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巨神を手に入れよう!

#クロムキャバリア #『巨神』 #神聖王国リベル

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#クロムキャバリア
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#『巨神』
#神聖王国リベル


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●神聖王国リベルという国家
 数千の小国家が争覇する空の閉ざされた世界クロムキャバリア。
 神聖王国と称するリベルもその小国家の一つだ。
 政治形態は神権政治。神の代理人たる神聖王が統治する国家だ。
 神の代理人を称するのには理由がある。
 この国家、七十年ほど前に建国された比較的歴史の浅い国なのだが、その建国戦争の際に初代神聖王となる男が神の力を借りて戦いに勝利したという伝説がある。
 否、伝説というのには誤謬がある。
 建国戦争の目撃者で存命の者はまだまだおり、生き証人もいる厳然たる事実なのだ。
 そんなリベルであるが基本的には争いを好まない。建国戦争以降にリベルから仕掛けた戦争はなく、建国当初より増えた領土は侵略者への逆侵攻によるものだ。そこに謀略があったかどうかは定かではないが、少なくともリベルの歴史書にはそう記されている。

 さて、逆侵攻にせよ他国の領土を削ることが可能な戦力をリベルは抱えている。
 『巨神機兵団』。近隣諸国に怖れられる神の力を宿した『巨神』で構成される軍団だ。
 総数は少ないが一機一機が一騎当千。絶大な戦闘力を持つ。
 なぜ、数が少ないのか。それは単純に操縦者適性を持つ者が少ないことに由来する。適性とは何か?
 実はこの『巨神』、意思を持っており、気に入らない者の言う事を聞かないのである。
 リベルとしては操縦者は一人でも多く欲しい。
 この為にリベルの国民は15歳時に『巨神』の適性試験が義務付けられており、操縦者となれば栄達が約束される。

●グリモアベース
「この『巨神』の適性試験だが猟兵も受けられる。興味があるなら参加してみたらどうだ?」

 そう言うのは赤髪赤眼の龍人、グリモア猟兵のアッティラだ。
 彼女の話によればリベルは猟兵の存在を完全に把握しており、『巨神』が認めるならば譲渡しても良いといっているらしい。リベルとしては世界に戦乱を撒き散らすオブリビオンマシンと戦う猟兵に力を貸すのはやぶさかではないし、仮に猟兵がリベルに牙を剥いた場合、少なくとも『巨神』は拒否するだろうからメリットデメリットを比べた場合、メリットが大きいという判断らしい。
 試験といっても何をするのか、という問いにアッティラは答える。

「別に操縦技術や特別な知識はいらないという話だ」

 適性試験はリベルにある大神殿で行われる。そこで『巨神』の神霊―魂の様なもの―と問答して気に入られれば合格。気に入られなければそれまでだと言う。

「どんな形状、武装が好きとか、こんな必殺技が放ちたいとか考えておくと良い。『巨神』に気に入られた場合、可能な限り操縦者の好みに沿った姿になってくれるそうだ。まあ限度があるだろうがな」

 そうそう、とアッティラはついでの様に「大神殿にオブリビオンマシンによる襲撃がある」と告げる。
 リベルの周辺国家にとって『巨神』の戦闘力は脅威以外のなにものでもない。
 その認識とオブリビオンマシンの意思が合致して『巨神』の操縦者を増やす大神殿の襲撃が企図されたようだ。

「なかなかの精鋭部隊が襲ってくるようだ。『巨神』の操縦者になれたのであれば初陣に相応しい相手になるんじゃないか。操縦者になれてなくても……まあ、猟兵ならば大丈夫だろう」

 生命の埒外だものと言わんばかりに適当に付け加えてアッティラは話を終える。
 『巨神』の入手に興味のある者、あるいは『巨神』に興味はなくともオブリビオンマシンの襲撃を放置する訳にはいかないと考えた者。彼等はアッティラに送られてクロムキャバリアへと旅立っていく。


淵賀
 初めまして。またはお久し振りです。
 今回の舞台はクロムキャバリアとなります。『巨神』の入手イベントですね。
 まだキャバリアを持っていない方も持ってるけど追加で欲しい方も興味があればよろしくお願いします。

 全三章構成(🏠 日常  → 👾 集団戦  → 👿 第3章:ボス戦 )

 第一章について。
 リベルにある大神殿で『巨神』の魂と会話です。
 難しい話ではなく『巨神』は気が合うかどうか確かめる感じです。
 気に入ったら『巨神』を入手することが出来ます。
 ここで『巨神』に認められたと描写された方は公式ルールとして【巨神をアイテム化したり、巨神を用いたユーベルコードを作成することは自由】となります。

 第二章について。
 『巨神』を増やす大神殿を壊そうとオブリビオンマシンの軍団が襲撃をかけてきます。
 『巨神』を操縦して戦っても良いですし、生身で戦ってもOKです。

 第三章について。
 襲撃してきた軍団の指揮官との戦いになります。
 強敵ですので油断なきよう。

 以上です。
 プレイングは各章全て受付開始のタグを入れてからとなります。
 締切もタグにてお知らせいたします。
 それではお付き合いいただければ幸いです。よろしくお願いします。
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第1章 日常 『キャバリアの入手』

POW   :    破壊力に優れたキャバリアを選ぶ。

SPD   :    敏捷性に優れたキャバリアを選ぶ。

WIZ   :    特殊能力を持ったキャバリアを選ぶ。

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●リベル大神殿
 神聖王国リベルの王都近郊にある大神殿。
 信仰の中心であり『巨神』との対話が行われる聖域である。

「おお、流石に猟兵さんは魂の輝きが違うね」
「ザグ様、それほどに違いますか」
「うん、全然違う。見えてる姿がどうあれ、中身はもう全くの別物だよ」
「『巨神』様には認められましょうか?」
「それはボクにも分からないなあ。あの子達も気紛れだからね」

 『巨神』の適性試験を受けに来ている人々。それに混ざる猟兵の姿を見て、ザグと呼ばれた金髪碧眼の少年が感嘆の声を上げる。その声に反応して傍らに立つ老年の男が問いかける。その声には確かな敬意がある。

「特別に対応いたしますか?」
「いや、いいでしょ。普段通りでね、それじゃ用意して来るからよろしくね、大神官」

 軽い口調で去っていく少年を首を垂れて見送った後、大神官と呼ばれた老年の男が試験を受ける者達が待つ広間へと赴く。

●神霊の間
 大神殿に赴いた猟兵達は他のリベル国民の受験者に混じって荘厳な大広間へと通される。
 ここが待機所であり、名前を呼ばれた者から奥の『神霊の間』に呼ばれるそうだ。
 大神官を名乗る男の話ではそこで『巨神』の魂と対話して適性が測られるらしい。
 猟兵が辺りを見回せば、リベル国民の受験者の表情は硬い。極度の緊張状態にあるものが多いようだ。
 『巨神』に選ばれれば栄達が約束されているとあれば分かる話である。
 そんな風に周りを見ているとやがて猟兵を呼ぶ声がする。
 どうやら順番が来たようだと『神霊の間』に入ればそこは広大な空間。
 中空に輝く光が浮いている。これが『巨神』の魂か。そう考える猟兵の頭に直接『巨神』の問いかけが聞こえて来る。

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第一章は『巨神』の魂との問答です。
プレイングで教えて頂きたいのは、どんな態度、口調か。
なぜ『巨神』を欲しがるのか。(別にどんな理由でもかまいません)
どんな『巨神』が欲しいのか。種類(オブリビオンマシン以外ならなんでも)、武装、外観、特殊能力など好みを教えて下さい。ここらへんはお任せでも大丈夫です。なお、希望したからと言ってそのまま通るとは限りません。
また、欲しがらない、対話をしに来ただけとかでもOKです。
スフレ・デザートマウス
「ミーは"新天地"を探し続けてるデス。
 そのためにはさらにツヨくてベンリな装備が必要デス。
 ここに来ればさらにツヨい装備が手に入ると聞いたのデスよ」

 黒きネズミは一拍呼吸を置き、直後に右手を握りしめ、
 ……見上げた顔で屈託なく宣って見せる。

「それに、どんな巨神を求めるかなんて、そんなの決まってるデス!」

 彼女の瞳に力が宿り、大股を開き右腕を高く構えられる。

「そりゃーやっぱり! パワーひと突き、パイルさんしか無いデス!
 一発ブチ当てればサイコーにキモチイイんデスから、コレ以外ありえマセンよ!」

 蒸気を上げ、ガシャリと稼働する彼女の武装。
 華奢な身体に不釣り合いな装備は、強く唸りを上げていた。



●巨神との邂逅 スフレの場合

 『巨神』を求めて大神殿を訪れたスフレ・デザートマウス(|宇宙《そら》をかけるネズミ・f42505)。
 彼女は今、大神殿にある広大な空間、『神霊の間』で巨神の魂と対峙していた。
 この空間に存在するのはスフレと中空に浮かぶ巨神の魂と思われる輝きのみだ。

『何の為に我を求めるのか?』

 声なき声。魂に直接に語り掛ける巨神の問い。
 その問いにスフレは一瞬の沈黙の後、顔をしっかりと巨神の魂に向けて宣言する。

「ミーは"新天地"を探し続けてるデス。
 そのためにはさらにツヨくてベンリな装備が必要デス。
 ここに来ればさらにツヨい装備が手に入ると聞いたのデスよ」

 己をしっかりと見つめて宣うスフレを巨神は観察する。右手の拳を強く握っており、そこからは緊張が窺える。
 しかし表情に屈託はなく彼女の発言はその心のままである事も分かる。

 新天地を探すというスフレ。彼女は宏大無辺な大宇宙世界の出身であるが、その故郷は既に滅んでいる。
 それ故に新天地を目指す。自前の宇宙船を持つ彼女だが大宇宙の旅路は危険が一杯だ。
 そんな彼女が強力な装備を求めるのは必然であっただろう。

 一方の巨神。実のところ操縦者に必要なのは一定以上の魂の強さ。スフレは十分に満たしている。
 操縦などは巨神が幾らでもフォローできるので後は相性が合うか否かと言う話でしかない。
 巨神から見るスフレは初めて見るデザートマウス星人、大雑把に言うとネズミの獣人。
 それだけでも興味深いのに彼女の探求心の輝きは美しい。そして、少し垣間見える寂しさ。構いたくなる。
 端的に言って巨神は彼女に好意を持ち、質問を続ける。

『どの様な|巨神《キャバリア》を求めるのか?』

 巨神の音ではなく伝わってくる声にスフレの瞳に力が宿る。

「そりゃーやっぱり! パワーひと突き、パイルさんしか無いデス!
 一発ブチ当てればサイコーにキモチイイんデスから、コレ以外ありえマセンよ!」

 大股を開き右腕を高く掲げて高らかに宣言するスフレ。
 それと連動する様に蒸気を吹き出し、ガシャリガシャリと音を立てながら稼働する彼女の武装。
 スフレの華奢な身体に不釣り合いな|装備《パイルバンカー》だ。

『ハハハハハ―――』

 巨神の笑い声が確かにスフレに聞こえる。

『良いだろう。スフレ・デザートマウス。力を貸そう。
 我に名前を与えよ。それで契約は完了する』

 名前を与えよという巨神の声に巨神を入手できるという喜びといきなりの名付けという問題にスフレは固まる。
 伝説伝承、好きな場所や物、過去の偉大な人物などなど様々な考えが脳内に浮かんでは消えた後に口を開く。

「決めました! アナタの名前は――」

 スフレが巨神の名前を呼び、それを巨神が認めた瞬間、中空に浮かぶ輝きが一際増し、『神霊の間』を白く染める。
 何も見えない空間。
 白い輝きが少しずつ薄れると同時にスフレは眼前に巨大な質量の存在を感じる。

『初めましてと言うべきかな。今後ともよろしく――』

 |巨神《キャバリア》の挨拶にスフレは満面の笑みで応じる。

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【リザルト】

 スフレ・デザートマウスは巨神に認められ|巨神《キャバリア》を入手しました。

 巨神データ
 名前:スフレさんが決めて下さい。
 武装:両腕にパイルバンカー。未知の超硬度素材に貫けぬものはなく。
    また神威による魔法的な力も持ちます。
 能力:陸地空宇宙空間対応可能。これは巨神がスフレの思考を読みどんな環境でも対応する必要があると考えた為。
    亜空間収納可能。巨神は普段は亜空間に存在することが可能です。スフレが呼べば出現します。
    勿論、通常空間に待機させておくことも問題ありません。
    重装甲高機動の欲張りセットです。
 外観:今は重厚な神々しい感じのキャバリアですが、スフレさんが要望すれば亜空間に引っ込んで次に出てくる時はそれによしてくれるでしょう。
 備考:仲が良くなれば武装も追加されていくかもしれません。(ご自由にどうぞ!)

大成功 🔵​🔵​🔵​

ナミエ・オイローパ
アドリブ/連携可 SPD判定

求める理由:この世界で大切な人(恋人で弟でペットのようなもの)と肩を並べて戦いたい。
そのためには船の姿では大きすぎ、ヒトの姿では小さすぎる。
求める機能:空中戦対応。対応高度は|殲禍炎剣《ホーリーグレイル》に引っかからない程度。
武装:接近戦・遠距離戦両方に対応できる武器。2~3種類くらい使い分けられると良し。
必殺技:風属性的な技だといいなぁ位しか考えていない。
「私、ここに来る前に何機か『巨神』に会っていますが、大体がヒトの姿を持っていました。ここの『巨神』にもそのような機能があるのでしょうか?」
選ばれようが選ばれまいが、最終的に『巨神』を質問攻めにするのでした。



●巨神との邂逅 ナミエの場合

 ナミエ・オイローパ(魅惑の秘宝船・f41405)は豪華客船のガレオノイドである。
 この為に彼女は二つの姿を持つ。一つは豪華客船。もう一つは金髪金瞳の人間女性。
 そんな彼女が『巨神』を求める理由は何か?
 それは「|大切な人《恋人で弟でペットのようなもの》と肩を並べて戦いたい」という想いだ。
 彼女の大切な人もまた猟兵でありキャバリアを駆って戦う。
 そんな彼の隣で戦う為には豪華客船の体は大き過ぎ、ヒトの姿では小さ過ぎるのだ。

 『神霊の間』で巨神を求める理由を問われたナミエはその想いを赤裸々に語る。
 仮にも『神』のつく存在だ。嘘や誤魔化しは見抜かれる可能性があるしまたその必要も感じない。

『――良いだろう』

 果たして『巨神』の神霊の回答はナミエを認めると言うものだった。
 その後に彼女が『|巨人《キャバリア》』に求めるものに関して問答を続け……。
 今、彼女の前には『風の魔神』という形容が相応しい外観の『巨神』が立っている。

『これでどうだ?』
「素晴らしいと思います」

 『巨神』のキャバリアとしての姿に満足するナミエ。
 問答の後、中空に浮かぶ巨神の魂が激しく光輝いたと思えば彼女の理想と言えるキャバリアとなって顕現したのだ。
 感動もある。それと同時に疑問が湧き、そのまま口に出す。

「私、ここに来る前に何機か『巨神』に会っていますが、大体がヒトの姿を持っていました。
 ここの『巨神』にもそのような機能があるのでしょうか?」
『できるかできないかで言えば出来るな。見てみたいのか?』
「よろしければ是非」

 ナミエの要望に応えてヒトの姿を取る『巨神』。
 外見は黒髪碧眼のギリシャ彫刻のような青年だ。服装は大神殿で出会った神官達のものと酷似している。

「俺は本質が男だからな。人間の姿を取るとこうなる。年齢は子供から老人まで変えられる」

 そう言って実際に少年から老人まで姿を変えてみせる『巨神』。
 ヒトの姿を取っている際は肉体に引っ張られるのか魂やキャバリアの形態で会った時よりもフランクな口調だ。
 ナミエにとっても話しやすく最終的には質問攻めとなり、それを『巨神』が微苦笑しながらも律儀に返す形となる。

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【リザルト】

 ナミエ・オイローパは巨神に認められ|巨神《キャバリア》を入手しました。

 巨神データ
 名前:ナミエさんが決めて下さい。
 武装:風の神剣
    風の羽弾(某OOのファングの様な兵器)
    風の|小銃《ライフル》(風属性の込められた神力弾)
    必殺技:風神領域:戦場を覆う複数の神の竜巻で全てを薙ぎ払う

 能力:空陸両用。飛行可能高機動型。
    飛行時は殲禍炎剣の範囲を巨神が把握している為、それに引っかからない様に高度を維持してくれる。
    地球人タイプのヒトの姿を取ることが出来る。その際の姿は基本的には黒髪碧眼の青年。
    人間時でも戦えますがキャバリア時とは雲泥の差があります。
    亜空間に待機する事も可能。ナミエが呼べば出現します。
 外観:『風の魔神』という形容が相応しいキャバリア。ナミエさんが望めばある程度応えてくれます。
 備考:仲が良くなれば武装も追加されていくかもしれません。(ご自由にどうぞ!)

