猟兵達は、新たな異世界『サイキックハーツ』に到達した。
ここではかつて、地球の命運を賭けて武蔵坂学園の生徒達――|灼滅者《スレイヤー》達が世界を支配していた邪悪なダークネスと壮絶な戦いを繰り広げていた。結果、人類側が勝利して脅威は去り、全人類は超人類「エスパー」に進化し、暴力・災害・病気や飢餓に至るまで、あらゆる「通常攻撃」を無効化できるようになった。
だが、オブリビオン化したダークネスが再び、エスパー化した全人類へユーベルコードをもってして害をなさんとしていた……。
(――神奈川県相模原市・某ファミレスにて。複数名の若い男女が歓談で盛り上がっている)
「でさー、あたし的には守られるよりも守りたい的な恋愛じゃないと燃えなくてさー」
「だからアンタは駄メンズばっかカレシにしてんだよ!」
「うっせーよ! つかキミを守りたい~とか言う奴、マジキモッ! あたしの意思をソンチョーしてねーつーか?」
「でも頼りがいのある男って魅力感じねーの?」
「俺とかどうよ? 見ろよ、ベンチプレスで180kg持ち上げられた筋肉を!」
「いや脱ぐなし! てかエスパーに通常攻撃は意味ねーべ!」
全人類がエスパーになっても、恋バナと青春は変わらず存在し続けるようだ。
しかし、その中にひとり、異質な存在が若者達の中に紛れ込んでいた。
「ねぇあなた達? さっきから息ピッタリじゃない? ふたりとも、付き合っちゃえばいいのに。そうよ、ふたりのカップリングが私は見てみたいわ。どんな恋模様が見られるのかしら?」
それは光のように輪郭がぼやけて曖昧だった。あるいは闇のように黒く塗り潰されて表情が読み取れなかった。
人間に擬態してコミュニティに溶け込んだオブリビオンは、自分好みの恋愛模様を『演出』するべく若者達へ助言を与える。いつしか若者達は、オブリビオンの描いたまやかしの大恋愛を演じきったのち、誰もが壮絶な大悲恋で幕引きして絶望する。そしてダークネスの配下となってオブリビオンの『恋愛演出』の手助けをしはじめるのだった……。
――グリモアベースにて、グリモア猟兵の蛇塚・レモン(白鱗蛇神憑きのシャーマンクイーン・f05152)はプンプンの大激怒の真っ最中だ。
「他人の恋を意図的にバッドエンドに導くような悪いオブリビオンは、馬に蹴られる代わりにみんなが灼滅しちゃってねっ!」
レモンは招集に応じてくれた猟兵達へ、今回の任務内容を伝達しはじめた。
「みんなをこれから予知でみたサイキックハーツのファミレスへ転送するよっ! そこで狙われているグループへ飛び入り参加して、恋バナをしてほしいなっ! 狙われる一般エスパー達よりも猟兵達の恋愛模様が魅力的と感じさせることが出来れば、オブリビオンはみんなを標的にするはずっ! そうなったら、あとはあたいが押さえた戦闘に差支えのない場所までオブリビオンを誘い出して、そこで一気に討伐だよっ!」
……割とコミュ力の高さが問われる依頼内容である!
しかし、狙われるグループのノリと適応力は並大抵のことでは猟兵を拒絶することはなく受け入れてくれると予知されているので、コミュ力のない猟兵でも安心して参加できる……とレモンは注釈を入れた。
「猟兵達のすっごい恋バナ、陰ながらあたいも期待してるよっ! みんな、大いに語り尽くしてきてねっ!」
レモンは真紅と金琥珀のオッドアイをキラキラと輝かせながら、猟兵達をサイキックハーツへ転送させる準備を開始するのだった。
七転 十五起
サイキックハーツ実装ですってよ、|灼滅者《スレイヤー》の皆さん!
学園モノといえば恋バナパートは必須ということで、恋バナを放すシナリオです。
なぎてん はねおきです。
●概要
第1章はファミレスで駄弁ってる若者グループに飛び入り参加し、思いっきり恋バナを語り尽くしてください。恋人がいない人は、自分の理想のパートナー像や理想のデートプランなどでもOKです。オブリビオンが興味を示して、最終的に一般エスパー達から猟兵達へ標的が移れば、作戦の第一段階が終了です。
第2章はいよいよオブリビオン討伐です。あらかじめグリモア猟兵がユーベルコードをぶっ放しても周囲に被害が出ない場所(某特撮ロケ地めいた採掘場めいた山奥)を確保しているので、そこへオブリビオンを誘い出すことに成功した場面から描写が始まります。思う存分、ド派手に暴れてください。
第3章は急いでファミレスへ戻り、一般エスパーの若者グループのケアを行います。
オブリビオンを早期に撃破したことで、洗脳されていた彼らエスパー達も状況を理解して正気を取り戻しつつあります。彼らと共に改めて夜の繁華街で一夜を遊んで過ごし、少しでも早く洗脳の影響を流し去ってあげましょう。
それでは、皆様のご参加をお待ちしてます!
第1章 日常
『ファミレスに行こう!』
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POW : ハンバーグやステーキでがっつり!
SPD : サラダやパスタであっさり!
WIZ : 甘~いスイーツの食べ放題!
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
――サイキックハーツ・某所のファミレスチェーン店にて。
日中、青空が澄み渡る店内では、家族連れや昼休み中の社会達などで賑わっていた。
その一角、ひと際盛り上がっていたのが、派手な風貌の若い男女のグループだった。
彼らは食事もそこそこに注文し終えると、ドリンクバー利用で店内に割と長時間滞在している真っ最中だ。
そして、そのグループの中に紛れる、光のようにぼやけて闇のように底が見えない女性……人間に擬態したオブリビオン化ダークネスが紛れているのを、猟兵達はしかとこの目で確認したのだった!
猟兵達はそれぞれのタイミングで既に入店済み。
ここから自分達へオブリビオンの注意を向けさせるべく、渾身の恋バナを炸裂させる。
果たして、オブリビオンは興味を示すだろうか……?
斑鳩・椿
お邪魔します、皆さま…よろしくお願いしますね
ええと…私の恋人はとても魅力的なひと。
他の方達の前では雰囲気が違うそうなのだけど、私の前にいる時は悪戯っぽくて真面目で夢想家、格好付けたりするところも可愛いわ
亡くなった前夫とは違って手をあげたりしないのね、と零したら変な顔をされてしまって…反省
闘いに高揚するひとだから、補助をしてさしあげられたらと思うわ
指輪をいただいて、勿論嬉しかったのだけど…空を駆け巡る彼の重みになるのではないか、傷物であり世間知らずの私には分不相応なのではないか、なんて…
ふふ、彼に聞かれたら叱られてしまいそう
好きなデートは手を繋ぐこと、場所はどこでも
…これ、ご参考になりまして?
