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帝都櫻大戰⑳〜儚き世界

#サクラミラージュ #帝都櫻大戰 #第三戦線 #幻朧帝イティハーサ #ソウマコジロウ

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「第三戦線が始まったな」
 全ては幻朧帝の思惑通りに進んでいるようで、いくつか想定外の事態が起こっていた。
「ビームスプリッターが主を得たこともそうだが、ソウマコジロウについても同じようなことが言える。そもそも、ソウマコジロウは骸の海そのものである幻朧帝イティハーサの唯一の『器』として造られた存在だったようだ」
 幻朧帝は『再孵化』によってソウマコジロウとの融合を果たした。
 あとは、彼の意思を利用して『侵略新世界』を創造すればいい。
 だが、そして出来上がったのは幻朧帝の望まぬ新世界だったのだろう。
「その名は『輝けるミラージュ』……! 幻朧帝の封印という使命から解き放たれたことでさらなる発展を遂げるであろう『将来のサクラミラージュ』だ」

 これまでサクラミラージュを襲ってきた数々の災厄――テロルや猟奇事件はことごとく解決し、影朧を癒すことで『転生による人口増加』が発生、世界のすみずみまで発展を遂げた理想世界がここに樹立しようとしている。
「無論、これは幻朧帝の力で造られた偽物の世界だ。ただし、他の侵略新世界とは違って制圧に失敗しても他世界侵略に乗り出したりはしないので安心してくれ」
 この『輝けるサクラミラージュ』において、ソウマコジロウは『幻朧帝の完全滅殺に成功し、帝都の無限繁栄を約束した立役者』となってサクラミラージュを見守っている。
「これも幻朧帝と融合した影響なのだろうな」
 今の彼には、帝都桜學府で猟兵と交戦した記憶は――ない。
 ソウマコジロウに挑みかかることは『この太平の世へ反乱行為』と見なされるに違いない。
 だが、それでも猟兵が再びソウマコジロウを討つことを望むのならば、彼は猟兵の挑戦を受けて立ち、『輝けるサクラミラージュ』の維持のために戦うだろう。
「強敵だ」
 なにしろ彼は、以前と同様に肉体・装備・ユーべルコードの全てを自在に透明化する能力を持ち、それを利用した必中の先制攻撃を仕掛けてくるのみならず、『自らの手で殺した幻朧帝の力』をも使えるという最強の存在なのだから。


ツヅキ
 プレイングを送れる間は人数に関わらず受付中です。
 共同プレイングをかけられる場合はお相手の呼び名とIDもしくは団体名を冒頭にご記載ください。

 ソウマコジロウとの再戦ですが、彼は前回と同じ条件にくわえて幻朧帝の力をも操る最強の存在として猟兵の前に立ちはだかります。
 プレイングボーナスは『敵の必中先制攻撃に対処する/敵の透明化能力に対処する』です。
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第1章 ボス戦 『ソウマコジロウ幻朧態』

POW   :    透明逆転剣
【舞い散る幻朧桜】が命中した敵を一定確率で即死させる。即死率は、負傷や射程等で自身が不利な状況にある程上昇する。
SPD   :    透明魂魄刀
【鷹の如く飛翔する、無数の透明な日本刀】で攻撃する。命中すると【世界創造の力】を纏い、レベル分間[鷹の如く飛翔する、無数の透明な日本刀]の威力と切断力が上昇する。
WIZ   :    透徹たる眼光
戦場内に、見えない【幻朧桜の花弁】の流れを作り出す。下流にいる者は【オブリビオンと化す運命】に囚われ、回避率が激減する。

イラスト:炭水化物

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

フィーナ・シェフィールド
アドリブ歓迎です。

災厄の無いサクラミラージュ。
わたしにとっても理想だけど…その願いは、自分たちの手で叶えたい。
故郷を壊そうとしている幻朧帝の力なんかで、叶えてほしくない!
だから、ソウマコジロウさん。あなたを帝の呪縛から解き放ちます!

