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ハロウィンの激闘! 勇者VS勇者!!

#デビルキングワールド #お祭り2024 #ハロウィン #勇者リリリリ

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 ワルこそ全てなデビルキングワールドでは、現在進行形で悲鳴ではなく大ブーイングが轟いていた。
「死んだんじゃねーのかよ!」
「話が違うぞゴルァ!」
「帰れ! 戻って来るな!」
「ちゃんと死んでくださーい!!」
 そんなブーイングをものともせずに生き生きと輝く勇者がひとり。

 その名も『勇者リリリリ』

 『帝都櫻大戰』でアスリートアースからデビルキングワールドに転移してきた『勇者リリリリ』は元々ここの人なので普通に大喜びでブーイングを聞き流す。
「なんか気を失って気がついたらガチデビルに乗っ取られてました。私はオブリビオンではありません」
「「「知るかー!!」」」
 どがっ。ばきっ。
 力づくで排除を試みた魔王やラスボス達はあっさり返り討ち。
 ――と。
「ひさしぶりに勇者します。腕がなるなあぶんぶん」
 文字通り腕をぶんぶんさせて勇者リリリリは90度できゅっと曲がると土煙を上げながら超速度で走っていった。


「まあそういう訳で勇者リリリリは『リストランテ・ハロウィーン』へと向かったんだと」
 その辺に転がっていたジャック・オ・ランタンを手に海老名・轟(轟く流星・f13159)は猟兵達にそう切り出した。
 5thKINGとして君臨した『勇者リリリリ』は急激に興味を持った迷宮――リストランテ・ハロウィーンへと向かったらしい。
「何でまたそんなとこへ」
「勇者だし、なんか……こう、厄介なオブリビオンの気配でも感じ取ったんじゃねえの?」
 詳細までは分からなかったらしく、聞かれた轟もあいまいに返す。
 なお、リストランテ・ハロウィーンはその昔、焼きそばから高級料理までなんでも作る魔王ビストログルメが建設したという、地上100階地下100階にも及ぶという超巨大迷宮だ。
 ビストログルメの没後も無限に『ちゃんと盛りつけされたおいしい料理』が湧き続けるというその迷宮は、今やオブリビオン残党の巣窟と化しており、ここに巣食うオブリビオン達はここのグルメが膨大なデビルパワーを秘めていると知ると戦争に負けたあの日から、ひたすらに食べて食べて食べまくっているという。
「まあ、勇者だし、デビルパワーを感知したかグルメの気配を感じたかのどっちかだろうな」
 どちらにせよリリリリはリストランテ・ハロウィーンに巣食うオブリビオンの殲滅に向かうのは確かである。
「勇者を追っかけて美味いメシを食ってパワーアップして、パワーアップしたオブリビオンをぶっ飛ばす。簡単なお仕事だろ?」
 いつの間にか轟の手にあったジャック・オ・ランタンはグリモアキューブに代わっていた。

「ああそうだ、言い忘れてたわ」
 猟兵達を転送しはじめた轟は思い出したように声を投げかけてきた。
「勇者リリリリが殲滅に向かった迷宮にいるオブリビオンなんだがな、勇者『ああああ』なんだと」
 えぇー。
 こうして猟兵達は勇者と勇者が激突する戦いへと身を投じるのであった。


カンナミユ
 カンナミユです。
 勇者リリリリVS勇者ああああ……。

 第1章はリストランテ・ハロウィーンに乗り込んで、超巨大迷宮から勝手に湧いてくる料理を食べまくり、デビルパワーの恩恵にあずかっちゃいましょう。
 ジャンクフードからご当地B級グルメ、季節の限定スイーツに最高級のコース料理まであらゆる料理が湧き出ています。
 ジャンクな物はジャンクにガツガツと、高級料理はテーブルマナーに則って食べるといった具合にそれぞれふさわしい食べ方で料理を食べるとより効率よく強力なデビルパワーを獲得することができるみたいです。

 第2章はストランテの料理を食べまくってパワーアップを図っている強力なオブリビオン『伝説の勇者『ああああ』』との戦いです。
 デビルパワーでそれ相応に強くなっていますが、1章でリストランテの料理を食べていた猟兵はハチャメチャにパワーアップします。
 元デビルキングの勇者リリリリも一緒に戦ってくれるので、料理を食べ損ねても彼女との連携をうまく利用すれば勝機はあります!

