初心者プレイヤーの悪魔
●
ゴッドゲームオンラインは、|統制機構《コントロール》で暮らす人々がプレイする非合法オンラインゲームである。バグプロトコルと呼ばれるものが蔓延り、ネットワーク上の|遺伝子番号《ジーンアカウント》を焼却され、現実社会での人権を剥奪される可能性はあるものの、|統制機構《コントロール》による人類の管理を免れたい人々にとって、このオンラインゲームでの生活や体験は、簡単に捨てられるものではない。
膨大な人数がプレイするゲームであるが故に、そのプレイヤー層は多岐にわたる。それはもちろん、ほぼ毎日絶える事なく、今日からこのゲームを始めるという初心者もいると言う事で、その初心者達とは暫くの間初心者のままなのである。
そんな訳で、初心者向けクエストというのは常に一定数、用意されている。今回のクエストは、雑魚モンスターを倒し、ダンジョンを抜け、ボスを倒すとうオーソドックスなものだった。
「よし……行くぞ……っ!!」
その時、スタート地点に集まった初心者プレイヤーは5人。アイ、さやという女性が2人と、コウ、ラルフ、アイルという男性が3人。勿論彼らの本名はそれぞれにあるが、ゲーム上でのニックネームとしてそう設定していた。
彼らは初心者らしくほぼ初期装備、武器も防具も最低ラインのものである。役割もふわっとしか決めておらず、アイとコウが後衛、さやとラルフ、アイルが前衛としか決まっていない。後衛は回復を、前衛は物理攻撃をと決めていた。
そんな5人は、まず雑魚モンスターを倒すべく、森林エリアへと足を踏み入れ、数分後。
「こんなの……聞いてないっ!!」
とても初心者向けとは思えないモンスター──バグプロトコル──に囲まれて、ただ一人生き残ったアイが、そう嘆いたのだった。
●
ゴッドゲームオンラインで、初心者クエストに挑んだ初心者プレイヤー達がバグプロトコルに襲われ、|遺伝子番号《ジーンアカウント》を次々に焼却されてしまう事件が予知された。
猟兵達にそう説明を開始したプルミエール・ラヴィンス。
「今から出発すれば、スタート地点から真っ直ぐ行った森の中で、5人がバグプロトコルに囲まれた所に合流することができます。幸い、この初心者クエストは初心者のみではなくさまざまなレベル帯の方が参加できるクエストになっていますので、皆さんは初心者プレイヤーのサポートをするプレイヤーとして、このクエストに参加し、初心者プレイヤー達をバグプロトコルから守ってください」
そして、出来れば彼らがこれからもゴッドゲームオンラインをプレイしたいと思えるように、名実ともにサポートをしてほしい。
折角のゲームですから。
そう言って、プルミエールは猟兵達を送り出したのだった。
秋野
●
このシナリオは全3章です。
●第1章
雑魚モンスターと成り替わり、初心者プレイヤー達を襲おうとしているバグプロトコルからプレイヤー達を守りつつ、バグプロトコルを撃破します。
●第2章
バグプロトコルの侵食を受けた初心者用ダンジョンの攻略を行います。ベースは森林エリアで、元々は落とし穴や沼、動く蔦や眠りの花などのトラップがありますが、バグプロトコルに侵食されている為に全てが凶悪に改悪されているようです。
尚、数は少ないですが、第1章に現れたバグプロトコルも出現します。
●第3章
ボスのいる森の最奥に到着します。ボスは巨大な妖樹ですが、ボスの配下モンスターがバグプロトコルに成り代わってプレイヤー達を襲ってきますので、初心者プレイヤーを守りつつ、これを撃退します。
初心者プレイヤー達がゲームを楽しめるようなサポートを行なっていただけると、プレイングボーナスがあります。
第1章 集団戦
『ウッドオーク・モンク』
|
POW : プラント・ホールド
対象の【全身】を【硬化された四肢】と【触手】で締め上げる。解除されるまで互いに行動不能&対象に【木】属性と【物理】属性の継続ダメージ。
SPD : ホトシンセシス・ブロー
戦場の【光】属性を吸収して【自身】を【自動回復】【物理ステータス上昇】状態に変えると共に、[光]属性の【当たり判定が大きい連続パンチ】を放ち視界内全てにダメージ。
WIZ : テンタクル・アーツ
【格闘技】と【植物操作】と【分割思考】を組み合わせた独自の技能「【テンタクル・アーツ】」を使用する。技能レベルは「自分のレベル×10」。
イラスト:灯継
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
立本・しおり
「えやあっ!」
初心者プレーヤーが襲われるその瞬間、モンスターに飛び蹴りを繰り出し吹き飛ばす。学生服にサポーターを付けた素手。野外でも靴を履かず裸足の姿で現れるしおり。
「あああいっ!」
【早業】【連続コンボ】【見切り】
