●全世界同時放送を聞いただろう?
錫杖で地面を叩く。しゃらり、と涼やかな音が鳴り響いた。
世はまさに、ハロウィン南瓜、仮装、お菓子と賑やかなお祭り模様の準備真っ最中。
すでに準備を終えたもの、急ぎ準備に奔走するもの。
一夜で終わる、たった一日の馬鹿騒ぎ。
「しかしてこれなる事象はあるべくして起こるもの」
畏怖する必要はない。従え、心が叫ぶままに。
終わりを寂しく思ったことはないか?まだこの夢が続けばいいのにと。
「一年に一度、覆い尽くす十字路と街中の仮装。実によろしい」
賑やかで、宗教的で、馬鹿騒ぎで、破天荒。
仏法僧は心で理解した。我こそは『ハロウィンこそ至高明王』。
ただ一日の騒ぎで終わるのは、よろしく無い。
騒げ、騒げ、毎日を。
大祭祀ハロウィンは宣言した。ならば我もまた此処に宣言しよう。
「それはそれとして、『一日限定』などいう文明は許せることはないのだと」
●ワンナイト・クロスロード
「というわけで、全世界同時攻撃が始まる。単純で規模のでかい馬鹿げた事と、切り捨てるのは早計だ。世界中がハロウィンに染まるぞ」
狼姫・黒(漆黑バーチカル・f40925)、オルトロスが不満げに鼻を鳴らしている。
「俺の予知では、決戦都市の隅っこにデウスエクス『ビルシャナ』が配置されていた。大祭祀ハロウィンの志に同調をしめし、『たった一日のハロウィン』を否定しにやってきたようだ」
季節の魔力が高まる頃――特定名『ハロウィン』の魔力を狙い、ハロウィン化しつつある都市で戦闘を繰り広げるひつようがある、と黒は語った。
「簡単に表現数ならば、ハロウィン化を無視していればいずれ『ハロウィンのなんでも有り空気に』世界自体が呑まれてしまう。なんでも許容・存在できてしまう。世界の理が激しく歪むんだ、よくないだろう?」
イベントの日を含む非日常と日常の境目は必要だ。
「すでに歪み始めてる戦場にお前たちは行かねばならないが……呑まれる前の対策なら、少しは取れる。俺も馬鹿げた事だと思うが、『仮装によってあらゆる世界の概念が同時に存在する状況』を作るんだ。カオスにはカオスを、適切なものを、用いて挑むくらいがイイ、という話でも有るな。伝わるだろうか」
それぞれが世界出身のコーデ、ガチな服装、ファンタジーの服装、なんでもいい。
はじめからそこに『ない』ものを持ち込んで戦う、そんな事前準備が必要だ。そして持ち込み、その格好で戦う。
戦場でデウスエクス軍団を蹴散らし、ハロウィン化を食い止めつつ、『多重分身で世界各地に現れる大祭祀ハロウィン』の野望さえ蹴散らしに行く。やつらハロウィンにはやたらと寛容だ。褒め言葉さえくれるかもしれない。
「さあ話はこれで終わり――|決戦配置《ポジション》につけ、馬鹿げた猛威から世界を護ってくれ。ただ――ソレだけの戦いだ」
タテガミ
イベント事に積極出席。タテガミです。
今回は『ハロウィン2章のシナリオ』となります。
●簡単な概要。
戦場は、ハロウィン装飾だらけの大通りの『十字路』。
・|決戦配置《ポジション》は、プレイングボーナスと同様です。
ケルベロスディバイドの世界説明のところをご確認ください。
プレイングの冒頭に記載があると、助かります。
・『仮装によってあらゆる世界の概念が同時に存在する状況』をつくる。
これもプレイングボーナスと同様です。仮装しましょう、世界のために。
仮装表記を忘れた人は、その場にあった簡易アイテムを装着することになります。
タテガミが「仮装アイデア表2023」を物理に振ることになります。これを平等な対応とします。
●1章集団戦『仏法僧』
別名、『ハロウィンこそ至高明王』を襲名。デウスエクスです。
ハロウィンがたった一日で終わることを嘆き、終わらないハロウィンを肯定します。
猟兵やケルベロスたちのハロウィン衣装に感心が高く、大祭祀ハロウィンの行動理念に全力賛同しているため、ハロウィンはいいよな、とめちゃくちゃ語り倒そうとしますし仲間に引き入れようと活動します。
●2章ボス戦『十二剣神『大祭祀ハロウィン』
配下を蹴散らされた後、笑い声と共にやってくるでしょう。
相手はデウスエクスの大ボスの一人であるため、真っ向勝負では苦戦は必至ですが、
前章同様に決戦配備ポジションは利用が可能です。
ハロウィン楽しもうとする人は好きです。正義の味方が堂々とやってくるのが嬉しくて、楽しいのでしょう。
●その他。
シナリオの仕様上30日ぐらいには完結いたします。断章は必要に応じてタグから受付をお知らせしますが、基本はそちらもタグからお知らせします。なるべく採用できればと思っておりますので完結までギリギリになる可能性もあります。人数を捌けないと思った時は、全体として一度は再送を頂く場合もありますので、可能ならば受付中か、タグをご確認ください。
第1章 集団戦
『仏法僧』
|
POW : 〇〇こそ至高の念
【思念波】が命中した敵に、「【仏法僧が傾倒している文化を肯定したい】」という激しい衝動を付与する。
SPD : 〇〇こそ至高の杖
【錫杖】から【エネルギー弾】を放ち、自身からレベルm半径内の敵の【仏法僧が傾倒している文化を否定する気持ち】だけを攻撃する。
WIZ : 〇〇こそ至高の会
レベルm半径内を【仏法僧が傾倒した文化を広めるための会場】とする。敵味方全て、範囲内にいる間は【仏法僧が傾倒した文化に関係する全ての行動】が強化され、【仏法僧が傾倒した文化に関係無い全ての行動】が弱体化される。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●十字路の中心を埋め尽くすものたち
ビルシャナ一派が蠢いている。
「ああ。いい、実に良い……」
ハロウィン文化、もっと流行れ。侵食せよ。
「そうは思わないか」
しゃん、しゃんと錫杖が地面を叩く。
仏法僧は興奮した様子を見せるが、その言葉は落ち着いている。
「一度の夢で終わるのも、一年一度のイベントであることも」
何もかもが、あり得ない。
さあ此処で否定しよう。これから毎日ハロウィンとなることを、喜べ。
我らが大祭祀ハロウィンが、地球に『ハロウィンの楔』を打ち込んだ暁には我らが理想は大いに人生を豊かにするであろう。
クローネ・マックローネ
NGなし、絡みOK、アドリブ歓迎
【POW判定】
年に一度だからこその魅力ってのもあると思うんだけどなぁ…♪
まあ素直にこちらの言い分を聞いてくれる訳もないし…♪
始末してから聞かせよっか★
スペースオペラワールドの「宇宙騎士」を模した仮装を着てくるよ★
UCは「クローネちゃんのキラキラなお友達★」を使用★
同じく宇宙騎士に仮装したヴァルキュリアちゃん達を呼んで、【集団戦術】で攻め立てるよ♪
敵の攻撃の影響については【呪詛耐性】【狂気耐性】で耐えるよ♪
ポジションはスナイパーを要請♪
こっちが前衛をやるから、遠距離支援をよろしくね★
…今気づいたんだけど、もしかしなくても始末しちゃったらなにも聞かせられなくない?
●仮装という名の宇宙
「ん~。年に一度だからこその魅力ってのもあると思うんだけどなぁ~……♪」
ふふふ、と笑うはクローネ・マックローネ(快楽至上主義な死霊術士・f05148)。スペースオペラワールドが誇る宇宙の奇跡、――宇宙騎士として、ザッ、と衣服の擦れる音を立てて立ち塞がった。
かつん、とマンホールをわざと鳴らした甲高い音。
普段の彼女よりも、やや露出を抑えたロングコートからちらりと足が覗いている。
ばさあとはためくマントはロマンの色に映え、ビルシャナ一派は呆気にとられた。演説する喧しお喋りさも身を潜めたように、ざわ、ざわと声色が声にならない動揺するような声まで聞こえるようだった。
『……ほ、ほ。それなるは異教の騎士。センスがいいではないか――ブラックタールが|宇宙《スペース》|騎士《ナイト》だと……くっ、そちらはどうやら"わかって"いるようだな!』
『此処ぞという装束に、戦いにそちらが装束を選ぶとは!』
仏法僧たちの、ほうほうと相槌が騒々しい。
いいぞ、もっとやるといい。
肯定まで飛んでくる。
『そちらもハロウィンを嗜む同士であるか。では、一日限りなどと明確な終わりを線引く世界を変えていこう。我こそは、ハロウィンこそ至高明王。最高を最高のまま、毎日のこととして一日過ごそうではないか!』
ふっくらとした胸を膨らませ、満足気にうんうんと頷く仏法僧はクローネの最初の言葉が聞こえていないのか。
我が道こそが人類が歩むべき道だと、聞く耳を持たない。
もとよりも、右から左に聞き流しているのだろう。都合のいい耳だ。
ふわ、ふわと漂う"肯定感の|念《オーラ》"。思念波が傾倒する言葉にのって、散布されている――毎日ハロウィンなんて最高なのだからお前もまた肯定するがいい、そんな概念が"肯定"させられてしまう!
――まあ素直にこちらの言い分を聞いてくれるはずない、か。
「始末してから聞かせよっか★」
ぶっそうな一言だって帳消しにするほどの、ユーベルコードを発動。
|クローネちゃんのキラキラなお友達《ブラック・ヴァルキュリア・レギオン》★は、ヴァルキュリアの団体様。
キラキラ光を振りまきながら、クローネと同様の宇宙騎士服を着用している。
一体感!臨場感!団体衣装合わせ!
これにはビルシャナ一同、大げさに大歓喜!
『やられた!そうきたか!』
『いいぞ、エンジョイする姿勢!最高だ!ああ我々も(仮装やハロウィンに)本気を出すべきだったか!』
「……あれれ?これってもしかしなくてもチャンス~♪」
そーれ養成しちゃえ、|ぽちっと《スナイパー》な!