 それではよろしくお願いします。
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第1章 日常 『リストランテ・ハロウィーン!』

POW   :    ボリュームのある料理を豪快に食べる

SPD   :    気軽な軽食をライトに食べる

WIZ   :    洗練されたマナーで高級料理を食べる

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

リン・ベルナット
何やら面白そうな予感!よーし、頑張るよ!

お祭りとかイベントがあるなら積極的に参加したいなっておもってるよ!皆でワイワイ楽しめるイベントって面白いもんね!
特に体を動かせるようなのは大好きだし、そういうのだと嬉しいな!
UCを使った準備運動で体をほぐしたら、目一杯に体を動かして楽しんじゃうよ!
スポーツでもそうでないのでも運動神経は良いほうだし、華麗にこなしちゃうね!

勿論、体を動かさないタイプのイベントもどんと来い!だよ!
美味しいものを食べたり何かを見に行くっていうのも楽しいもんね!

温泉とかでリラックスしたりまったり休むっていうのも面白いかも?
いろんなのがあって楽しみ!よろしくね!



 猛スピードの勇者リリリリを追ってリストランテ・ハロウィーンへと到着したリン・ベルナット(スポーツヒーロー・f17042)。
 ごくりと息をのみつつ足を踏み入れると、いくつもテーブルが設置されている広い空間が現れた。
「美味しそうなにおいだね!」
 食欲をそそるいいにおい誘われるように近づいてみると、テーブルの上には大皿に盛られた料理がこれでもかと並んでいるではないか。
 しかも追いかけていた勇者リリリリは既に席について、大きなステーキを切り分けて頬張っている。
「美味しいですね。焼き加減も味付けも文句のつけようがありませんし、膨大なデビルパワーがみなぎってきます」
 あっという間にステーキを平らげると新たに湧きだした巨大オムレツの皿を引き寄せ食べ始める。
 そういえばこの迷宮は無限に『ちゃんと盛りつけされたおいしい料理』が湧き続けており、ここのグルメが膨大なデビルパワーを秘めていると言っていたような。
「何やら面白そうな予感! よーし、頑張るよ!」
 美味しい料理が無限に湧きだす迷宮相手に俄然やる気を出すリンであるが、食事の前にまずは軽く準備運動。
「運動前の準備は大切だからね!」
 体の筋肉をほぐして準備完了。
「いただきます!」
 勇者リリリリの隣のテーブルに座り、まずはボリューム満点のハンバーグ。ざくりと切り分け、ぱくり。
「おいしい!」
 溢れる肉汁が口いっぱいに広がると、デビルパワーが体内に広がっていく。
 ぱくり、ぱくりと食べ終えると、お次は爆盛り唐揚げ&フライドポテト。
「唐揚げの山にポテトの森……負けませんよ!」
 アツアツのポテトを頬張り、ジューシーな唐揚げをぱくぱく要領よく食べていくと、料理はどんどん湧いてくる。
 焼きそば、お好み焼き、ハンバーガーに巨大餃子と食べていくと、段々お腹がいっぱいになってきた。
 このままでは今食べている炒飯を食べ残してしまう――いや。
「負ける訳にはいかない!」
 デビルパワーを取り込みつつ、残りの炒飯を一気に食べきった!
「まだまだいけるよ!」
 沸き上がった新たな料理を頬張ると、迷宮に新たな猟兵がやって来た。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フィーナ・シェフィールド(サポート)
純白の翼を持つ彼岸桜のオラトリオ、サクラミラージュの国民的スタア(歌手・演奏家・女優)です。
一人称:わたし、二人称:~さん、語尾:よ、わ、ね、なの?、かな?
サクラミラージュではスタアとしての知名度を認識した上で行動、その他世界でもカリスマのオーラを漂わせて振舞います。
状況に相応しいものがあれば積極的にUCを使用します。
好きなこと:歌&演奏、かわいい&おしゃれな買い物、料理
意外と食いしん坊。
他の猟兵の迷惑や公序良俗に反した行動はしません。
エッチな依頼も大丈夫ですが、清純派らしい行動をとります。
あとはお任せします♪



