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狸の街に響く悪しき歌

#獣人戦線 #戦後 #幻朧帝国 #【Q】 #中国戦線 #たぬき

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●長閑な街に迫る悪意
 獣人戦線、中国南西部のとある|須弥山型都市《シャングリラ・シュミセン》。
 たぬきの獣人が多く住まうこの街は、超大国人民租界の有頂天道人が斃れた事を切っ掛けに穏やかな日々を取り戻していた。
 最近ではサイバー技術を利用した遊技場が大賑わいで、夜行性のたぬき獣人達はまるまる膨らんだ毛皮をふるわせて一時の間でも戦火を忘れるように楽しんでいた。
 そして、この都市にも幻朧帝国のエージェントの魔の手が伸びようとしていた。
 影朧兵器『逢魔弾道弾』により|須弥山型都市《シャングリラ・シュミセン》を丸ごとオブリビオン溢れる異形の都市へと変えてしまおうという悪しき企み。
 賑やかなたぬきの街を守る為には猟兵の力が必要となるだろう。

 グリモアベース。
「いつもお疲れ様です。新たな予知を得られましたので力を貸して頂けないでしょうか」
 トラのグリモア猟兵、禹・黄風(武の頂を・f40009)は、巻物型のグリモアを広げつつ集まった猟兵達にそう切り出した。
「獣人戦線の中国戦線にある比較的小型の|須弥山型都市《シャングリラ・シュミセン》の一つを、幻朧帝国が逢魔弾道弾で逢魔が辻にして橋頭保にしようとしているようです。この都市はたぬきの方々が八割以上で、先月の獣人世界大戦で人民租界の勢いが弱まった事もあってここしばらくは大きな戦いもなく油断してしまっているようなのです。危機が迫れば当然戦おうとするようですが……どうにも気付く前に手遅れになってしまうようで、皆さんの力で逢魔弾道弾が起爆する前にエージェントを探し出し、止めて貰いたいのです」
 具体的に都市のどこでエージェントが作戦を実行しようとしているのか詳細は予知では得られなかったと黄風は説明する。
「ただ、たぬき獣人と交流すれば最近あった変化等、エージェントに繋がる情報を得ることもできるでしょう。今は都市の一角にある超巨大なアミューズメント施設が盛況のようで、サイバー技術によるアーケードゲームからバーチャル映画まで流行最先端の娯楽が揃っており、そこで一緒に遊んだりすれば現地のたぬき達と打ち解けるのもやり易いかもしれませんね」
 ちなみにこの都市のたぬきは夜行性の人々が多く、夜の方が活発に活動しているとトラのグリモア猟兵は補足する。
「そして問題の敵は『機械仕掛けの歌姫マリア』というオブリビオン。歌声を介したユーベルコードで周囲に影響を与える厄介な敵です。戦場となる場所によっては避難誘導する必要も……たぬき達と仲良くなれていれば彼らに行って貰う事も可能かもしれません。いずれにせよ皆さんなら十分斃せる相手だと思います」
 そう説明した黄風は彼のグリモアである巻物を更に広げて、転送の準備を開始する。
「たぬきの種族の猟兵は今のところ確認されていません。もし未覚醒の種族を守り続ける事ができれば、いつかはその中から猟兵に覚醒される方も現れるかもしれませんね。ともかく、皆さんなら悲劇を打ち破ってくれると信じています」
 それでは頑張ってください、と黄風は締め括り、巻物から放たれた光が猟兵達を包みたぬき達の住まう|須弥山型都市《シャングリラ・シュミセン》へと転送したのだった。


寅杜柳
 オープニングをお読み頂き有難うございます。
 たぬきの都市が大変な事になりそうです。

 第一章はたぬきが人口の80%以上を占める|須弥山型都市《シャングリラ・シュミセン》の遊技場でたっぷり遊んで住民と交流してください。
 もし友好的に交流できていれば第二章での戦いが有利になるよう協力してくれたり、共に戦ってくれるかもしれません。
 第二章は『逢魔弾道弾』を作動させようとしている幻朧帝国のエージェント『機械仕掛けの歌姫マリア』との戦いになります。
 こちらは断章で冒頭に状況説明を追加致しますのでそちらもご確認下さい。

