帝都櫻大戰⑪〜オペレーション:ブレイブ・シールド
エンシェント・レヰス『護国鉄神零號』――かつて『鋼鉄共栄圏』という世界を守るために拳を振るった鉄人は、内包する八億の魂全てのオブリビオン化によって自身もまたオブリビオン化してしまっていた。
「心ある者達よ、命ある者達よ、誰ぞ我を倒し、八億の魂に平穏を与えてくれ……。
だが、八億の魂を搭載した我は「世界そのもの」。本当に、倒す事ができるのか……!?」
骸の海を航行する『世界移動能力』を持ったエンシェント・レヰス『護国鉄神零號』は、そのままデビルキングワールドへと漂着してしまう。そして世界を滅ぼすべく拳を振るう……!
だがしかし! デビルキングワールドの住人である悪魔はとてつもなく頑丈であった!
「馬鹿な、我の拳の直撃を受けて、無傷だと……!?」
いきなり目の前に出現した漆黒の堕天使。その身体にめり込んだ鉄人の拳を、まるで犬にでも噛まれたかのように気に留めずに振り払ってみせる。
「すごくいた〜い。でも勇者なのでほれこのように元気です(ぶんぶん)」
漆黒の堕天使の名は5th KING『勇者リリリリ』!
ただでさえ頑丈な悪魔達の中でもこの世界で最強の防御力を誇り、かつ『盾のオーラを任意の仲間に付与する』ユーベルコードを持つ猛者である!
「でも剣は刺さりそうにないな〜。盾パワーをレンタルするから、だれかかわりに攻撃して〜?」
その呼びかけに、デビルキングワールドの虚空がいくつもの流星を地上へ落としていった。
「この流星が猟兵のみんなってわけだよっ!」
グリモア猟兵の蛇塚・レモン(白鱗蛇神憑きのシャーマンクイーン・f05152)は満面の笑みで告げた。
「流星と共に戦場へ降臨するってカッコイイねっ! そしてこの任務の内容は超シンプル! 勇者リリリリが守ってくれるので、みんなは怪我や隙や反動や代償やらを気にせずに、エンシェント・レヰス『護国鉄神零號』へ最大火力をぶち込んできてほしいなっ!」
相手のユーベルコードはもちろん強力だが、前もって勇者リリリリに防御を頼めば彼女は快く防御に徹して君を庇ってくれるだろう。礼節を欠かさずに協力を仰いだうえで、如何にエンシェント・レヰス『護国鉄神零號』を撃破するかを考えるべきだ。
「とにかく、一刻を争う事態なのは間違いないから、準備が出来た人からあたいに声掛けてねっ! どんどん勇者リリリリの元へ転送するよっ!」
レモンは頭上のグリモアを輝かせると、猟兵達の声掛けを待った。
果たして、猟兵達はエンシェント・レヰス『護国鉄神零號』を撃破することができるだろうか?
七転 十五起
サクラミラージュ戦争シナリオ第3弾!
最大火力で鉄人をぶっ飛ばせ!
なぎてん はねおきです。
●プレイングボーナス
隙や反動を顧みず、全力の攻撃を叩き込む/勇者リリリリに守ってもらいながら戦う。
●その他
コンビやチームなど複数名様でのご参加をご検討される場合は、必ずプレイング冒頭部分に【お相手の呼称とID】若しくは【チーム名】を明記していただきますよう、お願い致します。
(大人数での場合は、チームの参加人数及び参加者氏名をプレイング内に添えていただければ、全員のプレイングが出揃うまで待つことも可能ですが、その際は参加者全員のオーバーロード投稿を強く推奨します。出揃わない場合、まとめて不採用になる事をご了承ください)
なお、本シナリオは戦争の進行状況に応じて、全てのプレイングを採用できない可能性があります。
こちらも予めご了承くださいませ。
それでは、皆様のご参加をお待ちしてます!
第1章 ボス戦
『護国鉄神零號』
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POW : 零式噴進飛翔拳
かつて喰らった「【鋼鉄共栄圏の人々】」の魂を纏い、2倍ダメージ・2回攻撃・自動反撃を有した【ロケットパンチ】を装備する。
SPD : 八岐大蛇機関砲
【自在に射角調整が可能な蛇型四連機関砲】を最大レベル秒間連射し続け、攻撃範囲にダメージと制圧効果(脱出・侵入を困難にする)を与える。
WIZ : 護国熱血破壊砲
装備武器から【護国英霊波導砲】を発射する。自身の【放熱装置】削減量に応じ、威力・速度・発射数が増加する。
イラスト:柿坂八鹿
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
アルテミシア・アガメムノン
魔王国女帝アルテミシア、流星と共に参上です!
ほほほ、こんな口上でどうかしら?
さて、リリリリさんはお久し振りですわね。
お元気そうで何よりです!
貴女は防御がお得意ですからわたくしの命、預けると致しましょう。
その代わりわたくしがガツンと一撃を護国鉄神零號さんに喰らわせますわ。
それでは始めましょう!
