獣人世界大戦②〜キャバリアの群れをぶっ飛ばすにゃ!
「戦争がはじまったにゃ!」
すでに獣人戦線での戦争が始まってから少し経つ。微妙に反応が遅いのはティットリート・ポルカル(お料理大好きなケットシー・f05382)らしいとも言える。。
それはそれとして、同族に見える獣人が他人に思えない彼としては、遅くなったとしても頑張りたいのだろう。テーブルの上には応援する意味での、お菓子が山盛りに盛られている。
「それで、今スイスを中心とするアルプス山間部の地下にゃ、びっくりな『迷宮要塞』があるって予知されたのにゃ!」
恐らく恐らくゾルダートグラード軍の何らかの『巨大戦力』の為に存在すると思わるが詳しい事は分からない。
「要塞内部には、いっぱい『クロムキャバリア製の最新鋭キャバリア』が配置されているにゃ!」
詳しい事が分からなくても、オブリビオンを倒して進むしかない。
身体と耳としっぽをぱたぱたと振り回しながら『いっぱい』を表現しようとしているティットリートだが伝わっているのだろうか……。
「今回は『オブシディアンMK4』が相手にゃ!」
量産型で名機という話も聞くキャバリアだが、この個体は、その中でも強敵ではない様子。ただ、数が多いので、多数のキャバリアを相手にする事を考慮した作戦が有効だろう。
「それじゃ、よろしくなのにゃ!」
そう言って、テーブルの上にさっき焼き上がったケーキを並べて、応援するティットリート。さらに、お持ち帰り用に、保存が効く焼き菓子が包装されているのだった。
雪見進
こんにちは雪見進です。
このシナリオは獣人世界大戦のシナリオです。一章だけのシナリオですのでご注意下さい。
今回の戦場ではとにかく多数のオブリビオンが存在するので、可能な限りのキャバリアを破壊して撤退することで成功となります。
数多い量産機が相手ですので、多数を相手するプレイングが有効です。
それでは、皆さんの参加をお待ちしております。
第1章 集団戦
『オブシディアンMk4』
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POW : ホークナパーム
【油脂焼夷弾】が命中した対象を燃やす。放たれた【高温の】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD : ピアシングショット
【スコープ照準】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【RSキャバリアライフル】で攻撃する。
WIZ : マイクロミサイルポッド
レベルm半径内の敵全てを、幾何学模様を描き複雑に飛翔する、レベル×10本の【誘導ミサイル】で包囲攻撃する。
イラスト:逢須 かた丸
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
神酒坂・恭二郎
まぁ揃いも揃えたりって感じだな
この密集具合は逆にやりやすい
サイズ差を活かし、青い残光を引く滑るような風桜子による歩法【残像、推力移動】で連中の合間を立ち回る
構わずナパームを打ってくるだろうが、愛刀に風桜子を込めて一振りし炎を斬り飛ばそう【衝撃波、切断】
「HEAT弾の要領かね」
攻撃は肉薄し、同士討ちを警戒させながらの「石動」【鎧無視攻撃、覇気】で動力部か制御系をぶち抜く
数は多い。足を止めずに手際よく行こう
なに銀河大戦じゃ、嫌になる程に繰り返したやり口だ。身体が覚えているさね
木常野・都月
敵の数が多いのは面倒だなぁ。
でもさっきの菓子も食べたいし、頑張ろう。
とりあえず敵のキャバリアをどんどん狙っていくか!
ロボットが相手なら、精霊「アエラ」を召喚しよう。
いなり寿司1号に住む古代の精霊様アエラと精神を接続して、いなり寿司1号を起動、[操縦]しよう。
周囲にいる風の精霊様、敵の位置の[情報収取]を頼む。
アエラと俺は、風の精霊様の反応を基に、[集中力、範囲攻撃、多重詠唱、第六感]を乗せたUC[精霊の矢]で、攻撃していこう。火の精霊様、お願いします!