 それでは、皆様のご参加をお待ちしております。
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第1章 日常 『サイバー遊戯場』

POW   :    対戦ゲームで勝負を挑む

SPD   :    技やスコアを極める

WIZ   :    施設の雰囲気を楽しむ

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

狸塚・雅紀
アドリブ連携可
狸の獣人ですか?
僕、狸塚が行けばより溶け込めそうですね。

折角なので狸獣人向けの物を探しますか
下着やパンツは狐向けも尻尾の穴大きいから悪く無いんですが
やっぱりちょっと違和感があるから助かりますね。
あ、尻尾用クシも使い易い。

折角なので【誘惑】するような笑顔で異性の店員さんに似合いそうな洋服を見繕って貰いますか、狸獣人向けのを買うタイミング無いですし、交流して仲良くなれと言われてますから。後、ご主人様に似合うと褒めて貰えるかもしれませんしね。

今の僕はご主人様とUDCアースの獣人として出会い、
友達の狐塚君とも一緒に居れるから幸せですけど
この世界に生きてたらまた別の幸せもあったかもなぁ。



●狸の青年は須弥山型都市を楽しむ
 欠け始めた月が空に輝く、夜の|須弥山型都市《シャングリラ・シュミセン》。
 転移してきた狸耳の丸眼鏡の青年、狸塚・雅紀(キング・ノーライフの従者・f29846)はボリュームのある狸尻尾を揺らしながら、服飾店や雑貨店を巡っていた。
 この街はたぬき獣人達が多く住む街で、街全体が多数派のたぬきに向けたつくりとなっている。
 超巨大アミューズメント施設がある街なら服飾を取り扱う店があってもおかしくはなくて、当然取り扱われるものもたぬき用にあつらえたようなものが多い筈だ。
 狸耳尻尾を有する『狸塚泰人』にとっては色々と見てみたいものがある。
(「下着やパンツは狐向けも尻尾の穴大きいから悪く無いんですが……」)
 彼は多重人格者、身体を共有する『狐塚雅紀』が体を使っている時は狐耳尻尾となる。
 其方も尻尾は大きいから悪くはないのだがやはり違和感はあって、狸獣人用の衣服や物品ならばその違和感は解消できる筈だ。
 因みに狸獣人の泰人の方がたぬきの街の人々にも溶け込みやすく、馴染みやすいだろうと思ったのも多分にあった。
 適当に選び入った服飾店にあったクシを一つ、店員のたぬき獣人の女性に使用感を確かめたいと伝えて使ってみる。
「あ、尻尾用クシも使い易い」
『そりゃおらたちの毛皮でも梳れるからなあ』
 泰人の感想に店員も安心した様子で朗らかに笑う。生半可なものでは梳かすだけでも一苦労しそうなふっさふさの毛皮にも対応可能なそのクシは、泰人の尾を梳かすのには十分使えそうだ。
 狸獣人向けのものを買う機会もそう無いから買うと決めて、泰人は更に店員にやわらかく笑顔を向け、似合いそうな洋服を見繕ってくれないかとお願いをしてみる。
『あれま、そんな笑顔向けられると照れるべ。洋服の在庫はこっちになるなあ』
 泰人の向けた優しそうな笑顔にたぬきの女性は少々照れくさそうにしながら洋服売り場の方へと向かっていく。
(「仲良くなれと言われてますし、似合ってたらご主人様に褒めて貰えるかもしれませんしね」)
 今の泰斗が『ご主人様』と会ったのはUDCアースの獣人としてだ。友達の雅紀とも一緒にいる事ができるこの生活を幸せだと思っているのはまあ違いない。
 けれど、
(「この世界に生きてたらまた別の幸せもあったかもなぁ」)
 そんな事を考えながら泰人は店員のたぬきについていき、最近のこの街について色々な世間話をする。
 その中で気になったのは、急遽決まったというコンサート。
 詳細に話を聞けば、そのコンサートが行われるホールの位置は逢魔弾道弾が起爆した時に最大の被害を出すのにうってつけのように思われてならない。
(「もう少し調べてみましょうか」)
 狸獣人用の服や雑貨を買い込んだ泰人は店員に見送られて店を出ると、更なる情報収集を行う為に他の店へと向かうのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