大成功 🔵​🔵​🔵​

インディゴ・クロワッサン
「面白そー!お邪魔しまーす!」
一応、最低限の敬語は残しつつ。
「実を言うと、僕|、自前でキャバリア持ってる《にはVrykolakasが居る》から、今回は記念受験的な感じでーす!」
いやまぁ、超!正確に言えば、Vrykolakasってオブリビオンマシンらしいけど…んな事言ったらどーなる事やら…ねぇ?(笑)

「とりあえず形態としてはお任せ、かなぁ…
特にこの系列の機体じゃなきゃやだー!って指定は無いし…」
ぶっちゃけ、趣味に走りまくったのがVrykolakasだから、個人的には『巨神』さんが一番|動き《戦い》やすい形状で良いんじゃないかなー…
「どうせ僕、そこまで操縦上手じゃないからね☆」



●巨神との邂逅 インディゴの場合

「お邪魔しまーす!」

 厳粛な雰囲気を掻き消す様な元気な声が『神霊の間』に響く。
 声の主はインディゴ・クロワッサン(藍染め三日月・f07157)。声音に相応しく緊張の「き」の字もない様子。
 神聖王国に生を受けてこの場に訪れる者は大なり小なり緊張状態にあるのでかなり異質である。
 まあインディゴは「面白そー」という理由で此処にいるのだから他の受験生とは面構えが違う。

 そんな彼に対して『巨神』の魂は何の為に巨神を求めるのかと言う問いを発する。
 それに対するインディゴの答えは……。

「実を言うと、僕、自前でキャバリア持ってるから、今回は記念受験的な感じでーす!」
『帰れ』

 最低限の敬語と言うか丁寧語を維持しつつも軽い感じで記念受験と言い切る。
 実際にキャバリアを所持しているのだ。オブリビオンマシンだけど……。
 |この世界《クロムキャバリア》の戦乱の元凶である。まあ、インディゴの|オブリビオンマシン《Vrykolakas》が具体的に何かした訳ではないが同類には間違いない。そんなことを馬鹿正直に話したらどーなる事やら、である。

「お、いいツッコミ! 流石だなぁ……
 それで要望ですが、とりあえず形態としてはお任せ、かなぁ……
 特にこの系列の機体じゃなきゃやだー!って指定は無いし……」

 『巨神』の帰れコールを軽く流して要望を滔々と述べる。
 これには『巨神』の魂も呆れ顔だ。(現状、顔はないが光の輝きが呆れた感を出している)

「『巨神』さんが一番動きやすい形状で良いんじゃないかなー
 どうせ僕、そこまで操縦上手じゃないからね☆」

 どこまでもマイペースなインディゴを「おもしれー奴」と思ったのだろうか?
 呆れた気配を漂わせながらも光が激しく輝き、超質量の『|巨神《キャバリア》』が顕現する。

「おお、格好いい! ……僕、薔薇が好きって言ったっけ?」

 『薔薇の騎士』。そんな形容が相応しい外観のキャバリアとなった『巨神』に訝し気に問う。

『言ってはおらぬ。この姿は汝の魂を映し出している。無論、全てではないがな』
「……良い趣味だなぁ」

 これオブリビオンマシンの所持バレてるなと思いつつもその能力を訊ねる。
 色々と訊いた結果、飛行も可能な近接型の機体らしい。操縦は亜空間式で生身同様に動かせるという。
 自分が5mの巨人になって戦えるといえば分かりやすいか。

「強い。強いけど……戦闘方法自体は|Vrykolakas《ヴリコラカス》と同系統だよね……」

 同系統のやつ二体もいるかな? そんな悩みを抱くインディゴであった。

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【リザルト】

 インディゴ・クロワッサンは巨神に認められ(?)|巨神《キャバリア》を入手するかもしれません。

 巨神データ
 名前:主となる場合はインディゴさんが決めて下さい。
 武装:神剣(キャバリア用の大剣)
    必殺技:神力活性:単純に戦闘力が激増する。
 能力:空陸両用。飛行可能重装甲近接特化型。
    飛行時は背中から蝙蝠の様な翼が生える。
    亜空間に待機する事も可能。インディゴが呼べば出現します。
    操縦席は亜空間式。生身で戦う様に戦える。
 外観:『薔薇の騎士』という形容が相応しいキャバリア。インディゴさんが望めばある程度応えてくれます。
 備考:今のところ保留状態です。『巨神』を入手してもしなくてもどっちでも大丈夫です。
    『巨神』的には面白いから付き合っても良いかなって感じです。
    オブリビオンマシンのことは自分に害が及ばない限り気にしないタイプです。

大成功 🔵​🔵​🔵​

空桐・清導
POW
アドリブ歓迎

「コイツが『巨神』って奴か。
なるほど、圧倒的な威圧感を感じるぜ。」
巨神の前に立って見上げて不敵な笑みを浮かべる
コックピットに搭乗して意識を集中して巨神の意思に語りかける

厳格で荘厳な空気を纏う男のようなイメージが流れ込む
そして、巨神たる己で何を成すのかと問われる
「オレは世界を、全てを救うヒーローとなる。
アンタの力もそのために使う。」
しかし、己を使うというのであれば、
それは困難であり果てなく続く正道となる
あらゆるものを犠牲にするやもしないぞ?
「いいや。無くさない。オレは一つだってな。
そのためにも、アンタの力が必要だ。」
愚かな
しかし、善し
巨神のコアに清導の光焔が流れ込んで火が灯る



●巨神との邂逅 清導の場合

 神聖王国リベル大神殿『神霊の間』。
 『巨神』が自身の操縦者を見極める静謐な空間で今、『巨神』の魂と一人の青年が対峙していた。
 青年の名は空桐・清導(ブレイザイン・f28542)。
 |英雄《ヒーロー》と|悪役《ヴィラン》の世界に事務所を構えるヒーローだ。
 そんな彼に『巨神』の意思が問う。

『何が為に力を欲するのか』

 音ではない。荘厳、厳格、そんなイメージを持つ圧倒的な意思が清導に問いかけられる。
 並みの人間では跪いて許しを請いたくなるような圧力。
 その中で清導はまっすぐに『巨神』の魂を見つめて口を開く。

「オレは世界を、全てを救うヒーローとなる。アンタの力もそのために使う」

 答える清導に迷いはない。「全てを救うヒーローとなる」。
 この巨大な荘志あるいは野望に嘘偽りはない。それを『巨神』の魂は理解する。

『傲慢だな。
 全てを救うという事はその原因となる全ての事象と戦うという事。
 それは果てしなく続く困難の道である。
 この世に苦難が尽きる事はない。戦いは悠久に続くであろう。
 汝の魂は強い。しかし永遠に続く戦いの中ではいずれ疲れ傷つき膝を折るだろう。
 その時は汝自身だけではない。汝の大切にする者達。その全てを犠牲にすることになるぞ』

「いいや。無くさない。オレは一つだってな。そのためにも、アンタの力が必要だ」

 全てを救おうとすればそれは無限に続く茨の道となる。
 その果てに待つのは破滅であるとする巨神に対する清導の答えは迷いのない即答だった。

「傲慢であるだけではなく愚かでもあるか。
 ――しかし、善き魂ではある。
 よかろう。汝の魂が折れるその時まで我の力を貸してやろう」

 『巨神』の魂が直視できない程に熾烈に輝く。
 そして輝きが薄まった際に見えてきたのは真紅の『|巨神《キャバリア》』。

「コイツが『巨神』って奴か。なるほど、圧倒的な威圧感を感じるぜ」
『汝の魂が折れぬ限り我は汝の剣であり鎧となり続ける。
 傲慢で愚かなる|英雄《ヒーロー》よ。汝の正道を我に見せるが良い』

 此処に真紅の巨神と全てを救う英雄の契約が交わされる。

===================================
【リザルト】

 空桐・清導は巨神に認められ|巨神《キャバリア》を入手しました。


 巨神データ
 名前:清導さんが決めて下さい。
 武装:炎の神剣
    炎の翼(飛行可能。攻撃にも使える神炎)
 能力:空陸両用。飛行可能重装甲高機動型。
    亜空間に待機する事も可能。清導が呼べば出現します。
 外観:『真紅の巨神』という形容が相応しいキャバリア。
    清導の成長と共に深化して姿を変える可能性があります。
 備考:仲が良くなれば武装や必殺技も追加されていくかもしれません。(ご自由にどうぞ!)

大成功 🔵​🔵​🔵​

高崎・カント
WIZ判定
「きゅっぴ、もきゅきゅー!」
立派な巨神さんに驚きながらも元気に挨拶するのです
対話は自分の気持ちを真剣に伝えるのです

カントは使役ゴーストだったのです
ゆーいっちゃん(カントの主)とずっと一緒で幸せだったのです
でも猟兵になったカントは自由に動けるのです
だから色々なところに行ってみたいのです
カントは巨神さんに乗って新しい景色を見に行きたいのです

素敵なものいっぱいの世界で、カントの一番はゆーいっちゃんなのです
いろんな世界に行く度にそれが分かって、カントは今とっても幸せなのです

種類や武装はMSにお任せ
モーラットの体格で操縦でき、『新しい景色を見たい』という願いを叶える能力の機体だと嬉しいです



●巨神との邂逅 カントの場合

「きゅっぴ、もきゅきゅー!」
「もっきゅ♪ もーきゅ、もーきゅっぴ!」
「もっきゅぴ、もっきゅぴ!」

 神聖王国リベル大神殿『神霊の間』。荘厳な空間にもきゅもきゅと可愛らしい鳴き声が響く。
 声の主は高崎・カント(夢見るモーラット・f42195)。
 モーラットの可愛らしい女の子である。或いはレディーと呼ぶべきかもしれない。

 カントは『神霊の間』に入った時、その中心中空に浮かぶ輝く『巨神』の魂に驚きながらも元気に挨拶から始めたものだ。挨拶は対人(?)関係の基本。決して疎かにしてはいけない。
 勿論、モーラットである彼女の口から出るのは「もきゅー」という可愛らしい声であるが、そこは猟兵。
 世界の加護により問題なく意思は『巨神』に通じている。

 カントは一生懸命に説明する。
 自分が使役ゴーストであったこと。
 ゆーいっちゃんという主に出会い、ずっと一緒で幸せであったこと。
 しかし猟兵になったことで自由に何処にでも行ける様になったこと。
 だから色々な世界、様々な場所に行ってみたいこと。
 その新しい景色を見に行く旅に『巨神』さんに乗って一緒に行きたいこと。

『ゆーいっちゃんの傍にいなくて良いの?』

 微笑ましく感じている意思を隠さずに『巨神』が尋ねる。
 それに対してカントは答える。誇らしげに。

 勿論、一番はゆーいっちゃんである。
 猟兵になって行けるようになった数多くの世界。素敵なものに溢れた世界。
 新しいそれらを見た時にカントは感動する。世界の素晴らしさに喜びを感じる。
 そして改めて思うのだ。それでもゆーいっちゃんの傍がカントにとって一番であると。
 いろいろな世界に行き新しいものを発見する度にそれを感じて、今とても幸せであるということを。

『ごちそうさま』

 そんな意思と共に『巨神』はカントの旅の友になる事を了承する。
 彼女の楽しそうな話を聞いて、|この世界《クロムキャバリア》以外の世界も見たくなったのだ。
 ちなみに現在、一番見たいのは「ゆーいっちゃん」である。

 今日、この日からカントと『巨神』の新しい景色を見る為の旅が始まる。

===================================
【リザルト】

 高崎・カントは巨神に認められ|巨神《キャバリア》を入手しました。

 巨神データ
 名前:カントさんが決めて下さい。
 武装:天の|小銃《ライフル》×2 聖なる属性の銃弾が無限に装填されています。
 能力:水陸空地中用。飛行可能重装甲型。
    新しい景色が観たい。そんな希望に応じて陸上は勿論、水上水中深海地中空中と行動可能な全地形対応となっています。
    操縦方法は精神感応型。操縦席で念じればカントが動かしたいように動いてくれます。
    また、操縦席にいなくても遠隔操作あるいは巨神任せの自律行動も可能です。
    亜空間に待機する事も可能。カントが呼べば出現します。
 外観:『天使』をモチーフにした様な白いキャバリア。
 備考:仲が良くなれば武装や必殺技も追加されていくかもしれません。(ご自由にどうぞ!)

大成功 🔵​🔵​🔵​

ワタツミ・ラジアータ
キャバリアの外装用パーツが貰えると聞き適性試験を受ける
態度:神を冠する機械の知性体同士として普通の対人と変わらない態度
欲しがる理由:現地産の機神を手に入れるため
あと、そろそろ食事の時間
種類:現地ならではの特産品的機能優先
魂:星そのものを食事処、資材拠点程度にしか思っていない異星の機神
人も機械も良きも悪しきも区別しない。等しく自身の食事《資材》
極論:観光地にきた観光客のノリが近い

というわけで、私のところで働いてくださるなら、そちらの思考機能は考慮いたしますわ。
そろそろお腹が減りましたわ。
沢山作れるようですし、一機くらい良いですわよね?

助手の元戦闘補助AIが主の食欲に呆れているかもしれない



●巨神との邂逅 ワタツミの場合

 力を得たい。共に戦って欲しい。面白そうだから。
 『巨神』の力を求める動機を見た時、神聖王国リベルの国民であれば大雑把に言えば故国を守る為或いは富と権力の為という二種類に分けられるのに比べ、猟兵の動機は十人十色である。
 現在、『神霊の間』で『巨神』の魂と対峙するワタツミ・ラジアータ(Radiation ScrapSea・f31308)の動機もまた独特なものだった。
 それは何か。
 それを語る為にはまず彼女が何者なのかを知る必要があるだろう。
 白磁の肌に新雪の様な髪色と黄金の瞳を持つ美女。しかし、よく見れば人間でないことが分かる。レプリカントだ。
 だが、実のところ彼女はレプリカントですらない。少なくとも|この世界《クロムキャバリア》のプラントから生産された存在ではない。
 その正体は不明。ただ彼女自身は己を星を資材拠点とするべく創られた機神であると理解している。
 クロムキャバリアとは異なる星で創られた異星の機神。
 星そのものを食事処、資材拠点程度にしか思っていない存在がワタツミである。

 此処まで言えば彼女の動機を悟ることが出来るだろう。彼女は食事に来たのだ。
 それもとびきりの|『巨神』《ごちそう》を。

「というわけで、私のところで働いてくださるなら、そちらの思考機能は考慮いたしますわ」

 取り込んでも意思を尊重しますよ、という言葉。
 一見するととんでもない考えだが機械知性体と考えるとそこまで突飛な話でもない。
 しかし、ワタツミの認識には誤解があった。
 『巨神』を自身と同じ機械の知性体であると考えていたのだが、少なくともリベルの『巨神』は力を振るうのに
キャバリアの姿を取る事はあってもその本質は魂の部分にあったのだ。
 それ故に例え『|巨神《キャバリア》』を喰らったとしても、その本質的な部分は取り込めない。
 その勘違いを敢えて正さずに『巨神』の魂は意思を発する。

『私にメリットがないように思えるがね?』

 機神と巨神。
 共に神を冠する者同士対等であるというスタンスのワタツミに逆らわず『巨神』が問う。
 対等であるならば対価を払うべきだろうと。

「あら、食事後も思考機能を残すのです。破格ですわよね?」
『成程……良いだろう』
「分かって下さって嬉しいですわ。
 そろそろお腹が減りましたわ。沢山作れるようですし、一機くらい良いですわよね?」
『『巨神』が沢山いたとしても私は一人しかいないのだがね』

 呆れた様な意思が伝えられた後、『巨神』の魂が輝き『|巨神《キャバリア》』が顕現する。

『我が名は『ギガス』。さあ、糧としたまえ』
「――何か企んでいるのかしら?」
『思考は残してくれるのだろう?』
「そう。ではこれからよろしくお願いしますわね」

 いただきます、と食事を始める。
 物分かりの良すぎる『|巨神《ギガス》』に違和感はあるが、取り込んでしまえば問題はない。
 ワタツミは『巨神』の力を得る事に成功する。

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【リザルト】

 ワタツミ・ラジアータは『|巨神《ギガス》』の力を入手しました。『ギガス』を再構成することが可能です。

 巨神データ
 名前:ギガス
 武装:巨神の槍(キャバリア用の大槍)
    必殺技:破滅の光:超広範囲破壊光線
 能力:陸用。超高機動重装甲型。単純に強い。
    ワタツミが操縦しても良いし、ギガス自身に動かさせてもいい。
    遠距離自律運用可能。
    ギガスの人格:紳士的な壮年男性。
 外観:黒を基調とした装いの荘厳重厚な『巨神』。
 備考:ワタツミさんが保持する技術で追加武装、外装変換するのはアリだと思います。(ご自由にどうぞ!)

大成功 🔵​🔵​🔵​

シルヴィ・フォーアンサー
SPD判定。

『』内はAIの発言。

……巨神ね、シルヴィはヨルとミドガルズで満足してるけど。
『有り難いことだが何事も経験だ、もし選ばれたとしてもあって困るものでもないだろう』
……そうだね、ちょっと思いついたこともあるし行ってくるよ。

対人は苦手だがAIは平気。
過去に別の巨神(男の娘だった)と交流したことあるので特に驚くこともない。

巨神の自我:のんびりした感じの包容力ありそうなお姉さん
ほしい理由:ミドガルズは浮くは出来ても自由自在に飛べるわけでないので飛べたら気持ち良いかなって。
種類:クロムキャバリア(アイテム的にはEPヘリオーバーみたいになりそう、認められるかわかりませんが)
外観:17号フェニックス(鉄人28号FX)みたいな鳥型
能力:他キャバリアを騎乗させて飛べる(例:サブフライトシステム)背面に変形合体する事で飛行能力を与える(例:ジェットスクランダー)
武装:飛べたらなぁと思っただけで飛行能力全振りなので無し。

まぁクロムキャバリアじゃ自由自在に飛ぶとはいかないけど他所なら問題ないし。



●巨神との邂逅 シルヴィの場合

「……巨神ね、シルヴィはヨルとミドガルズで満足してるけど」

 神聖王国リベルの大神殿に赴けば『巨神』が得られるかもしれない。
 その話をシルヴィ・フォーアンサー(自由を求めた脱走者・f41427)と共に聞いていた彼女のサポートAIであるヨルムンガンド、通称ヨルが語り掛ける。「巨神を入手しにいかないのかい」と。
 それに対するシルヴィの返事がこれだった。実際、彼女は自身の愛機である|クロムキャバリア《ミドガルズ》とその操縦だけでなく普段の暮らしもサポートしてくれるヨルに満足している。

「有り難いことだが何事も経験だ、もし選ばれたとしてもあって困るものでもないだろう」

 だが、ヨルの意見は違った。シルヴィが何よりも大切である彼―ヨルの人格は男性だ―はそんな彼女の考えを嬉しく思いつつも大事であるからこそ様々な経験をして欲しいと考える。
 そんなヨルの自分の事を第一に考えてくれる言葉にシルヴィは少し考えた後にリベル行きを決める。

「……そうだね、ちょっと思いついたこともあるし行ってくるよ」


 そして、リベルの大神殿である。『神霊の間』の中空に浮かぶ『巨神』の魂の輝き。
 その光はシルヴィを包み込む様に優しい。心に直接かかりかけてて来る声も女性的でシルヴィはのんびりした柔和なお姉さん、といった感覚を『巨神』に抱く。
 結局のところ相性が良かったのだろう。
 『巨神』はシルヴィと契約する事に乗り気で彼女に様々な事を聞く。

『それでシルヴィちゃんはどんな『|巨神《キャバリア》』を求めているのかしら?』

 僅かな時間で『巨神』と打ち解けた彼女は素直に自分の想いを口にする。

「空をね。飛びたいんだ」

 ミドガルズは優秀な機体であり、浮遊能力も有するが単体で自由自在に飛べるわけではない。
 それを補えることができれば、という考えがシルヴィにはあった。

『なるほどねぇ――ふふ、ええ大丈夫。シルヴィちゃんの願い、お姉ちゃんが叶えてあげましょう!』

 いつの間にかお姉ちゃんなどと自称し始めた『巨神』が激しく光輝く。
 『神霊の間』を覆い尽くす光が収まった時、シルヴィの目前に巨大な鳥がいた。

『じゃーん! 鳥型巨神です!』

 そう鳥型のキャバリアである。飛行機と異なり鳥型なので地上歩行も可能。勿論、天空こそが主戦場であるが。
 『巨神』が言うにはなかなかの多機能だ。
 シルヴィが直接乗って天空を翔けてもよし。
 また、ミドガルズなどキャバリアも一機までならその背に乗せて飛行可能。固定もきっちりできるので激しい戦闘も可能だ。
 さらには変形機能もあり、ミドガルズなどキャバリアの背面に合体する事で飛翔能力を得る事もできる。
 シルヴィがこんな機能があれば良いなと夢想していたことを読み取りそれを『巨神』が現実化した形だ。
 なお、シルヴィが望まなかったので直接的な攻撃能力を持つ武装はない。

『どお?』
「すごい、すごいよ」
『でもこの世界の空は怖いのがいるからあまり自由自在には飛べないかもしれないわね』

 拙い語彙で喜ぶシルヴィに念の為に殲禍炎剣の存在を想起させる『巨神』。
 そんな言葉に彼女は首を振って答える。クロムキャバリアだけが世界ではない。他の世界なら問題なく飛べると。
 『巨神』はその返事に満足して『神霊の間』で行う最後の言葉を口にする。

『それじゃ、シルヴァちゃん、私に名前をつけて。それで契約は完了するわ』

 シルヴィは考えた後とっておきの名前を『巨神』に贈るのであった。

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【リザルト】

 シルヴィ・フォーアンサーは巨神に認められ|巨神《キャバリア》を入手しました。

 巨神データ
 名前:シルヴィさんが決めて下さい
 武装:なし(ただし、超神速からの体当たりだけでも絶大な破壊力を持ちます)
 能力:空・宇宙専用。鳥型時は二脚ある為に陸上移動も可能。
    キャバリアを背に乗せて戦闘することが出来ます。
    変形して翼となりキャバリアの背面と合体する事で合体したキャバリアに飛行能力を付与します。
    速度に限界はありません。
    亜空間に待機する事も可能です。シルヴィが呼び出せば出現します。
    人格は女性。のんびりした柔和なお姉さんといった感じです。
 外観:基本的には鳥型のキャバリアです。他のキャバリアと合体する際は変形して翼の形状になります。
 備考:仲が良くなれば武装や必殺技も追加されていくかもしれません。(ご自由にどうぞ!)

