バトル・オブ・オリンピア⑭~ZEROTEST
真夜中、漆黒の夜闇の中に浮かぶ赤の光。遂に見つけたぞかの戦士の居所。
「嗚呼、猟兵よ。私は漸く見つけたぞ――」
誰にも想像すら出来なかった速さの果て、レーシングスーツから染み出して居る。
「――来い」
渦巻いた高速が無音の嵐となりて――暫くして鮮やかに凪いだものだ。
其を人はこう呼ぶのだよ。
「ウィリアム・ローグはF1を初めとした凡ゆるレースの頂点をその手に戴いた、スピード狂とも呼ぶべき存在でした。広大な専用のガレージの中、様々なテストコースまで自作する程の熱量を競技に注いでいながら不慮の事故で死亡しています」
そして彼は果てをこうも呼ぶのだ。
「その結果彼は|拒絶の雲海《アルカディア・エフェクト》を習得しています。ええ、先の戦争、ブルーアルカディアで発生した災害と――」
全く同一であるはずのものです――what’s up, Athlete Earth? 脅かす存在全てがスポーツの向こう側へと消えて角が取れたじゃないか。
「あまつさえそれを|勝者《猟兵》に分けるつもりがお有りの様」
聞き違いでしょうか、否全くの現実。彼にレースで勝った者全員、この|雲海《effect》を受け継ぐこととなるのだ。どうだその感覚、知ってみたくなったか|猟兵《おまえ》たち。
「ですからそれが欲しいのであれば……いえ、それをわざわざ報酬とせずとも、次に進み戦争を止めたいのであれば、」
黒髪にして頭に桜の枝を戴く女が案内しよう。
「それ相応の魂を以て勝ちなさいね。コースは全て直線です」
有意義にして超克めいたゼロヨンを。
「要するに、全力で好き勝手しろというアレです」
川内主将
取り急ぎプレイングボーナスを。
レースを通じてウィリアム・ローグに自身の「魂」を示すことでプレイングボーナスを受けることが出来るのみならず、このシナリオに挑み成功した全ての猟兵は「アルカディア・エフェクト」をその身に受け継ぐことが可能です。一度叶ったなら後々目覚めるらしいとのこと。詳しくは戦争特設ページを参照してください。
今回のレースは全てが直線となります。F1、バイク、エアレースなど全てのモータースポーツで競えます。猟兵がその気ならばモーターどころでなしに生身での徒競走もしてくれる(フラグメントに基づくUC効果はしっかり発動します)うえ、猟兵から攻撃しない限りウィリアムからも攻撃することはありません。
どうか、良き魂の在り方を彼に見せて。
第1章 ボス戦
『ウィリアム・ローグ』
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POW : アルカディア・エキゾースト
レベルm半径内を【アルカディア・エフェクト】で覆い、範囲内のあらゆる物質を【何者にも縛られぬ風】で加速、もしくは【置き去りにされた過去の光景】で減速できる。
SPD : ブラック・インフェルノ
【レーシングマシン】から、戦場全体に「敵味方を識別する【漆黒の炎】」を放ち、ダメージと【強制進化】の状態異常を与える。
WIZ : ヴォイド・リフレクション
【超加速能力】を宿した【車載兵器からの一斉砲撃】を射出する。[車載兵器からの一斉砲撃]は合計レベル回まで、加速・減速・軌道変更する。
イラスト:秋原 実
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
宇宙空間対応型・普通乗用車
実のところ、拒絶の雲海って言われてもいまいちピンとこねぇんだ。
いや、もらえるもんならもらうけどな?
ウチの技術スタッフとか喜んで解析するだろうし。
だが、そんなのはオレにとってはオマケにすぎなくてな…
やっぱこう、車として生まれたからには、最速に挑んでみたくなるじゃん?
ということで初手から【瞬速展開カタパルト】で最速スタートダッシュだヒャッホーイ!
レースフォーミュラだか何だか知らんが!
スペシ製の超ハイテク車両であるオレを差し置いて最速を名乗ろうとは!
実にふてえ野郎じゃねぇか!
走行中だろうと瞬時に展開して更に加速できるこの圧倒的謎技術力で!
最初から最後まで全力でぶっちぎって置き去りにしてやんぜオラァ!
LAP 1――おやおや、あれは誰の車ぞ。
「実のところ、拒絶の雲海って言われてもいまいちピンとこねぇんだ」
露出度高めのホワイトカラーリングがイカしてて――いや、もらえるもんならもらうけどな?
「ウチの技術スタッフとか喜んで解析するだろうし。だが、そんなのはオレにとってはオマケにすぎなくてな…」
既にスタートラインに止まっている姿が、その言葉が|漆黒の骸骨《ウィリアム・ローグ》の心に火をつけたのさ。
「やっぱこう、車として生まれたからには、最速に挑んでみたくなるじゃん?」
賽が投げられて――
「では試してみるか、おまけなど比にならぬ果てを」
ローグ・インターセプターと横並びになっていたものだよ、いつのまにかスタートシグナルは緑に転じ――瞬間かかり出すG、飛び出す両者。ああひとりでに走る|車体《いし》そのものだったんですね宇宙空間対応型・普通乗用車さん、自動で動くギアにアクセルペダル、全ての機構が同調して超速のプロセスに“飛び出して”征くのだ。
「初手から最速スタートダッシュだヒャッホーイ!」
瞬速展開カタパルト――こと|直線《ここ》に於いては実にブチ抜ける魂を表現するにうってつけなのだよ。ところが簡単についてくるばかりかあっという間にセダンの眼前に位置しやがるローグ……正しく車であり何者にもなれるような実像が闇に溶けそうな有り様、実に太々しく見えてしまったからしょうが無え。スペシ製の超ハイテク車両であるオレを差し置いて最速を名乗ろうとは!
「お前の魂を見せてみろ」
限界の中に居る。|景色《外界》と切り離されているのにはっきりと|車体《みみ》に染みるその声、嗚呼見せてやろうじゃねえかこの野郎。そーれもう一度排気口が馬鹿馬鹿しいほどに痛烈で爽快な爆炎を吹いて――走行中だろうと瞬時に展開して更に加速できるこの圧倒的謎技術力で!