持ち前の脚力を使い、目にも追いつかぬ速さで動き回り、拳を一切使わない、足技や多彩な蹴りを使う我流の格闘術で闘う。その他の敵も蹴りでねじ伏せプレーヤーの視線を集める。ウッドオークのような巨大な敵も、素早い動きで攻撃を避け、強力なパンチも足の裏で受け止める。さらにUCでたたみかける。
UC【星霊連点脚】
両足に星霊の力を込め、敵を足跡まみれにするかの勢いで蹴りまくる。
【アドリブ歓迎】
御堂・伽藍
アドリブ、即席連携歓迎
はじめの いっぽ
少々、加減を違えておるな…
地形を利用し樹属性の魔力を増幅
先制早業UCを氷雷樹属性で発動
強化効果を味方にも付与
残像陽動フェイント迷彩足場習熟悪路走破忍び足でゆるゆると接敵
射程に入り次第念動怪力氷雷樹属性衝撃波UC
フェイント二回攻撃追撃を交え範囲ごと薙ぎ払う
目潰しマヒ捕縛気絶
多様なすてぜにを以て痺れさせ目眩まし凍らせる
敵の攻撃を落ち着いて見切り
残像陽動フェイント足場習熟悪路走破忍び足などで回避
窮地の仲間は積極的にかばい援護射撃
じゅんばん じゅんろ
手順破りは感心せんな…特に初心者相手に
鎮め沈め骸の海へ
さようなら
さようなら
御然らば
御然らば
「あ〜〜〜〜〜〜、緊張するぅ…………!!」
「大丈夫だよぉ!! だって、初心者向けダンジョンだもの」
「そうそう、初心者向けダンジョンだからさ、気負わなくてだいじょーぶだいじょーぶ!!」
初心者5人組とは言え、そこにはやや経験値の差があるらしい。本当に最初の一回目のダンジョンなのがアイ、一番経験のある初心者がラルフ。両手で足らない程度の経験なのがさや。
不安そうなアイを経験のある方の初心者達が励ましながら歩く5人はやがて、森のダンジョンの十字路へと辿り着く。そこでマップを開き、道を確認するために足を止める5人。それを取り囲むウッドオーク・モンク達。彼らが窮地に陥るのは、あっという間だった。
「嘘だろっ?! 効かない……?!」
自身のメインウェポンである両手剣を振り下ろしたラルフであるが、その斬撃はバグプロトコルたるウッドオーク・モンク達には露ほどのダメージにもなりはしなかった。
狼狽える初心者達の間を駆け抜け、そして。
「えやあっ!!!!」
立本・しおり(蹴女子・f39957)の素足が地を蹴り、ウッドオーク・モンクを蹴り飛ばす。そこから先ははっきり言って毛が生えた初心者程度のラルフには視認すら出来ない速度だったが、とにかくしおりは蹴りを入れては着地をしを繰り返しながら、初心者達へ攻撃しようとしていた全てのウッドオーク・モンク達に一発か二発ずつの蹴りを叩き込み、初心者達との切り離しを行っていく。
「はじめの、いっぽ。少々、加減を違えておるな……」
その間に初心者達の後ろを守るように位置取った御堂・伽藍(がらんどう・f33020)は、彼らとウッドオーク・モンク達との間に距離が出来るのを視野に収めつつ、樹属性の魔力を増幅を増幅し、そのまま連続して大炎黒拆若土鳴伏を発動する。
そのままがらんどうから射出した八つの紫電の剣に貫かれ、怨嗟の声を上げながら膝を折るウッドオーク・モンクを眺める瞳は冷静そのもの。
それもそのはず、彼女の真の狙いは自身や仲間の強化にこそあったのだから。
「い、やぁっ!!」
しかし相手が多数であるが故、5人全てを守るのは難しく。最後列で怯えていたアイへと、ウッドオーク・モンクの一撃が直撃するかのように思われた。次の瞬間。
「あああいっ!」
しおりは星霊の力を宿した闘気を纏い空中高く舞い上がった後、敵めがけて急降下。超高速かつ貫通効果のある連続蹴りの前に、ウッドオーク・モンクはなす術なく蹴り倒される。
ふぅ……と細く息を吐きながら着地をし、身構えるしおり。その見事な立ち回りに、初心者プレイヤー達は惹きつけられ、視線を逸らせないでいた。
一方、静かに、且つ容赦なく、攻撃を叩き込んでいく伽藍。
「じゅんばん、じゅんろ。手順破りは感心せんな……特に初心者相手に」
静かな声にも関わらず、伽藍の攻撃は苛烈だった。
麻痺や目潰し、フェイントを混ぜた攻撃に、ただでさえ強烈なところを強化された一撃を容赦なく叩き込んでいく。
「鎮め沈め骸の海へ」
伽藍がそう告げた頃には、もう既に3体のウッドオーク・モンクが倒され、すっかりもののように転がされていた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
マルキア・エッツェリーニ
定められた秩序を乱すものは看過できないね。
ここは一つ灸を据えてやろうか。
初手はバグプロトコルと初心者プレイヤーたちの間に割って入り、バグプロトコルの挑発を試みる。
言葉を解すかは分からないが、数の少なさと、一見装備が薄そうなところをアピールしてみよう。
ほらほら、先に倒すべきはボクだ。彼らよりこっちのほうが簡単だぞ?
