●|DIY《ドゥ・イット・ユアセルフ》
じゅうじゅうと、充々と、何かの焼ける音が垂れている。
オリジナル・ソースの馥郁が鼻腔を擽る中でひとりのエスパーは変わろうとしていた。嗚呼、あの憎たらしい野郎が、俺の彼女を奪ったんだ。奪われたのなら、奪い返したって良いじゃないか。じっと、じっと、今にも焦げそうな肉とやらを凝視してみせた。
おいおい……謙虚な男じゃないか。それじゃあ君の『やりたい』ことは『やれない』よ。もう一度自分が決意した事を口にしてみるんだ。大丈夫、君にはその権利があるし、ルーツなんて関係ないのだから。
……ああ。やってやる。やってやるさ。俺の彼女を奪ったんだ、奪われたのなら、殺してでも奪い返す。そうだろう。アンタの謂う通り、俺は俺の憎しみを肯定してみせるさ。なんだったか……そう……DIY……俺が、やるんだ。
目の前にある『もの』全てが殺しの道具、ならば全身全霊で『やる』のが最適解だ。殺したい、壊したい、この気持ちに国境はない。シンプルなまでの獣性だ。計算するまでもなく獣の数字への一本道だ。教唆された男はまず焦げ臭い肉を咀嚼した。
●グリモアベース
「……頭痛い」
グリモア猟兵隣人は『なにか』を予知したのだろう。普段よりも蒼白な面構えで猟兵達を出迎えた。その傍らには『焼肉天国』と一枚のチラシが放置されている。
「あー……うん。サイキックハーツ世界の予知なんだけど、如何やら『六六六人衆』がお仲間を増やそうと目論んでいるらしいのよ。いや、ナンバーは知らねぇわ。だけど、この嫌な予感。かなりの強敵な筈よ」
「とりあえず、そいつの正体を暴く為に『セミナーの打ち上げ』に参加してもらうわ。いや、参加した時点で『誰』が六六六人衆なのか判るかもしれないけど『気付かないフリ』をしてちょうだい。もし察知されたら逃げられる可能性も高いし」
「セミナー参加者が『六六六人衆』にならないよう事が終わったらリフレッシュさせてあげなさい。なんか最近できた遊園地のチケット当たったから好きに使っていいわよ」
グリモアが輝いて。
にゃあら
にゃあらです。
最初の一歩。
第一章。
焼き肉を食べよう!
セミナー参加者として振る舞うのが吉です。
セミナー名は『石榴の美味しい食べ方講座』です。
ぶっちゃけ講師がオブリビオンですが『気付いていないフリ』をしましょう。
石榴は美味しいですね。
第二章。
黒幕との戦闘となります。
強敵です。覚悟をしてください。
第三章。
セミナー参加者のメンタルケアをしましょう。
ひとりで遊んでも良いです。
ハイパーレジャーランド貸切になります。
エスパーは死なないので「めちゃくちゃハードでデンジャーなアトラクション」が売りだそうです。そうだね、🌈の気配だね。
第1章 日常
『焼肉天国』
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POW : 焼肉万歳
SPD : 焼肉万歳
WIZ : 焼肉万歳
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
焼肉屋『石榴』――此処の『売り』は特製のソースである。その濃厚さは他店の『それ』を越えており中毒性の凄まじさから若者を中心に人気となっていた。たっぷりと、塗りたくるようにソースをつけた男は自棄にでも陥ったかの如く|ホルモン《ザクロ》を頬張った。
いい食べっぷりだ、そんな君には特別に私からアドバイスを送ろう。人を殺す際に必要なのは『やる気』なのさ。やる気を持って道具を拵えれば君も立派な六六六人衆、ルーツも種族も関係なく『自分でやる』事が――DIYが大切なのさ。ああ、ほら、泣くのは止めなさい。その涙は憎たらしい奴を殺してからにとっておきなさい……。
石榴の美味しい食べ方講座――それは『人を殺す準備』『人の殺し方』『処理の方法』を懇切丁寧に教える為のセミナーであった。参加者は一人一人が誰かに憎悪を抱いており、この交流会は最後に『背中を押す』為のもの。さあ、君達もしっかり食べて、力をつけて、勇気を持って『自分でやる』んだ。ドゥ・イット・ユアセルフの精神を忘れたらいけない。自分でやる事こそ『はじまり』なのだからね……。
参加者となった君達は演技をしなければならない。
憎たらしいあん畜生を殺す為、教えを乞うのだ。
ところで――この焼肉屋、なんとも不穏な名前ではないか。
処理の仕方に関しては『この通り』さ、問題は何もないだろう。
茨木・一正
交流歓迎!
一般セミナー参加者として紛れ込み、周囲と交流ですな
おや、あなたもぶっ殺したい誰かが?大変ですやな
そちらの貴方は不倫?そこの少年はいじめ?