斑鳩・椿(徒花の鮮やかさ・f21417)は、若い男女のグループの元へ歩み寄ると、淑やかな所作で同席を願い出た。
「皆さまの恋の話が、あまりにも賑やかでしたので……私も混ぜて下さらないかしら?」
突然の見ず知らずの女性の申し出に、男女のグループは意外にもあっさりと快諾した。
「おけー! んじゃとりまポテト食わん?」
「おねーさん、何か飲む? ドリンクバーで俺オリジナルのMIXドリンクなんてどう?」
「てか着物きれー! やっぱ高けーの着物って? おいくら億円したん??」
怒濤の質問の波に、椿は早くも委縮気味で口をポカンと開けて狼狽えてしまった。
「あ、あの……お邪魔します、皆さま……よろしくお願いしますね」
椿は結局、ハニートーストをご馳走されつつ、本題の恋バナを始めるのだった。
思い浮かべるのは、黒い角を持った白髪の鬼君。
「ええと……私の恋人はとても魅力的なひと。他の方達の前では雰囲気が違うそうなのだけど、私の前にいる時は悪戯っぽくて真面目で夢想家、格好付けたりするところも可愛いわ」
ふっと笑った椿の目元は、すぐに物憂げなそれへと変わる。彼女は未亡人でもある。前夫との関係は、世間一般の『幸せな家庭』という概念とは別の形容たるものであったからか、その男の顔が過った瞬間、今の鬼君と比較した自分に罪深さを感じてしまった。
「……彼に、亡くなった前夫とは違って手をあげたりしないのね、と零したら。あのひとに変な顔をされてしまって……思い返すたびに反省してますわ。彼と前夫は何も関わりがないのに、私ったら無意識に比較してしまって。さぞかし彼は不快だったでしょうね」
それでも、その左の薬指に輝く証はまごうことなき彼からの愛の贈り物である。
若者達にそれを尋ねられると、椿は褐色の頬を紅に染めて語り始めた。
「指輪をいただいて、勿論嬉しかったのだけど……自由に空を駆け巡る彼の重みになるのではないか、傷物であり世間知らずの私には分不相応なのではないか、なんて……正直、戸惑ったわ。ふふ、今の話は彼に聞かれたら叱られてしまいそう。でもそれでも私は彼と一緒にいたいと願ってしまうの。闘いに高揚するひとだから、これからも補助をしてさしあげられたらと思うわ」
最後に、理想のデートについて問われると、椿は笑顔を綻ばせて答えた。
「好きなデートは手を繋ぐこと、場所はどこでも。彼と一緒なら、私はきっと……荒涼とした砂の大地でも地獄の果てでも、必ず幸せを感じられるはず……これ、ご参考になりまして?」
椿の言葉に、チャラつく若者達はしっとりとした恋愛の薫りにもれなく胸がときめいてしまった。
それは当然、オブリビオンも食いついてくる。
「すごくいいわ……! 陰のある女と奔放な男の織り成すオトナの恋……! 色々と捗るわね……!」
椿、まずは第一目標をクリア。
あとは周囲で待機する仲間の猟兵に託して、席を立ったのだった。
大成功
🔵🔵🔵
ケイラ・ローク
【トーゴf14519】と参加ねっ🐾
隣や近い席に座りタイミング見て例のグループに話し掛けるわ
キマイラのコミュ力!
あの
さっきからすごく楽しそうね!
始発まで時間余っちゃって~
ご一緒しても?んふ、ありがとう♥
恋バナだって!あたし達も並んでると恋人同士に見えたり~?
うん解ってたトーヘンボク!想定済みの渋い顔だし!
うんうん、前も恋人のフリして列車でドイツ行ったわね♥
キミとあたしは友人ですから恋人同士じゃないけどぉ
そういう話なら出来る程度には大人になったじゃありません?
そうなの
この赤毛クンは彼氏じゃないのよ
えータイプじゃ無いけど好きよ~?
でもやっぱり弟兼悪友止まりね
なにしろこいつ恋人に超ぞっこんですもん♪
鹿村・トーゴ
ケイラ【f18523】と
めっちゃ賑やかな連中だなー
人見知りというか気後れ気味
接触は今回ケイラに任せよーか
(ちゃっかり肩にいる相棒の鸚鵡は『そうね』と返す
恋人同士????いやーそれ違うでしょ
オレとケイラじゃ色気の無いのにも程があるつーの
え?ま、そーね
恋仲のフリとかしたけどよ
どーゆー話をしたら大人なんだ…
そだな
確かに悪友つーか
ユキエ『ぞっこん?ユキエのこと?』
まー確かにユキエは可愛いけど
ケイラがゆってんのミサキの事だろ
や、幼友達って奴だよ
ねーちゃんの友達でさ
気の強い娘で
チビの頃からの付き合いでなケンカしたらオレが泣かされてたわー
だからしんどい時や泣き言も相談できてさ
はー
また逢いたいねェ
アドリブ可
ケイラ・ローク(トパーズとアメジスト・f18523)と鹿村・トーゴ(鄙の伏鳥・f14519)は若者グループの席の真後ろに陣取り、様子を見守っていた。
「うわ、めっちゃ賑やかな連中だなー。ケイラ、いつ行くんだ?」
「まさに今よトーゴ! 見せてあげるわ、キマイラのコミュ力をね!」
「おいケイラ? ったく、接触は今回ケイラに任せよーか」
席を立つなり真後ろへすっ飛んでいったケイラに、やれやれと鹿村は額に手を押し当てて天井を仰いだ。
青い通学バックの中に潜む相棒の白鸚鵡が、こっそりと顔を出して一緒に溜息を吐いた。
一応、ケイラと鹿村は武蔵坂学園の制服に身を包んで高校生に扮して接触を図る。これが功を奏したのか、若い男女のグループからはすんなりと受け入れてもらえたようだ。
「あの! さっきからすごく楽しそうね! 学校サボってファミレスで駄弁ってたんだけど暇でさ~? ご一緒しても? ……んふ、ありがとう♥ あたしケイラ! トーゴ、オッケーだって! しかも恋バナだって!あたし達も並んでると恋人同士に見えたり~?」
「なんか悪りーな? ケイラが邪魔しちゃって。あ、オレはトーゴ。よろしくな?」
仲睦まじいケイラとトーゴに、若者達は当然2人の関係性を疑う。
だが、すかさず2人は首を横に振ってみせた。
「いや恋人同士???? ないない。それ違うでしょ。オレとケイラじゃ色気の無いのにも程があるつーの」
「うん解ってた、このトーヘンボク! 想定済みの渋い顔だし! あと真正面に否定されると、分かっていても腹立つわー」
「じゃあどう答えりゃよかったんだよ……?」
「キミのお姉ちゃん的存在」
「はぁぁ?」
困惑する鹿村を差し置いて、ケイラはぺらぺらと喋り始めた。
「そうなの、この赤毛クンは彼氏じゃないのよ。えータイプじゃ無いけど好きよ~? あたしなんかのために無駄に身体張っちゃうところとか健気でカワイイ❤ でもやっぱり悪友止まりね、あと弟感強くて恋愛とかえっちなのは絶対無理! なにしろこいつ、恋人に超ぞっこんですもん♪ とは言いつつ、前も恋人のフリして列車でドイツ行ったわね♥ 楽しかったぁ~! まぁキミとあたしは友人ですから恋人同士じゃないけどぉ? そういう話なら出来る程度には大人になったじゃありません?」
「さっきからよく回る舌先だなオイ? つか、どーゆー話をしたら大人なんだ……? ま、そーね。確かに恋仲のフリとかしたけどよ。悪友って方がしっくりくるな。でも、偽装デートはオレも好きでやったわけじゃモゴゴ!?」
「と、とにかく! なんだかんだで放っておけないのよね! おほほほほ!(このお馬鹿! 本当に恋愛がらみは頓珍漢ね! ちゃんと敵の注意を惹き付けなさいよ!)」
そんなケイラの心の叱責の声を悟ったのか、鹿村はしおしおと塩を掛けられたナメクジめいて縮こまってしまう。
「あーケイラがゆってんのミサキの事だろ? や、あれも恋人とゆーか幼友達って奴だよ。ねーちゃんの友達でさ、気の強い娘で。チビの頃からの付き合いでなー? ケンカしたら毎回オレが泣かされてたわー」
「え? 初耳なんだけど? てかトーゴ弱っ!」
「うるせー、ミサキは村の子供の中でも腕っ節が一番強かったんだからな? ん、だからさ、しんどい時や泣き言も相談できてさ、オレより強い相手にあの時は憧れと依存心を抱いててたのかもな。はー、また逢いたいねェ」
その相手の首先に苦無の切っ先を突き刺して命を奪ったのは、他でもない鹿村自身である。
ケイラもその事を知ってか知らずか、ごまかすように鹿村の抱えるバックの中身を若者達へ見せびらかした。
「ほら見て! トーゴったらこんなに可愛い『彼女』を連れ回してるのよ!」
『トーゴ、ユキエ、可愛い?』
白鸚鵡の言葉に、鹿村はにこやかに笑って言葉を返した。
「ああ。ユキエは可愛いなぁ」
しかし、その目には白鸚鵡ではなく、別の誰かが映っているのをケイラも薄々感じ取っていた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
カシム・ディーン
UC常時
「ご主人サマー☆恋バナだよ☆恋バナ作戦だぞ☆」
ぐぁぁぁ!?や、やれってか!?だがまぁ…今回の敵はぶちのめしたいし吝かじゃねー!
