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バトル・オブ・オリンピア⑪〜鋼の肉体を打ち破れ〜

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 ダークレスラー達の本拠地「天空要塞デスリング」。
 いつもは目視できないほどの高度を飛行しているそれが、バトル・オブ・オリンピアの開催を受けてその|会場《リング》となるべく変形展開しながら、轟音を上げて地上へと着地したという。
「今こそ、ダークレスラーと決着をつけるチャンスです!」
 ルウ・アイゼルネ(滑り込む仲介役・f11945)は握り拳を作った腕を振りながら、集まった猟兵達へ今回のルールを説明する。
「今回のルールは金網、地雷、釘板、ファイヤー、蛍光灯などなどのデンジャラスなギミックを備えたリング上で、武器や凶器の持ち込みも含めて全ての反則が認められた『超デスマッチ』です」
 勝利条件は普通のプロレスと同じく、相手から3カウントを取ったら勝利。
 しかし相手レフェリーはダークリーグ側の者。声が遅れて聞こえてきそうなほどのスローモーションで目一杯時間を伸ばして、ダークレスラーが起き上がってくるまで粘ることだろう。
「逆にこっちがホールドされたら早口言葉も真っ青なほどの超高速でカウントしてくるでしょうから、お気をつけて」
 そして今回の相手は「一生走っても疲れない金属の心臓」を持つという触れ込みを持つメタルボディのダークリーガー「メタルマッスル」である。
 物理的にも輝く笑顔が特徴的な彼は超絶凶悪なデスマッチリングを最大限に利用してリングの隅から発せられる炎で自らの鋼鉄の体をあえて熱することで自らの技の威力を高めつつ相手には技をかけることを困難にさせたり、ラリアットを食らわせた相手を金属化させてから底が深い水風呂に放り込み、沈み切ったところで解除させて溺れさせたりと、筋骨隆々の見た目からは想像できないトリッキーな技を駆使してくるという。
「こちらからお伝えする禁則事項はただ1つ。オブリビオンやエリクシルのように『殺さない』こと、それだけです。あとは剣を持ってこようが銃を持ってこようがキャバリアを持ってこようが何でも自由です。持ち込んでいい物の上限を決めなかったことを目一杯後悔させてやるとしましょう!」


平岡祐樹
 お疲れ様です、平岡祐樹です。

 このシナリオは戦争シナリオとなります。1章構成の特殊なシナリオですので、参加される場合はご注意ください。

 今案件にはシナリオギミック「リングのギミックに適応する」・「敵の反則行為に対処する」がございます。
 これに基づく対抗策が指定されていると有利になることがありますのでご一考くださいませ。
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第1章 ボス戦 『鋼鉄走者『メタルマッスル』』

POW   :    オレ様の本気だァ!
【高温の熱】を纏った真の姿に変身する。変身中は負傷・疲労・致命傷の影響を一切受けず、効果終了後に受ける。
SPD   :    そのままオブジェだァ!
自分の体を【高速回転】させる攻撃で、近接範囲内の全員にダメージと【金属化】の状態異常を与える。
WIZ   :    オレ様は無敵だァ!
【金属の心臓】の継続時間に比例して、自身の移動力・攻撃力・身体硬度・勝負勘が上昇する。

イラスト:塒ひぷの

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠テフラ・カルデラです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

九条・春
アイテム【和風のリングコスチューム】をまとってリングイン、盛大なブーイングと嘲笑を受ける女児サイズのドワーフが登場じゃ!

このリングにおいて、わしはヒールの立場となろう。しかし心はベビーフェイス、武器の持ち込みなど言語道断! 大盛りあがりするメタルマッスルの凶器攻撃! 鉄の拳を受けロープからバウンドするわしを打つ回転ラリアット!
小さな身体をちょこまか動かし、逃げたり叩いたりとやってみるが金属なぞ反則じゃ、どうしたらいいんじゃ!

悩むわしにも手を休めに相手に、こちらは内臓を攻撃するアイテム【浸透勁】で攻撃じゃ!
3カウント? だめじゃ、レフェリーストップが取られるまで戦うんじゃ!