いやいや人死にが起こらぬからこその苦しみ辛みは耐えませんな
え、貴方は好きな人を食べる為に?ははあ、そういう方もいらっしゃる
世界は広いですやな
僕?いやあ、ちょっと食事中には出来ませんや
と周囲と雑談しつつ、【覚悟】して食す
─重要なのは、【覚悟】ですや
例え耐え難い程に柘榴が口に合わずとも、例え目の前に恐るべき邪悪があろうとも、例えこの現状が武蔵坂の選択の先にある光景だとしても
目を逸らさず、逃げるべきではないですや
面を被れ、笑みで外道をなそうとする悪鬼の顔を
外道にも仁義は必要だ、至近距離でのご挨拶を喰らわせろ。
腹を空かせた鬼なのか、喰っても喰っても満たせぬ鬼なのか、面と向かっては何も謂えない人なのか。どんよりな倍々ゲームに唆されて、攫われて、色鬼の真似事をさせられたのか。兎にも角にも、ノックしたのは『石榴の美味しい食べ方講座』への戸口、果たして出迎えてくれたのは気の良いオッサンだったか地獄巡りをしてきた他の参加者か。おや……あなたもぶっ殺したい誰かが? 大変ですやな。胡散臭さで謂ったらおそらく講師らしき『あの男』よりもオマエの方が数段上か。詐欺師のような面構えでどっこいしょと胡坐をかく。そちらの貴方は不倫? そこの少年はいじめ? 嗚呼、まったく世の中狂っている。誰の所為で此処まで狂って終ったのか。いやいや、始まってしまったのか。人死にが起こらぬからこその苦しみ辛みは耐えられませんな、絶えませんな……。……え、貴方は好きな人を食べる為に? ははあ、そういう方もいらっしゃる。世界は広いですな。正確には世界など『狭い』ものだ。狭いからこそ『こうして』六六六人衆どもが何かを企てている。よう、そこの兄ちゃん。他の人の話を聞いているだけでは『自分』でやれないよ。腹を割って柘榴を食べているんだ、少しは教えてくれたって良いじゃないか。肩を叩いてきたのは講師らしき『男』だった。いや、本当に、他人の空似なんて『もの』ではない。誰が如何見たって彼こそが、正真正銘、『第4位』ではないか。……僕? いやあ、ちょっと食事中には出来ませんや。何もかも狂っているし莫迦げている、だが、この程度――灼滅者にとっては【既知】だろう。
重要なのは――知った上での【覚悟】ですや。口に入れた柘榴を咀嚼する。丁寧に、借金取りのように、ネチネチと『美味そうに』食む。たとえ耐え難いほどに口に合わずとも、たとえ目の前に恐るべき邪悪があろうとも、たとえ……現状が武蔵坂の選択の先にある|光景《罪》だとしても。僕は強くなった。臆病虫も今頃は蟲毒の壺から失せている。目を逸らさず、逃げるべきではないのですや。面を被れ、笑みで外道をなそうとする悪鬼の貌を、只、作れ――いやいや、私の勘違いだったようだね。既に『やる気』は十分ありそうだ。
ごくん――。
成功
🔵🔵🔴
瑠璃・やどり(サポート)
『いっくよー!』
人狼の白虎拳士 × 降魔拳伝承者
普段の口調は「快活(私、~君、なの、よ、なんだね、なの?)」
美味しい物に目がなく沢山食べます。
また、誰にでもフレンドリーに話しかけます。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。アドリブ・連携歓迎。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
ホカホカご飯の上をバウンド、ハフハフとやれば至福の時間か。
大きな大きな眼球に這入り込んだのは目薬ではない、ぽつんと染み異るかのような虚の汁気は、成程、オマエの好物の真似事だったか。鼻腔を擽り、奥へ奥へと侵蝕してくるこの馥郁はきっと柘榴の残酷焼きだ。ふと、脳裡に過ぎったのは磔にされた何者か、串刺しにされた誰かさんの出血はそれこそ目薬らしい効力を発揮していく。ロンギヌスの名を知ってか知らずか齢19の女は獣の如くに『それ』を嗅ぎ取った。マイナスの感情が泥濘のように嗤っている。七つの罪とやらが原罪を囲って、その教唆に頭を垂れている。ごくり、減ったのは腹なのだろうか、或いは正気の沙汰なのだろうか。兎も角――オマエは『この場』に相応しい人物と成らなければならない。……ねえ、君、私もお肉食べたいな。
ふさふさとした尻尾を愛嬌よく、愛想よく、ぶおんぶおんと振ってみる。おや、可愛らしいお嬢さんじゃないか。遠慮する必要は無いとも。此処の店主には私が『話をつけておいた』からね。いったい如何様な『はなし』なのか、訊き返してみたいものだが虎穴に首を突っ込むつもりはない。そうなんだね! よく焼いた肉の一枚を頬張ってみる。特製ザクロソースが肉の甘味を引き立ててくれている。なんという味わいの深さだろうか。まったく懐の深い焼肉屋の主人も居たものだ……。私はね、昨日、肉を焼いている時に取られたんだよ。これは赦されない事だよね。赦されない事だから、やり返したって良いんだよね。勿論、何もかもは作り話だ。だが、そんなことを『された』らきっとオマエはムッとする筈。つまり、ほんの少しは真実だと謂うワケだ。動機は人それぞれさ、焼き加減の好みみたいなものだね。
ウェルダン地獄を抜け出す事は難しい。
何故ならば、肉が『なに』かも不明なのだ。
あ、ご飯おかわりしてもいいかな?
勿論だとも、今から炊き立てを用意してあげるさ。
成功
🔵🔵🔴
弓落・高寿
・絡み・改変歓迎
セミナァの打ち上げ…つまり宴ということだろうか?覚悟の上で参加しよう。
獣肉には馴染みが薄いので『獣肉を焼いて食すとは面妖な文化もあったものだ』『こういう味か』程度の反応だが、まぁ一口食べたらもう沢山…になると思う。それが我の体質なのか、肉のせいなのかはともかく。
しかし皆が食べているのにひとり箸を止めるのはいかにも怪しい。故に周囲の話を聞くふりをして
「ほら焼けてますよ」「お兄さん元気出して、肉おいしですよ」「焦げてしまうからどんどん食べて」
などと、話を聞ききながらそれとなく周囲へ肉を分け与えていこう。
こういうのを異文化ではなんというんだったか……あぁ、焼肉奉行だったかな?
