供物の皿にはさせぬように
●穏やかなウシの島を守れ
グリモアベース。
「さて、獣人戦線での予知が見えたんだけど力を貸してくれないかな?」
普段通りの落ち着いた調子で、ケットシーのグリモア猟兵クーナ・セラフィン(雪華の騎士猫・f10280)は集まった猟兵達にそう切り出す。
「今回見えたのは地中海にあるウシ獣人が多く住む島に、幻朧帝国が派遣してきたエージェントが逢魔弾道弾で破壊工作を仕掛けるという事件だね。起爆されたら島全体が逢魔が辻になって大変なことになるからその前に阻止をお願いしたいんだ」
そうクーナは言って、今回狙われた島の情報を猟兵達に説明する。
「島の地下にはゾルダートグラードの長年の侵略に対抗するために迷宮のような複雑な塹壕が築かれてるよ。普段は倉庫みたいに使われてるみたいだけど、最近は場所柄観光名所という感じに古いギリシャ風に改装して一般に開かれてるみたい。怪物はいないけどまあ雰囲気は出てるんじゃないかな。地上の方は地中海の綺麗な景色がいい感じだね。現地民はのんびりした陽気な性質のウシ獣人が多いからこの地方風の|糧食《レーション》料理頂きつつ世間話とかしてみるのもいいかも」
そして次にクーナは敵エージェントの情報を語る。
「『邪仙化僵尸妖術師』ていう僵尸、人民租界でよく見かけるけど今回は幻朧帝国のエージェントとしてやってきてる、邪仙の力を植え付けられた強力な個体だよ。単独でこの島に潜入して重要地点に逢魔弾道弾の設置を狙ってくるだろうから、強力な相手だけど上手く見つけて逃さないように叩いて欲しい」
そう説明したクーナはグリモアを手にして、転送の準備を開始する。
「先日はサメが多くの共闘を重ねて新しく猟兵に覚醒する者が現れてきたけど、ウシもいつかはそうなるかもしれないね。まあ長い道のりにはなるだろうし、あまり期待しすぎず一歩一歩目の前の事件を解決してウシ達や他の獣人も守っていこう」
それじゃ頑張ろうか、とクーナは締め括り、猟兵達を地中海のウシが住まう島へと転送したのだった。
寅杜柳
オープニングをお読み頂き有難うございます。
別に怪物がうろついていたりはしないようです。
第一章はウシ獣人が大半を占める地中海の島の町で観光を楽しみましょう。
観光名所としては複雑に築かれた塹壕をベースに改装した古いギリシャ風の地下迷宮などがあるようで、街の方ではこの地方の風土に合わせた|糧食《レーション》料理を楽しむこともできそうです。
第二章は逢魔弾道弾を設置しようとやってくる『邪仙化僵尸妖術師』との戦いになります。
こちらは断章で冒頭に状況説明を追加致しますのでそちらもご確認下さい。
それでは、皆様のご参加をお待ちしております。
第1章 日常
『観光を楽しもう!』
|
POW : とにかく体当たりで積極的に楽しむ
SPD : あちこち素早く回りつつたっぷり楽しむ
WIZ : ガイドブックや案内を確認しながらのんびり楽しむ
|
種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
アラタマ・ミコト(サポート)
|荒魂鎮神命《あらたましずむるのかみのみこと》ことアラタマちゃんなのです。
極楽浄土でいろいろ経験してきましたが、それでも世界は広く多いのです。
即身仏ゆえに感情が表に出てきづらいのですが、本当はとても感動しているのです。
極楽浄土で使われていた「かたかな」という文字は未だに苦手なのですが、どうぞよろしくなのです。
●西方浄土の更に西にて
獣人戦線、地中海の穏やかな秋の空気を感じる島に猟兵達は転移してきた。
このウシ獣人達が多く住まう島は現在幻朧帝国のエージェントに狙われている。万が一逢魔弾道弾が起爆してしまえば逃げ場もなく大惨事は免れないだろう。
それを阻止するためにやって来た猟兵達は、まずこの地を知るために各々観光を楽しみながら現地情報の収集を開始する。
「極楽浄土でいろいろ経験してきましたが、それでも世界は広く多いのです」
即身仏である小柄な|荒魂鎮神命《あらたましずむるのかみのみこと》ことアラタマ・ミコト(極楽浄土にて俗世に塗れし即身仏・f42935)という少女はこの世界で言うなら日本出身、天竺を挟んだ彼方にあるヨーロッパにあるこの島と故郷の空気は随分と違っていて、興味深げに街並みを眺めながら歩いていく。