敵の攻撃は[野生の勘、カウンター、属性攻撃、高速詠唱]で迎撃したい。
必要なら[空中戦]で対処したい。
逃げ切れないなら[激痛体制]で我慢しよう。
「まぁ、揃いも揃えたりって感じだな」
「敵の数が多いのは面倒だなぁ」
神酒坂・恭二郎(スペース剣豪・f09970)と木常野・都月(妖狐ヒト見習いの精霊術士・f21384)が戦場に到着した。
「この密集具合は逆にやりやすい」
面倒だと呟く都月とは対照的に、敵の数に勝機を見出す恭ニ郎。一足先にキャバリアとの距離を詰めて行く。
「でも、さっきの菓子も食べたいし、頑張ろう」
そんな恭ニ郎を追いかける都月。その彼のポケットには、グリモア猟兵から貰った手作り菓子が入っている。それを食べるのを楽しみにしたながら追いかける都月だった。
「……」
キャバリアとのサイズ差を活かし、足元へと入り込む恭ニ郎。その動きは青い残光を引く、滑るような歩法。腰に帯びる風桜子刀から溢れる風桜子が残像を伴い推進力となる。
「神酒坂風桜子一刀流陰太刀……」
静かな言葉と共に、風桜子刀が煌めいたかと思うと、オブシディアンMK4が両断された。
「……!」
何が起きたのか理解出来ないキャバリアたちは周囲を索敵、対応しようとするがそれよりも速い速度で再び恭ニ郎の風桜子刀が煌めく。
「石動……ってなもんかな」
今度はセンサーが捉えていた。恭ニ郎の零距離で突き付けた切っ先が加速しキャバリアを両断したのだ。
「ナパーム……発射」
自動迎撃システムだろうか、反応は遅いながらも恭ニ郎へとオブシディアンMK4がナパーム弾を放つ。
「HEAT弾の要領かね」
放たれたナパーム弾を切断。同時に溢れる可燃物を一振りし、炎を切り飛ばす。とても冷静かつ慣れた動きだ。
「なに、銀河大戦じゃ、嫌になる程に繰り返したやり口だ。身体が覚えているさね」
世界が違えど、焼夷弾などの似たような技術がある。これまで数多の世界を渡り歩いてきた猟兵となれば、この程度の相手を捌くのに苦労する事など無いのだろう。もう一体、キャバリアを両断しながら立ち回る恭ニ郎だった。
「とりあえず敵のキャバリアをどんどん狙っていくか!」
そんな乱戦へ持ち込んだ恭ニ郎を援護するように、キャバリアを多く削れる位置へと移動する都月。
「ロボットが相手なら、精霊『アエラ』を召喚しよう」
恭ニ郎が奮戦する様子を観察しながら、彼もサイキックキャバリアを召喚する。そのキャバリアの名は『いなり寿司1号』。都月が命名した素晴らしい名前のキャバリアだ。
「いなり寿司1号、機動」
その機体に宿る古代精霊『アエラ』と精神を接続させ機体を機動させる都月。
「『アエラ』敵の位置情報を収取……」
精神接続でリアルタイムに反映される敵キャバリアの情報から戦況を掌握する。
「火の精霊様、お願いします!」
都月と精神で接続した『アエラ』へ短文な多重詠唱を重ねると、『いなり寿司1号』の周囲に無数の火の矢が出現する。
「手際よく行こう」
都月と作戦を練った訳ではないが、恭ニ郎は歴戦の猟兵だ。この程度、感覚で連携出来る。
「神酒坂風桜子一刀流陰太刀……」
青い残光を残しながら、同時に脚部の制御系を切り抜きながら距離を取る。
「精霊様、ご助力下さい」
そんな混戦する戦場へと無数の火に矢を放つ都月。キャバリアや精霊の加護もあり、上記を逸した量の矢がオブシディアンMK4へと降り注ぐ。
「……」
各所で自爆する焼夷弾やミサイルにより激しい爆発を引き起こす戦場。都月の攻撃に自動で迎撃したのだろうか、『いなり寿司1号』にもマイクロミサイルが迫るものの、手元に残していた火の矢により迎撃。大きなダメージを負うことなく消滅させた。
「……さすがに潮時だな」
「そうだな」