大成功 🔵​🔵​🔵​

久遠寺・遥翔
アドリブ歓迎

俺は既に『巨神』レヴィアラクスの操縦者だ。追加で手に入れようとは思わない
今回やってきたのは巨神との対話を目的に参加してもよいという触れ込みだったからさ
そして俺は付き添い。対話したがっているのはラクスの方だ

▼レヴィアラクスはどんな巨神か
あらゆる環境に適応する万能型の巨神
古代武装として縮退星を放つライフルを持つ
冷静で世間知らずな少女タイプの人格
人型の端末を有し普段のコミュニケーションはそちらで取る
入手した時は言葉ではなく俺の魂の色を焔に込めて見せることで応えてくれた

対話相手の巨神については神霊の間にお任せしよう

▼なぜ対話をしたいのか
発掘された機体だからかかつての使命に関する記録が抜け落ちている
その為同じ巨神に
「あなたがたはなんのために戦うのですか?」
「なにと戦わなければならないのですか?」
と問いかけ、欠けた記録を補完しラクス自身の指針としたがっている



●巨神との邂逅 遥翔の場合

 一騎当千。超絶的な力を秘めた『巨神』。
 神聖王国リベルの大神殿、それも『神霊の間』に訪れる者はほぼ全てがその力を求める。
 とは言えほぼ全てであり全てではない。
 その数少ない例外が現在、『神霊の間』にいる青年、久遠寺・遥翔(焔の機神イグニシオン/『黒鋼』の騎士・f01190)であった。
 彼が此処に立つ動機は『巨神』との対話である。
 それも彼自身がではない。彼の相棒の一人である『巨神』が対話を求めていたのだ。
 そう遥翔は既に他の地で『巨神』に認められ、その操縦者となっている。

 遥翔の『巨神』の名はレヴィアラクス。
 あらゆる環境に適応する万能型の巨神で非常に強力な存在だ。
 人格は女性。人間の少女の姿を取る事もでき、『神霊の間』に入った後、その姿を現わしている。

『どうやら私の力を求めるのではなさそうだな』
「ああ、悪いな。俺はこいつの付き添いだ。此処の事を聞いて話がしたいってさ」
「初めまして、リベルの『巨神』。私はレヴィアラクス。あなたに聞きたいことがあって|マスター《遥翔》にお願いして連れてきてもらいました」
『ふむ、そこの青年は私の力を得るに足る魂の持ち主だ。残念ではあるが……
 別の系譜の『巨神』との対話も面白そうではある。良いだろう。話すと良い』
「ありがとうございます」

 対話を了承した『巨神』にレヴィアラクスは話し始める。
 発掘された機体である為か自身の記憶に抜け落ちている部分があること。
 抜け落ちているのは使命に関する部分。
 自分が何の為に存在しているのか、その目的が分からないということを。

『成程。だが、私と君とでは系譜が違う。君の使命は知らない。故に教える事はできないよ』

 知らない故に教える事もできない。
 その答えはレヴィアラクスにとって残念ではあるが予想の範疇である。
 だから問いを重ねる。

「あなたがたはなんのために戦うのですか?」
「なにと戦わなければならないのですか?」

 これ等の問いは同じ『巨神』の行動指針を知ることによって欠けた記憶を補完してこれからの指針とする為だ。

『何の為に戦うか、か。ふむ……まあ、良いだろう。
 |我々《リベルの『巨神』》が何故戦うか。それは自身の為だね。
 勿論、操縦者の意思を尊重し、彼、彼女達の敵と戦うとも。
 そして、詳しく言う気はないが、それが我々の利益となる。
 ……別に聞かれれば答える程度の事だ。心配は無用だよ、遥翔君』

 自益の為と語る『巨神』にこれは聞いて良い話なのかという顔をする遥翔に『巨神』は言う。
 別に隠し事ではないと。

『だから、なにと戦わなければならないかという問いの答えは簡単だ。
 操縦者の敵とだ。我々の場合だと操縦者はリベルの国民だからね。必然的にリベルの敵と言う事になる』

 単純明快な『巨神』の論理にしかしレヴィアラクスは納得しがたい思いを感じる。
 記憶はないが自分は『何か』の為に創られた。それも強大な戦闘力を持つ『巨神』としてだ。
 『巨神』の絶大な力が必要な『何か』それを知らないことは怖いことではないだろうか。
 そんな思考を読んだようにリベルの『巨神』が言う。

『我々は確かに強大だ。一機一機が国どころか世界を滅ぼし得る力を持つ。
 だが、それは誤解でもある。仮に私や君が世界を滅ぼそうとしてもそれは成されないだろう。
 確実に邪魔が入る。同等かそれ以上の力のね。それが世界の摂理というものだ。
 だから心配する事はない。君に何か使命があるとすれば、その時になれば分かるはずだ』

 根拠のない、だが確信に満ちた声がレヴィアラクスに向けられる。

『だから今を大切にするがいい。君には今、大切にする者はいるかね?』

 レヴィアラクスが大切にする者。それは当然、マスターである久遠寺遥翔だ。

『ならば彼の為に戦うが良い。そして力を蓄えろ。使命があるのであればその時に後悔しないようにね』

 心なしか優し気な『巨神』の声。この後はたわいもない会話が続き『巨神』と『巨神』の対話は終わる。

大成功 🔵​🔵​🔵​

防人・拓也
巨神機兵団…ですか。私に仕えているルイーズの故郷であるジャパニアでかつて繁栄した国を思い出します。まぁ、あの国は何やかんやで滅んでしまいましたが、この国が同じような運命を辿らない事を願うばかりですね…。

対話する巨神について
・名前はお任せ
・声は少女。一人称は私。性格は朴訥な感じで主を気に入ったら隙あらば甘える。褒めると喜ぶ
・種類はサイキックキャバリア
・基本は光属性の魔法や回復魔法が使うが、本当は銃器や近接格闘の方が得意
・基本武装は杖と盾。本気を出す時は異空間から銃器を取り出して攻撃
・特殊能力は完全自律稼働可能で人間形態にも変身可
・キャバリア形態は女性的な感じでお任せ
・人間形態は銀髪セミロングヘアーで紅眼、トランジスタグラマーでシスター衣装の少女。身長が低いのが悩み

巨神を欲する理由
自分が知り得る人々が悲しく辛い思いをさせない未来を紡ぐ為に力を貸して欲しい

捕捉情報
・拓也は現在2機の巨神、アイリスとルイーズを所有。2機とも人間形態に変身可。2機は自身の意思で仕えており、彼を慕っている

アドリブ可。



●巨神との邂逅 拓也の場合

 神聖王国リベル、その武の象徴である『巨神機兵団』。
 その存在を聞いて防人・拓也(独立遊撃特殊部隊ファントム指揮官・f23769)の脳裏に浮かぶのは紫髪の美少女、ルイーズの顔だった。ルイーズとは拓也に仕える『巨神』である。人間の姿に変ずる事ができ、浮かんだ顔はそれだ。彼女の国も『巨神』を擁する事もあり繁栄していたが既に滅んでいる。強大な力を持っているからと言って永遠の繁栄が約束される訳ではない。|この国《リベル》が同じ運命を辿らなければいいと心中で願う。

 それはさておき先に述べた様にルイーズという『巨神』を拓也は既に有している。
 そして実のところルイーズだけではなくもう一機、アイリスという『巨神』も彼に仕えていた。
 つまり現時点で二機の『巨神』の主である。個人として持つ戦力としては『巨神』一機でも破格。
 それが二機なのだから過剰戦力もいいところ……と言いきれないのがこの世界の怖いところだ。
 実際に拓也がこの大神殿でリベルの『巨神』を求める理由が――

「自分が知り得る人々が悲しく辛い思いをさせない未来を紡ぐ為に力を貸して欲しい」

 と言うものだ。二機の巨神を有する拓也が「自分が知り得る人々」という制限をかけてなお未来を紡ぐ為にまだまだ力が必要と考えざる得ない世界。怖ろしい世界である。
 そんな拓也の願いを聞き、『神霊の間』に浮かぶ『巨神』の魂は考える。
 拓也の言葉に嘘はない。
 他者の未来を守りたいという拓也は優しい人間なのだろう。二機の『巨神』が彼を慕い仕えるのも理解できる。
 拓也には自分の主となるに足る力はある。性格も良い。既に『巨神』二機いるのも楽しそうである。

『良いでしょう』

 『巨神』の魂の光が輝きを増し、眩さの中でその姿を『|巨神《キャバリア》』へと変える。
 現れたのは女性的で優美な曲線で構成されたキャバリアだ。杖と盾を装備している。
 実体を持った『巨神』は契約するにあたって拓也に自身の名前を求める。

「……どの様な能力を持っているのだろうか」

 名前を付ける前に『巨神』の特性を聞く拓也。これに『巨神』は光属性の魔法、回復魔法を主に使うと答える。
 リベルの『巨神』は契約者の魂を視てその希望に沿う。拓也が現在求める力がそちら系であったということだ。
 満足そうに頷き拓也は口を開く。

「それでは君の名は|マイラ《慈悲深い》だ。これからよろしく頼む」
『マイラ、良い名前ね。ええ、これからよろしくお願いします』

 ここに『|巨神《マイラ》』と拓也の契約が成る。
 なお、既に仕えている二機が共に人間の姿をとれることからマイラも可能かと拓也が聞き、それに応えて人間の姿に変じたマイラを見た拓也が身長の事に触れて機嫌を損ねたのは蛇足となるだろう。

===================================
【リザルト】

 防人・拓也は巨神に認められ|巨神《キャバリア》を入手しました。

 巨神データ
 名前:マイラ
 武装:杖(光属性の魔法の増幅装置。なしでも神レベルがありだと倍増する)
    盾(物理、魔法、呪詛などの特殊攻撃、あらゆる害意を防ぐ)
    SECRET
    銃(極大威力の光弾の連射可能。通常は亜空間に収納)
    ※現在のところ拓也はこの存在を知らないが、危機になればマイラが自主判断で使用しますし、これから仲良くなれば「実は……」って感じで教えてくれます。
 能力:陸用。高機動型。完全自律稼働可能。
    亜空間に待機する事も可能です。拓也が呼べばすぐに現れます。
    人間の姿への変身可能。
    人としての姿は銀髪セミロングヘアーで紅眼、トランジスタグラマーでシスター衣装の少女。
    性格は朴訥だがやや甘えんぼなところがある。
 外観:優美で女性的な人型キャバリア。
 備考:仲が良くなれば武装や必殺技も追加されていくかもしれません。(ご自由にどうぞ!)

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『量産型サイキックキャバリア『武甲・数重』』

POW   :    |数重《かずしげ》達による多段強襲攻撃
【短距離虚空潜航からの強襲斬撃】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    関節・急所への斬突や体勢を崩す体当たり
【虚空】に消え、数秒後に出現し【介者剣法】による素早い一撃を放つ。また、【RX長巻を使い捨てる】等で身軽になれば、更に加速する。
WIZ   :    囲んで長巻で斬る
【短距離虚空潜航を使い、数重で相手を囲む事】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【出現からの強襲袋叩き】で攻撃する。

イラスト:イプシロン

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●襲撃
 『巨神』に認められ、その契約者となった猟兵達。交流を深めるのも束の間のこと大神殿に警報が鳴り響く。
 同時に敵襲を告げる放送がなされる。
 大神殿のスタッフと思われる人々が『巨神』の一般受験者や参拝者達を手際よく避難誘導しているのが見える。
 |グリモア猟兵《アッティラ》が言っていたオブリビオンマシンによる襲撃であろう。
 猟兵達は迎え撃つべく大神殿から出撃する。

●特殊部隊
 その部隊はジャステ共和国の精鋭部隊であった。ジャステとは神聖王国リベルの隣国である民主主義の国家だ。
 ジャステの人間にとってリベルは神の代理人を自称する独裁者に支配された国である。
 神権政治など共和国の民主政治に比べれば時代錯誤であり遅れていると考えていた。
 またリベル国民は神聖王の奴隷であるとも。
 実際にリベル国民を独裁者から解放する為に正義の戦いが行われた事もある。しかし、その義挙は『巨神』により妨げられ、あまつさえ逆侵攻により共和国のプラントを一つ失う結果に終わっていた。

 『巨神』。これがある限りジャステはリベルに勝てない。
 『巨神』を排除する必要がある。しかし、戦闘では勝てない。ではどうするか。
 『巨神』は自らが認めた『操縦者』がいなければ動かないという。そして、『操縦者』を失えば姿を消すと。ならば原理は不明だが『巨神』と『操縦者』を結びつける儀式が行われる『大神殿』を破壊してしまえば良い。そうすれば『巨神』はこれ以上増えず、現時点の『操縦者』がいずれ寿命を迎えればリベルから『巨神』は消える。

 本当に『操縦者』がいなければ『巨神』は動かないのか?
 本当に『操縦者』がいなくなれば『巨神』は消えるのか?
 本当に『大神殿』が破壊されれば『巨神』は増えないのか?

 幾つもの不確定要素がありながらも『大神殿』さえ破壊すれば『巨神』はいずれ消える。
 その確信の元、特殊部隊の隊長は麾下の部隊を率いて『大神殿』を目指す。
 確信が自らの|乗機《オビリビオンマシン》によって齎されたものだと自覚しないまま。

●大神殿
「ザグ様、此処に居られましたか。早急に避難を」

 大神殿の最上階にある一室でこちらに向かってくるキャバリアの部隊を見物していた少年に声が掛かる。
 声の主は大神官である。少年、ザグは大神官ににっこりと微笑んで言う。

「必要ないかな。猟兵さん達が戦ってくれるようだ。防衛部隊は邪魔にならない様に大神殿の直掩に注力した方が良い」

 大神殿にも防衛部隊としてキャバリア部隊がいるが『巨神』はいない。
 襲撃者達には勝てないだろうし下手をすれば『巨神』を操る猟兵達の邪魔にもなろう。

「大神官は避難しなよ」
「ザグ様とご一緒いたします」
「そう、まあその方が安全だね。それじゃ一緒に応援しよう」

 微笑みを崩さずに大神官に向けた視線を外に向ける。まさに戦端が開かれようとしていた。

 ========================
 第二章は大神殿に襲撃して来たオブリビオンマシンの部隊との戦いとなります。
 戦場は大神殿より少し進んだ先の開けた場所になります。
 『巨神』を使うもよし、生身で戦うもよしです。自由に戦って下さい。
 基本的にお一人3体を相手取ると考えてプレイングを考えて頂ければと思います。

 なお、敵部隊は猟兵を手強いと見るや突破して大神殿の破壊を試みます。
 速攻撃破や突破を許さない動きなど、これに対処しているとプレイングボーナスとなります。
シルヴィ・フォーアンサー
『』内はヨル、「」内はフレース。

……んっと、それじゃこれからよろしくね、フレース。
『色々と手のかかる娘だがよろしく頼む』
「はーい、2人ともよろしくね」

……さてお仕事の時間だね、フレースとの初陣だし頑張ろう。
早速呼び出してミドガルズと背部合体状態で出撃。
短距離ワープから攻撃してくるのを瞬間思考力でもって見切り
回避しつつ追撃を避けるために安全高度に気をつけつつ上空に退避。
退避しながらカウンターのパラライズ・ミサイルで敵全機を麻痺させるよ。
続いてクリムゾン・ウィンドを発動して強化された
ガトリング砲、ミサイル、ハイペリオンランチャーを一斉発射して敵を皆スクラップに変えちゃうね。



●フレースヴェルク初陣
 『フレースヴェルグ』。それがシルヴィ・フォーアンサーが自らと契約した巨神につけた名前だった。
 愛機であるミドガルズ、そのサポートAIヨルムンガンドの名前と世界観を合わせた形である。

「フレースヴェルクね。気に入ったわ!」
「うん。普段はフレースって呼ぶね」
「ええ、そっちの方が可愛いし良いわね!」

 と巨神にも好評である。

「……んっと、それじゃこれからよろしくね、フレース」
「色々と手のかかる娘だがよろしく頼む」
「はーい、2人ともよろしくね」

 大神殿にある広場にて交流を深めるシルヴィ、ヨルムンガンドそしてフレース。
 戦い方などを共有している際に敵襲を告げる警報が響く。

「……さてお仕事の時間だね、フレースとの初陣だし頑張ろう」
「ええ、最初はどうする? 背中に乗っていく? それともヨルちゃんと合体する?」
「……そうだね。最初は合体で行こう。良いかな、ヨル、フレース?」
「ああ構わない」「勿論よ」

 鳥型から翼型に変形する|巨神《フレース》。ミドガルズと合体して出撃する。
 初陣の相手となるのは『武甲・数重』と呼ばれる量産型サイキックキャバリア。
 量産型と言っても性能は高く短距離であるが|空間跳躍《ワープ》が可能な敵である。
 それが複数機連携を取ってくるので侮れる相手ではない。

 シルヴィに向かってくる数重は三機。
 それがタイミングを絶妙にズラしつつも虚空に消える。|短距離虚空潜航《ワープ》である。
 何もない空間から獲物の至近距離に突如現れて鋭い剣撃を放つ。
 それも三機が連携して行うという必殺の陣形だ。
 通常であれば一撃必殺。獲物は成す術もなく狩られる必殺技であったが相手が悪かった。

 数重が虚空から出現した瞬間、それを完璧に見切ってみせてシルヴィは後方に急加速。
 次々と現れる数重の斬撃を躱した後、上空に舞い上がる。
 世界の空を塞ぐ殲禍炎剣には引っ掛からない高度。
 それをフレースは完璧に把握しており制御してくれる為にシルヴィは気にせず操縦に専念できる。

 空を飛んだシルヴィを見上げる数重達。
 それらが再び虚空に潜航することを許さない様に【パラライズ・ミサイル】がミドガルズから放たれる。
 散開して回避する数重達だがミサイルは着弾地点を中心に高圧電流を撒き散らす。
 それにより一時的に行動不能になる数重達。その回復を当然シルヴィは待たない。
 攻撃力を四倍にする【クリムゾン・ウィンド】を発露しての全武装の一斉発射。
 ガトリング砲、ミサイル、ハイペリオンランチャーの直撃を受けて数重は完全に破壊されるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

高崎・カント
Automatic and
Limitless
Accelerator

全天周囲モニターに映し出される文字

ALA(伊語で翼)さん? 素敵なお名前なのです!
もっきゅ! これからよろしくなのです!

銀誓館ではみんなで決めてたのです
校長先生が全部決めたら駄目なのです
でも使役ゴーストは投票できなかったのです
難しいのです

カントは難しいことはわからないのです
カントは大事な人を守るのです
ALAさんのお家も守るのです!

