命を蝕むウロ退治
●狂気の手
アナグラに突如として現れた、毒々しい見た目の複数の手、の形のウロ。
「な、なんだこいつぁ……!」
見つけたのはただの変哲もないアナグラ住まいのおっさん。名を団三郎と言う。
「う、うわ……こいつ追いかけてくるぞ! 来んな来んな!!」
と、振り払おうとした団三郎の手とウロの手がぶつかった時、団三郎に異変が起こった。
「うわあああああ!!」
焼けただれるような音と激しい痛み、恐怖のあまり逃げながら触れてしまった手を確認する。
――団三郎の触れた右手の指が、赤紫色に変色していた。感覚もほとんど無い。
「たっ……助けてくれぇぇぇ!!」
●ヤケアトのウロ退治
「という訳でな、団三郎さんは治療を受けとるが治る兆しが無いそうや」
事件の概要を語り始めたのは濱城・優茂(サバイバルおじさん・f32495)。
「その後も色んな所で発見されとるそうやけど、幸いにも団三郎さんの証言があっちゅう間に広がったおかげで次の被害者は出とらんそうや。でも、退治せんと被害がまたいつ出るか分からんし、もしかしたら解毒薬が作れる可能性だってあるんや――触れないように気を付けて退治してきてもらうで!」
マレビトは恐らく、触れてもかなり痛いだけで済むそうだが、現地民はどうなるかまだ未知数である。
「治療方法を探すのも必要かもしれんな。まあ、それはまた別件で扱うさかい――この複数の手で掴んでくるウロの退治、任せたで!」
そう言って、アナグラの入口へと案内する優茂であった。
椿油
椿油です。ヤケアトの戦闘シナリオとなります。
毒々しい複数の手――「狂気の手」の能力としては、団三郎の治療を進めた結果「内部を腐食させる」能力があるようです。つまり、(少し違いますが)ほぼ壊死です。
治療薬の為にサンプルを持ち帰るなどしても良いですが、素手で触らないようお気をつけ下さい。狂気の手の痕跡が地面などに残れば、フクロウの担当者が対処及び研究するそうです。
リーチの長い武器などがあると便利かもしれませんね。
皆様のアツいプレイング、お待ちしております!
第1章 日常
『プレイング』
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POW : 肉体や気合で挑戦できる行動
SPD : 速さや技量で挑戦できる行動
WIZ : 魔力や賢さで挑戦できる行動
イラスト:ヒトリデデキルモン
👑11
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
大澤・馨
椿油マスターにおまかせします。
アル中なので、スキットルから一口、安酒ぐびってお仕事に勤しみます
フクロウしてる動機は、安定した酒代が欲しいからです
砲兵で大陸いってたので銃は普通に使えます
相手は手だから喋らないだろ、遠くの暗がりから撃ったろ位の考えです
上記とプロフ程度にしか決めておりません
出来たら、飲んでいる時といいますか
戦闘中はどんな風か、作って頂けたら嬉しいなと思ってます
よろしくおねがいします!
「肉体を蝕む手……か」
馨はスキットルに入れた安酒を飲みながら、【「鴞」式小銃】をくるくるりと左手人差し指で回した。
「ま、酒代の足しになればどんな依頼でも受けるがね。正直趣味が悪い」
スキットルを腰に戻し、改めて右手で小銃を構えた馨。
「喋らぬウロならこれで撃ちゃあ済むさ」
そして、件の現場へと辿り着くと、馨は改めてスキットルからもう一杯呑み。
「(さて、どの腕から撃ってやろうかね!)」
暗がりから一発放つと、千切れて飛ぶ狂気の手。残った手腕達は千切れた腕に構わず、馨の方へと近づいていく。
「おや? 弾の味がお好みか? 良いとも、そんなに喰らいたいなら撃ってやろうじゃあないか!」
安酒を飲んでテンションが上がった馨は、次々と狂気の手の腕を撃つ。千切れ飛んだ腕は、やがて地面の染みへとなっていく。
「(ふむ……あれを削り取りさえすればサンプルにはなりそうか? まあそんな事今はどうだっていい。止まるまで撃ち続ければ良いって事さ)」
狂気の手の腕の本数が減ると、やがてその動きが鈍くなり、追いかけるのをやめていく。元居た場所に戻るようだ。
「おや、もう終わりか? では最後の一仕事と行くかね」
それを機として、馨は地面の染みの滓を持ち帰る事に成功したのだった。
大成功
🔵🔵🔵
篠田川・臨土
庶民の悪魔召喚士×猟奇探偵、22歳の男、地上部出身の民間協力者です。素手で触るなと言う事で派遣されました。
狂気の手へは、UC悪魔召喚「暴風」にて対処します。
臨土本人に手が向かった場合は煙管で受け流します。
「ひー、ご勘弁を」
召喚した巨大メンフクロウ型悪魔が狂気の手を食べてしまってるような描写は可能ですか?