クローネが放たれた呪詛でしかないオーラの狂気に流されず、集団でハロウィン戦術を見せつける!
これなるは、ハロウィン仮装集団宇宙騎士クローネ……と可愛いヴァルキュリアちゃんたち!
ふふふ、と微笑む声と赤い瞳が輝く時――一体、また一体と再起不能に追い込んでいく。
「クローネちゃんたち、宇宙騎士だもの~♪今日の平和は、この戦いのために~♪」
騎士っぽいことを呟きながら、攻め立てられたビルシャナは後方支援を受けて打ち込まれる長距離ミサイルの格好の餌食であった。仮装したクローネに感服し過ぎだらけ。狙撃部隊も、気楽ならくらくズドン、である。
なんて気軽に倒されるハロウィンこそ至高明――。
「……あ、ばったばたなぎ倒して置いて今気づいたんだけど、もしかしなくても始末しちゃったらなにも聞かせられなくない?」
気づいたときには性根を叩き直すせるほど意識を持つ個体が側に居らず、ヴァルキュリアちゃんたちがきゃー!改心しますー!とノリよくクローネにつきあってくれたとか、くれなかったとか。ハロウィンをエンジョイしつつ戦闘し、戦闘後に齎されたキラキラの彼女たちの会話模様に、ビルシャナからは満足げな笑みばかりが観測できたそうだ。
大成功
🔵🔵🔵
尾守・夜野
ポジ:ジャマー
仮装:去年の赤えい
※妖怪として逸話のあるでかいエイ
グリシャン・カクリヨ・サムエンをカバー
赤エイの通りUCで尻尾に毒仕込み済
※宿敵と相打ちになった結果悪霊化して現在縮んでる
※WIZ威力上げる為子供のまま(死者が戻る日&悪戯として攻撃合法的にする為)
「…スケールがでかいんだか小さいんだがわからんな
っと敵さんは…っとあそこで演説してる奴か
【Trick but Treat】」
というわけで悪戯開始
本当は千選恐々でダチ達と遊びてぇんだがSPDなんだよ
古式ゆかしく腐った卵やら諸々をステンバーイ…
逃げようとしたら尻尾引っ掛ける
褒めた場合でもこことか作り込んだんだーとか言いながら尻尾をとん…と
●trick bad time
広がる空気感は、ハロウィンの装飾が踊っていた。
電灯の先は、おばけかぼちゃの姿へと歪められ、一斉にぽぽぽと灯る。
ショーウィンドウの中に飾られる骸骨マネキンが着飾る吸血鬼な仮装。
人影らしいものはおおよそ見えないが、ビルシャナ――仏法僧たちが錫杖で地面を叩くと、バサバサと野生のコウモリが飛んでいく。カァカァ鳴くカラスの声。どこからともなく流れる不気味寄りなコミカルなBGM。
街中に非日常が住んでいる――尾守・夜野(自称バブ悪霊な犬神と金蚕蠱モドキ混合物・f05352)だって周囲をきょろきょろと見回したものだ。
『ハロウィンこそ至高の会へようこそ、歓迎しよう』
「……ったく、現地に来て見てみるとスケールがでかいんだか小さいんだかわからんなあ……」
演説しているからすぐに分かる。夜野は敵の広げる"会場"へと巻き込まれる形で、文化の体験をしていた。大きな通り、十字路で彼らはハロウィンを楽しむ者であると夜野を歓迎する――彼らが傾倒するハロウィン会場はオレンジ色と黒、紫色とお菓子の匂い。すでにお菓子を手持ちのバケツに貯めた夜野は、でかい赤エイの仮装でゆらゆら両手を揺らした。
妖怪として逸話のあるでかいエイだ――グリードオーシャンな属性も。
カクリヨファンタズムな要素も、サムライエンパイアな要素もきっとカバーしている――すでに固有の世界を開かれている事には目を白黒させたものだが、どうやら怪しまれてはいないようだ。
『妖も、逸話も、成りきることも全てが全てハロウィンには持って来いだろう』
笑う声。傾倒した文化を堪能する"小さな子供"にどことなく優しい対応をしてくる。
『どれ、どれ。何かしたいことがあるのではないか?』
『聞いてやろう。何を言う?尋ねる言葉があるのではないか?』
そわそわ。
見るからに"|あの言葉《トリックオアトリート》"と言われたがっている!なんてハロウィン大好き明王なんだ!思わず心の声が出そうになるのは、我慢我慢。
赤エイの尾に、|逃遮択壱《にしゃたくいつ》は仕込んである。
あとは間合い、懐に入るだけ――接近する都合上、言われたがる言葉を"いう"というのは、実際都合が良かった。
――本当は、"千選恐々"でダチ達と遊びてぇんだが……。
――ちと戦術と一致しねえ。
――古式ゆかしく腐った卵やら諸々をステンバーイ…。
「――Trick but Treat!」
なるべく愛嬌よく、仏法僧たちに近づいて。それから突然ガッと投げつける。服装、頭、手当たり次第に投げつけて、べしゃりと音が立つなり周辺のビルシャナたちの表情が変わった。凶悪な腐卵臭がぶわあと漂う――彼らがハロウィン文化を広げるための会場に、butな時間を始めよう。夜野はお菓子入りバケツの中から無線機を手に取り、少しだけ声を張る。
「特務機関|DIVIDE《ディバイド》に支援を要請する!|戦闘配備《ポジション》はジャマー!派手にやれ、続け!続け!」
決戦都市としての側面は、当然この十字路にも適応される。
周辺の建物外部に設置された魔術増幅装置から一気に"何か"が散布される――あくまで"この事象"に応じたエネルギー。主に腐った卵から抽出されたバイオガスが散布されたことで、一気に阿鼻叫喚状態は強まる。
『ぐっ……!ハロウィンを汚しおって……!』
げふげふと咳き込む彼らの言い分は最もだ。
早くこの場から逃げ出したい、空気が浄化されるまで一端離れ――。
「は?この状況も楽しめよ、俺としちゃあ……褒められるまでがワンセットなんだが?」
逃げようとした存在のすぐ傍で、小さな悪霊の囁きが死と隣り合わせの空気を持って訪れた。ぷすり、と赤エイの尻尾を突き刺して――。
「お前ら、今負の感情だらけだろ?よーく聞くよ、俺の悪戯は」
仕込んだ|毒《UC》の発動条件を満たす――体に流れていくのは呪詛。
濁々と盛らずとも、お前たちの不快感は致死量まで浸透するだろう。
夜野との間に起こった戦闘は、バイオガスの影に隠れ――ひとつ、またひとつと仏法僧たちの演説すらも、合わせて黙らせていく。
大成功
🔵🔵🔵
巨海・蔵人
アドリブ絡み歓迎
■心情
幻想の混じった街は知らないけど何だか懐かしい。
大きなお屋敷知らない親しい人達、
夢のように懐かしい|未知なる《ケルブレ》日々
■ハロLIVE
|衣装《看護士》オッケー
ハロウィンをぽっぷに合わせてから塗り替える|音楽《UC》もいい感じ。
まずは掴みで
「皆が戦場の中心で叫びたい言葉第三位〜!メディーック!?」
カオスなパワーで始めるよ
「今晩は〜今日はここから素敵に僕は生ライブ!
愉快なバイオモンスター蔵人くん盛り上げるよ〜」
そろそろベルや雪がチラついて宇宙からサンタな彼がやってくる
「楽しいお祭り終わっても、一つ季節が一巡り、寂しい気持ちのトリックを最高にトリートな次のお祭りで染めちゃうよ
●ハロウィンに溺れる
さあさやってきました|決戦都市《ケルベロスディバイド》!
ただいまLIVE中継マイクのチェック中!
プレイリストからベスト・オブチューンナンバーを紹介だ。これなるはどんな場を盛り上げる"カオスハロウィンナイトメア"。ナンバーは仏法僧こと満足気に羽毛をぶわわっと膨らませているビルシャナ一派からの一押しからのチョイスであるが、なかなかノリの良いダンスミュージックであるとカオスコントロール・Rising(ボリウッドシキウチュウネコショウカンシキ)
を利用して、曲を流す巨海・蔵人(おおきなおおきなうたうたい・f25425)だって思う。
自身の視界に広がるユーベルコードによって現れた133もの大量の宇宙黄巾党の一派と踊るハイパースペース張角がキレッキレのダンスを披露している!あれだけで再生数は億に行くんじゃなかろうか、嗚呼何故此処はキマイラフューチャーでは……いいえ、ご安心ください。
キマイラフューチャーで大きなスクリーン越しに生中継されています。現地のキマイラ達との調和性でボルテージと歓声でまるで人だかりの中にいる気分!
『シャルウィーダンス!もしくは……』
スペース張角は誘う。踊るか悪戯されるかお菓子を寄越すか。
黄色の色合い統一の中で、ひときわ目立つその言動。
『な、なんと……全てを強欲に要求するのか』
ハロウィンこそ至高の念が通じぬのか!?
いや、通じて、いる?仏法僧はわかりにくい表情で困惑している!
看護師一章の蔵人は、困惑カオスのフルパワーの中で、大きめに愉快に声を張る。
「皆が戦場で叫びたい言葉、第三位~ウィーラブ"メディーック"?!」
幻想の混じった街で、ユニークポップな曲が流れているのは。
蔵人はこのような歪んだ認知の街は知らないのだが、なんだか少し、懐かしい。|大きな屋敷《決戦ビル群》知らない親しい人達。
要請する言葉、反応する町並み。
それは、夢のように懐かしい|未知なる日々《ケルブレ》――。
「カオスなパワーは十分すぎるくらい。今晩は~、今日はここから素敵に僕は生ライブ!愉快なバイオモンスター蔵人くんが盛り上げるよ~!あ、カオスが苦手な人は避難してね!」
民間人の避難は完璧、援護要請!
