●帝都櫻大戰開幕
「帝都を暴走する『幻朧桜』に埋め尽くされようとしている……」
そう告げるのはグリモア猟兵のジャクリーン・メドゥシアナ(メドゥシアナ・ガーディアン・f42789)だ。
「透明軍神『ソウマコジロウ』が語ることによると、帝都を治めているとされていた不死の帝が実は『幻朧帝イティハーサ』と呼ばれる諸悪の根源で、サクラミラージュは、幻朧桜で帝を封じるために創られた仮初の世界という事らしいわ」
そして、その『幻朧帝イティハーサ』が復活した、ということらしい。
『幻朧帝イティハーサ』は既に幾つもの世界を|破壊《カタストロフ》させているという。
「復活した『幻朧帝イティハーサ』は、過去から世界を作って三十六世界を全てまとめて滅ぼすつもりよ」
当然、そんな暴挙を許すわけにはいかない。
「止めるためにも行きましょう。今こそ、帝都の超弩級戦力と呼ばれる、私たちの出番よ」
「みんなに挑んでもらうのは、エンシェント・レヰス『イザナミ』と融合して作られた侵略新世界『サクラタルタロス』よ」
そこは、天も地も、美しい櫻の花に覆われた世界らしい。
「けど、美しいのは世界の見た目だけよ。櫻の下には無数の『冥府の蛆獣』が蠢いていて、命ある者を等しく急速に蝕む」
けれど、猟兵はそれを越えねばならない。
猟兵が『サクラタルタロス』に乗り込めば、地上を埋め尽くしていた「冥府の蛆獣」は一斉に猟兵に向かってくるだろう。
「『冥府の蛆獣』は一体一体が高い攻撃力と防御力を持つ強敵よ。まともに相手していたらキリがないわ。うまく利用して、幻朧帝に肉薄して幻朧帝を攻撃して頂戴」
そう締め括って、ジャクリーンは話を終えた。
ジャクリーンの右目にグリモアの光が輝き、転送ゲートが出現する。
メリーさんのアモル
第二戦線はスケジュールが合わなくてシナリオ出せなくて無念。
色々出したかった……。こんばんは、アモルです。
●第一章
ボス敵。『イティハーサ・イザナミ』との戦闘です。
戦闘前に「冥府の蛆獣」が妨害に登場するので、対処する必要があります。
プレイングボーナス:押し寄せる「冥府の蛆獣」に対処する/「冥府の蛆獣」を足場にして幻朧帝に肉薄する。
ではでは、他の世界を救うためにも、頑張っていきましょう!
第1章 ボス戦
『イティハーサ・イザナミ』
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POW : 天矢『サクラタルタロス』
【射た矢が突き刺さった地点】から、詠唱時間に応じて範囲が拡大する、【冥府の蛆獣による寄生】の状態異常を与える【真白き死桜花の嵐】を放つ。
SPD : 神鷹『サクラタルタロス』
【神鷹の羽ばたきと共に白い花弁】を噴出し、吸引した全員を【冥府の蛆獣】化し、レベル秒間操る。使用者が製作した【世界の住人たる証】を装備した者は無効。
WIZ : 骸眼『サクラタルタロス』
レベルm半径内を【生命を拒む世界】とする。敵味方全て、範囲内にいる間は【死をもたらすための力】が強化され、【生を長引かせようとする力】が弱体化される。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
花咲・月華
龍と鬼
イティハーサとの決戦前に蛆獣の妨害を備えようか!
蛆獣達に対しては心眼と気配感知でイティハーサへの最短ルートにいる蛆獣達のみ蹴散らす
オーラ防御を貼っておき素早く爆撃の弾幕を放ち蛆獣を攻撃
蛆獣を足場にしてイティハーサの所へ向かう
見つけた!
敵のUCに対してはオーラ防御で羽ばたきを防ぎながら心眼と視力で白い花弁を見て推力移動で加速しながら回避して進む
覚悟!イティハーサ!
指定UCの効果でUC花咲流奥義・桜花仙扇を発動し神焔で空を飛びながら敵との距離をとる
この光で焼き尽くしてやるわ!
指定UCを使用して敵に太陽光を放ち攻撃する
素早く敵に近づきUCにより根源破壊と因果破壊の力を纏った槍を敵に突き刺した
結月・志愛美
龍と鬼
私も手伝います!月華様!