 和風のリングコスチュームを身にまとった九条・春(風渡り・f29122)がロープを潜ってリングインする。しかしダークレスラーの本拠地とあって盛大なブーイングと嘲笑が春を出迎えた。
「このリングにおいて、わしはヒールの立場となろう。しかし心はベビーフェイス、武器の持ち込みなど言語道断! この肉体だけで戦ってくれようぞ!」
 だがそれに心折れることなく口上を述べると、メタルマッスルは客席から掻っ払ってきたパイプ椅子をその場で曲げてみせた。
「なるほどォ……だがそんな可愛らしい体でこのオレ様を本当に倒せるかなァ?」
 ゴングが鳴るとほぼ同時にメタルマッスルが変形したパイプ椅子を投げつけてくる。しかしすぐ横に飛び避けた春には当たらず、パイプ椅子は客席へ滑り落ちていった。
 挨拶がわりの凶器攻撃に盛り上がる中、春は小さな身体をちょこまかと動かし、メタルマッスルの隙をついて叩いたり蹴ったりとやってみるが全然効いている気がしない。むしろ自分の四肢が痛くなってきた。
「金属なぞ反則じゃ、どうしたらいいんじゃ!」
「フハハハハ! どうだこの鍛え上げた金属の筋肉ゥ! もっとちゃんと見せてやろォ!」
 絶望する春に見せつけるように、メタルマッスルは攻撃の手を止めてポージングをし始める。
 完全に舐められていると察した春は前傾姿勢でまじまじと見つめているかのように近づきつつ、指を休めるために掌をメタルマッスルの腹筋に当て、物体越しに打撃を加える技術を内臓へ打ち込んだ。
「うっぷ……!? 悪い子にはァ……オシオキが必要だなァ!」
 鋼鉄の肌と筋肉を通り越した衝撃にメタルマッスルは眉をひきつかせながら、春に殴りかかる。
 さすがに至近距離では避け切れず、鉄の拳で飛ばされた春はロープに引っかかって跳ね返る。
 そしてそのバウンドに合わせるようにメタルマッスルが回転ラリアットを叩き込んだ。
「ぐはっ……」
 リングの上に転がった春は試合が始まってから初めて喰らった強烈な一撃にくぐもった声を発したが、レフェリーがカウントを取る前にロープを使ってなんとか立ち上がった。
「立ったかァ……まあ、そっちの方が見栄えがいいしなァ」
「見栄え? なんのこっ……!?」
 前に出ようとした春は足が動かないことに気づいて下を見ると、ラリアットを喰らった腹部から下がメタルマッスルと全く同じ銀色の肌に包まれていた。そして銀色の部分はどんどん上へ迫り上がっている。
「オレ様のこの金属の肉体は伝播するゥ! オレ様のように鍛え抜けば自由に動けるがァ……お前のようなぷにぷにボディではしばらく『そのままオブジェだァ!』あ、息ができなくなって死んだりはしないから安心しろォ?」
「え、な、は……」
 恐怖に染まった顔はオブジェとして相応しくないと思っているのか、メタルマッスルは丁寧に補足してくる。
 何か言い返そうと春は必死に脳を回転させたが、気の利いた言葉が思い浮かぶ前に口が固まってしまった。
「さて、3カウントを取るために転がしますかァ!」
(3カウント? だめじゃ、レフェリーストップが取られるまで戦うんじゃ!)
 必死に抵抗しても春の体は微動だにしない。メタルマッスルは一点を見続けることしか出来なくなった春へ見せつけるようにゆっくりと歩み寄り始めた。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

フカヒレ・フォルネウス
SPD アドリブ連携歓迎

超デスマッチのレスリングですか。
反則上等とは実にワルですねぇ。素晴らしい!
じゃあこっちも極悪非道な振る舞いをしなければ無作法というもの。
よろしくお願いしますよ、メタルマッスルさん。

と挨拶する裏でUCを発動。
このリングの周辺一帯を鮫の場とする!
炎にも耐え、空中を泳ぎ、金網すらも噛み千切るデスマッチ環境に対応した鮫を召喚して襲わせます。
さあ、シャークデスマッチと洒落込もうではありませんか!