名状し難いものとは何か。描写から逃れる為の言の葉ではないのか。不可思議の群れに囲まれるかの如くに、充々と煙たい世界へと落とされていく。此処が奈落なのだとしたら、成程、ヒトサマにとっての泥濘に違いない。魔黑い眼を湛えたエスパー達の無言の殺意、それを塗りたくる笑顔とやらはまったく恐ろしいものだ。セミナァの打ち上げ……つまり宴と謂うことだろうか? 或いは前祝い、パーッと飲んで、喰って、狙った獲物を『喰らう』為の下準備。覚悟の上で参加しよう。装う術の練習もバッチリだ。平安貴族たるもの、宇宙プリンセスたるもの、己の正体を暴かれてはならない……。
煙の奥深く、掻き分けるようにして『視た』のは世界にとっての馴染みだった。いや、正確には異世界にとっての当たり前か。アヤカシエンパイアで育まれてきたオマエには、そう、この光景は冒涜にも等しい行為。其処までの『もの』ではないとしても面妖と映るのは仕方のない事か。獣肉を焼いて食すとは……。躊躇してはいけない。顔色を僅かにでも変えてしまうと、きっと『局外者』だと晒されてしまう。小さめの肉を器用に、女性らしく、一口でやった。……こういう味か。結論、可もなく不可もなく。だが、これ以上咀嚼したくはない。もう沢山だ。だが……切り抜ける為には奢られなければならない。
ざわつく混沌のど真ん中へと投擲された気分だ。揺れる視界は煙の所為だと己に言い聞かせてみる。言い聞かせる……耳を傾ける……。閃きは唐突にやってくる。平安貴族として身に着けた『雅』とやらを此処で発揮させるのだ。ほら、焼けてますよ。お兄さん……元気出して、ほら、この部位おいしいですよ。焦げてしまうからどんどん食べて……。おお、オマエの皿の上にはお野菜しかない。これで完璧だ。胃袋の機嫌は自分で取る。
こういうのを異文化ではなんというんだったか……。
あぁ、焼肉奉行だったかな?
……おや、焼肉屋にしたのは間違いだったかな。
まあ……そういう私も中年だから、脂の多い部位は苦手でね。
そうでしたの、それでは、一緒に焼き加減を見ておきましょうか。
――いいや、その必要はないさ。このコンロは高級品だからね。
成功
🔵🔵🔴
第2章 ボス戦
『第4位ジョン・スミス』
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POW : 環境利用殺人法
自身からレベルm半径内の無機物を【殺人用の凶器】に変換し、操作する。解除すると無機物は元に戻る。
SPD : お手製殺人器具
【工具や台所用品などの身近な品】で近接攻撃し、命中した部位ひとつをレベル秒間使用不能にする。
WIZ : 殺人|DIY《ドゥ・イット・ユアセルフ》
【誰もが日常の中でふと抱く殺意】を噴出し、吸引した全員を【六六六人衆】化し、レベル秒間操る。使用者が製作した【ガスマスク】を装備した者は無効。
イラスト:水登うみ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
うん――最初からお前たちが来ることは想定していたさ。
だから、わたしは『コンロ』も『トング』も用意していた、それに、お前たちが『殺る気』なら新たな六六六人衆になる可能性だって考えられる。
石榴の美味しい食べ方講座――セミナーの講師は隠す気が一切ない様子だ。君達が構えると彼は――『第4位』ジョン・スミスは歓迎の言の葉を並べる。
お前たちには今更、わたしの『教唆』が必要とは思えないけど、一応謂っておく方が良いかな。DIY――ドゥ・イット・ユアセルフ。何事も自分で殺らなくちゃいけない。それがきっかけなのさ。ルーツも種族も、過去か現在か、正直なところ如何だっていい。
腹八分目だと良いんだけどね、腹がいっぱいだと殺す時に動きが鈍るからさ。
なぁに、まずはやってみることさ!
猟兵よ、覚悟すると良い。
殺意は非日常ではなく日常に潜んでいるものだ。
目の前の中年男性の殺意は――地獄よりも凄まじい。
シン・クレスケンス(サポート)
◆人物像
落ち着いた雰囲気を持つ穏やかな青年。
窮地でも動じず冷静な状況判断で切り抜ける。
◆戦闘
射撃武器(主武器は詠唱銃。【破魔】の魔力を込めた銀の銃弾)による攻撃、魔術による広範囲攻撃が主。
魔力のコントロールに長け、射撃の腕も確か。
作戦次第では、闇色の武器を召喚(UC【異界の剣の召喚】)して前衛を務めることもある。
◆特技
・情報収集や追跡、索敵など
・料理も得意
◆UDC『ツキ』
闇色の狼の姿をしており、魂や魔力の匂いを嗅ぎ分けての追跡や索敵が得意。
戦闘は鋭い牙や爪で敵を引き裂き、喰らう。
◆口調
・シン→ステータス参照
(※使役は呼び捨て)
・ツキ→俺/お前、呼び捨て
だぜ、だろ、じゃないか?等男性的な話し方
肺胞へと這入り込んだ鏖殺の誘い。
脳髄へと染み込んだDIYの心得。
