獣人世界大戦⑰〜ネルソン・ハバクック轟沈作戦
●予知:諸悪の根源、立つ。
「ここまでは、全て計画通り……」
凍結海を越え、ワルシャワ条約機構が勢力下にあるイガルカ方面を進軍している軍勢があった。
クロックワーク・ヴィクトリアが狂気艦隊。
それを率いるは、クロックワーク・ヴィクトリアの枢機卿。
最高司令官『プロフェッサー・モリアーティ』。
黄金機械と化した身体に、大量の異形の存在……フィールド・オブ・ナイン第4席『ポーシュボス・|現象《フェノメノン》』を宿した、恐るべきオブリビオンである。
カルロスに逢魔弾道弾の技術を提供し、各超大国に『はじまりの猟兵』の情報を流し、ワルシャワを挑発するなどしてこの大戦を引き起こしたのは、彼の計画によるものだったのだ。
そして、その計画の最終目的。数年に及ぶ計略の最後は、力押しで遂行されようとしてる。
「全艦隊速やかに|抜錨《ばつびょう》せよ。邪神細胞を錨に受肉させ、ロシアの大地を踏破するのだ。
目標は、逃げ延びてくる幼女総統『ギガンティック』。かの魔女の幼体を捕獲するのだ。
さすれば、我がアウルム・アンティーカ装置とポーシュボス・フェノメノン細胞によって、魔女の力を手中に収める事ができる」
戦場には、モリアーティから放たれた無数のポーシュボス・フェノメノンが蔓延っていた。
ポーシュボスは生命の「善の心」に寄生し、少しでも善の心を持つ生物を新たな「ポーシュボス」に変えてしまう能力を持つ恐るべき『現象』だ。
その能力を利用して狂気艦隊に「地上を歩む」能力を与え、海岸線から内陸部に向けて進軍し、ワルシャワ条約機構の領土を蹂躙しているのだ。
立ち塞がるワルシャワのオブリビオンたちは、如何なる信念があろうと、どれほどの悪逆さを有していようと、その悉くがポーシュボスに寄生され、ポーシュボスと化して狂気艦隊を進める足場となっていく。
「予定通りであれば問題は無い。だが、まず間違いなく六番目の猟兵たちが妨害に入るだろう。
狂気艦隊の進撃を阻止しなければ、巨大なるギガンティックはクロックワーク・ヴィクトリアに鹵獲され、恐るべき陰謀の礎にされてしまうだろう。
そして稀代の『邪悪ナる者』たるモリアーティは、ひとかけらの「善の心」を持たぬがゆえに、ポーシュボスの影響を全く受けず逆に使役するに至っている。
ゆえに。狂気艦隊の、ポーシュボスの進軍を食い止めるには、モリアーティを撃破するしか選択肢はない。
「さて……。雲霞の如く押し寄せるポーシュボスの群れを前にして、どれだけの猟兵が正気を保てるだろうか。
あるいは、どれだけの『邪悪ナる者』が馳せ参じるのだろうか。
助けるためでも、守るためでも、対価を得るためでもない……純粋な悪を抱いて、どれだけの戦力が間に合うだろうか」
金色に光り輝く左目を細め、モリアーティは蠢くポーシュボスの群れの中、狂気艦隊旗艦『ネルソン』の甲板の上で猟兵の到来とギガンティックの到着を待ち受ける。
何事もなければ、ギガンティックを捕獲して速やかに撤収するために。
●招集:狂気の氷山空母を落とせ!
「皆様、クロックワーク・ヴィクトリアの枢機卿がついに姿を晒しましたわ」
シカの戦闘猟兵であるグリモア猟兵、エドワルダ・ウッドストックがプロジェクターを用意して怨敵の姿を映している。……モザイク付きで。
何故ならば、今回の敵である『プロフェッサー・モリアーティ』は、その身にポーシュボス・フェノメノンを宿している。
直視すれば、善の心に寄生して猟兵にも被害を齎す恐るべき現象を有しているのだ。
「今、この獣人世界大戦を引き起こした下手人、『プロフェッサー・モリアーティ』の所在を予知できました。
彼奴が戦争を招いた動機は、幼女総統『ギガンティック』を捕獲して何らかの企みに利用すること……。
そのために、ユーラシア大陸を戦火に包んだのですわ」
ゆえに、ぶっ殺しましょうとエドワルダは力強くこぶしを握り締める。
彼女自身も、別の戦場に飛び込んでいく所存であるが、自分が予知した戦場には行けないので堪えている。
「ゆえに、ゆえに……! この戦場は、皆様に任せますわ!