地中を進み敵機の足元から飛び出して奇襲
敵はオブリビオンマシン!
コックピットは狙わず、武装や脚部を攻撃して行動不能にする

相手が神殿を狙うなら間に入って【UC使用】で庇い、攻撃してきた相手の武器を破壊する



●カントとALA
 『巨神』の共感を得てその友となった高崎・カント。
 名前をちょうだいと言う『巨神』にうーんうーんと考える。
 大任である。

 彼女の故郷、シルバーレインの銀誓館では重要な事は皆で決めていた。
 校長先生の様なエライ人でも一人では決めなかったのだ。
 ましてカントは当時は使役ゴースト。投票権すらなかった。

 そんな人生(モーラット生)を振り返って『巨神』の名前を己が決めるという難しさを感じる。
 ゆーいっちゃんと相談したい気持ちもあるが流石にそれは違うだろうというのも分かる。
 『巨神』はカントに求めているのだから。
 
 天使をモチーフにした様な白い『|巨神《キャバリア》』。
 彼女(カントが聞いてみたところ女性人格だそうだ)に相応しい名前は……。
 悩みながら、とりあえず乗ってみて良いかと聞けば「もちろん」との返答。
 操縦空間に入ってみれば全天周囲モニターに映し出される文字。

 Automatic and
 Limitless
 Accelerator

「もきゅ(ALA)?」

 それを見た時カントに天啓が閃く。ALA、イタリア語で翼を意味する言葉だ。
 天使の様な『巨神』に相応しくはないだろうか?

「もきゅ、もきゅ(|ALA《アーラ》はどうですか)!」
「ALA、ステキな名前ね」
「もきゅっ、もきゅきゅ(はい、素敵なお名前なのです)!」

 こうして決まる名前。『|巨神《ALA》』の誕生だ。
 そして暫くして響く警音。敵襲を告げる声。
 カントの望みが新しい景色を見たいというものであることを知っている『|巨神《アーラ》』は言う。
 敵の狙いは大神殿でありカントは戦っても戦わなくても良いと。

「もきゅもきゅ、もっきゅ!」

 それに対するカントの答えは意訳するとこうだ。
 自分は大事な人を守る為なら戦う。ALAもまたカントの大事な人であり、大神殿はALAのお家である。
 だから守る、と。

「ありがとう」
「もきゅ!」

 こうしてカントとALAのコンビの初めての戦いが始まる。

 大神殿を破壊しようと進む|キャバリア《武甲・数重》。
 その足元が突然、盛り上がる。そして飛び出してくるのはカントの駆るALA!
 不意を突かれた数重が一瞬動きを止めたのを見過ごさずALAの二挺の小銃が火を噴く。
 聖なる弾丸は数重の両脚に炸裂してその行動力を消失させる。

 先制の奇襲は成功して一機を行動不能にする。
 だが、敵も精鋭である。既にカントの両側に迫っており、その大刀を振るう。

「もきゅきゅぴ! もっきゅー!」

 振るわれた大刀。左右から迫るそれをALAは背面の翼で機体全体を覆う様に構える。
 パチパチパチ――大刀は翼に触れる直前で翼が纏う電磁バリアにより防がれる。
 【|M.O.R.A.T《モーラットバリア》】の発動。マントの代わりに巨神の翼を絶対防御の盾としたのだ。
 そして、このユーベルコードは攻防一体。
 大刀を防ぎ切った翼を羽ばたかせ、強力なパチパチ花火が左右の数重を吹き飛ばすのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

スフレ・デザートマウス
「敵機の接近を確認。スフレ、巨神の操縦は私達のコンビネーションが物を言う。気をつけろよ、これが私達の初舞台だ」

「モチロンデスよ、エクレア。ミーを認めてくれた|巨神《キャバリア》となら、こんなの一瞬でカタをつけられるのデス」

「フン、その言葉は強がりではなさそうだな。良いだろう」
「周辺の敵機は他の猟兵の対応に忙しくなるだろう、故に私達はまだ気取られずにいる。
 そして私の装備は君の願った|両腕のこれ《パイルバンカー》だけだ。どうすべきかはわかるな」

「だったら先制一択! ミー達が捕捉されてないうちに、指揮官のアタマをブチ抜けば良いダケなのデス!」

「君ならそう言うと思っていたぞ、スフレ。さあ、征こうか」



●スフレとエクレア
 神聖王国リベル大神殿を襲撃しに来たキャバリア部隊。
 それに対して猟兵達は『巨神』を駆って迎撃に出る。既にあちらこちら激突が始まっていた。
 そんな戦場を一歩引いた地点からスフレ・デザートマウスは先程契約した『|巨神《キャバリア》』の操縦席から俯瞰する。荘厳重厚な装いの『巨神』は両腕に装備された巨大なパイルバンカーが特徴的である。

 戦場を見れば敵軍は四十機程の|黒いキャバリア《武甲・数重》と一機の真紅のキャバリアから構成されている事が分かる。数重と比べても圧倒的に動きの良い真紅のキャバリアこそがこの襲撃部隊の指揮官機であろう。真紅のキャバリアを凝視するスフレに『巨神』が話しかける。

「スフレ、巨神の操縦は私達のコンビネーションが物を言う。気をつけろよ、これが私達の初舞台だ」
「モチロンデスよ、エクレア。ミーを認めてくれた|巨神《キャバリア》となら、こんなの一瞬でカタをつけられるのデス」
「フン、その言葉は強がりではなさそうだな。良いだろう」

 エクレア。それがスフレが『巨神』に与えた名前である。
 一般的には洋菓子が思い浮かべられるが、その由来は稲妻を意味するものから来る。
 圧倒的な速度と驚異的な破壊力を持つ『巨神』に相応しい名前と言えるだろう。
 エクレアと二人ならば「一瞬でカタをつけられる」というスフレからは戦場を前にした高揚はあっても虚勢は感じられない。あるのはエクレアへの信頼と自身への自負だ。その事に満足しながらエクレアは言葉を重ねる。

「周辺の敵機は他の猟兵の対応に忙しくなるだろう、故に私達はまだ気取られずにいる。
 そして私の装備は君の願った|両腕のこれ《パイルバンカー》だけだ。どうすべきかはわかるな」
「だったら先制一択! ミー達が捕捉されてないうちに、指揮官のアタマをブチ抜けば良いダケなのデス!」
「君ならそう言うと思っていたぞ、スフレ。さあ、征こうか」

 乱戦の中を駆け抜けて超威力を誇るパイルバンカーで指揮官を砕く。
 電光石火の戦術。そう主張するスフレの言葉を心地よく受け入れて|二人《獣人と巨神》の初陣が始まる。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ワタツミ・ラジアータ
敵が来るまで店員が増えたジャンクショップ出張店を開いていた

そろそろ仕入れの時間の様ですわ。
君の性能をしっかり見せてくださいね。

自身のキャバリアに搭乗、巨神を外装とする

疑似真の姿:
髪を解き、赤いドレスを纏い、手足に白銀の鉤爪を持つキャバリアサイズの機械の女神

《武器巨大化》した巨神を広範囲攻撃ができる槍として使用
巨神の範囲攻撃にUCの浸蝕攻撃も混ぜる
格闘戦は得意ではないので巨神の補佐付き
袋叩き前提の自己修復機能に任せた力押し
敵囲みは浸蝕範囲内なのでカウンター可能

大神殿を狙った場合はUCの範囲内なので巨神の機能と自身の粒子にて生成した破滅の光《超広範囲破壊光線》を放つ

巨神の行動等アレンジお任せ



●巨神の力
 『|巨神《ギガス》』を取り込み更なる力を得た異星の機神ワタツミ・ラジアータ。
 予知された襲撃の時が訪れるまでジャンクショップでも開いて待とうかと思っていたが、その暇もなく大神殿に警報が鳴り響く。敵襲である。

「忙しないことですわね。良いでしょう。仕入れの時間と致しましょう。君の性能をしっかり見せて下さいね」
「期待には応えようとも」

 ワタツミの声に肩を竦めてギガスが答え、二人――二機は出撃する。
 
 大神殿を目指す敵軍、量産型サイキックキャバリア『武甲・数重』達の前にワタツミが立つ。
 その姿は異形の美。
 手足に白銀の鉤爪を持った赤いドレスのキャバリアサイズの機械の女神だ。
 この姿はユーベルコード【デウス・エクス・マキナ《ウロボロスファクトリー》】によるもの。
 ワタツミが搭乗するキャバリアと融合、疑似的に真の姿となったものだ。
 そして、手にはこれまでになかった装備が見える。『巨神』が変化した大槍である。

「それでは試させて貰いましょう」

 ワタツミを捕捉して襲い掛かってくる数重達を見てそう話すが、試す対象は数重達ではない。
 試すのは新たな外装、『巨神』の性能だ。

 練度の高い連携と|短距離虚空潜航《瞬間移動》を駆使してワタツミを囲む数重達。
 そこから繰り出される|長巻《長刀の一種》の連撃。
 エース級であれ仕留めるその攻撃を多少の傷を負いながらもワタツミは華麗な槍捌きで凌いでみせる。
 更にはカウンターの一撃を入れ、手強いと見た数重達がいったん距離をあける。

「成程。『巨神』は伊達ではない様ですわね」
「満足いただけたなら何よりだ」

 実のところワタツミは格闘戦は得意ではない。
 今みせた練達の近接戦闘術は『|巨神《ギガス》』の補助によるところが大きい。
 戦闘中にも関わらず立ち止まり、自身の動きを反芻するワタツミの様子を隙と見た数重達が再び襲い掛かるが。

「もう結構です」

 『巨神』の槍が輝きを発し、破滅の光が周囲を照らす。光が収まった時、ワタツミを襲わんとしていた数重達の姿は何処にもなかった。何一つ痕跡も残さずに消滅したのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ナミエ・オイローパ
アドリブ/連携可 SPD判定

「よろしくね、『ヴァーユ』」
「よろしく、マスター」
早速乗り込む。
「もしかして操縦席も変えられる?なら」
操舵室のように変化する操縦席。ナミエの目の前には操縦桿の代わりに舵輪が現れる。
「やっぱり私にはこれよね」
「敵襲だ、マスター」
ヴァーユが敵の出現を確認、敵UCを神剣『アニラ』で防ぎ、一刀両断。
念動力で敵の動きを止め、『アニラ』に風魔法を纏わせ範囲攻撃。
空へ舞い上がり、風の羽弾『マルト』と風の小銃ライフル『ガンダヴァハ』で一斉射撃。
「屋内でこれなら、外だともっとやれる?」
「もちろん」



●疾風怒濤
 『巨神』の操縦者となったナミエ・オイローパ。
 彼女が巨神につけた名前は『ヴァーユ』。『リグ・ヴェーダ』等に記される風の神の名前である。
 キャバリアとしての外観も能力も『風の魔神』という形容が相応しい巨神に相応しい名前と言えるだろう。
 巨神もまたこの名前の由来も音の響きも気に入った様だ。
 なお、武装である神剣は『アニラ』、羽弾は『マルト』、小銃は『ガンダヴァハ』と名付けられた。
 いずれも|風の神《ヴァーユ》の別名である。
 
 『神霊の間』を出て大神殿の広間で歓談するナミエと人間の姿をとったヴァーユ。
 主にナミエが質問してそれにヴァーユが答える形で進んでいた交流のさなかに警音が鳴り響く。
 キャバリア部隊の敵襲だ。

「早速よろしくね、『ヴァーユ』」
「ああ、よろしく、マスター」

 |キャバリア《風の魔神》へと姿を変えたヴァーユにナミエが乗り込む。
 操縦席で操縦桿を握りしめて少し考えるナミエ。

「要望を聞いてくれると言ったけれど、操縦席も変えられる?」
「こんな風にかい?」

 ナミエの希望を聞き光り輝き、操縦席は操舵室に操縦桿は舵輪へと姿を変える。
 外観からは物理的に無理に思われる変化だが流石は巨神と言うべきか。

「やっぱり私にはこれよね」

 ナミエは舵輪に手をかけ『|巨神《ヴァーユ》』が出撃する。
 
 『|巨神《ヴァーユ》』を駆っての初めての戦闘。
 だが、その戦いぶりは圧倒的だった。
 |量産型サイキックキャバリア『武甲・数重』《敵》が三機、|短距離虚空潜航《瞬間移動》で距離を詰めて来るのを出現時の僅かな空間の歪み、空気の流れでヴァーユが察知して奇襲攻撃を|神剣《アニラ》で受け止めれば、そのまま剣に風を纏わせて吹き飛ばす。
 吹き飛ばされる数重一機に背面から射出された|羽弾《マルト》が追撃。装甲を穿ち砕く。
 それだけではない。羽弾が射出した時にはヴァーユは天に舞い上がり|小銃《ガンダヴァハ》を連射。
 狙われた数重は装甲を貫かれて沈黙する。一瞬で二機撃破。
 それを最後の一機が把握した時には既にヴァーユは眼前に迫っていた。
 振り下ろされる風の神剣は容易く兜割りを実現する。
 疾風怒濤。ナミエは初陣で三機の|キャバリア《数重》を瞬殺してみせるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

皇・絶華
(虚空より降臨する機神

おお、さっちゃん
何だか神聖そうな国だな?
「巨神の気配も沢山ありますよ主様!…生意気だなおい…!」
こら、ここの巨神に喧嘩うっちゃだめだぞさっちゃん
「だってよぉ…巨神の王たる俺を差し置いて生意気だし」
…どうやら我がチョコが足りないようd
「大丈夫です!全力で巨神達を助けましょう!」(必死

【戦闘知識】
敵のデータと戦場の状況を解析
UC発動
【空中機動・第六感・武器受け】
飛び回り次元転移も繰り返しながら敵の攻撃を回避
避けきれないのは次元障壁で迎撃

【弾幕・乱れ打ち・念動力】
高速で飛び回り念動光弾を叩き込み動きを封じて
【二回攻撃・切断】
敵機の四肢を空間毎切断して無力化を狙う



●機神降臨
 神聖王国リベル大神殿の破壊を企図する|黒いキャバリア《武甲・数重》軍団。
 それを阻止すべく動く猟兵達。
 両者が激突する戦場の上空。虚空より一柱の機神が出現する。
 機神は連環神機『サートゥルヌス』。リベルとは別の系統の巨神であった。
 その操縦席に座るのは銀髪銀瞳の青年、皇・絶華(影月・f40792)だ。

 周囲を見渡して絶華が口を開く。なんか戦闘が行われているがそれはそれとして……。

「おお、さっちゃん。何だか神聖そうな国だな?」

 それが第一印象。多分、ちょっと離れて見える荘厳な造りの大神殿が視界に入ったのだろう。

「巨神の気配も沢山ありますよ主様! ……生意気だなおい!」

 絶華の言葉に反応して少女の声が聞こえる。さっちゃんと呼ばれたサートゥルヌスの意思だ。
 戦場からは複数の巨神の気配がするし、大神殿からも強大な神威を感じる。
 巨神の王と称するさっちゃんにとって自分の知らない巨神が沢山いるという事実は受け入れがたいのかもしれない。

「こら、ここの巨神に喧嘩うっちゃだめだぞさっちゃん」
「だってよぉ……巨神の王たる俺を差し置いて生意気だし」
「どうやら我がチョコが足りないよう――「あっ、大丈夫です!全力で巨神達を助けましょう!」

 喧嘩を売るなと言う主に抗弁する機神。前科持ちかもしれない。
 そんな機神に|チョコ《おしおき》をと言う絶華の言葉を全力で遮る|機神《さっちゃん》。
 やり取りから二人にとってチョコがどんな存在なのかが窺い知ることが出来る。
 そんなある種呑気な二人であったが実際に戦場に出た際の戦闘力は絶大であった。

 【|亜空間戦術級制圧機構『巨神の王』《キョジンゾクノオウ》】を発動した機神。
 虚空に潜航して奇襲をかける数重に対して次元転移で対抗。
 次々と虚空から現れて大刀で斬りかかってくる数重達を次元転移を連続して躱して見せる。
 『巨神の王』の権能はその圧倒的な回避力だけではない。
 次元転移で回避して見せたと思えば、超音速で間合いを詰め、亜空切断を放って数重の腕や脚を切断する。
 瞬く間に四肢を切断され行動力を喪失する数重達。
 絶華と機神には命のやりとりにあって、戦闘力、行動だけを奪う余裕があるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

インディゴ・クロワッサン
「ねー 巨神さん…この国を守る為にも今回だけ乗ってもいーい?」
拒否される事はないだろーから、サクッと載っちゃうけど!
「うっひょー!操作しやすーい!」
でも、巨神さんを貰う気は無いんだけどね。
敵をはっ倒す為にも、まずは準備運動ー!
一体を相手にフェイント多めのカウンター戦法でずばーっ!
他2体が隙を着いて突破しようとしたら、Vrykolakasを呼び出して、UC:限定的解放・藍薔薇の戒め を使用!
「そっちの2体は好きにしていいよー」
コックピットは狙わないでね程度の不殺指示はしとくけど…期待はしてないよ
「さて、薔薇の騎士に屠られる準備は出来たかい?」
それじゃ、必殺技も使える技能も全部使って、大暴れだー!