破魔の力を込めた歌を歌いながら、シュッツエンゲルにモーントシャインを纏わせて散開。オーラ防御の結界を形成して幻朧桜の花弁の影響を軽減しつつ、透明化したソウマコジロウの居場所を探します。
「…そこですね!」
【断罪の櫻花剣】を発動。
「人々に仇為す|悪しき者《幻朧帝》よ!永劫の闇へと還りなさい!」
破魔の力を込めた歌によって召喚した、桜色に輝く光の聖剣を構え、一刀両断します。



 まるで理想郷のような光景だった。
 フィーナは、とても|綺麗な《・・・》その光景を一通り眺めた後で、けれど首を真横に振った。確かにこうありたいと願ったそのままの姿ではあるけれど。
「だけど、その願いは……わたしたちの手で叶えたい、です。だってこれは故郷を壊そうとしている幻朧帝の力でしょう? そんなもので叶えてほしくなんかない!」
「何を申しておるのだ?」
 何も覚えていない、何を知らないソウマコジロウ――フィーナは臆することなく彼と対峙する。
「あなたを帝の呪縛から解き放ちます!」
「意味の分からないことを……!」
 ソウマコジロウの姿が周囲に溶け消えた。
 戦場を吹き荒れる幻朧桜に対抗するため、フィーナは歌に破魔の力を込めた。主を守るように展開するシュッツエンゲルの纏う月光のオーラが花弁がそれ以上近付くことのないように防御を固める。
 だれが、オブリビオンになどなるものか。
「……そこですね!」
 見つけた。
 フィーナの歌唱が召喚する桜色に輝く光の聖剣――それを構え、真っすぐにソウマコジロウの居場所を見抜いて振りかざす。
「人々に仇為す悪しき者幻朧帝よ! 永劫の闇へと還りなさい!」
「な――」
 一刀両断にされたソウマコジロウの目に映るのは、目の前のフィーナではなく、己と融合した幻朧帝イティハーサそのもの。
 フィーナの清らかな歌声が覚醒を後押した。
「目を覚ましてください、ソウマコジロウさん」

大成功 🔵​🔵​🔵​

仇死原・アンナ
アドリブ歓迎

…時は来たれり!幻朧帝とソウマコジロウを討ち倒す!
この世界を救う為に…さぁ行くぞ!私は…処刑人だッ!

鉄塊剣と霊剣抜き振るい戦闘開始
全身から地獄の炎を噴きださせ幻朧桜の花弁が纏わりつく寸前で焼却しよう
噴き出す地獄の炎を範囲攻撃で広めて炎から生ずる光で透明と化した敵を見つけ出し行動を阻害しよう

…私は処刑人!
相手が何者であろうとも死を齎す者…偽りの英雄であってもだ!
ソウマコジロウ…貴様の命と幻朧帝…そして…この世界に安寧たる死を!

【血玉覚醒】により地獄の炎と葬送の炎を纏い瞬間強化
二つの炎纏う鉄塊剣と霊剣を振るい鉄塊剣による怪力と重量攻撃
霊剣の破邪と浄化の力で斬り付けて除霊してやろう…!



「……時は来たれり!」
 アンナの手には鉄塊のように無骨な巨大剣と霊剣が握られていた。
 幻朧帝イティハーサと透明軍将ソウマコジロウの両名を打ち倒し、この世界を救うため、処刑人の娘が参る。
 全身から地獄の炎を噴き出しながら、纏わりつき即死へ導こうと舞い降りる幻朧桜の花弁を触れる寸前に焼却して退けながら。
 いつしか炎はアンナを中心とした戦場全体へと広がり始めていた。
「逃げ場はないぞ」
「く――」
 灼熱の炎はついに透明化したソウマコジロウの下にまで到達しつつある。もはやこれ以上は、とソウマコジロウは己の所在を知らせることを承知の上で刀を抜いた。
「……私は処刑人!」
 アンナの瞳が真紅に覚醒する。
 相手が何者であろうとも死を齎す者――処刑人。
 たとえ偽りの英雄であろうと、その処刑台から逃れることはできない。
「ソウマコジロウ……貴様の命と幻朧帝……そして……この世界に安寧たる死を与えん!」
 赤と黒の炎が半分ずつ、アンナの真の姿に巻き付くように吹き荒れる。まるで二匹の蛇のように絡み合い、爆発的な戦闘能力をアンナに与えた。
 螺旋を描きながら鉄塊剣と霊剣に纏いついた炎は火柱となって偽りのサクラミラージュの空を赤く染め上げる。
「真実へ還るのだ。いや、還してやろう……!」
 アンナの怪力による、重力によって押し潰すほどの一撃の前にソウマコジロウは衝撃を受ける。続けて振る霊剣に宿す破邪と浄化の力が彼の意識を激しく揺さぶった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

