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ダルマ・ライク・ア・サンダーストーム【玖】~一攫千金

#サイバーザナドゥ #賭博 #博徒 #ダルマ・ライク・ア・サンダーストーム #アカダルマファーマシー #抵抗組織『メサイア』

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#抵抗組織『メサイア』


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 サイバーザナドゥの某所・アジトにて。
 |抵抗組織《レジスタンス》『メサイア』……救世主を謳うこの組織は、かつてメガコーポ『アカダルマファーマシー』の研究開発部長であった、シルバーに輝く長い髪をひとつに縛ったサイバネ左腕のサイボーグ紳士ことリアム・フォスター氏と、その研究所から脱走した『予知と願望を叶える異能』を持つ少年ブラドが中心となって、壊滅したヤクザクラン『呑竜』やスラム街の元ホームレス達が集まって巨大化してきた。
 しかし、人数が増えると莫大なカネが必要になる。
 資金調達は『運び屋』エンリケが担当しているが、それも最近は立ち行かなくなってきていた。

 そこで、苦渋の決断をリアムは下した。
 ブラドの量子コンピューターレベルの情報処理能力から弾き出される『予知』とそれを現実に引き寄せる『願望実現機』としての異能を、組織の資金稼ぎに用いるべく、アカダルマファーマシーが胴元である違法地下カジノへ潜入して荒稼ぎをするために。
 もちろん、アカダルマファーマシーから追われているリアムとブラドが敵地へ乗り込むのは非常に危険だ。
 バレればその場で射殺されるだろう。
 だが、このままでは組織を維持できない経営状態だ。
 リアムは反対の声を押し退け、ブラドを連れて違法地下カジノへ向かっていった。

 その2日後……彼ら二人の死体が、トネガワ・リバーに浮かんでいるのを地元警察が発見するのであった。

 ――グリモアベース。
 予知の映像を手元のグリモアから投影してみせたのは、蛇塚・ライム(その罪名は『憤怒』/IGNITE POP DiVA・f30196)であった。
「これはまだ不確定な未来のお話ですわ。今なら、この悲劇を猟兵の皆様が変えることが出来ますの」
 ライムは招集に応じてくれた猟兵達へ、今回の任務内容を伝達し始めた。
「サイバーザナドゥの違法賭博場は、市民のフラストレーションを発散しつつカネを胴元からメガコーポ側へ回す『ありふれた遊興施設』ですわ。元よりギャンブルとは胴元が儲かるように仕組まれているので、この流れを止めること自体は不可能だと思ってくださいまし」
 その上で、とライムが言葉を継ぐ。
「時に、どんなイカサマにも屈しない豪運の持ち主や、反対に荒ゆる違法行為を駆使してイカサマで稼ぐ者や、サイキックなどの異能力で連勝したり、そもそもその賭博場の裏技を考案してみせた者達など、そういった超常の博徒が現れますわ。今回はそれが、異能力を持つ少年であるブラドさんというわけですの」

 そして、そんな彼らは大抵はバレて処刑されてしまうのだが、もし猟兵達が彼らを守って一緒に荒稼ぎをすれば、どうなるか?
 メガコーポ側へのシノギが上がらなくなり、資金源のひとつを潰すことが出来る!
 それは近々起こりうるであろう、この世界の大きな戦乱に“くさび”を打ち込む事を意味する!

「とにかく、準備が出来た方から、リアムさんとブラドさんと合流してくださいまし? 一緒に荒稼ぎして、違法地下カジノをぶっ潰しましょう!」
 ライムはグリモアを輝かせて、サイバーザナドゥへの転送を開始する。
 果たして、猟兵達は一攫千金の夢を実現し、最強の博徒となったブラドを守り切ることが出来るだろうか……?


七転 十五起
 噂では、サイバーザナドゥが来年の正月から戦乱が起きるとか?
 その前にメガコーポ側の資金力を『正々堂々と』奪い取ってやりましょう。
 なぎてん はねおきです。

●概要
 第1章冒険、|抵抗組織《レジスタンス》『メサイア』から代表のリアムと異能力を持つ少年ブラドが参戦します。リアムが掛け金を用意し、ブラドがそのDNA操作で強化された量子コンピューター並の情報処理能力から繰り出される予知能力と願望実現の異能で、違法地下カジノでどんどん稼ぎます。
 猟兵達もリアムとブラドを警護しつつ、賭け事に興じて荒稼ぎしてしまいましょう!
 今回、ブラドの予想は百発百中です。なのでその予想に乗っかれば必ずだれでも勝てます。
 賭博の種類は|殺戮賭博《デスマッチ》から|武装競馬《チャリオッツ》、|戦闘車《デスレース》など様々。
 時折、妻や子供まで売り渡し破滅してゆくクズが因縁をつけてきます。
 そんな輩をどう対処するかは、猟兵達の判断に委ねます。
(金を分け与える、力でねじ伏せる、説得して更生させる、etc……)

 第2章集団戦、第3章ボス戦は、アカダルマファーマシー側の胴元が雇ったケツモチのニンジャ達との戦闘です。
 なんとこの戦闘にまで賭け金が発生しているようです。
 見事、勝利すれば莫大な賭け金とファイトマネーが猟兵達とブラド少年に転がり込むでしょう!

 それでは、皆様のご参加をお待ちしております!
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第1章 冒険 『賭博場に挑め』

POW   :    多少不利な状況からでもゴリ押して勝つ

SPD   :    フェイントやイカサマを駆使して勝つ

WIZ   :    緻密な計算と戦術で勝つ

イラスト:十姉妹

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 |抵抗組織《レジスタンス》『メサイア』から、代表のリアムと“奇跡の子”ことブラドが違法地下賭場の入り口へやってきた。
 前もって『運び屋』エンリケから偽造IDパスコードを入手していた2人は、素性がバレることなく中へ潜入することが出来た。
「……すまない、ブラド。君の能力をこんな風に使いたくはなかったのだが」
 リアムは重い声色でブラドへ謝罪する。
 しかしブラドは反して嬉しそうだ。
「ううん。僕の能力が役立つなら、頑張りたいんだ」
 ブラドは早速、ルーレットを指差してリアムに告げた。
「次の次、赤の11番にボールが入るよ。オールインはしないでね、怪しまれるから」
「分かっているさ」
 リアムはブラドの言葉通りに従うと、早速的中させてかなりの金額を獲得した。
「これでしばらくはタネ金に困らなくて済むだろう。次は何処かな?」
「ええと……あの|武装競馬《チャリオッツ》、8番が逃げ切るよ」
 このブラドの予想も的中し、リアムは順調に資金を増やしていった。
 しかし、そんな勝ちっぷりを快く思わない輩が、二人を睨みつけている事に彼らは気付いていなかった……。

 猟兵達も遅ればせながら違法地下カジノへ到着した。
 早くリアムとブラドと合流し、危険な輩から守りつつ荒稼ぎしなくては……!
フィア・フルミネ
カシム(f12217) と参加

そうね。私も博打はやらない。生前の嫌なことを思い出すから。カシム、メルは私が何をされてきたか……知りたい? うん。賭けられる側だったから、私は
……ありがとう。今度ゆっくり聞かせてあげる。今はギャンブルに集中ね
それで賭け事に興じ……プラチナ? 勝つ馬に賭けるのではなくて、勝たせたい馬に勝たせる方針? 私は構わないけど、例の予想に乗らないと勝てないから、気をつけてね二人とも

こういう時は不測事態にそなえて《万雷》を使っておく。役に立つけど、有効利用できる。最近は自分を傷つけない技が使えるようになった。これもたくさんこの世界を冒険した経験のおかげ
だから私の嫌いなタイプのクズには容赦しない


カシム・ディーン
同行
フィア(f37659

やれやれ…本来博打はやらねー主義だが100%勝てるなら勝ち馬にのって大儲けだ!
ってフィア…(落涙)
ええ、聞きます
その上で…フィアをそうした輩を…締めます

「ぐぅー!?武装競馬…プラチナシップちゃんがいるー!?」
UC発動
幸運の神発動!
「「うぇーい☆」」

【情報収集・視力・戦闘知識】
客や賭博場の様子をさりげに観察
ブラドやリアムからも目を離さず

メルシー軍団
【属性攻撃・迷彩】
光学迷彩で隠れ
20人はブラド達の護衛をさりげなく行い

残りは散開してブラドの予測を元に賭博に興じる
「今度こそプラチナちゃん信じるぞ☆」
勿論これもブラドの予測です

対クズ
メルシーが対処
ちょっと裏へ
イロイロしておく



 カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)は相棒のメルシーと、恋人のフィア・フルミネ(|麻痿悲鳴《まいひめ》・f37659)と共にサイバーザナドゥの違法地下カジノへやってきた。
「やれやれ……本来博打はやらねー主義だが、100%勝てるなら勝ち馬にのって大儲けだ!」
「そうね。でも私も博打はやらない。生前の嫌なことを思い出すから」
 フィアの言い分にカシムの表情がたちまち凍り付いた。
「フィア……」
「カシム、メルは私が何をされてきたか……知りたい?」
 試すようなフィアの物言い。
 これにカシムはゴクリと息を呑んだ。
「ええ、聞きます。その上で……フィアをそうした輩を……シメます」
「メルシーも掘るぞ☆」
 息巻くカシムとメルシーに、フィアは僅かに口元を釣り上げた。
「……ありがとう。今度ゆっくり聞かせてあげる。うん。賭けられる側だったから、私は」
 ダークセイヴァー上層で虐げ続けられていたフィアは、支配者達の闘技場で日々血を流し続けていた。
 それを匂わせる発言に、カシムとメルシーは静かに頷いた。
「でも、今はギャンブルに集中ね」
「分かりましたよ、フィア。さて……ブラドとリアムを探すぞメルシー、ってどうした?」
「ぐぅー!? |武装競馬《チャリオッツ》に~! プラチナシップちゃんがいるー!?」
 以前、メルシーが競馬で賭けた大穴馬が、何故か|武装競馬《チャリオッツ》に出走していた。
「ご主人サマ! これはプラシちゃんに全BETするっきゃないよねっ! ということで、幸運の神発動! うぇーい☆」
 メルシーは自身の権能をユーベルコードとして発現させると、因果律を自分に都合良く操作し始める。
 カシムもこれに同調し、QRコードチップをありったけ賭けようとしているではないか。
「ヒャッハー! これは夢見るしかねーよなぁ!? メルシー、そのまま確変し続けろ!」
「……プラチナ?」
 フィアは2人のやり取りに眉をひそめる。
「勝つ馬に賭けるのではなくて、勝たせたい馬に勝たせる方針? 私は構わないけど、例の予想に乗らないと勝てないから、気をつけてね二人とも」
 フィアは周囲を見渡すと、ユーベルコード『万雷』を発動させた。
 これにより、ユーベルコード『聖杯幻影兵団』と同じ効果が発動し、フィアに付き従う144人の騎士が出現した。
「さがして」
 その命令一言で騎士たちはカジノの会場へ散らばり、すぐにブラドとリアムの二人組を発見した。
(最近は自分を傷つけない技が使えるようになった。これもたくさんこの世界を冒険した経験のおかげ)
 自身の発電能力で生み出した騎士達は、一発攻撃されただけで消滅する代わりに放電を行う。
 故に、ブラドとリアムにちょっかいを出そうとしてきた悪漢共が、あちこちで悲鳴を上げて感電によって失神してしまうのだ。
(だからこそ、私の嫌いなタイプのクズには容赦しない)
 これでひとまず二人の身の安全は確保され、猟兵とも合流を果たせた。
「ようリアム? それにブラド……僕達も賭けに乗らせてくれないか?」
「メルシー達はプラシちゃんに全ツッパだぞ☆」
 一方、アホアホコンビは自分等の推し馬がブラドの予想と合致するかを確認していた。
 ブラドはそっと目を閉じて意識を集中させる。
 すると……。
「うん。そのプラチナシップっていうのが勝つと思うよ」
「よしっ! ブラドのお墨付きが出たぞメルシー! ゲート難の出遅れは今回はない!」
「おっけー☆ メルシー、全額突っ込んでくるね❤ 今度こそプラシちゃんを信じるぞ♥」
 100%勝てると確信した二人は、財布だけではなく自身の装備も質に入れて掛け金を捻出してまで馬券を買い込んだ。
 二人のトンチキぶりを前にブラドは自身の予知には絶対の自信を持っているが、この結果に少し首を傾げる。
「でもなんか変? 外部から力が加わって未来が捻じ曲げられたような感覚があるけど……?」
「「ぎっくぅっ!」」
 アホアホコンビがもしかしてやっちまった説、あると思います。
「……で、だ。フィアが警護をしてくれてるが、当然メルシーも警護するんだよな?」
「勿論だぞ☆ ってことでドラグナーガールモードだぞ♪」
「「ひゃっはーーー!」」
 メルシーは突然147体のオリエンタルな踊り子衣装姿の分身体として分散すると、カジノ内に散らばって周辺の警護に当たる。アカダルマファーマシー側に怪しまれないように、147体の分身体は光学迷彩魔術を纏って周囲の人混みに紛れていった。
(おい、散らばりすぎんなよ? 最低でも20人は僕とブラドとリアムの周囲に留まれよな?)
(ラジャったよ☆)
 こうして盤石の警備体制を構築したのちに、|武装競馬《チャリオッツ》がスタートした。
 12頭立ての|武装競馬《チャリオッツ》は、相手の騎手や馬を武器で攻撃して脱落させるのが当たり前のレースだ。
 そんなルールで有利なのは、最後方からレース展開を進めるプラチナシップであった。
 逃げる先行勢はプラチナシップの射程から届かぬ距離を保つべく前へ出るが、そこをプラチナシップの騎手が一頭ずつバズーカで前の騎手を爆散させて排除してゆく。更にロングスパートで徐々に進出していったプラチナシップは、あっという間に先行勢の真後ろへ付けると容赦なく騎手を撃ち堕としていった。
 気付けば、プラチナシップただ一頭だけがゴール版を駆け抜けてゆく独り勝ち。
 配当金は凄まじい額になってカシム達へ帰ってゆき、質入れした装備類を取り戻してもなお余りある巨額を獲得したのだった。
「やったー! これで一生遊んで暮らせるよ、ご主人サマ!」
「あくまでサイバーザナドゥの中だけだけどな? とりあえず……帰ったら札束の風呂にダイブしてやる!」
 はしゃぐカシムとメルシーを、フィアはやれやれを温かく見守っていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