すれ違う獣人達は大半が階梯2のウシ達で、大柄な者が多い印象だ。角が大きな者も多いからか道幅等はかなりゆとりのある造りになっており、ぶつかるような事もない。
どこかの世界では地獄で亡者を苛む獄卒がウシだとかウマの頭を有しているというお話もあるけれど、ここのウシ達はとてもそんな風には見えない穏やかさ、この島にやってきたアラタマにも親切に案内してくれて彼女は内心感動していたりもする。
「ここは……迷宮でございますか?」
どことなく|極楽浄土《GGO》で見たような造りの入口が見える。何でもこの島の地下に張り巡らされた塹壕を増築、改造、改装と重ねるうちにこのような様相になったのだと近くにいたウシが説明してくれる。
あいてむが眠っているのではないかちょっと気になるけれども、そういうのはないらしい。残念。
(「ここに逃げ込まれると厄介そうです」)
敵のエージェントがここに逃げ込めば少々危険かもしれない、そんな事を考えながらアラタマは観光を続けるのだった。
成功
🔵🔵🔴
徳川・家光(サポート)
基本的に、必要性が無い限りあまり目立たないようにしています。でも頼られると嫌と言えず、人前に出ることにめちゃくちゃなれているので、必要になればそこそこの「コミュ力」技能でそつなく対応します。
土木系の力仕事は「羅刹大伽藍」、スピード勝負なら騎乗技能+名馬「火産霊丸」を召喚し、活用します。
異世界の文化が好きで、自分なりに色々調べており詳しいのですが、ときどき基本的な知識が抜けていたりします。
嫁が何百人もいるので色仕掛けには反応しません。また、エンパイアの偉い人には会いません(話がややこしくなるので)。
普段の一人称は「僕」、真剣な時は「余」です。
あとはおまかせ。よろしくです!
●将軍様は西洋の島へとお忍びで
あまり目立たぬ出で立ちの赤髪の青年が、島に張り巡らされた洞窟状の塹壕の中を歩いている。
「このような造りになっているんですね」
興味深げに周囲を眺める彼の名は徳川・家光(江戸幕府将軍・f04430)、異世界の文化を好み色々と情報を調べている、|異世界《サムライエンパイア》の将軍である。
(「道幅は広いですが入り組んでいて複雑、多数で一度に攻め込み辛い……その上でこの深さなら通常の兵器の砲撃や爆撃にもびくともしない、堅固な要塞のようでもある」)
島の特産である石を活かしたギリシャ建築風の迷宮――地中海の島で迷宮ならばウシの怪物が徘徊する神話のそれが思い出されるも、どうやらこの島の迷宮はそれを参考に意図的に似せるように増改築改装したのだと、現地民のウシの住民は語っていた。
超大国が島に侵攻してきたならこの塹壕洞窟が最終防衛線となる。島に住まうウシ達がここに逃げ込み、やってくる数に任せた敵兵を生贄として叩きのめすというイメージなのだろう。実際その神話では一人の英雄が来るまで怪物は倒されることはなかったのだから。
ただ、今回やって来る相手にその戦法が通じる可能性は低いだろうと家光は考える。
単騎で強力な幻朧帝国のエージェントにとっては一度に戦う相手が限られるこのような場所こそ好都合、その上で地下で複雑に入り組んでいるから、一度追跡を撒けば後は逢魔弾道弾で一撃で街を逢魔が辻に堕とせるのだから。
(「ここへの入口、全て確認しておいたほうがよさそうですね」)
ここを戦場にさせぬようにと考えつつ、どこにでもいる普通の旅人のようにお忍びの将軍様は地下迷宮をマイペースに歩くのだった。
成功
🔵🔵🔴
ギュスターヴ・ベルトラン(サポート)
|C’est du soutien, je comprends.《サポートだね、わかったよ》
一人称:ぼく
二人称:相手の名前+さん呼び、敵相手の時のみ呼び捨て
口調:おっとりしてる喋り方
■行動
非戦闘時は穏やかでのんびりしてる
信心深いので何かしらの行動の前に【祈り】を捧げる事は忘れない
人の主義主張は聞き、それを受けて行動する。行動原理を理解しないままの行動はしない
楽しむ事は楽しみ、悲しむ時は悲しむ素直な性質
「公序良俗に反することはしないよ」と言うし実際にそうするタイプ
お菓子や甘味を好む珈琲党(ブラック派)
普段は質素倹約を心がけているので、明るく華やかなモノを見るとテンションが上がる
猫も好きだよ!
