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混沌竜の帰還(準備)

#ブルーアルカディア #デビルキングワールド #東のラスボス『スーパーカオスドラゴン』

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#東のラスボス『スーパーカオスドラゴン』


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●悪魔契約書
 悪魔を異世界に送り込む力を持つ『悪魔契約書』。
 理論上これがあればグリモアの力を持たぬ悪魔も骸の海に浮かぶ世界を行き来できる。
 強力な権能を持つ『悪魔契約書』だが、強力だけに条件は厳しい。
 まず、第一に『悪魔契約書』を作成できるのは|魔界《デビルキングワールド》の悪魔だけである。
 次に『悪魔契約書』は『悪魔インク』で書く必要があるが、その摘出方法は悪魔毎に違う。
 しかし、総じて面倒なものである。
 最後に『悪魔契約書』は世界を渡る力を持つが、契約内容に不備があると契約書のパワーに耐えられずに世界を渡る対象の悪魔は死ぬ。もっとも、強大な悪魔であれば少々不備があっても耐えられるが。

 なお、猟兵が知る『悪魔契約書』と言えば異世界に散逸した契約書で様々な悪魔が召喚された事例があるが、あれは『ガチデビル』が書いた契約書であるから可能であったのだ。ガチデビルの特異能力或いは実力が傑出していたという事だろう。

●魔王とラスボス
 『悪魔契約書』の作り方は魔界の強力な悪魔ならだいたい知っているものである。
 つまり当然、東のラスボスこと『スーパーカオスドラゴン』も知っていた。
 ガチデビルとの戦いの余波で『ブルーアルカディア』の世界に跳ばされていた彼だがその気になれば自力で帰還出来たという訳だ。
 では、何故二年以上も経つのに未だに帰還を果たしていないのか?

「ギャハハ、オレサマの悪魔インクは『極大のカオスを引き起こす』ことでしか作れないんだゼぇ!?
 確かにオレサマなら混沌魔法で浮遊大陸のひとつふたつ丸ごとカオスにするくらいは容易いが、そんなものを残して帰ったら、どうしたってこの世界の皆様にご迷惑だろうがァ!」

 という理由であった。流石は魔界でも気遣いに定評のあるニセ乱暴者である。

「まあ、貴方はそう仰いますわよねえ。自分が帰還する為にこの世界の方達に迷惑はかけられない。
 分かりますわ。ですが、今は違います!」(ギュッ)

 スーパーカオスドラゴンの話し相手になっているのは|同郷《魔界》の魔王アルテミシア・アガメムノンである。
 彼女はグリモアの予知により安全安心にスーパーカオスドラゴンが帰還できる方法を掴んでいた。

 懸念点は『極大のカオス』を引き起こすと、全てが崩壊を続ける「カオスの混沌領域」が発生する事である。
 普通に世界の危機だ。
 基本的に善性の魔界の悪魔達、その中でも上澄みのスーパーカオスドラゴンに許容できることではない。

 だが、この「カオスの混沌領域」を安全に消す方法が予知により判明した。
 混沌領域には踏み込んだ者の「内心の脅威」、すなわち、かつての強敵の姿をしたオブリビオンが襲い掛かってくるのだが、もしこれらを「一切合切全て」倒す事が出来れば混沌領域は消滅するのだ。
 言うほど安全か?

「ゲヒャヒャ、マジかよ? しかし、それにしたって相当キツイと思うゼぇ?
 まずオレサマと本気で戦って「カオス領域」を発生させる必要がある。
 その上で「内心の脅威」と戦うんだろ? いくらテメエでも大丈夫カぁ?」
「ほほほ、ご安心下さいな。別にわたくしが戦うつもりはありません。有志を募りますわ!
 貴方とガチバトルしたい方も内面の脅威と戦いたい方も多分、猟兵さんには沢山いますわよ?」
「他人任せかよ! テメエもワルだナぁ?」
「ほほほ、魔王ですもの。当然ですわね!」

 こんな会話が天空の世界の片隅で行われた後、グリモアベースで有志が募られる。
 スーパーカオスドラゴンの帰郷に力を貸しても良いと思う者。
 |スーパーカオスドラゴンや内心の脅威《強敵》と戦いたいと思う者。
 参加理由はそれぞれだがアルテミシアに転移されてスーパーカオスドラゴンの待つ浮遊大陸に征く。


淵賀
 初めまして。またはいつもお世話になっております。
 今回はスーパーカオスドラゴンの帰還の準備シナリオとなります。
 現在、故郷の魔界を離れ異世界ブルーアルカディアに居る彼ですが、帰還する方法が判明しました。詳しくはOPをお読みください。

 『このシナリオの成功本数×10%』

 の確率で無事に帰還できるようです。失敗すると死ぬので普通に10本以上完結するまで帰還を試みないで欲しいですね。マジで。

 全三章構成(👿 ボス戦 → ⛺ 冒険 → 🏠 日常)

 第一章について。
 まず『悪魔契約書』の作成に必要な『悪魔インク』を入手する為に「カオスの混沌領域」を発生させる必要があります。
 発生条件はスーパーカオスドラゴンとのガチバトルです!
 あの世界の人々に迷惑を掛けない為に他の浮遊大陸から孤立して存在している無人の浮島でスーパーカオスドラゴンは待ち構えています。
 戦力で戦いましょう。

 第二章、第三章について。
 幕間にて詳細をお知らせさせていただきます。

 以上です。
 プレイングは各章全て受付開始のタグを入れてからとなります。
 締切もタグにてお知らせいたします。
 それではお付き合いいただければ幸いです。よろしくお願いします。
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第1章 ボス戦 『東のラスボス『スーパーカオスドラゴン』禍』

POW   :    ハイパーカオスチャージ
【カオスで予測不能な軌道を描く】突進によって与えたダメージに応じ、対象を後退させる。【他のスーパーカオスドラゴン】の協力があれば威力が倍増する。
SPD   :    アンリミテッドカオスファング
【三つの頭の牙による連続噛みつき】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ   :    マッドカオスフレイム
自身が【混沌魔法「カオスヘッダー」を発動して】いる間、レベルm半径内の対象全てに【属性を変え続ける混沌の炎】によるダメージか【肉体を癒やす混沌物質】による治癒を与え続ける。

イラスト:カツハシ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●天空に浮かぶ無人島
 ブルーアルカディアの人々の生活圏とは離れた浮遊島。当然、無人である。
 つまり最悪、浮遊島が崩壊しても誰にも迷惑は掛からない。
 そんな理由でスーパーカオスドラゴンはこの無人浮遊島で猟兵達を待っている。

「ギャハハ、オレサマの帰還を手伝ってくれるとはナぁ。ありがたい話だゼぇ。
 戻ったら、菓子折りを持って挨拶に行かないといけないナぁ」

 等と律儀に考えながらも純粋に楽しみでもあった。

「アイツラ、ドンドン強くなっているからナぁ。手加減せずに戦えるってのもありがたい話だゼぇ」

 激戦が始まるまであと少し。

 ===================================
 第一章はスーパーカオスドラゴンとのガチバトルです。
 全力で戦って下さい。超絶頑丈なので殺す心配はありません。
 戦場は無人の浮遊島です。
アドナ・セファルワイド
さて、戦うとしようか…スーパーカオスドラゴンよ
オーバーロードでヴァルギリオスに変身
全属性のバリアを張り、カオスで予測不能な軌道を描く突進を防御
変身の度に自身の『操る属性』とその属性に応じた配下の帝竜の数と身長が2倍になり、負傷が回復するーーつまり、獲得できるのだよ…渾沌属性をな
混沌魔法を獲得、更にundefinedを一時的に再現
混沌と渾沌、その2つの属性を獲得した