あ。僕自身は《鮫喰場》の効果により周辺地域を操作できるので、高所に安全圏を生成して文字通り高みの見物をさせてもらいます。
安心してください、メタルボディなら鮫に噛まれてもきっと大丈夫ですよ。



 しかしメタルマッスルが実際に手にかける前に、横から飛んできた鮫が掻っ攫っていった。
「んなッ!?」
「超デスマッチのレスリングですか。反則上等とは実にワルですねぇ。素晴らしい! じゃあこっちも極悪非道な振る舞いをしなければ無作法というもの。よろしくお願いしますよ、メタルマッスルさん」
 そう言ってリングに通ずるランウェイでフカヒレ・フォルネウス(鮫の悪魔の四天王・f31596)はボウ・アンド・スクレープを見せた。
 その周りにはまるでフカヒレに付き従うかのように、春を連れ去った物と見た目が同じ宙に浮かぶ鮫が大量に屯している。
 それでメタルマッスルは大体の察しがついた。
「なるほどォ! 負けたらその時点で試合終了になるゥ! なら複数体のチームで乗り込み、頃合いを見て交代という作戦かァ! いいねェ、いいねェ、ヒールしてるねェ!」
「お褒めに預かり光栄です」
 顔を上げたフカヒレは目を開き、本物の悪役のような笑みを見せた。
「彼らは炎にも耐え、空中を泳ぎ、金網すらも噛み千切るデスマッチ環境に対応した鮫です、さあ、シャークデスマッチと洒落込もうではありませんか!」
 フカヒレの周りにいた鮫達が一斉にリングに向かっていく。その道中で演出兼ギミックとして備えられていた火炎放射器が文字通り火を吹いたが、フカヒレの申告通り焼け死ぬことなく突っ込んできた。
 そしてランウェイは天空要塞デスリングに搭載されていない変形を始め、高台になる。
 そこに出来た玉座めいた椅子に腰掛けたフカヒレは足を組んで戦局を見守る姿勢を取った。
「あ。僕自身は【鮫喰場】の効果により周辺地域を操作できるので、高所に安全圏を生成して文字通り高みの見物をさせてもらいます。『この場はすでに僕の領域。鮫に食われよ!』」
「ナメやがってェ……いいだろォ、このオレ様が全部シメて姿煮にしてやるよォ!」
 挑戦を迎え討つ格好となったメタルマッスルはその場でダブルラリアットをかますことで不用意に近づいてきた鮫を振り払いつつ金属の肉体を一方的に与える。
 食らってしまった鮫は春と同じように身動きがとれなくなり、リングに沈んだ。
 しかし回り続けているといずれ目も回って倒れて自滅してしまう。キリのいいところで両脚をついたメタルマッスルへ機を伺っていた鮫が飛びつき、噛みついた。
「安心してください、メタルボディなら鮫に噛まれてもきっと大丈夫ですよ」
 確かに食い千切られたりはしていない。しかしフカヒレの予想と違い、噛まれた痕からは血がじんわりと染み出していた。
 このまま鮫と戯れていてもフカヒレに手をかけることは出来ないことに苛立っていたメタルマッスルは思わず叫ぶ。
「おいレフェリーィ! アイツじゃなくてこの鮫をホールドした時点でカウントとれねェかァ!?」
「武器を取り押さえたところで勝ち判定は流石に無理だ、メタルマッスル」
 いくらダークレスラー贔屓でも限度はあると、レフェリーは首を横に振った。

成功 🔵​🔵​🔴​

六十谷・蛍子
ソロ希望・アドリブ歓迎
「超デスマッチなんて危ないわねぇ……でも負けないわよ」
凶器ありなルールを使って自分も【完全制圧】の武器を使って相手にデバフをかけてから挑もうとするわ
でも鋼の肉体にあんまり効果はないみたいね……それなら【鉄壁】を使ってリングのギミックや相手の攻撃に耐えながら相手の攻撃を【捕縛】して関節技に持ち込むわ
でも相手は逆に私の捕縛を力任せに解除して、投げからの関節技のフルコースを受けることになっちゃうわ
四肢も動かないで、涙と汗塗れの無様な姿で固められて……そのまま相手の高速回転を許し、金属化を受けてしまって徐々に金属になっていって……リングのコーナーポストに飾られるオブジェになりそうだわ
その姿を他の猟兵への見せしめになりそうだわ
でも少しでもダメージを与えて次に託すわ



