3
【妬鬼姫戦線A2】第3話 妬鬼姫とそして……

#アナザープレヱス・リフレイン #妬鬼姫戦線A2

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#アナザープレヱス・リフレイン
#妬鬼姫戦線A2


0




 自宅から必要なものを取りに行っていたキヨ達が戻ってきた。
「キヨっ!!」
「あ、ちょっとね、ヘマしちゃって……でも大丈夫だから」
 もし、太助達がワクチンを彼らにしていなかったら……キヨ達は生きて帰ってこれなかっただろう。
 桜子に怪我した腕に包帯を巻かれながら、キヨは苦笑を浮かべる。
「桜塚特務部隊の人達が助けてくれたから、大丈夫だった。でも、ちょっと無茶だったね」
 大量のゾンビがキヨの家の付近にいたため、アイテムの回収はできなかったようだ。
「無事に帰ってきてくれて、本当に……よかった」
 治療を終えた桜子がキヨを抱きしめる。
「みんな、急いだ方がいいかもしれない。私の所に変な男が来たから」
 そのキヨの言葉で、その場にいた者達はざわついたのであった。

「……まさかキヨ様が襲われるとは思いませんでした。それに……」
 響納・リズ(オルテンシアの貴婦人・f13175)は、言いづらそうに口を開く。
「妬鬼姫とは違う者と出会ったようです。それが誰なのかは……現状、分かるのは、相手が男性だということだけ」
 リズは続ける。
「ただ……彼の周りには、大量のゾンビがいたそうです。もしかしたら、背後に妬鬼姫も関わっているかもしれません。皆様には、そちらの調査をお願いしたいのですが……ひとまずは妬鬼姫との決着をつけて、更なる調査に向かうというのも、一つの手です」
 悩むようにリズは口を開いた。
「また、桜塚特務部隊は、これを機に周辺のゾンビの掃討を行うようです。そちらに手を貸すというのも良いかもしれません」
 次にリズは、前回のまとめも行う。
「前回の皆様の活躍により、新たな弓の月詠を手に入れたり、陛下の謁見の機会を得たりしています。それと、妬鬼姫との接触を果たすこともできました。また得ていないアイテムを更に入手することも可能かと思います。どれを選ぶかは皆様にお任せしますが……あまり時間はなさそうです。どちらにせよ、今回で決めなくては危険だと……エンディカ様の忠告も来ています。そちらも踏まえて、今回の探索もよろしくお願いいたします」
 そういって、リズは現地へと向かう扉を開くのであった。


柚葵チハヤ
 少々、お待たせしました。
 アナリフ、妬鬼姫戦線A2、今回がラストとなります。シナリオでの提供は今回がラストとなりますので、悔いのない進め方でお願いします。

 今回は以下の指針で進めてください。

 (1)謎の男を追う。
 はっきり言って、現時点、なにも手掛かりはなく、今回接触することは難しいかもしれません。
 彼がどこにいるのか、どう動いているのか、何者なのか……。失敗する確率が高い指針ですので、こちらを選ぶ方は、覚悟を決めて来てください。

 (2)妬鬼姫と決戦!
 妬鬼姫と決戦を挑みます。既に決戦を挑むためのフラグ等は、出そろっています。妬鬼姫を倒すためには、5つのアイテムが必要です。それ以下の場合は、封印することとなりますので、ご注意ください。

 (3)アイテムを手に入れる。
 こちらのフラグも立っています。現時点、月詠と鬼切丸、八尺瓊勾玉は既に入手済みですので、その他のアイテムの確保をお願いします。また、キヨの家に行けば、近未来の物品(武器以外)を手に入れることが可能ですし、警察署とか行けば、銃器も手に入るでしょう(但し桜塚特務部隊からの支給品の方が物は良いです)。何を希望するかを記載の上、プレイングをお願いします。