うまく挑発に乗ってきたなら、防具の薄さを利用し、【グラファイト・スピード】の衝撃波で応戦。
奴らの攻撃に対しては、エンジンブレイドで受け、《衝撃吸収》を試みる。
見た目に騙されちゃいけないってこと、わかったか?
初心者たちのことも忘れずに気遣おう。
災難だったね。大丈夫か?
*アドリブ、共闘歓迎
印旛院・ラビニア
アドリブ、苦戦描写OK
「バグプロトコルは猟兵になる前の僕も酷い目にあったからね。ある意味リベンジかなこれは」
猟兵にならなければ人権剥奪されてたかもしれない。初心者達がそうならないようにもしないとね
「後は僕に任せて下がってて!」
颯爽と助けに入り、UCで聖戦士化。遠くからの触手は【シャドウパリィ】で巻きつかれないよう弾き、鞭打のダメージはUC効果で軽減。ヒット&アウェイで斬撃を加え立ち回る
「よし、ちゃんと動けてる。てか、猟兵の力の前ではこいつら雑魚? 弱々かなぁ?」
とかイキると足元あたり触手に捕まるかも
「ぎゃー!やっぱ援護して!遠距離攻撃なら僕を巻き込んでいいから!」
猟兵レベルが低いので油断大敵
印旛院・ラビニア(人権焼却されたと思ったらイキりウサギに転生した件・f42058)にとっては、今回のようなバグプロトコルに襲われるという事件には親近感というか、苦い記憶を想起させるものだった。
自分自身も猟兵になる前、バグプロトコルに襲われたのだ。というか、猟兵になったからこそなんとか助かった、というか。
だからこれは、言ってしまえばリベンジのようなものなのだ。そして、自分のような被害者を出さないようにしたという、正義感のようなものも。ましてや、それが初心者というのなら、尚のこと。
「後は僕に任せて下がってて!」
最後の一体となった、硬化させた腕を振り上げるウッドオーク・モンク。その姿に恐怖に顔を引き攣らせているコウとアイル。その間に光輝く聖戦士へと変身した身を滑り込ませ、竜騎兵サーベルを構えるラビニア。そのまま振り下ろされた腕の一撃を受け流す。
「よし、ちゃんと動けてる。てか、猟兵の力の前ではこいつら雑魚? 弱々かなぁ?」
自身の存在自体、あの頃から変化している。得た力もそれなりに使いこなせるのなら、この程度のバグプロトコル、敵ではないのかもしれない。
なんて、ラビニアが思った、次の瞬間。
「う、うしろ……っ!!」
「うしろ?」
振り向いたラビニア。それとほぼ同時に、足に何か固いものが巻き付いた感覚。
あ、ヤバい。そういえばこいつら、触手とか──!!
気付き、助けを呼ぼうと口を開いた、その時。
「はぁっ!!」
マルキア・エッツェリーニ(アンデフィーテッド・f42012)は気合いと共にエンジンブレイドを振り下ろす。それにより発生した衝撃波は、ウッドオーク・モンクの身体の半分と触手とをまとめて斬り裂く。
最後の足掻きとばかりに飛んできた触手は、回避しては初心者達へと当たる可能性があった為、そのままエンジンブレイドで受け止めた。
「助かったぁっ!! ありがとう〜っ!!」
ラビニアはすかさず礼を返しながら、しかし隙はなく。半分の身体になりつつもまだ動きを止めないウッドオーク・モンクの残った身体を竜騎兵サーベルで更に斬り刻んだ。
最後の一体がこうして倒された事を確認してから、マルキアは腰を抜かした初心者2人へと手を差し伸べる。
「災難だったね。大丈夫か?」
「は、はい……」
「その……お姉さん、強いですね……!!」
それぞれにその手を取る2人がマルキアを見る。彼らは、マルキアの事を、自分達を助けてくれた人への不意打ちを防いでくれたヒーロー、と認識したらしい。
「「ありがとうございましたっ!!」」
揃って頭を下げる2人のその瞳は、すっかり尊敬の色に染まっていた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 冒険
『初心者ダンジョンを取り戻せ!』
|
POW : 場違いなモンスターを排除する
SPD : 理不尽なトラップを解除する
WIZ : ハズレアイテムを取り除く
👑7
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
|
種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
コノハ・ライゼ(サポート)