ポーシュボスの海は、善の心を全く持たない邪悪ナる方か、ポーシュボス化してでも正気を手放さず戦える意志がある方でなければ突破できません。
なので、モリアーティが待ち受ける敵の旗艦『ネルソン』に直通のゲートを展開しますの」
途中経過を無視していきなりクライマックスである。
だが、だからといって簡単な戦いにはなり得ない。
この狂気艦隊旗艦『ネルソン』の錨には、恐るべきUDC怪物が受肉されているのだ。
すなわち、強力なボス級オブリビオンを2体同時に戦わなければならない。
「この『ネルソン』に憑いているUDC怪物の名は、甦る氷山空母『ハバクック』。
別世界の太平洋戦争にて実戦投入され、撃沈された氷山空母がオブリビオン化したものですわ。
死亡した乗員と航空機を含め、『ネルソン・ハバクック』として明らかな殺意をもって甲板にいるモリアーティを支援し、近づく全猟兵に絶え間なく攻撃を仕掛けてくるでしょう」
幸いにして、モリアーティも『ネルソン・ハバクック』も先制攻撃ユーベルコードは使用してこない。
技能、アイテム、ユーベルコード、そして仲間たちの連携を駆使すれば、倒せない相手ではないはずだ。
「モリアーティのデータ、そして『ネルソン・ハバクック』のデータも公開しておきます。
時間的猶予は、まだあります。十分に対応策を練ったうえで、作戦に参加してくださいませ」
真剣な面持ちで、エドワルダはグリモアを起動してゲートを展開する。
その先で待ち受けるのは、底知れぬ悪と深淵の狂気が絡み合う戦場だ。
獣人世界大戦の勝利には不要な一手ではあるが、獣人戦線全体の趨勢を左右する戦いが幕を開ける……。
リバーソン
こんにちは。リバーソンです。
マスターとして皆様に喜んでいただけるよう、つとめさせていただきます。
今回のシナリオは一章構成です。獣人戦線の戦争シナリオとなります。
凍結海を越え、ワルシャワ条約機構の勢力下にあるイガルカ方面にて進軍を続ける狂気艦隊。
それを率いるクロックワーク・ヴィクトリア最高司令官『プロフェッサー・モリアーティ』を撃破することが目的です。
モリアーティは狂気艦隊旗艦『ネルソン』に搭乗しており、錨に受肉させたUDC怪物・甦る氷山空母『ハバクック』と合わさった『ネルソン・ハバクック』という一体で二体分の戦艦火力を有した怪物と連携して戦います。
『ネルソン・ハバクック』は、モリアーティの攻撃に合わせて下記のユーベルコードを行使します。
POW:《ストライカーズ》。
オブリビオン化した航空機部隊で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD:《シュヴァルム》。
レベル×1体の、機体に1と刻印された戦闘用のオブリビオン化した航空機を召喚する。合体させると数字が合計され強くなる。
WIZ:《ダメージコントロール》。
全身を冷却した海水で覆い、自身が敵から受けたダメージに比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。
使用するユーベルコードの属性は、モリアーティの属性と同じになります。
先制攻撃ユーベルコードはありません。
プレイングボーナスは、『怪物化した『ネルソン・ハバクック』による攻撃に対処する』ことです。
オープニング公開後、断章を公開します。
プレイングの受付期間はタグにてお知らせいたします。
皆様、よろしくお願いいたします。
第1章 ボス戦
『プロフェッサー・モリアーティ』
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POW : 狂気砲弾
【ポーシュボス・フェノメノン】を宿した【艦隊の砲弾や機銃弾】を射出する。[艦隊の砲弾や機銃弾]は合計レベル回まで、加速・減速・軌道変更する。
SPD : プロフェッサーズ・クエスチョン
対象への質問と共に、【自身の肉体】から【ポーシュボス・フェノメノン】を召喚する。満足な答えを得るまで、ポーシュボス・フェノメノンは対象を【ポーシュボス化】で攻撃する。
WIZ : 『小惑星の力学』
戦場全体に【流星の如く降るポーシュボス・フェノメノン】を発生させる。レベル分後まで、敵は【ポーシュボス化】の攻撃を、味方は【ポーシュボス化している部位】の回復を受け続ける。
イラスト:マノ居
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●断章:|舞台《部隊》は狂気氷山空母の甲板へ。
「さて。迎撃準備は万全となった」
狂気艦隊旗艦の甲板に立ち、頭上を飛び交う戦闘機を見上げて、白い髭を撫でる老人が独り言つ。
全身にポーシュボス・フェノメノンを宿し、艦隊にポーシュボス・フェノメノンを宿し、そして戦場全体にポーシュボス・フェノメノンを宿している……狂気を掌握した、悪の化身。
クロックワーク・ヴィクトリア最高司令官『プロフェッサー・モリアーティ』。
クロックワーク・ヴィクトリアを率いる枢機卿であり、獣人世界大戦を引き起こすため、超大国各国で蜘蛛の巣を張り巡らせた恐るべき『邪悪ナる者』である。
モリアーティが登場しているのは、狂気艦隊旗艦『ネルソン』。
UDCアースの因果を手繰り、錨に甦る氷山空母『ハバクック』を受肉(?)させることで強大なUDC怪物艦と化した狂気氷山空母戦艦『ネルソン・ハバクック』であった。
その上空はオブリビオン化した航空機部隊が哨戒している。
時に合体し、時に分離し、戦況に合わせた編隊を組むべく警戒を解かずに旋回している。
氷山を改造した巨体に多大なるダメージを受けた際には、オブリビオン化しポーシュボス化した船員たちが冷却した海水をかけてダメージコントロールを試みることだろう。
モリアーティの狂気と知性、そして悪意と少々の洒落っ気によって構成された『ネルソン・ハバクック』は、準備万端で外敵の……猟兵たちの襲撃を待ち伏せていた。
「杞憂であればこの上ない。ただ予定通りに到着する幼女総統『ギガンティック』を狂気に捕らえ、連れ去るだけだ。
ゆえに我は全力で六番目の猟兵に対する迎撃の備えをする。
戦場に蔓延るポーシュボスの群れ、上空を支配するオブリビオン航空機部隊。
この狂気を……乗り越え……ふぅ」
そして、モリアーティの意識がグリモアの転移を察知する。
……旗艦である『ネルソン・ハバクック』に直接、猟兵たちが出現していく。
「やはりグリモアは脅威的だな、我が首元に直接牙が届こうとは。……それでは応答を開始しよう」
苦笑交じりに紳士帽を外し、全身のポーシュボスを戦闘態勢に移行させ、猟兵とモリアーティの戦いが始まる。
シズホ・トヒソズマ
※連携・アドリブ歓迎
人の事は言えませんが
オブリビオン凄い利用しまくってますねー
あんなのに魔女まで渡れば大変ですからね
ここは全力で邪魔させて貰います
て訳でそちらがポーシュボスならこちらもまた邪悪です!
UCでガチデビル召喚形態の力を使用
邪悪属性の古代悪魔軍団を143体召喚
何体かを私の周りに残し
残りで航空機へ対処させます
悪魔ですから飛べるの多いし
数の差はクロノの加速化竜巻やバルの軌道変化弾を◆操縦し援護しカバー
モリアーティのポーシュボス化は周りを邪悪な悪魔達に防御させ迎撃させ対処
そしてその間に発動時間を稼ぎ
戦場全体に闇色の炎を展開
味方には治療
そして敵全てには炎から現れる憤怒獣で一斉攻撃を仕掛けます!