弓落・高寿
コジロウよ。敵ながら見事な心構えと思った手前が偽りの地にて偽りの帝となるか。
何故だか知らぬが我は心底|落胆《がっかり》した。そしてそんな己に腹が立つ。
故に、処す。

先制の小癪な手は召喚した式神の護衛と神器の自動防御に任せて防ぐ。攻撃は心眼で見据えて…いや、透明ならば見えるようにしてやろうか?
我が不可思議な下僕、弱いが、弱いこそ鬱陶しいのだ。そして執念深く貴様をどこまでも追い詰めよう。

しかし最後は一つ。正々堂々と太刀で手合わせ願う。それが|今は亡き手前へ《第一戦線のコジロウ》の弔いとなれば。



 ソウマコジロウ――最後まで運命に翻弄された将であった。
 敵ながら見事な心構えと認めた者がこの有り様だとは……とにかく高寿は落胆したのだ。心底からがっかりしたのだ。
 見たくはなかったのに。
 偽りの地にて偽りの帝と成り果てた彼の姿など、誰が見たいと思うものか。どうしてかは分からないが、とにかくそう思う一方で、そんな風に思う己にも腹が立ってたまらない。
「このままでは腹の虫が収まらん。故に、処す。――さぁ皆の者、出番だぞ」
 纏わりつこうとする幻朧桜の花弁がまず邪魔なのは間違いない。
 高寿は式神の護衛にこれらを受け止めさせた。自動防御による神器『|綺羅夢河杖《プリンセス・ロッド》』が花弁を弾いてくれている間に心眼で……いや、と思いついた。
「|見えるようにしてやろうか《・・・・・・・・・・・・》?」
 ずるりと、悍ましく蠢くものたち。
 我が不可思議な下僕は、確かに弱い。弱いがそれゆえに鬱陶しく、そして執念深く……透明化したソウマコジロウの居場所を突き止めるまでどこまで追い詰めるだろう。
(どこに居る?)
 高寿は待った。
 禍々しきオーラを纏った混沌たる忌まわしき者たちがソウマコジロウを見つけ出してくるのを。そしてようやく、ある一体がその身に触手を届かせた。
「そこか」
 最初は足だったのだろう。
 絡みつかれ、動けないでいるところへ近づいて太刀を抜き払う。
「手合わせ願おう、ソウマコジロウ!」
「望むところ!」
 『|夕月夜暁闇剣《ゆうづきよあかときやみのつるぎ》』は邪を祓い、断ち切るための太刀である。
 それが|斬れる《・・・》ということは、目の前にいるソウマコジロウが世界に仇為すものである何よりの証左であった。
 正々堂々と戦うことを望み、挑んだ高寿の太刀がやがて甲高い音を上げてソウマコジロウの刀を弾き飛ばすまでそれほどの時間はかからなかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ギュスターヴ・ベルトラン
理想を体現した世界ってのはそりゃあ大切だ、当然守りたくもあるだろう
|生まれ故郷《サイキックハーツ》は完全に理想が体現した…とは言い難いからな
それが成された世界ってのは見たいものだ

…偽物でなければ、の話だがな

主への祈りを捧げ、今日のお菓子の薄荷飴を噛み砕き第六感を高める
見えない花弁の流れは感に従って抜け道探すように上流へ目指す

|生まれ故郷《サイキックハーツ》の名を冠したUC発動
…闇の見えざる圧政と偽りに満ちた世界は変革した
不完全で理想通りじゃない、何が起こるかわからない世界だが…それでも事を成した
その現実を以て、戦い続けることを誓ったんだ