●穏やかな時が流れ行く
迷宮のように改造された塹壕の外、地上では青年が一人のんびり観光を楽しんでいた。
サイキックハーツ世界のフランス人、ギュスターヴ・ベルトラン(我が信仰、依然揺るぎなく・f44004)にとってはこの獣人戦線の地中海の島の空気はのんびり過ごせる位には穏やかに感じられるもののようだ。
(「こんな島が超大国に狙われてるなんてね」)
のんびり行き交う現地のウシ獣人達の姿を見遣りながら、ギュスターヴは島を狙うエージェントの破壊工作について思考する。
街全て、下手すれば地下までも逢魔が辻に塗り潰す逢魔弾道弾、いくら塹壕が強固でも内側から崩されれば耐える事は不可能だ。出口もほぼない密室に近い状態――被害はどれほどとなるか想像すら躊躇われる。
考えながら美しい島を散策しつつ港の方へやってきたギュスターヴの視界に海辺のカフェが入ってくる。
丁度ティータイムなのもあって彼はカフェへと入り注文、少ししてテーブルに|糧食《レーション》で再現されたギリシャのとても甘いお菓子であるグリコクタリウーとブラックの珈琲が並べられ、祈りを捧げてからスプーンで頂いてみる。
舌に乗せた瞬間響くのは脳まで痺れるような強烈な甘味。ぶどうやドライフルーツをシロップで煮込んだそれは疲れも短時間で一気に吹き飛ばしてくれるだろう。戦場等での速やかな栄養補給にも丁度よいのかも知れない。
そしてその甘味に丁度良く合う珈琲の苦味が心地よい。完食したギュスターヴは満足感を感じつつ、ふと嫌な気配を感じて周囲を見る。
大柄な者の多いウシの街で比較的小柄な中華風の女の姿が港の桟橋に降りてくるのが見える。普通の観光客のようにも見えるが、よくよく見ると違和感があってただの生者ではない雰囲気を漂わせている。
(「あれがこの島を狙うエージェント……かな?」)
オフから仕事へと意識を切り替えつつ、グリモア猟兵より聞いたこの島を狙っているエージェントの情報を思い出す。
僵尸のエージェント、邪仙の力を有する厄介な敵。彼が気づけたのは敬虔なる|退魔士《エクソシスト》であるから魔や死者の気配に敏感だった事もあるかもしれない。
まだ向こうは猟兵に気取られた事には気づいていないようだ。ギュスターヴはカフェの支払いを済ませると、他の猟兵に情報を伝えるため店を出た。
成功
🔵🔵🔴
第2章 ボス戦
『邪仙化僵尸妖術師』
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POW : 砲勁
【見えない衝撃波 】が命中した敵をレベル×10m吹き飛ばす。
SPD : 凶嵐連弾
【凶つ風を帯びし拳 】【凶つ雷を帯びし蹴り】【妖術による幻覚フェイント】を組み合わせた、レベル回の連続攻撃を放つ。一撃は軽いが手数が多い。
WIZ : 宝貝「淵喚陣」
レベル×1体の【恐怖を齎す|深淵の落子《アビススポーン》】を召喚する。[恐怖を齎す|深淵の落子《アビススポーン》]は【力強くもおぞましき容貌から放たれる破砕】属性の戦闘能力を持ち、十分な時間があれば城や街を築く。
イラスト:もりさわともひろ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「郷・玲」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●邪仙襲来
ウシの島へとやってきた幻朧帝国のエージェント『邪仙化僵尸妖術師』は目立たぬよう不自然な動きもなく街へとやってきて、観光客のふりをしながら迷宮の如き塹壕へと向かっていた。
作戦は逢魔弾道弾の設置と起爆、その任務を果たすには見つかりにくい複雑な場所がうってつけなのだから。
最大の効果を発揮させるなら迷宮内の島の中央に近い地点に設置するのが得策と、その場所に一番近い入口――島の石切場近くから侵入しようとエージェントは石切場へとやってくる。
だがその入口前に猟兵が立ちはだかる。島の港にやってきた時点からエージェントの足取りはずっと追跡されていて、人気のないこの場所での阻止になったのだ。既に石切場のウシ獣人達は避難済、全力で戦っても問題はない。