これこそ勅命型UCの極致
オブリビオン・フォーミュラや『その先』の力さえ獲得できる
ヴァルギリオスとなった自分を増殖させながら、更に不定形の肉体に全属性と配下の帝竜をけしかけてスーパーカオスドラゴン攻撃

どうだ?これが7th KING……六番目の猟兵『第六猟兵』の力
そして余の、妾の、私の力でもある
とくと見ると良いぞーー我が生命体の埒外をな




 |天空世界《ブルーアルカディア》の辺境空域、無人の浮遊島で猟兵を待つスーパーカオスドラゴン。
 その混沌竜の許に青い髪に青い瞳の小柄な少女が訪れる。
 少女の名前はアドナ・セファルワイド(セファルワイド初代にして最後の皇帝・f33942)。
 この世界でかつて帝国を築いた事もあるアドナは当然、外見通りの年齢ではない。
 年齢にそぐわぬ傲岸不遜な雰囲気を纏うのはその為か。

「待たせたな、スーパーカオスドラゴンよ。余が相手となろう」
「ギャハハ、お越し頂き感謝します、だゼぇ。準備は必要かァ?」
「礼には及ばない。貴様はこの世界の為に何度か力を貸してくれているからな」

 過去、この混沌竜はアルカディア争奪戦では大天使と帝都櫻大戰では女神と戦う猟兵に助力をしてくれていた。
 この世界で生まれたアドナはその事に感謝をしている。だから今回、この場に居るとも言える。
 もっとも、この強力な悪魔、混沌竜に対して己の力を誇示してみたいという気持ちもあったが。

「そして、準備も必要ない。さて、戦うとしようか……スーパーカオスドラゴンよ」
「ゲヒャヒャ、いいゼぇ」

 『|超克《オーバーロード》』の発現。そして、【|帝の名を冠する竜の頂たる戴冠宝器《ドラゴンズ・レガリア・ヴァルギリオス》】の発動。
 アドナの姿が最強の帝竜ヴァルギリオスの姿に変じる。八本の首を持つ巨大なドラゴンの顕現である。
 傍らに配下の帝竜も現れる。かつて群竜大陸を支配した帝竜の群れだ。

 それに対して混沌竜は混沌魔法「カオスヘッダー」を発動。
 周囲の物質が次々と新しいスーパーカオスドラゴンとなる。複数いながら全て同一存在という混沌の極致だ。

 此処に超竜決戦が始まった。

 複数の混沌竜がカオスで予測不能な軌道を描きながら|ヴァルギリオス《アドナ》に突進する。
 【ハイパーカオスチャージ】。混沌竜の必殺技の一つだ。
 全方位から迫る混沌竜の予測不能な突撃を回避する事は不可能。
 そう判断したアドナは八本の首から異なる属性障壁を発生させて、それを重ねた全属性バリアで受ける事を選択。

 バリアに激突する轟音、殆ど同時に何重ものバリアが砕け散る爆音が戦場に響き渡る。
 大きく吹き飛ばされるアドナ。しかし、ダメージは致命傷ではない。
 バリアは砕けたものの混沌竜の突撃衝撃をほぼ相殺することに成功していたのだ。

「ギャハハ、流石だゼぇ!」
「貴様もな。そして『混沌属性』確かに味わせて貰った。
 余は変身する度に『操る属性』を増加させる。獲得したぞ『混沌属性』をな」
「マジかよ!? そいつはスゲェなァ!」
「余の力は|オブリビオン・フォーミュラ《ヴァルギリオス》の模倣に非ず。『その先』を行く!」

 混沌の力を得たアドナは|ヴァルギリオス《自身》を増殖させる。
 増殖した帝竜の王と配下の帝竜軍団が混沌竜の群体と激突!

「どうだ?これが7th KING……六番目の猟兵『第六猟兵』の力。そして余の、妾の、私の力でもある。
 とくと見ると良いぞ――我が生命体の埒外をな」

 浮遊島を大きく揺らし、時空の歪みすら生じさせる戦いは遂にはカオスの混沌領域を発生させる。
 やがて混沌竜が爆散して軍配がアドナに上がった時、『悪魔契約書』に僅かな光が灯るのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

エドゥアルト・ルーデル
もう長い付き合いだが野郎ぶっ殺してやる!
それはそれとして菓子折り貰う前だが先制贈答用菓子折りをどうぞでござるよ

カオスの時間はもう始まってるんだぜ!カオスにはカオスをぶつけんだよ!という訳でふわふわバグ!
カオスヘッダーとバグが混ざりなんかカオスでふわっとした世界…放送中急に属性の変わるアニメが如き世界…クソアニメかな?

この世は舞台、我々はみな役者でござれば
良い感じに適応するんだよ!夕日をバックに殴り合いだ!いつから夕陽になったかって?急に属性が変わったんだよ
色々ふんわりさせつつ素手で殴り合っ…馬鹿め次は頭脳戦だ!騙し合いとかそういうの!

どう?極大カオス行きそう?もっとカオスのフィール高めとく?




「もう長い付き合いだが野郎ぶっ殺してやる!」
「ギャハハ、テメエも来たのカヨ! イイゼ。やれるものならやって見やがれ!」

 エドゥアルト・ルーデル(黒髭・f10354)による登場と同時の開口一番殺害予告。
 応える|スーパーカオスドラゴン《混沌竜》の態度は通常運転だが、心なしかテンション高めな感じもする。
 それもその筈、とある理由で猟兵との戦闘を必要とした際に何度も付き合ってくれたのがエドゥアルトなのだ。
 何度も殴り合いをした仲なので友情が芽生えているかもしれない。
 そんなエドゥアルトの殺害予告に応じて混沌竜はじゃあ早速勝負と混沌魔法カオスヘッダーを発動する。
 天空を揺るがす激戦が始まるかと思われたが。

「それはそれとして菓子折り貰う前だが先制贈答用菓子折りをどうぞでござるよ」
「ゲヒャヒャ、こいつは丁寧にドウモだゼぇ!」

 そこには律儀に用意した菓子折りを差し出す猟兵と御礼を言って受け取る混沌竜の姿があった!
 第三者から見れば既にカオスな感じがする空間であるが、エドゥアルトの認識としてもそうである。

「カオスの時間はもう始まってるんだぜ! カオスにはカオスをぶつけんだよ!」

 菓子折りを渡した次の瞬間には【|日常系キラキラタイムふわふわ《キラフワッ》】を発動している。
 同じく菓子折りを受け取った次の瞬間には分裂を開始していた混沌竜の混沌魔法に介入する為だ。
 【キラフワッ】は認識とかパラメータとか世界を改竄するバグを戦場全体に降らせるモノ。
 バグが降り注いだ戦場は攻撃力とか効果がなんかふわふわした感じになる。

 なんかふわふわって何だよ。

 そんな誰かの疑問はさておいてエドゥアルトの狙った通り混沌魔法とバグが混ざり合い、なんかカオスでふわっとした世界が現出する。例えるなら、放送中急に属性の変わるアニメの様な世界……控えめに言ってクソアニメの如き世界。いや、名作の可能性もあるけど……。

 それはさておき突如、夕日をバッグに殴り合いをしているエドゥアルトと混沌竜の姿が見られる。
 意味が分からないがエドゥアルトも混沌竜も良い笑顔でこの世界に適応しているのが分かる。