と防御をリリリリに完全に任せて自身は攻撃に専念。
【焔神の乱舞】を発動。
大焔球を限界まで無数に出現させます。
そして、それを束ねて超々極大焔球を創造。
さあ、お受けなさい。
と護国鉄神零號にぶつけましょう。
ほほほ、護国鉄神零號さんの本意ではないでしょうが――
いずれにせよ魔界を害する者はわたくしが許しません!
黒木・摩那
デビキンに来たのは護国鉄神零號というのですか。
大変強いようですが、幸い今回は防御について心配する必要は無さそうです。
勇者リリリリの加護は偉大です。
これで心置きなく殴りにいけますね。
これはワイロ(お礼)の煎餅です>リリリリ
さて、最大火力と言ったらUC【殲禍烈剣】です。
相手は大型ですし、こちらの防御が完璧ならば最適です。時間がかかるのが難点ですが、今回は無問題ですね。
相手にこちらの意図を察知されないように、牽制攻撃をしつつ、UCの準備を進めます。
準備できたら、パッチンしてレーザー射ちこみます。
デビルキングワールドの上空から、いくつもの光の尾が地上へ降り注ぐ。
それらはすべて7th KINGたる猟兵達の降臨を意味する。
「猟兵だ!」
「我らがKINGの帰還だ!」
「やっぱロボより猟兵だよな!」
護国鉄神零號の凄まじい強さに、ギャラリーの悪魔達はあわや悪カッケー!と心酔しかけたが、最強の先頭集団である猟兵達の人気には敵わないようだ。
そして降臨第一弾として姿を見せたのは……。
「魔王国女帝アルテミシア、流星と共に参上です!」
おお! いきなりの超VIP! KING OF KINGのアルテミシア・アガメムノン(黄金の女帝・f31382)だ!
「ほほほ、こんな口上でどうかしら? ギャラリーの皆様もごきげんよう! さて、リリリリさんはお久し振りですわね。お元気そうで何よりです!」
「わー、いきなりすごい人が駆け付けてくれてうれしーのです」
無表情を保つ勇者リリリリだが、その口調は何処か弾む何かを感じた。
「勇者リリリリさん、私もいますよ」
黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)もアルテミシアと並び立つ。
「予兆通り、デビキンに来たのは護国鉄神零號というのですか。8億の魂を宿すとかで大変強いようですが、幸い今回は防御について心配する必要は無さそうです。勇者リリリリの加護は偉大ですからね」
「いやぁそれほどでもあるけどねえ」
褒められて喜ぶ(無表情の)勇者リリリリ。
「つまり、これで心置きなく殴りにいけますね。あ、これは守ってもらうワイロとお礼の煎餅です。美味しいですよ」
「ありがとー! たくさん殴られたからお腹すいちゃったんだよねえ」
早速、もらった煎餅をバリバリ噛み砕く勇者リリリリ。その目の奥がにわかに輝いた。
「おいひー!」
「ほほほ! 今のうちに英気を養ってください、勇者リリリリさん! あとで魔王国土産の湯の花温泉饅頭も差し上げますわ!」
「みんなの事は絶対に守るよお!」
食べ物につられてやる気を出す勇者へ、アルテミシアは真剣な面持ちで告げた。
「貴女は防御がお得意ですからわたくし達の命、預けると致しましょう。その代わりわたくしがガツンと一撃を護国鉄神零號さんに喰らわせますわ。それでは始めましょう!」
三人はいざ護国鉄神零號と対峙する。
「何を呑気にせんべいを食べているんだ? ふざけているのか!」
護国鉄神零號にしたら、いきなり目の前で女子会が始まったが勇者リリリリの盾のお陰で何もできないので見守るしかなかったという状況だ。そりゃ理不尽さに文句も言いたくなるだろう。
だが、敵として向かってくるなら別である。
「護国熱血破壊砲、発射準備! 我が排熱量を調節し、最大火力を解き放たん!」
腹部の緑色のコアにエネルギーが急速充填されてゆく。
凄まじいエネルギー量は、解き放たれたら周囲を一瞬で荒野に変えてしまうだろう。頑丈な悪魔たちとて無傷では済まない。
「ギャラリーの悪魔の皆さんは、KING OF KINGであるこのわたくしが守りますわ!」
アルテミシアは勇者の盾の陰で踊り狂い始めた。その熱気がやがて空中に複数の大焔球を生み出し、護国鉄神零號の頭上を高速回転し始めた。
「まだですわ、まだ威力不足です! もっとわたくしの魔力を捧げなくては!」
「おや、奇しくもビーム攻撃対決になりそうですね? 先にチャージを終えたほうの勝ちですか」
黒木も何やら細工を仕掛けた後、勇者の盾から顔を覗かせて魔法剣『緋月絢爛』を何度も振るう。魔力を飛ばして刃を成して、チクチクと敵を牽制し始めた。
「私が時間を稼ぎますか。攻撃を加えれば相手は廃熱のコントロールのリソースを防御に割かねばなりませんからね」
「くっ! ちまちまと鬱陶しい!」
排熱量が増えれば、その分だけチャージ時間が増大する。そのため、護国鉄神零號はできる限り何もしないことが望ましかった。だがそれを黒木が許さない。結果、防御をするために稼働せざるを得なくなり、威力が増す分排熱量の増加によってチャージ時間が延長されてしまう。
「ありがとうございますわ! こちらはそろそろチャージ完了です!」
アルテミシアの生み出した大火球の数々は、敵の頭上で旋回をし始めたかと思えば次々に融合して巨大化してゆく!