 (4)妬鬼姫と話し合う。
 話し合うことができます。内容によっては、妬鬼姫と戦うことになるかもしれませんので、その準備だけは怠らないでください。反撃に遭います。
 ただ、この世界で妬鬼姫を倒さなかった場合、新たな未来が生まれることになります。それがどんな結果を産むかは未知数となります。それも加味して、話し合いに臨んでください。

 (5)自分の道を行く!
 上記以外のことをする場合はこちらで。内容次第では、思わぬ結果を出すことも……?
 とにかく、いろいろ試してみてください。

 複数で参加する方は、お相手の名前やID、グループ名もお忘れなく。
 今回で、妬鬼姫戦線は、終了となります。皆さん、悔いのないプレイングをどうぞ、よろしくお願いしますね!
75




第1章 日常 『プレイング』

POW   :    肉体や気合で挑戦できる行動

SPD   :    速さや技量で挑戦できる行動

WIZ   :    魔力や賢さで挑戦できる行動

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

御薬袋・彩葉
(5)自分の道を行く!
仕込み杖の使い勝手を確かめに行く

え、キヨさんが襲われた?
通り魔なんて嫌ですねぇ
そんな男、ギルティですよギルティ

まぁ、仇は取ってあげたいけど見たことも無いですし

とりあえずゾンビ倒しまくる事にしますね〜

あ、篭城用食材はホテルに置いていきますね

もし、食材に手を付ける人が居たら…このモガでスタァな彩葉ちゃんが許さないゾ☆(目が笑ってない)

美味しいおむすびと麦茶は作り置きしておくから皆さんしっかり食べて飲んで下さいね!

さて、じゃあホテル周りにいるゾンビを仕込み杖の使い勝手を調べるべく一掃してきまーす☆

【PLより】
彩葉ちゃんは一般人(?)だからゾンビを狩りに行きますね



◆いざ、仕込み杖の威力を見よ!
「え、キヨさんが襲われた? 通り魔なんて嫌ですねぇ……そんな男、ギルティですよギルティ!」
 そう言いながら、帝国ホテルの厨房で美味しいおむすびを作っているのは、御薬袋・彩葉(自称『モガ』・f39642)だ。
 キヨが襲われた話は、きちんとホテルにいる彩葉にも届いているようだ。
 けれど、彩葉がやるべきことは、このホテルの厨房にしっかりと籠城(?)用の食材を補充しておくこと。
 それだけではない。ここで避難している人達の心を温めるような温かいおむすびと麦茶の用意である。
「まぁ、仇は取ってあげたいけど、見たことも無いですし」
 たっくさんのおむすびを握って、彩葉は並べられたおむすびを満足そうに見下ろしながら、額の汗をぬぐった。
 見たことのない相手を見つけるのは、至難の業だ。
 流石に、この一般人(?)の彩葉では、見つけられないと早々に意識を切り分けている様子。
 なれば、やるべきことは一つ。
「みなさーん! 美味しいおむすびと麦茶は作り置きしておきますから、皆さんしっかり食べて飲んで下さいね!」
 ホテルにいる人々が手に取りやすい場所に運んで、彩葉は声をかける。
「あっ! もし、食材に手を付ける人が居たら……このモガでスタァな彩葉ちゃんが許さないゾ☆」
 ちゃんと厨房の安全を確保することも忘れない。ついでにいうと、彩葉の目は笑っていない。本当にヤル気だ。ホテルにいる人々は、その瞳に震えあがり、必要以上に厨房に近づかなかった……ようである。