●記念搭乗!
 ちょっと保留で。『巨神』との邂逅の最後でそんなことを宣ったインディゴ・クロワッサン。
 『好きにせよ』と答えた『巨神』からは飽きれた気配がありありと感じられたものだ。

 勿論、保留にしたのはインディゴなりの理由がある。いろいろと考える事があったのだ。
 バレてるっぽいけど|オブリビオンマシン《Vrykolakas》との同居はやっぱお互い気まずいよねー喧嘩するかもだし、とかリベルの『巨神』を貰ったらリベルの戦力として数えられそうだしそれはアレだなーとか、いろいろである。
 ちなみに同居云々はインディゴのユーベルコード由来の空間にいるVrykolakasと『巨神』の権能由来の空間は亜空間と言っても全くの別物なので同居とはならないし、『巨神』を得たからと言ってリベル所属になる事もない。リベルは猟兵を御せると思っていないのだ。別に依頼しなくても勝手にオブリビオンマシンを倒すだろうしワンチャン恩に着てくれたらラッキーくらいの感覚である。
 ここら辺は腹を割って『巨神』と話せば解消される話だが、初対面ではなかなか難しいものである。
 ちなみに『巨神』の方はだいたい把握しているがわざわざ自分から伝えたりはしない。契約前だから仕方ない。

 そんなことを考えている際に敵襲の報を受けてインディゴは決断する。もともと記念受験のつもりだったのだ。
 今回はちょっと『巨神』の力を味わって友好関係を築いとくくらいにしておこうと。

「という訳で巨神さん……この国を守る為にも今回だけ乗ってもいーい?」
『何がという訳なのだ。まあ構わぬ』

 何だかんだこの『巨神』ノリが良いのかもしれない。特に逆らうことなくインディゴを自らの中に迎え入れる。
 操縦席の空間は一般的なキャバリアとは似ても似つかない全周囲が見える広い空間だ。
 『巨神』は大きさ自体は普通のキャバリアと大差のないものだったので明らかにおかしいのだが仮にも『神』である。魔法的な何かだろうと納得。
 どうやって動かすのかも感覚的に分かる。生身同然で動かせそうだ。もともとキャバリアパイロットではないインディゴにはありがたさい仕様ではある。「うっひょー!操作しやすーい!」がその感想。

 そして戦場だ。三機の|武甲・数重《敵》がインディゴの姿を認めて向かってくる。
 それを見たインディゴ、まずは『巨神』を使った戦闘に慣れてみようとその内一機に狙いを定める。
 とは言え残りの二機を自由にする気もない。
 【無限収納】から『Vrykolakas』を出現させて【|限定的解放・藍薔薇の戒め《リミテッドリリース・インディゴチェイン》】を発動。これはオブリビオンマシンであるVrykolakasをインディゴの管理下から解き放ち自律行動モードにするユーベルコードである。二機の相手はVrykolakasにさせようという訳だ。

「いいよね?」
『構わぬが……『巨神』というものを分かっていないのではないか?』

 オブリビオンマシンとの共闘の了解を『巨神』に求めるインディゴだが、その返事は思っていたのとは違うもの。オブリビオンマシンとの共闘自体は全く気にしていない様だが「分かっていない」とは?
 その答えは直後に理解できた。
 『巨神』を駆ったインディゴと数重との戦闘力の差は隔絶しており、まさに瞬殺。
 Vrykolakasが二機と戦闘を開始した頃には不殺で戦闘力を奪う事に成功していた。三機同時でも余裕だっただろう。

「うわ、思ったよりヤッバ」

 そんな感想を抱きながらVrykolakasの応援に向かうインディゴだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

霧島・絶奈
◆心情
「戦争とは流血を伴う外交」でしたか?
求める物があって、武力が有るならばそうも為るのでしょう
ですが、一定の成果すら上がらないのに方針を転換出来ないのは亡国への一歩ですよ

まあ代替不能な個人に戦況を委ねる現状も危険でしょうけれど…

◆行動
【Evolution】に搭乗

【罠使い】の技を活かし「魔法で敵を識別する指向性散弾」を複数設置
突破を図ると分っているのですから罠を張るのは当然でしょう?
尤も、突破出来ればの話ですが…

『【1/0】』を使用
【集団戦術】を駆使した【範囲攻撃】で敵を殲滅

私も【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】

負傷は【各種耐性】と【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復



●戦闘による進化
 『巨神』『機神』『神機』。神的な存在が入り乱れる戦場に新たな神『異端の神』が降臨する。
 |Evolution《キャバリア》に搭乗した霧島・絶奈(暗き獣・f20096)である。

「『戦争とは流血を伴う外交』でしたか? 求める物があって、武力が有るならばそうも為るのでしょう。
 ですが、一定の成果すら上がらないのに方針を転換出来ないのは亡国への一歩ですよ」

 猟兵達により崩れつつある|襲撃者《武甲・数重》達を見て憐みを含む声で告げる。
 襲撃者達の故国は過去に『巨神』に敗北している。
 それ故に『巨神』を除こうと言うのがこの襲撃の目的であるだろうが……。
 そもそも戦争をする事が前提であるのがおかしいのだ。
 『巨神』が強大な力を持つと言うのであればそれとぶつからない様に立ち回るのが政治であり外交であろう。
 「戦争とは血を流す政治であり、外交とは血を流さない政治である」という言葉もある。
 避けられる流血ならば避けるべきだろう。
 とは言えそうさせない為にオブリビオンマシンという存在があるのであろうが。

「まあ代替不能な個人に戦況を委ねる現状も危険でしょうけれど……」

 とは言え『巨神』を擁する神聖王国リベルにも不安がある。
 聞き及ぶ限りでは『巨神』の力は多分に属人的だ。恒久的に安定するとは思えない。
 もっとも恒久的等を望むのは人の国には過ぎた願いかもしれないが。

 などと考える絶奈だが、別に両国の未来を考えに来た訳ではない。
 オブリビオンマシンを倒しに来た、それだけである。
 大神殿を狙うということで大神殿周辺に『罠』を発生させた後に|【1/0】《インフィニティ》を発動。
 Evolutionを増殖させる。
 この絶奈の乗機は種類としては量産型であるが同型機とのデータリンクによって経験を共有し、自己進化を行うという強力な機能がある。この機能と絶奈の増殖させるユーベルコードはすこぶる相性が良い。
 そう、|数重《敵》達との戦闘はEvolutionを進化させる糧なのだった。蹂躙が始まった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ラスク・パークス
POW アドリブ連携歓迎

適性試験、には、遅れた。けれど、加勢、に来た。
『・ω・) 出遅れたけど、かっこいいところは見せてやろう!』
オブリビオンの、言いなり。哀れな部隊を、迎撃する。
『・▽・)ノ 巨神がなくとも戦えることを証明してみせよう☆』
キャバリアすら、無い、けど。

やはり、大きい。虚空潜航も、侮れない。
『-ωー) だがしかし。大きいのはソッチだけじゃないんだZE!』
こちらは、歩兵単独。警戒しようと、慢心しようと、数重の斬撃をするなら、ある程度の距離は開く。
相手が巨体だからこそ。適正の間合いが開く。そこを突く。

出現した敵の数だけ、《ザナドゥの鋭刃》。
現在134mまで届く刃で、速やかに。斬る。



●ゴリアテ退治
 |巨大人型機動兵器《キャバリア》が入り乱れる戦場。
 鋼と鋼がぶつかり合うその場にあってある意味異様な光景があった。
 人と|巨人《キャバリア》との戦いである。

「適性試験、には、遅れた。けれど、加勢、に来た」
『・ω・) 出遅れたけど、かっこいいところは見せてやろう!』

 肉声と機械音声でそう言うのはラスク・パークス(|最後の死神《『パクス・ザナドゥ』》・f36616)。
 サイバーザナドゥ出身のレプリカントである。ちなみに『・ω・)』は目元を覆うバイザーに表示されている。

 大神殿への侵攻進路を塞ぐように立つラスク。
 生身の人間にキャバリアで攻めかかると言うのは心理的な抵抗がありそうなものだがオブリビオンマシンに侵された思考に躊躇はないのか三機の|『武甲・数重』《敵》が容赦なくラスクに殺到する。圧倒的な質量差である。通常であれば恐怖で竦むのが当然であるが。

『・▽・)ノ 巨神がなくとも戦えることを証明してみせよう☆』
「キャバリアすら、無い、けど」

 ラスクに怖れはない。とは言え質量差は確かにある。しかも、数重は油断なく|短距離虚空潜航《ワープ》を使用。
 虚空から突如として出現して、次々に斬撃を放ってくる。掠りでもすれば致命打となるそれを辛うじて避ける。
 これは大きさが違い過ぎると言うのが良い方向に働いている。
 数重達は連続して攻撃することに習熟しているがそれは|同サイズ《キャバリア》を想定したもの。
 人サイズを狙うのは勝手が違う。
 あまり近づき過ぎれば数重同士で接触事故となる為にどうしてもラスクから見れば隙が大きくなる。

「やはり、大きい。虚空潜航も、侮れない」
『-ωー) だがしかし。大きいのはソッチだけじゃないんだZE!』

 虚空から出現している三機の数重。再び虚空に潜られる前にラスクの【|ザナドゥの鋭刃《シャープ・ザナドゥ》】が発動する。
 それは漆黒の闇。黒き刃。現在最大134mまで伸びるそれはラスクの言う通り大きさの不利を覆す。
 ラスクの体から生えた三本のそれは神速で伸びて三機の数重を一度に斬り裂くのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

碇・レンカ
『短距離ではあるけれど、敵は虚空潜行してくるようね。気を付けなさい!』
「はい!」
『それでは……クリューエリオン序号機、発進!』

ジャイアントケーブルからエネルギー充填!
周囲に防御ユニット群を浮かべて護衛させます!
RBXS キャバリアウェポンのRSガトリングキャノンを乱れ撃ち弾幕を張り制圧効果で神殿に近づけないようにします!
攻撃は|U.C.フィールド全開《鉄壁念動力全力魔法》で防御します!当たっても拘束具の装甲が防いでくれます!



●クリューエリオン序号機発進
『短距離ではあるけれど、敵は虚空潜行してくるようね。気を付けなさい!』

 敵機、『武甲・数重』の最大の武器と言える短距離虚空潜航への注意を促す声。
 これに|ジャイアントキャバリア《汎用巨人型決戦機兵人造巨人クリューエリオン序号機》の操縦席で碇・レンカ(神醒機クリューヱリヲン:序/Cruel Angel・f42276)は「はい!」と元気な声で返す。
 幼さが残る声だ。それも当然、まだ8歳の少女である。
 10歳にも満たない子供を戦わせるのは異様な事ではあるがレンカは猟兵であり人造巨人を操縦する力を持つ。
 力を持つ者が戦わなければならない世界の出身でもあった。
 レンカ自身も戦う事への苦悩はあっても忌避感はない。

『それでは……クリューエリオン序号機、発進!』

 司令部からの声に送られてリベル大神殿近郊の戦いに参戦する。
 レンカに襲い掛かる|数重《敵》は三機。それを|人造巨人《序号機》にジャイアントケーブルからエネルギーを充填させて防御ユニット群を周囲に展開、迎え撃つ。
 序号機と数重達。まだ距離があると思ったのも束の間、突如として消失する敵機。虚空潜航である。

「これが虚空潜航!」

 そうレンカが警戒する数瞬の後に突如、左右と後背に出現。間髪を入れずに斬撃を放ってくる。
 警戒していた事もあり展開していた防御ユニット群が反応する。
 しかし、必殺の連携攻撃である。防ぐも防ぎきれずに迫る白刃。
 敵は勝利を確信したかが防御ユニット群を抜けてもまだ超えるべき壁があった。
 U.C.フィールド。レンカはこれを全開する事で数重の連携攻撃を防ぎきる。

「こちらの番だ!」

 反撃の時間である。【|RX ガトリングキャノン《キャバリアウェポン》】を発動。
 序号機の銃火器が激しく火を噴く。三機を射程に収めてのガトリングキャノンの乱れ撃ちである。
 攻撃を防がれたばかりの数重達は手甲等を盾に耐える事を選択、防御に回ったが、それは悪手であった。
 弾幕は時間経過と共に厚くなり遂には装甲を破壊。蜂の巣になるまで銃撃は止まることはなかったのである。

大成功 🔵​🔵​🔵​

空桐・清導
遥翔と連携
アドリブ歓迎
POW

「ああ、来たぜ!|遥翔《フレアライザー》!
ラクスも今回は協力していこう!
さあ!オレ達の初陣だぜ!アフラ・マズダー!!」
≪我が力、存分に振るえ。ただし、呑まれんことだな。≫
背に光輪の如き黄金の輪が現れて炎の翼が現出
手をかざすことで神剣が握られる
とある神話における最高神の名に相応しい巨神が雄々しく立つ

「さて相手は6体だ。どうするアフラ?」
≪アフラ?…まあいい。我を操るならば小細工等不要。
ただ全霊の一撃を振るえば事足りる。≫
「へっ!自信たっぷりじゃねえか!そういうの、大好きだ!」
接近してくる数重の攻撃を装甲と[オーラ防御]で防ぎ、
握りしめた神剣にて反撃
≪斬り捨てられぬか。まだまだ、貴様との同調が浅いな。≫
「ならば![限界を突破]するだけだ!決めるぞ!遥翔!」

ラクスが縮退星を発射した瞬間、神剣に[力を溜めて]UC発動
光輪の光と太陽の輝きを纏って突撃する
「超必殺!シャイニング・ノヴァ・ブレェェイクッ!!」
6体まとめて神剣にて斬り捨てる!
「初陣としては良いんじゃないか!」


久遠寺・遥翔
清導と連携
アドリブ歓迎
「よう|清導《ヒーロー》、来てたんだな。そいつがお前の巨神か。うちの|相棒《イグニス》と相性がよさそうだ」
「マスター、先輩もいいですが今は私の操縦に集中を」
「わかってる、ここに来た理由がどうあれ巨神の操者としての役目は果たす」

▼戦闘
レヴィアラクスに[騎乗]しての[空中戦]
「相手は数頼みの雑兵、目的はこっちじゃなくて神殿の方か。それなら!」
[ダッシュ]により分身と見紛う[残像]を繰り出し相手を翻弄しながら
それに紛れさせる形でUC念導刃による牽制しつつ
6機の数重を相手取りブレードとライフルで[範囲攻撃]だ

敵のワープ攻撃は[第六感]と[心眼]で[見切り]回避
神殿への攻撃は念導刃を介した[鉄壁]の[結界術]で遮断する

「今だラクス!」
「ライフル限定解除、撃てます」
6機巻き込める位置でUCを発射
重力の檻に捕らえとどめは清導の巨神に任せるぜ

▼ラクスについて
漠然とした不安はリベルの『巨神』によって解き明かされた
今は使命を思い出せずとも
今の歩みは間違いではないと
迷いはここに晴れた



●炎と湖の巨神
 敵襲の報を聞き人の姿をとる|巨神《ラクス》と共に大神殿から迎撃に出る久遠寺・遥翔。
 そこに見知った姿を確認する。空桐・清導だ。

「よう|清導《ヒーロー》、来てたんだな。巨神が目当てかい?」
「ああ、来てたぜ! |遥翔《フレアライザー》! その通りだ! 遥翔もそういうことか?」
「いや、俺は|こいつ《ラクス》の付き添いだ」

 思わぬ場所での邂逅に軽く挨拶をする二人。だが今は非常事態である。
 すぐに意識をこれから起こる戦いに切り替える。

「『巨神』には認められたんだよな?」
「勿論だ。今から見せるぜ。 さあ!オレ達の初陣だぜ!アフラ・マズダー!!」

 清導の呼びかけに答える様に虚空が輝き神々しい真紅の魔神が出現する。
 同時に清導の姿も輝きと共に消える。『|巨神《アフラ・マズダー》』の操縦席へと転移したのだろう。

「行こうぜ、遥翔! ラクスも今回は協力していこう!」

 『|巨神《アフラ・マズダー》』から聞こえる清導の声に頷き、ラクスを見る遥翔。
 ラクスも心得ているとばかりにその姿を消し、代わりに『|巨神《レヴィアラクス》』が姿を現わす。
 操縦席から改めて清導の『巨神』を見ればその背面に黄金の光輪が現れて炎の翼が現出している。
 光と炎の大神と言ったところか。
 それにしても清導、『|アフラ・マズダー《最高神》』とは大きく出たな。とはいえそれに相応しい威容ではある。
 そんな感想を抱く遥翔。それにしても……。

「そいつがお前の巨神か。うちの|相棒《イグニス》と相性がよさそうだ」

 『イグニス』とは遥翔が『|巨神《ラクス》』以外に所持するキャバリアであり、その特徴を一言で言えば『焔』だ。カテゴリーとしては同類と言えよう。そんな素直な感想であるが。

「マスター、先輩もいいですが今は私の操縦に集中を」
「わかってる、ここに来た理由がどうあれ巨神の操者としての役目は果たす」

 『|巨神《ラクス》』としては自分が遥翔と出会う前から共に戦っており相棒として頼りにされているイグニスに思うところがある。別に敵対しているとか仲が悪いとかそういうことではないが自分の方が役に立てるという想いはあった。漠然とした不安があった頃から抱えている想いであるがリベルの『巨神』と対話してそれが晴れた今、その想いは強くなっている。
 そんなラクスの想いを何となく感じ取り微苦笑を浮かべる遥翔。この二人の絆に陰りはない。

 一方の清導とアフラ・マズダーはどうか。
 初陣と張り切る清導に巨神は『我が力、存分に振るえ。ただし、呑まれんことだな』と忠告とも警告ともとれる言葉を送る。清導の正義の心は分かっている。だが、『巨神』の力は強大だ。その力に呑まれれば正義は独善となり最後には悪と成り果てるだろう。

「へへっ、ありがとよ、アフラ! だが俺は大丈夫だ。アンタも一緒だしな!」
『アフラ? ……まあ、いい。その気持ちを忘れぬことだ』

 気安く呼びかけて来る清導から真っ直ぐな信頼を感じ、それを悪くないと思う『|巨神《アフラ》』。
 こちらの相性も良いようであった。

 そして、二大巨神の共演が始まる。
 
 今回、大神殿に襲撃をかけた敵軍を構成するキャバリア。
 量産型サイキックキャバリア『武甲・数重』は決して容易い相手ではない。
 短距離虚空潜航という距離は短いとはいえ亜空間移動を可能としており、相手から見れば何もない空間から突然に現れて襲われることを意味する。これだけでも脅威と言えるのに数重の操縦者達は弛まない訓練の結果、連携行動も習熟しているのである。何もない空間から次々と現れて絶妙な連携を以て攻撃する。実際にエースと呼ばれる存在も撃破して戦果を挙げてきた。
 だが、例外はある。今回の相手は二機の『巨神』であり、その操者も共にトップクラスの猟兵であった。
 数重達が必殺の自信をもって放った斬撃は『|炎《アフラ》』を傷つける事能わず、『|湖《ラクス》』を捉える事も能わず。
 『|巨神《ラクス》』の縮退星が創造した超重力の闇に絡め捕られた数重達が『|巨神《アフラ》』の絶対的太陽と言える一撃にその身を捉えた闇ごと消滅させられたのは戦いが始まってほんの僅か後の事だった。

「初陣としては良いんじゃないか!」
『まだ終わっておらぬ』

 絶対的な実力差を見せつけての数重達の消滅。だが、それとほぼ同時に動き出した赤い煌めき。
 敵の指揮官機の動きを見て気を引き締めなおす清導達であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

カシム・ディーン
「ご主人サマー☆巨神だよ☆巨神が沢山いるよ☆生意気だぞ☆」
おめーは何張り合ってやがる!?
「だってメルシーは巨神の国の王様だぞ☆あの子達には負けないぞ☆」

もう滅んでるだろ阿呆!

https://tw6.jp/scenario/show?scenario_id=47557

(若しかしたら伝承とか災厄扱いで巨神が支配してた国の情報が残ってるかも)

【情報収集・視力・戦闘知識】
敵機の陣形と構造と動きと能力を分析
乗員の位置も捕捉

UC発動
合体させず物量で行動
【属性攻撃・迷彩】
光水属性を機体とダイウルゴス軍団に付与
光学迷彩で存在を隠し水の障壁で熱源隠蔽
そして…
爾雷彌参上も勝手に発動!
「猟兵いる所ワシはあり!爾雷彌参上!」(実は巨神)
また勝手に着やがって…!
「ドーモ、爾雷彌=です。」
尚自己判断で勝手に暴れて敵機を切り捨てます(不殺徹底

【念動力・空中戦・集団戦術・二回攻撃・切断・盗み攻撃・盗み】
飛び回り鎌剣で切り刻み
竜達は複数で敵機を取り囲み食いちぎり無力化
乗員は不殺徹底
但し金目の物は身包みパーツ諸々強奪!



