戦慄の黒ギャルハロウィン!?
●斯くして世界は黒ギャルに満ちる!?
「予感はしてたけど、やっぱりこっちの世界でも、ハロウィンの時には敵が攻めてくるんだね」
デウスエクス達が狙う季節の魔力。その中でも別格の力を持つハロウィンの魔力は、さぞかし魅力的な代物なのだろう。そんなことを呟きつつ、成谷・理奈(ウェアライダーの鹵獲術士・f40874)はグリモアベースに集まった猟兵達に、ケルベロスディバイドの世界が危機に瀕しているとことを語り始めた。
「もう、既に知っている人もいると思うけど……『|十二剣神《グラディウス・トゥエルヴ》の一人、『大祭祀ハロウィン』から宣戦布告があったんだ。このままだと、地球の全てがハロウィン化して、丸ごと敵に奪われちゃうよ!」
自分でも何を言っているのか分からない部分もあるが、とにかく大変なのだと理奈は続ける。ハロウィン化とは、簡単に説明すると世界が『万物が存在する状態』になってしまうこと。空想や妄想が、どれだけ荒唐無稽なものであっても現実のものとして飛び出し、あるいは存在を書き換えられてしまい、最終的には『真理の部屋ハロウィン』と呼ばれる惑星の一部にされてしまうのだとか。
「大祭祀ハロウィンは、自分の身体を分身させて、地球の各地に攻め込んでくるよ。皆に向かって欲しい場所には、尖兵として『クロギャルーン使い』っていうエインヘリアルも送り込まれてくるから気を付けてね」
ふざけた名前のエインヘリアルだが、今回に限っては強敵であると理奈は告げた。クロギャルーン使い達の得意技は、どんな相手でも問答無用で黒ギャル化させるユーベルコード。これがハロウィン化と凄まじく相性が良く、何の準備もしていない状態では、あらゆるジャンルの黒ギャルへ強制的に変身させられてしまうのだとか。
なお、襲撃を受けることが予知された場所は、東京都の巣鴨地区である。どこからともなく「ギャルなのに渋谷じゃないんだ……」という声が聞こえた気もするが、それはそれ。放っておくと爺さん婆さんまで際どいコスプレをしたハロウィンモードの黒ギャルにされ兼ねないので、早く止めなければ色々な意味で世界が危ない!
「いつもだと強そうに見えない敵に、変な方向でパワーアップされたら堪らないよね。でも、このハロウィン化に抵抗するための方法は、ちゃんとあるから安心して」
それは、こちらも予め仮装をして挑むというもの。自身が『万物の存在する状態』に書き換えられるよりも前に、『あらゆる世界の概念が同時に存在する状況』を自ら作り出してしまえば……要するに、カオスを超えるカオスで上書きすれば、敵の攻撃を食らったところで一発黒ギャルハロウィン化KOという事態は避けられる。仮装の種類は本来の世界に存在しないほど効果が高くなるので、一般的なハロウィンの仮装だけでなく、ケルベロスディバイドの世界にはない別世界の衣装に走った方が良いかもしれない。仲間と御揃いで仮装の方向性を統一したり、敢えて地味過ぎる仮装に走ったりというのもありだろう。
「クロギャルーン使いを倒せば、後は大祭祀ハロウィンをやっつけるだけだよ。|十二剣神《グラディウス・トゥエルヴ》の一人だけど、直接攻撃は得意じゃないみたいだから、毒とか精神攻撃とか、後はハロウィン化に気をつければ、後は普通に殴るだけでも倒せるかもね」
これは、ある意味では想像力の勝負なのかもしれない。この世界の人間や、デウスエクスでさえ想像できないような、オリジナルハロウィンを見せてやれ! そう言って、理奈は猟兵達を、ケルベロスディバイドの世界の巣鴨地区へと転送した。
雷紋寺音弥
こんにちは、マスターの雷紋寺音弥です。
ただでさえカオスなハロウィンシナリオ。
それなのに、渋谷ではなく巣鴨ハロウィンで、しかも老若男女問わずギャル化します。
この酷過ぎるカオス展開を上書きできるような、超絶奇抜な仮装をお待ちしております。
●第一章(集団戦)
『クロギャルーン使い』との集団戦になります。
仮装をしていない状態で戦うと、ハロウィン化と敵のユーベルコードの相乗効果で、瞬く間にハロウィン黒ギャルにされてしまいます。
仮装は『ケルベロスディバイドの世界に存在しない存在』の格好であればある程に効果が高まりますが、異種族の特徴をそのまま出しただけでは仮装として認識されないので注意してください(元の種族と大幅にかけ離れた仮装、種族イメージに捕らわれない服装の方が効果大です)。
●第二章
『大祭祀ハロウィン』との決戦になります。
仮装をしていると有利に戦えるのは同様です。
ハロウィン化やユーベルコードの効果に対処できれば、後は普通に殴るだけでも勝てるかもしれませんが……。
●決戦配備
このシナリオでは|決戦配備《ポジション》の発動を要請できます。
地元にちなんだネタを入れると、より効果の高い支援が得られるかもしれません。
第1章 集団戦
『クロギャルーン使い』
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POW : クロギャルーン刻み
【クロギャルーンを刻んだ腕甲・脚甲や剣】が命中した部位にレベル×1個の【黒ギャル女子化効果を持つルーン文字】を刻み、その部位の使用と回復が困難な状態にする。
SPD : クロギャルーン撒き
自身が装備する【クロギャルーンを刻んだ腕甲・脚甲やスマホ】から【大量にクロギャルーンの光弾】を放ち、レベルm半径内の敵全員にダメージと【心身の急速な黒ギャル女子化】の状態異常を与える。
WIZ : クロギャルーン見せ
【自身が触れたスマホや鏡、水溜り等の反射物】に映し出された【クロギャルーン】を見た対象全てに【心身の急速な黒ギャル女子化効果】を与え、行動を阻害する。
イラスト:黒江モノ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●混沌たる巣鴨ハロウィン!?
ハロウィン化に便乗して、一般人達を次々と黒ギャル化して行くクロギャルーン使い達。その結果、巣鴨の街は早くも様々な種類の黒ギャルで溢れ返り、カオスな仮装行列の様を晒していた。
「おや、お爺さん。こりゃまた、随分と可愛らしい格好ですねぇ」
「そういう婆さんこそ、随分と『せくしー』な格好じゃのう」
もっとも、黒ギャル化といってもハロウィン仕様の特別バージョンなので、中には全身を黒塗りにしてギャルメイクした上で、学生服や際どい水着に身を包んだだけの爺さん婆さんも紛れている。なにしろ、ハロウィン化現象とは『万物が存在する状態』に世界を改変するものだからして、『黒ギャル男の娘な爺さん』とか『齢80歳の黒ギャル婆さん』といった、無駄にニッチなジャンルの黒ギャルまで大量に生み出してしまっているのだ!
中には身体だけグラビアアイドル級のセクシーボディなのに、顔面は皺くちゃ婆さんなままの黒ギャルなども混ざっており、今までになくカオスが酷い。他にも、バニー服姿の黒ギャルにされたのに顔面の髭だけは消せなかった屋台のオッサンとか、かぶいた着物を着て黒ギャル歌舞伎を始める呉服屋の店主なども現れ、もう街は完全にメチャクチャである。
最悪なことに、一部の建造物まで黒ギャル仕様にされ始め、古風な雰囲気の漂う街並みは渋谷や原宿さながらの繁華街の如く改造されていた。場合によっては地蔵まで黒ギャルのオブジェになっており、冒涜もここまで来ると何も笑えない。
「くっ……いくらなんでも、これは罰当たり過ぎる!」
「我等の力だけでは対抗できぬか! せめて、DIVIDEからの応援があれば……」
現在、ケルベロスを兼ねる寺の坊さん達が住民の避難を促しているが、無事な住民を寺の中に匿うので精一杯。このままでは、遠からず仏様パワーも破られて、寺ごとハロウィン化され兼ねない。
そうなる前に、なんとしてもこの現象を止めなければならない。巣鴨の街が再び御老人達の原宿としての姿を取り戻せるかどうかは、猟兵達に掛かっている。
フォー・トラン
●仮装
髪を白く染めて白いファースーツに身を包む。
これはイエティじゃない。
シルバーレインの種族「モーラット」なんだ。
●やること
決戦配備「ジャマー」を要請。
視界を遮る煙幕弾によって敵の【クロギャルーン見せ】に対抗する。
かければ悪いところが治ると言われる「とげぬき地蔵」の煙が混ざって妨害のついでにご利益ゲットだ。
一方であたしの得意とする《電撃》の魔法は敵の姿が見えなくとも金属目掛けて迸る。
剣や防具を身に着けていたのが敵の運の尽きだ。
煙に身を隠して【精霊術“賦活”】で体力を回復しながら戦う。
それが白でも黒でも、ファッションであると同時に生き様だから、他人から強制されるものじゃないんだ。
ギャルってのは。
●炸裂、仏様の煙パワー!?