「滑走路展開車体固定射角調整風力測定磁力充填重力演算その他諸々影響確認射角補正車体解放射出開始ここまで100ミリ秒未満だオラァ!!!」
有言実行、重ねた射出の|機構《カスタマイズ》が0.1秒きっかりに載せて速度の向こう側を戴いた。認識を飛び越して直線をブチ抜けて――、
びゅん 黒炎の疾風を切り終えた|猟兵《おまえ》、ぴったり隣に漆黒はいたが、後から追いついた実感が教えてくれたのさ。
「最初から最後まで全力で、ぶっちぎれたか?」
「0.1秒に込められた|叫び《たましい》、確かに聞き届けた」
「いや0.1秒でこんな長台詞言えるわけねーだろ!!!」
言葉じゃない何かがあるもんだ――終ぞ|雲海《あらし》を秘めたセダン。
大成功
🔵🔵🔵
夜刀神・鏡介
頂点を極めた男……また強敵が現れたものだ
バイク『八咫烏』に騎乗。だがこいつはオフロード用。パワーはともかく、速度はレース用の機体に及ぶまい
そしてコースは一直線。つまり技術で追い付く余地も……そもそも俺の技術が奴に勝っているとは思えないが
とにかく、まともな手段では勝ち目がない訳だ
ならばスタートの刹那に澪式・壱の型【落花】で攻撃
敵の動きを僅かに止めて先行する
必要ならあらゆる手段で勝ちにいく。それが強者に対する礼儀でもあるだろう
此方が攻撃した以上、相手からも砲撃が飛んでくる。だが、前方にいる俺に向かって撃ってくるのなら、あまり無茶苦茶な事はできない筈
バックミラーを確認しつつ、最小限の動きで躱していく
LAP 2.
「頂点を極めた男……また強敵が現れたものだ」
頭を悩ませるのがこの男、以て道無き道を見ている気分がして実に難題。だが側の|黒と銀《ボディ》が地獄の熱量をローグに伝えている様だった――八咫烏。勝負を前に、ヘルメットの向こう側の骸と相対して一礼を。
「極限の熱量を走ることに注いだ身だからな」
ただそれだけ返ってくるが――同じように一礼したのを見た――
|競技《せかい》の始発点に身を置くとは、かようにも冷たい空気が巡るものなのだよ。冷静な思考が魚みたいに泳ぐもんで。
(とにかく、まともな手段では勝ち目がない訳だ)
重々承知だったのだよ、オフロードバイクが|ローグ・インターセプター《バイクにも成れるのだよ》の究極的な速度特化に追いつける筈は無い。見えない絶壁でもあるのかと――では技術でなく|礼儀《たましい》にて勝ちに行け。ぶるんなんて比じゃ無いほどエンジン唸らせいざ前へ。
「止まれ――澪式・壱の型【落花】」
研ぎ澄ませ無の向こう側――静かに振るわれたその手が一瞬骸骨を揺らしたのだ。揺らいだ、震えた、止まった。理すら捻じ曲げて飛び出す感覚、地獄の中に一つ蜘蛛の糸を垂らす心地でもあった気がして。
(必要ならあらゆる手段で勝ちにいく――)
「そうか、それもまた思い切ったものだ」
このような形で――車載兵器が唸る音がして居る、弾丸が幾つも追い風となりて|猟兵《おまえ》を追い立てるのだ前に前に――バックミラーに目を、心に凪を、凡ゆる手段で勝つその姿勢を一切曲げることをしない夜刀神・鏡介の生き様。
「何!」
バックミラーを最早見る必要が無いのだ――やはり前に超常的速度で躍り出て来た漆黒のライダーをその目に垣間見たのだ! しかし、しかし今こそが勝負と知るならば更に模索するが善い、何かこれが最後の加速かと直感さえして、好機と危機が対比の上に!
(まだだ、この道の先に――)
何かできることがある筈だ!
その兵器共が覗かせた銃口に爆ぜる光――銃弾の雨霰、終ぞ|剣豪《おまえ》を捉えることは叶わない。この直線上、終着点に至った|究極《かぜ》に拒絶の温度を見出すならばそれが答え。
「……これが、そうか」
静かに拳を握り締めるお前に、バイクから降りた骸骨が宣う――
「道を探し求めるその熱量、|礼儀《たましい》……見事だ」
大成功
🔵🔵🔵
ロジャー・カニンガム
スーパーカー型拡張ユニット「D.A.T.T.ストライダー」と共に参戦
今回は純粋なスピード勝負というわけですか
小手先の技も無くどこまで食い下がれるか…いえ、やるからには勝つつもりで行きますよ
スタートの合図と同時にアクセルを前回、まずはスタート[ダッシュ]を決めましょう
その後すぐに【ハイテール・ブースト】を発動して大幅に加速し、
更に[リミッター解除]して限界を超えたスピードでチェッカーまで駆け抜けます
人々が何故こうもスピードに魅了されるのか、今なら分かる気がします
音を置き去りにして、光を――伝説と呼ばれたその輝きさえも抜き去った先の景色を私は見たい
故に私の持てる全てをこの走りに賭ける!
