【サポート優先】エル・ティグレとホットドッグ
これはサポート参加者を優先的に採用するシナリオです(通常参加者を採用する場合もあります)。
●
「ギャーッハッハッハッ! この俺達をサッカーで倒そうだなんて無駄無駄ァ! 蹴散らされるのはそっちの方で……エェ?」
高笑いした量産型クライング・ジェネシスは直後、目の前で繰り広げられる光景に言葉を失った。たった一人の少女が、ボールを巧みに操り、バッタバッタと自分達を薙ぎ倒している。
「アハハッ、アタシを誰だと思ってるんだ!? サッカーで第三銀河を統一した究極美少女、サッカー・フォーミュラ『エル・ティグレ』様だぞ? このアタシに勝とうだなんて100年早いぜ!」
高笑い返しした少女――こと『エル・ティグレ』は量産型クライング・ジェネシスの顔に顔面シュートを決める。量産型クライング・ジェネシスは仰向けに倒れた。
●
「皆さん、お集まりいただきありがとうございます」
グリモアベースで、集まった猟兵達にプルミエール・ラヴィンス(はじまりは・f04513)頭を下げる。
「早速ですが、皆さんは覚えていますか? 帝都櫻大戰の際、アスリートアースのキャンプ・フォーミュラ『キャンピーくん』が自身の世界移動能力を用い、猟兵の強力な共闘者を多数異世界に送り込んでくれたことを……」
そのおかげで勝てたと言っても過言ではないほどに、幻朧帝イティハーサ及びエンシェント・レヰスは強かった。キャンピーくんは陰の立役者ともいえる。ただ、困ったことに。
「帝都櫻大戰が終わった後、キャンピーくんは姿を消してしまい……彼の世界移動能力を頼ることもできず、何人かの共闘者は未だ、送り込まれた世界に留まっているんです」
新生フィールド・オブ・ナインが一角、サッカー・フォーミュラ『エル・ティグレ』もそのうちの一人だ。だが、彼女は自力で、ヒーローズアースの広大な宇宙にはたった一つだけ「異世界へと渡る為の|超機械《オーパーツ》」が存在することを突き止めたという。
「それを手に入れるために、『エル・ティグレ』は既に独自の「宇宙征服計画」をぶち上げ、ラグランジュポイントから果てのない宇宙の旅へと出発しています」
今もヒーローズアースの遥か宇宙で、宙域を支配する量産型クライング・ジェネシスの軍勢と戦っているらしい。サッカーで。
「もちろん、彼女はフォーミュラなので、その辺のオブリビオンはばったばったと薙ぎ倒せるのですが……」
――じゃあもう全部あいつ一人でいいんじゃないかな。そう思う猟兵達に、プルミエールは首を振る。
「いえ、何分相手は宙域を埋め尽くす数千数万の大軍勢なので……さすがに一人では。ここはエル・ティグレに加勢して、共に銀河のオブリビオンを蹴散らしましょう!」
ぐっと拳を握るプルミエール。しかし、量産型クライング・ジェネシスの軍団を倒してもまだ終わりではないらしい。
「実は、量産型クライング・ジェネシスの背後には、軍勢の司令官である、宙域最強のオブリビオン『魔導生命体『リリス』』が控えていて」
ワガママお嬢様気質である彼女は、自身のお世話をさせるため、また守らせるために、物凄い数の配下オブリビオンを侍らせている。この配下オブリビオンのディフェンスを突破しなければ、リリスに攻撃を届かせることすらできないが。
「『エル・ティグレ』は宇宙史上初めて第三銀河を統一した最強のギャラクシィリーガー。この程度のディフェンスは易々と突破できるでしょう」
彼女と協力し、配下達のディフェンスをすり抜けるなり蹴散らすなりして、司令官本体を討ち取れば。
「美味しいホットドッグが待っています」
なんで?? と思ったが、訊けばこの宙域にはリリスに支配されているホットドッグ星人がいるらしい。彼女を倒せば、彼らは大喜びで、猟兵とエル・ティグレを救いの英雄としてもてなしてくれるだろう。
「尤も、ホットドッグ星人流のおもてなしとはホットドック大食い大会。おそらく食べきれないほど大量のホットドッグが出てくるでしょうが……ま、まあ頑張ってください!」
プルミエールの激励を聞きつつ、猟兵達は宇宙に向けて飛び立つ。何しろ宇宙は広大だ。エル・ティグレが|超機械《オーパーツ》の存在する宙域に到達するには、まだまだ長い冒険が待っている筈だから。
ライ麦
ライ麦です。これはサポート参加者を優先的に採用するシナリオです(通常参加者を採用する場合もあります)。
『エル・ティグレ』ほっとくとヤバそうなんで出してみました。
サッカー全然分からないので、サッカー描写は期待しないでください。
……これ以上言うこともないんですが(サポート優先なので)。えーっと、よろしくお願いします!
第1章 集団戦
『量産型クライング・ジェネシス』
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POW : GAOOOOOH!
全身を【原初の炎に包まれた姿】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
SPD : BAOOOOOM!
【簡易型骸の海発射装置】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【相手と同じ姿と能力の幻影】で攻撃する。
WIZ : THEEEEEEND!