「さあ、ポップなビートを更に上げていくよ!黄巾党の姿をよく見て~!」彼らが姿は、冬を告げ、願いを届けるプレゼント運びのサンタ衣装!ただし黄巾といえば黄色、黄天たちは皆黄色で身を染めている為、すこしわかりにくいが大量のサンタがロマンスを運びに来たのだ!ハロウィンよりその先を欲しいなら進呈しましょう。
「楽しいお祭が終わっても、ひとつ季節が巡り、寂しい気持ちのトリックを最高にトリートな次のお祭りで染めちゃうよ」
看護師率いるサンタ軍団(黄巾党と張角)が謳う踊る!ハロウィンナイト!
『わ、わ。大柄な男性が着こなす看護服もなかなか……』
『ああ。有り得ざる感じがこう、ハロウィン……』
良い、事実に良い。仏法僧たちは無力であった。
ハロウィン尊い、などと思いながらカオスの人の波に埋もれていくのである。
ハロウィンは終わり、クリスマスは来る。
ハロウィンは決められた期日でなければ――困るのだ。
「戦場の中心で叫びたい言葉~更に上位は~、あ、軽いCMとキャスト変更の後で!」
大成功
🔵🔵🔵
フカヒレ・フォルネウス
【魔王国】SPD アドリブ歓迎
仮装:黒い外套の死神
決戦配備:キャスターで、魔法陣展開による術式強化
アルテミシア様、アルドラさん、メリーナさんと、参加します
ええ。ハロウィンは至高ですね。うんうん。
と適当に相槌を打って聞き流し、肯定する素振りでエネルギー弾によるダメージを受け流しておきます。
その間に攻撃の準備を。キャスターの手配のおかげでスムーズですねぇ。
仮装でハロウィン化を食い止めて、UC展開。
ところでハロウィンに相応しいホラーはご存じですか?
そう、鮫です。
ハロウィン環境に対応した鮫を召喚し、死者の群れや悪魔の軍団と共に仏法僧を強襲しましょう。
恐ろしいでしょう? これが魔界流のハロウィンです!
メリーナ・バクラヴァ
【魔王国】
ヒラヒラお姫様の仮装です!…アルドラさん見て「わ、私はそれ系のプリンセスじゃないでーすよっ♪」言い訳しつつ
キャスターに照明演出を要求、皆の仮装を支援
錫杖のハロウィン肯定衝動はあえて幾らか身を任せましょう――その方が|台詞《えんぎ》に真実味が増す!
はい♪365日仮装しましょう~♪
(洗脳状態のフリで間合に踏み込み)
(で、「毎日は飽きが来る」発言を契機に青い顔)
…刺激に、慣れる?加熱した大喜利状態からの?発想弱者は瞬く間にネタ切れ??
(心に刺す言葉を)
――これ数年もしたら一周回って「普段着で外出するのが新しい仮装」とかなりかねないですどうすんですかぁー!?
(服に隠した両手短剣の攻撃と共に)
アルテミシア・アガメムノン
【魔王国】
ハロウィンの舞台に魔王国参上です。
さあ、皆さん、楽しみましょう!
仮装:『ボロボロの服を着た亡霊』姿
対『仏法僧』
ほほほ、確かに良いですわよね、ハロウィン。
ですが貴方の意見には賛同いたしません。
何故なら他にもステキな行事は沢山あるからです!
いくらステキなイベントも毎日では飽きが来ると言うもの。
それはハロウィンの価値を落とす所業ですわよ!
肯定しつつ毎日部分は否定。
そんなハロウィンを冒涜する貴方達には制裁ですと『氷炎の魔王軍』で臣下の悪魔軍団を召喚。
ハロウィンの雰囲気に悪魔の軍勢はぴったりでしょう。
皆さんと連動させて軍団を突撃させます!
決戦配備はスナイパーで突撃に合わせ援護して貰いましょう。
アルドラ・カリオストロ
【魔王国】
決戦配備:キャスター
仮装はDIVIDEの倉庫から有名テーマパークのマスコットの着ぐるみを見つけたわ
ニッキー・ラットというらしいわね
それは著作権がなどと備品担当の職員は煩いのだけれども、面倒な手続きは、その全て押し付けましょう
敵からの宗教の勧誘については間に合っているわ
永遠を生きる私は、終わらないことの退屈については誰よりも理解しているし、飽いているのよね
貴方の相手は死霊たちにさせましょう
ハロウィンは現世と異界との境界が曖昧となり、死者が地上を闊歩する日
人々が仮装をする理由も、死者たちに紛れることで身を護るためよ
死霊を操る私の魔術は、ハロウィンとも縁が深いの
弱体化させられる心配もないわ
●布教は数だ、わかるよな?
魔王国から――特務機関|DIVIDE《ディバイド》に支援を要請する。
トリガー式、順次同時展開の申請を、彼らは合図次第展開を約束した。
事前準備を完了し、十字路に踊り出る百鬼夜行が御一行。
『……して、集団で歪の街に躍り出るとは、如何なる気分であろうか?』
『我々が思う最強の至高会場へようこそ、楽しんでいくと良い!そして肯定すると良い!我々が愛すべき毎日がハロウィンであれという願いの旗本に!』
仏法僧たちは、猟兵達のお度連れを不思議なくらい歓迎して飴玉をバラバラと配り始める。
サプライズハロウィン、悪戯されてないけどお菓子をどうぞ。
「あら、気前がいいのね?」
「いいですね~、これ甘いやつですよ~っ♪」
ビルシャナ達の歓迎されて、ちょっぴり気分が良くなる女性陣。
ととん、と靴音を鳴らし、メリーナ・バクラヴァ(リスタートマイロード・f41008)は渾身の"映え"るポーズを決める――ひらひらフリル多めの動けるお姫様が一角だ。
頭上にキラリと輝くプリンセスクラウンを頂き、ちょっぴり背伸びした気分!
「ハロウィンの舞台に魔王国、参上です。さあ、皆さん、大歓迎ですし、こちらも存分に楽しみましょう!」
アレが見えるか?|デビルキング《7thKING》アルテミシア・アガメムノン(黄金の女帝・f31382)率いる"魔王軍"。彼女はボロボロの服を着た亡霊、大きな胸が、魅惑的な太ももが、布の切れ目から覗いている。普段、潔いほどに太もも露出の多いアルテミシアだが、今回は逆だ。少し露出少なめな、一枚布を巻き上げて服装としたもの。ある地方、ある外国での伝統的な衣装とのことだが、多くの情報はあえて調べなかった。ほんの少しの想像と、|欲望具現術《ウィッチクラフト》で編み上げてボロボロにした、とかなんとか。流石、ワルの世界が誇るKINGである。」
「……ところで、それはどんな何の仮装ですの?」
ネズミっぽいきぐるみの貴方は、アルドラ・カリオストロ(死棘の薔薇・f41057)。
きぐるみ上に縫い付けられただけのゆらゆら揺れるまるい頭上の耳を揺らした。
「ああ、この仮装?DIVIDEの倉庫から、有名テーマパークのマスコットのきぐるみを見つけたのよ」
つまり、彼女のこれは支援物資感覚の借り物です。
「ふむ?つまり名称がある、と」
「確か……『ニッキー・ラット』というらしいわね」
ファンタジックなテーマパークの、重要人物――もとい、マスコットなのだとか。
泣く子も黙る、人気っぷりでそちらのテーマパークもまた気合の入ったハロウィンを行うのだと有名である。
女の子も男の子も、みんな大好きという有名さらしいが、如何せん美品担当の職員たちは著作権が等と小声でヒソヒソと囁いていたという。あまりのテーマパークキャラクターの再現度、だったのか勝手に趣味で作り上げた誰かの|私物《パチもん》だったのかの詳細は不明だが、面倒な手続きは一旦、棚上げ。アルドラは全て押し付けて、現地にやってきていた。
なんといってもハロウィンは半ば無礼講!その前準備であり、戦闘を前提にしたならば――DIVIDE組織とて、猟兵たちの頼み事を無下にはできない。うーん世知辛いね!
尚、現在ファンタジックハロウィン会場と成り果てた歪んだ街中に居るために、大変に溶けて混んでいる――のだが、半歩、誰よりもやや後方に黒い外套の潜む影から成程、と相槌を受けてご満悦気味の、アルドラ。
それは、刃を持たぬ魔王国が死神――おどろおどろしい漆黒を身に纏ったフカヒレ・フォルネウス(鮫の悪魔の四天王・f31596)。
「……となると?」
アルドラのファンタジックなきぐるみを見て、どことなくメリーナへと飛んでくるフカヒレとアルテミシアの視線が、"合わせかな?"と微笑ましいものを見るような視線を物語る。目は口ほどにものを言った。
「わ、私はそれ系のプリンセスじゃないでーすよっ♪」
言い訳気味に、軽めのウインク。違うんです、偶然の一致です!
『どれもこれも個性が強い……良い、これだからハロウィンは毎日続くべきなのだ』
『毎日騒ぎ、毎日遊び、悪戯し合えばよいのだ』
『悪鬼が楽園、悪戯ものたちと愉快に過ごせば、毎日ハッピーハロウィンだろう』
キラキラ輝く衣装を身に纏ったメリーナは、自身の望む要請を組織へと伝える――照明関連への支援を願い、ぽちっと組織によって持たされたボタン押す。それが合図だ。
魔王国の面々の衣装がもっと映えるようにスポットライトを当てて貰った。
カッと輝くライトの下で、オールウェイズ輝けるファッションショー!
部隊は舞台へ、戦場は華あるハロウィンの庭へ。
「はい♪365日仮装しましょう~♪」
あえて身を任せて、彼らの言葉に同調する。
――だってその方が、真実味が増すですからね♪
|台詞《演技》を込めて、幻想を真実に!