僵尸のエージェントは逃げ切れぬと即座に判断、戦闘態勢を取り猟兵達に攻撃を開始して猟兵達はそれに応戦、このウシの住まう島を守るための戦いの火蓋が切られたのだった。
柳・依月(サポート)
俺は柳依月、UDCアースの大学生だ。……だが、実は人間じゃない。妖怪だ。それでも俺は人間が好きで人間と共にある。彼らの日常を守る為、てのが俺の戦う理由になるのかな。
戦闘時は基本仕込み番傘での近接戦だが、中長距離や支援に回る時などは呪髪糸や禍魂による呪いなんかも使用する。
非戦闘なら情報収集が得意だ。主にネットだが、聞き込みとかもする。【化術】も得意だからな。
以下PL
ギャグ系の状況でもノリはいい方です。
UCは指定した物をどれでも使用し(詠唱ご自由に)、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
●邪仙僵尸VS霊能者
拓けた石切場はこのウシ獣人の島への破壊工作を阻止する為の戦場となった。
邪仙の力を有する僵尸はまず接近戦を仕掛ける。凶々しき風と雷を手足に帯び妖術のフェイントまで混ぜ込んだ高速の連撃を和洋折衷の格好の柳・依月(ただのオカルト好きの大学生・f43523)という青年に叩き込まんと一気に距離を詰め、対する依月は仕込み番傘に妖力を籠めて強化、展開して盾として連撃をガードする。
武術の達人でもある僵尸の攻撃だが、ユーベルコード【怪奇変転:〝霊能者〟】を起動した依月は対抗する為の高度な独自技能――即ち霊能者キャラとしての能力で禍つ風と雷に対する強固な霊的防御を番傘に重ね対処する。
「キョンシーか……お前のような陳腐な霊異が、〝物語そのもの〟である俺に勝てるとでも?」
|ネットロア《新しい妖怪》である依月、彼の出身であるUDCアースにも僵尸の伝承は怪異として存在する。
出自である世界が異なるから細部は違うかも知れないが、死体が動いて生者に害をなすという点では変わらない。攻撃なら桃の木剣や浄銭があればいいのだろうが生憎持ち合わせはない。幸い僵尸の一撃一撃は重くなく、妖術のフェイントがあっても硬化した番傘で耐え凌げないことはない。
この世界に住まうのは人間ではなく獣人だ。それでも彼らが他の世界の人間――妖怪である依月が好ましく人間と同じように、日々生き抜いて日常を送っている事には変わりはない。
その日常を完膚なきまでに破壊する逢魔弾道弾など起爆させてなるものか――連撃が途切れた瞬間に番傘を閉じ、邪仙を祓う浄化と妖魔殺しの力を籠めて僵尸を殴打する。
霊的防護すら打ち破る一撃にキョンシーはたまらず後退、一撃は叩き込んだがまだまだ撃破するには攻撃を重ねる必要があるだろう。
冷静に分析しつつ依月は仕込み番傘を再び開きながら、悪しき僵尸へと構え直すのだった
成功
🔵🔵🔴
ティティス・ティファーナ(サポート)
召喚獣「幽魔月精(アストラル・エレメント)」の鎧装騎兵➡サイバーニンジャ(機幽忍)にしてアーチャー➡ブラスト(レーザー)ガンナー、9歳の女です。
普段の口調は「女性的(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」、年下には「無口(わたし、あなた、呼び捨て、ね、わ、~よ、~の?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
●無慈悲に撃ち抜く
後退し一度猟兵から距離を取った幻朧帝国のエージェントに対し、細い光線が放たれる。
レーザーサイトスコープ越しに僵尸に冷徹な眼差しを向ける召喚獣の彼女はティティス・ティファーナ(召喚獣「アストラル・エレメント(幽魔月精)」・f35555)、とても長い金髪が目を惹く彼女は敵の機動を計算しながら脳波で『サイコミュ・ファンネルビット』――宙に浮かぶ涙型の超小型砲台を操作し、一定の距離を保ちながら武術の達人で俊敏な僵尸の回避選択肢を削り取っていく。
「……ッ!」
光線が邪仙化僵尸の足を掠める。少しずつ狙いは性格になってきていて、この状況をまずいと判断した僵尸が不可視の衝撃波を放つ。当たったならば遠くまで吹き飛ばされてしまう強烈な砲勁、それに対してもティティスは動ずることなくユーベルコード【フルバースト・マキシマム】を起動して、全武装を僵尸に一斉に放つ。