「超デスマッチなんて危ないわねぇ……でも負けないわよ」
 凶器ありなルールならば、自分も【完全制圧】の武器を使おうと六十谷・蛍子(ピンクハートスタッフ“ホタル”・f41902)は麻痺効果のある桃色の警棒片手にリングへ乗り込む。
「相手の意向も聞かないで呪いの装備をばら撒く『悪い子は見逃さないわ』!」
 そう叫んでホタルは全力のフルスイングを鮫と戯れていたメタルマッスルに叩き込む。
 しかしメタルマッスルは怯むことなく、硬い拳をこちらに振るってきた。
「あんまり効果はないみたいね……」
 金属の肉体には電気がよく通るだろうと選択した武器であったが、どうやら出力不足のようだ。
 それならばと、ホタルはリングの下に転がっていたところを拾ってきた鉄壁を盾代わりにしてメタルマッスルの一撃を受け止める。
 鉄壁はメタルマッスルの拳の形に凹み、衝撃がホタルの体を突き飛ばす。しかしこれまでリングに上がった春や鮫の大群と違い、受けて瞬間に金属化が始まることはなかった。
「やっぱり直撃されるとアウトなのね。なら……」
 曲がった鉄壁を早々に捨てたホタルは有刺鉄線が巻き付けられた金網を壁にしてメタルマッスルとの距離を取る。
 その後を追おうと回り込んできたメタルマッスルは、金網の影に隠れていた警棒を踏んで滑ってリングの外に転落する。
 仰向けに落ちたメタルマッスルの上に飛び込んだホタルはその両手首に手錠をかけて身動きが取れないようにすると、そのまま関節技に持ち込んだ。
 しかしリング外の出来事だからと、レフェリーは爪の先を気にして一切こちらを見ようとしない。
 しかしもし普通に3カウントが始まっていても途中で切り返せたタイミングでメタルマッスルはホタルの関節技を力任せに解くと、手錠がはまったままの両手で掴み返して投げ飛ばした。
「ちっ、このオレ様のパワーでもちぎれない手錠を持ってくるとはやるじゃあねぇかァ。だが、その程度で止まるオレ様ではないわァ!」
 リングの側面に叩きつけられて転がっていたホタルへメタルマッスルは手始めに足4の字固めを繰り出す。
「あいだだだだだだ!」
 脚が引っこ抜かれそうな痛みにホタルは思わず悲鳴を上げる。そしてすぐに立ち直れないほどの痛みを与えたところでメタルマッスルは一旦解き、続けてホタルの両腕を自分の両足で固定しながらホタルの頭を前方に曲げ圧迫し出した。
「出た、メタルマッスルのゆりかもめだ!」
 関節技のフルコースを受け、四肢も動かせず涙と汗塗れの無様な姿になったホタルに抵抗の意思が消えたのを見て、メタルマッスルはホタルを無理矢理立ち上がらせると手錠を嵌められた腕をバットに見立てた強烈な高速フルスイングをお見舞いする。
 あまりの衝撃にホタルは体をくの字に曲げて飛び、床に落ちる時にはもう全身を金属に変わっていた。
 観客席から歓声が上がる中、メタルマッスルは固まったホタルの服のポケットを一通り探り始める。
 それは猥褻目的ではなく、上に引っ張っても横に引っ張っても壊れる気配のない手錠を外すためであった。
「げっ、こいつ手錠の鍵持ってないのかァ? 後でこいつ控え室をひっくり返して探して……いや、そもそもこいつらに部屋貸していたかァ? しかしどうせホールドしようとしても鮫が横から取り返しに来るし……とりあえずここに置いとくかァ」
 手錠に手を焼きながらメタルマッスルは持ち上げたホタルをリングのコーナーポストに飾った。
「くぁー、ダメですかぁ」
 所は変わって統制機構。
 取り外し不可扱いの装備を強制的に装備させられたことによるPOW不足で動けなくなった「ホタル」の操作を諦めた蛍子はヘッドセットを外すと、水分補給をしようと脇に置いておいたペットボトルに手を伸ばそうとする。
 しかし腕が微動だにしなくなる。まるでとんでもない錘がつけられたかのように。
「え、ちょっと待って体っ……!?」
 ディスプレイに反射して映る蛍子の姿はいつの間にかホタルと全く同じ銀色一色と化していた。
(待って待って待って!? 遺伝子番号とか抹消されてないよね、というかここで親が入ってきたらどう説明すればいいの!?)
 蛍子の頭の中に大量の問題がまるで雪崩のように押し寄せる。だがその解決策は「メタルマッスルが倒されて、金属の肉体の伝播を止める」という、今の自分ではどうにもならないことしか無かった。