という訳で語るとするか
まぁ…ぶっちゃけ僕って超意外かもしれないがかなりクズ野郎なわけよ
そんな僕がまぁ愛される事もないと思ってたから鬼畜気味になったりもするし今もそれはかわらねーんだが
…そんな僕でも好きと言ってくれる人がいてな
ちょいとばかり無茶しすぎるがそういう所も尊敬しているし凄いし…まぁ…心配だが其処は僕がフォローするってかな
「メルシーはご主人サマについて無限に語れるぞ☆ご主人サマはクズでゲス野郎だけど本当はとっても優しいし凄く強いんだぞ☆」
後は色々語る!!
スイート・シュガーボックス
俺とディオちゃん(男の娘形態)もファミレスに登場。
「恋バナッ!アオハルッ!まさにウチの出番だしッ!」
ヒュー、頼もしいねディオちゃんッ!俺には恋とかは錬金術師的知識しかなくて実感はないから、こういう話はディオちゃんに全面的おまかせ。
ディオちゃんがグループの子達とグイグイ恋バナトーク始めたら、俺はトークが盛り上がるようにフォローだ。
恋バナアオハルトークに必要なのは、何か?…そうだね、お菓子だねッ!
という訳で特製美味しいお菓子を……何ですか?店員さん?…「当店での飲食物の持ち込みはお断り」?…はい、スミマセン。(シュン)
という訳でファミレスのスイーツを皆のぶんまで注文だ。奢りだよッ!
【アドリブ歓迎】
カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)は苦虫を嚙み潰したような渋い表情を浮かべながら、現在、若者グループの中で縮こまっていた。
これに相席を願ったスイート・シュガーボックス(おかしなミミック・f41114)が不審に思って問うた。
「あれ? カシム君、お腹痛いのかな?」
「ぐぬ、ぬぬぬ……ぐぁぁぁ!」
突如、天井を向いたまま目をかっ開いて叫ぶカシム!
その横でニヤニヤしているのが、カシムの相棒ことメルシーであった。
「ご主人サマー☆ 恋バナだよ☆ 恋バナ大作戦だぞ☆ ご主人サマの普段の甘イチャラブラブライフの一部始終余すことなく披露する絶好のチャンスだよ☆」
「できるかぼけぇえぇ! このカシム様が? 見ず知らずの一般人に私生活を語れだと!?」
カシムは激昂するが、要するに恋人とのイチャイチャの内容を恥ずかしくて口外できないだけであった。
これにスイートのズッ友ことディオニュソスが後方腕組理解者面でうんうんと頷く。
「あーね? プライベートな事だし、他人に話すのは恥ずかしいのはウチも|理解《わか》りエッティだけどさー? でも、恋バナッ! アオハルッ! つまり、まさにウチの出番だしッ!」
「ヒュー、頼もしいねディオちゃんッ! 俺には恋とかは錬金術師的知識しかなくて実感はないから、こういう話はディオちゃんに全面的おまかせだけどね?」
ディオニュソスのギャルパワー(男の娘)でカシムも恋バナに巻き込まれてゆき、結局、この作戦で一番の盛り上がりを見せてゆく。
(くそが……! どうしてこうなった? でも、今回の討伐対象は無性にぶちのめしたいんだよな、だったらやぶさかじゃねーか!)
もはやカシムに選択肢など残されていなかった。やむなく顔を真っ赤にしながら、自分の彼女の素晴らしさやメルシーの『魔力吸収現場』の詳細をぽつぽつと口にしだしたカシム。
「――とまぁ、メルシーとは恋人じゃねーけど、今ではこいつがいない日は考えられねーほど身近になっちまった」
「ご主人サマ……! やっぱりご主人サマってツンデレなんだゾ☆」
「っるせー! また口の中に砲丸投げの球をねじ込まれてーのか!?」
「うぇへへへ☆ 1週間も気道閉塞と顎関節症で何も口に出来なくなるあの苦痛アゲイン☆ 思い出しただけで達しちゃう☆ あっ☆」
相変わらず2人の愛情表現は歪みまくっていた。
「とまあ、ぶっちゃけ僕って超意外かもしれないが、かなりクズ野郎なわけよ。そんな僕がまぁ愛される事もないと思ってたから鬼畜気味になったりもするし今もそれはかわらねーんだが」
ですよね、って顔をその場にいた全員がしていた。討伐対象のオブリビオンも、この有様にどう対応していいか困惑の限りを尽くしていた。
「……そんな僕でも好きと言ってくれる人がいてな。ちょいとばかり無茶しすぎるが、そういう所も尊敬しているし凄いし……まぁ……基本的に心配だが、其処は僕がフォローするってかな」
「メルシーはご主人サマについて無限に語れるぞ☆ ご主人サマはクズでゲス野郎だけど、本当はとっても優しいしツンデレだし凄く強いんだぞ☆ あ、強いって言うのは夜の事も含まれてて――」
「おおっと僕が注文したパフェがメルシーの顔面に吸い寄せられるようにダイブだおらぁ黙れ!」
「もごぉ☆」
余計な事を言いそうになったメルシーの顔面が、カシムによって生クリームとカットフルーツで覆われてしまった。
このカオスな状況をとりなしたのはディオニュソスであった。
「あはははは! メルぽよ、やっぱ面白れー! あ、みんなは最初のデート行くならどこ行く? ウチは断ッ然、酒が飲めるとこ! あ、ウチ、成人してっから!」
制服姿のディオニュソスに一瞬ギョッとする面々であったが、その発言を聞いて妙な生暖かい視線を向ける面々に、スイートは疑問を抱いた。
(やっぱ成人が学生服を着ると、妙な目付きで見られる世界がいくつかあるよね? なんでだろう?)
悶々としつつも、彼は自分の出来る事を試みる。
「恋バナアオハルトークに必要なのは、何か? そうだね、お菓子だねッ! という訳でッ! 俺のユーベルコードで作った特製の美味しいお菓子を……何ですか? 店員さん? え? 『当店での飲食物の持ち込みはお断り』? ……はい、スミマセン」
場所がファミレスだったことを、スイートは失念していた。
「ドンマイ、スイート君……」
「ありがとう、ディオちゃん……よし、こうなったら、みんなにこのお店のスイーツを奢っちゃうぜッ! 好きなものを幾らでも注文してねっ!」
どのみち、必要経費として報酬に上乗せしてもらえるからね、とスイートは金に糸目をつけることを諦めた。
数時間後、若者グループがようやくファミレスを後にして、別の場所で盛り上がろうという話になった。
「そっちはどうすんの? これからカラオケ行くけど、一緒に行かね?」
この誘いにカシムやスイートをはじめとする猟兵達は首を横に振る。少し『彼女』と話をしてくると言って。
「あら? 私もあなた達に興味津々よ? どんなカップリングが見られるかしら? ワクワクするわ」
すっかりオブリビオンも猟兵の恋愛模様に気を取られて、若者グループと離れていった。
つまり、作戦は成功である。
ここからが本番だ……!
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『黒と白』
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POW : 夢に潜む影
対象1体の精神世界に【|白《黒》(|黒《白》)】を召喚する。[|白《黒》(|黒《白》)]は術者と同じ能力を有し、精神世界を攻撃・治療できる。
SPD : |黒《闇》の中の|白《影》
【影業】で触れた対象と同じ戦闘能力を持ち、対象にだけ見える【|白《黒》(|黒《白》)】を召喚し、1分間対象を襲わせる。
WIZ : 私達は|黒《闇》と|白《影》、二人で一人の吸血姫
自身が愛する【|白《黒》(|黒《白》)】を止まる事なく使役もしくは使用し続けている限り、決して死ぬ事はない。
イラスト:透人
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠アリス・セカンドカラー」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
猟兵達は恋バナを繰り広げた結果、討伐対象であるオブリビオンの興味を惹き付けることに成功した。
少しドライブをしようということで、猟兵達はレンタカーを借りて山奥へ向かう。
「……ここが目的地かしら? なんだか特撮映画で見たことのあるようなロケ地ね?」
周囲に人気はなく、十分な広さもある。石材の加工現場であるこの場所は、既に武蔵野学園経由で避難指示が出ている。これなら存分に暴れても被害が出ることは少ないだろう。
そして、オブリビオンも薄々、猟兵達の目論見に気付いていたようだ。
「そうまでして、この私を灼滅させたいのかしら? でも、はたしてそれが出来るとは思えないけれど?」
くすくすと笑うは、光のように輪郭がぼやける白い女と、目が吸い込まれるほどに闇が深い黒の女。
それらが交互に入れ替わりながらその場に立っておる。ひどく不安定な光景だ。
猟兵達は目の前のオブリビオン化ダークネスが只者ではないとすぐに察知した。
他人のカップリングで悲恋を演出して絶望させる、性根の腐ったオブリビオン化ダークネスに今こそ鉄槌を下すのだ!
