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開幕、UDC殺戮ゲーム!?

#UDCアース #カットスローターズ #UDC支部襲撃 #闇堕ちゲーム

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●闇に堕ちる殺戮遊戯
「ここ数日、様々な世界で見たこともないオブリビオンが、今までにない事件を起こすケースが増えているようだな。これも、我々が『はじまりの猟兵』と接触したが故か、あるいは……」
 そこまで言って、霧崎・紫苑(機械仕掛けの闇医者・f32327)は言葉を切った。今は詮索をしていても仕方がない。それよりも重要なのは、目の前で起きようとしている事件を阻止することであると。
「事件が発生するのは、UDCアースにあるUDC組織の支部だ。そこが謎のオブリビオンによって急襲を受けている」
 紫苑の話では、その支部を襲撃するのは『カットスローターズ』と呼ばれるオブリビオン。見た目はカッターナイフを携えた少年のようだが、その正体は不明のままだ。
「この少年はUDC怪物や邪神の類でもなければ、カクリヨファンタズムに由来する妖怪や骸魂でもない。UDCアースだけでなく……それこそ、今までに発見されていない、完全に未知なる世界から来訪した可能性が高い者だ」
 それ故に、カットスローターズの繰り出すユーベルコードも規格外。彼は『縫村委員会』という謎のユーベルコードを駆使し、襲撃した支部の建物を『出入りが不可能な閉鎖空間』に変えてしまう。そして、この支部で封印されていた邪神達を支部の職員を生贄にすることで解放し、邪神達に殺し合いと共喰いをさせているのだとか。
「『縫村委員会』には、我々の常識が一部通用しない部分もあるようだ。残念ながら、こちらのユーベルコードで、このユーベルコードを完全に解除することはできそうにない」
 さしずめ、広域範囲型絶対式ユーベルコードとでも呼称しようか。しかし、そんな『縫村委員会』に対しても、純粋な力が通用しないわけではない。現状の猟兵の力であれば、全力で攻撃を仕掛ければ、一瞬だけ自分が通り抜けられる程度の穴を開けて内部に乗り込むことが可能なのだとか。
「内部へ侵入する際は、私が力を貸そう。幸い、火力には少しばかり自身がある。お前達は内部に侵入し、UDC怪物や邪神、カットスローターズとの戦いに専念してくれ」
 現在、支部の中には『変幻似在』と呼ばれるUDC怪物が解放され、UDC職員を襲撃している。この怪物はそこまで強いUDCではないのだが、しかしどんな相手にも化けることができるという厄介な特性持っている。
「解き放たれた変幻似在は、UDC職員に擬態している。迂闊に職員を助けようとすれば、こちらが不意を討たれる危険性があるのは面倒だが……放っておけば、連中はどんどん本物の職員達を殺し、成り代わって行くからな」
 彼らの擬態は完璧なので、目視や触感で見切れるようなものではない。加えて、擬態を見破ったとしても油断は禁物。支部内で行われているのはUDCによる殺し合い。そのため、変幻似在は相手が最も恐怖を感じる存在、あるいは殺人鬼の姿となって、姿形に合わせた武器を持ち攻撃してくるという。
「これだけでも厄介な連中だが、それでもあくまで前座に過ぎん。真の敵はカットスローターズと、この支部に封印されていた強力なUDCだ」
 先にも述べたが、カットスローターズは正体不明のオブリビオン。その戦闘力は極めて高く、複数の猟兵を同時に相手にできるほど。戦争にて拠点を守る上位のオブリビオンに勝るとも劣らない強さを誇り、単純なユーベルコードしか使えないにも関わらず、その殺傷能力は侮れない。
 それら、全てのオブリビオンを倒したところで、ようやくUDC職員を支部の外へ逃がすチャンスが生まれる。だが、支部の中には他の邪神を殺して喰らったことにより、急速に強大化したUDCもまた存在する。このUDCをどうにかしない限り、脱出を妨害され多くの犠牲が出てしまうだろう。
「この支部に封印されていたのは『エグゼキュター』と呼ばれるUDC……否、元UDCエージェントだ。己を超える『至高の剣の使い手』に出会うため、自らUDC組織を裏切り骸の海に身を投じたという」
 それはまさしく、己の内なる闇に身を委ねてしまったに等しい行為。そして、なによりカットスローターズも、このUDCの回収を目論んでいるというのだから洒落にならない。
 幸い、この支部に配属されていたUDC職員達は、邪神と同質の存在と化したこの男を長きに渡って封じてきた。それ故に、男に対する対処法も知っている。彼らの知識を以て男を撃破するか、あるいは一時的にでも封印して支部から撤退するか選ばねばならない。
「右も左も殺人鬼。迂闊に誰かを信用することもできん状況だが、カットスローターズにエグゼキュターを回収されるわけにもいかん」
 万が一、そのような事態になってしまえば、それこそダブル殺人鬼による大量殺戮が、他のどんな世界に持ち込まれるか分かったものではない。そうなる前に、このおぞましき殺人遊戯を阻止して欲しい。
 そう言って、紫苑は猟兵達を、『エグゼキュター』の封印されていたUDC組織の支部の前へと転送した。