ハロウィン化の進む街に降り立った黒ギャルエインヘリアルによって、街の人々は多種多様な黒ギャルへと変えられて行く。その中には一般的なギャルの定義から外れた者は勿論、下手すりゃ女でさえない者まで混ざっているなど、まさしくカオスの極みである。
そんなイカれた街中に、フォー・トラン(精霊術士・f12608)は全身を白い毛で包んだスーツを纏って降り立った。ご丁寧に、髪まで白く染めている。雪男……ではなく、シルバーレイン世界に存在する霊獣の一種、モーラットに変装しているつもりなのだ。
「あ! あんなところに、まだ黒ギャル化していない人が!」
「白もふもふとか、あざと過ぎるっしょ! 時代はやっぱり、黒もふもふだよね!」
フォーを発見したクロギャルーン使い達が、一斉にスマホを片手にして画面を向け始めた。黒ギャル化を進行させるルーンの力で、フォーのことも黒ギャルにしようというのだろうが……残念ながら、彼女は既にルーンへの対策を考えていたようだ。
「DIVIDEへ要請! ジャマーを頼むよ」
敵のユーベルコードが、あくまで視認することによって発動するならば、最初から視界を塞いでしまえば良い。かくして、フォーから要請を受けた現地のケルベロス達……具体的には、ケルベロスを兼任している坊さん達が寺の壺に大量の線香をブチ込み、巨大な団扇で仰ぎ始めたではないか!
「「「ふぉぉぉぉっ! 我らが法力よ! 悪しき者の視界を奪いたまぇぇぇぇっ!!」」」
ここに来て、まさかの人力で決戦配備発動である。正直、こんなんで本当に大丈夫なのかと思われたが、そこは仏様のご利益もあったのだろうか。
「……っ! げほっ! こほっ! な、なにこれ、超煙いんですけど!?」
「うぐぐ……煙が目に染みて……っていうか、これじゃルーンを見せられないじゃん!」
大量の煙に巻かれて、クロギャルーン使い達は大パニックに陥った。その隙に、フォーは自らの肉体を電流で賦活させると、得意の電撃魔法を四方八方に解き放つ。
「あたしの得意とする『電撃』の魔法は、敵の姿が見えなくとも金属目掛けて迸る。剣や防具を身に着けていたのが敵の運の尽きだ」
「え……? きゃぁぁぁぁっ!!」
哀れ、金属鎧を身に着けていたクロギャルーン使い達は真っ先に電撃の標的となり、全身を黒焦げにされてしまった。ついでに高圧電流が流れたことで、スマホの液晶も爆発四散。これではもはや、ルーンの力を使おうにも、媒体がなくて使えまい。
「うぅ……ひ、酷い……」
小麦色を通り越して、文字通り真っ黒になったクロギャルーン使い達は、力なく巣鴨の街中にて倒れて行く。やがて、煙が晴れたところで、フォーは消え行くクロギャルーン使い達に、ギャルのなんたるかを説いて聞かせ。
「それが白でも黒でも、ファッションであると同時に生き様だから、他人から強制されるものじゃないんだ……ギャルってのは」
強制的に仲間を増やすのではなく、自分がどこまでギャルというスタイルを貫けるか。それこそが真のギャルであり、ギャル道に生きる者であると。
大成功
🔵🔵🔵
リリエッタ・スノウ
むぅ、こすぷれってのをやればいいんだね。
んっ、リリは別の世界で見たモフモフの姿になってみるよ。
異世界で見たモフモフさん、モーラットになぜか妖狐の特徴も乗っけて、狐耳狐尻尾も装備されたモーラットの着ぐるみに変身。
なんだかすごいモフモフになった気がするよ。
これで安心と短い手で二丁拳銃をもって【ストーム・バレット】を発動。
正直動き回れないので足を止めて撃つしかなく、3倍の速度でクロギャルーン使いをハチの巣にしていくね。
※アドリブ連携大歓迎
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
大祭祀さんは、何故この方々を尖兵に?
『着け狐耳&尻尾』を着用、種族面は『妖狐』の仮装をしまして。
衣装は『A&Wのビキニアーマー』を選択、「近未来系の自種族」「東洋風な印象の妖狐」の何方とも微妙に異なる仮装にしますねぇ。
体型的に色々と大変ですが。
【キャスター】要請、巣鴨の霊脈で『神秘』の力である『加護』『祭器』を強化しまして。
【刻み】は『近接装備や格闘の命中』が条件、『FAS』の飛行で上方に配置し『FGS』の重力波で接近を阻害、緊急時は『FIS』の転移で躱せば良いですぅ。
後は、無関係な方を巻込まない様『FPS』の探査で確認しつつ【搾薢】発動、『蔓』で捕縛し仕留めますねぇ。
●全然妖しくありませんよ?
仮装をしないで戦いに挑めば、漏れなく黒ギャル化させられた挙句、最後は全てハロウィンの一部として吸収されてしまうという恐るべき状況。だが、そもそも何故に黒ギャルのエインヘリアルが襲撃してきているのか、夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は全く理解ができなかった。
「大祭祀さんは、何故この方々を尖兵に?」
えぇと……ほら、その、あれだ。ハロウィンといえば渋谷で大騒ぎするのが良くも悪くも有名で、渋谷といえばギャルの聖地! つまり、ギャルといえばハロウィンであり、ハロウィンといえばギャル……とか、そんな風に地球の文化の一部だけ学んで変な解釈したんでしょうね、きっと。
もっとも、そんな突っ込みを入れたところで事態は進展しないので、るこるは自慢の仮装を盛大に披露する。狐の耳と尻尾を付けた姿は一見して妖狐に見えるものの、しかし装備はファンタジー世界のビキニアーマー。それでいて、武器やら装飾品やらは近未来系のものを使用しており、なんとも凄まじいチャンポン具合。体系的に胸がアーマーから零れ落ちそうになっており、そっちの意味でも大変だ。
「むぅ、こすぷれってのをやればいいんだね。んっ、リリは別の世界で見たモフモフの姿になってみるよ」
そんなるこるの姿を横目に、リリエッタ・スノウ(シャドウエルフのガンスリンガー・f40953)もまた仮装をして馳せ参じた。その恰好は、るこると同じく一見して妖狐に見えるものの、しかし全身は白いもふもふの着ぐるみだ。恐らく、シルバーレイン世界のモーラットをイメージしているのだろう。
かくして、黒ギャルハロウィン化が進行する巣鴨の街に、二体のチャンポン妖狐が爆誕した。片や爆乳、片やロリ。露出しまくりのるこると、全身モフモフのリリエッタという、なんとも素晴らしい対比構造!
「げっ!? ちょ、ちょっと……なに、あれ?」
「これも地球の文化ってやつ? なんかもう、わけわかんないんだけど!」
さすがにこれは、クロギャルーン使い達も反応に困っていた。るこるとリリエッタの格好は、とりあえず萌えられそうな要素を適当にブチ込み、あらゆる美少女オタクのニーズに応えられるようにしたと言ってもおかしくはないが……各々の要素が喧嘩しまくって、可愛いんだか可愛くないんだか、もはやそれさえ判断不能!