あんたはどうする、ソウマコジロウ



「理想、理想ね……」
 ギュスターヴは物思いに耽る。
 もしそれを体現した世界があるとすれば、それは大切に違いない。誰だって守りたくもなるだろう。
 同時に、理想の体現がどれだけ難しいかもよく思い知っている。無事に問題解決したはずの生まれ故郷である|あの世界《サイキックハーツ》でさえ、完全に理想が体現したとは言い難い。
 だが自分の思い描いた理想郷が、しかも自分の手で果たされた――となれば? 純粋に見てみたい。ただし、という注釈もつくのだが。
 言うまでもない、|偽物でなければ《・・・・・・・》の話だ。

 十字を切り、主への祈りを捧げたギュスターヴは薄荷飴をひとつ、自分の口へ放り込んだ。ほとんど舐めないで最初から噛み砕く。途端に感が冴えた。見えないはずの花弁の流れがよくわかる。肌で感じる、というべきか……ふらりと裏路地を散歩するような仕草で抜け道を探し出して逆にたどり上流へ。
 
「――天にいますわれらの父よ」

 天を仰いだ。
 そうしろ、と言われたような気がしたので、ギュスターヴはゆっくりと右手を上げる。
 その辺にソウマコジロウがいるのは確かなはずだ。細かい居場所はさすがにわからないが、だいたいの方向さえあっていればそれで構わない。
「|いつかは、当たるさ《神威、発動》」
 毎秒1回ずつ、着弾地点から半径1m以内の全てを消滅させる【霊波光線】が爆ぜた。制限時間は150秒――その間、ソウマコジロウが逃げきれたら勝ちだが、しかし。
「く――」
「そこだな?」
 完全なランダムならともかく、今のギュスターヴは勘が冴え渡っている。いずれは当たる。既に大体の居場所は掴めた。

 それは、生まれ故郷であるサイキックハーツの名を冠したユーべルコード。
 灼滅者の戦いによって、闇の見えざる圧政と偽りに満ちた世界は変革した。もちろん不完全だし理想通りなんかじゃない。
「何が起こるかわからん世界だがな、それでも事を成したんだ。オレはその|現実《・・》を以て戦い続けると誓った。……あんたはどうする、ソウマコジロウ」
「私は――」
 神威の光に呑まれながら、ソウマコジロウは譫言のように何かを呟いた。
「それでも、私は……」

大成功 🔵​🔵​🔵​

夜刀神・鏡介
幻朧帝を討つ為に、平和な世界に反乱する――まるでかつてのソウマコジロウの行いだ
運命的というべきか、皮肉的というべきか……

神刀の封印を解除して、神気を纏う事で身体能力を強化
今の俺は幻朧桜の流れに囚われており、その上敵の姿は見えない
もちろん気配を探り、心眼によりある程度の位置は把握できるが圧倒的に不利

故に俺はこの流れから抜け出す為に動く……が、ソウマコジロウは当然それを予測している
俺の移動先に攻撃を仕掛けてくるだろうから、その一撃を刀で受け止める。……紙一重って奴だ

そして攻撃を仕掛けてきたこの瞬間、奴の位置はこれ以上なく明確だ
故に、奥義【無極】にて。姿なき相手には型のない剣を振るって戦おう



 ふと鏡介は思った。
 もしかして、ひどく皮肉的な状況に陥っているのではないか――かつて幻朧帝を討つ為、平和な世界に反乱したソウマコジロウが今や自分が前者の立場に据えられている。
 運命的、といっていいかもしれない。
「これもまた、ソウマコジロウの業なのか……」
 たとえ心底からの正義の行いであったとしても因果応報の巡りから逃れることはできないのだとしたら。
「……いや、それ以上考えるのはよそう。少なくとも、今は」
 神刀を封印することで身に纏う神気は今日も鏡介の身によくなじむ。身体能力を強化した上でなお、現在の鏡介が置かれた立場は圧倒的に不利といえた。
 幻朧桜の流れに囚われた状態かつ敵の姿は見えない。心眼にて気配を探ることである程度の位置は把握できるとはいえ、こちらが動くのを待つばかりのソウマコジロウにとってはむしろ飛んで火にいる夏の虫といったところか。
 流れから抜け出すために動かねばならないが、相手はそれを予測している。動いた先で攻撃を受けるのはほぼ確実といっていいだろう。
(その一撃を受け止められるか?)
 成功率は紙一重、つまり五分五分といったところだが、その瞬間に奴の位置はこれ以上なく明確になる。
「ならば、奥義【無極】」
 姿なき相手には、型のない剣で。
 踏み出した途端に敵の動く気配を捉えた直観と直感により体の方が自然と動いた。そこがお前の弱点なんだな、ソウマコジロウ――。
「!?」
 即興で編み出された剣技はソウマコジロウを僅かに上回った。予測などできるはずがない。この奥義は今この瞬間に産声を上げたのだから。