●巨神の王?と帝竜軍団
「ご主人サマー☆巨神だよ☆巨神が沢山いるよ☆生意気だぞ☆」
「おめーは何張り合ってやがる!?」
「だってメルシーは巨神の国の王様だぞ☆あの子達には負けないぞ☆」
「もう滅んでるだろ阿呆!」

 多くの『巨神』が存在する戦場、その一角で行われている会話である。
 会話の主達はカシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)とその|愛機《キャバリア》である界導神機『メルクリウス』。
 勿論、巨神の国の王様を名乗っているのがメルクリウス。愛称メルシーである。
 ……何かこの戦場に他にも居た様な気がしないでもない巨神の王。
 とは言えメルシーのいう巨神の国はカシムが指摘した様に既に滅んでいる。

 地理的には|この国《リベル》とは関係ないであろうが、もしかしたら伝承等でメルシーの言う巨神の国の情報が残っている可能性はある。落ち着いたらこの地の『巨神』に聞いてみるのも良いかもしれない。
 そんなことを考えつつも並行してカシムは冷静に敵軍の実力を測っている。そしてそれはすぐに終了する。

「さーて、始めますか!」

 ユーベルコード【|帝竜眼「ダイウルゴス」《ブンメイヲシンリャクシユウゴウスルモノ》】の発動。
 それにより出現するのはかつての帝竜戦役で猛威を振るった『ダイウルゴス』――を小型にした存在。
 戦闘用小型ダイウルゴス。戦闘力はそれなりだがその数は実に百五十体。
 それに光水属性の魔術が付与される。実行者はカシム。彼は魔術師でもあるのだ。
 光属性により光学迷彩的にその姿を隠蔽し、水属性により熱源探知をも拒む。
 見えない捕食者の群れの完成である。

「さあ、い「猟兵いる所ワシはあり!爾雷彌参上!」

 小型帝竜の軍団に出撃の命令を下そうとしたその言葉に被せる様に現われる『|巨神《忍者》』が一機!

「また勝手に着やがって!」
「ドーモ、爾雷彌=です」

 忍者の存在をそう言うものと受け流して改めて号令を発するカシム。
 猟犬の群れの様に|『武甲・数重』《敵機》の集団に襲い掛かる見えない小型帝竜達。
 それに加えてカシム自身も『|神機《メルシー》』を駆って|鎌剣《ハルペー》を振るい、また『|巨神《忍者》』の援護もある。
 圧倒的である。数重も意地の反撃で小型帝竜の何体かを斬るが、その斬った隙に他の小型帝竜に脚を噛まれ腕を喰われ背面に飛び掛かられるという状況。勝負にならない。
 瞬く間に制圧される。数重自体はボロボロな有様だがそれでもその乗員に死者はいなかった。
 これは「金目の物は身包みパーツ諸々強奪!」というカシムの主義と同時に確かな優しさの表れだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

防人・拓也
さて、戦闘開始だ。マイラも戦闘に加わってもらう。残りの2機の巨神を呼ぶ。両手で術印を組み、地面に片手を付けて
「来い、アイリス、ルイーズ!」
と自身の両脇に魔法陣を展開し、キャバリア形態のアイリスとルイーズを召喚。
「お呼びでしょうか、マスター」
「ルイーズ、ここに参上しました」
とアイリス達は俺の方を向き、指示を待つ。
「ルイーズは前衛で敵部隊を抑えてくれ。アイリスとマイラは後方からルイーズを援護。撃ち漏らした敵は俺がやる。後、敵は機体破壊だけに留めるように」
と指示。
「かしこまりました。マイラ様、こちらへ」
「うん、分かった」
とアイリスとマイラは位置に着いて準備。
「では、先鋒は私が。ルイーズ、参ります!」
とルイーズは『神槍エリクトニオス』と『神盾アイギス』を構え、神速の刺突と弾幕の如き光弾を敵部隊へ浴びせながら突撃。
ルイーズを援護する為にアイリスは『神弓カラドボルグ』で光の矢を、マイラは『エターナルロッド』から光弾を放つ。
それでも突破してきた敵がいたら、俺の旋風術・疾風狼牙で倒す。
アドリブ・連携可。



●巨神部隊
 大神殿への襲撃。それを知った防人・拓也の行動は迅速であった。
 仲間になったばかりの『|巨神《マイラ》』を伴い外に出るとすぐに両手で術印を組み、片手を大地に付ける。

「来い、アイリス、ルイーズ!」

 拓也の呼び掛けに応える様に彼の両側に異なる魔法陣が展開される。
 そこから出現するのは二機のキャバリア。
 |タイプEXドラゴン『アイリス』《アイリス》と|護城神機『ミネルヴァ・ルイーズ』《ルイーズ》である。
 共に知性を持ち、完全に自律行動が可能な巨神と神機だ。

「お呼びでしょうか、マスター」
「ルイーズ、ここに参上しました」

 二機、二人と言うべきかアイリスとルイーズは拓也に敬意を持って接して彼の指示を待つ。
 完全に拓也を主として認めている様だ。その様子を見て感心するマイラ。

「マイラも戦闘に加わってもらう。いけるな?」
「勿論、大丈夫だよ」
「よし。それではルイーズは前衛で敵部隊を抑えてくれ。アイリスとマイラは後方からルイーズを援護。
 撃ち漏らした敵は俺がやる。後、敵は機体破壊だけに留めるように」

 流れる様に指示を出す。前衛をルイーズ、後衛をアイリスとマイラ。
 それを聞きマイラもすぐに人の姿から|キャバリア《巨神》の姿へと変じる。
 三機の強大なキャバリア。それを掻い潜った者がいればその対処を拓也が行うという、知らない者が聞けば首を傾げる布陣だが、この指示に疑問を持つ者はこの中にいない。

「かしこまりました。マイラ様、こちらへ」
「うん、分かった」

 後衛の先輩としてアイリスがマイラを誘う。
 二人が所定の位置についたのを確かめてルイーズが武器を構えて前を向く。

「では、先鋒は私が。ルイーズ、参ります!」

 『神槍エリクトニオス』と『神盾アイギス』。共に強力な古代武装を構えてルイーズが突撃する。
 神槍は遠距離にあっては光弾の弾幕を放ち、接近すれば神速の刺突が襲う。
 神盾はあらゆる攻撃を防ぐ障壁の展開と石化光線が発射可能という神器である。

 光弾を虚空潜航で躱し、斬撃を放つ|『武甲・数重』《敵》達だが、姿を虚空に消した段階で強襲に備え神盾から障壁を展開させるルイーズの守りを崩せない。逆に反撃で神槍の一撃を受け破損する。
 動きが鈍ったところを後衛であるアイリスとマイラの援護攻撃でしとめられる。
 アイリスは『神弓カラドボルグ』、マイラは『エターナルロッド』とこれも絶大な力を秘めた古代武装からの攻撃だ。
 圧倒的な戦闘力を持った三機に対して同数の数重三機では荷が勝ち過ぎだった。
 ルイーズが突貫してから僅かな時間で勝負が決する。勿論、ルイーズたちの勝利である。
 拓也は最後の瞬間まで油断せずユーベルコード発動の構えを解かなかったが、必要はなかったようだ。
 敵機を指示通り機体破壊だけに留めることを完遂した三人を褒める拓也。
 三人の嬉しそうな声が数重軍団との戦闘の最後を飾った。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『アグネリウス』

POW   :    破邪の炎
光輝く【あらゆる行動阻害要因を焼払う炎を纏った姿】に変身する。武器は【炎で形作った近接武器】しか使えないが、[炎で形作った近接武器]の射程外からのダメージは全て100分の1。
SPD   :    不滅の炎
戦場全体に【効果時間中は如何なる手段でも消せない炎】を発生させる。レベル分後まで、敵は【様々な形で襲い来る炎】の攻撃を、味方は【生命賦活・物質再生の力を宿す炎】の回復を受け続ける。
WIZ   :    断罪の炎
戦場にレベル×5本の【万物を焼却せしめる灼熱の光線】が降り注ぎ、敵味方の区別無く、より【搭乗者の価値観において悪である】対象を優先して攻撃する。

イラスト:落葉

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ルクレツィア・アストリュードです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●アグネリウス
 大神殿の破壊を企図した襲撃者達。
 五十機近くいたキャバリア軍団は僅かな時間の内に指揮官機一機を残すのみとなっていた。

「――何故、巨神がいる?」

 指揮官の誤算。
 客観的に見れば猟兵達に察知されていた事であるが、彼の主観的には違う。
 『巨神』だ。
 長年の情報収集で大神殿には平時は『巨神』の警護はない事が判明していた。
 通常のキャバリアの防衛部隊はいるが、それだけならば制圧する自信があったのだ。
 『巨神』が一番近くにいる王都である。
 そこから救援に来るまでに大神殿を破壊することは十分に可能だと考えていたのだ。
 しかし、大神殿には『巨神』がいた。それも複数機。
 かつてジャステの解放軍を完膚なきまでに蹂躙した『巨神』群。
 勿論、それとは違うが指揮官にとっては関係ない。等しく『巨神』である。
 その力は健在であり、己の精鋭と評価していささかも恥じる事のない軍団を鎧袖一触に粉砕してみせた。

「またもや阻むのか」

 指揮官にとって『巨神』とは『悪』であり強大な『邪神』である。
 もとより生きて帰るつもりはなかった。大神殿を破壊したところでリベルの国土中心近くである。
 『巨神機兵団』に捕捉され滅ぼされるのは覚悟していた。
 しかし、まだである。何も成し得ていない。大神殿は全くの無傷。
 滅びが避けられないとしても『巨神』を生み出す『悪』の神殿は破壊しなければならない。

 指揮官の決死の意志に呼応して|アグネリウス《オブリビオンマシン》が妖しい焔を纏う。
 炎の揺らめきは嗤っている様にも見えた。

 ===============================

 第三章は敵軍団の指揮官機アグネリウスとの戦いになります。
 ユーベルコードも強力なのが揃っておりなかなかの強敵です。
 ですが、この敵の厄介な点は猟兵の撃破より大神殿の破壊を望んでいる点です。
 例えば猟兵のUCが敵を撃破したとしても敵が大神殿に放つUCに対策していなければ大神殿に被害が及びます。
 とは言え猟兵の目的はあくまでオブリビオンマシンの討伐です。
 アグネリウスに打撃さえ与えれば大神殿に被害が出ても成功度に影響はありません。
 逆にアグネリウスが大神殿破壊を優先する点を利用すればまともに戦うよりも優位に戦えるでしょう。
ナミエ・オイローパ
アドリブ/連携可
「あれが指揮官ね」
「マスター、あれを大神殿の奥に行かせてはいけない」
「ならここで食い止めるまでね」
死角から『ガンダヴァハ』の風属性弾で先制攻撃。
敵の光線が降り注ぐ中を高速で回避。風の羽弾『マルト』で反撃するも決定打にはならない。
「せめて数秒でいい、動きが止まれば」
「なら任せて」(UC発動)
敵の動きと光線が止まった隙に神罰の力を纏った風の神剣『アニラ』で攻撃。

(ぜっちゃんチョコらしきものを見つける)
「ヴァーユ、絶対あれに関わっちゃダメ」
「何故だマスター」



●風対炎
 『巨神』を生み出す聖域、大神殿の破壊。
 それだけを目的に不退転の意志を持ち真紅の炎を纏った|アグネリウス《オブリビオンマシン》を駆る敵指揮官。
 そこに超威力の銃弾が死角から襲い掛かる。
 アグネリウスの纏う炎の障壁を猛風で穿ち裂き、威力を減衰させながらもその装甲を傷つける。
 ナミエ・オイローパの『|巨神《ヴァーユ》』の|ライフル《ガンダヴァハ》から連射された風属性の神弾だ。

「『巨神』か――」

 しかし、その存在を一瞥しながらも指揮官は気にしない。
 攻撃したければすればいい。此方が崩れるまでに大神殿に致命的な一撃を与えらればいい、と言う考えだ。
 ユーベルコード【断罪の炎】を発動する。
 それは戦場に数百、ひょっとして千を超える灼熱の光線を降り注がせるアグネリウスの大技だ。
 光線が降り注ぐ対象は敵味方の区別なく|指揮官《搭乗者》の価値観において『悪』であること。
 巨神に乗るナミエも指揮官にとって当然、『悪』ではある。
 だが、この場にはもっと『悪』と呼ぶに相応しい存在がある。『巨神』を生み出し続ける大神殿だ。
 あれは大神殿を焼き払う力がある。そう察知したヴァーユが叫ぶ。

「マスター、あれを撃たせてはいけない」
「任せて」

 ヴァーユの焦った声にナミエが応える。
 渾身の【寵姫の瞳】。ナミエの視線の先にある存在を無意識の内に友好的に振舞わせるユーベルコードである。
 ナミエの実力なら二分以上、効果を発揮する事が可能だ。しかし。

「ふざけるなぁ!!」

 指揮官は数瞬の逡巡の後、気合の声と共に不可視である魅惑の鎖を振り払う。

「ヴァーユ!」
「十分です。マスター」

 【寵姫の瞳】を無効化されたことを察知したナミエが焦りの声を上げるが、それに答えたヴァーユの声には落ち着きがある。指揮官が動きを止めたのはほんの数瞬。だが、それはヴァーユにとって十分な時間であった。
 疾風と化してアグネリウスの至近距離まで到達していたヴァーユはその|神剣《アニラ》を振り下ろすのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

シルヴィ・フォーアンサー
……大神殿は壊させない。
『となると近接戦闘が確実だがどうする』
ん……フレースとの2面作戦で行こう。
「うふふ、おまかせされました」

フレースをライトニング・クラッシュで分離射出。
脚部スラスターで近づきながらロケットパンチも射出。
露出した肘間接部からビームサーベルを2本を伸ばして斬りかかるよ。
フレースには後方に回り込んでもらって稲妻を纏った体当たりを。
おまけに飛ばしたロケットパンチを誘導弾としてコントロールして
両手に保持させたガトリング砲を頭上や側面から至近距離から銃撃を打ち込ませるね。
こうやって多方向から攻撃して足止めしながらダメージを与えていくよ。



●雷鳥の一撃
 大神殿破壊を企図した襲撃部隊を危うげなく撃破制圧した猟兵達。
 残る敵は|アグネリウス《指揮官機》ただ一機。だが、その一機は猟兵達に構うことなく大神殿を目指す。

「……大神殿は壊させない」
「となると近接戦闘が確実だがどうする」

 あくまで大神殿破壊を優先する。その意図を正しく理解したシルヴィ・フォーアンサー。
 もちろん、達成させるつもりはない。
 その為の方法を示唆する|サポートAI《ヨル》の言葉を聞いて短く思案する。

「ん……フレースとの2面作戦で行こう」
「分かった」
「うふふ、おまかせされました」

 シルヴィの作戦にヨルと|巨神《フレース》が了解を告げて大神殿での最後の戦いが始まる。
 先程の戦闘でシルヴィは愛機ミドガルズにフレースを翼形態で合体させた状態で戦っていた。
 それを分離させる。

「……行って、フレース」

 ミドガルズの背中から|翼部分《フレース》が離脱して空中で鳥形態へと変形する。
 その漆黒の巨鳥の勇壮な姿は神話に謳われるフレースヴェルグの名前に相応しい。
 ユーベルコード【ライトニング・クラッシュ】の権能で雷を纏ったフレースはシルヴィの作戦通りに飛び立つ。
 同時に加速するミドガルズ。
 アグネリウスに接近しながらガドリングキャノンを握ったロケットパンチを射出する。牽制の砲撃。

「効かぬ」

 それを避けるまでもなく弾くアグネリウス。このオブリビオンマシンは現在、【破邪の炎】の権能で近接武器の射程外からの攻撃にほぼ完璧な防御力を持つ。

「知ってるよ」

 敵指揮官のユーベルコードの権能は予知により知らされている。驚きはない。
 ロケットパンチ射出後の露出した肘関節部からビームサーベルを伸ばし、接近戦を挑む。
 指揮官もまた両腕に炎の剣を出現させて対抗する。

「邪魔をするな!」
「絶対に壊させない!」

 ミドガルズとアグネリウスの激しい斬り合い。
 合間を縫ってヨルにコントロールされたロケットパンチが至近距離まで接近、破邪の炎の護りの適用外の至近距離から砲撃を放つなどして熾烈な戦いを繰り広げる。

「貰った!」
「フレース!」

 ロケットパンチを躱し、ビームサーベルを炎の剣で切り払って、体勢を崩したミドガルズに致命的な一撃を入れようとするアグネリウス。指揮官が勝利を確信した時、同時にシルヴィも勝利を確信していた。
 指揮官の意識が完全にミドガルズに向けられた瞬間。
 炎の剣がミドガルズを捉える前に超加速した激雷を纏った|巨鳥《フレース》がアグネリウスに激突するのであった。
 

大成功 🔵​🔵​🔵​

高崎・カント
「もっきゅ! きゅぴぴもきゅー!」
きゅっ、オブリビオンマシンが狙うのは神殿⁉
ALAさんのお家を壊すのはダメなのです!
リベルがそちらの国を攻めるのもダメなのです!
オブリビオンもダメなのですー!
む、難しくて頭がもきゅもきゅなのですー⁉

悩むよりも行動なのです!
ALAさんは神殿の防御を、カントは相手を攻撃するのです!
役割分担なのです!

ALAさんに操縦をお任せして、カントはコックピットから出るのです
ALAさんにカントを射出してもらって距離を詰め、【UC使用】で敵のカメラを狙って壊す!
見えなければ神殿を攻撃できないのです
攻撃の勢いが衰えたら、ALAさんに念を送って2人で合体攻撃なのです!