LAP 3――では「業務」を始めましょうか。小手先などありはしない、どちらが速いかの我慢比べ――いえ、
「やるからには勝つつもりで行きますよ」
つもりさえも|現実《real》と相成るならば。
何も言わずに手を差し伸べる骸のレーサー。
アセンブリなどとうに組んでいる。スーパーカーに付け足した|拡張ユニット《せっけいず》、|頭脳戦車《あたま》を程良く切り替えていこうぜ。赤から緑に転じるシグナル、許された瞬間安定して制御された爆速の狼煙――ペダルは全開に踏んでいる、D.A.T.T.ストライダーの最高性能を知っているか。
「|高速機動《ハイテール》モードに移行」
|宣言《呟き》が殊更に増すGの重み、ハイテール・ブーストは今異次元の速度の世界で煌々と煌めいて居る。ギア操作はさらに限界を押し上げて、13400km/hを軽々と超越する始末。マッハにもしてみれば11はくだらないか――
「向こう側は見えたか」
何処に位置しているんだか、少なくとも前から聴こえた様、通り過ぎる総てがまるで水に洗い流されるかの如き”うつろい“の中、ウィリアムの問いが漆黒の炎となり埋め尽くすようであった、けれど。
「人々が何故こうもスピードに魅了されるのか、今なら分かる気がします」
限界の先に位置して尚見えないな、音のありかさえ何処にも無い、ただ風と手応えだけが確かなのだ、言いようの無い刺激と高揚感すら信号にしてしまおう。そしてこうも願うのだ、
「音を置き去りにして、光を――伝説と呼ばれたその輝きさえも抜き去った先の景色を私は見たい」
確かに答えた、答えてやった――水色の|眼光《eye-light》、漆黒を|頭脳《こころ》と共にブチ割ってみせて。
「故に私の持てる全てをこの走りに賭ける!」
――この日うさぎが流星になったような夢を見た者がいた。伝説をも塗り替える、歴史的で最先端の流星。
チェッカーフラッグが降ろされた先、やがて流星から立ち戻りしロジャー・カニンガムに声をかけたのは。
「正しく魅せられた魂、しかし尚その先に踏み出した魂」
ギリギリで負けを刻まれた、しかし頷いているようにも思える、
「お前なら、正しく至れるはずだ」
ウィリアムの、声。
大成功
🔵🔵🔵
佐藤・和鏡子
伝説のレーサーと真っ当なレースで勝負できて嬉しいです。
彼とは純粋な運転技術で戦いたかったので。
ガジェットショータイムでナイトラス・オキサイド・システム(亜酸化窒素をエンジンに噴射してエンジン出力を大幅に増加させる装置)を作って限界まで出力を上げたり車体を軽量化した愛車の救急車で参加します。(運転・マシン改造)
400m先のゴールまで持てば、あとはエンジンが爆発したり、車体がバラバラになっても問題ないですから。
向こうはそれ位の覚悟で文字通り命を懸けてスピードの先に到達したのですから、こちらもそうするのが礼儀ですから。(限界突破・覚悟)
真っ当に肩を並べることは夢だったのだよ――LAP 4.
「伝説のレーサーと真っ当なレースで勝負できて嬉しいです」
腕が鳴るとは正しくこのことで――骸骨がただ静かに受け入れるならば。
「私もお前を待っていた」
ガチャリ、ガチャガチャガジェットショータイム。|瞬間《ゆめ》などとうの昔に始まっており、既にデッドヒートの真っ只中に居る|猟兵《おまえ》と|骸骨《むくろ》。ナイトラス・オキサイド・システムの調子もとても良い、亜酸化窒素のおかげさまでエンジンが喜びの声を上げているように思えてならなかった――際限無く破り続ける速度の壁、400の数字を年代物のアメ車に叩き付けることが少々難しくないか。前方にある様だった漆黒の炎がフロントガラスを殴ろうが当初の予定に変更は無い、
(400m先のゴールまで持てば、あとはエンジンが爆発したり、車体がバラバラになっても問題ないですから)
急患の|電子音《しらせ》なんてなりやしないと知っていた――ただ走り抜ける、それだけにその魂を賭すが善い。答えはいつしか逆転しかける|順位《ポジション》が教えてくれる。
「その車体が壊れようと厭わないか」
「はい、それ位の覚悟で文字通り命を懸けてスピードの先に到達したのですから、」
ギアをもう少し変えたいな――覚悟の方向。
「こちらもそうするのが礼儀ですから」
心は示した、さあどうだ――散々踏み続けたアクセルペダル、踏み応えが改善されたように思えた――嗚呼、実に不思議なことだ。オンボロ救急車がいつしか死をも打破するかの如く追い上げて、追いつき、ブチ抜けていくのだ! あれだけ超加速を誇っていたローグ・インターセプター、かのナースの覚悟を飲みこんだことが嬉しいのか、段々と|猟兵《おまえ》に追いつけなくなって勝ちを許すしかなくなる。それこそが|運命《destiny》、ゴールラインをただひたすらに通過して勝利を刻んだことが|結果《result》なのだよ。ただ風の如く残留する熱量、救急車が受けるにはギリギリ壊れなかった――とても心地良い。
「……――、ありがとうございました」
がちゃ、とドアを開けて降り立てば、礼の一つを贈ったものだ。エフェクトが今や佐藤・和鏡子にとって追い風なのだ。
「こちらこそ、感謝をしよう」
大成功
🔵🔵🔵
数宮・多喜
【アドリブ改変大歓迎】
……はッ、
景気がいい話だねぇ。
コーナリングテクもライン取りも全てぶん投げて、今出せる「すべて」をぶち込めってのはさ。それならアタシも奥の手……禁じ手みたいなもんだけど、アレを使うしかないか!
アタシが『騎乗』するのは宇宙カブ。ウィリアム、アンタが乗るのは任せるよ。強いて言うなら……エアカーが一番「らしく」なるかねぇ?
何故かって?それを今から見せてやるってんだよ!
スタートからリミッターを外してアクセル全開、全力でダッシュ。
一気にエンジンをレッドゾーンまでぶん回したら、そこで【人機一体】!
モードは……【天】!
燃費もテクも構うもんか、全てを賭けた全力のスピードを拝みやがれ!