斑鳩・椿
WIZ
作られた悲恋に浸るのは楽しいわ…私も作品を読むのは好きだし、気持ちを切り替えて明日への活力になるもの。でも演出のために必要のない人々を絶望に堕とすのは余計なお世話よ、お嬢様方?
【地形の利用】【聞き耳】【忍び足】で工場内へ潜む
【罠使い、影縛り】で影による罠を展開、UCで足元に流れを作り罠へおびき寄せ
罠は敵が入り込むと動きを制限し、二人まとめて処理出来るタイミングに薙刀で【なぎ払い】【破魔】
立ち会いは【見切り、ジャンプ】を織り交ぜ、回避、防げない時は【オーラ防御、第六感】で致命傷を避け
懐に入られたら【破魔】をのせた桜色の懐剣を使用
さ、愛しいお顔を見るために帰っ…え、またファミレスに戻るの!?
斑鳩・椿(徒花の鮮やかさ・f21417)は目の前のオブリビオンに対して、無性に憤りを覚えた。
「作られた悲恋に浸るのは楽しいわ……私もそういう作品を読むのは好きだし、気持ちを切り替えて明日への活力になるもの。でも演出のために必要のない人々を絶望に堕とすのは余計なお世話よ、お嬢様方?」
白と黒がぼやけて入り混じる、光か影のようなおぼろげな存在は、ケタケタ笑いながら周囲を闇で塗り潰してゆく。ユーベルコード攻撃だ。
「そうはさせないわ。こっちよ」
椿はその闇から逃げるように、近くの石材加工工場の中へ走り去ってゆく。
当然、オブリビオンも闇を広げながら椿を追跡する。しかし、遮蔽物がない外とは違い、様々な機械類が立ち並ぶ工場内は見通しが悪い。
「ふふふふ、かくれんぼかしら? 私が鬼ね。1分で見つけてみせるわ」
オブリビオンは闇の中から白い人影を放つと、本体よりも素早く工場内を走らせた。
確かに、1分間という制約があるユーベルコードのためか、召喚された白い影は途轍もない身体能力を発揮する。巨大な機械類の上に飛び乗り、八艘跳びめいてあちこちへ飛び移って得物を探す。
「見付けたぁ! もう逃げられないわ!」
白い影が椿の頭上から飛び掛かる!
「っ! なんて馬鹿力なのっ!?」
初撃を真横に飛んで回避したが、突っ込んできた次撃を薙刀の柄とオーラ障壁で敵の攻撃を受け止める。だが、その重さに椿の顔が歪む。そして、その背後に本体である闇が迫る。
「挟み撃ちにしてあげる! あなたの負けよ!」
椿、万事休すか?
しかし、女狐の猟兵の口元はほくそ笑んでいた。
「あら、負けはそっちじゃなくて? ほら……足元にはお気を付けてね、何に引っ張られるか分からないもの」
途端、工場内の空気が酷く重く、鉛のように黒と白の人影に纏わりつく。
椿が工場内に逃げ込んだのは、彼女のユーベルコード『泣きくれる狐の帰り道』で発生する夜霧が風で散ってしまわないようにするためであった。そしてこの夜霧には厭わしい魔力を帯びており、下流に立つ者の回避率が激減する。
「つまり、そっちが下流よ。黒いお嬢さん? ごめんあそばせ?」
白い影を蹴り上げて間合いを確保した椿は、薙刀『淀切』で豪快に回転斬りを放った。真一文字に薙ぎ払われた一撃は、ほぼ白黒の2体同時に腹を掻っ捌いてみせたのだった。
「とりあえず一太刀入れたから撤退しましょうか……えっ? あのギャルたちの元へ戻れですって?」
帰って愛する人の顔を見ようと思っていた矢先、追加の予知の連絡を受けた椿はやむなくとんぼ返りしていった。
大成功
🔵🔵🔵
カシム・ディーン
おいこらてめぇ…ふざけんじゃねぇぞおらぁ!
このカシムさんの私生活告白とかさせやがってぇ!
因みにクズ野郎ってのは嘘なんでそこはしくよろ!善なる心の塊たるカシムさんがおめーのようなゲス野郎を灼滅してやるぞおらぁ!
「善なる神のメルシーもお仕置き…むぅ?」
ん?どうした?
「何だろう…凄くムカつく気配を感じたんだぞ☆」(びきびき)
【情報収集・視力・戦闘知識】
周辺状況と敵の動き…特に影業の動きは捕捉
【属性攻撃・迷彩】
光水属性を己達に付与
光学迷彩で存在を隠し水の障壁で音や匂いも隠蔽
【空中戦・念動力・弾幕・スナイパー】
UC発動
超絶速度で飛び回り念動光弾を叩き込み動きを止め
【二回攻撃・切断】
連携連続斬撃で切り刻み
カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)はオブリビオンと見つけるやいなや、いきなりユーベルコードを発動させてマッハ46.5まで加速!
「おいこらてめぇ……ふざけんじゃねぇぞおらぁ! このカシムさんの私生活を告白させやがってぇ! 因みにクズ野郎ってのは嘘なんでそこはしくよろ! 善なる心の塊たるカシムさんがおめーのようなゲス野郎を灼滅してやるぞおらぁ!」
「善なる神のメルシーもお仕置き……むぅ?」
相棒のメルシーもオブリビオンへ突貫しようとするが、しきりに周囲を気にしている。
「ん? どうした?」
「……ううん、気のせいっぽいね。でも何だろう……凄くムカつく気配を感じたんだぞ☆」
「うわ、すげー顔してやがる……」
基本アホ面のメルシーが劇画調の顔付きで怒りを露にしているなんて珍しい。
だが今は目の前の白と黒のオブリビオンの攻撃を対処しなくてはならない。
「要するにあの黒い影に触れなきゃいいんだろ? だったらこっちの姿を消して狙われなくなれば……」
「光学迷彩魔術、発動だね☆」
カシムとメルシーは十八番の光学迷彩魔術で周囲の景色に溶け込み、更に水と風の魔法で熱源と移動時の風切り音まで遮断してみせる。
2人が移動するたびに衝撃波が巻き起こり、遠巻きに念動光弾と魔術弾が乱射される!
「きゃああ! この弾幕、どこから撃ってるのよ……?」
オブリビオンは影業を繰り出すにも標的が補足できないままなぶり殺しにされてゆく。
対してカシムとメルシーは影業さえ触れなければ、超音速移動で奇襲し放題であった。
「このまま弾幕で削り切るのも悪かねーが……やっぱ一気に決めるぞ、メルシー!」
「ラジャったよご主人サマ☆」
カシムは稲妻が迸る打刀を鞘走り、メルシーはビーム大鎌剣を舞うように振り抜く。
マッハ46.5から繰り出される連続斬撃は、容赦なくオブリビオンの身体をズタズタに引き裂いたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
スイート・シュガーボックス
特撮番組で見たような場所に到着だね。
早速戦闘開始だ。ディオちゃんは、下がってて。
「やったれ、スイート君ッ!」
二人一組でのコンビネーションが持ち味みたいだね。
なら【結晶飴細工蠍】の出番だッ!