レヴィア・イエローローズ
ーー必ず、殺す
お前だけは生かしてはおけない…
黄薔薇の黒檀杖と黄薔薇の白夜杖を振るい、UCとポーシュボス化に対抗
『満足の行く回答を答えた過去』を装入し、ポーシュボス化に対して全感情を『クロックワーク・ヴィクトリアへの敵愾心』……善も悪も存在しない状態に心を染め上げて全ての武装を使いながら猛攻を仕掛け、戦闘機を撃墜しながらモリアーティに痛撃を叩き込んでいく
やがてポーシュボス化の脅威が去ったなら予め登録していた『善などの感情を既に完璧に取り戻した未来』を導入する事で元の精神を復元
厄介なUCだったけど…クロックワーク・ヴィクトリアに復讐を果たせるなら安い物よ
●紫黄の先遣先制攻撃。
「人の事は言えませんが、オブリビオン凄い利用しまくってますねー。
て訳でそちらがポーシュボスならこちらもまた邪悪です!」
「その姿……なるほど。君もまた、悪を担うものであったか」
「えーそれは風評被害ですってばー。私はキヨクタダシクゼンリョウなヒーローデスヨ?」
リラックスしてフランクに、からくり人形の中から倒してきたオブリビオンの幻影を出現させ、自分の全身に纏う事でその力を宿し超強化するユーベルコード《幻影装身(アームドオブリビオン・ミラージュ)》を使用するのは、紫色の全身スーツのヒーローマスク。
シズホ・トヒソズマ(因果応報マスクドM・f04564)だ。
転移直後にガチデビルの幻影を出現させてその全身に己を纏い、邪悪属性の古代悪魔軍団を143体召喚して戦闘に動員しているため、ビジュアルはとても邪悪であった。
数体の悪魔をシズホの本体周辺に残し、残る百を超える悪たちは空へ飛翔させて『ネルソン・ハバクック』が《シュヴァルム》……百を越える戦闘用のオブリビオン化した航空機との交戦に送り出している。
「人形が吸いし過去の影、我が身に宿り力となれ。応報を持って因果を制す!
さあさあ悪魔の皆さん、やっちゃってくださいよ!」
開幕から繰り広げられる、|空中戦《ドッグファイト》。
古代悪魔軍団の数的劣勢や航空機オブリビオンが合体したことによる性能の差は、両腕の器官を回転させて加速化竜巻を発生させる時間質量理論搭載竜巻豪腕人形『クロノ』やナノマシンを散布して周囲の存在を探知し両手の銃から攻撃する射撃・狙撃用人形『バル』の軌道変化弾をシズホが『操縦』することで援護している。
クロックワーク・ヴィクトリア最高司令官『プロフェッサー・モリアーティ』の注意と狂気氷山空母戦艦『ネルソン・ハバクック』の防衛体制は、シズホの先制攻撃に集中することを強いられた。
「ふむ。ヒーローマスクの君よ、なぜゾルダートグラードを庇う?」
「ま。あんなのに魔女まで渡れば大変ですからね! ここは全力で邪魔させて貰いますってね!」
「即答か。……だが、諸君が襲撃することは計画の範疇だ。ゆえに、君が……」
「―――必ず、殺す。お前だけは生かしてはおけない……」
朗らかに喜色を浮かべるシズホとは対照的に。
暗く静かな敵愾心を抱いて現れたのは、クロックワーク・ヴィクトリアに国を滅ぼされた変異階梯のシカの元王女。
レヴィア・イエローローズ(亡国の黄薔薇姫・f39891)だ。
黒檀の艶を宿す黄薔薇の魔術術式が刻まれた『黄薔薇の黒檀杖』と、白夜の輝きを宿す黄薔薇の魔術術式が刻まれた『黄薔薇の白夜杖』。
カウンターと先制攻撃、過去と未来を司る魔法杖を手に、ポーシュボスが蔓延る戦場へと馳せ参じていた。
「我が黄色に応じて開花せよ、羨望の深淵。
それは歯車仕掛けで生命も想いも踏みつぶす機構への憎悪。
―――聖なる憎悪を解き放て」
レヴィアが発動しているユーベルコードは、《黄薔薇開花・歯車仕掛けへの聖憎(イエローローズ・セイクリッドオディオ)》。
クロックワーク・ヴィクトリアへの敵愾心を感じると自動発動するユーベルコードである。
その感情に決着をつけるか、効果時間146分が経過するまで、レヴィアは攻撃力が通常時の3倍に跳ね上がっていた。
「ほう……これほどの出力を、個人で」
「死になさい」
善も悪も存在しない、憤り戦おうとする意気。
その全感情を一心で染め上げて、レヴィアは魔法杖を振るう。
そう……振るって、ポーシュボスの触手を殴り飛ばしていく。
シズホが意識を逸らしていた間に十全に準備を整えたレヴィアの猛攻がポーシュボスをなぎ払い、モリアーティの眼前までの道を切り開く。
レヴィアに対峙したモリアーティは、微笑みながら問いを投げかける。
「何とも暴力的な振る舞いだ。それが、紳士淑女たるシカの―――」
「黙りなさい」
《プロフェッサーズ・クエスチョン》。
それがモリアーティの、対象への質問と共に自身の肉体からポーシュボス・フェノメノンを召喚するというユーベルコード。
満足な答えを得るまで、ポーシュボス・フェノメノンは対象をポーシュボス化で攻撃するのだが……レヴィアは相手に質問させないという先制攻撃で対処する。
目が血走り、歯が砕けるほど噛み締めた渾身の一撃は、モリアーティに問いかける暇を与えず防戦一方を強いている。
なお、シズホはそもそも脊髄(?)反射的に即答するうえ、ポーシュボス化攻撃は周囲の邪悪な悪魔たちを盾に使うという邪悪な振る舞いで対処しているので支障はなかった。
「あなたの戯言は、わたくしには届かない、あなたの命で償いなさい」
「む……問答無用か。手強いな」
「さあさあ行きますよ! 一斉攻撃です!」
レヴィアがモリアーティを激しく殴打し、上空の戦闘機を《幻影装身》の古代悪魔軍団が対処する中。
シズホがガチデビルの権能を用い、新たな悪魔の力を行使する。
それは、戦場全体に展開する闇色の炎。
ガチデビルの魔力が具現化した《『憤怒』》の炎から現れた『憤怒獣』が周囲のポーシュボスを食い散らして、モリアーティに殺到していく。
「むぅ……!?」
「これくらいでいいでしょう! 撤退しましょ、大丈夫ですかレヴィアさーん!」
憤怒獣と古代悪魔軍団をすべて動員してモリアーティの足止めを行い、シズホはレヴィアを連れて『ネルソン・ハバクック』から離脱する。
