々と処理し猟兵と協力します。



●お空の世界に笑う混沌竜
 雲海に浮かぶ無数の浮島、その中でも周囲の島々から孤立した座標に存在する島に、緑の混沌の炎を燃やすスーパーカオスドラゴンはいた。
『ゲヒャ〜ッヒャッヒャ! お出でませだゼぇ、デビルキング様方!』
 テンション高く笑いながら猟兵達を迎える彼、ようやく故郷へと帰る為の準備をこの世界に禍根残すことなく実行できるからか、どこか張り切っているようにも見える。
 一方、
「まだ帰還できていなかったか……早々に帰還して貰いたいな……」
 ティティス・ティファーナ(召喚獣「アストラル・エレメント(幽魔月精)」・f35555)はそのテンションが合わないのか微妙にテンションが低い。
 元より他の世界から来訪した彼、今日の時点でもかなりの長期間この世界にいるのだが早く帰れるに越したことはないだろう。
『それじゃあ早速全力で行くゼぇ~!』
 三つ首の竜はそう宣言し、ティティスに向かって高速で突撃、三頭の牙での超高速連続噛みつきは|幽魔月精《アストラル・エレメント》の宿りし流動金属、そして金属骨格すらをも噛み砕き粉砕するだろう。
「帰還したいのか、じゃれつきたいのか……先ずは駆逐し撃滅して元の世界に追いやるとするか……」
 溜息を漏らしながら怜悧な視線を向け、スーパーカオスドラゴンへと装着したレーザー砲門の数々を向けるティティスは同時にユーベルコード【アストラル・エレメント・トランスフォーメーション】を起動する。
「幽魔月精は機械身体、幽魔月精の機械魂魄」
 すると彼女の肉体がアストラル・エレメント・エネルギーへ変異、エネルギー体と化した身体での演算能力で混沌竜の攻撃を先読みしながら三種のビットを並行展開。
 脳波で操作するそれらの中のシールドビットを前面に出しつつスーパーカオスドラゴンの攻撃を躱し上空へと跳躍――竜の目からはまるで空間転移したような速度の回避に見えただろう。
 標的を見失った混沌竜だが攻撃の中断は不可能、その隙に大型の超電磁式弓矢『ロングリニアボウ』を構え瞬時に狙撃集中、
「女神の憤怒の如き、総攻撃を」
 ロングリニアボウとファンネルビット、そして肩と胴体に搭載したアームドフォートレスダブルキャノンから一斉に発射、リフレクタービットによる反射で収束させたレーザーと矢は頑丈なスーパーカオスドラゴンの肉体を貫いた。
 鮮やかに叩き込まれた強烈な一撃、しかし、
『ゲヒャ〜ッヒャッヒャ! 流石だゼぇ~!』
 混沌竜はまだまだ倒れないようだ。『東のラスボス』を名乗りこのブルーアルカディアで生き延びていただけの事はあるのだろう。
 微妙にうんざりしたような表情のまま、ティティスは相変わらず冷たい視線を向けつつ再度砲口を混沌竜へ向けるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アラタマ・ミコト(サポート)
|荒魂鎮神命《あらたましずむるのかみのみこと》でございます。
此度は妖討伐の任を受け馳せ参じてございます。
極楽浄土より持ち帰りし法具の力を開放いたします。
活路は切り開きませたでございましょうか?


バルタン・ノーヴェ(サポート)
「ご安心くだサーイ! ワタシが来マシタ!」
ご用命あらば即参上! アドリブ連携歓迎デース!

普段の口調:片言口調(ワタシor我輩、アナタ&~殿、デス、マス、デショーカ? デース!)
戦闘スタイル:白兵射撃の物理系

各種武装の中から敵に有効なものを選択して用いてくだサーイ!
刀も銃器も、内蔵兵器や換装式ウェポンも、何でもOKデス!

アタック重視でもディフェンス重視でも対応可能デース!
斬り込み、爆撃、弾幕を張ったり、パリィ盾したり、臨機応変に立ち回りマース!

指定ユーベルコードが使いづらいなら、公開している他のものを使用しても問題はありマセーン!
オブリビオンを倒して、ミッションクリアのために力をお貸ししマース!