成功 🔵​🔵​🔴​

笹乃葉・きなこ
◯POW
おー
メタルマッチョメンだー

相手がなんかすげー熱くなってきたな。
それなら、直に触らず殴れば問題ねーな
怪力のユーベルコードでぶん殴るべ
ダメージが通ってるか全然分からねーけど、気にしてたら隙になるからどんどん殴るべ

攻撃は野生の勘を使ってにげまくるべ

もしくは…

やーいバーニングメタルマッチョマンこっちだべー!

って金網に近づけて逃げてから、怪力のユーベルコードで金網に叩きつけたりとか、ぶつけたり、釘板に叩きつけたりとか、ギミックを使いまくるのも悪くねぇなぁ

もしくは怪力使ったユーベルコードで投げまくるのも悪くねーな地面に叩きつけてやるべ



「おー、メタルマッチョメンだー」
 ホタルの|設置《・・》を終えて手錠をかけた姿のままリングに戻ってきたメタルマッスルの姿を見て、色黒の地肌を白い毛で覆い隠した獣姿の笹乃葉・きなこ(キマイラの戦巫女・f03265)は呑気な感想を発した。
「フハハ、確かにオレ様はマッチョメン、しかしリングネームは『メタルマッスル』! 間違えんじゃねぇぞォ!」
「はぁ」
 気の抜けた返事に、メタルマッスルの笑顔が固まる。そして自らリングアウトして火炎放射器の噴出口の上に乗った。
 メタルマッスルの体が炎に包まれる。するとメタルマッスルの体は黒焦げになることなく、むしろ赤く発光し出した。
「コレがァ!『オレ様の本気だァ!』」
 両手が縛られていても取れるポーズをしっかり決めてから飛び降りたメタルマッスルの足が触れたところから煙が湧き出し、足跡がこんがり残される。
「なんかすげー熱くなってきたな。それなら、直に触らず殴れば問題ねーな」
 そう呟いたきなこは不可視で未知の生体エネルギー「気」を使って、リングによじ登ろうとするメタルマッスルを押し返した。
 実際に触れてないためダメージが通ってるか全然分からないが、隙が出来ているので効いてはいるようだ。
「どんどん殴るべ」
 そして気に実体はないからどれだけメタルマッチョマンが熱かろうとこちらにダメージは入らね、ときなこは硬いコンクリート製のリング下にメタルマッスルを投げ込むなど一方的に嬲っていく。
 これではおちおちよじ登ってはいられないと判断したメタルマッスルは一旦距離を取って助走をつけ、滑り込むようにリングインしてきた。
「やーいバーニングメタルマッチョマンこっちだべー!」
「メタルマッスルと言っておろーがァ!」
 野生の勘で止めきれないことを察して、金網の裏に逃げ込んでいたきなこが呼びかけるとメタルマッスルはすぐに駆け寄ってくる。
 そこにきなこは全身と気の力をフル活用して金網を押し倒し、メタルマッスルを間に挟み込んだ。
 メタルマッスルは片膝はついたものの、持ち前の筋肉で耐える。そこへきなこはリングの外から投げ込まれた釘板を持って横から突貫した。
 気の力で押さえつけられた金網を守るのに精一杯だったメタルマッスルの無防備な脇腹は鋭利な先端を受け止めて曲げ、傷をつけることはなかったがキマイラ全力の突進の衝撃を受け止め切れることは出来ずに体勢を崩してしまう。
 突っ込んだ勢いのまま金網の下から脱出したきなこは金網にかける気の力を一気に強めて、今度こそメタルマッスルを仰向けにホールドした。
 しかしそばにいたレフェリーは自分の靴が金網に挟まったことを訴えて痛がるようなジェスチャーをしてカウントを取ることを拒否した。