「えぇい! 細かいことは気にしたら負けだし!」
「全部まとめて黒ギャルにしちゃえば問題ないってね!」
反応に困ったクロギャルーン使い達は、とにかく二人を攻撃することにしたようだ。さすがに、多勢に無勢な状況では分が悪い。近寄られると面倒なので、まずはるこるが魔樹の蔦を召喚し。
「大いなる豊饒の女神、あなたの使徒に『魔樹の加護』をお与え下さいませ」
「えっ……? きゃぁっ! なにこれ!?」
存在そのものを吸収するという凶悪な蔦で、クロギャルーン使い達を絡め取って吸収して行く。これではルーンを刻みたくとも刻めず、後は樹木に吸収される未来しかない。
「あいつ、ヤバ過ぎだし! こうなったら、離れて戦うよ!」
「あっちの小さいのだったら、なんか弱そうだし!」
魔樹に食われては堪らないと、クロギャルーン使い達は、着ぐるみのせいで動きが鈍っているリリエッタに狙いを定めたようだった。全身から発射される無数の光弾。それに触れた者は等しく黒ギャル化させられてしまうため、今のリリエッタにこれを回避することは不可能に思われたが。
「ん、別に避ける必要なんてないよ」
二丁拳銃を取り出し、リリエッタは凄まじい速度で魔力弾を乱射して行く。足を止めた状態では、回避が下がる代わりに攻撃の手数は三倍になるというユーベルコード。そんなものと真っ向から撃ち合えば、数的有利など簡単にひっくり返ってしまう。
「げっ!? な、なんか、あっちの方が弾の数多いし!?」
「ちょっ……こんなの聞いてな……あばばばば!!」
哀れ、露出度が無駄に高かったことも災いし、残るクロギャルーン使い達は、全てリリエッタによってハチの巣にされてしまった。ビキニアーマーというものは回避に特化した動きをしてなんぼ。それは即ち、回避困難な技を使ってくる相手には、極めて不利な装備ということでもある。
「ふぅ……なんとか、無事に終わったでしょうか?」
「ん……大したことない相手だったね。手足だけ鎧を着ても、胴体が丸見えじゃ意味ないよ」
額の汗を拭うるこるの隣で、リリエッタが倒れたクロギャルーン使い達に非情な視線を向けて呟く。幼くして戦闘のプロとして養成されたリリエッタには、ビキニアーマーはナンセンスな装備にしか思えなかったようだ。
大成功
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クローネ・マックローネ
NGなし、絡みOK、アドリブ歓迎
【WIZ判定】
クロムキャバリアの「ロボットヘッド」を模した着ぐるみを着てくるけど…
あちゅい…!きちゅい…!
ちょ、ちょっと、というかかなり、チョイスミスったかもしれない…!
息も苦しいし…でも呼吸の為に脱いじゃうと身も心も黒ギャルになっちゃうし…
は、早めに終わらせないと…!
UCは「ワタシの氷の矢」を使用★
氷の矢を放って、相手を氷像に変えちゃうね♪
敵のUCは着ぐるみのせいで視界が悪い+【呪詛耐性】【狂気耐性】で耐えるよ♪
…今更ながらふと思ったんだけど、元から肌が褐色通り越して漆黒色のクローネちゃんって、黒ギャル化するの精神だけだったりする?
…いやまさかね…♪
イリスフィーナ・シェフィールド
好きな人がするのなら問題ありませんが押し付けるなんて言語道断ですわ
ときにイリスさん、身長が2倍ほど大きいようですが
仮装(指定コードで専用機と合体ロボットの真の姿に変身、真の姿イラスト参照)しております
……それは仮想でしょうか
いつもの自分と違いますから仮装ですわ(言い切り)
ロボットならケルベロスディバイドにもありますしイマイチでは
そこで決戦配備ですわ、キャスターでわたくしの上になまはげを立体映像で投影してもらいます
なまはげ
伝承はあるかもですが神として見た人はいないでしょう、悪い子はいねがーですわ
3メートル級なまはげが両手剣もって襲い来るというカオスですね、頑張ってください
勿論ですわっ、成敗っ
●カオスでハロウィンなロボット大戦!?
ハロウィン化の進行に伴い、全てが黒ギャルと化して行く巣鴨の街。そんな異様な街中を、ふらふらと歩く巨大な顔面の姿があった。
そう、顔面だ。正しくは、ロボットヘッドの仮装をしたクローネ・マックローネ(快楽至上主義な死霊術士・f05148)である。数ある世界の中でもキマフューのヒーローマスクに匹敵する奇抜さを誇る種族(実際、どうやって繁殖しているんでしょうね?)だが、それだけにハロウィン化に抗うための仮装としては最適であるはず……だったのだが。
(「あちゅい……! きちゅい……! ちょ、ちょっと、というかかなり、チョイスミスったかもしれない……!」)
はっきり言って、動きにくいことこの上ない。おまけに中は冬でも蒸し風呂という灼熱地獄。視界も悪く、こんなもん着て戦えとか、もはや拷問の域である。
だが、それでも息苦しさに負けて脱いでしまえば、その時点でハロウィン化に飲み込まれてしまうので脱ごうにも脱げない。とにかく、早々に敵を倒さねばと思うクローネだったが……そんな彼女の前に、救いの女神が降臨した。
「好きな人がするのなら問題ありませんが、押し付けるなんて言語道断ですわ!」
そこに現れたのは、イリスフィーナ・シェフィールド(女神様の巫女兼|スーパーヒロイン《承認欲求の塊》・f39772)。しかし、普段の彼女ではなく、その身長はいつもの2倍! というか、全身が金属質のロボットになっており、もはや髪の毛っぽい部分しか元の姿との共通点がない!
「げっ!? なんかロボっぽいやつ来たし!」
「レプリカント……にしちゃデカ過ぎるっしょ! アタシ達と同じくらいのサイズあるじゃん!」
イリスフィーナの姿を見たクロギャルーン使い達が、それぞれに好き勝手なことを叫んでいた。彼女達、エインヘリアルもまた巨人種族なので、イリスフィーナが体格差を埋めるのにはちょうど良かったが……この程度で仮装だと思われたら、まだ甘い!
「DIVIDEへ、決戦配備のキャスターを要求しますわ! 立体映像で、なまはげの姿をわたくしに投影なさい!」
なんと、イリスフィーナは自分の姿に、東北の伝承に残るなまはげの姿を投影させた。ロボへの変身は、あくまでユーベルコードの効果に過ぎない。要するに前座であり、ここからが本番というわけだ。
「行きますわよ! 悪い子はいねがーですわ!」
スタイリッシュなロボがいきなり蓑を被った鬼の姿になり、武器を振り回しながら襲い掛かってくるカオス! しかし、手にしているのは包丁ではなく、ロボが持っていた剣のままなので違和感ありまくりだ。
「ちょっ……なんか、いきなりダサくなってね!? その恰好、する意味あんの!?」
「ハロウィン化に抗うためですわ! ごちゃごちゃ言っていると、その隙に斬り捨てますわよ!」
かくして、3m級の黒ギャル巨大女戦士VSジャイアントなまはげロボという、無茶苦茶なバトルが巣鴨の街で繰り広げられることになってしまった。妖怪大戦争とファンタジーと、ついでにSFが混ざり合って、もう何がなんだか分からない。
(「うぅ……ダメだ、熱すぎる……って、そうだ! ロボットヘッドなら、誰かの頭になるのが正解だよね?」)
そんな中、イリスフィーナの戦いに何かのヒントを得たのか、クローネが残された気力を振り絞って飛び上がった。突然、戦場の真っただ中に突っ込んでくる謎の顔。思わずギョッとしてクロギャルーン使い達が怯んだところで、クローネは改めてイリスフィーナに究極の合体を要請する!
「ねぇ、ちょっとでいいから、顔を交代してくれないかな? あ、別に無理やり合体できなくても、とりあえず顔の部分にくっつければOKだから」
そう言うが早いか、なまはげの仮面(実際にはイリスフィーナが融合しているロボの頭部を覆うパーツ)をめくり上げ、クローネはその前方にすっぽりと嵌り込む。傍から見ると、鬼の面を上にずらしたなまはげの顔面が謎のロボになっているようにしか見えず、混沌度合いが加速度的に増して行く。
「よ~し、これなら……当たれば最後、氷像の出来上がりってね。……全部躱しきれる?」
ロボットヘッドの口に相当する部分を展開し、中から大量の氷矢を放つクローネ。正直、視界が悪過ぎて狙いなど定められていないのだが、おかげで敵の攻撃も効果を発揮しないのは幸いだ。
「痛っ! ちょっ……なんか口から吐いて来たんだけど!?」
「これじゃ近づけないし……それに、なんでルーンが効かないのよ!?」
口から氷の矢を吐いて暴れ回るなまはげロボを前に、クロギャルーン使い達は思うように反撃できない。もう、牽制は十分だろう。
「今だよ! やっちゃって!」
「勿論ですわっ! 成敗っ!」
最後は横薙ぎに払われたイリスフィーナの剣が、クロギャルーン使い達を纏めて両断する。カッコいいのか悪いのか、それさえも分からない意味不明な合体ロボを前にしては、さしもの黒ギャルエインヘリアルも形無しだ。
(「……今更ながらふと思ったんだけど、元から肌が褐色通り越して漆黒色のクローネちゃんって、黒ギャル化するの精神だけだったりする? ……いやまさかね……♪」)
最後に、ふとクローネがそんなことを考えたが、その答えは神のみぞ知るといったところだろう。
大成功
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ウィーリィ・チゥシャン
【かまぼこ】
俺の仮装はシルバーレインの星のエアライダー。
と言ってもエアシューズの代わりにローラースケート。
練習の結果あちこち傷だらけだけど、【気合い】で我慢!