リコッタ・ムーンチーズ
街や施設を探索しながら
「夜なのにピカピカでまぶしいですね~」
と持っている「装備:月光のチーズ」を食べる
自分が住んでいた里よりもきらびやかな場所に目移りしつつふらふらと歩きまわる
たぬきさんたちもふもふで気持ちよさそうだと思いつつ周りの様子や話に聞き耳を立てながら歩き回る

アドリブなど歓迎です
初めてなのでこちらで大丈夫だとよいのですが



●たぬきの街はのんびり華やかに
 そしてもう一人、ネズミの猟兵が月下の|須弥山型都市《シャングリラ・シュミセン》を歩き回っていた。
「夜なのにピカピカでまぶしいですね~」
 月光のチーズを齧りながら歩く白い毛並みのリコッタ・ムーンチーズ(月光の漂流者・f43776)というネズミの少年はきょろきょろと周囲を見回す。
 煌びやかな街は月の輝きをもかき消してしまいそうな程の明るさで、里で育ったリコッタには少々刺激的に感じられて目移りしてしまう。
 楽しそうな雰囲気のする方へふらふら歩き回りながら、すれ違う人々は長毛でまるまるしたたぬきの人達。
 夜の方がテンションが上がるのか、超大国の脅威が少し弱まったからかどのたぬき達も上機嫌に街を謳歌しているように見える。
 それに、
(「……もふもふで気持ちよさそうです」)
 彼らの毛艶はとてもよい。ネズミのリコッタとしても少々惹かれてしまいそうになる程。
 とはいえそればかりを見ているわけには行かないだろう。今回がリコッタにとっては猟兵の初仕事なのだからと気を取り直して超巨大遊技場へと入ってみる。
 電子音や光が煌びやかな遊戯類の数々が並び、ふかふかぴょんぴょん体を使う遊戯を楽しんでいるたぬき達の会話にそれとなく聞き耳を立ててみる。
 他愛もない会話が殆どだったが、その中で少しばかり気になるものがあった。
『そういえば、今夜東の方の歌姫のコンサートがあるんだっけ?』
『超大国が今弱ってるらしいから脱出して来たらしいねー。島国の歌ってどんなのかなー』
『人が集まりそうだし早めにコンサートホール行かないと聞けないかも』
 歌姫が来る理由付けとしては納得できる範囲だが、どうにも気になる。
 もしその東の島国が日本――幻朧帝国の侵略を受けている地ならば、避難してきた一般人に偽装したエージェントを向かわせた可能性も否定できない。
 その歌姫がエージェントならば、コンサートに合わせて何か仕掛けてくる可能性は高いだろう。
 月光のチーズを齧りつつ思考するリコッタは、更なる情報をたぬき達から得る為に広い遊技場を歩き回るのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『機械仕掛けの歌姫マリア』

POW   :    アリア「我が血肉は怒りの炎に焼き裂かれ」
【胸に埋め込まれた拡声器】から【戦場全体に響き渡る歌声】を放ち、敵及び周辺地形を爆発炎上させる。寿命を削ると、威力と範囲を増加可能。
SPD   :    アリア「いざ行かん、怒りに震え身を任せ」
【自身の喉】から、戦場全体に「敵味方を識別する【荒ぶる歌声】」を放ち、ダメージと【混乱とバーサーク】の状態異常を与える。
WIZ   :    アリア「止まるまいぞ、鉄を纏う古強者よ」
自身の歌う「【アリア「止まるまいぞ、鉄を纏う古強者よ」】」を聞いた味方全ての負傷・疲労・状態異常を癒すが、回復量の5分の1を自身が受ける。