仲佐・衣吹(サポート)
キレイなもの、カワイイもの、ぶち壊そうなんて許さないんだから
バトルだって芸術よ。美しく戦いなさい!

お相手するはアタシことネイル
美術好きな女性人格よ

口調はいわゆる女言葉かしら
身のこなしが一番軽いみたいで
接近戦より距離をとってダガーで戦うのが好きよ

よく使う手は
外套を投げつけて囮や目暗ましからの一撃
ルーンソードで戦ってる途中で手放して虚を突き、袖口から隠し武器としてダガー
光属性を付けたルーンカルテを落としといて、タイミングを見て目潰しフラッシュ
こんなところかしらね

アイテムやユーベルコードはお好きに選んでくれていいわ
使えるものは全部使って、華麗に美しく戦いましょ!


鈴乃宮・影華(サポート)
「どうも、銀誓館の方から助っ人に来ました」
銀誓館学園所属の能力者……もとい、猟兵の鈴乃宮です

かつての様にイグニッションカードを掲げ
「――|起動《イグニッション》!」で各種装備を展開
友人から教わった剣術や
体内に棲む黒燐蟲を使役するユーベルコードを主に使用

TPO次第では
キャバリアの制御AIである『E.N.M.A』が主体となるユーベルコードを使用したり
『轟蘭華』や乗り物に搭載した重火器をブッ放したり
「|神機召喚《アクセス》――|起動《イグニッション》!」からのキャバリア召喚で暴れます