 カリスマオーラを漂わせたサクラミラージュのスタア、フィーナ・シェフィールド(天上の演奏家・f22932)は勇者リリリリを追ってリストランテ・ハロウィーンにやって来た。
 迷宮に入るなり様々な料理の匂いが漂ってきたが、不思議な事にどの匂いも混ざらず不快さはない。それぞれの料理の匂いだけが鼻孔をくすぐってくる。
 甘いスイーツにスパイシーなエスニック料理、中華料理などの様々な匂いの間を通りながら、ちらと視線をテーブルに向けると説明で聞いていた通り、テーブルには沢山の料理が並んでいた。
 もちろん追っていた勇者リリリリも先行した猟兵と別々のテーブルで無碍mに湧く料理を食べている。
「まだまだ食べられますよ。これくらいでお腹いっぱいにはなりません」
 分厚いカツレツを食べ終え、湧きだしたカレーライスもぺろりと平らげる。そんな勇者は傍から見ていてもものすごいパワーを秘めていた。
 グリモア猟兵の説明では、ここは料理が無限に湧いてくる迷宮で、食べれば食べるほどデビルパワーを得られると言っていた。
 食べれば食べるほど強くなるようだが……。
「ではこの席に」
 偶然目に留まった、空のテーブル席に座りどんな料理が湧いてくるのかと期待していると、スタアの席にはフランス料理が湧きだした。
 それはフィーナの目にもわかる高級な食材ばかりをふんだんに使った料理。
「美味しそうですね」
 歌手として各地を巡るフィーナは当然、様々な料理のマナーも熟知している。
 ナイフとフォークを手に洗礼された手つきで料理を一品、一品と丁寧に食べていった。
「御馳走様でした」
 完璧なマナーで食べ終えたフィーナの身体にじわりと力がみなぎってくる。それがデビルパワーだと分かると食器は消えて新たな料理が現れた。
 フランス料理の次はとある国の高級料理を食べ終えると、また料理が湧いてくる。
 無限に湧くというのは本当のようだ。
「次はどんな料理が出てくるのか楽しみね」
 ナプキンで口元を拭いながら新たな料理が湧きだすのを心待ちにしていると、強力なオブリビオンの気配に思わず振り向くと、そこにはもう一人の勇者が立っていた。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 ボス戦 『伝説の勇者『ああああ』』

POW   :    究極剣技「ああスラッシュ」
詠唱時間に応じて無限に威力が上昇する【聖・光】属性の【悪しき者を滅ぼす激しく輝く斬撃波】を、レベル×5mの直線上に放つ。
SPD   :    勇者と共に戦いし伝説の英傑達
戦闘用の、自身と同じ強さの【あらゆる魔法を操る伝説の賢者『いいいい』】と【会心の一撃を放つ伝説の武闘家『うううう』】を召喚する。ただし自身は戦えず、自身が傷を受けると解除。
WIZ   :    究極魔法「ああブレイク」
自身の【MP(魔法ポイント)】を代償に、【悪しき者を滅ぼす光と雷纏いし大爆発】を籠めた一撃を放つ。自分にとってMP(魔法ポイント)を失う代償が大きい程、威力は上昇する。

イラスト:すねいる

👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は仇死原・アンナです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

リカルド・マスケラス(サポート)
『正義のヒーローの登場っすよ~』
装着者の外見 オレンジの瞳 藍色の髪
基本は宇宙バイクに乗ったお面だが、現地のNPCから身体を借りることもある
NPCに憑依(ダメージはリカルドが請け負う)して戦わせたりも可能