雷紋寺音弥
 こんにちは、雷紋寺音弥です。

 UDCアースにて、まさかの斬り裂き魔が降臨です。
 しかも、戦場は殺人鬼だらけの恐るべき閉鎖空間!
 純粋な戦闘力だけでなく、冷静な判断力や、力量差を引っ繰り返すような戦術が要求されます。

●第一章(集団戦)
 『変幻似在』との戦いになります。
 『変幻似在』は、最初はUDC組織のエージェントや研究者に擬態しているため、迂闊に近づくと不意を討たれます。
 しかし、傍観していると本物のエージェントや研究者がどんどん殺されてしまうため、何らかの方法で正体を見破りつつ戦ってください。

●第二章(ボス戦)
 『カットスローターズ』との戦いになります。
 シンプルかつ強力なユーベルコードを使う少年で、その強さは侮れません。
 彼は邪神やUDC怪物ではないようですが……。

●第三章(ボス戦)
 『エグゼキュター』との戦いになります。
 多くのUDCを喰らった結果、本来よりも大幅なパワーアップを遂げています。
 何も考えずに真っ向勝負で戦い勝利するのは、殆ど不可能に近いでしょう。
 第一章でUDC組織の職員を生存させられていた場合は、彼らの提示する対処法を聞くことで、少しばかり有利に戦えます。
 上手く利用して撃破するか、あるいは一時的な封印を施して戦場から職員と共に離脱してください。

●その他
 『縫村委員会』に対してはグリモア猟兵が最大火力で穴を開けますので、皆様は内部での戦闘に集中してください。
 ただし、脱出の際は自分から穴を開けないといけません。
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第1章 集団戦 『変幻似在』

POW   :    幻纏
【変幻自在】に変身する。隠密力・速度・【変化した内容に合う得物】の攻撃力が上昇し、自身を目撃した全員に【恐怖】の感情を与える。
SPD   :    偽纏
【変幻似在】を脱ぎ、【変幻自在】に変身する。武器「【変化した内容に合う得物】」と戦闘力増加を得るが、解除するまで毎秒理性を喪失する。
WIZ   :    虚纏
【変幻自在】に変身する。変身後の強さは自身の持つ【変化した内容に合う得物】に比例し、[変化した内容に合う得物]が損なわれると急速に弱体化する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

片桐・公明
「聞いてはいたけれど。狡猾で残忍で、そして醜悪ね。」

【SPD】(絡み、アドリブ歓迎です。)
遭遇したエージェントや研究者には会った端から声をかけてみる。
ただし、コードによる警戒は怠らない。
「殺意隠すの、下手すぎ。素人ならともかく、猟兵には通じないでしょ。」
相手の初撃を武器で受け、空いた手で拳銃をゼロ距離で連射する。