赫々と嗤う指の先がゆっくりと、確実に文脈とやらを解いていく。汗っかきな魔導書の噂に関しては、成程、慾ある話なのだろうが、食屍鬼めいた目の前の沙汰を放っておく事などオマエには出来なかった。切って落とされた火蓋の数々はまるで地獄への一本道、いや、穴のようなもので誰もが誤って沈んでしまうほどの殺意を孕んでいたか。たとえば、好奇心旺盛な猫が狂人の背を踏んづけたかのような不運、そうして猫とは大抵『ひと』を暗示させる代物であった。困難を前にしても冷静でいられたのはまったくオマエが埒外で在ったが故に違いない。……わたしに何か言いたい事でもあるのかい。いや、あるだろうさ。なければ、自分でやろうとも思わない筈さ。中年男性は日常生活に潜む『おもい』を噴出させた。呼吸してはならない。だが、呼吸をしなければ『人間』は生きる事が出来ないのだ。殺す事だって出来ないのだ――良いでしょう。そこまで誇示をするのなら僕はなってみせましょう。
魂のにおい、魔力のいろ、その禍々しさについては最早、描写する必要もないに等しい。闇色の狼は愈々、もう、あの殺人鬼の――六六六人衆の――臭いとやらを忘れられない。おい、わかってるとは思うが、俺は『見つける』だけだ。お前が片付けろ、アレはお前が殺さなくちゃならねぇ『過去』じゃないか? 狼は語る、語り掛ける、まさしく獲物に土をかけるかの如き行為。反吐が出るほどの真理への第一歩……。
ヴェールを剥がすのは『僕』だ。黙り込んで反芻する。
殺意は十分だ。蓄えに蓄えた殺意を異界の炎として顕現させよ。混沌……深淵……その病的かつ冒涜的な超高熱を嗾ける。ほう、やるじゃないか。だが、それを操るのがわたしのやり方でね。ジョン・スミスは知らなかった。灼滅者ではなく猟兵の『埒外の具合』とやらを暴く事が出来なかったのだ。干渉されたのなら、嗚呼、干渉を返してやると良い。この殺意はちゃんと『僕』のものです。立ち塞がるものを焼き尽くせ、コンロなどでは決して出せない『業』を――邪神を滅ぼすかの如くに。
チラチラと炎の奥底、第4位は称えていた。これが猟兵、オブリビオンを殺すものたち。DIYを極めているのは何方か、此処で何もかもを終いにしようではないか。
成功
🔵🔵🔴
飯綱・杏子(サポート)
ジビエ|食材《オブリビオン》がヒト型でなければ料理して喰らうっす
ヒト型の|食材《オブリビオン》を料理するときはこちらがヒト型を辞めるのが|マナー《マイルール》っす
リビングアーマーや宇宙船の類だってきっと貝類みたいに美味しい可食部があるし、食器としても活用するっす
どんなに癖のある|肉《ジビエ》でも濃い味付けにすれば食えない肉はないっす
悪魔だから|毒は利かない《【毒耐性】持ち》っす。酔うけど。腐敗も発酵もわたしには一緒っす
あと|八つ裂きにされても死なない《【切断部位の接続】持ち》っす
シナリオの傾向によっては、ヒト型を性的な意味で食い散らかしてもいいっすよ
白子もミルクも大好きっす
焼き加減はブルーだ、表面を炙る程度にして脂の具合を味わう。
咀嚼する為の歯が見当たらない、臓腑に味覚を与えれば幸せか。
――悪魔は変化する生き物、それが世の中の常識。
デビルキング法は絶対だ、あのオブリビオンを調理すれば良いっすね?
悪とは何か。善とは何か。その悉くを、その全を、理解する事など神で在っても難いだろう。ガタガタと震えているのは肉か、或いは野菜か、柘榴の臭いが蔓延る中で新たな混沌が芽生える。毒を毒とも思わず皿まで喰らう虚のサマは正しく悪魔、まったく悪食にもほどがあると|六六六人衆《オブリビオン》は笑ってみせた。呼ばれていようと呼ばれていなかろうと食事の場になら参上せよ、おお、惨状、ウミガメのスープの咽喉越しは人の姿を辞めてからだ。これはまた随分と腹ペコなお嬢ちゃんが来たもんだ、中年のわたしは食事を勧める事しか出来ないよ。高級コンロに並べられた河豚、不遇な話、この猛毒は酩酊の種でしかない。痛みだろうと苦しみだろうと、過去だろうと美味しくいただくっすよ! 講座を受けてやるほどオマエは素人ではない。玄人の艶々した表情は最早、魂の髄にまで至る。
殴られようと刺されようと、潰されようと焼かれようと、何もかもはスパイスに等しい。カトラリーを投擲されたら返してやると良い。いいや、返却はしない。今からオマエの道具なのだ。マイルールに従って真実を晒せ、まるでオマエが|暴食《ベルゼブブ》だ。蠅よりも貪食に蛆よりも巨大に――最近の女の子の流行は大食いだって、ほんと、おじさんにはわからないね。ステーキだ。ようこそテケリャアとした胃袋の底。
一緒に不老長寿の妙薬もどうぞ。
蟲毒のグルメにぴったりなマヨネーズだ。
成功
🔵🔵🔴
中嶋・李良(サポート)
集団戦と同じ動きです。
ただし、こちらは出来る限り苛烈な攻撃を仕掛けようとします。
さっさと倒して帰りたいからです。
幾つになっても女の子だ、女の子だから、なんでもできる。
DIYは絶対だ。自分でやらねば楽しくない。
文学少女にお似合いな殺人の動機と殺人の方法を諸君は知っているだろうか。ペンは剣よりも強し、などと諺にも存在する通り、可憐な少女は注射針のように得物を扱うのがよろしい。医学薬学と様々な分野を嗜んでいくサマは、しかし、文学少女からかけ離れてはいないか。蛇よりも蛇らしく絡み付く、鼠よりも鼠らしく猫を噛む、さて、いったいオマエは如何様な獣だったか。虎だ、文学少女はトラになるべきだ。レトロな雰囲気を漂わせて後先考えないオコサマのように|六六六人衆《ダークネス》へと模様を晒せ。いやはや、猟兵と謂うのはわたしが想像していた以上に『豊作』なようだね。DIY――自分でやる。自分でやらなくちゃ治まらないのはオマエも同じだったと視える。ガスマスクを掻っ攫ったのは小型の飛行船か。やれやれ、斬新な殺し方をしてくれそうだね、期待しているよ。
