帝都櫻大戰⑪〜魔性の萌やし方
●脳内お花畑
デビルキングワールド――様々な悪魔の棲む世界であり、数多ある世界の中でも『最も住民が強い』ものと考えられた。悪魔達は『デビルキング法』に従い、あらゆる『ワル』を遂行してきた。銀行強盗は勿論、深夜のカップラーメンまでその悪さは多岐に渡る。そんな『純粋で真面目な悪魔達』が突如として出現した『より強くてワルそうなやつ』を見つけたら如何になるのか。答えは簡単――自ら支配下に入る。
ワルくて素敵な方、私達、花の悪魔は貴方の下僕になりましょう。ええ、貴方と一緒なら、私達は――お花をたくさん咲かせる事が出来そうなのです。
護国鉄神零號は頭を抱えた。悪魔と呼ばれる強き者どもが「我の配下」になろうとしている。このままでは、本当に、猟兵達では「我に勝てなくなる」のではないか。その時、
不思議な力によって『破軍』もデビルキングワールドにやってきた。もの凄く強いのにバカな奴の相手はうんざりしているのですが――まあ、片っ端からぶっ飛ばせば考えを改めることでしょう。
●グリモアベース
「悪魔ってのは――デビルキングワールドの――眩暈の種が尽きないわね。ええ、聞いての通りよ。護国鉄神零號よりも『強くてワル』なところを見せつけてやりなさい。勿論、悪魔達はどんなにユーベルコードをぶつけても死なないわ。だって文字通り悪魔みたいな強さしてるもの。それじゃ、頑張ってね。それと、破軍との連携も視野に入れときなさいな。あ、それと、今回の悪魔達はアンタ等を『脳内お花畑』にするタイプよ。比喩じゃないわ。物理的な話ね」
グリモアが輝いて。
にゃあら
にゃあらです。
向日葵みたいな。
プレイングボーナス:悪魔達に猟兵のパワーとカッコよさを分からせる/破軍と協力して悪魔を蹴散らす。
第1章 集団戦
『アルラウネ大家族』
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POW : 同化花粉散布
対象の【脳】に【花】を生やし、戦闘能力を増加する。また、効果発動中は対象の[脳]を自在に操作できる。
SPD : 花畑化増殖
【花の種】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【から大量の花が咲き】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
WIZ : 一家大集合
レベル×1体の【アルラウネ・シスターズ】を召喚する。[アルラウネ・シスターズ]は【花】属性の戦闘能力を持ち、十分な時間があれば城や街を築く。
👑11
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朱鷺透・小枝子
脳に花が咲く。なんということだ。頭に花が咲いては戦えぬ。
ならばどうするか、そうだ、簡単だ。焼けばいい。
花は焼けば燃えるのだから、脳ごと焼き溶かせ!
『煉獄魔眼』発動。人工魔眼が異常発熱で、脳を焼く。
【継戦能力】焼けた脳を再生させ、激痛よりもなお【闘争心】を燃やして駆動し、【呪詛】超能力発火で騎兵刀を燃える刀にして悪魔たちを【なぎ払い】草花を焼き払い、悪を示す!
猟兵は!数多の世界を破壊するものを破壊してきた!!
より世界を壊し尽くせる暴威を抱き、悪を示せるのは我ら猟兵だ!!!
いくら花を咲かせようと、猟兵には無意味だとそう焼き刻みつけるように、我らの暴威に屈せよと、何がなんでも駆動して戦い続ける!!
悪魔は惚れた。
自分達を襤褸雑巾めいて灰とした、絶叫する女に。
機械仕掛けの神の回転に、ひどく真っ赤な旋回に、何故、人は頭を垂れなければならない。成立する筈のない、成立させてはならない『神意』に凄惨な憤怒が衝突した。いや、確かに、目の前で『神』とやらに焦がれている連中は悪魔なのだが、だからと謂って情け容赦など不要なのだ――脳に花が咲く。なんということだ、なんという擽ったさだ。頭の中に花が咲いては――戦えぬ。成程、猟兵よ、腹減りと似たような状態の異常ではないか。何故なのかと問われたのならば、口を閉ざし、描写するだけに留めておこう。オマエは既に死んでいるし、壊す事しか能のない、暴力の化身なのだから……。ならばどうするか、そうだ、簡単だ。焼けばいい、燃やせばいい。花は焼けば燃えるのだから、脳ごと焼き溶かせ――! 最早、強いだとか、ワルだとか、そのような沙汰ではない。養分としか見ていなかった大家族が、一斉に、びくりと震えた。神に牙を剥く事こそ最高にワルだとは思わないか……? 目は回るものではない、認識しての通りだ。
煉獄――人工的に造り出された
魔眼が狂わせるかの如くに、掻き混ぜるかの如くに、異常なほどの熱を孕んだ。激痛と共に齎された溶解は闘争心を招き、永劫の如くに情念を注ぎ込む。それと同時に開花する超再生は果たして鼬ごっこを制するのか否か。握り締めてくれ
騎兵刀いのカタチを――草花だろうと悪魔だろうと、神の味方をすると宣うならば、只、薙ぎ払え! 焼き払え! これがオマエの『ワル』い証だ。
猟兵は! 数多の世界を破壊するものを破壊してきた!