 と、いうわけで。
「とりあえず、ゾンビ倒しまくる事にしますね~」
 彩葉はさっそく、お出かけ! 目的はホテル周辺のゾンビ一掃である。
 いや、真の目的は……。
「さて、じゃあホテル周りにいるゾンビを、仕込み杖の使い勝手を調べるべく、一掃してきまーす☆」
 そう、先日手に入れた仕込み杖の使い勝手を知るべく、ゾンビ退治に向かったのだ。
 さっそく、お外に出て、ホテル周辺に群がる敵を……。
「とおおおおっ!!!」
 シュバババーンっ!!
「どりゃあああああ!!!」
 シュビビビビーンっ!!
「たああああああっ!!!」
 ズパズパズパーーー!!!
 どうやら、思いのほか、使い勝手は良いようだ。仕込まれた刃は、彩葉が思うよりも高威力……いや、その力は既に常人を超えているからなのだが……猛者で、いやいやモガでスタァな彩葉は、気づいていない様子である。
「おおお……思ってたよりもこれ、すごいんだべ……」
 思わず、方言が出てしまうくらい、彩葉も驚いているようだ。
「大事に使わないといけないんだべ……あっと、いけませんね!」
 ぱちんと刃を収めて、彩葉の周りにいたゾンビ達は、あっという間に殲滅されたのであった。


※称号「帝国ホテルのモガ(猛者)」を獲得しました。後ほど、獲得リストをご確認ください。
 仕込み杖はお手入れすると、より長持ちします。もしよければ検討ください。

大成功 🔵​🔵​🔵​

役所・太助
山田・ふわ(f39711)と一緒に行動

妬鬼姫との経緯をベスどのから聞き、それを踏まえて、ふわの気持ちを確認し、妬鬼姫と話し合う決意に寄り添うことにした太助
もしもの時のために神器を用意
I0053八尺瓊勾玉
I0096月詠(弓)

妬鬼姫の前にふわと並び立つ
ふわの第一声を聞き、月詠を地に置く
この時点で、こちらから一撃する選択肢は、ない
懐の勾玉は和御魂の象徴
二人に和をもたらすよう祈る

手を差しのべたふわを見守り、妬鬼姫からの致命の一撃を見た場合に、大局を見る目で時を戻し続ける

ふわの言葉まで戻さないよう、巻き戻しは最低限
とはいえ目の負担は蓄積していく
何度も何度も何度でも
この目を失うことも厭わないでござる!

ふわの想いが伝わったら、母と子の手を取る
「リフレインは、このためにあったのでござるな…」

視力が尽きた場合、またもや繰り出されるふわさんへの一撃に体ごと割って入り妬鬼姫の腕を押さえる
「まだ分からぬでござるか!
不和ではない、和を求めて母の前に立つ娘の気持ちが!」
差しのべたふわさんの手と、太助が強引につなぐ


山田・ふわ
(4)
妬鬼姫と話し合うことを決意したふわ。
「久しぶりだね、妬鬼姫。……いや、お母さん」
敢えてそう呼んだ。
「ベスちゃんからも聞いたかもしれないけど、私達は既にこの戦いを一回終えている。その後の世界のこと、聞いてほしいんだ」
妬鬼姫がどんな態度をとろうとも、話を強引に続ける。
「役所太助さん。それが私の旦那さん。こんな私でも、愛してくれる人ができたんだよ。それにね、和と太美っていう可愛い子供もいるの。貴女には二人の孫がいるんだよ」
「二人を産んだ時、思ったんだ。お母さんは一体どんな気持ちで私を産んだんだろうって。だって出産ってすっごく痛くて、苦しかったの。でも、お母さんもそれでも私を産んでくれたんだよね」
ふわは妬鬼姫に一歩一歩近づいていく。その瞳には涙を浮かべていた。
「そんな貴女に、私はやっぱり幸せになってほしい。和や太美、貴女の血を受け継ぐ者たちの未来を、貴女が奪うようなことをしないでほしいの。貴女だって、それを望んでいるから私を産んだんでしょう?」
ふわは、そう言って、妬鬼姫に手を差し伸べた。



◆母と子の対話を
 既にベスティアから、事の経緯は聞かされている。
 役所・太助(人間の公務員・f39613)は、神妙な面持ちで、この皇居の奥……妬鬼姫のいる場所へとたどり着いていた。
 事前に二人は話し合って、決めていた。
 妬鬼姫と話し合うことを……それがどんな結果になるか分からない。
 けれど……もし、その可能性があるのならばと、二人はここにたどり着いた。