レーザー砲撃に特化したティティスの武装は強烈mその中でも超大型の『アームドフォートレスダブルキャノン』から放たれた極大の光線が不可視の衝撃波を真っ向からぶち抜き、それに続くように無数の光線が僵尸を飲み込み、貫いた。
だが光線の雨が止んだ後も僵尸はまだ立ち続けている。咄嗟に纏う気により防御を固め即死は免れたのだろう。
されどダメージは間違いなく受けている。それを見極めながら、ティティスは静かに次の光線を放つべくファンネルビットを操作するのだった。
成功
🔵🔵🔴
出水宮・カガリ(サポート)
ひとが戦ってはいけない。戦うことは、痛いことだ。そういうものを退けて隔てるのが、門の役目だ。
<得意>
守りは得意だ。カガリのある場所が、境界だとも。
盾として、存分に使うといい。
<苦手>
名前は覚えにくくてなぁ。特徴(○○の)で呼ぶぞ。
細かいのと、素早いのもあまり。
<戦闘>
カガリは不動の門だからな、回避はしないぞ。
技能は結界術、オーラ防御、拠点防御、封印術、霊的防護あたりで、守り優先に。
ユーベルコードで攻められない時は、【命の篝火】とか、【鉄血の明星】とか、使うぞ。
カガリより後ろに、あらゆる脅威は存在させない。
そんな感じだろうか。
あとはまるっと、おまかせだ。
よろしく、よろしく。
●隔てるは不動の門
この遮蔽物の少なく、数で押される状況はまずい――邪仙化僵尸はそう判断し、この石切場にある塹壕迷宮への入口へと一直線に走り出した。
猟兵達の追撃を撹乱するべく宝貝「淵喚陣」を起動して召喚するのは力強くもおぞましき容貌の|深淵の落子《アビススポーン》の群れ、それらと共に入口を目指す僵尸に、門のヤドリガミである出水宮・カガリ(死都の城門・f04556)が立ち塞がった。
「ここを通すわけにはいかないな」
城門の鉄門扉を加工した盾――彼の本体であるそれと『鉄血の明星』を構えながらカガリは呟く。
この石切り場にいたウシ獣人達は、彼のユーベルコード【夢想城壁】により黄金城壁に囲まれたユーベルコード製の豊かな都市へと避難させている。
(「ひとが戦ってはいけない。戦うことは、痛いことだ」)
あのおぞましき召喚存在の群れも、あの逢魔弾道弾という災厄を齎そうとしている邪仙も、そういうものを人々から退けて隔てるのが門の役目とカガリは任じていて。
故にこの迷宮へは潜らせない、境界を隔てる不動の門は塹壕迷宮の入口に聳え立ち、邪悪の侵入を許可しない。
襲いかかる|深淵の落子《アビススポーン》の破砕の連撃は凄まじい、されど拠点を守ることにかけてはカガリに並ぶものはそういない。霊的にも物理的にも固い不動の門を壊すことも突破することも叶わず、連なる明星のハンマーに叩き潰されおぞましき|深淵の落子《アビススポーン》の群れは数を減らしていく。
業を煮やした僵尸の妖術師が召喚存在に紛れ速度で突破しようとする。しかしカガリはそれを見逃さず、その盾で痛烈な反撃を叩き込み、迷宮入口から弾き飛ばす。自分より後方に脅威を通させない――固く誓う彼を、死者であり洗脳を施された邪仙化僵尸が突破できるはずなどなかったのだ。
成功
🔵🔵🔴
陰日向・千明(サポート)
「このあと用事があるんで、さっさと地獄へ堕ちるッス」
◆口調
・一人称は「うち」、二人称は「あんた」、くだけた敬語をつかう
◆性質・特技
・マイペースで合理主義
・雨女
◆行動傾向
・特権階級者の車に轢かれ事故すら揉み消された女子高生の悪霊
・地元を鎮守する竜神の力を借りて受肉を果たした
・利己主義で秩序や慣習にこだわりはなく、勝つためなら手段を選ばないしたたかさを備えているが、なんだかんだで面倒見はよい
・神器化したスマホで霊界通信サービス「天孫(あまそん)」に武器を注文して戦う
・一度死んだ経験から死に対する恐怖心がなく、戦闘をゲームのようにとらえている。敵にも当然慈悲はない
・誤って買ったキャバリアは千明の切札
●恐怖を齎すものは返品で
迷宮塹壕の入口より弾かれた僵尸の妖術師は再び【宝貝「淵喚陣」】を行使、おぞましき恐怖を齎す|深淵の落子《アビススポーン》の群れを再召喚、周囲に展開して体勢を立て直そうとする。