例え依頼の成功の為でも、他の猟兵に迷惑をかける行為はしません
不明な点はお任せします



●全力で暴れる混沌の竜
 空からの痛烈な射撃を受けたスーパーカオスドラゴン、僅かばかり怯みはしたがデビルキングワールド東のラスボスである彼は三つの首を目覚まし代わりにぶるぶると振る。
 そこに四人の猟兵がやってきて、その中の暗赤色のマフラーを巻いた黒髪の女が一枚のカードを取り出しながらスーパーカオスドラゴンに告げる。
「どうも、銀誓館の方から助っ人に来ました」
『ゲヒャ〜ッヒャッヒャ! ヨロシク頼むゼぇ!』
 言葉を交わした鈴乃宮・影華(暗がりにて咲く影の華・f35699)はそのままイグニッションカードを掲げ、
「――|起動《イグニッション》!」
 そう叫べばカードに収納されていた武装類が開放、瞬時に装着して試作詠唱バズーカ『破蘭華』から呪詛を変換したエネルギー砲弾を緑の混沌竜に向けてぶっ放した。
 命中、爆風。その中から混沌竜は高速で飛び出してきて、近くにいた黄砂色のコートの青年、仲佐・衣吹(多重人格者のマジックナイト・f02831)へと襲い掛かる。
 彼は巨体の突進を浮島の地形を利用しながら身軽に躱しつつ、光属性を籠めたルーンカルテを投擲、強烈な発光で目を晦ませて危地を凌いでいく。
「荒々しい戦い方ね。もう少し美しく戦いなさいよ!」
『ゲヒャ〜ッヒャッヒャ! 悪魔インク作るにゃそれはちょっと難しい相談だゼぇ~!』
 咎めるような衣吹の言葉、女性口調なのは今表に出ている人格が『ネイル』というお姉さんの人格だからだ。
 着地や疾走、強大な混沌竜を相手にしても優美な仕草を崩す事のないネイルは美術を好み、バトルさえも芸術として美しく戦う事を信条としている。
 今回の目的は悪魔インクの生成、つまりスーパーカオスドラゴンが全力を出さねばならないから全力かつ美しく、というのは少々難しいのかもしれないが、それでも目指す分には問題ないだろう。
 目がくらんだ首の代わりに別の首が噛みつかんと襲い掛かる。しかしそれを真っ向から攻撃して阻むのはサイボーグメイドのバルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)。
「ご安心くだサーイ! ワタシが来マシタ!」
 ハイテンションに言いながら腕部に装着した換装式チェインハンマーを振るって噛みつかんと下竜の頭の一つに叩きつける。
 強烈な衝撃に軌道は逸れ、その隙に二人は距離を取って仕切り直せば、追撃せんとする混沌竜に連なる刃の斬撃――|宇露菩櫓須無礼怒《ウロボロスブレイド》が襲い掛かる。
 それを操るのはアラタマ・ミコト(極楽浄土にて俗世に塗れし即身仏・f42935)、遠距離からの刃は混沌竜の胴体を浅く切り裂いたが、
『ゲヒャ〜ッヒャッヒャ! この位じゃまだまだインクは絞れないゼぇ!?』
 混沌の三頭竜は高らかに笑いながら体勢を立て直しつつ魔法を詠唱する。混沌魔法『カオスヘッダー』、その発動と同時、彼の周囲に混沌の炎と混沌物質が溢れ出すように出現する。
 そしてもう一つ、カオスヘッダーは混沌物質から新たなるスーパーカオスドラゴンを生み出す事すら可能とする。
 このまま発動を継続させてしまえば新たに出現した混沌竜が更にカオスヘッダーを重ねて凄まじい勢いで増殖していく。長期戦は非常に不利であろう。
 ――ならば増え始めを叩く、即座に判断したのは影華が起動するのは【黒燐幻想劇弾・見様見真似】、彼女はスーパーカオスドラゴンを見据えて呟く。
「彼の力を以て世界を模倣する――汝は汝、我も汝」
 影華の体が黒燐蟲の群れへと変換され一度崩れ、そして新たな形に組み変わって一匹一匹の黒燐蟲が脱皮するように表皮を変えていく。
 変化が終わった影華の姿はスーパーカオスドラゴンと全く同じ緑炎纏う三つ首の竜、黒燐蟲によって形作られた混沌竜はカオスヘッダーを発動するスーパーカオスドラゴン達へと襲い掛かる。
 まったく同じ力では数に勝るスーパーカオスドラゴンに打ち勝つ事は困難、しかし混沌の竜に相対しているのは影華だけではない。
 後方に下がっていたネイルが【ユーベルコード☆ミルフィーユ】、そして【トリニティ・エンハンス】の二つのユーベルコードを同時起動する。
 自己対象のユーベルコードを視界内すべての任意対象へと変更する力で、魔力による自己強化を仲間への強化へと拡大するコンボだ。
 火と水、そして風の魔力が混沌の竜の姿の影華を強化する。攻撃力を重点的に強化している事を示すかのように炎が燃え上がり、その力を受けた三つの首がスーパーカオスドラゴンの三つ首にそれぞれ喰らい付く。
 当然スーパーカオスドラゴンも反撃、二頭の混沌竜の荒々しい戦いの余波で周囲の地形が砕け、混沌物質が吹き飛ばされたことで増殖ペースが僅かに落ちるが、それでも増殖した片割れが新たに混沌竜を出現させ、影華による妨害を阻止せんと突進で襲い掛かる。
 カオスな軌道で影華に迫る混沌竜の群れ、その突撃の終点――暴れる影華のすぐそばにバルタンが割り込んで【模倣様式・第五悪魔王堕天勇者・剣&盾】で真っ向から迎え撃つ。
「ブレイブメモリ、ロゴスイグニッション」
 構えるのは5thKING『勇者リリリリ』を模した剣と盾、そして盾からビームがバルタンの後方にいる影華を覆うように放たれ守りの力を増強する。
『ゲヒャ~ヒャッヒャッ! 先々代のKINGの力まで再現してくるカぁ!?』
 高笑いしながら突進してくる混沌竜達の突進がバルタンに直撃する。しかし彼女は後退しない、勇者の有する破格の防御性能を再現したその力は混沌竜の突進にすら耐え抜いたのだ。
 受け止め切ったバルタンが剣を振るい混沌竜を切り裂く。竜の頑丈な鱗は両断成らず、さらにカオスヘッダーにより再び周囲に満ちてきた混沌物質により即座に修復されていく。
 だが、突進が停止した瞬間を狙い重ねてアラタマが起動するは【弾進愚狙踊】のユーベルコード。浮島がこの無数の混沌竜に埋め尽くされつつある状況から活路を切り開くべく、法具の力を解放する。
「|荒魂鎮神命《あらたましずむるのかみのみこと》の法力に従い、宝剣よ妖を穿つのです」
 法力により操られる刃は速度を落とさず軌道変更が可能、分割された蛇剣の刃が舞うように増殖した混沌竜の周囲を飛び回りながら、その内の一体の一枚だけ逆になっているウロコに強烈な一撃を刻み込む。
 増殖したスーパーカオスドラゴンは全てが同一存在、故に一体を撃破されたなら――、
『『『『『『ゲヒャーッ!?』』』』』
 増殖した混沌竜達は爆発と共に消滅、そして悪魔インクを搾られた本体だけが混沌領域に残ったのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​