洗脳状態のフリをしながら、間合いにふらりと入り込むメリーナと。
「ええ。ハロウィンは至高ですよね。うんうん」
誰がどう聞いても適当な相槌。
フカヒレは聞き流している、路端で語られる話など、大抵自分理論の押し付けた、共感したり感銘を受けぬのであれば、聞き流すのが一番いい。
『そうだろう!』
何故か機嫌良さそうな仏法僧が、錫杖を振り上げる。
高揚した気分を束ねたエネルギー弾で物理的な攻撃を用いてきたのは、"悪戯の範囲だ"とでも言いたげげで、フカヒレは肯定する素振りをして、ダメージ自体を受け流す。ぬいぐるみで殴られたような、なんとも言い難い威力だった。その間に攻撃準備を整えよう。
幾らぬいぐるみにべちべち叩かれるほどの威力だとしても、説法が如く御高説を垂れられるのは、時間の無駄だ――とはいえ|決戦配備《ポジション》キャスターの恩恵により、魔法陣展開起動式が色んなところで起動している。詠唱を圧縮する方法も、威力を高める方法も短時間で事が済む。
――……キャスター手配のおかげでスムーズですねぇ。
フカヒレは想像よりも多くの"鮫"を喚べそうな気がした。
『お前は、どう想う。ハロウィンは最高であろう?』
「宗教敵な勧誘かしら。間に合っているわ」
アルドラは首を振る。気ぐるみ衣装も合って、大変様子が見づらいが――しかし、仏法僧は見るからに不愉快そうな顔を一瞬見せて、食い下がってくる。
『では宗教的な垣根を超えるいいチャンスということで如何であろうか。悪戯とお菓子と、人外だらけが並ぶ異郷の面影さえ薄らと見てとれる、この一夜がもし続くのなら………』
僅かに短いため息。
「永遠を生きる私は、終わらないことの退屈さについては誰よりも理解しているし、飽いているのよね」
永遠に続くのは飽きる。繰り返し続けるのはマリオネットがすることだ。
同じプログラムしか頭にないロボットだけがやることだ。
人類が、人外の祭りを、衣装と装いを変えて言葉通り"触れ合う機会"とだけみるのなら、一日だけで事足りる。
"サプライズ"の言葉と同じ。毎日より、たった一日"その瞬間"が輝かしい姿であるべきだ。
しかし、魔王国は各々思うままに、動くのだ。
割って入るがごとく笑い声と共にアルテミシアが動く。
「ほほほ、そこまで勧誘されたなら確かに良いと思えますわよね、ハロウィン」
だがは全面賛同しない。ハロウィンこそ至高の念は、ギリギリ届かず。
女帝は髪をふぁっさぁと手で払うことで一蹴してみせる。
「でもわたくしは賛同はいたしません。これは非日常であることを良しとする行事、ただ一度の機会だからこそ映えるというのもありますのよ。それに」
『…それに?』
「他にもステキな行事はたくさんあるからです」
『ハロウィンの否定を繰り出すというのか』
「いくらステキなイベントでも、毎日は飽きが来るというもの。それでは至高にして最高のハロウィン――つまり、貴方がたの想う理想であろうハロウィンの価値を落とす所業ですわよ!」
おおよそ肯定しつつ、毎日部分は否定する。
「……刺激に、慣れる?」
アルテミシアの発言を景気に、顔が青ざめるメリーナはポツポツと呟く。
「加熱した大喜利状態からの?発想弱者は瞬く間にネタ切れ??」
思い描ける最悪の結末。全てやり尽くせば、たしかに未来がない。
「そんな一般的なハロウィン理論を冒涜する貴方達には制裁のお時間です」
さあ、お行きなさい――場を埋め尽くすほどの|氷炎の魔王軍《アガメムノーン》。
悪魔軍団が142――女帝が直属の部下たちがずらりと数で圧倒する。巻角の悪魔から色んな悪魔の大集合だ。
『なんと!これが仮装集団!?』
「いえ、彼らは全て自前ですのよ」
デビルキングワールドでは日常風景だ!ビルシャナ達は、当然ながら訪れる世界を間違えたのだ――。
なんと、と驚く声も、つゆ知らず。
「このハロウィンの空気感に悪魔の軍勢は、ぴったりでしょう」
|決戦配備《スナイパー》、最後の展開を――要請。
やや遠く、ビル群からがしゃんがしゃんとなにかの駆動音が聞こえだし、一気に放たれるような音。
「さあさ、やってしまいますのよ」
百鬼を越えた夜行の中を魔王軍が突撃していく。
「ところ、ハロウィンに相応しいホラーはご存知ですか?」
『え、えと……ゾンビ集団か』
『スケルトン集団だろう』
「そう、鮫ですよ」
答えは一択だろう?の声色で鮫と言い放つ。
この場はすでにカオスの温床。さあ見るが良い、この場はすでにフカヒレの領域でも有る。
周辺地域一体に、ハロウィン環境に適応した南瓜やコウモリシールを側面に貼り付けた鮫の群れが出没する。
カオスの海もなんのそ、ハロウィンの海、空間を泳ぐは鮫喰場(シャークラッシュ・テリトリー)――濁流が如く、羽毛のひとつ残さず食らう牙。
「貴方たちの相手は私の死霊たちにさせましょう」
貴種ヴァンパイアが呼ぶ。悪霊の|行進曲《マーチ》は、街中に聞こえる音楽さえ塗りつぶす。
地獄の門を開き、簡単には数えられない数の死霊を呼び出して、鮫と悪魔たちの群れの中に溶け込ませる。
圧倒的に多いのは、自動追尾や自動攻撃を行う簡単な指示を得た死者たちだ。あっという間に大人数。これにはビルシャナたちも対応が遅れていく!
「ハロウィンは……現世と異界との境界が曖昧となり、死者が地上を闊歩する日。人々が仮装をする理由も、死者たちに紛れることで身を護るためよ」
毎日続くと、個々は死地へと変わってしまうのよ。薄く、アルデラは吸血鬼が側面で微笑んで。
――私の悪霊を繰る魔術は、ハロウィンとも相性がいいの。
――縁が深く、弱体化させられる心配もないわ。
だって、ほら。
楽しいこと好きの死霊は、驚くことにビルシャナたちに進んで絡みに行く。
動きを阻害し、今生きる者たちの目から"凄惨な姿"を覆い隠す障害となっている。
ハロウィンに本物の残虐さはあまり必要ない。死者が地上を闊歩する日に、身を守るなら――相応の仮装が必要だから。
自分たちは襲われない。仮装すらしてないビルシャナたちは死地から退場させられるだけだ。
毎日好きな衣装、仮装、モチーフ合わせ、やり尽くしたら何が楽しんだ毎日ハロウィン!
じわじわと響く言葉の数々に、メリーナの心に指す言葉を選び尽くす姿勢は、底しれない。
「――これ数年もしたら一周回って"普段着で外出するのが新しい仮装"とかになりかねないんですどうするんですかぁー!?」
爆発した言葉とともに、放ち行うのは、いつか演じた舞台の名残(デ・ポエティカ)、服に隠した両手短刀の攻撃と共に喉元を衝撃の強さで圧倒して掻っ捌く。
素早い早業。ある一体の首がごとりと落ちた音。これすらもハロウィンの醍醐味か?
いいや、いいや。勿論違うとも。
「恐ろしいでしょう?これが魔界流のハロウィンです!」
圧倒的な数の暴力。悲鳴よりも仏法僧は最後に口々にハロウィン、良いものだろう――思念のように残しながら、消えていく。仲間の勧誘、引き抜きならず。残念そうな最後の言葉を聞いた気がしたものだ。怖い映像、血糊、そんなものはございません。悪魔と悪霊、鮫たちが通った後におかしなものはありませんでした。
ぽんぽんと仮装の乱れさえ出さぬまま、4人の猟兵が悪徳宗教団体を文字通り霧散させた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『十二剣神『大祭祀ハロウィン』』
|
POW : そして世界はハロウィンと化す
【ハロウィン化した世界】を見せた対象全員に「【オマエのハロウィンを見せてみろ!】」と命令する。見せている間、命令を破った対象は【ハロウィンによる肉体変化に抗う力】が半減する。
SPD : トリック・オア・ハロウィン
【食べた者をハロウィン化する毒菓子】を給仕している間、戦場にいる食べた者をハロウィン化する毒菓子を楽しんでいない対象全ての行動速度を5分の1にする。
WIZ : 真理を識る大祭祀ハロウィンの視線
視界内の対象1体の精神を【真実の部屋ハロウィン】に追放する。精神が帰還するまで、対象の肉体は動けないが無敵になる。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●数あるうちの一柱(分身体)
「ヒャ~ッハッハッハァァァァ!!!!」
バカでかい笑い声と共に、何者かが降りてくる。
「地球に生きとし生けるものたちよ、これで何度目だ?オレサマの名は『大祭祀ハロウィン』!」
部下として配置したビルシャナたちを蹴散らされても怒るような様子は特に見せない。
あれこそは、宇宙連合軍デウスエクスが統べる|十二剣神《グラディウス・トゥエルヴ》の一柱。
「オレサマは、そう、自分でも自称するほどの悪の侵略者だ!最低限の矜持であり宣戦布告を受け取ってくれて嬉しいぜぇえ~~???」
現在全世界同時攻撃中。
自分のほうは余裕があるのだと、笑いながら声を降らせるその姿勢は留まらない。
「『ハロウィンの楔』を打ち込む野望は捨ててねェ!つまり、此処からはオレサマとオマエラの戦争だ!」
|グラビティ・チェイン《生命エネルギー》を求め、手に入れる。
さあ阻止して見せな、不可能を可能にする猟兵共!
「全てハロウィンにされるなんて、正義の心があるならそりゃあ"見過ごせねェ"よなあ!」
暴れ狂え、ハロウィンに。おもしろ姿なのはわかっているが、良いぜその姿!もっと見せてみろ!
正義の味方はどんな仮装で暴れて、悪戯してくれる?