大成功 🔵​🔵​🔵​

立本・しおり
学生服にサポーターを付けた素手。靴を履かず裸足の姿でリングに上がるしおり。
右足の裸足の足裏を敵に向け、蹴りの狙いを定めたような構えをとる。

「あああいっ!」
【早業】【連続コンボ】【見切り】
持ち前の脚力を使い、目にも追いつかぬ速さで動き回り、拳を一切使わない、足技や多彩な蹴りを使う我流の格闘術で闘う。素早い動きで攻撃を避け、相手の強力な打撃や技も蹴りや足の裏で受け止める。相手の顔に顔面前蹴りなどで怯ませ、さらにUCでたたみかける。

「ちぇやあああっ!星霊鳳凰脚!」
UC【星霊鳳凰脚】
両足に星霊の力を込め、敵を足跡まみれにするかの勢いで蹴りまくる。

【アドリブ歓迎】



 高熱の物に当て続けられた金網が蕩けて切れる。そうして出来上がった穴からメタルマッスルは這々の体で脱出する。
 そしてスタッフの手によって倒された金網が回収されると入れ替わるように立本・しおり(蹴女子・f39957)がリングに上がった。
 学生服にサポーターを付けた素手、靴を履かず裸足姿のしおりは足元の感覚を探るようにステージを何度か叩く。
「おいおい嬢ちゃん、観客は大人しく席に座って見とけェ?」
 挑発を無視し、しおりは右足裏をメタルマッスルに向け、蹴りの狙いを定めたような構えをとる。
「あああいっ!」
 そしてしおりは気合を発すると持ち前の脚力を使い、目にも追いつかぬ速さで動き回り始めた。
 リング全体を駆け巡るしおりをメタルマッスルは体ごと回ることで何とか追おうとするが全然追いつけない。
 もし両手が縛られてなければダブルラリアットをしながら追いかけることで攻防一体の構えを取ることも出来たのだろうが、今の熱々の体では道具なしに挑んでは来ないだろうという驕りもあったのだろう。
 そうしてしおりはメタルマッスルの顔面に前蹴りを押し付けた。
 じゅうという音が聞こえてくるがしおりは一切顔色を変えず、夏場の日差しで熱せられたアスファルトの上で特訓をした時と同じだな、という感想くらいしか抱かなかった。
「ちぇやあああっ!『星霊鳳凰脚!』」
 一旦距離を取ったしおりは星霊の力を込めた両足で飛び蹴りをするとメタルマッスルに取り押さえられる前に飛び起きて、さらに畳み掛けるように全身足跡まみれにするかの勢いで蹴りまくる。
 熱せられてはいるが柔らかくはなっていないメタルマッスルの体は釘板や金網のように凹み、曲がることはない。
 当然瞼を切ったり鼻血を吹き出したりすることなく、メタルマッスルはクリアな視界のまま防御に使っていた両腕を振り上げてダブルスレッジハンマーを繰り出す。
 しかししおりのスタイルは拳を一切使わない、足技や多彩な蹴りを使う我流の格闘術。素早い動きで攻撃を避け、相手の強力な打撃や技も蹴りや足の裏で受け止めるのが信条である。
 しおりは軸足を入れ替えるように回転しながらメタルマッスルの両手を払い除けると、再び回転してからカウンター気味に全ての力を込めた踵落としを肩口に叩き込んだ。
 だが本来ならば脱臼するほどの衝撃を与えたはずなのに、メタルマッスルは平然と両手を振り回す。
 しかしどうやら熱々の体で凌いでいるだけではしおりが引かないことにようやく気づいたらしい。しおりは久々に感じる足裏の引き攣った感覚を誤魔化すように薄ら笑いを浮かべた。

成功 🔵​🔵​🔴​

ユーフィ・バウム
まったくもってデンジャラスなギミックですね
ならば《不屈の蒼翼》!
真の姿:蒼き鷹となり試合開始ですわっ

負傷・疲労・致命傷の影響を一切受けない今の状態を生かし、
正面からギミックを突破しますっ!
試合をを盛り上げるため攻撃や反則など
悲鳴をあげる等ダメージを受けている体は見せますが、
けして3カウントは取らせない!