意図的に我を失って暴れていたレヴィアの傷ついた身体は、闇色の炎に治癒されてたちまち綺麗に治っていく。
レヴィアの精神も、レヴィア自身が予め術式に登録していた『善などの感情を既に完璧に取り戻した未来』を導入する事で、元の状態へと復元していく。
正気を取り戻した
「……ふぅ、大丈夫、ええ。もう大丈夫よ」
「おお、ご無事でしたかレヴィアさん! いやあよかったよかった!」
「厄介なユーベルコードだったけど……クロックワーク・ヴィクトリアに復讐を果たせるなら安い物よ」
レヴィアは、その手に残るモリアーティに痛打を叩き込んだ感触をしっかりと心に留めながら。
シズホはちゃっかりとラーニングしたモリアーティのあれこれを反芻しながら。
先制攻撃を狂気艦隊に叩き込んだ二人は、無事に先遣の役割を全うして帰還するのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
途轍もない相手ですが、やってみましょう。
『FAS』により飛行、『FLS』で|全『祭器』《未装備含》を召喚しまして。
『FPS』による探知で敵方の動向を探り【瑋籬】で『豊玉』と『豊壁』を召喚、残る防御機能の有る全『祭器』を重複させ多重防御を固めますねぇ。
【航空機部隊】【砲弾】共に『飛来する攻撃』、攻撃への守りを固めつつ『広域存在吸収』で其等自体を叩き落としてしまえば共通の方法で対処可能、多少守りが破られても『豊壁』の『祭器超修復』が有ればすぐに持ち直せますぅ。
後は『広域存在吸収』にモリアーティさんを含めて吸収、『FRS』『FDS』等、攻撃型の各『祭器」で[追撃]しますねぇ。
朱鷺透・小枝子
ポーシュポス。ネルソン。モリアーティ。
全て、全てを燃やし尽くせ!壊せ!!朱鷺透小枝子!!!
『劫火の旋風』発動!戦場に劫火の竜巻を複数放ち、戦場を旋回する航空部隊と旗艦を【吹き飛ばし】攻撃!ディスポーザブル01【操縦】
【鉄壁】機体装甲で機銃弾を弾きメガスラスター【推力移動】前進!
壊せ、壊せ壊せ壊せ壊せ壊せぇえええええええ!!!!
唯敵を壊す【闘争心】という名の悪性を以てポーシュポス化をねじ伏せ、
サイキックシールド展開【オーラ防御】砲弾をシールドを纏った腕の【怪力】で弾き、パワークローをモリアーティ目掛け振るい【重量攻撃】
【追撃】パワークロー先端から劫火竜巻を放ちモリアーティを焼く。
燃えろぉ!!!
●最強の盾と最強の矛。
先遣の猟兵たちがクロックワーク・ヴィクトリア最高司令官『プロフェッサー・モリアーティ』と狂気氷山空母戦艦『ネルソン・ハバクック』に痛打を叩き込んだ後に、続く猟兵たち。
地上を走るキャバリアと、上空から飛来する少女が迫る。
「途轍もない相手ですが、やってみましょう」
童顔且つ小柄ながら桁違いに発育の良い体型の少女。
夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は、浮遊する札型祭器『フローティング・リンケージ・システム』の多数『祭器』完全制御機能を用いて全ての『祭器』を召喚して戦場に降臨する。
三対のオーラの翼型祭器『フローティング・エアロフォイル・システム』により飛行し、浮遊する涙滴水晶型祭器『フローティング・プローブ・システム』による探知でオブリビオン化した航空機部隊の動向を精査し、すでに迎撃のユーベルコードを展開していた。
「大いなる豊饒の女神、あなたの使徒に『双宝の加護』をお与え下さいませ」
《豊乳女神の加護・瑋籬(チチガミサマノカゴ・ナイジンノニナイテ)》。
それは、戦闘終了後に大切な記憶1つを失うというリスクを『体型反動』に置換する『豊体』に変形することでカバーしつつ、超兵器『豊玉』と超装甲『豊壁』を得るユーベルコードだ。
広域存在を吸収して『祭器』を超強化する『豊玉』と、対象を取る能力から使用者を逃しつつ『祭器』超修復する『豊壁』。
双宝の加護により身を守り、そして数多の『フローティング・システム』の機能を重複させて起動することで鉄壁の防御を固めていた。
「なるほど。まさに埒外の生命体。君に危害を加えるためには、一工夫仕込む必要がありそうだ」
「そう言われると警戒しなければなりませんねぇ。あなたの知性は楽観できませんので」
今のるこるには、《ストライカーズ》の攻撃もモリアーティが放つ《狂気砲弾》も届きにくい。
『豊玉』の広域存在吸収能力でオブリビオン化した戦闘機の存在そのものを吸収し、それらを叩き落していく。
迫りくるポーシュボス・フェノメノンを宿した艦隊の砲弾や機銃弾がどれほど加速し、軌道を変えて飛来しても、対象選択不可の機能と多重の結界に阻まれ、るこるに届くことはない。
それでも、るこるは気を緩めない。しっかりとモリアーティを観察し、一挙手一投足に反応できるよう意識を向け続けている。
そして……|『祭器』《それら》の守りは、るこる以外にも与えられるのだ。
「さて、防御は気にせず存分に攻撃に専念してください、小夜子さん」
「ポーシュポス。ネルソン。モリアーティ。
全て、全てを燃やし尽くせ! 壊せ!! 朱鷺透小枝子!!!」
るこるの庇護のもと、全身全霊全力をあげて戦場を疾走するのは、一人の兵士。
朱鷺透・小枝子(|亡国の戦塵《ジカクナキアクリョウ》・f29924)だ。
刃や弾丸を弾く異常に堅牢な重装甲量産型キャバリア『ディスポーザブル01』を操縦して、『EPメガスラスター』の推力移動でひたすらに前進している。
降り注ぐ《狂気砲弾》も《ストライカーズ》の対地射撃も、頑丈鉄壁な機体装甲に加えてるこるの施す結界や障壁に|守護《まも》れているため、障害が少なく普段よりも快調に走り続けている。
「吹き飛ばせ! 燃やし尽くせ!!」
「むう……なんという熱量だ」
目を爛々と燃やし、駆けながら小枝子が繰り出すユーベルコードは《劫火の旋風(フラム・トーネード)》。
戦場全域に命中した対象を燃やす劫火の竜巻を放ち、戦場を旋回する航空部隊と旗艦を焼き壊しながら吹き飛ばしていく。
その竜巻の数は、765本!