叢雲・蓮
違法地下賭場に初参戦。な、いいところのお坊ちゃんな雰囲気で入ろうかな。
実際、大きな間違いはないからね。

さて、初参戦なら色んな賭博に興味があってキョロキョロ…いや、これ普通に目移りするな。ちょっと刺激が強過ぎなのも多いけれども、普通に面白そうなのもあるね。とか、迷っていたら悪そうな人や綺麗なお姉さんがカモだと思って誘ってくれると万々歳なんだけれど。

賭博自体に関してはブラドの予想に乗っかりつつ、初参戦の初心者な雰囲気を活かして全然分かってないビギナーズラック感を出して行こうかな。最初、軽めに負けておけばカモ度も上がりそうだしね?
調子に乗ってる人たちを大逆転で一気に捲る…面白いだろ?



 叢雲・蓮(機如掣電・f40835)が違法地下カジノへ向かうのは、今回が初めての経験である。
「初めての方はお手間を取らせますが、ボディチェックをお願いします」
「わかった……手早く頼むよ」
 蓮はサイボーグ黒服に身体検査を受けた後、IDカードを渡された。
「次回のご利用時は、このIDをスキャンしてご入場ください。どうぞ、勝利があなた様に微笑みますように」
 サイボーグ黒服が一礼してレンを見送ってくれた。
 しかし、胴元が必ず勝つように仕向けられた違法地下カジノで『勝利が微笑みますように』などというあたり、何て欺瞞なのだろうか。
 蓮は口元に冷笑を湛えながら長い地下への階段を下りていった。

「さて、到着と。思っていた以上に広い場所だな? いや、これ普通に目移りするな……」
 興味本位でキョロキョロとあたりを見渡す蓮。
 だがすぐに背筋を伸ばして堂々とした佇まいを維持してみせた。
(そうだった、今の俺は『メガコーポ側の|社長の息子《ボンボン》』って設定だったな? キョロキョロしてたらオノボリさんだと思われて見下されてしまうね)
 このカジノへ訪れる者は2種類に分かれる。
 ひとつは一攫千金を狙って命すら削る貧民層のヨタモノ共だ。
 彼らは人生大逆転の為なら身なりも言動も疎かにする。要は見ていて浅ましい存在だ。
 もうひとつは、そんなヨタモノを動物園のチンパンジーのように見下すメガコーポ側の富裕層だ。
 有り余るカネの吐き出し処として此処へ訪れ、人生が来るってゆくヨタモノを肴に酒とスシを嗜んでいた。
 部外者の蓮からしたら、この二極化は反吐が出る程に不快であった。
 しかし、ヨタモノとみなされた者は容赦なくムラハチにされ尊厳を踏みにじられてしまう。
 ヨタモノ同士を殴り合わせて賭け事にしたり、カネで釣って猥雑な行為を強制させたりと刺激の強い行為を強いられるのだから堪ったものではない。
 蓮が富裕層側にカムフラージュしたのは正解であった。

 そんな欲望の見本市の合間を縫って、ようやく蓮はブラドとリアムと合流出来た。
 他の猟兵達も既に合流を果たしており、この時点でかなり勝っているようだ。
「ブラドとリアムかな? 俺は猟兵の叢雲・蓮だよ。俺も一枚嚙ませてほしいな」
「リアム・フォスターだ。よろしく頼むよ」
「ブラド、です。お兄さん、気を付けて? 今、悪いお姉さんに狙われてるから」
 いきなりブラドが連へ忠告を述べた。
「お兄さん、立て続けにレイズを3回、そしてコールだよ」
「……どういう意味かな?」
 蓮が首を傾げていると、背中を誰かがトントンと指で突いてきた。
 なんだろうと思って振り返ると、バーチャルキャラクターと思しきケモ獣人めいたチャイナドレスの女性がニヤニヤしながら立っていた。彼女の胸元は豊満だった。
「キミ、ここ初めてデショ? あちきが手取り足取り教えてあげヨッカ?」
 ブラドが言っていたのはこれのことらしい。無策でホイホイついてゆけば、身包み剥がされ骨はおろかアレコレしゃぶられて専属奴隷にさせられてしまいかねない。
 しかし、ブラドの助言が正しければ、この誘いは勝てるはずだ。そして先程の助言はポーカーを意味する。
 蓮はわざとしおらしい態度でケモ獣人女の顔を見詰めた。
「いいんですか? ありがとうございます。俺、ポーカーをやってみたいな」
「あら! あちき、ポーカーは負けたことないノヨ! うっかり身包み剥いじゃったら、ごめんネェ❤」
 おおよそ、ディーラーにカネとカラダで篭絡して手札をイカサマしてもらっているのだろう。
 だが、ブラドの量子コンピューターめいた演算予知の前には、イカサマすら無意味であることを蓮は証明するのだ。
 ポーカーテーブルに蓮とケモ獣人女が席に就く。ルールはテキサスホールデム。
 こうして、生死を賭けた『出来レース』が開始した!

 ――15分後。
「えっと、コール! おや、お姉さん、降りちゃうのかな? じゃあショーダウン……クラブの2のワンペア」
「ぐ、ぐぬぬ……! そんな安い役であそこまで張ってくるとか、どうかしてルヨ!?」
「あはは……ビギナーズラックだね。それじゃいただいてくね」
 ジャラジャラ~とチップを総取りしてゆく蓮。
 ブラドの言う通り、レイズを連続3回のあとコールを1回する事で、相手のケモ獣人女は心理戦で面白いように大敗していった。
 ブタ札を蓮へ押し付けたディーラーも動揺を隠せないようで、自身のイカサマが信じられなくなっているようだ。
 ――まさかコイツの何かの手違いでデカい役の札が紛れ込んだのでは……?
 イカサマをしているからこそ、蓮の自信満々のレイズはケモ獣人女にプレッシャーを与え続ける。
 結果、相手を勝負から下ろさせることへ繋がっていた。
 勿論、そのままケモ獣人女が押し切れば当然負けるので、イイ感じにカモらしさを演出できていた。

 そこへ、様子を見に来たブラドとリアムが蓮へ助言をした。
「次、来るよ。最後はオールインしちゃって」
 蓮はこの助言を信じて、強気にレイズしまくっていく。
 しかも場のコミュニティーカードでめくられるカードがロイヤルストレートフラッシュに近付いているのだ。
 その風向きは蓮へ向いて、遂に……。
「よし、ショーダウン! エースのロイヤルストレートフラッシュ!」
「ふンギャァァァ~ッ!?」
 最上位の役で上がった蓮は、椅子から転げ落ちたケモ獣人女を見下してニタリと微笑む。
「調子に乗ってる人たちを大逆転で一気に捲る……面白いだろ? さて……支払えない分は身体で払ってもらおうかな? お姉さんにはこれから首輪を付けなきゃだね」
「ふ、ふみゃぁぁ~っ!?」
 こうしてケモ獣人女は借金のカタとして、蓮の|従者《メイド》として買い取られたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ベティ・チェン
賭場に忍び込んでから10人に分身
4人でリアム達に纏わりつく
「景気、いいね。奢って、よ」
耳元で小声で
「勝ちすぎ。目、つけられた。死にたく、ないなら。あっちで、相談」
人目が多い休憩場所に引っ張る
従業員にチップ渡し飲み物持ってこさせ皆で飲む

「ボクは、猟兵。このままじゃ、キミ達は。2人でトネガワに、浮かぶ」
「グリモアの、望みは。キミ達が、死なないこと。この賭場を、潰すこと。キミ達が、恩知らずなら。あとちょっと勝って、そこそこ負ければ、いい。拠点まで、安全に護衛、する。グリモアの、望みに乗る、なら。もっと大きく、勝て。ここが、潰れるまで」
4人で2人守る

絡む相手は6人でどんどん始末
介抱のふりで外に捨てる


鋼鬼・カタナマル
貴殿らがリアムとブラドか?
待て待て、俺は怪しい者じゃない。
俺はカタナマル、貴殿らの用心棒として雇われた。ひとつよろしく頼む。

賭け事はあまり得意じゃないがやれば必ず勝てるという話だし、少し適当にやってみるか。
…凄いな。本当に百発百中じゃないか。これはろくでもない連中に目を付けかねられないな。気を引き締めねば。

因縁を付けてきた輩には穏便に説得しよう。…『ニンジャスラッシャー』を抜いて首筋に当てながらだが。
大人しく回れ右をして立ち去れば首と胴体が泣き別れする事もないと思うが…どうする?

大人しく引けば良し。
引かないなら…まあ、殺す程の悪党でも無し。峰打ちで気絶させるか。


【アドリブ歓迎】



「景気、いいね。奢って、よ」
 ベティ・チェン(迷子の犬ッコロホームレスニンジャ・f36698)がブラドとリアムの背後から近付き、間に割って二人の肩を組む。そして二人の顔を近付かせると、ベティは小声で警告を促した。
「……勝ちすぎ。目、つけられた。死にたく、ないなら。あっちで、相談」
 リアムが途端に表情が曇る。ブラドも不安そうにベティを見詰めていた。
「来て。案内、する」
 ベティが二人から離れ、手招きする。
 よくよく見ると、リアムとブラドの周りには引っ付いてきたベティ以外に3人のベティが周辺警護を行ってくれていた。もっと周囲を見渡すと、6人ほど背格好が同じ姿がゴロツキ達に目を光らせていた。
「少し、待って?」
 辿り着いた先はV.I.P専用の個室であった。
 此処はメガコーポ側の接待の場としても使われ、ゲイシャを呼んで取引先をヨイデハナイカ行為でマンゾクの後、商談を結ばせるというアコギな真似を横行させているのだ。万が一、商談がゴハサンになりそうものなら、ここでのヨイデハナイカ行為をネットへ流出して商談相手を脅迫する事も辞さないのがメガコーポ側の遣り口である。
 そんな個室の扉の前で、ベティがノックを4回、立て続けに2回行った。
 ――ココココンッ! ココココンッ!
 これはモールス信号で『ヌ』を意味し、これを二回繰り返すことで「ヌを二回」……「ニンジャを超えたヌンジャ、つまり猟兵の到来」を意味する。更にノックを4回、立て続けに2回行うのはイギリス王室にて最上級の敬意を示す礼節のひとつである(諸説あり)。
 そんな奥ゆかしさと慎重さを兼ね備えた暗号的ノックを受け、扉の奥から顔を出したのは新人猟兵の鋼鬼・カタナマル(サイバーサムライ・f42250)であった。
「待っていた。貴殿らがリアムとブラドか?」
 尋ねた相手は右目のサイバネ眼帯と左脚の巨大な緑の脚部機械化義体の加速装置『テング』、そして右腕の欠損部に装着されたサイバネ巨腕『ニンジャブレイカー』を備えたサイボーグ・サイバーサムライであった。
「アイエ……! サムライ!? サムライナンデ!?」
「サムライ! 非実在性サムライじゃなくて、本物のサムライ?」
 リアムは軽度の急性サムライリアリティショックの発作が起き、ブラドはコミックの中でしか見たことなかったサムライに出会えて目を輝かせた。
 このリアクションにカタナマルは困惑しながら弁解してみせた。
「待て待て、俺は怪しい者じゃない。俺はカタナマル、貴殿らの用心棒として雇われた。ひとつよろしく頼む」
 カタナマルも奥ゆかしくオジギをして仁義を通すと、リアムも落ち着きを取り戻してオジギをした。
「ドーモ、カタナマル=サン。リアム・フォスターだ。こちらはブラド」
「……よろしく、ね」
「話は、中でゆっくり。あ、そこのお兄さん、みんなに飲み物を、お願い」
 ベティが通りすがりの黒服を呼び止めると、袖の下としてチップを手渡した。
「……あそこの個室に、いるの、オシノビで来てる、要人だから。部外者は、近寄らせないで、ね?」
「かしこまりました」
 袖の下の効果の甲斐あって、密談中は黒服が周囲を警戒してくれるようになった。
 これはベティの裏社会で学んだことが活きた結果であった。