ぼくは実験とかして平穏に暮らしたいんだ。なんで態々、人殺しなんて危険な真似をしなくちゃならないんだ。お話にならない。殺人鬼は殺人鬼と謂うワケか、オブリビオンはオブリビオンと謂うワケか。こうなったら……とことん殺してやるよ、君は『ひと』じゃないもんね。兄弟家族に『した』ように、名前も知らない誰かさんに『した』ように、禁忌破りは埒外性を発揮する。まさか、この程度の『得物』でわたしを殺せると思っていたのかい。これでもわたしは第4位――? ジョン・スミスはようやく意図を紐解けた。だが、囲まれている時点で手遅れとも謂える。ぼくは『殺し合い』をする気はないよ。だって、ぼくは、ぼくが思っている以上に臆病者だから……。散布せよ疫病。患ってくれたら上出来だ。
じゃあ、ぼくはもう帰るからね。
帰って実験の続きをやるんだ。
やろうとする子は嫌いじゃない……。
成功
🔵🔵🔴
摩津崎・灰闢
こんにちは…いえ、こんばんはでしょうか、スミスさん。
得体の知れない肉を口にしたくなかったので此処からの参加です。
序列一桁など雲上のお方で心底近寄りたくもないのですが、
私は猟兵ですし、頑張って生き残りましょうか。
UC発動
殺気で強化した影業で凶器を壊し、進行方向にあれば刀で斬り、敵へと間合いを詰める
…この凶器、視覚情報を元に操っている事に賭けてみるか。
間合いに入ったなら敵攻撃を刀で受けつつ、影業を敵身体に巻き付けるように拘束
即座に殺戮刃物で両目を攻撃、視界を奪う
上手く行ったら敵が持ち直すまで猛攻
DIY、良い言葉とは思いますが間に合っています。
そもそも同業はお呼びでなかったでしょうし。
お邪魔しました
胸の内に抱いた天啓、その光輝な具合に双眸をやられたのか、オマエのような異が生じた。柘榴の芳醇な香りに誘われる事も、柘榴の柔らかな食感に導かれる事も、きっとオマエにとっては眩暈のような沙汰か。こんにちは……いえ、こんばんはでしょうか、スミスさん。絶えているのは同じ事、灼滅されているのは同じ事、だと謂うのに、現に留まっているとは如何様な埒外か。おやおや、わたしとした事が、まさか、同類の気配を感じ取れないとはね。老いとは恐ろしいものだよ。何が『老い』だ。既に骸の海の奴隷となっているクセに、よくもまあ『そんな』事を口にできる。得体の知れない肉を口にするのも、あなたとお話を続けるのも『あまり好ましくない』ので此処からの参加です。序列一桁など雲上のお方で心底近寄りたくもないのですが……。私は六六六人衆であると同時に猟兵です、六六六人衆であると同時にオブリビオンなあなたを放っておくワケにはいきません。頑張って生き残るとしましょうか。やるも何も『やっている』。DIYと教唆する必要性も皆無か。
カチカチと威嚇してくるトングが一本、その殺意に応えるかの如く、只、影が伸びていく。これは『挨拶』の代わりだと壊されたトング、続いて手にされたのはコンロだろうか。高級感漂わせる『それ』を殺されるよりも前に『斬れた』のはオマエの勘によるものだ。確実に間合いを詰めていく。確実に『殺せる』ように迫っていく……。この凶器、視覚情報を元に操っている事に賭けてみるか。殺戮経路が見えている。視えているのなら、たとえ相手が『最上位』だろうと屠れる筈だ。幸薄そうな一般女性こそ好みだと謂うのに、ああ、それだけはオマエのネックと思える。ええ、DIY、良い言葉だとは思いますが、間に合っています。
タレ用の皿を受け流し死角から視覚を奪わんと試みた。中年男性の身体が黒く締め付けられ、すかさず、命を解く為の鋭利が閃く。いいや、最早、閃く事などない。やるじゃない、初めからわたしの『目』を狙っていたんだね……。あとは殺傷力での勝負だ。黒濁とした殺気の渦の中、ダンス・マカブルはオマエの為だけに。
そもそも同業はお呼びではなかったでしょうし、お邪魔しました。
邪魔なんてとんでもない、君のような真面目くんは珍しいからね。
大成功
🔵🔵🔵
ユーフィ・バウム
3位はアンブレイカブルの大老でしたから
貴方こそ事実上の六六六人衆№3ですわね
かつては、
こんな少人数で戦う等自殺行為だったでしょう
――ですが、今は!
《蒼翼の闘魂》を発動
真の姿:蒼き鷹として挑みます
どこから殺人凶器を出すかは分からない相手
凶器攻撃望むところ!
天性の野性の勘と培った戦闘知識で来る攻撃を見切り
致命を避けた上で――覚悟を以て受け、
カウンターの投げを叩き込みます!
そうです、レスラーの矜持を胸に、
高位の六六六人衆の攻撃とて受け切って勝利してみせますとも
打ち込むは功夫を生かしたラリアットや
ドロップキック等のプロレス式打撃
鎧砕きの怪力は、必ず通じます
最後は限界突破しての投げで、勝利を掴みますわ!