その熱量の凄まじさたるや、『ネルソン・ハバクック』の船員たちが喘ぎ黒く焦げて倒れていく。
「壊せ、壊せ壊せ壊せ壊せ壊せぇえええええええ!!!!」
「流石の狂気も、会話もできぬ相手には分が悪いか……!」
至近距離に迫って来た小枝子に向けて、モリアーティが《狂気砲弾》を放つ。
100回以上の加速を込めた砲弾を、小枝子は正面から弾き飛ばす。
機体を覆う『BX-サイキックシールド』を展開し、シールドを纏った腕の怪力で強引に押し通った。
唯敵を壊す、闘争心という名の悪性を以て小枝子はポーシュポス化をねじ伏せるのだ。
そして、『XS-A重機爪《パワークロー》』を振りかざし、モリアーティにその重量を持って掴みかかる。
『パワークロー』の先端から再度《劫火竜巻》を放ち、爪の中にあるモリアーティを焼く壊す。
「燃えろぉ!!!」
「穿ちますぅ」
そして、るこるが連携して攻撃を叩き込む。
浮遊する球体型祭器『フローティング・レイ・システム』の砲撃、錫型祭器『フローティング・グラビトン・システム』の重力弾、卵型爆撃用浮遊武装型祭器『フローティング・デトネイト・システム』の爆撃、円盤型祭器『フローティング・ミラーコート・システム』による光線……。
幾百幾千の攻撃型『祭器』による追撃がモリアーティを襲う。
「ぐ、おおおお……!」
「落ちろ燃えろ堕ちろ灼えろ|失《お》ちろぉぉぉぉ!!!」
圧倒的な火力、圧倒的な物量。
強力な攻撃を一身に浴び、モリアーティの身体を覆う金属パーツの大半が砕かれる。
体積が失われ小さくなった隙間を利用して、内側から這い出るポーシュボスを支えにモリアーティは小枝子の爪から逃れていく。
更なる追撃をと前のめりになる小枝子を、るこるが宥める。
「小枝子さん、十分に損害は与えることは出来ました。離脱しましょう」
「ううぅぅうううう……! ふうぅぅぅぅ……!」
まだ獣人世界大戦が続く中、優秀な猟兵である小枝子の消耗を抑える意図もあり、そしてモリアーティの行く手に次なる猟兵たちが待ち構えていることを知覚しているためだ。
狂おしいほどに心を燃やす小枝子も、頭では冷静に戦況を判断できる兵士であった。
深追いはせず適切な友軍に後を託す決断をして、るこるに続いて離脱を開始する。
『ネルソン・ハバクック』にも、そしてモリアーティにも激しい損傷を与え、るこると小枝子は無傷でイカルガから帰投するのであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
アシェラ・ヘリオース
さて、これは生半可では通じぬ相手のようだな
近衛装束を纏い、「闇理力翼」を展開して機敏に【空中戦】を行いながら奴の様子を見やる
奴の『小惑星の力学」と「ダメージコントロール」を前に長期戦は不利だ。一撃で回復速度を上回る大きなダメージを取る必要がある
敵の攻撃の隙間を見て、「闇理力盾」を大きく展開して遮蔽を作る【オーラ防御、盾受け、武器の巨大化】
それが保つ間に「光輪のアクセリエル」を召喚し、闇理力の塊である「赤晶石」を対価に力を借りる
「盟約に従い力を示せアクセリエル。光輪展開……フォース粒子加速開始……対艦砲撃シークエンスに移行する」
「闇理力竜砲」による渾身の砲撃を、粒子加速し奴にぶちこみたい
夜刀神・鏡介
クロックワーク・ヴィクトリア……他と比べて動きが静かだと思っていたが、まさかここで仕掛けてくるとは
ギガンティックを助けるような義理はないが、しかし敵が目的を果たすのを黙ってみている理由もなし、だ
神刀の封印を解除。神気を纏う事で身体能力を強化
モリアーティはともかく、船相手にちまちま戦っても仕方ない……降り注ぐポーシュボスを斬撃波で切り払い、ついでに船員が顔を出してきたならそいつも切り捨てて、船の装甲各所に小さく斬撃痕を刻んでいく
そして廻・肆の秘剣【黒衝閃】を発動。船体へと容易に修復できないダメージを叩き込んでやる
そうすればさしものモリアーティも少々面食らうだろうし、その間に斬り込んでいこう
御形・菘
はっはっは、氷山を空母にするとは実にトンデモ、ゆえに素晴らしい!
視聴者が求めているモノを完璧に理解しておるのう、これはキマフュでも流行るに違いあるまい!
で、お主が冷えた海水だとか狂気だとかを行使するなら、妾は割と反対側の力をぶつけようかのう
すなわち旺盛なる生命の輝きを!
右手で眼前の空間をコンコンコンして、エモい花の鎧を呼び出すぞ
はーっはっはっは! 左腕に握るは超巨大戦槌!
急速な回復なんぞ帳消しにできる一撃をガンガン叩き込む! 艦ごと粉砕する勢いだ!
そして! 周りが狂気で満たされようが、花に包まれて気分がイイ妾がトチ狂うはずがない!
まあ具体的には蜜を舐め、回復しつつ理性もシャッキリさせるのだがな
●極大な一撃三連発。
仲間たちが切り拓いた後に続くように、狂気氷山空母戦艦『ネルソン・ハバクック』に猟兵たちが乗船していく。
「はっはっは、氷山を空母にするとは実にトンデモ、ゆえに素晴らしい!
視聴者が求めているモノを完璧に理解しておるのう、これはキマフュでも流行るに違いあるまい!」
周囲に蔓延るポーシュボスを押し退け、オブリビオン化した乗員たちをなぎ払い。
邪神の風格が漂う真の邪神が高笑いとともに現れるのは、御形・菘(邪神様のお通りだ・f12350)。
世界に悪が蔓延る現状を憂い、悪を直々に叩きのめす邪神様である。
『妾がいろんな世界で怪人どもをボコってみた』好評配信中です(ダイマ)!