【簡易型骸の海発射装置から放つ『過去』】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を『神々の時代』の火で包み】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
イラスト:yuga
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
アイクル・エフジェイコペン(サポート)
猫っぽい舌足らず口調にゃ。こんにゃ感じで、末尾だけじゃにゃくて途中にも入れてほしいにゃ。めんどいならなくてもいいけど。
ちなみに機嫌悪い時は「に゛ゃ」って濁点入る感じにゃ。
正直状況とかよくわかってにゃいけどなんとなく気に入らない顔してるからぶっ殺すに゛ゃ。
パワーイズジャスティス。真正面から行っておもいっきり攻撃するのみにゃ。ユーベルコードは何使ってもいいにゃ。
基本はむちゃくちゃ猫かぶってかわいい子演じてるものだから、なるべくスマートに『せーとーはなれでぃー』的な感じで戦おうとするけど、むちゃくちゃ怒ったら地が出てむちゃくちゃ口が悪くなる。
「ぶっ殺おおおおおおす!●ぁぁぁぁぁぁっく!!」
「ギャーッハッハッハッ! このオレ達を倒そうだなんて無駄無駄ァ! 何せ、オレ達は【量産型】! まだまだいっぱいいるぜぇ!!!」
エル・ティグレに蹴散らされて言葉を失ったのは一時のこと。量産型クライング・ジェネシスは再び腰に手を当てて高笑いする。そんな彼らを、アイクル・エフジェイコペン(クロスオーバー三代目・f36327)は睨みつけた。
「正直状況とかよくわかってにゃいけど、なんとなく気に入らない顔してるからぶっ殺すに゛ゃ」
実際、カンに触る相手であっただろう。なんか妙に偉そうだし言葉遣いも乱暴だし。とはいえ、アイクルとしてはなるべくスマートに『せーとーはなれでぃー』的な感じで戦いたいところだ。アイクルは周囲を見回した。見れば、エル・ティグレその人が、
「アハハッ、何人来ようが、アタシの敵じゃないね!」
とサッカーボールを巧みに操り、量産型クライング・ジェネシス達を次々にぶっ飛ばしている。彼女の戦い方がスマートなせーとーはなれでぃー的かどうかは疑問符が付くが、とりあえずここはサッカーで戦うのがルールなのかもしれない。アイクルは、
「い、今ですご……ご主人様……」
とエルが頑張って敬語で喋りながらパスしてきたボールを受け取り、できるだけ優雅に蹴り上げた。さながらアヤカシエンパイアの貴族がやる蹴鞠のように。ぽーんと飛んでいったボールは、量産型クライング・ジェネシスの頭にぶつかり、跳ねて転がる。しかし、量産型クライング・ジェネシスは馬鹿にしたように笑った。
「ギャーッハッハッハッ! なんだぁこのへなちょこボールは!? こんなの痛くも痒くもないぜぇ!! オレの勝ちだな! 喰らいやがれ! オレの簡易型骸の海発射装置!」
BAOOOOOM! と量産型クライング・ジェネシスの両腕に取り付けられた簡易型骸の海発射装置から、アイクルそっくりの幻影が発射される。凶悪そのものの笑みを浮かべたアイクルそっくりの幻影は、握りつぶさんばかりに手にしたサッカーボールを思いっきりぶん回し、叩きつけてきた。ゴッという鈍い音が脳天に響き、鼻血が飛び散る。同時に、アイクルの中で何かがキレた。
「ぶっ殺おおおおおおす! ●ぁぁぁぁぁぁっく!!」
せーとーはなれでぃーとは程遠い罵声を浴びせながら、アイクルは近くにいた量産型クライング・ジェネシスの頭をむんずと掴み、幻影ごと別の量産型クライング・ジェネシスを巻き込みながらぶん回す。サッカーもスマートなせーとーはなれでぃーもどっか行った。量産型クライング・ジェネシス達が次々に跳ね飛ばされていく光景を見、エルは思わず両手を組む。
「おお……さすがご主人様だぜ!」
と、崇めるように。
成功
🔵🔵🔴
バルタン・ノーヴェ(サポート)
「バトルの時間デース!」
雇われメイド、バルタン! 参上デース!
アドリブ連携歓迎デース!
普段の口調:片言口調(ワタシor我輩、アナタ&~殿、デス、マス、デショーカ? デース!)
戦闘スタイルは物理系!
遠距離ならば、銃火器類の一斉発射が有効デース!
近距離ならば、武器を展開して白兵戦を挑みマース!
敵の数が多いor護衛対象がいるならば、バルタンズの使用もお勧めしマース!
状況に応じて行動して、他の猟兵のサポートに回っても大丈夫デス!
迎撃、防衛、襲撃、撤退戦。どのような戦場でも参戦OKデース!
指定ユーベルコードが使いづらいなら、公開している他のものを使用しても問題はありマセーン!
勝利のために頑張りマース!
「アハハッ、何人来ようが、アタシの敵じゃないね!」
そう、高らかに笑いながら、次々に現れる量産型クライング・ジェネシス達をサッカーボールで蹴散らしていたエル・ティグレだが。
「……敵じゃないけど、さすがにちょっと多すぎるな」
サッカー・フォーミュラといえども、体力が無尽蔵なわけではない。ちょっと息切れしてきた彼女は立ち止まり、両手を膝に当ててハァハァと肩で息をする。だが、その隙を見逃す量産型クライング・ジェネシスではない。
「ギャーッハッハッハッ! もう終わりかぁ!? じゃあ今度はオレの番だな! 今までやられた分、たっぷりお返ししてやるぜえ!」
耳障りな笑い声を上げながら、一斉に飛び掛かってくる量産型クライング・ジェネシス達。だが、それらを出迎えたのは、大量の弾丸だった。
「雇われメイド、バルタン! 参上デース!」
メイド服のスカートをひらり靡かせ、戦場に降り立ったバルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)が、内蔵された大型ガトリングガンを量産型クライング・ジェネシス達に向け、連射しまくっている。雨あられと浴びせられる弾丸に、量産型クライング・ジェネシス達は蜂の巣になって倒れていった。
「ご、ご主人様……ありがとうございます!」
エルは感謝感激、両手を組んでバルタンを拝んでいる。猟兵に対しては頑張って敬語で喋る彼女だが、その「ありがとうございます」に無理しているような響きはない。本当に心からの感謝の言葉なのだろう。バルタンは連射する腕は止めないまま、ちょっとだけ胸を反らした。
「イエイエ、礼には及びマセーン! コレが雇われメイドの仕事デース!」
一方の、弾丸から逃れた量産型クライング・ジェネシスは歯噛みしている。
「ク、クソ、これじゃうかつに近づけねえ……! こうなったら!」