UCの使用/不使用お任せ。
態度口調、一人称までも気分次第、嘘吐きで気紛れなお調子者。
オブリビオンは喰らうもの、猟兵業は餌場で狩場。悪食で酒好き。
楽しい事と人の笑顔が好きで戦闘中も飄々と笑みを絶やさない。
バルの店主。
※妖孤だが耳尻尾は晒さない
・以下PC口調
未知のコトには興味津々、大体の事は楽しめるし悪戯も大好きネ。
魔道系には鼻が利く方、推察は得意ヨ。ケド推理は苦手、悪巧みなら大得意ナンだけどねぇ。
愛想イイと思うし人に話聞くのも得意ダケド地道な作業は嫌いだわ。
「子供は幸せに」が信条なの。子供には優しくするケド、汚い大人には遠慮しねぇヨ。
あと料理は職にしてる位得意、使える場面では積極的に使ってくネ。
ローズ・ベルシュタイン(サポート)
『さぁ、楽しませて下さいますわよね。』
人間のマジックナイト×電脳魔術士、女の子です。
普段の口調は「高飛車なお嬢様(私、呼び捨て、ですわ、ますの、ですわね、ですの?)」、宿敵には「薔薇の棘(私、あなた、呼び捨て、ですわ、ますの、ですわね、ですの?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。
性格は高飛車なお嬢様風の偉そうな感じです
花が好きで、特に薔薇が大好き
武器は、主にルーンソードや精霊銃で戦う。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
アイクル・エフジェイコペン(サポート)
猫っぽい舌足らず口調にゃ。こんにゃ感じで、末尾だけじゃにゃくて途中にも入れてほしいにゃ。めんどいならなくてもいいけど。
ちなみに機嫌悪い時は「に゛ゃ」って濁点入る感じにゃ。
基本は底抜けに明るいというよりおばか入っている。
「……ちょっと裏に来るに゛ゃ。」
基本はとにかく騒ぐ。そりゃもうハイテンションで。
でも存外気が短いので割とキレやすいとか。
自分ではツッコミだと思っているボケ体質かもしれない。
なわけなので事件の際にはとにかく突撃する。
あんまり考えるのは得意ではないらしい。
「何に゛ゃって?失礼に゛ゃ。」
『せーとーはなれでぃー』を気取っているのでスマートかつエレガントを目指す……つもりではいる。
アイ、さや、コウ、ラルフ、アイル。
5人の初心者達は互いに無事を喜び合って、それから自分達を助けてくれた猟兵達に、笑顔で礼を言う。
「助かりました……!! えと、皆さんはその……初心者じゃない、ですよね?」
一番経験のあるラルフが仮にリーダーを務める事にしたらしい。ラルフの問いに、笑顔で答えるのはコノハ・ライゼ(空々・f03130)。
「まぁ、そんなトコ。君達は初心者だネ?」
「そうなんです。俺が一番経験者なんですけど……この有様で」
肩を竦めるラルフは、一撃もまともに食らわなかったからこそ、自分達を襲ってきた敵モンスターがバグプロトコルだとは思っていないらしい。経験があるとはいえ初心者の域を出ない程度にしか経験が無いことも、勘違いの原因だろう。
「それならご一緒しましょう。旅は道連れ、と言いますもの。ここで会ったのも何かの縁ですわ」
何かの縁も何も、彼らを助けるためにここに来たのだが……とは勿論言う訳にはいかないので、ローズ・ベルシュタイン(夕焼けの薔薇騎士・f04715)はしれっとそう言って、微笑む。
「じゃあ行くにゃ!! がんがん行くにゃ!!」
彼らの答えを待たずにずんずんと前進し始めるアイクル・エフジェイコペン(クロスオーバー三代目・f36327)。お出迎えとばかりに踏み出した足に反応し、道を閉じようと地面から迫り上がる分厚い壁。
「邪魔だに゛ゃ!!!!」
しかし、そんな壁も渾身の力で振り下ろされたアイクルの前には紙に等しい。バトルアックスでグラウンドクラッシャーを繰り出したアイクルは一撃で壁を破壊し、ずんずんと前に進んでいく。
「さ、行きまショ?」
「は……はい…………」
力こそパワーとばかりにダンジョンを進んでいくアイクルの背中を指さすコノハに促され、初心者達は若干顔を引き攣らせつつもおずおずとその後ろをついて行く。
「いますね」
そんな彼らの後ろを守るように、殿を務めるローズは、感じた異様な殺気。第六感が敵の存在をローズに知らせる。その感覚を頼りに、ローズはプリンセス・ローズを構える。数秒後。
がさり……がさっ!!