「久しぶりだね、妬鬼姫。……いや、お母さん」
 その、山田・ふわ(人間のデスブリンガー・f39711)の言葉と共に、太助は、持ってきていた弓の月詠をそっと地面に置いた。
 それは、攻撃しないという気持ちからであったが……その理由に、妬鬼姫は気づいているだろうか。
(「せめて、ふわが傷つかない結果を……」)
 そう祈りを込めながら、懐に潜める勾玉を太助は服の上から触れる。その和御魂の象徴を。

「ベスちゃんからも聞いたかもしれないけど、私達は既にこの戦いを一回終えている。その後の世界のこと、聞いてほしいんだ」
「……」
 妬鬼姫は、静かにふわの話を聞いていた。
 太助もまた、奥の手を使うこともない。そのことにホッとしながらも、それでも警戒している。
「役所太助さん。それが私の旦那さん。こんな私でも、愛してくれる人ができたんだよ」
「……」
 ふわの紹介を受けて、太助はぺこりと頭を下げる。
 妬鬼姫はまだ、黙ったまま。
「それにね、和と太美っていう可愛い子供もいるの。貴女には二人の孫がいるんだよ」
 あ、写真持って来ればよかったと、ふわは付け加える。けれど、それを言うことが大事なのだと改めて感じながら話を続ける。
「二人を産んだ時、思ったんだ。お母さんは一体、どんな気持ちで私を産んだんだろうって。だって出産ってすっごく痛くて、苦しかったの。でも、お母さんもそれでも私を産んでくれたんだよね」
 そう語りかけながら、ゆっくりとふわは、妬鬼姫との距離を詰めていく。
 ふわのその赤い瞳。妬鬼姫と同じ赤い瞳が、涙に潤んでいた。
「そんな貴女に、私はやっぱり幸せになってほしい。和や太美、貴女の血を受け継ぐ者たちの未来を、貴女が奪うようなことをしないでほしいの。貴女だって、それを望んでいるから私を産んだんでしょう?」
 ふわは、そう言って、妬鬼姫に手を差し伸べた。
「幸せ……」
 思わずそう呟き、その瞳を伏せる。気づけば、妬鬼姫の手はふわの方に延ばされていた。
 あともう少しでふわと繋がる……次の瞬間。
 払いのけようとして。
「まだ分からぬでござるか! 不和ではない、和を求めて母の前に立つ娘の気持ちが!」
 太助がふわの手と妬鬼姫の手を強引に結びつける。
「お母さん」
 その手が暖かく、繋がれた……ほんの一瞬だけではあったが。

「その名で呼ぶでないっ……!!」
 払いのけられた。それも物凄い力で。お陰で太助とふわは、そのまま、後ろへと吹き飛ばされてしまった。が、それもほんの少しだけ。
「おか……」
「我が名は妬鬼姫!! お主の母親でも何でもない!! それに妾が主を生んだわけではない。妾の分身だっ!!」
「で、でも……」
「分からぬのは、お主の方だ!! お主は人の子であろう!? 子の親であるのなら、その子を守るのが親であろう? 人の子らしく行け!! 話にならぬわ!!」
「ま、待って……待って……」
「黙れ、小童!!」
 太助が咄嗟に抱きかかえて、ふわと共に、その部屋を出る。もちろん、地面に置いた月詠も回収済みである。
「……途中まではよかったのでござるが……」
 太助の片目から血がこぼれているのを見ると、ギリギリのところでふわを守ってくれたのだと分かった。
「でもね、太助さん」
 ふわは悲しそうに、けれど笑っていた。
「お母さん、ちょっと泣いてたよ。笑ってもいたけど……たぶん、私を……太助さんのところに居なさいって、言ってくれたんだと、思う」
 そう言いながら、今度はぽろぽろと涙を流した。
 鬼である母の、その気持ちを理解してしまったから。だからこそ、拒絶したのだろうと感じる。
「ふわ……」
「帰ろ、和と太美も待ってるし」
「ああ、帰るでござるよ」
 二人は一度、互いの温もりを感じるかのように抱きしめ合い、そして……子の待つ家へと帰還したのであった。