GAOOOOOH! と彼の体が原初の炎に包まれた。その瞬間に、当たったはずの弾丸が金属製の板に弾かれたように跳ね返される。量産型クライング・ジェネシスは両手を腰に当て高笑いした。
「ギャーッハッハッハッ! これでオレは【無敵】! ガトリングガンなんて怖くないぜえ! この隙に……アレ?」
量産型クライング・ジェネシスは足を踏み出そうとして気付いた。そもそもこの状態だと動けないことに。だいたい、バルタンのガトリングストームの効果で脱出も侵入も困難になっている。エルはニヤリと口角を上げた。
「アハハッ、いい的だぜ! 練習にピッタリだな!」
すっかり元気を取り戻した彼女が、動けないのをいいことに、量産型クライング・ジェネシスをゴールネットに見立ててボンボンサッカーボールを蹴り込んでいる。
「ギィヤアアアアア! やめろぉ!」
ダメージはなくとも、その屈辱に悲鳴を上げている量産型クライング・ジェネシスをよそに、
「ヨシ、ココはもう大丈夫そうデスネ! 次の戦場にお手伝いしにイキマース!」
バルタンは爽やかに次の戦場に飛び立った。
「ちょ、おま、無視すんじゃねぇえええ!」
という量産型クライング・ジェネシスの声はほっぽって。
成功
🔵🔵🔴
水心子・真峰(サポート)
水心子真峰、推参
さて、真剣勝負といこうか
太刀のヤドリガミだ
本体は佩いているが抜刀することはない
戦うときは錬成カミヤドリの一振りか
脇差静柄(抜かない/鞘が超硬質)や茶室刀を使うぞ
正面きっての勝負が好みだが、試合ではないからな
乱舞させた複製刀で撹乱、目や足を斬り付け隙ができたところを死角から貫く、束にしたものを周囲で高速回転させ近付いてきた者から殴りつける
相手の頭上や後ろに密かに回り込ませた複製刀で奇襲、残像で目眩まし背後から斬る、なんて手を使う
まあ最後は大体直接斬るがな
それと外来語が苦手だ
氏名や猟兵用語以外は大体平仮名表記になってしまうらしい
なうでやんぐな最近の文化も勉強中だ
「水心子真峰、推参。さて、真剣勝負といこうか」
水心子・真峰(ヤドリガミの剣豪・f05970)は佩いた本体である刀は抜かず、代わりにおびただしい数複製する。その数は160を超える。
大量に複製した刀を、真峰は量産型クライング・ジェネシスの群れに放った。乱舞する刀に量産型クライング・ジェネシス達が右往左往している隙に、念力で巧みに操った刀で目や足を斬りつけ、死角から貫く。
「イテェ! テメェ、卑怯だぞ!」
血を流しながら喚くクライング・ジェネシスに、
「正面きっての勝負が好みだが、試合ではないからな」
真峰はこともなく言う。一人サッカーで戦っているエル・ティグレが目を丸くした。
「え、これ試合じゃないのか? ……じゃないんですか?」
彼女にとってはどのフィールドであっても試合なのかもしれない。ちょっと肩をすくめた真峰に、
「テメェ、よくもやってくれたな! やられた分、倍返しにしてやるぜ!」
BAOOOOOM! と量産型クライング・ジェネシスが両腕の簡易型骸の海発射装置から、真峰の姿をした幻影を放つ。同じなのは姿だけではない。能力もだ。真峰の姿をした幻影は、彼女と同じように佩いた刀を幾つも複製し、一斉に真峰に突き立てる。無数の刀に貫かれた彼女の姿を見て、量産型クライング・ジェネシスは残酷に笑った。
「ギャーッハッハッハッ! どうだ、倍返しにされた気分は!? ああ、でももう口もきけな……」
「機嫌良さそうなところ悪いな。今のは残像だ」
「……ェ?」
振り向く暇さえ与えず、いつの間にか背後に回り込んでいた真峰が複製刀で斬る。倒れていく量産型クライング・ジェネシスを見、
「さすがご主人様……カッコいいぜー! ……です!」
エルは惜しみない拍手を送っていた。
成功
🔵🔵🔴
ティモシー・レンツ(サポート)
基本は『ポンコツ占い師』または『本体を偽るヤドリガミ』です。
カミヤドリも魔法のカードも、「Lv依存の枚数」でしか出ません。(基本的に数え間違えて、実際より少なく宣言します)
戦闘についてはそれなりですが、戦闘以外は若干ポンコツ風味です。(本体はLv組で出せない、UCの枚数宣言や集団戦は数え間違える、UCを使わない占いは言わずもがな)
ヤドリガミの「本体が無事なら再生する」特性を忘れて、なるべく負傷を避けつつ戦います。
オブリビオン(最後の一体)に止めを刺すためであれば、猟兵としての責任感が勝り、相討ち覚悟で突撃します。
でも負傷やフレンドファイヤ、代償は避けたいお年頃。
「散々このオレをコケにしやがって、もう許さねぇ!! 貴様ら全員、皆殺しにしてやるぜ!」
ブチ切れた量産型クライング・ジェネシスが、団体さんで迫る。エル及び猟兵達の力で大分数を減らしているものの、元が宙域を埋め尽くす数千数万の大軍勢である。まだめっちゃ多い。たまたまそこに居合わせてしまったポンコツ占い師、ティモシー・レンツ(ヤドリガミのポンコツ占い師・f15854)は大いにビビッた。
「わぁ~、なんか……激おこしてます?」
できるだけ負傷は避けたいお年頃。いやいうてヤドリガミなのだから、本体さえ無事なら再生するのだが、そのことをすっかり忘れている彼は慌てて自身の身長の2倍の大地の巨人を召喚した。
「えーとえーと、あとなんか使えそうな武器……ルーンソードー!」
テッテレー♪ と某未来のネコ型ロボットみたいに懐からルーンソードを取り出したティモシーは、とりあえずそれをブーンと横薙ぎに振ってみる。すると大地の巨人も、彼と全く同じ動きで、手にした巨大版のルーンソードを振った。何しろ「巨大版」である。飛び掛かってきた量産型クライング・ジェネシスはその一振りでまとめて斬られた。ついでにルーンソードらしく、炎の属性攻撃もプラス。斬られたついでに燃え上がった量産型クライング・ジェネシスは、
「アウチ!」
とひたすら喚いている。
「畜生! こうなったらこれで――」
GAOOOOOH! と量産型クライング・ジェネシスの体が原初の炎に包まれる。
「ギャーッハッハッハッ! これでオレは【無敵】! もう痛くも痒くもないぜ……そして動けないぜ!?」
愕然とする量産型クライング・ジェネシス。さっきも同じ展開になったのに学習しない奴だ。今のうちに、とティモシーは応援を呼ぶべくエッホエッホと駆け出す。最後の一体であれば、負傷を避けたい気持ちより猟兵としての責任感が勝り、相討ち覚悟で突撃するところだが、量産型クライング・ジェネシスはまだたくさんいる。突撃するのは今じゃない、と彼の占いも示していた。
成功
🔵🔵🔴
名雪・瑠珠
なんと、なんと見事な足技!