この結晶飴細工蠍に増殖の特性を付加して、数で押していくよ。
おっとと、敵もさる物。ナイスコンビネーションで蠍を砕いていくね。
…ちなみにこの結晶飴細工蠍、もうひとつ特性が付加されているんだ。
なんと爆発する。(ちゅどーん)
2人で戦っている限り死なないみたいだし、こっからは根比べだ。
石材の加工現場といったら何と言っても爆発だよね。
テレビでよく見るから詳しいんだッ!
【アドリブ歓迎】
スイート・シュガーボックス(おかしなミミック・f41114)がオブリビオンと対峙する。彼にとって、この石材採掘場は何処か見慣れた光景であった。
「特撮番組で見たような場所に到着だね。早速戦闘開始だ。ディオちゃんは、下がってて」
「やったれ、スイート君ッ!」
ズッ友のディオニュソスはスイートの邪魔にならないように、岩陰に隠れながら声援を送り続ける。
スイートは敵の挙動をつぶさに観察し、グリモアベースでの予知を思い返していた。
「あっちは二人一組でのコンビネーションが持ち味みたいだね。しかも互いが使役し合っている事で不死身を成し遂げてるんだね」
スイートはならばと、急に飴細工で何かを象り始めた。
「なら【|結晶飴細工蠍《クリスタルキャンディスコーピオン》】の出番だッ! 結構、自信作だぜッ!」
精巧につくられた飴細工の蠍にユーベルコードの命が吹き込まれると、それはたちまち倍々に増殖してゆくではないか。
「この|結晶飴細工蠍《クリスタルキャンディスコーピオン》に増殖の特性を付加して、数で押していくよ。でもおっとと、敵もさる物。ナイスコンビネーションで蠍を砕いていくね」
白と黒の2つの影が、押し寄せる飴細工の蠍たちを次々と破壊してみせる。多少のダメージは互いのユーベルコードの不死性で押し通り、結果、100体近い飴細工の蠍を打ち砕いてみせた。
「「この程度でわたしを倒せると思ってたの?」」
「いやすごいよ、本当に全部壊されちゃった……ちなみに、この結晶飴細工蠍、もうひとつ特性が付加されているんだ。それは砕かれて破片になっても有効のままだ」
スイートはその場から急いで退避!
「もうひとつの特性……なんと爆発するんだ」
次の瞬間、轟音と共に天を衝く火柱が白と黒を吹っ飛ばした!
「「ギャアアァァァアッ!」」
白と黒が木の葉めいて空中へ打ち揚げられる!
「思ってた以上に吹っ飛んだね。スタントシーンも顔負けの迫力だッ! さてと、2人で戦っている限り死なないみたいだし、こっからは根比べだ。それに石材の加工現場といったら何と言っても爆発だよね。テレビでよく見るから詳しいんだッ!」
砕いた飴細工は今やクラスター爆弾となって何度も白と黒の2人を爆発に呑み込んでゆく。
むしろユーベルコードを解除して死んだ方が楽なんじゃないか?と思わせる程の強烈な連続爆破は、確かに映像効果抜群で映えまくっていた。
大成功
🔵🔵🔵
ケイラ・ローク
【トーゴf14519】と参加
なんだか変な敵…
油断しないけどどう戦えば良いのか解りにくいな
トーゴも気を付けなさいよね?
フラワービームのレーザー射撃を乱れ撃ち
う~ん……
…なんだかおかしいなって思ったの
キミ精神世界に干渉する敵ね?
あたしの世界はVRも普通だから~なんか幸運にも勘付いた!野生の勘で見切った!と言うわけ
あたしの精神世界を支配できるのはあたしだけよ!
アンプ君!あたしの歌唱を音響攻撃にしてあいつらごと世界を攻撃よ!
あたしの世界を傷付けた💢このウラミは返すからねっ💢UCで反撃!
もしトーゴが困ってたら手を繋いでフォローしてあげる
ナイフとフラワービームの2回攻撃!白黒纏めて相手してあげるわ!
鹿村・トーゴ
ケイラ【f18523】と
人の恋路に踏み入って台無しかー
人によっては恋って命懸けだしねェ
あくどい奴だ
もちろん用心するさ
見た目に不安を煽るやつは精神攻撃派が多いしー
ま、オレこのテの対処はちと苦手かも
UCの黒い七葉隠…羽墨を両手に【野生の勘と聞き耳】で敵位置【追跡】
【念動力】で浮かせ構えた手裏剣を【投擲】
そこへ自分も【忍び足】で駆け接近し羽墨二振りで追撃
>敵UC
白と黒は対なのかねェ
精神世界に攻撃されるとツラいな
頭領の指示でミサキ死なせてからオレの世界は割と虚構だし
まー壊れても誰も困らねーか
…ん
ケイラかい?
あは、あんがとよ
さて…
反撃と行くか
【カウンター】に両手の羽墨で刺し上げ【串刺し、暗殺】
アドリブ可
ケイラ・ローク(トパーズとアメジスト・f18523)は目の前のオブリビオンの存在意義に首を傾げざるを得なかった。
「なんだか変な敵……油断しないけど、どう戦えば良いのか解りにくいな。トーゴも気を付けなさいよね?」
勿論、声を掛けられた鹿村・トーゴ(鄙の伏鳥・f14519)も気を緩めるつもりはない。苦無を構え、捉えどころのない敵と対峙している。
「にしても、人の恋路に踏み入って台無しかー。人によっては恋って命懸けだしねェ、あくどい奴だ。もちろん用心するさ、ケイラ。見た目に不安を煽るやつは精神攻撃派が多いしー。ま、オレこのテの対処はちと苦手かも。となるとコッチのほうが都合が良さそうだ」
鹿村はすかさず自身の手の甲を額の黒曜石の角で傷付けて血を流す。それを透明な巨大忍刀『七葉隠』に注ぎ込み変形させてみせた。
「透ける七の葉烏の刎ね刃に。闇七葉隠――『|羽墨《ハスミ》』。武器変化はまだ不得手でね、……二振りでやらせて貰う」
黒く変色した巨大忍刀を二つに折ると、二振りの刀として扱う鹿村。
そのまま前へ一気に飛び込んでいくと、周囲に手裏剣を浮遊させたまま敵を双刃で斬りつけていった。
しかし、目の前の敵を斬り裂いたところで、全く手応えが感じられない。
「トーゴ、右だよ!」
ケイラはフラワービームを乱射して後方援護を行いつつ、鹿村の目となって戦場を広く見据えようと心掛ける。すると、ある事に気が付いた。
「んー、この目の前の『現実』ってやっぱり『幻覚』? ううん、これがきっと『精神世界』って奴? あたしは地元でVRも普通だから~なんか幸運にも勘付いた! 野生の勘で見切った! と言うわけ」
ケイラが明後日の方向にフラワービームを放つと、次の瞬間、誰もいない場所から悲鳴が上がったではないか。
「やっぱりね? なんだかおかしいなって思ったの。キミ精神世界に干渉する敵ね? 悪いけど、あたしの精神世界を支配できるのはあたしだけよ! ということでアンプ君! あたしの歌唱を音響攻撃にしてあいつらごと世界を攻撃よ! あたしの世界を傷付けた、このウラミは返すからねっ!」
激怒するケイラが怒りの感情を爆発させて熱唱すると、歌声と音楽の音色が『世界』全体を大きく揺るがす。
すると歪みによって、敵の本当の居場所が浮き彫りになっていった。
「うお、すごい音だ。てか、白と黒は対なのかねェ? 精神世界に攻撃されるとツラいな。頭領の指示でミサキを死なせてから、オレの世界は割と虚構だし。まー今更、オレが壊れても誰も困らねーか」
捨て鉢気味に鹿村は敵へ素早い連撃を叩き込み、浮遊する手裏剣を嵐のように念動力で操作して相手を斬り刻んでみせる。
しかし、その攻撃途中、ケイラが鹿村の手を取って制止した。
「もういいよ、トーゴ! それ以上はトーゴが壊れちゃう!」
「……ん? ああ、ケイラ、なんて顔してるんだ?」
泣きそうなケイラの顔を見て、鹿村も正気を取り戻すことが出来た。
「あは、あんがとよ。んじゃ、トドメを刺すかね」
鹿村は黒光りする二振りの刃をダーツの矢のように投げると、念動力で加速させて、敵の左右からその身体を勢いよく貫いてみせるのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
皇・銀静
単独行動
大恋愛を最終的に悲恋でぶち壊す…だと?(びきびき
久しぶりに…痛めつけ甲斐があるという事だな?
