ハロウィンの思い出はプレゼントと共に
アレイスター・フラメル
【最初の町】&&&
ハロウィンイベントがあるようだ!
となれば、一緒に行く相手を|ナンパし《誘わ》なければ!
『最初の街』でお誘いしたい相手と言えば、やはりあのお美しくいつも笑顔が素敵なお嬢さん、ニアラさんに決まりだ!
「ニアラさん、一緒にハロウィンイベントに行きませんか?」(当然二人きりで行こうと誘ってるつもり)
って、シデンさん!? どうしてこちらに?
え、みんなでお出かけ? なるほど、はい、そうですね。いえいえ、ニアラさんの仰る通りかと。
(なんてことだ。シデンさんみたいなかっこいい人のそばでは、私なんて霞んでしまう!? い、いや、ニアラさんのハートを掴むため、頑張るぞ!)
そうだ。ニアラさんにプレゼントを贈ろう。
しかし、ニアラさんだけに贈ると不公平になりそうだ。そうだな……、お、この雷マークのついたジャック・オー・ランタンのチャーム、雷属性の特殊効果が付くらしい、シデンの名に相応しいな。これにしよう。
そして、ニアラさんには……。赤いハートのついたジャック・オー・ランタンのチャーム。ちょっと直接的すぎるかもしれないが、ニアラさんは鈍そうだしこれにしよう。バリアの特殊効果というのも素敵だ。
ニアラさんから贈り物!? 一生、大切にします!
シデンさんもありがとうございます。
え、ペア? た、確かに。ありがとうございます。一生大切にします。(例えニアラさんがつけてくれなくても
ニアラ・ブルーウェブ
グループ名【最初の町】
今日はハロウィン当日、ゲームプレイヤー様が各種イベントで大賑わいであります!私はこれからチュートリアルダンジョンのメンテナンスに出掛けるでありますな
おや?あれはアレイスターさん?私に手を振っているでありますな。その奥にはシデンさん、とりあえず挨拶しておきましょう。
「一緒にハロウィンイベントに行こう」
でありますか、まぁたまには息抜きも必要でありますな。奥にいるシデンさんも誘って行くであります。旅は道連れ世は情けっていいますしな!
【買い物パート】
あー……そういえば早退したようなものだからお詫びの品を贈っておかないとでありますな。今はハロウィン、それを過ぎればクリスマスでありますからな。運営の徒労は絶えないであります…
とりあえずおススメのお菓子とかあればいいでありますな。疲れた時は甘い物といいますしな(適当にクッキーなどを買う)
一緒に来てくれたお二人にも何か買いましょうかね(飴が入った小箱を買う)
「今日はお出かけに誘って頂いてありがとうございました。私はこれから仕事に戻りますのでお二人でイベントを楽しんでくださいであります」(小箱プレゼント)
キャラの性格と口調 割と明るい ~であります
大まかなやりたい流れ ハロウィンで買い物を楽しむ
これはやらないというNG行為 1人だけを贔屓しない
場所 最初の町の広場に出ている露店
追記:MS様のキャラを絡めても構いません。
「ええと、各種アイテムはこれだけあれば足りるハズで……あっ、チュートリアルダンジョンのメンテナンスもありますな! 減った宝箱の中身とモンスターを補充しなければ」
ニアラは管理者用のウインドウを複数開くと様々な状態を確認していく。通常業務はイベントの時でも待ってくれない。
「私はこれからチュートリアルダンジョンのメンテナンスに出掛けるであります」
そう他のAIへ伝えるとニアラは自分が管理する町に降り立った。
「ゲームプレイヤー様が各種イベントで大賑わいでありますな!」
ハロウィン限定の収集クエストを案内するキャラクターや限定アイテムのショップの付近にゲームプレイヤーが集まっていた。イベント当日のこの景色。それがニアラは好きだった。この光景があるからこそ日々の仕事も頑張れるというものだ。
●
ログインした那樹――キャラクター名『シデン』は、早速町の飾りに気がついた。
「もうハロウィンの時期か……現実だと何もイベントがないし、こっち側に居なきゃ季節感が感じられないものだね」
(『最初の町』が創られて初めてのイベントだからか、イベント慣れしている他の拠点と比べればちぐはぐ感は否めないか。だけど、だからこそ俺……僕も関わって盛り上げられる事自体が何とも楽しいし面白いね)
そんなカボチャの飾りがある町をプレイヤーのアレイスターが楽しそうにうろついている。彼はこの町の管理人AIのニアラを探していた。何故ならこういったお祭りこそ女性と過ごしたいからだ。
(『最初の街』でお誘いしたい相手と言えば、やはりあのお美しくいつも笑顔が素敵なお嬢さん、ニアラさんに決まりだ!)