エヴァンジェリ・マクダウェル
まるまって適当に顔をだしとけば…ほぅら「顔のある動く岩」の仮装だよ
ちょっと体の素の性能だと擬態がイマイチで餅っぽいがまぁ、仮装は本人が楽しければ良いと思うから良し
やぁやぁ大司祭。え、だいさいし?それは失礼読み間違えた
お菓子も出してくれる様だし、私は茶会に来たんだな?(確信)雑談と興じようじゃないか
年中ハロウィンって疲れない?イベントはたまにあるから楽しいと思うんだが。むしゃむしゃ
個人的には身内で楽しむ程度が一番だからなー、不参加の権利を主張する
あ、そうだ忘れるとこだった。この仮装はまだ完成してないんだ、それポチッとな
トビチル私。顔のある岩は爆発してナンボなとこあるだろ
●|好敵手《つわもの》どもは馬鹿ばかり
ころころ。黒くて丸い何かが転がっていく。
まるであれは!単独のタンブルウィード!
「やあ黒ごまだよ」
丸まって適当に顔をだすブラックタール、エヴァンジェリ・マクダウェル(鍵を持つ者・f02663)。
『一応尋ねるが、それは何の仮装だ?』
バカでかい笑いと共に、しかし、ハロウィンは問う。
お前は何だ?何の仮装をしているのだ、と。
「ん?"顔のある動く岩"だよ。私は、岩だよ」
ブラックタールは自身を岩の仮装をしている、と主張する。
そしてにんまりと不敵に笑ってみせた!確かに言われてみれば、岩かも知れない。
可能性は未知数だ。
『独創的だな、クレイジーだぜェ!』
体の素の性能を思えば岩の擬態力はいまいちで、まんまる大福に近いのだが、大祭祀ハロウィンは寛大だった。クレイジーはきっと褒め言葉。エヴァンジェリ本人が楽しいと思っているから、これは仮装です。擬態であり、仮装です。
「え?クレイジー☓レイジー?それは私達の秘密の合言葉だ。つまり、クレイジーは褒め言葉。やぁやぁ大司祭」
『いーや違うね、大祭祀だ!仮装を見せてくれたお礼だトリック・オア・ハロウィン!お客様にはオレサマが選びぬいたチョコとクッキーの合せ技を提供しよう!』
「お?だいさいし?それは失礼した。普通に読み間違えた」
『なんだァ?疲れ目か?ブルーベリークッキーも付けよう!目を休めろ!文字を読め!』
「お菓子も出してくれる、衣装?を褒めてくれる、私は、きっとお茶会に来たんだな?」
クッキーとチョコを提供されて、ついでにブルーベリークッキーももぐもぐと口に運ぶエヴァンジェリ。これが毒菓子だとしても、進められたら食べずにはいられない!
「…ところで?ハロウィン化する毒って何?私今ぽいずんぜりぃ?仮装してるんだし、初めからハロウィンぜりぃなのでは?」
『一理あるな!いいぞ、もっと話せ!』
優雅な紅茶はないけれど、なんか愉快な毒をもられているけれど。
エヴァンジェリはマイペースで、ハロウィンもまたマイペースに給餌してくる。
なんだこの空間。なんだこの時間。
「なー。ところで年中ハロウィンって疲れない?私は聞いてるだけでぐだーってしたくなるんだが……イベントはたまにあるほうがむしゃむしゃ」
口をふさぐくらいにお菓子を食べるエヴァンジェリだが、ハロウィンはヒャ~ッハッハッハァァと馬鹿な笑いを聞かせてくる。
『毎日イベント状態で何が困る?参加しなければ良いだろう、世界がそう成り代わろうとも、反骨していれば良いだろうそう!まるで!自宅警備員のように!』
「私は自宅警備員(概念)?じゃあ良いかも。だがまあ、……個人的には身内で楽しむ程度が一番だからなー、不参加の権利を主張する」
すっ、とエヴァンジェリは懐(?)のスイッチに手(?)をかける。
『……ほう?』
「まあいきり立つにはまだ早い。忘れるところだった私の仮装の最終形態をご覧頂こう」
『まだ隠し要素が!?』
「あるとも。この仮装はまだ完成してないんだ」
そ~れポチッとな。
――そこに起こった爆風を、特務機関|DIVIDE《ディバイド》が観測したカメラと映像によると、|Black Fireworks《飛び散るぜりぃ》発動は誤爆スイッチこと、金の延べ棒を触った事により発生した。エヴァンジェリは文字通り、吹き飛んだように見えた……が、それは、体の中の毒素を集め、硬め、花火如く炸裂させただけとも言う。まるでウニのように伸びた瞬間をみた、と職員たちは何人かが声を上げた。エヴァンジェリの安否が気遣われたが大きく溢れた黒煙。謎の燃えたような気配。衝撃が去ったあと、ハロウィンは重たい一撃をくらい、それでもゲラゲラ笑っていた。愉快な気持ちになったのだろう、騒ぎ出したり怒りちらしたりする様子もない。ただ笑い続けている――一方、黒いタンブルウィードは何事もなかったように、コロコロとその場を後にした。
「顔のある岩は爆発してナンボなとこあるだろ」
エヴァンジェリは満足気に、そう呟いていたという。
大成功
🔵🔵🔵
禍神塚・鏡吾
アドリブ連携歓迎
遅れてすみません、ポジションはクラッシャーで
大祭祀ハロウィンの仮装をして現場に乗り込みます
「ご期待に沿えず申し訳ありませんが、猟兵は正義の味方ではありませんよ
デウスエクスがグラビティチェインを得るために人を殺害する、その秩序を破壊する悪の侵略者です
この姿(仮装)が何よりの証拠!」
「喜んで頂けて何よりです
それでは次なる悪の使者のお出ましです」
UCでハロウィンの鏡像を具現化、大祭祀にぶつけます
鏡像には、毒菓子をつまみ食いしながらハロウィンに攻撃して貰いましょう
既にハロウィンなのでハロウィン化は問題ありません
鏡像と本物の力は互角ですが、クラッシャーの攻撃支援の分こちらが有利、の筈です
巨海・蔵人
アドリブ絡み歓迎
仮装は同様むちむちナース服(マテ)
■心情
うーん?
デウスエクスの人達グラビディチェインが欲しいって言うのはわかったけど、
このやり方、大丈夫かな?
地球か地球人か両方か知らないケド、
よそみたいにグラビディチェイン枯渇しちゃわない?
ハロウィン化でどうにか出来るなら、
問題起こってないよね?
■ルタバガ
今日は〜愉快なバイオモンスターの蔵人くんが、
今日はハロウィンにスーパーカオスドラゴンさんとキャラ被りなハロウィンさんとお茶してます。
ハロウィンさんのお菓子を早速、
みんな大好きパンダ師匠監修で更に美味しく楽しくデコっていくよ~。
メインデは勿論パンダ師匠〜
ルタバガか蕪か南瓜を美味しく料理しちゃうね
リカルド・マスケラス
ハロウィン戦、1章でも2章でもOK
現地のNPCや猟兵達と協力して戦うっすよ〜
「ちょっと、戦うために力を貸して欲しいっすよ」
【コミュ力】で協力を取り付けた味方に憑依して、リカルドの能力値と技能で戦う。【怪力】でのゴリ押しや【属性攻撃】【破魔】で相手の弱点を突いた戦いも可能。鎖鎌を使った【ロープワーク】【捕縛】もできる
更には、【神火分霊撃】で炎の分身をたくさん召喚して攻撃する
「こんがりやっちゃうっすかね〜」
分身にさまざまな仮装をさせればハロウィン感が結構出るっすかね
ポジションはキャスターで術式強化の支援をもらう
「ハロウィンはみんなで楽しむものっすよ。物騒なハロウィンはお断りっすよ!」
●偶然この配信を見ていたスーパーカオスドラゴンさん「ゲヒャ〜ッヒャッヒャ、なんでオレサマがそこに同席してないんだゼぇ!?」
「ちょーっと戦うために力を貸して欲しいっすよ、お姉さん」
それは現地に訪れる前の、猟兵による一言であった。
気さくに語りかけるはリカルド・マスケラス(希望の|仮面《マスカレイド》・f12160)。声を掛けられたのは|決戦配備《ポジション》の要請、キャスターの一報を何故か口頭で受け取った職員の一人であった。
童顔系の女性が、え、と驚いたような顔をしたのは一瞬。しかし朗らかな笑顔を見せた女性は、一つ頷いて。
「必要なことなら、ええと……お手柔らかにお願いしますね」
返答は、さすが国際組織に属する職員。
必要な武装は、等と訪ねてくるあたりは、普段の所属は衛生兵なのだろう。
「勿論。あとは自分に任せておくと良いっす!」
一言二言、コミュ力たっぷりのリカルドの追加要請に、応じた胸の大きめな女はヒーローマスクを被る――狐のお面は装着者の顔が見えるように斜め被り、女性はニコリと笑った。
こうして、現在時刻に戻り、現地へと踏み込んだ。
リカルドは、ちょっと気分が上がったるんるんな気分。狐のお面を付けた女性はまるで目立つ、究極のアイドル!きらきらとハロウィンカラーに身を染めたフリルたっぷりの服装をバッチリ着こなして、ぱちっとウインク!
『うぉっ、これは歩く非日常!素晴らしいぜ、だがそんな非日常逃がせねェ!』
一度ハロウィンは両腕を大きく開き、自身の顔面が眼前でバン、と大きく合わせる。
ゆっくりめに開くと、ハロウィンの視線は怪しく光を放っており――リカルドを被る装備者と視線が重なった。
がくん、と目に見えて女性から活力が奪われる。だらり、と両腕が下がった。
『その精神性!ハロウィン適応率!良いねェ!』
「お姉さんに今、何をしたっすか?」
『あ?心理の部屋に先行ご招待って奴だよォ、楽しい気分してるだろうなァ~~!』
真理を識るハロウィンは、主星『真理の部屋ハロウィン』に精神だけが飛ばしてしまったのだ。
がくり、と体のコントロールが失われたのも頷ける。"居るべき精神が此処にいない"。
リカルドは驚いたようにお~?と反応こそしたが、飛ばされた精神が帰還するまで体は動かない――が、それはヒーローマスクがいれば話は異なる。
「ああ!成程ハッピー気分なら、いいっすよ、好都合!最前線で怖い目に合わなくていい、という点ではちょうどいいっすね!」
見上げるほどに大きな巨体!ムチムチボディの太ももがチラッと覗くナース服。
巨海・蔵人(おおきなおおきなうたうたい・f25425)は大真面目。
相対する『大祭祀ハロウィン』は、腹を抱えて笑っている。
指出して、声なき声でゲラゲラと。
「そんなに僕の仮装気に入った?とっても愉快な気持ちになったの?」
ぽろりと本心が出たが、蔵人は同時に別のことも考えている。
――思うんだけど、デウスエクスの人達、グラビティ・チェインが欲しいって言うのはわかったけど、このやり方、大丈夫かな?