「この世は舞台、我々はみな役者でござれば」
「良い感じにテキオウするんだゼぇ!」

 ちなみに時間はまだまだ夕日が出るには早いが気にしてはいけない。急に属性が変わるのでそう言う事もある。

「チャージアタックだゼぇ!」
「馬鹿め既に属性は変わっているでござる! 次は頭脳戦だ! 騙し合いとかそういうの!」
「ナニぃ!?」

 背景はいつの間にかデスゲームとか始まりそうな会場になっていた。
 暴力モードから慌てて頭脳戦モードに切り替える混沌竜。だが、そんな間にも属性は変わる!
 その後も次から次へと属性は変わって行き、二人は悠々と或いは必死に適応し続ける。
 どちらが先に適応できなくなるかの勝負であるがなかなか決着がつかないまましばしの時間が流れ。

「どう? 極大カオス行きそう? もっとカオスのフィール高めとく?」
「ゲヒャヒャヒャ、気付いてないのカァ? さっきからとっくにガンガン発生してるゼぇ!」

 そういつの間にかふわふわした属性変化のカオス空間が極大カオスの混沌領域に侵食されつつあったのだ。
 『悪魔契約書』が輝きを増しその文面が充実していく。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ユニ・バンディッド
アドリブ歓迎
むむっガチバトル……得意の回避で逃げ回ってもいいんだけど…ここはあえて。
【橙金色ノ偽物盗賊】無限錬成の贋作武具!さあさあ伝説の剣も盾も!贋作武具を足場に蹴ってはじゃんじゃん浴びせて接近。
あ、今回の偽物特性は絶対自壊の使い捨て!その代わりそれぞれの一回はとーっても強化!。
スーパーカオスドラゴンさんのアンリミテッドカオスファングを真っ向から受けて立つよ!。悪魔的視力で動きを盗み、超高速連続攻撃を全て贋作武具でジャストガードパリイ!。
おっとー?ボクはあくまで盗賊だからね。実はスーパーカオスドラゴンさんの牙、ニセモノに総すり替えたよ。(パリイと同時に牙を盗賊魔術で盗んで)




 |天空の世界《ブルーアルカディア》から|悪魔の世界《デビルキングワールド》にスーパーカオスドラゴンを帰還させる方法。
 『悪魔契約書』の作成には『悪魔インク』が必須である。
 インクの摘出には様々な方法があるが、今回は極大のカオスを引き起こすこと。
 それにはスーパーカオスドラゴンが本気で戦う必要があった。

「むむっガチバトル……」
「おう、そうだゼぇ。面倒掛けてすまねえナァ」

 ちょっと悩んだ感じを見せているのはユニ・バンディッド(贋作の悪魔・f31473)。
 盗めないものなど何もない魔界の盗賊だ。
 ユニは盗賊らしいと言うべきか極めてスピードに秀でた悪魔である。
 この為、普段は得意の回避で逃げ回ってからの一撃というのを得意としているのだが。

「うーん、ここはあえて真正面から行くよ!」

 正々堂々正面突破を宣言すると同時に発動させたのは【|橙金色ノ偽物盗賊《トウガネイロノニセモノトウゾク》】だ。
 このユーベルコードの権能の一端は贋作武具を無限錬成するというもの。

「さあさあ伝説の剣も盾も! 槍とか斧とかも作っちゃうよ!」
「ギャハハハ、ナンダぁ!? えらく豪勢な攻撃だナァ!」

 虚空から次々と錬成される武具。とは言え相手は魔界有数の大悪魔、東のラスボスである。
 例え名品と呼ばれる武具であろうとそれでは傷一つ付ける事はできないだろう。
 だから錬成されるのは伝説の英雄が振るった様な武器であり防具。
 魔王や神を斃したと伝えられる究極の武具。その贋作である。
 贋作と侮るなかれユニの手に掛れば下手をすれば真作と同等以上の効果を持つ。

「イテッ!? オレサマのウロコを貫いてるじゃネェか!」

 息をする様に錬成した贋作武具をじゃんじゃん浴びせる様に投げてくるユニ。
 意外と一撃一撃が効く。
 もっともこれにはタネがあって、今回の贋作は絶対自壊の使い捨てである。
 現にスーパーカオスドラゴンを傷つけた武具はそれと同時に消滅している。
 ただし、この脆さと引き換えに攻撃性能を特別強化しているのだ。
 無限に贋作武具を錬成し、それを投擲しつつスーパーカオスドラゴンに近づく。

「距離を取って投げ続けりゃイイのに近づいて来るダぁ?
 ナニを狙ってやがる? まあ、近づこうが逃げようがオレサマの牙からは逃げられないがナぁ!」

 そのタイミングで混沌竜が発動させたのは【アンリミテッドカオスファング】。
 三頭の牙による超高速連続噛み付きだ。これに対してユニは。

「真っ向から受けて立つよ!」

 と接近を躊躇しない。混沌竜の超高速の動き、それを悪魔的視力で見て|盗む《・・》。
 そして盗んでしまえばユニの手中にあるも同然。超高速連続攻撃を全て贋作武具でパリイして見せる。

「マジかよ!!??」

 これにはスーパーカオスドラゴンも驚きだ。
 実のところこの無敵のジャストガードパリイも【橙金色ノ偽物盗賊】の権能の一端である。
 しかも権能はまだ一つ残っている。

「おっとー? ボクはあくまで盗賊だからね。
 実はスーパーカオスドラゴンさんの牙、ニセモノに総すり替えたよ」

 最後の権能はパリイと同時の盗賊魔術の発動。
 スーパーカオスドラゴンの鋼も噛み砕く牙が肉を噛み砕くのも難しいヨワヨワ牙にすり替えられていた!
 驚くスーパーカオスドラゴンと得意げなユニの周囲に特大のカオス空間が生まれつつあった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フカヒレ・フォルネウス
アドリブ連携歓迎

さて。目には目を、加勢してくださった恩にはお手伝いを。
存分に戦うとしましょうか。

お待たせしました、スーパーカオスドラゴンさん。
アルテミシア様の配下、サメの悪魔の四天王フカヒレ。
お相手仕ります!

混沌魔法で無限増殖するカオスに対抗するには初手から全力攻撃に限る。
マッドカオスフレイムを撒き散らされる前に、詠唱なしに宝珠を使えば繰り出せる強力な《魔王鮫》を召喚します。
ブレス攻撃を放つのです!

そしてスーパーカオスドラゴンさんと魔王鮫が激しくぶつかり合う怪獣大決戦の余波に紛れて、そそくさと移動して逆鱗を狙える位置につきまして。
狙いすました騙し討ち、バブルワンドで攻撃魔法を放ちましょう。



 猟兵達の活躍で良い感じにカオスの混沌領域が広がりつつある浮遊島。
 その仕上げをするべく魔王国から第二の刺客、フカヒレ・フォルネウス(鮫の悪魔の四天王・f31596)が現れた。

「お待たせしました、スーパーカオスドラゴンさん。
 アルテミシア様の配下、サメの悪魔の四天王フカヒレ。お相手仕ります!」

 フカヒレが参戦したのは|主君《アルテミシア》が案内していたという事もあるがスーパーカオスドラゴンのこれまでの功績。元3rdKINGとの戦いやイザナミとの戦いで加勢してくれた事に対する恩返しという側面も強い。フカヒレも|魔界の悪魔《基本的に善人》である。恩には恩をという訳だ。