蛆獣の対策は心眼と気配感知で蛆獣達の位置を確認しながら推力移動で移動する
イティハーサのルートを防ぐ敵は指定UCを使用して月華様が敵の元へ行けるようにする
私も行くよ!
月華様が敵の元へ向かったら蛆獣達に貫通凍結属性攻撃の斬撃波を放ちイティハーサの元へ向かう
敵のUCに対しては念の為結界術を展開して敵の羽ばたきは布で口を塞ぎ吸引しないようにしながら心眼で見て推力移動で回避する
凌いだ!五の剣!焔天滅昇!
敵のUCを凌いだら指定UCを発動し敵を攻撃する
六の剣!月輪龍舞!
指定UCの効果で極天神楽・六の剣・月輪竜舞を発動して敵を切り裂く
世界の破壊なんてさせないよ!イティハーサ!
天も地も、美しい櫻の花に覆われた地獄、侵略新世界『サクラタルタロス』に二人の猟兵が足を踏み入れる。
「さぁ、やるよ!」
「冥府の蛆獣」が湧き出す地獄にあって、天真爛漫な笑顔を崩さない彼女の名前は花咲・月華(『野望』を抱く?花咲の鬼姫・f39328)、カクリヨファンタズムのとある国のお姫様な東方妖怪だ。
「私も手伝います! 月華様!」
そんな月華と共に戦場に降り立つのは結月・志愛美(時空を超えた龍神少女『シャミ』と次元災害の剣・f40401)、次元災害の剣に気に入られた農村で弁当屋『美琴』を営む少女である。
そんな二人の侵入を感知し、「冥府の蛆獣」の集団がが鎌首をもたげるように、二人に殺到する。
「イティハーサとの決戦前に蛆獣の妨害を備えようか!」
「はい!」
二人の猟兵はそんな黒い塊としか見えない「冥府の蛆獣」にも臆することなく、真っ直ぐに駆け出す。
志愛美の剣『災害魔剣・サヴェイジ・オーラ』が赤く輝き始める。
まず、月華はその心眼を持って、最短ルートを導き出し、その最短ルートを妨げる敵に対し攻撃を指示する。
「任せろ、月華!」
指示を受け、花咲一族に仕える赤い鳳凰のキャバリア『朱雀』が先行し、その進路上の「冥府の蛆獣」を爆撃していく。
燃え盛り残った蛆獣を足場に、『イティハーサ・イザナミ』の元へと駆ける。
しかし、それだけでは万全とは言えず、月華の左右からその進路を塞がんと爆撃を逃れた「冥府の蛆獣」が襲いかかる。
「極天神楽……焔天滅昇!」
サヴェイジ・オーラ式の改造を施す事によって超加速を得たバイク『災害機種『サヴェイジ・バイク』』による推力移動で、そこへと追いついた志愛美がユーベルコード『極天神楽・五の剣・焔天滅昇』を発動。
前方広範囲に白銀が竜巻の如く神速の斬撃を放ち、月華の進路を阻まんとする「冥府の蛆獣」を撃破していく。
「見つけた!」
ついに月華が『イティハーサ・イザナミ』を視界に捉える。
「来たか、六番目の猟兵よ」
その言葉と同時、神鷹が羽ばたき、同時、白い花弁が舞い散る。
それは吸引した者全てを「冥府の蛆獣」へと変じさせてしまう恐るべしユーベルコード。
だが、月華はそれをオーラ防御で防ぎ、心眼で白い花弁全ての軌道を捉え、霊験あらたかな護符が、服の形に集まったもの『護符装束』から推力を発して回避しながら進む。
「覚悟! イティハーサ! 鬼の力を解放するよ……!」
発動するはユーベルコード『花咲流奥義・桜花仙扇』。
月華の鬼姫としての姿が解放され、蒼い角が伸びて頭にはゴーグルが装着される。その手には焔の弓矢を持ち軽い鎧を装着。
花咲一族の証たる力、神焔を使って空中を自在に飛翔して追いかけてくる「冥府の蛆獣」を回避しつつ、有効な距離まで飛翔する。
一方、志愛美はその様子を見届けると、ユーベルコードの発動を終了し、周囲の「冥府の蛆獣」に凍結の斬撃波を放って動きを封じ、『イティハーサ・イザナミ』の元に続く。
布で口を塞ぎ吸引しないようにしながら『災害機種『サヴェイジ・バイク』』で一気に『イティハーサ・イザナミ』に肉薄する。
「凌いだ! 五の剣! 焔天滅昇!」