接近戦で戦う場合は鎖鎌や鎖分銅の【ロープワーク】による攻撃がメインだが、プロレスっぽい格闘技や忍者っぽい技もいける
遠距離戦では宇宙バイク内臓の武装による射撃攻撃やキャバリアによる【結界術】
その他状況によって魔術による【属性攻撃】や【破魔】等使用。

猟兵や戦闘力のあるNPCには【跳梁白狐】で無敵状態を付与できる。

基本的にチャラい上辺ですが、人々の笑顔のため、依頼自体には真面目に取り組みます


ギュスターヴ・ベルトラン(サポート)
よう、お出ましだな?
…ソレが怨嗟による存在であっても、殺す事に歓びを得る存在であっても
人の間に悲しみと苦しみが広がる以上は…神敵必滅、躯の海に叩き返す

■行動
柄が悪くとも信心深いため、戦う前に【祈り】を捧げる事は忘れない
敵の主義主張は聞き、それを受けて行動する。行動原理を理解しないままの行動はしない
連携相手がいるならば相手のフォローに、居ないなら全力で敵をシバきに行く
戦場によっては屋内でも空が飛べるタイプの魔導バイクを乗り回す
「公序良俗に反することはしてねえぞ」と言うし実際にそうするタイプ

■攻撃
主武器:リングスラッシャーと影業
近距離攻撃が不得意なので敵とは距離を取って戦う

アドリブ連帯歓迎



「よう、お出ましだな?」
 魔導バイクに跨りギュスターヴ・ベルトラン(我が信仰、依然揺るぎなく・f44004)はサングラスの奥からオブリビオンを目に留める。
 風になびく純白のマント姿で盾を持ち、眩いほどの輝きを放つ剣を構える姿はまごう事なき勇者のそれであった。
「この伝説の勇者ああああが悪を断つ!!」
「勇者である私を悪だと?」
「偽物の勇者、お前を倒す!」
 ぎらりと輝く伝説の剣の切っ先がびしりともう一人の勇者を指し示す一連の様子をギュスターヴは静かに見守っている。
「……なるほどね」
 この瞬間にでも攻撃する事は可能だが、行動原理を理解しないままの行動はしない。
 敵の主義主張は聞き、それを受けて行動するべきだ。
「勇者ああああ。はるか昔、闇を支配する悪しき魔王を討ち倒した伝説の勇者。光の剣を振るい、悪しき魔界の軍団を捻じ伏せ、ついに魔王を滅ぼした光よりの使者、真の救世主」
 ――だが、それははるか昔の話。
「……ソレが怨嗟による存在であっても、殺す事に歓びを得る存在であっても人の間に悲しみと苦しみが広がる以上は……神敵必滅、躯の海に叩き返す」
 オオォオオオ……!!
 アイドリングのバイクが呼応するように吼え、
「お前も偽物の仲間か! くらえ、究極魔法『ああブレイク』!」
「避けてください!」
 勇者リリリリの鋭い声に頷く間もなく勇者ああああが放った一撃を間一髪で回避する。
「悪しき者を滅ぼす光と雷纏いし大爆発を籠めた一撃を避けるとは」
「オイオイ、冗談じゃねえぞ」
 とんでもない威力に思わず声が出てしまったが、迷宮内の料理を食べてパワーアップしているという事も知っている。
 ――それに、
「正義のヒーローの登場っすよ~」
 迷宮内に重低音を響かせて、もう一人の猟兵がやって来た。
 一等星の名を持つ宇宙バイクと共にリカルド・マスケラス(希望の|仮面《マスカレイド》・f12160)は飛び出すと先手必勝とばかりに結界を飛ばす。だが、狐面の攻撃はパワーアップした勇者には通じない。
「お前も偽勇者の味方か!」
「自分は女の子の味方っすよ~」
「黙れ! 究極剣技……!!」
 ざ、んっ……!!
「おおっと」
 激しく輝く斬撃波の勢いでずれそうになったお面を直すと、バイクと共に藍の髪がなびいて揺れた。
 近接攻撃に切り替え、究極魔法をかいくぐって遠距離攻撃に切り替えて攻撃を放つもやはり有効打には繋がらない。