LAP 5――笑えや笑え、ここ競技の世界に至っては特に。
「……はッ、」
静謐にして莫大な熱量の中笑い飛ばせ、暗い未来なんぞ。
「景気がいい話だねぇ。コーナリングテクもライン取りも全てぶん投げて、今出せる『すべて』をぶち込めってのはさ」
かの男だって――目の前の漆黒の骸骨だって、そうしただろうから。
「良くも悪くも、私にはそれだけが全てだったからな。だかこれからは、未来ある命の輝きにそれを託す時」
骸骨が両手を広げて示した|戦意《それ》すら受け取って進み出せ――喜んで。
「それならアタシも奥の手……禁じ手みたいなもんだけど、アレを使うしかないか!」
高揚感が身体の奥底、血管一つ一つまで軋み出して居る。ところで一つ聞きたかったんだ、どれ程の|御姿《フォルム》と|機能《ぎじゅつ》を秘めて未来に向かうのか。
「ウィリアム、アンタが乗るのは任せるよ」
エアカーが最もらしくなるらしいが――ローグ・インターセプターは実に無限大のニーズに応えてくれる――何故、と問う声は無いけれど。
「何故かって? それを今から見せてやるってんだよ!」
伝われば宜しいもんで――がちゃり、限界はとりあえず肩から外しておくのがセオリー。エンジンをかけたならばアクセルを一思いに、渾身のダッシュが直線を|熱意《たましい》で埋め尽くしたのだ――互いに何にも縛られないようだったな、特に|骸骨《ローグ》は瞬間既に|猟兵《おまえ》の眼前に。置き去りになるのはどちらだ、否、
「レッドゾーンだ――行くぜ相棒!! 天翔ける、翼となれ!」
宇宙カブ、殊更に無限大です――Okay let’s go the jet drive, 数宮・多喜の肉体に回転数いっぱいの|部品《カブ》を取り付けて、身に纏いて笑おうぜ全力で、瞬間にお前はマッハを過去にしてみせた。
「燃費もテクも構うもんか、全てを賭けた全力のスピードを拝みやがれ!」
|ローグ・インターセプター《低空飛行エアカー》さえあっと言わせるような豪快な走りをやってやれ、飛翔とは賭けでもあるのだよ、景色が流星の様に溶ける感覚をその目に焼き付けながら過去最高の|瞬間《ちょくせん》が――終わる。
「どうだ、アタシの勝ちだ!!」
自信たっぷりに満足してみせたので。
「確かに見た――命あるお前の、輝きを」
ウィリアムも満足しておられるのだよ。
大成功
🔵🔵🔵
桃枝・重吾
アドリブ連携歓迎
星降丸搭乗
星降丸【】
梵天丸『』
UCは使いっぱなし
■心情
ゼロヨンか、ちょっと懐かしいね…
『先輩…あの、マスターって』
【私の形態はその代のマスターの趣味が反映されていますからね】
『…やっぱり』
【なかなか楽しかったですよ、ゼロヨンも】
■魔改造
星降丸から外した居住ユニットを何時も通りレース中はちょっと横においといて。
星降に推力マシマシ、
つまり空戦形態の梵ちゃんを荷台に固定、アブホランスウィールと合わせてダウンフォースと推力に。
ハンドリングは最低限、荷台と星降もガタつき無く固定!
梵ちゃん、星間ドライバーの訓練にゼロヨンも最適なんだよ
【生体兵器の血筋は、アドレナリンの発散が肝要なんですよ】
LAP 6.
「ゼロヨンか、ちょっと懐かしいね…」
おや、もしかして|猟兵《おまえ》、これが善いのか。
『先輩…あの、マスターって』
梵天丸が何か想像したじゃないか、凡そ何処にでも対応します高機動巨神、想像がついている。
【私の形態はその代のマスターの趣味が反映されていますからね】
『…やっぱり』
アンサーはいつだって星降丸から――この度はデコトラで勝負しに来たのか、とても大きくて立派で素晴らしい。貴方の荷物を安心安全何処へでも、兎に角丈夫なのが強みです。ゼロヨンだって何のその。
【なかなか楽しかったですよ、ゼロヨンも】
そしてこれからも。
「今はどうだろうか、私もいるぞ」
骸骨の誘いに|承諾《のっ》てから。
キマイラさん、キマイラさん、居住ユニットはちょいとそこに置いてくれないか。推力をマシマシに注ぐのであれば今がチャンスだ、改造に|時間《たましい》をかけるのもまたオツなものだ。梵ちゃんも今や空戦形態、わるーい運命を轢き潰すタイヤをお付けしてダウンフォースとしてあげよう。バレルは三対、ハンドリング調整を最小限に、荷台と星降もガタつき無く固定――ヨシ。
さあ、上手くいくだろうか。梵ちゃん、少々心配であるのか。だが心配はご無用、桃枝・重吾のカスタマイズに間違いなんぞ無いのだ、何せ趣味なのだから全力を以て準備して居るのだと知るが善い。
「梵ちゃん、星間ドライバーの訓練にゼロヨンも最適なんだよ」
骸骨にさえ聞かせるようであった。星と星を飛び回る、みんなのいつもを守るおいさん――NOMINの文字が良く似合う。
【生体兵器の血筋は、アドレナリンの発散が肝要なんですよ】
星降る言葉が宣い落ちてくる――夜の空、真っ黒だけれど星がそこかしこにあるもんだから。
だから梵ちゃんも信じられる。
だからウィリアムも見出せる。
「では風を感じるがいい――至れる先で、|雲海《effect》がお前たちを待っている」
さあ、刻が満ちる、星が満ちる――ドアを閉めてシグナルをも待とう。赤から緑、変わった瞬間アクセルを踏めばいずれ分かる。
速度、星々に隔てられた向こう側、越えるかの様にデコトラがブチ抜けて――ローグなる漆黒の車を、引き離し。
大成功
🔵🔵🔵
エイプリル・スノードロップ
お任せプレ、汝が為したいように為すがよい。
|畜産《農業》で育てた自慢のUMAで……馬ではないぞ?
見るがよいこの毛並み!(毛並み?)逞しい四肢!(どこからが四肢なのだ?)凛々しい表情!(そ、そこが顔なのか?わからぬ?)