戦場では、激しい火災が起きていた。とはいえ敵もキャバリア。各所で消化活動なども始まっている。手際よく撤退する恭ニ郎に続いて、都月も撤退しながら、ポケットに手を入れると最初に貰ったクッキー。口に運ぶとサクッと香ばしい香と共に強めの甘みが広がる。そんな強い甘みは疲れた身体に染み込み癒してくれる、そんな味だった……。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
尾守・夜野
…お菓子の匂いに集中しすぎて聞き逃した…
これも外見に引きづられてるせいだ多分
とりあえずもう何度も焼け死ぬような目に合いたくねぇのでUCで壁を作る
血≒水だし、先に当たればこちらに当たらねぇし
延焼とか防げそうだしな
攻撃自体はラスティの黒鉄で行うぜ
実体武器だから触れさえすれば錆呪詛を移せるから景気よくばらまくぞ
なお、俺は火が致命的なまでに苦手なので壁突破された時点で即逃げに入る
アドリブ連携歓迎
イコル・アダマンティウム
「ケーキ、やった」
ん、美味しさの分
仕事はきっちり、する、よ
<大食い><エネルギー充填>
僕は愛機、キャバリアで出撃する、ね
【集団戦:スピードで攪乱】
使用UC[オーバーブースト・マキシマイザー]
「ブースト、起動」
手足のスラスターで加速して、<ダッシュ>
敵機の群れに突撃する、ね
殴打、拳底、廻し蹴り、膝蹴りとか
搭載している手足によって打撃技の連続攻撃を行う、ね
「ん……これが、僕の武装」
【見切り:ピアシングショット】
敵が多い、手数が足りないかも
だから敵の攻撃も利用する、ね
「おっとっと……」
態と隙を見せて敵の狙撃をぎりぎり見切って、回避
他の敵機に当たるように調整する、ね
<見切り><フェイント><ジャンプ>
「……お菓子の匂いに集中しすぎて聞き逃した……」
すでに戦場へと到着しながらも、手からグリモア猟兵の用意していたシュークリームの甘い香りがするのは尾守・夜野(自称バブ悪霊な犬神と金蚕蠱モドキ混合物・f05352)。
どうやら彼は火が苦手の様子だが、戦場では激しい火災がさきほどまで発生していた。目標のキャバリアは消化活動に尽力しているので、今はかなり火災は鎮火している。
「これも外見にひきづられてるせいだ、多分……」
独り言なのか溢れる言葉は後悔しているようだが、戦場に来た以上は役目を果たそうとする姿はやはり猟兵だ。
「ケーキ、やった」
そんな隣には、さきほどまでケーキをいっぱい食べていたイコル・アダマンティウム(ノーバレッツ・f30109)の姿がある。
「ん、美味しかった分、仕事はきっちり、する、よ」
「そうだな、仕事はするか」
二人同時に示し合わせたように自身のキャバルリで出撃している。
イコルの愛機は【T.A.:L.ONE】クロムキャバリア。対して夜野の愛機は黒錆に覆われ四足から二足機構への変形機構を有するラスティバーゲスト。
「とりあえず、もう何度も焼け死ぬような目に合いたくねぇ」
キャバリアから溢れる赤黒の錆のようなナニカが蠢き、それを防壁のように展開していく。
「これで、先に当たれば、こちらに当らねぇし、延焼とかは防げそうだしな」
夜野の展開した防壁は有効。無論、それに対抗しオブシディアンMK4も動き始める。
「……ダメージが無いからって無視してたツケを払う用意はいいかい?」
猟兵を認識し攻撃を仕掛けてくる敵キャバリアにラスティバーゲストは武器を構える。
使用する武器は『回転式多銃身散弾銃・黒鉄』。
「景気よくばらまくぞ」
そんな武器が格納されているのは口部。開口と同時に凄まじい数の散弾が発射される。発射された散弾は壁として展開しているナニカと同様なもの。それがオブシディアンMK4へと命中すると、そこからナニカを吸収し……そのまま機能停止へと追い込んでいく。
「……ナパーム、発射!」
次々と機能停止していくキャバリアの中でも、動ける機体は反撃を繰り出してくる。