 個室に入ると、外に分身3人を立たせたベティがリアムとブラドへ話を切り出した。
「ボクは、猟兵。ベティ・チェン。このままじゃ、キミ達は。明日、2人でトネガワに、浮かぶ」
 リアムは表情を歪め、悔いるようにブラドを横目で見遣る。
 ブラドもベティの言葉がトリガーとなったのか、新たな予知を見たようで顔を青ざめていた。
 続けてベティは状況判断、猟兵の目的を二人に伝達してゆく。
「グリモアの、望みは。キミ達が、死なないこと。この賭場を、潰すこと。キミ達が、恩知らずなら。あとちょっと勝って、そこそこ負ければ、いい。拠点まで、安全に護衛、する。けれど、グリモアの、望みに乗る、なら。もっと大きく、勝て。ここが、潰れるまで」
「俺は賭け事はあまり得意じゃないが、やれば必ず勝てるという話と聞いた。貴殿らの身の安全は俺ら猟兵が保障する。だから、買って買って勝ちまくり、このカジノを潰すのも一興ではないだろうか?」
 カタナマルの意見に、リアムは黙って逡巡してみせた。
「だがブラドをこれ以上、危険な目に遭わせるわけには……」
 その考えはもっともだ。どうやらリアムは元々はブラドの能力はギャンブル等には使用したくなかったような口ぶりですらある。だが組織を維持するためにもはやなりふり構っていられないのだろう。苦渋の決断という奴だ。
 対してブラドは保護者の心配をよそに言い切った。
「うん。僕の力で、アカダルマファーマシーに復讐できるなら、やってみたい」
 ブラドは人為的にグリモアと同じ能力を持つサイキッカーの実験体として、アカダルマファーマシーの隔離病棟で監禁されていた。
 すべては猟兵達がブラドを病院から奪還したことが発端なのだ。
 そんなブラド自身がアカダルマファーマシーに敵愾心を抱いていないはずもなく、今回は幼い彼にとって絶好のチャンスであった。
 ベティは頷くと、意見をまとめた。
「決まり、だね。あとは、稼ぐだけ稼いで、胴元をスレイ、する」
「ベティ殿、ここの胴元がニンジャというのは本当か?」
 カタナマルの疑問にベティは首肯した。
「間違い、ない。グリモアの、予知で、そう言ってた、から」
「となると、俺は初戦でニンジャを殺せるのか。武者震いで『テング』の関節部がガタガタしてきたな」
 ニンジャを斬り殺すためにメガコーポ側に改造させられた男、カタナマルはニタリと口角をつり上げてみせた。

「6番台、またしてもフィーバータイム発生、おめでとうございます! これで3連続だ! なんて豪運だ!」
 黒服がマイクで場を盛り上げ、スロットマシーンの周囲には黒山の人盛りが出来ていた。
 その人が気から身を守るように、ベティの分身が肉の壁となってブラドとリアムを警護している真っ最中だ。
 一方、カタナマルはというと……。
「おっし! また勝った! ……しかし凄いな。本当に百発百中じゃないか。これはろくでもない連中に目を付けかねられないな。気を引き締めねば」
 ブラドの予想に全乗っかりしたカタナマルが、|戦闘車《デスレース》でチップの山を築き上げていた。すべて換金すれば数十億は余裕で手に出来るだろう。
 当然、そんな相手から強奪しようと、ヨタモノ達が集ってくる。
「おい、あんちゃん? 景気イイじゃねーか? チップ恵んでくれよぉ?」
「こっちはもうオケラなんだ。倍にして返すからさ、この一山だけ貸してくれよ?」
「つかコイツを囲んで棒で殴れば、俺らで山分けできんじゃね?」
「アンタ、さては天才か? なら……殺っちまうか! ヒヒヒ!」
 戦闘態勢のヨタモノ達を前に、カタナマルは深い溜息を吐いた。
「貴殿ら……それでいいのか? 人としての矜持はないのか? ここは穏便に……」
「ッルセ! スッゾコラー!」
 ヤクザスラングと共に高圧電流ロッドが振り上げられる!
 しかし、それが届く前に飛び掛かったヨタモノの首筋に対ニンジャ用カタナウェポン『ニンジャスラッシャー』の刃が添えられていた。ハヤイ!
「言ったはずだ、ここは穏便に……暴力という名の説得で言い聞かせるしかないか、とな?」
「こんなの……テ、テストに出ないよぉ……!」
 その場にへたり込むヨタモノはしめやかに失禁……!
 カタナマルは他のヨタモノへ睨みを利かしながら、右腕の巨大なセイバークローを広げて威嚇する。
「ここで大人しく回れ右をして立ち去れば、首と胴体が泣き別れする事もないと思うが……どうする?」
「アッハイ! シツレイしました!」
「オ、オタッシャデー!」
「アイエエエーッ!」
「ブッダ! 寝ているのですか!?」
 サンシタ丸出しのまま、ヨタモノ達は諸手を上げて逃げ出していった。
「やれやれだ。雑魚がイキがるから酷い目に合うんだ……おっと、そろそろ本命が釣れたようだ。こっからが本場ってわけだな」
 カタナマルはバックヤードが何やら騒がしい事に気が付く。
 おおよそ、本日の収支がブラドの予知のおかげでかなり赤字になっている事に気が付いたのだろう。
 それをベティも分身に無軌道破滅的ギャンブラーに灸を据えながら、現場の空気がヒリついていくのを察知していた……。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『エージェント・ダルマ部隊サイバーニンジャ』

POW   :    ジョーモーカラテ『鶴舞う形のグンマ拳』
【荒ぶる気高き鶴のポーズ】を構えて【空中へ飛翔可能な紫のカラテ・オーラ】を纏い、発動前後が無防備となる代わりに、超威力・超高速・防護破壊の一撃を放つ。
SPD   :    ジョーモーカラテ『力あわせる200万パワー』
【防護を無視して敵の内部を破壊するカラテ】が命中した敵を【エージェント・ダルマ部隊の同僚ニンジャ達】で追撃する。また、敵のあらゆる攻撃を[エージェント・ダルマ部隊の同僚ニンジャ達]で受け止め[防護を無視して敵の内部を破壊するカラテ]で反撃する。
WIZ   :    ジョーモーカラテ『雷と空っ風義理人情プロトコル』
空中あるいは地形に【禍々しきダルマ】の紋章を描く。紋章の前にいる任意の対象に【高圧電撃もしくは治療用ナノマシン送風】を放ち【敵にダメージ】【味方に傷・状態異常の治療】効果を与える。

イラスト:めんきつね

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 カジノの会場がにわかにざわつき始めた。
 バックヤードからぞろぞろと姿を現したのは、ダルマ型サイバーヘルムを被ったエージェントニンジャ達。このカジノのケツモチをしているアカダルマファーマシー直属のエージェント・ダルマ部隊サイバーニンジャ達が、一斉に猟兵達とブラドとリアムを包囲してみせた。
「ゴヨウだ! ゴヨウだ! キサマ等! 先程から不正を働いているなっ?」
「フーリンカザン! 今から全員の身柄を拘束してインタヴューする! 拒否権はない!」
「逆らえばどうなるか……分かっているな?」
 エージェント・ダルマ部隊サイバーニンジャ達は、一糸乱れぬ挙動で全員が同じ構えを取ってみせた。

「鶴舞う形のッ!」
「「グンマ拳ッ!!」」
「力あわせるッ!」
「「200万パワーッ!!」」
「雷と空っ風ッ!」
「義理人情プロトコルッ!!」

 おお! なんて事だろうか!
 あれは|古《いにしえ》より相伝されしカラテ、その名も『ジョーモーカラテ』!
 完全制覇するためには44の型を全て習得しなくてはいけないといわれている伝説のカラテだ。
 だがそのうちの3つだけでも習得しているサイバーニンジャ達も、相当なカラテを発揮できるはずだ。
 しかも、ニンジャ達が覚えている3つの型は『グンマ拳』においてメジャーな型……!
 猟兵達は油断するとオタッシャ案件になってしまうだろう!

 だが、ここでおめおめ倒されるわけにはいかない。
 さあ猟兵達よ、ヤッチマイナーッ!
鋼鬼・カタナマル
ドーモ、はじめまして。サイバーサムライです。
互いにアイサツを終えた瞬間に『テング・アクセラシステム』で一気に加速、ダルマニンジャの1人に『ニンジャスラッシャー』で一閃。更に勢いのまま他のニンジャを『セイバークロー』の一撃。

ニンジャが紫のカラテ・オーラを纏いだしたら、【ニンジャブレイカー・ガトリングモード】。
室内で満足に空中へ飛翔は出来まい。カラテの間合いに侵入されないよう制圧射撃で蜂の巣だ。

サムライが射撃武器なんて…だと?
サムライとは、どんな時も誉を胸に宿すべし。
だが、ニンジャはどんな手段を使ってもウチクビにするべし。
覚えておけ、それがサムライだ。(諸説あり)