第2章 冒険 『カオスより来る敵』

POW   :    気合とパワーで正面からぶっ飛ばす。

SPD   :    過去より成長した自分の技を振るい、強敵に打ち勝つ。

WIZ   :    強敵の憑装を何らかの手段で弱め、その隙を突く。

イラスト:fossil

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●過去の強敵を蹴散らせ
 全力で戦ったスーパーカオスドラゴン、その余波で生じたカオスの混沌領域は消失することなく浮島全体を覆っている。
 次々にカオスとなった島のあちこちからオブリビオンが現れる。オブリビオン共の姿は憑装により猟兵の思うかつての強敵と同じ姿であり、能力も同程度の厄介な存在だ。
 相対する猟兵が想い描く姿と攻撃を模倣して行ってくるこのオブリビオン達、されど全て倒す事ができれば危険な混沌領域は消滅する。こんな過去の遺物などに後れを取る訳にもいかないだろう。
 スーパーカオスドラゴンからの連戦となるが、猟兵達は再び得物を構え、群がりやって来るオブリビオンとの戦いを開始っするのだった。

※マスターより
 この章では『あなたの考える強敵の姿と攻撃』をプレイングで指定してください。
 指定がなかった場合はプレイングや過去の依頼の履歴で戦った強敵の中からランダムで選択させて頂きます。
バルタン・ノーヴェ(サポート)
「ハーイ! ワタシがサポートに来た、バルタンデース!」
支援しマース! アドリブ連携歓迎デース!

普段の口調:片言口調(ワタシor我輩、アナタ&~殿、デス、マス、デショーカ? デース!)
得意な技能:【奉仕・料理・掃除・裁縫・救助活動】と【一斉発射・焼却・武器受け・残像・カウンター・受け流し】デスネ!

荒事であれば武装を使用してクリアしマース!
移動中や探し物など、その他冒険なら適切な技能でくぐり抜けマース!
単独で進んでもOK、他の猟兵の方の補佐に回ってもOKデスヨー!

公開しているアイテムはどれを使っても大丈夫デース!
バルタンズのお小遣いも支払いマスので、心置きなくどうぞデース!
よろしくお願いしマース!