視認すら難しいほど遥か遠くに見えた横道から勢いよく飛び出てきたウッドオーク・モンクへと、ローズは素早く、そして確実に狙いを定め、そして。
「そこも間合いの内ですわよ」
|二夕を導く遥かな薔薇《ヤイバヨジュウヨトドケ》で延長された射程と増強された威力とにより、ウッドオークは撃ち抜かれる。元より、先のウッドオーク・モンクより、下位の個体であるらしい。額を一発で撃ち抜かれたウッドオークは、その場に倒れ伏した。
一方。
「ふぅん……? 邪魔するつもり?」
目の前に飛び出てきたウッドオークに、コノハはにやりと笑みを浮かべ、そして。
「こういう時はさ、手を出さないのが賢いと思うけどナァ……?」
コノハは内緒の合図のように、人差し指を唇に当てる。万物の彩とりこむ影に覚醒し、対象に何らかの影響を与え得る姿形に変身したコノハは、一瞬笑みを消し、真紅の一対のナイフを振るう。紅く尾を引くその一閃に、ウッドオークはあっけなく斬り伏せられるのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
印旛院・ラビニア
さっきはカッコ悪いとこ見せちゃったからいいとこ見せないと
「僕はダンジョン探索は慣れっこだからね」
ゲームプレイヤーの【やり込み】知識を駆使して違和感のあるところで敵や罠を探る
「コイン君達、出番だよ」
と、更に『クリーピングコイン』を偵察に出したりして安全を確保
「偵察用のモンスターをテイムするのもありだよね。戦闘用やライド用も魅力的だけど、性能に対してコストもかかるから良し悪しはあるかなー」
あとは落とし穴や沼に引っかかった時用のフック付きロープとかその他便利アイテムを【ゴーイングマイウェイ】の金貨(トリリオン)消費で買い揃えてたってことで
予想外の出費になっても、後輩達にはいいとこ見せたいからね
響納・リズ(サポート)
「皆様のお役に立てるよう、頑張りますわね」
移動時には、急ぐ要素があれば、サモン・アーティアを使って移動します。
洞窟など罠が予想される場所では、慎重に進み、万が一、けが人が出た場合は、回復UCにてすぐに癒します。
調査の際は、タロットを使っての失せもの探しや、礼儀作法を使っての交渉。聞き耳等を駆使して、情報を得ようとします。
交渉時は相手の機嫌を損ねないよう気遣いながら、気持ちよく話してくれるように進めます。
共同で進む際は、足手まといにならないよう、相手を補佐する形で参加したいと思います。
アドリブ、絡みは大歓迎で、エッチなのはNGです。
エリス・シルフィード(サポート)
『それじゃあ皆、宜しくね♪』
オラトリオの戦巫女×シンフォニア、18歳の女です。
普段の口調は「女性的(私、あなた、~さん、ね、わ、~よ、~の?)」、大切な人には「少女(わたし、あなた、呼び捨て、だね、だよ、だよね、なのかな? )」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
何かがあっても対応出来るよう、前と後ろで初心者達を挟んでダンジョン攻略を進める猟兵達。
さっきはカッコ悪いとこ見せちゃったからいいとこ見せないと。
そう気合を入れたラビニアは、パーティーの先頭に立ち、びしっとダンジョンの奥を指差した。
「僕はダンジョン探索は慣れっこだからね」
宣言し、取り出したのはクリーピングコイン。意思を持つそのコイン達はラビニアの命に従い、先の道の偵察と安全確保に動き出す。
そんな場馴れした様子のラビニアを、初心者達はきらきらした瞳で見つめている。これでもかというほどに、憧れが籠った瞳。
「偵察用のモンスターをテイムするのもありだよね。戦闘用やライド用も魅力的だけど、性能に対してコストもかかるから良し悪しはあるかなー」
気を良くしたラビニアは、くるくると指を回しながら機嫌良くダンジョン攻略の基本やコツの説明をしながら、着々と前進していく。
「あっ、そっちは少し……良くなさそうですよ」
響納・リズ(オルテンシアの貴婦人・f13175)の制止に、ぴたりとラビニアが足を止めた。その下で、クリーピングコインがぴくぴくと痙攣している。感電しているのか、麻痺しているのか。動けなくなってしまったが故に、情報を持ち帰る事が出来なかったらしい。
「あの……なんでわかったんですか……?」
おずおずとたずねるさやに、リズは愛用のタロットカードを広げてみせる。
「占いが得意なんですのよ」
「へぇ……この後の事とかも、わかったりしますか?」
「やってみましょうか」
そう言って、再度タロットカードで占い始まるリズ。引いたカードの柄に、リズは怪訝そうな表情を浮かべ。
「……悪い事が起きそうですか?」
不安そうな表情を浮かべるさや。そんなさやとリズに、他の面々も不穏な気配を察して、首を傾げる。
「いえ…………最悪ではないですし、あながち悪いとも言えないんですが……ちょっと、しんどそう……と言いますか……」
そんな初心者達を安心させるように笑うリズに、初心者達は更に混乱するばかり。
「大丈夫!! いざとなったらボクが」
なんとかするから!!