「超々極大焔球の『|焔神の乱舞《ヒノカグツチ》』ですわ! ほほほ、護国鉄神零號さんの本意ではないでしょうが――いずれにせよ魔界を害する者はわたくしが許しません! さあ、お受けなさい!」
護国鉄神零號の直上から、太陽めいた巨大な火球が落下してきた!
同時に、黒木もちまちまと牽制攻撃を行っていた真意を明かす。
「アルテミシアさんが派手に動いてくれたおかげで、こちらのチャージが悟られずに済みました。衛星軌道よし。誘導ドローン、配置問題無し。目標を確認」
宇宙から地上へ放たれた赤いポイントレーザーは死刑執行の合図である。遥か上空には黒木がユーベルコードで呼び寄せたドローンの縁の中から、攻撃衛星兵器を召喚して高出力のレーザーを解き放ってみせたのだ。
「|殲禍烈剣《セント・グレール》、最大火力、発射!」
黒木が指を弾く。これが死刑執行の合図であった。
「グワアアァァァーッ!」
地獄の灼熱を誇る大火球と|宙《そら》からの超絶兵器によって、護国鉄神零號に内包された魂の一部が開放されてゆく!
「だが……まだ我を止めるには足りぬ! はぁぁ!」
護国鉄神零號が猟兵達へ超高威力ビームを発射!
猟兵達を光の奔流に呑み込んでゆく――かと思われた矢先、勇者リリリリの盾がその光を遮った。
「うわあっつーい! でも今年の酷暑に比べれば全然へいきなのです」
勇者リリリリの盾のパワーは周囲のギャラリーの悪魔達や建造物にも付与され、本来は一面荒野になるはずだった超威力ビームは何一つ壊すことが出来ぬまま消失していった。
「さすが勇者リリリリさんですわ!」
「お疲れ様です! 冷えたお茶がありますが、飲みますか?」
「わー差し入れ大歓迎だよぉ!」
こうして再び女子会が始まった。
護国鉄神零號だけがダメージを受けてオーバーヒート、再起動までしばしの時間を要したのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
皐那・薫
◉アドリブ・絡み歓迎
勇者リリリリ…相変わらず巫山戯た名前ですねぇ。ですが手助けしてもらう以上、ちゃあんと成果は出しますよぉ
私は【目立たない】ように他の味方と戦う零號の死角を【忍び足】【ダッシュ】を併用して移動しながら妖刀・怪刀の二本で【死角攻撃】。
それとリリリリには調整自在な八岐大蛇機関砲への防御を徹底してもらいましょうか、相手の死角で一番恐ろしいのは自分の死角ですからぁ。
あとは二刀を意識させる攻撃を続け、敢えて読みやすい振り方で刀を弾き飛ばさせます。
勝機を見せた時こそ油断というものは大きく、隙が出やすいもの。【覚悟】を決めて懐に潜り「奥の手」で最大火力の『血濡一閃』の一撃をお見せしますねぇ。
神代・凶津
俺達、流星の如く参上ッ!
人様の世界を騒がす鉄人なんぞぶっ飛ばしてやるぜッ!なあ、相棒ッ!
「…相手は強敵、油断は禁物です。」
と、いきなり機関砲をぶっ放して来やがったッ!?
勇者リリリリの嬢ちゃん、防御頼んだッ!勇者の力、頼りにしてるぜッ!
その隙にとばしていくぞ、相棒。妖刀憑依ッ!!
「…|鬼面の大霊剣《ソードオブヒーローマスク》…この力で祓います。」
小細工は無用だ。大霊剣になった俺を相棒が全力で振るう。連続の大斬撃をたっぷり味わいなッ!
【技能・破魔、浄化、なぎ払い、限界突破】
【アドリブ歓迎】
皐那・薫(『泡姫』の薫・f25605)はデビルキングワールドは初めて訪れる。
当然、勇者リリリリとも初対面だ。
「勇者リリリリ……相変わらず巫山戯た名前ですねぇ。ですが手助けしてもらう以上、ちゃあんと成果は出しますよぉ」
薫は真正面から戦うよりも相手の不意を突く戦いが得意である。
故に、勇者リリリリの盾があるとはいえ、現状では別方向から護国鉄神零號へ飛び掛かるには不利である。
(私の戦い方は他の方が戦っている間に目立たぬよう動き回ってこそですからねぇ……)
薫はやむなく、しばし勇者リリリリの盾に隠れて機を窺うことにした。
そこへ新たな猟兵が空から降臨した。
「俺達、流星の如く参上ッ!」
朱色の鬼面こと神代・凶津(謎の仮面と旅する巫女・f11808)と彼を被る神代・さくら!