※ふわさん:称号「母の気持ちを伝えて」を獲得しました。
 太助さん:称号「命に代えても……」を獲得しました。
 後ほど、獲得リストをご確認ください。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

アルフィンレーヌ・ティタンルミエール
(4)
あらあら。心ここにあらずって感じね。隙だらけよ?慌てないで、わたしはお節介しに来ただけだから。人も鬼も神だろうと、お節介するのがわたしの役割なのよ。程無く、神器を携え勇者たちがやってくるわ。最後の決着をつけるためにね。あなたは討たれ、自我を失い、概念だけの存在となる。それが『神』の死。とっとと屍人を地に還して、どこへとなりと去りなさい、そして、今一度、ふわさんを産んだ時の喜びを、愛おしさを、思い出すのね。あなたはそれを全ての者に与えられる存在なのよ?わたしが云いたかったのはそれだけ。では、ごきげんよう。

戦闘
プロモーションの重ね掛けで粘り、隙を見て逃げる


アドリブ、他PCとの絡み歓迎



◆鬼と神との対話
「あらあら。心ここにあらずって感じね。隙だらけよ?」
 そう、妬鬼姫に声をかけるのは、アルフィンレーヌ・ティタンルミエール(ユルティムママン・f28065)だ。
 妬鬼姫も気づいているのか、気づかない振りをしているのか……。
 と、ようやく気付いたのか、アルフィンレーヌの方を嫌そうに見つめた。その手にはあの鉈が見える。
「慌てないで、わたしはお節介しに来ただけだから。人も鬼も神だろうと、お節介するのがわたしの役割なのよ」
「……お節介、か」
「程無く、神器を携え勇者たちがやってくるわ。最後の決着をつけるためにね」
「……」
 何も言わない妬鬼姫に、なおもアルフィンレーヌは告げる。
「あなたは討たれ、自我を失い、概念だけの存在となる。それが『神』の死」
 知ってるわよねと言わんばかりに、アルフィンレーヌは、言葉を続けた。
「とっとと屍人を地に還して、どこへとなりと去りなさい。そして、今一度、ふわさんを産んだ時の喜びを、愛おしさを、思い出すのね。あなたはそれを全ての者に与えられる存在なのよ?」
 実はこれを言っている間にも、こっそりとプロモーションを重ねがけして、何とか話をしていた。
「ふっ……お主は、妾がそれをできると思っておるのか?」
 何かをする前に、アルフィンレーヌは少し逃げ腰になりながら。
「わ、わたしが云いたかったのはそれだけ。では、ごきげんよう」
 追いかけてくることはなかった。
 ただ、彼女……いや、妬鬼姫は追い返すことなく、アルフィンレーヌの話を聞いていた。
 もしかすると、妬鬼姫は何かを想っているのかもしれない。
 果たして、この先にあるものは……。

※称号「妬鬼姫と語る神として」を獲得しました。後ほど、獲得リストをご確認ください。
 

成功 🔵​🔵​🔴​

成瀬・美紀
(5) アドリブ連携歓迎

 これまでは避難誘導なんかに加わっていてゾンビとの直接的な戦いには参加してこなかったけど、私も桜塚特務部隊の一員、周辺のゾンビ掃討に加わるわ

 大丈夫。射撃訓練はこれまで十分やってきた。訓練の成果を見せる時よ。私は、天才なんだから。と【戦闘知識】
 《アサルトライフル》を構えて、よく狙って、一体一体を確実に指切り撃ちで倒していくわ
 余裕があれば、何回でゾンビが確実に倒れるか把握して、弾の無駄を減らしたいわね

※次回のリフレインから参加しようかと思いましたが、進まない様子でしたので思い切って参加してみました。イマジン非推奨なのは存じていますので、問題があれば不採用で大丈夫です。