後輩達にかっこいい姿を見せたくて奮発したラビニアがそう宣言しようとした、その時。
ぱかっ、とラビニアの背後の足元の床が数枚抜け、後衛の2人が成す術なく落下していく。
「うおわーーーーーっっっ!!!!」
悲鳴をあげつつも、さすがは歴戦のプレイヤーであるラビニア。最善のタイミングでゴーイングマイウェイを発動し、ロープを投げて元の通路に引っ掛け、且つ仲間達も捕縛する。離れ業が成功するに足るだけの金貨は消費されたが──それもこれも、かっこいいところを見せるため。
「皆さん、大丈夫ですか?」
初心者5人を前と後ろで挟んでいた猟兵達の後ろ側にいたエリス・シルフィード(金色の巫女・f10648)が、やっとのことで引き上げられた2人に声を掛ける。
「な……なんとか……」
そう答える2人だが、明らかに肩で息をしている。引き上げたラビニアも手伝った前組の面々も、それなりの疲労が見える。
ダンジョン攻略まで後少し。
「みんな、もう少しだから……頑張ろうね!」
そう言って励ましながらエリスの歌う|はじまりのきぼうのうた《ソングオブオリジン》を聴いた一同は、疲労を回復し──その分少しエリスは疲れはしたが──たっぷり小一時間かけて、ダンジョンを無事攻略したのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
第3章 集団戦
『ラングスクイード』
|
POW : スクイッド・スロー
掴んだ対象を【烏賊】属性の【触腕】で投げ飛ばす。敵の攻撃時等、いかなる状態でも掴めば発動可能。
SPD : スクイード・スピン
自分の体を【墨を吐きながら高速回転】させる攻撃で、近接範囲内の全員にダメージと【盲目】の状態異常を与える。
WIZ : スパイニー・テンタクル
対象の【胴体】を【棘の生えた触腕】で締め上げる。解除されるまで互いに行動不能&対象に【貫通】属性の継続ダメージ。
イラスト:滄。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
印旛院・ラビニア
「うん、だんだんこの|身体《キャラ》にも慣れてきたかな」
そう言いながらイカに対峙するよ
「意外と射程が長いから気をつけて」
触腕や高速回転を【シャドウパリィ】で弾きつつ、目を守るのは忘れない。そうやって、相手の動く音やリズムを【学習力】で覚え、自分の動きを【チューニング】
「ぴょん、ぴょん、パッ! っと」
そのリズムで相手の攻撃を測り、UCによる【マキシマムカウンター】で相手をスパッと仕留める。最悪、墨で視界を奪われた場合でも覚えた相手の音とリズムでカウンターを決める
「攻撃が始まってから避けるんじゃ遅い場合もあるから、攻撃の前兆を動きや音で察知するのも大事だからね」
ピンチで冷や汗かいてもいい格好はする
ロザリア・ムーンドロップ(サポート)
オブリビオンの脅威から戦後世界を守ることを主軸としてグリモア猟兵の活動をしているため、自らも機会があれば依頼に出向きたいと考えています。
「この事件を解決すれば、また一歩世界の平和に近づきますね!」
「せっかく取り戻した平和を脅かすなんて許せません!」
UCは全て設定しています。
技能・装備はご自由に。
基本的に頑張り屋。戦闘スタイルは魔法をメインに使いますが「困った時は殴ればOK」とも思ってます。
なので接近戦も案外こなすオールラウンダー。
ぷるぷるしたもの(スライムとか)はとても興味を示します。
葛藤しながらも事件解決のために我慢して攻撃するでしょう。
ただしエロ・グロ系はNGで。
アトシュ・スカーレット(サポート)
性格
悪ガキから少し成長したが、やっぱり戦うのは好き
大人に見られるように見た目的にも精神的にも背伸びしている
目の前で助けられる人がいるなら積極的に救おうとする
口調は「〜だな。」など男性的
戦闘
【呪詛(腐敗)】と「棘」を組み合わせ、万物を強引に腐敗させる方法をついに編み出した
前衛も後衛もやれる万能型だが、前衛の方が好き
複数の武器を同時に操ることも可能
高速戦闘も力任せの戦闘も状況に応じて使い分ける
(装備していれば)キャバリアにも対応可
光や聖属性は使えません
非戦闘
聞き耳などを駆使した情報収集を中心とする
化術で動物に化けて偵察することも
グォオオオオゴォォン……!!