「主も恋バナすればよかったのにー☆」(ふわっと現れる金髪につば広帽子の少女
またお前か!?
あの世界の住人じゃないのか!?
「未来の旦那様こと主のいる所グリムちゃんありだよ☆」
なんなんだお前!?(まだ正体を知らない
というかふざけるな!僕には妻も子供もいるんだが!
「それじゃ側室?故郷では割と普通だったしね☆」
何時の時代を言ってるんだお前!?
対POW
精神世界(此処だけアドリブ無
幸せだった婚約者(今の妻ではない)との日々…婚約破棄による絶望と悲しみ…
自分に手を伸ばす少女(後の妻)
そんな思い出を背景映像に
絶望悲嘆憤怒…そして小さな希望の光の世界
疾駆する者発動
「駄目だよ☆主の心を虐めたらね☆」
【属性攻撃・念動力】
心属性をグリムが自身に付与
魔力リンクにてソウルボード潜航…精神防衛且つ…迎撃開始!
UC発動
何もないより…失う事がどれ程辛いか…お前…知ってるな?
生命を啜り拳を何度も何度も何度も叩きこむ!!
皇・銀静(陰月・f43999)は激怒した。
「大恋愛を最終的に悲恋でぶち壊す……だと? 久しぶりに……痛めつけ甲斐があるという事だな?」
妻子持ちである彼は、恋愛の素晴らしさを理解している。それを打ち砕こうとする悪辣なオブリビオンがいるならば、手ずから灼滅しなければと息巻いていた。
そこへ忍び寄る金色の影。
「主も恋バナすればよかったのにー☆」
「ギャアアァァァアッ」
常軌を逸した腕力でのバックハグ(※鯖折り)に、銀静の肋骨が悲鳴を上げる!
怪力を発揮した金色の少女は、夏らしくつばが広がった麦わら帽子と黄色のワンピースで装っていた。
「あは、ごっめーん☆ 愛が強すぎて、つい腕に力が入っちゃったぞ☆ オリハルコンすら粉砕しちゃうからね☆」
「はぁ……はぁ……殺す気かお前!? というか、何でここにいるっ? お前はあっちの世界の住人じゃなかったのかっ?」
前回の任務で初邂逅した2人だが、銀静に至っては正体不明の馬鹿力ストーカー少女に付きまとわれているだけという不憫な状況であった。
「というかふざけるな! 僕には妻も子供もいるんだ! 心移ろうような言動などするか!」
「オーケーオーケー☆ だったら愛人契約ってことで問題ないよね☆ 側室? ああセカンドパートナーって今は言うんだっけ? 便利な呼び方だよね、セカンドパートナー☆」
「一体、何時代の思考なんだお前!? 死ねええぇぇぇぇ!」
銀静の怒りの咆哮!
一方で白黒のオブリビオンは目の前の茶番に含み笑いを漏らす。
「あら? 意外とあなた達、お似合いだと思うわよ?」
「お前も死ね……!」
怒りの銀静は血気盛んに敵へ斬りかかってゆく。
だが、敵のユーベルコードによって彼の精神世界が顕現する。
「ああ、これは……」
銀静は愕然として足を止めた。
かつて幸せだった婚約者との日々……婚約破棄による絶望と悲しみ……自分に手を伸ばす少女――後の妻となる彼女の表情。そんな思い出を背景映像に絶望、悲嘆、憤怒……そして小さな希望の光の世界が突然、目の前に広がる……。
「駄目だよ☆ 主の心を虐めたらね☆」
金色の少女が銀静の精神世界を打破して、彼を現実へ引き戻した。
「今回は礼を言おう……ストーカー。さて、心属性をグリムが自身に付与……魔力リンクにてソウルボード潜航……精神防衛……迎撃開始!」
銀静がユーベルコードで戦闘能力を爆発的に増幅させると、マッハ14でオブリビオンへ突貫する。
「何もないより……失う事がどれ程辛いか……お前……知ってるな? ならば……お前の生命を啜り、拳を何度も何度も何度も叩きこむまでだ!」
衝撃波とと共に放たれる無数の拳の弾幕が、白黒のオブリビオンをグチャグチャに殴りつけてみせたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
第3章 日常
『繁華街で遊ぼう』
|
POW : 面白そうな店を何軒でもハシゴする
SPD : 馴染みの店を訪れ、遊興に耽る
WIZ : 落ち着ける店を見つけ、優雅にくつろぐ
イラスト:del
|
種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
かくして、怒りの猟兵の鉄槌によって、オブリビオンは撃破された。
しかし、今だオブリビオンとつるんでいた若者達の精神支配は解かれていない。
このままでは第二、第三のオブリビオンを生み出しかねない……。
というわけで、彼らの精神ケアを行うべく、猟兵達は彼らと連絡を取り合った後に合流を果たす。
つまり、朝までパーティーナイトだ!
思いっきりはしゃいで夜遊びしよう!
斑鳩・椿
繁華街で遊ぶなんて、どうしたものやら…お嬢様方、未成年よね?酒場はちょっと……え、まずは私のお着物の着替えを?すなっくのままに間違えられるって何のこと…待って!
夜の繁華街に開いている服飾品店はどれも露出や密着度が高く、抵抗しながらもぴったりとしたミニのワンピースとヒール靴を着ることに
着物はカタとして没収済
追い剥ぎが…
ね、いつも他に何をされているの?…くれーぷ?気になるわ、食べさせて?
ふふ、次は皆さんの恋のお話も聴かせて頂戴
クレープを食べたり、たこ焼きを食べたり、ナンパを振り払ったり、綿菓子を食べたりして過ごす
うっかり着替えずに帰宅し、恋バナのもう一人の片割れに叱られたかもしれないのは別の話
「任務とはいえ戻ってきたはいいけれど……繁華街で遊ぶなんて、どうしたものやら……」
斑鳩・椿(徒花の鮮やかさ・f21417)はいわゆる『古風』な考え方の持ち主であり、一般的な現代の若者(それこそ椿と同年代)の夜遊びというものには馴染みがなかった。先刻のファミレスだって少々気後れしていたのに、現在は……。
「ウェーイ! 狐のカノジョ、盛り上がりマクリスティ~? Fooooo!」
「あ、グラス空いてんじゃーん! なんか飲む?」
「店員さぁん? 注文したお肉まだ来てないんだけどぉ?」
「え、ラストオーダー? おいこっちはまだ肉10皿しか来てねーぞ!」
若者達がはしゃぐ焼肉食べ放題の一席の真ん中で、椿は縮こまっていた。
「よく食べるのね、貴方達……あとお着物じゃなくてよかったわ」
椿は普段の和装姿ではなく、今はどこぞのNO.1キャバ嬢めいたキラキラナイトドレス姿であった。
これも先程、椿が合流した際に――。
『え、まずは私のお着物の着替えを? ――『すなっくのまま』に間違えられるって何のこと……あ、待って!』
椿は強引に夜の街中を連行され続け、現代風のキャバ嬢ファッションにリニューアルされてしまった。自慢のサラサラな髪も今ではくるっくるに巻かれ、ミニ丈の露出の多いワンピースタイプのナイトドレスに煌びやかな小物類を押し付けられ、履き慣れないピンヒールを寄越されたうえに『レンタル代』として彼女の着物はお店のカタとして一時没収されてしまったのだった。
「この追い剥ぎ共めが……私の魅了でオブリビオンの洗脳を上書きしていうことを聞かせてやろうかしら……」
かなり根に持っている椿だが、みなで食べる焼肉は確かに美味しかった。
「というか皆さん、未成年よね……ああ、ノンアルコール飲料……そこはちゃんとしてるのね。ね、いつも他に何をされているの?」
「これからクレープ食べんべ!」
「まだ食べるの……?」
椿はこの後も振り回され続け、疲労困憊のまま帰宅。
だがカタにとられた着物をすっかり忘れ、パートナーにキャバ嬢姿を見られて悶絶するのであった……。
大成功
🔵🔵🔵
鹿村・トーゴ
ケイラ【f18523】と
黒白ガールて。
うー
でもオレホントは人見知りなんだって知ってんだろケイラ
苦手だよォ、オレ郷の幼馴染み達とだってどんちゃんしねーのに
相棒のユキエ『ユキエと巣作りについて語る?』
どーかな。鳥と鬼より
オレとミサキとのでーと話のがウケそ
『でーと?』
蛍見に行ったり魚捕ったり牛連れて帰ったり
『作業ってゆうのソレ』
で、
ケイラが連中とサラッと合流
あうう
歌は音痴なので聴く専
でもユキエは真似して歌うのでちやほやされて楽しそーだ
ゲームは音が怖いし出来るのはぼーりんぐくらい(初回でも高得点
食事すればなんかオレ一人食うの遅いし
(^^;
ノリも文化も苦手だけど
年の近いのと騒ぐのは刺激あるねェ
アドリブ可
ケイラ・ローク
【トーゴf14519】と参加🐾
さ、トーゴ!さっきのイケイケグループともう一回合流するよ~
カラオケかな?それともゲームセンター、ファミレス二軒目…
流行りのお店に並んでるかも!