勝利を掴め、文字の通りに。
火事現場にて担ぎ上げられ、ぶん回されたかのような熱気だ。熱狂の渦の中心で振盪させられるザマは慣れ親しんだ戦場に等しい。竜を落としたのは何者だったのか、光を堕としたのは何者だったのか。懐かしい黄金の輝きを幻視したオマエ、だが、無情なる哉、現実は焼肉屋である。3位はアンブレイカブルの大老でしたから、貴方こそ事実上の六六六人衆№3ですわね。やれやれ、わたしは中年男性だけれども、そんなことを謂われちゃったら年甲斐もなく嬉しくなるじゃないか。かつては、こんな少人数で戦うなど自殺行為だったでしょう。おそらく、意識をする前に殺されていた事でしょう。ですが――今は! そうとも灼滅者、そうとも猟兵、既に灼滅された相手に、|死人《オブリビオン》に如何して今が屠れようか。宙を翔けずとも、空を知れずとも、この蒼き鷹のオーラは蛮人を名乗るに相応しい。さあ、掛かってきなさい。私は誰からの挑戦も受けてみせますの……! 最早何方が挑戦者だったか。柘榴は原形なくジュースにされ、種の欠片すらも認められない。
あらゆる無機物は殺人の為の道具だ。コンロは殴り殺す為に、トングは潰して殺す為に、途轍もない高級感を孕んでいく。四方八方から突如として現れる『殺意』に最初は『視る』のも精一杯だったが。徐々に徐々にレスラーは慣れていく。凶器攻撃望むところ、リングの外の椅子だろうとマイクだろうと、何だろうと受け切ってみせる。致命だけは確実に避けて覚悟とやらを抱くと良い。そうです、レスラーの誇りを胸に、高位の六六六人衆の殺人技芸とて喰い尽くしてみせますとも。これが勝利への貪欲性、殺人衝動よりも強烈なオマエの心。まったく、若いってのは良いね。DIYも上質なものだ。ドロップキックをぶち当てろ!
起き上がり、二足を維持するかしないかの刹那にラリアットでの追撃だ。たとえ体格差のある相手でも吹っ飛ばせてしまえば此方のもの。ぐい、と、自慢の怪力で引き寄せ――お得意な構えだ。あなたも地面とお友達になると良いですわ。ズタボロにされても、血反吐に塗れてもオマエはジョン・スミスを手放さなかった。手放すのは現――。
脳天から落としてやれ――!
成功
🔵🔵🔴
ルキフェル・ドレンテ
ほう、随分上手く人畜無害らしく擬態していると褒めてやるべきか?
貴様の講座は聴いていない
M'ladyが退屈するだろう?
そも柘榴を美味しく食べるには先ず美味い柘榴を選ぶところから、だ
即ち貴様は柘榴としては不合格である
罷れ
食卓に載るにも価せぬ肉は地べたで踏み躙られるのがお似合いだ
愛馬を召喚して蹂躙してやるか
あの雑多な玩具はオーラ防御で防いで…?
ほう、意外とやるものだな
腕が動かぬ
さて、多少手綱が緩もうがたとえ手綱がなかろうが扶助には障らぬ
何より|これ《・・》くらい賢い馬は俺の意を汲んで俺の為の最善を尽くすのだ
蹴り殺せ
嗚呼それと、そうだ
忘れていたが呪詛や獄炎を操るのにも腕は要らぬな?
燃えろ
過去だろうと現代だろうと、現世だろうと常世だろうと、オマエのような柘榴臭は中々お目に掛かれない。いっそ神憑って異たので在れば、幾らか、狂気の儘に見つめる事が出来たのかもしれない。しかし、沈黙、ゴリゴリと白骨を削るかのような跫音は獣の数字にとっても反吐が出るほどか。おいおい、それこそ『戒律』でもなければ、手綱を握れそうにない男も在るものだね。男にとっての想定外、それは奇しくもオブリビオンであったか。……ほう、随分と上手く人畜無害らしく擬態していると褒めてやるべきか? もしくは無害な畜生の真似事が『出来ている』と謂った方がそれらしいか。教唆など無意味だ。教鞭など無価値だ。気の良いおじさんの演技ですら魔王の前では汚泥に等しい。貴様の講座は聞いていない、柘榴の味は悪くはないが、彼女が退屈するだろう? そも柘榴を美味しく食べるには先ず美味い柘榴を選ぶところから、いや、確かに、貴様は選ぶのは得意なのだろう。だが……貴様自身は石榴としては不合格である。黄泉の門を叩こうと、骸の海を弄ろうと、収穫可能なのは腐りかけか手遅れだ。罷れ――果肉も果実も塵に同じ。
奉行をするのにも、食卓に載るにも、まったく価しない肉の袋は地べたで踏み躙られるのがお似合いだ。地獄より出現したのは獣であった。阿鼻の彼方より顕現したのは四足であった。召喚された愛馬は獄炎を振り撒き『馬の骨』を蹂躙せんと嘶く――馬刺しが喰えなくなったらどうするんだ。この暴れん坊め。闘牛の詩にアドリブを効かせよ、雑多な玩具の行進に血色の薔薇が黒と嗤う……。ほう、意外とやるものだな。腕が動かぬ。
手綱が緩んだ、手綱が失せた、本来であれば第4位の優勢、魔王の勝ち目は殺されたと考えるべきか。だが、本来こそが殺されたロゴスと思われる。扶助には障らぬ。ああ、触らぬ神に祟りなし。カタツムリのように敗北を認めていれば楽だったのだ。何より|これ《●●》くらい賢い馬は俺の意を汲んで俺の為に最善を尽くすのだ。暴君めいた回路だったが詰まる事など赦されていない。蹴り殺せ――嗚呼それと、そうだ――その若さで忘れっぽいとは将来がたいへんだね。呪詛や獄炎を操るのにも腕は要らぬな? せめて美味しく食べてくれよ。貴様のような柘榴はキャンディも暗いらしい。
燃えろ。
キャンプファイヤーだ、お姫様もご満悦な様子で。
成功
🔵🔵🔴
茨木・一正
WIZ
まあそりゃ気付いてるよねえ