あなたも真の姿は無敵なのでしょうが、こちらも同じ条件
最後は気合と覚悟のあるほうが勝つ!

相手の攻撃中に十二分に力を溜め
怪力とグラップルを生かした必殺の投げを叩き込むっ!

そのまま二度、三度と投げを繋いでいき
観客の歓声に合わせ、アピールをした後
鎧無視攻撃のバックドロップ一閃ッ。3カウントを奪いますわ!



「まったくもってデンジャラスなギミックですね。ならば不肖『不屈の蒼翼』! この蒼き鷹がお相手しましょう!」
 そう言って青いショートカットのユーフィ・バウム(セイヴァー・f14574)は赤いマントを投げ捨て、負傷・疲労・致命傷の影響を一切受けない状態を生かし、正面から火炎放射の列を突破する。
 そして一番上のロープを飛び越えてリングインすると、メタルマッスルは挨拶がわりのダブルスレッジハンマーをお見舞いさせた。
 唯一危険視するべきは回転することで自らの金属の体を受けた物に伝播させるラリアットだけだと認識しているユーフィはその攻撃をわざと喰らって悲鳴をあげる。
「ぐうっ……!」
「蒼き鷹、聞いたことはあるぜェ! しかし女子プロでは超えられない壁があるってことを教えてやるよォ!」
 続けてメタルマッスルは繋がれた両手でユーフィの胸を隠すコスチュームの紐を掴んで投げ飛ばす。
 そしてそのままホールドに移行しようとするが、試合を盛り上げるためにダメージを受けている|体《・》を取っていたユーフィはボディプレスを転がり避けて、決して3カウントは取らせない。
「あなたも真の姿は無敵なのでしょうが、こちらも同じ条件! 最後は気合と覚悟のあるほうが勝つ!」
 そうしてユーフィは攻撃を受けている間に溜めていたパワーを解放し、メタルマッスルの体を掴んで投げ技を披露する。
 鍛えてはいるがメタルマッスルよりもはるかに小さいユーフィがその体を持ち上げ、投げ技を決めたことに観客席からどよめきが漏れる。
 さらに立ち上がったばかりのメタルマッスルが立ち直る前に跳び付き、その頭を両脚で挟み込み、体を旋回させる勢いを利用して投げ飛ばす。
 倒れるメタルマッスルに巻き込まれないよう素早く離れたユーフィは、圧倒的なアウェーであることは分かっているが頭上で大きく手を叩いて観客を煽ってからメタルマッスルの背後に回って右腋に自らの首を差し込む。
 手錠で前に固定されているせいでしっかり入れられてないが、許容範囲だと判断したユーフィは左腕で胴を、右腕で太ももを外側から抱えてスクワットと背筋の力だけで跳ね上げる。
 そして膝を支点にして後方に倒れこみ、メタルマッスルを落とした。
 ユーフィはそのままブリッジを崩さずにクラッチし、ピンフォールを狙う。
 このタイミングで体に帯びていた熱が冷め、メタルマッスルの体に蓄積されていた衝撃が牙を剥く。
 波打つように全身が凹み膨らみを繰り返し、バフかデバフか判断が難しい金属化の伝播を受けていた猟兵が元の柔らかな肌を取り戻して尻餅をつく。
「いいのレフェリー! このまま固め続けて手遅れになっても知らないよ!」
 こちらは終わるまでいつまでもやり続ける、と言外にユーフィが煽る。するとメタルマッスルの様子を一瞥してからレフェリーは堪忍したようにカウントを始めた。
 3カウントが終わり、終了を知らせるゴングが鳴る。
 組つきを解かれてそのままマットに沈んだメタルマッスルは医療班の呼びかけにうめき声だけ返し、十数人がかりで担架に運ばれていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2024年01月08日


挿絵イラスト