【アドリブ歓迎】



「ドーモ、はじめまして。サイバーサムライです」
 鋼鬼・カタナマル(サイバーサムライ・f42250)は周囲をエージェント・ダルマ部隊サイバーニンジャに囲まれてもなお、冷静さを保っただけではなくニンジャの神聖な儀式めいたアイサツを奥ゆかしくこなしてみせた。
 胸元で合掌し、直角オジギをしたのち、彼の左脚部機械化義体『テング』のモーター稼働によって、その場で360度一回転スピンしてみせた。
 なんたることか! こうする事で包囲しているニンジャ達全員へアイサツを行うことが可能! 実際ワザマエ!
 そしてニンジャはアイサツをされたらアイサツを返さなくてはならない。
 出来ないニンジャはサンシタでスゴイシツレイ行為とみなされ、その場でハラキリでケジメしなくてはならないのだ。
 当然、エージェント・ダルマ部隊のサイバーニンジャ達はカンパニーマンでもあるので、この辺りの礼節はしっかりと研修で叩き込まれている。
 彼らは一糸乱れぬ挙動と発声で、カタナマルへ直角オジギをしてみせた。
「「ドーモ、サイバーサムライ=サン。エージェントダルマ部隊です」」
 これにてアイサツが完了した。
 お互いが頭を上げた次の瞬間、両者は一斉に動き出す。
「「イヤーッ!」」
「チェストーッ!」
 エージェントダルマ部隊は突っ込んできたカタナマルを食い止めようと四方八方から飛び掛かった。
 しかしカタナマルは左脚部機械化義体『テング』をアクセラシステムへ移行させると、イダテン・カットビ走行で急加速してゆく!
「チェストムラマサッ!」
「グワーッ!?」
 立ちはだかるニンジャはニンジャスラッシャー・ムラマサで薙ぎ払う!
「チェスト! チェスト! チェストーッ!」
「アババババーッ!」
 左右後方から飛び込んできたニンジャには、右腕部義体のニンジャブレイカーの3つの鉤爪であるセイバークローと広範囲を焼き払う火炎放射砲のフレイムモードを同時発動させてまとめて爆発四散させてみせた。
 だがこれはデコイ!
 本命の部隊は既に違法地下カジノの天井付近まで高々と飛翔し、紫のオーラを纏っていた。
「ヌハハハ! バカめ! ジョーモーカラテ『鶴舞う形のグンマ拳』! キサマは荒ぶる気高き鶴のポーズから繰り出されるカラテによって死ぬのだ! ハイクを詠め! サイバーサムライ=サン!」
 確かに、カタナマルの頭上を完全にエージェントダルマ部隊に制圧されてしまっている。このまま超高速の急降下攻撃の号令が下れば、カタナマルは全方位からカラテを浴びてネギトロ死体に成り果ててしまうだろう。
 だが、カタナマルはグリモア猟兵からの予知で、荒ぶる気高き鶴のポーズの弱点を理解していた!
 おもむろに右腕機械化義体ニンジャブレイカーを頭上へ掲げた彼は、すっかりウカツなニンジャ達へ死刑執行の宣言を行った。
「悪いが、お前達には蜂の巣になってもらうッ! チェストーッ!」
 カタナマルの右腕が巨大な|回転機関銃《ガトリングガン》に変形したと思えば、けたたましい連続銃声と共に瞬くマズルフラッシュと銃弾がカジノの天井へばら撒かれた!
 BATATATATATATATATATA!
「グワーッ!」
「グワーッ!」
「グワーッ!」
「グワアアァァァーッ!」
 ユーベルコードによる義体変形、そこからの一斉射撃!
 空中で浮遊していたニンジャ達は、攻撃前は完全に無防備のままであった。それは必ず勝てるという確信というウカツも相まって、カタナマルの乱射に全く対応できずに撃ち抜かれてしまう。
 まるでカトリ・センコの煙に巻かれるモスキートめいて、ニンジャ達は面白いくらいにカジノのレッドカーペットへ墜落して赤く濃いシミをぶちまけてゆくのだった。
「バカナー!? サムライが銃を使うなど聞いてないぞ!」
「なんか言ったか? もしやサムライが射撃武器なんて……だと? いいか? サムライとは、どんな時も誉を胸に宿すべし。だが、ニンジャはどんな手段を使ってもウチクビにするべし。それがサムライに課せられた使命だ」
 ずっとニンジャを殺したくて仕方がなかったカタナマルは、ようやく自身の勝手に思い込んだ使命を遂げられて愉悦に浸る。
「覚えておけ、それがサムライだ。ただし、諸説あるがな」
「グワーッ! サヨナラ!」
 こうして、サムライがガトリングガンをぶっ放してニンジャを次々と爆発四散させてゆくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ベティ・チェン
「ジョーモーでグンマ?…ブッダミット!」

「確かに、ボクは。ニュービーヘッズ、だ。カラテも、ね」
「でも。フ・クランじゃない、ボクは。顔が近すぎる、キミ達に。|価値《勝ち》があると、思わない。群れるの、は。モータルで、サンシタの、証、だろ」

「キミ達に、インタビューするのは。ボクだ!イヤー!」
「ドーモ、サンシタ=サン。ベティ、デス。ゴートゥ・アノヨ!」

「これは。キミ達じゃ、当たらない、距離」
自分の身長ほどある大剣(偽神兵器)何度も振り切り貫通する斬撃放つ
素の素早さ活かし敵を近付けず遠距離から一方的に攻撃する

「ジョーモーだから。対策も、また多い。ヤンナルネ」

「何事も暴力で解決するのが1番、だっけ?」



 ベティ・チェン(|迷子の犬ッコロ《ホームレスニンジャ》・f36698)はカジノ中に散開させた自身の分身を焼失させると、自身にパワーを一本化させて偽神兵器である大剣を掲げて身構えた。
「ワッザ? ジョーモーでグンマ? ……ブッダミット!」
 吐き捨てるように言葉を放った後、ベティは拙い動きでアイサツを行った。
「ドーモ、エージェント・ダルマ部隊サイバーニンジャの、皆さん。ホームレスニンジャ、です」
「ドーモ、ホームレスニンジャ=サン。我らはエージェント・ダルマ部隊サイバーニンジャです」
「ククク! アイサツがミジュク! キマサ、さてはニュービーだなっ?」
「我らをサンシタのニュービーがどうこうしようなどとは、まさにボイル・ザ・ヘソティー!」
「ならば力合わせる200万パワーの前にひれ伏すがいい! アカチャン!」
 エージェントダルマ部隊は一糸乱れぬコンビネーションで連撃をベティへ仕掛けてくる。
 これをベティは持ち前の俊敏性で回避しつつ間合いを開けるべく後退してゆく。
 しかし、ここは地下の室内! 逃げる場所は限られている!
「確かに、ボクは。ニュービーヘッズ、だ。カラテも、ね」
「イヤーッ!」
「イヤーッ!」
 敵ニンジャの飛び蹴りを大剣で受け止め、続けて潜り込んできたニンジャのカラテパンチを強引に大剣を薙ぎ払う事で牽制してゆくベティ。
「でも。フ・クランじゃない、ボクは。顔が近すぎる、キミ達に。|価値《勝ち》があると、思わない。群れるの、は。モータルで、サンシタの、証、だろ」
「クハハハ! どうやら野良犬は群れの強さを知らないようだな!」
「我らは全にして一、一にして全!」
「我らは個であると同時に部隊というひとつのカラテなのだ!」
「味方の攻撃に連携して攻め! 味方の危機に盾となって防ぐ!」
「それが分からぬならキサマこそがサンシタよーォッ!」
 波濤めいて絶えず押し寄せる集団の暴力がベティを襲う!
 だが、どうにか紙一重でベティはこれをやり過ごすことが出来た。
「ジョーモーだから。対策も、また多い。ヤンナルネ」
 本来はニンジャの戦いはもっとカラテの練度を高めて数十手先を読み切るショーギめいた大局観が必要だ。
 ベティの作戦はその一点では最弱である。この任務に参加している度の猟兵よりも脆弱で浅はかだ。
 だが、それだけシンプルな作戦は時に、複雑な群像に対して一点を食い破る強さを稀に発揮する事がある。
 それが、今だ。
「キミ達に、インタビューするのは。ボクだ! イヤー!」
 この瞬間、全力で横薙ぎに振り切られた偽神兵器の大剣の刃から、神をも殺す斬撃がニンジャ達へ飛んでいく!
 なんたることか! これこそベティのユーベルコード『秘剣・神殺し』である!
「キミはボクが倒すんだぁあぁぁぁ!」
 愚鈍で愚直すぎる“飛ぶ斬撃”は、ニンジャ達の上半身と下半身をサヨナラさせて真っ二つに一刀両断!
「「アイエエエ! サヨナラ!」」
 ニンジャ達の悲鳴がハミングめいて折り重なりながら響くと、カジノ中でニンジャ達が爆発四散!
「カラテ? しらない、別に。何事も暴力で、解決する、のが、1番? だから、ここからはボクの時間、だ」
 再びベティはアイサツの構えをすると、先程とは別人めいて眼光鋭く敵ニンジャ達を睨みつけた。
「ドーモ……サンシタ=サン。ベティ・チェン……いや、ボクはニンジャ……ハウンドドッグ、です」
 なんたることか! 今ここに、新たなるイェーガー・ニンジャが名乗りを上げた!
 ハウンドドッグは大剣を今一度、高々と振り上げてバトウ・ジツを放つ。
「これは。キミ達じゃ、当たらない、距離。このまま、ゴートゥ・アノヨ! ハイクを、詠め! イヤーッ!」
 神殺しの飛ぶ斬撃は、肉盾になったニンジャごと、まとめてエージェントダルマ部隊を真っ二つに斬り伏せていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

叢雲・蓮
鉄火場っぽくなって来たね、面白い。
とは言え、あんまり不正って騒がれるのは周りの目もあるし面白くないし…あ、そうだ。ウチのメイドのお姉さんに邪なことを考えているのかい、って感じで対応しようかな。
女性を賭けた、って方が周りも盛り上がって細かいことを気にしないだろうし。

勿論、俺はちゃんと勝つけどね?
お姉さんはブラドたちと一緒に居てね。ご主人様のカッコいいところ、見せてあげるよ。

さて…vsニンジャだね、ニンジャ。
ブラドたちを巻き込まないよう、前目に出ての戦闘かな。UCは賢木。俺の前で溜めの要る攻撃とか、遅すぎて欠伸がでるよ? 全方位、一気に斬り落として四散させてやるよ。辞世の句は…あの世で詠みな。



 叢雲・蓮(機如掣電・f40835)は後ろに控えるケモ獣人の女奴隷(メイド服着用)へ、笑顔で語りかける。
「危ないから、そこの紳士さんと子供を守りながら身を隠してね?」
「み゛ぁ~! ごじゅじんさまもぐぶじでに゛ゃ~ん!」
 恐怖でわんわん泣きじゃくりながら、狼狽えるリアムとブラドと一緒にケモ獣人の女奴隷はポーカーテーブルの下に隠れるのだった。
 ひとまずこれで護衛対象の身の安全は確保できた。
 あとは他の猟兵よろしく、エージェントダルマ部隊のサイバーニンジャ達を蹴散らしてゆけばいい。
「さて。鉄火場っぽくなって来たね、面白い」
 目の前の戦禍と闘争を前に、自然と顔が綻ぶ蓮。
 しかし、そんな彼にニンジャ達はバトウ・ジツで非難し続けている。
「このイカサマ師が! 不正に掛け金を掠め取ろうとはスゴイシツレイ行為!」
「勝てないからといって不正は良くないな?」
 蓮はこの罵声に対して、心の中で懸念が持ち上がる。
(確かに。俺はブラドの助言で賭けを的中させまくった。だがそれでも、あれはイカサマではない。だからここで場を制圧しても、他のギャラリーが良からぬことを考えて妨害してくるやもしれないな)
 猟兵と抵抗組織『メサイア』は、あくまでも不正はしていないというスタンスだ。
 だから力でねじ伏せれば、それはイカサマをしていたと捉えられてもおかしくない……思慮深い連はアフターケアまで万全であった。
 故に、この場を切り抜けるために彼はポーカーテーブルの下に隠れるケモ獣人の女奴隷へ目配せをした。
「さっきから不正やイカサマだとか言ってくれてるけど、それって俺が借金のカタにしたウチのメイドのお姉さんのことかな? もしかして、彼女を取り戻すために俺に勝負を挑んできたとか? さっきからテーブルの下に隠れるお姉さんの胸元をずっと見詰めてるよね?」
 連の秘策、それは論点のすり替え!
 ニンジャ達が大慌てで襲ってくるのは、猟兵に攫われたケモ獣人の女奴隷の身柄を奪還するためだった!
 ――そんな筋書きに書き換えてしまえば、この闘争すらギャラリーの目からしたらただの痴話喧嘩にしてエンターテインメントに早変わりだ。
 トドメは蓮が言い放った言葉だ。
「さあさあ、ご来場の皆様! 俺が奪ったそこの彼女を、あのダルマ頭のニンジャが取り戻せるか、今から血統を行おうと思うよ! どっちが勝つか、賭けてみないかい?」
 この発言でエージェントダルマ部隊の襲撃は完全に茶番と化した。
「なんだ、これも余興なのか!」
「賭けの対象になるなら、私はそっちの坊やに掛けるわ!」
「俺はダルマ部隊だ! アカダルマファーマシー直属の精鋭だからな!」
 こうしてどんどん賭け金をケモ獣人の女奴隷が徴収してゆきながら、『決闘』が再開したのだった。
「うんうん、結構な金額が集まるもんだね。勿論、俺はちゃんと勝つけどね? お姉さんは賭け金を回収居終えたら、またブラドたちと一緒に居てね。ご主人様のカッコいいところ、見せてあげるよ」
 ついでにその賭け金を持ち逃げしちゃえば、俺から巻き上げられた借金はチャラになるはずだよ……なんて、蓮が彼女に伝えれば、メイド服姿の彼女はメロメロになって熱っぽい視線を蓮へ向けるのだった。