「腹壊さないで下さいよ…」とてっきり風でなぎ倒すのかと思ったら違う展開でとほほな描写でお願い致します。
食べ残しをくわえたままで本部へ帰還して調査して頂いたりも出来るでしょうか。
以上、よろしくお願い致します。
「今日もお願いします」
臨土は、地上から派遣されて来た民間協力者である。UC《悪魔召喚「暴風」》を発動し、メンフクロウ型の悪魔を召喚した。
場に巨大なメンフクロウの悪魔が現れた事により、狂気の手は驚いたのかはたまたパニックなのか、うねりながら奇妙なダンスを踊っているように見える。見えるだけで、実際はうねって襲ってきているのだが。
「ひー、ご勘弁を」
【キセルパイプ】で受け流しながら、臨土は後ろに下がりメンフクロウの悪魔に場を任せる。暴風を使う――と思いきや、狂気の手を食べ始めるメンフクロウの悪魔。根本からぽっきり頂いている。
「腹壊さないで下さいよ……」
「ホー?」
「どうした?」という顔をしながら、そのまま咀嚼して飲み込んだメンフクロウの悪魔。根本僅か数ミリを残したその腕だけ場に立ち止まり、動かなくなる。どうやら他の腕達と神経回路が分岐したようだ。
メンフクロウの悪魔が腕を追いかける中、臨土は根本を見つめる。
「……これだけ残るのも困りますね」
千切れた腕を咥えたメンフクロウの悪魔がこちらを振り向いてふぉうふぉう鳴いているので、ひとまず帰還する事にした。
「いきなり嘴から離さないで下さいよ」
臨土も流石にこれ以上、傷を増やしたくはなかった。
大成功
🔵🔵🔵
江田島・榛名
「あやまぁ、こいつはまた嫌な感じでありますなぁ」
ふむ、と右腕に持った銃で肩を軽く叩きながら右目を細める。
「ま、とりあえずお仕事お仕事、っと」
がちゃりと銃を構えるとUCバレットタイムを発動。目を細め、すぅと息を吐き出すとクイックドロウで素早く撃ち抜いていく。
「あやまぁ、こいつはまた嫌な感じでありますなぁ」
榛名は右腕に持った【ライフル】を右肩にトントンと当て、右眼を細めた。
「ま、とりあえずお仕事お仕事、っと」
UC《バレットタイム》を発動し、ライフルを構え集中する榛名。息を止めて目線の先に捉えるは残った複数の腕がうねる狂気の手。ゆっくり動いているように見えるが、榛名の思考・知覚が素早くなったように感じているのだ。いわばゾーンのような状態である。
目を細め、息を吐き出すと弾丸が放たれ、狂気の手を撃ち抜いていく。狂気の手は驚く暇も無い。素早く撃ち抜かれた事により、再生や移動もままならないようだ。
「(全て撃ち抜いたでありますが――)」
千切れ落ちた腕を見るに、徐々に根本である本体に尺取虫が如く近づいている事が分かる。撃つ前に地面に落ちていた物もそうだった。なので、もう一度榛名は撃つ。今度は根本部分、腕が生え始めていた場所を集中的にだ。
「これで大丈夫だとは思うであります」
まもなく力尽きるであろう狂気の腕の根本は、謎のひび割れを残していた。
大成功
🔵🔵🔵
――ひび割れから生える、巨大な手。
最後の力を使い果たしてでも、人間を襲おうとする狂気の巨大な手。
『――!!』
狂気の巨大な手は、次に見つけた者を貪り食ってでも、生き残りたいようだ。
ぐねり、ぐねりとぶん回して、腕は巨大化していった。
キノ・コバルトリュフ
マーツータケ、キノコセラピーはいかがかな?
かぐわしいキノコは香りマツタケ、味シメジ!!
美味しそうなキノコ香りはみんなを元気にさせちゃうよ!
ナメコ!?なんだか、目が血走ってるね。
キノは食べても……おいしいけど食べちゃダメだからー。
「マーツータケ、キノコセラピーはいかがかな?」
キノは狂気の手に向かってUC《ベルベットパフューム》を発動し、ゆっくりと近づいていく。
『――!』
声を発さない、というより発する為の器官が無い狂気の手だが、匂いに気づいてキノを襲うのを一瞬躊躇う。
「トリュフ、そのままそのままー。ちょっと止まっててね」
【菌糸】を狂気の手に絡ませていき、捕縛しようとするキノ。するとそこに、星霊バルカンの【バルくん】がひょっこりと現れる。
「キノノ! バルくん、燃やしちゃうの? このまま持って帰ろうと思うんだけどー……まあ、燃やした方が早いかもね!」
バルくんは頷いて炎を強める。
「シメジ! よし、やっちゃえバルくん!」
菌糸にバルくんの力を注ぎこむと、導火線のように燃え始める菌糸。既に狂気の手の周囲をくるくると巻いていた菌糸が燃え始めるのを見て、狂気の手は荒ぶり始める。
『――!! ――!!』
そして、燃え尽きてひび割れた根本ごと消失した狂気の手。
「マツタケ! よーし、帰ろっかバルくん!」
キノは安心して駅へと帰っていくのだった。
大成功
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