「人様の世界を騒がす鉄人なんぞぶっ飛ばしてやるぜッ! なあ、相棒ッ!」
「……相手は強敵、油断は禁物です」
神代コンビが身構えた矢先、護国鉄神零號は有無を言わさずに 八岐大蛇機関砲をそこら中に連射してきた!
「あのブリキ野郎、いきなり機関砲をぶっ放して来やがったッ!? 勇者リリリリの嬢ちゃん、防御頼んだッ! 勇者の力、頼りにしてるぜッ!」
「おっけーなのです」
漆黒の盾が弾幕を遮り続ける限り、猟兵達が傷付くことはない。
その間に神代コンビは必殺の一撃の準備を行う。
「この隙にとばしていくぞ、相棒。妖刀憑依ッ!! あとは任せたぜ、相棒ッ!!」
凶津がさくらの握る妖刀へ憑依すると、それは一時的に巨大妖刀のオブリビオン化を果たす。
「……|鬼面の大霊剣《ソードオブヒーローマスク》……この力で祓います」
凶津は巨大霊剣形態へ変化すると、桜の霊力を媒介にして顕現し続ける。その刃渡りは帝都タワー波に長大で巨大であった!
「小細工は無用だ。リリリリちゃんの陰から大霊剣になった俺を相棒が全力で振るう。ただそれだけでいいッ! 俺達の連続の大斬撃をたっぷり味わいなッ!」
「六根清浄……!」
刃にしては巨大すぎる武器をなども振るうだけで、護国鉄神零號は為す術なく斬り刻まれてゆく。
「がはッ! 凶器を逸した攻撃範囲と見た目に違わぬ質量! 霊力の塊で此処までの強度を保てるのか……!」
何度か宙を舞った護国鉄神零號が、忌々し気に立ち上がる。
だがそこには、今まで雌伏の薫が満を持して刃を振るい上げていた。
「相手の死角で一番恐ろしいのは自分の死角ですからぁ。油断厳禁、ですよぉ」
ユーベルコードによる彼女の奥の手が鉄人に放たれると、斬撃の嵐がその巨躯を木の葉めいて吹き飛ばしていった。
「勝機を見せた時こそ油断というものは大きく、隙が出やすいもの。ただ、私は油断も隙も見せませんがねぇ」
神代コンビの大斬撃を回避しつつ、敵の死角からのバックアタックを成功させた薫は、確かにその道のプロであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
カシム・ディーン
機神搭乗
…サクラミラージュってとんでもない場所だったんだな
「数多の世界を滅ぼした帝を封じてたんだね…しかもその英雄達を逆利用とか酷いぞ☆」
いいぜ?僕を殺すっていうなら…世界が相手だろうが…やらせねーよ
世界が僕を殺そうとするなら…そんな世界は僕が殺してやる
リリちゃん!シールドしくよろ!
【情報収集・視力・戦闘知識】
敵機の動きと砲撃を見据え
UC詠唱開始
【属性攻撃・迷彩・念動力】
光水属性を機体に付与
光学迷彩で存在を隠し水の障壁で熱源も隠蔽し存在を隠しつつ被弾は勇者シールドと念動障壁で防御
【属性攻撃・電撃】
詠唱完了
世界が相手なら…無限の成長で殲滅してやるよ
己の魔力と打刀の力で電撃強化
存分に味わえ…!
カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)は白金の機体を持つ界導神機『メルクリウス』に乗り込んで現着した。
今月初めに起こった数々の予兆によって、このサクラミラージュの真の姿と存在意義が明かされた。カシムはその事実に驚きを隠せない様子だ。
「……サクラミラージュってとんでもない場所だったんだな」
『数多の世界を滅ぼした帝を封じてたんだね……しかもその英雄達をオブリビオン化して逆利用とか酷いぞ☆」
「んで? そのだらしねぇ英雄達の一角があのブリキのおもちゃか」
『気を付けてご主人サマ! あのロボの中に無数の魂を感じるよ!』
かつて滅ぼされた世界に住まう八億に近い数の魂が、護国鉄神零號に宿っているのだ。それはまさに『世界』そのものである。
「いいぜ? 僕を殺すっていうなら……世界が相手だろうが……やらせねーよ。世界が僕を殺そうとするなら……そんな世界は僕が殺してやる――ってことでリリちゃん! シールドしくよろ!」
折角のシリアスな雰囲気が台無しであった。
とはいえ、やることはいつもの必勝パターンだ。
光学迷彩魔術をメルクリウスに施して姿を消し、敵を勇者リリリリへ集中させる。メルクリウスの機体にも殺陣の加護を受けさせて防御力を底上げする。
カシムはこの状態でユーベルコードの詠唱を始めた。
「万物の根源よ…帝竜眼よ…我が呼びかけに答え…我が力に応え…我が叫びに応え…無限に強くなり続ける可能性の竜の力を今此処に示せ…!!」
詠唱時間に応じて威力が上がるドラゴンブレスの準備だ。
だが、相手も自身の排熱量を調節して威力を底上げできるビームを放つ。しかも相手は最初から八億人分のパワーを上乗せして撃ち込んできた!