「鶴舞う形のッ!」
「「グンマ拳ッ!!」」
 すかさずエージェントダルマ部隊は必殺のユーベルコードを身構えた。攻撃前後に大きな隙が生まれるが、発動さえすればニンジャ達の必勝の戦法だ。
 対して、蓮は真紅に染まった日本刀『玉環国盛』を鞘から抜くと、姿勢を低く身構えて前傾姿勢。
 まるでクラウチングスタートめいた構えは、これから前に飛び出すことを明確に示唆している。
「さて……vsニンジャだね、ニンジャ。ブラドたちと彼女を巻き込まないよう、前目に出ての戦闘か、なっと!」
 ぐんっと一気に蓮お身体が前へ弾けてゆく。
 しかしそれよりも前に、グンマ拳が一斉に蓮へ頭上から降り注いできた!
「後の先、って知ってる?」
 蓮は凄まじい勢いのまま真紅の刃を真一文字に振り抜いた。
「鎧袖一触、ってこう言うことさ」
「「グワアアァァァーッ!」」
 何と、先制攻撃をしてきたニンジャ達がまとめてバラバラになって斬り伏せられてしまったのだ!
 斬られたニンジャ達は、ハイクを詠む暇もなく爆発四散!
「俺の前で溜めの要る攻撃とか、遅すぎて欠伸が出るよ? 全方位、一気に斬り落として四散させてやるよ」
 再び特異な前傾姿勢の構えを取る蓮。
 その視線の先には、狩り取るべき獲物を見据えていた。
「辞世の句は……あの世で詠みな。賢木――!」
「「サヨナラー!」」
 蓮が前へ飛び出すたびに赤き剣閃が空間に煌めき、ニンジャ達の悲鳴がこだまするのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フィア・フルミネ
カシム(f12217) と参加

どうも。
うん。むざむざとやられたりはしない。守るのが私の役目。向こうの動きに惑わされないよう、連携して戦う。いこう

強力なカラテ、といえど肉体接触が必要なはず。だから《過負荷》で透過すればダメージはない。でもそれだけでは私から干渉する手段もない。攻撃を受けそうなタイミングで外套を引き裂いて、透明に変身。
憑依対象はダルマニンジャ、といいたいところだけどここは……メル。大切なその体の、一つを借りる。複製した刀を振り回したり投射したりして一気に相手を制圧する

うん。私の意識がメルと一つになる。すごくいい。なにより、自分の体よりずっと動かしやすい。この感覚、忘れないようにしよう


カシム・ディーン
同行
フィア(f37659

UC継続
「「ネオグンマーのジョーモーカラテを見せちゃうぞ☆」」
爾雷彌参上勝手に発動!
「ドーモ、ジライア=です。」
やっぱり来る気がしてたよ!

【情報収集・視力・戦闘知識】
敵陣の動きと攻撃の癖や連携を冷徹に分析
フィアと情報共有

【属性攻撃・迷彩】
光水属性を全員に付与

Dメルシー軍団
【空中戦・念動力・弾幕】
ソースカツ丼設置
群がった所を念動光弾で蹂躙

フィアの憑依

「フィアちゃんがメルシーの中に…♥️興奮するね♥️」
(意識リンク)

【二回攻撃・切断・盗み攻撃・盗み】
フィア…合わせますよ!

メルシー基フィアと連携!
打刀でフィアと死角を補いつつ電撃と連続斬撃を叩き込んで金目の物は根こそぎ奪う!



 フィア・フルミネ(|麻痿悲鳴《まいひめ》・f37659)の状況判断はスゴクハヤイであった。
 他の猟兵が連れていたメイドに代わり、フィアは自身の身体を盾にするべくポーカーテーブルの下に隠れるブラドとリアムの傍へ駆け寄った。
「うん。むざむざとやられたりはしない。守るのが私の役目」
 魂人特有の半透明の肉体を持つフィアの影で、ブラドとリアムはカシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)と相棒メルシーのシツレイ・アタックを目の当たりにした。
「僕はシーフだからアイサツなんてしねーよ!」
「「メルシー達もジャパニアに伝わるネオグンマーのジョーモーカラテを見せちゃうぞ☆」」
 ドラグナーガールの踊り子のコスチュームを纏った、147体のメルシー分身体がエージェントダルマ部隊に対抗!
「世のちり洗う!」
「「|四万《しま》温泉! キャーエッチーッ!」」
 ゴウランガ! あれはまごうことなきジョーモーカラテのひとつにして、唯一の青少年の何かが危ないカラテ!
 まるで温泉に入る裸婦めいた色香を放つメルシー達に、エージェントダルマ部隊は思わず戦意を削がれてゆく!
 実際合法なのでごあんしんください。
「アーイイー……オンセン、はるかにイイ……」
「フィーヒヒヒ! 裸婦! 前後っ! フィーヒヒヒ!」
「私の体温、今何度カナーッ!?」
 エージェントダルマ部隊は狼狽えるが、後衛のニンジャ達が禍々しいダルマの紋章を空中に描くことでナノマシン送風によって正気を取り戻しつつある。
「やっぱり一筋縄じゃ行かねーみてーだな?」
 カシムがメルシーのケツをチラチラ盗み見ながら舌打ちを打つ。
 そして何故か虚空へ彼は声をかけた。
「……で、居るんだろ? 爾雷彌?」
『ヌハハハハ! 流石はカシム殿! とうっ!』
 突然、虚空から脈絡もなく、ニンジャの巨神が違法地下カジノがエントリー!
『ドーモ、エージェントダルマ部隊のみなさん。ジライヤです。キサマ等は此処で我が雷霆で消し炭に変えてくれるわ!』
「「ア、アイエエエッ!」」
「「ニンジャロボ? ニンジャロボ、ナンデ???」」
 特に意味のないロボの出現に、エージェントダルマ部隊はジライヤ・リアリティー・ショックを急性発症して呼吸困難に陥ってゆく。
「わー☆ ジライヤちゃん、来てくれたんだ☆ みてみて、メルシーの一発ギャグ☆ タイトル『開店祝い』……えいっ!」
 メルシーが腰の布地をぺらっとめくって中身をジライヤに見せつけた。
『グワーッ! 黒アワビー!』
 ジライヤの攻撃力がぐーんっと上がった!
「メル? ちゃんと穿いてこないと、お腹が冷えるから、メッ」
 フィアはやれやれと呆れながらメルシーの奇行を嗜める。そして一応、形式だけでも彼女は敵のニンジャへアイサツをした。
「どうも。私もニンジャじゃないから、これくらいで許してね。カシム、これからどうする?」
 狼狽えるニンジャが態勢を立て直す前に、フィアはカシムに作戦を問う。
 するとカシムは不敵な笑みを浮かべて、恋人へこう告げた。
「いつもの通りですよ……『相手が泣き喚いても許さない』……蹂躙と略奪の開始です……!」
「うん。やっぱり、カシムはそうでないとね」
 邪悪な笑みを浮かべるカシムに、全幅の信頼を預けるフィアが前に飛び出した。
 虚空に描かれたダルマ紋章から高圧電撃が発射されたのだ。
 それをフィアは己の身体で遮ってみせる。電撃が直撃する!
「いたい……かわりたい」
 だが、フィアは生体発電能力を持つ魂人の猟兵、電撃を浴びても痛覚こそ感じるが致命傷を負う事はないのだ。
 そして呟いた言葉はユーベルコード発動のトリガーだ。
 みるみるうちにフィアの身体が透明になってゆくと、纏っていたボロの衣服を破り捨てて、完全にニンジャ達の視界から消え去っていった。
(思った通り。『過負荷』を発動できてしまえば、透過すればダメージはない。でもそれだけでは私から干渉する手段もない。だから……)
 フィアは近くにいたメルシーの分身体に憑依する。これこそがユーベルコード『過負荷』の真髄だ。
「あっ♥ フィアちゃんがメルシーの中に……♥️ 興奮するね❤」
 フィアと意識をリンクしたメルシーは、打刀の|魔禍祓霆《まかふってい》『|白雷《びゃくらい》』を次々と複製してゆくと念動力でそれらを操作してニンジャ達へ襲い掛かった。
(うん。私の意識がメルと一つになる。すごくいい。なにより、自分の体よりずっと動かしやすい。この感覚、忘れないようにしよう)
 メルシーへ憑依したことで、神機の権能に触れてフィアの魂もひとつ上の次元へ押し上げられてゆく感覚を覚える。
 一方、斬撃の嵐を仲間を盾にしながら凌ぐエージェントダルマ部隊。ジョーモーカラテ『力合わせる200万パワー』はなかなか強固な攻防一体のカラテであることを思い知らされる。
 しかし、フィアの武器は何も雷を纏った打刀だけではない。
(メル、片腕壊すけど、ごめんね)
 フィアが憑依したメルシー分身体が前へ飛び込んでいった。
 右腕へ急速に高まる電撃が、高熱を発して燃え盛る!
 そのままガードに徹するニンジャ達へ赤熱する片腕で掌底を繰り出した。
「――絶えゆく星の心臓、百連複製」
 片腕の中から、無数の稲妻の“杭”が炸裂して飛び出していった。
 ニンジャ達はまとめて雷に貫かれ、一瞬で黒焦げになってオタッシャしてゆく。
「「サヨナラ!」」
 黒焦げになったニンジャ達が一斉に爆発四散すれば、フィアが憑依したメルシーの片腕も粉々に吹き飛んでいった。
「すごいゾ☆ カミナリのパイルバンカーだね! 片腕は吹き取んでも、分身体が集まればメルシーは元通りだよ☆」
 スクラムが崩れたニンジャ達を打刀でスパスパとキリステゴーメンしなら、メルシーは内なるフィアを気遣うのだった。
 その頃、カシムは他のメルシー分身体の股間にジョーシュー名物ソースカツ丼を挟ませるというオイロケ・ワナ・ジツを仕掛けて、押し寄せるニンジャ達とダルマ紋章を魔砲カドゥケウスで撃ち抜かせていた。
「メルシーの直接着ソースカツ丼だ! 欲しい奴は命乞いする権利をやるぞ!」
「いや、そんな汚いの誰が食うか!」
「食べ物で遊ぶな!」
 真っ当なニンジャ達のツッコミに対し、メルシーの分身体はヘッドショットで返答した。
 当然、狙撃部隊は光学迷彩魔術で周囲の景色と溶け込んでいるため、何処から狙われているかニンジャ達からは分からないのだ。
「乙女(♂)の恥じらいを無駄にするやつは死刑だゾ☆」
「やっちまったな、もう逃げられないゾ☆」
「ジライヤ=サン、ヤッチマイナー!」
「タッケミカヅッチ!」
「「アイエエエエエエッ!」」
 こうして、カシムのカオスな作戦でエージェントダルマ部隊はとうとう全滅してしまうのであった……。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『ジィーズー』

POW   :    先手必勝
【標的が行動するより先に】【翼】から【羽根型のクナイグレネード】を放ち、敵及び周辺地形を爆発炎上させる。寿命を削ると、威力と範囲を増加可能。
SPD   :    破竹之勢
着弾点からレベルm半径内を爆破する【羽根型のクナイグレネード】を放つ。着弾後、範囲内に【追加の羽根型のクナイグレネード】が現れ継続ダメージを与える。
WIZ   :    永遠無窮
レベルm半径内の対象全員を、装備した【翼から放つ羽根型のクナイグレネード】で自動的に攻撃し続ける。装備部位を他の目的に使うと解除。

イラスト:雲間陽子

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ラスク・パークスです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 猟兵達はケツモチのエージェントダルマ部隊を全滅に追い込む事に成功した。
 すると、違法地下カジノの入り口の扉が勢いよく蹴破られる!
 キャバーンッ!
「なんだなんだ? 押っ取り刀で駆け付けてみれば、ケツモチのニンジャが全員オタッシャしてるじゃねーの?」
 現れたのは紫と黒のサイバーニンジャスーツを着込んだ、アカダルマファーマシーのニンジャだ!
「ドーモ! イェーガーのみなさん! ジィーズーです! 『一網打尽』のジィーズーとは、俺の事だぜ!」
 そう言い切ると、ニンジャは背中のサイバネ翼から無数の羽根型のクナイグレネードを発射して自在に操ってみせた。
「俺のユーベルコード・ジツは遠くから一方的に射撃攻撃で一掃するぜ! 当然カラテもできるぜ!」
 まるで羽根型のクナイブレードを手足のように操るジィーズー!
 先程までのエージェントダルマ部隊とはカラテの実力は上だと、猟兵達は一瞬で状況判断!
「さあて、アカダルマファーマシーの|管轄《シマ》でオイタをしたらどうなるか、教えてやんねーとだな? 全員ぶち殺して、くり抜いた内臓を売り飛ばしてから残ったガワはオイランロイドの材料に回してやるぜ!」
 ジィーズーの羽根型のクナイグレネードの動きが激しくなってゆく!
 猟兵達よ、ブラドとリアムを守りつつ、メガコーポ『アカダルマファーマシー』のニンジャを打ち倒せ!
 さすれば、獲得した賭け金は正々堂々と持ち去ることが出来るだろう……!
黒木・摩那(サポート)
「お手伝いに参りました」

人間のサイキッカー×マジックナイト
口調:「女性的(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」
一人称:私
特徴 眼鏡 冷静沈着 絶望的な辛党 鳥が好き 実は大食い

魔法剣『緋月絢爛』で戦います。
【ダッシュ】や相手攻撃を【受け流し】ながら、相手の懐に飛び込みます。
そこから【衝撃波】で【なぎ払い】したり、相手によっては【気絶攻撃】します。

ユーベルコードはどれでも使用。

防御は【第六感】とスマートグラスの警報で対応。
銃火器に対しては【念動力】で弾道を逸らして、回避します。

あとはおまかせ。よろしくおねがいします!