ボールを扱う技術も凄いものなのであろうが、わたしはそこはわからん。
しかしボールを蹴るその足の動き。とても美しいである。
わたしも負けてはおれん、的をぼこぼこにしてやるであるぞ!
足棍・二式で的を蹴る、蹴る!
なに?オレ達は的という名ではない、であるか?
お前達の名前がカタカナで長いのがいかんのである、諦めろである!
はいぽこーん、はいどすーん!
特に腹が蹴りやすくて良い形をしているであるなぁ!
的が炎に包まれた姿になれば警戒するが、動かないとわかれば座る。
流石のわたしも休憩時間がほしいであるからして。
なあ、エル・ティグレ、お前も休むである。休めるときに休んだほうがいいであるぞ!
「アハハッ、勝負あったな!」
もはや何度目かも分からない量産型クライング・ジェネシスへの顔面シュートを決めたエルは両手を腰に当て、高らかに笑った。彼女及び猟兵の力により、宙域を埋め尽くしていたはずの敵の軍勢はもはや数えるほどになっている。
「ギャーッハッハッハッ! ま、まだ勝負はついてないぜぇ……」
負けじと高笑いした量産型クライング・ジェネシスの声は震えていた。さすがに劣勢を自覚したのだろう。エルはニヤリと笑った。
「そうか? なら……このまま一気に片をつけてやるぜ!」
華麗にドリブルしながら宙というフィールドを駆けるエル。その巧みな足さばきに、名雪・瑠珠(「ぽこーん!」募集中である!・f25092)は感嘆のため息を吐いた。
「なんと、なんと見事な足技! ボールを扱う技術も凄いものなのであろうが、わたしはそこはわからん。しかしボールを蹴るその足の動き。とても美しいである。わたしも負けてはおれん、的をぼこぼこにしてやるであるぞ!」
観戦状態からすっくと立ちあがった瑠珠は、とりあえず一番近いところにいた量産型クライング・ジェネシスに向かって駆け、そのまま蹴り上げる! 大威力の一撃に、蹴られた量産型クライング・ジェネシスはそのまま倒れた。
「なぁにぃ!?」
一撃で倒れた仲間の姿に驚き、慌てて防御を固めようとする量産型クライング・ジェネシス。だが。
『遅いぞ!』
超高速の足棍・二式からは逃れられない。防御を固める前に蹴り上げられた量産型クライング・ジェネシスはボールよろしくどっかに飛んでいく。
「さぁて、的はまだまだあるであるぞ!」
ポンポンポンポン、景気よく蹴り上げては文字通り敵を蹴散らしていく彼女に、
「チクショー! オレ達は的って名前じゃねぇぞ!!」
量産型クライング・ジェネシスは悔しげに地団駄を踏んでいる。そんな彼に、
「なに? オレ達は的という名ではない、であるか? お前達の名前がカタカナで長いのがいかんのである、諦めろである!」
瑠珠は爽やかに足棍・二式を決めた。
「はいぽこーん、はいどすーん! 特に腹が蹴りやすくて良い形をしているであるなぁ!」
楽しそうに笑う瑠珠。もう後がない量産型クライング・ジェネシスはクッと歯噛みする。
「仕方ねえ……こうなったら!」
GAOOOOOH! と量産型クライング・ジェネシスの全身が炎に包まれる。咄嗟に飛び退き、油断なく敵の様子を観察していた瑠珠だが、動かないと分かるとホッと息を吐き、その場に座った。
「動かぬか……なら、一旦休むである。流石のわたしも休憩時間がほしいであるからして。なあ、エル・ティグレ、お前も休むである。休めるときに休んだほうがいいであるぞ!」
手招きして言う彼女に、ボールで別の量産型クライング・ジェネシスをぶっ飛ばしていたエルも振り向いた。
「そうだな……そうですね、ご主人様! ならお言葉に甘えて!」
よっこらしょとエルも座り込む。さしものサッカー・フォーミュラといえども、ほぼずっとこの軍勢を相手にしていれば疲れるのも道理だ。瑠珠の提案は彼女のためにもなっただろう。暫しの間、何をするでもなく座ったまま休憩している彼女達に痺れを切らしたのは量産型クライング・ジェネシスの方で。
「ええいもう、来ないんならこっちの方から行くぜぇ!」
全身を包んでいた原初の炎を解く……瞬間にエルのボールと瑠珠の蹴り上げが炸裂し、量産型クライング・ジェネシスは宇宙の彼方まで吹っ飛んでいく。気がつけば、宙域を埋め尽くしていた彼らの群れはいなくなっていた。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『魔導生命体『リリス』』
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POW : 破滅ヲ呼ブ魔導ノ光
【瞳から放つ不可視の精神感応波】が命中した対象に対し、高威力高命中の【暗赤色の魔導レーザー】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD : 深淵ヨリ出ル黒曜ノ弾丸
【魔力を物質化するまで圧縮すること】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【軌道を自在に操作可能な黒く輝く魔導弾】で攻撃する。
WIZ : 終焉ヲ告ゲル魔導ノ翼
対象の攻撃を軽減する【三対六枚の暗赤色の光翼を広げた姿】に変身しつつ、【半径レベルmをなぎ払う衝撃波】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
イラスト:相馬
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「イヴ・シュプリーム」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
「美味しいホットドッグが食べたかったから、この宙域を支配したけれど」