何よ~トーゴ、ノリ悪いわね~
うん、キミこういう遊び方やノリって苦手よね。知ってるけど。
あのコ達さっきの黒白ガールの精神支配の影響残ってるんですからね
あっ
ハァイまた会ったね♥
用事終わったんだ~もう一回遊ばない?人気のお店とか一緒に行こうよ
パフォーマンスとコミュ力全開!
スマホの動画に合わせたりカラオケなら思い切り歌ってUCで毎日楽しく暮らせるように歌うわねっ
トーゴはノらなくてもユキエちゃん居るし~
あのコ達には歌を届けるわ
「さ、トーゴ! さっきのイケイケグループともう一回合流するよ~」
ケイラ・ローク(トパーズとアメジスト・f18523)が気後れする鹿村・トーゴ(鄙の伏鳥・f14519)の手を引っ張って急ぐ。
「今頃カラオケかな? それともゲームセンター、ファミレス二軒目……? もしかしたら流行りのお店に並んでるかも!」
「ケイラ、待ってくれよ。そんなに手を引っ張らなくても歩けるからさ。しっかし、夜でもこんなに人が出歩いてるもんかね。祭がある訳じゃなさそうだしなー」
トーゴが人混みの賑わいに宙としていると、彼の手を引く力が更に強くなった。
「もう、何よ~トーゴ、ノリ悪いわね~」
「うー、でもオレがホントは人見知りなんだって知ってんだろケイラ」
「うん、キミこういう遊び方やノリって苦手よね。知ってるけど。でも、あのコ達、さっきの黒白ガールの精神支配の影響がまだ残ってるんですからね。あたし達でケアしてあげなきゃ」
「黒白ガールて。てか苦手なの知っててこの仕打ちかよォ。オレ、郷の幼馴染み達とだってどんちゃんしねーのに」
そこへひょっこりと懐から顔を出す白鸚鵡のユキエが話題を振ってきた。
『それじゃ、ユキエと巣作りについて語る?』
「どーかな。鳥と鬼より、オレとミサキとの“でーとの話のがウケそ」
『でーと? してたっけ?』
相棒にも酷い言われようのトーゴに、ケイラは必死に笑いをかみ殺している。
対するトーゴは不服そうに指を負って列挙してゆく。
「“でーと”してただろ。えっと、水汲み行くついでに蛍を一緒に見にいっただろ? それから一緒に魚を釣ったり、畑の手伝いして大きな瓜を貰って食べたり、迷子の牛を連れて帰ったり、あとは――」
『ねえトーゴ、それはデートと言うよりも生活に必要な作業や労働じゃない?』
「あははは! トーゴらしくてこっちが安心しちゃった! うんうん! 完全に農作業だけどね!」
ケイラは何故か保護者のような態度で何度も深く頷いていた。
2人は若者達との待ち合わせ場所に到着すると、既に彼らは待ちくたびれた様子で佇んでいた。
「あっ、ハァイまた会ったね♥ ごめ~ん! 遅くなっちゃった♥ いま用事終わったんだ~ってことで、もう一回遊ばない? 人気のお店とか一緒に行こうよ?」
これに若者達は2人をダーツバーに誘う。
ここで鹿村の忍者スキルが発揮された。
「だーつ? 魚のダツじゃなくて? この小さな矢をあの的の真ん中に投げればいいのか? え、真ん中の上の赤い箇所が一番得点高い? なるほどねェ」
ルールを聞き流したトーゴは、躊躇せずにいきなり連続三連投!(しかもよそ見しながら)
放たれた矢は3本とも『20のトリプル』に突き刺さり、店内が騒然とした。
「すげー! 実はプロだったりする?」
「ほぼノールックだったよね? どうやったの?」
「もう一回! もう一回やって!」
「あ、ああ……別にいいけど、ただ投げるだけだろー? そんな騒ぐことじゃないけどなー?」
鹿村は首をかしげるが、ケイラは引きつった笑顔でその光景を見守っていた。
続いてはカラオケ。
ここではケイラが盛り上がり役となって全力で楽しむ。
「m’aider! この世を滅ぼす愛でー! 芽ー生えた想いーを終わらせてー!」
その美声とパフォーマンスで一気にカラオケ個室の空気を作り上げてゆく。
一方、トーゴは部屋の隅っこでボーっとフライドポテトをかじっていた。
「オレ? 音痴だから聴く専門で。え、ユキエ歌うのか?」
相棒の白鸚鵡はケイラの声真似で見事に歌い上げるので、若者達にちやほやされている。
(カラオケ個室に動物の持ち込みは禁止されているので、店員の目から隠すには苦労したが)
「なんだかなァ。だーつじゃ活躍できたけど、ゲームは音が怖いし、食事すればなんかオレ一人食うの遅いし」
ポテトを1本食べるのに1分かけてるトーゴは、若者達から不思議そうな目で見られていた。
「この油イモ、時間が経つとしなしなになって美味くねーんだよなー、かといって残すのはお百姓さんに悪りーし」
ようやく皿の上のポテトをすべて平らげたトーゴは、この世界では有名な真っ黒な炭酸飲料を飲んで目を白黒させる。
「うお……すげー刺激だな? でも、まァ……この世界のノリも文化も苦手だけど、年の近いのと騒ぐのは刺激あるねェ」
若年寄めいた感想を述べるトーゴに、ケイラは痺れを切らしてマイクを突き付ける。
「もう! お爺ちゃんみたいなこと言ってないで、ほら、キミも歌いなさいよ!」
「えー? わかったよー、でも俺の知ってる曲が収録されてるのか? 下手でも嗤うなよー?」
こうしてケイラによって歌う羽目になったトーゴが苦心して選んだ楽曲は、日本各地の音頭メドレーであった。相棒の白鸚鵡も、身体を左右に揺らして踊ってみせた。
「ア、ドッコイショ~ソイヤッサ~チョイナチョイナ~!」
『トーゴが楽しそうで何よりね』
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
カシム・ディーン
UC常時
「ご主人サマー☆エスパーさん達のアフターケアもといパーティナイトだよ☆」
つまり唯で飯食って遊べるって事だな!寧ろこの後報酬も出るって事だな!やるしかねぇぇぇ!!
という訳でパーティナイト!
こういう時酒が飲めねぇのは腹立たしいな
「そういえばご主人サマの故郷はそこらへん緩かったんだっけ?」
寧ろそんな制限なかったんだよ
猟兵になってから厳しくなっちまってな
という訳でジンジャーエールと此奴らの恋バナでも聞きまくるとしようか
後はこういう場合王道はカラオケか
「折角ならメルシーの365股の話とかオーディン君の話でもしようかな☆」
最強とか言ってた奴か?