「ゲヒャ~ッヒャッヒャ!
 あともう少しってところだからナぁ、ヨロシク頼むゼぇ!」

 此処まで何度も猟兵相手に爆散しているスーパーカオスドラゴンだが当然の様にピンピンしている。
 まさに「混沌魔法」の具現体の面目躍如と言ったところか。

「ええ、それでは存分に戦うとしましょうか」
「オウヨ!」

 フカヒレの言葉を合図に|混沌魔法《カオスヘッダー》で無限増殖を始める。
 その光景はこれまで何度か見たものである。相変わらず滅茶苦茶な力だと思いつつも勝算はあった。
 無限増殖する混沌竜は時間経過と共に数を増し、戦力を無限に増大化していく。
 そしてその後に放たれるユーベルコードも分かっている。
 【マッドカオスフレイム】。混沌魔法を発動している間、自身を起点に数百mの対象全てを『混沌の炎』で焼くか『混沌物質』で治癒するかを与え続ける無法の権能を持つユーベルコードだ。
 自身を起点にするのが曲者で|起点《混沌竜》が無限増殖する為に基本的に逃げ場はない。

 これに対抗するには電光石火、初手からの全力攻撃に限るだろう。
 フカヒレは懐の『宝珠』に意識を向ける。これは|主君《アルテミシア》から下賜された秘宝。
 詠唱不要、所有者の意思のみに反応して発動する召喚具である。
 スーパーカオスドラゴンの無限増殖もマッドカオスフレイムの発動も、一瞬の思考より早いという事はない。

「なんダァ!?」

 増殖し始めていた混沌竜の口から驚きの声が上がる。
 彼の眼前には一瞬前には影も形も存在しなかった禍々しく強大な魔力を纏った巨体が現れていた。
 |魔王鮫《サタン・シャーク》。魔王の名を冠する魔界でも上位の戦闘力を持つ巨大な鮫である。
 これこそが『宝珠』で召喚されたモノであった。

「ブレスを放つのです!」
「こいつはヤベェ!!!」

 フカヒレの指示と同時に魔王鮫の巨大な口が開き暗黒の破壊ブレスが放たれる!
 触れた存在全てを虚無に還す暗黒のブレスに対して混沌竜も慌てて混沌の炎を三つの口から吐きだして対抗する。漆黒のブレスと揺らめきと共に色を変える万色の炎が混沌竜と魔王鮫の中間でぶつかり合い、周囲の空間を揺るがし浮遊島の大地が捲れ上がって行く。

 当初、押され気味だったのはスーパーカオスドラゴンであったが、彼の強みは無限増殖にある。
 魔王鮫のブレスを何とか凌ぎつつも増殖して自身を増やし、参戦。徐々に魔王鮫のブレスを押し返し始める。

「ギャハハハ! 先手必勝は流石だが後一歩だったナぁ?」
「そうでもありませんよ」

 勝利を確信したスーパーカオスドラゴンの軽口に答えるのは冷静なフカヒレの声。
 そこで混沌竜は己のミスを悟る。
 眼前の魔王鮫への対抗に集中しすぎてもっと危険な召喚主への警戒を怠っていた!

 魔王鮫を召喚してスーパーカオスドラゴンと怪獣大決戦を始めた後、混沌竜の注意が完全に自分からそれたのを確信してからフカヒレは密かに移動していた。魔王鮫の破壊ブレスで混沌竜を倒せれば良いが、初手が防がれた以上は徐々に魔王鮫が不利になる。それは混沌魔法の性質上、必然であった。
 だから混沌竜を倒すにはもう一手、自ら手を下す必要がある。

 狙うはスーパーカオスドラゴンの逆鱗。
 狙いにくい個所ではあるが、無限増殖にして同一個体の欠点部分が露呈する。
 増えているので狙いやすい個体を狙えばいいし、同一個体なのでその一体さえ倒せば全て倒せる。
 そんな訳で。

「終わりです」

 フカヒレの宣告と共に|魔法の短杖《バブルワンド》から放たれた渾身の一撃が逆鱗を捉え――
 次の瞬間、増えていたスーパーカオスドラゴンが全て同時に爆散するのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 冒険 『カオスより来る敵』

POW   :    気合とパワーで正面からぶっ飛ばす。

SPD   :    過去より成長した自分の技を振るい、強敵に打ち勝つ。

WIZ   :    強敵の憑装を何らかの手段で弱め、その隙を突く。

イラスト:fossil

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●混沌空間から這い出るモノ
 天空の世界の片隅、無人の浮遊島の周辺空域は現在、天地開闢以前の様な光景が広がっていた。
 瞬間毎に様々に変化する色彩。森羅万象、その全てが崩壊し続けるカオスの混沌領域である。
 このままこの空間が広がり続ければ世界崩壊すらあり得るだろう。

「ギャハハハ、お陰様で悪魔インクは入手できた。ありがとうございますって御礼を言うゼぇ!」

 スーパーカオスドラゴンが律儀に頭を下げる。猟兵との激闘により予定通り極限のカオス空間が発生。
 これにより魔界に帰還する為に必要な『悪魔契約書』を作成する材料が手に入った。
 後はこの用済みになった世界にとって危険極まる『混沌領域』を消し去るだけだ。
 そして、その方法は既に提示されている。

「お出ましの様だ。応援してるゼぇ」

 混沌領域から這い出る様に靄の様なものが湧き出て、次第に実態を持って行く。
 それは猟兵の内心の脅威の顕在化。かつの強敵の姿をしたオブリビオンだ。
 この湧き出たる過去の亡霊を打ち倒した時に混沌領域は消滅するという。
 猟兵達は気合を入れなおし、自身の内面を映し出した様な敵と対峙する。

=========================================
 悪魔インクの入手お疲れ様です。
 この第二章では入手過程で発生した混沌領域の処理を行ってもらいます。
 方法は湧き出た「内面の脅威」、過去の強敵を倒す事となります。

 カオス空間から出現する猟兵の思う強敵。
 プレイングで「あなたの考える強敵の姿と攻撃」を指定してください。
 その上で格好良く倒して頂ければと思います。
 いや別に格好良くなくても自由に倒して頂いて構いませんが。

 なお、第一章で負傷している場合は混沌物質でスーパーカオスドラゴンが治してくれています。

 それではよろしくお願いします。 
エドゥアルト・ルーデル
強敵なんて居るかぁ?
今までのどんな敵も結局全員ぶっ殺したでござるし…もしや今までの奴全員出てきて大乱闘のどったんばったん大騒ぎか?

アレは…クルール・ザ・ウォータ氏!なるほどでござるね!これは強敵だわ
この愉快な顔したヒゲ野郎が…!貴様がいるとハンサムな拙者の評判に瑕がつくだろうが!可及的速やかにぶち殺してやる!!!

ウォータ氏と言えばパンチキック頭突きにパワーボムと残虐な格闘戦法でござるな
残虐ファイトにはこちらもルール無用の残虐ファイトだッ!ゴング前からドロップキックを叩き込め!顔面狙え顔面!
相手の反撃を許すな!パイプ椅子(流体金属の変形した姿)でドタマカチ割ってやる!