「うわーすごいパワーだよぉ!」
さすがの勇者リリリリも一歩退かざるを得ない。
『ご主人サマ! まだ唱えきれないの!?』
メルクリウスは念動障壁でビームをガードしつつカシムへ問い掛けた。
カシムはやむなく詠唱を途中で破棄し、直線状に雷のブレスを放った。
「世界が相手なら……無限の成長で殲滅してやるよ。最初こそビクともしねーだろうが、10秒後には世界を破壊するくれーの威力になってるだろうな?」
放たれた雷撃は一瞬でその輝きを増してゆき、護国鉄神零號は火花を全身から散らして爆発してしまうのだった。
大成功
🔵🔵🔵
テラ・ウィンディア
……世界を守る為に全ての人の魂を背負って戦った機神…
「同じ機神として…尊敬に値します…そして死したる魂の安寧が汚される事も看過できません…!私もまた冥府神の一角であれば!」
判ったぞヘカテ!それなら…この巨神を止めるぞ!
リリリリ!之から使う技の為おれ達を守ってくれ!
UC準備開始
【戦闘知識】
敵の能力と動き
その戦い方を冷徹に解析
【見切り・第六感・残像・オーラ防御・弾幕・武器受け】
飛び回り残像を残しながら敵の波動砲を回避!
避けきれいないのはオーラと弾幕で受け流し
【串刺し・早業・切断・二回攻撃】
槍で串刺しにして剣で切り刻み反撃
UC準備完了
【重量攻撃・属性攻撃】
世界よ!鉄の神よ!星の終焉にしずめぇぇぇぇ!
テラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)は三界神機『ヘカテイア』に乗り込んで戦地へ降臨した。
「……世界を守る為に全ての人の魂を背負って戦った機神……それがオブリビオン化したのか……」
『同じ機神として尊敬に値します……そして死したる魂の安寧が汚される事も看過できません……! 私もまた冥府神の一角であれば!』
「判ったぞヘカテ! この巨神を止めるぞ! リリリリ! これから使う技の為、おれ達を守ってくれ!」
「おっけーなのです」
盾を身構える勇者リリリリの陰で、ヘカテイアが天へ手を掲げて魔力を放つ。
「お前に終焉を与える……! 相転移出力……限界凌駕……縮退圧……極大……重力崩壊臨界点……突破……!」
テラがユーベルコードを発動させるべく集中していると、 零式噴進飛翔拳のロケットパンチが飛来してくる。
八億の魂が宿った高速飛翔する鉄拳を、勇者リリリリの盾が受け止める。
「すごい勢いだよぉ! まだ時間かかるのです?」
「耐えてくれ……あと少しなんだ……!」
テラがいう通り、戦場は徐々に敵を取り囲む超次元障壁が生まれつつあった。
そして、その時が来た。
「世界よ! 鉄の神よ! 星の終焉にしずめぇぇぇぇ!」
「なに!?」
護国鉄神零號が漆黒の重力隔壁の箱に収められると、内部で壮絶な超新星爆発に巻き込まれる。
「グワアアァァァーッ!」
凄まじい鉄人の悲鳴と共に、かなりの魂が天へ昇ってゆくのをテラとヘカテイアは見守るのだった。
大成功
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朱鷺透・小枝子
リリリリ殿、感謝を、そして、『護国鉄神零號』!!
その八億の魂、歪まされつつあるその魂が生み出したる怨念!!
自分が貰い受ける!!!
リリリリ殿に守ってもらい、『禍戦・瞋憎喰』発動。
戦場が生み出したる怨念、即ち八億の魂が生み出した怨念を喰らい!
己が【闘争心】とし戦闘力増強!
夜剣大蛇【操縦】飛翔メガスラスター【推力移動】
最高速で突撃する!!
瞋憎を喰らい、駆動せよ!!夜剣大蛇!!!
膨大に膨れ上がった闘争心を夜剣大蛇に注ぎ込み
頭部長身ドリルを大回転!神の名を冠する『護国鉄神零號』へ
神殺兵装たるドリルを穿ち込み!【毒使い】躯体より神を殺す【呪詛】毒液を生成、『護国鉄神零號』内部へ毒を流し機能停止に追い込む!
ベルト・ラムバルド
アドリブ上等
護国鉄神零號…貴様の願いを叶える為に騎士ベルト・ラムバルドが相手だ!
あ、リリリリちゃ~ん!久しぶり~♪元気~?…おっとシリアスにならんとな…こほん!
キャバリア操縦、高性能駆使し空中機動で飛び回りながら敵に向かうぞ!
見るからにヤバそうなロケットパンチ!?必死の瞬間思考力で回避してリリリリちゃんに守ってもらう!
だがもう一発来る!ならばこそ…防御は最大の攻撃!
UCで盾を構えてバリアを展開!鉄壁の如き防御力で衝撃吸収し退ける!
大丈夫だリリリリちゃん!攻撃は最大の防御!せーので攻撃だ!
リリリリちゃんと一緒に盾を構えシールドバッシュで叩きつける!