「う~ん、これは困ったっすね」
 勇者ああああの攻撃の直撃をとっさに免れ、リカルドの呟きがバイクの排気音に掻き消える。
 自らの戦闘能力を高めても、相手はデビルパワーを秘めた料理を食べまくってパワーアップしたオブリビオン。ギュスターヴもそうだが、料理を食べていないだけでこれだけ差がついてしまうとは。
 さて、どう戦うか。
 白旗を上げる? まさか!
「大丈夫です」
 その声に視線を向けると、いい感じの胸がある。
「勇者リリリリも一緒に戦います。恐れる事はありません」
「ほっぺにお弁当ついてるっすよ」
 右頬に米粒が付いているのを指摘されて武器を構える勇者リリリリが恥ずかしそうに左右の頬を触って米粒をぱくりと食べる様子に閃いた。
「無敵のヒーローになってみないっすか? 勇者リリリリ」
「無敵ですか、いいですね」
 提案に勇者は即答した。
「迷いがないのはいいっすね、さすが勇者」
「させるか!」
 激しい輝きの斬撃が二人へと襲い掛かり――、
「さ、今は無敵のヒーロータイムっす。好きに暴れるといいっすよ」
 グオオオォォ……!!
 アクセル全開、バイクは斬撃の上を跳んだ。
「では反撃といきましょう」
「ああ」
 ぎゃりっと音をたて着地すると、ギュスターヴの魔導バイクも雄叫びを上げた。
「ちょこまかと!」
 勇者ああああをリカルドが念動で動かすバイクとギュスターヴの魔導バイクが息を合わせて翻弄させる。
「どうやら私はお面の力で無敵のようです。私が攻撃を引き受けます」
「ああ、頼んだ」
 白狐をつけた影響で髪と瞳の色を変えた勇者リリリリはバイクの上でオブリビオンの攻撃を受けては反撃を繰り返すと、ギュスターヴも隙を突いていく。
「いくぞ、究極――」
「させません!」
「ぐあっ!」
 勇者リリリリの攻撃にオブリビオンは大きくよろめいた。
「今です!」
「――天にいますわれらの父よ、御名があがめられますように。御国がきますように」
 エクソシストは言葉を紡ぎ、バイクが駆ける。
 ギャリ、ッっ……! ばあんっ!!
「うわあああっ!!!」
 攻撃を受け構えた盾が爆ぜ、攻撃をまともに受けたオブリビオンは大きく吹っ飛んだ。そこへすかさず勇者リリリリも追撃で攻撃を畳みかける。
「いい攻撃ですね」
「そりゃどうも。……ごめんて!」
 本来の使われ方をされず拗ねた魔導書の気配に平謝りをする中でバイクからお面を外した勇者リリリリが降りる中、膝をついたままのオブリビオンは立ち上がる。
「そんな攻撃で勇者ああああは倒れない! 決してだ!!」
「マジっすか」
「全力の攻撃だったんだぞ」
 よろよろと立ち上がるもすぐ構えた姿に思わず言ってしまった二人だが、迷宮グルメを食べ終えた仲間の気配に振り向いた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

リン・ベルナット
アドリブとか大歓迎!

冷静に考えるとヒーロー的にデビルパワーでパワーアップはどうかなって思うけど、悪いオブリビオンを倒すためだもんね気合い入れていくよ!

…ところで相手はああああって勇者でこっちの味方の人はリリリリって勇者なんだよね?
ここの世界だとそういう勇者ネームが流行ってるのかな?

そこはともかく、それじゃあ行くよ!
敵の勇者?は詠唱時間に応じて威力が高くなるUCを使うんだよね?
だったらこっちはデビルパワーで強化された「ダッシュ」力で一気に接近しちゃうよ!

そしたら空高く「ジャンプ」してそのまま落ちながら【斧踵の強打】をドーン!
すっごく痛い踵落としで一気にやっちゃうよ!