大成功 🔵​🔵​🔵​

儀水・芽亜
死の眠りに就いたものを何度となく蘇らせ貶める。幻朧帝、あなたは鴻鈞道人の同類のようですね。
軍神の魂を手中に収めようと、必ずやそれを解放してみせます。

私は守りは得手ではありません。目には目を。
「先制攻撃」「カウンター」で「全力魔法」「音響攻撃」「衝撃波」を「範囲攻撃」します。
敵が透明なら、攻撃可能な範囲を「なぎ払い」まとめて消し飛ばすまで。

お遊びはここまでです。
「精神攻撃」の蝶霊跋扈。背に蝶の翅を生やした十五歳程の真の姿になり、黒揚羽の群れを展開。いかに透明になろうと、蝶にたかられては意味はありません。裁断鋏でその身を「切断」します。

※ダメージで二倍になるのは自身の身長ではなく蝶の体長と群の密度



 再孵化はまさしく禁忌の技といえよう。オブリビオンにも死はある……という当たり前の法則さえも覆し、貶めるのだから。
「鴻鈞道人の同類、ですか? 幻朧帝……軍神の魂を手中に収めたところで、私たちは彼を解放してみせますよ。必ずや」
 目には目を、と芽亜は能う限りの速さで、全力で、音響による衝撃波を放った。敵は透明な花弁であるなら、見えると見えざるとに関わらず、こちらに届く前にまとめて薙ぎ払ってしまえばいい。
「お遊びはここまでです」
 ――蝶霊跋蠱。
 芽亜の姿が十五歳頃にまで巻き戻る。
 その背には黒揚羽の翅が拡がって、奪うのは――刈り取るのはソウマコジロウの意識だ。いかに透明になろうとも蝶にたかられては無関係。
 囲い込み、蜜を吸うように群がって。
 裁断鋏で『切断』してしまえば、それで終わり。
「ソウマコジロウ……あなたも犠牲者でしたね。もうお眠りなさい」
 鋏の刃が弧を描き、その身に深々と傷を刻みつけた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

木元・明莉
これが貴方の志した世界、か
良い世界だ
第一戦での相対時に感じた誠実さを幻朧帝でも覆す事が出来なかったんだな
だかこれはしあわせな夢だよ
夢に溺れてはいけない

桜が舞い上がる起点がある筈
櫻光花滴でオーラ防御を施し乍ら瞬間思考力と今迄の戦闘知識でソウマの位置を読み取れるか
大刀「激震」の衝撃波を放つ事で風を操り花弁を吹上げ散らし命中を回避、衝撃波の波動で居場所を確定しダッシュで近接
まだ残る花弁共々叩き潰すように激震を振り下ろす

見えなくても居るんだから掴める
逃がさず声を届ける為にもソウマの身体を掴み二倍のUC【鋼鉄拳】
現実を無かった事にすれば貴方と共に闘った英霊達が偲ばれない
貴方は指揮官だ、彼等を想う責がある