シャーリーと協力し、敵を減らしていく。
敵のUCは近距離に対応しているから、こっちは【ダッシュ】で逃げる……フリをして【地形の利用】【足場習熟】【ジャンプ】でパルクールで建物の上を逃げ回り、相手の攻撃が届かない位置から敵を牽制して予め打ち合わせた地点に敵を誘い込む。
そしてシャーリーも同じように敵を引き連れてやってくる筈だから合流し、飛行している彼女に捕まって敵が一箇所に集まったところを上空から二人同時にUCを放ち、その上で予め依頼しておいた決戦配備(スナイパー)でダメ押しをする。
シャーリー・ネィド
【かまぼこ】
困った時のサメ頼み!
ボクの仮装は物語に出てくる「五つ首のサメ」。
顔と両肩、両腕にサメの頭の作り物を装備すれば出来上がり!
…何でウィーリィくんボクの仮装を見て微妙な顔してたんだろ
ボクたちの作戦はこんな感じ
ボクとウィーリィくんで二手に分かれて敵を誘き寄せ、一か所に集めて二人のUCでまとめてやっつける
決戦配備はメディックで
まだ逃げ遅れた人がいるかも知れないからね
準備はいい?ウィーリィくん
それじゃ、作戦開始!
【エクストリームミッション】を発動させ、空中から【制圧射撃】で黒ギャルたちの足を止め、【挑発】でボクの方に向かってくるようにしてそのままウィーリィくんと予め決めておいたポイントに誘導する
そしてウィーリィくんが来たらその手を掴んで上昇して、眼下の敵にボクとウィーリィくんのUC一斉攻撃で一網打尽!
●B級映画のお約束?
仮装をしなければ、それだけでハロウィン化に飲み込まれてしまう危険な戦場。そんな場所で戦うには、本人の意思とは関係なしに、とりあえず仮装をしなければならない。
そういうわけで、ウィーリィ・チゥシャン(鉄鍋のウィーリィ・f04298)は仮装をした上でシャーリー・ネィド(宇宙海賊シャークトルネード・f02673)と共にやって来ていたのだが……問題なのは、シャーリーの仮装した姿である。
「あれ? ウィーリィくん、どうしたの?」
「い、いや……別に……」
目を逸らして気取られないようにするウィーリィであったが、それもそのはず。シャーリーの仮装は、物語に出てくる伝説のサメ! その頭は合わせて五つもあり、両肩と両腕、そして頭にサメの被り物を装着するという、凄まじいインパクトのあるものだったのだから。
はっきり言って、これでは何の仮装なのか分からない。だが、しかし、今回に限ってはそれで良いのだ。むしろ、何がなんだか分からないごった煮感のあった方が、このカオスな空間の影響力にも立ち向かえるはずである……たぶん。
そういうわけで、作戦開始だ。まずは二手に分かれ、それぞれがクロギャルーン使い達を誘き寄せる。そして、予め打ち合わせていた場所に誘導するということで、一気に殲滅するはずだったのだが……逃げる二人を見つけたクロギャルーン使い達は、何故かウィーリィの方にばかり集まって来た。
「あはは! まだ、ギャルになってない人、いるんじゃん♪」
「ハロウィンなんだから、もっとバ~ッと仮装しなきゃね♪ そうでない人は、アタシ達で黒ギャルにしちゃうぞ♪」
どうやら、ウィーリィの仮装がシャーリーに比べて地味だったことで、クロギャルーン使い達は仮装だと思わなかったらしい。ちなみに、ウィーリィの仮装はシルバーレイン世界の職業である星のエアライダー。しかし、奇抜な格好をしている職業ではなかったので、傍から見ても今のウィーリィは、単にローラースケートの上手い兄ちゃんにしか見えないわけで。
「あ、殆どそっちに行っちゃったね。ウィーリィくん、頑張れ~!」
「くっそ~! 人の気も知らないで~!!」
シャーリーが応援する中、大量のクロギャルーン使い達に追いかけ回されることになってしまったウィーリィ。幸い、敵の攻撃手段は剣が主なので、距離を詰められなければ黒ギャルにされることもないのだが。
「う~ん……さすがに、このまま放ってはおけないよね」
自分が完全にノーマークにされたことで、シャーリーは少しばかり罪悪感も覚えていた。
仕方がない。ここは敵を攻撃することで、少しでもこちらに意識を向けてもらう他になさそうだ。
「史上最大の凶暴すぎる竜巻、戦う覚悟はある?」
そう言うが早いか、シャーリーは宇宙バイクをサメ型パワードスーツに変形させると、それを纏って大空へと舞った。サメの仮装をしているところへ更にサメが合体したため、彼女の格好は更に奇抜さを増していたが、それでよい。そのまま一気に敵の上を取ると、クロギャルーン使い達へ銃口を向けて撃ちまくる!
「きゃぁっ! ちょっと、なによあれ!?」
「空飛ぶサメ? なんか、わけわかんないの来たんだけど!」
いきなり死角から攻撃されたことで、一部のクロギャルーン使い達はシャーリーの方へと向かっていった。これで、とりあえずは作戦通り。後は計画していた通りに、合流ポイントまで誘き寄せるだけだ。
「助かったぜ、シャーリー! よ~し……練習の成果、見せてやるぜ!」
囲まれる心配がなくなれば、こちらのものだ。一足跳びに建物の上へ飛び上がり、ウィーリィはそのまま屋根伝いに逃げて行く。時に排水管を滑り降り、物干し場の竿の上を滑走する様は、なかなかどうして様になっている。猟兵の身体能力もあるが、それでも傷だらけになりながら練習した甲斐があったというもの。
「ちょっと! 待ちなさいよ!」
「絶対に黒ギャルにしてやるんだから!」
そんなウィーリィを追いかけるクロギャルーン使い達だったが、彼女達は当然のことながら、誘き出されていることに気づいていない。やがて、屋根伝いに寺の敷地へと降り立てば、そこには同じく敵を誘導してきたシャーリーが待っており。
「ウィーリィくん! こっちだよ!」
「よし、任せるぜ!」
屋根を蹴って宙に飛び出せば、ウィーリィの身体をシャーリーが見事に空中でキャッチ! 哀れ、ウィーリィを追いかけて来たクロギャルーン使い達は、屋根から落下して寺の敷地に真っ逆さま!
「い、痛ぁぁぁ……」
「もう! マジでムカつくんですけど!」
空に逃げられたことで剣による追撃が不可能となったクロギャルーン使い達は、苦し紛れに黒ギャル化光弾を放ってくる。だが、それらは全てシャーリーの素早い射撃や予め待機していた狙撃手達の手によって相殺され、今度はお返しとばかりにウィーリィの炎が炸裂する。
「喰らい尽くせ、炎の顎!」
「「「ちょっ……!? サメの次はドラゴンとか聞いてな……きゃぁぁぁぁっ!!」」」
哀れ、黒ギャル達は元の肌の色よりも更に深く……それこそ、真っ黒焦げの消し炭にされてしまった。もはや勝負はついたとばかりに、シャーリーはウィーリィと共に寺の敷地へと静かに降り立ち。
「やっぱり、ギャルじゃサメには敵わないよね?」
黒焦げになったクロギャルーン使い達の前で得意げに言ってのける。
サメ映画において、ギャルといえばサメに襲われ食われる役割。ましてや、頭の弱そうなパリピ系ともなれば、もはや開幕5分で死なないことがおかしいくらい。
結局、どのような形であれ、ギャル<サメという力関係には抗えなかったということだ。なんとも不可思議な理論だが、既に周囲は常識の通じない空間になりつつあるので、もうそういうことにしておこう。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『十二剣神『大祭祀ハロウィン』』
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POW : そして世界はハロウィンと化す
【ハロウィン化した世界】を見せた対象全員に「【オマエのハロウィンを見せてみろ!】」と命令する。見せている間、命令を破った対象は【ハロウィンによる肉体変化に抗う力】が半減する。
SPD : トリック・オア・ハロウィン
【食べた者をハロウィン化する毒菓子】を給仕している間、戦場にいる食べた者をハロウィン化する毒菓子を楽しんでいない対象全ての行動速度を5分の1にする。
WIZ : 真理を識る大祭祀ハロウィンの視線
視界内の対象1体の精神を【真実の部屋ハロウィン】に追放する。精神が帰還するまで、対象の肉体は動けないが無敵になる。
イラスト:key-chang
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●君も、僕も、あなたもハロウィン!