豪奢な椅子に座った魔導生命体『リリス』は、ホットドッグ片手にため息をつき、頬杖をつく。
「朝も昼も夜もホットドッグ……飽きたわ」
でしょうね。恭しくお代わりの紅茶などを持って来て差し出す大量の執事(配下)達に、
「いい加減、別の宙域の支配に乗り出そうかしら……ねぇ、じぃや」
などとため息をつきながら零す彼女に、配下の執事達は、
「はっ、お嬢様の仰せのままに」
と直角に礼をしている。と、そこに突如として飛んでくるサッカーボール。
「オラオラ、道を開けな! サッカーで第三銀河を統一した究極美少女、サッカー・フォーミュラ『エル・ティグレ』様のお通りだぞ!」
ドリブルしながら高らかに言い放つエルに、リリスはムッとして立ち上がった。
「まあ失礼な……私の方が美少女よ」
……エルとリリス、どっちの方が美少女かは意見分かれそうだが。ともあれ、ぶつかり合った二人の視線はバチバチと火花を散らす。戦いの火蓋が、切って落とされようとしていた。
風雷堂・顕吉(サポート)
アドリブ連携可
約100年前、ダークセイヴァーの人類敗北以来、ヴァンパイアとの死闘を細々と繰り広げてきたダンピール、それが俺だ。
ヴァンパイアを狩るため、あるいは次に狩るべきヴァンパイアの手掛かりを得るためにここにいる。
【世界知識】ダークセイヴァー世界の大抵のヴァンパイア相手ならそれがどのような血族かは知っているし、知らなくとも【情報収集】の伝手はある。
それ以外の世界については物珍しそうに振る舞うことになる。すぐに慣れるだろう。
ダークセイヴァーとスペースシップワールド以外の世界は日差しが強すぎるので、サングラスを着用する。
戦闘は剣士の動きだ。
次に参加する猟兵が戦いやすい状況を作ることも多い。
「次に狩るべきヴァンパイアの手掛かりを得るためにここまで来たが……ふむ」
風雷堂・顕吉(|吸血鬼《ヴァンパイア》|狩人《ハンター》・f03119)は物珍しそうに、帽子のつばを指で押し上げた。サングラス越しに光る赤い瞳は、リリスの姿を確実に捉えている。彼女の背にある、三対六枚の暗赤色の光翼は、確かにヴァンパイアを想起させるものではあった。だが。長年|吸血鬼《ヴァンパイア》を狩り続けている彼の嗅覚は、彼女がそうではないということを如実に示している。魔導生命体といったところだろうか。僅かな溜息は一瞬。顕吉はすぐさま刀「|小竜公《ドラクリヤ》」を構えた。たとえ|吸血鬼《ヴァンパイア》でなくとも、敵であるなら狩るのみだ。だが、リリスに付き従う大量の|執事《配下》はそれを見逃しはしない。
「お嬢様、ここは私達が!」
瞬時に彼女を守るように四方八方に散らばり、ガッチリ周りを囲う配下達。リリスの姿すら見えなくなるほど凄まじい数の配下によって隙間なく固められた布陣は、なるほど鉄壁のディフェンスといえる。しかし、傍らにいるエルは不敵に口角をつり上げてみせた。
「アハハッ、アタシを誰だと思ってるんだ!? サッカーで第三銀河を統一した究極美少女、サッカー・フォーミュラ『エル・ティグレ』様だぞ? この程度のヌルいディフェンス、目を閉じてても突破できるぜ!」
言うが早いか、エルは颯爽とドリブルしながら駆け出す。壁のように立ちはだかる幾人もの執事達の隙間を……隙間なんてないほどに大量に固まっていたのが嘘のようにすり抜けていくエル。
「な……お、お嬢様ー!!」
「いかん、早くあやつを捕らえろ!!」
驚愕に目を見開き、彼女を捕まえようとあちこちから伸ばされる手を華麗に掻い潜りつつ、エルは顕吉に振り向いた。
「ご……ご主人サマ、今のうちに!」
「ああ」
頷いた顕吉の姿が、闇のオーラに覆われる。エルは元より、彼のことも捕らえようとじわじわ距離を詰めていた配下達は、突如として周囲をキョロキョロ見回しだした。
「あ、あれ……さっきまでここにいた男は……」
「消えた……だと……!?」
「さ、探せー!!」
俄かに慌ただしくなる配下達の間を、顕吉はエルの後に続いて駆け抜けていく。この闇のオーラに包まれている間は、視聴嗅覚での感知は不可能だ。加えて。
「な……なんだ……急に……力が……抜けて……」
すり抜けた拍子に、闇のオーラが触れた配下はふらふらして、力なくその場に座り込む。その様を見ていたリリスは目をつり上げた。
「ちょっと、何やってるの! ちゃんと私を守りなさ……」
瞬間、斜めに斬りつけられた体からザシュッと血飛沫が飛び散る。何が起きたかも分からず、口をパクパクさせながら狼狽えたように辺りを見回すリリスの目に、顕吉の姿は映っていない。その瞳から放つ、不可視の精神感応波すら、相手が見えない状態で届かせるのは至難の業で。当たらなければ、次の攻撃もどうということはないのだ。見えぬ敵を相手が探し回っている間に、顕吉は音もなく戦場を離脱する。次の標的を狩りに行くために。
成功
🔵🔵🔴
賤木・下臈(サポート)
あなたが今回の大将ですか。あなたが何を望まれるにせよ、この下臈、謹んでお手向かい致しましょう。ややもすれば世界を傾け得るほどのお方に、この身分賤しき下臈がどれほど伍し得るかは分かりませぬが。
戦法
下臈は敢えて戦略的に無意味な阿呆な言動(爆弾の無駄打ちなど)、もしくは下臈ジョークをすることで、場の下臈さ(ナンセンスな雰囲気)を高めることがあります。これにより下臈は強化されます(諸説あり)。
戦い方は主に幻覚や自爆などを用いた不条理なものです。平安歌人らしく和歌を用いた戦いも少々できます。
連携
下臈単独では決定力に欠けますので、よろしければお願いします。
ミーヤ・ロロルド(サポート)
『ご飯をくれる人には、悪い人はいないのにゃ!』
楽しいお祭りやイベント、面白そうな所に野生の勘発動させてくるのにゃ!