イラスト:SA糖

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は仇死原・アンナです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●機械仕掛けの歌姫を止めろ
 コンサート開始を控えたコンサートホール。中ではカラスの歌姫がリハーサルを一人で行っていた。
 一番盛り上がるパートを過ぎて歌が終わり、静まり返るホール。
 静寂の中にカチカチと歯車の回るような音が微かに響く。音の発生源は歌姫自身、幻朧帝国のエージェントである彼女『機械仕掛けの歌姫マリア』は兵器であり、癒しではなく死を齎す音響兵器。
 大勢のたぬきを集め虐殺し、更に逢魔弾道弾で逢魔が辻に変える事でこの都市をオブリビオンの都へと変えようという邪悪な任務を果たす為、彼女は諸々偽装してこの地へとやってきていたのだ。
 だが、その企みは街で情報収集を行っていた猟兵に事前に察知された。
 突如開かれるホールの扉、機械的なぎこちない動きで扉の方を向いたマリアは、即座に自身の偽装を解き、胸に埋め込まれた拡声器を展開して戦闘モードへと移行する。
 もし猟兵達が察知する前にコンサートが始まっていたなら、観衆を避難させながらの戦いが必要となっただろうがその心配は必要ない。
 たぬき獣人達の人除けは完了している。あとはこの機械仕掛けの歌姫を撃破し逢魔弾道弾の設置を阻止すればこの都市の平和は守られるだろう。
 破壊の歌声響かせるオブリビオンを阻止するために、猟兵は各々行動を開始するのだった。
陽環・柳火(サポート)
東方妖怪のグールドライバー×戦巫女です。

悪い奴らはぶっ潰す。そんな感じにシンプルに考えています。
戦闘では炎系の属性攻撃を交えた武器や護符による攻撃が多い。
正面からのぶつかり合いを好みますが、護符を化け術で変化させて操作したりなどの小技も使えます。
全力魔法使用後の魔力枯渇はにゃんジュール等の補給で補います
名刀『マタタビ丸』は量産品なので、もしも壊れても予備があります。

 ユーベルコードは指定した物を使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動し他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



●前奏は火のように
 コンサートホールに破滅の歌を響かせんとする邪悪なオブリビオンに、果敢に切り込んでいくのは陽環・柳火(突撃爆砕火の玉キャット・f28629)。
 火球の如き勢いの東方妖怪の彼女の眼に宿るは正義の意志、この|須弥山型都市《シャングリラ・シュミセン》が逢魔が辻に変えられればどれ程の被害が生じるか想像もつかない。
「てめぇ悪い奴だな!? ぶっ潰す!!」
 真っすぐステージ上の歌姫へと駆けていく柳火に、幻朧帝国のエージェントは胸部の拡声器より圧縮した歌声に魔力を乗せて、音響弾として発射してくる。
 座席を足場にネコの身軽さで跳んで攻撃をかわしながら爆符『烈火乱れ咲き』に妖力を通して火炎の誘導弾を放つ柳火。
 火焔を破壊の音響で相殺しながら、歌姫は確実にこの身軽で捉えきれない猟兵を仕留める為にアリア《いざ行かん、怒りに震え身を任せ》を歌い上げんとする。
 この戦場全体に響き渡る荒ぶる歌声はダメージのみならず精神を揺らし、混乱と狂化に陥れる。
 そうなれば回避もままならぬだろうと、カラスの歌姫が大きく息を吸って喉から声を発しようとしたその時、
「遅い!」
 ユーベルコード【抜刀術の極意】を起動していた柳火が自動反撃、瞬時に飛び込んできて鞘から抜いた名刀『マタタビ丸』で一閃してダメージを刻み込む。
 鞘に刀を納めている間、瞬時の攻撃か自動反撃を可能にするその力の使い時と判断したのだ。
 歌い出しを妨害されたオブリビオンは無理に歌おうとするが、それが効果を発する前に柳火は鞘に納刀しつつ後退し距離を取った。
 オブリビオンの歌姫のアリアはまだ始まったばかり。それを完遂させないように、柳火は正義の心を燃やし次の行動にかかるのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