地響きとも唸り声ともとれる音が辺りに響く。辿り着いた森の最奥に聳える大樹。それが枝を振り回すと、ぼごぼごっ、っと地面が割れて、根が飛び出た。それと同時に、割れた地面から飛び出て来たのは──真っ黒い身体に黄色い目、緑の繊毛を生やした、幾多のイカだった。
「あいつ! エリアボスの妖樹と…………配下の……あれ、おかしいな……ラングスクイード……? 蔦のモンスターじゃなかったっけ? イカ……?」
眉間に皺を寄せるのはラルフ。それもそのはず、イカの表示名はラングスクイード。ウッドオーク・モンク達同様、バグプロトコルである。
「はぁ……なるほど、そういう……?」
アトシュ・スカーレット(神擬の人擬・f00811)は呟く。理解は半分くらいしか出来ていないような気はするが、要はあのデカい樹の方は普通の敵で、イカみたいなのの方がオブリビオン──バグプロトコルだということだ。ということは、本来であればザコのポジションであるはずのイカ共を自分達猟兵が、本来のボスを初心者パーティに任せればいい……のだが、なんせ初心者パーティーだ。初心者向けダンジョンのただのボスだとはいえ、倒せるかどうかは微妙なところ。
「ちょっと援護しといてやるか……。改竄の権限をもって我が命ず、崩れ去れ」
アトシュは|創世改竄術・万物融解式《フェイト・アルプトラオム》で呪いの棘を放つ。その対象は、ラングスクイードと妖樹。組成を改竄して腐敗しやすい状態に変わったエリアボスを指差して、アトシュは言う。
「そっちは任せたぜ。こっちは俺達が片付ける」
そう言ってラングスクイードへと相対するアトシュ。エリアボスを任された初心者5人はというと。
「え、こいつを……あたし達で?!」
「いや、でも……ザコが来ないんだから……うわっ!!」
若干やる気があったラルフへと、妖樹の根が襲い来る。
「ぴょん、ぴょん、パッ! っと」
この身体に慣れてきたと自称するラビニアは、覚えた音とリズムを頼りにラングスクイードの攻撃を捌き、そして、僅かな隙を突き。
「よっ……と!!」
竜騎兵サーベルでのマキシマムカウンターで、ラングスクイードの柔らかな胴体を裂く。
「攻撃が始まってから避けるんじゃ遅い場合もあるから、攻撃の前兆を動きや音で察知するのも大事だからね」
苦戦する初心者達に大声でアドバイスをしたその瞬間、バシュッとした衝撃。墨が顔にかかったようで、前が見えない。ダメージもゼロではないが、ラビニアはもう既に覚えたリズムと音を頼りに、一閃。トドメを刺してから、冷や汗と一緒に墨を拭って、そして。
「こんな感じにね……!!」
格好付ける事だけは忘れずに、ラビニアが笑ったその後ろ。ロザリア・ムーンドロップ(薔薇十字と月夜の雫・f00270)はちらりと妖樹の方を見やって、初心者達の戦況を確認する。ラビニアのアドバイスもある程度役に立っているのか、アトシュのUCの効果によるものか……、とにかく、想定している以上には、苦戦はしていないらしい。
「結構な数ですが……やってやれない数ではありません!!」
クレセントブレイカーを構え、そして。
「魔力全開! これが私の月『魔砲』です!」
ロザリアの気合いを込めたフルムーンブラストにより、ラングスクイード数体は吹き飛ばされてたのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
印旛院・ラビニア(サポート)
ゲームプレイヤーの白兵剣戟士×冒険商人です。
・境遇的なものもあり、思考や嗜好は成人男性のものです
・基本的にはヘタレで気弱、慎重な面がありますが、物事がうまくいったり周りに煽てられるとイキり散らかして墓穴を掘ることもあります
・あと、なんだかんだで人がいいので困っている人につい手を差し伸べたりしちゃいます
・幅広くゲームをやっていたので、その知識や体験を流用するかもです
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。えっちな展開はコメディ目であれば許容。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
仇死原・アンナ(サポート)
鉄塊剣『錆色の乙女』,妖刀『アサエモン・サーベル』、戦闘用処刑道具『赤錆びた拷問器具』、『鎖の鞭』等装備してる物を使います
UCは指定した物をどれでも使用
普段の口調は(私、あなた、呼び捨て、ね、よ、なの、なの?)