注意:マヤじゃなくて、マナです



 黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)がサイバーザナドゥの違法地下カジノへ転送されてきた。
 強大なメガコーポ配下のサイバーニンジャ討伐へ加勢するためだ。
「目標と軌道を確認。捕縛開始」
 黒木は武器の超可変ヨーヨー『エクリプス』を振り回すことで、サイバーニンジャ『ジィーズー』の放つ羽根型のクナイグレネードを左右へ弾き返してゆく。それらは壁に激突するやいなや、凄まじい爆発を起こして周囲を吹っ飛ばしてしまう威力を誇った。
「あれに当たればひとたまりもないですね。ですが、既に見切りました。行きますよ、|吊人告解《ル・パンデュ》!」
 黒木はダッシュで飛び交うグレネードの合間をすり抜けてゆくと、一気に敵の懐へ飛び込んでいった。
「この距離なら避けられないはず! それ!」
 衝撃波と共に放ったヨーヨーが、ジィーズーの身体を拘束して締め上げていく!
「グワーッ! だがオレのクナイグレネードはオマエが死ぬまで追尾するぜ!」
 締め上げられてダメージを受け続けてもなお、黒木を執拗に狙うクナイグレネード!
 ヨーヨーを捕縛に使用している今、彼女は如何にしてクナイグレネードの弾幕を防ぐというのか?
 しかしその答えは、案外あっさりと提示された。
「こうするのよ! 念動力、発動!」
 途端、ピンッと空気が張り詰める感覚に戦場が包まれた。
 これは、よもやサイキックか!
 戦場全体を支配するほどのサイキックで、クナイグレネードの動きを空中に『固定』してみせたのだ!
「これなら爆発もしないわ。さあ、観念しなさい!」
「断る! グワーッ!」
 黒木に締め上げられるジィーズーは、束縛されながらも必死に耐え抜くのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

百地・モユル(サポート)
熱血で好奇心旺盛
本が好きな小学生

正義感が強く困っている人は見過ごせない

UCは業火の一撃、灼熱の束縛に加えて
自分たちが押し切られそうになったらオーバーヒートバッシュ
🔴の数が多い場合はバーニングリベンジャーだ

攻撃には怪力、属性攻撃、2回攻撃、グラップルなどの技能をのせる

逆に敵の攻撃をからみんなをかばう、耐えるために
武器受け、挑発、おびき寄せ、時間稼ぎ、激痛耐性なども使用
敵に一撃入れられそうなら咄嗟の一撃や捨て身の一撃、カウンター
こいつがボスか…
みんな大丈夫?助けにきたよ!

そんなの許せない、ボクの炎で焼き払ってやる!

技能の勇気、覚悟、気合いは常に発動状態

アドリブ絡み歓迎

影朧などの場合は説得もしたい



「他人の人生を破滅にまで追い込んでお金を巻き上げるなんて、許せない!」
 正義の炎で熱く心を燃やす百地・モユル(ももも・f03218)が、サイバーニンジャ『ジィーズー』へ指を突き付けながら糾弾する。
 これにジィーズーは肩を竦めてせせら笑う。
「オイオイ? 破滅したのはお客様の自己責任だぜ? それにオレはここのケツモチだからな、ギャンブルで身を亡ぼす奴の気なんて知らねーよ!」
「なんだと! なんて無責任なんだ! 絶対にお前はボクの炎で焼き払ってやる! ヴァリアブル・ウェポン!」
 百地はすかさず腕部から魔法の炎を自身に宿すと、勇気をもってジィーズーへ飛び込んでいった。
「ハハッ! 自分から飛び込んでくるか、マヌケ!」
 すかさずジィーズーは百地が行動するより先に背中の機械翼から羽根型のクナイグレネードを放ち、彼を炎上させてみせた。
「いっちょアガリだ! 黒焦げになってオタッシャしろ!」
 勝ち誇るジィーズーはケタケタと笑い転げた。
 しかし、このニンジャは『勝ってメンポを確かめよ 』という、かの高名なミヤモト・マサシの格言を忘れていた。
 なぜなら燃え盛る百地は、焼け死ぬどころか炎を吸収してパワーアップしていたからだ!
「この程度の炎に! ボクが負けるものか! くらえーっ! これがボクの、全身全霊だーっ!」
 先程よりも紅く燃える炎の拳が、ジィーズーの顔面を捉えて一気に後方へ吹っ飛んでいってしまった。
「グワーッ! ヤラレター!」
「これがヒーローパワーだ!」
 黄金に輝く鎧を纏った、炎のサイボーグヒーローがそこにいた。

成功 🔵​🔵​🔴​

アウル・トールフォレスト(サポート)
(基本好きにお任せします)
「今日はどんなところに行けるのかな?」

楽観的でマイペース、夢見がちで元気いっぱいな女の子
好奇心旺盛で無邪気であるが、根本が人でない故に残酷

神出鬼没に出現し、気まぐれに歩き回り、楽しげに爪を振るう
猟兵の役割は理解し依頼も遵守しようとするが、それはそれとして常に楽しい、面白いで物事を判断しているので、時にはそれを優先して行動することも

バイオモンスターの特徴として、肉体は植物の性質を持つ

戦闘では怪力の発揮や身体の巨大化、鋭い爪での引き裂き、即時回復目的の捕食等、野性味溢れる肉弾戦を好む
理力の扱いも得意で、体表で自生する蔓や苔植物を操り、防御や隠密に罠等サポートも行わせる



 サイバーザナドゥの違法地下カジノに、3m弱の巨大な怪物が転送されてきた。
 その名はアウル・トールフォレスト(高き森の怪物・f16860)、猟兵である。
「ここは、サイバーザナドゥだっけ? 前は魔法少女の子にお仕置きをしたけど、今回はニンジャが相手かな?」
「いかにも! ドーモ! ジィーズーです!」
 サイバーニンジャは奥ゆかしいオジギでアイサツをした0.01秒後に、アウルへ飛翔するクナイグレネードを四方八方へと発射してみせた!
「そのまま木っ端微塵に爆発四散しちまいな!」
 今度こそ勝ち誇ったジィーズー。相手は植物を身体に宿しており、爆発物を操るジィーズーにとってベイビー・サブミッション……とても御しやすい相手だと判断した。
 しかし、アウルも場数を踏んだ猟兵のひとりだ。自身に降り掛かる“火の粉”を払う術を直感で理解していた。
「ちょーっとだけ、カタチを変えるよ」
 次の瞬間、彼女の青の瞳が覚醒する。
 途端にアウルの身体がヒトの形から獣の姿へ変貌を遂げ、メキメキと体のつくりを作り替えてゆく!
「……あはっ」
 そして無邪気に微笑むと、人知を超えた速度で爆発を掻い潜り、一気にジィーズーへ肉薄してゆく!
「あはははっ! 楽しいね! すごく楽しい!」
「バ、バカナー!? 爆発のダメージを移動速度で最小限に抑え込んでいるだと!?」
 ジィーズーは知る由もない。
 アウルのユーベルコード『|新緑、始まりの息吹を此処に《シフトフォーム・ビギニングフワワ》』によって獣化形態になった彼女は、平常時と比べてスピードと反応速度が爆発的に増大してるのだ。
 よって、まるで空中を足場にして駆け回るが如き常軌を逸した機動力を発揮する事が可能なのだ。爆発の炎が広がる前に素通りすることだって、今のアウルなら可能である!
 予想外の速度に、ジィーズーは焦りを隠せない。
「ま、まずい! これ以上、クナイグレネードを展開すると、俺まで爆発の巻き添えに……!」
「あれ? もう終わり? それじゃ、こんどは私が遊んであげるね?」
 繰り出されたのは、巨大な岩と植物の爪。
 まるで虎が兎を嬲り殺しするかのように、アウルはサイバーニンジャを何度も転がして痛めつけてゆくのであった。
「グワーッ!」
「あははは! 変な声ー!」

成功 🔵​🔵​🔴​

六島・風音(サポート)
ガレオノイドのスターライダーです。
スピードなら誰にも負けません。

基本的に人の話を聞かず、スピード勝負に持ち込みます。
そんなことより駆けっこです。
普通に駆けるか、天使核ロケットエンジン搭載の宇宙バイクで駆けるか、ガレオン船形態で駆けるかは状況によります。

ユーベルコードは使えそうなものはどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。

あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



 六島・風音(スピードなら誰にも負けません・f34152)は自称最速のガレオノイドだ。
「私には誰も追いつけないよ! かけっこしたいんですか?  負けませんよ?」
 そう断言すると、風音は問答無用で違法地下カジノの中を猛ダッシュし始めた。
 アカダルマファーマシー直属サイバーニンジャのジィーズーは、天衣無縫な彼女に面食らいつつ攻撃を放った。
「確かにすばしっこいが、俺のクナイグレネードの爆発は半径150m! 逃げられやしねぇよ!」
 ジィーズーは風音の行く先を読んでクナイグレネードを着弾させた!
「ジャックポット! そのまま爆発四散……しないだとっ?」
 なんと、クナイグレネードは全て不発したのだ!
 これはどういう事だろうか?
 ジィーズーは知らなかった。
 風音のかけっこはユーベルコードであり、その効果は|非戦闘行為《かけっこ》をしている間は敵味方全ての戦闘行為が無効になり、それらは非戦闘行為として扱われる!
 更に風音自身は外部からの攻撃を遮断し、生命維持も不要になる。
 つまり風音が愉しく走っている間、彼女は食事も呼吸も必要なくなり、あらゆる攻撃を無効化する無敵モードになるのだ!
「ニンジャさん、遅いですね? やっぱり私が一撃速いですね!」
「こんな奴とどうやって戦えと? テストに出ないよぉ……!」
 ジィーズーは風音が飽きるまで戦闘行為を封じらえてしまったため、途方に暮れるしかなかった……。

成功 🔵​🔵​🔴​

陽環・柳火(サポート)
東方妖怪のグールドライバー×戦巫女です。

悪い奴らはぶっ潰す。そんな感じにシンプルに考えています。
戦闘では炎系の属性攻撃を交えた武器や護符による攻撃が多い。
正面からのぶつかり合いを好みますが、護符を化け術で変化させて操作したりなどの小技も使えます。
全力魔法使用後の魔力枯渇はにゃんジュール等の補給で補います
名刀『マタタビ丸』は量産品なので、もしも壊れても予備があります。

 ユーベルコードは指定した物を使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動し他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



「そろそろ頃合いか? んじゃ、喧嘩を再開するか!」
 無敵のカオスな時間が終了すると、今度は猫又の陽環・柳火(突撃爆砕火の玉キャット・f28629)が名乗りを上げた。
 柳火は名刀『マタタビ丸』(※量産品)を鞘に収めたまま駆け出し始めた。
「さあ、どっからでも掛かってこいよ! 俺の護符はクナイグレネードとやらの炎は通さねぇぜ!」
 展開されるは爆符『烈火乱れ咲き』。これらが炸裂弾を放つことでクナイグレネードの爆発を相殺するのだ。
 対してジィーズーは手数で応戦。
「その刀でキリステ・ゴーメンさせねぇ! だったら近付かせなけりゃいいだけだ!」
 凄まじい数のクナイグレネードを背中の機械翼から展開してみせ、柳火を接近させないように試みるジィーズー。
 だが、この手数による制圧は実は悪手!
 柳火には敵の毛数が増える程、有利になるユーベルコードを保持しているからだ。
「てめぇ、その弾幕張るのに何回ユーベルコードを発動させた? 俺の『抜刀術の極意』は、その回数分だけ0秒攻撃を繰り出せるんだぜ!」
 刹那、刀の鍔鳴りが一瞬重なる音が聞こえた。
 その次の瞬間、繰り出されたすべてのクナイグレネードが一斉に爆発したではないか!
「グワーッ!」
 ジィーズーは爆発に巻き込まれて大ダメージ! 本来は相手が怯んだ隙に距離を取ろうとしていたのだ!
「ば、爆発ナンデ!? ガハッ! 一瞬であれだけのクナイグレネードを破壊したのか!」
「正確に言えばすべて峰打ちだぜ。俺は爆符でそっちの爆炎をガードしつつ、てめぇの方だけに爆風が向くように刀の峰でグレネードを小突いて起爆させただけさ」
 結果、物量に頼ったジィーズーは返り討ちにあったのだった。
「そんじゃ、今度こそブッタ斬らせてもらうぜ? サンズ・リバーへのミヤゲだ! 受け取りやがれ!」
 柳火の目にも留まらぬ居合い斬りが、サイバーニンジャのスーツに大きな一太刀を浴びせてみせた。