「新手か!」
 勇者らしく、しっかり通る声は食事を終えて戦闘準備を整えたリンへと向けられた。
 真正面から受ける殺気はビリビリと全身で感じる事ができるほどだが、リンはまったく臆しない。
「冷静に考えるとヒーロー的にデビルパワーでパワーアップはどうかなって思うけど、悪いオブリビオンを倒すためだもんね。気合い入れていくよ!」
 ぐっと拳を握りしめて構えをとると、長いポニーテルがふわりと揺れた。
「……ところで相手はああああって勇者でこっちの味方の人はリリリリって勇者なんだよね? ここの世界だとそういう勇者ネームが流行ってるのかな?」
「流行りかどうかは分かりませんが、先ほどのあなたの食べっぷりに感激しました」
 素朴な疑問に思わず首をかしげると、勇者リリリリがリンに優しい眼差しを向けてくる。
「そうかな? ありがと!」
 ボリューム満点の料理を食べていた姿を思い出す勇者リリリリからの賛辞に思わず笑顔になるリンであったが、だんだんと強くなってくる殺気と共に何かが紡がれている事に気が付いた。
「光よ、邪悪なるものすべてを断ち切る光。聖なる神々よ――」
 まずい。オブリビオンは既に攻撃の準備に入っているではないか。
「そこはともかく、それじゃあ行くよ!」
「ええ、行きましょう」
 頷く勇者リリリリと共にリンは敵へと構え、
「敵の勇者? は詠唱時間に応じて威力が高くなるUCを使うんだよね?」
「ええ、厄介な相手です」
「それなら!」
 デビルパワーで強化されたダッシュで一気に距離を詰めていくと、リンに気付いた勇者ああああは続くであろう詠唱を止めた。
 攻撃が来る!
「――究極剣技『ああスラッシュ』!!」
「ええいっ!」
 襲い掛かる輝く斬撃波をアスリートであるリンは棒高跳びのように、たんと飛び避け、
「お返しっ!」
 が、んっ!!
 即座の反撃をオブリビオンは盾で受けた。
 デビルパワーを得たオブリリビオンの斬撃波の威力、リンの攻撃共に凄じく、常人であれば一瞬で倒されてしまうだろう。だが、二人は常人を遥かに凌ぐパワーを得ている。
 つまり。
「超スーパーつよつよバトルです」
 割って入った勇者リリリリも加わり戦いは一気に燃え上がる。
 斬撃波の影響で迷宮のあちこちを破壊し、リンと勇者リリリリの攻撃の影響で更にあちこちが破壊されていく。
 チャンスはほんの瞬間に訪れる。
「くっ!?」
 戦いの中で攻撃を躱したオブリビオンが足元に転がる瓦礫に足を取られたのだ。
 生じた勝機は逃さない。絶対に。
「チャンスです!」
「任せて!」
 短距離を一気に駆け抜け、斬撃波をすり抜け、身体は宙を持駆けあがる。
「すっごく痛いよ! 覚悟してね!」
 すっごく痛い踵落としが敵オブリリビオンめがけて大炸裂!
「ドーン!」
「ぐ、ううおおおおおお……!!」
 ずうんと大きな音が響き、屈強な斧を振り下ろすがごとく放たれた一撃を受けたオブリビオンは、ひび割れていく床へとめり込んだ。
「お見事!」
「やったね!」
 手ごたえ十分、大ダメージを確信するリンであったが、相手はそう簡単に倒されない。
「まさか、これほどの攻撃を受けるとは……だが、ここで負ける訳には!!」
 めり込んだ床から這い出てくる傷だらけのオブリビオンを目に構えなおしたリンは駆けつける仲間の足音に気付いて振り向いた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

エリー・マイヤー(サポート)
フラスコチャイルドのサイキッカー × 寵姫です。
常に丁寧語で、あまり感情を乗せずに淡々と話します。
ユーベルコードは習得した物をどれでも使用し、目的達成のために全力を尽くします。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。

***
ごきげんよう。
戦力が必要と聞いて手伝いに来ました、エリーです。
念動力で、戦いをサポートしますね。

敵の攻撃を妨害したりとか目潰ししたりとか、そういうセコイ工作は任せてください。
攻撃は念動力で締めたり潰したり斬ったり突いたり。
敵の物性に合わせてそれっぽくやりましょう。