強者との戦いは魂を生命を強く輝かせるのじゃ、これほどわくわくすることはない。さぁ、いくぞUMAよ。吾らの魂を魅せてやるのじゃ。
ふむ、車載兵器の一斉砲撃かの?まぁ吾らであれば料理(ここでは物事をうまく処理するの意味)するのも容易かろう。空間を|細かく切り刻み《ハッキング》着弾位置を調整して爆風にのって加速するとするのじゃ。
LAP 7――はて、何処ぞの誰かさんの受け売りだっただろうか。
「汝が為したいように為すがよい」
デザインチャイルドのお通りだ。
「畜産で育てた自慢のUMAで……」
UMAに乗ってやってきた。
「それは、」
骸骨さん、ただ静かに。
「馬か」
ぶったまげて居る。
「馬ではないぞ?」
では|言葉遊び《warming up》と行こうぜ今一度、この立派さ加減を垣間見よ。
「見るがよいこの毛並み! 逞しい四肢! 凛々しい表情!」
Wow, 何処にどれがあるのか不明瞭だこと――UMAとはそういうもので、整合性が無い程に悪魔的なまでの美しさを高めていくのだよ。何処からが四肢でどこに顔があるのかそもそも本当に分かっているんですかね自由農夫さん。
「強者との戦いは魂を生命を強く輝かせるのじゃ、これほどわくわくすることはない」
心だけは確かに|実像《かたち》を結んで。ウィリアム、漸くその魂の温度を頂きまして応えるのだ。
――さぁ、いくぞUMAよ。吾らの魂を魅せてやるのじゃ。
「来い」
駆け抜けて居たのだよ、UMAが。度し難き走り、魂が相乗りしたらば実に有意義で立派な進み具合。遥か前に、ローグ・インターセプター。車を越さねばならぬし、世界がねじ曲がろうと云うのでついに車載兵器の砲塔が唸りをあげるのだ、が、
「まぁ吾らであれば料理するのも容易かろう」
ほら、レシピはここに――大技能戦場。ユーベルコードを許さぬユーベルコードというスパイスで以て、丁寧に|料理《・・》してみせて。只々砲撃がお前にとっての加速装置に成り下がるこの世界で、
「物事を上手く処理するというのは、そういうことじゃ!」
そして生きた魂までもが輝ける――一つ摂理を弄ってやるだけで思い通りの場所に着弾して、その度に大きく車間距離が詰まる、それだけの話。追いつくことが終ぞ叶い、輝きに魅せられしウィリアムの車が徐々に速度を下げていく――過去は|現在《いま》に追い縋らぬものよ、心が伴っていれば尚更に。
果たして決着――アルカディアがアルカディアにいずれ還る覚醒、心待ちにするがいいさ。時間は暫くかかるのだろうが。誇りある勝利、打ち負かされたウィリアムが車を降りて呟く。
「……馬、飼ってみるべきだったか」
「だから馬ではないと言っておろう!?」
大成功
🔵🔵🔵
空桐・清導
POW
アドリブや連携も大歓迎だ
「ああ、行くぜ最速。
最高のヒーローブレイザインが相手になる!」
UCを発動させて相棒のソルブレイザーをハイパー化
彼に対しては相棒と共に挑むのが礼儀であると考えたからな
ゴールまでは直線
加速が勝負を分ける
スタートと同時にエンジン全開
殺人的な超加速を[気合い]でねじ伏せる
ウィリアム・ローグに食いついていく
「オレの魂。
それは誰かに笑顔を灯し、そして守るヒーローであること!
ウィリアム。アンタにも笑顔になってほしい!
その目に刻みやがれ!これがブレイザインだ!!」
宇宙さえも軽く凌駕する魂の輝きを滾らせ[限界突破]
ソルブレイザーは直線をぶっちぎってゴールする
「どうだ、オレの魂は!」
LAP 8――笑顔になってほしいか、英雄よ。
「ああ、行くぜ最速。最高のヒーローブレイザインが相手になる!」
問いが無くとも答える様であったのだ、誰が呼んだか超鋼真紅、諦めずにここにいるそれこそがセオリー、|相棒《バイク》たるソルブレイザー、ブレイズビートルによって奇跡的な合体を見せるのだ。強くなるスピード、激る魂――お見せしよう、ハイパーソルブレイザーとは最高のヒーローを超熱血たらしめる究極のバイクなのだ。
「相棒か」
この合体『剛炎勇車』に何かを見出したウィリアム、ただ迎えて受け入れるので――。
横並び、アクセルを準備して――さあ飛び出した。開幕から両者譲らぬデッドヒート、相棒と共に挑む空桐・清導の礼儀が確かに|浸透《とど》いているらしい。直線じゃ加速が勝負を分けるものだ、さらにウィリアムがこの状況を覆し|疾風《かぜ》にならんとするのも当然の事。ほらexhaustが何者にも縛られない――段々とローグ・インターセプターなるバイクが前に前に――殴り付ける心地良い風――否、ヒーローが今こそブチ抜ける!
「オレの魂。それは誰かに笑顔を灯し、そして守るヒーローであること!」
心の奥底から湧き上がる焔――これを気合いと呼ぶならば熱量の確かさを善く感じることが叶うだろうさ。さあ叫んで|英雄《おまえ》の魂!
「ウィリアム。アンタにも笑顔になってほしい!」
「――何?」
死者よまさか死に果てたもんでお忘れか、英雄とは誰かを、遍く人々の笑顔を護る為にあるのだよ。自分から笑うことすら長いことそていないともあれば――では知ってもらおう、その真髄。
「その目に刻みやがれ!これがブレイザインだ!!」
この輝きを言葉で書き留められようか――No.
あまりに強く知らしめた魂の輝きは今ここに、宇宙を凌駕し飛び越えて燃え盛る正義の焔となったのだ。良く燃えよブレイザイン、|猟兵《おまえ》こそが宇宙であると知るがいい。全てをぶっちぎる熱量そのままに、ゴールラインをも先に突っ切ることが叶ったならば証明は完了だ。
「どうだ、オレの魂は!」
同じくバイクを降りた骸骨、
「……そうか、長いこと。忘れていたな」
無い喉を静かに鳴らしてくくく、と音を溢したのだよ。
「人を笑顔にする英雄。輝いていたよ」
心なしかフェイスシールドの向こう、笑って居るような。
大成功
🔵🔵🔵
マデライン・アッシュリア
魂ですか……
デッドマンの悪霊たるこの身にも宿る魂があるのなら
全ての死者に静寂と安寧を捧げたいと言う一念です
ローグさん、あなたの心残りを晴らして差し上げれば
安らかな死の世界で眠りにつけるのですね
ならばこの「死の花嫁」がお相手いたしましょう
私の乗機はこれです──万能機動幽霊屋敷アッシュリア館
ふふっ、幽霊屋敷でレースをしてはいけないというルールはありませんよね
短距離レースはスタートが命
ダッシュを使って一気に突っ走り
さらにユーベルコードを使い全力で屋敷を疾走させます
結界とオーラ防御を屋敷に纏わせて
エフェクトの雲、そしてローグさんのUCからも
身を護りながら空気抵抗を減らし
限界突破でその先へと──
命あるものが正しく使うことが常らしいが――LAP 9.