いやはやどうもお久しぶり、と言っても僕は所詮木端の灼滅者だから顔なんか知らないだろうけども(非合法借金取りの群れに周囲の一般人を強制退出させる)
それにしてもよくもまあ、僕らの6年間をひっくり返してくれますやな(非合法借金取り達を肉盾にしつつ、借用書に敵の名前を記載)
まったく…稼ぐアテが増えたからって嬉しかないんですや
お前らみたいなネチネチ人殺しするような手合いなんかは特に
だから今ここで潰す
─僕の借金返済の糧になれ
UC発動。操縦者は非合法借金取りで数合わせにしつつ、相手のガスを物理的に吸わないような位置で攻撃
流星群で手数を捌かせ、ソードの重量で押し切る。DIYなんかできない債務をくれてやりますや
たかだか人をちょいと殺せる程度で、なにを偉そうに講師面してるんだか
そんなもの、生きる為の努力や苦労に比べたら余りにもくだらない
人殺しが格好いいのはフィクションの中だけで十分ですや
くたばれ
日常の中でフッと涌く殺意、これを抑え込むからこそ素敵なのだ。
口腔を濡らした柘榴の汁気が未だに奈落をさまよっている。障子の彼方側で蹲り、滂沱している何者かの影については、成程、最早カタチも無いか。まあそりゃ気付いてるよねえ。あの頃では得難かった勇気を胸にゆっくりと、しっかりと、中年男性の眼とやらを認める。いやはやどうもお久しぶり、と言っても僕は所詮木端の灼滅者だから顔なんか知らないだろうけれども。それで好いのではないか、それで十分なのではないか、貌は隠すべきものだと何処かの王様も宣っている。で……そっちはわたしの顔を知っているようだけど、彼等はいったい誰なんだい。第4位の疑問も当然である。焼肉屋へと押し寄せたのは強面な男の群れ。ああ、これですかい。まあ、気にしないで話でも致しやしょう……。日常を非日常へと染めていく非合法借金取り。まるでバベルが如くに働き一般人は逃げ失せた!
それにしてもよくもまあ、こうまでして、僕らの六年間をひっくり返してくれますやな。それはこっちの科白だよ、よくもまあ、わたし達の呼吸を詰まらせてくれたね。DIY、得物が獲物を狙ったところで出来上がりのハンバーグは借金取りの末路か。まったく……稼ぐアテが増えたからって嬉しかないんですや。ほう、稼ぎたいのかい。だったらわたしが良い会社を紹介してあげよう。借用書に刻まれたジョン・スミスの名、額に関しては気が遠くなるほどとでも描写しておく。会社ですかや、いや、残念、僕はこれでも『組』の|灼滅者《もん》。それに……お前らみたいなネチネチ人殺すような手合いなんかは、特に、血涙する程度には腹が立つ……。だから――嗚呼――今ここで潰す。たとえ生前、どれほど強かろうと過去となった現では、桁も糞も『ない』と知れ。僕の借金返済の糧になれ、オブリビオン。
数合わせに手招きしたのだ。一般人を逃がすのは勿論の事、戦隊モノが如くに拳をあげよ。たかだが人をちょいと殺せる程度で、上手に斬れもしない程度で、なにを偉そうに講師面してるんだか……。嗚々、天を仰ぎ見よ、美しいフォルムだ。宙穿つかの如くに合体したのは無限返済シャッキンオー、ご当地ヒーローが新たに得た埒外の所業である。そんなもの、生きる為の努力や苦労に比べたら余りにもくだらない。ガスが届かなければ独壇場だ。流星群で逃げ場を殺し、その剣の一撃で債務をくれてやれ。DIYも何も、金が無ければ出来やしない。人殺しが格好いいのはフィクションの中だけで十分ですや。
そりゃあお互い様だ、灼滅者……。
くたばれ――。
大成功
🔵🔵🔵
第3章 日常
『ハイパーレジャーランド』
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POW : 行列のできる大人気アトラクションに挑戦する
SPD : 目当てのアトラクションを効率よく巡る
WIZ : 変わったお土産を買ってみる
イラスト:ゆひゃん
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
第4位――ジョン・スミス――の再びの灼滅に成功した君達はハイパーレジャーランドへと足を運んだ。グリモア猟兵から渡されたチケットは貸し切りの類らしく、此処には君達と解放されたエスパー達しかいない。エスパー達は正気を取り戻したが、それでも社会に復帰する事は困難だろう。いつ、どこで、殺意が暴発するのかも判らない。
君達が最後にすべきはエスパー達と一緒にこの遊園地を巡る事だ。ただし、気を付けよ。このハイパーレジャーランドは『エスパーが死なない』のを良い事に『危なさ』をウリにしている。通常攻撃無効がなければ、最悪、病院送りになってしまうだろう。通常攻撃無効って死なないだけで痛いし苦しいし、吐き気はするのでは? その通りだ。
まあ、その、頑張ってくれ給え。
🌈は拾ってあげるから。
※※※
遊園地にありそうなのは何でもあります。
ただし、なんかこう滅茶苦茶に早かったりします。
エスパー達と楽しんでくださいね。
ティティス・ティファーナ(サポート)
召喚獣「幽魔月精(アストラル・エレメント)」の鎧装騎兵➡サイバーニンジャ(機幽忍)にしてアーチャー➡ブラスト(レーザー)ガンナー、9歳の女です。
普段の口調は「女性的(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」、年下には「無口(わたし、あなた、呼び捨て、ね、わ、~よ、~の?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