「……俺は火が致命的までに苦手なので……」
その攻撃を防壁で防ぎながらも、すでに逃げる姿勢な夜野。
「なら任せて。ブースト、機動」
そんな夜野を援護するように自機を前に出すイコル。腕部脚部のスラスターで加速して、夜野が混乱させた敵機の群れに突撃する。
「……っ!」
同士討ちを避け、ナパーム弾の発射を停止したキャバルリの腕を殴打。激しい金属音と共に、敵キャバリアが宙を舞う。それをブースターを吹かせ追撃。膝蹴りで飛ぶ軌道を変え、別のキャバリアに衝突させる。
「敵が多い……」
続けてミサイルを発射しようとしていた個体を回し蹴りで弾き飛ばす。
「だから、敵の攻撃も利用する、ね」
イコルを狙うライフルも、これだけ混戦なら格闘の方が有利。脚部のブーストで距離を詰め、腕のブーストと共に掌底を放ちライフルの弾道をずらし、同士討ちを発生させる。
「おっとっと……」
とはいえ、これだけの混戦。全ての攻撃を防ぐには至らない。
「そろそろお腹も減る。なら、もっとお菓子食べたい」
さきほどまで大きなケーキを食べていたとは思えない発言だが、たぶんケーキの作り主は喜んでいるであろう。お土産に持たせてくれたクッキーに思いを馳せながら大きく飛翔。
「オーバーブースト・マキシマイザー」
そこから、全搭載武装による同時攻撃……しかし、現在の彼女のキャバリアは火器類の装備が無い。
「ん……これが、僕の武装」
つまり、脚部腕部のブーストを全力解放した高速機動による連続格闘。
「竜巻かよ……」
防壁の中で思わず夜野が呟く。常人が目で追える速度を超えたイコルの攻撃は同時に発生した衝撃波により竜巻にしか見えない。
「真なる一は全てに通ず」
全武装の攻撃を終えたところで着地。同時に、お土産用のお菓子をパクパクと食べながら撤退していくイコル。
「俺も逃げるか……」
本当はもっと早く逃げるつもりだったのだが、壁も突破されず被害が最小限だったので撤退する機会を逃していた夜野もイコルを追いかけ撤退するのだった……。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
夜刀神・鏡介
連中の軍事力は相当なものだと知っていたけれど。それにしてもこれだけのキャバリアを何処から、どうやって調達したのか……
いずれ調べた方がいいかもしれないが、今はとにかく破壊するのみだな
多数のキャバリアを同時に相手取るのは中々に厳しいが
大刀【冷光霽月】を構えて、今回は敢えて真正面から切り込み、できるだけ機体の足元に纏わりつくようにする
この戦いにおける俺の利点は小さい事。一撃食らうだけでも危ないがしかし、キャバリア同士が干渉して遮蔽になるので思う程には自由自在には狙えない
立ち位置を調整しながら、剛式・肆の型【鎧断】。基本的には脚部や腕部の関節を破壊する事で戦闘力を奪う
破壊は後からでも十分だからな
印旛院・ラビニア
「範囲攻撃で一気に仕留めればいいってことかな? なら、頼んだよみんな!」
【高速詠唱】【召喚術】で戦乙女モンスターを次々召喚。攻撃の軌道を見切ってナパームを回避しながら戦力を増やし魔法カードで強化してゆく。
「ランドガルダ! 防御を頼む」
回避しきれない分は戦乙女に【庇う】をしてもらい
「エイラ! 回復を」
味方や自分が受けたダメージは【回復力】のある戦乙女に回復&【浄化】による火消し
「シグルーネ! ジークヒルデ! 準備はできたね。それじゃ行くよ、【|戦乙女達の行進《ヴァルキリーズ・パレード》】!!」
強化された戦乙女達の合体攻撃(描写は自由)を放ち、広範囲の敵を吹き飛ばす
「これだけやれば上々かな?」
クーナ・セラフィン
要塞内にキャバリアねえ。
普通は外で戦いそうなものだけど…それ程守らなきゃいけないものでもあるのかな?