力強く破砕の属性を有する|深淵の落子《アビススポーン》、数が揃っている状態で召喚主を守れば相応に強力ではある。
だが、
「このあと用事があるんで、さっさと地獄へ堕ちるッス」
召喚と同時、気怠げに告げるブレザー服姿の陰日向・千明(きさらぎ市の悪霊・f35116)という竜神。僵尸の任務に興味などない、ただ速やかに叩き潰すのみだ。
彼女は僵尸が起動した召喚ユーベルコードに対し、神器化したスマホを手早く操作して【天孫購臨《返品手続》】を起動する。
「それ、気に入らないから『返品』で」
すると彼女の周囲に僵尸の妖術師が召喚したのと全く同じ|深淵の落子《アビススポーン》の群れが召喚され、僵尸周囲の|深淵の落子《アビススポーン》に襲いかかり対消滅していく。
それは全く同じユーベルコードをぶつけ相殺する事による高等防御技術。直前に見ていたから成功率は跳ね上がっており、見通しが良くなった石切り場に取り残された妖術師は驚愕で硬直してしまっている。
そして、その隙を見逃さずに千明は一気に距離を詰める。手にしているのは胡散臭くも古臭いツーハン・ソード、我に返った僵尸が迎撃体勢を整える前に両手剣をぶん回して深々と切り裂いた。
傷を負いながら僵尸は千明の追撃を避けるべく大きく後方に跳躍、凶々しいオーラを弱めつつも任務遂行の意を失うことなく猟兵達に窮鼠の如き敵意を向けるのだった。
成功
🔵🔵🔴
緋宮・紗月
クロムキャバリア世界の小国出身、アンサーヒューマンにしてサイキッカーのサイキックキャバリア乗りです
普段の口調は「女性的(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」です
クールで真面目、任務に忠実な性格
戦闘では専用機「遠雷」を駆り、各種武装を使い分けます
発電系の超能力も得意です
UCは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
又、例え依頼の成功の為でも、公序良俗に反する行動はしません。
後はお任せ。宜しくお願いします!
●石の皿に轟く雷鳴
|召喚の宝貝《ユーベルコード》を|返品《相殺》され、守りを完全に失った邪仙化僵尸妖術師は満身創痍の状態で石切場の戦場に立ち続けている。
破壊工作のための逢魔弾道弾は設置も使用もこの状況では不可能、任務を達成するにはどうにかこの苦境を切り抜けるしかないが、新たにやってきた猟兵はそれを許さない。
「ここで押し切るわ」
サイキックキャバリア『PPDS-S |遠雷《えんらい》』――搭乗者である緋宮・紗月(神鳴の機士・f32272)という黒髪のアンサーヒューマンは今こそが勝負どころと瞬時に判断、発電の超能力を全開にして遠雷にかかる電圧を更に高め僵尸に向かって加速する
この石切場は広く、そして吹き飛ばされて困るようなものもない。支障なく出力全開で向かってくるキャバリアに対し、邪仙化僵尸妖術師は腹を括ったのか最後の抵抗を試みる。
全身に凶々しい気を練り込みつつ向かってくるキャバリアへとダッシュ、リーチの差は歴然だが潜り込んで連撃を畳み掛ければ勝機があると踏んだのだろう。
だが紗月の優れた瞬間思考力は武術の達人でもある僵尸の連撃全てを見切っていて、BS-F|雷鎖《いかづちとざし》により斥力はを発生させて対抗。風雷を帯びるが重くはない攻撃を上手く弾き、ユーベルコード【壊音神鳴拳】を叩き込む隙を生じさせる。
「叩き壊すわ」
紗月が短く言い、遠雷の拳に強烈な雷撃が弾け超音速の拳が放たれる。凶つ風雷を纏う僵尸の手足がそれを防ごうとするも遠雷の拳はそれを真っ向から打ち破り、僵尸の胴体へと強烈な衝撃と雷撃を叩き込む。
纏う守りのオーラも内蔵装甲も、その全てを破砕する程の衝撃を受けた僵尸は殴り飛ばされた勢いで空へと浮いて、力なく地面に墜落。それから起き上がることもなく逢魔弾道弾と共に消滅していった。
かくして地中海のウシの島は幻朧帝国の破壊工作を阻止され、逢魔が辻の贄とされることもなく日常を継続する。
世界各地で暗躍する幻朧帝国の野望は潰えたわけではないが、それでも一つの事件を未然に阻止した猟兵達はグリモアベースへと帰還していくのだった。
大成功
🔵🔵🔵