絆攻撃と鎧砕きで粉砕じゃー!盾は剣より強し!!!
空桐・清導
POW
「今救うぜ、護国鉄神零號!
そしてそのうちにいる8億の魂達!
やるぞ勇輝龍!オレ達の力を合わせるときだ!」
UCを発動して龍人へ変身!
「まだこの変身には慣れていないからな…。
防御まかせるぜリリリリ!」
そう言うと共に手を巨大な龍爪に変異させて一閃
放たれる真空の刃が
反撃のロケットパンチすら容易く粉砕して装甲を切り裂く
「こりゃすごい…!慣れるまでは持て余すな!
あんまバラバラにするやり方は柄じゃないから、一撃に全て込める!」
無限に巨大化する焔を龍に変え、
護って貰っている間に[限界突破]
「いける!どいてくれリリリリ!
超必殺!ドラゴニック・オーラ・ブレイザー!!」
龍の形をした焔が鉄神と8億の魂を浄滅させる
続いて流星に乗って参上したのは、護る者達であった。
赤き機械鎧を纏ったヒーローが叫ぶ。
「今救うぜ、護国鉄神零號! そしてその身体に宿る8億の魂達! 聞こえているか!? オレが……オレ達が来た!」
空桐・清導(ブレイザイン・f28542)は拳を掲げてポーズを決めると、どこからともなく真紅の龍がヒーローの背後に出現した。
「やるぞ勇輝龍! オレ達の力を合わせるときだ!」
機械鎧の出力を高め、全身を輝かせる空桐。謎の合成音声が唸る!
『ドラゴニック・ブレイヴ・フュージョン!』
「超勇輝!!! 合龍身!!!」
『ブレイヴ! ドラゴン! バーニングソーウルッ!!』
空桐の姿が真紅の龍人へ変化した!
「まだこの変身には慣れていないからな……防御まかせるぜリリリリ!」
長い竜の尾を振るって挨拶代わりにした空桐は、全身に生えた真紅の鱗と鋭い鉤爪を血気盛んに敵へ振るい始めた。
放たれた真空の刃がじわじわと鉄人の装甲を削ぎ落していった。
ヒーローが飛び出すその傍らには、漆黒のキャバリアが随伴していた。
「護国鉄神零號……貴様の願いを叶える為に、騎士であるこの私が相手だ!」
「誰だお前は?」
「私は光明の暗黒騎士ベルト・ラムバルドだ! 知っておけ!」
ベルト・ラムバルド(自称、光明の暗黒騎士・f36452)はキャバリア『パロメデス』に勇者リリリリの盾のパワーを宿してもらっていた。
「あ、リリリリちゃ~ん! 久しぶり~♪ 元気~? 今度お茶でもどうですか~?」
「この戦いに勝ったらね~?」
「……おっと死亡フラグ発言かこれは? シリアスにならんとな……こほん!」
急にぶち込まれた不穏は勇者の発言をシリアス濃度を増すことで相殺を図るベルト。
「こちらも盾の扱いには手慣れている。さあ、どこからでもかかってこい!」
ベルトは無意識にフラグを踏み抜きつつあった。
そして、戦場にもう一機のキャバリアがいた。
朱鷺透・小枝子(|亡国の戦塵《ジカクナキアクリョウ》・f29924)が駆るパンツァーキャバリア『夜剣大蛇』である。そのおどろおどろしい蛇のような芋虫のような姿かたちの戦闘ロボは、神を殺すために生み出された異物であった。
「リリリリ殿、感謝を、そして、『護国鉄神零號』!! その八億の魂、歪まされつつあるその魂が生み出したる怨念!! 自分が貰い受ける!!! これなるは『夜剣大蛇』!! 呪詛を喰らいて神を殺す剣であるがゆえに!!!」
小枝子は戦闘の高揚感で理性が薄らぎ始めている。目の前の敵の呪詛を喰らい尽くす衝動に駆られる。
「瞋憎を喰らい、駆動せよ!! 夜剣大蛇!!! 勇者の盾がある限り、自分は滅することはない!!!」
飛翔メガスラスターで推進力を得た『神殺しの剣』は、最高速度で最速で最短で一直線に敵の腹部のコアをめざいてゆく。
「突撃だ!!!! |禍戦・瞋憎喰《デッドオーバー・ハート》!!!! 我が機体は音を超え!!! その速度はマッハ15に匹敵する!!!!」
頭部長身ドリルを大回転! そのまま護国鉄神零號の装甲を穿つべく迫る!
「くっ! 零式噴進飛翔拳!」
八億の魂が宿ったロケットパンチが繰り出されるが、執念めいた小枝子の闘争心で強化された『神殺しの剣』が止まることはなかった。
「知っているか!?!? 神話上の神の死因の大部分は!!! 猛毒による中毒死だということを!!!!」
頭部長身ドリルが護国鉄神零號の装甲に突き刺さり、ドリルから怨念を具現化させた呪詛の猛毒を流し込んだ。
「なんだと……身体が、我が同胞の魂が……!」
じわじわと内包された魂が黒蛇に食われてゆく。
この隙にベルトの機体が接近!