「クロックワーク・ヴィクトリア……他と比べて動きが静かだと思っていたが、まさかここで仕掛けてくるとは。
ギガンティックを助けるような義理はないが、しかし敵が目的を果たすのを黙ってみている理由もなし、だ」
菘に続くように現れたのは、サクラミラージュ出身の剣豪、夜刀神・鏡介(道を探す者・f28122)だ。
鏡介は神刀『無仭』の封印を解き、神気『無形』を纏っている。
因果と法則を越え森羅万象の悉くのうち真に斬ると決めたもののみを断つ刃を手に、身体能力の強化と共に悪しき力を祓う力をその身に宿して、艦内に蔓延るポーシュボスの汚染に抗ってみせている。
「さて、これは生半可では通じぬ相手のようだな」
そして、異界を渡りオブリビオンを狩る旧銀河帝国の近衛騎士隊長であったダークフォースナイト。
アシェラ・ヘリオース(ダークフォースナイト・f13819)は近衛装束を纏い、フォースによる飛行形態『闇理力翼』を展開して機敏に空中戦を披露している。
急降下する猛禽めいたフォルムでの超高速の推力移動はオブリビオン化した戦闘機を翻弄し、フォースを極限圧縮し結晶化した赤刀『破星刃』にて一刀の下に両断している。
三者三様の立ち振る舞いからも優勢であるように見えるが、誰も微塵も油断はしていない。
全身に損傷を受け、『ネルソン・ハバクック』のオブリビオン化した兵を損なっていてもなお、クロックワーク・ヴィクトリア最高司令官『プロフェッサー・モリアーティ』の脅威は健在だ。
湧き出るポーシュボス・フェノメノン、そしてその知性は、なおも危険なのである。
「多勢に無勢の劣勢側は、我々であったか。だが、それでもまだ打つ手はある。
『小惑星の力学』を行使。降り注げ、ポーシュボス・フェノメノン。
そして船員たちよ、『ネルソン』の《ダメージコントロール》を開始せよ」
戦場全体に流星の如く降るポーシュボス・フェノメノンは猟兵たちをポーシュボス化させようと触手を伸ばし、戦闘機や船員たちをポーシュボス化させて回復させ続ける。
そうして回復した端末を利用して、『ネルソン・ハバクック』はその船体を冷却した海水で覆い、自身が敵から受けたダメージに比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る《ダメージコントロール》を開始していく。
二重のユーベルコードによる回復効果は相乗し、そして狂気戦艦の戦闘力を向上させていくのだ。
アシェラは上空からモリアーティの様子を見やり、彼奴の使用したユーベルコードを分析する。
時間経過と共に負傷が回復していき、徐々に戦闘力が増強していくモリアーティと狂気戦艦。
ほんの数秒の観察で、アシェラは速攻による大打撃を与えるべきだと判断した。
「奴の『小惑星の力学』と船の《ダメージコントロール》を前に長期戦は不利だ。
一撃で回復速度を上回る大きなダメージを取る必要がある」
「ああ。モリアーティはともかく、船相手にちまちま戦っても仕方ない……となれば」
「ならば、ド派手な一撃で艦ごと粉砕するのが一番勢いがあるな! よーし、行くぞ!」
アシェラは、ポーシュボスの合間を飛び交い、赤光の盾として展開する『|闇理力盾《ダークフォースシールド》』を大きく展開する。
船上を覆う盾が戦場に降り注ぐポーシュボスから鏡介と菘を守り、アシェラが攻撃する隙を見定める時間を稼ぐ。
鏡介は、船上に残るポーシュボスを斬撃波で一掃し、ついでにオブリビオン化した船員たちを撫で斬りにして、船の装甲各所に小さく斬撃痕を刻んでいく。それは、ユーベルコードを効果的に機能させるための仕込みである。
そして菘は呵々大笑し、モリアーティの前に立つ。
アシェラが、そして鏡介が準備を済ませるまで、敵の注意を引くため……。
そして視聴率確保のために、目立つためだ。
首元のカメラが回っています。
「で、お主が冷えた海水だとか狂気だとかを行使するなら、妾は割と反対側の力をぶつけようかのう」
「ほう。……熱い湯、そして正気を見せるというのかね?」
「はーっはっはっは! ぬるいぬるい! 妾が見せるのは暖かな花に気分爽快な心地よ!
見るがいい、すなわち旺盛なる生命の輝きを!」
菘が、右手で眼前の空間をコンコンコンと叩く。
キマイラフューチャーにおけるシステム・フラワーズの力を借り出すユーベルコード。
《花沈みの鎧(インフルブルーム)》の発動所作である。
呼び出されたエモい花の鎧が菘を覆い、装甲と隠密力を増加しつつ傷を癒やす極上の甘露滴る華麗な蜜花を生やす。
そして菘の『左腕』には、植物の超巨大戦槌が握られる。
絶望を粉砕し希望を掴み取る伝説の『左腕』には、敵を攻撃するための圧倒的パワーが宿っていた。
「ほう! このような寒冷地にこれほどの植物を、短時間で生み出すとは」
「はーっはっはっは! これもまたコンコンコンの素晴らしさの一旦よ!
妾がわざわざ武器も防具も用いるのであれば、相応のエモさが必要であるからな。
急速な回復なんぞ帳消しにできる一撃をガンガン叩き込むぞ!」
「そのような所業はさせぬよ」
「神刀解放」
モリアーティが菘を止めようとその身に宿るポーシュボスを解き放とうとした瞬間。
船体の各所へと神刀の刀傷を刻み終えた鏡介が、神刀を地面に突き立てる。
それを合図に発動するのは、予め仕掛けておいた複数の傷の内側に黒の神気を落とすユーベルコード!