勝利の雄叫びを上げろォ!🤘




 猟兵とスーパーカオスドラゴンとの戦いによりカオスの混沌領域と化したブルーアルカディア辺境の浮遊島。
 予告された様にその混沌の空間からかつての強敵の姿をしたオブリビオンが現れようとしていた。
 とは言え。

「強敵なんて居るかぁ?」

 エドゥアルト・ルーデルの素直な感想であった。
 確かに力に優れた敵、智謀に秀でた敵、特異な能力を誇った敵はいた。
 しかしだ。

「今までのどんな敵も結局全員ぶっ殺したでござるし……もしや今までの奴全員出てきて大乱闘のどったんばったん大騒ぎか?」

 そう、どの様な敵も最終的に猟兵は打倒して来たのだ。既に乗り越えた壁であり今更「強敵」かと言われるとエドゥアルトとしては首を傾げざる得ない。大穴で今までの敵が全員出て来るか、と言ったもののそれはないだろうという思いもある。果たしてその答えは?
 具現化した出現した強敵、その姿は何となく親しみの持てるヒゲ顔の男。
 エンドブレイカー世界最強の脅威『11の怪物』の1柱である伝説のゴンドラ海賊ウォータであった。

「アレは……クルール・ザ・ウォータ氏! なるほどでござるね! これは強敵だわ」

 その姿を見たエドゥアルトは思わず納得する。かつての戦争では何度も戦った相手でもある。
 愉快な見掛けと違いその凶悪さ、狂暴残忍性は特筆すべきものだった。
 しかし、エドゥアルトが脅威に感じている部分はそこではない。

「この愉快な顔したヒゲ野郎が……! 貴様がいるとハンサムな拙者の評判に瑕がつくだろうが!
 可及的速やかにぶち殺してやる!!!」

 そうヒゲというキャラ被りによる風評被害を懸念してのものであった!
 言う程評判に瑕がつきます??
 いえ、もともとのエドゥアルトさんの評判がどうという意味ではなくヒゲ繋がりで評判下がるかなって……。
 とは言えエドゥアルトは戦意十分。出現したウォータの姿をしたナニカもファイティングポーズを取っている。

「喰らえ!!!!」

 凶悪で残虐な海賊ファイトを得意とするウォータである。パンチ、キック、頭突きを無限に連鎖する海賊乱舞やどんな状態でも放てるパワーボムはかつての戦いで猛威を振るった。
 しかし、そんな技の出だしを待つ義理はエドゥアルトにはない。海賊の残虐ファイトにはこちらもルール無用の残虐ファイトだとゴングを待たずに顔面にドロップキックを炸裂させる!!
 まあ、ゴングを待っても鳴らないのだが。
 ドロップキックを顔面に受けて吹っ飛ぶウォータ。しかし、吹っ飛びながらも体勢を立て直して着地。
 反撃に出ようとするが。

「相手の反撃を許すな! ドタマカチ割ってやる!」

 ドロップキックを放ってから着地と同時にウォータへ追撃に出ていたエドゥアルトによる容赦のないパイプ椅子攻撃が炸裂する!!
 頭をカチ割られて派手に流血するウォータ。初っ端から大ダメージである。
 その後、ウォータも『11の怪物』の意地を見せて反撃を行い互いにダメージを与えあうが、先制で受けたダメージを挽回するには至らず。
 エドゥアルトのフィニッシュ・ホールドが炸裂して混沌へと還る事となる。

「勝利の雄叫びを上げろォ!🤘」

 腕を突き上げて血まみれの姿のまま勝利を宣言する姿はまさに残虐超人。いや虐殺王であったという。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ユニ・バンディッド
アドリブ歓迎
鍛冶の悪魔の竜騎鍛冶師×勇者
「イイね、見せてみろよ。贋作」
UC:デモン・スミス
『――我が情熱のままに、槌を振るう。至高の唯一無二。届くか偽物。叩きに叩き鍛えた、その一振りは数の力をものともせず』
【非常に使い手を選ぶ、唯一無二の鍛造武器】を用いた戦闘時に、一点を貫く【『唯一無二』】と広範囲を薙ぎ払う【『数殺し』(2つ以上に対して特効)】を一瞬で切り替えて攻撃できる。

<ユニ>
うわぁ……ヤバい。あの数を一瞬で(それに癖強すぎて「本物」の操作権を盗りきれない)
【デモン・フェイカー!】で相手の武器に似せた、無数の「精巧な贋作」を宙に生やして投擲。
っまだまだ!諦めはワルいんだから!
賢者の石の錬成力をぶん回して錬金術、武器改造、存在感、あの唯一無二を超える贋作を。いつだってニセモノは後追い。でも本物を超えて並び立った、その時はもう唯一無二じゃないよ!。(盗った……!)
『――我が意のままに、あらゆるものを模り生み出す。精巧なる贋作。揺らぐ真実。世は無数の偽物に溢れて、堕ちた真作は悪魔の手に』




 混沌領域から現れる猟兵の内心の脅威を映し出したオブリビオン。多くの猟兵の前に過去の戦争で戦った強敵が現れていたが、ユニ・バンディッドの前に現われた存在は一風変わっていた。

「そんなモンか? 甘いぜ」

 巨大な特異な武器。長柄の変わった得物を振り払ってユニが創り上げた無数の贋作を弾き飛ばす。
 ユニが【デモン・フェイカー!】で虚空に生やした特異な武器、|敵《・》が『唯一無二』と呼ぶソレの無数の贋作がただの一撃で消滅した。

「うわぁ……ヤバい。あの数を一瞬で」

 ユニの台詞は本心であった。【デモン・フェイカー!】は精巧な無数の贋作を生やして自在に操る強力なユーベルコードであるが、真価は別にある。それは生やした贋作と同様に|本物《・・》の方も操作可能である事だ。
 しかし、今、本物である『唯一無二』の操作権を盗る事に失敗していた。

 (癖強すぎて「本物」の操作権を盗りきれない!)
 盗れていない。これはシーフにして魔界盗賊のユニにとっては屈辱的な事であった。
 しかし、彼女の心に絶望はない。むしろ非常に燃え上がる。

「ハンッ、どうした? もう終わりか?」
「っまだまだ!諦めはワルいんだから!」

 敵の挑発に即座に言い返す。さて、そもそもこの敵とは何者なのかをそろそろ説明しておこう。
 この敵は鍛冶の|悪魔《・・》。そう魔界の悪魔である。伝説的な竜騎鍛冶師|としても《・・・・》有名な悪魔だ。
 竜騎鍛冶師。魔界で|竜騎《キャバリア》サイズの武具を作成しているのだから変わり者と言う他ない。
 これまでの戦いであらゆるものを盗って来たユニが盗り損ねた『唯一無二』も自身作成の武器だ。
 そしてこの鍛冶師が有名なのにはもう一つ理由がある。『勇者』なのである。
 魔界の統治者である魔王達を屠る伝説の「魔王殺し」。
 親しい魔王がいるユニにとっては盗れないかもしれないモノを作り出す存在としても魔王殺しとしても二重に脅威を覚える存在である。それ故に混沌領域から姿を現わしたとも言えよう。
 勿論、本人ではなくユニの内心の脅威が顕在化したオブリビオンであるがその能力は同等である。

 世界を崩壊させるカオス領域を消滅させる為に眼前の敵を倒さなければならない。
 それに加えて、本物の鍛冶の悪魔と戦う時が来た時の予行ともなる。絶対に負けられない戦いだ。
 贋作錬成力を増幅させる『賢者の石』。その権能を酷使して再び虚空から無数の贋作を生み出して鍛冶師へと投擲する。それを先程同様に一振りで消し去る鍛冶の悪魔。

「そろそろこっちから行くぜ?」
「いつだってニセモノは後追い。でも本物を超えて並び立った!」

 諦めずに贋作を生み出し続けるユニ。それを一振りで弾き消すのは同じだが、鍛冶の悪魔は気付いていた。
 贋作の精度が上がっていることを。鍛冶師としての本能がその先を見たいと思わせる。

「……イイね、見せてみろよ。贋作」
「『唯一無二』、並び立ったその時はもう唯一無二じゃないよ!
 ――我が意のままに、あらゆるものを模り生み出す。精巧なる贋作。揺らぐ真実。
 世は無数の偽物に溢れて、堕ちた真作は悪魔の手に」

 【デモン・フェイカー!】。その正式な詠唱。それを唱え終えた時にユニは手応えを感じる。

 (盗った……!)

