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【サポート優先】眠れる森のカフェ

#シルバーレイン #戦後 #メガリス

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#シルバーレイン
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#メガリス


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 これはサポート参加者を優先的に採用するシナリオです(通常参加者を採用する場合もあります)。

●山奥のカフェにて
「……うーん、今日もお客さんが来ないなあ」
 カフェの店主である初老の男性、碧森・茂は呟いた。
 がらんとした店内にはインテリアが飾ってあり、穏やかな音楽も流れていて、客観的に見てもオシャレな空間と言えた。コーヒーの味にも自信がある。
 以前はぽつぽつと、一日に数人は客が来ていたのだが、ここ数日、ぱったりと客足が途絶えてしまった。
「……ま、いいか。ここは山奥だし、そういうこともあるだろう」
 茂はあれこれ考えるのをやめる。
 店の外にイバラが生い茂っていて、誰も店に近づけなくなっていることに、彼は気づいていない。

●グリモアベース
「事件だ。メガリスを回収しに、シルバーレイン世界へ向かってくれ!」
 管木・ナユタ(ミンチイーター・f36242)が、集まった猟兵たちに告げる。
「回収して欲しいメガリスの名は、『眠り姫の糸車』だ。所有者がその糸車の紡錘に指を刺すと、容貌を保ったまま百年の眠りにつけて、その間の生命維持が不要になるっていう代物なんだけど……現所有者の碧森・茂はそのことを知らないみてーでな。経営してるカフェのインテリアとして、店内に飾ってるぜ」
 ナユタはこう続けた。
「でも、もしも知らずに指を刺しちまったら可哀想だし。それにな、事件はもう起きてるんだ。このメガリスには、メガリスが置かれている建物をイバラに閉ざす作用もある。茂のカフェは、イバラの蔓の向こうだ。……まあ、山奥だから、気づいた人が少ないのが不幸中の幸いだ。大騒ぎになる前に、このイバラを突破して、カフェ店内に入って、メガリスを回収してくれ!」
 カフェに入ったなら、久しぶりの客に茂は喜ぶだろうとナユタは語る。
「ま、せっかくだから、コーヒーをいただくといいんじゃねーかな。そうすりゃ心を開いてくれるだろーから、糸車を譲って欲しいっていう交渉もしやすくなると思うぜ!」
 回収したメガリスはグリモアベースに届けるのが望ましいが、もしも旅団に持ち帰りたい猟兵がいるなら、それでも構わないとナユタは述べた。
「あ、でも、メガリスを置いた建物がイバラに包まれることは忘れないでくれよ。グリモアベースは、建物じゃねーから平気だけど」
 最後にナユタは、要点をまとめる。
「つまり、シルバーレイン世界の山奥に向かって、イバラを突破して、カフェでコーヒーを飲んだりして、メガリスを回収すればミッションクリアだぜ! よろしくなー!」
 ナユタが掲げたグリモアが光を放ち、猟兵たちをシルバーレイン世界へと転送してゆく。


地斬理々亜
 地斬です。
 これはサポート優先シナリオになります。

 メガリス『眠り姫の糸車』をシナリオ参加者が所属旅団に持ち帰ることも可能ですが、このシナリオの執筆期間内に通常プレイングがあり、かつ、そのプレイングに、メガリスの持ち帰りを希望する旨が明記されていることが条件となります。
 サポートプレイングのみで完結した場合は、グリモアベースに届けたものとします。
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第1章 冒険 『植物の砦』

POW   :    植物を力ずくで刈り取る

SPD   :    少しでも歩きやすい迂回路を探す

WIZ   :    生い茂る植物に火を放つ

イラスト:シロタマゴ

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

マリエ・ヘメトス(サポート)
一人称:わたし
二人称:あなた
他人へは下の名前にさん付け
基本口調は「~だわ、~よね」宗教的な物言いになると敬語
信心深く奉仕の精神があり善行には積極的。迷惑行為や不道徳な行いはしない
最優先するのは使役している死人(死んだ彼氏)のこと。呼び方は「だんなさま」or「■■■■(聞き取れない発音、彼氏の本名)」
「だんなさま」が嫉妬すると思っているので老若男女問わず深い関係になならないが、人類的な愛をもって概ねの相手には優しく接する
喜びや憐れみは強く表すが、怒りは「だんなさま」を侮辱や攻撃された時以外は示さない
必要に応じ狩猟、道案内、値切りなど使用
UCは活性化したものをなんでも使用可