戦闘中は(ワタシ、お前、呼び捨て、言い捨て)
処刑人として敵と戦います
同行者がいれば協力
メインは鉄塊剣等大剣で敵を攻撃
鉄塊剣の使用が不向きな相手・場所では刀剣をメインにし敵を攻撃
拷問具や鞭を使い敵の行動を阻害、鉄塊剣や刀剣で敵群を倒す
守護対象がいれば武器受けでかばい、敵をおびき寄せ注意を惹いたりします
キャバリアを操縦したり生身でも戦います
リカルド・マスケラス(サポート)
『正義のヒーローの登場っすよ~』
装着者の外見 オレンジの瞳 藍色の髪
基本は宇宙バイクに乗ったお面だが、現地のNPCから身体を借りることもある
NPCに憑依(ダメージはリカルドが請け負う)して戦わせたりも可能
接近戦で戦う場合は鎖鎌の【薙ぎ払い】と鎖分銅の【ロープワーク】による攻撃がメイン
遠距離戦では宇宙バイク内臓の武装で【薙ぎ払い】や【一斉発射】。キャバリアもあります
その他状況によって魔術的な【属性攻撃】や【破魔】等使用
猟兵や戦闘力のあるNPCには【跳梁白狐】で無敵状態を付与できる
また、無力なNPCが大人数いる場所での戦闘も彼らを【仮面憑きの舞闘会】で強化して戦わせつつ身を守らせることも可能。
一方、本来のボスである妖樹を相手にしている初心者5人組は、苦戦していた。というのも、相手は初心者用ダンジョンと言ったところで最奥部のボス。それなりの強さに設定されていた。このメンバーでいえば、途中まで進めてやっと……もっと雑魚モンスターと外敵し、経験を積み、ここまで来る筈だったのだ。それがバグプロトコルの所為で本来得る筈だった経験を積めずにここまで来てしまった。苦戦するのも当然である。
ギリギリマトモにやりあえているのはラルフだけであるが、それ故に彼に負担が集中してしまっているのもまた事実。
このままじゃ……やばい……!!
とはいえ、頼りになる先輩であるラビニアや、その他ここに来るまでにサポートしてくれた面々は、雑魚モンスターであるラングスクイード共ににかかりきりになっている。
っていうか……あっちの方が強そうじゃね? 強さの設定おかしくね?
ちらりとそんな事を考えたのが悪かった。
「うわっ?!?!」
その隙をついて横薙ぎにされた根に吹き飛ばされ、HPが大幅に削られた。回復も、もう限界だ。ここまでお膳立てしてもらったのに。
諦め掛けた、その時。
「ちょっと辛そうっすね? 力を貸すっすよ〜!!」
ひらひらと舞うように現れた仮面──リカルド・マスケラス(|希望の仮面《マスカレイド》・f12160)が、ラルフに言う。
「貸してくれるのか?! その……力ってやつを」
「あんたが良ければ、っすけど」
そうこうやり取りをしている間にも、仲間達は倒されていく。自分の抜けた穴を埋められるほど、彼の仲間は強くない。一方、ラビニアはまた一体、ラングスクイードにトドメを刺していた。残るラングスクイードは、あと僅か。
俺達は、任されたんだ。それを裏切る訳にはいかない。
「頼む、力を貸してくれ!!」
その言葉にリカルドは頷き、彼の側頭部にぴたりとつく。
「よし……じゃあ、ちょっとサポートするっすから……あとちょっと、頑張るっすよ!!」
|忍法・神火分霊撃《シンカブンレイゲキ》で放たれた炎は、人の姿に擬態して、妖樹へと攻撃を加えていく。炎による攻撃は、妖樹の根を、樹皮を焼き、確実にダメージを与えていく。
「畳み掛けるぞ!!」
ラルフの声に、彼の仲間達はそれぞれに頷き、最後の力を振り絞る。
「あっちはなんとか大丈夫そうだね……良かった……!!」
ラビニアは一体のラングスクイードを斬り伏せ、ちらと周囲を見回す。
「あっちには行かせない……!!」
妖樹へと集中する初心者達へと伸びたラングスクイードの触手は、仇死原・アンナ(処刑人、地獄の炎の花嫁、焔の騎士・f09978)の振り下ろした錆色の乙女に両断される。
「お前達の相手は、ワタシ達だ……っ!!」
そのまま大きく鉄錆の乙女を振りかぶったアンナ。
「地獄の炎は焼くだけでなく、お前の身体を切り刻む……!!」
繰り出したのは、火車八つ裂きの刑。纏わせた炎は、ラングスクイードを纏めて燃やし、屠っていく。
それとほぼ同じくして、リカルドが助けたラルフ率いる初心者達が、妖樹にトドメを刺した。
「や、やった……!!」
勝利に歓声を上げたアイ。しかし、そこへ最後に残った一体のラングスクイードが触手を伸ばす。
「やらせないよっ!!」
そこへ身を滑り込ませたのは、ラビニアだった。アイがその事実を正しく認識するよりも早く、ラビニアはその触手を竜騎兵サーベルで受け止め、そのままマキシマムカウンターを叩き込む。捨て身の一撃とカウンターの合わせ技により、ラングスクイードの身体は貫かれ、消滅した。
「ま、間に合った〜……」
捨て身の一撃による消耗と緊張感とで息を吐くラビニア。数拍後、助けられた事に気がついたアイが、その場にへたり込み、そのままラビニアに縋り付いた。
「あ、ありがとうございました〜〜っ!! 怖かったぁ……!!」
わんわんと泣き出したアイを宥めるのに幾分かの時間を要したものの、こうして初心者5人組は無事、エリアボスを倒し、ダンジョンを踏破した。
その後、猟兵達は彼らにしつこい程に感謝されたり妙に懐かれたりと面倒な事になったのだが……依頼の目的は無事、達成する事が出来たのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