「砕き散らせ、黒の剛撃―――《廻・肆の秘剣【黒衝閃】》」
鏡介が繰り出した極大ダメージを与える破壊の奔流が、『ネルソン・ハバクック』の艦艇を突き破り噴出する。
地を穿つ程の勢いで噴出した黒の神気は、オブリビオン化した船員も上空の戦闘機も巻き添えに吹き飛ばしていく。
間一髪防御が間に合ったモリアーティが、その威力に目を見開く。
「なに……!? この力は、まさか、君は……!」
「そーれ、行くぞ!」
モリアーティが狼狽した隙に、思いっきり甲板に超巨大戦槌を叩き込む菘。
下から、そして上から叩きつけられ、『ネルソン・ハバクック』は多大なるダメージを負って航行を止めざるを得なくなる。
そして……動きが止まった、その隙をアシェラは見逃さない。
「盟約に従い力を示せアクセリエル」
アシェラは『光輪のアクセリエル』を召喚する。
それは、|闇理力《ダークフォース》を極限まで圧縮した塊である『赤晶石』を対価に、巨大な光輪が特徴のスペースデビルの一柱【光輪のアクセリエル】を召喚してその力を借りるユーベルコード。
フォースによる無限粒子加速の術を操る悪魔である【光輪のアクセリエル】の力を借りて発動するのは《バスターモード》。
《対艦砲撃戦支援ユニット「光輪のアクセリエル」(バスターモード)》だ。
両手を竜の顎の如く組んで放つ『闇理力竜砲』を構えて、仮想粒子加速陣を展開を展開する。
その照準は、眼下のモリアーティに合わせている。
「光輪展開……フォース粒子加速開始……対艦砲撃シークエンスに移行する」
「っ、それを撃たせは……!」
「今度は俺が告げようか」
モリアーティが上空のアシェラの発する光を脅威に感じ取り、『小惑星の力学』を再度行使しようと構える。
だが、《廻・肆の秘剣【黒衝閃】》と《花沈みの鎧》の破壊行為に面食らっていたモリアーティは、冷静さを損なっていた。
モリアーティが見上げた隙を逃さず、一息に踏み込んだ鏡介が神刀の一太刀を浴びせた。
「させない、とな」
「ぐっ……しまった、間に合わないか……!」
「よーし、妾も離れるぞ! 砲撃に巻き込まれてしまうのでな!」
鏡介の斬撃を浴びて、斬傷を負ったモリアーティは態勢を崩して片膝をつく。
そんなモリアーティを置き去りに、鏡介はそのまま走り抜ける勢いで甲板から飛び出して離脱する。
菘もまた、花の蜜を舐めて理性もシャッキリさせながら離脱する。
バックステップの要領で距離を取り、『星囀謳歌』のアクションカメラに映るよう一部始終をしっかりとレンズに写している。
「さあ! ブチかますといい、アシェラ!」
「黒気砲撃……吹き飛べ」
「ぐ、ぬ、おおおお……!!」
渾身の、極大威力の砲撃が、モリアーティにぶち込まれる。
なおも噴き出す黒の神気と粒子加速したダークフォースのエネルギーに挟まれ、モリアーティは全身に強烈な極大ダメージを受けて悲鳴を上げる。
陸上で座礁した狂気氷山空母戦艦『ネルソン・ハバクック』は回復が不可能なほど損壊し、モリアーティは気を失わぬよう両手を甲板について必死に意識を保っている。
アシェラ、鏡介、菘の連携により、モリアーティに致命的な一撃を打ち込んだのであった。
そして三人は、トドメを次なる猟兵たちに託し、速やかに戦場から撤収するのであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
空桐・清導
POW
アドリブや連携も大歓迎
「おうともよ!お前の予知は無駄にしねえ!
あの金ぴか野郎はオレがぶっ飛ばす!!」
快活に笑いながら転送される
「ドデカい氷山だな。お前の出番だぜ!!
ブレイッ!ザイン!!ギガアァァァァスゥ!!!」
天地を裂く叫びと共に劫火が氷山を、
ポーシュボスを焼き尽くしながら鋼の守護神が降誕する
叩き込まれる航空機部隊の攻撃を溢れる[オーラ防御]と
無敵の装甲で弾ききってハバクックを粉砕
モリアーティが放つ砲弾や機銃弾を受け、
圧倒的な善の心故に一気に侵蝕されるが
[気合い]と[根性]で耐える
「これで終わりだ!
超必殺!グレート・ヴァーチャー・バーン!!」
超極大の熱線を胸部から放って二人を焼き尽くす!
久遠寺・遥翔
アドリブ連携歓迎
相手は教授が乗る旗艦か。良いぜ、真っ向勝負だ
自身が所有する戦艦、ギュスターヴに[騎乗]してUCを発動
手持ちのキャバリアと合体連結させることでギュスターヴを航行モードから高出力な戦闘モードへと移行
まずは戦艦型の通常戦闘形態で[空中戦]を挑む
巨神ラクスには水色髪の人型端末を介して艦の制御を手伝わせるぜ
「そっちからも来るぞラクス」『問題ありません、フィールド展開します』
敵の航空機部隊は主砲による[範囲攻撃]で撃ち落とし、狂気砲弾は[オーラ防御]と[結界術]による[鉄壁]の多重障壁でこちらに届かせない。そして
「今だラクス、距離を詰める!」『了解、強襲形態に移行。貫きます』
積み上げた[戦闘知識]と[心眼]によってタイミングを[見切り]、人型の強襲形態をとって教授目掛けて[ダッシュ]で接近して装甲ごとぶち抜く[鎧無視攻撃]、風穴を開けて中から[焼却]してやる[2回攻撃]で決着をつけるぜ
●熱血の鋼騎合体!
「おうともよ! お前の予知は無駄にしねえ!