一気に肉薄した志愛美の『極天神楽・五の剣・焔天滅昇』が再び発動し、白銀の竜巻斬撃が『イティハーサ・イザナミ』を飲み込む。
「極天の太陽よ……私に力を!」
月華のユーベルコード『|極天太陽神《バクテラス》』が発動し、恐るべし太陽光が周囲の「冥府の蛆獣」と『イティハーサ・イザナミ』を焼き尽くす。
「ぐっ、冥界において、これほどの太陽を具現するとは……」
思わず、『イティハーサ・イザナミ』も怯む。
「六の剣! 月輪龍舞!」
その隙を逃さず、志愛美のユーベルコード『極天神楽・六の剣・月輪龍舞』が発動。
斬撃波の円を繋ぎ、龍を象るように駆け出しながら黒い龍の斬撃を放つ。
それは月を冠するユーベルコードらしく、月華の太陽を受けて美しく輝いた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
夜刀神・鏡介
タルタロス。どこぞの言葉で冥府や奈落って意味合いだったか
これこそが冥府と呼ぶにふさわしいが……そんなものが現実に出てこられちゃたまったもんじゃない
イティハーサを倒して、冥府には蓋をしてしまうとしよう
神刀の封印を解除。神気を纏う事で身体能力を強化して、陸の秘剣【緋洸閃】を使用
無数の刀を降り注がせて蛆獣達を攻撃。攻撃が通れば倒せずとも、奴らの進行速度を抑える事ができる
後は幻朧帝への道を見定めて、蛆獣を足場に走って跳んでを繰り返して移動
神鷹によって噴出された白い花弁は斬撃波によって吹き飛ばし
神気の加護と面頬もあるから、少しだけなら吸い込んでも耐えられる
距離を詰めたなら斬撃波で牽制し、一気に斬り込もう
天も地も、美しい櫻の花に覆われた地獄、侵略新世界『サクラタルタロス』にまた一人、猟兵が足を踏み入れる。
「タルタロス。どこぞの言葉で冥府や奈落って意味合いだったか」
「冥府の蛆獣」が湧き出す地獄にあって、そのようなことをつぶやくのは、神刀に選ばれ、姿が変異するに至った怪奇人間、夜刀神・鏡介(道を貫く一刀・f28122)だ。
「これこそが冥府と呼ぶにふさわしいが……そんなものが現実に出てこられちゃたまったもんじゃない」
故に。
「イティハーサを倒して、冥府には蓋をしてしまうとしよう」
鏡介の出現に「冥府の蛆獣」達が一斉に蠢き出す。
「神刀解放。斬り穿て、千の刃――|陸《ロク》の秘剣【|緋洸閃《ヒコウセン》】」
発動するはユーベルコード『|陸《ロク》の秘剣【|緋洸閃《ヒコウセン》】』。
森羅万象の悉くを斬ると言われる刃『神刀【無仭】』の封印を解き放つ。
溢れ出る『神気』が身体能力を上昇させ、練り上げられた神気が緋色の刀を形成し、戦場に降り注ぐ。
相手の防御力は高くそれだけで仕留めるには至らないが、常に降り注ぎ続けるその緋色の刀は、進行速度を抑えるには十分な攻撃回数を持つ。
後は道を見定め、足止めした「冥府の蛆獣」を足場に走って跳んでを繰り返し、奥に待ち受ける『イティハーサ・イザナミ』へと駆け抜ける。
「来るか、六番目の猟兵」
『イティハーサ・イザナミ』の神鷹の羽ばたきが羽ばたき、白い花弁を噴出する。
飛来する白い花弁を『神刀【無仭】』を振るって斬撃波を放ち迎撃していく。
しかし、飛んでくる白い花びらの数は凄まじく、それだけでは迎撃しきれない。
——だが、問題ない。少しだけなら吸い込んでも耐えられる。
鏡介が纏う『神刀【無仭】』から溢れ出る『神気【無形】』には悪しき力を祓い、状態異常等の効果を弱める効果がある。
加えて、鏡介が口につけている『|面頬《めんぼお》【|玄天《げんてん》】』には毒などの悪影響を受けづらくする効果がある。
二重に状態異常に耐性がある状態。
故に、鏡介は無茶をしてでも一気に『イティハーサ・イザナミ』へと肉薄する事が出来た。