ともかくキャバリア砕くの頑張ろうか。
移動する時は忍び足で気配消しつつ小柄な体を活かして敵の死角に潜り込むようにして行動。
どれだけ離れていても数が多くても、この戦場にいるなら霧の範囲内。
敵にはサイズ相応に巨大な突撃槍の雨を降らせたり水平方向に発射したりでスペース確保しつつ攻撃、
味方含め受けた傷はいい感じに補い癒しできるだけ長く多く敵に攻撃を叩き込むね。
敵のライフル狙撃は勘と敵のライフルの銃口観て弾道予測し直撃回避、こちらの攻撃時にスコープ狙って照準合わせ難くできたらいいかな。
※アドリブ絡み等お任せ
「連中の軍事力は相当なものだと知っていたけれど……」
「要塞内にキャバリアねえ……」
大量のキャバリアを見ながら呟くのは夜刀神・鏡介(道を探す者・f28122)とクーナ・セラフィン(雪華の騎士猫・f10280)。
「普通は外で戦いそうなものだけど……それ程、守らなきゃいけないものでもあるのかな?」
「それに、これだけのキャバリアを何処から、どうやって調達したのか……」
得体の知れない相手に、思慮を巡らせる鏡介とクーナ。
「いずれ調べた方がいいかもしれないが、今はとにかく破壊するのみだな」
「そうだね、ともかくキャバリアを砕くの頑張ろうか」
しかし、分からない事は分からない。深い敵の作戦があるのかもしれないし、逆に何かの伝達ミスによるトラブルの可能性もある。そこをキッパリと切って、戦いへ思考を切り返る。
「どちらにしても、範囲攻撃で一気に仕留めればいいってことかな?」
攻めると決めたなら動きは早い。攻撃するのに適したポジションへ移動していた印旛院・ラビニア(エタらない人(仮)・f42058)が高速で詠唱を始める。
「頼んだよみんな!」
一つの詠唱を終えると共に、戦乙女モンスターを召喚し、キャバリアへと攻撃を仕掛けていく。
「迎撃システム……機動」
ラビニアの攻撃に反応し、ナパーム弾を発射するオブシディアンMK4。
「ランドガルダ! 防御を頼む」
ランドガルダと呼ばれた戦乙女モンスターが光のシールドを展開させラビニアを守る。
「シグルーネ! 左から攻撃! ジークヒルデは右から!」
高速で詠唱しながら戦乙女モンスターを召喚しテキパキと指示を出していくラビニア。戦場は、激しさを増していく。
「多数のキャバリアを同時に相手取るのは中々厳しいが……」
そんな混戦でも焦る事なく、目標を見据え、大刀【冷光霽月】を構える。鏡介。
「今回は敢えて真正面から切り込む」
静かな呟きと共に、鋭い踏み込みからの一閃。鋭さと対比するような大きな動きだが、その分威力は凄まじい。オブシディアンMK4の装甲を紙のように切り裂き一刀の元に真っ二つにした。
「……ナパーム弾発射」
律儀に鏡介の攻撃に反応しナパーム弾を発射するも、鏡介は別のキャバリアの足元。互いに干渉し合わせる事で被害を最小限に止める。
「斬り壊す……剛式・肆の型『鎧断』」
再び太刀【冷光霽月】がナパームで燃えた炎を反射させたかと思うと、もう一体のオブシディアンMK4が両断された。
「戦闘力を奪うだけで、破壊は後からでも十分」
全身を大きく使った大技と同時に、鋭く細かい斬撃で、腕部や脚部、関節を軽く斬り、戦闘力を削っていく。