UCは、ショータイムの方が使うのが多いのにゃ。でもおやつのUCも使ってみたいのにゃ。
戦いの時は得意のSPDで、ジャンプや早業で、相手を翻弄させる戦い方が好きなのにゃよ。
口調だけど、基本は文末に「にゃ」が多いのにゃ。たまににゃよとか、にゃんねとかを使うのにゃ。
食べるの大好きにゃ! 食べるシナリオなら、大食い使って、沢山食べたいのにゃ♪ でも、極端に辛すぎたり、見るからに虫とかゲテモノは……泣いちゃうのにゃ。
皆と楽しく参加できると嬉しいのにゃ☆
※アドリブ、絡み大歓迎♪ エッチはNGで。
「なんか……美味しいホットドッグの匂いがしたにゃ! ミーヤも欲しいにゃー!」
次いで戦場に現れたのは、ホットドッグの匂いを嗅ぎつけてきたミーヤ・ロロルド(にゃんにゃん元気っ娘・f13185)だった。涎垂らしてきらきらした瞳でねだるように見つめるミーヤに、
「確かにホットドッグはもう飽きたけど……私のものは私のもの。この宙域のものも私のもの。貴方なんかにあげないわ」
リリスは素っ気なく言い、飽きたと言い放ったホットドッグを彼女の目の前でムシャムシャ食べてみせる。
「にゃー!?」
白目剥いて涙目になるミーヤ。ご飯をくれる人には、悪い人はいないというのが彼女の信条だが。
「美味しいものをひとり占めするのは良くないにゃ! みんなで楽しく美味しく食べるのが一番だにゃ!」
涙目のまま、ビシッと指を突き付け言うミーヤに、リリスは煩そうに頭を振る。
「五月蝿いわねぇ、この私に楯突くなんて、身の程を知りなさい」
リリスの手の中で、極限まで圧縮された魔力が黒く渦巻く。放たれたそれは、黒い輝きを纏ってミーヤに迫った。
「にゃー!?」
慌てて得意のジャンプで避けるも、軌道を自在に変える魔導弾は的確に彼女を狙い続ける。避けるだけで精一杯だ。こうなったら、とミーヤは手にしたガジェットを握りしめた。
「ちょっとだけ、時間をかせいで欲しいのにゃー!」
彼女の叫びに、
「任せとけ……任せてくださいご主人様!」
エルがグッと力こぶを作ってみせ、さらに、
「承知しました。この身分賤しき下臈にどこまでできるか分かりませんが、やれるだけやってみましょう」
賤木・下臈(おいしいクッキーです・f45205)も進み出る。頼もしき仲間達を、リリスは鼻で笑った。
「ふん、下々の者が、何人増えたって同じよ」
途端にわらわらと湧いてきた大量の|執事《配下》が、彼女を守るように立ちはだかる。|執事《配下》達に阻まれ、あっと言う間に姿が見えなくなるリリスに、下臈は恭しく頭を垂れてみせた。
「あなたが今回の大将ですか。あなたが何を望まれるにせよ、この下臈、謹んでお手向かい致しましょう。ややもすれば世界を傾け得るほどのお方に、この身分賤しき下臈がどれほど伍し得るかは分かりませぬが」
謙った物言いに、リリスはあら、と目を瞬かせる。
「分かってるじゃない。なら、わきまえたまま死になさい」
リリスがその背にある三対六枚の暗赤色の光翼を広げる。瞬間、彼女を中心に巻き起こる衝撃波。それを下臈は、自身が醸し出す何とも言えないオーラでなんとなく防いだ感を出しつつ、おもむろに取り出した爆弾を……投げた。後ろに向かって。下臈の背後で無意味に爆発するそれに、
「いやどこ向かって投げてんのよ!? 貴方ちゃんと目は前に付いていて!?」
さしもの敵も目を剥いて驚く。が、次の瞬間。
「あ、どうぞどうぞお通りください」
リリスを守るようにフォーメーションを固めていた|執事《配下》が、急に道を開けだした。まるでモーセの前で割れた海みたいに。急に丸見えになるリリスの姿。物理法則に反抗する意思を込めた下臈の攻撃は、高まった|下臈さ《ナンセンス》により、物理法則を捻じ曲げて|執事《配下》達に届き、一時彼らを友好的にしたらしい。まさに賤しき者たちの|下臈《げろ》い混沌反逆である。なんじゃそりゃ。ともあれ巧みなドリブルで配下達の間をすり抜け、敵の目を引き付けていたエルも下臈のモーセ状態に興奮ぎみに胸の前で両拳を作り、目を見張った。
「おお……さすがご主人様だぜ! ……です!」
「えっ、ちょっと待ってよ」
一転して慌てるリリス。動揺により、ミーヤを追っていた魔導弾もコントロールを失っている。今にゃ、とミーヤは息を吸った。その目は確実にリリスを捉えている。
「チャージ完了! いっけえにゃー!!」
ガジェットから勢いよく発射された弾丸とビームが、彼女を貫いた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ディル・ウェッジウイッター
アドリブ連携可
微力ながらお手伝いさせてください。
私は至って普通のティーソムリエ。お茶をお求めでしたらば街中でも森の中だろうと戦場であろうとも赴きましょう。
どの章、どの世界(アライアンス世界も可)で採用されても問題ありません。
ユーベルコードは指定以外でも、公開している物でしたらば自由にお使いください。
ただし、他の猟兵に迷惑をかける行為や、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はいたしません。
「下々の者が……この私に楯突くなんてっ!」
ミーヤの弾丸とビームに貫かれ、一旦倒れたリリスが忌々しげに立ち上がる。
「こうなったら……飽きたとはいえ、ホットドッグでエネルギーチャージしなきゃ。じぃや、ホットドッグのお代わり持ってきて!」
「かしこまりました、お嬢様」
恭しくお辞儀した|執事《配下》が、銀のお盆に載せたホットドッグを丁寧に運んでくる。飽きたとか言いながら、実はホットドッグ大好きなのかもしれない。まあ、好きじゃなきゃホットドッグ星人の宙域を支配しようとなんてしないよね。礼すら言わずに執事が持ってきたホットドッグを乱暴に掴んだリリスは、ムシャクシャした感情をぶつけるように、ムシャムシャホットドッグを頬張る。
「全く……腹立たしいったらありゃしなゲホゲホッ!」
勢いでむせたらしい。咳き込む彼女の鼻腔に、ふと芳しい紅茶の香りが漂ってくる。顔を上げれば、涙で潤むリリスの視界に、礼儀正しい所作でお茶を淹れる美しい青年の姿が入ってきた。