 ソウマコジロウがどういう人物であるのかは、彼の志した世界を見ればよくわかる。良い世界だと思った。悪人がひとりもいない世界。
 誰もが笑い、幸福に満ちあふれた『輝けるサクラミラージュ』。
 あの時、第一戦線で相まみえた時に感じた誠実さは本物だった。その真摯な意思は幻朧帝でさえも覆すことはできなかったのだ。
「だが、これはしあわせな夢だよ」
 ゆめ、でしかない。
 自らの見ている夢に溺れる男をそこから引っ張り上げ、現実へ引き戻してやるために戦わなければならない。まずはこの桜を何とかしてから、だ。
(起点はどこだ?)
 オーラによる防護を施した自身の花弁で身を護りながら思案する。これまでの戦いからして、ソウマコジロウの得意とする間合いはそれほど広くない。
 試しに『激震』で衝撃波を放ってみようか。
 明莉の操る風は吹きつける花弁を吹き飛ばし、そのままソウマコジロウの元まで遡上した。受けるにしろ躱すにしろ、まったく気取らせずに行うのは至難の技だ。
「そこにいるんだな?」
「しまった……!」
 明莉は目星をつけると同時に、さっと距離を詰める。
 激震を振り下ろし、周囲を舞う花弁ごと叩き潰すまで数秒もかからない。相変わらず何も見えないが、手ごたえは抜群だ。
「掴まえたぞ」
 ぐい、と彼の軍服ごと肩か腕かそのあたりを確かに掴んだ。殴り合いだ。小難しいことは考えない。こうやって組み合ってしまえば命中率の低下も関係ない。
「目を覚ませ、ソウマ!」
 現実を無かったことにするな。
 指揮官がそれでは、共に闘った英霊達はどうなる? 誰が考えたって偲ばれない。浮かばれない。
「貴方は指揮官だ、彼らを想う責から逃げるな……!」
「っ――」
 思いきり殴りつけられたソウマコジロウの目が明莉を見た。はっとしたように見開かれたのは僅か一瞬、頭を振り、譫言のように言った。
「夢……? 違う、我は……サクラミラージュを、この世界を――……」

大成功 🔵​🔵​🔵​

カタリナ・エスペランサ
※初手オーバーロード/魔神要素全面

《念動力+情報収集》、装備[世界は我が手の上に]。不可視など取るに足りん
必中先制は《戦闘知識+第六感+心眼》で捉え
《鉄壁+結界術+オーラ防御》《早業+怪力+武器受け》を使い分け《受け流し》捌く
先制以降は【閃風の庇護者】で《見切り》更に鋭く《早業+カウンター》
真の姿の解放に伴い権能が形を成す大剣にて悉く捻じ伏せる
化身の技を我に扱えぬ道理は無い
……道化の刃が届くものか

例え話をしてやろう
仮に本来の貴様はイティハーサとやらに及ばず斃れ、今の貴様は
後に追い詰められた彼奴が逃げ込んだ偽りの世界の要石に過ぎんとすれば。
貴様の理想の世界は玩具の如き作り物を仇敵の隠れ蓑にされているのだとすれば。
赦せるものではあるまい。我は赦さん

【閃風】《破魔+神罰+属性攻撃》|金色《こんじき》の雷宿す斬撃は世界創造の力等と宣う詐術、
ソウマコジロウに取り憑き潜むイティハーサの存在を捉え悉く断ち斬り滅ぼす

引導を渡してやる。慈悲と知れ
貴様が……汝が真に護らんと欲するものは、此処には無いのだから



 ――カタリナ・エスペランサの真の姿を見た以上、生きて帰れるとは思わない方がいい。なにしろ|世界は我が手の上にある《概念力場にて掌握》、ゆえに敵は丸裸も同然。不可視など取るに足りない。
 襲い来る無数の――まるで鷹が獲物を狙うが如く飛来する刀のそれをカタリナは戦闘知識に第六感と心眼を組み合わせた心技体のいずれも欠ける事のない身のこなしで捉えたのみならず、|あらゆる手段《技能の限界》を講じて捌くことに成功する。
「馬鹿な……」
 手練れのソウマコジロウからしても、あり得ない、と漏らすほどの技量。鉄壁の守りと豪腕による受け流しはただの一本たりともその美しい肌に傷つけること叶わなかった。
「全てを躱したというのか? そんなことが可能なのか」
 事実、そうであるのだから喚いても無駄なことだ。
 さらにカタリナはユーべルコードを封切り、見切りの技能を|もっと《・・・》極めてゆく。そこへ早業とカウンターの発動まで加えたらどうなる?
「答えは簡単だ。全ては私の前に捻じ伏せられる」
 真の姿にて、麗しき両手に構える権能こそ魔神に相応しき大剣。
 化身の技を扱えぬ道理がない限り、最初から己のそれであったかのようにカタリナは万全と振る舞った。
「……道化の刃が届く者か。諦めるのだな、ソウマコジロウ――夢に囚われた憐れなる男!」
「く――」
「例え話をしてやろう」
 滔々とカタリナは語り始めた。
「仮に本来の貴様はイティハーサとやらに及ばず斃れ、今の貴様は後に追い詰められた彼奴が逃げ込んだ偽りの世界の要石に過ぎんとすれば……貴様の理想の世界は玩具の如き作り物を仇敵の隠れ蓑にされているのだとすれば」
 それは到底、赦せるものではなかった。
 少なくとも、カタリナは赦さない。
「引導を渡してやる。慈悲と知れ」
 豪奢なる閃風――金色の雷を宿す斬撃にて、世界創造の力等と宣う詐術の根源を断ち滅ぼすために輝いた。ソウマコジロウに憑りつき裏より糸を引くイティハーサという存在を捉え、神罰を与えるために。
「貴様が……汝が真に護らんと欲するものは、此処には無い。還れ、眠れ、その目を閉じて――……」
 心穏やかなる光の下へ召されるがいい、と。