「魂ですか……」
独り歩きする“死”ではどうか。
「お前――死か」
驚きの色を隠せぬ骸骨であったけれど。
「デッドマンの悪霊たるこの身にも宿る魂があるのなら、全ての死者に静寂と安寧を捧げたいと言う一念です」
魂とはただ生者の証明に止まらず。意志を垣間見よ、歴史ある名家アッシュリア家の末裔ただ独り、眠れぬ競技の真ん前にて死を愛そう、走りを叶えよう。
「ローグさん、あなたの心残りを晴らして差し上げれば、安らかな死の世界で眠りにつけるのですね」
病める時も、健やかなる時も。
「……この身はまだ走り足りない。だが命あるものにこれを伝え切るそれが私の望みだからな。死者には無用の長物」
それでもと彼女は宣う――ならばこの「死の花嫁」がお相手いたしましょう、と。
「ならばもう一度|走行《いき》るか、死よ」
再びスポーツカーへと姿を転じた愛車ローグ・インターセプターのお隣で、万能機動幽霊屋敷アッシュリア館が聳え立って居る。
「ふふっ、幽霊屋敷でレースをしてはいけないというルールはありませんよね」
何でもありのナイターゲーム、骸骨はただ風となる者を受け入れるのだよ。許されたならばお屋敷に乗り込んでさあ――Go.
ところでこんなにも壮大なお屋敷がどうして凄まじい速度で動けるんですか。嗚呼成る程、『アッシュリア館は飛翔し海征き地を駆ける』それこそが概念だったんですね。眠れぬ魂を死の旅路に正しく導く素敵なマンション、ホーンテッドの香り仄かに直線を征こう。巡る結界にオーラは護りの証、拒絶の|雲海《effect》も唸る車載兵器も、何物たりともお屋敷を傷つけることは叶わぬよ。さあどうか、どうかその先へと至って。最早空気抵抗すら|猟兵《おまえ》を妨げない、最初前方に位置していたウィリアムの姿も後ろにあって見えないな、見えなくなるな、とことんまで走り抜けてdo and die, 死にながら|走行《いき》るのは大変難しいんです。それでも願ったんです、
「その先へと――」
ゴールラインの向こう側で、お屋敷が一つ立って居る。
お隣に、マデライン。それから骸骨。
「やはり私はもう少しだけ眠れないが――」
死者に供えよう、未来ある|疾風《effect》。
「その生きた|意志《かがやき》に答えがあるように」
願って居る。
大成功
🔵🔵🔵
菊原・エリカ
生まれ故郷はあんまりにも田舎過ぎてモータースポーツの類は無かったけれど、私なりの全力でお相手をいたしますわ!
幸いにしてコースは直線の様子、私は生身ですがお相手は好きな乗り物でお相手頂きます。お互いに全力を出して競争をした方が楽しい物ですから。
UCを使い只管真っ直ぐに身体を飛ばし、ゴール目掛けて突っ込みます。当然あまりの急加速で身体に無理が出る事もあるでしょうけれど【回復力】と持参のアイテムで事前にエネルギー補給をしておく事で無理矢理にでも身体を動かしほんの少しでも早く前へ進むのです。
UCを万全に使えば音速だって見える筈、絶対に勝つと言う心意気で勝負に挑むだけですわ。
愛車を労って居たのだ骸骨、静寂の中。
「そこのあなた!」
そこに菊原・エリカがやってきた。
「生まれ故郷はあんまりにも田舎過ぎてモータースポーツの類は無かったけれど、」
車さえ持たずやって来た。
「私なりの全力でお相手をいたしますわ!」
止まって居た骸骨が仰せた――。
「来るか――魂を持って」
LAP 10.
愛車 is gone.
「生身で、挑んでくださるのですね」
「懇願していたのは私だからな」
戦闘でもいい、レースでもいい――その果ての究極形だったかも知れなかったのだよこの光景は、人の形が2つスタートラインに並び立つことそのものを奇蹟と呼ばずして何と呼ぼうか。さあ身体を少し前に傾けようじゃないか。力をすっと入れた脚。レーシングスーツの骸骨も同じくして、
赤より緑。瞬間蹴った大地が派手に揺れて。
「命ず、我が身よ空を翔けよ」
コースすら駆けよ――能源噴進が命そのものをエネルギーとしてまるで弾丸の|様《よ》に。其は深き森より来る物、限界にこの身一つで挑む姿をヒーローと呼ぶのならばそれが最善。
「ッッッ!」
「それが全てか――否、違うだろう?」
一歩先を行くのだよウィリアム、成る程彼にとっても車無しのレースは少し勝手が違うのか、それにしたって超加速があまりにもフィットするのだよ、人の身、生きた身という条件がエリカの躍進を阻むものだ。
それでも。事前に取り込んだ固化能源が伝えてくれていた。
「ほんの少しでも早く、前へ!!」
また立ち戻るぞ万全に。楽しいな、実に楽しいな。振る腕動かす脚全てに過負荷がかかっているけれど――散々楽しみ倒そうというので終ぞ音速が、マッハが彼女に寄り添ってくれたのだ。
「感じるぞ、お前の魂」
ウィリアム、読んでいたな。
「絶対に勝つ、互い全力を出して競争する、楽しい――」
何者にも縛られぬ風の真っ只中にて。
「正しく生命の輝きそのものだ!」
見開かれし|藍色《ひとみ》――ほら、いつしかラストスパートだ。全力で勝ちたい心意気そのままに、ただ横並びのデッドヒート――
先に突き抜けたのがエリカであった、変えようのない事実。
「はぁ、はぁ――っ」
なんて、気持ちの良い風なんだろうか。
「森の外は――こんなにも楽しいのね」
走るとは、そういうものか。
「そういうものだ」
負けた骸骨が、満足そうに|猟兵《おまえ》を見て居る。
大成功
🔵🔵🔵
カシム・ディーン
機神搭乗
シンプルだな
純粋に速さだけをか
いいぜウィリアム・ローグ
駆けっこといこうじゃねーか
好きなマシンでいーぜ
「メルシーは速さの神でもあるぞ☆だから…君に挑むよウィリアム君☆」(鶏立体映像
【属性攻撃・念動力・瞬間思考・空中戦】
UC発動
超絶速度によるデッドヒート
己の魔力を須らく機体に込め
念動力による更なる加速
ジェット噴射も発動
超絶速度でのデッドヒート
恐らくこの勝負は刹那の勝負
だが…極限速度の世界だからこそ見えるものもある
「ご主人サマの力が高めればメルシーはもっと速くなれるぞ☆」
魂
生きる事
…きっと僕は兄弟…賢者の子供…廃棄物の兄弟に生かされた
なら…生き抜かなければ応えられねぇよなぁ!
LAP 11.