「隙ありだ! って、見るからにヤバそうなロケットパンチがもう一発こっちに来た!? リリリリちゃん、防御をお願いだ!」
「おまかせなのです」
勇者リリリリの盾が八億の魂が宿った鉄人の拳を弾き返すと、ベルトはユーベルコードを発動させた。
「バリアを緊急展開! 鉄壁の如き防御力で衝撃吸収! レディの身体はバリアで優しくフェザーキャッチだ!」
後ろへ吹っ飛んだ勇者リリリリの身体をシールドバリアで優しく受け止めてあげたのだ。
「大丈夫だリリリリちゃん! 攻撃は最大の防御! せーので攻撃だ!」
「でも硬すぎて剣は刺さらなそうだけど?」
首をかしげる勇者に、ベルトは機体の盾を掲げて言い放った。
「私達の武器は剣じゃなくて、この盾だろ!?」
「なるほどー」
黒騎士めいたキャバリア『パロメデス』と勇者リリリリが盾を構えると、一斉に護国鉄神零號へ突撃!
「リリリリちゃんとの友情タッグ攻撃じゃー! その硬い装甲の内部に衝撃を浸透させてダメージを与える! ダブルシールドバッシュ!! 盾は剣より強し!!!」
「なんだとっ!? うおおおお!」
息の合ったダブルシールドバッシュによって、護国鉄神零號の身体が後ろへ突き飛ばされた。
一方で空桐は自身の力の制御に奔走していた。
「こりゃすごい……! 慣れるまでは持て余すな!」
先程飛来してきたロケットパンチを鉤爪ひとつで真っ二つにしてしまった空桐。出力を見誤ると、味方にまで被害が及びかねない。
「とはいえ、あんまバラバラにするやり方は柄じゃないからな。だったら一撃に全て込める! それがブレイザインだ!」
空桐が出した結論は、超至近距離でのエネルギーの一点局所爆破であった。
「勇輝龍! もっと俺に力を! うおおおお!」
「うわーもう盾の加護はいらないんじゃないかな?」
勇者リリリリが驚くほど空桐に膨大なエネルギーが蓄えられてゆく。
真紅に輝くその姿の背後に燃え盛る龍が舞い踊る。
「よし、いける! どいてくれリリリリ! みんな! 巻き込まれるなよ!」
空桐の言葉に勇者リリリリと猟兵達は一時退避。
火の玉となった空桐は龍の形をした焔と共に鉄神の懐へ飛び込んだ!
「超必殺! ドラゴニックゥゥゥ! オーォォラッ! ブレイザァァァァー!!」
超至近距離で放たれた拳が護国鉄神零號の腹部のコアへ激突!
刹那、膨大な熱量が解き放たれ、大轟音と共に灼熱の大爆炎を戦場へ解き放った!
帝都の空気が熱と振動で震える!
「グワアアァァァーッ!」
浄化の竜焔で鉄神に内包された八億の魂の多くを焼き払い、浄滅させた空桐。
彼は炎に包まれる鉄神を憐れみながら語り掛けた。
「アンタだって世界を守ってきたのに、こんなことになるなんてな……だが、あとは俺達に任せてもう休め! 必ず幻朧帝を倒すと約束するぜ!」
その気高き言動は、まさにヒーローそのものであった。
大成功
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皇・銀静
単独行動
…凄まじい話だな
一部の運と戦術を味方につけた奴のみが有力敵と相対出来る好機を得るというのに
「それが猟兵の戦争だよ主☆それよりあの巨神…あれは世界そのものだよ☆」
…本っ当に心底忌々しい!グリム…お前の力を貸せ(肩口を食いちぎり
「ぐぅ☆これは刺激的で興奮する♥」(融合
機神降臨
リリリリと言ったか…お前の力で守れ
敵の攻撃と…之から使う技の反動をな
【戦闘知識】
敵の動きと周辺状況の把握
【空中戦・弾幕・遊撃】
ドラウプニル展開
弾幕を展開して敵の動きを攪乱
飛び回り距離を詰めて
【リミットブレイク・属性攻撃・念動力】
之から使うのは大したUCじゃない
攻撃力を倍加させるがその分命中が半減する欠陥UCだ
「だけどねー☆グリムちゃんの手にかかればね☆」
槍の神発動
…嘗て業大老はその拳で氷河を砕きその力を示した
ならば…この僕は…拳で世界を砕いてやる!
UC発動
威力は…8億倍!
八億の魂を宿したお前はまさに…サイキックハーツと言えるだろう!
それに挑める栄誉を以て!
我が力を拳に込める!
失われた国を護る鉄神よ!砕け散れぇ!!