クロギャルーン使い達は倒れたが、しかし巣鴨の街のハロウィン化は止まらない。ギャル化した者達はハロウィン化によって更に意味不明な属性の黒ギャルとなって行き、現地のケルベロス達が守る寺の内部でさえも、意味不明な無国籍文化満載の様相に変化して行く。
そんな中、ついに満を持して恐るべき存在が降臨した。十二剣神が一柱である『大祭祀ハロウィン』。分体にしか過ぎないものの、その絶大な影響力を以てして、彼はこの地を一気にハロウィン化するために現れたのだ。
「ヒャハハハハ! やるじゃねぇか、猟兵ども! だが、それもここまでだぁ! 俺様が来たからには、もうこの街はハロウィンになるって決まってんだよ!」
その台詞に違わず、大祭祀ハロウィンは遅るべき力を行使して猟兵達を飲み込まんと迫って来る。確かに彼は、直接的な攻撃手段は殆ど持っていないに等しい。しかし、その代わりにあらゆる手段で身も心もハロウィン化しようとしてくるため、それに抗う手段がなければ何もできないまま混沌の一部にされてしまう。
「さあ、オマエのハロウィンを見せてみろ! 言っておくが、生半可なハロウィンじゃ、俺様の力には抗えないぜ?」
力で押さんとする者には、ハロウィン化した街以上にカオスなハロウィンを見せろと迫る。それらを見せつつ攻撃しなければ、大祭祀ハロウィンを攻撃するよりも先に、猟兵達の方がハロウィン化させられてしまう。
「それとも、この菓子はどうだ? トリック・オア・トリートならぬ、トリック・オア・ハロウィンってやつだなぁ!」
ならば、素早く仕留めてやろうとする者には、大祭祀ハロウィンはハロウィン化を進行させる毒菓子を勧めてくる。そんなものは無視すれば良いと思うかもしれないが、しかし毒の菓子を楽しまねば速度が激減させられてしまうし、かといって毒菓子を『楽しむ』ということは、その効果によってハロウィン化することを楽しむ……即ち、無条件敗北することになってしまうし。
「あ? どっちも要らねぇか? だったら……そういうやつには、一度ハロウィンの素晴らしさってやつを教えてやらねぇとなぁ!」
それらを全て無視し、知略と魔術で攻略しようとする者には、強制的に自らのホームへ精神を追放して来るというのだから、やってられない。確かに、精神追放中は肉体がハロウィン化させられることもないだろうが、代わりに精神の方がハロウィン化させられてしまい、心が戻って来た際には既にまともな精神状態ではいられまい。
どのような手段で戦うにしろ、こいつは今までの敵とは別のベクトルで強敵だ。だが、ここで彼を止めなければ、地球はハロウィンに飲み込まれて全てが終わる。まだ戦争にさえなっていないのに、猟兵とケルベロスの敗北が決定するとか酷過ぎる。
そんな未来、断じて認めるわけには行かない。大祭祀ハロウィンの野望を阻止し、地球で真に楽しいハロウィンの夜を迎えられるように頑張ろう!
クローネ・マックローネ
NGなし、絡みOK、アドリブ歓迎
【SPD判定】
引き続きロボットヘッドを模した着ぐるみを着てくるけど…
た、たしゅけて…あちゅいぃぃ…くりゅしぃぃ…
は、はやくおわってぇぇ…
UCは「ワタシのエインヘリアルちゃん」を使用★
【召喚術】でブギーモンスターの仮装をしたエインヘリアルちゃんを召喚するよ♪
クローネちゃん自身は着ぐるみを着ているせいで食事がとりにくい状態だけど、エインヘリアルちゃんは食事がとれる仮装だから大丈夫かな?
決戦配備はジャマーを要請♪
季節は大分ズレるけど、染井霊園の桜の花びらで視界を狭めて攻撃を回避しにくくするね★
●恐怖のポイズンハロウィン
直接命を奪うような手段は持たないものの、対策を誤ったが最後、誰でも彼でも強制的にハロウィン化させてしまう恐るべき存在。そんな大祭祀ハロウィンを前に、しかしロボットヘッドに扮したクローネ・マックローネ(快楽至上主義な死霊術士・f05148)は、もはやそれどころではなくなっていた。
(「た、たしゅけて……あちゅいぃぃ……くりゅしぃぃ……は、はやくおわってぇぇ……」)
内部が蒸されて、これ以上は立っているのも限界だ。とてもではないが、まともに戦える状態ではない。しかも、そんなクローネを嘲笑うようにして、大祭祀ハロウィンは食べるとハロウィン化する毒の菓子を撒き散らし始めたのだ。
「ヒャハハハハ! トリック・オア・ハロウィン! こいつを楽しめないやつは、今から動きがメチャ鈍くなっちまうぜぇ!」
それが嫌なら、躊躇うことなく菓子を食えと大祭祀ハロウィンは迫る。もっとも、菓子を食ったが最後、ユーベルコードの効果で問答無用にハロウィン化させられてしまうので、迂闊に食べるのは厳禁だ。戦場のハロウィン化に仮装で抗っている猟兵であっても、さすがにユーベルコードの効果までは完全無効にするのは難しい。
「もう……無理ぃ……。後は……よろしくぅ……」
そんな毒菓子を前に、クローネはそもそも食べたくても食べることができなかった。仕方なく、ブギーモンスターの仮装をしたエインヘリアルを召喚するも、この空間では毒菓子を楽しまない限りは行動速度が激減してしまう。
「ヒャハハハハ! 遅い、遅い、遅すぎるぜぇ!」
案の定、エインヘリアルの攻撃は悉く大祭祀ハロウィンによって避けられてしまい、これでは封印のルーンが刻めない。ならば、視界を塞いで死角から攻撃させようと、クローネは桜の花びらを散布しつつ、DIVIDEにもジャマーの決戦配備を要請する。
「……ん? おいおい、こんどは目晦ましか? まあ、その程度でどうにかなると思ったら、大間違いだけどなぁ!」
視界を塞がれているにも関わらず、大祭祀ハロウィンは余裕の表情で笑っている。バイオガスの効果が保つのは、せいぜい数分。本来ならば、その間に何度も攻撃できるはずなのだが、しかし今は菓子を楽しんでいない全ての者のスピードが、強制的に5分の1にされている。
こんな状態では、やはりというか大祭祀ハロウィンに一撃を食らわせるのは難しかった。分体とはいえ、それでも相手は十二剣神の一柱なのだ。こうなれば、もう菓子を食べるしかない気もするが、ロボットヘッドの仮装をしているクローネは、そもそも菓子が食べられるような状態ではなく。
「うぅ……で、でも……エインヘリアルちゃんなら、まだ……」
攻撃を行っているエインヘリアルであれば、まだ菓子を食べるのは可能であろうと指示を出した。だが……菓子を一口でも口に含んだ瞬間、エインヘリアルの肉体は途端に意味不明な装飾が生えまくり、言動もおかしなものになって行く。
「#$%&!"#!?」
毒の効果でハロウィン化が進行する中、苦し紛れに繰り出した一撃。それで大祭祀ハロウィンの身体を掠めるのが限界だった。完全にハロウィン化されてしまったエインヘリアルはカオスの一部となって消滅し、もはやクローネに抗う手段は残されていない。仮装の中で蒸されながら、完全に限界を迎えたクローネは、そのまま暑さによってノックダウンされてしまうのであった。
苦戦
🔵🔴🔴
リリエッタ・スノウ
ハロウィン、聞いた話だとみんなが楽しみにしてるんだね。
でも、デウスエクスのハロウィンはお呼びじゃないよ。
むぅ、毒菓子配られてきたけど、食べたらハロウィン化しちゃうんだよね。
それじゃあ、食べる以外の方法で楽しんじゃうね。
とりあえず全部高く積み上げてみたよ。んっ、なかなか高く積み上げることができてリリは満足だよ。
んんっ、食べ物で遊ぶんじゃありませんとか言われても毒は食べ物じゃないからノーカン、だね。
給仕が止まったらコスプレ衣装のもふもふのまま【リリ式スターゲイザー】をお見舞いして、
エフェクトのお星さまとポジションで要請したスナイパーの長距離ミサイルで追撃してもらうよ。
※アドリブ連携大歓迎
●一つ積んでは世界のため?