斬撃波を放ちながら牽制し、『イティハーサ・イザナミ』に迫る。
「その刀が持つ神気、我が白き花弁を防ぐか……!」
『イティハーサ・イザナミ』は咄嗟に防御姿勢を取ろうとするが、あまりに遅い。
鏡介の鋭い一撃が、『イティハーサ・イザナミ』を袈裟斬りに斬り裂いた。
大成功
🔵🔵🔵
エミリィ・ジゼル
骸眼サクラタルタロスは敵味方を問わずに死をもたらす力を強化します。今回はこれを生かしましょう
戦場に突入すると同時に殺到してくる蛆獣に対し、ユーベルコードを使用
サメ化因子で浸食することにより、蛆獣たちをことごとくサメへと変え、イティハーサに襲い掛からせていきます
幸い、ここには無数の蛆獣が存在するので戦力には困りません
サメは海の狩人とも呼ばれる存在
言い方を変えれば、死をもたらす存在と言っても過言ではありません
つまりイティハーサのUCの範囲内ではサメの力もパワーアップするってすんんぽーです
手勢を奪われ、おまけに自分の強化で滅びを迎える
簒奪者にはお似合いの末路でしょう
天も地も、美しい櫻の花に覆われた地獄、侵略新世界『サクラタルタロス』にさらに一人、猟兵が足を踏み入れる。
「骸眼『サクラタルタロス』は敵味方を問わずに死をもたらす力を強化します。今回はこれを生かしましょう」
時先案内人から敵ユーベルコードの情報を聞いたケルベロスブレイドから来た神出鬼没の着ぐるみメイド、エミリィ・ジゼル(かじできないさん・f01678)はそう言って微笑んだ。
「ほう、儂の力を生かす、とは、面白い。やってみせるがいい、六番目の猟兵よ」
『イティハーサ・イザナミ』はその言葉に笑い、ユーベルコードを発動。この世界を生命を拒む世界へと変じさせる。
同時、「冥府の蛆獣」達が壁の如くエミリィに雪崩れ始める。
「たまにはエラ呼吸もいいものですよ」
迫り来る「冥府の蛆獣」に向けて、エミリィはそんな風に笑った。
直後、無数の「冥府の蛆獣」は軟骨魚綱板鰓亜綱に属する魚類のうち鰓裂が体の側面に開くもの……平たくいえばサメへと姿を変じた。
「なんと!?」
目の前の光景に思わず『イティハーサ・イザナミ』も目を剥く。
これがサメ化侵食因子を噴出し、対象をサメにしてしまうエミリィのユーベルコード『|すべてがサメになる《ザ・パーフェクト・シーハンター》』だ。ちなみに防ぐにはエミリィ手製のサメぐるみを着るしかない。当然、「冥府の蛆獣」はそんなもの着ていないため、防げない。
この世界に無数にいる「冥府の蛆獣」達は一斉にサメと化し、『イティハーサ・イザナミ』に襲いかかった。
「サメは海の狩人とも呼ばれる存在。言い方を変えれば、死をもたらす存在と言っても過言ではありません」
つまり、『イティハーサ・イザナミ』のユーベルコードの範囲内であればサメ達も強化されるという寸法だ。
「くっ……。まさか……、地の利を奪われるとは……流石に想定しきれなんだわ」
『イティハーサ・イザナミ』は弓を操ってサメ化「冥府の蛆獣」に抵抗するが、あまりに多勢に無勢。
まさに状況は逆転していた。
「手勢を奪われ、おまけに自分の強化で滅びを迎える。簒奪者にはお似合いの末路でしょう」
そう言って、エミリィは笑った。
大成功
🔵🔵🔵
真宮・奏
イザナミ女神は国の元を造り出した母なる女神にして人を死ぬ事を定めた黄泉の女神。命うしなわれど新しい命生まれる。イティハーサ、イザナミ様を冒涜するその行い、守護の騎士として許せません。命の輝き、証明します。無価値ではけっしてない。
スーパージャスティス起動!!【オーラ防御】【盾受け】【武器受け】【拠点防御】【受け流し】【ジャストガード】【鉄壁】!!【激痛耐性】【呪詛耐性】【狂気耐性】も使いましょう。【回復力】で身を保たせながら【限界突破】で無理やり飛んで蛆獣を足場にします!!よし、イティハーサに接近できた!!