大成功 🔵​🔵​🔵​

馬県・義透
四人で一人の複合型悪霊。生前は戦友

第四『不動なる者』盾&統括役武士
一人称:わし 質実剛健古風
武器:黒曜山(刀)

幻朧帝は、ほんに…。
しかし、やれねばならぬのよ。サクミラのためにも、ソウマコジロウ殿のためにもな。

見えぬとはいえ、そこにあるならば…四天霊障を伝っての気配察知。ソウマコジロウと花弁の位置を知る。
そして、重力属性。これで、舞い散る花弁を全て押さえつける!
刀という間合いは知っておるから、ソウマコジロウの位置を知れば避けられよう。

そしてな…位置が分かれば、わしのUCは充分である!
…見えぬ刃は、そちらだけではないのだよ。

それになぁ。この世界は理想であるが。このままではいかんのよ。



 やれやれ、と第四『不動なるもの』はため息をついた。
「幻朧帝は、ほんに……」
 これまでも自分以外の者をなんとも思わない輩はいくらでもいた。その中でもこの幻朧帝というのはあまりにも傲慢だ。
「しかし、やれねばならぬのよ。|サクラミラージュ《この世界》のためにも、ソウマコジロウ殿のためにもな」
 第三戦線にてまみえるソウマコジロウの戦術は第一戦線の時と変わらない。もっとも、ユーべルコード自体は幻朧帝の力を受け継いでおり、ただ掠めるだけでも強力に過ぎる。
「見えぬとはいえ、そこにはある、か。ならば!」
「!!」
 ソウマコジロウは己の放つ花弁が全て地面に抑えつけられたのを見て驚いた。
「四天霊障を伝っての気配察知だよ」
 あとは、重力属性を使えばこの通り。
 刀という間合いは武士である『不動なる者』にとってはよく知った武器だ。間合いを読み、ソウマコジロウの位置さえ知った後はユーべルコードを解き放つだけ。
「……見えぬ刃は、そちらだけではないのだよ」
「な――」
 何も見えなかった。
 四天境地・山の極意は、『黒曜山』から放たれる未来への視認不可な斬撃なのだから。
「それになぁ。この世界は理想であるが。このままではいかんのよ。わかってくれるか? ソウマコジロウ殿――」

大成功 🔵​🔵​🔵​

伊澄・響華
アドリブOK
そう、貴方…帝にまた使われてるのね。
ソウマコジロウ、いい男だと思うけど。
あなたの理想の世界、討たせてもらうわ。

「触らないで!」
敵対者を否定するオーラ、Verweigerungを全力展開。
見えない幻朧桜が直接身体に触れるのを拒絶します。

「そこね」
敵の攻撃方向から当たりを付け、心眼で見抜いたソウマコジロウの位置にKette des Waffeを放ちます。
「捕らえたわよ」
【Dead or Pain】を発動し、そのままPresence of Exterminationで捕縛し、締め付けます。
「消え去りなさい、生命の敵、古き者!」
わたしの殺気で、ソウマコジロウの中の幻朧帝だけを抹殺するわね。