『応とも!オレサマそういう、すげえ変化球で挑む奴はむしろ好ましいくらいだぜ!』
――地球か地球人か両方か知らないケド、よそみたいにグラビディチェイン枯渇しちゃわない?
――きっと、枯渇しちゃうんだろうなぁ。
――だって。
――ハロウィン化一つでどうにかなってるなら、侵略なんてしなくていいよね。
――問題起こってないよね?問題な解決にならない、って証明でもあるよね。
蔵人の心の声なんて聞こえないハロウィンは!くくく、と笑い声を絶やさない。むしろ、面白ェ、とぱちんと指を鳴らすと歪んだ決戦都市のど真ん中にぽぽぽ、とお茶会机とセットがととんと並ぶ。あっという間の、ファンタジー。まるでアリスラビリンスが如き不思議な事が、唐突に起こりだす。
ハロウィンなんて、だいたいありえない事が『起こされる』もの。
蔵人が目の前にした相手は、そういう存在なのだ――。
カチャカチャとティーカップを人数分並べ出し、椅子を引く。
『さあ特に意味はないが座れ座れ!オレサマのお紅茶とお菓子を振る舞ってやるぜェ?』
笑いながらのその言葉。給餌する、話をしよう。
その姿勢だけは偽りがない――しかし蔵人が話し始める前に、遅れてやってきた男の影が。
「ああ!すみません、――ええ、|決戦配備《ポジション》はクラッシャーで」
禍神塚・鏡吾(魔法の鏡・f04789)は――殆ど顔を隠し、一体どこで調達したのか大いに謎の、大祭祀ハロウィンの仮装で訪れた。驚いたのは、ハロウィン本人だ!
『あ?あ??……ォオイオイオイオイすげえな、どんな下調べしたんだァ!?』
「我々は正義の味方ではないので……ええ。企業秘密です」
興味津々、といわんばかりに派手に食いついてくる十二剣神。色んな場所で多重分身もすれば、詳細にデータなど容易に取れそうなものでが、鏡吾は言いくるめていく。
『宇宙規模の数あるだろう仮装の中からこ~~~のオレサマを選ぶたァイカしたセンスじゃねえか、気に入ったァ!成程なァ、これが正義を振るう側のやるコトって奴だなァ!?』
「ああ……ご期待に沿えず申し訳ありませんが、猟兵は正義の味方ではありませんよ」
戦う理由は人それぞれ。
真実正義の為、というものだって居るだろう。
しかし、猟兵の数だけ意見もまた変わってくるものだ。
「デウスエクスが一柱、グラビティチェインを得るために人を殺害する、その秩序を破壊する悪の侵略者です!この姿(仮装)が何よりの証拠!」
種も仕掛けもございません。ハロウィンの手には、手頃なハロウィンキャンディーがコロコロと。
話半分忘れていた給餌を再開する姿はむしろ、狂気的でもあった。
『そうとも!人を――おうおう含めて何もかもハロウィンに沈めてやるぜェ!』
――まあ、その前にオマエラに給餌のワビサビを見せつけるけどなァ!
毒菓子を給餌するハロウィンは、 トリック・オア・ハロウィン!と渡して喰らえと、迫ってくる――のを、楽しむ風で、蔵人はマイクとカメラを突然はじまるON AIR!
「はいはい|今日《こんにち》は~愉快なバイオモンスターの蔵人くんが、今日はハロウィンにスーパーカオスドラゴンさんとキャラ被りなハロウィンさんとお茶してます。ほ~ら見てみて、しかもなんと、此処には賑やかお茶会の仲間がいらっしゃいま~す!」
紹介される鏡吾は勿論同様を見せない。
スーパーカオスドラゴンが二倍居る、そんな勢いで身振り手振りでハロウィン本人を真似てぶんぶん腕を振ってみせた。蔵人のぽちっとで聞こえる笑い声!なんてアットホーム感あふれるお茶会なのだろう。
「んや~?ちゃっかり自分も含まれてます?いやあ、お茶会の席に自分も含めてもらっちゃって~」
いつの間にか席に座っている女性――の頭上でカタカタ揺れる|狐の面《リカルド》。
『賑やかハロウィンはオマエラも好きだろ~ほらくえ!遠慮するな!』
「あ、じゃあハロウィンさんのお菓子を早速、みんな大好きパンダ師匠監修で更に美味しく楽しくデコっていくよ~!」
『お???オレサマとパンダとオマエラの最強異色コラボ!?!?う~~~わ、オマエラいいなァ、腹捩れて戻らなくなりそうだ!』
調子が狂う程、ほのぼのとしたスローライフ感あふれる時間を過ごしている。
しかし、蔵人はお構いなし、御料理仙人儀式【万彩菜館降臨祭】(タセカイコラボシリーズパンダシショー)!
ばーんと、きっちり着こなす手術服のパンダがメインで組み合わせパズルを始める。
驚天動地の料理組み合わせ術!ありあわせのものを組み合わせ、3Dドット絵を作り上げるが如く、クッキーやチョコレート、かぼちゃの飾りやハロウィンカラーの毒菓子を積み上げていくのだ。出来上がりは誰の目にも明らかで、積み上げられて出来上がっていく最終地点は――『毒菓子ハロウィン』である。
「う~ん、僕は此処にルタバガか蕪か南瓜自体も入れて行きたいよ、パンダ師匠~」
万食に通じる博識パンダ師匠は、メニューの数をサクサク増やす。
見惚れるハロウィン、危機一髪。
「あ、お茶会ってやっぱり大人数とかいると楽しいっすかね?じゃあ、ちょっと、ハロウィンも給餌の手を休めずとも出来上がり結果をご覧いただくとして~」
じゃきんとリカルドが構えるのは大鎌だ。ロープワークで鎖の檻を作り出し指をパチン!
――決戦配備《ポジション》の要請、同時発動タイミングは。此処だ――!
「ちょっと、自分からは火遊びのご提案とかどうっすかね?」
忍法・神火分霊撃(シンカブンレイゲキ)、炎の総数146のそれぞれ異なる姿となって現場を埋める。
発動中のギミックのど真ん中、キャスターの術式強化の支援を貰って、より人数と質量は倍増した。146どころじゃない炎の分身体がずらりとリカルドの周囲に現れている。
さあご覧頂こう、あれは鎧を着込む姿、ミイラ男、ドラキュラ、狼男!
男女それぞれ、”今精神がどこかへ離脱している女性”がコスプレしそうな仮装姿を想像する限りで大集合!
さまざまな姿で、大祭祀を釘付けにする!
『はァ!?此処がハロウィン天国か!?いや、地獄の光景だねェ、なあ!お持ち帰りは許されねェか!?』
「許されないっすね~、今回の素体、姿の写しはこの|お姉さん《この体》には――どれだろうと指一本触れられちゃあ困るっす」
――さあさ、今のうちにこんがりやっちゃおうっす。
料理の火加減は、見定めてもらうとして。向かわせる分身体(キャスター支援で増えた人の姿に擬態させていない炎)をまるで人を抱きとめるかの如く怒涛に!大量に!突撃させる。
『うぉっ!?すげえ、熱くなってきたなァ!!』
ついでに大祭祀もこんがりだ!オーディエンスも活気づいてまるで燃えるような暑さとなっております(実際に燃やされています)(大祭祀ハロウィンはちょっとハロウィン中毒すぎてハイテンションが熱いと思っているのです)。
「なるほどなるほど、喜んで頂けてなによりです。それでは次なる悪の使者のお出ましです」
此処ぞとばかりに鏡吾もまた、ユーベルコードを発動する。
すでに発動している、攻撃支援――クラッシャー性能を、何故かいつの間にか武装した近距離専用バズーカ所持の対象と同じ強さと弱点を持つ、鏡像の具現、つまり――ハロウィン本人をもう一体作り上げて、もぐもぐもぐもぐと毒菓子を片っ端から食いまくって貰うとした。ハロウィンの写し!つまりすでに始まりからハロウィンなので、ハロウィン化とかもうゲシュタルト崩壊の極みだ!なにも異常は起こらない。
『このポイズンクッキーすげえうめェな!!』
『だろ、ハ?第三のオレサマもその味がわかるか!オレサマは食わねェけどな!』
『なんだァ?本物のオレサマは、"|偽物《オレサマ》"も給餌するこれが食えねェってか?!』
唸る、|鏡像《偽物》の顔面ストレートパンチがキマった!
ぐらりとぐらつく大祭祀、そしてもうひとりの仮装大祭祀はくつくつ喉を鳴らして笑うのだ。
「これには、スーパーカオスドラゴンさんだって笑い倒しますよ、これは」
謎にキメ顔のカメラ目線だが、現場に大祭祀らしい存在を増やした悪者であったことは、愉快なハロウィンに添えられた華であったことだろう。
『てめェ殴りやがったな!オレサマの毒菓子パンプキンケーキを山程喰らいやがれ!!』
ガッと口に突っ込み合うキャットファイトを優雅に眺め、ただの紅茶をすする鏡吾は、優雅すぎるほどのティータイムを過ごしている。
「いやあ、賑やかでいイイねぇ~」
あとはこう、爆発オチで落ちれば――などと呟いたのは、さて誰だっただろう。
リカルドはしかし、聞こえていた。そこはカオスに呑まれてなるものか。
「……いやいや、ハロウィンはみんなで楽しむものっすよ。|ハロウィン《大祭祀》を鑑賞して楽しむとかこれ、一体なに………自分はこんな、毒物有りきの物騒なハロウィンはお断りっすよ。もっと平和に、お菓子ほしいっすよ!?」
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
アルドラ・カリオストロ
【魔王国】
決戦配備:キャスター
仮装:闇の衣を纏う冥界の女王
正義にせよ、悪にせよ、それを測る者が異なれば、容易く裏返る
そんな貨幣の裏表がごとき曖昧な言葉には、生憎と興味がないのよ
貴方の敵は私達、私達の敵は貴方
そして、ここは戦場よ
互いの矜持と生命が美しい旋律を奏でる、
ハロウィンよりも素敵な祭祀場よ
私の力は、影を、此の世で最も黒く、柔らかく、そして硬い衣に変えるわ
貴方の力、視線を媒介とするものね
つまり、闇の衣で、貴方の視線を遮ってしまえば恐れるに値しないわ
闇の衣を翻すことで、大祭祀ハロウィンの視線から、仲間の姿を隠すわね
メリーナ・バクラヴァ
【魔王国】
(クラウンなプリンセスから白雪なプリンセスに仮装は早着替えです!毒繋がりでーすね♪)
…
わぁー美味しいですねぇこのハロウィン菓子♪
(まあ普通に毒ですが元役者の意地、己の心すら騙す【演技】で美味しい楽しい言い続けます!!)