「うん…あの子は妙に目が虚無ってたけどね?」
「ご主人サマー☆ エスパーさん達のアフターケアもといパーティナイトだよ☆」
「破山剛滅拳っ!」
「グワアアァァァーッ!」
メルシーはカシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)の特に理由のない暴力を顔面で受け止め、その場で崩れ落ちた。
「つまり|無料《タダ》で飯食って遊べるって事だな! 寧ろこの後に猟兵の報酬も出るわけだし最高過ぎるな! テンション上がってきたぞ! やるしかねぇぇぇ!!」
「うぇへへへ☆ テンション上がったご主人サマの感情の発散場所がメルシーの顔面とか……光栄の極みぃ~☆」
快感に身を震わせるメルシーは今回も平常運転だった。カシムももう相棒の奇行には慣れっこであった。
「メルシー、まだステイだ! パンツを脱ぐな! 嬉ションするにはまだ早すぎる!」
「ご主人サマ、メルシーからのフリードリンクサービスだよ☆ ただしお股から搾りたてを発射だぞ☆」
「どうせならシャンパンタワーの真上から黄金の滝を見せ付けてやれ! 見物人からカネが取れるぞ!」
最低のパフォーマンスを計画するアホアホコンビだったが、地元警察の職務質問に遭って考えを改めるのだった。
「公序良俗が危ない、いいね?」
「「アッハイ」」
ということで、他の猟兵達の盛り上がりに乗じて遅れて登場するカシムとメルシー。
「うお、カラオケですげー盛り上がってるな……こういう時、酒が飲めねぇのは腹立たしいな」
「駄目だよ、ご主人サマ! てか、そういえばご主人サマの故郷はそこらへん緩かったんだっけ?」
「寧ろそんな制限なかったんだよ。猟兵になってから厳しくなっちまってな。という訳でジンジャーエール!」
「メルシーは1000歳だからビールで☆ エールに生姜なんて入れるとか邪道だぞ☆ え、周囲の未成年に配慮? アッハイ、警察呼ばないで店員さん……!」
先程の職務質問が堪えたのか、メルシーは涙目になっていた。
カラオケでカシムは流行りの曲を幾つか唄い、しかもダンスを披露する。
「♪僕を見ていてね 愛するファタール! Yo! チェキラ!」
ラップも見事にキメたカシムは、ドヤ顔でマイクを置いた。
「うおー歌うめーしダンスもキレッキレじゃん!」
「ひゅーひゅー! カシムすげー!」
「メルちゃんも歌いなよー? てか二人は付き合ってるの?」
この質問にメルシーが目を輝かせる。
「勿論だよ☆ メルシーはね、ご主人サマ専用の肉便……」
「ちげーよ! ほら、まあ……ただの腐れ縁だ……」
何故か恥ずかしそうに顔を埋めるカシムに、周囲は色々と察してニマニマしていた。
「つかおめーらはどうなんだ? 僕は彼女いるけど、自分達の心配したらどうだ?」
カシムの質問を皮切りに、話題は恋愛相談に移ってゆく。
「……あー、なるほどな? 意中の相手が二股かけてるかもってか。なあメルシー? 経験者としてなんか言ってやれ」
「オッケー☆ メルシーは365股してたからね☆ 毎日とっかえひっかえズッコンバッコンだったぞ☆ でもどんなに完璧なアリバイ工作も無駄だったよ? 恋愛って、その人を狂わせちゃうからね☆ だから、レッツ略奪愛☆ 寝取り最強説☆」
「やっぱおめーのアドバイスは無しだ……!」
こうして盛り上がってゆく中、メルシーはぽつりと語りだす。
「そういえば、オーディン君はどうしてるかな? 唯一、メルシーの365股の交際相手にならなかった最強の神機なんだけどね?」
「ああ、そういやそんな事を言ってたな……? どんな奴だった?」
カシムの問いに、メルシーは何故か個室の何もないところを眺めて肩を落とす。
「うん……あの子は妙に目が虚無ってた……一体、何が見えてたんだろうねー?」
大成功
🔵🔵🔵
スイート・シュガーボックス
「お☆ま☆た☆せッ!夜もまだまだパーティーナイトの始まりっしょッ!」
ディオちゃんの言う通り、夜はまだまだ始まったばかりさッ!
(『キッチンカー』に乗ってやってきたミミックとギャル)
とはいえ大分夜も廻り、ほとんどのお店も閉まっちゃて、やってるのはせいぜいコンビニくらいだね。
「マジ?ウチら盛大に出遅れた感じ?」
だけど大丈夫、多少騒いでも問題ない近くの大きな公園に移動だよ。
レジャーシートを敷いて…さあ、皆そろそろお夜食が欲しい頃合いなんじゃないかい?
いくぞ、【甘い幸せ彩る調理錬金】ッ!
キッチンカーをフル活用して、手持ちの『極上食材』を使い作るは…そうピザさッ!
「いやっふぅぅぅ〜!!こんな時間に贅沢ピザとかチョー悪魔的じゃん☆」
これで若干解けてないオブリビオンの精神支配って状態異常も回復って寸法だよ。
各種様々なピザを用意して、更に熱々の出来立てフライドポテトに、キッチンカーで簡易的なドリンクバーも用意したよ。
ここに来る途中のコンビニで花火も買って来たんだ。
夏の夜はやっはこれだねッ!
【アドリブ歓迎】
そして夜はとっぷり更けて、終電もなくなった真夜中。
未成年は補導対象だが、そこは夏の思い出の一環として夜遊び続行である。
スイート・シュガーボックス(おかしなミミック・f41114)とズッ友のディオニュソスは、両手にパンパンの白いビニール袋を提げてやってきた。
「お☆ま☆た☆せッ! 夜もまだまだパーティーナイトの始まりっしょッ!」
「ディオちゃんの言う通り、夜はまだまだ始まったばかりさッ! 見て! 俺のキッチンカー! 公園の仕様許可書もこの通りッ! 最後は公園でナイトパーティーだッ!」
「キッチンカーとかやばぁ!」
「何か唄ったら腹減ってたし、夜食が食いたかったんだよなー!」
若者達はサプライズにはしゃいでみせた。
「どうやら心配無用だったみたいだね、スイート君! 一時はウチら盛大に出遅れた感じ?って焦ったけど!」
「うん、大分夜も廻り、ほとんどのお店も閉まっちゃて、やってるのはせいぜいコンビニくらいだからね。だから多少騒いでも大丈夫な広い公園に彼らを呼んだのさ!」
早速、キッチンカー前にレジャーシートを敷いてパーティの開始だ。
「というわけで、さあ、皆そろそろお夜食が欲しい頃合いなんじゃないかい? 任せてッ! こういう時は、そうッ! 焼きたてのピザだねッ!」
ということでユーベルコード・クッキング開始!
「調理と錬金術を組み合わせた至高にして究極のクッキングッ! それが『|甘い幸せ彩る調理錬金《スイートハッピークッキング》』さッ!」
用意したピザの材料を、たった10秒で148種類ものピザを焼き上げるスイート。
ピザが好物なディオニュソスにとっては、大歓喜間違いなしの状況であった。
「いやっふぅぅぅ〜!! こんな時間に贅沢ピザとかチョー悪魔的じゃん☆」
「それだけじゃないよ、ディオちゃん! これで若干解けてないオブリビオンの精神支配って状態異常も回復って寸法だよ。各種様々なピザを用意して、更に熱々の出来立てフライドポテトに、キッチンカーで簡易的なドリンクバーも用意したよ。さあ召し上がれ!」
若者達はこぞって様々な味のピザに手を伸ばし、焼きたてを頬張った。
「「このピザ、美味ぇぇー!」」
この瞬間、彼らの身体は俄かに輝き、残留していたオブリビオンの呪縛は一瞬で雲散霧消したのだった。
「どんどん食べてッ! お代わりは幾らでも作れるから! そうだッ! ここに来る途中のコンビニで花火も買って来たんだ。夏の夜はやっはこれだねッ!」
先程のビニール袋のひとつに手持ち花火が詰め込まれていたのだ。
若者達はピザとドリンクを楽しみつつ、花火に興じて青春を満喫してゆく。
スイートとディオニュソスも、ズッ友としての絆をより深めることが出来たのであった……。
<了>
大成功
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