少しでも油断したが最後、カオスに取り込まれて存在自体が消滅しかねない恐るべき戦場。イカれたカボチャの化け物が飛び交う狂った空間ではあるものの、その空気に飲まれれば、そこで終わりだ。
「ハロウィン、聞いた話だとみんなが楽しみにしてるんだね。でも、デウスエクスのハロウィンはお呼びじゃないよ」
そんな異様な空気の中、リリエッタ・スノウ(シャドウエルフのガンスリンガー・f40953)はあくまで冷静に言い切った。元より、世俗の知識に疎い彼女のこと。実はハロウィン自体がどんなものか良く分かっておらず、とりあえず何か楽しそうなお祭りといったレベルの認識であった。
「ヒャハハハハ! お呼びでないと言われても、こっちは用があるんでなぁ! さあ、お前も俺様の菓子を食って、ハロウィンの一部になりやがれぇ!」
リリエッタの事情などお構いなしに、大祭祀ハロウィンは毒の菓子を撒き散らしてくる。とりあえず拾ってみるリリエッタだったが、さすがにこれを食べるわけにはいかない。
「むぅ、毒菓子配られてきたけど、食べたらハロウィン化しちゃうんだよね。それじゃあ、食べる以外の方法で楽しんじゃうね」
考えに考え抜いた挙句、リリエッタはその辺に落ちていた菓子も拾うと、なにやらどんどん高く積み上げて行く。その様は、正に菓子のピラミッド。あるいは、賽の河原で石を積む子どもといったところだろうか。
「……んっ、なかなか高く積み上げることができてリリは満足だよ」
気が付けば、菓子の山は見上げる程に高くなっており、今にもバランスを失って崩れそうだ。しかし、誰かが触らない限りは崩れないという、正に絶妙なバランスを保っている。
「おいコラ! オマエ、食べ物で遊ぶんじゃねぇよ!!」
だが、そんなお菓子タワーを見て、大祭祀ハロウィンはブチ切れた。戦いそっちのけで菓子で遊ぶことでハロウィン化を免れようなど、そんなセコいことは許さないと言いたいのかもしれないが。
「んんっ、食べ物で遊ぶんじゃありませんとか言われても、毒は食べ物じゃないからノーカン、だね」
それ以前に、菓子でどう楽しむかは人それぞれ。別に、食べるだけが菓子の楽しみ方ではない。菓子を集めて新たな菓子を作るのもよし、好き勝手にデコってSNSに投稿するもよし、そして遊んで楽しむもよしである。
「ぬぅぅぅ……さっきから、黙って聞いていれば屁理屈を! こうなれば、無理やりにでも菓子を食わせて……ぐげっ!?」
業を煮やした大祭祀ハロウィンが菓子を強制的に食べさせようとするも、そこに飛んできたのはリリエッタの強烈な蹴りである。あんな理由でも、一応は菓子を楽しんでいたことになったようで、彼女にスピードの衰えは感じられない。
「これもオマケだよ。ついでに、DIVIDEにはミサイル攻撃を要請しておいたからね。もう、どこにも逃げられないよ」
「なっ……! 貴様、ちょっと待て……うがぁぁぁぁっ!!」
哀れ、その辺に浮いていた星を蹴り込まれ、追撃のミサイルまで直撃し、大祭祀ハロウィンはフルボッコ!
菓子を食わずに楽しむというリリエッタの奇策を前にしては、さすがの彼も形無しだった。
大成功
🔵🔵🔵
イリスフィーナ・シェフィールド
ついに来ましたわねカオスの元凶っ、十字に切り下ろして差し上げますから覚悟なさいませっ。
引き続きロボINなまはげ。
ただより仮装をということでサンタっぽい装飾品がプラス。
帽子とか手袋とかブーツとか鈴とか綿とか、それと全体的に赤色っぽく。
だいたいハロウィンよりクリスマスの方が好きですの。
お呼びじゃないのでさっさとお帰りなさいませ。
何故か?……普段厳しいダメ親だってクリスマスプレゼント位はくれますもの。
まぁ小学生のうちだけでしたけど……。
ええい、余計なこと思い出しましたわ。
十字プラス×の字に切り下ろして差し上げますからっ(八つ当たり)
●お菓子の代わりにプレゼント寄越せ!
徐々に広がって行くハロウィン化。巣鴨の街は、今や元の様子がどのようなものだったのか分からないくらい、意味不明に無国籍な状態に変貌している。
仮装を解くのは勿論、敵のユーベルコードにやられた場合も、問答無用でこの景色の一部にされてしまうとかやってられない。この現象を止める方法は、ただ一つ。元凶たる大祭祀ハロウィンの分体を、跡形も残さず排除することだ。
「ついに来ましたわねカオスの元凶っ! 十字に切り下ろして差し上げますから覚悟なさいませっ!」
そう言って剣を掲げ、イリスフィーナ・シェフィールド(女神様の巫女兼|スーパーヒロイン《承認欲求の塊》・f39772)は大祭祀ハロウィンの前に舞い降りる。もっとも、その恰好はナマハゲの姿を投影したロボットであり、なんともシュールな光景であった。
「ヒャハハハ! そいつが、オマエのハロウィンかぁ? 確かにデカいが、それだけじゃインパクトが足りねぇなぁ!」
そんなイリスフィーナの姿を、大祭祀ハロウィンは真正面から笑い飛ばした。確かに、ナマハゲロボというのは奇抜ではあるが、世界そのものが異様な変貌を遂げる中においては、そこまでカオスではないのかもしれない。
だが、それはイリスフィーナも承知の上。カオスが足りないのであれば、更なる装飾品を盛るのみだ。
「DIVIDEの方! 今度はナマハゲの上から、サンタっぽい装飾品を加えていただけます?」
なんと、イリスフィーナはDIVIDEに、更なるホログラムの投影を要請した。それにより、ナマハゲの上にはサンタの帽子が乗せられて、手袋やブーツ、果ては鈴まで装着されて行く始末。
「な、なんだ、そいつは!? 季節外れもいいところ……っていうか、それはハロウィンじゃなくて、クリスマスじゃねぇか!」
さすがの大祭祀ハロウィンも、これには突っ込みを入れずにはいられなかった。ハロウィンを見せろと言ったのに、まさかクリスマスを見せてくるとは。これは重大なルール違反ということで、一気にイリスフィーナの肉体がハロウィン化してしまうと思われたのだが。
「だいたい、ハロウィンよりクリスマスの方が好きですの。お呼びじゃないのでさっさとお帰りなさいませ」
なぜなら、普段は厳しいダメ親であっても、クリスマスプレゼントぐらいははくれたから。もっとも、それは小学生の内までだと、どこか遠い目で語るイリスフィーナ。
「えぇい、下らねぇノスタルジックに浸ってんじゃねぇ! そもそも、なんでハロウィンじゃねぇのに、ハロウィン化が進行しねぇんだよ!!」
イラついた様子で、大祭祀ハロウィンが叫ぶ。まあ、確かに彼の言いたいことも分かるのだが、そこはイリスフィーナも想定済み。
これが、完全なサンタクロースであったのならば、ハロウィンとは見なされず世界の混沌化に巻き込まれただろう。しかし、今の彼女はサンタクロースとナマハゲが融合した巨大な何か。要するにハチャメチャコラボの真っ最中であり、何とでも言えてしまう状態なのだ。
そういえば、クリスマスでナマハゲとか、どこかの世界で光の戦士が戦っていたような気がする。あるいは、クリスマスとハロウィンのコラボは……おっと、これはあまり突っ込むと、世界の修正力によってグリモア猟兵の手からグリモアが失われ兼ねないので止めておこう。
「ええい、余計なこと思い出しましたわ。十字プラス×の字に切り下ろして差し上げますからっ!」
そんな数多の心配を他所に、イリスフィーナは真正面から大祭祀ハロウィンに斬り掛かった。それは、中学生になってから、プレゼントさえもらえなくなったことへの八つ当たり! トリック・オア・トリートというならば、ついでにプレゼント持ってこい! お菓子なんかじゃ満足できない! こちとら、キル・オア・プレゼントなんだよ!
「ま、待て! ハロウィンに菓子じゃなくてプレゼント寄越せとか、要求が過分だろ!」
「そんなの知ったことではありませんわ! 命とプレゼント、両方とも置いて、この世界から消えるといいのですわ!」
置いて行けるものは全て置いて行けという、もはや追い剥ぎ同然の主張! それに困惑する大祭祀ハロウィンを、イリスフィーナの剣が二重にも三重にも斬り裂いた。
大成功
🔵🔵🔵
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
恥ずかしい手段ですが、この手ですかねぇ?