アス・ブリューゲルト(サポート)
「手が足りないなら、力を貸すぞ……」
いつもクールに、事件に参加する流れになります。
戦いや判定では、POWメインで、状況に応じてSPD等クリアしやすい能力を使用します。
「隙を見せるとは……そこだ!」
UCも状況によって、使いやすいものを使います。
主に銃撃UCやヴァリアブル~をメインに使います。剣術は相手が幽霊っぽい相手に使います。
相手が巨大な敵またはキャバリアの場合は、こちらもキャバリアに騎乗して戦います。
戦いにも慣れてきて、同じ猟兵には親しみを覚え始めました。
息を合わせて攻撃したり、庇うようなこともします。
特に女性は家族の事もあり、守ろうとする意欲が高いです。
※アドリブ・絡み大歓迎、18禁NG。


グレナディン・サンライズ(サポート)
『ここはこの年寄りに任せてもらおうかね?』
『こう見えても、まだまだ衰えちゃいないよ』
年齢3桁の婆。
スペースシップワールド出身の元宇宙海賊。
主な武装はフォースセイバーとブラスター。
戦闘スタイルは基本的には前衛遊撃。敵を翻弄するような戦いを好む。
グルメではない酒好き。
年齢なりの経験を積んでいるので、冷静さと余裕をなくすことはない。
口調(あたし、あんた、だね、だよ、~かい?)



●協奏曲は光刃にて
 オブリビオンの歌姫のアリアが本格的に始まる。
 胸に埋め込まれた拡声器も合わせて発される歌声はコンサートホールの中を爆発炎上させていく。
「厄介だな…逃げ場がない」
 サイバーアイの演算能力で爆破範囲を計算しつつ、アス・ブリューゲルト(蒼銀の騎士・f13168)は呟きつつ回避に専念していた。
 一方、グレナディン・サンライズ(永遠の挑戦者・f00626)という老婆は第六感と経験則を組み合わせ歌姫が爆破させてくる範囲を予測し回避する。
「なんとまあ、厄介なお嬢さんじゃないか」
 この外と区切られたコンサートホールではあのカラスの歌姫の歌声から逃れきることは不可能、歌を止めるしか攻撃を止める手段はない。
 アスが蒼の二丁光線銃で熱線を放ち反撃、それに合わせグレナディンもハンドガン型のブラスターから熱線を放つが、しかし歌姫は両腕の翼で体を庇い防御する。
 どうにもこの歌姫の両腕の翼は改造済で、盾としても使用できるほどの強度があるようだ。
「なら、切り込んでいくしかないかねえ」
 赤い輝きを放つフォースセイバーを手に、グレナディンが切り込んでいく。
 年齢相応の経験を積んだ彼女の判断は早い、歌声で爆発炎上するコンサートホールを器用に走り抜けステージ上の歌姫へと肉薄しユーベルコード【ソードラッシュ】を起動し剣の連撃を放つ。
 横薙ぎから切り上げ、転じて兜割り。流麗な剣戟は次々に歌姫にダメージを刻み込んでいく。
 そして利き腕を狙った一撃、濡れたような色彩のカラスの翼に防がれるが、グレナディンに完全に注意が向いたここで、
「隙を見せるとは……そこだ!」
 ステージ上へとアスが飛び込んできてユーベルコード【クレセントスラッシュ】を起動、
「月影の前で罪を己の罪を嘆くがいい……」
 青白いフォースセイバーの剣閃が歌姫の右腕に命中、切断された機械仕掛けの腕がステージに落下。
 更にグレナディンの利き腕砕きの刃が閃きカラスの羽を斬り裂けば、赤き|必殺の斬撃《デッドエンドスラッシュ》が歌姫の左腕を斬り飛ばした
 即座に歌姫はぎこちない所作で後方へ跳躍、寿命を削った歌声を高らかに響かせ自身の周囲広範囲を爆破するが、その前にアスとグレナディンは危険を察知し客席側へと飛び降りて爆風を回避する。
 カラスのオブリビオンは歯車を軋ませるような音を響かせ、再びアリアを歌い始めようとする。
 本人の意思は改造の際に失われてしまっているのだろう。残るは音響兵器、或いは逢魔弾道弾を設置するエージェントとしての命令のみ。
 哀れな歌姫に終焉を与えるべく、サイボーグの青年と宇宙海賊の老婆は次の攻撃を仕掛けていくのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