より世界を破壊し尽くせる暴威を抱き、悪を示せるのは我ら猟兵だ!
あらゆる力は――あらゆる埒外は――ユーベルコードは、猟兵の執心に対して、愈々、無意味である。物理的にも精神的にも焼き刻みつけてしまえ。悪魔よ……そして、神よ、我らの暴威に屈するといい! 伽藍洞だって? すっからかんだって? やかましい。たとえ我が身が機械仕掛けになろうとも、貴様を、貴様らを、塵芥にしてくれる――!
大成功
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紫・藍
なるほどなのでっす!
つまりつまりお花さん達は零號さんのファンになったということでっすね!
推しが増えるのは良いことなのでっす!
あや?
間違ってないけどそうじゃない、とばかりに零號さんと破軍さんの息の合った視線が!
とはいえそういうことでっしたら藍ちゃんくんにお任せを!
藍ちゃんくんDEATHよおおおおおおおお!
デビキンということでメタルにいっくのデエエエッス!
演奏テクもグイングインお披露目してメロメロにしちゃいましょう!
あや、何やら喧嘩しだしちゃいましたねー。
お花畑の色を藍ちゃんくん色にするか零號さん色にするかで揉めてる様子。
零號さんと破軍さんは頭を抱えてますし。
痛いの痛いの飛んで行け、でっすよー?
蚊帳の外な人物がどっぷりと、たっぷりと、沼にハマる為には、相応な『誘い』が不可欠と考えられる。俗に謂ってしまえば布教と呼ばれる行いで、成程、その神聖さは対象が『なに』であれ発揮されるものだ。なるほどなのでっす! つまりつまりお花さん達は零號さんのファンになったということでっすね! 推しが増えるのは、好きな相手が増えるのは、とっても良いことなのでっす! 握手会から選挙まで様々なところで大活躍してくれ、大家族一斉に押し寄せたなら、会場も推しも混乱するに違いない。あや……? 最終的に突き刺さった視線、ふたつともオマエの『もの』なのは必然とも解せよう。間違ってないけどそうじゃない、とばかりに零號さんと破軍さんの息の合った視線が!!! 死線を潜るようなものだと大集合したアルラウネ、ウネウネと蠢くサマは何処か立ち見をしているお客さんにも思えた。そういうことでっしたら藍ちゃんくんにお任せを! 流石、場慣れしていると謂うワケか。紫色の瞳にギザギザとしたお口の中、その魅力に落ちない『もの』はない。
藍ちゃんくんDEATHよおおおおおおおおお!!! デスボイス! デビルキングワールドなのだから、悪魔
狂する会場なのだから、メタルとやらを選択するのが最適か。さあ、いっくのデエエエッス! まるで総なめだ、アルラウネの蠢動が刹那にして一体となり、藍ちゃんくんの演奏に釣られて嗤う。もう、これで藍ちゃんくんにメロメロデッスね! ……あや、あやややや~? な、何やら喧嘩しだしちゃいましたねー? 私が先よ、私が最初よ、家族団欒は崩壊し『ワル』いムードにお花がやられた。このお花畑は藍ちゃんくんの色にするの! いいえ、ダメよ、このお花畑は零號さんの色にするんですもの! わいわいぎゃあぎゃあ、大混乱だ。いや、一番混乱しているのは零號さんと破軍さんなのかもしれない。これが本当の頭痛の種と謂うワケだ。えっと、痛いの痛いの飛んで行け、でっすよー?
きゃー! きゃー!
推しと推しが絡んでいる、こんなものを見てしまったら。
気を失うのも無理はない。
大成功
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アルテミシア・アガメムノン
ほほほ、護国鉄神零號さん、お困りの様ですわねえ。
よろしい。貴方を倒す前にまずはこの困った
子達を教育してあげましょう!
ワルに惹かれるのは当然ですがオブリビオンはNGです。
見る目を養わないといけませんわよ?
【焔神の乱舞】を発動。
無数の大焔球を戦場全体に荒れ巡らせて猟兵のパワーを分からせてあげましょう。【一家大集合】で出てきたシスターズも一緒にジュッと焼失です。(死んでません)
『魔王の肉体』に宿した魔力、尽きるとは考えない事です。
これくらいかしらね?
貴女達、ワルがしたいのならわたくしの下に参りなさい。
ワルいことを沢山させてあげますわ!