「あっ、ニアラさん! こんばんは! 一緒にハロウィンイベントに行きませんか?」
(おや? あれはアレイスターさん? 私に手を振っているでありますな。そしてその奥にはシデンさんが)
ニアラの視界には手を振るアレイスターとその後ろで黙々と飾りつけをしているシデンが映っていた。シデンはハロウィン限定のドロップアイテムを集めて町に飾り付けるというクエストを進めている様だ。
(さて『一緒にハロウィンイベントに行こう』でありますか、まぁたまには息抜きも必要でありますな)
「こんばんはであります。アレイスターさん、シデンさん」
「うん? ああ、こんばんは」
「こんばんはニアラさん! って、シデンさん!? どうしてこちらに?」
「クエストをしてただけだけど……」
「ところでハロウィンイベントでありましたかな。旅は道連れ世は情けっていいますし、みんなで一緒にいくでありますか!」
「うん、いいよ。丁度飾り付けの素材も切れたところだったしね」
「え、みんなでお出かけ? なるほど、はい、そうですね。いえいえ、ニアラさんの仰る通りかと」
その言葉に、シデンはあっさりと。そしてアレイスターは挙動不審に承諾する。二人っきりで過ごすというアレイスターの企みはこうして打ち崩されてしまった……。
けれど友と過ごすイベントが楽しくないはずはない。きっと今日は楽しい一日になるだろう。
●
ハロウィンに関するイベントをいくつか体験して、キリの良い所で三人は噴水のある広場に戻って来た。
この広場には今だけのお店がいくつかあって、ハロウィンの季節感を見て楽しむ事が出来る。さてさてと品物を見てまわる三人だがニアラは周囲のAI達からじんわりと「仕事に戻れ」という圧を感じ始めていた。
(あー……そういえば早退したようなものだからお詫びの品を贈っておかないとでありますな)
「……今はハロウィン、それを過ぎればクリスマスでありますからな。運営の徒労は絶えないであります……」
その呟きはシデンの耳に入った。
(そうか、あともう少し経てば今度はクリスマスイベントか)
「クリスマスのお菓子といえば、シュトーレンって言うのがあるそうだけど……どういう味なんだろうね」
シデンはクリスマスから連想したお菓子の名を挙げる。シデンはそのお菓子の見た目は知っていた。それは彼がゲームの中でのみ見聞き出来る『季節感』のひとつであるようだ。
そしてニアラはシデンの呟きを参考にAIたちへのお土産を決定したようだ。
(ふむふむ。お詫びの品はとりあえずおススメのお菓子とかあればいいでありますな。疲れた時は甘い物といいますしな。あとは……)
ニアラはいくつかクッキーを見繕うと、最後に飴の入った小箱を二つ選ぶ。
(一緒に来てくれたお二人にも何か買いましょうかね)
その頃、丁度アレイスターもプレゼントを選んでいた。
(そうだ。ニアラさんにプレゼントを贈ろう。しかし、ニアラさんだけに贈ると不公平になりそうだ。そうだな、シデンさんにも何か……)
アレイスターはジャック・オー・ランタンのアクセサリーのチャームを手に取って見る。そこには雷マークがついていた。
(雷の効果か……シデンの名に相応しいな。これにしよう。そして……)
続けて赤いハートがついたものを選び取る。
(ちょっと直接的すぎるかもしれないが、ニアラさんは鈍そうだしこれにしよう)
●
こうして広場を一周し、一通り見た頃にニアラは小箱を二人に差し出した。
どうやら遊べる時間はここまでの様だ。
「今日はお出かけに誘って頂いてありがとうございました。私はこれから仕事に戻りますのでお二人でイベントを楽しんでくださいであります」
「ありがとう。何だろう?」
「ニアラさんから贈り物!? 一生、大切にします!」
「そうだ、俺からもプレゼントだよ。クエストでドロップしたカボチャの装飾品さ。スキル呪文系で俺に合わないからふたりにあげる」
そう言って、シデンはカボチャのブローチを二人に渡した。
「ブローチでありますな。プレゼント嬉しいであります」
「え、もしかしてペア?」
「ふぅん……俺が持っていた時は同じ見た目以外の印象は何も感じられなかったけど、確かに実際に装備するとペアルックみたいになりそうだね」
「ありがとうございます。一生大切にします! って、私からも二人にプレゼントがあったんだ。プレゼントが嬉しくてつい忘れるところでした」
そう言ってアレイスターも先ほど買ったチャームを二人に渡す。
「ちょっとしたバリアの効果があるチャームでありますな。プレゼント嬉しいであります」
「攻撃に雷属性の付与……。使い勝手が良さそうだね。ありがとう」
「では今度こそ私は仕事に戻るであります! 今日はありがとうございました」
そう言うと、プレゼントを受け取ったニアラは仕事のために帰っていった。アレイスターはその姿を見送ってぽつりとつぶやく。
「ニアラさんこの場では装備してくれなかったなぁ……装備してくれるかな……?」
その姿を見てシデンはアレイスターにずっと抱いていた疑問を投げかけた。
「……どうしたの、アレイスター? がっかりした様子で肩を落としていたと思ったら、しばらくやけに張り切って、また急にがっかりしてさ」
シデンのプレイヤーの実年齢を考えれば仕方のない事ではあるのだが、彼はどうやら揺れる恋心に鈍いらしい。そしてシデンはこの後、ニアラが別れ際に言った言葉の通りに残った二人で楽しもうとアレイスターをクエストへと誘うのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