●イバラの道
「そうよね、■■■■。たとえ永遠ではないにしても、茂さんが、本人の望まぬ長い眠りについてしまうのは悲しいことだわ。止めないと」
 マリエ・ヘメトス(祈り・f39275)は、傍らにある『彼』に向けて頷き、改めて前を見る。
 目的地であるカフェへの道は、イバラの蔓によって塞がれていた。
「早くメガリスを回収した方がいいのよね。わたしが思うに、あなたたちに罪はないのかもしれないけれど……ここを通してもらうわ」
 イバラに言葉を投げかけてから、マリエは静かに、人差し指をイバラに向けた。
 輝く十字が、イバラに浮かび上がる。イバラはやがて、黒く焦げて崩れていった。ユーベルコード、『|征服十字《ジャッジメント・クルセイド》』だ。
「これで十分よね」
 通行が可能になるような最低限の攻撃をイバラに対して行い、マリエは『だんなさま』を伴って道を進んでいく。
「……この方向で合ってるよね」
 マリエは電子手帳を取り出し、ぱちんと開ける。未だ慣れない手つきで画面を操作し、地図のアプリを起動。ここは山奥だが、電波は届くようだ。
 付近にあるカフェの場所を苦労しながらも調べ、目的地として設定した。
『およそ500メートル先、直進方向です』
 道案内の音声がデバイスから流れる。
 見ると、前方の道は、まだまだ大量のイバラで覆われていた。
「……先は長そうだわ」
 マリエは、小さく溜め息をついた。
「ね、だんなさま」
 けれど、きっと乗り越えられる。愛しい彼が、今も一緒なのだから。

成功 🔵​🔵​🔴​

バルタン・ノーヴェ
全員リクエストによる、各シナリオへの救援プレイングです。
長らく滞っていたり人手が足りてない時など、ご自由にご利用ください。
台詞のアレンジ、行動のアドリブ、他猟兵との連携歓迎。自作PBWも採用歓迎です。
ユーベルコードも指定外の、公開中から適当なものを使用してもらって構いません。

HAHAHA!
グリモア猟兵殿の要請に応じて参上デース!
お困りのようデスネー? ドントウォーリー! ワタシが手伝いマスヨー!
アタック、ディフェンス、他の方への支援! おまかせくだサーイ!

白兵戦、射撃戦、集団戦もボス戦もオーライ!
冒険の踏破や日常への奉仕活動も得意であります!
臨機応変に対処可能デース、よろしくお願いしマース!



●イバラでクッキング
「HAHAHA! ナユタ殿の要請に応じて参上デース!」
 山奥に姿を現したのは、バルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)である。
「あのイバラを切り開けば良いのデスネー?」
 言うや否や、バルタンは換装式チェーンソードを自分の腕部に装着した。
「切断ならお任せクダサーイ!」
 駆動を開始した鋸状の回転刃は、次々とイバラの蔓を切り落としていった。
 イバラを切り開きながら、目的地のカフェに向かってある程度進んだところで、バルタンは一度手を止め、振り向く。
 切り落とされたイバラの蔓が、道の上に散乱していた。
「フーム……」
 このままにしておくと後で邪魔になるかもしれないし、何より、料理を得意とするメイドとしての血が騒いだ。
「メガリスの作用で出現したイバラなのデスカラ、オブリビオンではありマセンネー。無機物でもないデショーシ……そのまま食材として使えそうデスネー」
 言いながら、バルタンは腕部からチェーンソードを外し、格納型メイド用キッチンを展開していく。
「準備できマシタ。いざ、調理開始デース!」
 『バルタン・クッキング』の始まりだ。
 イバラの蔓の柔らかい先端部は天ぷらに。硬い部分はトゲを取り除いてアク抜きし、きんぴらにしたり、刻んで炊き込みご飯にしたり。
 これらは10秒で行われた。たちまち、大量の料理が仕上がる。
「決して無駄にはしマセンヨー」
 できたて熱々の天ぷらを、天つゆにつけてから、バルタンは口に運んだ。
「オー。デリシャス!」