【キャスター】要請、神秘の力に含まれる『祭器』強化を求めまして。
【遷胡】を発動、『加護』を纏いますねぇ。
『ハロウィン化』は状態異常、或る程度は吸収し『|反動《胸の増量》』に置換して防げるでしょう。
そして此方が本命、これ程の影響を置換すれば『反動』のサイズは尋常では無く、『膨大なサイズに膨れ続ける乳の暴走』という凄まじいカオスの状況が生まれる上、この状態は『女神の使徒としての|豊饒祭《ハロウィン》』の条件に合致しますぅ。
後は、サイズに比例し攻撃回数が強化された各『祭器』の攻撃を集中させて叩きますねぇ。
胸が無事戻るか、少々不安ですが。
●暴走、巨大バスト!?
大祭祀ハロウィンとの戦いが進むにつれて、混沌の度合いも増して行く。戦況としては猟兵が有利だが、しかしこのまま長引かせるわけにもいかない。
もう、残された手段は少ないと、夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は覚悟を決めた。どの道、大祭祀ハロウィンに対して『自分の信じるハロウィンの姿』を見せなければ負けるのだ。しかも、普通に仮装した程度ではダメで、このカオスな空間を凌駕する程のハロウィンでなければならないのだとすれば。
「ヒャハハハ! おっぱいのデカい姉ちゃん、どうするよ? 言っておくが、薄着になったり脱いだりする程度じゃ、俺様のハロウィンは止められねぇぜ!」
安易なお色気など無意味だと、大祭祀ハロウィンは釘を刺してきた。敵として親切なのか、それとも単に嫌味なのかは分からないが、しかしそれはるこるとて承知の上。
「えぇと……恥ずかしい手段ですが、この手ですかねぇ? 大いなる豊饒の女神、あなたの使徒に『変幻の加護』をお与え下さいませ」
るこるが発動させたのは、神秘の力に含まれる『祭器』の強化。その原動力となるのは、他でもない状態異常の力である。
もっとも、それは即ち自らの肉体に状態異常……ここでは主にハロウィン化現象を引き寄せてしまうことに他ならず、放っておけば一気にハロウィン化が進行してしまう。そんなハロウィン化を、自らの体形面への反動として昇華して行くるこるだったが、そんなことをしたが最後、彼女の胸は瞬く間に肥大化を始めて容易に衣服を破ってしまった。
「……ひゃぁっ! や、やっぱり、反動が大き過ぎますぅ!!」
「ヒャハハハハ! お色気は無駄だって言っただろう……って、なんだそりゃ!? 単に裸になるだけじゃねぇのかよ!?」
これには大祭祀ハロウィンもビックリである。なにしろ、るこるの胸はハロウィン化のエネルギーを吸収する度に肥大化を続け、あっという間に彼女の身の丈も超えるほどの大きさに!
「うぅ……く、苦しい……ですぅ……」
今や、るこるは山のように巨大な胸に本体がくっついているという、なんともアンバランスな体形となっていた。否、アンバランスどころか、これではもはや胸が本体で身体はオマケだ。あまりに巨大化し過ぎた結果、胸の重さで立ち上がれないし動けない。顔面が自分の胸に埋まって動くことも難しく、両手で胸を隠すことなど勿論のことながら不可能である。
唯一の幸いは、それがあまりに巨大すぎて、誰も胸とは認識できなかったことだろう。殆ど全裸であるにも関わらず、その存在はエロスではなく、ひたすらにカオス! 過ぎたるは猶及ばざるが如しとか、そういうレベルの話ではない!
彼女の身長から計算すると、バストサイズは90cmもあればGカップにはなるだろう。通常でも、るこるはPカップくらいはありそうなわけだが……それより更に肥大化したとなれば、それはもはや測定不能のZカップ! 乳の化け物といっても過言ではなく、本人の方が胸に圧し潰されて圧死しそうな勢いだ。
「うぐぐ……こ、攻撃……を……」
そんなるこるであったが、各種浮遊兵装を懸命に操り、それらを使って大祭祀ハロウィンを攻撃し始めた。ユーベルコードの効果によって、攻撃の威力はるこる自身の肉体が、どれだけ肥大化しているかに比例している。即ち、今の彼女は直接攻撃を仕掛けなくとも、大祭祀ハロウィンを十分に痛めつけるだけの術を持っているわけで。
「おいおい、冗談じゃねぇぞ! そんな恰好なのに、攻撃はまともにできるのかよ!!」
慌てて逃げ回る大祭祀ハロウィンだったが、周囲を完全に包囲されているので逃げ場はない。それでも強引に逃げようとした結果、事もあろうか巨大化したるこるの胸に突っ込んでしまい、バランスを崩した彼女の身体は胸を中心に大通りを転がり始め。
「あぅぅ……ど、どいて……ください……」
「オイ待て! なんでこっちに来るんだ……うぎゃぁぁぁっ!!」
哀れ、転がる巨大胸に圧し潰されて、大祭祀ハロウィンはペチャンコに!
なお、るこるはしばらく転がったところで無事に止まれたようだが、ハロウィン化はそのまま続いており、更に胸が巨大になっていた。果たして、これは元に戻ってくれるだろうか。いつもの流れから考えれば、戦闘後には綺麗サッパリ戻ると信じたいが……少しばかり不安になってしまうるこるであった。
大成功
🔵🔵🔵
ウィーリィ・チゥシャン
【かまぼこ】
どんな仮装をしていても、俺が料理人である事には変わりはない。
だったらやる事は一つ!
決戦配備のキャスターにスタジアムに見立てた調理場と食材を用意してもらい、加えて【物を隠す】で持ち込んでいた手持ちの材料を使って【グルメ知識】を駆使し【医神の前菜】で無国籍料理ならぬ無国籍多元世界料理を作りハロウィンに突き付ける。
(服装も【早業】でコック帽に中華の厨衣、和食の前掛けとカオスに着替えた)
「さぁ、これが俺の『ハロウィン』だぜ!」
鶏スープのゼリーにヘビを封じ込めたヘビのゼリー寄せ(見た目はカオスだけどちゃんと食べられる)
サメの丸揚げバルサミコソースかけ!(同上)
ブルーアルカディアの魔獣の肉やUDCの怪物の肉など様々な世界の材料をぶち込んだ寄せ鍋!(同上)
エトセトラエトセトラ!
当然ハロウィンには食わせないけどな!
奴が怯んだところで【ダッシュ】で間合いを詰め、炎の【属性攻撃】を付与した大包丁の【捨て身の一撃】を食らわせる。
「後は任せたぜ、シャーリー!」
尚、作った料理は後で美味しく召し上がる。
シャーリー・ネィド
【かまぼこ】
この街以上のハロウィンを見せろって言われたけど、ただのごった煮だよね、これ
ボクが本物のハロウィンを見せてあげるよ!(どやぁ
決戦配備(キャスター)で大型モニターを用意してもらい、そこに古今東西のサメ映画(ただしB級以下)を流してハロウィンと一緒に鑑賞する
サメ映画は海だけでなく陸上や空、雪山や砂浜、色々なところが舞台になっている
サメも頭が複数あるのは可愛い方でロボだったり悪魔が取り憑いてたりとバリエーション豊か
ストーリーもシリアスからコメディと起伏激しく用意してあるよ
さぁ、このカオスに耐えられるかな?