皇・銀静(陰月・f43999)が目の前で繰り広げられる熾烈な戦いを観察している。
猟兵達が圧倒する敵は、かつて滅んだ八億の魂が宿った護国鉄神零號。
あの鉄の巨体に『世界』中の人々が内包されていると考えると、確かに相手は『世界』そのものだと言えよう。
「……凄まじい話だな。僕が知る戦争というのは、運と戦術を味方につけた一握りの選ばれた奴のみが有力敵と相対出来る好機を得るというのに」
灼滅者の戦争は、今思えばかなりの強行軍だったのだなと思い知らされる。もっとも、敵の侵攻速度も尋常ではなかったのだが。
「それが猟兵の戦争だよ主☆ あの巨神はまさに……『世界』そのものだよ☆ レロレロォ☆」
ストーカー金色少女グリムの不意討ち耳舐めにも、銀静はいつしか慣れてしまった。
「……本っ当に心底忌々しい! 耳を舐めるな……!」
「嫌がる主の顔を至近距離で見詰められるなんてグリムちゃん濡れるッ! もうびちょびちょだよ☆」
「妄言はそこまでにしておけグリム………本っっっ当にやむを得ないし、こんな手段は辟易するが……しかたがない、お前の力を貸せ!」
銀静はグリムの肩口をかじり、その柔肌に歯を立てて肉を喰らった。
「ぐぅ☆ これはこれで……刺激的で興奮する♥ あっ、漏れちゃうッ♥」
「……融合、降臨! はあぁぁぁ!」
次の瞬間、二人の身体が黄金に輝くと、ひとつに溶け合って巨大な神機が降臨する!
『絶対神機『グリームニル』!』
銀静とグリムの肉体と魂が融合した超神機は、護国鉄神零號へ万能近接兵装『グングニール』を掲げて告げた。
『鉄神よ……絶対神の名において宣告する。お前は……ここで滅ぶ!』
「ああ、止めてくれ……もう我が意思はオブリビオン化して制御できそうにない……ゆえに、我が鉄拳を受け止めてみせよ!」
護国鉄神零號が八億の魂が宿ったロケットパンチを発射!
これに勇者リリリリの盾がカバーで入る。
『いいぞ、勇者リリリリ……お前はそのまま僕達を守り続けろ』
「おっけーなのです。とーぉ!」
飛んできた2つの鉄拳が勇者の盾に弾き飛ばされた。
「今の内に決着を付けてくださーい」
『言われなくても分かっている……グリム……分かってるな?』
『主に必要とされてるのって、幸せ! 不束者ですがよろしくね?』
超機神は巨大な槍を投げつけると、それは自我を持ったかのように自在に自律飛行を始める。
背後から迫るロケットパンチを薙ぎ払い、身を守らせるのだ。
更に9つの黄金の腕輪型浮遊レーザー兵装『ドラウプニル』を展開させると、そのまま飽和火力射撃で鉄人の動きを鈍らせてゆく。
「グオオオッ!?」
爆撃を浴びてガードをしようとするも、両腕はいまだ空中から戻ってこないので防ぎきれない!
「早く、早く両拳をも度に戻さねば……! 我が同胞たちを戻さねば!」
『そうさせると思うか?』
超神機は黄金のレーザーチャクラムをロケットパンチの片方へ放つと、それを真っ二つに断ち切って撃墜してみせたではないか!
『これで残り四億、だな?』
「お、おのれ……!」
『まぁそういきり立つな……死刑執行には、死刑囚への説明が必要だからな?』
超神機の中の銀静が厳粛に語りだす。
『これから使うのは大したユーベルコードじゃない……攻撃力を倍加させるが、その分だけ命中が激減する欠陥ユーベルコードだ……本来ならばお前に傷ひとつ付けられずに空振りするだろう……』
『だけどねー☆ グリムちゃんの手にかかればね☆ 命中減のデバフは強制解除されて、その代わりに絶対命中バフが掛かっちゃうよ☆』
グリムの権能がユーベルコードとして発動すれば、銀静のユーベルコードに欠点は無くなるのだ。
『……嘗て、業大老はその拳で氷河を砕き、その力を示した。ならば……この僕は……己の拳で世界を砕いてやる!』
突如、超神機の右拳に眩い輝きが一極集中する!
『威力は……八億を超えて……この世界の人口分! 推定八十二憶倍だ! 八億の魂を宿したお前はまさに……【サイキックハーツ】と言えるだろう! それに挑める栄誉を以て! 我が力を拳に込める!』
黄金に輝く拳は、まるで夜明けを告げる朝日の如き眩さを放つ!
『失われた国を護る鉄神よ! 我が拳で砕け散れぇ!!』
『八億の魂のみんな! もう、戦わなくていいんだよ……!』
決意と祈りが籠められた必殺の正拳突きは、強かに鉄人のコアを打ち砕いて光の奔流の中へ飲み込んでいったのだった。
かくして、猟兵達の活躍で鉄人は滅んだ。
先程まで鉄人を『ヤバイ級のワル』だと崇めていた悪魔達は、その活躍に態度をころっと変えた。
「やっぱ猟兵達だよな!」
「さすが最強のKING!」
「猟兵達に私達は一生ついていきます!」
ここの住人の態度に、超神機のままの姿で銀静はやれやれだと天を仰ぐのだった。
――そして、新たな予兆が猟兵達の脳裏に過る。
『幻朧帝イティハーサ』との決戦が、目の前に迫っていた……!
<了>
大成功
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