成功 🔵​🔵​🔴​

アス・ブリューゲルト(サポート)
「手が足りないなら、力を貸すぞ……」
いつもクールに、事件に参加する流れになります。
戦いや判定では、POWメインで、状況に応じてSPD等クリアしやすい能力を使用します。
「隙を見せるとは……そこだ!」
UCも状況によって、使いやすいものを使います。
主に銃撃UCやヴァリアブル~をメインに使います。剣術は相手が幽霊っぽい相手に使います。
相手が巨大な敵またはキャバリアの場合は、こちらもキャバリアに騎乗して戦います。
戦いにも慣れてきて、同じ猟兵には親しみを覚え始めました。
息を合わせて攻撃したり、庇うようなこともします。
特に女性は家族の事もあり、守ろうとする意欲が高いです。
※アドリブ・絡み大歓迎、18禁NG。



●撃ち倒し、進む
「あの植物を駆除して、カフェに向かえばいいんだな」
 山中に転移してきた、アス・ブリューゲルト(蒼銀の騎士・f13168)が低く呟く。
 眼前に広がるのは、イバラの蔓に覆われた道だ。
 蒼い二丁の銃を素早く抜いたアスは、蔓の根元に威嚇射撃を行う。
 蔓からの反応はない。
「自律行動はしない……か。異常な量であることを除けば、通常の植物と同じと見て良さそうだな」
 言いながらもアスは、サイバーアイによる分析を行う。イバラは霊体ではなく実体であるという判断も、間違いないようだった。
「それならば、地道に撃っていくとしよう……」
 アスは、再び銃を構える。
「撃ち貫け、イーグルショット!!」
 トリガーを引くと共に、銃口の向けられた先で蔓が抉れた。アスは、同じ箇所を狙って繰り返し射撃を行い、一本また一本と蔓を撃ち倒していく。
 アスの前方の道は、倒れた蔓で塞がった。けれど、これはアスの想定内であった。
 アスは倒れた蔓を踏み、乗り越えて進む。厚底のロングブーツを履いたアスの足が、イバラのトゲに傷つけられることはない。それに、アスは両脚が機械のサイボーグである。この程度のトゲで傷つくほどヤワではないのだ。
「先を急ぐぞ。メガリスを回収すれば、今回の任務は完了だったな……」
 行く手を阻むイバラを引き続き銃で撃ち倒していきながら、アスは倒した蔓を踏み越え、カフェへ向けて進んでいったのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

音駆螺・鬱詐偽(サポート)
世界に蔓延る悪を懲らしめるネガティブアイドル鬱詐偽さん
ただいま参上。
・・・って、どうしてこんな恥ずかしいセリフを言わないといけないのよ。
うう、これも番組の為なのね。



自身の命綱である番組の為、多少の苦難や困難は仕方なく行います。
むしろ持ち前の不運によりおいしい場面を呼び込んでくれるかと思います。
ただし、ネガティブとはいえアイドルですのでマイナスイメージとなる仕事はすべて却下でお願いします。
ユーベルコードや技能はご自由に使わせてください。
どうぞ、当番組のネガティブアイドルをお役立てください。
                      プロデューサーより



●落ちる世界
「世界に蔓延る悪を懲らしめるネガティブアイドル鬱詐偽さん、ただいま参上。今回は懲らしめるべき悪はいないけれど、人助けのためにここに来たの」
 音駆螺・鬱詐偽(帰ってきたネガティブアイドル・f25431)は、中継ドローンに向けて、陰気な表情と共に言葉を紡ぐ。
 番組の台本通りの、恥ずかしい台詞だ。
「あのイバラの向こうにあるカフェに向かえば良いのよね。……どうしろって言うのよ、刃物も炎もないのに」
 どんよりとした、ネガティブオーラが鬱詐偽から発せられる。
「進むしかないのね……」
 イバラに覆われた道に向けて、鬱詐偽は歩き出す。
 その足が、地面から出っ張った石ころにつまずいた。
「あっ……」
 イバラの蔓に向かって鬱詐偽は倒れ込む。
 彼女の、持ち前の不運のなせる業である。
「痛い……すっごく痛いのよ……こんな私を見て、きっと視聴者の皆はあざ笑っているのよね」
 傷だらけになりながら、鬱詐偽は立ち上がった。
「そんな皆にお届けするのは、この曲よ。――|鬱歌『Fall Down』《ネガソン・セカイガオチテイク》」
 鬱詐偽の衣装が、翼を生やした堕天使コスに変わる。ウサギマイクを手に、鬱詐偽は歌い出した。
「私は世界から取り残され、世界が落ちていく」
 イバラに覆われた道が、文字通りに落下していく。
 それは、後で何事もなかったかのごとく元の道に戻る『錯覚』でもあり、同時に、紛れもない『事実』でもあった。
 鬱詐偽は堕天使の翼で、落ちた道の上を飛行しカフェに向かったのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 日常 『コーヒータイム★』