●天帝のまがい物を砕け
 浮島に隠れていたオブリビオンが、憑装により強敵の姿をとって猟兵達に襲いかかる。姿だけではない、その技もかつて猟兵が相対した強敵と同じになっているオブリビオン達は、多数であることも含め厄介な相手であることに間違いはない。
 だが、スーパーカオスドラゴンからの連戦となるバルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)はその浮島の上でチェインハンマーを振り回し叩きつけて浮島から吹き飛ばし雲海へと叩き落としていく。
「HAHAHA! 外見と技だけでは足りまセーン!」
 景気よくハイテンションにぶっ飛ばしていくサイボーグメイド、彼女の前に止まぬ雪を思わせる、天使に侵食されたかのような姿の剣士のオブリビオンが立ちはだかる。
 ――冬のアスタルシャ、アルカディア争奪戦で討ち果たされた六大屍人帝国『天帝騎士団』の『天帝』。
「確かに強敵でシタが……」
 彼女の前に立つアスタルシャははかつて相対した時と同じ重圧をバルタンに感じさせるが、そこに本物が有していた強烈な感情はない。
 願い、意志、それがないただの武力に負ける訳にはいかぬとバルタンは腕に装着していたチェインハンマーをパイルバンカーへと換装し、ユーベルコード【秘密のバルタンズ】を起動する。
「カモン、バルタンズ!」
『バルバルバルバル♪』
 召喚されたのは15センチ程度のバルタンを二頭身にしたようなミニ・バルタン達が163体。彼女たちに五百円ずつお駄賃を渡せばミニ・バルタン達は気合十分に天帝へと襲いかかる。
 百を超えるミニ・バルタン達を排除せんと、オブリビオンは絶凍剣を振るい天帝の凍気を直線上に放つ。混沌領域の大地ごと凍てつかせる強烈な凍気にミニ・バルタン達が飲み込まれていく。
 しかしただでは済まないのがミニ・バルタン。凍てつくと同時に煙幕を周囲に展開して視界を悪化させ、その隙に大きく迂回する軌道でバルタンがダッシュで天帝に肉薄する。
 接近する彼女に気づき絶凍剣を振るおうとするが一手遅い。バルタンへと天帝が向き直る前に、バイルバンカーの先端が鎧に押し付けられ、巨大な杭が打ち込まれる。
 キャバリア用のものを転用したそれの破壊力は絶大、その一撃でアスタルシャを憑装していたオブリビオンは跡形もなく消し飛び、消滅した。
 強敵を仕留めることに成功したバルタン、しかし彼女はすぐさま次の敵を求め行動を開始する。
 この混沌領域が消滅するまで依頼の完遂にはならない。プロとして仕事を果たすべく、召喚したミニ・バルタン達を引き連れ混沌の浮島を駆けていくのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

エドゥアルト・ルーデル(サポート)
『ヒャッハー!頭ねじ切ってオモチャにしてやるでござる!!』

口調:拙者、名字+氏、~でござる、~ですぞ
属性:混沌・悪

弱きを困惑させ強きを嫌がらせの果に弄り倒す正義なんてどこ吹く風なゴーイング・マイ・ヒャッハー系

シリアスな空気だと破壊するか自分が爆発する
可愛い女の子を見れば興奮する変態
エンジョイ&エキサイティングをモットーに好きなように生きて好きなように死ぬギャグキャラ
オタクらしく戦闘中でも状況に有ったセリフやパロ技を適当にぶっ込みながら戦う様はイカレポンチすぎて敵味方問わず困惑と驚愕させることに定評がある
公言しないが空軍のパイロット



●あと四人はまともな服装なんだろうか
「ヒャッハー!頭ねじ切ってオモチャにしてやるでござる!!」
 混沌領域に全面覆われた浮島へと降り立ったウォーモンガー、もとい腐れ外道パイロットのエドゥアルト・ルーデル(黒髭・f10354)は殲滅戦にご機嫌な様子。
 この浮島のあちこちから出現するというオブリビオン、その姿は猟兵がイメージする強敵の姿を憑装しているのだという。
 様々な強敵の姿で現れるオブリビオンだがエンジョイ&エキサイティングなエドゥアルトはハンドグレネードをばらまいて芋煮臭する爆風で吹き飛ばしたり火炎放射器で消毒したりとやりたい放題である。
「こっちの方から大物の気配がするでござるな!」
 そして混沌の浮島を蹂躙する彼の前に現れたオブリビオンの姿は――、
「あの許されない布面積はエン……なんたらでござるな」
 絵画の女神を思わせるその姿は、かつてアルカディア争奪戦で交戦した経験のある『大天使』エンケロニエルと同じもの。
 全身に纏う人間大の天使核とか植物が上手くアウトな部分をガードしているので全年齢でも安心ではあるが、脅威の布面積ゼロの色々とギリギリな大天使である。
 以前の戦いでは呼吸禁止のルールを強いてきた大天使だが今回はその身を取り巻く天使核を巨大化させて物理的に薙ぎ払おうとしてくるようだ。
「再生怪人になぞ負けられねえ! いっちょぶっ飛ばしてやるかあ!」
 マークスマンライフルを構えユーベルコードを起動、真っ向からエドゥアルトは巨大天使核に対抗しようとして、その姿にエンケロニエルを憑装したオブリビオンは手を差し出し攻撃を開始しようとして――、
「ぐぇぇぇぇ!?!?」
 ――突如空から不時着してその勢いのまま走って突っ込んできたガンシップにエドゥアルトごと跳ね飛ばされた。
 人気のない浮島を準備してくれていた用意周到なスーパーカオスドラゴンさんであったが偶然飛空艇などが通りがかって不時着してくるとは想像もできなかったのだろう。
 二人組のガンシップの操縦者はただならぬ気配に慌てて空へと再度飛翔、被害者2名を見なかった事にしつつ近隣の他の浮島へと去っていった。
 なお轢かれたエンケロニエルは憑装が解け消滅、一方のエドゥアルトは当然のようにピンピンした様子で起き上がり、次なる|敵《オモチャ》を求めヒャッハーと暴虐を再開するのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ティティス・ティファーナ
SPDで判定
*アドリブ歓迎