●天使の翼
 |敵指揮官機《アグネリウス》の動きを見て高崎・カントは焦っていた。
 敵はどうも|自分《猟兵》達を無視して大神殿を狙うらしい。
 大神殿は友達となった巨神、ALAさんのお家である。友達の家が壊されるのは絶対にダメである!
 でも敵指揮官が大神殿を狙う理由はリベルの巨神を怖れてのことらしい。
 リベルが巨神を使って敵の国を攻めるのもダメだと思う!
 とは言え今回の件はオブリビオンマシンが唆しているらしい。つまりオブリビオンはダメなのである!
 でも……とカントの思考がぐるぐる回る。

「もっきゅ! きゅぴぴもきゅー(む、難しくて頭がもきゅもきゅなのですー)!?」

 そんな少々混乱気味なカントだが敵は待ってくれない。
 悩むのは後、今は行動する時と|巨神《ALA》に話しかける。
 カントの採った作戦は役割分担。ALAに神殿の守備を任せてアグネリウスは自身が向かうと言うものだ。
 心配するALAに「もきゅきゅ」と答えてコックピットから外に出るカント。
 巨神は意思があり完全自律行動可能だからこそとれる選択肢だ。

 ALAに頼んでかなりの勢いで射出してもらい猛スピードでアグネリウスに接近する。
 そこで使用するユーベルコードは【モラスパーク】。パチパチ静電気で敵機のカメラをクロコゲにして壊す!
 見えなければ大神殿を狙う事もできないはずだ。しかし。

「舐めるな!」
「もきゅ!?」

 幾百の灼熱の光線を降り注がせるアグネリウスの大技【断罪の炎】。
 これは実は指揮官が視認して狙って放つものではない。
 敵も味方も関係なくただ、指揮官の価値観で悪である存在に優先して降り注ぐ超常の光線だ。
 カントは指揮官的に悪と認識されていないのかスルーされ、そのほとんどが大神殿に降り注ぐ。

「もきゅきゅ!!?」

 慌てるカントだが、振り返ってみた光景は驚きのものだった。
 大神殿前のALAの背中の両翼が巨大化。大神殿を包み込む様に広がって降り注ぐ極熱の光線を防いでいる。

「もきゅ!!」

 ALAが防いでいる内にとカントはモラスパークの出力を上げて行くのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ワタツミ・ラジアータ
ギガス、君の性能は見せていただきましたし、次は私の性能をお見せする番ですね。
それに、そろそろ食事の時間ですしね。

キャバリアを元の形状に戻す
大神殿を含む周辺をUCにて浸蝕
敵の炎に対する耐火コーティングとする
炎が消えないなら素材化したことで適当な空き地に燃えたまま山積みでまとめておく
消えたら回収する
敵機体も当然浸蝕し、自身の資材《食事》とする

敵が戦場全体を炎で侵略するならば、自身は半径138km内を浸食することで陣取り合戦の形にする
今はまだ、此処は護る
いつかこの星を喰らいつくすその時のために

せっかく面白そうな食事処ですのに、壊されてた大変困りますわ。

こっそり神殿の一部を自身由来の部品に交換しておく



●異星系侵蝕粒子
 邪なる炎を纏う|アグネリウス《オブリビオンマシン》。大神殿破壊を目指す敵を見てワタツミ・ラジアータが口を開く。

「ギガス、君の性能は見せていただきましたし、次は私の性能をお見せする番ですね」

 先程の『武甲・数重』達との戦いで示された『|巨神《ギガス》』の性能。それにワタツミは概ね満足していた。
 であるからこそ次は自分の性能を見せよう。主として相応しいことを示すのだ。
 それに――

「そろそろ食事の時間ですしね」

 ユーベルコードにより疑似的に真の姿になっていた彼女だが、それを解除。元のキャバリアへと戻る。
 それと同時に発動させるのは【デウス・エクス・マキナ《プラネットイーター》】。
 ワタツミのキャバリアから不可視の異星系侵蝕粒子が放たれ、周囲を侵食し始める。
 これは粒子が侵食したモノを生物、無生物を問わずに自身が喰らう資源と化すホシクライの技である。

 敵の狙いは大神殿破壊と分かっている。
 またその手段が炎であることも判明している為に資源化の際に耐火コーティングを施す。

「邪魔をするな」

 【不滅の炎】。如何なる手段でも決して消せない炎。
 それを以て大神殿を灰塵に帰そうとするアグネリウスだが、思う様に炎が広がらない。
 その原因をワタツミと直感して巨獣の様な形をした炎がワタツミを襲う。
 それを超速で侵食して無害化する異星系侵蝕粒子。
 そのままアグネリウス自体も侵食しようとするが侵食速度と不滅の炎による再生速度が拮抗する。

「せっかく面白そうな食事処ですのに、壊されてたら大変困りますわ」

 キャバリアの中で嫣然と笑うワタツミ。
 そう、この世界は今のところ彼女にとって魅力的な食事処なのだ。だから護る。
 いつかこの星を喰らいつくす時が来るとしても今はまだ違うからだ。

「戯言を」
「君は今日の食事ですわよ」
 
 ワタツミから発し続けられている異星系侵蝕粒子。それがアグネリウスの炎を徐々に侵食して行く――

大成功 🔵​🔵​🔵​

スフレ・デザートマウス
「残すはあと1機だけデスね」

他の敵はミー達みんなでセンメツしちゃったデスが……

「周辺に敵影なし。当該機は部隊の指揮官機のようだ。
 観測から、火炎系の攻撃を中心に行うと予想できる」

「ムッ、それならミーにいい考えがあるのデス」

アイツが炎を使うのなら、蒸気で吹き飛ばせばいいのデス


「……なるほど。そのために私にこの改良を施したのだな。
 少々危険だが、それであれば勝機はある」

ここに来るまでに、ミーはエクレアにも蒸気のスゴさを教えたのデス
エクレアなら、それをよく理解できるハズ!
右へ、左へ、前へ、後ろへ
炎を躱し、敵を引き付け、牽制しつつ、プロセスを継続デス!



外部モジュールを起動。
空間水分の取込開始。
超蒸圧充填開始。
機体の|ACS《姿勢制御》をオーバーライド。
ユーザーによるシステムクラックを警告。
冷却リソース一部停止。
機体温度の異常上昇を警告。
超蒸圧充填完了。
排気システム接続、切替完了。
スラスター接続、切替完了。



「スフレ、準備はできた。いつでも発射可能だ」


「コレで全部──吹き飛んじゃえデスッッッ!!」



●超蒸気パワー
「残すはあと1機だけデスね」

 スフレ・デザートマウスは最後に残った敵機、熾烈な炎を纏った|アグネリウス《オブリビオンマシン》を見据える。
 彼が率いた部隊はその悉くが猟兵達により完全破壊、少なくとも行動能力を喪失している。

「周辺に敵影なし。当該機は部隊の指揮官機のようだ。観測から、火炎系の攻撃を中心に行うと予想できる」

 アグネリウスを観察する様に見るスフレに|巨神《エクレア》が語り掛ける。
 その助言を聞いてスフレには思い浮かぶ策があった。

「ムッ、それならミーにいい考えがあるのデス」

 スフレの策、それは超圧縮した蒸気で炎も何もかも吹き飛ばしてしまうと言うもの。
 彼女の普段から使用する武器でもあり切り札でもある武器、パイルバンカーも超圧縮蒸気を用いたもの。
 そうスフレは蒸気に魅せられた者なのだ。
 当然、相棒となったエクレアにもその魅力を伝えており|巨神《キャバリア》としての能力に組み込んでもらっていた。

「……なるほど。そのために私にこの改良を施したのだな。少々危険だが、それであれば勝機はある」

 超圧縮蒸気。
 蒸気機関と言うと原始的時代から用いられている技術だがスフレの故郷である|大宇宙世界《スペースオペラワールド》は全ての世界の中でもトップクラスの超技術を持つ世界だ。当然、蒸気機関も進化しており、尋常ではない。その尋常ではない技術にさらに今は巨神の神威が加わっている。
 結果としてエクレアが判断した様に十分にユーベルコード由縁の炎をも吹き飛ばす事が可能だろう。
 問題はミスを犯せば自身も危険な事か。

「危険を冒す価値のある相手デス!」
「了解だ」

 スフレとエクレア、二人は心を一つにしてアグネリウスと激突する。
 最初は巨神を無視して大神殿に進もうする敵だがそれを許すスフレではない。
 執拗に纏わりつき、遂にスフレを打倒しなければ大神殿に辿り着けぬと敵に決意させる。
 そこからのアグネリウスの攻撃は熾烈を極めた。二振りの炎の剣を縦横無尽に操ってエクレアを襲う。
 スフレもエクレアを操り前後左右、躱し、受け流し、躱し、受け流し、凌ぎ続ける。

 外部モジュールを起動。
 空間水分の取込開始。
 超蒸圧充填開始。
 機体の|ACS《姿勢制御》をオーバーライド。
 ユーザーによるシステムクラックを警告。
 冷却リソース一部停止。
 機体温度の異常上昇を警告。
 超蒸圧充填完了。
 排気システム接続、切替完了。
 スラスター接続、切替完了。

 スフレが必死の操縦をしている間、エクレアは切り札を発動すべく準備をする。
 そして――

「スフレ、準備はできた。いつでも発射可能だ」
「コレで全部──吹き飛んじゃえデスッッッ!!」

 エクレアの準備完了の声と同時に【大ヤケド!ハイパースチーム】を発動させる。
 限界を遥かに超えた極大の超蒸圧エネルギー。
 その全てが超至近距離にいたアグネリウスを全身を捉え、身に纏う破邪の炎ごと瞬時に吹き飛ばすのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

カシム・ディーン
まぁ…巨神が悪ってのは…否定しきれねーな?
「ご主人サマー!?」
おめーらだって大概だったろ?
(塩沢たまきMS様ノベル「機械仕掛けの神話」参照
「今だから判るけどユピテル様もオブビリオンマシンになってたねー…」

ま、それはそれとして巨神の神殿壊させる訳にはいかねーな?
「それならどうする?」
速攻でぶちのめす

【属性攻撃・迷彩】
水属性を機体に付与
消せずともダメージは抑えられるだろ

「不滅の炎でメルシーをいじめるのは許さないぞ☆」

UC発動
同時に爾雷彌参上発動
「ドーモ。アグネリウス=サン。爾雷彌=です。神殿には指一本触れさせぬぞ!」
炎を浴びながらも近接で猛攻を仕掛ける巨神忍者

【空中戦・二回攻撃・切断・盗み攻撃・盗み】
超絶速度で飛び回りながら鎌剣で切り刻み武装を強奪

悪って言葉は便利だよなー?
こうして平和な都市国家に襲い掛かって無茶苦茶しても相手が悪なら問題ないってな?
教えてやるよ…今のご時世そんなもんクソの役に立たねーよ
天才は出世して努力のおっかけは彼と並べる力を欲してる
だがてめーらのは妄信だ
だから今は眠れ



●神速の神機
 かつて祖国の軍勢を滅ぼした『巨神』を悪と断じる敵指揮官。
 熾焔の|アグネリウス《オブリビオンマシン》を駆って悪を生み出す大神殿の破壊を目論む。

「まぁ……巨神が悪ってのは……否定しきれねーな?」
「ご主人サマー!?」

 |界導神機《メルクリウス》の操縦席でカシム・ディーンが素直な感想を述べる。
 いきなり何言ってるのと驚きの声を上げる|メルクリウス《メルシー》

「おめーらだって大概だったろ?」
「むー」

 カシムのツッコミに言葉を詰まらせる。
 メルクリウスは神機、機械神でありリベルとは系統が違うものの巨神の同類と言える。
 その神機の同胞の暴走を知っていた。だからカシムの言葉を否定できない。

「今だから判るけどユピテル様もオブビリオンマシンになってたねー」
「ま、それはそれとして巨神の神殿壊させる訳にはいかねーな?」
「それならどうする?」
「速攻でぶちのめす」

 そうは言ってもカシムもリベルの巨神を悪と言っている訳ではない。
 半ばメルシーに対するからかいの様なものだ。
 後の半分は保留だ。少なくともリベルの巨神がオブリビオンマシンとは聞いておらず、対して目の前に立つアグネリウスは紛れもないオブリビオンマシン。
 その撒き散らす【不滅の炎】にも邪悪なものを感じる。止めないという選択肢はない。
 戦場中に広がり大神殿も焼き尽くそうと進む炎を遮る様に神機が立つ

「邪魔をするな」
「悪って言葉は便利だよなー?
 こうして平和な都市国家に襲い掛かって無茶苦茶しても相手が悪なら問題ないってな?」
「偽りの平和だ。我々は正義を成さねばならない」

 不仲とは言え戦争状態でもない隣国に襲撃をかけてきた敵。
 それでいて隣国を悪と呼び、自身を正義と言う。カシムからすれば馬鹿げた主張である。
 しかもオブリビオンマシンに影響下にあるとくればまともに取り合う方がおかしい。

「教えてやるよ……今のご時世そんなもんクソの役に立たねーよ。
 天才は出世して努力のおっかけは彼と並べる力を欲してる。
 だがてめーらのは妄信だ。だから今は眠れ」
「――それができるのならやってみろ」

 戦場に広がっている消えない炎が牙を剥く。その姿を様々な形態に変えながらカシムに襲い掛かる。

「加速装置起動……メルクリウス……お前の力を見せてみろ……!」
「見せちゃうぞ☆」

 【|神速戦闘機構『速足で駆ける者』《ブーツオブヘルメース》】が発動して超音速の飛翔戦闘モードに移行する神機。
 己を襲う炎を神速で|鎌剣《ハルペー》を振るって消し飛ばすと間髪入れずにアグネリウスとの間合いを詰める。
 斬・斬・斬と超絶速度で振るわれる鎌剣。
 敵は防ごうとして防ぎきれずに瞬時に幾つもの傷が生じる。しかし、その傷は身に纏う炎が舐めると回復する。

「無駄だ。この炎には再生の力がある」
「再生する速度以上に斬り刻めば問題ねーよ」

 再生を誇る敵に関係ないと攻撃速度を増すカシム。
 アグネリウスの反撃である炎はその発生から一瞬も持たずに鎌剣により霧散される。
 いつの間にやら現れた|巨神忍者《爾雷彌》も攻撃に加わり、まさに疾風迅雷の攻め。
 常人では目で追う事も不可能な速度。アグネリウスの再生速度を大きく上回る攻撃を続けるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

空桐・清導
遥翔と連携
アドリブ歓迎
POW

≪ふん。邪な焔だ。そのようなもので我を討つつもりとは笑わせる。
…さて、此度はどう動くつもりだ?≫
「遥翔達の作戦を実行するためにも前に出る。
だが、オレ達の主目的は神殿の警護だ。」
≪…よかろう。ならば成してみせよ。≫
「ああ。てなわけで、神殿は任せな二人とも。
オレの名にかけて必ず護りきる。」

目を閉じてアフラ・マズダーとの同調を高めていく
眩いばかりの光が光輪より放たれる
「いくぞ、アフラ!天成!!変身!!!」
『超克』が発動することにより、
アフラ・マズダーの姿が変わっていく
纏う光が果てなく地平を照らしていく
≪ほう、悪くない。やるではないか。≫
「気に入ってくれて嬉しいよ!
さあ見せるぜ!シャイニング・ゴッド・ウォール!!」
神焔が巨大な美しき城壁となって神殿を覆う
こいつで神殿への防御は万全だ

神剣を取り出してアグネリウスの剣を切り払う
そして、注意を引いて遥翔とラクスの本命を叩き込む隙を作る
「後は任せるぜ!二人とも!」
一気に後ろに引き下がり、
攻撃の余波が来ないように城壁を強化するぞ


久遠寺・遥翔
清導と連携
アドリブ歓迎

相手は大神殿を狙っている
ならばそちらを囮にすれば大きな隙をつけるはずだ
もちろんこんな戦い方本来なら趣味じゃないさ
でも清導が守るなら話は別だ
あいつが言ったからには必ず守り切る、そうだろヒーロー?

俺達は全力で役割を果たす
ラクスに[騎乗]し、真の姿を解放
『オーバーロードを確認。行けます……いえ、行きましょうマスター』
「初陣だ、ディバイン・レヴィアラクス。この地を守る!」
宣言と共に姿を相手に印象付けつつ
[結界術]を神殿の前に展開しその内側に身を隠す

清導が前衛、俺が後衛として守りに入ったと誤認させたのち
[地形の利用]で身を隠し周囲の熱源にもまぎれて死角から接近
敵機が攻撃に集中し大きな隙を見せたその瞬間を[見切り]
[ダッシュ]で一気に接近し剣で斬り裂いた後反対の掌で触れ、UCを発動
『この距離なら防ぎようがないでしょう?』
「断ち斬れ、ワールドエンドッ!」
[心眼]で敵機の全身を捉え、断ち切る
敵の攻撃があるなら[第六感]で察知し分身の如き[残像]で回避するぜ




 光り輝く炎。
 あらゆる障害を焼き尽くす【破邪の炎】で覆われた|アグネリウス《オブリビオンマシン》は一路大神殿を目指す。
 その前に立ち塞がるのは二機の『巨神』。
 空桐・清導が搭乗する『アフラ・マズダー』と久遠寺・遥翔が駆る『レヴィアラクス』である。
 |清導《アフラ》が前に出てアグネリウスと接敵。その後ろ、大神殿への道を|遥翔《ラクス》が固める。
 |敵指揮官《アグネリウス》はその陣形を観て笑う。舐められたものだと。
 |敵《清導と遥翔》の意図は露骨だ。
 自分が大神殿を標的としている事を理解しており、それを防ごうとしている。
 |炎の巨神《清導》が前衛、|湖の巨神《遥翔》が後衛という役割分担だろう。
 通常であれば手堅い陣形といえるが【破邪の炎】を纏った|自分《アグネリウス》相手には悪手である。
 そう敵指揮官は考える。
 破邪の炎は近接以上、中遠距離からの攻撃をほぼ無効化する権能を持つからだ。
 つまり、|遥翔《後衛》からの攻撃を無視して|清導《前衛》に集中して撃破すればよいのだから。

「まずは炎の巨神、貴様を討つ!」

 燦燦と輝く炎の剣を構えてアグネリウスが清導を襲う。

『ふん。邪な焔だ。そのようなもので我を討つつもりとは笑わせる』

 襲い来るアグネリウスを見てアフラが嘯く。一対一ならば勝てるという考えが甘いのだと。
 とは言え最終的な勝敗は揺るがないとしても敵の目的は|自分《アフラ》に勝つことではなく大神殿を破壊する事。
 些かの隙を見せる訳にもいかない。どういう考えなのかと契約者である清導に訊ねる。

「遥翔達の作戦を実行するためにも前に出る。だが、オレ達の主目的は神殿の警護だ」

 清導と遥翔はこうして清導が前に出る前に短く打ち合わせをしていた。
 今回の主攻は遥翔。清導は助攻だ。とは言え大神殿への被害を防ぐのは清導の役目。
 敵指揮官は前衛と後衛に分かれた事を悪手と断じていたが清導と遥翔にはまた違った考えがあった。

「言ったからには必ず守り切る、そうだろヒーロー?」
「ああ、オレの名にかけて必ず護りきる」

 打ち合わせの最後に交わされた約束。それを思い出す。
 絶対に護りきるとの意志と共にアフラとの同調を高める清導。|巨神《アフラ》の光輪が輝きを増す。

「いくぞ、アフラ!天成!!変身!!!」

 『|超克《オーバーロード》』により真の力が解放される。それに合わせて発動される【|天成変身!!《プロミネンス・オーバーリベレイション》】。
 アフラ・マズダーの姿が変わる。纏う光は輝きを増し、今や地平の果てまで届く神輝となっていた。

『ほう、悪くない。やるではないか』

 アフラも自身の力が想像以上に増幅していくことを心地よく感じていた。
 自らが認めた|契約者《清導》の力は予想を上回るかもしれない。

「気に入ってくれて嬉しいよ! さあ見せるぜ!シャイニング・ゴッド・ウォール!!」

 超神化したアフラ・マズダーの背面の光輪から質量を持って神焔が噴き出る。
 それは神秘の城壁となり大神殿を覆う。

「さあ、これでオレを倒さない限り大神殿には傷一つ付ける事はできないぜ!」
「もとよりそのつもりだ!!」

 超絶的な神威を纏うアフラに気圧されながらも自らの魂を奮い立たせて敵指揮官が炎の剣を振るう。
 それに清導も神剣を合わせて激しい剣撃が始まる。

 この作戦を発案したのは遥翔だった。
 敵指揮官は命を賭して大神殿を狙っている。自分と清導、二人掛かりで戦えば負けはない。
 いや、清導と自分、どちらか一方でも勝てる。その自信はあった。
 だが、敵の狙いは大神殿である。戦闘で勝っても大神殿を破壊されれば相手にとっては勝利。
 それを許すつもりはなかった。
 そうして考えた作戦が前衛と後衛に分かれ、敵の注意を前衛のみに集中させると言うもの。
 敵のユーベルコードの権能は予知により割れている。ならばそれを利用するのだ。
 遥翔達の動きを悪手と断じた敵指揮官は術中に嵌ったと言える。