 そうこれまで何度試みても盗れなかった『唯一無二』、その操作権を盗み取ったのだ。

「ハンッ」

 無数の真作を超えた贋作『唯一無二』の投擲、それを弾き返し続けて来た『唯一無二』は動かず。
 鍛冶の悪魔は全身を貫かれて消滅する。鍛冶の悪魔の敗因は一つだ。
 ユニの贋作の精度が増すのを、贋作が真作を超えるのかを確かめたいと思ってしまった事だろう。
 ユニには消え去る寸前の鍛冶の悪魔の口元に笑みが見られた気がした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アドナ・セファルワイド
考える強敵の姿と攻撃……言うまでもない

――スリーピングビューティー、力でも素養でも運命でもなく、度し難いまでに醜悪な精神性のみで世界の全て足りうる悪女よ
その時間回帰のUC……攻略して見せよう

アンチ・オブリビオンストームを射出
そのまま『オブリビオンのUC』となっているエンドテイカーに干渉
それを『知的生命体保護』の概念を有しているアンチ・オブリビオンストームが荒れ狂いエンドテイカーを破壊

何度でも言うがな……私こそ、世界の全てとはな……
世界の全ては私に等しいからこそ、私にとって善良なる全てを救い尽くす誓約なのだ




「私こそが、世界の全て……!」

 かつてそう傲慢に言い放った存在がいた。その名は大魔女スリーピング・ビューティ。
 エンドブレイカーの世界に存在したその魔女は過去を何度でもやり直せる究極の能力、『エンドテイカー』を持つ。
 望まぬ未来を何度でもやり直す、本来は生物の進化を見守るために与えられた権能。
 これを己の欲望の為だけに躊躇いなく使用する邪悪な存在。
 エンドブレイカーの戦いにおいて滅び去った脅威が『混沌領域』より再び姿を現す。

 なるほど。

 その姿を見てアドナ・セファルワイドは思う。
 実のところ、過去の戦いでアドナは一度、大魔女を打ち破っている。
 それでも内心の脅威が現れるこの空間で姿を現したという事はアドナがその力を認めているという事だろう。

 しかし。

 とも思う。
 過去を何度でもやり直し、自分の望む未来を手繰り寄せる力。確かに素晴らしい。
 だが、既に一度打ち破った存在でもありその時に比べても自身の実力は増している。
 まして、かつて『小童』と喝破した大魔女の未熟な精神性すらこの眼前の模倣は持ち合わせていまい。

「――スリーピングビューティー、力でも素養でも運命でもなく、度し難いまでに醜悪な精神性のみで世界の全て足りうる悪女よ。その時間回帰のUC……攻略して見せよう」

 故に負ける要素はない。アドナは自信を持って宣言する。

「皇帝の名の元に宣言する。黙示録の黄昏を齎した忘却の嵐よ、汝は反転し罪無き知性体を保護する守護の風となれ」

 詠唱と共に発生するのは【|反転せし忘却の嵐は、民たる知性体の盾となる《ブリアー・アンチオブリビオン・ストーム》】。
 知性体を保護する権能を持つアンチオビリビオン・ストームの暴風である。
 その荒れ狂う嵐が大魔女のエンドテイカーの権能とぶつかり合う。
 実のところ『知的生命体保護』の概念は『エンドテイカー』の権能に効き得ない。
 本質としてエンドテイカーの権能は魔女が子である種族を護る為の力であるからだ。
 しかし、大魔女は違う。世界の全てを称するこの存在に護る者は己自身のみ。
 その為には世界を滅ぼしても良いとするその精神性は大魔女の使うエンドテイカーの属性を変質させていた。
 故に『知的生命体保護』の概念が特効となる。

「何故……?」

 エンドテイカーの力を打ち破られて滅びゆく大魔女。

「何度でも言うがな……私こそ、世界の全てとはな……
 世界の全ては私に等しいからこそ、私にとって善良なる全てを救い尽くす誓約なのだ」

 究極の力が打ち破られた事が最期まで理解できない大魔女。
 その存在に決して理解できない言葉を手向けとしてアドナの混沌領域の戦いは終わる。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フカヒレ・フォルネウス
アドリブ連携歓迎

フッ。如何なるオブリビオンといえど、すでに倒してきた相手です。
混沌領域からどのような者が現れようとも……。は……?
ア、アルテミシア様!? どどどいういうことだ!?
……あ、考える強敵の姿。なるほど、確かに僕の内面で一番の強者ですね。
どうやって戦えばいいんだ……!

(激しい魔法攻撃を、黄駆鮫の背に乗って逃げ回りつつ)
落ち着けぇ、あの御方はあくまで顕在化したイメージ。本物ではない!
ならば悪魔劇場・万愚王!
混沌領域から這い出た再現体が、カリスマ溢れるアルテミシア様のように咄嗟に嘘を吐くことができるかどうかが、賭け!
ギャグ空間のノリと勢いで押し通せば、何とかなるはずだっ!
こちらかつ丼です!




 極限の混沌領域が広がる浮遊島。
 この領域からは内心の脅威が顕在化したオブリビオンが這い出て来るという。

「フッ。如何なるオブリビオンといえど、すでに倒してきた相手です」

 しかし、魔王国の四天王であるフカヒレ・フォルネウスには余裕があった。
 油断は勿論、出来ない。
 だが言葉通りどの様なオブリビオン、例えオブリビオン・フォーミュラが出てきたところで既に倒した敵である。
 どの様な強敵であろうと再び勝てば良い。勝ち筋は知っているのだから。

「混沌領域からどのような者が現れようとも……。は……?」

 現れようとも再び骸の海に還してあげましょう、等と続けようとしていたフカヒレの台詞は途切れる。
 まだはっきりと姿は見えていない。
 しかし、『黄金』の気配を感じる。彼はこの気配をよく知っていた。

「……いや、ちょっと待って下さい」
「待ちません!」

 思わずちょっと待ったコールを発するフカヒレに即座に拒否を返す存在。
 混沌領域から今や姿をはっきりと現したのは……。

「ア、アルテミシア様!? どどどいういうことだ!?」
「ほほほ、どういう事も何もわたくしが此処に居るという事はそう言うことですわよね?」

 そうフカヒレが仕える主君。魔王国の女帝、堕天使アルテミシアである。

「……あ、考える強敵の姿。なるほど、確かに僕の内面で一番の強者ですね」

 フカヒレ納得。納得はしたが問題は。

「どうやって戦えばいいんだ……!」
「ほほほ、それでは行きますわよ!」

 黄金の堕天使から放たれる激しい攻撃魔法。フカヒレは咄嗟に『黄駆鮫』を召喚。その背に乗って逃げる。
 背後から襲い来る雷や炎、氷結や猛毒、あらゆる属性の魔法を何とか回避しつつフカヒレは必死に考えを纏める。

『落ち着けぇ、あの御方はあくまで顕在化したイメージ。本物ではない!』

 そう本物ではない。あくまでイマジナリーなアルテミシアである。付け込む隙は必ずある。

「ならば悪魔劇場・万愚王! ルール:嘘を吐け!」

 フカヒレの選択は【|悪魔劇場・万愚王《エイプリルフール》】。
 『嘘を吐け』というルールを押し付けて違反者をギャグ空間の取調室(刑事付き)に閉じ込めるユーベルコードだ。
 ギャグ空間に捕らえる事さえ出来れば後はノリと勢いで何とかなるハズ。何とかなってくれ!