これが生きるものの底力です!!【怪力】も加えた全力の斬撃を喰らいなさい!!
馬県・義透
四人で一人の複合型悪霊。生前は戦友
第一『疾き者』唯一忍者
一人称:私 のほほん
では、私の領域となりますねー。忍びですしー。
…私たち、幻朧帝が嫌いなんですよー。
蛆獣の上を行くために、先制攻撃でUCを使いましてー。
ええ、飛んでますよー。たまに蛆獣を一瞬の足場にしてたりしますがー。
そして、この雷撃には風属性と呪詛も交えて。この呪詛は、幻朧帝を呪うためのものである。
弱いといっても…詠唱妨害のもかければ、広がるも何も無いですよねー。
幻朧帝。あんたは、四悪霊の怒りに触れたんだ。
それを思い知れ。
嶺・シイナ
シイナはいたずらに生が奪われるのを、黙って見過ごすことができない。だから立ち上がった。『冥府の蛆獣』を人の姿で捌ききるのは難しい。シイナは【怪奇ヘビ人間】を発動させ、無数のヘビに分かれ、蛆獣の合間を縫い、移動する。天矢『サクラタルタロス』が飛来したのを見、矢に当たらないよう散り、イザナミ本体が見えてきたところで、人の姿に戻る。蛆獣たちを足蹴にして飛び上がり、鮫剣を振った。掠り傷程度でも傷がつけばいい方だ。シイナは鮫剣を食い込ませ、それを手がかりに、イザナミに迫る。再び体をヘビにし、剣で傷ついた患部に牙を立てた。
天も地も、美しい櫻の花に覆われた地獄、侵略新世界『サクラタルタロス』にまた、新たな猟兵が足を踏み入れる。
「イザナミ女神は国の元を造り出した母なる女神にして人を死ぬ事を定めた黄泉の女神。命うしなわれど新しい命生まれる」
そう語るのは運命の絆で繋がれた家族の未来を護る騎士として戦う天然パーマで脚が綺麗が猟兵、真宮・奏(絢爛の星・f03210)だ。
「イティハーサ、イザナミ様を冒涜するその行い、守護の騎士として許せません。命の輝き、証明します。無価値ではけっしてない」
「ほっほっほ、この神がそんなに上等なタマかね、六番目の猟兵よ」
奏の言葉に『イティハーサ・イザナミ』が嗤い、「冥府の蛆獣」が集団がが鎌首をもたげるように、蠢き始める。
「生きるものの底力、見せてみせます! スーパージャスティス起動!」
奏が全身を黄金のオーラで纏い、精霊の力が込められた『エレメンタル・シールド』を正面に掲げたまま、一気に最高速度、時速15500kmで飛び出した。
目前に迫るは、黒き壁が如き「冥府の蛆獣」。
それを、奏は黄金のオーラと意志の力のみで防御し、突っ切った。激痛が走る、呪詛が呪う。激しい痛みと呪詛は狂気すら産まんとする。
その全てを奏は耐える。
「素晴らしい。流石は六番目の猟兵だ。だが、これに対してはどうするつもりだったかな?」
だが、その進路上に、放たれた天矢が突き刺さる。
ハズレ? 否。それは弾着地点から詠唱時間に応じて範囲が拡大していく真白き死桜花の嵐を出現させる『イティハーサ・イザナミ』のユーベルコード。真白き死桜花の嵐の内側にいる存在は「冥府の蛆獣」による寄生を免れない。
愚直に直進する奏に今目前に広がろうとしている真白き死桜花の嵐は避けられない。
「では、私の領域となりますねー。忍びですしー」
そんな声が上空から響く。空に見えるは「冥府の蛆獣」を飛び越えた翼の生えた虎。
彼の名は馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)。四人で一人の複合悪霊だ。今は、『疾き者』外邨・義紘の人格が表に出ているようだ。
「……私たち、幻朧帝が嫌いなんですよー」
彼ら四人はオブリビオンへの怒りで一つとなり、ユーベルコード『|それは雷のように《ウゴクコトライテイノゴトク》』によって窮奇と化していた。