公明が最も恐怖を感じる存在は『私自身の闇』
自分と同じ姿をし妖刀を手に持ち、しかしその表情は殺意で歪んでいる。

(『己の闇を恐れよ。されど恐れるな、その力』よね。)
自身の内に恐怖すれども、二挺の拳銃を以て相対する。



●隠せない殺意
 謎の結界により外部との接触を断たれたUDC組織の支部。そこへ侵入した片桐・公明(Mathemの名を継ぐ者・f03969)は、周囲に漂う殺気に思わず身が引き締まる思いだった。
「聞いてはいたけれど。狡猾で残忍で、そして醜悪ね。」
 グリモア猟兵から伝えられた情報が正しければ、この戦場においては誰の姿も信用できない。視覚を頼りにすれば、それは即ち死亡フラグ。だが、このような異様な空間での戦いも、彼女は何故か知識として持ち合わせていた。
(「まあ、実際に私も体験するのは初めてなんだけど……」)
 それは、彼女の父と母より伝えられし異世界の記憶。未だ猟兵達が到達しておらず、しかし水面下では確実に、その世界からの来訪者達も猟兵として活躍しているであろう、逃げ場のない闇と絶望に覆われていた世界の話。
 まるで、ダークセイヴァーとUDCアースの悪い部分を抽出し、混在させたかのような世界だった。だが、今となっては、その知識を授けてくれた両親に感謝している。なぜなら、両親より受け継ぎし力と技を以てすれば、この難局を打破することも可能なのだから。
 そんなことを考えていると、唐突に二つの扉が開いた。廊下に備え付けられた扉の向こうから飛び出して来るのは、まったく瓜二つの姿をしたUDC組織の研究員。
「た、助けてくれ! この化け物が俺に化けて、仲間を殺しているんだ!」
「違う! そいつを信用しちゃいけない! そいつは、どんな物にでも姿を変えられるUDCなんだ!」 
 同じ顔をした人間が、互いに相手を怪物だと罵る。果たして、どちらが本物の職員か、あるいは両方とも偽物なのか……一般人には区別ができなくとも、公明には既に見当がついていた。
「わかったわ。あいつが怪物ね」
 そう言って、公明は最初に叫んでいた職員に近づくと、もう一人の職員へ銃口を向けた。次の瞬間、公明の傍にいた職員が胸元からナイフを取り出すと、それを彼女の急所目掛けて突き刺そうとするが……しかし、公明は既にその攻撃を読んでいた。
「殺意隠すの、下手すぎ。素人ならともかく、猟兵には通じないでしょ」
 相手の攻撃を軽くいなし、お返しとばかりに拳銃をゼロ距離発射。彼女は既にユーベルコードで、その場にいる者達が繰り出すことのできる最適な殺戮経路を算出し、あらゆる奇襲に対して予測を立てていたのである。
「ウ……グゲゲ……」
 銃弾を腹に食らった職員の顔が歪んで崩れ、その肉体もまた崩れて行く。そして、崩れた身体は紫色の奇怪な塊の姿を経て、今度は公明の似姿へと変わって行く。
(「なるほどね。確かに、私が最も恐れているのは、私自身の闇の部分だわ」)
 それは、公明にとって最も恐ろしい存在。闇に堕ちて身を委ねたかの如き彼女の偽物は、殺意に歪んだ表情のまま、手にした妖刀で斬り付けてくる。
 もっとも、そんな偽物の攻撃など、公明は既に軌道を読み切っていた。なにしろ、今の彼女は相手の繰り出す殺人技の挙動を、一瞬にして算出することができるのだ。どれだけ姿を似せたところで、本能的に武器を振り回すだけのUDCでは、今の公明を出し抜くことは絶対にできない。
(「『己の闇を恐れよ。されど恐れるな、その力』よね」)
 かつて、父と母から聞かされた言葉を思い出し、公明は二丁の拳銃を構えて己の偽物と相対した。
 その言葉を最初に発したのが誰なのか、それは彼女の両親にも分かっていない。しかし、二人は学生時代に、その言葉を至るところで見かけたという。
 それこそ、教室の黒板や机の落書きといった、取るに足らないものまで全て。その言葉は、ある者にとっては祈りであり、希望でもあり、そして絶望へのトリガーになる者もいた。
 今の公明にとって、その言葉は目の前の敵を撃ち抜くための勇気を与えてくれるもの。己の内に恐怖すれども、己の力に恐怖することなく立ち向かえ。どこからともなく、両親に鼓舞されているようにも感じたところで、公明の放った銃弾はUDCの頭部を情け容赦なく撃ち抜いた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

臥待・夏報
あんまりやりたくない作戦だけど
緊急時なら仕方ない
通りすがりの走馬灯

このUCを使う意志を持って他者に触れると
夏報さんの身体は人間の形を保つことを辞め
対象の過去を写した49枚の写真になって四散する
この写真は紙切れのように見えるけど、あらゆる攻撃に対しほぼ無敵だ
不意打ちされても問題はないはず

つまり……片っ端から生存者らしき人に触ってUCを使っていく作戦だ!
あっ、あなたは普通の研究者
あっ、なかなか見てはいけない感じの過去
本当に申し訳ない

で、お前は……『クロ』だな
そう判断した瞬間UCを解除
人間が写真になり、写真が人間になる、その異様な現象に相手が対応するより速く銃で撃つ
騙し討ちには騙し討ちで返さないとね