POW   :    そのままブラックで一杯を

SPD   :    砂糖を入れて甘めの一杯を

WIZ   :    ミルクを入れて一味変えた一杯を

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●カフェ到着
 猟兵がカフェのドアを開け、カウベルの音色を鳴らす。
「おや、いらっしゃいませ」
 初老の男性が出迎えた。彼が、メガリスの所有者である碧森・茂だ。
「こちらのお席へどうぞ。御注文がお決まりになりましたら、お知らせください」
 メニュー表には各種コーヒー、それに軽食が載っている。
 カウンターの向こうに視線をやったなら、メガリス『眠り姫の糸車』がインテリアとして飾ってあるのが見えるだろう。
 このメガリスを回収するために、するべきは茂との交渉だ。
 あるいは、精巧なレプリカと入れ替えて持ち去るというのも手ではあるだろう。
 いずれにしろ、信頼を得るため、あるいは油断を誘うため……このカフェで注文を行うのがいいかもしれない。
納花・ピンチン(サポート)
ブギーモンスターの勇者×殺人鬼
布を被ってから10年が経ちましたわ
普段はお嬢様口調で、時々関西弁がちょこっと
……って、勉強中なんですわ!

あくまでお仕置きをしに来ているから
あまり殺伐とした戦い方はしませんわ
武器も直前で刃を返して叩いたり
その光景はギャグになることが多いですわ

商人街出身、お話しや交渉なんかも好きです
小さなスイーツや飴ちゃんを渡して一緒に食べると
色々話してくれるんですわ

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し
多少の怪我は厭わず積極的に行動します
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません
また例え依頼の成功の為でも
公序良俗に反する行動はしません

あとはおまかせ
ほないっちょ、よろしくおねがいします



●布被りの勇者
 納花・ピンチン(ブギーモンスターの勇者・f31878)は、椅子に座り、両足をぷらぷらさせながら、メニューに目を通す。
 やがて彼女は、ぴょこっと片手を挙げた。カフェ店主の茂が近づいてくる。
「カフェラテを一杯、お砂糖多めでお願いしますわ。それと、チョコレートケーキを一ついただきますの」
「かしこまりました」
 一度、茂はカウンター奥に下がった。やがて、サイフォンでコーヒーを淹れるコポコポという音が店内に響き、コーヒーの良い香りが漂い始める。
「お待たせ致しました。ごゆっくりどうぞ」
 切り分けられたケーキと、湯気を立てる温かいカフェラテが、ピンチンの前に置かれた。
「いただきますわ。……ちょいと後ろ向いててもらえます?」
「? はい」
 言われるままに茂は後ろを向く。
 ピンチンは、自分の体を覆う知恵の布の裾をたくし上げ、テーブルの上に被せた。
 ピンチンの知恵の布には口元に穴が開いていないので、被ったまま食事するためには、こうした工夫が必要なのだ。
「もうこっち向いてええですよ。……うん! これ、めっちゃ美味しいですわ~」
「何よりです」
 ピンチンの素直な賛辞に、振り向いた茂は顔を綻ばせる。
「飴ちゃんどうぞ」
「これはこれは」
 差し出された飴を、茂は口に放った。
「ところで、あの糸車、大変素敵ですわね。どこで入手しましたの?」
「これですか、ありがとうございます。ネットオークションで一目惚れしましてね」
「へえー……」
 ピンチンは相槌を打ちつつ、交渉を続けるか、別の手にするか、考えるのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

エリー・マイヤー(サポート)
フラスコチャイルドのサイキッカー × 寵姫です。
常に丁寧語で、あまり感情を乗せずに淡々と話します。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、目的達成のために全力を尽くします。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。

***
ごきげんよう。
手が必要そうなので手を貸しに来ました、エリーです。
念動力で解決できることならお任せください。
そう、遠くから押したり引いたり掴んだりとか、
持ち上げたり回したり投げたりとか、
そんな感じに遠隔で力を加える系のあれです。
セコい工作はとても得意です。
物理的な手段でどうにかなるなら、大体何とかしましょう。