成功 🔵​🔵​🔴​

叢雲・蓮
中距離以遠からの攻撃が続くと、流れ弾的な可能性も高まるから、ブラドやお姉さんたちを始めとして周囲への被害が心配になって来るよね。この心配を打ち消すには…やっぱり、速攻って答えになるよね。

なるべく周囲に人が居ない位置に陣取って…挨拶、要るの? いや、それは兎も角として、戦闘態勢が整ったら多少のダメージは許容しながら強引に間合いを詰めてUCの雲隠で一刀両断して終わらせたいところだね。
これも賭けになってるようだったら、勝ったって見せつけておかないと。

お姉さんもお疲れ様。いい稼ぎにはなったようだし、メイドもお役御免、かな? ただ、また俺と逢ってくれるなら、そこの2人と一緒に居れば確実だよ。なんてね♪



 叢雲・蓮(機如掣電・f40835)はリアムとブラドそして彼の借金のカタで隷属するケモ獣人の女性を守りながら、これまでのサポート猟兵達の戦いぶりを観察していた。
「成程ね。中距離以遠からの攻撃が続くと、流れ弾的な可能性も高まるから、ブラドやお姉さんたちを始めとして周囲への被害が心配になって来るよね。この心配を打ち消すには……やっぱり、速攻って答えになるよね」
 今までもスピードを活かして相手へ肉薄して攻撃を通す戦術が有効であった。
 故に蓮もこれを踏襲するべく、霊力を帯びた真紅の刀身を持つ日本刀こと『玉環国盛』の柄を握り直した。
「なるべく周囲に人が居ない位置に陣取って……そうだ、挨拶、要るの?」
 ニンジャ相手の戦闘はアイサツが神聖視されるのは、蓮も知識として備わっていたようだ。
 ジィーズーは静かにこの問いに頷いた。
「今までの奴らは実際野蛮でヤンナルネ。せめてお前とは奥ゆかしく戦いたいものだぜ!」
 ニンジャとは変なところで律儀なのだなと呆れる蓮は、やむなく見様見真似でアイサツを行った。
「そうか。まあそういう事なら仕方がない。ドーモ、叢雲・蓮だ。刀遣いだ……これでいいか?」
「問題ないぜ! さあ、殺し合おうか!」
「ああ、では……いざ、参る!」
 だんッと互いに一歩強く踏み出したかと思えば、両者の姿が忽然と消えた。
 いや、聡明な猟兵達なら何が起きているかは一目瞭然だろう。
 彼らは目にも留まらぬ超スピードで室内を駆け巡っているのだ!
「ハハハハハ! 俺の本気について来れるか!」
「まさか今まで手を抜いていたなんてね? 仕事は全力で取り組んだ方が上司のウケがいいと思うよ?」
「余計なオセワだ! イヤーッ!」
 繰り出されるクナイグレネードが蓮の眼前で炸裂する!
 しかし、その爆風の中からなんと、蓮の身体がバネめいて飛び出してきた!
「なんだとっ? 爆炎を突っ切ってきたのか!」
「ダメージは最初から喰らう覚悟だ! あとこれも“賭け”の対象になってるみたいだからね、負けるわけにはいかない!」
 振りかぶられた赤い日本刀の刃が、より一層凶悪に煌めく。
「――偏に風の前の塵に同じ。『雲隠』!」
 刹那、真紅の剣閃はユーベルコードへ昇華し、あらゆる護りを無視してジィーズーを斬り伏せる!
「グワーッ!」
 真正面から斬られたサイバーニンジャから、大量のサイバネ人工血液が流れ零れてゆく。
 すかさず蓮はケモ獣人の女性の元へ駆け寄ると、勝ち取った賭け金を手渡して彼女へ告げた。
「お姉さんもお疲れ様。いい稼ぎにはなったようだし、メイドもお役御免、これで借金もチャラかな? ただ……」
 蓮はふと彼女の顎を指で軽く摘まんで持ち上げ、自身の方へ顔を向けさせた。
「また俺と逢ってくれるなら、そこの2人と一緒に居れば確実だよ。その時は、また俺の専属メイドになってよ。なんてね……♪」
「ミ、ミ゛やああぁぁ~ん……♥ ちゅきぃ……♥」
 蓮の甘くサディスティックな囁きに、ケモ獣人の女性は感電したかのように全身をがくがくと震わせた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フィア・フルミネ
カシム(f12217) と参加

どうも。……多分、嘘を言っている様子はない。本当に飛び道具で戦うつもり? 忍者は礼儀正しいしなぜか手の内を明かす。よくわからない
そちらがその気なら、ブラドとリアムを守るのが先決。決して離れないで。私がこの命をかけて守る。彼らのそばで《永遠霹靂雷》! 電磁結界を展開して、放たれて向かってくるクナイを暴走させる。…もっともこちらは永遠無窮に展開するわけにもいかない
任せるよカシム、彼を倒して。私は知っている、キミのカッコいいところ

クナイは片端から動きを止めて乱射凍結できるようアシストする
結界は寿命を削らない程度を見計らって解除して、そのまま追い討ち、斬りかかる。さよならね


カシム・ディーン
同行
フィア(f37659

忍者巨神『爾雷彌』参上!継続
「ドーモ、ジィズー=さん。爾雷彌=です。」
僕もしねーといけねーのか
シーフのカシムさんだ
(シーフを馬鹿にされ
……あ゛?
「ひぇ…!め、メルシー=です。」

【情報収集・視力・戦闘知識】
敵の動きと攻撃の癖を冷静に分析しフィアとも共有

ブラドとリアムを守れる立ち位置を把握

【属性攻撃・弾幕・念動力・スナイパー】
任せろフィア
僕のすげー所を見せてやる
「メルシーもね☆」
UC発動
念動光弾と同時に凍結弾の乱射でクナイグレネードを凍結させて爆発妨害
念動障壁でクナイの動きを封じる!

【電撃・二回攻撃・切断・盗み攻撃・盗み】
鎌剣と打刀による超連続斬撃を叩き込み武装と苦無強奪!



「ドーモ、ジィズー=サン。爾雷彌です」
 勝手に現れたニンジャの……巨神!
 それは奥ゆかしく直角オジギをしてアイサツを行った。
「さあ! カシム殿もアイサツを! ニンジャの戦いにアイサツは必要不可欠! アイサツしない者はサンシタとみなされてセプクを迫られても断れませんぞ!」
「なんだこいつ、面倒くせーな……! 帰れ!」
 カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)は付きまとってくるニンジャの巨神を煙たそうに手で払う。
 知らないうちにユーベルコードで強制召喚されるので、カシムもありがた迷惑といったところか。
 その傍らで、恋人のフィア・フルミネ(|麻痿悲鳴《まいひめ》・f37659)は合掌したまま軽くオジギしてみせた。
「……どうも。ねえカシム。多分だけど、あのニンジャは嘘を言っている様子はない。本当に飛び道具で戦うつもり? ニンジャは礼儀正しいし、なぜかよく手の内を明かす。正直わからない」
 非ニンジャのフィアにとって、ニンジャの戦いの作法は不可解なルールばかりであった。
 こうなると、カシムとメルシーも挨拶をしないといけなくなる。
 しかもご丁寧に敵のサイバーニンジャことジィーズーは、カシムとメルシーがアイサツするかどうかを値踏みするように待機しているではないか。
「なんだよ……これ、僕もやる流れか? しゃーねーな……ドーモ、ジィーズー=サン。シーフのカシムだが?」
「プッ! シーフっ?」
 突如、ジィーズー腹を抱えて笑い始めた。
「ハイファンタジーのフィクションじゃあるまいし! 何を言ってるんだオマエはっ? アッハハハハ!」
「うるせー! 僕から言わせたらニンジャの方がよっぽどもフィクションだぞ、てめー!」
「そーだそーだ☆ ニンポでも使ってろー!」
 メルシーがカシムの怒声に同調してヤジを飛ばす。
 その直後、カシムに向かって飛んでくるクナイグレネード!
 サンシタとみなされたカシムへのアンブッシュ!
「やべぇ! 秘技バカガード! おらっ!」
「げぼぉっ☆」
 カシムに背中を蹴り飛ばされたメルシーが、飛来してきたクナイグレネードに命中して爆発四散!
 凄まじい爆発の勢いに、爾雷彌が身体を張ってカシムとフィア、そしてブラドとリアムを守り切った。
 デンゲキ・クナイ・ジツの電磁バリアで防壁を生成してみせたのだ。
『無事でござるか、おのおの方!?』
「げほげほ……っ! ああ、助かったぞ爾雷彌? あとメルシーもな!」
「ううん、メルは無事じゃないみたい?」
 フィアが指差した先には、股間に頭部がくっついたメルシーが佇んでいた。
「ドーモ、メルシーだぞ☆ 特技は自己再生☆ でも間違えて頭を股間にくっつけちゃった☆ てへぺろ☆」
「いや、狙ってやってるだろそれ!」
 すっかりクリーチャーと化したメルシーの股間へ、カシムは全力ローキックをお見舞いした。トゥーキック!
「ぁぅち❤ オウンゴーォル☆」
 蹴り飛ばされたメルシーの頭は、カシムの蹴りの勢いで元の首の位置に戻ったとさ。
「「さあ! 待たせたな! 勝負だ! ジィーズー=サン!」」
「オバケナンデ!? こんなのテストにでないよぉ……!」
 アホアホコンビのカオスに、ニンジャが怯えている……!
 そんな通常運転の二人に慣れ切ったフィアは、淡々と戦闘準備を進めていた。
(カシムとメルの世界観に、ニンジャが毒されている今がチャンス。そちらがその気なら、ブラドとリアムを守るのが先決。そのための、このユーベルコード……)
 フィアは魂人特有の半透明の身体を、バチバチと音を立てて発電を開始。
「いたい……ひけない」
 ユーベルコード『|永遠霹靂雷《トワハタタガミ》』は、戦場内に生体電流の活性化か暴走を促す電磁結界を放ち、命中した対象全員の行動を自在に操れる。ただし、13秒ごとに自身の寿命を削る。
 今回は電磁結界を展開して、放たれて向かってくるクナイを暴走させる。
 その影響で、射出されたクナイグレネードはたちまち暴発!
「グワーッ!」
 ジィーズーは自分のクナイグレネードの誘爆に巻き込まれて吹っ飛んでいった。
 このまま電磁結界を展開し続ければ、フィアがジィーズーを完封できるだろう。
 だがあと10秒以上このままの状態を維持すれば、フィアの寿命は削られてゆく。
 それをカシムは良しとはしなかった。
「任せろフィア。今から僕のすげー所を見せてやる」
「メルシーもね☆」
 残り7秒。
 二人の姿がフッと目の前から消えるのを見届けたフィアは、既に勝利を確信していた。
「任せるよカシム、彼を倒して。私は知っている、キミのカッコいいところ」
 その台詞を終えた直後、ジィーズーの身体が再び爆発した。
 この数秒間で一体、何が起きたのだろうか?
 聡明な猟兵達なら察知できたはずだが、敢えて説明しよう!
 カシムとメルシーがユーベルコード『ロバーズランペイジ』を発動。
 最大速度マッハ45で移動できてしまう驚異の連携攻撃が、射出された無数のクナイグレネードを念動力で空中に固定してメルシーのビーム大鎌剣ハルペーで起爆する前に微塵切りにしてしまう。
 カシムは魔砲カドゥケウスで細切れになったグレネードの破片を冷凍念動光弾で消し飛ばして道を切り拓く。
 そうして切り拓いた道の先に、あまりの機動力に為す術のないジィーズーへ向けて二人が殺到する!
 メルシーはビーム大鎌剣ハルペー、カシムは雷を帯びた打刀『神雷』で!
「「うららららららららららららららららららららららららららららららららららららららららららーっ!」」
「グワアアァァァーッ!」
 1秒間に何千回も斬撃を二人はジィーズーへ浴びせてみせた!
 そこへユーベルコードを12秒で解除したフィアが飛び掛かる。
「……さよならね」
 打刀 |魔禍祓霆《まかふってい》『|白雷《びゃくらい》』の刀身に纏った雷電が激しく瞬くと、刀の切っ先がニンジャの腹部へ深々と突き刺さって感電させるのだった。
「グワアアァァァーッ!!!」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

鋼鬼・カタナマル
ドーモ、ジィーズー=サン。サイバーサムライです。
イクサの前のアイサツが大事なのは、サムライもニンジャも変わらない。

ニンジャは全て斬り捨てるッ!
戦闘開始と同時に『ニンジャブレイカー・キャノンモード』に変形させて…。
何ッ!?先手必勝だとッ!?
『テング・アクセラシステム』で加速して敵の放った羽根型のクナイグレネードを回避しながら砲撃を連射する。
クナイとキャノンの応酬でカジノがめちゃくちゃになるが悪徳カジノゆえ致し方無し…ッ!
クナイの弾道を見切り、残像を残しながら駆け…時には『ニンジャスラッシャー』でクナイを受け流しながら戦うがこのままじゃ、じり貧だ。ならば…ッ!!