●お姉さんは変幻自在?
 UDCの擬態した職員を見分け、確実に始末するという困難な任務。視覚どころか触覚にさえ頼れないため、純粋な技量だけで難局を覆すのは難しい。
(「あんまりやりたくない作戦だけど、緊急時なら仕方ない」)
 人の過去を勝手に覗き見るのは御法度であるが、しかし背に腹は代えられぬと臥待・夏報(終われない夏休み・f15753)は覚悟を決めた。なにしろ、相手は変幻自在の存在なのだ。あれこれ模索している間に職員が殺され、どんどん成り代わられては一大事。
「うぅ……だ、誰か……」
 まずは、近くで頭を抱えて震えている、女性職員に近づいて手を触れた。無論、警戒は怠らず、触れた瞬間にユーベルコードを発動させれば。
「……え?」
 呆気にとられる女性職員を他所に、夏報の身体は一瞬して49枚の『写真』になった。
 通りすがりの走馬灯。人間の姿を辞めて写真になる代わりに、あらゆる攻撃に対して殆ど無敵になるというユーベルコード。この状態なら不意打ちをされても問題なく、しかも相手を戸惑わせる効果も期待できる。
 唯一、問題があるとするならば、写真に写し出されるのは、全て『触れた対象の過去』ということだ。UDCであれば人間とは程遠い狂った光景が描写されるため、偽物を看破するのにも役立ちそうだが……相手が普通の人間だった場合、碌でもない過去を写し出してしまう可能性もあるわけで。
「いやぁぁぁぁ! なにこれぇぇぇぇっ!! 私の黒歴史がなんで写真にぃぃぃぃ!!」
 案の定、女性職員の見られたくない過去を赤裸々大公開してしまい、なんとも可哀想なことになっていた。
(「あっ、なかなか見てはいけない感じの過去……本当に申し訳ない」)
 写真の状態で謝罪する夏報だったが、そもそも今の彼女は写真なので喋れない。というか、この女性職員、なかなか壮絶な過去をお持ちのようである。
 小学校時代、彼女は早くもオタク道に目覚め、小遣いやお年玉を全て推し活に使い込み、果てはBL同人誌を買い漁るような猛者だった。だが、中学になるとそれが一変。何故か髪の毛を巻きまくり、キラキラメイクとピカピカネイルが眩い渋谷系ギャルになってしまった。
 それだけでも凄い転身だが、高校時代は何を間違えたのか女子なのにリーゼントヘアをキメてバイクを乗り回す、レディース系暴走族の総長になっていた。ところが、元から頭は良かったのか、頑張って理系の大学に進学。そこでオカルト研究サークルに所属しつつ、しかし裏ではコスプレイヤーとして、ちょっとエッチなコスプレをSNSにアップして投げ銭を稼いでいたようである。
(「なにこれ……。ある意味、UDCより変幻自在だよ、この人……」)
 写真姿のまま、さすがの夏報もドン引きだった。未だ20年とそこらしか生きていないような女性なのに、なんとも濃い人生を歩んでいるようだ。そんなことを考えていると、女性の悲鳴を聞きつけたのか、別の職員が扉を開けて踏み込んできたが。
「おい、どうした! 何があった!」
「え……? 別に、大したことはないよ」
 瞬時にユーベルコードを解除し、夏報は人の姿に戻って強引に誤魔化す。そのドサクサに紛れて新たに現れた職員に触れれば、彼女の身体は再び写真に変化して。
(「……で、お前は……『クロ』だな」)
 写真に写し出された光景が歪んだ怪物の姿だったことで、夏報は瞬時に相手がUDCであると看破する。即座にユーベルコードを解除すると、相手の口内に銃口を突っ込み、躊躇うことなく引き金を引いた。
「……ッ!? グゲゲ……ァァァ……」
 紫色の薄気味悪い肉片が弾け飛び、顔面を撃ち抜かれた偽職員は、UDCの姿に戻りながら溶けて行く。後に残ったのは、不快な臭いのするゲル状の物体。全く動かないことからして、今の一撃で仕留められたらしい。
「騙し討ちには騙し討ちで返さないとね……って、それよりさっきの人は?」
 辛くもUDCを撃破し、職員の安否を確認する夏報。幸い、職員の女性は無事だったが、しかし彼女は別の意味で無事ではなかった。
「アハハ……終わった……私の人生……。もう、お嫁に行けない……」
 瞳に涙を浮かべ、虚ろな表情で天を仰ぎ、絶望の言葉を呟く女性職員。肉体的には無事だったが、しかし精神的には別の意味で『闇落ち』してしまったようである(なお、数分後に正気を取り戻した模様)。