「おお、流石は清導。大したもんだ」

 清導、アフラ・マズダーによる神焔の防壁。その展開を見て感心の声を上げる。
 巨神と契約したばかりでこれとは余程相性が良いのだろう。

「それじゃ、俺達も全力で役割を果たすか。いくぞ、ラクス」
『いつでも。マスター』

 遥翔もまた『|超克《オーバーロード》』を発動。その真の力を解放する。
 輝く光の中で姿を変えるレヴィアラクス。超越的な神威を纏った姿は神々しさを増している。

『オーバーロードを確認。行けます……いえ、行きましょうマスター』
「初陣だ、ディバイン・レヴィアラクス。この地を守る!」

 元々、後衛である遥翔を脅威とせず清導に集中していた敵指揮官。
 清導が神焔の防壁を築き、剣を交え始めた今、完全に遥翔への警戒を怠っていた。
 敵指揮官のミスではあるが、それを攻めるのは酷か。清導は注意を分散させながら戦える程、易しい相手ではない。
 敵指揮官に悟られぬ様に死角に回り込む遥翔。剣を交えながらも清導からはそれが見える。
 
 決める。

 以心伝心である。
 清導は力任せの一撃を放ち、アグネリウスを仰け反らせた瞬間、全力で後方、神焔の城壁の向こうに後退する。

「何!?」

 清導の行動に驚く敵指揮官。次の瞬間、近づく気配に気づくが――

『この距離なら防ぎようがないでしょう?』
「断ち斬れ、ワールドエンドッ!」

 清導と息を合わせて至近距離に接近していた|遥翔《ラクス》。そして発動される【ワールドエンド】。
 森羅万象、あらゆる存在を切断する光がアグネリウスを完全に捉えるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

霧島・絶奈
◆心情
経緯はどうあれ…
片方から見れば守護神でも、もう片方から見れば破壊神であるのはよくある事です
絶対的な正義など存在し得ない故に、正義の敵対者は別の正義であるのですから…
そして其れを扇動する事で利益を得る者もまた居る、と…
争いが無くなら無い訳ですね

◆行動
【罠使い】の技を活かし「魔法で敵を識別する指向性散弾」を複数設置
徹底的面制圧による【範囲攻撃】です
目的を果たさんとする気概は買いますが…
神殿を優先すると知っている以上、対策を練るもまた必定でしょう?
…こうした場面で情報の価値を実感しますね

キャバリアから降り<真の姿を開放>

『涅槃寂静』にて「死」属性の「濃霧」を行使し【範囲攻撃】
文字通りの「戦場の霧」です
狙うべき神殿すら見失えば折角の光線も無意味です
序に言えば霧は光を減衰させます

万が一神殿に熱線が降り注ごうとも…
【限界突破】する程多重展開した【オーラ防御】で光を屈折させ防衛

更に【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】

負傷は【各種耐性】と【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復




 文字通り身命を賭して大神殿の破壊を望む|敵指揮官《アグネリウス》。
 ただただ只管に大神殿のみを目指して進む。
 そんな彼を阻もうと霧島・絶奈が設置した複数の指向性弾が襲うが、意に介さず歩み続ける。
 負った損害もその身に纏う炎により再生しているようだ。

「強い信念を感じますね。経緯はどうあれ……
 片方から見れば守護神でも、もう片方から見れば破壊神であるのはよくある事です。
 絶対的な正義など存在し得ない故に、正義の敵対者は別の正義であるのですから……
 そして其れを扇動する事で利益を得る者もまた居る、と。争いが無くなら無い訳ですね」

 敵とリベル、どちらが正義か。絶奈はそこに価値を見い出さない。
 絶対的な正義など存在しないことを知っているからだ。
 だが、今あの指揮官は|オブリビオンマシン《アグネリウス》の影響下にある。
 ならば止めるのが猟兵でもある自分の責務であろう。

 設置した罠で敵は止まらないと判断した絶奈はキャバリアから降り、真の姿、異端の神の姿となる。
 『|超克《オーバーロード》』である。

 アグネリウスの周囲が突然、濃厚な霧に包まれる。一寸先も見通せない霧。
 同時に操縦席にアラートが鳴り響く。
 ただの霧ではない事は分かっていたが、それが脅威として侵食してきていることを理解する。

 霧の正体は絶奈の【|涅槃寂静《ヨクト》】により発生させられたもの。
 『死』の属性を持つ濃霧は常人が生身で包まれれば即座に絶命する危険なものだ。

 アグネリウスの纏う炎をじわじわと侵食する死の霧。これが纏う炎を貫通して操縦席を満たせば全てが終わる。
 周囲が全く見えず大神殿ある方角すら分からない。
 闇雲に進めば、大神殿に辿り着く前に霧に侵食されて骸を晒す可能性がある。
 そこで敵指揮官は大技を発する。それは【断罪の炎】。
 幾百の万物を焼き尽くす灼熱の光線を天から降り注ぐユーベルコードだ。
 対象は敵味方の区別なく、指揮官の価値観において『悪』であること。
 この場においての『悪』は巨神を生み出す大神殿。そして霧を発生させた|誰か《絶奈》だ。
 見えずとも関係ない独善による断罪の光線が降り注ぐ。

「大したものです」

 絶奈は死の霧の濃度を高くして光線を減衰させ、それでも驚異的な威力を保つ残りを自身の展開した障壁で受け止める。障壁を激しく揺らす衝撃。突破はされなかったもののかなり削られた様だ。
 絶奈の障壁の強度は常から絶対的な防御力を誇るのだが、今は真の姿を晒した事でさらに強化されている。
 その障壁に此処までの損耗を与えるとは。二度、三度と【断罪の炎】を発動させるのは危険である。
 そう判断した絶奈は霧の中からアグネリウスの前に姿を現わす。

「最期です」
「この霧は貴様の仕業か!」

 濃い霧の中で標的を見い出す指揮官。炎の剣を構えるアグネリウスに|異端の神《絶奈》の渾身の衝撃波が襲い掛かる。それは死の霧で損耗を蓄積していた防護の炎を消し飛ばし敵機を捉えるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

防人・拓也
狙いが大神殿か。なら…
「ルイーズは神殿近くへ移動。守りを固めろ。マイラは俺の合図で敵を攻撃。アイリスは人間形態へ。頼みたい事がある」
「かしこまりました、我が君」
「分かった、主様」
ルイーズ達はすぐに移動し、アイリスはいつものメイド姿の人間形態となる。
「それでマスター、頼みたい事とは?」
「アイリス、君にこれを渡す。隙を見つけてこれを敵機へ投擲してくれ」
と言い、術式付十文字型クナイをアイリスへ渡す。
「この戦いの勝利の鍵は君が握っている。頼んだぞ」
「分かりました。必ずや成し遂げます」
とアイリスはクナイを受け取り、どこかへと潜む。
「マイラ、始めてくれ」
とマイラへ指示。相手が炎を飛ばしてきたら、神殿前で指定UCを発動。正面へ術式結界を展開し、攻撃を吸収。そのまま攻撃を返す。それで敵が隙を見せた時アイリスがクナイを投擲。クナイ程度なら敵は気にしないはず。
「これで王手だ」
とクナイが刺さった場所へ術式結界を転移させ、先程の攻撃を敵へ放つ。
この子達の主である俺が弱いと思ったら、大間違いだ。
アドリブ・連携可。




 首尾よく武甲・数重達の襲撃を完封で防いだ防人・拓也と彼を慕う|巨神《三人娘》達。
 残るは指揮官機、アグネリウスただ一機である。
 敵は決して消えない【不滅の炎】を周囲に撒き散らしながら大神殿に向かっている。

「ルイーズは神殿近くへ移動。守りを固めろ。
 マイラは俺の合図で敵を攻撃。アイリスは人間形態へ。頼みたい事がある」
「かしこまりました、我が君」
「分かった、主様」

 大神殿のみを狙うという敵の意図を正確に見抜き、拓也はすぐに作戦を考え出す。
 彼の指示に速やかに応じる巨神達。
 ルイーズ、マイラはすぐに移動を開始し、人間の姿に変じたアイリスは拓也の傍に立って彼の指示を待つ。

「それでマスター、頼みたい事とは?」
「アイリス、君にこれを渡す。隙を見つけてこれを敵機へ投擲してくれ」

 アイリスが拓也から渡されたのは『術式付十文字型クナイ』。
 時空間魔術の術式を秘めた武具を渡されアイリスは拓也の作戦を理解する。

「この戦いの勝利の鍵は君が握っている。頼んだぞ」
「分かりました。必ずや成し遂げます」

 アイリスがその姿を消したのを見届けてから拓也は作戦開始の指示を出す。

「マイラ、始めてくれ」
「はーい」

 了承の返事と共にマイラが果敢に攻め始める。
 アグネリウスはなおも大神殿を目指しつつも、不滅の炎を様々な形に変化させてマイラを襲わせる。

「む、止まりなさーい」

 大神殿への歩みを止めぬアグネリウスに襲い掛かってくる炎を捌きながら攻撃の圧力を高めるマイラ。
 だが、敵はマイラの攻撃による損傷を炎による再生に任せて、只管に歩み続ける。

「射程範囲だ」

 不滅の炎が大神殿を襲う。ルイーズがそれを防ぐが範囲が広い。完全に防ぐことは無理か――?

「やらせはしない」

 そこに大神殿を覆う様に巨大な術式結界が展開される。拓也だ。
 大神殿に襲い掛かった炎は結界を燃やそうと押し寄せ――反転してアグネリウスに向かう。
 反転して来た炎をさらに炎で迎え撃つアグネリウス。拮抗状態となる。
 そこに身を隠していたアイリスが姿を現わしクナイを投擲する。
 人間の姿をしているとはいえ巨神の力で放たれたそれは狙い違わず敵機の装甲の隙間に突き刺さる。
 アグネリウスはアイリスに向けて炎を放つがアイリスは即座に遠のいている。自分の仕事は終わったからだ。

「何の真似だ?」

 |何か《クナイ》を投擲して来たと思えばすぐに姿を隠した|人間《アイリス》の行動に疑念を抱く。
 しかし、すぐに大神殿の破壊に専念すべきと切り替える指揮官。それが勝負の分かれ目だったかもしれない。

「これで王手だ」

 クナイに仕込まれた『時空間魔術・迅雷天神』。
 そこを起点に先程の術式結界を転移させる術を拓也は持つ。【時空間魔術・迅雷結界】だ。
 術式結界がアグネリウスの装甲の直に出現して回避も防御も不能な【不滅の炎】が吹き荒ぶ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ラスク・パークス
POW アドリブ連携歓迎

アグネリウス。強敵。
『;・ω・) むむむ。光輝く炎が燃える。闇の世界に生きるラスクちゃんには眩しいエネミーだぜ』
大勢の猟兵が、大勢のキャバリアが、いる。
きっと防衛は、できる、だろう。……けど。
『-ω-) 念のためDA 防衛配置に着くとしよう』

大神殿前に仁王立ち。通行止め待機。
『・△・)つ ここは通行止め、ドスエ』
飛んでくる炎を防ぐような、UCは、ない。
でも。ゴリ押して守ることは、できる。

総員一名。出勤時間だ。これよりクレーマーを排除する。
オーバーロード、真の姿解放。戦闘準備、ヨシッ。
安心安全健康第一、善良なリベル大神殿を守護するため。
『パクス・ザナドゥ・ドレッドノート!』

現状134体の分身たちとスクラムを組んで、肉盾的防衛を敢行する。
『・□・) 我が身を盾にー! ホワイト万歳!』
炎も、近接武器も、その巨体も。
文字通り、(分身が)捨て身で抑え込もう。
消耗したら、再度UCを使って負傷を回復、軍勢補充。
『>ω<)ノシ 巨神どころか歩兵に阻まれるって、ネェドンナキモチ?』



●漆黒の軍勢
 神々しくも見える【破邪の炎】をその身に纏い大神殿を目指す|アグネリウス《オブリビオンマシン》。
 その炎の煌めきを眩し気に見ながらラスク・パークスは考える。

『;・ω・) むむむ。光輝く炎が燃える。闇の世界に生きるラスクちゃんには眩しいエネミーだぜ』
「大勢の猟兵が、大勢のキャバリアが、いる。きっと防衛は、できる、だろう。……けど」
『-ω-) 念のためDA 防衛配置に着くとしよう』

 肉声と機械音声でまるで会話をする様に行動指針を定めていく。
 相変わらずバイザーで目元は見えないが表示される『;・ω・)』や『-ω-)』で表情豊かに感じる。
 ともあれ出された結論は敵は大神殿の破壊に執着しているので自分は万が一に備えようというもの。

 果たしてアグネリウスは万難を排して大神殿に接近して来る。
 ラスクはその前に仁王立ちだ。

『・△・)つ ここは通行止め、ドスエ』
「あと一歩なのだ。邪魔をするな!」
「飛んでくる炎を防ぐような、UCは、ない。でも。ゴリ押して守ることは、できる」

 大神殿への最後の関門と化したラスクを排除しようと炎の斬撃波がアグネリウスから放たれる。
 迫る炎を前にラスクは『|超克《オーバーロード》』を解放。真の姿、漆黒の戦士となる。

「総員一名。出勤時間だ。これよりクレーマーを排除する。
 オーバーロード、真の姿解放。戦闘準備、ヨシッ。
 安心安全健康第一、善良なリベル大神殿を守護するため」
『パクス・ザナドゥ・ドレッドノート!』

 『超克』と同時に発動する【|最後の死神・弩級《パクス・ザナドゥ・ドレッドノート》】。
 真の姿のラスク。それと同一の存在が134体も現れる。ユーベルコードによる分身だ。
 その現われた分身たちは何をするのか。ゴリ押して守ることはできるとは何を意味するのか?
 その答えは――

『・□・) 我が身を盾にー! ホワイト万歳!』

 我が身を盾に、まさかの肉壁である。えっ、マジですか?
 アグネリウスから放たれた炎の斬撃波を喰らって何体かの|漆黒の戦士《ラスクの分身》が吹き飛ぶ。
 振るわれた炎の剣でまた何体かが。キャバリアの巨体の蹴りや体当たりによりさらに何体か。
 しかし、分身が幾ら吹き飛ばされてもラスクは気にしない。物量でアグネリウスを抑え込もうと前進する。
 ホワイトとは???

「何だ貴様等は――!?」

 これにはアグネリウスを操縦する敵指揮官も困惑である。
 それでも大神殿への敵意。それを奮い立たせてラスクたちを蹴散らしていくが。
 ユーベルコードのクールタイムを終えたラスクは再度【最後の死神・弩級】を発動する。
 このユーベルコードの権能は重ね掛けする程にえげつない仕様である。
 具体的に言えば数と身長が2倍。さらに負傷が回復する。
 出現する268体の分身たち(身長は二倍)それが最初の生き残りと合流してアグネリウスを襲う!

「おおお――」

 悪夢である。幾百体の漆黒の分身たち群がられアグネリウスの姿が見えなくなる。

『>ω<)ノシ 巨神どころか歩兵に阻まれるって、ネェドンナキモチ?』

 悔しいとかじゃなくて恐怖だと思うよ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

皇・絶華
おお、さっちゃん
炎を纏った相手だぞ
「生意気な野郎だな…!因みに俺はメルクリウス共よりも前の神機シリーズだ!つまり先輩であり奴らの父たる超兵器って事だ!この時点であのアホより遥かに王としては格上だこらぁ!」(因みに自称
心強くて何よりだ
【戦闘知識】
周囲に展開された炎の性質や敵の動き
そして神殿に対しての攻撃を分析

お前には足りないものがある!
それは…パワーだ!だが安心するがいい…お前には圧倒的なパワーである我がぜっちゃんチョコを食わせてやろう!
「ぴぇぇぇ!?」(怯える機神

【空中機動・念動力・弾幕・乱れ打ち・第六感】
UC発動
超絶速度で飛び回りながら念動光弾を叩き込みながら…神殿に向かった炎は念動障壁で防ぐ!

その妄執…!我がチョコで晴らしてやる!

【二回攻撃・切断・バーサーク・爆破・薬品調合】
自らチョコを食しさっちゃんにも与え強化!
「ちょ!俺は大丈…ぐげがぁ!?」
次元切断で切り刻み…転移効果で乗り手にぜっちゃんチョコを無理矢理食わせる!機体には真・ぜっちゃんチョコだ!
尚機体には溢れるパワーで爆発効果!



●ぜっちゃんチョコ
「おお、さっちゃん。炎を纏った相手だぞ」

 炎を纏う最後の敵、アグネリウスを見て皇・絶華はどこか呑気な感想を口に出す。
 それに対しるさっちゃんこと『|連環神機《サートゥルヌス》』は――

「生意気な野郎だな……!
 因みに俺はメルクリウス共よりも前の神機シリーズだ! つまり先輩であり奴らの父たる超兵器って事だ!
 この時点であのアホより遥かに王としては格上だこらぁ!」

 吼える様に主張する。因みに超兵器や格上云々は自称であり真実は不明だ。名前の元になったと思われるローマ神話においてサートゥルヌスはメルクリウスより古い神なのは間違いないが……。

「心強くて何よりだ」

 絶華としては割とどうでも良い部分であるので反応は軽い。まあ、自分に自信があるのは良いことだろう。
 さっちゃんの相手をしつつアグネリウスを止める。
 その為に敵の動き、敵が周囲に撒き散らしている炎の性質等冷静に分析していく。
 その結果。

「お前には足りないものがある! それは……パワーだ!
 だが安心するがいい……お前には圧倒的なパワーである我がぜっちゃんチョコを食わせてやろう!」
「何を言っている?」
「ぴぇぇぇ!?」

 堂々たる絶華の宣戦布告。困惑する敵指揮官。怯える|機神《さっちゃん》。
 三者三様の反応を見せる中、絶華は【|亜空間戦術級制圧機構『巨神の王』《キョジンゾクノオウ》】を発動する!

「その妄執……! 我がチョコで晴らしてやる!」
「だから何の話だ!?」
「ぴぇぇぇ!?」

 チョコ云々は正直何の話か分からない。(さっちゃんの反応的にろくでもないことは分かる)
 しかし、【巨神の王】を発現した|サートゥルヌス《絶華》の動きは抜群のものであった。
 音速を遥かに超える超音速で飛翔。アグネリウスの反応速度を上回る機動を見せながら念動光弾の連打。
 それでも大神殿を狙う炎を念動障壁で防ぎきる。

「おのれ、ちょこまかと!!」
「まだまだ!」

 懐からチョコを取り出し口に含む。噂の『ぜっちゃんチョコ』である。超強化される絶華。
 操縦者だけでは意味がないとさっちゃんにも強制的に与える。

「ちょ!俺は大丈……ぐげがぁ!?」

 超強化される効果は本物。ではなぜさっちゃんは嫌がるのか。彼女の反応が全てである。
 味だ。その味は控えめに言って地獄――
 しかし、効果は抜群だ。超強化された絶華&さっちゃんは超越的な動きを見せてアグネリウスを翻弄。
 その両腕両脚を次元切断で叩き斬る。

「うおぉぉぉ――!?」
「仕上げだ!」

 次元転移を利用してアグネリウスの操縦席に転移。
 驚愕する敵指揮官の口に無理矢理『ぜっちゃんチョコ』を食べさせる!
 苦悶する敵指揮官。しかし。

「ぐががが……あ、私は!?」

 悶絶しながらもいろいろ超強化された指揮官はオブリビオンマシンの影響下から一時的に脱する。

「よし、お前にはこっちだ!!」

 既に戦闘能力を喪失していた|オブリビオンマシン《アグネリウス》には『真・ぜっちゃんチョコ』を与え――
 チョコでぐったりした敵指揮官を抱えて飛び出したその後ろで、アグネリウスは爆散するのであった。
 なんで?

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2024年03月01日


挿絵イラスト