仇死原・アンナ(サポート)
普段はぼんやりですが敵前では獄炎操る処刑人と化します

鉄塊剣『錆色の乙女』,妖刀『アサエモン・サーベル』、戦闘用処刑道具『赤錆びた拷問器具』、『鎖の鞭』等装備してる物を使います

UCは指定した物どれでも使用

普段の口調は(私、あなた、呼び捨て、ね、よ、なの、なの?)
戦闘中は(ワタシ、お前、呼び捨て、言い捨て)

ぼんやりしつつ日常を楽しみます。一人で楽しむ事も苦じゃないみたいです
ダークセイヴァー出身なので複雑な機械の操作はかなり苦手ですがキャバリアの操縦はそこそこ(本職に比べたら劣る)
流行には疎いけどまぁそんなモノもあるんだと認識する感じです



●カフェの日常は続く
「注文、あなたは何にするの?」
 仇死原・アンナ(処刑人、地獄の炎の花嫁、焔の騎士・f09978)は、自身と同じテーブルに着いた、エリー・マイヤー(被造物・f29376)に問いかける。
「何でもいいです。と言うよりも、私は何も要りません」
 エリーは答えた。
 現在、エリーはガスマスクを装着している。それゆえ、飲食はできない。
「そうなの」
 アンナは深く追及しなかったが、これにはエリーなりの理由があった。
 エリーは、清浄な環境を不得手とするフラスコチャイルドである。彼女にとって、このシルバーレイン世界の山奥にあるカフェの、澄み切った空気は、とても息苦しいのだ。
 飲食店である以上、煙草を吸うわけにもいかない。エリーは苛立たしげに足を小刻みに動かし続ける。
「ちょっといい?」
 アンナは片手を挙げて、カフェ店主の茂を呼んだ。
「このメニューにある、ディップチュロスというのはどういうモノなの?」
「はい。小麦粉を使った生地を油で揚げた、ドーナツのような棒状のお菓子がチュロスです。こちらは、揚げたてのチュロスをレアチーズソースに絡めて食べるという物です。今、ブームなんですよ」
 茂がつらつらと説明する。
「そうなの?」
 アンナは流行に疎いが、そういうモノもあるのかと受け入れた。
「私はそれにするね。それと、コーヒーを一杯」
「かしこまりました」
 茂は店の奥に引っ込む。少し経つと、チュロスを油で揚げるジュワアという音が聞こえてきた。
(「今よ」)
(「分かりました」)
 アンナの小声での合図を受けて、エリーが意識を集中させる。
 念動力によって、音もなくメガリスが空中に浮かび上がった。
 正面から茂と交渉するより、隙を見てメガリスを回収することを二人は選んだのだ。
 メガリスの糸車は、エリーの手元に移動してくる。
 代わりに、あらかじめ持参していたレプリカの糸車が、エリーの念動力によって空中を移動していき、メガリスがあった場所にぴたりと収まった。
(「彼がメガリスに期待していたのはインテリアとしての用途ですから、これで何も問題はありませんね」)
(「そうね」)
 アンナが頷いたところで、エリーがメガリスを持って立ち上がる。
「彼が戻ってくる前に、私はもう行きます。アナタはゆっくりしていてください」
「じゃあ、そうさせてもらうよ」
「ええ。それでは」
 糸車を抱えて、エリーは店を出た。
 入れ違いに、トレイを持った茂がやって来る。
「お待たせ致しました」
「ありがとう」
「……お連れの方は?」
「用事を思い出したそうよ」
「そうですか、残念です。どうぞごゆっくり」
 アンナと言葉を交わした茂は、ディップチュロスとコーヒーをテーブルに置いて下がる。
 アンナはチュロスに指を伸ばし、レアチーズソースに絡めて、口に運んだ。
「あ。美味しいね、これ」
 コーヒーも香り高く、豆の質が良い。
「この店、良いね」
 ぼんやりとアンナは呟いた。

 エリーが店外を見回すと、道のイバラは、メガリスの所有権が移ったからか、消え失せていた。
 エリーはガスマスクを外し、煙草をくわえて、オイルライターで火を灯す。
 汚れた空気を肺いっぱいに吸い込み、エリーは一息ついた。
「これで任務は完了ですね」
 メガリスを抱えて、彼女はグリモアベースに帰還するのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2024年02月26日


挿絵イラスト