ニンジャブレイカーをスラッシュモードに変形。
標的が行動するより早いというクナイが放たれた瞬間…【斬捨一閃】ッ!
クナイを回避しつつ一気に距離をつめて、ニンジャブレイカー・スラッシュモードとニンジャスラッシャーの二刀流・同時斬撃を叩き込むッ!

貴殿程の実力者を斬り捨てれば、我が刃の冴えは更に増すというものよ。


【アドリブ歓迎】


ベティ・チェン
「ドーモ、ジィーズー=サン。ベティ、デス。ゴートゥ・アノヨ!」

リアム達は30m級竜型巨神(本竜曰く気の良い四男な自由竜)のスーロン呼びコクピットに匿って貰う
「ナニナニ、オレっちにヨージ?」
「もー、そゆトコベティはザッパだなー。契約者以外乗せろとか、アニキ達なら断ってるぞ?…オレっち?まあいいけど」
「ココ狭いしナンかチクチクするなー。オレっち外で待ってていーい?」
建物ぶっ壊して外に出ようとするのには戦闘終了までの異空間待機をふんわり依頼(寧ろ戦闘終了後の残骸からの金目のもの強奪依頼)
「マジ?そゆの好きに決まってるじゃん?オレっち竜だもん?」
超やる気

「…スーロン?…スーロン!」
「気にしたら、負け。でも。キミに、気にする余裕、ある?」
「…キミが、負けるのに?」
「当たらなければ、同じ」
マッハ12で残像残しつつ室内高速飛行し電撃帯びた自分の身長ほどある大剣(偽神兵器)で連撃
敵の攻撃は素の能力値で回避

小銭指弾
「サンズ・リバーの、渡し賃。奢ってやる」
「ベイビー・サブミッション」

「…待って、スーロン!」



「ドーモ、ジィーズー=サン。サイバーサムライです」
 満身創痍のメガコーポ配下サイバーニンジャ『ジィーズー』へ、鋼鬼・カタナマル(サイバーサムライ・f42250)はオジギをしてみせた。
 イクサの前のアイサツが大事なのは、サムライもニンジャも変わらない。
 続いてベティ・チェン(|迷子の犬ッコロ《ホームレスニンジャ》・f36698)も奥ゆかしくオジギする。
「ドーモ、ジィーズー=サン。ベティ、デス。ゴートゥ・アノヨ!」
 オジギからの即バトウ・ジツ! 実際無軌道めいた悪態である!
 対してジィーズーはボロボロのサイバネ肉体とサイバースーツで力を振り絞り、それでも毅然と直立不動のままオジギを繰り出した。
「ド……ドーモ! ジィーズー、です……! ハァーッ! ハァーッ! くそっ、ここまで苦戦するとは思わなかったぜ……!」
 背部の機械翼に備わったクナイグレネードの残弾も残り僅か。
 これが最後の戦いになると確信し、ジィーズーも焦りの色を隠せない。
 それを彼は欺瞞と虚勢で乗り切ろうとして叫んだ。
「アカダルマファーマシーに楯突くヨタモノは爆殺だ! これは決定事項だぜ!」
「…キミが、負けるのに?」
 ベティは不思議そうな顔で敵のニンジャを見詰めている。
「黙れ! ニンジャは全て斬り捨てるッ! イヤーッ!」
 一方カタナマルはサイバネ脚部の『テング』の|アクセラシステム《加速機関》を作動させると同時に、サイバネ右腕『ニンジャブレイカー』を砲撃形態へ変形!
 そのまま決断的サイドステップからジィーズーの側面から撃ち抜かんと身構えた。
 しかし、カタナマルが飛び込んだ先に待ち受けていたのは、大量のクナイグレネード群であった!
「なっ、なにィーッ!? 先手必勝だとッ!?」
「クハハ! 俺の寿命度外視でオマエの動きを見切った! そのまま吹っ飛びな!」
 刹那、クナイグレネードが閃光を放ち、灼熱の爆炎と衝撃波にカタナマルが包み込まれた!
 KABOOOOOOOOOOOOOM!
「まずい! スーロン……!」
 爆風が此方まで届くと状況判断したベティは、すぐさま30m級竜型巨神スーロンの名を呼んだ。
 すると空間が突如ぽっかりと穴が開き、中から首だけ突き出した機竜の巨大な頭が爆風を遮る壁となった。
『アッチィィィ! なんだよ、オレっちにヨージ?と聞いて出てみりゃ、いきなり壁扱いかよ! ヤンナルネ』
「本当に、すまないと思ってる。すまないついでに、二人を、スーロンのコクピットの中に、避難、してあげて?」
 ベティの願いに、スーロンは意外とケロッとした態度で応じてくれた。
「もー、そゆトコさぁ、ベティはザッパだなー。契約者以外乗せろとか、アニキ達なら断ってるぞ? まあいいけど? オレっちは気の良い四男な自由竜系だし? とりまココ狭いしナンかチクチクするなー? つーことで亜空間に引きこもっとくわ。んじゃ、あとよろ!」
「あ、待って?」
 口の中にリアムとブラドを放り込んだのちに次元の歪みの穴へ首を引っ込めようとしたスーロンに一言付け足した。
「戦闘後、このカジノの金品、隙にしていい、から」
「……マ?」
 機竜の眼差しが一瞬ギラついた。
「そゆの好きに決まってるじゃん? オレっち、竜だもん? 約束だからな? ユウジョウ!」
「……ユウジョウ!」
 サイバーザナドゥのカチグミサラリマンの信頼の常套句を交わした機竜とベティ。
 これで抵抗組織『メサイア』の二人の身の安全は確保された。

 その頃、ほぼ零距離でクナイグレネードが爆裂したカタナマルはサンズ・リバーへ浮かんでしまったのかと思われたが、彼はサイバネ脚部の超加速によって爆発する前にクナイグレネードの壁をすり抜けて事なきを得ていたのだ。
「実際キケンだった……! だがこれで形勢逆転だ! イヤーッ!」
 爆風から逃れるべく空中へ逃れていたカタナマルがムーンサルト中に右腕のキャノンを敵へ向けた。そこから放たれる連続砲撃!
「イヤーッ! イヤーッ! イヤーッ!」
「チィ! 上か! イヤーッ!」
 ジィーズーは側転回避しながらクナイグレネードを上空へ発射!
「イヤーッ!」
「イヤーッ!」
 クナイとキャノンの応酬でカジノ内装が粉々に吹っ飛ぶ!
 クナイの弾道を見切り、残像を残しながらカタナマルは駆け抜けてゆく。
 砲弾とクナイグレネードが激突すると、再び室内が閃光に包まれてモノクロの世界へ様変わりする。
 しばしこれの繰り返しであった。まさに|徐々に不利《ジリー・プアー》!
(クソが! 爆発の閃光で眩しくて前が見えねぇ! だが、それはあのサムライも同じだ!)
 今のうちに違法地下カジノの構造を把握している地の利を生かし、体勢を立て直そうとするジィーズー。
 だが、その背後へ唐突な電撃が襲い掛かった!
「グワーッ! 誰だァ!?」
「ボク、だよ」
 ジィーズーの背後には、中古の対閃光防御付きナイトゴーグルを装着したベティが電撃を纏った偽神兵器の大剣を振り下ろしていた。
「ナイトゴーグル、あってよかった」
「グヌゥー! まだだァ! |破竹之勢《バンブー・ナパーム》!」
 ジィーズーはベティの周囲へ残りのクナイグレネードを全て射出!
「シナバモロトモ! 飽和火力爆破で吹っ飛びな!」
 これらが起爆すれば違法地下カジノはまるごと崩落して、この場にいる者やカネ、そしてカジノの存在そのものは全て地中に埋もれてしまうだろう!
 ベティはこの惨事を防ぐべく、ユーベルコードで起死回生を狙う。
「させない、よ……偽神降臨」
 すると、ベティの身体がマッハ14で飛翔可能となり、大剣から凄まじい放電現象が発生する!
 高圧電流がジィーズーのサイバースーツを再び直撃!
「グワーッ感電!」
 次の瞬間、ジィーズーの纏っていたサイバースーツのシステムが全てダウン!
 空中を舞っていたクナイグレネードが、全てぽとりと床に転がって沈黙してしまったではないか。
「……当たらなければ、同じ。そのサイバースーツで、操っているなら。スーツを狙えば、事足りるよ、ね」
「コイツ……サイバースーツに高電圧の負荷を掛ける目的で電撃を浴びせたのか!? やべぇ! イカレてやがる!」
「イカレてなんて、ない。ボクにとっては、ベイビー・サブミッション。チャメシ・インシデント、だよ」
「グヌヌーッ! 動け! 動け、俺の脚ィーッ!」
 スーツのシステムがダウンした上に感電して動けなくなったジィーズーは、今や虫の息だ。
 そんなニンジャへ、ベティはカジノのチップを指弾として弾いてよこした。
「何の、真似だァ……?」
「サンズ・リバーの、渡し賃。奢ってやる」
「ザッケンナコラー!」
 憐みなど不要とばかりに、スーツの負荷を無視してジィーズーはベティへ飛び掛かった。
 憤怒の為せるワザマエにしてカラテだ!
「ノーカラテノーニンジャ! 最後に笑うのはカラテだぜェー!」
 まだそんな力があったのかと驚嘆させるほどの鋭い右ストレートが放たれる!
 だが、それは決してベティの元へは届かない。

「キリステ……ゴーメン! チェストーッ!」

 ジィーズーとベティの間にインターセプトしてきたのは、ニンジャブレイカー・スラッシュモードとニンジャスラッシャーの二刀流による『三刀流』同時斬撃ッ!
 ユーベルコードの域まで高められた、空間転移の如き高速の足さばきから繰り出される三連斬撃は、世界が凍り付いたかのようにジィーズーの身体を正確に捉えた。
「アバーッ!」
 そして1秒後には、敵にニンジャの身体は首と上半身と下半身の3つの部位に分断されてしまっていた。
「ハイクを詠め……ジィーズー=サン!」
 床に転がるジィーズーの首へ呼び掛けるカタナマル。
「ヤンナルネ カジノのケツモチ インガオホー。サヨナラッ!」
 ジィーズーの首がハイクを詠みあげた直後、その肉体は爆発四散していったのだった。

 これにて、アカダルマファーマシー直轄の違法地下カジノは壊滅した。
 抵抗組織『メサイア』の二人は多額の賭け金を獲得し、無事にアジトへ帰還した。
 猟兵達も膨大な配当金を獲得した上に、ベティの呼び出した機竜がカジノの金庫を強襲・強奪したことで、完全にあの場には本当に一銭もなくなっていったとさ。

 まもなく、大きな戦いの予感を感じさせるサイバーザナドゥ。
 果たして、年明けのこの世界の各メガコーポの動きはどうなるのだろうか?
 それはまだ、グリモア猟兵でも計り知れない未知の領域であった。

<了>

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2023年12月23日


挿絵イラスト