クロエ・ボーヴォワール(サポート)
「カネならありますわよ~!」
◆口調
・一人称はわたくし、二人称はあなた様。典型的なお嬢様風
◆性質・特技
・好奇心旺盛にして仕事熱心
・実はゲテモノ料理好き
◆行動傾向
・ボーヴォワール社の持て余した圧倒的カネの力にモノを言わせ、万事解決を目指す
・法すらカネで買い取る自由奔放すぎる性格であるが、ノブレスオブリージュの精神に則り他者の為ならば才と財を惜しまない(混沌/善)
・猟兵としての活動は異世界を股にかけたボーヴォワール社の販路開拓と考えており隙あらば自社製品を宣伝し、「実演販売」に抜かりはない
・教養として体得したシンフォニアとしての技術をビジネス話術にも応用する
・細かい仕事は老執事セバスチャンに一任



●狂想曲を彩るは財力
 両腕を砕かれた歌姫は、傷の痛みなど感じていないかのように歌い続ける。
 戦場を狂乱に導くアリア《いざ行かん、怒りに震え身を任せ》を歌い上げるオブリビオンに、仕掛けていくのは金の髪のクロエ・ボーヴォワール(ボーヴォワール財閥総裁令嬢・f35113)。
 彼女が装備している複雑な魔導蒸気機械はボーヴォワール社、つまりは自社製品の『ヴェイパーウェイヴァー《ヤーデⅢ》』という蒸気機関式拡声器だ。
「波長はこの位で十分ですわね」
 老執事に調整させた拡声器の状態を確認しつつクロエが呟いて。
「さて、今日披露しますのはヴェイパーウェイヴァー《ヤーデⅢ》ですわ!」
 音響兵器と化した機械仕掛けの歌姫が声を張り上げ戦場を狂気で満たさんとするが、
「あのオブリビオンの歌声すら、この通り!」
 その瞬間拡声器から響く大音響、アリアすら聞こえなくするレベルの拡大されたクロエの声が荒ぶる歌声をかき消した。
 防音完備のコンサートホールだがホールの近くにたぬき達が居ればびっくりしただろう、実演販売ならば必要な獣人は即座に購入しそうな程に性能はよい。
 そんな爆音に荒ぶる歌声を押し潰された機械仕掛けの歌姫は戸惑っている様子。
 ――代償さえ支払えるならあらゆる行動に成功するユーベルコード【クロエの見えざる手】、元々優れている自社製品を改造して機械仕掛けの音響兵器を封じようとした行動は無事成功した。
 元々シンフォニアとして学んだ感覚、メカニック知識での調律など素の実力である程度道筋を作っていたから代償もそれ程ではなかったようだが、
「カネ持ち、ナメないでくださる……?」
 因みに事前調整での納期とか調整とか部品代の問題は有り余るカネにものを言わせて強引にクリアしたらしい。
 カネにモノを言わせた|フリーダム《自由》なクロエはそのまま金色のドリル『蒸気式掘削機ドリルヴォワール』を構え突撃、混乱しているカラスの歌姫が咄嗟に飛びのくも、胴体をごっそり削り取る事に成功した。
 ダメージは大分蓄積されていることは間違いなく、挙動もよりぎこちなさが見えてきた。
 確実にこのオブリビオンを仕留める為、クロエは彼女の髪を連想させる黄金のドリルを構え直すのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