「実はフカヒレさん、わたくし、女帝を引退して普通の女の子になろうと思うのです」
「絶対、嘘だ――!!」

 まさかの適応。考えてみればフカヒレの考えたアルテミシアなので普通に乗って来るのである。
 あの魔王はそう言う魔王だと認識している。

「ええ嘘ですけれど、フカヒレさん、貴方は嘘を吐いていませんわね?」
「――ハッ」

 気がつけば取調室にいるフカヒレ。アルテミシア(偽)から差し出されるカツ丼。

「あ、いただきます」

 その後あれやこれやいろいろあってアルテミシア(偽)は消えて、混沌領域も消えました。
 意味が分からない?
 取り調べる側であれされる側であれギャグ空間に引き摺り込んだ時点でフカヒレの作戦成功だったという事である。
 ギャグ世界でのノリと勢いではフカヒレに軍配が上がった様だ。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『猟兵エアフェスタ、開催!』

POW   :    武器や攻撃魔法を空に撃って花火代わりのイリュージョンを披露する

SPD   :    卓越したマニューバによる複雑な曲芸飛行の技を披露して観客をあっと言わせる

WIZ   :    スモークを焚きながら飛んで空に文字や図形、絵を描く

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●戦いの後
 浮遊島を覆った混沌領域は既に影も形もない。世界の危機は過ぎ去ったのだ。
 これにはスーパーカオスドラゴンも一安心。
 彼は「ゲヒャヒャ」と笑いながら猟兵達にお礼を言っている。
 しかし、混沌領域は無くなったとはいえ浮遊島は激しい戦闘で限界を迎えていた様だ。
 浮力を失い、ゆっくりと雲海へと降下を開始している。
 これはまずいとスーパーカオスドラゴンと共に最寄りの適当な浮遊大陸に移動する猟兵達。

 その浮遊大陸の都市ではエアフェスタが開催されている様だ。
 飛空艇やロケットナイトが織りなす空中ショー。
 猟兵達はそれを見物して戦いの疲れを癒しても良いし、参加しても良い。
 スーパーカオスドラゴンと交流するのも良いだろう。
 戦いは終わったのだ。次のカオスまで今は自由な休息の時である。


 ======================================

 ここまでお付き合いありがとうございます。
 正直に言います。専用フラグメントだと思って第三章のフラグメントよく確認していませんでした。
 故に唐突感アリアリのエアフェスタですが勘弁してください。
 フラグメントに関わりなく浮遊大陸で自由に過ごして貰えればと思います。
アドナ・セファルワイド
では、竜には龍を
紫電を纏い、空を飛翔しながら電撃を用いたパフォーマンスを繰り広げていく

特別参加枠で入ったが、何とも楽しいものだな!
UCで無限に進化し加速
そのまま空に紫色の雷電となる花火を打ち上げる

さて、ショーが終わったなら酒だな
高級ウィスキーが注がれたグラスを片手に、エアフェスタの空中ショーを観劇
アルカディア争奪戦に敗北していたら、これらの光景が見られなくなっていたか
勝利してよかったな

冬だから酒精を感じられる様にストレートのグラスを呷り、喉を嚥下させていく――




「おお、スゲーな!!」
「何だアレ、何だ??」

 浮遊大陸で行われていたエアフェスタ。
 猟兵達は知る由もないが年に一度開催されるお祭りであり、この大陸ではかなり有名な祭典だ。
 それだけに参加者のレベルも高く、それぞれ素晴らしいパフォーマンスを見せている。
 必然的に観客の目も肥える。
 勿論、良い空中ショーを観れば惜しみない拍手が捧げられるが想定の範囲内というのも事実であった。
 しかし、今、会場を覆っているどよめきはそれらとは一線を画するものがあった。

 紫電を纏い、大空の支配者の様に飛翔する少女、アドナ・セファルワイドのパフォーマンスである。
 スーパーカオスドラゴン等と共にこの浮遊大陸に訪れたアドナ。
 直度開催していたエアフェスタに面白そうだと参加を打診。
 運営が猟兵の事を知っていた事もあり、期待を込めて特別参加枠として参加する事となったのだ。

「何とも楽しいものだ」

 【|無限と撃滅体現せし竜の紫電・撃滅ノ型《ドラゴンケラウノス・コードデストロイ》】を発動させて、大空を我が物顔で飛翔するアドナは思う。
 撃滅を司る紫電。強大な威力を誇る雷を敵を討つ為ではなく観客を楽しませる為に放つ。
 皇帝経験ありのアドナにとって大衆の心を掴むのはお手の物である。
 無限に進化して加速を続ける彼女の姿を捉えられる者はおらず、ただ美しい紫の光の軌跡を眺めるのみ。
 最後は極大の紫色の雷電となる大輪の花火が打ち上げられて演技を終える。
 その圧倒的なパフォーマンスに数瞬の静寂の後に万雷の拍手が会場を振るわせることとなった。

 アドナの演技の後もエアフェスタは続く。
 彼女のパフォーマンスほどの衝撃は望めないが、それでも素晴らしい演技ではあった。
 それをグラス片手にアドナは眺める。
 何とも平和な世界。愛するべき光景である。

「アルカディア争奪戦に敗北していたら、これらの光景が見られなくなっていたか」

 二年ほど前に勃発した世界の存亡をかけた大戦を思い出しながらグラスを呷る。
 喉を嚥下していく強い酒精を感じながら、平和の価値を強く感じるアドナであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

エドゥアルト・ルーデル
(壮大そうなBGM)
プロジェクトJ
~カオスへの挑戦者達~

エアフェスタに真面目に参加すると思うのか、拙者が?
ひゃあガマンできねぇ!スーパーカオスドラゴン氏と一緒に|改造《つく》って遊ぼ!
今日はエアショー用の飛空艇でござるよ!スーパーカオスドラゴン氏のカオスをふんだんにぶち込んで拙者が主機関をカリッカリに弄り倒す!
流星が如くぶっとぶモンスターマシンへ大改造だァ!

パイロットはモチロンその辺にいた知らない人でござる…誰こいつ?拙者も知らないよ?誰なの?怖いよぉ!
まあいいでござろうおら飛べ!お空で見てる奴らの目を覚ますようなとびっきりの飛行してこい!

これプロジェクトJじゃねぇや、バ改造の夜でござるわこれ




 その浮遊大陸では恒例の行事であったエアフェスタ。
 しかし、この年のエアフェスタは例年とは違った。特大の|混沌《カオス》がエアフェスタに乱入する……。

「プロジェクトJ ~カオスへの挑戦者達~」

 壮大そうなBGMと共にエドゥアルト・ルーデルが嘯く。いや、このBGM何処から聞こえてきているのですかね。
 それはともかく楽し気に何か企んでいる風のエドゥアルトにスーパーカオスドラゴンが訊ねる。

「ギャハハ、何を言っているんダァ? テメエも参加するなら登録をした方が良いんじゃないカァ?」
「エアフェスタに真面目に参加すると思うのか、拙者が?」

 真っ当な事を言う混沌竜に真顔で返すエドゥアルト。そして、真顔が満面の笑みへと変わり。

「ひゃあガマンできねぇ! スーパーカオスドラゴン氏と一緒に|改造《つく》って遊ぼ!」
「ゲヒャ~ッヒャッヒャ! オレサマもか! 何をすればいいんだァ?」
「今日はエアショー用の飛空艇でござるよ!
 スーパーカオスドラゴン氏のカオスをふんだんにぶち込んで拙者が主機関をカリッカリに弄り倒す!
 流星が如くぶっとぶモンスターマシンへ大改造だァ!」
「ギャハハ、よく分からないが面白そうだゼぇ!?」

 もともとノリの良い魔界の悪魔。その東のラスボスである。
 ノリノリのエドゥアルトに求められるがままにカオスをガンガンに発生させて何か凄いマシンが姿を現す!