…ふっふふ、何かお腹ぐるぐるしてきた気がしますが大丈夫です今私プリンセスなのでお手洗いとか行かないあとそもそもハロウィン化というか全開ハロウィン仕様なので大丈(ブツブツぐるぐる)
さて!
お菓子に必死もとい夢中な感じで油断させつつ、密かに影を伸ばして掴んでしまいましょう♪
さあ皆さん、今の内!
ついでにクラッシャーさんもどーんっ!
毒(汚染)と悪戯(捕縛)、いっぺんに仕返しです♪
アルテミシア・アガメムノン
【魔王国】
悪の侵略者! なかなか魅惑的な響きです。
ですが、わたくしが率いるのは悪魔の軍勢!(悪魔だけとは言っていない)
どちらの悪が生き残るのか勝負ですわね!
(仮装を悪の皇帝っぽいものに変化させながら)
『明星の栄光』を発動。無限の魔力で戦闘力マシマシに。
敵POWUCに「よろしい。わたくしのハロウィン世界を見せてあげましょう!」と無限の魔力から繰り出される欲望具現術でハロウィン化した世界を(日常がハロウィンみたいなものの)デビキン世界に塗り替えてあげましょう。
「さあ、ハロウィンさん。そろそろお帰りの時間ですわよ!」
と『クロノスの大鎌』を振るって痛撃を。
フカヒレ・フォルネウス
【魔王国】アドリブ歓迎
仮装は黒い外套の死神のまま。決戦配備キャスターに援護をもらってます。
正義の心をご所望で? それは申し訳ない。
あなたが召し上がるのは、デビルキングワールドのワルの流儀です。
正義の味方の反対、悪の敵をご覧入れましょう!
さあ、かかって来なさい、大祭祀!
と言いつつ冥界の女王(アルドラさん)の陰に隠れて視線を避けて、UC《鎖鮫》を発動します。
召喚した鎖鮫にハロウィンを襲わせてその動きを封じつつ、キャスターの支援で増幅した魔術で援護攻撃を繰り返します。
バブルワンドから放つ様々な属性魔術は、彩り豊かでハロウィンの装飾にも相応しいでしょう。
かく乱させたところで、味方のトドメが炸裂ですね。
●世界を救う|正義《ワル》の矜持
ハロウィンという騒ぎに順応した猟兵たちと戯れるような戦闘を繰り返す大祭祀ハロウィンが顔を上げる。ザッ、と道路の砂埃を靴で踏みしめた四人組にワクワクとした気分が募る。
『ヒャ〜ッハッハッハァァァァ!!!!大義名分を果たしに来た正義のヒーロー集団のご到着ってかァ?』
歓迎するような物言い。
『いいや単なる仮装集団か?さあさあ名乗れ、オレサマに存分に聞かせろよ。オマエラの衣装!テーマ!ハロウィンを!』
「そう言われては前へ出るしか無いですねぇ……」
まるで亡霊――死を引き継連れて、風と共に歩むもの。
「死神はね、どこにでもいて良いんです。ハロウィンの街中にも、人の家にも、――死と隣り合わせの貴方の傍にも」
すっぽりと深くフードを被るフカヒレ・フォルネウス(鮫の悪魔の四天王・f31596)は喉の奥で笑っている。
くつくつと、表情を見せずして笑うその姿。
「そう、本当にどこにでも」
――まあ、仮装なので所詮、幽霊ではないので演じるだけですが。
『オレサマのハロウィンが断片はこの通り。分身一つでもこうしてハロウィン化して歪むんだ!どうだァ、見渡してみろよ、愉快だろ?おもしろいだろ!』
こうして世界はハロウィンに染まる可能性がある!染まり続ける可能性が、ある!
大祭祀ハロウィンは口元をニィと歪め、そして魔王国相手に尖った爪先を向ける。
『全て!そう全てこうして曲げていく!これこそがオレサマの計画!オマエラの足掻きは歓迎だ!ハッピーハロウィン!さあ謳え、それは即ちオレサマを褒め称える言葉!オマエラのハロウィンを存分に見せて楽しませろ!』
自身をまるで、イベントであるかのように準えながら笑い続けるハロウィンは誰の目から見ても陽気であった。滅びない存在というのは、どうしてこうも――唯我独尊を貫けるのか。
『正々堂々、オレサマの目論見を阻む様は、どう考えたって正義だろ?』
「いえ、いえ!悪の侵略者!なかなか魅力的な響きです」
悪の肯定っぽく襟を立て、ハイヒールをは着こなすアルテミシア・アガメムノン(黄金の女帝・f31382)は、黒の衣装で身を固めていた。
「正義にせよ、悪にせよ、それを測る者が異なれば、容易く裏返るの」
公平性を平等に見れるものでなければ、言葉は容易く変わるのだ。アルドラ・カリオストロ(死棘の薔薇・f41057)が纏った闇の衣を翻す。深淵が如き黒いもの。波打つ様さえ、見通せぬ黑である。ああ、当然そうして衣装を見せつけたのは、わざとだ。貫禄ある姿を見せつけるが如く、冥界の女王であるかのように振る舞うのである。
「……そんな貨幣の裏表如き曖昧な言葉には、生憎と興味がないのよ」
力あるものは勝つ。
言葉強きものは圧政で縛る。
抜き出た"力"を持つものは、王や女王――地位を得る。
だがどうだ、侵略者の地位などこの場にあって無いもの同義。
「貴方の敵は私達。私達の敵は貴方。そして此処は、お忘れかしら――戦場なのよ」
息をして。抗って。戦って。勝者が誕生するの。
「ハロウィンは退廃的なところもあるものね?」
「ああ、大祭祀は我々にたっぷりの正義の心をご所望で?はは、これは笑いが止まらない」
フカヒレの先程よりも深刻な笑いは最もだ。自分たちの、正義を求めているなんて。
『何がおかしい!』
「それは申し訳ない。決して、悪意ある笑いではないのですよ。これよりあなたが召し上がるのは、デビルキングワールドのワルの流儀です。正義の味方の反対、悪の敵をご覧入れましょう!」
悪は悪でもワルだ!それこそがデビルキングワールドから来た尖兵――。
「正義というには――些かわたくしたちは毛色が違うと思いますが……」
黒、黒、黒、――見渡す限りの悪を嗜む気配。
「わたくしが率いるのは悪魔の軍勢!」
悪魔だけとは決して言わずのアルテミシアは、くい、と顎を片手で上げる。
その視線はハロウィンを上からみるような、余裕たっぷりなものだ。
『侵略者VSさらなる悪の軍勢ってか!?あァー通りで、正義にしては場に馴染んでるように見えたもんだ、いいぜ~~~馴染む近くて遠い者たちは、好ましいとこだぜェ~~~?』
「ご理解を示していただいてなによりですわね」
大きく声を擧げよう。
此処に始めるラストバトル!
悪VS悪が場を染める――悪が交差する瞬間を。
「どちらの悪が生き残るのか勝負ですわね!」
言葉を誰よりも早く遮ったのは――侵略者側。
大祭祀は大きいな手で、待て、と告げている。
此処が死と隣り合わせの力場なら真っ先に切られているが、魔王国の4人はとてもイイ子なノリで、待てに応じた。
なんて話の分かるヤツラ!ハロウィンだってちょろく気を良くしてしまう!
『いいやオマエラよりもオレサマが先にちゃきちゃきトリック・オア・ハロウィンの真髄を見せてやろうじゃねえか、ハラァくくって味わうやつはいねえか!まあ、オレサマの特別料理はハロウィン化がとまんねぇだろうけどなあ!』
大祭祀は言いながら、スッスと用意を始めるお菓子や飲み物や机の上に並べ始める。
さながらアリスラビリンスが如き不思議な世界。しかし突っ込んではならない。
認知が歪み、此処は今――普通ではない場所なのだから。
「ん~?ああ、成程ですね♪」
メリーナ・バクラヴァ(リスタートマイロード・f41008)が一度クラウンを外し、くるりと身を翻すとあら不思議。
次の瞬間には、早着替えが完了しているではないか。スッ、ともう一度クラウン頭に掲げて、ニコリ。
ひらひらなお姫様から、清楚な可憐で健気なお姫様へチェンジ!
――毒物でしたら、お姫様といえばこちらですよね!
有名テーマパークの仲間が一人、白雪姫の仮装だ。
――こちらから寄せちゃいました、えへへっ!
――でも、"毒繋がり"、ですよ♪
ハロウィン化、などという不思議な症状を与えられたくはないし、むしろそれが何なのかは誰もわからない。
呪詛や呪い、もしくは――毒のように犯すもの。言葉の端々から、誰もがそう受け取った。
「……大丈夫ですの?」
「大丈夫ですよ~、ぱくっとぉ♪」
ひとくちつまんで、ぱくりっ。
躊躇なく口へ運んでみせたメリーナは、大祭祀には実に勇敢に映った。
『潔い食いっぷり!いいねェ、どうだ?旨いかァ?』
「美味しいですねぇ、このハロウィン菓子♪」
作ったんですか?既製品?それとも、どこからともなく宇宙から取り寄せたんです?