◆新たな志士の目覚め
 今まで表に出なかったのは、その役職にも関係するだろう。
 成瀬・美紀(忘れ去られし若き天才・f43272)は、かつて帝都に名を轟かせた若くして天才と言われた少女であった。
 審判の日の翌日、彼女は大切な発表をする予定だったのだが……あの悍ましい事件により、発表は長らく延期。
 そこで、取り戻すことになったであろう彼女の未来は、悪雲に閉ざされてしまった。
 そして……。

 ――ずだんと、小刻み良い音が鳴り響いた。
「やはり、天は二物を与えるのだな」
 それを見ていた士官が思わず呟く。
「そうであれば良いのですが……」
 着物に白衣を纏った、小柄な女性が笑顔で振り返る。
「まさか、君が二十歳過ぎの女性だとは、誰も思わないだろうな」
「……それ、また言いましたら怒りますよ」
 ぐっと力を込めて、士官の足を踏んで見せる。
「んぎゃああああ!!!」
 そう、小柄な女性……いや、かつて天才と呼ばれた少女は既に20を超えた大人な女性へと成長していた。
 ……その、小さな背は結局、あまり伸びなかったのだが……。
「ですが、褒めていただいた銃の腕は、自信になります。お教えいただき、ありがとうございました」
「君も立派な隊員の一人だからな。初仕事、頑張ってくれ」
「はい」
 彼女は勤め先を研究所から、桜塚特務部隊へと変えていた。研究者としての道もあったのだが、彼女が選んだのは険しい隊員の道。
 ようやく、兵士として戦えるようになったのは、皮肉にも事件の終盤であった。
「これまでは避難誘導なんかに加わっていて、ゾンビとの直接的な戦いには参加してこなかったけど、私も桜塚特務部隊の一員。周辺のゾンビ掃討に加わるわ」
 役に立てるかわからないが、せめて……人々を守る盾になりたいと美紀はそう、志願したのだった。

 今まで、この時代には銃剣しか存在しなかった。
 しかし、どこからかやってきた研究者が持ってきた武器は、どれもが優秀な武器であった。
 お陰で、これらのゾンビと渡り合えることができた。
「大丈夫。射撃訓練はこれまで十分やってきた。訓練の成果を見せる時よ。私は、天才なんだから」
 ここで震えぬ女はいないだろう。けれど、一人ではない。
「いくぞっ!!」
 英雄として目覚めた涼介を筆頭に、隊員達が迫りくるゾンビ相手に果敢に立ち向かう。
「うわああああああ!!!」
 奮い立たせるためにも思わず叫んでいた。美紀もまた、習った通りの銃の腕で、次々とゾンビを討ち貫いていく。
 そういえば……と思う。
 幸いにも自分は、すぐにこの部隊に入り、教えを乞うことが出来た。
 しかし……その教えを受け、人々の避難活動に加わり、誘導することが忙しく、事件にかかわることはなかった。
 それでもわかることはある。
 美紀の背には、守るべき人々……すなわち迎賓館に避難している人々を守らねばならない。
 それが、桜塚特務部隊の、隊員としての勤めであった。
「絶対に……ゾンビを近づかせはしない!!」
 こうして、長く続いたゾンビとの攻防戦は、妬鬼姫との戦いを終えた英雄達の帰還によって、終わりを告げたのだった。

 このリフレインでは、妬鬼姫を封印、または討伐することはなかったが、それ以上の襲撃はなかった。
 キサラ達がいる事件後の帝都に戻れば、やはり、妬鬼姫は討伐されたことになっていた。
 これは何を意味するのだろうか。
 とにもかくにも、このリフレインではいくつもの可能性が生まれた。
 今は、それを考慮した上で、今後の身の委ね方を考えるとしよう。


※称号「桜塚の守護者」を獲得しました。後ほど、獲得リストをご確認ください。
 また、イマジン途中参加なため、英雄化はしておりません。ご注意ください。
 

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2024年04月22日


挿絵イラスト