キャバリアは……まぁ、必要そうなら乗ります。



「ごきげんよう」
 紫煙をくゆらせエリー・マイヤー(被造物・f29376)は戦いの空間へと足を踏み入れた。
 かつん、こつん。
「戦力が必要と聞いて手伝いに来ましたエリーです。念動力で戦いをサポートしますね」
「ありがとう、私は勇者リリリリです」
 固い床に足音を響かせながら名乗るエリーに勇者リリリリも名乗ってぺこりと頭を下げる。
 新たな仲間に表情をほころばせた勇者リリリリだが、それを喜ばない存在がいる。
「サポートだと? そんな事はこの勇者ああああが許さないぞ!」
「勇者リリリリは許します!」
 エリーへと放たれた攻撃を勇者リリリリが受け止め、
「やるしかありませんか……」
 ダメージを受けずに済んだエリーはふうっ、と紫煙をひとふき。
 次の瞬間、
「ぐあっ?!」
 突然、勇者ああああは殴られたように大きく吹っ飛んだ。
「今のはいったい」
「念動力でサポートしました」
 不思議そうな顔をする勇者リリリリにエリーが言うと、すぐに理解できたようだ。
「全力でサポートしますね」
「分かりました、サポートをお願いします」
 力強く頷いた勇者リリリリの背を見送り、エリーは再び念動力を練り上げる。
「く……なんと厄介な! 究極剣技!」
「させません!」
 ぎい、んっ!
 悪しき者を滅ぼす激しく輝く斬撃波を受け止め攻撃する勇者リリリリに続くようにエリーの念力は鋭く襲い掛かった。
「次は攻撃の妨害です」
「うおっ!」
 狙い通りに勇者ああああの攻撃はエリーによって妨害され、勇者リリリリの一撃が炸裂する。
 もちろん防御の隙は与えない。
「隙あり!」
「防御はさせませんよ」
「ぐ、うおおお……っ!!!」
 遠くまで飛ばされた勇者ああああが壁の中にめり込み、がらがらと周囲を崩しながら立ち上がる。
「いけない!」
 勇者リリリリの声にエリーも気づいた。勇者ああああは呪文の詠唱をしていたのだ。
「――聖なる輝きが放たれる時は今。すべての闇を打ち払え。究極剣技『ああスラッシュ』!!」
「避けて下さい!」
 鋭い叫びは間に合わず、エリーめがけて勇者ああああの強烈な究極剣技が牙を剥く!
 だが、その攻撃をサイキックキャバリアが立ち塞いだ。
「アレクサンドラ」
 搭乗したエリーの念動力に応えるようにサイキックキャバリアは念動力で再現した攻撃を放つ。
 念動力で再現したのは刃物の切断力。それを伸ばせば世界最長の剣完成だ。
「思いきりいってください」
「任せてください、勇者リリリリ」
 ――ず、ずうん!!!
「う、ぐ……! がはっ!」
 防ぎようのない攻撃と今までのダメージの蓄積もあって、ついに勇者ああああはがくりと膝をついた。
「観念しなさい」
「まだだ……まだ……倒れる訳には……!!」
 新たな煙草に火をつけるエリーを勇者ああああは鋭く睨むと、全てを終わらすべく猟兵がこちらへとやって来た。

成功 🔵​🔵​🔴​

レイチェル・ノースロップ
●SPD

Umm…コレはコレで本家と元祖の泥沼な主張デース
デスガ、相手がオブリビオンである以上リリリリに成敗して貰う以外に選択はアリマセーン

ドーモ、リリリリ=サン
スワローテイルです
多勢に無勢の助太刀シマース!
あらゆる魔法を操る伝説の賢者『いいいい』はリリリリ=サンが、会心の一撃を放つ伝説の武闘家『うううう』は私が相手デース

繰り出される会心の一撃を【見切り】、痛恨のカラテで【カウンター】シマスガ、リスボーンされマース
だとすると…本体にダイレクトアタックあるのみデース
『クレセント・スラッシャー』を隠れ蓑とした『手裏剣投げ』をああああに当て、再召喚される前にリリリリとの同時攻撃で畳み掛けマース!