暈した月の輪郭にクラりときて終ったのは誰かの所為ではない。たとえ、フリークスに教唆された結果だとしても、この真っ暗い思いとやらは己の抱いた化生に過ぎない。ならば罪を償うべきなのではないか。刹那の内にでも『殺意』を抑えきれなかったのだから、社会的に抹消されても仕方がない。今にも崩れてしまいそうなジェットコースターを眺めながら男は絶望に打ちひしがれていた。いっそ、このまま、あの男が言っていた通りに、講師の企てに乗っかって自分でやると言うのも、悪くはない……。いいや、終われないのだ。自殺を試みたところで、高所からの身投げを選んだところで、痛いだけで死ねるわけがない……。
頭が痛い。まるでコーヒーカップを全力でぶん回された後のような気分だ。吐き気を堪える事すらも出来ず、男はダンゴムシめいて蹲る。そんな男を『観ていられなくなった』のか、猟兵、そっと腕とやらを差し出してみせた。私には君の苦痛が理解出来そうにありません。ですが、一緒に未来を見る事くらいであれば出来ます。其処に何が在ろうと『君』のものだ。償いたいのであれば『それ』でも良い。だけれど、男には『無辜』だけが粘ついていた。私の手を取ってくれませんか。これは彼を落ち着かせる為の『優しい声』に過ぎない。故にこそ、きっと届くのだ。世界にはたくさんの『ひかり』が在るのだから。
握り締めた手のぬくもりは何処か『血』のようでも在った。猟兵に引っ張られてやってきたのは宇宙モチーフのアトラクション。つまり、何もかもを忘れる為にトリップしようと笑ってくれたのか。嗤われるだけだった男に幸福が這入ってくる。はじまりのブザー……狂ったように駆け出すと同時に味わえた現からの脱出。
ゴールした頃にはひどい眩暈が待っているだろう。
それが良い。それこそが良薬なのだ。
――私は君を見放さない。
この行程動作だけは『私』が保証します。
成功
🔵🔵🔴
摩津崎・灰闢
被害者のケアも必要?そうですか…
いえ、帰りたいなどと微塵も思っていませんよ
私好みの若い女性に、気遣うように声掛け
「今日は大変でしたね」
思いの丈を聞き出し、傷心に寄り添うように傾聴
それらしい相槌を打つ
「相手より幸せになって見返してみるのはどうでしょう?」
力付けるように言い、響いてなかったらUCを使いつつ
「当てがないのなら|私の働いている店《ホストクラブ》に寄ってください」
幸せにしますよ、名刺を渡す
残りのノルマはアトラクションか…
「今は身も心もスッキリさせましょう」
彼女の手を取り、ハイパーなメリーゴーランドにエスコート
狂回転している姿に笑顔で手を振ります
…これで死ねないとは、なんとも痛々しいですね
病的なまでの几帳面さに、冒涜的なまでの善良さに、自分自身でも反吐が出そうだ。まるで灼滅者を、猟兵を、模倣したかのような思考回路にきっと|人間《エスパー》は騙されてくれるに違いない。成程、オマエのような六六六人衆は貴重だ。ジョン・スミスの言の葉の通りにオマエは『イレギュラー』と考えられる。被害者のケアも必要……? そうですか。ピシャリとしたスーツを纏っているかのような惰性だ。皺ひとつとして赦さぬ傲慢だ。いえ、帰りたいなどと……私は微塵も思っていませんよ。それでも本能には抗えない、殺意じみた癖とやらは拭い取れない。まさしく、予定していたかの如くに彼女の脳を突いてみせた。今日は大変でしたね……。随分と幸の薄そうな女性ではないか。お前の好みな偶像ではないか。
気遣いに関しては習っていたし倣えていた。彼女から思いの丈を聞き出す事も、傷心に寄り添おうと試みる事も『赤子を殺す事よりも』容易と解けた。それらしい相槌と在り来たりな埒外性か。相手より幸せになって見返してみるのはどうでしょう? そうすれば、貴女も人を殺そうとは『思いもつかなく』なる筈です。そっと、前頭葉を撫ぜるように名刺を渡しておく。当てがないのなら|私の働いている店《ホストクラブ》に寄ってください。嗚呼、哀れな女ではないか。何かに依存したがっているように見えて仕方がない。頷いたのではない。頷かせたのだ――ノルマの達成にはひとつ足りない。アトラクションめいた患い。
今は身も心も、何もかも、スッキリさせましょう。そっと、柔らかく彼女の掌を攫ってやれ。密室へと誘う殺人鬼のように、暗がりへと導く獣の数字のように。やってきたのはお馬さんごっこか。いや、確かに、そういうのが好きな『客』も稀に札束で殴っては来るのだが……。エスコートしたのなら乗せてしまえ。この流れこそが正常と言い切ってしまえ。
彼女は吹っ飛ばされないようにしがみついていた。馬の駆ける速度は、回転する速度は、嗚呼、宇宙よりも途轍もなく――狂気のような沙汰となったか。笑顔で手を振ってあげよう。向こうは何も判らないだろうけど、解らないのが僥倖とせよ。
レジャーランドが閉園するまで女は滅茶苦茶にされていた。
……これで死ねないとは、なんとも痛々しいですね。
灼滅者達の齎した新たな人類のカタチ、それは果たして如何様な地獄を孕んだのか。「どうか、私を信じてください」なんて、莫迦なことを……。
大成功
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