「自分となら、姉…姉の知れんなら乗り越えて見せなくては!」
『アストラル・エレメント・トランスフォーメーション』を起動して1分先の未来を見ながらファンネルビットを創造して展開し敵の攻撃を空間飛翔してテレポートで回避し、リニアロングボウとアルテミス・レーザーで攻撃を仕掛けます。
「本当の姉なら“聖なる光”で打ち消すからな」
埒が明かないならフルバーストとヘラ・エウピジョンでの一斉掃射を行ない撃破し駆逐します。

倒した後に後味の悪さに天を仰いで哭きながら雄叫びを上げて「これだからオブリビオンなど、許せないし存在も認めたくないものだ…!」と静かに歯を食い縛って呟きます。



●其れは紛い物であるとわかっているけれど
 混沌に覆われた浮島から湧き出すオブリビオン達、猟兵達の戦いにより撃破されその勢いが衰えていく中、ティティス・ティファーナ(召喚獣「アストラル・エレメント(幽魔月精)」・f35555)は激戦を繰り広げていた。
 対峙しているのはフェアリーの姿を憑装したオブリビオン。踊るように空を舞いながら髪の毛の先端に付けた短く小さな杖から放たれる精霊の力はティティスの知る力そっくりそのままで、高速で移動する彼女を正確に狙ってくる。
 ――強敵と思う相手、と言われてティティスが連想するのは姉である聖霊術士、偽物とはいえそれと戦わねばならぬ事に思う所はあるのだが。
「……姉の試練なら乗り越えて見せなくては!」
 雑念を振り切りサイコミュ・ファンネルビットを展開しつつユーベルコード【アストラル・エレメント・トランスフォーメーション】を起動、
「幽魔月精は機械身体、幽魔月精の機械魂魄」
 混沌竜との戦いの時と同じようにティティスの一部がアストラル・エレメント・エネルギーへと変異、一分先の未来すら見える程の高精度な予測を行いフェアリーの攻撃を躱していくティティス。
 更にアームドフォートレスダブルキャノンから強烈なレーザーの一射を放ちつつ同時に予測されたオブリビオンの回避先へと先んじてファンネルビットを脳波で操作しレーザーを発射、超大型レーザーは回避されたもののビットでの攻撃はオブリビオンに命中しその身体を焼き焦がす。
 拮抗、寧ろ押され始めた状況にフェアリーの姿のオブリビオンは苛立ちに表情を歪めて炎のオーラを
 されどティティスは眉一つ動かさず、本物ではやらないような表情をした敵を見据えつつ演算した未来の中で最適を選びつつ瞬間移動と見紛う機動で敵の術を回避していく。
「本当の姉なら“聖なる光”で打ち消すからな」
 炎のオーラを現し本気を出した姉の姿に見えても所詮は憑装で姉の姿と技を模倣しただけのオブリビオン。本物の力の使い方には遠く及ばない。
 一瞬の狙撃集中、ロングリニアボウより放たれた電磁加速された矢と涙型の超小型レーザー砲台から放たれたレーザーがオブリビオンを撃ち抜き、消滅させた。
 フェアリーの姿を憑装したオブリビオンが撃ち抜かれ消滅、それが最後だったか浮島を覆っていたカオスの混沌領域は何事もなかったかのように消滅していく。
 戦闘が完了した事を確認したティティス、されどその表情は晴れやかなものではない。
 ――本物ではないこと、それは理解している。
 それでも姉を手にかけるなどというのは最悪の後味だ。
 その後味を紛らわせるように、ティティスは天を仰ぎ言葉にならぬ慟哭をあげて。
「これだからオブリビオンなど、許せないし存在も認めたくないものだ……!」
 そして静かに歯を食い縛り、呟いたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『空中庭園の散策』