「お疲れでしょう、お茶をどうぞ。ホットドッグに合う紅茶にしておきましたから」
「ホットドッグに……合う紅茶……」
ちょうどむせて水分を欲していた彼女にとって、それはあまりにも甘美な誘惑であっただろう。さあどうぞ、と淹れたお茶を差し出し微笑む青年――ディル・ウェッジウイッター(人間のティーソムリエ・f37834)に向かって、リリスは自身を守る大量の|執事《配下》達をかき分け、無防備にふらふらと近づいていく。
「お、お嬢様……いけません!」
「あんなどこの馬の骨とも知れない奴に、そんな無防備に近づいては!」
「紅茶なら我々が淹れますから!」
そんな|執事《配下》達の制止にも、
「五月蝿いわね、私は今、ホットドッグに合う紅茶とやらが飲みたいのよ……」
と聞く耳持たない。あと2メートル、1メートル……と、リリスがディルに迫ってきた、その時。
「ご主人様が作ってくれたこのチャンス! 無駄にはしないぜ! ……しません!!」
不意に割り込んできたエルが、彼女の顔面に向かってシュート! 見事に決まり、おもくそリリスの顔面にめり込んだサッカーボールが、彼女を後ろに吹っ飛ばす。やりきった表情で汗を拭うエルに、ディルは、
「……勿体ないので、飲みますか?」
と先ほど淹れた紅茶を差し出した。
大成功
🔵🔵🔵
大宝寺・風蘭
連携歓迎。
公序良俗に反する行動、利敵行為、過剰に性的な描写はNG。
へらへらしているが、やると決めたことはちゃんとやるタイプ。
民間人への被害を嫌い、救助活動などには全力を尽くす。
使用武器は、木刀のような見た目の革命剣『木刀れぼりゅーしょん』
正規の格闘技の心得はなく、斬撃とパンチ、キックを雑に組み合わせた喧嘩殺法で戦う。
オウガ(二足歩行の人間大の猫のような見た目で、名前はモチズキ)との連携を好む。
冒険では、力任せに障害を吹き飛ばすといった行動が得意。ただし地頭が悪いわけでもないので、搦め手が必要ならその都度考える。
台詞例
「アタシだってヤるときゃヤるんだぜぃ!」
「つまり、全員ぶっ飛ばしゃ解決っしょ」
度重なる猟兵、それにエルの攻撃を食らい続けているリリスは目に見えて弱ってきていた。白い傘を杖代わりに、荒い息を吐いている主人の姿に、大量の|執事《配下》達は、
「お、お嬢様ー!」
「なんたることだ……我々が不甲斐ないばかりに……」
「これ以上やらせるわけにはいかない……!」
と、ますますギュッと彼女の周りに隙間なく集まり、鉄壁の防御態勢を築く。リリスの姿は全く見えない。この状態から彼女に攻撃を届かせるのは、いかに猟兵とはいえ不可能に見えた……が。大宝寺・風蘭(狂拳猫・f19776)は掌を拳で打ち、不敵に笑う。
「なーに、全員ぶっ飛ばしゃ解決っしょ」
……あまりに脳筋すぎる回答ではあるが、確かにその通りだった。傍らのエルも、風蘭の言葉に力強く頷く。
「そうだぜ……で、ですねご主人様! この程度のヌルいディフェンス、アタシとご主人様の手にかかれば目を瞑ってでも突破できますよ!」
「よーし、なら行くよ! GO! DIE!」
訳すれば「逝けぇー! 死ねぇー!」である。木刀のような見た目の革命剣『木刀れぼりゅーしょん』を横に構え、スピンしながら|執事《配下》達の群れに突撃する風蘭。数だけいてそんな強くない執事衆は怒涛の超高速連続攻撃に次々に跳ね飛ばされていく。彼女に取り憑いている、二足歩行の人間大の猫のようなオウガ、「モチズキ」も、エルも一緒になってその中に飛び込み、執事達をちぎっては投げちぎっては投げ。凄まじい勢いでリリスまでの道を切り開いていく。配下が次々にやられていく様に、リリスは息を呑んだ。
「そんな……この鉄壁のディフェンスを破るなんて!?」
「道なんてテキトーにブチ作るもんっしょ? アタシだってヤるときゃヤるんだぜぃ!」
執事達を薙ぎ払い、彼女の元に辿り着いた風蘭が笑う。手を止めないままに振るった木刀れぼりゅーしょんが、リリスの命を刈り取った。
大成功
🔵🔵🔵
第3章 日常
『かがやけ!ホットドックで大食い大会!!』
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POW : 勢いで食べて食べて食べまくる!
SPD : ウィンナーとパンに分けて流し込むぜ!
WIZ : 心を無にして食べまくる!
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
そして、猟兵達とエルはなぜか着席していた。目の前にはうず高く積まれたホットドッグがある。
「いや〜、リリスを倒してくださって本当にありがとうございます!」
「税と称して我々のホットドッグを全て奪っていくので、大変困っていたんですよ」
「これは我々の感謝の気持ちです。ささやかですがお召し上がりください」
などとホットドッグに手足が生えたような姿のホットドッグ星人が、揉み手しながらどうぞどうぞと勧めてくるホットドッグの山を、猟兵達はマジマジと見つめた。
「これが……ささやか……?」
ささやかどころか、一生分くらいありそうな量だが。ホットドッグ星人と眼前のホットドッグを交互に眺めながら、猟兵達は暫し言葉を失う。どうしよう。この量、食いきれるかどうか……。しかし、ホットドッグ星人のつぶらな瞳が、期待にきらきら輝きながらこちらを見ているのを感じると、ちょっと断りづらい。と、傍らのエルがグッと力こぶを作ってみせた。
「なーに、ご主人様とアタシの手にかかれば、この程度のディフェンス……もといホットドッグなんてすぐ片付きますよ! アタシももうお腹ペコペコなので……いただきまーす!」
早速かぶりつくエルに、猟兵達も我に返る。そうだ。自分達は一人じゃない。仲間もエルもいる。ならば信じて食べ進めばいい。これがホットドッグ星人流のおもてなしなのだから。断るのも失礼なことだと、猟兵達は覚悟を決めてホットドッグに手を伸ばした。
キノ・コバルトリュフ
マッシュルーム!みんな出ておいで!総力戦だよ!!
キノキノ、みんながいて心強いね。
シメジ?何体か足りないような?
急用があってこれなかったの?
エノキ、仕方ないね。
マイタケ、来てくれたみんなで楽しんじゃおう!