メリーナの怒涛の言葉責め!さあさ、お腹いっぱいお話しましょう、ハロウィントーク。
『サプライズは秘密も蜜の味!だがオレサマはぶっちゃける!作ってなんぼだこういうのは!』
意外な返事であった。つまり、意図して毒は仕組まれている!
――元役者の私の意地です、嫌な貌はしませんよ!
心に役を背負わせる。今日は格好から連想ゲームのように気持ちをインストールして、"役"を演じきる。
ファンタジーで有名な"白雪姫"が此処に居たならば、決して怒らず手を差し伸べて尋ねるはずだ。
「サプライズは美味しいですからね!皆さんもどうですか?」
楽しげに笑うメリーナは、そう言うがあなたも!等と進めている相手はずっと"ハロウィン"相手のみだ。
「……ふっふふ、美味しすぎてお腹の音が聞こえた気もしますねぇ」
ニコニコ笑いながら、しかし着実に物理的なダメージの気配が感じられる。
――お腹がぐるぐるする気がします!でもウン知ってました!だって毒菓子っていってましたしこうなりますよね!
――即効性有るんですねぇ、ああ、とってもデンジャラス体験ですねえ!!
心の声が止まらなくなるメリーナだが、安心する心の呪文"だって私今プリンセスだもん"は鋼の決意。プリンセスはお花摘みより、もっとすることがあるから!
「……さて!」
お菓子に必死もとい夢中な感じで大祭祀はすっかり油断している。
ルンルン気分で紅茶を注ぎ、ご自慢の菓子をせっせと給餌し続けようとしている。
ハロウィン時間が楽しいのだ。楽しむものが、好きなのだ。仮装するものは更に好み、しかし、世界をハロウィン化させてやろうという目論見も崩さない。
小さく呟くは――終幕(オシマイ)。
緞帳が降りて、「魔法」が解けて――魔術は崩壊しかけの姿でハロウィンの影よりずずずと膿まれ、ぐらりと立ち上がり魔王国が味方を一つ、増やす。崩れかけの影のハロウィン影絵は大祭祀の体へと物理的的に絡みつき影は、口が裂けんばかりにニタリと笑った。鹵獲に長けたその力は、声帯を持たなかったが――搭載されていたならば、大祭祀と同じく勝ち誇ったように笑い声をこの茶会の終焉を告げる代わりに贈っただろう。
『これ、は……!!』
「『神殺しの重力』!一柱、って、そういう意味合いあるよね?あ、トリックオアトリート!」
手出しできぬハロウィンは、その攻撃を受けることしかできない。
侵す影が齎すは『神殺しの重力』つまり――汚染する力は一気に大祭祀の力を削ぎ落としていく。見る見るうちに、|毒《汚染》を盛り返され、|悪戯《捕縛》を一度に与えられる。
「さあ皆さん、今のうち!舞台の幕を引きましょう!」
「さあ、少し遅れましたが――わたくしも魅せましょう!この力は全きもの、光をもたらすものであるのだと!」
アルテミシアの明星の栄光(ルキフェル)――光り輝くオーラが戦場全体に光を溢れさせる。
これぞカリスマ性。悪イコール黒く、暗い等と誰が決めつけたというのだろう。
それは偏見というもの、悪が光を扱わないとは……一言だって言っていない。
『目眩ましかァ!?そうはさせるか!オレサマのォ~~~ハロウィンの魔法は、世界だけに留まらねェ!』
心理を司る大祭祀の視線が光ったような気がした。
「お互いの矜持と生命が美しい旋律を奏でる、――ハロウィンよりもステキな祭祀場よ」
――私の力は、影を、この世の最も早く、黒く、柔らかく、そして硬い衣に変えるわ。
ずっと此処に有るの。
貴方の力、視線を媒介とするものね。
冥闇の断章(バガテル)――冥闇が断章。
黒衣の衣を大きく広げ、大祭祀の視線を遮るように立ちふさがる。
これは黒衣。これは、影。そして、――敵と仲間を隔てる境界線。
闇の衣を翻すことで、大祭祀ハロウィンの視線から、仲間の姿を隠すのだ。
「さあ、かかって来なさい、大祭祀!」
言いながら、フカヒレは|冥界の女王《アルドラ》の陰に隠れ、敵の視線を躱す。
真理の部屋への精神幽閉が起こる魔性の視線は、威力を殺され不発した。
この場から誰も、誰の意識さえ離れてなど居ない。
誰にもハロウィンの視線は、届かない。
挑発と誘発、防衛と同時に次の攻撃を――さくさく動く時間の中で、詠唱する。
キャスターの支援はずっと周囲で発動している、補助魔法の手助け魔法陣の展開も。そしてメリーナが先程使っていたスポットライトを自分に当てることで、影の色を更に濃くしている。影は色濃く、壁は此処に作り上げたのだ。
同時に、詠唱する手助けも同時に担う。
「鮫の牙から――何人も、逃れられるものではありませんよ」
鎖鮫(チェインシャーク・リストレクション)――虚空より、数えきれない魚影が空間を埋め尽くす。これぞ、拘束用と銘打たれる魔力で生きるデビルキング生態系!
ワルは鮮度が一番だ、速度と速さは何より重視される。インフレした数を用意に扱い、簡単に無駄になるのもよくあることだ!深くは決して、気にするな。
『死なねェオレサマが逃げると思うか?』
「思いませんが、逃げ回られても困りますから――トリックオアトリート、お菓子はくださらないのですか?」
「私がたくさん頂いたんですけど、食べます?」
「ああ、腹痛はちょっと……僕は、遠慮しておきます。美味しいのならなによりです」
サラリと躱したフカヒレは、指差すように召喚した鎖鮫が舐めるように大祭祀を襲っていく。
悪魔が如き鮫の群れは怒涛の瀑布が如き勢いで絡み付き、牙を剥き食らいつき、標的を決して離さない。
「まあ、その状態では悪戯し放題ですよねぇ。恐縮です」
にこり、と笑った風の気配を垂れ流す死神は――バブルワンドから放つ、様々な高速詠唱を通り越した言語圧縮魔術により、援護魔法を繰り出し続ける。
風よりも早く、水より重く。雷よりきらびやかで、そしてアルテミシアの光と、冥き、儚き闇の属性。この場を彩るワルの色彩に富む魔王国の中で、フカヒレは誰よりも多彩に、色とりどりの魔術を扱って見せた。
「どうです?ハロウィンだからって、黒とハロウィンカラーのみじゃ退屈でしょう?それに、サプライズの装飾にも相応しいでしょう」
ふふ、なんて笑いながら――場を乱し続けたフカヒレは、置き去りになっている淹れたての普通の紅茶をずずず、と飲む。ちょうどいい温度で大変丁寧に給餌されていた事を知った。
――ハロウィンの名を持つそちらが、ハロウィンを大事にしているのは分かりましたが。
味方のトドメが、侵略者へと届くほうが――断然早い。
「よろしい。わたくしの、わたくしたちのハロウィン世界を見せてあげましょう!」
アルテミシアからあふれる無限の魔力から、繰り上げ練られる欲望具現術――世界の色を風景を、光は侵食するように塗りつぶす!全員が眩しい光に目を閉ざした時――次の瞬間には、日常がハロウィンに侵食され尽くしたこの空間ごと、魔王国がよく馴染むデビルキングワールドな雰囲気に塗り替えて、上書きしていく。これは魔王国がハロウィンパワー!
「さあ、ハロウィンさん。そろそろお帰りの時間ですわよ!」
悪戯好き、ハロウィン好きは退場の時間。
クロノスの大鎌を握り、アルテミシアは大地を蹴った――。
動けぬハロウィンの胴体を万物を切り裂く刃を振り下ろし――負傷させる。
終わらぬデウスエクスだろうとも、痛みはせめて持っていけ――!
――此処ですね!
ゆびを、ぱちん!
メリーナは高々と音を鳴らす。
決戦配備――クラッシャーたちに音で合図が送られた。
ハロウィンの視界にウィーンとビルのが割れて、何かが現れる。
ごごごごご、と街中を響かせるそれは――巨大ロボットの片腕。
「メリーナさん。あれ、何だと思います?」
「え?なんでしたっけ?」
アルテミシアの一言とメリーナの相槌。
「あれは、砲撃用片腕、らしいですよ?」
超巨大、砲撃であり――弾丸。
『ま、待て!オレサマは!!』
「まちませんよ、ハロウィンは終わる定めなのですので」
「あれは直線弾道ミサイル並みの威力を持つそうですよ?僕達も早く対比を」
フカヒレが撤退を提案すればアルドラはそのままで良い、と宣言。
「最前線でお見送り。それが――貴種ヴァンパイアが送る今年の手向けというものよ」
あらゆる物質より硬く、決して破壊されない――闇の衣の内にいれば、問題など無い。
「では、ごきげんよう。――大祭祀ハロウィン」
ひゅーーーーー、と花火が跳ぶような音が聞こえて超巨大な拳のミサイル目的目掛けてまっすぐに穿たれた。爆風、衝撃、風が闇の衣を大きく叩いたが――それ以上の衝撃を猟兵たちに齎さない。
激しい炸裂する終焉が爆撃音を生んだ。
悲鳴のようなものは爆音の向こうに消えた。
縛られ、動けず、そして攻撃を喰らい弱体を加えられたその体で、存在し続ける等不可能だ。
たとえ死せずの神だとしても――分身体は消失していた。
勝者に告げよう――ハッピーハロウィン。
世界そのものを騒がせた一柱の分身体は消えている、歪んだ世界も、精神が幽閉された一般人も、そのうち元の姿を取り戻すことだろう。
こうして悪という悪はワルによって滅ぼされ――ハロウィンは無事、ただ一日限りで終わりを迎える。明日から広がるのは、――いつもの日常。
これまでどおりの明日を歩む、今日から続く|世界《未来》ばかりだ。
大成功
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