そんな足元からキャバリアを削る鏡介の、さらに足元から忍び足で距離を詰めていたのはクーナ。彼女はケットシー。鏡介とキャバリアが一回り大きさが違うのに対して、さらに鏡介よりも一回り小さいケットシーが死角を付いて攻撃する。
「五里霧中、とは言うけれども……」
さらに戦場全体に灰に煙る原初の霧を発生させ、戦況を有利に運んでいく。
「熱源センサー機動……」
霧により視覚センサーが働かないと理解すると熱源センサーへと切り替えるキャバリア。しかし、それは一歩遅い。
「案外いい事もあるかもね?」
まるで戯曲のような振る舞いとクーナが共に一礼すると周囲を覆っていた霧から、突撃槍の雨が降り注ぐ。
「雨は上から降るとは限りませんね?」
さらに、頭上から降り注ぐ突撃槍が突風のように側面からキャバリアを貫き、広範囲の敵を葬っていく。
「……ターゲット、ロック。シュート」
そんな奮戦するクーナへライフルの弾が飛来する。しかし、それをあっさりと避けライフルのスコープを突撃槍が貫く。
「銃口が見えれば、弾道予測は可能だね」
続けて放たれた弾丸も、白雪の儚さと白百合の美しさを兼ね備えたの銀槍・ヴァン。フルールによって弾き直撃を回避する。
「エイラ! 回復を」
直撃を避けたとはいえ、その衝撃波だけでも一般人なら致命傷になりかねない。猟兵なら大丈夫であってもダメージは負う。そんな状況に臨機応変に対応するラビニア。自身の霧も傷を癒せるが、ここは役割分担。
「さあみんな準備はできたね」
そして、これまで次々と戦乙女モンスターを高速詠唱と共に召喚していたラビニアの準備が整う。
「それじゃ行くよ。ランドガルダがフィールドに存在する事で、被ダメージ減。エイラを防御モードにして、全体の機動力アップ」
詠唱と同様に、口早に戦乙女モンスターの効果を読み上げ、そして合成していく。
「これで、『戦乙女』によって全ての効果が重複……行くよ!」
高速で詠唱と召喚を行いながら、やっと完成した戦乙女モンスターの合体攻撃。
ランドガルダが巨大なランスのような円錐状のオーラを展開、それを覆うようにエイラが翼で癒しのオーラを覆っていく。
「セット……」
最後にラビニアが目標を定めると、そこへ向かいシグルーネとジークヒルデが推進力を発生させラビニアが指し示す方向へと真正面から突撃していく。
「戦乙女の行進ヴァルキリーズ・パレード!」
次の瞬間、複数のキャバリアと無数の突撃槍を含む霧、そして各所で炸裂していたナパーム弾の炎もまとめて、一直線に消滅するのだった。
「これだけやれば上々かな?」
一瞬だけ戦場に沈黙が走る。それほどの衝撃を与えた一撃だが、それも鏡介やクーナの尽力があった結果。詠唱時間に応じて大きな効果を発揮させるユーベルコードの効果なのだ。
「撤退だな」
「そうだね」
そんな一瞬の沈黙を見逃す猟兵ではない。鏡介とクーナはすぐに撤退を開始し、それを追いかけるラビニア。
猟兵たちは十分な戦果を上げ撤退した。
もう少しで第一戦線が突破出来るだろう。そして、すぐに第二戦線が始まる。それに備え、一度撤退する猟兵たちであった。
大成功
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