あの金ぴか野郎はオレがぶっ飛ばす!!」
「相手は教授が乗る旗艦か。良いぜ、真っ向勝負だ」
快活に笑いながら知己のグリモア猟兵に転送されるのは、真紅の機械鎧を纏う超弩級の超熱血アームドヒーロー、空桐・清導(ブレイザイン・f28542)。
そして清導を同乗させて自身が所有する黒鋼の高機動戦艦『ギュスターヴ』にて出撃するのは、骸魂イグニスを宿した黒剣と融合して力を手に入れた|正義の味方《フレアライザー》、久遠寺・遥翔(焔の機神イグニシオン/『黒鋼』の騎士・f01190)。
熱く燃える超鋼真紅と焔黒騎士が、クロックワーク・ヴィクトリア最高司令官『プロフェッサー・モリアーティ』が座す狂気氷山空母戦艦『ネルソン・ハバクック』と対峙する。
「はぁ……はぁ……ふぅ……。これが、六番目の猟兵、か。
我が計画をも上回る戦力の集団……だが、まだ許容範囲だ。
―――《ストライカーズ》、全機特攻せよ。
『ネルソン・ハバクック』、《狂気砲弾》全弾一斉発射」
猟兵たちの怒涛の攻勢を受け、満身創痍となったモリアーティ。
だが、追い詰められたモリアーティは窮鼠の如く、なりふり構わぬ全力攻撃を開始する。
『ギュスターヴ』に向けて、無数の鉄騎とポーシュボス・フェノメノンを宿した砲弾銃弾が放たれる。
猟兵たちの視界が、黒い粒と触手に覆われていく。
回避は困難、被弾は致命的……だが、そのような状況でも二人は微塵も慌てない。
『ギュスターヴ』の先頭に立つ、清導が天高く手を上げる。
「ドデカい氷山だな。お前の出番だぜ!!
ブレイッ! ザイン!! ギガアァァァァスゥ!!!」
天地を裂く叫びと共に劫火が氷山を、ポーシュボスを焼き尽くしながら鋼の守護神が降誕する。
《『光焔勇機』見参(ブレイザイン・ギガース)》!
清導の想像から無敵の巨大ロボ『|光焔勇機《ブレイザイン・ギガース》』を創造し、戦闘に利用できるユーベルコード!
強力だが、能力に疑念を感じると大幅に弱体化する。逆に言えば、疑わなければ圧倒的に強いのだ。
叩き込まれる航空機部隊の攻撃を溢れるオーラ防御と無敵の装甲で弾き切り、そして《狂気砲弾》の数々をその身で受け止める。
善の心に寄生する現象ポーシュボス・フェノメノンは『ブレイザイン・ギガース』を通じて魔の手を伸ばし、圧倒的な善の心を持つ清導に侵蝕する。
だが……清導はそれを、気合いと根性で耐えている。
かつて、アポカリプス・ランページで侵蝕に耐えた経験が、ここに活きているのだ。
「確かにこいつは、オレ達ヒーローの天敵だ……!
だけどな、この世界には、助けを求める人たちが大勢いる……!
それを思えば! このくらい……何度だって突破して、みせるぜっ!!」
「清導にばかり頼ってはいられないな。俺たちも手を回すぜ、ラクス」
『了解、フィールド展開します』
正面からの弾幕を『ブレイザイン・ギガース』が防ぐ中、遥翔は『ギュスターヴ』を通常の航行モードから高出力な戦闘モードへと移行する。
巨神たるキャバリア『レヴィアラクス』にも水色髪の人型端末を介して艦の制御を手伝わせ、オーラ防御や結界術による鉄壁の多重障壁を展開して『ブレイザイン・ギガース』への被弾を押さえつつ、『ネルソン・ハバクック』を射程に収める。
そして……条件が揃った。
『目標、攻撃射程に収まりました。いつでも行けます』
「わかった。行くぜ清導、準備はいいか?」
「もちろんだ、遥翔!! 炎を纏い、勇気は鋼となる!!」
「|CODE《コード》-|UNION《ユニオン》起動。全てよ集え!」
「「合体!!!」」
清導と『ブレイザイン・ギガース』、遥翔と『ギュスターヴ』が、合体する!
『ギュスターヴ』に格納している『イグニシオン』を含めたキャバリア数機も連結させることで、その機体サイズは数倍に……その戦闘力は、数十倍に!
《CODE-UNION(コード・ユニオン)》!
自身と仲間達の乗り物・兵器・キャバリアを、合体させるユーベルコードである!
そして、今!
超鋼光焔黒騎士『ブレイザイン・ギュスターヴ・ギガース・イグニシオン』!
無敵の灼熱系巨人型戦艦ロボが、狂気氷山空母戦艦の前にそびえ立った!
「―――これは、予想外だな」
『全環境適応型万能巨神、ラクスもいます』
「今だラクス、距離を詰める!」『了解、強襲形態に移行。貫きます』
「おお! 全力! 全開で! 行くぜっ!!」
遥翔が積み上げた戦闘知識と心眼よってモリアーティが放心したタイミングを見切り、ダッシュで接近して間の戦闘機群を撥ね飛ばしながら『ネルソン・ハバクック』の装甲甲板を殴りつけ、ぶち抜いた。
開いた風穴から、すべてを焼き払うべく二回目の連撃を叩き込む。
「|原初起動《イグニッション》! 決着をつけるぜ、レーヴァテイン!!」
「これで終わりだ! 超必殺! グレート・ヴァーチャー・バーン!!」
『ブレイザイン・ギュスターヴ・ギガース・イグニシオン』から放たれる必殺の劫火。
赫灼たる黒焔と黄金の光焔が螺旋を描き、超極大の熱線が『ネルソン・ハバクック』を貫いてモリアーティを焼き尽くす。
ポーシュボス・フェノメノンも二人のユーベルコードが合わさった炎には耐えきれず、焼け落ちていく。
錨に受肉していた甦る氷山空母『ハバクック』も融解し、狂気艦隊旗艦『ネルソン』は原型を保つことができなくなる。
そして、爆発することもなく……『ネルソン・ハバクック』は静かに轟沈した。
その場に残るのは、焦げた大地とモリアーティを構成していたと思われるアウルム・アンティーカ装置の残骸のみ。
今ここに、クロックワーク・ヴィクトリアの最高司令官『プロフェッサー・モリアーティ』は焼却されたのである。
ワルシャワ条約機構を進軍し、イガルカ方面へと進行していた狂気艦隊は今、猟兵たちの活躍により壊滅した。
幼女総統『ギガンティック』が他の猟兵たちに倒されるか、あるいは逃げ延びるのかは、今は定かではない。
それでも、猟兵たちの奮闘によりクロックワーク・ヴィクトリアにエンドテイカーの魔力を持つ魔女が落ちることを防ぐことができたのだ。
確かな戦果を誇るように、『ブレイザイン・ギュスターヴ・ギガース・イグニシオン』が朝日に照らされる。
そして、清導と遥翔たちは共に戦った仲間たちの待つグリモアベースへと帰還するのであった。
作戦、完遂!
大成功
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