POW   :    空中庭園の全てを見て回ろう

SPD   :    じっくり庭園の設備を楽しもう

WIZ   :    庭園の歴史を学ぼう

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●夕映えのお空での一時の休息を
『ゲヒャ〜ッヒャッヒャ! 感謝するゼぇ!』
 浮島を覆っていた混沌領域も解消された事でゴキゲンな様子のスーパーカオスドラゴン。
 混沌領域は解消されたが戦いの余波で浮島はちょっとのんびりするには殺風景な場所になってしまったから、猟兵達とスーパーカオスドラゴンは比較的近くにあった小さな無人の浮島へと場所を移して休息を取っていた。
 その浮島の上には美しくも古びた空中庭園。長らく人の手が入った様子はないようだが、美しい草花に彩られる遺跡風の庭園はどことなく情緒を感じさせるものがあるだろう。
 とはいえ、スーパーカオスドラゴンはすぐにこの場所を離れるらしい。次の戦いの舞台となる、周囲に迷惑にならない浮島を探す為の旅に向かうそうだ。
『働きづめじゃあ倒れちまうし、ゆっくり休むのも時には大事だゼぇ~!?』
 そんな事を言いながら、根回しに定評のある偽乱暴者のドラゴンは翼を広げ浮島から飛び立っていった。
 万全を期して彼が確実に帰還する為にはもう少しカオスの混沌領域との戦いが必要になるだろう。
 その戦いは今すぐ、という訳にはいかないけれども、次の戦いに備えこの美しい空中庭園を散策し鋭気を養うのもいいのかもしれない。
 ――空は茜色に変わりつつあり、空中庭園をその色に染まり始めて。
 ほんの僅かな休息の一時を、猟兵は思い思いに楽しんでいくのだった。
仲佐・衣吹(サポート)
キレイなもの、カワイイもの、ぶち壊そうなんて許さないんだから
バトルだって芸術よ。美しく戦いなさい!

お相手するはアタシことネイル
美術好きな女性人格よ

口調はいわゆる女言葉かしら
身のこなしが一番軽いみたいで
接近戦より距離をとってダガーで戦うのが好きよ

よく使う手は
外套を投げつけて囮や目暗ましからの一撃
ルーンソードで戦ってる途中で手放して虚を突き、袖口から隠し武器としてダガー
光属性を付けたルーンカルテを落としといて、タイミングを見て目潰しフラッシュ
こんなところかしらね

アイテムやユーベルコードはお好きに選んでくれていいわ
使えるものは全部使って、華麗に美しく戦いましょ!



●空中庭園を鑑賞して
 スーパーカオスドラゴンが空中庭園の浮島から離れ、僅かばかりの休息の時をそれぞれの猟兵は過ごし始める。
 混沌竜との交戦の時と変わらず『ネイル』という女性人格が表出している仲佐・衣吹(多重人格者のマジックナイト・f02831)は、空中庭園のあちこちを持ち前の身軽さでぐるりと巡っていた。
「随分昔に造られたみたいだけど……うん、いいわね」
 美術を好むネイルとしては美しい建築についても興味がある。長らく人の手が入っていないから少々崩れている箇所があるのは残念ではあるが、全体的には形を保っていて古き時代の美しさを今に伝えてくれているように思われる。
「この石……昔は塗料で着色されていたみたいね? となると全体としては……」
 あちこちの石像に僅かに残った色から作製された当初の色を推測しつつ歩き回るネイル、その内庭園の中でも一番広い場所へと辿り着く。
 本来は手入れされた草木が植えられて整った庭園になっていたのだろう。しかし人の手が入っていない今は特に規則性もない草木が力強く育っているだけだ。
 その中心に一本の巨大な樹が生えている。もしかするとこの樹は庭園の建設当初から植えられていたのかもしれないが、それを判別する為の情報は近くには見当たらない。
「キレイ……」
 ネイルが振り返れば夕陽が沈みかけ、茜色に染まった雲海と空中庭園の全容が見える。
 敵のいない穏やかな時間、美しい景色を眺めながら過ごすのも悪くはないだろう。
 ネイルは樹の近くで小休憩を取ると、陽が沈み切るまでゆっくりと空中庭園での時間を過ごしたのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ティティス・ティファーナ
SPDで判定
*アドリブ歓迎