大成功 🔵​🔵​🔵​

リリエッタ・スノウ
んっ、なんとか中に潜り込めたね。
UDC職員に紛れ込んでるみたいだけどリリは見逃さないよ。

支部の中を駆け回って生き残りを探して回るね。
UDCエージェントや研究者を見つけたら、一瞬だけ【殺界形成】で漆黒の殺気を叩きつけるよ。
もし、これで逃げ出そうとすればオブリビオンじゃない、一般のUDC職員のはずだね。
逆に殺気にひるまないヤツは擬態してるヤツ、気づいていないフリをしつつ近寄って襲い掛かってきた瞬間にクイックドロウで撃ち抜いちゃうよ。
んっ、念のため襲ってくるまで待ってたけど正解だったみたいだね。

殺気を浴びせちゃった一般職員にはきちんとごめんなさいって謝るね。
むぅ、怖がらせちゃったね。

※アドリブ大歓迎



●お前が偽物だ!
 殺人鬼だらけの閉鎖空間から、UDC職員だけを発見して保護するという高難易度ミッション。
 普通に考えれば、殺人鬼や怪物と戦うだけでも苦労する。しかし、幼くして暗殺者として完成されたリリエッタ・スノウ(ちっちゃい暗殺者・f40953)にとっては、この程度の任務は朝飯前だ。
「んっ、なんとか中に潜り込めたね。UDC職員に紛れ込んでるみたいだけどリリは見逃さないよ」
 視覚でも触感でも判別できない敵を、どのようにして見極めるのか。未だ、多くの職員が脱出に向けて奔走しているエントランスに辿り着いたところで、リリエッタは躊躇うことなく漆黒の殺気を解き放つ。
「……ひっ!」
「な、なんだ! また、新しい怪物か!?」
 殺気に気圧されしたのか、本物の職員達は一目散に逃げだした。しかし、中には逃げ出さない職員もおり、しかも彼らの身体はリリエッタにだけ判別できるオーラで包まれ輝いている。
(「んっ、あいつらが偽物だね」)
 漆黒の殺気で逃げない者は、即ち強者。この戦場においてはUDCの擬態した偽物であると判断し、リリエッタは何食わぬ顔で近づいて行く。相手がUDCだと分かってはいるが、さも気が付いていないようなフリをして。
「た、助けてくれ! この支部に封印されていた怪物が逃げ出したんだ!」
「それだけじゃない! 俺達に化けているやつもい……っ!?」
 縋るようにして迫って来た職員の額を、リリエッタは問答無用で撃ち抜いた。元より、こんな異常事態が発生している現場で、幼女に助けを求める時点で無理がある。怪物どもは擬態こそ完璧だったが、しかし人間の心までは真似することはできなかったようで。
「ググ……ォォォ……」
「ア……ギギギ……」
 今まで職員に擬態していた怪物達が、一斉に本性を露わにして襲い掛かって来た。だが、いかに凶悪な殺人鬼へ姿を変えようと、理性を失っているような相手に負けるリリエッタではない。
「んっ、念のため襲ってくるまで待ってたけど正解だったみたいだね」
 自分から正体をバラしてくれたのであれば好都合。鈍器やナイフを持った殺人鬼に近づかれる前に、リリエッタは自慢の二丁拳銃で、次々と敵を仕留めて行く。気が付けば、周囲には怪物だったものの残骸が激しく飛び散り、なんともいえぬ嫌な臭いを発していた。
「ひ……ひぃぃ……」
「あぁぁぁ……も、もう駄目だぁ!」
 もっとも、目の前で狂った怪物と乱闘をされたUDC組織の職員達からすれば、それは想像を絶する恐怖だったのだろう。彼らは頭を抱えて震えるばかりで、碌に話もできない状態に。
「むぅ、怖がらせちゃったね……。ごめんなさいなんだよ」
 リリエッタが謝罪の言葉を述べたところで、ようやく彼女が敵ではないと気が付いてくれた。事件を起こした元凶は未だ姿を現していないが、職員達に束の間の安全だけでも与えてやれたのは幸いだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​