「そう、貴方……帝にまた使われてるのね」
 何も知らないで、猟兵と戦った記憶さえ奪われて。響華は彼の姿を目に焼き付けるように静かに見据えた。
 決して、悪い男ではない。
 むしろいい男だと思う。
 だが、否、だからこそ――かもしれない。
 彼の理想の世界をこのままにはしておけないから。
 討たせてもらう、完膚なきまでに。あるべき姿に戻すために。裂帛の気合で放つオーラは拒絶そのものの色だった。
「触らないで!」
 |サイキックガード《Verweigerung》が不可視にて迫る幻朧桜が響華に触れる直前、一方的に跳ねのける。触れた者を一定確率で即死させるという技であろうが、その力の片鱗を発揮することすらままならない。
「そこね」
 それどころか、攻撃の出所を探るのにこれほどの手がかりは他になかった。響華は素早く方向を定め、眼鏡に手を触れる。
 何一つとして必要な情報は見逃すまいと、赤く艶めいた流し目が確かに捉えた。
 すなわち透明になって身を隠すソウマコジロウの居場所。目星をつけた場所を鋭い針を備えた|トラウメンヴァッフェ《Kette des Waffe》で穿つ。
「しまった!」
「捕らえたわよ。ソウマコジロウ……憐れだとは思うわ。こんな幻、外道にも程がある。だから今、楽にしてあげるわ」
「ぬう……!?」
 だが、呻き声はソウマコジロウではなく彼と融合した幻朧帝イティハーサの唇からこぼれ落ちた。
「消え去りなさい、生命の敵、古き者!」
 殺気――深く暗い漆黒の闇の色に物質化したそれはソウマコジロウを通じてイティハーサを捉え、抹殺するためにその身を締め続ける。
「絶対に逃がさないわ。あなたはここで抹殺させてもらう。野望は終わりよ、幻朧帝!」

大成功 🔵​🔵​🔵​

森宮・陽太
【WIZ】
アドリブ連携大歓迎

例え繁栄が約束されている理想世界だとしても
これが幻朧帝が未来を否定し生み出した幻想と分かっているなら…ぶっ壊す

透明化対策だが、危険察知という名の俺自身の直感(第六感)の囁きを信じ、頼る
姿が見えなくとも気配と殺気までは消せねぇだろ?

幻朧の花弁の流れも、流れる気配を察知できれば把握できる
そのまま流れを上流に遡れば…流れの起点にはソウマコジロウがいるだろ
幻朧桜の流れをかき分け上流へと少しずつ歩みを進め
流れが途切れそうになったら「高速詠唱、言いくるめ」+指定UCで「破魔、浄化」特化のアスモデウス召喚
「属性攻撃(聖)、破魔」の白炎を噴かせて、ソウマコジロウを浄化してやる!



 例え反映が約束されている理想世界だとしても壊さなければならないものがある、時がある。それを陽太は身に染みて理解した。
 だって、これはただの幻想だ、ゆめまぼろしじゃないか。
「こんなのってありかよ……」
 握りしめた拳に込める感情は怒りか、あるいは哀しみだったのだろうか。

 ――ぶっ壊す。

 透明化がなんだ。
 そんなもの、俺自身の直感――特にこいつは危険察知に関しちゃ優れもので、的中率はかなりのもんだ――の囁きを信じろ、頼れ。
 姿が見えないからなんだって?
 あくまで視覚的な隠蔽に過ぎないというのなら、気配も殺気も消すことはできないはず。ならいくらでも付け入る隙はあるってもんだ。
「花の流れを読み、上流へ遡ってやれば……」
 陽太は慎重に幻朧桜の流れをかき分け、ソウマコジロウのいる上流へと少しずつ歩みを進めた。途中で流れが途切れそうになれば、可及的速やかにアスモデウスを言いくるめて協力を乞う。
 白炎の獄炎はこう見えて魔物の類には特効だ。花弁を燃やしながら進み、その辺、と目星をつけた先へ特大の奴をお見舞いしてやれアスモデウス!
「いけ! あいつを浄化してやるんだ!」
「白い炎――!?」
 逃げ場などどこにもない。
 不可視の技を使うソウマコジロウにとって、その居場所を暴かれた時点で不利は決まっていたのだ。
 視界を染める白炎の向こうに彼は何を見たのだろう。それでも夢想か、あるいは現実か――いずれにしてもこの世界は一夜のゆめまぼろし。
「夢の続きは、次に生まれ変わった先で見るといいさ……なあ、ソウマコジロウ……」

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2024年09月24日


挿絵イラスト