狸塚・雅紀
アドリブ連携可
何とか見つけられましたね。
折角のほぼ同じ種族の人達が沢山居て、
自分向けの物が買える場所なんで守らせて貰いますよ。

戦場全体が範囲内の音波技ならば僕も【無限太鼓】で
音を返させてもらいますよ。幻術の操作で片手は封じられますが
音の相殺とかで爆発炎上の効果は薄れるはず。
その隙に近づいてこっちの音と【功夫】の足技で攻撃して行きますか。
それにこっちがどんどん接近すれば
あっちも自爆覚悟で爆破はあまりして来れないでしょうし。

僕にご主人様を任せて、モテたくてとか軽口言いつつ
こういう仕事でよく一人で戦ってる狐塚君も
大変だなぁと今更ながら思ったりしつつ攻撃を重ねていく。



●終止符を打つは狸の小太鼓
 胴体、腹部を削り取られ両腕を失ったカラスの歌姫は、ぎこちない動作で再びアリア《我が血肉は怒りの炎に焼き裂かれ》を歌い始めた。
 拡声器から響く命を振り絞るような歌声は先の攻撃以上の範囲と威力で猟兵達を爆破せんと襲い掛かり、ホールのあちこちを容赦なく爆破していく。
「何とか見つけられましたね」
 その爆発を回避しながら狸耳と尻尾をもつ眼鏡の青年、狸塚・雅紀(キング・ノーライフの従者・f29846)が呟いた。
 ショッピングでたぬき獣人達との会話でこの幻朧帝国のエージェントが事件を起こす前に発見できたのは僥倖だろう。
 折角見つけた泰人とほぼ同じ種族の人達が沢山居て、そして泰人向けの物を買えるこの街を破壊させる訳にはいかない。
「守らせて貰いますよ」
 狸の青年は小太鼓の『幻惑太鼓』を片腕で抱えてユーベルコード【無限太鼓】を起動する。
「鳴りやまない音の中、沈んでください」
 ぽん、ぽんと和の打楽器の音が破壊の歌声が空間を満たすのと同じようにホール全体に響き渡り、歌声に対する不協和音として宿る魔力をかき乱し相殺していく。
 それによりホール内で発生していた爆発の破壊力が徐々に弱まっていき、泰人はその弱まった爆発の合間を見極めて歌姫との距離を徐々に詰めていく。
 小太鼓を抱えた泰人が直接打たずとも、幻術により太鼓は自動的に演奏を続ける。その音波は近づけば近づく程悪しきオブリビオンのアリアをかき乱し、そして歌姫自身へとダメージを重ねていく。
 軋む胸部の拡声器、全身に組み込まれた機械。その音が泰人の狸耳にも聞こえる程の距離にまで近づけば、彼を狙った爆破は巻き添えを恐れてか思い切った爆破を行う事ができない。
 それでも回避はギリギリで、不意にいつもは泰人に主人を任せてよくこういう仕事で一人で戦っている、体を共用する|もう一人の従者《雅紀》の事を考える。
 彼はモテたくてとか軽口を言っているが、
(「実際やってみると大変だなぁ」)
 今更ではあるがそんな事を考えつつ、その大変な戦いの一つに終止符を打つ為に泰人はステージへと上がると一気に歌姫の至近距離まで飛び込む。
 自爆覚悟で爆破するか、機械の歌姫は対処に迷って行動が遅れ爆破のタイミングが遅れる。もしかすると小太鼓の幻惑の音色による干渉を受けている影響もあるかもしれない。
 ともあれ、後方に爆発を置き去りにしながら小太鼓抱えた泰人は練り上げた功夫を以てマリアの胸部拡声器、そして頭部を蹴り上げた。
 痛烈な一撃に機械仕掛けの歌姫は稼働限界を迎え、がちゃんと機械的な音を立ててステージに倒れ消滅した。

 戦いの痕跡はホールのあちこちに残ってしまったが、事情を説明された現地のたぬき達は頑張って直そうかと前向きに語り合っていた。
 幻朧帝国の野望の一つを打ち砕いた猟兵達は、豪華絢爛なたぬきの|須弥山型都市《シャングリラ・シュミセン》を後にしグリモアベースへと帰還した。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2024年07月06日


挿絵イラスト