墜ちた天使は座した。
あらゆる『ワル』を導く為に。
心身こそが林檎なのだ。
その肉体こそが、その精神こそが、
魔王であった。ド派手な黄金色に秘めた数々の埒外性は、最早、あらゆる悪魔を釘付けにする『瘴気』のような代物であり、成程、王笏を手にするサマは魔界の
女帝に相応な慾の象徴だった。ほほほ、護国鉄神零號さん、お困りのようですわねえ。八億もの魂の我が身に宿すエンシェント・レヰスもこの混沌には乱れる他にない。群がり、集り、蠢動する悪魔どもの姿はある種の悪癖の奴隷と謂えようか。よろしい――貴方を倒す前にまずはこの困った
子達を教育してあげましょう! ワルに惹かれるのは、法に従うのは当然ですが、オブリビオンはNGです。見る目を養わないといけませんわよ……? きっと破軍は『こう』思うのだろう。ああ、きっと彼等、彼女等は、度し難いほどに純粋なのだ……。
王笏を掲げるかの如くに、王冠を戴いたかの如くに、オマエは焔の神を選んだのだ。選び、配下とし、その埒外性を魔力が続く限り『旋回』させる。これで猟兵のパワーを、わたくしのワルさを分からせてあげましょう。アウラウネ達は、大家族は、いつの間にやら増えていた彼女等は理解した。あの、絶大な光の球に触れてしまったのなら、いったい如何様な地獄に堕ちて終うのだろうか。ジュッ――焼失した。消滅したが、悪魔は莫迦みたいに『強い』ので『これでも』死なない! まさか、わたくしの魔力が尽きるのを待っているつもりですの。魔王の肉体に宿りし
魔力、この怪物が枯渇する事などありえない。
無限だ――無限がやってきた。
これくらいかしらね?
貴女達――ワルがしたいのならわたくしの下に参りなさい。ええ、遠慮する必要はないですし、躊躇する必要もありませんわ。思う存分、頭の中にお花を咲かせなさい。そんな『ワル』いことを沢山、それこそ永劫に、させてあげますわ! 歓声――凄まじいほどの狂喜! 女帝様バンザイ! アルテミシア・アガメムノン様バンザイ! バンザイ!!!
大成功
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柳・依月
なるほど聞いてはいたが、単純なルールだけに面倒なわけだ。
OK、ワルくて強いところを見せつける、だな?
それなら怪談の象徴たる俺に任せとけ。
脳内お花畑(物理)ね、なかなかいい
怪談じゃないか。
おっと、種は【自動防御】【通常攻撃無効】の【結界】を張った番傘で防御するぜ。
花畑が広がってら。
ここをあの世に書き換えようったって、そうはいかねえぜ?
それならこちらは文明発展の果てにある黄泉の国……ネットロア、きさらぎ駅を顕現させやう。(UC使用)
ついでにオレの内包する【呪詛】で蔓延る怪異達を強化する。
さあ畏れ恐れろ。“ワルくて強い”なら俺こそ適任だろう?
恐怖とはあらゆる生命体に巣食った、抗い難い『毒』のようなものだ。ジワジワと、グラグラと、迫ってくる定まらない影は寒気と共に好奇心を忍ばせる。いつしか『その感情』は生命体にとっての、知的生命体にとっての娯楽となり、ああ、足元の落とし穴にも気付けぬほどに盲目とされる。なるほど――聞いてはいたが、単純なルールだけに面倒なわけだ。複雑な手順を巡るのであれば、きっと、それは解決可能な沙汰なのだろう。だが、目の前の『神』に焦がれる悪魔どもは如何か。シンプルな見た目と力にキラキラと『目』を輝かせている。OK、ワルくて強いところを見せつける、だな? それなら――怪談の象徴たる俺に任せとけ。幾つも
蒐集めたネットロアその他、最早、神憑りに等しい妖艶さか。脳内お花畑(物理)ね、なかなか、いい
怪談じゃないか。
まるで機関銃だ。アウラウネの大家族は文字の通りに、向日葵みたいに、猟兵へと種子を蒔き散らかす。おっと、そう簡単に宿主になるつもりはないぜ。くるくると嗤う番傘が種の侵入を拒み、新しい妖怪としての
脳髄を守ってみせた。……花畑が広がってら……。地に落ちた種子は狂ったかのように成長し、嗚々、混沌とした絨毯を萌やした。ここをあの世に書き換えようったって、そうはいかねえぜ? 彼岸花? その程度の色合いで文明発展の『果て』の黄泉の国に敵うとでも。いったい此処は何処だったか。去った電車は音もなく、視界に這入り込んだのは――駅名――きさらぎ駅。
顕現させやう――停車していた、もう、手遅れだ。
ジワジワと、グラグラと、衰退していく悪魔達は震えていた。こんなにも『ワル』そうな『もの』があるなんて、デビルキングワールドの外の『ワル』も魅力的だ。そうして悪魔は『見た』のだ。認めてしまったのだ。猟兵の内側、泥濘みたいに蔓延している呪詛、怪異の群れの
馥郁いを――さあ畏れ恐れろ。ワルくて強いなら……。
俺こそ適任だろう?
しゅんと萎れた悪魔達が羨望を抱いた。
トリック・スタァに眩んでしまった少年のように。
大成功
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