ボスを【挑発】しながら隙(呆れて欠伸をするとか)を伺い、そこへ【M.E.G】の一撃をお見舞いする
ボスをやっつけたらウィーリィくんの料理のご相伴に預かる
●カオスな映画とカオスな食事
一進一退の攻防を繰り広げる大祭祀ハロウィンとの決戦。街を覆うハロウィン化に抗いながら、猟兵達は徐々に大祭祀ハロウィンを追い詰めて行くものの、その代わりに自らもまたカオスの波に飲み込まれてしまう者もいるわけで。
「おい、どうするシャーリー。このままだと、いよいよ街がヤバそうだぜ」
残された時間は少ないと、ウィーリィ・チゥシャン(鉄鍋のウィーリィ・f04298)はシャーリー・ネィド(宇宙海賊シャークトルネード・f02673)に尋ねた。どうやら、彼女にはハロウィン化に抗うための秘策があるようなのだが、詳しくは聞いていなかった。
「この街以上のハロウィンを見せろって言われたけど、ただのごった煮だよね、これ。ボクが本物のハロウィンを見せてあげるよ!」
そう言うが早いか、シャーリーはDIVIDEにジャマーの発動を要請し、巨大モニターに様々な映像を写し始めた。それらは全てサメを題材にした映画だったが……その大半が、低予算&トンデモ脚本によって作られた、B級以下の映画だったのである。
「ヒャハハハ! そんな映画で、俺様のハロウィンと張り合うつもりかぁ? 人間の想像力なんざ、俺様のハロウィンには敵わねぇってことを教えてやるぜぇ!」
そんな映画を前にして、大祭祀ハロウィンはシャーリーに勧められるままに鑑賞を始めた。どうせ、人間の作った低俗な映画。この街の混沌を凌駕する発想など出てこないだろうと思っていたのだが……シャーリーの用意した映画の数々は、大祭祀ハロウィンの予想の全て斜め上を行くものだった。
「おいおい……なんだよ、こりゃぁ……」
海だけでなく、陸上、空、雪原に砂浜まで、あらゆる場所に出現するサメ、サメ、サメ!
複数の頭がある化け物サメなどはマシな方で、何故かロボットなサメが現れたり、悪魔が憑依しているサメが暴れたりと、もうやりたい放題である。
「うわぁぁぁ! 逃げろぉぉぉぉっ!!」
とある映画では、開幕早々にして砂浜で遊んでいたパリピ達が、何故か背中にバルカン砲とミサイルポッドを背負ったサメに襲われ、一人残らずハチの巣にされていた。どうやら、軍の研究施設から脱走したサメということらしいが、この程度は序の口だ。
「「「うぅぅ……ぁぁぁぁ……」」」
「「「シャァァァァク!!」」」
また別の映画では、街を埋め尽くすゾンビ軍団と、何故か全地形対応にされたサメ軍団が、互いに相手を捕食し合うという地獄絵図が繰り広げられていた。
映画のキャッチコピーは『どちらが勝っても人類滅亡!』である。一応、主役の人間もいるようだが、この映画においては完全に空気! ただ、サメとゾンビが互いを食らい合う、なんともグロい映像がひたすら流されるだけである。
「いやぁぁぁぁ! た、助けて……んぐぐぐ……」
その他にも、何故か下半身がタコのサメが現れて、美女を触手でぐるぐる巻きにした挙句に丸呑みにするという、妙にニッチな層の需要を満たす映画が流されたり。
「くっ……! やつが、この墓を守護する亡霊か!!」
砂漠の遺跡を探検している冒険家グループが、何故か全身を包帯で巻かれたミイラサメに襲われたり。
「あぁ……どうして、あなたは人食いサメなの?」
そうかと思えば、なぜか人食いサメに恋してしまった少女とサメの異種族間恋愛ドラマが繰り広げられたりと、次から次にメチャクチャな映画が流されるのだから堪らない。
「…………」
さすがの大祭祀ハロウィンも、これらには何と感想を述べて良いのか分からないようだった。
一般的に、こういう低予算な映画はB級映画と呼ばれるが、そのB級の中でも更に極まった映画のことを、Z級映画と呼ぶことがある。内容が恐ろしくつまらない。何の脈絡もなく意味不明な展開で人が死にまくる。安っぽい合成と低俗な下ネタが満載の、お笑い芸人のコント以下の内容が流されるといった、どこにも褒めるところがない映画である。
それらの映画は全てZ級に分類されるもの。実際、ホラーと称して中身は単なるストリップショー(しかも全くエロくないし面白くもない)だったり、野菜が巨大化してフードコートで人間を食い散らかしたり、あるいは尻だけが巨大な怪獣となって暴れたりと、碌でもない映画は枚挙にいとまがないのだ。
そういった映画と同レベルのサメ映画が、要所で放映されては大祭祀ハロウィンの脳を破壊して行く。一本だけならまだしも、ただでさえB級映画の見過ぎで感覚がおかしくなったところに、不意打ちでZ級をブチ込まれれば脳が受け入れを拒否するのも当然だ。
「よ~し、今だね! 史上最大の凶暴すぎる一撃、受け止める覚悟はある?」
「……へ? ぐぼぁぁぁぁっ!!」
そんな大祭祀ハロウィンに、シャーリーは情け容赦なく宇宙バイクで突撃をかました。映画の酷過ぎる内容のせいで意識が呆けていた大祭祀ハロウィンには攻撃を避ける術などなく、諸に脇腹をブチ抜かれてしまった。
「うぐぐぐ……おのれぇ、卑怯な真似を……」
それでも痛みに耐えて起き上がる大祭祀ハロウィンだったが、そんな彼の前には、何故か様々な料理が並べられている。ふと、顔を見上げてみると、そこには凄まじいスピードで料理を作り続けるウィーリィの姿があった。
「元気にならなきゃ始まらないからな! さあ、どんどん作ってやるぜ!」
これが自分のハロウィンだと言わんばかりに、ウィーリィは料理を作り続ける。勿論、単なる料理ではない。あらゆる世界から取り寄せた食材で、今までにないハロウィン仕様として調理された、無国籍多元世界料理である。
「ハロウィンを見せろって言ったよな? さぁ、これが俺の『ハロウィン』だぜ!」
そう言って次々と料理を並べて行くウィーリィだったが、その格好もまた凄まじいちゃんぽん具合。コック帽に中華の厨衣、和食の前掛けを同時に着用しており、もはやどこの国の料理人なのかも分からない。
「それじゃ、まずは一品目だ! 鶏スープのゼリーにヘビを封じ込めたヘビのゼリー寄せ!」
最初に出されたのは、ゼリーに蛇が丸ごと封入された凄まじい料理! まあ、味は申し分ないのだろうが、とにかく見た目がいただけない。
「続けていくぜ! サメの丸揚げバルサミコソースかけ!」
こちらはこちらで、凄い料理が登場した。丸揚げというからには、本当にサメを丸ごと挙げているのだ。しかも、小型の幼体ではなく、大海原を遊泳する10m級の巨大サメを!
「そして、こいつはとっておきだ! 色々な世界から取り寄せた肉をブチ込んだ、肉寄せ鍋だぜ!」(同上)
困惑する大祭祀ハロウィンの前に、更に置かれた凄まじい色の鍋料理! どうやら、ブルーアルカディアで入手した魔獣の肉や、UDCアースで手に入れた食用UDCの肉が使用されているようで、匂いも色も理解不能なものになっている。
「な、なんだ、こいつは!? これが……ハロウィンだとぉ!? 俺様の想像力を……あらゆる可能性を超えた料理だとぉ!? み、認めねぇ! 認めねぇぞぉぉぉぉぉっ!!」
もはや、思考の処理が追い付かず、結界寸前の大祭祀ハロウィンが頭を抱えて叫ぶ。先程から次々に繰り出される、あまりに常軌を逸したものの数々。いかに大祭祀ハロウィンといえど、異世界の全てを網羅しているわけではなく、それらの文化を利用した存在は、時にカオスを超えたカオスを呼ぶ。
「これが……これが……世界の壁を超えたハロウィン……。ハロウィンとは……ハロウィンとはいったい……うごごごご……!!」
ついに、大祭祀ハロウィンは自らの思考処理に耐えきれず、そのままゲシュタルト崩壊を起こしてしまった。こうなってしまえば、もはや彼など恐れるに足らず。大包丁から放たれる炎の一撃でウィーリィが大祭祀ハロウィンを焼き払えば、真っ黒こげになったところへ、再びシャーリーが突っ込んで行く。
「後は任せたぜ、シャーリー!」
「オッケー! これで終わりにしてあげるね!」
最後はシャーリーが宇宙バイクで大祭祀ハロウィンを轢き潰し、これにて戦いは決着を迎えた。大祭祀ハロウィンが倒されたことで、少なくともこの街のハロウィン化は解除されたのだろうか。気が付けば、周囲の様子は落ち着きを取り戻し、いつもの巣鴨の街に戻っていた。
「終わったね。さあ、後はこのお料理を、ちゃんと食べないとね」
「そうだな。折角作ったんだし、食べ物を無駄にするのは良くないからな!」
なお、戦いの最中に作られたカオスな料理は、ウィーリィとシャーリーが責任持って美味しくいただいたそうです。ただし、その見た目があまりに強烈だったことから通行人の目を引いてしまい、主に地元の学生達によって写真を撮影され挙句、SNSでバズりまくったというのは別の話。
大成功
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