「ぐ……」
 猟兵と勇者リリリリからの攻撃を受け続けた勇者ああああは、傷だらけで立っているのもやっとのようだ。
「闇を支配する悪しき魔王を討ち倒したこの俺が……!」
「偽物の勇者では本物の勇者である勇者リリリリには勝てません」
「Umm……コレはコレで本家と元祖の泥沼な主張デース。デスガ、相手がオブリビオンである以上リリリリに成敗して貰う以外に選択はアリマセーン」
 二人の勇者の会話にレイチェル・ノースロップ(ニンジャネーム「スワローテイル」・f16433)は割り入った。
 歩くたびにポニーテールがゆらりと揺れ、
「ドーモ、リリリリ=サン。スワローテイルです」
「ど、どーも。勇者リリリリです、スワローテイルさん」
 ニンジャネームで名乗るレイチェルからのアイサツに勇者リリリリもぺこりと頭を下げる。
 無事にアイサツをすませた二人であったが、感じた強い気配に向くと、勇者ああああが召喚を行っているではないか。
「もう俺には戦う力はほとんど残っていない。共に戦いし者よ、力を貸してくれ!」
 魔方陣からローブを纏った伝説の賢者『いいいい』と屈強な体躯の伝説の武闘家『うううう』召喚されると、勇者ああああに応えるように力強く頷いて戦闘の構えを取る。
「多勢に無勢の助太刀シマース!」
「ありがとうございます」
「伝説の賢者『いいいい』はリリリリ=サンが、伝説の武闘家『うううう』は私が相手デース!」
 頷き賢者へと向かう姿を見送るレイチェルへと一気に距離を詰めた格闘家の拳が胴を捉えた!
「もらったあ!」
 ごうと空気を震わせ叩き込んだ一撃は虚しく空を切り、
「カラテカウンターデース!」
 見切りからの豪快なカウンターを受けた伝説の格闘家はふっとその姿をかき消すが、勇者ああああ――オブリビオンの召喚によって再びその姿を表すと、強烈な一撃を叩きこんでくる。
「倒しても倒してもリスボーンされマース」
 格闘家を何度目かの撃破をしたところで思わずぼそりと呟いた。オブリビオンを守りつつ攻撃をし続ける格闘家と賢者は厄介すぎる。
 勇者リリリリも何度も復活する賢者に苦戦しているようだ。このままではいずれこちらが押されてしまうだろう。
 ――だとすると。
「……本体にダイレクトアタックあるのみデース」
 閃きと同時に出た言葉に勇者リリリリも理解したようだ。こくりと頷くと賢者を戦いながら誘導する。
 タイミングを見定め――今だ!
「クレセント・スラッシャー!」
 極超音速の蹴りを格闘家へ叩き込み、素早く投げた手裏剣はオブリビオンを守るべく身を挺した賢者に全て命中。
「伝説の賢者『いいいい』! 伝説の武闘家『うううう』! おのれ……!」
 倒された仲間を召喚しようとオブリビオンは呪文を唱えようと――、
「させません!」
「これで終わりデース!」
 勇者リリリリとニンジャヒーロー渾身の一撃が悪を討つ!
「ぐ……うわあああああっ!!」
 畳みかける一撃は致命傷となり、ついにオブリビオンはがくりと膝をつく。
「まさか……ここで……倒さ、れ……」
 呻くように言葉を吐き出すオブリビオンだが命は潰え、その姿はざあっと掻き消えた。
「ありがとう、スワローテイル=サン」
 敵を倒した喜びにふわりと笑む勇者にヒーローも思わず笑顔。
「これにて一件落着デース!」


 こうして倒すべきオブリビオンは倒された。
 新たな戦いに向けて猟兵達は迷宮を出てそれぞれが行くべき場所へと向かうのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2024年11月14日


挿絵イラスト