「シンプルだな。純粋に速さだけをか」
小さな竜眼が骸骨の眼窩の向こう側を見ていた。
「そしてその先で|雲海《あらし》を見た――どうだ」
――預けるに、足るか。
「いいぜウィリアム・ローグ。駆けっこといこうじゃねーか。好きなマシンでいーぜ」
おお、界導神機『メルクリウス』が哭いて居る。
「メルシーは速さの神でもあるぞ☆ だから…君に挑むよウィリアム君☆」
コミカルに仰せる鶏の|立体映像《ホログラム》を添えて。
スタートラインから飛び出す者:|機神乗り《カシム・ディーン》の責務を知っているか。ことここに於いては出力・推力を最大に押し上げていくことよ。多大なる魔力の奔流を己の中に垣間見よ、それを放出しジェットさえも轟かせてやれば後は魂がなんとかしてくれる。
「加速装置起動…メルクリウス…お前の力を見せてみろ…!」
3倍の刹那にさえ見出してくれ。次の瞬間に踏み出しているぞ極限速度、世界の景色が水彩画よろしく光で以て滲んで居る。流れ征く世界、ここまでしても前に“奴”の飛行機がある事実を無視することは叶うまい――無視しちゃいないのだよ最初から。
「生きること、か」
漆黒の強制進化が見透かして居る――What is your desire?
「ああ」
家族を思い出せ。兄弟よ、賢者の子供よ、廃棄物の兄弟よ、天才が|現在《いま》ここに生きる意志を証明しようというのだ。
生きる事だ、生かされた事だ。応えるのは当然の事ではないか!
「なら…生き抜かなければ応えられねぇよなぁ!」
突き抜けよ漆黒の焔、|速度《spirit》が総て掻き切ってみせたのだ。メルクリウスが竜をも超え流星となった事実、ローグ・インターセプターよりも遥か前の位置に躍り出るその瞬間が決定的なのだと知るが善い。
「…では生きるがいい」
今ここに……アルカディア・エフェクトはお前のもの。速度より切り離された者が垣間見たならばこう零しただろうよ――
オリンポスの神が蘇り夜闇を盗んだかの様だ、と。
ゴールラインを過ぎたメルクリウスの勇姿、神々の使者にして富と幸運の神と重なるものだ。
「僕の勝ちだ、どうだったよ」
飛行機より降り立つ骸骨レーサーが保証しよう。
「悪くない、生き様だ」
大成功
🔵🔵🔵
ユニ・バンディッド
アドリブ歓迎:徒競走
ん、魂に、速さで真っ直ぐなら…|この選択《ユーベルコード》しかないよね!もー、どーにでもなれ!
【バンディット】発動!|活動限界10秒の制約《10秒後に戦闘不能》を代償に|超神速化したラン《数値化されない速さ》を!。
そして「風」などの疾走を阻む障害は、アレもコレも盗む盗賊魔術を籠めた、盗みの穿手で盗み「道」をこじ開けて!捻じれろ!螺旋描く「道」の中を突き進み加速するよ!
さあ、|ここから《10秒後》が勝負!活動限界10秒の|制約《代償》を超えろ覆せ。足りない足りない「時」を「速さ」を寄越せ、アレもコレもちょうだい。盗賊の魂、燃え尽きるものなら足りないものは余所から盗っちゃえ、|金《命》もくべろ、そこに煌めく|お宝《魂》があるなら走り抜けて、掴み盗る。
コレが|唯一《ユニ》にして|偽物盗賊《バンディッド》なりの、ボクの|盗賊の魂《バンディット》。あくまで盗賊の走りだよ!。
あ、やば……ーーっ!?(ユーベルコード終了後、代償の制約で流血や筋肉痛諸々を伴う活動不能)
笑え盗賊よ――にかり。
「……さて、お前は」
その先を訊かぬ骸骨、いよいよ愛機をガレージの奥底へ。
静謐が、つられて笑って居る。
直線上じゃ魂は煌々と輝くものなのだよ。そんじょそこらの世界の金銀財宝なんぞ比較にもなりやしない――価値の問題? 否、
「この|選択《ユーベルコード》しかないよね!」
悪魔をも騙し切る程の|速度《greed》。
This is the bandit, 140の盗みの技術、速度の向こう側に飛び出してその真価を表すのだ。
「もー、どーにでもなれ!」
刮目せよ、これはたった10秒に総て賭ける超神速の|盗み《run》。ここに数値なんぞありはしない、マッハで区別化することすら無理だと知らしめる|魂《こころ》をその胸に。吹き付ける風があまりに心地よくて――
――|ごめん、やっぱ邪魔かも《Sorry, do not provoke her.》。だから走行フォームに尽くしているはずの手癖も悪くなる、風さえ盗めば楽に息が叶う。
「……盗賊か」
悉く見透かされて居る様な心地がしたのだよ、右斜め前方、これだけの神速、螺旋の中に沈んでいこうが、絶対を依然覆さぬ漆黒のレーシングスーツを視界から消すことが出来なんだ、嗚呼知ってるさ、限界は形をつけて折り曲げるのが|奇蹟《theory》――捻じれろ。突き進み続ける夜闇の|夜襲《game》。曲げて入り込んで潜るように切り裂いて、身軽に駆ければ漆黒の焔なんぞ敵じゃなくて、目に入れても痛くないような自由性、
10秒でしたね――|経過《passed》。
この期に及んで満足しなかった。
「さあ、|ここから《10秒後》が勝負!」
口に出して確定させてみて。強制進化? No, 欲望の独り歩き。ひっくり返してみればあっという間、踏み出すこの脚で次のステージへ、何にも足りない足りない「時」を「速さ」を寄越せ、駄々を捏ねたって少しは許してくれるでしょ|摂理《誰かさん》も。だって誰しもが願うんだこうやって!
(アレもコレもちょうだい)
「…存外、」
欲張りだな――おっと|車間距離《ひとのかたち》が近くなったなウィリアムさん、|猟兵《おんな》があれもこれも掻っ攫っていくもんで羨ましくなったか、生きてる間に『ただこれだけが』なんて速さの向こう側を望んだ感覚を鮮明に 待て 零れ落ちる金。眩き贋金。燻む黄金。
其が真贋なんぞ問うてないことにすら今更気付いたのだこの骸骨は!