飛翔しながら放たれる弱い雷には幻朧帝を呪う強い呪詛がかけられており、詠唱妨害の効果がある。
「弱いといっても…詠唱妨害のもかければ、広がるも何も無いですよねー」
これで、矢はただの矢となった。
奏を止めるものは何もいない。
「僕も続くよ」
一方その頃、奏の突撃に続いて、「冥府の蛆獣」に到達したのは怪奇人間が持つ短命の宿命を文豪になることで逃れようとした結果、人を守ることに目覚め、猟兵となった嶺・シイナ(怪奇人間の文豪・f44464)だ。
(僕はいたずらに生が奪われるのを、黙って見過ごすことができない。だから立ち上がった)
無表情で感情も覚悟も伺えないシイナだが、その心にはこの場にいる二人にだって負けない戦意に満ちていた。
何せシイナには奏や義透のような高速移動手段は持ち合わせていなかったので、ワンテンポ遅れての「冥府の蛆獣」との接触となった。
黒き壁と化した「冥府の蛆獣」は雪崩れるようにシイナへ向けて倒れてくる。
(『冥府の蛆獣』を人の姿で捌ききるのは難しい)
ならば、人の姿でなければいい。
シイナは自身の怪奇人間としての特性をユーベルコードへと昇華したユーベルコード『怪奇ヘビ人間』を発動し、全身を無数の蛇へと返じさせ、「冥府の蛆獣」の間をすり抜けていく。
「冥府の蛆獣」を抜けたところで、シイナが元の人間の姿へと戻る。
「ふむ、広範囲を覆うのは難しい、か。ならばこうするまでだ、六番目の猟兵よ」
『イティハーサ・イザナミ』は無数の天矢を射る。
詠唱がなくとも弾着地点だけは「冥府の蛆獣」による寄生を与えられる。
つまり、直接相手に突き刺せば効果は発動するのだ。
だが、当たらねばどうとでもなるというのならば、もはやこの三人に当たる道理はない。
高速で飛翔を続ける奏と義透は矢を避けるなど児戯にも等しく。
無数の「冥府の蛆獣」を避け切ったシイナは、飛んでくる矢を即座に蛇化して散らばれば回避出来る。
とはいえ、矢をばら撒かれては近づくのが難しい。
近づかずとも攻撃できる義透はともかく、近接攻撃を叩き込みたい奏には逆風となる。
「僕に任せて」
だが、『怪奇ヘビ人間』で散らばりながら矢を回避出来るシイナであれば、『イティハーサ・イザナミ』に肉薄出来る。
一気に『イティハーサ・イザナミ』に肉薄したシイナは人の姿に戻り、追いついてきた「冥府の蛆獣」を足場に一気に飛び上がり、鮫の牙のような無数の刃が生えた呪剣『鮫剣』を振るう。
——掠り傷程度でも傷がつけばいい……。
果たして、『鮫剣』は『イティハーサ・イザナミ』を捉えた。
シイナはそのまま『鮫剣』を食い込ませ、それを手がかりに、再び体を蛇と変える。
今度は小さな蛇複数体ではない。人間大の蛇一体だ。
それが『鮫剣』が傷つけた傷口に牙を突き立てる。
「ぬっ!?」
蛇、蛇、と言ってきたが、ただの蛇ではない。毒蛇である。
牙を突き立てられた『イティハーサ・イザナミ』に毒が回る。
義透の呪詛とシイナの毒。二つが合わさり、目に見えて、『イティハーサ・イザナミ』の動きが鈍る。
「取った! これが生きるものの底力です!!」
優れた怪力による奏の『アクア・セイバー』による全力の一撃が、『イティハーサ・イザナミ』を袈裟斬りにする。
「くっ。まさか儂が倒されるというのか、おのれ……六番目の猟兵……!」
「幻朧帝。あんたは、四悪霊の怒りに触れたんだ。それを思い知れ」
倒れ、消えゆく『イティハーサ・イザナミ』に義透がそんな言葉を投げかける。
「ふん、だが、まだ侵略新世界は残っておる。その全てを果たしてお主らは倒し切れるかな……」
『イティハーサ・イザナミ』はそんな捨て台詞と共に、消えていった。
大成功
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