「敵とは言え姉を葬るとは…」と傷心で落ち込んでいると心から癒す声を聴いて驚くも姉の祝聖嬢がファンネルを通して心配してくれて聲を届けてくれていた。優しい本物の姉の声を聴いて落ち着いて年上の姉は何でもお見通しと優しく癒して慰めてくれます。
姉の「猟兵は万能じゃないんだからムリはダメ♪甘えれる時には甘えなくちゃ☆」と言ってくれるから素直に甘えて思いのたけを伝えます。
落ち着くと景色の美しさに気付いて「綺麗で落ち着いている」と呟くと「それを守れたんだからエライ!☆」と褒められてクスリと笑いながら「私では姉には叶わないな」と小さく呟くも聴かないフリをしてくれる祝聖嬢は優しく見てます



●姉は何でもお見通し
 一方、ティティス・ティファーナ(召喚獣「アストラル・エレメント(幽魔月精)」・f35555)は空中庭園の片隅で、沈痛な表情を浮かべていた。
「敵とは言え姉を葬るとは……」
 先のカオスの混沌領域での戦い、憑装による姿形を真似ただけのオブリビオンとはいえど、姉の形をしたものと戦い消滅させたことはティティスの心に影を落としていた。
 周囲に機械的な印象を抱かせるほどに冷静沈着なティティス、傷心で落ち込む彼女の表情が、不意に驚きに塗り替えられる。
「この聲は……!?」
 心に響くやさしい聲――可変型ファンネルを通して聞こえるのは姉である祝聖嬢の心配する言葉。それはティティスの傷付いた心を落ち着かせ、癒しててくれる。
 姉は何でもお見通し、と年上らしく包み込むように慰めてくれる――あんな紛い物ではない、本物の優しい声。
『猟兵は万能じゃないんだからムリはダメ♪ 甘えれる時には甘えなくちゃ☆』
 そんな姉の言葉に、ティティスは胸に淀んでいた思いの丈をファンネルを通して吐き出す。
 ――猟兵として戦う中での理不尽さ、オブリビオンへの許せなさ。
 吐き出したい事は他にもいっぱいあって、そんな暗い想いをも吐き出せるのは素直に甘えているから、それをちゃんと聞き届けてくれると信じているから。
 思う侭に言葉を紡ぎ、そして徐々にティティスの心に余裕が生まれ落ち着くと、ようやく周囲に広がる景色に目が向くようになる。
「……綺麗で、落ち着いている」
 思わず呟いたティティスの言葉に、姉は明るい声でやさしく褒めてくれて。
『それを守れたんだからエライ!☆』
(「私では姉に敵わないな」)
 その褒め言葉にクスリと笑いつつ、小さく呟くティティス。
 聞こえているのか聞こえていないのか――いずれにせよ聴こえていない風にファンネル越しに姉は振る舞ってくれている。
 ――戦いの果てにこの素晴らしい空の景色を守った妹を、きっと姉は優しく見てくれている。
 そうティティスは思いながら、夕暮れに染まる空と空中庭園の景色を眺めるのだった。
 
 スーパーカオスドラゴンが無事に帰還する為の下準備はまた一歩前進した。
 混沌の竜の準備が一日でも早く完了する事を願いつつ、猟兵は空中庭園を後にしグリモアベースへと帰還したのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2025年04月13日


挿絵イラスト