「マッシュルーム! みんな出ておいで! 総力戦だよ!!」
キノ・コバルトリュフ(|キノコつむり《🍄🍄🍄🍄🍄》の星霊術士・f39074)の召喚に応じ、星霊スピカのスピちゃん、グランスティードのグラりん、星霊フェニックスのフェニくんといった様々な星霊がその場に現れる。確かに総力戦だった。この量のホットドッグを平らげるには。総力戦と聞いてどこか意気込んだ表情で登場した星霊達は、目の前のホットドッグの山とキノを交互に見て目を丸くした。これを食べるの? 全部? みたいな顔で。ちょっと呆然としている彼らに、キノはグッと拳を握って言う。
「キノキノ! みんながいて心強いね。……シメジ? 何体か足りないような?」
改めて星霊達を見回した彼女がふっと首を傾げる。確かに姿の見えない星霊もいる。星霊バルカンのバルくんとか。キノ笠に乗ったスピちゃんがすぴきゅ、と声を上げる。
「急用があってこれなかったの? エノキ、仕方ないね。マイタケ、来てくれたみんなで楽しんじゃおう!」
キノ笠に手をやり、スピちゃんを撫でながら呼びかけるキノ。星霊達もそれに応えるように、ホットドッグをモグモグし始めた。大量にあるホットドッグだが、皆の力を合わせれば食べきれるはずだ。たぶん。美味しいし。これは乗り越えるべき試練ではなく、ホットドッグ星人なりの歓待だ。気負う必要など全くない。ゆえに星霊達もキノも、楽しく美味しくホットドッグを平らげていた……のだが。
「ホットドッグうめぇ……けど……さすがに飽きてきたな……」
食べかけのホットドッグ片手に頬杖をつき、エルがぼそっと呟く。そう。いかに美味しいホットドッグであれども、味の単調さは否めない。味変しようにもケチャップかマスタードくらいしかない。ホットドッグ星人は邪道を嫌うようで、調味料はスタンダードなものしかなかった。星霊達の食べるスピードも明らかに落ちてきている。ならば、とキノは元気よく言った。
「マツタケ! いい考えがあるよ!」
そしてどこかから取り出したるは様々な種類のキノコ。それをフェニくんにいい感じに炙ってもらったり焼いたりしながら、ホットドッグに挟んでいく。
「なるほど、キノコが挟まるだけでも……食感が変わって面白いな! ……ですねご主人様! さすがです!」
キノコ入りホットドッグを食べたエルが感嘆の声を上げる。元がシンプルな分、具が増えただけでもグッと変わるもの。それに一口にキノコといっても、エリンギからエノキからマイタケから、色んな味食感のものがある。組み合わせによって見せる表情も違う。ホットドッグとの様々なマリアージュを試してみるのも面白いもの。あれやこれやと試食しているうちに、ホットドッグの山は着実に減っていく。
「エリンギ! おいしーね!」
ニコニコ笑顔でキノはキノコ入りホットドッグを頬張った。
大成功
🔵🔵🔵
百地・モユル(サポート)
熱血で好奇心旺盛
本が好きな小学生
正義感が強く困っている人は見過ごせない
とりあえずなにか食べられるならよほどのゲテモノでない限り喜んで食べる
やっぱり病院のご飯よりお外で食べるもののほうがおいしいよ…
イベントなどでわちゃわちゃする場合も乗って動く
ボクこういうのはじめて!すっごく楽しみだな!
(ずっと病院にいたのでお祭りとかイベントごとはあまり遊べなかった)
あとはやることに対してわーきゃー喜んだり
技能も状況に合わせて使用するかも
アドリブ絡み歓迎
サッカーで第三銀河を統一した究極美少女、サッカー・フォーミュラことエル・ティグレは、今まさにこれまで経験したことのないピンチに陥っていた。
「やべぇ……! 全然減らねぇ」
顔面蒼白で呟いているのは敵の数についてではなく、目の前にうず高く積まれたホットドッグについてである。先の猟兵の助けもあって、ホットドッグの山は大分減ったのだが、「そんなに喜んでくれるのなら」とホットドッグ星人が大量のお代わりを持ってきてくれたのである。いやその気遣いは嬉しいけどちょっと今はいらないかな……って言いづらい。これが彼らなりの歓待なのだと思えば。のろのろと無理やり口に押し込むエルの目は半ば死んでいる。
「誰か……助けてくれ……」
ポツリ発した助けを求める声を、聞き逃す百地・モユル(ももも・f03218)ではない。
「ボクに任せて!」
颯爽と現れたモユルは、とりあえずホットドッグの山を見て目を見開く。
「うわ、すごいホットドッグ! どうしたの?」
「実はかくかくしかじかで」
エルの説明をふんふんと聞いたモユルは胸を叩いた。
「分かった! あとはボクが引き受けるよ。ちょっとだけ、休んでてくれ!」
そう言ってスッと差し出した小さな白い小瓶に、
「恩に着るぜ! ……じゃなくて、ありがとうございますご主人様!」
礼を言いながら触れたエルが吸い込まれていく。中は病室を模した広い空間だ。ここなら思う存分休息したり、腹ごなしにサッカーもできる(?)だろう。いや病室の中でサッカーやるとかアレだけどね? ともかく、彼女と交代して席に座ったモユルは眼前のホットドッグに目を輝かせた。
「ボクこういうのはじめて! すっごく楽しみだな!」
過るのは長く病院で過ごしていた記憶。難病ゆえにお祭りやイベントごとに縁遠かった彼は、こうした大食い大会にもあまり参加したことがなく。あまりの量に圧倒されるよりも、未知の体験に対するワクワク感の方が勝ったモユルは早速頬張り、満面の笑顔を見せる。
「おいしー! やっぱり病院のご飯よりお外で食べるもののほうがおいしいよ……」
味気ない病院食を思い、しみじみと噛みしめながら食べ進めていくモユル。さすがホットドッグ星人謹製のホットドッグは美味しくて食べる手が止まらない。たとえ小さな体のお腹がいっぱいになっても、限界突破して食べ続けた彼はやがて、
「ふう、美味しかったー……ごちそうさまでした!」
と空になった皿の前でニコニコと手を合わせる。ホットドッグ星人の歓声が聞こえる。彼らのことも、エルのことも助けられた充足感を感じながら、モユルは宙を見上げた。あの無限に広がる宇宙の彼方には、エルの求める元の世界へ渡るための|超機械《オーパーツ》が眠っているのだろう。
成功
🔵🔵🔴