「盗賊の魂、燃え尽きるものなら足りないものは余所から盗っちゃえ、」
言葉にしてみれば魔法にも似たのだ、|金《命》もくべろ、そこに煌めく|お宝《魂》があるなら走り抜けて、掴み盗る――なんて女だ、唯一無二を”ユニ“に縮めてみた結果がこの|偽物盗賊《バンディッド》、|コレ《勇姿》が|それ《魂》だ、|彼女《ボク》の|盗賊の魂《バンディット》が既に拒絶の向こう側をも突き抜けているみたい。
(――彼女もまた、)
其処に至って居るのだな。知れた瞬間一気に後ろに位置してしまった、許してしまったのなら仕方ないな。
「あくまで盗賊の走りだよ!」
悪魔的な意志ですらあったのだよ、ゴールラインを突き抜けた先、先を行ったのはこのユニだ、待ておかしいな、神経がぶつりいった錯覚が、筋肉も悲鳴を上げたな、|肉体《からだ》の内でぐちゃぐちゃに血が流れて腕から脚から外に零れ落ちててててて
「あ、やば……ーーっ!?」
終ぞ|雲海《あらし》を一瞬に垣間見た意識――|ぶつり《shutdown》。
動けなかった――支えるように抱き抱えていたのは漆黒のレーサー。
「死後漸く行けた速さの向こう側。盗むとは、恐れ入った」
その後お静かに手当してくれたみたいです――|優しいね《miracle》。
大成功
🔵🔵🔵
アヴァロマリア・イーシュヴァリエ
アドリブ大歓迎
アルカディアエフェクト……もしマリアが受け継げたら、あの時手を繋いでお話したアルカディアにも、いつか伝えてあげられるかな?
命あるものが纏えば輝くその力を正しく使えれば、本当の生命になれるかも……!
それならマリアもレース、頑張るよ……!
勝負方法が単純な直線スピード勝負なら、こんなのはどうかな?
スタート地点はこの星、ゴールは……真上!
先に大気圏を飛び出して、宇宙まで出た方が勝ち!
ウィリアムお兄さんも、星を飛び出すレースはきっと初めてだよね?
マリアはユーベルコードで変身して、限界まで出し切るよ。
だって、|雲海《effect》を受け継ぐ為のレースなら、雲も空も突き抜けて星の海に飛び込むくらいじゃなきゃ!
さあ位置について、ヨーイ……ドン!!
いつかの|再演《繰り返し》を垣間見よ。
「ねえ」
概要は既に掴んでいたのだよ、ふわりやってきた聖者様。
「勝負方法が単純な直線スピード勝負なら、こんなのはどうかな?」
最後のレーサーを迎えようと右手に車のキーを持った骸骨が。
「スタート地点はこの星、」
|宇宙《おまえ》を見て。
「ゴールは……真上!」
|宇宙《まうえ》を見て。
「先に大気圏を飛び出して、宇宙まで出た方が勝ち!」
それから車のキーが手から滑り落ちる。
「ウィリアムお兄さんも、星を飛び出すレースはきっと初めてだよね?」
たったそれだけのお話なのだよ。
「……その通りだな」
FINAL LAP.
What’s up, Space Ship World?
「だって、|雲海《effect》を受け継ぐ為のレースなら、」
|クリスタリアン《ひとのかたち》が|漿船《おふね》になって誘おうというのだよ宇宙に――|骸骨《ローグ》もすぐさま用意したよね|飛行機《インターセプター》を、
「雲も空も突き抜けて星の海に飛び込むくらいじゃなきゃ!」
全て救う笑顔、見なくたって伝わってくる様だ、『天地のある限り、昼も夜も止むことはない』などよく言ったものよ、つよがる必要だって無いのだから誠に透き通った|猟兵《おまえ》の|水晶《heart》。
「さあ位置について、」
Then start your engine.
「ヨーイ……ドン!!」
漸く飛び出すのだ空の向こう側、生きていてもなんて言うつもりだって骸骨にゃ無いのさ、上方向にも速さの“その先”があるんだから。結果大きくリードを奪うウィリアム・ローグ、心を見ることもまた|勝負《effect》。大変にexhaustなのだよこの一瞬、果て無き|宇宙《まうえ》に至らんとする|聖母《ship》の内心をも見透かしてみたくなるんだ――。
もしもし、涯てに輝くマリア様。
この|過去《こころ》の奥に何を見る。
(アルカディア・エフェクト……)
蒼空という名の世界で揺蕩うそれは、
(もしマリアが受け継げたら、)
もしかして|虚無《わたあめ》の色をしちゃいないか?
(あの時手を繋いでお話したアルカディアにも、いつか伝えてあげられるかな?)
大変に思い出されるのだよ、|果て《そくど》と|果て《せいいき》の対比の上、人並みの渇望に寄り添って手を繋いだ――。
(命あるものが纏えば輝くその力を正しく使えれば、本当の生命になれるかも……!)
Unlimited――生命、美しく在れるものであるからして刮目せよ。|景色《そら》が漆黒から真空にはみ出すくらいの時、唯その為に全力を尽くす奇蹟の有り様がウィリアムの眼窩に眩しく届くのだ。
「これは」
本当の生命――終ぞウィリアムのそれが尽きていただけに殊更!
血も舌も皮膚も何処ぞに消えたところに|生命の光《こころ》を垣間見てしまっては大変に効くのだよ――マリアもレース、頑張るよ……! なんて、一生懸命に応える唯それだけの話かも知れないが!
いよいよぴったり横並びのデッドヒート、きらきら漿船のクリスタルボディがやがて一つ分上に引き離して突き抜ける、否、まるで先導している様だ、満天の星空の|様《よ》に骸骨を連れて征く。そして漸く辿り着くのだ――
|星の海に居る《Welcome to the space.》。
「……速さの果てを追い求めた先が、これか」
中々どうして、悪くないものだ――嗚呼、満たされた、満たされた。
「ねえ」
優しく響く|導き《繰り返し》を垣間見よ。
「マリアの|生命の光《こころ》、伝わった?」
だってそれがアヴァロマリア・イーシュヴァリエ、宇宙に御坐す優しい光。
じゃあもう一編見透かされてみようか、宇宙に溶けていくレーサーの、手を伸ばすような仕草が見えて。
「“お前の|ひかり《いのち》、確かに戴いた”」
――Succeeded.
大成功
🔵🔵🔵