「オレサマが言うのも何だが地獄への片道切符みたいなマシンになったナァ? テメエも気をつけろよ」
「何を言っているでござるか? パイロットはモチロンその辺にいた知らない人でござる……誰こいつ?」

 堂々と無責任な事を言うエドゥアルトだがいつの間にかモンスターマシンの操縦席に居る存在に気付く。

「え、本当に誰? 拙者も知らないよ? 誰なの? 怖いよぉ!」

 素で知らない人なので恐怖である。しかし、もともと誰かを乗せるつもりだったので問題ないに気付く。
 本当に問題ないか??

「まあいいでござろうおら飛べ! お空で見てる奴らの目を覚ますようなとびっきりの飛行してこい!」

 無責任なエドゥアルトの言葉に操縦席の誰かはサムズアップして見せて飛び立つモンスターマシン。
 爆音と共にカオスを撒き散らしながら会場上空を暴走して……流星の如く一瞬の煌めきと共に姿を消す。

「――何だったんダァ?」
「これプロジェクトJじゃねぇや、バ改造の夜でござるわこれ」

 沸き立つ会場とは裏腹に賢者タイム気味のスーパーカオスドラゴンとエドゥアルトの姿が見られたという。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ユニ・バンディッド
アドリブ歓迎
飛空艇は持ってないんだよね……
そうだ!スーパーカオスドラゴンさん、一緒に飛ぼう!
その巨体に飛空艇はどうするのかって?ボクは贋作の悪魔だよ!
当然、ニセモノの飛空艇を。スーパーカオスドラゴンさんが飛空艇になるんだよ!。
【サードアーム】で触れた、スーパーカオスドラゴンさんを擬態するモノに変質させて。飛空艇溢れる都市の中に隠すなら「飛空艇」に擬態するのが良いよね。
スーパーカオスドラゴンさんの顔を模る、花火玉も準備よし!さあ、おまつりだー!。


フカヒレ・フォルネウス
アドリブ連携歓迎

ふう……激しい戦いだった……。
それでは避難先のエアフェスタ、のんびり満喫させてもらいましょう。

宴に入り込んで、ご当地の酒とつまみを手に空中ショーを眺めて休息します。
ん? 他の猟兵の方の動向を見る感じ、何か出し物をする流れですかね?
ならばシャーク・トルネード。
呼び出した多数のサメが飛び回り、空に図形や文字を描くパフォーマンスを展開しましょう。
フフッ、これが鮫の悪魔……そして鮫魔術師のスタンダードな力。
ブルーアルカディアで布教するのも一興かもしれませんね。

無事に依頼を果たせたので、安心してアルテミシア様に報告できるというものです。
改めて、スーパーカオスドラゴンさん。お疲れ様でした。




「ふう……激しい戦いだった……」

 激戦の行われた無人浮遊島を後にしたフカヒレ・フォルネウスは最寄りの浮遊大陸に到着して人心地ついていた。
 スーパーカオスドラゴンとの戦いは覚悟の上での参戦だったがその後の戦いがフカヒレとしては厳しかったのだ。
 主に精神的な意味で。
 まあ、そんな戦いも無事に乗り越えた。周囲を見回してみれば何やらお祭りが行われている様だ。

「エアフェスタですか。のんびり満喫させてもらいましょう」

 一仕事終えたのだ。宴を楽しんでも良いだろうと地酒とつまみを手に持って空中ショーを楽しむことにする。
 紫の雷光や混沌の流星など明らかに猟兵も参加している様でなかなか見ごたえがある。

「おや、あれは……」

 明らかにスーパーカオスドラゴン……の気配を感じさせる飛空艇の登場。
 目を凝らして見れば見覚えのある姿を確認できた。

「ユニさんも来ていたんですねぇ」


 フカヒレがそれを見る少し前。

「飛空艇は持ってないんだよね……」
「参加してえのカァ? 借りられると良いんだがナァ」

 ちょっと残念そうに呟いたのはユニ・バンディッド。
 そして、そんなユニに話しかけるのは一緒にこの浮遊大陸へとやって来たスーパーカオスドラゴンである。
 貸出とかあるのかなぁと考えつつ混沌竜の方を見たユニに閃きが訪れる。

「そうだ! スーパーカオスドラゴンさん、一緒に飛ぼう!」
「一緒に飛ぶダァ? 構わないが、オレサマが乗れる飛空艇があるカァ?
 それともオレサマに乗って飛ぶか? ギャハハ、大騒ぎになっちまうがナァ」
「ふふふ、ボクを誰だと思っているの? ボクは贋作の悪魔だよ!」

 一緒に飛ぼうと誘うユニに一緒に飛ぶのはやぶさかではないが飛空艇がないだろうという混沌竜。
 自身にユニを乗せてドラゴンライダーをするのもエアフェスタへ及ぼす影響が読み切れないので消極的だ。
 このラスボスは律儀なのである。

「当然、ニセモノの飛空艇を。スーパーカオスドラゴンさんが飛空艇になるんだよ!」
「ギャハハ、成程ナァ!」

 そんな混沌竜にユニは笑顔で言う。これに爆笑で応じるスーパーカオスドラゴン。
 触れた対象を遮蔽物や迷彩に利用できる擬態するモノに変えるユーベルコード【サードアーム】を発動させて混沌竜を「飛空艇」へと擬態する。飛空艇溢れる都市の中に隠すなら「飛空艇」に擬態するのが良いという理屈だ。
 その他にスーパーカオスドラゴンの顔を模した花火玉も準備して……。

「よし! さあ、おまつりだー!」
 
 ユニ&スーパーカオスドラゴンペアが会場上空に姿を現す。


 ユニを乗せたスーパーカオスドラゴンが擬態した飛空艇が見事なパフォーマンスを見せている。
 それならば、とフカヒレは【シャーク・トルネード】で無数のサメを召喚する。
 呼び出されたサメたちは天空へと舞い上がり、大空のキャンパスに図形や文字を描いていく。
 それは即席でありながらユニ&スーパーカオスドラゴンと見事に調和の取れたパフォーマンス。
 会場に大歓声が響く。

「フフッ、これが鮫の悪魔……そして鮫魔術師のスタンダードな力。
 ブルーアルカディアで布教するのも一興かもしれませんね」

 その反応に気をよくしたフカヒレがサメの布教を考えている頃、ユニの方も突然現れたサメの群れに一瞬驚くもすぐにフカヒレのサメだと気づく。

「フカヒレさんも来てたんだね! お陰で思ってた以上に賑わったし良い感じだね。それじゃ、最後だ――!」

 パフォーマンスの締めとして花火玉を打ち上げて大空に巨大なスーパーカオスドラゴンの顔(花火)が現れる。
 それがこのエアフェスタの幕となり、多くの猟兵が参加したこの年のエアフェスタは伝説となるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2024年12月17日


挿絵イラスト